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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023014723
(43)【公開日】2023-01-31
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230124BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021118851
(22)【出願日】2021-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯 潔倫
(72)【発明者】
【氏名】山口 賢二
(72)【発明者】
【氏名】小川 淳也
(72)【発明者】
【氏名】長沼 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 純也
(72)【発明者】
【氏名】利根 優太
(72)【発明者】
【氏名】石塚 真規
(72)【発明者】
【氏名】田中 唯之
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 圭祐
(72)【発明者】
【氏名】横井 友香
(72)【発明者】
【氏名】林 貴志
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】濱田 優
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】車両の塗装に関する作業履歴を管理する上で有効な技術を提供する。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者、あるいは車両のリースサービスを提供する事業者等によって運営される。易剥離層を含む第1の塗装膜が施工された第1の車両を、事業者が第1のユーザから買い取る場合又は返却される場合に、第1の塗装膜が所定の拠点で剥がされていれば、情報処理装置の制御部が、第1のユーザに対してインセンティブを提供するための処理を実行する。第1のユーザに対して提供されるインセンティブは、所定の拠点で第1の塗装膜が剥がされてからの経過時間長等に応じて演算される。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
易剥離層を含む第1の塗装膜が所定の拠点で剥がされた第1の車両を売却又は返却する第1のユーザに対し、インセンティブを提供する処理を実行する、
制御部を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の拠点は、前記第1の車両の前記第1の塗装膜に関する作業データを、前記第1の車両を含む複数の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴を管理するサーバ装置へアップロードするための端末を備える拠点である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴は、前記第1の車両のオリジナル塗装の上に前記第1の塗装膜を施工する作業の履歴、及び前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業の履歴を含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記サーバ装置に対し、前記第1の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴を含む第1の情報のリクエストを送信することと、
前記サーバ装置から前記第1の情報を受信することと、
前記第1の情報に基づいて、前記第1のユーザにインセンティブを提供するかを判定することと、
を実行する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業が前記所定の拠点で行われた履歴が前記第1の情報に含まれている場合に、前記第1のユーザにインセンティブを提供すると判定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の情報は、前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業が前記所定の拠点で行われた第1の日時に関する情報を更に含み、
前記制御部は、前記第1の日時からの経過時間長が短いほど、前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の情報は、前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業を行った前記所定の拠点の技能レベルに関する情報を更に含み、
前記制御部は、前記技能レベルが高いほど、前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1の情報は、前記第1の車両に前記第1の塗装膜を施工した第1の拠点に関する情報を更に含み、
前記制御部は、前記所定の拠点が前記第1の拠点と同じである場合は異なる場合に比べ、前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項5から7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1の情報は、前記第1の塗装膜を剥がす前の前記第1の車両の外観に関する第2
の情報と、前記第1の塗装膜が剥がされた後の前記第1の車両の外観に関する第3の情報とを含み、
前記制御部は、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づいて、前記第1の塗装膜を剥がした面積の比率を演算し、前記比率が大きいほど前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項5から8の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが、
易剥離層を含む第1の塗装膜が所定の拠点で剥がされた第1の車両を売却又は返却する第1のユーザに対し、インセンティブを提供する処理を実行する、
情報処理方法。
【請求項11】
前記所定の拠点は、前記第1の車両の前記第1の塗装膜に関する作業データを、前記第1の車両を含む複数の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴を管理するサーバ装置へアップロードするための端末を備える拠点である、
請求項10に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記第1の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴は、前記第1の車両のオリジナル塗装の上に前記第1の塗装膜を施工する作業の履歴、及び前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業の履歴を含む、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記コンピュータが、
前記サーバ装置に対し、前記第1の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴を含む第1の情報のリクエストを送信することと、
前記サーバ装置から前記第1の情報を受信することと、
前記第1の情報に基づいて、前記第1のユーザにインセンティブを提供するかを判定することと、
をさらに実行し、
前記第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、前記コンピュータが、前記第1のユーザにインセンティブを提供する処理を実行する実行する、
請求項12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業が前記所定の拠点で行われた履歴が前記第1の情報に含まれている場合に、前記コンピュータが、前記第1のユーザにインセンティブを提供すると判定する、
請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記第1の情報は、前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業が前記所定の拠点で行われた第1の日時に関する情報を更に含み、
前記コンピュータが、前記第1の日時からの経過時間長が短いほど、前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記第1の情報は、前記第1の車両から前記第1の塗装膜を剥がす作業を行った前記所定の拠点の技能レベルに関する情報を更に含み、
前記コンピュータが、前記技能レベルが高いほど、前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項14又は15に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記第1の情報は、前記第1の車両に前記第1の塗装膜を施工した第1の拠点に関する情報を更に含み、
前記コンピュータが、前記所定の拠点が前記第1の拠点と同じである場合は異なる場合に比べ、前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項14から16の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記第1の情報は、前記第1の塗装膜を剥がす前の前記第1の車両の外観に関する第2の情報と、前記第1の塗装膜が剥がされた後の前記第1の車両の外観に関する第3の情報とを含み、
前記コンピュータが、前記第2の情報と前記第3の情報とに基づいて、前記第1の塗装膜を剥がした面積の比率を演算し、前記比率が大きいほど前記第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算する、
請求項14から17の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項19】
易剥離層を含む第1の塗装膜を剥がす作業の履歴が、複数の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴を管理するサーバ装置に記録されている第1の車両を売却又は返却する第1のユーザに対し、インセンティブを提供する処理を実行する、
制御部を備える、
情報処理装置。
【請求項20】
前記第1の塗装膜を剥がす作業の履歴は、前記第1のユーザが使用する端末から前記サーバ装置へアップロードされる、
請求項19に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の整備士でない者でも実施することができる所定の作業を、車両のユーザが行った場合に、報酬(金銭、物品、ポイントなど)をユーザに与える技術が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-064552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、車両の塗装に関する作業履歴を管理する上で有効な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様の1つは、例えば、
易剥離層を含む第1の塗装膜が所定の拠点で剥がされた第1の車両を売却又は返却する第1のユーザに対し、インセンティブを提供する処理を実行する、
制御部を備える情報処理装置である。
【0006】
本開示の他の態様の1つは、例えば、
コンピュータが、
易剥離層を含む第1の塗装膜が所定の拠点で剥がされた第1の車両を売却又は返却する第1のユーザに対し、インセンティブを提供する処理を実行する、
情報処理方法である。
【0007】
本開示の他の態様の1つは、例えば、
易剥離層を含む第1の塗装膜を剥がす作業の履歴が、複数の車両の前記第1の塗装膜に関する作業履歴を管理するサーバ装置に記録されている第1の車両を売却又は返却する第1のユーザに対し、インセンティブを提供する処理を実行する、
制御部を備える、
情報処理装置である。
【0008】
なお、本開示は、上記した情報処理方法をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム、又は該情報処理プログラムを格納する非一時的記憶媒体として捉えることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、車両の塗装に関する作業履歴を管理する上で有効な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態における中古車販売システムの概要を示す図である。
図2】第1の車両に施工される塗装膜の第1の構成例を示す図である。
図3】第1の車両に施工される塗装膜の第2の構成例を示す図である。
図4】実施形態における中古車販売システムに含まれる第1のサーバ装置、及び第2のサーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。
図5】実施形態における第1のサーバ装置の機能構成例を示すブロック図である。
図6】実施形態における係数Cf1を決定する方法を説明するための図である。
図7】実施形態における第2のサーバ装置の機能構成例を示すブロック図である。
図8】実施形態における履歴管理データベースに格納される履歴情報テーブルの構成例を示す図である。
図9】実施形態における第1のサーバ装置で実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
図10】実施形態における第1のサーバ装置で実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
図11】実施形態の変形例1において、第1の補正係数Cfa1を決定する方法を説明するための図である。
図12】実施形態の変形例2において、第2の補正係数Cfa2を決定する方法を説明するための図である。
図13】実施形態の変形例3において、第3の補正係数Cfa3を決定する方法を説明するための図である。
図14】他の実施形態における中古車販売システムの概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
易剥離層を含む塗装膜(第1の塗装膜)を利用して、車両のボディに剥がせる塗装を施す技術が開発されている。第1の塗装膜は、車両の製造時等にボディに施工されたオリジナル塗装に上塗りされる形で施工される、剥離可能な塗装膜である。オリジナル塗装は、車両のボディを構成する鋼板等の表面に電着層(下塗り)を形成し、電着層の上に中塗り層、ベース層、及びクリア層(トップコート)等を積層することで形成される。オリジナル塗装は、剥離剤等の専用の溶液を用いて剥離する必要があるため、簡単に剥がすことは難しい。これに対し、第1の塗装膜は、例えば、オリジナル塗装の上に形成されるフィルム状の易剥離層と、易剥離層の上に形成される塗装膜(例えば、ベース層及びクリア層)と、を組み合わせたものであり、専用の溶剤を用いなくとも、力を加えることで容易に剥離することができる。なお、第1の塗装膜は、塗装膜自体が剥離可能なもの(易剥離性塗料)でもよい。
【0012】
上記したように、第1の塗装膜は容易に剥離することができるため、任意のタイミングでボディ色を変更することができる。例えば、車両を購入又はリースする際に、中古車市場等で人気の高い色のオリジナル塗装を選択した上で、オリジナル塗装とは異なる色の第1の塗装膜を施して車両を使用することが可能になる。そして、車両を売却又は返却する際には、第1の塗装膜を剥離することで、ボディ色をオリジナル塗装の色に戻すことも可能になる。これにより、中古車市場等で人気の高い色とユーザの好みの色とが異なる場合等に、リセールバリューを確保しつつ、ユーザのニーズに応えることが可能になる。
【0013】
上記したような第1の塗装膜が施工された車両では、オリジルナル塗装の塗装膜が保護されるため、第1の塗装膜が施工されない車両と比較して、リセールバリューを高めることができる。それにより、当該車両の次の買い手又は借り手を見つけやすくなるとともに、より高値で当該車両を売却又は貸出しすることが可能になる。
【0014】
ところで、当該車両を次の買い手に販売又は次の借り手に貸し出す際に、第1の塗装膜が剥がされていないと、第1の塗装膜を剥がすためのコスト及び手間がかかってしまう。これに対し、第1の塗装膜を剥がしてから当該車両を売却又は返却する意欲を、ユーザに喚起することができれば、ユーザから買い取った車両又はユーザから返却された車両を次
の買い手に販売又は次の借り手に貸し出す際にかかるコスト及び手間を、軽減することができる。ただし、第1の塗装膜に関する作業履歴が不明であると、車両の来歴及び現状を把握することが難しくなることが予想される。例えば、第1の塗装膜を剥がした直後は、車両の外観が新車同様に見えるため、外観のコンディションと外観以外のコンディションとが一致しなくなる可能性がある。それにより、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者、又は車両のリースサービスを提供する事業者等が、当該車両の価値を正確に判定することができなくなったり、あるいは、次の買い手又は借り手となるユーザが当該車両を購入又は借りることを敬遠したりする可能性がある。よって、当該車両を売却又は返却するにあたり、第1の塗装膜に関わる作業履歴を残すことができる方法で第1の塗装膜を剥がす意欲を、ユーザに喚起することが望まれる。
【0015】
そこで、本開示に係る情報処理装置では、制御部が、第1の塗装膜(易剥離層を含む塗装膜)が所定の拠点で剥がされた第1の車両を売却又は返却するユーザ(第1のユーザ)に対し、インセンティブを提供する処理を実行するようにした。ここでいう「所定の拠点」は、第1の車両の第1の塗装膜に関わる作業履歴を残すための手段を持ち得る拠点である。斯様な所定の拠点は、例えば、整備工場又はカーディーラー等のように、第1の車両の第1の塗装膜に関する作業データを、第1の車両を含む複数の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴を管理するサーバ装置へアップロードするための端末を備える拠点でもよい。これにより、第1のユーザは、所定の拠点で第1の塗装膜を剥がしてから第1の車両を売却又は返却することの見返りとして、インセンティブの提供を受けることができる。その結果、所定の拠点で第1の塗装膜を剥がしてから第1の車両を売却又は返却する意欲を、第1のユーザに喚起することができる。よって、第1の車両を次の買い手又は次の借り手に販売又は貸し出す際にかかるコスト及び手間を軽減することができるとともに、第1の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴を残すことができる。その結果、車両の第1の塗装膜に関する作業履歴を管理し易くなる。
【0016】
なお、「第1車両を売却」とは、第1のユーザが、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者へ第1の車両を売り渡すこと、又は新車販売サービスを提供する事業者へ第1の車両を下取りに出すこと、等をいう。「第1の車両を返却」とは、第1のユーザが、第1の車両のリースサービスを提供する事業者に第1の車両を返すことをいう。
【0017】
ここで、第1の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴は、第1の車両のオリジナル塗装の上に第1の塗装膜を施工する作業の履歴、及び第1の車両から第1の塗装膜を剥がす作業の履歴を含むようにしてもよい。これにより、第1の車両のオリジナル塗装の上に第1の塗装膜を施工する作業の履歴と、第1の車両から第1の塗装膜を剥がす作業の履歴とを管理することが可能になる。
【0018】
なお、第1の車両を含む複数の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴がサーバ装置によって管理される場合、情報処理装置の制御部は、サーバ装置に対し、第1の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴を含む第1の情報のリクエストを送信することと、サーバ装置から第1の情報を受信することと、第1の情報に基づいて、第1のユーザにインセンティブを提供するかを判定することと、を実行するようにしてもよい。これにより、制御部は、第1の情報に基づいて、第1の車両の第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われたかを判定することが可能になる。例えば、第1の車両の第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われた履歴が第1の情報に含まれていれば、制御部が、第1の車両の第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われたと判定することができる。その場合は、制御部は、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定することもできる。また、第1の車両の第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われた履歴が第1の情報に含まれていなければ、制御部が、第1の車両の第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われていないと判定することができる。その場合は、制御部は、第1のユーザにインセンティブを提
供しないと判定することもできる。
【0019】
上記した第1の情報は、第1の車両から第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われた第1の日時に関する情報を更に含むようにしてもよい。これにより、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、制御部は、第1の日時に基づいて、第1のユーザへ提供されるインセンティブを演算することができる。例えば、制御部は、第1の日時からの経過時間長が短いほど、第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算してもよい。これは、第1の塗装膜が剥がされてからの経過時間長が長いほど、第1の塗装膜が剥がされた部分におけるオリジナル塗装の見映え等が低下する可能性があるためである。このようにしてインセンティブが決定されれば、所定の拠点で第1の塗装膜がされてからの経過時間長が長くなる前に、第1の車両を売却又は返却する意欲を、第1のユーザに喚起することができる。言い換えると、第1の車両を売却又は返却する直前に所定の拠点で第1の塗装膜を剥がす意欲を、第1のユーザに喚起することができる。
【0020】
上記した第1の情報は、第1の車両から第1の塗装膜を剥がす作業を行った所定の拠点の技能レベルに関する情報を更に含むようにしてもよい。その場合、制御部は、所定の拠点の技能レベルが高いほど、第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算してもよい。これは、所定の拠点の技能レベルが高いほど、第1の塗装膜を剥がす際に、オリジナル塗装を傷つけたり、又は剥がし跡を残したりする可能性が低くなるためである。このようにしてインセンティブが決定されれば、技能レベルがより高い所定の拠点で第1の塗装膜を剥がしてから第1の車両を売却又は返却する意欲を、第1のユーザに喚起することができる。
【0021】
上記した第1の情報は、第1の車両に第1の塗装膜を施工した第1の拠点に関する情報を更に含むようにしてもよい。その場合、制御部は、所定の拠点が第1の拠点と同じである場合は異なる場合に比べ、第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算してもよい。これは、所定の拠点が第1の拠点と同じであれば、第1の車両に施工されている第1の塗装膜の性質等に見合った方法を用いて、第1の塗装膜を剥がすことができると考えられるためである。このようにしてインセンティブが決定されれば、第1の塗装膜を施工した所定の拠点で第1の塗装膜を剥がしてから第1の車両を売約又は返却する意欲を、第1のユーザに喚起することができる。
【0022】
上記した第1の情報は、第1の塗装膜を剥がす前の第1の車両の外観に関する第2の情報と、第1の塗装膜が剥がされた後の第1の車両の外観に関する第3の情報とを含むようにしてもよい。その場合、制御部は、第2の情報と第3の情報とに基づいて、第1の塗装膜を剥がした面積の比率を演算し、その比率が大きいほど第1のユーザに提供されるインセンティブを大きく演算してもよい。なお、第1の塗装膜を剥がした面積の比率とは、第1の車両に施工されていた第1の塗装膜の面積のうち、所定の拠点で第1の塗装膜が剥がされた部分の面積が占める比率である。このようにしてインセンティブが決定されれば、第1の塗装膜を剥がす部分の面積がより大きくなるように、所定の拠点で第1の塗装膜を剥がしてから第1の車両を売却又は返却する意欲を、第1のユーザに喚起することができる。これにより、第1の車両を次の買い手又は次の借り手に販売又は貸し出す際にかかるコスト及び手間をより少なく抑えることが可能になる。
【0023】
なお、第1の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴を残す、という観点にたつと、第1の塗装膜を剥がす作業の履歴をサーバ装置へアップロードする作業は、第1のユーザによって行われてもよい。例えば、第1のユーザは、第1の車両から第1の塗装膜を剥がす作業の履歴を、第1のユーザが使用する端末からサーバ装置へアップロードしてもよい。その場合、情報処理装置の制御部は、第1の塗装膜を剥がす作業の履歴がサーバ装置に記録されていること条件として、第1のユーザにインセンティブを提供する処理を実行するよ
うにしてもよい。これにより、第1の塗装膜を剥がす作業が所定の拠点で行われない場合であっても、第1の車両の第1の塗装膜に関する作業履歴を残すことが可能になる。
【0024】
<実施形態>
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成は、特に記載がない限り本開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0025】
本実施形態では、本開示に係る情報処理装置を、中古車の買取り及び販売サービスを提供するシステム(以下、「中古車販売システム」と記す場合もある。)に適用する例について述べる。なお、本開示に係る情報処理装置は、車両の貸出しサービス(リースサービス)を提供するシステムにも適用可能である。
【0026】
(システム概要)
図1は、本開示に係る情報処理装置を適用する中古車販売システムの概要を示す図である。本実施形態における中古車販売システムは、中古車の買取り及び販売業務を管理する第1のサーバ装置100と、中古車の買取り及び販売業務を行う店舗で使用される店舗端末200と、複数の車両の上塗り塗装に関する作業履歴を一元管理する第2のサーバ装置300と、車両の上塗り塗装に関する作業を行う所定の拠点で使用される拠点端末400と、を含んで構成される。図1に示す例では、第1のサーバ装置100、店舗端末200、及び拠点端末400が各々一つのみ図示されているが、複数でもよい。
【0027】
第1のサーバ装置100は、店舗で行われる中古車の買取り及び販売業務を管理するサーバ装置であり、本開示に係る「情報処理装置」の一例である。第1のサーバ装置100は、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者によって運営される。
【0028】
本実施形態の第1のサーバ装置100は、上塗り塗装が剥がされている車両(第1の車両10)の買取り業務が店舗で行われる場合に、第1の車両10の売り手である第1のユーザに対するインセンティブの提供に関わる各種処理を行う。上塗り塗装とは、第1の車両10の製造時等にボディに施工されたオリジナル塗装に上塗りされる形で施工される、剥離可能な塗装膜であり、本開示に係る「第1の塗装膜」に相当する。上塗り塗装の詳細については、後述する。
【0029】
上塗り塗装が剥がされている第1の車両10の買取り業務が店舗で行われるときに、第1のサーバ装置100は、後述の店舗端末200からの第1のリクエストに応じて、第1のユーザに対して提供されるインセンティブを決定し、決定されたインセンティブに関する情報(以下、「インセンティブ情報」と記す場合もある。)を店舗端末200へ提供する。第1のリクエストは、第1のユーザへ提供されるインセンティブの査定を要求するものであり、第1の車両10を識別するための車両ID(例えば、車体番号、又は自動車登録番号等)を含む。第1のサーバ装置100は、第1のリクエストを受け付けたときに、後述の第2のサーバ装置300へ第2のリクエストを送信する。第2のリクエストは、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を要求する信号であり、第1の車両10の車両IDが含まれる。第1のサーバ装置100は、第2のリクエストに対する応答(第1の情報)を第2のサーバ装置300から受信すると、第1の情報に基づいて、第1のユーザへインセンティブを提供するかを判定する。第1のユーザへインセンティブを提供すると判定された場合、第1のサーバ装置100は、第1の情報に基づいて、第1のユーザへ提供すべきインセンティブを演算する。第1のサーバ装置100による判定結果及び演算結果は、上記のインセンティブ情報として、第1のサーバ装置100から店舗端末200へ提供される。なお、第1のユーザへインセンティブを提供しないと判定された場合、第1のサーバ装置100による判定結果のみが、上記のインセンティブ情報として、第1のサ
ーバ装置100から店舗端末200へ提供される。
【0030】
店舗端末200は、ユーザからの中古車の買取り業務、及びユーザへの中古車の販売業務を行う店舗の従業員が使用するコンピュータである。店舗端末200は、店舗に設置される据え置き型のコンピュータでもよく、又は従業員が持ち運び可能なタブレット型のコンピュータでもよい。本実施形態では、第1の車両10の買取り業務が行われるときに、店舗端末200が、第1のリクエストを、第1のサーバ装置100へ送信する機能を有する。第1のリクエストの送信は、従業員による車両IDの入力操作を受け付けたときに行われる。
【0031】
店舗端末200は、第1のサーバ装置100からの提供されるインセンティブ情報を、従業員に提示する機能も有する。斯様な提示を受けた従業員は、インセンティブ情報に応じた手続きを行う。例えば、第1のサーバ装置100による判定結果が第1のユーザへインセンティブを提供することを示す場合、従業員は、第1のサーバ装置100による演算結果に応じたインセンティブを、第1のユーザへ提供する。また、第1のサーバ装置100による判定結果が第1のユーザへインセンティブを提供しないことを示す場合、従業員は、第1のユーザへインセンティブを提供しない。
【0032】
本実施形態におけるインセンティブは、第1の車両10の買取り価格の上乗せ、店舗で利用することができるポイントの付与、店舗で中古車を購入する際の割引、又は金銭の支払い等であるが、これらに限定されるものではなく、第1のユーザにとってメリットのあるものであればよい。
【0033】
なお、従業員による車両IDの入力を受け付ける機能と、第1のサーバ装置100へ第1のリクエストを送信する機能と、第1のサーバ装置100から提供されたインセンティブ情報を従業員に提示する機能とは、店舗端末200で動作するブラウザ、又は店舗端末200にインストールされるアプリケーション・プログラムによって実現されてもよい。また、上記した機能の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路により実現されてもよい。
【0034】
第2のサーバ装置300は、第1の車両10を含めた複数の車両の上塗り塗装に関する作業履歴を一元管理する。例えば、第2のサーバ装置300は、各車両の車両IDと、各車両の上塗り塗装に関する作業履歴とを対応づけて格納するデータベースを備えるようにしてもよい。上塗り塗装に関する作業履歴は、例えば、各車両のオリジナル塗装の上に上塗り塗装を施工した作業に関する情報(施工した日時、施工した場所、及び施工方法等)、及び各車両から上塗り塗装を剥がす作業に関する情報(剥がした日時、剥がした場所、及び剥がした方法等)等を含む。なお、第2のサーバ装置300によって管理される作業履歴は、後述の拠点端末400から提供される作業データに基づいて生成及び更新される。
【0035】
第2のサーバ装置300は、第1のサーバ装置100からの第2のリクエストを受け付け、第1の情報を第1のサーバ装置100へ提供する機能を有する。例えば、第2のサーバ装置300は、第2のリクエストに含まれる車両IDに対応づけられいている、作業履歴を抽出する。第2のサーバ装置300は、抽出された作業履歴を、上記した第1の情報として、第1のサーバ装置100へ提供する。これにより、第1のサーバ装置100は、第1のユーザにインセンティブを提供するかを判定することができる。
【0036】
なお、第2のサーバ装置300によって管理される作業履歴は、後述の拠点端末400から提供される作業データに基づいて更新される。
【0037】
拠点端末400は、所定の拠点の従業員が使用するコンピュータである。拠点端末400は、所定の拠点に設置される据え置き型のコンピュータでもよく、又は従業員が持ち運び可能なタブレット型のコンピュータでもよい。本実施形態における「所定の拠点」は、上塗り塗装の施工、およびまたは上塗り塗装の剥離等の作業を業として行う拠点であり、拠点端末400を通じて、上塗り塗装に関する作業データを第2のサーバ装置300へアップロードすることができる拠点である。斯様な拠点は、例えば、第1の車両10を製造するメーカーと提携しいている、カーディーラー又は整備工場等である。
【0038】
拠点端末400から第2のサーバ装置300へアップロードされる作業データは、所定の拠点を識別するための拠点ID、作業対象の車両の車両ID、上塗り塗装に関する作業が行われた日時、及び上塗り塗装に関する作業内容等を含む。上塗り塗装に関する作業内容は、例えば、上塗り塗装が施工されたのか又は剥がされたのかを示す情報、及び上塗り塗装の施工方法又は剥がした方法を示す情報等である。
【0039】
拠点端末400は、従業員による上塗り塗装に関する作業内容の入力を受け付け、受け付けた情報に拠点IDと車両IDとを付加することで作業データを生成する。拠点端末400は、生成した作業データを、第2のサーバ装置300にアップロードする。拠点端末400から第2のサーバ装置300への作業データのアップロードは、従業員が上塗り塗装に関する作業内容を入力する度に行われてもよく、又は所定の周期(例えば、数時間毎、数日毎、又は数週間毎)で行われてもよい。
【0040】
なお、従業員による上塗り塗装に関する作業内容の入力を受け付ける機能と、作業データを生成する機能と、作業データを第2のサーバ装置300へアップロードする機能とは、拠点端末400で動作するブラウザ、又は拠点端末400にインストールされるアプリケーション・プログラムによって実現されてもよい。また、上記した機能の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路により実現されてもよい。
【0041】
(上塗り塗装)
ここで、第1の車両10に施工される塗装について説明する。図2は、第1の車両10に施工された塗装膜の概略構成を示す図である。図2に示すように、第1の車両10のボディを構成する鋼板11の表面には、オリジナル塗装が施され、オリジナル塗装の上に上塗り塗装が施される。オリジナル塗装は、鋼板11の表面に形成される中塗り層20と、中塗り層20の上に形成されるベース層30と、ベース層30の上に形成されるクリア層(トップコート)40と、を含む。なお、鋼板11には、電着層が下塗りされている。また、第1の車両10のボディを構成する部材が樹脂製のものである場合、オリジナル塗装の中塗り層20の代わりにプライマー層を形成すればよい。このように形成されるオリジナル塗装は、剥離剤等の専用の溶液を用いて剥離する必要があるため、簡単に剥がすことは難しい。
【0042】
次に、上塗り塗装は、オリジナル塗装の上(クリア層40の上)に形成される剥離層50を含む。剥離層50は、易剥離性塗料の層であって、力を加えることで容易に剥離できるという性質を持つ。なお、図2に例示した剥離層50は、本開示に係る「易剥離層を含む塗装膜(第1の塗装膜)」に相当する。斯様な剥離層50は、例えば、噴霧法等を用いて、易剥離性塗料をオリジナル塗装の上に塗装することで形成される。易剥離性塗料は、例えば、キシレン、エチルベンゼン、酸化防止剤、メチルエチルケトン、シリカ反応物、酸化チタン(ナノ粒子)、及び有機溶剤等を含む塗料である。なお、剥離層50の上には、クリア層が形成されてもよい。
【0043】
なお、図2に示す上塗り塗装は、塗料自体に剥離性を持たせたものであるが、上塗り塗装の構成は図2の例に限定されず、易剥離性を有する塗装膜であればよい。例えば、図3に示すように、オリジナル塗装のクリア層40の上に剥離層60を形成し、剥離層60の上にベース層70及びクリア層80を形成してもよい。図3に示す剥離層60は、図2中の剥離層50と同様の材料を用いて、無着色に形成される。その場合、剥離層60が本開示に係る「易剥離層」に相当し、剥離層60とベース層70とクリア層80とを含む上塗り塗装が本開示に係る「易剥離層を含む塗装膜(第1の塗装膜)」に相当する。図3に示す上塗り塗装は、剥離層60に力を加えることで、簡単にオリジナル塗装から剥離させることができる。
【0044】
上記した上塗り塗装を用いることで、第1の車両10のボディ色を、オリジナル塗装の色とは異なる色へ変更することが容易になる。また、上塗り塗装を剥がすことで、第1の車両10のボディ色をオリジナル塗装の色に戻すことも容易である。よって、第1の車両10を購入する際に、中古車市場等で人気の高い色のオリジナル塗装を選択した上で、オリジナル塗装とは異なる色の上塗り塗装を施して第1の車両10を使用することが可能になる。そして、第1の車両10を中古車市場等で販売する際には、上塗り塗装を剥がすことで、中古車市場等で人気の高い色のオリジナル塗装に戻すことができるため、第1の車両10に買い手がつき易くなるとともに、高値で第1の車両10を販売することも可能になる。また、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者にとっては、上塗り塗装が剥がされている状態の車両をユーザから買い取ることで、上塗り塗装を剥がすためのコスト及び手間を減らすことができる。ただし、上塗り塗装を剥がした作業履歴が第2のサーバ装置300に残る形態で、上塗り塗装が剥がされなければ、第1の車両10の来歴およびまたは現状を正確に把握することが難しくなる可能性がある。
【0045】
(システム構成)
図4は、本実施形態に係る中古車販売システムに含まれる第1のサーバ装置100、及び第2のサーバ装置300のハードウェア構成例を示す図である。
【0046】
第1のサーバ装置100は、店舗を統括する事業所等に設置されるコンピュータである。第1のサーバ装置100は、図4に示すように、プロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、及び通信部104を有する。プロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、及び通信部104は、互いにバスによって接続される。第1のサーバ装置100のハードウェア構成は、図4に示す例に限定されず、適宜構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。
【0047】
プロセッサ101は、様々な情報処理の演算を行うことで、第1のサーバ装置100を制御する。斯様なプロセッサ101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又
はDSP(Digital Signal Processor)等により構成される。
【0048】
主記憶部102は、補助記憶部103に格納されているプログラムをロードするための記録領域として用いられたり、又はプロセッサ101の演算結果等を一時的に記憶するためのバッファとして用いられたりする記憶装置である。斯様な主記憶部102は、例えば、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリを含んで構成される。
【0049】
補助記憶部103は、例えば、プロセッサ101に実行させるためのプログラム、及びプロセッサ101がプログラムを実行する際に使用されるデータ等を格納する。斯様な補助記憶部103は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、又はHDD(Hard Disk Drive)等を含んで構成される。補助記憶部103は、リムーバブルメディアを含んでもよい。リムーバブルメディアは、例えば、CD(Compact Disc)若しくはDVD
(Digital Versatile Disc)等のようなディスク記録媒体でもよく、又はUSB(Universal Serial Bus)メモリでもよい。補助記憶部103に格納されるプログラムには、OS(Operating System)に加え、インセンティブの査定に関わるアプリケーション・プログラムが含まれる。なお、補助記憶部103に格納されている情報の一部又は全部は、主記憶部102に格納されてもよい。
【0050】
通信部104は、第1のサーバ装置100をネットワークN1に接続するための通信インタフェースである。通信部104は、例えば、LAN(Local Area Network)等の通信網を利用して、ネットワークN1に接続する。通信部104は、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を利用して、ネットワークN1に接続してもよい。通信部104は、ネットワークN1を通じて、他の機器(例えば、店舗端末200、又は第2のサーバ装置300等)と通信する。
【0051】
ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網であるWAN(Wide Area Network)、又はその他の通信網である。なお、ネットワークN1は、携帯
電話等の電話通信網、又はWi-Fi(登録商標)等の無線通信網を含んでもよい。
【0052】
次に、第2のサーバ装置300は、第1の車両10を含む複数の車両を製造するメーカー又は当該メーカーからの委託を受けている事業者によって運営される。斯様な第2のサーバ装置300は、メーカー等の事業所に設置されるコンピュータである。第2のサーバ装置300は、図4に示すように、プロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び通信部304を有する。プロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び通信部304は、互いにバスによって接続される。第2のサーバ装置300のハードウェア構成は、図4に示す例に限定されず、適宜構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。
【0053】
第2のサーバ装置300のプロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び通信部304は、第1のサーバ装置100のプロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、及び通信部104と各々同様であるため、その説明が省略される。
【0054】
(第1のサーバ装置の機能構成)
ここで、第1のサーバ装置100の機能構成について、図5に基づいて説明する。本実施形態における第1のサーバ装置100は、店舗端末200とのインタラクションを行うためのウェブサーバを実現可能に構成されてもよい。その場合、店舗端末200は、ブラウザを通じてウェブサーバにアクセスすることで、第1のユーザからの第1の車両10の買取り契約、第1のサーバ装置100に対する第1のリクエスト、及び第1のサーバ装置100からのインセンティブ情報の受け取り等を行うことができる。なお、第1のサーバ装置100は、ウェブサーバ以外の手段によって上記と同様のサービスを提供してもよい。例えば、店舗端末200にインストールされるアプリケーション・プログラムと所定のプロトコルとによって、店舗端末200とのインタラクションを実現する処理を、第1のサーバ装置100が実行してもよい。
【0055】
上記した機能を実現する第1のサーバ装置100は、図5に示すように、その機能構成要素として、受付部F110と、取得部F120と、判定部F130と、演算部F140と、提供部F150と、を有する。受付部F110と取得部F120と判定部F130と演算部F140と提供部F150とは、プロセッサ101が補助記憶部103に格納されているプログラムを実行することにより実現される。上記した機能構成要素を実現するプロセッサ101が、本開示に係る「制御部」に相当する。なお、受付部F110と演算部F140と提供部F150との全部又は一部は、ASIC又はFPGA等のハードウェア回路により実現されてもよい。
【0056】
受付部F110は、前述のウェブサーバを実現するための機能構成要素の一つであり、店舗端末200とのインタラクションを行う。例えば、店舗端末200がブラウザを通じて所定のウェブページ(例えば、第1の車両10の買取り契約に必要な情報を入力するためのウェブページ、又は第1の車両10の買取り契約が完了したことを示す情報を入力するためのウェブページ等)にアクセスしたとき、受付部F110が、第1のリクエストを第1のサーバ装置100へ送信するための画面を、店舗端末200のブラウザに表示させる。斯様な画面には、例えば、第1の車両10の車両IDを入力するための入力欄、及び第1のリクエストの送信ボタン等が含まれる。上記した画面において車両IDの入力と送信ボタンの操作とが行われると、車両IDを含む第1のリクエストが、店舗端末200から第1のサーバ装置100へ送信され、受付部F110によって受け付けられる。受付部F110により受け付けられた第1のリクエストは、受付部F110から取得部F120へ渡される。
【0057】
取得部F120は、受付部F110からの第1のリクエストに基づいて、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を取得する。具体的には、取得部F120は、通信部104を通じて、第2のリクエストを第2のサーバ装置300へ送信する。第2のリクエストは、前述したように、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を要求する信号であり、第1の車両10の車両IDを含む。取得部F120は、第2のリクエストに応答する形で第2のサーバ装置300から送信される第1の情報を、通信部104を通じて取得する。第1の情報は、前述したように、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を示す情報である。取得部F120により取得された第1の情報は、取得部F120から判定部F130へ渡される。
【0058】
判定部F130は、取得部F120により取得された第1の情報に基づいて、第1の車両10の売り手である第1のユーザにインセンティブを提供するかを判定する。具体的には、判定部F130は、第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされた作業履歴が、第1の情報に含まれているか(第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点が剥がされたか)を判定する。第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされた作業履歴が、第1の情報に含まれている場合、判定部F130は、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定する。この場合、判定部F130による判定結果と第1の情報とが、判定部F130から演算部F140へ渡される。一方、第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされた作業履歴が、第1の情報に含まれていない場合、判定部F130は、第1のユーザにインセンティブを提供しないと判定する。この場合、判定部F130による判定結果のみが、判定部F130から提供部F150へ直接渡される。
【0059】
演算部F140は、判定部F130によって第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、第1の情報に基づいて、第1のユーザへ提供されるインセンティブを演算する。本実施形態では、演算部F140は、第1の情報に含まれる情報のうち、所定の拠点で上塗り塗装を剥がした日時を用いて、第1のユーザに提供されるインセンティブを演算する。
【0060】
ここで、所定の拠点で上塗り塗装を剥がした日時からの経過時間の長さ(以下、「経過時間長」と記す場合もある。)が長くなるほど、上塗り塗装が剥がされた部分におけるオリジナル塗装の見映えが低下(例えば、傷み、又は色あせ等)する可能性がある。
【0061】
そこで、演算部F140は、経過時間長が短いほど、第1のユーザに提供されるインセンティブが大きくなる方法で、インセンティブを演算する。例えば、演算部F140は、図6に示すような対応関係に基づいて、係数Cf1を決定する。係数Cf1は、図6に示すように、1.0以下の正数であって、且つ経過時間長が短いほど大きい値になるように
設定される。例えば、経過時間長が5ヶ月以上である場合は、係数Cf1が「0.1」に設定される。また、経過時間長が5ヶ月未満である場合は、当該経過時間長が短くなるにつれて、係数Cf1が大きくなっていき、当該経過時間長が1ヶ月未満のときに最大の「1.0」となるように設定される。なお、図6に示すような対応関係は、マップの形態で補助記憶部103に格納されていてもよく、又は計算モデルの形態で補助記憶部103に格納されていてもよい。また、図6に示す経過時間長の数値と係数Cf1の値は、あくまで一例であって、図6の例に限定されるものではない。
【0062】
上記したような方法により係数Cf1が決定されると、演算部F140は、インセンティブの基準値Icdefに、係数Cf1を乗算することで、第1のユーザへ提供されるインセンティブを算出する。基準値Icdefは、インセンティブの上限値であり、経過時間長が1ヶ月未満である場合に第1のユーザへ提供されるインセンティブの値(金額、又はポイント等)に相当する。斯様にして算出されるインセンティブは、経過時間長が短いほど大きい値となる。演算部F140により算出されたインセンティブは、判定部F130による判定結果とともに、演算部F140から提供部F150へ渡される。
【0063】
なお、インセンティブの演算方法は、上記した方法に限定されず、経過時間長が短いほど、インセンティブが大きくなるような演算方法であれば、如何なる方法を用いてもよい。
【0064】
ここで、図5に戻り、提供部F150は、取得部F120と同様に、前述のウェブサーバを実現するための機能構成要素の一つであり、店舗端末200とのインタラクションを行う。例えば、提供部F150は、インセンティブ情報を、店舗端末200のブラウザに表示させる。ここで、判定部F130によって第1のユーザにインセンティブを提供しないと判定された場合は、提供部F150は、その判定結果のみを示すインセンティブ情報を、店舗端末200のブラウザに表示させる。また、判定部F130によって第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合は、提供部F150は、その判定結果と、演算部F140によって演算されたインセンティブとを示すインセンティブ情報を、店舗端末200のブラウザに表示させる。これにより、第1のユーザへのインセンティブの提供要否を店舗の従業員に認識させることができるとともに、第1のユーザへインセンティブを提供する場合のインセンティブの大きさを店舗の従業員に認識させることもできる。
【0065】
なお、第1のサーバ装置100の機能構成は、図5に示した例に限定されず、適宜機能構成要素の省略、変更、又は追加が可能である。
【0066】
(第2のサーバ装置の機能構成)
次に、第2のサーバ装置300の機能構成について、図7に基づいて説明する。本実施形態における第2のサーバ装置300は、第1のサーバ装置100及び拠点端末400とのインタラクションを行うためのウェブサーバを実現可能に構成されてもよい。その場合、第1のサーバ装置100及び拠点端末400は、ブラウザを通じてウェブサーバにアクセスすることで、情報の入出力を行うことができる。なお、第2のサーバ装置300は、ウェブサーバ以外の手段によって上記と同様のサービスを提供してもよい。例えば、第1のサーバ装置100及び拠点端末400にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアと所定のプロトコルによってインタラクションを実現する処理を、第2のサーバ装置300が実行してもよい。
【0067】
上記した機能を実現する第2のサーバ装置300は、図7に示すように、その機能構成要素として、履歴管理部F310と、リクエスト処理部F320と、履歴管理データベースD310と、を有する。履歴管理部F310とリクエスト処理部F320とは、プロセ
ッサ301が補助記憶部303に格納されているプログラムを実行することにより実現される。履歴管理データベースD310は、プロセッサ301がDBMS(Database Management System)のプログラムを実行することで実現される。その場合の履歴管理データベースD310は、リレーショナルデータベースとして実現されてもよい。なお、履歴管理部F310とリクエスト処理部F320との全部又は一部は、ASIC又はFPGA等のハードウェア回路により実現されてもよい。
【0068】
履歴管理データベースD310は、上塗り塗装に関する作業履歴を車両別に格納する。ここで、履歴管理データベースD310に格納される情報の一例について、図8に基づいて説明する。図8は、履歴管理データベースD310に格納される情報のテーブル構成を示す図である。図8に示す例では、車両1台分のテーブルが図示されているが、第2のサーバ装置300の管理下にある車両の台数分のテーブルが履歴管理データベースD310に格納される。なお、履歴管理データベースD310に格納されるテーブル(以下、「履歴情報テーブル」と記す場合もある。)の構成は、図8に示す例に限られず、適宜フィールドの追加、変更、又は削除が可能である。
【0069】
本実施形態における履歴情報テーブルは、図8に示すように、車両ID、日時、拠点ID、技能レベル、種別、方法、作業前状態、及び作業後状態等の各フィールドを有する。
【0070】
車両IDフィールドには、個々の車両を識別するための車両ID(車体番号又は自動車登録番号等)が登録される。日時フィールドには、上塗り塗装に関する作業が行われた日時が登録される。拠点IDフィールドには、上塗り塗装に関する作業を行った拠点を識別するための拠点IDが登録される。技能レベルフィールドには、上塗り塗装に関する作業を行った拠点の技能レベルが登録される。種別フィールドには、上塗り塗装に関する作業の種別(例えば、上塗り塗装の施工、又は上塗り塗装の剥離等)が登録される。方法フィールドには、上塗り塗装に関する作業の方法(例えば、上塗り塗装の施工方法、又は上塗り塗装の剥離方法等)が登録される。作業前状態フィールドには、上塗り塗装に関する作業が行われる前の車両の外観に関する情報(本開示に係る「第2の情報」に相当。)が登録される。作業前状態フィールドに登録される情報は、上塗り塗装に関する作業が行われる前の時点で上塗り塗装が施工されている部位、又は上塗り塗装が施工されていない部位を示す情報であり、例えば、上塗り塗装に関する作業が行われる前の車両の外観を撮影した画像でもよい。作業後状態フィールドには、上塗り塗装に関する作業が行われた後の車両の外観に関する情報(本開示に係る「第3の情報」に相当。)が登録される。作業後状態フィールドに登録される情報は、上塗り塗装に関する作業が完了した時点で上塗り塗装が施工されている部位、又は上塗り塗装が施工されていない部位を示す情報であり、例えば、上塗り塗装に関する作業が完了した時点の車両の外観を撮影した画像でもよい。
【0071】
ここで、図7に戻り、履歴管理部F310は、拠点端末400から提供される作業データに基づいて、履歴管理データベースD310に格納される作業履歴を更新する。例えば、第1の車両10に対する初めての上塗り塗装が所定の拠点で施工されたときに、第1の車両10に対応する履歴情報テーブルを新規に生成し、生成された履歴情報テーブルを履歴管理データベースD310に登録する。また、拠点端末400から作業データが提供される都度、履歴管理部F310は、対応する車両の履歴情報テーブルに作業履歴を追加する。
【0072】
リクエスト処理部F320は、第1のサーバ装置100からの第2のリクエストに応答する処理を行う。例えば、リクエスト処理部F320は、第2のリクエストに含まれる車両ID(第1の車両10の車両ID)を引数として履歴管理データベースD310にアクセスし、第1の車両10に対応する履歴情報テーブルを特定する。リクエスト処理部F320は、特定された履歴情報テーブルから、作業履歴(車両ID、日時、拠点ID、技能
レベル、種別、方法、作業前状態、及び作業後状態等の各フィールドに登録されている情報)を抽出する。リクエスト処理部F320は、抽出された作業履歴を含む第1の情報を、第1のサーバ装置100へ提供する。これにより、第1のサーバ装置100は、第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされたことを示す作業履歴が第1の情報に含まれているかを判定することで、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が所定の拠点で行われたかを判定することができる。また、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が所定の拠点で行われたと判定された場合には、第1のサーバ装置100は、第1の情報に含まれる日時(第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が所定の拠点で行われた日時)に基づいて、第1のユーザに提供されるインセンティブを演算することもできる。
【0073】
なお、第2のサーバ装置300の機能構成は、図7に示した例に限定されず、適宜機能構成要素の省略、変更、又は追加が可能である。
【0074】
(処理の流れ)
ここで、本実施形態における第1のサーバ装置100で実行される処理の流れについて、図9及び図10に基づいて説明する。図9は、店舗端末200がブラウザを通じて前述の所定のウェブページにアクセスしたときに実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図10は、図9中のステップS107で実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。なお、図9及び図10に示す処理の実行主体は、第1のサーバ装置100のプロセッサ101であるが、ここでは第1のサーバ装置100の機能構成要素を主体とした説明を行う。
【0075】
店舗端末200がブラウザを通じて前述の所定のウェブページにアクセスすると、図9に示すように、受付部F110が、第1のリクエストを第1のサーバ装置100へ送信するための画面を、店舗端末200のブラウザに表示させる(ステップS101)。第1のリクエストを第1のサーバ装置100へ送信するための画面は、前述したように、第1の車両10の車両IDを入力するための入力欄、及び第1のリクエストの送信ボタン等が含まれる。受付部F110は、ステップS101の処理を実行し終えると、ステップS102の処理を実行する。
【0076】
ステップS102では、受付部F110は、ステップ101で表示した画面において車両IDの入力及び送信ボタンの操作(送信操作)が行われたかを判定する。送信操作が行われていない場合(ステップS102で否定判定)、受付部F110は、送信操作が行われるまで待機する。また、送信操作が行われた場合(ステップS102で肯定判定)、受付部F110は、ステップS103の処理を実行する。
【0077】
ステップS103では、受付部F110は、上記の画面で入力された車両IDを含む第1のリクエストを受け付ける。受付部F110により受け付けられた第1のリクエストは、受付部F110から取得部F120へ渡される。取得部F120は、第1のリクエストを受け取ったことをトリガにして、ステップS104の処理を実行する。
【0078】
ステップS104では、取得部F120は、第2のリクエストを第2のサーバ装置300へ送信する。第2のリクエストは、前述したように、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を要求するリクエストであり、第1の車両10の車両IDを含む。第2のリクエストの送信は、ブラウザを通じて行われてもよい。取得部F120は、ステップS104の処理を実行し終えると、ステップS105の処理を実行する。
【0079】
ステップS105では、取得部F120は、第2のサーバ装置300からの第1の情報を受信したかを判定する。第2のサーバ装置300からの第1の情報を受信していない場合(ステップS105で否定判定)、取得部F120は、第2のサーバ装置300からの
第1の情報を受信するまで待機する。また、第2のサーバ装置300からの第1の情報を受信した場合(ステップS105で肯定判定)、取得部F120は、第1のサーバ装置100から受信した第1の情報を、判定部F130へ渡す。判定部F130は、第1の情報を受け取ったことをトリガにして、ステップS106の処理を実行する。
【0080】
ステップS106では、判定部F130は、第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥離されたかを判定する。具体的には、判定部F130は、第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされたことを示す作業履歴が、第1の情報に含まれているかを判定する。第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされたことを示す作業履歴が、第1の情報に含まれている場合(ステップS106で肯定判定)、判定部F130は、当該判定結果と第1の情報とを演算部F140に渡す。演算部F140は、判定部F130による判定結果及び第1の情報を受け取ったことをトリガにして、ステップS107の処理を実行する。
【0081】
ステップS107では、演算部F140は、第1の情報に基づいて、第1のユーザへ提供されるインセンティブを演算する。その際、演算部F140は、図10のサブルーチンに従って、第1のユーザへ提供されるインセンティブを演算する。
【0082】
図10では、演算部F140が、判定部F130から受け取った第1の情報に基づいて、係数Cf1を決定する(ステップS1701)。例えば、演算部F140は、第1の情報に含まれる、第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされた日時を用いて、経過時間長を演算する。演算部F140は、経過時間長と、前述の図6に示した対応関係と、に基づいて、係数Cf1を決定する。演算部F140は、ステップS1701の処理を実行し終えると、ステップS1702の処理を実行する。
【0083】
ステップS1702では、演算部F140は、インセンティブの基準値Icdefに、ステップS1701で決定された係数Cf1を乗算することで、第1のユーザへ提供されるインセンティブを算出する。演算部F140がステップS1702の処理を実行し終えると、図10のサブルーチンの実行が終了される。
【0084】
ここで図9の処理ルーチンに戻り、演算部F140は、ステップS107(ステップS1701-S1702)で算出されたインセンティブを、判定部F130による判定結果とともに、提供部F150へ渡す。提供部F150は、インセンティブと判定結果とを受け取ったことをトリガにして、ステップS108の処理を実行する。
【0085】
ステップS108では、提供部F150は、インセンティブ情報を、店舗の従業員に提示する。具体的には、依頼部F130は、判定部F130による判定結果と、演算部F140により演算されたインセンティブとを、店舗端末200のブラウザに表示させる。これにより、店舗端末200に表示された情報を見た従業員は、第1のサーバ装置100で演算されたインセンティブを、第1のユーザに提供することが可能になる。
【0086】
なお、ステップS106において否定判定された場合(第1の車両10の上塗り塗装が所定の拠点で剥がされたことを示す作業履歴が、第1の情報に含まれていないと判定された場合)、判定部F130は、当該判定結果を、提供部F150へ渡す。この場合、提供部F150は、ステップS108において、判定部F130による判定結果のみを含むインセンティブ情報を、店舗端末200のブラウザに表示させる。
【0087】
提供部F150がステップS108の処理を実行し終えると、図9の処理ルーチンの実行が終了される。
【0088】
(実施形態の効果)
以上述べた実施形態によれば、所定の拠点で上塗り塗装を剥がしてから第1の車両10を売却する第1のユーザへインセンティブが提供されることになる。つまり、第1のユーザは、所定の拠点で第1の車両10の上塗り塗装を剥がしたことの見返りとして、インセンティブを受け取ることができる。これにより、所定の拠点で上塗り塗装を剥がしてから第1の車両10を売却する意欲を、第1のユーザに喚起することができる。よって、第1の車両10を次の買い手に販売する際にかかるコスト及び手間を軽減することができるとともに、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を第2のサーバ装置300に記録しておくことができる。その結果、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を管理し易くなる。
【0089】
また、本実施形態によれば、経過時間長が短いほど、第1のユーザへ提供されるインセンティブが大きくなる。これにより、所定の拠点で上塗り塗装が剥がされてからの経過時間長が長くなる前に第1の車両10を売却する意欲(第1の車両10を売却する直前に、所定の拠点で上塗り塗装を剥がす意欲)を、第1のユーザに喚起することもできる。その結果、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者は、リセールバリューがより高い状態で第1の車両10を第1のユーザから買い取ることが可能になる。
【0090】
(実施形態の変形例1)
前述した実施形態では、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、経過時間長のみを用いて、インセンティブが演算される例について述べた。これに対し、本変形例では、経過時間長に加え、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が行われた拠点の技能レベルを用いて、インセンティブが演算される例について述べる。なお、本変形例において、インセンティブの演算に用いられる技能レベルは、第1の情報に含まれている技能レベルである。
【0091】
ここで、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が行われた所定の拠点のレベルが高いほど、上塗り塗装を剥がす際にオリジナル塗装を傷つけたり、又は剥がし跡を残したりする可能性が低くなると予想される。よって、技能レベルの高い所定の拠点で第1の車両10の上塗り塗装を剥がす意欲を、第1のユーザに喚起することができれば、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者は、上塗り塗装が綺麗に剥がされた状態で、第1の車両10を買い取ることができる。
【0092】
そこで、本変形例では、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、経過時間長が短いほど、且つ所定の拠点の技能レベルが高いほど、第1のユーザに提供されるインセンティブが大きくなる方法で、インセンティブが演算されるようにした。
【0093】
本変形例の演算部F140は、前述した実施形態と同様の方法で係数Cf1を決定することに加え、図11に示すような対応関係に基づいて第1の補正係数Cfa1を決定する。第1の補正係数Cfa1は、図11に示すように、1.0以下の正数であって、且つ所定の拠点の技能レベルが高いほど大きい値になるように設定される。なお、図11に示す例では、技能レベルが3段階に分類されているが、これに限定されるものではなく、2段階又は4段階以上に分類されてもよい。また、図11に示す第1の補正係数Cfa1の値は、あくまで一例であって、図11の例に限定されるものではない。
【0094】
上記したような方法により係数Cf1と第1の補正係数Cfa1とが決定されると、演算部F120は、インセンティブの基準値Icdefに、係数Cf1と第1の補正係数Cfa1とを乗算することで、第1のユーザへ提供されるインセンティブを算出する。斯様にして算出されるインセンティブは、経過時間長が短いほど、且つ第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が行われた所定の拠点の技能レベルが高いほど、大きい値となる。
【0095】
本変形例によれば、所定の拠点で上塗り塗装を剥がしてから第1の車両10を売却する意欲、及び所定の拠点で上塗り塗装が剥がされてからの経過時間長が長くなる前に第1の車両10を売却する意欲に加え、技能レベルがより高い所定の拠点で上塗り塗装を剥がす意欲を、第1のユーザに喚起することができる。その結果、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者は、リセールバリューがより高い状態で第1の車両10を第1のユーザから買い取ることが可能になる。
【0096】
(実施形態の変形例2)
前述した実施形態では、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、経過時間長のみを用いて、インセンティブが演算される例について述べた。これに対し、本変形例では、経過時間長に加え、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が行われた所定の拠点と第1の車両10に上塗り塗装を施工する作業が行われた拠点(第1の拠点)との同一性を用いて、インセンティブが演算される例について述べる。
【0097】
ここで、第1の車両10に上塗り塗装を施工する作業が行われた拠点(第1の拠点)は、第1の車両10に施工されている上塗り塗装の性質等を把握していることになる。よって、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が第1の拠点で行われれば、上塗り塗装の性質等に見合った方法を用いて、上塗り塗装を剥がすことが可能になる。これにより、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が第1の拠点で行われた場合は第1の拠点以外の所定の拠点で行われた場合に比べ、上塗り塗装がより綺麗に剥がされる可能性が高い。
【0098】
そこで、本変形例では、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、経過時間長が短いほど第1のユーザに提供されるインセンティブが大きくなり、且つ所定の拠点が第1の拠点と同じ拠点である場合は異なる拠点である場合に比べ、第1のユーザに提供されるインセンティブが大きくなる方法で、インセンティブが演算されるようにした。
【0099】
本変形例の演算部F140は、前述した実施形態と同様の方法で係数Cf1を決定することに加え、図12に示すような対応関係に基づいて第2の補正係数Cfa2を決定する。第2の補正係数Cfa2は、図12に示すように、1.0以下の正数であって、且つ所定の拠点と第1の拠点が同じ拠点(一致)である場合は異なる拠点(不一致)である場合い比べ、大きい値になるように設定される。なお、図12に示す第2の補正係数Cfa2の値は、あくまで一例であって、図12の例に限定されるものではない。
【0100】
なお、所定の拠点と第1の拠点とが同じ拠点であるかの判定は、第1の情報に基づいて演算部F140が行う。すなわち、演算部F140は、第1の情報に含まれる作業履歴のうち、上塗り塗装の施工に関する作業履歴に含まれる拠点IDと、上塗り塗装の剥離に関する作業履歴に含まれる拠点IDとを比較することで、所定の拠点と第1の拠点とが同じ拠点であるかを判定する。その際、双方の拠点IDが一致すれば、所定の拠点と第1の拠点とが同じ拠点であると判定される。また、双方の拠点IDが一致しなければ、所定の拠点と第1の拠点とが異なる拠点であると判定される。
【0101】
上記したような方法により係数Cf1と第2の補正係数Cfa2とが決定されると、演算部F120は、インセンティブの基準値Icdefに、係数Cf1と第2の補正係数Cfa2とを乗算することで、第1のユーザへ提供されるインセンティブを算出する。斯様にして算出されるインセンティブは、経過時間長が短いほど大きい値となり、且つ所定の拠点が第1の拠点と同じ拠点である場合は異なる拠点である場合よりも大きい値となる。
【0102】
本変形例によれば、所定の拠点で上塗り塗装を剥がしてから第1の車両10を売却する
意欲、及び所定の拠点で上塗り塗装が剥がされてからの経過時間長が長くなる前に第1の車両10を売却する意欲に加え、第1の拠点で上塗り塗装を剥がす意欲を、第1のユーザに喚起することができる。その結果、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者は、リセールバリューがより高い状態で第1の車両10を第1のユーザから買い取ることが可能になる。
【0103】
(実施形態の変形例3)
前述した実施形態では、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、経過時間長のみを用いて、インセンティブが演算される例について述べた。これに対し、本変形例では、経過時間長に加え、上塗り塗装が施工されていた面積のうち、所定の拠点で上塗り塗装が剥がされた部分の面積の比率(以下、「第1の比率」と記す場合もある。)を用いて、インセンティブが演算される例について述べる。
【0104】
ここで、第1の比率が大きい場合は小さい場合に比べ、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者は、第1の車両10から上塗り塗装を剥がすためのコスト及び手間を減らすことができる。よって、第1の比率がより大きくなるように、所定の拠点で第1の車両10の上塗り塗装を剥がす意欲を、第1のユーザに喚起することができれば、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者が負担するコスト及び手間をより小さくすることができる。
【0105】
そこで、本変形例では、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定された場合に、経過時間長が短いほど、且つ第1の比率が大きいほど、第1のユーザに提供されるインセンティブが大きくなる方法で、インセンティブが演算されるようにした。
【0106】
本変形例の演算部F140は、前述した実施形態と同様の方法で係数Cf1を決定することに加え、図13に示すような対応関係に基づいて、第3の補正係数Cfa3を決定する。第3の補正係数Cfa3は、図13に示すように、1.0以下の正数であって、且つ第1の比率が大きいほど大きい値になるように設定される。図13に示す例では、第1の比率が60%未満である場合は、第3の補正係数Cfa3が「0.1」に設定される。また、第1の比率が60%以上である場合は、第1の比率が大きくなるにつれて、第3の補正係数Cfa3が大きくなっていき、第1の比率が100%のとき(上塗り塗装が剥がされていない部分が無いとき)に最大の「1.0」となるように設定される。なお、図13に示す第1の比率の数値と第3の補正係数Cfa3の値は、あくまで一例であって、図13の例に限定されるものではない。
【0107】
なお、第1の比率の演算は、第1の情報に基づいて演算部F140が行う。例えば、演算部F140は、第1の情報に含まれる作業履歴のうち、上塗り塗装の剥離に関する作業履歴の作業前状態(上塗り塗装を剥がす作業が行われる前の第1の車両10の外観に関する情報)と作業後状態(上塗り塗装を剥がす作業が行われた後の第1の車両10の外観に関する情報)とを比較することで、第1の比率を演算する。その際、作業前状態及び作業後状態が、第1の車両10の外観を撮影した画像であれば、演算部F140は、双方の画像を解析及び比較して、第1の比率を演算してもよい。
【0108】
上記したような方法により係数Cf1及び第3の補正係数Cfa3が決定されると、演算部F120は、インセンティブの基準値Icdefに係数Cf1と第3の補正係数Cfa3とを乗算することで、第1のユーザへ提供されるインセンティブを算出する。斯様にして算出されるインセンティブは、経過時間長が短いほど、且つ第1の比率が大きいほど、大きい値となる。
【0109】
本変形例によれば、所定の拠点で上塗り塗装を剥がしてから第1の車両10を売却する
意欲、及び所定の拠点で上塗り塗装が剥がされてからの経過時間長が長くなる前に第1の車両10を売却する意欲に加え、第1の比率がより大きくなるように所定の拠点で上塗り塗装を剥がす意欲を、第1のユーザに喚起することができる。その結果、中古車の買取り及び販売サービスを提供する事業者は、リセールバリューがより高い状態で第1の車両10を第1のユーザから買い取ることが可能になるとともに、上塗り塗装を第1の車両10から剥がすためのコスト及び手間をより減らすことができる。
【0110】
<他の実施例>
次に、本開示の他の実施形態について、図14に基づいて説明する。ここでは、前述した実施形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
【0111】
図14は、本実施形態における中古車販売システムの概要を示す図でる。本実施形態における中古車販売システムは、拠点端末400の代わりに、ユーザ端末500を含んで構成される。ユーザ端末500は、第1のユーザが使用する端末であり、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業データを第2のサーバ装置300にアップロードするために使用される。つまり、本実施形態では、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業データは、拠点端末400ではなく、ユーザ端末500によって、第2のサーバ装置300へアップロードされる。これにより、第2のサーバ装置300は、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業が所定の拠点で行われたか否かにかかわらず、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業履歴を管理することが可能になる。
【0112】
上記した中古車販売システムでは、第1のサーバ装置100は、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業が所定の拠点で行われたかを判定する代わりに、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業の履歴が第2のサーバ装置300に記録されているか(すなわち、当該作業の履歴が第1の情報に含まれているかを判定することで、第1のユーザにインセンティブを提供するかを決定してもよい。例えば、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業の履歴が第2のサーバ装置300に記録されている場合、第1のサーバ装置100は、第1のユーザにインセンティブを提供すると判定してもよい。また、第1の車両10の上塗り塗装を剥がす作業の履歴が第2のサーバ装置300に記録されていない場合、第1のサーバ装置100は、第1のユーザにインセンティブを提供しないと判定してもよい。
【0113】
なお、ユーザ端末500による作業データの第2のサーバ装置300へのアップロードは、所定の拠点以外で上塗り塗装に関する作業が行われた場合にのみ行われるようにしてもよい。そして、所定の拠点で上塗り塗装に関する作業が行われた場合には、前述の実施形態と同様に、拠点端末400によって作業データが第2のサーバ装置300へアップロードされてもよい。
【0114】
本実施形態によれば、第1の車両10の上塗り塗装に関する作業が所定の拠点以外で行われた場合(例えば、第1のユーザの手作業で行われた場合等)についても、当該作業の履歴を第2のサーバ装置300で一元管理することが可能になる。
【0115】
<その他>
上記した実施形態、実施形態の変形例1-3、及び他の実施形態は、あくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。例えば、第1のサーバ装置100で行われる処理の一部又は全部が他の装置(例えば、店舗端末200)で行われてもよい。
【0116】
また、本開示において説明した処理及び手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。例えば、実施形態と、実施形態の変形例1-3と、他の実施形態とは、可能な限り組み合わせて実施することができる。さらに、1
つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成で実現するかは柔軟に変更可能である。
【0117】
また、本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラム(情報処理プログラム)をコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよく、又はネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、データ及びプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体である。斯様な記録媒体としては、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、又はHDD等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、又はブルーレイディスク等)等の任意のタイプのディスクを例示することができる。また、記録媒体は、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、又はSSD(Solid State Drive)等の媒体でもよい。
【符号の説明】
【0118】
10 車両
11 鋼板
20 中塗り層
30 ベース層
40 クリア層
50 剥離層
60 剥離層
70 ベース層
80 クリア層
100 第2のサーバ装置
101 プロセッサ
102 主記憶部
103 補助記憶部
104 通信部
F110 受付部
F120 取得部
F130 判定部
F140 演算部
F150 提供部
200 店舗端末
300 第2のサーバ装置
301 プロセッサ
302 主記憶部
303 補助記憶部
304 通信部
D310 履歴管理データベース
F301 履歴管理部
F302 リクエスト処理部
400 拠点端末
500 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14