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特開2023-147789荷役車両、荷積み制御方法及び荷積み制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023147789
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】荷役車両、荷積み制御方法及び荷積み制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/24 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
B66F9/24 C
B66F9/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022055502
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000183222
【氏名又は名称】住友ナコ フォ-クリフト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄士
(72)【発明者】
【氏名】日南 敦史
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AE02
3F333BA02
3F333BD02
3F333FA04
3F333FD03
3F333FD06
(57)【要約】
【課題】簡便な構成で好適に荷積みを行う。
【解決手段】フォークリフト1は、走行可能な車体10と、車体10に昇降可能に設けられ、荷Lを保持可能なフォーク12と、制御部27とを備えている。制御部27は、フォーク12で保持した荷Lを荷台41に積み込む場合に、想定される荷台41の高さのうちの最大高さを超える高さまでフォーク12を上昇させ、荷台41上にフォーク12上の荷Lが位置するまでフォーク12を荷台41に接近させ、荷台41上に荷Lが載置されるまでフォーク12を降下させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行可能な車体と、
前記車体に昇降可能に設けられ、荷を保持可能なフォークと、
制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記フォークで保持した荷を載置台に積み込む場合に、想定される前記載置台の高さのうちの最大高さを超える高さまで前記フォークを上昇させる第1手段と、
前記載置台上に前記フォーク上の前記荷が位置するまで前記フォークを前記載置台に接近させる第2手段と、
前記載置台上に前記荷が載置されるまで前記フォークを降下させる第3手段と、
を含む、
荷役車両。
【請求項2】
前記フォークを昇降させる駆動手段と、
前記駆動手段の負荷を検出する検出手段を備え、
前記第3手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記載置台上に前記荷が載置されたか否かを判定する、
請求項1に記載の荷役車両。
【請求項3】
前記載置台上に前記荷が載置されないと前記第3手段が判定した場合に当該判定結果を報知する報知手段を備える、
請求項2に記載の荷役車両。
【請求項4】
当該荷役車両は無人で動作する無人車両である、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の荷役車両。
【請求項5】
走行可能な車体と、前記車体に昇降可能に設けられ、荷を保持可能なフォークと、を備える荷役車両の荷積み制御方法であって、
制御手段が、
前記フォークで保持した荷を載置台に積み込む場合に、想定される前記載置台の高さのうちの最大高さまで前記フォークを上昇させる第1工程と、
前記載置台上に前記フォーク上の前記荷が位置するまで前記フォークを前記載置台に接近させる第2工程と、
前記載置台上に前記荷が載置されるまで前記フォークを降下させる第3工程と、
を実行する荷積み制御方法。
【請求項6】
走行可能な車体と、前記車体に昇降可能に設けられ、荷を保持可能なフォークと、を備える荷役車両の荷積み制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記フォークで保持した荷を載置台に積み込む場合に、想定される前記載置台の高さのうちの最大高さまで前記フォークを上昇させる第1手段、
前記載置台上に前記フォーク上の前記荷が位置するまで前記フォークを前記載置台に接近させる第2手段、
前記載置台上に前記荷が載置されるまで前記フォークを降下させる第3手段、
として機能させる荷積み制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷役車両、荷積み制御方法及び荷積み制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、荷役作業を行う荷役車両として、無人フォークリフト等の無人(自動)運転可能なものが普及してきている。
このような荷役車両でトラックの荷台等に荷を積み込む場合、管理システムから荷台の高さを含むトラックの情報を予め取得したり、マーカ認識やレーザーセンサ等によってトラックの荷台の高さを予め検出したりする手法が採られる(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-165897号公報
【特許文献2】特開2020-189719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の手法では、トラックの情報を有する管理システムとの連携が必要であったり、荷台の高さを検出するためのセンサ等が必要であったりして、構成が煩雑になるため、導入コストの高騰等を招来してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、簡便な構成で好適に荷積みを行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る荷役車両は、
走行可能な車体と、
前記車体に昇降可能に設けられ、荷を保持可能なフォークと、
制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記フォークで保持した荷を載置台に積み込む場合に、想定される前記載置台の高さのうちの最大高さを超える高さまで前記フォークを上昇させる第1手段と、
前記載置台上に前記フォーク上の前記荷が位置するまで前記フォークを前記載置台に接近させる第2手段と、
前記載置台上に前記荷が載置されるまで前記フォークを降下させる第3手段と、
を含む。
【0006】
本発明は、
走行可能な車体と、前記車体に昇降可能に設けられ、荷を保持可能なフォークと、を備える荷役車両の荷積み制御方法であって、
制御手段が、
前記フォークで保持した荷を載置台に積み込む場合に、想定される前記載置台の高さのうちの最大高さまで前記フォークを上昇させる第1工程と、
前記載置台上に前記フォーク上の前記荷が位置するまで前記フォークを前記載置台に接近させる第2工程と、
前記載置台上に前記荷が載置されるまで前記フォークを降下させる第3工程と、
を実行する。
【0007】
本発明は、
走行可能な車体と、前記車体に昇降可能に設けられ、荷を保持可能なフォークと、を備える荷役車両の荷積み制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記フォークで保持した荷を載置台に積み込む場合に、想定される前記載置台の高さのうちの最大高さまで前記フォークを上昇させる第1手段、
前記載置台上に前記フォーク上の前記荷が位置するまで前記フォークを前記載置台に接近させる第2手段、
前記載置台上に前記荷が載置されるまで前記フォークを降下させる第3手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡便な構成で好適に荷積みを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係るフォークリフトの側面図である。
図2】実施形態に係るフォークリフトの概略の制御構成を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る荷積み処理の流れを示すフローチャートである。
図4】実施形態に係る荷積み処理を説明するための図である。
図5】実施形態に係る荷積み処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
[フォークリフトの構成]
図1は、本実施形態に係るフォークリフト1の側面図である。
本実施形態に係るフォークリフト1は、本発明に係る荷役車両の一例であり、トラック40の荷台41(図4参照)への荷Lの積み込みを含む荷役作業を行う。また、フォークリフト1は、特に限定はされないが、無人(自動)で動作可能な無人搬送フォークリフト(AGF:Automated Guided Forklift)である。
【0012】
具体的に、フォークリフト1の車体10は、車両本体11、フォーク12、昇降体(リフト)13、マスト14、車輪15を備える。マスト14は車両本体11の前方に設けられ、図示しない駆動源によって駆動されて車両本体11の前後に傾斜する。昇降体13は、図示しない駆動源によって駆動され、マスト14に沿って昇降する。昇降体13には、荷Lやパレット30などを保持する左右一対のフォーク12が取り付けられている。一対のフォーク12は、マスト14及び昇降体13の駆動等により、車両本体11に対する傾斜及び昇降と前進及び後退とが可能となっている。
パレット30は、荷Lが載置された荷受台である。このパレット30は、短矩形板状に形成され、一対のフォーク12が挿入される2つの孔部(フォークポケット)32を有する。
【0013】
図2は、フォークリフト1の概略の制御構成を示すブロック図である。
この図に示すように、フォークリフト1は、上記構成に加え、走行駆動部21、荷役駆動部22、荷重センサ23、操作部24、表示部28、通信部29、位置計測装置25、記憶部26、制御部27を備える。
【0014】
走行駆動部21は、フォークリフト1の走行用の駆動源である走行モータ及び操舵モータ(いずれも図示省略)を含む。走行モータは、車輪15のうちの駆動輪を駆動する。操舵モータは、車輪15のうちの操舵輪を回転(操舵動作)させる。
荷役駆動部22は、フォークリフト1の荷役動作用の駆動源である荷役アクチュエータ(図示省略)を含む。荷役アクチュエータは、昇降体13の昇降やマスト14の傾倒等の各動作を行わせる駆動源である。
【0015】
荷重センサ23は、荷役駆動部22(荷役アクチュエータ)の荷重(負荷)を検出するセンサである。荷重センサ23は、例えば、昇降体13を昇降させる油圧アクチュエータの油圧を検出する油圧センサを含む。
【0016】
操作部24は、例えば有人(手動)運転時に運転者が各種操作を行う操作手段である。操作部24は、例えばハンドルやペダル、レバー、各種ボタン等を含み、これらの操作内容に応じた操作信号を制御部27に出力する。
表示部28は、例えば液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のディスプレイであり、制御部27から入力される表示信号に基づいて各種情報を表示する。なお、表示部28は、操作部24の一部を兼ねるタッチパネルであってもよい。また、表示部28は、音声出力可能な音声出力部を含んでもよい。
通信部29は、管理サーバ等との間で各種情報を送受信可能な通信デバイスである。
【0017】
位置計測装置25は、フォークリフト1自身の位置を計測するものである。位置計測装置25の具体構成は特に限定されず、例えば、GNSS(衛星測位システム)を利用するものでもよい。あるいは、走行方向を計測するセンサ(慣性計測装置等)と走行距離センサとを用い、微少時間に走行した方向と距離とを逐次積算して位置を計測するものでもよいし、作業エリアの各所に配置されたリフレクタ(マーカ)を光学センサで検出して、予め設定されているリフレクタの配置情報と照合することでフォークリフト1の位置を計測するもの等でもよい。
【0018】
記憶部26は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等により構成されるメモリであり、各種のプログラム及びデータを記憶するとともに、制御部27の作業領域としても機能する。本実施形態の記憶部26は、後述の荷積み処理(図3参照)を実行するための荷積みプログラム260を予め記憶している。
制御部27は、例えばCPU(Central Processing Unit)等により構成され、フォークリフト1各部の動作を制御する。具体的に、制御部27は、記憶部26に予め記憶されているプログラムを展開し、展開されたプログラムと協働して各種処理を実行したりする。
【0019】
[荷積み処理]
続いて、荷役作業中のフォークリフト1が荷積み処理を実行するときの動作について説明する。
図3は、荷積み処理の流れを示すフローチャートであり、図4及び図5は、荷積み処理を説明するための図である。
【0020】
荷積み処理は、フォークリフト1がトラック40の荷台41上に荷Lを積み込むときに実行される処理である。この荷積み処理は、フォークリフト1の制御部27が記憶部26から荷積みプログラム260を読み出して展開することで実行される。
なお、以下では、フォークリフト1から見た前後方向(奥行き方向)のうち、フォークリフト1に近い側を「手前(側)」、遠い側を「奥(側)」と記載する場合がある。
【0021】
図3に示すように、荷積み処理が実行されると、まず制御部27は、例えば倉庫内等からパレット30上の荷Lをフォーク12でピックアップする(ステップS1)。なお、荷積み処理は、荷取りや搬送を含む荷役作業のうちの荷積み時のみに実行されることとしてもよい。
【0022】
次に、制御部27は、所定の移動経路に沿ってフォークリフト1を走行(移動)させ、トラック40の荷台41の側方に車体10を正対させた状態でフォークリフト1を停止させる(ステップS2;図4(a))。「荷台41の側方に車体10を正対」させるとは、トラック40の側方において、車体10前方を荷台41に向けることをいう(ただし、所定の角度範囲で荷台41を向いていればよい)。
トラック40は、荷台41手前側のアオリ(側アオリ)42を開放させた状態で荷台41を露出させている。フォークリフト1は、荷L(パレット30)の搬送時には、フォーク12を比較的に低い高さ(例えば地面から300mm)に位置させた状態で移動する。なお、フォークリフト1と荷台41は、いずれも略水平にあるものとする。
【0023】
次に、制御部27は、想定される荷台41の高さのうちの最大高さを超える高さまで、昇降体13(フォーク12)を上昇させる(ステップS3;図4(b))。
例えば、荷積み対象となり得るトラック40が複数種類(40A~40C)あり、その荷台41(41A~41C)の高さが異なっていた場合、そのうち最も高い荷台41Cを超える高さまでフォーク12を上昇させる。本実施形態では、最も高い荷台41Cの上面41aよりも所定の高さh1だけ高い位置までフォーク12を上昇させる。
想定される荷台41の最大高さと所定の高さh1(またはこれらの合計値)は、予め設定(入力)されて記憶部26に記憶されている。高さh1は、特に限定はされないが、例えば、想定される誤差要因を考慮した場合でも荷台41とパレット30との接触が確実に回避できる最小の高さである。
【0024】
次に、制御部27は、荷Lを所定の積込み位置(奥行き位置)に位置させるまでフォーク12を荷台41に接近させる(ステップS4;図5(a))。所定の積込み位置とは、荷台41上にフォーク12上の荷Lが位置する奥行き位置であり、例えば予め位置(座標)が設定されている。この場合のフォーク12の接近態様は、車体10及びフォーク12の少なくとも一方の前進を含む。
【0025】
次に、制御部27は、昇降体13(フォーク12)を降下させ、荷台41上に荷Lを下ろす(ステップS5;図5(b))。
【0026】
次に、制御部27は、荷重センサ23の検出結果に基づいて、荷台41上に荷Lが適切に載置されたか否かを判定する(ステップS6)。
具体的に、このステップでは、制御部27は、荷役駆動部22のうち昇降体13を昇降させる油圧アクチュエータの油圧を荷重センサ23で検出することにより、フォーク12を昇降させる昇降体13の荷重(負荷)が十分に(例えば所定の閾値以下まで)下がったか否かを判定する。そして、昇降体13の負荷が十分に下がった場合に、制御部27は、荷台41上に荷Lが適切に載置された(荷Lの重量がフォーク12でなく荷台41に支持された)と判定する。
なお、このステップS6では、フォーク12を次第に降下させていき、例えば荷台41の上面41aがあるはずの高さまでフォーク12を下げても昇降体13の負荷が抜けない場合に、荷台41上に荷Lが適切に載置されないと判定してもよい。
また、昇降体13の負荷が十分に下がったことを正確に計測するために、定期的(例えば作業当日の作業開始前)に、空荷の状態で荷重センサ23のキャリブレーションを実施するのが好ましい。
【0027】
ステップS6において、荷台41上に荷Lが適切に載置されない(未だフォーク12が荷Lの重量を支えている)と判定した場合(ステップS6;No)、制御部27は、車体10を停止させ、異常が発生したことを例えば管理サーバや周囲の作業員等に報知した後(ステップS7)、後述のステップS9へ処理を移行する。
この場合の報知態様は特に限定されず、管理サーバに報知信号を送信してもよいし、表示部28に警告表示を表示させたり警告音声を出力させたりしてもよい。
【0028】
一方、ステップS6において、荷台41上に荷Lが適切に載置されたと判定した場合(ステップS6;Yes)、制御部27は、フォークリフト1を後退させて、パレット30の孔部32からフォーク12を抜く(ステップS8)。
これにより、荷台41上への当該荷L(パレット30)の積み込みが完了する。
【0029】
次に、制御部27は、荷積み処理を終了させるか否かを判定し(ステップS9)、終了させないと判定した場合には(ステップS9;No)、上述のステップS1へ処理を移行し、荷役作業を続ける。
そして、例えば荷役作業の終了等により、荷積み処理を終了させると判定した場合には(ステップS9;Yes)、制御部27は、荷積み処理を終了させる。
【0030】
[本実施形態の技術的効果]
以上のように、本実施形態によれば、フォーク12で保持した荷Lを荷台41に積み込む場合に、想定される荷台41の高さのうちの最大高さを超える高さまでフォーク12が上昇され、荷台41上にフォーク12上の荷Lが位置するまでフォーク12が荷台41に接近され、荷台41上に荷Lが載置されるまでフォーク12が降下される。
これにより、従来と異なり、トラックの情報を有する管理システムとの連携も、荷台高さを検出するセンサ等の搭載も必要とすることなく、好適に荷台41に荷Lを積み込むことができる。
したがって、従来に比べ、簡便な構成で好適に荷積みを行うことができる。ひいては、荷台41の高さが異なる複数種類のトラック40が何度も来る場合等に、特に効果的に荷積みを行うことができる。
【0031】
また、本実施形態によれば、昇降体13の負荷を検出する荷重センサ23の検出結果に基づいて、荷台41上に荷Lが載置されたか否かが判定される。荷役駆動部の荷重を計測する荷重センサは一般的なフォークリフトであれば標準的に搭載されているので、その意味において追加のセンサを搭載する必要なく、好適かつ簡便に荷Lの載置状態を判定することができる。
【0032】
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態(変形例含む)に限られない。
例えば、上記実施形態では、荷積み処理のステップS3において、荷台41に正対した状態でフォーク12を上昇させることとしたが、ステップS2で荷台41に正対するよりも前にフォーク12を上昇させていてもよい。ただし、この場合には、走行中の車体10バランスの悪化によって速度が制限されたり、荷Lの上昇に伴って運搬中に荷Lを低い天井や梁と接触させたりするおそれがある。
また、フォークリフト1は、車体10が荷台41(トラック40)に接触しないようにフォーク12を上昇させておければ、ステップS2,S3で停止しなくともよい。例えば荷台41に向かって前進しつつフォーク12を上昇させてもよい。
【0033】
また、上記実施形態では、荷積み処理のステップS6において、昇降体13を駆動するアクチュエータの負荷を検出する荷重センサ23の検出結果に基づいて、荷Lが荷台上に適切に載置されたか否かを判定することとした。しかし、この判定手法は特に限定されず、例えば、油圧(圧力)計測以外の手法でアクチュエータの荷重を計測してもよいし、あるいは、荷台41上を撮影するカメラで取得した画像情報に基づいて判定したりしてもよい。
【0034】
また、上記実施形態では、トラック40の荷台41上に荷Lを積み込む場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明に係る載置台は、地面(床)よりも高い部分であって荷が載置される台状部であれば、トラックの荷台に限定されず、例えば棚(板)等であってもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、フォークリフト1が単独で動作することとしたが、上位の管理システム(管理サーバ)と連携させ、当該管理システムが位置誘導を含むフォークリフト1の動作制御を行うこととしてもよい。この場合であっても、管理システムは、荷台の高さを取得することを目的としては、いずれのトラックが荷積みに来たかを検知する必要はない。
【0036】
また、上記実施形態では、フォークリフト1が無人搬送フォークリフトであることとした。しかし、本発明に係る荷役車両は、有人運転(遠隔操作含む)が可能なものや、有人運転と無人運転を切り替え可能なものを含む。また、本発明は有人運転のアシスト機能としても利用可能である。
また、本発明に係る荷役車両は、フォーク(又はそれに類するもの)で荷を保持して走行できるものであればフォークリフトに限定されず、例えば無人で走行する無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)等を含む。
その他、上記実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 フォークリフト(荷役車両)
10 車体
12 フォーク
13 昇降体
22 荷役駆動部(駆動手段)
23 荷重センサ(検出手段)
27 制御部(制御手段)
28 表示部(報知手段)
30 パレット
40 トラック
41 荷台(載置台)
41a 上面
260 荷積みプログラム(荷積み制御プログラム)
L 荷
図1
図2
図3
図4
図5