IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オプトマ コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特開-着脱ツール 図1
  • 特開-着脱ツール 図2
  • 特開-着脱ツール 図3
  • 特開-着脱ツール 図4
  • 特開-着脱ツール 図5
  • 特開-着脱ツール 図6
  • 特開-着脱ツール 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023147235
(43)【公開日】2023-10-12
(54)【発明の名称】着脱ツール
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/04 20060101AFI20231004BHJP
【FI】
F21V19/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023044109
(22)【出願日】2023-03-20
(31)【優先権主張番号】111112010
(32)【優先日】2022-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】500558137
【氏名又は名称】オプトマ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Optoma Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チー ティン-ユン
(72)【発明者】
【氏名】リー チャ-ユー
(72)【発明者】
【氏名】シュ シー-フン
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013AA03
3K013CA05
3K013CA07
(57)【要約】
【課題】ランプ基板を容易に組み立てたり着脱したりすることができる着脱ツールを提供する。
【解決手段】
鉄片を含むランプ基板を着脱するのに適した着脱ツールを提案し、着脱ツールは、磁性導体及び摺動モジュールを備える。磁性導体には穿孔があり、前記着脱ツールがランプ基板に配置される時、磁性導体の穿孔はランプ基板の鉄片に位置する。摺動モジュールは、磁性導体の上面と平行な方向に沿って磁性導体の上の方に摺動可能に設けられ、且つ磁石を有する。摺動モジュールが、磁性導体に対して第1の位置に位置する時、磁石は穿孔にずれて位置する。摺動モジュールが、磁性導体に対して第2の位置に摺動する時、磁石は穿孔に位置し、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着するのに適している。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄片を含むランプ基板の着脱に適した着脱ツールであって、
穿孔を有する磁性導体であり、前記着脱ツールが前記ランプ基板に配置される時、前記磁性導体の前記穿孔は、前記ランプ基板の前記鉄片に配置される磁性導体と、
前記磁性導体の上面と平行な方向に沿って、前記磁性導体の上の方に摺動可能に設けられ、磁石を含む摺動モジュールと、を備え、
前記摺動モジュールが、前記磁性導体に対して第1の位置に位置する時、前記磁石は前記穿孔にずれて位置し、
前記摺動モジュールが、前記磁性導体に対して第2の位置に摺動する時、前記磁石は前記穿孔に位置し、前記ランプ基板の前記鉄片を磁気的に吸着するのに適している、着脱ツール。
【請求項2】
箱体と前記箱体内に設けられたスライドレールとを更に備え、前記摺動モジュールが前記箱体に配置され、且つ前記スライドレールに滑動するように設けられ、前記磁性導体が前記箱体の下に配置される、請求項1に記載の着脱ツール。
【請求項3】
前記摺動モジュールが通常の状態で前記第1の位置に配置されるように、前記箱体内に設けられ、且つ前記摺動モジュールを押圧する、スプリング部材を更に備える、請求項2に記載の着脱ツール。
【請求項4】
回転可能に設けられた保護部材と、前記保護部材に接続されたばね部材とを更に備え、前記摺動モジュールがストッパを有し、前記第1の位置から前記第2の位置に摺動する過程で、前記保護部材は前記ストッパの上縁によって位置制限され、前記ばね部材が圧縮状態をとり、前記摺動モジュールが前記第2の位置に位置する時、前記ストッパの前記上縁が前記保護部材から分離し、前記ばね部分が弾性力を解放すると、前記保護部材が回転して、前記摺動モジュールが前記第2の位置に保持されるように前記ストッパの側壁に当接する、請求項1に記載の着脱ツール。
【請求項5】
前記ストッパが逆U字型であることを特徴とする、請求項4に記載の着脱ツール。
【請求項6】
前記摺動モジュールを覆う蓋体と、前記摺動モジュールの摺動方向に沿って延びるスロット及び開口部を更に備え、前記摺動モジュールは、前記スロットから前記蓋体に貫通する突出部と、前記開口部から前記蓋体に貫通する前記保護部材の一部とを備える、請求項4に記載の着脱ツール。
【請求項7】
前記摺動モジュールと前記磁性導体との間に設けられた低摩擦パッドを更に備え、前記摺動モジュールは前記低摩擦パッドに接触し、前記低摩擦パッドの摩擦係数は0.1以下である、請求項1に記載の着脱ツール。
【請求項8】
前記磁性導体の材料がケイ素鋼若しくはパーマロイを含むか、または前記磁性導体の透磁率が10μ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の着脱ツール。
【請求項9】
前記摺動モジュールの前記磁石が前記穿孔に位置し、前記ランプ基板の前記鉄片を磁気的に吸着する時に、前記磁石と前記鉄片との距離が5mmから15mmの間であることを特徴とする、請求項1に記載の着脱ツール。
【請求項10】
前記着脱ツールを持ち上げるための前記磁性導体の一部を覆うハンドルと、前記磁性導体の下に設けられた滑り止めマットと、を更に備える、請求項1に記載の着脱ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱ツール、特にランプ基板の着脱に適した着脱ツールに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、表示画面は複数のランプ基板から組み立てられており、ランプ基板を簡単に組み立てたり着脱したりする方法が、この分野の研究の方向性である。
【0003】
「背景技術」の段落は、本発明の内容の理解を助けるためにのみ用いられるため、「背景技術」の段落に開示された内容には、この技術分野において通常の知識を有する者が知っている周知技術を構成しない一部のものも含まれている可能性がある。「背景技術」の段落に開示された内容は、その内容または本発明の1つ以上の実施例によって解決したい課題を表すものではなく、又本発明の出願前に、この技術分野において通常の知識を有する者によって知られていた、または認識されていたことを意味するものではない。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、ランプ基板を容易に組み立てたり着脱したりすることができる着脱ツールを提供する。
【0005】
本発明の他の目的及び利点は、本発明に開示された技術的特徴から更に理解することができる。
【0006】
上記目的の一つまたは一部または全部またはその他の目的を達成するために、本発明の一実施例は、鉄片を含むランプ基板を着脱するのに適した着脱ツールを提案し、着脱ツールは磁性導体及び摺動モジュールを備える。磁性導体には穿孔があり、着脱ツールがランプ基板に配置される時、磁性導体の穿孔はランプ基板の鉄片に位置する。摺動モジュールは磁性導体の上面と平行な方向に沿って磁性導体の上の方に摺動可能に設けられ、且つ磁石を有する。摺動モジュールが、磁性導体に対して第1の位置に位置する時、磁石は穿孔にずれて位置する。摺動モジュールが磁性導体に対して第2の位置に摺動する時、磁石は穿孔に位置し、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着するのに適している。
【0007】
本発明の一実施例において、上記着脱ツールは箱体と箱体内に設けられたスライドレールと、を更に備え、摺動モジュールが箱体に配置され、且つスライドレールに滑動するように設けられており、磁性導体が箱体の下に配置される。
【0008】
本発明の一実施例において、上記着脱ツールは、スプリング部材を更に備え、箱体内に設けられ、摺動モジュールを押圧して、通常の状態で第1の位置に配置されるようにする。
【0009】
本発明の一実施例において、上記着脱ツールは、回転可能に設けられた保護部材と、保護部材に接続されたばね部材と、を更に備え、摺動モジュールがストッパを有し、第1の位置から第2の位置に摺動する過程で、保護部材はストッパの上縁によって位置制限され、ばね部材が圧縮状態をとり、摺動モジュールが第2の位置に位置する時、ストッパの上縁が保護部材から分離し、ばね部材が弾性力を解放すると、保護部材が回転して、摺動モジュールが第2の位置に保持されるようにストッパの側壁に当接する。
【0010】
本発明の一実施例において、上記ストッパが逆U字型である。
【0011】
本発明の一実施例において、上記着脱ツールは、摺動モジュールを覆う蓋体と、摺動モジュールの摺動方向に沿って延びるスロット及び開口部を更に備え、摺動モジュールはスロットから蓋体に貫通する突出部と、開口部から蓋体に貫通する保護部材の一部と、を備える。
【0012】
本発明の一実施例において、上記着脱ツールは、摺動モジュールと磁性導体との間に設けられた低摩擦パッドを更に備え、前記摺動モジュールは、低摩擦パッドに接触し、低摩擦パッドの摩擦係数は0.1以下である。
【0013】
本発明の一実施例において、上記磁性導体の材料が、ケイ素鋼若しくはパーマロイを含むか、または磁性導体の透磁率が10μ以上である。
【0014】
本発明の一実施例において、摺動モジュールの磁石が穿孔に位置し、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着する時、磁石と鉄片との距離は5mmから15mmの間である。
【0015】
本発明の一実施例において、上記着脱ツールは、着脱ツールを持ち上げるための磁性導体の一部を覆うハンドルと、磁性導体の下の方に設けられた滑り止めマットと、を更に備える。
【0016】
上記から、本発明の着脱ツールの摺動モジュールは、磁性導体の上面と平行な方向に沿って磁性導体の上の方に摺動可能に設けられ、磁性導体は穿孔を有する。着脱ツールがランプ基板に配置され、且つ摺動モジュールが磁性導体に対して第1の位置に位置する時、磁性導体の穿孔はランプ基板の第1の磁石に位置し、磁石は穿孔と鉄片にずれて位置する。摺動モジュールが磁性導体に対して第2の位置に摺動する時、摺動モジュールの磁石は穿孔と鉄片に位置し、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着することができる。従って、使用者は摺動モジュールの位置を調整することにより、磁石を穿孔と鉄片に位置合わせさせ、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着し、ランプ基板を移動させることができる。又ランプ基板を所定の位置に位置合わせした後、磁石を穿孔と鉄片からずらして位置合わせさせ、磁石が磁性導体によって遮蔽され、ランプ基板の鉄片が磁気的に吸着されないようにして、ランプ基板を着脱ツールから分離させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の一実施例に係る着脱ツールが第1の位置に位置する模式図である。
図2図2は、図1の着脱ツールの分解模式図である。
図3図3は、図1の着脱ツールが隠れた箱体と蓋体の模式図である。
図4図4は、図1の着脱ツールの断面模式図である。
図5図5は、図1の着脱ツールが第2の位置に位置する模式図である。
図6図6は、図5の着脱ツールが隠れた箱体と蓋体の模式図である。
図7図7は、図5の着脱ツールの断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の上述した及び他の技術的内容、特徴と効果に関して、添付した図面に基づき次のような好適な実施例の詳細な説明により明確になる。なお、以下の実施例に言及されている方向についての用語、例えば、上、下、左、右、前又は後ろなどは、添付した図面を参考にした方向に過ぎない。よって、使用されている方向の用語は、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0019】
図1は、本発明の一実施例に係る着脱ツールが第1の位置に位置する模式図である。図2は、図1の着脱ツールの分解模式図である。図3は、図1の着脱ツールが隠れた箱体と蓋体の模式図である。図4は、図1の着脱ツールの断面模式図である。
【0020】
図1図4を参照すると、本実施例の着脱ツール100は、鉄片12(図4、破線で図示)を含むランプ基板10(図4、破線で図示)を着脱するのに適している。図2に示すように、着脱ツール100は、磁性導体110と摺動モジュール120と、を備える。本実施例において、ランプ基板10は、例えばLED(Light-emitting diode)ランプ基板である。
【0021】
磁性導体110の材料は、例えば、高い透磁性を有し、良好な静磁気遮蔽を有する材料である。例えば、磁性導体110の材料としては、ケイ素鋼またはパーマロイ等が含まれる。パーマロイは、20%の鉄と80%のニッケルからなるニッケル鉄の磁性合金である。透磁率は約30,000μである。ケイ素鋼板は、約7,000~10,000μの透磁率を有するフェロシリコン合金である。当然、磁性導体110の材料はこれらに限定されるものではなく、他の実施例において、磁性導体110の材料は、鉄、鋼、ニッケル、ダイヤモンド等の強磁性材料であってもよい。或いは、磁性導体110の透磁率が10μ以上である。又磁性導体110は穿孔112を有する。
【0022】
摺動モジュール120は、磁性導体110の上面114と平行な方向(即ち摺動方向D)に沿って磁性導体110の上の方に摺動可能に設けられ、且つ磁石122を有する。
【0023】
本実施例において、着脱ツール100は、箱体130と箱体130内に設けられたスライドレール132と、を更に備え、摺動モジュール120が箱体130に配置され、且つスライドレール132に滑動するように設けられ、磁性導体110は箱体130の底部壁の下に配置される。箱体130の材質は、例えばプラスチックであるが、これに限定されない。
【0024】
また、着脱ツール100は、摺動モジュール120と磁性導体110との間に設けられた低摩擦パッド160を選択的に更に備える。より具体的には、低摩擦パッド160は、箱体130の底部壁の上に設けられ、箱体130の底部壁と摺動モジュール120との間の摩擦力を低減するために用いられる。低摩擦パッド160は、例えばMylarであるが、低摩擦パッド160の種類はこれに限定されず、低摩擦パッド160の摩擦係数が0.1以下であればよい。
【0025】
着脱ツール100がランプ基板10に配置される時、摺動モジュール120の磁石122がランプ基板10の鉄片12に引き寄せられて、箱体130の底部壁に接近する可能性があるため、この時摺動モジュール120が低摩擦パッド160に接触する。摺動モジュール120が箱体130の底部壁に直接接触するのと比較して、摺動モジュール120が低摩擦パッド160に接触すると、摺動モジュール120の箱体130に対する摺動の滑らかさを効果的に向上させることができる。
【0026】
また、着脱ツール100は、例えば圧縮スプリング等のスプリング部材134を更に備えるが、スプリング部材134の種類はこれに限定されない。スプリング部材134は、箱体130内に設けられ、摺動モジュール120を押圧して、図3図4に示すように操作し、通常の状態で第1の位置P1に配置される。
【0027】
更に着脱ツール100は、摺動モジュール120と箱体130を覆い、スロット152及び開口部154を有する蓋体150を更に備え、前記スロット152は摺動モジュール120の摺動方向Dに沿って延びる。摺動モジュール120は、スロット152から蓋体150に貫通する突出部124と、使用者が把持・操作しやすいように蓋体150の外側の突出部124に組み立てられたトグル125と、を備える。
【0028】
本実施例において、着脱ツール100は、回転可能に設けられた保護部材140と、保護部材140に接続されたばね部材142と、を更に備える。保護部材140の一部は、箱体130内に配置され、保護部材140の他の部分(上端)は、開口部154から蓋体150に貫通する。ばね部材142は箱体130と蓋体150との間に配置され、例えばねじりばね等のばね部材142の一端は蓋体150に接続し、ばね部材142の他端は保護部材140に接続する。ばね部材142は保護部材140を駆動して回転させるために用いられる。
【0029】
摺動モジュール120は、ストッパ126を備える。本実施例において、ストッパ126は、例えば逆U字型であって、ストッパ126の上縁127で台(上縁127)を提供する。図4に示すように、摺動モジュール120が第1の位置P1に位置する時、保護部材140はストッパ126の上縁127によって位置制限され、下方に回転することができず、保護部材140はストッパ126の上縁127との接触を維持し続ける。ストッパ126の形状はこれに限定されない。
【0030】
本実施例において、着脱ツール100は、使用者が着脱ツール100を持ち上げやすくするためのハンドル170を更に備え、ハンドル170は、一部の蓋体150と、箱体130と、磁性導体110と、を覆い、使用者が操作しやすいようにトグル125を露出する。また、着脱ツール100を、より安定してランプ基板10に位置合わせできるように磁性導体110の下の方に設けられた滑り止めパッド165を更に備える。
【0031】
本実施例においては、着脱ツール100を用いてランプ基板10を取り外す時、図4に示すように、先ず着脱ツール100を、ランプ基板10に位置合わせする。この時摺動モジュール120は、磁性導体110に対して第1の位置P1に位置し、磁性導体110の穿孔112は、ランプ基板10の鉄片12に位置し、磁石122が穿孔112にずれて位置する。
【0032】
磁性導体110は、摺動モジュール120の磁石122の真下に位置するため、摺動モジュール120の磁石122とランプ基板10の鉄片12とを隔てる。摺動モジュール120の磁石122は、磁性導体110によって遮蔽されており、磁石122はランプ基板10の鉄片12に対する磁気的な吸着力が比較的弱く、磁石122はランプ基板10の鉄片12をまだ磁気的に吸着できないと見なすことができる。
【0033】
次に、図5は、図1の着脱ツールが第2の位置に位置する模式図である。図6は、図5の着脱ツールが隠れた箱体と蓋体の模式図である。図5図6を参照すると、トグル125を動かして、摺動モジュール120を第1の位置P1から第2の位置P2に摺動させる。
【0034】
図7は、図5の着脱ツールの断面模式図である。図7を参照すると、摺動モジュール120が磁性導体110に対して第2の位置P2に摺動する時、磁石122は、磁性導体110の穿孔112に位置する。即ち、摺動モジュール120の磁石122の真下には、磁力を遮蔽できる磁性導体110がない。摺動モジュール120の磁石122は、ランプ基板10の鉄片12を磁気的に吸着することができる。従って、使用者は、着脱ツール100のハンドル170を持っているだけで、磁気的に吸着されたランプ基板10が着脱ツール100とともに移動し、ランプ基板10を取り外すことができる。
【0035】
図7に示すように、本実施例において、摺動モジュール120の磁石122が穿孔112に位置し、ランプ基板10の鉄片12を磁気的に吸着する時に、磁石122と鉄片12との距離Xが5mmから15mmの間であり、例えば10mmであれば、良好な磁気的な吸着効果を提供することができる。当然、磁石122と鉄片12との距離Xはこれに限定されない。
【0036】
特に注目したいのは、本実施例において、図4図7から、摺動モジュール120が、第1の位置P1から第2の位置P2に摺動する過程で、保護部材140がストッパ126の上縁127に沿って摺動し、ストッパ126の上縁127によって位置制限され回転できないことが分かることである。この段階で、ばね部材142は、弾性位置エネルギーを蓄積する。摺動モジュール120が第2の位置P2に移動する時、ストッパ126の上縁127が保護部材140から分離し、ばね部材142が弾性力を解放すると、保護部材140が回転する。保護部材140は、摺動モジュール120が第2の位置P2に保持されるようにストッパ126の側壁128に当接する。このような設計により、摺動モジュール120が予測不可能に第1の位置P1に摺動して戻り、磁気的な吸着効果に影響を与えることを防ぐことができる。
【0037】
更にストッパ126が逆U字型に設計されているため、保護部材140をストッパ126の2つの垂直セグメントの側壁128に当接することができ、保護部材140のストッパ126に当接する側壁128の面積を増やすことができる。又ストッパ126を軽量化でき、材料コストも低減することができる。
【0038】
一方、ランプ基板10を組み立てる場合、使用者は、先ず着脱ツール100をランプ基板10に位置合わせし、トグル125を動かして摺動モジュール120を第1の位置P1から第2の位置P2に移動させて、着脱ツール100がランプ基板10を磁気的に吸着できるようにしてから、ランプ基板10を所望の位置に移動させる。その後、先ず、保護部材140がストッパ126の側壁128から離れてストッパ126の上縁127の上の方に戻るように、保護部材140を反時計回りに軽く押して、保護部材140の摺動モジュール120に対する位置制限を解除した後、摺動モジュール120が圧縮されたスプリング部材134によって第1の位置P1に押し戻され、着脱ツール100のランプ基板10に対する磁気的な吸着が解除される。当然、一実施例において、スプリング部材134が設けられていなくても、使用者は、トグル125を自発的に逆方向に動かして、摺動モジュール120を第1の位置P1に戻すことができる。
【0039】
なお、本実施例において、摺動モジュール120が第2の位置P2から第1の位置P1に戻る時、摺動モジュール120の磁石122が、第1の位置P1で磁性導体110によって遮蔽され、ランプ基板10の鉄片12に対する磁気的な吸着力は比較的弱いが、ランプ基板10の鉄片12は、依然として摺動モジュール120の磁石122から若干の磁力を受ける。このような設計により、ランプ基板10が着脱ツール100から瞬時に落下してランプ基板10が損傷するのを防ぐことができる。
【0040】
以上をまとめると、本発明の着脱ツールの摺動モジュールは、磁性導体の上面と平行な方向に沿って磁性導体の上の方に摺動可能に設けられ、且つ磁性導体は穿孔を有する。着脱ツールがランプ基板に配置され、摺動モジュールが磁性導体に対して第1の位置に位置する時、磁性導体の穿孔はランプ基板の鉄片に位置し、磁石は穿孔と鉄片にずれて位置する。摺動モジュールが磁性導体に対して第2の位置に摺動する時、摺動モジュールの磁石は穿孔と鉄片に位置し、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着することができる。従って、使用者は、摺動モジュールの位置を調整することにより、磁石を穿孔と鉄片に位置合わせさせ、ランプ基板の鉄片を磁気的に吸着し、ランプ基板を移動させることができる。また、ランプ基板を所定の位置に位置合わせした後、磁石を穿孔と鉄片からずらして位置合わせさせ、磁石が磁性導体によって遮蔽され、ランプ基板の鉄片が磁気的に吸着されないようにして、ランプ基板を着脱ツールから分離させる。
【0041】
以上に述べたことは、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の実施範囲はこれに限定されることなく、本発明の特許請求の範囲及び発明内容に基づいて行った簡単な同等の変更及び修飾は、いずれも本発明の範囲に含まれる。更に、本発明の任意の一実施例または請求項は、必ずしも本発明に開示された全ての目的または利点または特徴を達する必要がない。また、要約部分と発明の名称は特許文書の検索を助けるためのものに過ぎず、本発明の権利範囲を限定するものではない。又本明細書或いは特許請求の範囲において言及する「第1」、「第2」等の用語は部材(element)の名称を命名するか、または異なる実施例や範囲を区別するためのものに過ぎず、部材の数量の上限または下限を限定するためのものではない。
【符号の説明】
【0042】
D:摺動方向
P1:第1の位置
P2:第2の位置
X:距離
10:ランプ基板
12:鉄片
100:着脱ツール
110:磁性導体
112:穿孔
114:上面
120:摺動モジュール
122:磁石
124:突出部
125:トグル
126:ストッパ
127:上縁
128:側壁
130:箱体
132:スライドレール
134:スプリング部材
140:保護部材
142:ばね部材
150:蓋体
152:スロット
154:開口部
160:低摩擦パッド
165:滑り止めパッド
170:ハンドル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7