(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023146975
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 11/875 20180101AFI20231004BHJP
F24F 11/41 20180101ALI20231004BHJP
F24F 11/86 20180101ALI20231004BHJP
【FI】
F24F11/875
F24F11/41 230
F24F11/86
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054456
(22)【出願日】2022-03-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣崎 佑
(72)【発明者】
【氏名】仲田 昇平
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB02
3L260BA03
3L260BA36
3L260BA41
3L260BA45
3L260CA12
3L260CB04
3L260CB62
3L260CB63
3L260FA02
3L260FB18
3L260FB57
(57)【要約】
【課題】快適性の低下を抑制しつつ、消費電力を低減する。
【解決手段】空気調和機1は、圧縮機11と、冷媒の熱を用いて室内を暖房する室内機3と、室内の温度を検出する室温センサ37と、室温センサ37の検出値が設定温度となるように圧縮機11を制御する制御装置と、冷媒の熱を用いて加熱される蓄熱部35と、圧縮機11が最低回転数で駆動し、且つ、室温センサ37の検出値が設定温度を上回っているときときに冷媒の熱を用いて蓄熱部35を加熱する蓄熱回路31とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機と室外熱交換器を有する室外機と、
室内熱交換器を有し、室外機から供給された熱を用いて室内を暖房する室内機と、
前記室内の温度を検出する室温センサと、
蓄熱部を有し、前記室外機で生成した熱を前記蓄熱部に蓄熱する蓄熱回路と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記室温センサの検出値が設定温度となるように前記圧縮機を制御し、
前記圧縮機が最低回転数で駆動し、且つ、前記室温センサの検出値が前記設定温度を超えているときに前記蓄熱回路を動作させる
空気調和機。
【請求項2】
前記蓄熱回路は、さらに、前記室外熱交換器が加熱される除霜運転が実行される時に、前記蓄熱部の熱を用いて前記室外熱交換器を流れる冷媒を加熱する
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記制御部は、前記除霜運転が開始予定時刻までの残り時間が、予め定められた閾時間より短いときに、前記圧縮機の回転数が現在の回転数より大きくなるように、前記圧縮機を制御し、且つ、
前記蓄熱回路は、前記冷媒の熱を用いて前記蓄熱部を加熱する
請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記蓄熱回路は、
前記圧縮機の現在の回転数が回転数閾値より小さいときに、前記圧縮機の回転数が前記回転数閾値以上となるように、前記圧縮機を制御し、前記室外熱交換器を流れる冷媒の熱を用いて前記蓄熱部を加熱する
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記室外熱交換器を流れる冷媒と異なる他の冷媒が循環する他の回路と、
前記冷媒の熱を用いて前記他の冷媒を加熱する中間熱交換器とをさらに備え、
前記室内機は、前記他の冷媒の熱を用いて前記室内を暖房し、
前記蓄熱回路は、前記他の冷媒の熱を用いて前記蓄熱部を加熱する
請求項1に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記蓄熱回路は、前記室外熱交換器が加熱される除霜運転が実行されるときに、前記蓄熱部の熱を用いて前記他の冷媒を加熱し、前記他の冷媒の熱を用いて前記冷媒を加熱する
請求項5に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
冷媒回路に蓄熱槽を備え、暖房運転時に要求される空調能力を低下させることで圧縮機回転数が運転効率の悪い低回転数になった場合において、圧縮機回転数を増加させ、圧縮機の回転数を増加させたことにより余剰となった冷媒の熱(余剰熱)を蓄熱槽に蓄熱する蓄熱式空気調和機が知られている(特許文献1)。このような蓄熱式空気調和機は、たとえば、室外熱交換器が加熱される除霜運転に、蓄熱された熱を利用する。これにより、圧縮機の運転効率向上を目的として圧縮機の回転数を増加させることで消費される電力を熱に変換して蓄熱し、その熱を除霜運転に利用するので、無駄な電力消費を減らし、省エネ性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような蓄熱式空気調和機は、余剰となった冷媒の熱を蓄熱するとき圧縮機の回転数は増加した状態になるため、室外熱交換器が冷却されることによる着霜を助長してしまう。このため、除霜運転が長時間化したり、除霜運転を行う頻度が増えたりして暖房運転が停止する時間が長くなり、利用者の快適性が低下することがある。従って、従来は省エネ性の向上と快適性の低下の抑制を両立することが難しかった。
【0005】
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、省エネ性を向上させつつ快適性の低下を抑制する空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による空気調和機は、圧縮機と室外熱交換器を有する室外機と、室内熱交換器を有し室外機から供給された熱を用いて室内を暖房する室内機と、前記室内の温度を検出する室温センサと、蓄熱部を有し前記室外機で生成した熱を前記蓄熱部に蓄熱する蓄熱回路と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記室温センサの検出値が設定温度となるように前記圧縮機の回転数を制御し、前記圧縮機が最低回転数で駆動し、且つ、前記室温センサの検出値が前記設定温度を超えているときに前記蓄熱回路を動作させる。
【発明の効果】
【0007】
開示の空気調和機は、省エネ性を向上させつつ快適性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施例1の空気調和機を示す回路図である。
【
図2】
図2は、実施例1の空気調和機を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、蓄熱運転が必要であるか否かを判定する動作を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施例2の空気調和機を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願が開示する実施形態にかかる空気調和機について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の記載により本開示の技術が限定されるものではない。また、以下の記載においては、同一の構成要素に同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
【実施例0010】
図1は、実施例1の空気調和機1を示す回路図である。空気調和機1は、室外機2と室内機3とを備えている。室外機2は、屋外に設置されている。室内機3は、空気調和機1により冷暖房される室内に設置されている。空気調和機1は、冷媒回路5と水回路6とをさらに備えている。冷媒回路5は冷媒が循環する流路が形成されている。水回路6は他の冷媒として熱媒体(以下の説明では水)が循環する流路が形成されている。なお、水回路6を循環する熱媒体は不凍液等でも良い。冷媒回路5は、室外機2の内部に配置されている。冷媒回路5は、圧縮機11と四方弁12と室外熱交換器14と膨張弁15と中間熱交換器16とを備えている。
【0011】
圧縮機11は、吸入管17と吐出管18とを備えている。圧縮機11は、吸入管17を介して供給される低圧気相冷媒を圧縮機回転数に応じて圧縮し、低圧気相冷媒が圧縮されることにより生成された高圧気相冷媒を吐出管18に吐出する。
【0012】
四方弁12は、第1接続口121と第2接続口122と第3接続口123と第4接続口124とを備えている。第1接続口121は、吸入管17を介して圧縮機11に接続されている。第2接続口122は、吐出管18を介して圧縮機11に接続されている。第3接続口123は、室外熱交換器14に接続されている。第4接続口124は、中間熱交換器16に接続されている。四方弁12は、冷房モードと暖房モードとのうちの1つのモードに切り替えられる。四方弁12は、暖房モードに切り替えられているときに、第2接続口122を第4接続口124に接続し、第3接続口123を第1接続口121に接続する。四方弁12は、冷房モードに切り替えられているときに、第2接続口122を第3接続口123に接続し、第4接続口124を第1接続口121に接続する。
【0013】
室外熱交換器14は、膨張弁15に接続されている。中間熱交換器16は、膨張弁15に接続されている。
【0014】
水回路6は、ポンプ21と室内熱交換器22とを備えている。ポンプ21は、室外機2の内部に配置されている。ポンプ21は、中間熱交換器16に接続され、室内熱交換器22に接続されている。ポンプ21は、中間熱交換器16から供給される水を室内熱交換器22に供給し、水回路6に水を循環させる。室内熱交換器22は、室内機3の内部に配置されている。室内熱交換器22は、中間熱交換器16に接続されている。
【0015】
空気調和機1は、蓄熱回路31をさらに備えている。蓄熱回路31は、室外機2の内部に配置されている。蓄熱回路31には、蓄熱用流路32が形成されている。水回路6のうちのポンプ21と室内熱交換器22との間の第1流路33は、蓄熱用流路32を介して、室内熱交換器22と中間熱交換器16との間の第2流路34に接続されている。蓄熱回路31は、蓄熱部35と蓄熱回路弁36とを備えている。蓄熱部35は、水より比熱が大きい物質から形成されている。蓄熱部35は、蓄熱用流路32を流れる水に貯留する。蓄熱回路弁36は、第1流路33と第2流路34とが接続されるように開放したり、第1流路33と第2流路34とが接続されないように蓄熱用流路32を遮断したりする。
【0016】
図2は、実施例1の空気調和機1を示すブロック図である。空気調和機1は、室外ファン41と室内ファン42と制御装置43とを備えている。室外ファン41は、室外機2の内部に配置されている。室外ファン41は、制御装置43に制御され、室外熱交換器14と外気が熱交換するように、外気を送風する。室内ファン42は、室内機3の内部に配置されている。室内ファン42は、制御装置43に制御され、室内熱交換器22と室内の空気が熱交換するように、かつ、室内熱交換器22に熱交換した室内の空気が室内機3から室内に吹き出るように、室内の空気を送風する。
【0017】
制御装置43は、コンピュータであり、記憶装置44とCPU45(Central Processing Unit)とを備えている。記憶装置44は、制御装置43にインストールされるコンピュータプログラムを記憶し、CPU45により利用される情報を記憶する。CPU45は、制御装置43にインストールされるコンピュータプログラムを実行することにより、情報処理し、記憶装置44を制御する。
【0018】
制御装置43は、圧縮機11と四方弁12と蓄熱回路弁36と室外ファン41と室内ファン42とを制御する。記憶装置44には、最低回転数と回転数閾値と閾時間とが記憶されている。最低回転数は、圧縮機11に固有の値を示し、圧縮機11は、最低回転数より小さい圧縮機回転数で駆動できない。回転数閾値は、圧縮機11に固有の値を示し、圧縮機11の運転効率が80%以上となる範囲のうち最小となる回転数である。すなわち、回転数閾値より小さい回転数で圧縮機11が低圧気相冷媒を圧縮するときの効率は、回転数閾値の回転数で圧縮機11が低圧気相冷媒を圧縮するときの効率より低い。なお、回転数閾値は最低回転数より大きい。また、室内機3は室内温度を検出する室温センサ37を備える。
【0019】
空気調和機1が実行する動作は、冷房運転と暖房運転と蓄熱運転と除霜運転とを含んでいる。
[冷房運転]
冷房運転は、たとえば、空気調和機1がユーザにより操作されたときに実行される。制御装置43は、空気調和機1が冷房運転を実行するときに、四方弁12を制御し、四方弁12のモードを冷房モードに切り替える。制御装置43は、ユーザにより設定された設定温度と、室温センサ37が検出した室温との温度差に基づいて圧縮機11の回転数を算出し、算出した回転数となるように圧縮機11を制御して、吸入管17を介して供給された低圧気相冷媒を圧縮する。低圧気相冷媒は、圧縮機11により圧縮されることにより、高圧気相冷媒に状態変化する。圧縮機11は、高圧気相冷媒を吐出管18に吐出する。四方弁12が冷房モードに切り替えられていることにより、吐出管18に吐出された高圧気相冷媒は室外熱交換器14に供給される。
【0020】
制御装置43は、室外ファン41を制御し、外気が室外熱交換器14と熱交換するように、外気を送風する。室外熱交換器14は、四方弁12から供給された高圧気相冷媒と外気とを熱交換し、高圧気相冷媒を冷却し、外気を加熱する。高圧気相冷媒は、冷却されることにより、過冷却状態の高圧液相冷媒に状態変化する。すなわち、室外熱交換器14は、空気調和機1が冷房運転を実行するときに、凝縮器として機能する。室外熱交換器14から流出した高圧液相冷媒は膨張弁15に供給される。
【0021】
膨張弁15は、室外熱交換器14から中間熱交換器16に流れる冷媒の流量を調節し、室外熱交換器14から供給された高圧液相冷媒を減圧する。高圧液相冷媒は、減圧されることにより、湿り度が高い状態の低圧気液二相冷媒に状態変化する。膨張弁15から流出した低圧気液二相冷媒は中間熱交換器16に供給される。
【0022】
中間熱交換器16は、冷房運転時において、膨張弁15から流出した低圧気液二相冷媒と、水回路6を循環する水とを熱交換し、水を冷却し、低圧気液二相冷媒を加熱する。低圧気液二相冷媒は、中間熱交換器16により加熱されることにより、低圧気相冷媒に状態変化する。すなわち、中間熱交換器16は、空気調和機1が冷房運転を実行するときに、蒸発器として機能する。中間熱交換器16から流出した低圧気相冷媒は四方弁12に供給される。四方弁12に供給された低圧気相冷媒は、四方弁12が冷房モードに切り替えられていることにより、吸入管17を介して圧縮機11に供給される。
【0023】
制御装置43は、空気調和機1が冷房運転を実行するときに、蓄熱回路弁36を制御し、水が蓄熱用流路32を流れないように、蓄熱用流路32を遮断する。これは、蓄熱回路弁36を開いて蓄熱部35内の水が水回路6内を循環することを防ぐためである。蓄熱部35内の水が水回路6内を循環すると、水回路6の熱容量が増加するため室内熱交換器22に流入させる水の温度が下がりにくくなる。ポンプ21は、水回路6に水を循環させる。その結果、中間熱交換器16により冷却された水は室内熱交換器22に供給される。室内熱交換器22は、ポンプ21から供給された水と、室内機3が設置された室内の空気とを熱交換することにより、水を加熱し、室内の空気を冷却する。加熱された水は、水回路6を循環することにより、中間熱交換器16に供給される。制御装置43は、室内ファン42を制御し、室内の空気が室内熱交換器22と熱交換するように、かつ、室内熱交換器22により冷却された空気が室内に吹き出すように、室内の空気を送風する。すなわち、室内機3は、室内熱交換器22が室内の空気を冷却することにより、室内を冷房する。
【0024】
[暖房運転]
暖房運転は、たとえば、空気調和機1がユーザにより操作されたときに実行される。制御装置43は、空気調和機1が暖房運転を実行するときに、四方弁12を暖房モードに切り替える。制御装置43は、ユーザにより設定された設定温度と、室内の室温との温度差に基づいて圧縮機11の回転数を算出し、算出した回転数となるように圧縮機11を制御して、吸入管17を介して供給された低圧気相冷媒を圧縮する。低圧気相冷媒は、圧縮機11により圧縮されることにより、高圧気相冷媒に状態変化する。圧縮機11は、高圧気相冷媒を吐出管18に吐出する。四方弁12が暖房モードに切り替えられていることにより、吐出管18に吐出された高圧気相冷媒は中間熱交換器16に供給される。
【0025】
中間熱交換器16は、暖房運転時において、四方弁12から流出した高圧気相冷媒と、水回路6を循環する水とを熱交換し、水を加熱し、高圧気相冷媒を冷却する。高圧気相冷媒は、中間熱交換器16により冷却されることにより、過冷却状態の高圧液相冷媒に状態変化する。すなわち、中間熱交換器16は、空気調和機1が暖房運転を実行するときに、凝縮器として機能する。中間熱交換器16から流出した高圧液相冷媒は膨張弁15に供給される。
【0026】
膨張弁15は、中間熱交換器16から室外熱交換器14に流れる冷媒の流量を調節し、室外熱交換器14から供給された高圧液相冷媒を減圧する。高圧液相冷媒は、減圧されることにより、湿り度が高い状態の低圧気液二相冷媒に状態変化する。膨張弁15から流出した低圧気液二相冷媒は室外熱交換器14に供給される。
【0027】
制御装置43は、室外ファン41を制御し、外気が室外熱交換器14と熱交換するように、外気を送風する。室外熱交換器14は、膨張弁15から供給された低圧気液二相冷媒と外気とを熱交換し、低圧気液二相冷媒を加熱し、外気を冷却する。低圧気液二相冷媒は、加熱されることにより、湿り度が低い状態の低圧気相冷媒に状態変化する。すなわち、室外熱交換器14は、空気調和機1が暖房運転を実行するときに、凝縮器として機能する。室外熱交換器14から流出した低圧気相冷媒は四方弁12に供給される。四方弁12が暖房モードに切り替えられていることにより、室外熱交換器14から流出した低圧気相冷媒は吸入管17に供給され、吸入管17を介して低圧気相冷媒を圧縮機11に供給される。
【0028】
制御装置43は、空気調和機1が暖房運転を実行するときに、蓄熱回路弁36を制御し、水が蓄熱用流路32を流れないように、蓄熱用流路32を遮断する。これは、蓄熱回路弁36を開いて蓄熱部35内の水が水回路6内を循環することを防ぐためである。蓄熱部35内の水が水回路6内を循環すると、水回路6の熱容量が増加するため室内熱交換器22に流入させる水の温度が上がりにくくなる。ポンプ21は、水回路6に水を循環させる。その結果、中間熱交換器16により加熱された水は室内熱交換器22に供給される。室内熱交換器22は、ポンプ21から供給された水と、室内機3が設置された室内の空気とが熱交換することにより、水を冷却し、室内の空気を加熱する。加熱された水は、水回路6を循環することにより、中間熱交換器16に供給される。制御装置43は、室内ファン42を制御し、室内の空気が室内熱交換器22に熱交換するように、かつ、室内熱交換器22により加熱された空気が室内に吹き出すように、室内の空気を送風する。すなわち、室内機3は、室外機2から供給された熱で室内の空気を加熱することにより、室内を暖房する。
【0029】
蓄熱回路31は、空気調和機1が暖房運転を実行するときに、水が蓄熱用流路32を流れないことにより、水の熱を蓄熱部35に蓄熱していない。空気調和機1は、蓄熱回路31が蓄熱していないことにより、暖房運転が実行されるときに電力が蓄熱するために余分に消費されることがなく、消費電力を低減することができる。
【0030】
[蓄熱運転]
蓄熱運転は、暖房運転が実行されている最中で、かつ、制御装置43により蓄熱運転が可能であると判定されたときに、実行される。
図3は、蓄熱運転が可能であるか否かを判定する動作を示すフローチャートである。記憶装置44は、暖房運転が実行されている最中に、間欠的に、ユーザにより設定された設定温度と、室内の室温との温度差に応じて予め設定された圧縮機11へ要求する回転数(以下の説明では要求回転数)が記憶されている。要求回転数は、温度差に応じて予め設定された圧縮機11へ要求する回転数の増減値であって、温度差が大きいほど大きい。制御装置43は、室温センサ37が検出した室温が設定温度以下であるか否かを判定する。具体的には、室温センサ37が検出した室温が設定温度+α℃(正の値例えば0.5℃)未満であるか否かを判定する(ステップS1)。αは圧縮機11が停止するサーモオフ条件(例えば1.5℃)と比較して小さい値(例えば0.1℃以上、1.5℃未満の任意の値)が設定される。サーモオフとは、再び室温が設定温度より低い温度になるまで暖房運転を中止する状態である。
【0031】
制御装置43は、室温が設定温度+α℃未満のときに(ステップS1、Yes)、要求回転数に応じて低圧気相冷媒を圧縮する圧縮機11の制御を維持する。制御装置43は、室温が設定温度+α℃未満のときに、圧縮機11の回転数が、記憶装置44に記録されている回転数閾値未満であるか否かを判定する(ステップS2)。制御装置43は、圧縮機11の回転数が回転数閾値以上であるときに(ステップS2、No)、ステップS1~S2の処理を繰り返して実行する。回転数閾値は、圧縮機11に固有の値を示し、圧縮機11の運転効率が80%以上となる範囲のうち最小となる回転数である。すなわち、回転数閾値より小さい回転数で圧縮機11が低圧気相冷媒を圧縮するときの効率は、回転数閾値の回転数で圧縮機11が低圧気相冷媒を圧縮するときの効率より低い。なお、回転数閾値は最低回転数より大きい。また、室内機3は室内温度を検出する室温センサ37を備える。
【0032】
制御装置43は、圧縮機11の回転数が回転数閾値未満であるときに(ステップS2、Yes)、除霜運転の開始予定時刻までの残り時間が、記憶装置44に記録されている閾時間(例えば5分)未満であるか否かを判定する(ステップS3)。除霜運転の開始予定時刻は、予め定められた所定条件の暖房運転が開始した時刻から、予め定められた所定時間だけ経過した時刻を示している。制御装置43は、残り時間が閾時間以上であるときに(ステップS3、No)、圧縮機11を制御し、要求回転数に応じて低圧気相冷媒を圧縮し、ステップS1~S3の処理を繰り返して実行する。制御装置43は、圧縮機11の回転数が回転数閾値未満であるときで(ステップS2、Yes)、かつ、残り時間が閾時間未満であるときに(ステップS3、Yes)、圧縮機11を制御し、圧縮機11の回転数を回転数閾値以上に上昇させる(ステップS4)。
【0033】
制御装置43は、圧縮機11の回転数を上昇させた後に、または、室温が設定温度+α℃以上のときに(ステップS1、No)、蓄熱運転を実行して蓄熱回路31を動作させる(ステップS5)。すなわち、制御装置43は、蓄熱回路弁36を制御し、水が蓄熱用流路32を流れるように、蓄熱回路弁36を開放する。圧縮機11の回転数を上昇させることで、室内熱交換器22に供給される熱の量は暖房に必要な熱量に対して過剰となる。そのため、その余剰となった熱を蓄熱回路31に蓄熱する。蓄熱回路31は、蓄熱回路弁36が開放されていることにより、ポンプ21から供給された水を蓄熱部35に熱交換させ、蓄熱部35を加熱し、水を冷却する。すなわち、空気調和機1は、蓄熱運転が実行されているときに、水の熱を蓄熱部35に蓄熱し、水を介して冷媒の熱を蓄熱部35に蓄熱している。
【0034】
空気調和機1は、除霜運転が開始されるまでの残り時間が閾時間未満になるまで蓄熱運転が実行されないことにより、蓄熱運転が実行されることにより室外熱交換器14への着霜が助長されることを抑制することができる。また、余剰となる電力を熱に変換して蓄熱し、その熱を除霜運転に利用するので、無駄な電力消費を減らし、省エネ性を向上させることができる。さらに、空気調和機1は、蓄熱運転が実行されるときに、回転数閾値以上の回転数で圧縮機11が冷媒を圧縮することにより、運転効率の良い回転数で圧縮機11を駆動させた状態で蓄熱運転を実行することができる。空気調和機1は、室温が設定温度+α℃以上のときに蓄熱運転が実行されることにより、余剰となった熱を蓄熱回路31に蓄熱し除霜運転に利用することができる。
【0035】
[除霜運転]
除霜運転は、予め定められた所定条件の暖房運転が、予め定められた所定時間以上に連続して実行された後に、実行される。制御装置43は、空気調和機1が除霜運転を実行するときに、四方弁12を制御し、四方弁12のモードを冷房モードに切り替える。制御装置43は、圧縮機11を制御し、吸入管17を介して供給された低圧気相冷媒を所定の回転数で圧縮する。低圧気相冷媒は、圧縮機11により圧縮されることにより、高圧気相冷媒に状態変化する。圧縮機11は、高圧気相冷媒を吐出管18に吐出する。四方弁12は、冷房モードに切り替えられていることにより、吐出管18に吐出された高圧気相冷媒を室外熱交換器14に供給する。
【0036】
制御装置43は、室外ファン41を制御し、外気が送風されないように、室外ファン41を停止させる。室外熱交換器14は、四方弁12から供給された高圧気相冷媒と、室外熱交換器14に着霜した霜とを熱交換し、高圧気相冷媒を冷却し、室外熱交換器14に着霜した霜を加熱する。高圧気相冷媒は、冷却されることにより、過冷却状態の高圧液相冷媒に状態変化する。すなわち、室外熱交換器14は、空気調和機1が除霜運転を実行するときに、凝縮器として機能する。加熱された霜は、室外熱交換器14から融け落ち、空気調和機1は、除霜運転が実行されることにより、室外熱交換器14を除霜することができる。室外熱交換器14は、さらに、高圧液相冷媒を膨張弁15に供給する。
【0037】
膨張弁15は、室外熱交換器14から中間熱交換器16に流れる冷媒の流量を調節し、室外熱交換器14から供給された高圧液相冷媒を膨張させる。高圧液相冷媒は、膨張することにより、湿り度が高い状態の低圧気液二相冷媒に状態変化する。膨張弁15は、さらに、低圧気液二相冷媒を中間熱交換器16に供給する。
【0038】
中間熱交換器16は、膨張弁15から供給された低圧気液二相冷媒と、水回路6を循環する水とを熱交換し、水を冷却し、低圧気液二相冷媒を加熱する。低圧気液二相冷媒は、中間熱交換器16により加熱されることにより、低圧気相冷媒に状態変化する。すなわち、中間熱交換器16は、空気調和機1が除霜運転を実行するときに、蒸発器として機能する。中間熱交換器16は、さらに、低圧気相冷媒を四方弁12に供給する。四方弁12は、冷房モードに切り替えられていることにより、中間熱交換器16から供給された低圧気相冷媒を、吸入管17を介して圧縮機11に供給する。
【0039】
制御装置43は、空気調和機1が除霜運転を実行するときに、蓄熱回路弁36を制御し、水が蓄熱用流路32を流れるように、蓄熱回路弁36を開放する。ポンプ21は、中間熱交換器16から供給された水を室内熱交換器22と蓄熱回路31とに供給し、水を水回路6に循環させる。室内熱交換器22は、ポンプ21から供給された水と室内熱交換器22とを熱交換することにより、水を加熱し、室内熱交換器22を冷却する。制御装置43は、室内ファン42を制御し、空気が室内機3から室内に吹き出さないように、室内ファン42を停止させる。空気調和機1は、空気調和機1が除霜運転を実行するときに、室内ファン42が停止していることにより、室内の空気が室内熱交換器22により冷却されることを防止することができ、快適性の低下を抑制することができる。
【0040】
蓄熱回路31は、蓄熱回路弁36が開放されていることにより、ポンプ21から供給された水を蓄熱部35に熱交換させ、蓄熱部35を冷却し、水を加熱する。すなわち、蓄熱回路31は、除霜運転が実行されているときに、蓄熱部35に蓄熱された熱を用いて水を加熱する。室内熱交換器22または蓄熱回路31に加熱された水は、ポンプ21が水を水回路6に循環させていることにより、中間熱交換器16に供給される。
【0041】
すなわち、空気調和機1は、除霜運転が実行されているときに、蓄熱部35に蓄熱された熱を用いて室外熱交換器14を加熱することができ、蓄熱部35に蓄熱された熱を用いて室外熱交換器14を除霜することができる。空気調和機1は、蓄熱部35に蓄熱された熱を用いて室外熱交換器14が加熱されることにより、室外熱交換器14を加熱するための熱を室内空気から得る量を減らすことができるので室内熱交換器22を過剰に冷却することなく、室外熱交換器14を加熱することができ、室内を過剰に冷却しないように、除霜運転時の快適性の低下を抑制することができる。
【0042】
[実施例1の空気調和機1の効果]
実施例1の空気調和機1は、圧縮機11と室内機3と制御装置43と蓄熱回路31とを備えている。圧縮機11は、冷媒回路5に冷媒を循環させる。室内機3は、室内熱交換器22に供給される冷媒の熱を用いて室内を暖房する。蓄熱回路31は、圧縮機11が最低回転数で駆動し、且つ、室温が設定温度を超えた(設定温度+α℃以上)ときに冷媒の熱を用いて蓄熱部35を加熱する。
【0043】
実施例1の空気調和機1は、圧縮機11が最低回転数で駆動し、且つ、室温が設定温度を超えた(設定温度+α℃以上)ときに、生成された熱が蓄熱部35に蓄熱されることにより、室内を過剰に暖房しないように、快適性の低下を抑制することができる。空気調和機1は、蓄熱部35に蓄熱された熱を有効利用することにより、消費電力を低減することができる。
【0044】
また、実施例1の空気調和機1の蓄熱回路31は、さらに、外気と冷媒とが熱交換する熱交換器が加熱される除霜運転が実行されるときに、蓄熱部35の熱を用いて冷媒を加熱する。実施例1の空気調和機1は、蓄熱部35に蓄熱された熱を除霜運転に利用することにより、除霜運転時の室温の低下を抑制することができる。
【0045】
また、実施例1の空気調和機1の制御装置43は、除霜運転が開始されるまでの残り時間が、予め定められた閾時間以上であるときに、圧縮機回転数が要求回転数に等しくなるように、圧縮機11を制御する。制御装置43は、残り時間が閾時間未満であるときに、圧縮機回転数が現在の回転数より大きくなるように、圧縮機11を制御し、冷媒の熱を用いて蓄熱部35を加熱する。実施例1の空気調和機1は、除霜運転の開始までの残り時間が閾時間以上であるときに、圧縮機回転数を上昇させないことにより、室外熱交換器14への着霜を助長することがない。実施例1の空気調和機1は、除霜運転の開始までの残り時間が閾時間未満であるときに圧縮機回転数を現在の回転数より大きくすることにより、長時間大きい回転数で圧縮機を運転することによる着霜量の増加を抑えつつ、除霜運転の前に多くの熱を蓄熱することができ、室外熱交換器14を適切に除霜することができる。
【0046】
また、実施例1の空気調和機1の蓄熱回路31は、圧縮機11の現在の回転数が回転数閾値以上であるときに、冷媒の熱を用いて蓄熱部35を加熱しないで、暖房運転を継続する。蓄熱回路31は、圧縮機11の現在の回転数が回転数閾値未満であるときに、圧縮機回転数が回転数閾値以上になるように、圧縮機11を制御し、冷媒の熱を用いて蓄熱部35を加熱する。圧縮機11は、回転数閾値以上である圧縮機回転数に応じて冷媒が圧縮されるときに、圧縮機11の運転効率が良い運転をすることができる。実施例1の空気調和機1は、圧縮機11の回転数が回転数閾値以下、つまり、運転効率が良く運転しているときに圧縮機回転数を上昇させないで、運転効率が低い運転のときに、圧縮機回転数を回転数閾値以上に上昇させて蓄熱運転を実行する。
【0047】
ところで、既述の実施例1の空気調和機1の蓄熱部35は、蓄熱用流路32を流れる水に熱交換することにより蓄熱しているが、水を貯留する貯湯タンクに置換されてもよい。貯湯タンクは、水を貯留し、蓄熱回路弁36が開放しているときに、ポンプ21から供給される水を、貯留された水と入れ替える。すなわち、貯湯タンクは、蓄熱回路弁36が開放しているときに、加熱された高温水を貯留することにより水の熱を蓄熱することができる。貯湯タンクは、蓄熱回路弁36が開放しているときに、貯留された高温水を中間熱交換器16に供給することにより、蓄熱された熱を暖房に利用することができる。空気調和機1は、このような貯湯タンクが利用された場合でも、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、消費電力を低減させて省エネ性を向上させつつ、快適性の低下を抑制することができる。
【0048】
ところで、既述の実施例1の空気調和機1の蓄熱回路31は、蓄熱回路弁36を用いて水が蓄熱用流路32を流れるようにしたり蓄熱用流路32を流れないようにしたりしているが、開閉弁をさらに備えていてもよい。開閉弁は、冷房運転または暖房運転または蓄熱運転が実行されるときに、制御装置43に制御され、水が室内熱交換器22を流れるようにする。開閉弁は、除霜運転が実行されるときに、制御装置43に制御され、水が室内熱交換器22を流れないようにする。空気調和機1は、このような開閉弁が利用された場合でも、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、消費電力を低減させて省エネ性を向上させつつ、快適性の低下を抑制することができる。
実施例2の空気調和機は、蓄熱回路63をさらに備えている。蓄熱回路63は、室外機2の内部に配置されている。蓄熱回路63には、蓄熱用流路64が形成されている。冷媒回路61のうちのポンプ21と室内熱交換器22との間の第1流路65は、蓄熱用流路64を介して、室内熱交換器22と中間熱交換器16との間の第2流路66に接続されている。蓄熱回路63は、蓄熱部67と蓄熱回路弁68とを備えている。蓄熱部67は、水より比熱が大きい物質から形成されている。蓄熱部67は、蓄熱用流路64を流れる水に熱交換する。蓄熱回路弁68は、第1流路65と第2流路66とが接続されるように開放したり、第1流路65と第2流路66とが接続されないように蓄熱用流路64を遮断したりする。
制御装置43は、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、圧縮機11と四方弁12と室外ファン41と室内ファン42とを制御し、既述の実施例1の空気調和機1の蓄熱回路弁36と同様に、蓄熱回路弁68を制御する。すなわち、制御装置43は、空気調和機が冷房運転または暖房運転を実行するときに、蓄熱回路弁68を制御し、水が蓄熱用流路32を流れないように、蓄熱用流路64を遮断する。
制御装置43は、空気調和機が蓄熱運転を実行するときに、蓄熱回路弁68を制御し、水が蓄熱用流路32を流れるように、蓄熱用流路64を開放する。空気調和機は、除霜運転が開始されるまでの残り時間が閾時間未満になるまで蓄熱運転が実行されないことにより、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、蓄熱運転が実行されることにより室外熱交換器14への着霜が助長されることを抑制することができる。また、余剰となる電力を熱に変換して蓄熱し、その熱を除霜運転に利用するので、無駄な電力消費を減らし、省エネ性を向上させることができる。さらに、空気調和機は、蓄熱運転が実行されるときに、回転数閾値以上の回転数で圧縮機11が冷媒を圧縮することにより、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、運転効率の良い回転数で圧縮機11を駆動させた状態で蓄熱運転を実行することができる。空気調和機は、室温が設定温度+α℃以上のときに蓄熱運転が実行されることにより、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、余剰となった熱を蓄熱回路31に蓄熱し除霜運転に利用することができる。
制御装置43は、空気調和機が除霜運転を実行するときに、蓄熱回路弁68を制御し、水が蓄熱用流路32を流れるように、蓄熱用流路64を開放する。空気調和機は、除霜運転が実行されているときに、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、蓄熱部67に蓄熱された熱を用いて室外熱交換器14を加熱することができ、蓄熱部67に蓄熱された熱を用いて室外熱交換器14を除霜することができる。空気調和機は、蓄熱部67に蓄熱された熱を用いて室外熱交換器14が加熱されることにより、既述の実施例1の空気調和機1と同様に、室内熱交換器22を過剰に冷却することなく、室外熱交換器14を適切に除霜することができる。
ところで、既述の実施例2の空気調和機の蓄熱回路63は、蓄熱回路弁68を用いて冷媒が蓄熱用流路64を流れるようにしたり蓄熱用流路64を流れないようにしたりしているが、開閉弁をさらに備えていてもよい。開閉弁は、冷房運転または暖房運転または蓄熱運転が実行されるときに、制御装置43に制御され、冷媒が室内熱交換器22を流れるようにする。開閉弁は、除霜運転が実行されるときに、制御装置43に制御され、冷媒が室内熱交換器22を流れないようにする。空気調和機は、このような開閉弁が利用された場合でも、既述の実施例2の空気調和機と同様に、快適性の低下を抑制しつつ、消費電力を低減することができる。
以上、実施例を説明したが、前述した内容により実施例が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、実施例の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。