(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023147035
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】コンクリート打設管理装置、コンクリート打設管理方法およびコンクリート打設管理プログラム
(51)【国際特許分類】
B28C 7/00 20060101AFI20231004BHJP
E04G 21/00 20060101ALI20231004BHJP
B28C 5/42 20060101ALI20231004BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20231004BHJP
【FI】
B28C7/00
E04G21/00 ESW
B28C5/42
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054563
(22)【出願日】2022-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000140292
【氏名又は名称】株式会社奥村組
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】弁理士法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣中 哲也
(72)【発明者】
【氏名】高尾 篤志
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隆弘
【テーマコード(参考)】
4G056
5L049
【Fターム(参考)】
4G056AA06
4G056CD64
4G056DA05
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】簡易にコンクリートの打設を管理すること。
【解決手段】コンクリート打設管理装置であって、生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知部と、第1検知部により、生コンクリートの出荷が検知された場合、アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得部と、第1識別番号取得部により取得された識別番号に基づいて、生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録部と、アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知部と、第2検知部により、アジテータ車の打設場所への到着が検知された場合、アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得部と、第2識別番号取得部により取得された識別番号に基づいて、アジテータ車の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報に関連付けて記録する第2記録部と、を備えた。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知部と、
前記第1検知部により、生コンクリートの出荷が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得部と、
前記第1識別番号取得部により取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、前記生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録部と、
前記アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知部と、
前記第2検知部により、前記アジテータ車の前記打設場所への到着が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得部と、
前記第2識別番号取得部により取得された前記識別番号に基づいて、前記アジテータ車の到着時刻を前記生コンクリートの到着時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録する第2記録部と、
を備えたコンクリート打設管理装置。
【請求項2】
前記第1検知部は、前記製造工場に配置された製造工場携帯端末から、前記生コンクリートが出荷されたことを示す出荷信号を、受信する出荷信号受信部をさらに有し、
前記第1記録部は、取得した前記識別番号に基づいて、前記出荷信号を受信した出荷信号受信時刻を前記生コンクリートの前記出荷時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録し、
前記第2検知部は、前記打設場所に配置された打設場所携帯端末から、前記アジテータ車の前記打設場所への到着を示す到着信号を、受信する到着信号受信部をさらに有し、
前記第2記録部は、取得した前記識別番号に基づいて、前記到着信号を受信した到着信号受信時刻を前記生コンクリートの前記到着時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録する、
請求項1に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項3】
前記第1検知部は、前記製造工場に配置された製造工場携帯端末から、前記生コンクリートが出荷されたことを示す出荷信号を、受信する出荷信号受信部をさらに有し、
前記第1記録部は、受信した前記識別番号に基づいて、前記出荷信号を受信した出荷信号受信時刻を前記生コンクリートの前記出荷時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録し、
前記第2検知部は、前記打設場所に配置され、前記アジテータ車を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得部をさらに有し、
前記第2記録部は、撮像された前記撮像画像から、前記アジテータ車の前記識別番号を読み取る読取部をさらに有し、読み取った前記識別番号に基づいて、前記識別番号を読み取った時刻を前記生コンクリートの前記到着時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けた記録する、
請求項1に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項4】
前記第1検知部は、前記製造工場に配置され、前記アジテータ車を撮像した第1撮像画像を取得する第1撮像画像取得部をさらに有し、
前記第1記録部は、撮像された前記第1撮像画像から、前記アジテータ車の前記識別番号を読み取る第1読取部をさらに有し、読み取った前記識別番号に基づいて、前記識別番号を読み取った時刻を前記生コンクリートの前記出荷時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録し、
前記第2検知部は、前記打設場所に配置され、前記アジテータ車を撮像した第2撮像画像を取得する第2撮像画像取得部をさらに有し、
前記第2記録部は、撮像された前記第2撮像画像から、前記アジテータ車の前記識別番号を読み取る第2読取部をさらに有し、読み取った前記識別番号に基づいて、前記識別番号を読み取った時刻を前記生コンクリートの前記到着時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録する、
請求項1に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項5】
前記識別番号は、前記アジテータ車の自動車登録番号または車両番号である請求項1~4のいずれか1項に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項6】
前記生コンクリートが打設される構造物の3次元設計情報を取得する3次元設計情報取得部と、
取得した前記3次元設計情報を所定サイズの打設ブロックに区分して、区分された前記打設ブロックのそれぞれを、所定サイズの小ブロックに分割して小ブロックを生成する小ブロック生成部と、
生成した前記小ブロックのそれぞれに、コンクリートの打込み順を示すブロック番号を付与するブロック番号付与部と、
をさらに備え、
前記生コンクリート情報は、前記ブロック番号を含み、
前記第2記録部は、生コンクリートの打込み先の小ブロックのブロック番号を前記生コンクリート情報に関連付けて記録する、請求項1~5のいずれか1項に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項7】
生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知ステップと、
前記第1検知ステップにおいて、生コンクリートの出荷が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得ステップと、
前記第1識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、前記生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録ステップと、
前記アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知ステップと、
前記第2検知ステップにおいて、前記アジテータ車の前記打設場所への到着が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得ステップと、
前記第2識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリート情報と、前記アジテータ車の到着時刻とを関連付けて記録する第2記録ステップと、
を含むコンクリート打設管理方法。
【請求項8】
生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知ステップと、
前記第1検知ステップにおいて、生コンクリートの出荷が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得ステップと、
前記第1識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、前記生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録ステップと、
前記アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知ステップと、
前記第2検知ステップにおいて、前記アジテータ車の前記打設場所への到着が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得ステップと、
前記第2識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリート情報と、前記アジテータ車の到着時刻とを関連付けて記録する第2記録ステップと、
をコンピュータに実行させるコンクリート打設管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート打設管理装置、コンクリート打設管理方法およびコンクリート打設管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、生コンクリート搬送車の運転者にICカードを所持させ、運転者が、生コンクリートの出荷時、現場到着時、打設完了時にICカードをカードリーダにかざすと、搬送車の識別情報等が管理サーバに送信される。管理サーバは、搬送車の識別情報とその受信時刻とに基づいて、出荷時刻、運搬・待機時間、打込時間、打込終了までの時間を自動計算して生コンクリートの搬送時間を管理することが開示されている(同文献段落[0041]、
図2等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、ICカードなどの情報通信媒体をコンクリート車に積載し、ICカードリーダで情報を読み取ることにより、生コンクリートの搬送時間を管理していた。そのため、情報通信媒体などの新たな機器を取り付けたり、ICカードから情報を読み取ったりしなければならず、コストが嵩み、簡易にコンクリートの打設を管理できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係るコンクリート打設管理装置は、
生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知部と、
前記第1検知部により、生コンクリートの出荷が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得部と、
前記第1識別番号取得部により取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、前記生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録部と、
前記アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知部と、
前記第2検知部により、前記アジテータ車の前記打設場所への到着が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得部と、
前記第2識別番号取得部により取得された前記識別番号に基づいて、前記アジテータ車の到着時刻を前記生コンクリートの到着時刻として、前記生コンクリート情報に関連付けて記録する第2記録部と、
を備えた。
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係るコンクリート打設管理方法は、
生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知ステップと、
前記第1検知ステップにおいて、生コンクリートの出荷が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得ステップと、
前記第1識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、前記生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録ステップと、
前記アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知ステップと、
前記第2検知ステップにおいて、前記アジテータ車の前記打設場所への到着が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得ステップと、
前記第2識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリート情報と、前記アジテータ車の到着時刻とを関連付けて記録する第2記録ステップと、
を含む。
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係るコンクリート打設管理プログラムは、
生コンクリートの製造工場からのアジテータ車による生コンクリートの出荷を検知する第1検知ステップと、
前記第1検知ステップにおいて、生コンクリートの出荷が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第1識別番号取得ステップと、
前記第1識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報と、前記生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する第1記録ステップと、
前記アジテータ車の打設場所への到着を検知する第2検知ステップと、
前記第2検知ステップにおいて、前記アジテータ車の前記打設場所への到着が検知された場合、前記アジテータ車を識別するための識別番号を取得する第2識別番号取得ステップと、
前記第2識別番号取得ステップにおいて取得された前記識別番号に基づいて、前記生コンクリート情報と、前記アジテータ車の到着時刻とを関連付けて記録する第2記録ステップと、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡易にコンクリートの打設を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るコンクリート打設管理装置の動作の概要を説明するための図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るコンクリート打設管理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るコンクリート打設管理装置が有する伝票データテーブルの一例を説明するための図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るコンクリート打設管理装置のハードウェア構成を説明するための図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係るコンクリート打設管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【
図6】本発明の第2実施形態に係るコンクリート打設管理装置の動作の概要を説明するための図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係るコンクリート打設管理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係るコンクリート打設管理装置が有する画像データテーブルの一例を説明するための図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係るコンクリート打設管理装置のハードウェア構成を説明するための図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係るコンクリート打設管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【
図11】本発明の第3実施形態に係るコンクリート打設管理装置の動作の概要を説明するための図である。
【
図12】本発明の第3実施形態に係るコンクリート打設管理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図13】本発明の第3実施形態に係るコンクリート打設管理装置が有する画像データテーブルの一例を説明するための図である。
【
図14】本発明の第3実施形態に係るコンクリート打設管理装置のハードウェア構成を説明するための図である。
【
図15】本発明の第3実施形態に係るコンクリート打設管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【
図16】本発明の第4実施形態に係るコンクリート打設管理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【
図17】本発明の第4実施形態に係るコンクリート打設管理装置が有するブロック番号テーブルの一例を説明するための図である。
【
図18】本発明の第4実施形態に係るコンクリート打設管理装置のハードウェア構成を説明するための図である。
【
図19】本発明の第4実施形態に係るコンクリート打設管理装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0011】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としてのコンクリート打設管理装置について、
図1~
図5用いて説明する。コンクリート打設管理装置100は、コンクリートの運搬や打設の作業を行う際に使用されている生コンクリート情報を用いて、コンクリートの運搬管理や打設管理を行うための装置である。
【0012】
まず、
図1を参照して、コンクリート打設管理装置100の動作の概要について説明する。
図1に示したように、生コンクリートの製造工場130で製造された生コンクリートは、製造工場130から出荷されて打設場所160へ運搬される。なお、打設場所160は、施工現場内の実際にコンクリートを打設する場所であり、ポンプ車150が停車している場所の近辺の場所をいう。
【0013】
この場合、製造工場130からの出荷時に製造工場130の従業員がタブレット端末などの製造工場携帯端末170を操作すると、アジテータ車140により生コンクリートが出荷されたことを示す出荷信号171がコンクリート打設管理装置100へ送信される。そして、コンクリート打設管理装置100は、出荷信号171を受信することにより、生コンクリートが出荷されたことを検知する。出荷を検知すると、コンクリート打設管理装置100は、アジテータ車140の識別番号に基づいて、生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報120と、生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する。
【0014】
ここで、生コンクリート情報120は、生コンクリートの製造工場名や製造日時、配合などの情報を含むデータであり、紙製の伝票を電子化したデータに相当するものである。なお、生コンクリート情報120に含まれる情報は、ここに示した情報には限定されず、コンクリートやコンクリート製造などに関連する情報であれば、いずれの情報であってもよい。
【0015】
また、生コンクリート情報120は、1台のアジテータ車140が運搬する生コンクリートのデータであっても、複数台のアジテータ車140が運搬する生コンクリートをまとめたデータであってもよい。例えば、所定期間(1日など)について、運搬に利用される複数台のアジテータ車140が運搬する生コンクリートのデータを集めたものであっても、所定工程について、運搬に利用される複数台のアジテータ車140が運搬する生コンクリートのデータを集めたものであってもよい。
【0016】
そして、アジテータ車140の運転手は、打設場所160へ向けて出発する。アジテータ車140が打設場所160へ到着すると、打設場所160の作業者などに対して配布されたタブレット端末などの打設場所携帯端末180のディスプレイに表示された操作ボタンを作業者が操作する。例えば、作業者は、タブレット端末のディスプレイに表示された打設場所160への生コンクリートの運搬に関わるアジテータ車140のリストから、打設場所160へ到着したアジテータ車140を識別するための識別番号などを選択する。
【0017】
打設場所160の作業者が、アジテータ車140の識別番号を選択すると、打設場所携帯端末180からコンクリート打設管理装置100へ対して、アジテータ車140の到着を示す到着信号181が送信される。コンクリート打設管理装置100は、到着信号181を受信することにより、生コンクリートが打設場所160へ到着したことを検知する。到着を検知すると、コンクリート打設管理装置100は、アジテータ車140の識別番号に基づいて、アジテータ車140の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録する。
【0018】
また、コンクリート打設管理装置100は、生コンクリートの荷卸し開始時刻、荷卸し終了時刻、打設開始時刻および打設終了時刻を生コンクリート情報120に関連付けて記録する。コンクリート打設管理装置100は、例えば、アジテータ車140の到着時刻を、荷卸し開始時刻や打設開始時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録する。つまり、アジテータ車140が打設場所160へ到着すると、時間を空けずに、荷卸し作業が開始され、荷卸し作業が開始されると、すぐに、コンクリートの打込み作業が開始される。そのため、コンクリート打設管理装置100は、アジテータ車140の到着時刻をこれらの開始時刻として記録することができる。なお、荷卸し終了時刻や打設終了時刻については、打設場所160の作業者による打設場所携帯端末180を操作に基づいて、記録するようにしてもよい。
【0019】
このようにして、コンクリート打設管理装置100においては、生コンクリート情報120に様々な情報を関連付けて記録することにより、生コンクリートの運搬、打込みなどを一貫して管理できる。
【0020】
次に、
図2を参照して、コンクリート打設管理装置100の構成について説明する。コンクリート打設管理装置100は、第1検知部201、第1識別番号取得部202、第1記録部203、第2検知部204、第2識別番号取得部205および第2記録部206を有する。さらに、第1検知部201は、出荷信号受信部を有し、第2検知部204は、到着信号受信部241を有する。
【0021】
第1検知部201は、生コンクリートの製造工場130からのアジテータ車140による生コンクリートの出荷を検知する。出荷の検知方法は、例えば、出荷信号受信部211は、製造工場130に配置された製造工場携帯端末170から、生コンクリートが出荷されたことを示す出荷信号171を受信することにより行われる。出荷信号受信部211は、例えば、製造工場130の従業員が、製造工場携帯端末170を操作することにより送信される出荷信号171を受信する。これにより、第1検知部201は、出荷信号171を受信することで、生コンクリートの出荷を検知する。
【0022】
出荷の検知方法は、具体的には、製造工場130の従業員が、製造工場携帯端末170を操作して、生コンクリート情報120の出荷時刻にアジテータ車140が出発した時刻を入力して、第1検知部201が、当該出荷時刻を示す信号を受信することにより行われる。また、出荷の検知方法は、例えば、製造工場130の従業員が、製造工場携帯端末170のディスプレイに表示された、アジテータ車140の出荷ボタンをタップ等することにより行ってもよい。さらに、出荷の検知方法は、例えば、製造工場130の出入口にゲートセンサ等を配置しておき、このゲートセンサから、出荷信号受信部211が、アジテータ車140の出発が検知されたことを示す信号を受信することにより行われてもよい。
【0023】
第1識別番号取得部202は、第1検知部210により、生コンクリートの出荷が検知された場合、アジテータ車140を識別するための識別番号を取得する。ここで、識別番号は、例えば、アジテータ車140の車両番号や自動車登録番号(ナンバープレートのナンバー)などであるが、アジテータ車140のそれぞれを識別できる番号等であれば、これらには限定されない。
【0024】
第1記録部203は、第1識別番号取得部202により取得された識別番号に基づいて、生コンクリートに関する情報を含む生コンクリート情報120と、生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する。生コンクリート情報120は、予め電子化された伝票(電子伝票)であり、タブレット端末やスマートフォンなどの携帯端末などによりデータの入出力管理等を行えるようにした伝票である。また、生コンクリート情報120は、紙製の伝票をOCR(Optical Character Recognition)処理等することにより電子化して作成してもよい。
【0025】
第2検知部204は、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知する。第2検知部204は、例えば、以下のようにして、アジテータ車140の到着を検知する。第2検知部204は、到着信号受信部241を有する。到着信号受信部241は、打設場所160に配置された打設場所携帯端末180から、アジテータ車140の打設場所160への到着を示す到着信号181を受信する。到着信号181は、打設場所160の作業者が所持するタブレット端末等の打設場所携帯端末180から送信される。
【0026】
例えば、アジテータ車140が打設場所160へ到着すると、打設場所160の作業者は、打設場所携帯端末180を操作して、例えば、ディスプレイに表示されている、搬送中のアジテータ車140のリストから、到着したアジテータ車140を選択する。そうすると、打設場所携帯端末180から、リストから選択されたアジテータ車140が打設場所160へ到着したことを示す信号が到着信号受信部241に対して送信される。そして、到着信号受信部241は、送信された到着信号181を受信し、第2検知部204は、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知する。
【0027】
なお、ここでは、打設場所160の作業者が所持する打設場所携帯端末180を用いて、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知する例を説明したが、例えば、打設場所160入退場ゲートにセンサを設置しておき、このセンサを用いて、アジテータ車140の到着を検知してもよい。
【0028】
第2識別番号取得部205は、第2検知部204により、アジテータ車140の打設場所160への到着が検知された場合、アジテータ車140を識別するための識別番号を取得する。ここで、識別番号は、上述したように、例えば、アジテータ車140の車両番号(車両の側面や正面に掲示されている3桁や4桁の数字)や自動車登録番号(ナンバープレートのナンバー)などであるが、これらには限定されない。
【0029】
例えば、打設場所携帯端末180から送信される到着信号181に、打設場所160へ到着したアジテータ車140についての情報が含まれている場合、第2識別番号取得部205は、到着信号181からアジテータ車140の識別番号を取得する。すなわち、例えば、打設場所160の作業者が有する打設場所携帯端末180から到着信号181を送信する際に、到着信号181とともに、アジテータ車140の識別番号に関する情報を送信すればよい。これにより、第2識別番号取得部205は、送信された到着信号181からアジテータ車140の識別番号を取得することができる。
【0030】
また、例えば、第2識別番号取得部205は、生コンクリート情報120からアジテータ車140の識別番号を取得してもよい。つまり、生コンクリート情報120は、出荷時刻や製造工場名、車両番号などの情報も含んでいる。そのため、第2識別番号取得部205は、例えば、これらの情報に基づいて、アジテータ車140の識別番号を取得してもよい。また、打設場所携帯端末180から到着信号181を送信する際に、到着信号181とともに、アジテータ車140の識別番号に関する情報を送信してもよい。
【0031】
第2記録部206は、第2識別番号取得部205により取得された識別番号に基づいて、アジテータ車140の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録する。また、第2記録部206は、アジテータ車140の打設場所160への到着時刻を、運搬された生コンクリートの荷卸し開始時刻として記録してもよい。すなわち、アジテータ車140が打設場所160へ到着すると、アジテータ車140は、ポンプ車150への誘導員がいる誘導場所へと移動する。そして、アジテータ車140の運転手は、誘導員の誘導に従って、指定されたポンプ車150が停車している打設場所160へとアジテータ車140を移動させ、アジテータ車140とポンプ車150とを接続して、ポンプ車150へと生コンクリートを供給する(荷卸し)。
【0032】
このように、アジテータ車140が打設場所160へ到着すると、上述したように、間を置かずに一連の作業が行われ、生コンクリートの荷卸し作業が開始される。そのため、第2記録部206においては、アジテータ車140の打設場所160への到着時刻を生コンクリートの荷卸し開始時刻として記録してもよい。
【0033】
次に
図3を参照して、コンクリート打設管理装置100が有する生コンクリート情報テーブル301の一例について説明する。生コンクリート情報テーブル301は、識別番号311に関連付けてコンクリート情報312、荷卸開始時刻313および荷卸終了時刻314を記憶する。識別番号311は、複数台存在するアジテータ車140のそれぞれを識別するための番号であり、アジテータ車140の車両番号(車両の運転台などの側面や正面に掲示されている3桁や4桁の数字)や自動車登録番号(ナンバープレートのナンバー)が含まれる。コンクリート情報312は、生コンクリートの製造や出荷の際に記録される項目であり、積載量や製造工場130の出荷時刻、打設場所160への到着時刻などが含まれる。荷卸開始時刻313は、打設場所160において、アジテータ車140からポンプ車150へ運搬されてきた生コンクリートの供給を開始した時刻である。荷卸終了時刻314は、荷卸しの終了時刻である。そして、コンクリート打設管理装置100は、生コンクリート情報テーブル301を参照して、生コンクリートの運搬を管理する。
【0034】
図4を参照して、コンクリート打設管理装置100のハードウェア構成について説明する。CPU(Central Processing Unit)410は、演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図2のコンクリート打設管理装置100の各機能構成を実現する。CPU410は複数のプロセッサを有し、異なるプログラムやモジュール、タスク、スレッドなどを並行して実行してもよい。ROM(Read Only Memory)420は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース430は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU410は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース430は、CPU410とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)440の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM440とストレージ450との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、CPU410は、RAM440にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU410は、処理結果をRAM440に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース430やDMACに任せる。
【0035】
RAM440は、CPU410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM440には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する記憶領域が確保されている。検知データ441は、生コンクリートの製造工場130からの出荷や、打設場所160への到着の検知に関するデータであり、例えば、これらの時刻に関するデータを含む。識別番号データ442は、アジテータ車140を識別するための番号に関するデータであり、アジテータ車140の車両番号や自動車登録番号などに関するデータである。伝票内容データ413は、生コンクリート情報120に関連するデータであり、生コンクリートの製造条件や積載量などに関するデータである。時刻データ444は、生コンクリートの出荷時刻や打設場所160への到着時刻、荷卸し開始時刻および荷卸し終了時刻などの時刻に関するデータである。
【0036】
送受信データ445は、ネットワークインタフェース430を介して送受信されるデータである。また、RAM440は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域446を有する。
【0037】
ストレージ450には、データベースや各種パラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ450は、生コンクリート情報テーブル301を格納する。生コンクリート情報テーブル301は、
図3に示した、識別番号311とコンクリート情報312などとの関係を管理するテーブルである。
【0038】
ストレージ450は、さらに、第1検知モジュール451、出荷信号受信モジュール452、第1識別番号取得モジュール453および第1記録モジュール454を格納する。また、ストレージ450は、第2検知モジュール455、到着信号受信モジュール456、第2識別番号取得モジュール457および第2記録モジュール458を格納する。第1検知モジュール451は、生コンクリートの製造工場130からのアジテータ車140による生コンクリートの出荷を検知するモジュールである。出荷信号受信モジュール452は、製造工場130に配置された製造工場携帯端末170から、生コンクリートが出荷されたことを示す出荷信号171を受信するモジュールである。第1識別番号取得モジュール453は、生コンクリートの出荷が検知された場合、アジテータ車140を識別するための識別番号を取得するモジュールである。第1記録モジュール454は、取得された識別番号に基づいて、アジテータ車140の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録するモジュールである。
【0039】
第2検知モジュール455は、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知するモジュールである。到着信号受信モジュール456は、打設場所160に配置された打設場所携帯端末180から、アジテータ車140の打設場所160への到着を示す到着信号181を受信するモジュールである。第2識別番号取得モジュール457は、アジテータ車140の打設場所160への到着が検知された場合、アジテータ車140を識別するための識別番号を取得するモジュールである。第2記録モジュール458は、取得された識別番号に基づいて、アジテータ車140の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録するモジュールである。これらのモジュール451~458は、CPU410によりRAM440のアプリケーション実行領域446に読み出され、実行される。制御プログラム459は、コンクリート打設管理装置100の全体を制御するためのプログラムである。
【0040】
入出力インタフェース460は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース460には、表示部461、操作部462、が接続される。また、入出力インタフェース460には、さらに、記憶媒体464が接続されてもよい。さらに、音声出力部であるスピーカ463や、音声入力部であるマイク(図示せず)、あるいは、GPS位置判定部が接続されてもよい。なお、
図4に示したRAM440やストレージ450には、コンクリート打設管理装置100が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0041】
次に
図5に示したフローチャートを参照して、コンクリート打設管理装置100の処理手順について説明する。このフローチャートは、
図4のCPU410がRAM440を使用して実行し、
図2のコンクリート打設管理装置100の各機能構成を実現する。
【0042】
ステップS501において、第1検知部201は、製造工場130からのアジテータ車140による生コンクリートの出荷を検知する。出荷の検知は、出荷信号受信部211により出荷信号171を受信したか否かにより行われる。ステップS503において、第1識別番号取得部202は、アジテータ車140を識別するための識別番号を取得する。ステップS505において、第1記録部203は、取得した識別番号に基づいて、生コンクリート情報120と生コンクリートの出荷時刻とを関連付けて記録する。ステップS507において、第2検知部204は、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知する。到着の検知は、到着信号受信部241により到着信号181を受信したか否かにより行われる。ステップS509において、第2識別番号取得部205は、アジテータ車140を識別するための識別番号を取得する。ステップS511において、第2記録部206は、アジテータ車140の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録する。
【0043】
本実施形態によれば、製造工場および打設場所に配置された携帯端末を用いて、出荷管理および到着管理を行うので、簡易な手法によりコンクリートの打設を管理することができる。
【0044】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係るコンクリート打設管理装置600について、
図6~10を用いて説明する。
図6は、本実施形態に係るコンクリート打設管理装置600の動作概要を説明するための図である。本実施形態に係るコンクリート打設管理装置600は、上記第1実施形態と比べると、打設場所160へのアジテータ車140の到着の検知を撮像画像に基づいて行う点で異なる。その他の構成および動作は第1実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0045】
上記第1実施形態においては、コンクリート打設管理装置100が、打設場所160に配布されている打設場所携帯端末180から到着信号181を受信することにより、アジテータ車140の打設場所160への到着の検知を行っていた。これに対して、本実施形態においては、打設場所160に配置されたカメラなどの撮像部610により撮像されたアジテータ車140の撮像画像611を用いて、アジテータ車140の到着を検知する。
【0046】
撮像部610は、打設場所160の所定撮像範囲を撮像するように配置されており、当該所定撮像範囲にアジテータ車140が進入することで、アジテータ車140を撮像するようになっている。所定撮像範囲は、例えば、打設場所160の近辺や、アジテータ車140が運搬してきた生コンクリートを供給するポンプ車150の周辺部分などである。
【0047】
そして、コンクリート打設管理装置600は、撮像部610により撮像された撮像画像611から、アジテータ車140を識別するための識別番号を読み取る。読み取られる識別番号は、アジテータ車140の自動車登録番号(ナンバープレートのナンバー)や車両番号である。
【0048】
そして、コンクリート打設管理装置600は、アジテータ車140の識別番号を読み取った時刻を生コンクリートの打設場所160への到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録する。また、コンクリート打設管理装置600は、生コンクリートの到着時刻を、荷卸し開始時刻や打設開始時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記憶してもよい。さらに、コンクリート打設管理装置600は、荷卸し終了時刻や打設終了時刻を記録してもよい。荷卸し終了時刻および打設終了時刻は、例えば、打設場所160の作業員が、打設現場携帯端末180を操作することにより、記録される。
【0049】
次に
図7を参照して、コンクリート打設管理装置600の構成について説明する。コンクリート打設管理装置600は、第2検知部701および第2記録部702を備え、第2検知部701は、撮像画像取得部711を有し、第2記録部702は、読取部721を有する。
【0050】
第2検知部701は、撮像部610で撮像した撮像画像611に基づいて、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知する。ここで、第2検知部701は、撮像画像取得部711を有する。そして、撮像画像取得部711は、打設場所160に配置された撮像部610から、アジテータ車140を撮像した撮像画像611を取得する。撮像画像611は、所定時間間隔で撮像された画像(動画)であっても、所定のタイミングで撮像された静止画であってもよい。また、撮像部610は、所定画角でアジテータ車140を撮像し、1台または複数台のアジテータ車140を1フレームで撮像してもよい。さらに、撮像部610は、アジテータ車140の正面、側面、背面、あるいは、これらのうちいくつかを組み合わせた位置が1フレームに収まるように撮像してもよい。
【0051】
第2記録部702は、読取部721を有し、読取部721は、撮像画像取得部711が取得した撮像画像611から、アジテータ車140の識別番号を読み取る。読取部721は、例えば、撮像画像611に対してOCR処理することにより、アジテータ車140の識別番号を読み取る。そして、第2記録部702は、読み取った識別番号に基づいて、アジテータ車140の到着時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120と関連付けて記録する。なお、識別番号の読み取りは、OCR処理の他、AI(Artificial Intelligence)を用いた文字認識などを用いて行ってもよく、これらの方法には限定されない。
【0052】
次に
図8を参照して、コンクリート打設管理装置600が有する画像データテーブル801の一例について説明する。画像データテーブル801は、画像データID(Identifier)811に関連付けて画像データ情報812、読取内容データ813および読取時刻814を記憶する。
【0053】
画像データID811は、撮像部610により撮像された撮像画像611を識別するための識別子である。画像データ情報812は、撮像された撮像画像611の撮像条件や撮像時刻である。読取内容データ813は、撮像画像611から読み取った内容についてのデータであり、識別番号や読取時刻などを含む。
【0054】
図9を参照して、コンクリート打設管理装置600のハードウェア構成について説明する。CPU(Central Processing Unit)410は、演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図7のコンクリート打設管理装置600の各機能構成を実現する。CPU410は複数のプロセッサを有し、異なるプログラムやモジュール、タスク、スレッドなどを並行して実行してもよい。ROM(Read Only Memory)420は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース430は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU410は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース430は、CPU410とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)940の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM940とストレージ950との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、CPU410は、RAM940にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU410は、処理結果をRAM940に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース430やDMACに任せる。
【0055】
RAM940は、CPU410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM940には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する記憶領域が確保されている。撮像画像データ941は、撮像部610により撮像されたアジテータ車140の撮像画像611である。読取内容データ942は、撮像画像611から読み取られたアジテータ車140の識別番号に関するデータである。
【0056】
ストレージ950には、データベースや各種パラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ950は、画像データテーブル801を格納する。画像データテーブル801は、
図8に示した、画像データID811と画像データ情報812などとの関係を管理するテーブルである。
【0057】
ストレージ950は、さらに、第2検知モジュール951、撮像画像取得モジュール952、第2記録モジュール953および読取モジュール954を格納する。第2検知モジュール951は、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知するモジュールである。撮像画像取得モジュール952は、アジテータ車140を撮像した撮像画像611を取得するモジュールである。第2記録モジュール953は、読み取った識別番号に基づいて、識別番号を読み取った時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録するモジュールである。読取モジュール954は、撮像された撮像画像611からアジテータ車140の識別番号を読み取るモジュールである。これらのモジュール951~954は、CPU410によりRAM940のアプリケーション実行領域446に読み出され、実行される。制御プログラム459は、コンクリート打設管理装置600の全体を制御するためのプログラムである。
【0058】
なお、
図9に示したRAM940やストレージ950には、コンクリート打設管理装置600が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0059】
次に
図10に示したフローチャートを参照して、コンクリート打設管理装置600の処理手順について説明する。このフローチャートは、
図9のCPU410がRAM940を使用して実行し、
図7のコンクリート打設管理装置600の各機能構成を実現する。
【0060】
ステップS1001において、撮像画像取得部711は、アジテータ車140を撮像した撮像画像611を取得する。ステップS1003において、読取部721は、撮像画像611から、アジテータ車140の識別番号を読み取る。
【0061】
本実施形態によれば、製造工場に配置された携帯端末および打設場所に配置された撮像部を用いて、出荷管理および到着管理を行うので、簡易な手法によりコンクリートの打設を管理することができる。
【0062】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係るコンクリート打設管理装置1100について、
図11~
図15を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係るコンクリート打設管理装置1100の動作概要を説明するための図である。本実施形態に係るコンクリート打設管理装置600は、上記第2実施形態と比べると、製造工場130からのアジテータ車140による生コンクリートの出荷の検知を撮像画像に基づいて行う点で異なる。その他の構成および動作は第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0063】
上記第2実施形態においては、コンクリート打設管理装置100が、製造工場130に配布されている製造工場携帯端末170から出荷信号171を受信することにより、生コンクリートの出荷の検知を行っていた。これに対して、本実施形態においては、製造工場130に配置されたカメラの撮像部1110により撮像されたアジテータ車140の撮像画像1111を用いて、生コンクリートの出荷を検知する。
【0064】
撮像部1110は、製造工場130の所定撮像範囲を撮像するように配置されており、当該所定範囲にアジテータ車140が進入したり、当該所定範囲をアジテータ車140が通過したりすることで、アジテータ車140を撮像するようになっている。所定撮像範囲は、例えば、製造工場130の出入口部分などである。
【0065】
そして、コンクリート打設管理装置1100は、撮像部1110により撮像された撮像画像1111から、アジテータ車140を識別するための識別番号を読み取る。読み取られる識別番号は、アジテータ車140の自動車登録番号(ナンバープレートのナンバー)や車両番号である。
【0066】
そして、コンクリート打設管理装置1100は、読み取った識別番号に基づいて、アジテータ車140の識別番号を読み取った時刻を生コンクリートの出荷時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録する。
【0067】
次に
図12を参照して、コンクリート打設管理装置1100の構成について説明する。コンクリート打設管理装置1100は、第1検知部1201および第1記録部1202を備える。第1検知部1201は、第1検知部1201は、第1撮像画像取得部1211をさらに有し、第1記録部1202は、第1読取部1221をさらに有する。なお、第2検知部701の撮像画像取得部711は、第2撮像画像取得部に相当し、第2記録部702の読取部721は、第2読取部に相当する。
【0068】
第1検知部1201は、撮像部1110で撮像した撮像画像1111(第1撮像画像)に基づいて、アジテータ車140による生コンクリートの出荷を検知する。ここで、第1検知部1201は、第1撮像画像取得部1211を有する。そして、第1撮像画像取得部1211は、製造工場130に配置された撮像部1110から、アジテータ車140を撮像した撮像画像1111を取得する。撮像画像1111は、所定時間間隔で撮像された画像(動画)であっても、所定のタイミングで撮像された静止画であってもよい。また、撮像部1110は、所定画角でアジテータ車140を撮像し、1台または複数台のアジテータ車140を1フレームで撮像してもよい。さらに、撮像部1110は、アジテータ車140の正面、側面、背面、あるいは、これらのうちいくつかを組み合わせた位置が1フレームに収まるように撮像してもよい。
【0069】
第1記録部1202は、第1読取部1221を有し、第1読取部1221は、撮像画像1111から、アジテータ車140の識別番号を読み取る。第1読取部1221は、例えば、撮像画像1111に対してOCR処理することにより、アジテータ車140の識別番号を読み取る。そして、第1記録部1202は、読み取った識別番号に基づいて、識別番号を読み取った時刻を生コンクリートの出荷時刻として生コンクリート情報120と関連付けて記録する。なお、識別番号の読み取りは、OCR処理の他、AI(Artificial Intelligence)を用いた文字認識などを用いて行ってもよく、これらの方法には限定されない。
【0070】
次に
図13を参照して、コンクリート打設管理装置1100が有する画像データテーブル1301の一例について説明する。画像データテーブル1301は、画像データID1311に関連付けて画像データ情報1312、読取内容データ1313および読取時刻1314を記憶する。
【0071】
画像データID1311は、撮像部1110により撮像された撮像画像1111を識別するための識別子である。画像データ情報1312は、撮像された撮像画像1111の撮像条件や撮像時刻である。読取内容データ1313は、撮像画像1111から読み取った内容についてのデータであり、識別番号や読取時刻などを含む。
【0072】
図14を参照して、コンクリート打設管理装置1100のハードウェア構成について説明する。CPU(Central Processing Unit)410は、演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図7のコンクリート打設管理装置600の各機能構成を実現する。CPU410は複数のプロセッサを有し、異なるプログラムやモジュール、タスク、スレッドなどを並行して実行してもよい。ROM(Read Only Memory)420は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース430は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU410は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース430は、CPU410とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)1340の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM1340とストレージ1350との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、CPU410は、RAM1340にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU410は、処理結果をRAM1340に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース430やDMACに任せる。
【0073】
RAM1440は、CPU410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1440には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する記憶領域が確保されている。撮像画像データ1441は、撮像部1110により撮像されたアジテータ車140の撮像画像1111である。読取内容データ1442は、撮像画像1111から読み取られたアジテータ車140の識別番号に関するデータである。
【0074】
ストレージ1450には、データベースや各種パラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ1450は、画像データテーブル1301を格納する。画像データテーブル1301は、
図13に示した、画像データID1311と画像データ情報1312などとの関係を管理するテーブルである。
【0075】
ストレージ950は、さらに、第2検知モジュール951、撮像画像取得モジュール952、第2記録モジュール953および読取モジュール954を格納する。第2検知モジュール951は、アジテータ車140の打設場所160への到着を検知するモジュールである。撮像画像取得モジュール952は、アジテータ車140を撮像した撮像画像611を取得するモジュールである。第2記録モジュール953は、読み取った識別番号に基づいて、識別番号を読み取った時刻を生コンクリートの到着時刻として、生コンクリート情報120に関連付けて記録するモジュールである。読取モジュール954は、撮像された撮像画像611からアジテータ車140の識別番号を読み取るモジュールである。これらのモジュール951~954は、CPU410によりRAM940のアプリケーション実行領域446に読み出され、実行される。制御プログラム459は、コンクリート打設管理装置600の全体を制御するためのプログラムである。
【0076】
なお、
図14に示したRAM1440やストレージ1450には、コンクリート打設管理装置600が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0077】
次に
図15に示したフローチャートを参照して、コンクリート打設管理装置600の処理手順について説明する。このフローチャートは、
図9のCPU410がRAM940を使用して実行し、
図12のコンクリート打設管理装置1100の各機能構成を実現する。
【0078】
ステップS1501において、第1撮像画像取得部1211は、アジテータ車140を撮像した撮像画像1111を取得する。ステップS1503において、第1読取部1221は、取得した撮像画像1111からアジテータ車140の識別番号を読み取る。
【0079】
本実施形態によれば、製造工場および打設場所に配置された撮像部を用いて、出荷管理および到着管理を行うので、簡易な手法によりコンクリートの打設を管理することができる。
【0080】
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態に係るコンクリート打設管理装置について、
図16~
図19を用いて説明する。
図16は、本実施形態に係るコンクリート打設管理装置1600の構成を説明するためのブロック図である。本実施形態に係るコンクリート打設管理装置1600は、上記第1実施形態~第3実施形態と比べると、3次元設計情報取得部1601、小ブロック生成部1602およびブロック番号付与部1603を有する点で異なる。その他の構成および動作は第1実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0081】
コンクリート打設管理装置1600は、3次元設計情報取得部1601、小ブロック生成部1602およびブロック番号付与部1603を有する。ここで、大規模構造物のコンクリートを打設するためには、アジテータ車140の運搬可能量に応じて、当該構造物を複数の層に分けるなどして、順序立ててコンクリートを打設しなければならず、打設のための層数も多くなる傾向がある。そのため、コンクリートの打重ね時間などを考慮した上で、打設順序や打設層厚などを決めてコンクリートの打設計画を立てなければならない。
【0082】
そのため、コンクリート打設管理装置1600においては、3次元CAD(Computer-Aided Design)などを用いて設計しいた構造物の3次元データ等を含む3次元設計情報に基づいて、打設計画を立案する。打設計画は、3次元設計情報を複数の層に分けて、当該層を、さらに、小さなブロックに分割することにより立案される。
【0083】
3次元設計情報取得部1601は、生コンクリートが打設される構造物の3次元設計情報を取得する。3次元設計情報は、上述したように、3次元CADを用いて設計された構造物の設計データである。
【0084】
小ブロック生成部1602は、取得した3次元設計情報を所定サイズの打設ブロックに区分して、区分された打設ブロックのそれぞれを、所定サイズの小ブロックに分割して小ブロックを生成する。打設ブロックは、例えば、1日にコンクリートを運搬可能な量に応じて、構造物を複数の層に分割したブロックとなっている。そして、この打設ブロックをさらに、小さなサイズのブロックに分割することにより小ブロックが生成される。例えば、小ブロックのサイズは、1台のアジテータ車140が運搬可能なコンクリートの量によって決定される。
【0085】
ブロック番号付与部1603は、小ブロックのそれぞれに、コンクリートの打設順を示すブロック番号を付与する。すなわち、ブロック番号付与部208は、取得した3次元設計情報に含まれる小ブロックのそれぞれに対して、小ブロックのそれぞれを識別可能で、コンクリートの打設順を示すためのブロック番号を付与する。
【0086】
また、第2記録部206は、アジテータ車140により運搬された生コンクリートの打込み先の小ブロックのブロック番号を生コンクリート情報に関連付けて記録する。このように、アジテータ車140により運搬されてきた生コンクリートの打込み先の小ブロックのブロック番号を生コンクリート情報120と関連付けて記録しておくことにより、構造物の完成後における構造物の保守や点検に利用することができる。つまり、例えば、コールドジョイント等の弱部が発生した位置が分かれば、そこから、弱部が発生した小ブロック(ブロック番号等)が分かり、当該小ブロックに打設されたコンクリートがいずれの製造工場130から運搬されて来たものかが分かる。そのため、弱部等の発生原因を推定できたり、適切な保守方法が選定できたりするようになる。
【0087】
次に
図17を参照して、コンクリート打設管理装置1600が有するブロック番号テーブル1701の一例について説明する。ブロック番号テーブル1701は、ブロック番号1711に関連付けて層番号1712および識別番号1713を記憶する。ブロック番号1711は、生成された小ブロックのそれぞれに対する、コンクリートの打込み順を示す番号であり、ブロック番号1711に従ってコンクリートの打設が行われる。層番号1712は、生成された小ブロックのそれぞれが属する層の情報である。識別番号1713は、アジテータ車140のそれぞれを識別するための番号であり、運搬してきた生コンクリートを打ち込んだ小ブロックに関連付けて記憶される。
【0088】
図18を参照して、コンクリート打設管理装置1600のハードウェア構成について説明する。CPU(Central Processing Unit)410は、演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで
図7のコンクリート打設管理装置600の各機能構成を実現する。CPU410は複数のプロセッサを有し、異なるプログラムやモジュール、タスク、スレッドなどを並行して実行してもよい。ROM(Read Only Memory)420は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース430は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU410は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース430は、CPU410とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)940の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM940とストレージ950との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、CPU410は、RAM940にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU410は、処理結果をRAM1840に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース430やDMACに任せる。
【0089】
RAM1840は、CPU410が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1840には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する記憶領域が確保されている。3次元設計情報データ1841は、コンクリートが打設される構造物の3次元設計情報に関するデータであり、CAD等を用いて生成されたデータである。小ブロックデータ1842は、3次元設計情報を所定サイズのブロックに分割して生成された小ブロックに関するデータである。ブロック番号データ1843は、生成された小ブロックのそれぞれに対して付与されたコンクリートの打設順を示す番号のデータである。
【0090】
ストレージ1850には、データベースや各種パラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ1850は、ブロック番号テーブル1701を格納する。ブロック番号テーブル1701は、
図17に示した、ブロック番号1711と識別番号1713などとの関係を管理するテーブルである。
【0091】
ストレージ1850は、さらに、3次元設計情報取得モジュール1851、小ブロック生成ブロック1852およびブロック番号付与モジュール1853を格納する。3次元設計情報取得モジュール1851は、構造物の3次元設計情報を取得するモジュールである。小ブロック生成モジュール1852は、3次元設計情報を所定サイズの打設ブロックに区分して、区分された打設ブロックのそれぞれを、所定サイズのブロックに分割して小ブロックを生成するモジュールである。ブロック番号付与モジュール1853は、生成した小ブロックのそれぞれに、コンクリートの打込み順を示すブロック番号を付与するモジュールである。これらのモジュール1851~1853は、CPU410によりRAM1840のアプリケーション実行領域446に読み出され、実行される。なお、
図18においては、紙面の都合で一部のデータやテーブル、モジュールなどの記載を省略している。また、
図18に示したRAM1840やストレージ1850には、コンクリート打設管理装置1600が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0092】
次に
図19に示したフローチャートを参照して、コンクリート打設管理装置1600の処理手順について説明する。このフローチャートは、
図18のCPU410がRAM1840を使用して実行し、
図16のコンクリート打設管理装置1600の各機能構成を実現する。
【0093】
ステップS1901において、3次元設計情報取得部1601は、生コンクリートが打設される構造物の3次元設計情報を取得する。ステップS1903において、小ブロック生成部1602は、取得した3次元設計情報を所定サイズの打設ブロックに区分して、区分された打設ブロックのそれぞれを、所定サイズの小ブロックに分割して小ブロックを生成する。ステップS1905において、ブロック番号付与部1603は、生成した小ブロックのそれぞれに、コンクリートの打込み順を示すブロック番号を付与する。ステップS1907において、第2記録部206は、アジテータ車140により運搬された生コンクリートの打込み先の小ブロックの番号を生コンクリート情報120に関連付けて記録する。
【0094】
本実施形態によれば、アジテータ車により運搬された生コンクリートの打込み先の小ブロックを記録するので、構造物の完成後の保守や点検等に利用することができる。
【0095】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0096】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に供給され、内蔵されたプロセッサによって実行される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、プログラムを実行するプロセッサも本発明の技術的範囲に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の技術的範囲に含まれる。