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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023147465
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】地中連続壁の構築方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 5/18 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
E02D5/18 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022054971
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001317
【氏名又は名称】株式会社熊谷組
(74)【代理人】
【識別番号】100141243
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 靖夫
(72)【発明者】
【氏名】眞舩 常雄
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 嘉之
(72)【発明者】
【氏名】板野 眞吾
(72)【発明者】
【氏名】里見 賢
【テーマコード(参考)】
2D049
【Fターム(参考)】
2D049EA00
2D049FB05
2D049GB02
2D049GD01
(57)【要約】
【課題】砂利や砕石の充填作業を行うことなく、後行エレメント用の掘削坑の掘削をスムースに行うことのできる方法を提供する。
【解決手段】地山を掘削して先行掘削坑4を形成する工程と、先行掘削坑4の後行エレメント3を構築する側に、先行掘削坑4の深さ方向の寸法が先行掘削坑4の深さ寸法よりも短い仕切板10を設置する工程と、先行掘削坑4にコンクリートを打設して先行エレメント2を構築する工程と、仕切板10を撤去する工程と、仕切板10を撤去された、先行エレメント2,2間の地山を掘削して後行掘削坑5を形成する工程と、後行掘削坑5にコンクリートを打設して、先行エレメント2と一体に後行エレメント3を構築する工程とを備え、地中に壁体としての複数の先行エレメント2を構築した後、先行エレメント2間に後行エレメントを構築して地中に連続壁1を構築するようにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に壁体としての複数の先行エレメントを構築した後、前記先行エレメント間に後行エレメントを構築して地中に連続壁を構築する方法であって、
地山を掘削して掘削坑を形成する工程と、
前記掘削坑の前記後行エレメントを構築する側に、前記掘削坑の深さ方向の寸法が前記先行エレメント用の掘削坑の深さ寸法よりも短い仕切板を設置する工程と、
前記掘削坑内にコンクリートを打設して先行エレメントを構築する工程と、
前記仕切板を撤去する工程と、
前記先行エレメントに隣接して前記先行エレメントと一体に後行エレメントを構築する工程と、
を備えたことを特徴とする地中連続壁の構築方法。
【請求項2】
前記仕切板を枠体から構成したことを特徴とする請求項1に記載の地中連続壁の構築方法。
【請求項3】
前記仕切板の前記掘削坑に面している面とは反対側の面の幅方向両端部にゴムシートを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地中連続壁の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中連続壁を構築する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地中連続壁を構築する方法として、地面を掘削して形成した掘削坑内にコンクリートを打設して先行エレメントを構築した後、この先行エレメントに隣接して先行エレメントと一体に後行エレメントを構築する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、後行エレメントを構築する際には、先行エレメントの打継ぎ方向の端面であるコンクリートカッティング部分を、掘削機が地中に入るまで(深度5m程度)切削して後行エレメント用に掘削坑を掘削するのが一般的であるが、この場合、地面に近い箇所でコンクリートを掘削するため、騒音や振動が大きいといった問題点があった。また、掘削の初期段階では、掘削機のドリルが先行エレメントの上端部にうまく食いつかず、いわゆる逃げを生じてしまう場合があった。
そこで、特許文献1では、鉄筋かごの上部の幅を掘削坑の幅よりも小さくして、その幅方向両端部に厚さが6~12mmの鉄板からなる仕切板を取付けるとともに、先行エレメントのコンクリートが仕切板の下端に達した際には、仕切板と掘削坑との間の空間に砂利や砕石を充填するようにしている。これにより、掘削の初期段階では、掘削機は掘削し易い砂利や砕石を掘削するので、後行エレメントを構築するための掘削坑をスムースに行うことができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3147437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記引用文献1の方法では、仕切板と掘削坑との間の空間に砂利や砕石を充填する作業が必要であるだけでなく、鉄筋かごに取付けられた仕切板はコンクリート中に埋設されるため先行エレメントの数だけの仕切板を準備する必要があった。
【0005】
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、砂利や砕石の充填作業を行うことなく、後行エレメント用の掘削坑の掘削をスムースに行うことのできる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、地中に壁体としての複数の先行エレメントを構築した後、前記先行エレメント間に後行エレメントを構築して地中に連続壁を構築する地中連続壁の構築方法であって、地山を掘削して掘削坑を形成する工程と、前記掘削坑の前記後行エレメントを構築する側に、前記掘削坑の深さ方向の寸法が前記先行エレメント用の掘削坑の深さ寸法よりも短い仕切板を設置する工程と、前記掘削坑内にコンクリートを打設して先行エレメントを構築する工程と、前記仕切板を撤去する工程と、前記先行エレメントに隣接して前記先行エレメントと一体に後行エレメントを構築する工程と、を備えたことを特徴とする。
これにより、砂利や砕石の充填作業を行うことなく、後行エレメント用の掘削坑の掘削を行うことができる。また、仕切板を再利用できるという利点も有する。
また、前記仕切板を枠体から構成することで仕切板の強度を向上させたので、コンクリート打設時における仕切板の変形を少なくすることができる。
また、前記仕切板の前記掘削坑に面している面とは反対側の面の幅方向両端部にゴムシートを設けたので、コンクリートの流出を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態を示す図である。
図2】本実施の形態に係る仕切板を示す正面図と縦断面図である。
図3】本実施の形態に係る仕切板の横断面図、平面図、及び、要部斜視図である。
図4】地中連続壁の構築方法(先行エレメントの構築)を示す図である。
図5】地中連続壁の構築方法(後行エレメントの構築)を示す図である。
図6】地中連続壁の構築方法の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1(a)~(c)は本実施の形態を示す図である。
(a)図に示すように、地中連続壁1は、平面視等脚台形の先行エレメント2と、先行エレメント2に隣接して先行エレメント2と一体に構築された平面視矩形の後行エレメント3とから成る平面視正多角形状の壁体で、先行エレメント2は正多角形の周方向に沿って1エレメント間隔に構築され、後行エレメント3は、隣接する2つの先行エレメント2,2間に構築される。なお、正多角形の周方向に垂直な方向を、以下、径方向という。
本例では、(b)図に示すように、先行エレメント2を打設する際に、先行エレメント2の掘削坑である先行掘削坑4の後行エレメント3を構築する側の上部に仕切板10を設置した状態で先行エレメント2のコンクリートを打設する。
先行エレメント2の打設後には仕切板10を撤去し、(c)図に示すように、後行エレメント3の掘削坑である後行掘削坑5を掘削する。上記の先行掘削坑4が請求の範囲に記載の掘削坑に相当する。なお、同図の符号6は掘削機である。
【0009】
図2(a),(b)は仕切板10の一例を示す図で、(a)図は正面図、(b)図は(a)図のA-A断面図である。また、図3(a)は図2(a)のB-B断面図、図3(b)は平面図、図3(c)は要部斜視図である。
仕切板10は、仕切板本体11と、載置部材としてのH型鋼12と、吊り具受け部材13と、部材補強・連結部材14a~14cと、ゴムシート15と、連結用コンクリート16と、補強用コンクリート17と、当接部材18とを備え、H型鋼12の両端部にて、先行掘削坑4の径方向外側の地山7の表面である地面8上に設置された油圧ジャッキ20を介して先行掘削坑4の上部に載置される。
仕切板本体11は、4枚の鋼板11a~11dを平面視直角台形状に組み上げた枠体で、枠内には補強・連結部材14a~14cが取付けられている。
鋼板11aと鋼板11bとがそれぞれ直角台形の上底と下底を構成し、鋼板11cが直角台形の上底と下底とに直交する側の脚を、鋼板11dが直角台形の他方の脚を構成している。
仕切板本体11は、鋼板11dが先行掘削坑4の内部側に位置し、鋼板11cが先行掘削坑4の周方向の壁側に位置するように、先行掘削坑4内に収納される。すなわち、仕切板本体11は、直角台形の上底を構成する長さ寸法の短い方の鋼板11aが径方向外側に、直角台形の下底を構成する長さ寸法の長い方の鋼板11bが径方向内側に位置するように、先行掘削坑4内に収納される。
以下、先行掘削坑4の径方向外側に位置する鋼板11aを外側鋼板、径方向内側に位置する鋼板11bを内側鋼板、鋼板11cを後行エレメント側鋼板(後行側鋼板)、鋼板11dを先行エレメント側鋼板(先行側鋼板)という。
なお、本例では、後述する仕切板10の回収作業を容易にするため、鋼板11a~11dの深さ方向の先端部の長さが先行掘削坑4の内部に行くにしたがって短くなる斜面部を11k設けている。
【0010】
H型鋼12は、上下のフランジ12a,12bの長さ方向が仕切板本体11を構成する直角台形状の枠体の上底と下底とに直交する方向(径方向)になるように配置される。
H型鋼12の長さ寸法は、先行エレメント2の径方向の長さ寸法よりも長く設定されている。具体的には、H型鋼12の長さ方向の両端部が、先行掘削坑4の径方向外側と内側とに設置される油圧ジャッキ20の位置よりも径方向外側まで延長していればよい。
また、本例では、上下のフランジ12a,12b間に、ウェブ12cの厚さ方向に直交する方向に延長する補強板12kを設けている。補強板12kは仕切板本体11の両端部よりもやや内側に各2枚ずつ設けられている。
吊り具受け部材13は吊り具受け部13aと補強片13bとを備える。
吊り具受け部13aは、H型鋼12の上フランジ12a上の上記の補強板12kの上側から突出する板面がH型鋼12の幅方向に垂直な板状の部材で、板面の中心には、図示しないクレーンのフック等の吊り具を掛けるための貫通孔13sが設けられている。吊り具受け部13aは、H型鋼12の長さ方向中心から等距離の2箇所に設けられる。
補強片13bは、吊り具受け部13aの幅方向(H型鋼12の長さ方向)の両端部から上フランジ12aの幅方向端部まで延長する、H型鋼12の長さ方向から見たときの形状が、直角をなす一辺が吊り具受け部13aに取付けられ他片が上フランジ12aに取付けられた直角三角形の部材で、1個の吊り具受け部13aに4片ずつ設けられている。
【0011】
補強・連結部材14aは、一方の辺が後行側鋼板11cに取付けられ、他方の辺が先行側鋼板11d側に突出する断面がL字状のアングル141と、板面がアングル141の他方の辺に当接して両端が後行側鋼板11cと先行側鋼板11dとに取付けられた補強板142とを備え、直角台形の下底を構成する内側鋼板11b側に取付けられる。
補強・連結部材14bは、補強・連結部材14aと同様に、一方の辺が後行側鋼板11cに取付けられ、他方の辺が先行側鋼板11d側に突出する断面がL字状のアングル143と、板面がアングル143の他方の辺に当接して両端が後行側鋼板11cと先行側鋼板11dとに取付けられた補強板144とを備え、外側鋼板11aと内側鋼板11bとのほぼ中間に取付けられる。
補強・連結部材14cは、一方の辺が後行側鋼板11cに取付けられ、他方の辺が先行鋼板11d側に突出する断面がL字状のアングルから成り、直角台形の外側鋼板11a側に取付けれる。
補強・連結部材14a~14cの上端部は、仕切板本体11の上部に延長して載置部材であるH型鋼12の下フランジ12bに連結される。また、下端部には、鋼板11a~11dと同様に、斜面部が設けられている。
【0012】
ゴムシート15は、先行エレメント2のコンクリート打設時におけるコンクリートの流出を防止するために、仕切板本体11の後行側鋼板11cの幅方向両端側に設けられた、下方に延長するゴム板で、後行側鋼板11cの幅方向両端部にビス止めされている。ゴムシート15は、仕切板10の設置時には、先行掘削坑4側に巻き込むように設置される。すなわち、ゴムシート15の先端側は、先行掘削坑4の周方向壁面から先行掘削坑4の径方向外側と内側の壁面に当接する。
連結用コンクリート16は仕切板本体11とH型鋼12との間に打設されて、仕切板本体11を載置部材であるH型鋼12に強固に連結させる。
補強用コンクリート17は、鋼板11a~11dと補強・連結部材14a~14cとの間の空間に充填される。これにより、仕切板本体11の剛性を更に高くできるので、先行エレメント2のコンクリート打設時における仕切板本体11の変形を抑制できる。
連結用コンクリート16と補強用コンクリート17とは、仕切板本体11とH型鋼12との間に型枠を設け、この型枠内にコンクリートを打設することで、一体に形成される。
当接部材18は、仕切板本体11の後行側鋼板11cの上部に設けられてH型鋼12の延長方向に延長する断面がL字状のアングルから成り、垂直片が補強用コンクリート17に取付けられ、水平片の両端部が先行掘削坑4の径方向外側と径方向内側の地面8に当接する。
仕切板10は、先行掘削坑4の上部まで図示しないクレーンにより運搬された後、先行掘削坑4内に設置される。具体的には、クレーンのフックを吊り具受け部材13に掛けて、仕切板10を先行掘削坑4の上部に保持した後、仕切板10を掘削坑4の内部に徐々に降ろして、H型鋼12の長さ方向両端部を、先行掘削坑4の径方向両外側の地面に設置された油圧ジャッキ20上に載置することで、仕切板10を先行掘削坑4内に設置する。
本例では、H型鋼12を油圧ジャッキ20上に載置した後、当接部材18が地面8に当接するまで、油圧ジャッキ20の高さを調整(低く)して、仕切板10を先行掘削坑4内の所定の位置に設置するようにしている。
仕切板10の設置後には、上記したように、仕切板10が設置された先行掘削坑4にコンクリートを打設して先行エレメント2を構築する。なお、後行エレメント3も先行エレメント2と同様に、鉄筋コンクリート製とした。
【0013】
次に、地中連続壁1の構築方法について説明する。
まず、図4(a)に示すように、掘削機6を用いて地山7に先行掘削坑4を掘削する。本例では、先行掘削坑4を1エレメント間隔に所定数掘削した。
次に、図4(b)に示すように、先行掘削坑4の周方向両端部に、地山7の表面である地面8から測った深さ方向の寸法(以下、仕切深さという)が掘削坑4の深さ寸法よりも短い仕切板10を設置する。本例では、先行掘削坑4の深さを80m、仕切深さを5mとした。仕切深さは、掘削機6が地山7内に入る深さ以上であればよく、必要以上に長くすると仕切板10の回収作業が困難になるので、3m~7mとすることが好ましい。
仕切板10は、先行掘削坑4の上部まで図示しないクレーンにより運搬された後、先行掘削坑4内に設置される。具体的には、クレーンにより吊るされた仕切板10を先行掘削坑4の内部に徐々に降ろして、仕切板10を先行掘削坑4内に設置する。具体的には、先行掘削坑4の後行エレメント3を構築する側の壁面で、かつ、従来のコンクリートカッティング部分である打継ぎ方向の両端部2kの上部に設置される。
次に、図4(c)に示すように、仕切板10が設置された先行掘削坑4にコンクリートを打設して先行エレメント2を構築する。
なお、本例では、先行掘削坑4内に図示しない鉄筋篭を建て込んだ後にコンクリートを打設することで、先行エレメント2を鉄筋コンクリート製としている。
【0014】
先行エレメント2の構築後には、図5(a)に示すように、クレーンにより仕切板10を引き上げて回収する。具体的には、打設したコンクリートがある程度固まってから、図示しない油圧ジャッキ20の高さを上下させることで、仕切板10と先行掘削坑4内のコンクリートとを予め縁切りしておき、その後、所定時間(例えば、4~5時間)経過してコンクリートがある程度固まってから仕切板10を引き上げれば、仕切板10をスムースにコンクリートから分離して回収することができる。
次に、図5(b)に示すように、隣接する先行エレメント2,2間の地山7に掘削機6を用いて後行掘削坑5を掘削する。構築された先行エレメント2は、回収した仕切板10のあった部分である地面8から深さが5mまでは空間となる。すなわち、掘削機6は、地面8から深さが5mまではコンクリートをカッティングする必要がなく、地山7のみを掘削すればよい。したがって、掘削機6を鉛直方向に容易に下降させることができるので、後行エレメント3用の掘削坑である後行掘削坑5をスムースに掘削することができる。
また、掘削機6がコンクリートを掘削するのは、掘削機6が地面8から深さが5m以上まで下降した後なので、コンクリート掘削時の騒音や振動を小さくできるとともに、地上に粉塵が飛散することを防止することができる。
後行掘削坑5の掘削後には、図5(c)に示すように、後行掘削坑5にコンクリートを打設し、先行エレメント2に隣接して、後行エレメント3を先行エレメント2と一体に構築する。
【0015】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に記載の範囲には限定されない。前記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者にも明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲から明らかである。
【0016】
例えば、前記実施の形態では、先行エレメント2を1エレメント間隔に構築したが、図6(a)に示すように、先行エレメント2を複数のエレメントから構成してもよい。要は、先行エレメント2を打設する際に、先行掘削坑4の後行エレメント3を構築する側に仕切板10を設置し、先行エレメント2の打設後に仕切板10撤去して後行エレメント3の掘削坑を掘削すればよい。
また、前記実施の形態では、仕切板10をゴムシート15を備えた枠体から構成したが、コンクリート板であってもよい。
また、前記実施の形態では、地中連続壁1を平面視正多角形としたが、辺の長さが異なる多角形であってもよい。また、図6(b)に示すように、長方形や正方形などの直線部が長い地中連続壁1を構築する場合には、仕切板10を平面視矩形とすることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0017】
1 地中連続壁、2 先行エレメント、3 後行エレメント、4 先行掘削坑、
5 後行掘削坑、6 掘削機、7 地山、8 地面、
10 仕切板、11 仕切板本体、12 H型鋼、13 吊り具受け部材、
14a~14c 補強・連結部材、15 ゴムシート、16 連結用コンクリート、
17 補強用コンクリート、18 当接部材、
20 油圧ジャッキ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6