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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146820
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】医療用機器及びシース製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/962 20130101AFI20231004BHJP
   A61M 25/092 20060101ALI20231004BHJP
   A61M 25/14 20060101ALI20231004BHJP
   A61M 25/098 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
A61F2/962
A61M25/092 500
A61M25/14 512
A61M25/14 516
A61M25/098
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054219
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000200035
【氏名又は名称】SBカワスミ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】吉原 章仙
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA02
4C267AA05
4C267AA56
4C267BB07
4C267BB09
4C267BB12
4C267BB52
4C267BB63
4C267CC07
4C267EE03
4C267FF01
4C267GG34
(57)【要約】
【課題】シースの肉厚を薄くしつつ、操作線の強度を確保することが可能な医療用機器及びシース製造方法を提供する。
【解決手段】医療用機器(ステントデリバリー装置)は、シース3と、シース3(アウターシース31)の先端部に遠位部を取り付けられて、牽引されることでシース3を屈曲させる操作線4と、を備える。シース3は、それぞれ軸心方向(軸線A1方向)に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメン6aと、操作線4が通されるサブルーメン7aと、を有する。1つのサブルーメン7a内に、2本の操作線4が別個に設けられている。2本の操作線4は、シース3の周回方向に並設されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シースと、
該シースの先端部に取り付けられて、牽引されることで前記シースを屈曲させる操作線と、を備え、
前記シースは、それぞれ軸心方向に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメンと、前記操作線が通されるサブルーメンと、を有し、
1つの前記サブルーメン内に、複数の前記操作線が別個に設けられており、
複数の前記操作線は、前記シースの周回方向に並設されていることを特徴とする医療用機器。
【請求項2】
前記サブルーメンは、断面扁平に形成されており、その断面の長尺方向が前記シースの周回方向に沿っている請求項1に記載の医療用機器。
【請求項3】
前記サブルーメンは、サブルーメンチューブの内壁によって画定されており、
前記サブルーメンチューブの前記内壁は、軸心方向に平行に延在して配設された突条によって、くびれた形状を有し、
前記突条は、複数の前記操作線の間に配設されている請求項1又は2に記載の医療用機器。
【請求項4】
前記サブルーメンチューブの前記内壁における前記突条に対向する部位と前記突条との間隔は、前記操作線の直径よりも大きい請求項3に記載の医療用機器。
【請求項5】
前記サブルーメンチューブの前記内壁における前記突条に対向する部位と前記突条との間隔は、前記操作線の直径よりも小さい請求項3に記載の医療用機器。
【請求項6】
前記シースの先端部には、放射線不透過性のリング状のマーカーが設けられており、
前記マーカーの外表面に、前記操作線に係合する係合部が形成されており、
前記係合部は、前記マーカーの周回方向に延在している請求項1から5のいずれか一項に記載の医療用機器。
【請求項7】
前記シースの基端部に操作部が設けられており、
前記シース内において撚り合わせられずに前記シースの周回方向に並設されている複数の前記操作線は、基端側の前記シースと前記操作部との間で撚り合わせられている請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用機器。
【請求項8】
シースと、
該シースの先端部に取り付けられて、牽引されることで前記シースを屈曲させる操作線と、を備える医療用機器のためのシース製造方法であって、
前記シースは、それぞれ軸心方向に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメンと、前記操作線が通されるサブルーメンと、を有し、
1つの前記サブルーメン内において、前記シースの周回方向に並設されるように複数の前記操作線を別個に設ける操作線配設工程を備えることを特徴とするシース製造方法。
【請求項9】
前記操作線配設工程より前に、前記メインルーメンの少なくとも一部を画定するメインルーメンチューブを第1芯線により成形し、前記サブルーメンの少なくとも一部を画定するサブルーメンチューブを断面が扁平の第2芯線により成形する成形工程を備え、
前記成形工程において、
前記第2芯線を、その断面の長尺方向を前記第1芯線の周回方向に向けて、前記第1芯線の周囲に配設して、前記メインルーメン及び前記サブルーメンを成形する請求項8に記載のシース製造方法。
【請求項10】
前記操作線配設工程より前に、前記メインルーメンの少なくとも一部を画定するメインルーメンチューブを第1芯線により成形し、前記サブルーメンの少なくとも一部を画定するサブルーメンチューブを第2芯線により成形する成形工程を備え、
前記成形工程において、複数の第2芯線の外側に前記サブルーメンチューブとなる樹脂膜を形成した後に、複数の第2芯線を前記第1芯線の周囲に並設して、並設された前記第2芯線を抜去するとともに、前記サブルーメンチューブにおける並設された前記第2芯線間に挟まれた部位を排除して連通する断面扁平の前記サブルーメンを成形する請求項8に記載のシース製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シース内に操作線を備えて、操作線を操作することによりシース先端部を屈曲させることが可能な医療用機器、及びシース製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸器系若しくは消化器の体管又は心血管への留置具の留置や医薬品の投与のために、医療用機器(カテーテルやステントデリバリー装置)が備える先端可動式のシースが体管(血管、消化器管等)内に通されることがある。
例えば、特許文献1には、シースと、シースに沿って設けられた2つのサブルーメンそれぞれの中で摺動可能に設けられた丸線状の操作線と、を備えて、ステントグラフトを搬送する医療用留置具搬送装置が開示されている。
【0003】
特に、医療用留置具搬送装置は、留置具としてのステントグラフトの放出抵抗を低減するため、シースの内腔はなるべく広く確保し、シースの外径は、体管内への挿入や走行に鑑みて、小さい方が望ましいとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-145705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、従来の先端可動式のカテーテルや特許文献1の医療用留置具搬送装置においては、シースの先端部を屈曲させて所望の位置で薬液を投与したり、留置具を放出したりするために、操作線を牽引する必要があるため、操作線の強度が必要とされていた。
しかし、操作線によりシースの先端部を屈曲させる医療用機器においては、シースの先端部を屈曲させるための操作線の強度を確保するために操作線を太径にすると、この操作線を収容するためにサブルーメンが大きくなってしまう。このため、サブルーメンを包摂するシースの外径が大きくなってしまうために、体管内への挿入に関して改善の余地があった。
【0006】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、シースの肉厚を薄くしつつ、操作線の強度を確保することが可能な医療用機器及びシース製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の医療用機器は、シースと、該シースの先端部に取り付けられて、牽引されることで前記シースを屈曲させる操作線と、を備え、前記シースは、それぞれ軸心方向に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメンと、前記操作線が通されるサブルーメンと、を有し、1つの前記サブルーメン内に、複数の前記操作線が別個に設けられており、複数の前記操作線は、前記シースの周回方向に並設されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のシース製造方法は、シースと、該シースの先端部に取り付けられて、牽引されることで前記シースを屈曲させる操作線と、を備える医療用機器のためのシース製造方法であって、前記シースは、それぞれ軸心方向に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメンと、前記操作線が通されるサブルーメンと、を有し、1つの前記サブルーメン内において、前記シースの周回方向に並設されるように複数の前記操作線を別個に設ける操作線配設工程を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シースの肉厚を薄くしつつ、操作線の強度を確保することが可能な医療用機器及びシース製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るステントデリバリー装置を示す模式的な全体図である。
図2】シース(アウターシース)の層構成を模式的に示す説明図である。
図3】サブルーメンの断面を示す模式図である。
図4】操作線の遠位部がマーカーに取り付けられている状態を示す模式図である。
図5】第1芯線の周囲にメインルーメンチューブ及び下地層を形成した模式図である。
図6】メインルーメンチューブ及び下地層に沿ってサブルーメンチューブを配設した模式図である。
図7】下地層とサブルーメンチューブをまとめて覆うようにブレードが取り付けられた模式図である。
図8】下地層とサブルーメンチューブをまとめて覆うように外層が取り付けられた模式図である。
図9図6のIX部のサブルーメンチューブを示す図であり、樹脂膜に被膜された2本の第2芯線を示す模式図である。
図10】第1変形例に係るサブルーメンチューブを示す模式図である。
図11】樹脂膜に被膜された第2変形例に係る第2芯線を示す模式図である。
図12】第2変形例に係るサブルーメンチューブを示す模式図である。
図13】第3変形例に係る操作線の基端部に設けられた撚り線部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
すなわち、以下に説明する部材の構成、形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、図面は、ステントデリバリー装置1の長さ、幅、高さといった寸法比を必ずしも正確に表すものではない。
なお、近位側(基端側)は、施術時に術者の近くに配置される側をいい、遠位側(先端側)は、施術時に術者の遠くに配置される側をいう。
また、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
【0012】
<概要>
はじめに、本実施形態に係る医療用機器(ステントデリバリー装置1)の概要を、図1から図3を主に参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るステントデリバリー装置1を示す模式的な全体図、図2は、シース3(アウターシース31)の層構成を模式的に示す説明図、図3は、サブルーメンチューブ7の断面を示す模式図である。
【0013】
本実施形態に係る医療用機器(ステントデリバリー装置1)は、図1に示すように、シース3と、シース3(アウターシース31)の先端部3bに遠位部を取り付けられて、牽引されることでシース3を屈曲させる操作線4(図2及び図3参照。)と、を備える。
シース3は、図2に示すように、それぞれ軸心方向(軸線A1方向)に平行に延在する、不図示のガイドワイヤが通されるメインルーメン6aと、操作線4が通されるサブルーメン7aと、を有する。
図2及び図3に示すように、1つのサブルーメン7a内に、複数(本実施形態においては2本)の操作線4が別個に設けられている。2本の操作線4は、シース3の周回方向に並設されている。
【0014】
上記の「医療用機器」としては、操作線4により先端部を屈曲させて用いられるものであればよく、本実施形態において説明するステントグラフト2を体内に留置するためのステントデリバリー装置1に限定されない。例えば、「医療用機器」は、薬液等を体内に投与する際に用いられるカテーテル等であってもよい。また、操作線4は、1つのサブルーメン7a内に3本以上設けられていてもよい。
【0015】
上記構成によれば、別個に設けられた操作線4が、シース3の周回方向に並設されていることで、操作線4がシース3の径方向に重ねられている場合と比べて、シース3の肉厚を薄くすることができる。
そして、サブルーメン7a内に1本の操作線4が設けられているものと比較して、シース3(サブルーメンチューブ7)と1本当たりの操作線4との接触面積を減らすことができる。このため、操作線4の操作の際に、シース3(サブルーメンチューブ7)から操作線4の1本に加わる摩擦荷重を抑えることができ、操作線4全体としての強度を高めることができる。
【0016】
なお、1つのサブルーメン7a内に操作線4が複数設けられているとは、本実施形態において後述するように1本の操作線4がサブルーメン7a外で折り返されることによって、サブルーメン7a内においては複数設けられている構成を含むものとする。
【0017】
本実施形態に係るシース製造方法は、シース3と、シース3の先端部3bに取り付けられて、牽引されることでシース3を屈曲させる操作線4と、を備える医療用機器(ステントデリバリー装置1)のためのものである。
シース3は、それぞれ軸心方向に平行に延在する、不図示のガイドワイヤが通されるメインルーメン6aと、操作線4が通されるサブルーメン7aと、を有する。
シース製造方法は、1つのサブルーメン7a内において、シース3の周回方向に並設されるように複数の操作線4を別個に設ける操作線配設工程を備える。
【0018】
上記構成によれば、別個に設けられた操作線4が、シース3の周回方向に並設されていることで、上記のように、操作線4がシース3の径方向に重ねられている場合と比べて、シース3の肉厚を薄くすることができる。このため、操作線4の操作の際に、シース3(サブルーメンチューブ7)から操作線4の1本に加わる摩擦荷重を抑えることができ、操作線4全体としての強度を高めることが可能なシースを製造することができる。
【0019】
[ステントデリバリー装置]
次に、本実施形態に係るステントデリバリー装置1の構成について、図1から図3に加え、図4を主に参照して説明する。図4は、操作線4の遠位部がマーカー30に取り付けられている状態を示す模式図である。なお、図4においては、シース3(アウターシース31)の外層6cを省略して示している。
【0020】
本実施形態に係るステントデリバリー装置1は、ステントグラフト2を大動脈瘤等の体管内にある病変部に供給するものである。ステントデリバリー装置1は、図1に示すように、ステントグラフト2を収容するシース3と、シース3の基端部3aを支持する装置本体部8と、装置本体部8に設けられ、操作線4の基端部が巻回された操作線巻回部9と、操作線4を介してシース3の先端部3bを屈曲させる操作部10と、を主に備える。
【0021】
[操作線]
操作線4は、牽引されることによりシース3の先端部3bを片側に屈曲させるものである。本実施形態に係る操作線4は、ステンレス鋼によって形成されているが、樹脂繊維によって形成されるものであってもよい。操作線4は、後述するシース3に埋設されたマーカー30に遠位部を収容されており、シース3に埋設された後述するサブルーメンチューブ7内を摺動可能に配設されている。操作線4は、サブルーメンチューブ7内に2本設けられており、2本の操作線4は互いに撚り合わせられないまま、操作線巻回部9に固定されている。
【0022】
しかしながら、サブルーメンチューブ7(及び並列する操作線4)は、このような構成に限定されず、シース3の外周部において180度の位置に一対設けられてシース3の先端部3bを両側に屈曲可能に構成されていてもよく、さらに複数配設されていてもよい。
また、本実施形態に係る操作線4は、直径0.12mmの丸線である。このように操作線4が丸線であることで、断面矩形状のものと比較してサブルーメンチューブ7内の摺動性を高めることができる。
なお、操作線4は、細かな繊維の撚り線で形成されていてもよく、摺動抵抗の問題が生じなければ、扁平な平線で形成されていてもよい。
【0023】
[シース]
本実施形態に係るシース3は、ステントグラフト2を体内に送り込むためのものであり、ステントグラフト2が取り付けられる不図示のインナーシースと、ステントグラフト2の基端側への移動を制限する不図示のプッシャーと、インナーシース、ステントグラフト2及びプッシャーを覆うアウターシース31と、によって構成されている。
【0024】
インナーシースの先端には、先端チップ5が接合されている。先端チップ5は、シース3が血管内を走行する際に血管を損傷しないように、シース3の先端を保護するものである。
しかしながら、例えば本発明に係る医療用機器として薬液を供給する不図示のカテーテルを採用する場合には、インナーシースは必ずしも必要ではない。
【0025】
シース3の材料としては熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン-酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
【0026】
アウターシース31は、メインルーメン6aを有するメインルーメンチューブ6と、メインルーメンチューブ6の外周を覆う下地層6dと、メインルーメンチューブ6の外周を覆うブレード6bと、下地層6dとブレード6bの間の一部に配設されたサブルーメンチューブ7と、下地層6d及びサブルーメンチューブ7の外周を覆いブレード6bを包摂する外層6cと、を備える。
【0027】
メインルーメンチューブ6は、不図示のインナーシース及びインナーシースを通る不図示のガイドワイヤを通すものであり、フッ素樹脂(PTFE)で形成されている。
下地層6d、外層6cは、ナイロン系エラストマー樹脂で形成されている。
ブレード6bは、図7に示すように、下地層6dとサブルーメンチューブ7とに跨るように巻回されている。
本実施形態に係るサブルーメンチューブ7は、内側がフッ素樹脂(PTFE)で形成され、外側がナイロン系エラストマー樹脂で形成されている。
【0028】
サブルーメン7aは、図3及び図4に示すように、断面扁平(瓢箪状あるいはダンベル状)に形成されており、その断面の長尺方向が、図2に示すように、シース3の周回方向に沿っている。
上記の「断面扁平」とは、円形や正方形と異なり、瓢箪状の他、長方形や長円状の形状等の短尺と長尺とを含む断面形状をいうものとする。
上記構成によれば、サブルーメン7aの断面の長尺方向がシース3の周回方向に沿っていることで、サブルーメン7aの大きさに影響されるシース3の厚さを薄肉にでき、複数の操作線4を収容しやすくなる。
【0029】
サブルーメン7aは、サブルーメンチューブ7の内壁7bによって画定されている。サブルーメン7aを画定するサブルーメンチューブ7の内壁7bは、軸心方向に平行に延在して配設された突条7cによって、くびれた形状を有する。突条7cは、複数(本実施形態においては2本)の操作線4の間に配設されている。
【0030】
なお、「くびれた形状」とは、突条7cがサブルーメンチューブ7の中空部の中央側に突出していることで、突条7cを含んで形成される内壁7b(サブルーメン7a)の断面形状をいう。本実施形態に係るサブルーメンチューブ7の内壁7bの縦断面は、瓢箪状あるいはダンベル状の形状である。
また、「くびれた形状」としては、図3に示す内壁7bにおける対向する両側に突条7cが形成されているものに限定されず、突条7cが内壁7bの片側のみに設けられているもの(内壁7bの片側からのみ突出しているもの)をも含むものとする。
【0031】
本実施形態に係る突条7cは、サブルーメンチューブ7の軸線A1方向への延在に沿って延在しているものであるが、このような構成に限定されない。
例えば、突条7cは、サブルーメンチューブ7内にある操作線4の振れを抑制できればよく、サブルーメンチューブ7の厚さ方向中心側に突出する複数の突起物が軸線A1方向に断続的に設けられて、全体として線条に構成されたものを含む。
【0032】
上記構成によれば、突条7cによって、操作線4の振れを突条7cに当接する領域内に抑制することができる。
例えば、操作線4の線径が本実施形態に係るものよりも小さく、隣接する操作線4同士が絡み合うおそれがあっても、突条7dが設けられていることで、操作線4の位置が定まりやすくなり、互いに絡み合ってしまう蓋然性を低減できる。
したがって、操作線4の絡み合いを防止して、操作線4のサブルーメンチューブ7に対する摺動抵抗を低く抑えることができる。
【0033】
サブルーメンチューブ7の内壁7bにおける突条7cに対向する部位と突条7cとの間隔は、操作線4の直径よりも大きい。
本実施形態においては、図3に示すように、突条7cに対向する部位に他の突条7cが設けられているが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、突条7cは内壁7bの片側のみに設けられていてもよい。
【0034】
このような場合であっても、突条7cと、内壁7bにおける突条7cに対向する部位との間隔が操作線4の直径よりも大きいことで、操作線4におけるシース3の周回方向における動作の自由度を高めることができる。
また、突条7cがあることで操作線4の振れをある程度抑制することもできる。
【0035】
また、サブルーメンチューブ7における対向する内壁7b間の隙間は、操作線4の線径を超える大きさで、操作線の線径の2倍未満の大きさであると好適である。このような構成によれば、サブルーメンチューブ7内に並設された操作線4が絡み合うことを防ぐことができる。
【0036】
操作線4が内部に配設されているものとして、本実施形態においては、シース3(アウターシース31)に埋設されたサブルーメンチューブ7を用いて説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。
例えば、シース3(アウターシース31)に直接形成された孔であってもよい。この場合、当該孔の壁面が、操作線4がシース3を突き破ってシース3の外方へ飛び出さない程度の強度を有していればよい。
【0037】
[マーカー]
図2及び図4に示すように、シース3の先端部には、放射線(X線)不透過性のリング状のマーカー30が設けられている。マーカー30の外表面に、操作線4に係合する係合部(操作線4を収容する溝30a)が形成されている。溝30aは、マーカー30の周回方向に延在している。
【0038】
「操作線4に係合する係合部」としては、溝30aの他に、周回方向に延在する不図示の突条や、周回方向に断続的に設けられた不図示の突起であってもよい。
上記の「操作線4を収容」とは、厳密には操作線4の一部(遠位部)が収められている状態をいうものとする。
【0039】
上記構成によれば、マーカー30に操作線4を収容する溝30aが形成されていることで、接合作業を要さずに、マーカー30により操作線4の位置を制限できる。
【0040】
なお、本実施形態においては、1本の操作線4がサブルーメン7a(サブルーメンチューブ7)外に設けられたマーカー30の溝30aに2、3周巻回されており、その巻回部(遠位部)から操作線4の両端部が近位側に延在している。
このような構成によれば、操作線4の遠位部がマーカー30の周回しているため、シース3を屈曲させる方向の力としてマーカー30の広範囲に及ぼすことができ、マーカー30に対する応力集中を避けることができる。
そして、操作線4は、サブルーメンチューブ7内に2本配設される構成となっているが、本発明は、このような構成に限定されない。
【0041】
例えば、操作線4は2本以上設けられていて、それぞれの端部がマーカー30に固着される構成であってもよい。操作線4は、マーカー30との係合する構成の他、レーザー溶接、アーク溶接、抵抗溶接、熱融着、接着剤による接着、操作線4とマーカー30との機械的掛止(カシメ)等で接合されていてもよい。
さらに、操作線4の溝30aの係合に加えて、接着剤を塗布する等、追加的な接合をしてもよい。
【0042】
図1に示す装置本体部8は、ステントグラフト2を覆うアウターシース31を後退させるギア17が設けられている。ギア17は、装置本体部8に回転可能に支持されており、アウターシース31の一部に設けられた又は接続されたラック等に噛み合っている。ギア17は、ステントグラフト2を体内に留置する際に施術者によって回動させられることにより、アウターシース31を後退させて、ステントグラフト2をアウターシース31から露出させる。
【0043】
なお、アウターシース31を後退させる構成としては、ギア17とラックの噛合以外に、アウターシース31に接続された部位に螺合するネジ部によって後退させる構成であってもよく、アウターシース31に接続された部位を手動によって後退させる構成であってもよい。
【0044】
操作線巻回部9の内部には操作線4が巻回されており、操作線巻回部9の側部には操作部10が揺動可能に取り付けられている。
施術者が操作部10を近位側に移動することによって、操作線4の一部が巻き取られ、操作線4の遠位部が接続されたマーカー30を介してシース3の先端部3bが屈曲する構成となっている。
なお、本実施形態においては、操作部10を操作することによって、操作線4の一部を巻き取って、シース3の先端部3bを屈曲させる構成であるものとして説明したが、操作線4を牽引できればよく、このような構成に限定されない。
【0045】
[シース製造方法]
次に、図1から図4に加えて、図5から図9を主に参照してシース製造方法について説明する。図5は、第1芯線11の周囲にメインルーメンチューブ6及び下地層6dを形成した模式図、図6は、メインルーメンチューブ6及び下地層6dに沿ってサブルーメンチューブ7を配設した模式図である。
図7は、下地層6dとサブルーメンチューブ7をまとめて覆うようにブレード6bが取り付けられた模式図、図8は、下地層6dとサブルーメンチューブ7をまとめて覆うように外層6cが取り付けられた模式図である。
図9は、図6のIX部のサブルーメンチューブ7を示す図であり、樹脂膜21に被膜された2本の第2芯線12を示す模式図である。
【0046】
本実施形態に係るシース製造方法は、操作線配設工程より前に、メインルーメン6aの少なくとも一部を画定するメインルーメンチューブ6(及びメインルーメンチューブ6を覆う下地層6d)を、図5に示すように、第1芯線11により成形し、サブルーメン7aの少なくとも一部を画定するサブルーメンチューブ7を図9に示すように第2芯線12により成形する成形工程を備える。
成形工程において、複数の第2芯線12の外側にサブルーメンチューブ7となる樹脂膜21を形成した後に、図6に示すように、複数の第2芯線12を第1芯線11の周囲に並設して(サブルーメンチューブ7をメインルーメンチューブ6の外周面上に配設して)、並設された第2芯線12を抜去する。図3に示すように、第2芯線12の抜去とともに、サブルーメンチューブ7における並設された第2芯線12間に挟まれた部位(除去部21a)を排除して連通する断面扁平のサブルーメン7aを成形する。
【0047】
本実施形態において、具体的には、2本の第2芯線12を結束した状態でPTFEの微粒子を含む懸濁液にディッピングすることにより、図9に示すように、2本並設させた第2芯線12の周囲に、PTFE製の樹脂膜21を被膜する。
さらに、樹脂膜21の外周に、不図示の熱収縮性を有する、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製の樹脂膜を更に被膜して熱収縮することによってサブルーメンチューブ7を成形する。
そして、並設された第2芯線12をサブルーメンチューブ7から抜去することで、第2芯線12の間にある除去部21aを除去でき、図3に示す内壁7bを有するサブルーメン7aが形成されることになる。
上記構成によれば、複数の第2芯線12とその間の部位(除去部21a)を排除することで、複数の操作線4が通される断面扁平のサブルーメン7aを容易に形成することができる。
【0048】
具体的には、作業者は、図6に示すように、サブルーメンチューブ7を下地層6dの外周面上に配設したのち、図7に示すように、ブレード6bを下地層6dとサブルーメンチューブ7とに亘って外周に取り付ける。
【0049】
次に、作業者は、マーカー30をカシメて下地層6d及びメインルーメンチューブ6に固定する。その後、第2芯線12を抜去して2本の操作線4をサブルーメンチューブ7に挿入してマーカー30に巻き付ける。
次に、作業者は、図8に示すように、ブレード6bを厚さ方向に跨るように(ブレード6bを包摂するように)、下地層6d及びサブルーメンチューブ7(及びマーカー30)に外層6cを被せ、不図示の熱収縮フィルムを被せる。そして熱収縮させて、不図示の熱収縮フィルムを除去する。
そして第1芯線11を抜去して、アウターシース31を完成させる。
【0050】
なお、マーカー30を取り付けるタイミング、操作線4をマーカー30に巻き付けるタイミング、第1芯線11及び第2芯線12を取り外すタイミングについては順序を任意に入れ替えるようにしてもよい。
【0051】
その後、ステントグラフト2を組付けられた不図示のインナーシースをアウターシース31内に通して、シース3を完成させて、シース3を他の部位に組み付けることで、ステントデリバリー装置1が完成することとなる。
【0052】
<第1変形例>
上記実施形態に係るサブルーメンチューブ7は、図3に示すように、操作線4の直径よりも大きな間隔で設けられた一対の突条7cを有するものとして説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。
次に、図10を参照して、第1変形例に係るサブルーメンチューブ7Xについて説明する。図10は、第1変形例に係るサブルーメンチューブ7Xを示す模式図である。
【0053】
本例においては、サブルーメンチューブ7Xの内壁7bにおける突条7dに対向する部位と突条7dとの間隔は、操作線4の直径よりも小さい。
本例においては、突条7dに対向する部位に他の突条7dが設けられているが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、突条7dは内壁7bの片側のみに設けられていてもよい。
【0054】
このような場合であっても、突条7dと、内壁7bにおける突条7dに対向する部位との間隔が操作線4の直径よりも小さいことで、並設された操作線4同士が絡みにくくなり、操作線4の摺動抵抗を低く抑えることができる。
【0055】
<第2変形例>
上記実施形態に係るサブルーメンチューブ7、第1変形例に係るサブルーメンチューブ7Xは、突条7c、7dを有するものであり、2本の第2芯線12を用いて形成されるものであるとして説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0056】
次に、図11及び図12を参照して、第2変形例に係るサブルーメンチューブ7Yについて説明する。図11は、樹脂膜21に被膜された第2変形例に係る第2芯線13を示す模式図、図12は、第2変形例に係るサブルーメンチューブ7Yを示す模式図である。
【0057】
本実施形態に係るシース製造方法は、サブルーメン7aの少なくとも一部を画定するサブルーメンチューブ7Yを図11に示す断面が扁平の第2芯線13により成形する成形工程を備える。
成形工程において、第2芯線13を、その断面の長尺方向を図6に示す第1芯線11の周回方向に向けて、第1芯線11の周囲に配設して(サブルーメンチューブ7Yをメインルーメンチューブ6の外周面上に配設して)、メインルーメン6a及びサブルーメン7aを成形する。
【0058】
本例において断面扁平な形状の第2芯線13は、断面長円状に形成されている。そして、第2芯線13を取り除いた後、図12に示すように、サブルーメンチューブ7Yには、第2芯線13と一致する断面長円状のサブルーメン7aが形成されることにある。
第2芯線13は、扁平形状を有していればよく、断面長円状に形成されるものに限定されない。例えば、第2芯線13は、断面長方形状に形成されるものであってもよい。つまり、サブルーメン7aも断面長方形状に形成されていてもよい。
【0059】
上記構成によれば、断面扁平の第2芯線13を用いることで、周回方向に並設された図12に示す複数(本例において2本)の操作線4を通すサブルーメン7aを容易に形成することができる。
【0060】
<第3変形例>
上記実施形態においては、操作線4が撚り合わせられないまま操作線巻回部9に固定されている構成を説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。
次に、図13を主に参照して第3変形例に係る操作線4Xについて説明する。図13は、第3変形例に係る操作線4Xの基端部に設けられた撚り線部4aを示す図である。
【0061】
図1に示すように、シース3の基端部3aに操作部10が設けられている。シース3内において撚り合わせられずにシース3の周回方向に並設されている複数(本実施形態においては、2本)の操作線4は、基端側のシース3と操作部10との間で、図12に示すように撚り合わせられている。
【0062】
上記構成によれば、操作部10に至るまでに操作線4が撚り合わせられている(撚り線部4aが設けられている)ことで、複数の操作線4に均等に操作部10からの牽引力を付与しやすくなる。
【0063】
図12に示す操作線4には、サブルーメンチューブ7(シース3)の外に、撚り線部4aが設けられている。このように、操作線4の撚り線部4aがシース3(アウターシース31)の外に設けられていることで、シース3の剛性が高まることを抑制できる。
【0064】
なお、本発明に係る各種構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
【0065】
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)
シースと、
該シースの先端部に取り付けられて、牽引されることで前記シースを屈曲させる操作線と、を備え、
前記シースは、それぞれ軸心方向に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメンと、前記操作線が通されるサブルーメンと、を有し、
1つの前記サブルーメン内に、複数の前記操作線が別個に設けられており、
複数の前記操作線は、前記シースの周回方向に並設されていることを特徴とする医療用機器。
(2)
前記サブルーメンは、断面扁平に形成されており、その断面の長尺方向が前記シースの周回方向に沿っている(1)に記載の医療用機器。
(3)
前記サブルーメンは、サブルーメンチューブの内壁によって画定されており、
前記サブルーメンチューブの前記内壁は、軸心方向に平行に延在して配設された突条によって、くびれた形状を有し、
前記突条は、複数の前記操作線の間に配設されている(1)又は(2)に記載の医療用機器。
(4)
前記サブルーメンチューブの前記内壁における前記突条に対向する部位と前記突条との間隔は、前記操作線の直径よりも大きい(3)に記載の医療用機器。
(5)
前記サブルーメンチューブの前記内壁における前記突条に対向する部位と前記突条との間隔は、前記操作線の直径よりも小さい(3)に記載の医療用機器。
(6)
前記シースの先端部には、放射線不透過性のリング状のマーカーが設けられており、
前記マーカーの外表面に、前記操作線に係合する係合部が形成されており、
前記係合部は、前記マーカーの周回方向に延在している(1)から(5)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(7)
前記シースの基端部に操作部が設けられており、
前記シース内において撚り合わせられずに前記シースの周回方向に並設されている複数の前記操作線は、基端側の前記シースと前記操作部との間で撚り合わせられている(1)から(6)のいずれか一項に記載の医療用機器。
(8)
シースと、
該シースの先端部に取り付けられて、牽引されることで前記シースを屈曲させる操作線と、を備える医療用機器のためのシース製造方法であって、
前記シースは、それぞれ軸心方向に平行に延在する、ガイドワイヤが通されるメインルーメンと、前記操作線が通されるサブルーメンと、を有し、
1つの前記サブルーメン内において、前記シースの周回方向に並設されるように複数の前記操作線を別個に設ける操作線配設工程を備えることを特徴とするシース製造方法。
(9)
前記操作線配設工程より前に、前記メインルーメンの少なくとも一部を画定するメインルーメンチューブを第1芯線により成形し、前記サブルーメンの少なくとも一部を画定するサブルーメンチューブを断面が扁平の第2芯線により成形する成形工程を備え、
前記成形工程において、
前記第2芯線を、その断面の長尺方向を前記第1芯線の周回方向に向けて、前記第1芯線の周囲に配設して、前記メインルーメン及び前記サブルーメンを成形する(8)に記載のシース製造方法。
(10)
前記操作線配設工程より前に、前記メインルーメンの少なくとも一部を画定するメインルーメンチューブを第1芯線により成形し、前記サブルーメンの少なくとも一部を画定するサブルーメンチューブを第2芯線により成形する成形工程を備え、
前記成形工程において、複数の第2芯線の外側に前記サブルーメンチューブとなる樹脂膜を形成した後に、複数の第2芯線を前記第1芯線の周囲に並設して、並設された前記第2芯線を抜去するとともに、前記サブルーメンチューブにおける並設された前記第2芯線間に挟まれた部位を排除して連通する断面扁平の前記サブルーメンを成形する(8)に記載のシース製造方法。
【符号の説明】
【0066】
A1 軸線
1 ステントデリバリー装置(医療用機器)
2 ステントグラフト
3 シース
3a 基端部
3b 先端部
4、4X 操作線
4a 撚り線部
5 先端チップ
6メインルーメンチューブ(内層)
6a メインルーメン
6b ブレード(補強層)
6c 外層
6d 下地層
7、7X、7Y サブルーメンチューブ
7a サブルーメン
7b 内壁
7c、7d 突条
8 装置本体部
9 操作線巻回部
10 操作部
11 第1芯線
12、13 第2芯線
17 ギア
21、22 樹脂膜
21a 除去部
30 マーカー
30a 溝
31 アウターシース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13