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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023147720
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】投影システム
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20231005BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20231005BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231005BHJP
【FI】
F21S2/00 300
F21V33/00 420
F21V33/00 400
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022055398
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 達也
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】時計以外の方法で人が間接的又は感覚的に時間を認識することができる投影システムを提供する。
【解決手段】投影システム1は、照射面に投光影像を照射する投影システム1であって、光源52と、光源52の発した光の一部を遮蔽する遮蔽部40と、光源52の発した光が透過するレンズ31、32、33とを備える。そして、投影システム1は、光源52からの光と遮蔽部の影とが経時的に変化する投光影像を照射面に映し出す。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射面に投光影像を照射する投影システムであって、
光源と、
前記光源の発した光の一部を遮蔽する遮蔽部と、
前記光源の発した光が透過するレンズとを備え、
前記投影システムは、前記光源からの光と遮蔽部の影とが経時的に変化する投光影像を前記照射面に映し出す
投影システム。
【請求項2】
現在時刻を示す情報である時刻情報を取得する取得部と、
前記時刻情報に基づいて、前記投影システムにおける前記光源の位置及び姿勢と、前記遮蔽部の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置とを備える
請求項1に記載の投影システム。
【請求項3】
現在時刻を示す情報である時刻情報を取得する取得部と、
前記時刻情報に基づいて前記光源を制御することで、前記光源が発する光を経時的に変化させる光源制御部とを備える
請求項1又は2に記載の投影システム。
【請求項4】
前記光源制御部は、前記時刻情報に基づいて前記光源が発する光の強度を経時的に変化させる
請求項3に記載の投影システム。
【請求項5】
前記光源制御部は、前記時刻情報に基づいて前記光源が発する光の色を経時的に変化させる
請求項3又は4に記載の投影システム。
【請求項6】
前記取得部は、現在位置において日没することを示す情報である日没情報を取得し、
前記光源制御部は、前記取得部が取得した前記日没情報に基づいて、日没時の明るさ及び色合いを表現するように前記光源を制御する
請求項3~5のいずれか1項に記載の投影システム。
【請求項7】
前記投影システムにおける前記光源の位置及び姿勢と、前記遮蔽部の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置を備え、
前記駆動装置は、前記取得部が取得した前記日没情報に基づいて、前記投影システムにおける前記光源の位置及び姿勢と、前記遮蔽部の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる
請求項6に記載の投影システム。
【請求項8】
前記光源制御部は、天候及び風力の少なくとも一方を表現するように前記光源を制御する
請求項3~7のいずれか1項に記載の投影システム。
【請求項9】
前記取得部は、天候を示す情報である天候情報をさらに取得し、
前記光源制御部は、前記取得部が取得した前記時刻情報及び前記天候情報に基づいて、天候の明るさ及び色合いを表現するように前記光源を制御する
請求項8に記載の投影システム。
【請求項10】
前記投影システムにおける前記光源の位置及び姿勢と、前記遮蔽部の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置を備え、
前記取得部は、屋外の風力を示す情報である風力情報を取得し、
前記駆動装置は、前記取得部が取得した前記風力情報に基づいて、前記光源の位置及び姿勢と、前記遮蔽部の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を制御する
請求項8又は9に記載の投影システム。
【請求項11】
前記遮蔽部に対して風を吹き付ける送風機を備え、
前記遮蔽部は、模擬物体である
請求項1~10のいずれか1項に記載の投影システム。
【請求項12】
前記送風機は、前記遮蔽部に対する風量を経時的に変化させる
請求項11に記載の投影システム。
【請求項13】
前記投影システムにおける前記光源の位置及び姿勢と、前記遮蔽部の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置を備え、
前記駆動装置は、前記遮蔽部を1/fゆらぎで可動させる
請求項1~12のいずれか1項に記載の投影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照射面に投光影像を映し出すことができる投影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、静止画像及び動画像等の3Dのコンテンツを表示するための3Dコンテンツ表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2012/063911号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の3Dコンテンツ表示装置では、時計以外の方法で人が間接的又は感覚的に時間を認知できるようにするといった対策は何らなされていない。
【0005】
そこで、本開示は、時計以外の方法で人が間接的又は感覚的に時間を認識することができる投影システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る投影システムは、照射面に投光影像を照射する投影システムであって、光源と、前記光源の発した光の一部を遮蔽する遮蔽部と、前記光源の発した光が透過するレンズとを備え、前記投影システムは、前記光源からの光と遮蔽部の影とが経時的に変化する投光影像を前記照射面に映し出す。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る投影システムによれば、時計以外の方法で人が間接的又は感覚的に時間を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態に係る投影システムを示す模式図である。
図2図2は、実施の形態に係る投影システムを示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態に係る投影システムを示す断面図、及び、投光影像を示す図である。
図4図4は、実施の形態に係る投影システムを示す断面図、及び、着色された投光影像を示す図である。
図5図5は、光強度と時刻との関係を示す図である。
図6図6は、光の色と時刻との関係を示す図である。
図7図7は、光強度と時刻との関係を示す図である。
図8図8は、光の色と時刻との関係を示す図である。
図9図9は、光源及び/又は遮蔽部のゆらぎと風力との関係を示す図である。
図10図10は、実施の形態の変形例2に係る投影システムを示すブロック図である。
図11図11は、実施の形態の変形例2に係る投影システムを示す断面図、及び、投光影像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0010】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0012】
また、以下の実施の形態において、略一致及び筒状等の表現を用いている。例えば、略一致及び筒状は、完全に一致及び筒体であることを意味するだけでなく、実質的に一致及び筒体である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略一致及び筒状は、本開示による効果を奏し得る範囲において略一致及び筒状という意味である。他の「略」、「状」を用いた表現についても同様である。
【0013】
(実施の形態)
<構成>
本実施の形態に係る投影システム1の構成について、図1図6を用いて説明する。
【0014】
図1は、実施の形態に係る投影システム1を示す模式図である。図2は、実施の形態に係る投影システム1を示すブロック図である。図3は、実施の形態に係る投影システム1を示す断面図、及び、投光影像を示す図である。図4は、実施の形態に係る投影システム1を示す断面図、及び、着色された投光影像を示す図である。図5は、光強度と時刻との関係を示す図である。図6は、光の色と時刻との関係を示す図である。
【0015】
[投影システム1]
図1図3に示すように、投影システム1は、例えば、スポットライト、ダウンライト等の照明装置である。投影システム1は、光源52が発した光をフィルタリングすることができる。具体的には、光源52から発せられた光が投影システム1の内部を透過する際に、投影システム1は、光源52の光の一部をフィルタリングすることができる。フィルタリングされた光が照射面に照射されると、照射面には、光と影の模様と、光の色味とが表れる。つまり、投影システム1は、光源52の光が照射面に照射されたときに、投光影像に光と影の変化が経時的に表れるようにしたり、投光影像に色味の変化が経時的に表れるようにしたりすることができる。投影システム1では、遮蔽部40及びレンズ31、32、33を介して、光源52からの光と遮蔽部40の影とが経時的に変化する投光影像を照射面に映し出す。ここで、投光影像は、例えば、木漏れ日、水面光等である。図1では、投光影像として木漏れ日を例示している。
【0016】
図2及び図3に示すように、投影システム1は、筐体10と、レンズ31、32、33と、フィルター板34と、遮蔽部40と、取得部51と、光源52と、光源制御部53と、駆動装置54と、電源部60とを備えている。
【0017】
[筐体10]
図3に示すように、筐体10は、筒状をなし、内部を光が透過することが可能なように、前端で開口し、後端で閉塞している。本実施の形態では、筐体10は、前端で開口した円筒状であるが、多角形状の筒状であってもよい。
【0018】
ここで、前端とは、筐体10の内部を透過した光が出射する側の端部であり投影システム1の出口12に相当する。また、後端とは、筐体10において、光源52が配置されている側の端部である。
【0019】
また、筐体10は、光源52、遮蔽部40、駆動装置54、レンズ31、32、33、フィルター板34及び図3では不図示の電源部60を収容している。筐体10に収容されている遮蔽部40、レンズ31、32、33及びフィルター板34は、光源52が発した光が投影システム1の外部に出射可能なように、筐体10内に配置されている。図3では、駆動装置54及び電源部60は不図示である。
【0020】
[レンズ31、32、33]
図3に示すように、レンズ31、32、33は、光源52の発した光を透過させ、投光影像を対象物に投射することができる投射レンズである。つまり、レンズ31、32、33は、照射面に光を結像させることができる。
【0021】
本実施の形態では、レンズ31、32、33は、凸レンズ又は凹レンズである。レンズ31、32、33は、広角配光、狭角配光、減光、光散乱等の光学制御機能を有していてもよい。このようなレンズ31、32、33は、樹脂製又はガラス製である。
【0022】
本実施の形態では、レンズ31、32、33は、筐体10の内部に固定されている。レンズ31は、遮蔽部40と光源52との間に配置され、2つのレンズ32、33は、遮蔽部40とフィルター板34との間に配置されている。なお、2つ以上のレンズが遮蔽部40と光源52との間に配置されていてもよく、1つ又は3つ以上のレンズが遮蔽部40とフィルター板34との間に配置されていてもよい。また、本実施の形態では、複数のレンズとして3つのレンズ31、32、33を例示しているが、投影システム1に用いられるレンズの数は2つ以下でもよく、4つ以上であってもよい。
【0023】
[フィルター板34]
フィルター板34は、筐体10内の光源52から筐体10の出口12までの間に少なくとも1つ以上配置されている。つまり、フィルター板34は、筐体10内のどの位置に配置されていてもよい。図3及び図4では、フィルター板34は、筐体10の出口12側に配置されている場合を例示している。具体的には、図3及び図4では、フィルター板34は、筐体10の出口12とレンズ33との間に配置されている場合を例示している。なお、フィルター板34は、筐体10内に1つ設けられている場合を例示しているが、この場合に限定されない。つまり、フィルター板34は、筐体10内に2つ以上が設けられていてもよい。
【0024】
また、フィルター板34は、光源52の発した光を変化させる機能、及び/又は、筐体10の内部に配置されているレンズ31、32、33、遮蔽部40等を保護する機能を有している。
【0025】
なお、フィルター板34が光を変化させる機能を有していてもよい。この場合、フィルター板34は、筐体10内を透過する光に対して、明るさを変化させたり、色合いを変化させたりすることで、照射面に照射された投光影像を変化させることができる。また、フィルター板34は、筐体10内を透過する光に対して、光と影の模様を付加したり、ぼかしを付加したり、グラデーションを付加したり、偏光させたりすることで、照射面に照射された投光影像を変化させることができる。つまり、フィルター板34は、筐体10内を透過する光に対して、明るさ、色合い、光と影の模様、ぼかし、グラデーション、及び、偏光の少なくとも1以上の変化が表れるように、照射面に照射された投光影像を変化させることができる。
【0026】
また、フィルター板34が筐体10の内部を保護する機能を有している場合、フィルター板34は、筐体10の内部に埃、水分等が侵入しないように、筐体10を密封することができる。つまり、フィルター板34は、筐体10の前端及び後端の開口全体を覆うことで、筐体10を密封することができる。
【0027】
[遮蔽部40]
遮蔽部40は、例えば、植物、雲、虫、人、動物等の実際の物体を立体的に模擬した模擬物体である。遮蔽部40は、樹脂、木材、セラミック、金属等のように光を遮蔽する機能を有する材料で構成されている。
【0028】
遮蔽部40は、1以上の部材が連結された立体又は平面体である。例えば、遮蔽部40が実際の花を模擬した立体である場合、遮蔽部40は造花であってもよい。また、遮蔽部40が実際の植物の花を描いた平面体である場合、遮蔽部40は切り絵等のシート又はフィルムであってもよい。
【0029】
本実施の形態では、遮蔽部40は、レンズ32に対して光源52側に配置されている。つまり、遮蔽部40は、レンズ32よりも光源52に近い側に配置されている。
【0030】
また、遮蔽部40は、光透過性を有していてもよい。つまり、遮蔽部40は、光透過性を有する部材を含んでいてもよい。また、遮蔽部40は、全体、又は、部分的に着色されていてもよい。このため、投影システム1が白色光を出射した場合でも、投影システム1を透過する光は、遮蔽部40によって投光影像が着色されてもよい。投光影像が着色とは、投影システム1が発した光の色以外の色に変化することである。
【0031】
投影システム1では、遮蔽部40の立体的な奥行き、筐体10内を通過する光の進行方向に対する遮蔽部40の揺動によって、照射面に照射された投光影像の濃淡を部分的及び/又は時間的に異ならせることができる。
【0032】
具体的には、遮蔽部40は、駆動装置54により機械的に可動させられる。より具体的には、遮蔽部40は、駆動装置54により、揺動、回動、変形といった可動を行う。例えば、遮蔽部40は、駆動装置54によって小刻みに揺れるように可動する。
【0033】
駆動装置54が遮蔽部40に対して断続的な力又は連続的な力を付与すると、遮蔽部40は、時間的に変化するように不規則に揺れる(可動する)。
【0034】
遮蔽部40は、筐体10又は駆動装置54に支持されている。遮蔽部40が筐体10に支持された状態の場合、遮蔽部40は、駆動装置54から振動を与えられることで可動する。また、遮蔽部40が駆動装置54に支持された状態の場合、遮蔽部40は、駆動装置54の駆動とともに可動する。
【0035】
また、遮蔽部40は、光源52の発した光が照射されると、光源52の発した光の一部を遮蔽する。この場合、遮蔽部40が駆動装置54によって可動したときに、光源52が光を発すると、遮蔽部40を介した光が照射面に照射される。このとき、照射面には、光源52からの光と遮蔽部40の影の揺らぎを表すことができる。ここで、遮蔽部40を介した光とは、遮蔽部40を透過した光、及び/又は、遮蔽部40を透過せずに遮蔽部40の傍を通過した光を意味する。
【0036】
[取得部51]
取得部51は、現在の時刻を示す情報である時刻情報を取得する。つまり、取得部51は、時刻を計時する計時部であってもよく、外部のサーバ装置から時刻情報を取得する通信部等であってもよい。
【0037】
また、取得部51は、現在位置において日没することを示す情報である日没情報を取得する。例えば、取得部51は、画像センサであってもよい。この場合、取得部51は、太陽を撮像することで、日没情報を取得してもよい。また、取得部51が計時部又は通信部である場合、取得部51は、取得した時刻に基づいて、現在位置における日没情報を取得してもよい。取得部51は、取得した時刻情報を光源制御部53、及び、駆動装置54に出力する。
【0038】
[光源52]
光源52は、レンズ31と対向するように配置されている。具体的には、光源52は、光源52の光軸がレンズ31、32、33及びフィルター板34の中心軸と略一致するように、筐体10の底部に配置されている。このため、光源52は、発した光をレンズ31、32、33に入射させることができる。
【0039】
光源52は、基板と、1以上の発光素子とを有している。基板は、1以上の発光素子を実装するための実装面を有している実装基板である。1以上の発光素子のそれぞれは、LEDチップと、発光素子が出射した光を波長変換することで蛍光を出射する蛍光体とを有している。1以上の発光素子のそれぞれが発した光は、レンズ31に入射する。
【0040】
発光素子のそれぞれが発した光、つまり投影システム1が発した光は、白色光である。なお、投影システム1が発した光は、白色光に限定されず、他の色の光でもよい。また、光源52は、青色光を発する青色LEDと、緑色光を発する緑色LEDと、赤色光を発する赤色LEDとを有していてもよい。また、光源52は、発する光の色温度を変えることができてもよい。例えば、光源52は、電球色、昼白色、昼光色等のように発する光の色温度を変えることができてもよい。
【0041】
[光源制御部53]
光源制御部53は、調光制御機能及び調色制御機能を有している。このため、光源制御部53は、時刻情報に基づいて光源52を制御することで、光源52が発する光を経時的に変化させることができる。具体的には、光源制御部53は、時刻情報に基づいて、調光制御機能及び調色制御機能を用いて光源52が発する光を経時的に変化させる。
【0042】
より具体的には、光源制御部53は、時刻情報に基づいて、光源52が発する光の強度を経時的に変化させることができる。つまり、光源制御部53は、時刻情報に示される時刻に応じて、光源52を制御することで、光源52が発する光について、輝度(明るさ)を変更することができる。
【0043】
例えば、図5に示すように、光源制御部53は、取得した時刻情報に示される時刻が9時、18時であれば、光源52を制御することで、光源52が発する光の強度を「小」にする。また、光源制御部53は、取得した時刻情報に示される時刻が12時であれば、光源52を制御することで、光源52が発する光の強度を「小」よりも大きい「大」にする。このように、時刻に応じて光源52の発する光の強度を光源制御部53が制御することで、実際の朝、昼、夕方のそれぞれの明るさを実現することができる。
【0044】
また、光源制御部53は、時刻情報に基づいて、光源52が発する光の色を経時的に変化させることができる。つまり、光源制御部53は、時刻情報に示される時刻に応じて、光源52を制御することで、光源52が発する光について、光の色(色温度又は波長)を変更することができる。
【0045】
例えば、図6に示すように、光源制御部53は、取得した時刻情報に示される時刻が9時であれば、光源52を制御することで、光源52が発する光の色を白色にする。また、光源制御部53は、取得した時刻情報に示される時刻が12時であれば、光源52を制御することで、光源52が発する光の色を青色にする。また、光源制御部53は、取得した時刻情報に示される時刻が18時であれば、光源52を制御することで、光源52が発する光の色を赤色にする。このように、時刻に応じて光源52の発する光の色を光源制御部53が制御することで、実際の朝、昼、夕方のそれぞれの空の色を実現することができる。
【0046】
また、光源制御部53は、取得部51が取得した日没情報に基づいて、日没時の明るさ及び色合いを模擬的に表現するように光源52を制御する。
【0047】
具体的には、光源制御部53は、日没情報に基づいて、光源52が発する光の強度を経時的に変化させて、照射面に照射する投光影像によって、日没時の明るさを模擬的に表現することができる。つまり、光源制御部53は、日没情報に示される時刻に応じて、光源52を制御することで、光源52が発する光について、輝度(明るさ)を変更することができる。
【0048】
例えば、図5に示すように、光源制御部53は、取得した日没情報に示される時刻が18時であれば、光源52を制御することで光源52が発する光の強度を「小」にし、太陽が沈めば、光源52を消灯させてもよい。また、光源制御部53は、光源52を制御することで夜を表現してもよい。例えば、光源制御部53は、光源52を制御することで緑色等のような光の色を発してよい。
【0049】
また、光源制御部53は、日没情報に基づいて、光源52が発する光の色を経時的に変化させて、照射面に照射する投光影像によって、日没時の明るさを模擬的に表現することができる。つまり、光源制御部53は、日没情報に示される時刻に応じて、光源52を制御することで、光源52が発する光について、光の色(色温度又は波長)を変更することができる。
【0050】
例えば、図6に示すように、光源制御部53は、取得した日没情報に示される時刻が18時であれば、光源52を制御することで、光源52が発する光の色を赤色にし、太陽が沈めば、光源52を消灯させてもよい。
【0051】
[駆動装置54]
駆動装置54は、遮蔽部40を機械的に可動させることができる。つまり、駆動装置54は、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させることができる。このとき、駆動装置54は、遮蔽部40を1/fゆらぎで可動させることが好ましい。具体的には、駆動装置54は、遮蔽部40に対して、断続的な力又は連続的な力を付与する。つまり、駆動装置54は、断続的な力又は連続的な力によって遮蔽部40に対して、動きの変化、経時的な変化を発生させる。これにより、遮蔽部40が1/fゆらぎで可動するため、投光影像が1/fゆらぎとなる光と影の揺らぎを再現できる。
【0052】
なお、遮蔽部40の可動のさせ方は、1/fゆらぎに限らず、単純な繰り返し可動を含む多様な人工的可動であってもよい。
【0053】
このような駆動装置54は、駆動制御部55と、駆動部56とを有している。
【0054】
駆動制御部55は、駆動部56を制御することで、遮蔽部40の可動を制御する。具体的には、駆動制御部55は、駆動部56を制御することで、遮蔽部40を可動させる力を遮蔽部40に付与するタイミング、遮蔽部40に付与する力の強弱、遮蔽部40に付与する力の時間的変化等を制御する。このように、駆動制御部55は、駆動部56を断続的又は連続的に駆動制御する。
【0055】
駆動部56は、バネ、モータ等によって構成され、駆動制御部55によって制御されて駆動することで、遮蔽部40を直接的に可動させることができる。例えば、駆動制御部55が駆動部56の出力を制御することで、駆動部56が遮蔽部40を1/fゆらぎで可動させることができる。このような駆動部56は、電源部60から供給される電力によって駆動する。
【0056】
また、駆動装置54は、時刻情報に基づいて、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる。例えば、駆動制御部55が時刻情報に基づいて駆動部56を制御することで、光源52に対する遮蔽部40の姿勢及び位置を変更したり、遮蔽部40に対する光源52の姿勢及び位置を変更したりすることで、太陽の位置によって変化する朝の影、昼の影及び夕方の影の形を、遮蔽部40による投光影像によって模擬的に表現することができる。
【0057】
また、駆動装置54は、取得部51が取得した日没情報に基づいて、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる。例えば、駆動制御部55が日没情報に基づいて駆動部56を制御することで、光源52に対する遮蔽部40の姿勢及び位置を変更したり、遮蔽部40に対する光源52の姿勢及び位置を変更したりすることで、日没時における影の形の変化を、遮蔽部40による投光影像によって模擬的に表現することができる。
【0058】
[電源部60]
電源部60は、取得部51、光源52、光源制御部53、駆動装置54等の動力源であり、取得部51、光源52、光源制御部53、駆動装置54等に電力を供給することができる。電源部60は、例えば、プリント基板に複数の電子部品が実装された電源回路である。電源部60は、筐体10の内部に搭載されていてもよく、筐体10の外部に配置されていてもよい。なお、投影システム1は、電源部60を備えていなくてもよく、電源部60は、投影システム1の必須の構成要素ではない。
【0059】
<作用効果>
本実施の形態における投影システム1の作用効果について説明する。
【0060】
上述したように、本実施の形態の投影システム1は、照射面に投光影像を照射する投影システム1であって、光源52と、光源52の発した光の一部を遮蔽する遮蔽部40と、光源52の発した光が透過するレンズ31、32、33とを備える。そして、投影システム1は、光源52からの光と遮蔽部40の影とが経時的に変化する投光影像を照射面に映し出す。
【0061】
これによれば、太陽の動きによって変化する影の動きのように、光源52からの光と遮蔽部40の影が経時的に変化する投光影像を照射面に映し出すことができる。これにより、人は、光と影の経時的な変化を感じ取ることができる。
【0062】
したがって、投影システム1によれば、時計以外の方法で人が間接的又は感覚的に時間を認識することができる。
【0063】
また、本実施の形態の投影システム1は、現在時刻を示す情報である時刻情報を取得する取得部51と、時刻情報に基づいて、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置54とを備える。
【0064】
これによれば、例えば時刻に応じて光源52及び遮蔽部40のうちの少なくとも一方の位置及び姿勢を変化させることで、光源52からの光と遮蔽部40の影が経時的に変化する投光影像を容易に照射面に形成させることができる。
【0065】
また、本実施の形態の投影システム1は、現在時刻を示す情報である時刻情報を取得する取得部51と、時刻情報に基づいて光源52を制御することで、光源52が発する光を経時的に変化させる光源制御部53とを備える。
【0066】
これによれば、光源52が発する光の強度、色合いを光源制御部53が制御することで、時刻に応じた輝度と色の光で照射面を照明することができる。このため、人は、時計以外の方法で間接的又は感覚的に時間をより精度よく認識することができる。
【0067】
また、本実施の形態の投影システム1において、光源制御部53は、時刻情報に基づいて光源52が発する光の強度を経時的に変化させる。
【0068】
これによれば、光源52が発する光の強度を光源制御部53が制御することで、時刻に応じた輝度で照射面を照明することができる。このため、人は、例えば、朝、昼及び夕方という1日の明るさの変化を照射面に照射された光の明るさによって、時計以外の方法で間接的又は感覚的に時間をより精度よく認識することができる。
【0069】
また、本実施の形態の投影システム1において、光源制御部53は、時刻情報に基づいて光源52が発する光の色を経時的に変化させる。
【0070】
これによれば、光源52が発する光の色を光源制御部53が制御することで、時刻に応じた光の色で照射面を照明することができる。例えば、朝、昼及び夕方という1日の空の色の変化を照射面に照射された光の色によって実現することができるため、人は、時計以外の方法で間接的又は感覚的に時間をより精度よく認識することができる。
【0071】
また、本実施の形態の投影システム1において、取得部51は、現在位置において日没することを示す情報である日没情報を取得する。そして、光源制御部53は、取得部51が取得した日没情報に基づいて、日没時の明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御する。
【0072】
これによれば、日没時における太陽の動きによって変化する光の色合い模した投光影像を照射面に映し出すことができる。これにより、人は、時計以外の方法で間接的又は感覚的に時間をより精度よく認識することができる。
【0073】
また、本実施の形態の投影システム1は、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置54を備える。そして、駆動装置54は、取得部51が取得した日没情報に基づいて、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる。
【0074】
これによれば、光源52及び/又は遮蔽部40の姿勢及び位置を調節することで、日没時における太陽の動きによって変化する影の動きを模した投光影像を照射面に映し出すことができる。これにより、人は、時計以外の方法で間接的又は感覚的に時間をより精度よく認識することができる。
【0075】
また、本実施の形態の投影システム1は、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置54を備える。そして、駆動装置54は、遮蔽部40を1/fゆらぎで可動させる。
【0076】
これによれば、投光影像が1/fゆらぎで動くことで、自然な木漏れ日、水面光等の揺らぎのあるバイオシャドーに近づけることができるため、自然に近い多様な揺動を再現することができる。
【0077】
(実施の形態の変形例1)
本変形例では、投影システム1が天候情報及び風力情報を用いる点で実施の形態の投影システムと相違する。本変形例における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態の投影システムと同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0078】
本変形例の投影システム1の構成について図7図9を用いて説明する。
【0079】
図7は、光強度と時刻との関係を示す図である。図8は、光の色と時刻との関係を示す図である。図9は、光源52及び/又は遮蔽部40のゆらぎと風力との関係を示す図である。
【0080】
本変形例では、取得部51は、天候を示す情報である天候情報を、外部のサーバ装置等から取得する。天候情報は、投影システム1が設置されている地域における、現在の天候を示す情報である。取得部51は、取得した天候情報を光源制御部53に出力する。なお、取得部51は、取得した天候情報を駆動装置54に出力してもよい。この場合、駆動装置54は、天候情報及び時刻情報に応じて、光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させてもよい。
【0081】
光源制御部53は、取得部51から天候情報をさらに取得すると、取得した時刻情報及び天候情報に応じて天候及び風力の少なくとも一方を表現するように光源52を制御する。具体的には、光源制御部53は、取得部51が取得した天候情報及び時刻情報に基づいて、時刻に応じて天候の明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御する。より具体的には、光源制御部53は、天気が晴れ、曇り、雨等の天候に応じて、晴れ、曇り、雨等の天候を模擬的に表現するように、光源52を制御する。
【0082】
例えば、図7に示すように、天候が晴れであれば、上述の実施の形態の図5と同様に、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて光源52が発する光の強度を経時的に変化させるように光源52を制御する。天候が曇りであれば、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、天候が晴れの場合よりも光の強度を低下させて、光源52が発する光の強度を経時的に変化させるように光源52を制御する。天候が雨であれば、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、天候が曇りの場合よりもさらに光の強度を低下させて、光源52が発する光の強度を経時的に変化させるように光源52を制御する。
【0083】
また、図8に示すように、天候が晴れであれば、上述の実施の形態の図6と同様に、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、光源52が発する光の色を経時的に変化させるように光源52を制御してもよい。天候が曇りであれば、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、天候が晴れの場合よりも光の色温度を低下させて、光源52が発する光の色を経時的に変化させるように光源52を制御してもよい。天候が雨であれば、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、天候が曇りの場合よりもさらに光の色温度を低下させて、光源52が発する光の色を経時的に変化させるように光源52を制御してもよい。
【0084】
また、取得部51は、屋外の風力を示す情報である風力情報を外部のサーバ装置等から取得する。風力情報は、投影システム1が設置されている地域における、現在の風力を示す情報である。取得部51は、取得した風力情報を駆動装置54に出力する。
【0085】
駆動装置54は、取得部51から風力情報をさらに取得すると、取得部51が取得した風力情報に基づいて、光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を制御する。
【0086】
駆動装置54は、取得部51から風力情報を取得すると、図9に示すように、取得した風力情報に応じた風力を表現するように光源52を制御する。具体的には、駆動装置54は、取得部51が取得した風力情報に基づいて、風力の変化を表現するように光源52及び/又は遮蔽部40の可動を制御する。例えば、駆動装置54は、風力が強い場合には、駆動制御部55が駆動部56を制御することで駆動部56の出力を「大」にして光源52及び/又は遮蔽部40を大きく揺らせる。また、駆動装置54は、風力が弱い場合には、駆動制御部55が駆動部56を制御することで駆動部56の出力を「小」にして、当該出力が「大」の場合よりも光源52及び/又は遮蔽部40を小さく揺らせる。
【0087】
また、駆動装置54が取得した風力情報に基づく駆動部56の制御に組み合わせて、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、時刻に応じて天候の明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御してもよい。
【0088】
また、駆動装置54が取得した風力情報に基づく駆動部56の制御に組み合わせて、光源制御部53は、日没情報に基づいて、日没時刻に応じた明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御してもよい。
【0089】
このような、本変形例の投影システム1において、光源制御部53は、天候及び風力の少なくとも一方を表現するように光源52を制御する。
【0090】
これによれば、光源52が発する光の強度、色合いを光源制御部53が制御することで、天候及び風力の少なくとも一方を表現した光で照射面を照明することができる。このため、人は、屋外の天候及び風力の少なくとも一方を間接的又は感覚的に認識することができる。
【0091】
また、本変形例の投影システム1において、取得部51は、天候を示す情報である天候情報を取得する。そして、光源制御部53は、取得部51が取得した時刻情報及び天候情報に応じて、天候の明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御する。
【0092】
これによれば、光源52を光源制御部53が制御することで、天候の明るさ及び色合いに応じて照射面を照明することができる。このため、人は、晴れ、曇り、雨という1日の天気を照射面に照射された光の明るさ及び色合いによって、屋外の天候をより正確に認識することができる。
【0093】
また、本変形例の投影システム1は、投影システム1における光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を経時的に変化させる駆動装置54を備える。また、取得部51は、屋外の風力を示す情報である風力情報を取得する。そして、駆動装置54は、取得部51が取得した風力情報に応じて、光源52の位置及び姿勢と、遮蔽部40の位置及び姿勢とのうちの少なくとも一方を制御する。
【0094】
これによれば、駆動装置54が光源52及び/又は遮蔽部40の位置及び姿勢を制御することで、照射面に形成された光と影の動きによって屋外の風力を表現することができる。このため、人は、屋外の風力である風の強さを、照射面に照射された光と影の投光影像を揺らめきによって、屋外の風力をより正確に認識することができる。
【0095】
(実施の形態の変形例2)
本変形例では、投影システム1aが送風機61を有する点で実施の形態の投影システムと相違する。本変形例における他の構成は、特に明記しない場合は、実施の形態の投影システムと同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
【0096】
投影システム1aの構成について図10及び図11を用いて説明する。
【0097】
図10は、実施の形態の変形例2に係る投影システム1aを示すブロック図である。図11は、実施の形態の変形例2に係る投影システム1aを示す断面図、及び、投光影像を示す図である。
【0098】
図10及び図11に示すように、投影システム1aは、筐体10、レンズ31、32、33、フィルター板34、遮蔽部40、取得部51、光源52、光源制御部53、駆動装置54、駆動部56及び電源部60の他に、送風機61と、送風制御部62とを備えている。
【0099】
送風機61は、遮蔽部40に対して風を吹き付けることができる。送風機61は、送風制御部62に制御されることによって、遮蔽部40に対する風量を経時的に変化させる。
【0100】
送風制御部62は、風力情報に基づいて送風機61を制御する。これにより、遮蔽部40に対して吹き付けられる風量を経時的に変化させることができる。なお、送風制御部62は、風力情報に基づいて送風機61の風向きを変更させてもよい。
【0101】
なお、送風制御部62は、時刻情報と風力情報に基づいて送風機61を制御してもよい。例えば、時刻によって送風制御部62が送風機61を制御することで、遮蔽部40に対する風量、風向きを変更することができてもよい。
【0102】
また、送風制御部62が取得した風力情報に基づく送風機61の制御に組み合わせて、光源制御部53は、天候情報及び時刻情報に基づいて、時刻に応じて天候の明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御してもよい。
【0103】
また、送風制御部62が取得した風力情報に基づく送風機61の制御に組み合わせて、光源制御部53は、日没情報に基づいて、日没時刻に応じた明るさ及び色合いを表現するように光源52を制御してもよい。
【0104】
このような、本変形例の投影システム1aは、遮蔽部40に対して風を吹き付ける送風機61を備える。そして、遮蔽部40は、模擬物体である。
【0105】
これによれば、送風機61によって遮蔽部40を揺らがせることで、照射面に照射された光と影の投光影像を揺らがせることができる。このため、人は、模擬物体が模擬した自然の投光影像の揺らぎによる光の強弱を間接的又は感覚的に認識することができる。
【0106】
また、本変形例の投影システム1aにおいて、送風機61は、遮蔽部40に対する風量を経時的に変化させる。
【0107】
人は、投光影像の揺らぎによる経時的な変化を間接的又は感覚的に認識することができる。
【0108】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る投影システムについて、上記実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0109】
例えば、上記実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2に係る投影システムにおいて、遮蔽部を入れ替えることができてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2に係る投影システムに含まれる駆動装置、光源制御部及び送風制御部等は典型的に集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0111】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0112】
なお、上記実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記憶されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0113】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2は例示された数字に制限されない。
【0114】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0115】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0116】
なお、上記の実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態及び各実施の形態の変形例1、2における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0117】
1、1a 投影システム
31、32、33 レンズ
40 遮蔽部
51 取得部
52 光源
53 光源制御部
54 駆動装置
61 送風機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11