(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023147972
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 9/02 20060101AFI20231005BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20231005BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20231005BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20231005BHJP
F21V 15/01 20060101ALI20231005BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231005BHJP
【FI】
F21S9/02 214
F21S9/02 200
F21S8/02 420
F21S8/02 430
F21V23/00 120
F21V23/06
F21V15/01 300
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022055785
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西川 弘明
(72)【発明者】
【氏名】鶴留 和幸
(72)【発明者】
【氏名】石井 慎二
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014HA03
(57)【要約】
【課題】セルケースの表面にラベルを貼り付けられることなく、セルケースの外観からラベルを視認することができる照明器具を提供する。
【解決手段】照明器具は、光を照射する光源ユニットと、光源ユニットに電力を供給する電源部と、電源部に接続される蓄電池と、を備え、蓄電池は、電源部から供給される電力を蓄積する蓄電池用セルと、蓄電池用セルを覆いラベルが取り付けられたパッケージとを有するセルパックと、セルパックを収容し、パッケージに取り付けられたラベルを視認可能なセルケースと、を有する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する光源ユニットと、
前記光源ユニットに電力を供給する電源部と、
前記電源部に接続される蓄電池と、を備え、
前記蓄電池は、
前記電源部から供給される電力を蓄積する蓄電池用セルと、前記蓄電池用セルを覆いラベルが取り付けられたパッケージとを有するセルパックと、
前記セルパックを収容し、前記パッケージに取り付けられた前記ラベルを視認可能なセルケースと、を有する
照明器具。
【請求項2】
前記セルケースには、前記ラベルを視認可能なラベル用開口が形成されている
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記セルケースには、複数の前記ラベル用開口が形成されており、
前記セルパックの前記ラベルは、前記複数のラベル用開口のうちいずれかから視認可能である
請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
前記セルケースは、前記ラベル用開口が前記ラベルの一部の表示内容を隠すように形成されている
請求項2又は3記載の照明器具。
【請求項5】
前記セルケースは、前記ラベルを視認可能な透明材質からなる
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記セルパックは、
前記パッケージに取り付けられ、前記電源部と前記蓄電池用セルとを電気的に接続する蓄電池側コネクタを更に有し、
前記セルケースは、
前記セルパックを収容して保持するケース本体部を有し、
前記ケース本体部は、
前記蓄電池側コネクタを保持するコネクタ保持部を有する
請求項1~5のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電池を備えた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば天井等に設置され、室内空間等の照明空間に光を照射する埋め込み型の非常用照明器具が知られている。特許文献1には、光を照射する光源ユニットと、光源ユニットに電力を供給する電源部と、電源部に接続される蓄電池と、を備えている照明器具が開示されている。蓄電池は、複数の蓄電池用セルと、蓄電池用セルを収容するセルケースと、を有している。セルケースには、蓄電池と電源部とを電気的に接続するための蓄電池側コネクタが一体的に設けられている。これにより、特許文献1は、天井等に埋め込まれた状態の非常用照明器具の蓄電池の交換を容易にしようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、蓄電池の外面には、蓄電池の製造情報又はJIL(日本照明工業会)の製造事業者登録番号等が記載されたラベルが貼り付けられている場合がある。特に非常灯において、JIL5501:2019 非常用照明器具技術基準 付属書AのA.6.2項に「非常灯電池の表示」として、「名称又は型名」、「公称容量」、「公称電圧」、「非常灯電池の種類」、「リサイクルマーク」、「製造者事業者名又はその略号」、「製造年又はその略号」を本体に表示することが義務付けられている。また、誘導灯において、JIL5502:2008 誘導灯器具及び避難誘導システム用装置技術基準にJIL5501:2019と同様の記載を電池本体に表示することが義務付けられている。このため、電池本体にラベルが貼られていても、電池本体の外郭をケース等で覆う場合、別途外郭となるケースにラベルを貼付して、ユーザが確認可能にする必要がある。
【0005】
特許文献1に開示された照明器具も、蓄電池がセルケースに収容されているため、セルケースの外観から蓄電池の情報を確認することができるように、蓄電池に貼り付けられたラベルに記載された情報と同様の情報が記載されたラベルを、セルケースの表面にも貼り付ける必要がある。このように、蓄電池に貼り付けられたラベルの情報と同様の情報が記載されたラベルを、セルケースの表面にも貼り付けるため、部品の増加及び情報を表示するために手間がかかる。
【0006】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、セルケースの表面にラベルを貼り付けられることなく、セルケースの外観からラベルを視認することができる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る照明器具は、光を照射する光源ユニットと、光源ユニットに電力を供給する電源部と、電源部に接続される蓄電池と、を備え、蓄電池は、電源部から供給される電力を蓄積する蓄電池用セルと、蓄電池用セルを覆いラベルが取り付けられたパッケージとを有するセルパックと、セルパックを収容し、パッケージに取り付けられたラベルを視認可能なセルケースと、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、セルケースが、パッケージに取り付けられたラベルを視認可能なように構成されている。このため、セルケースの表面にラベルを貼り付けることなく、セルケースの外観からラベルを視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る照明器具を照射側から示した斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係る照明器具の分解斜視図である。
【
図3】実施の形態1に係る照明器具の電源部を示した斜視図である。
【
図4】実施の形態1に係る照明器具の蓄電池を示した斜視図である。
【
図5】実施の形態1に係る照明器具の蓄電池の分解斜視図である。
【
図6】実施の形態1に係る照明器具の蓄電池の縦断面図である。
【
図7】実施の形態1に係る照明器具のセルパックを示す斜視図である。
【
図8】実施の形態1に係る照明器具のパッケージに貼り付けられたラベルを示す模式図である。
【
図9】実施の形態1に係る照明器具のセルケースを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係る照明器具の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。また、
図1を含め、以下の図面では各構成部材或いは各構成部分の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本開示を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」又は「後」等が挙げられる。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具100を照射側から示した斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る照明器具100の分解斜視図である。
図1及び
図2を含む各図において、説明の便宜上、X1を上方としX2を下方として説明する。
【0012】
本実施の形態1に係る照明器具100は、例えば天井等の被取付面に形成された取付穴に挿入されて設置され、室内空間等の照明空間に光を照射する埋め込み型の非常用照明器具である。照明器具100は、
図1及び
図2に示すように、本体部1と、光源ユニット2と、枠部3と、を備えている。
【0013】
本体部1は、
図1及び
図2に示すように、カバー4と、端子台5と、電源部6と、取付金具7と、蓄電池8と、を有している。カバー4は、例えば板金を筒状に形成した構成である。カバー4の内部には、端子台5、電源部6、取付金具7、蓄電池8及び光源ユニット2が収容されている。カバー4は、天面が塞がっており、下面が開口している。下面の開口部30の周囲には、外側に向かって形成された鍔部40が設けられる。鍔部40は、天井等の被取付面に設けられた取付孔の外周に引っ掛けるために設けられている。なお、カバー4は、アルミダイキャスト又は絞りで形成してもよい。
【0014】
カバー4の外側面には、取付バネ42を取り付けるバネ取付部41が2つ設けられている。バネ取付部41は、径方向に対向させて設けられている。取付バネ42は、基端部がバネ取付部41に取り付けられ、先端部が外方に向かって突き出すように設けられている。取付バネ42は、例えばステンレスといった弾性を有する材質であり、帯状の板材を湾曲させて形成した板バネである。天井等の被取付面に本体部1を取り付ける際は、取付バネ42をカバー4に向けた方向に弾性変形させ、取付バネ42と共に本体部1を取付孔に挿入する。その後、カバー4の鍔部40が取付孔の縁部に当接する場所で取付バネ42が元の形状に戻る方向に変形し、本体部1が被取付面に固定される。
【0015】
端子台5は、外部電源に接続された電線(図示せず)と接続され、外部電線から電力が供給される端子を有するものである。端子台5は、外部電源から供給された電力を電源部6へ供給する。外部電源とは、例えば商用電源である。
【0016】
電源部6は、端子台5と図示省略の電線で電気接続されている。電源部6は、端子台5を介して外部から供給される電力を変化させ、光源ユニット2に電力を供給すると共に、蓄電池8を充電するものである。
【0017】
取付金具7は、端子台5と電源部6とをカバー4の内部で固定させるために設けられている。取付金具7の上部には、端子台5が固定される。取付金具7の下部には、電源部6が固定される。取付金具7は、端子台5と電源部6とを固定した状態で、カバー4の天面に例えばネジ等の接合部材70によって取り付けられる。
【0018】
蓄電池8は、電源部6に取り付けられ、非常時に照明器具100の電源となるものである。蓄電池8は、電源部6によって充電される。
【0019】
光源ユニット2は、電源部6からの電力供給により点灯する光源(図示省略)と、光学制御部材20と、放熱板21と、熱伝導シート(図示省略)と、ホルダ22と、を有している。光源は、1個又は複数個のLEDが実装された光源基板を有している。光源は、電源部6にハーネス等により電気的に接続されており、電源部6からの電力供給により点灯する。また、光源は、非常時において、蓄電池8を電源とする電源部6からの電力供給により点灯する。
【0020】
光学制御部材20は、具体的にはレンズであり、光源から出射される光を目標の方向に制御するものである。放熱板21は、光源から発生する熱を放散するものである。放熱板21は、例えばアルミニウム合金といった熱伝導率の高い金属である。熱伝導シートは、光源から発生する熱を放熱板21に伝達するために設けられている。熱伝導シートは、例えばシリコン系材料又はアクリル系材料からなる。ホルダ22は、光源、光学制御部材20、放熱板21及び熱伝導シートを保持した状態で、電源部6に取り付けられる。
【0021】
枠部3は、
図1及び
図2に示すように、円盤状であり、カバー4の下面開口を塞ぐと共に光源ユニット2の下面側を覆うように、カバー4に取り付けられる。枠部3の中央部には、光学制御部材20を露出させる開口部30が形成されている。
【0022】
図3は、実施の形態1に係る照明器具100の電源部6を示した斜視図である。次に、
図3を参照して電源部6の具体的な構造を説明する。電源部6は、略直方体形状の電源部ケース60の内部に、図示省略の回路基板が収容された構成である。電源部ケース60は、例えばプラスチック、又は適切な絶縁処置が施された金属等で成型されている。
【0023】
電源部ケース60の外面には、蓄電池8が取り付けられる。電源部ケース60は、蓄電池8が取り付けられる側面に、蓄電池8の蓄電池側コネクタ802を接続する電源部側コネクタ61が設けられている。電源部側コネクタ61は、電源部ケース60の下面から上方に向かって内方に凹んだ矩形状の凹部60aの内部に設けられている。電源部側コネクタ61と蓄電池側コネクタ802とは、いずれか一方が他方に挿し込まれて接続される構成である。なお、本実施の形態1では、蓄電池側コネクタ802が電源部側コネクタ61に挿し込まれて接続される構成を示している。
【0024】
また、電源部ケース60には、蓄電池8が取り付けられる側面に、蓄電池8を取り付けるための電源部側ガイド部62が設けられている。電源部側ガイド部62は、凹部60aの左右両側に設けられ、電源部ケース60の側面から蓄電池8に向かって突き出す一対のL字状で構成されている。電源部側ガイド部62は、上下方向に沿って長手状に形成されている。また、電源部ケース60には、蓄電池8が取り付けられる側面に、蓄電池8を位置決めして固定するための溝部63が形成されている。
【0025】
回路基板は、光源ユニット2に電力を供給するための電力を生成する電源回路と、蓄電池8を充電する充電回路と、外部電源が停電した際に蓄電池8の電力で光源ユニット2を点灯させる点灯回路と、を備えている。また、回路基板は、蓄電池8により規定の時間の間、光源ユニット2を点灯可能か否か判定する点検回路と、点検動作を開始するためのスイッチと、リモートコントローラにより点検動作を実行するための信号受信部と、を備えている。
【0026】
図4は、実施の形態1に係る照明器具100の蓄電池8を示した斜視図である。
図5は、実施の形態1に係る照明器具100の蓄電池8の分解斜視図である。
図6は、実施の形態1に係る照明器具100の蓄電池8の縦断面図である。次に、
図4~
図6を参照して蓄電池8の具体的な構造を説明する。蓄電池8は、
図4~
図6に示すように、複数の蓄電池用セル800を纏めたセルパック80と、セルパック80を収容するセルケース81と、を有している。
【0027】
セルパック80は、複数の蓄電池用セル800と、パッケージ801と、蓄電池側コネクタ802と、ケーブル803と、を備えている。
【0028】
蓄電池用セル800は、円柱形状であり、電源部6から供給される電力を蓄積するものである。
図4~
図6に示すセルパック80では、6つの蓄電池用セル800を、縦列に3つ、横列に2つ配置してパッケージ801で纏めた構成とされている。なお、蓄電池用セル800の個数は、図示した6個に限定されない。
【0029】
図7は、実施の形態1に係る照明器具100のセルパック80を示す斜視図である。パッケージ801は、複数の蓄電池用セル800が一体になるように保護するものである。パッケージ801は、例えば樹脂シートで形成されている。
図7に示すように、パッケージ801の表面には、ラベル850が取り付けられている。
【0030】
図8は、実施の形態1に係る照明器具100のパッケージ801に貼り付けられたラベル850を示す模式図である。ラベル850は、
図8に示すように、例えば、蓄電池8の品番(名称又は型名)、定格(公称電圧、容量)、電池の種類、リサイクルマーク、製造事業者名、製造年が記載されたものである。
【0031】
蓄電池側コネクタ802は、電源部側コネクタ61に接続され、蓄電池8と電源部6とを電気的に接続させるものである。蓄電池側コネクタ802は、電源部側コネクタ61に嵌合する箱形状のコネクタ主部802aと、コネクタ主部802aの一端面に設けられたコネクタ鍔部802bと、を有している。コネクタ主部802aの内部には、接続端子として機能する図示省略の金具が収容されている。コネクタ主部802aには、金具と接続するケーブル803が配設されている。また、コネクタ鍔部802bは、電源部側コネクタ61に接続されるコネクタ主部802aの接続部分とは反対側の端面に設けられている。コネクタ鍔部802bは、コネクタ主部802aの外面よりも外方に向かって突き出すように形成されている。また、コネクタ鍔部802bには、ケーブル803を通すための貫通孔が形成されている。
【0032】
ケーブル803は、単数又は複数の蓄電池用セル800と蓄電池側コネクタ802の金具とを接続するために設けられている。ケーブル803は、セルパック80と共にセルケース81の内部に収容される。
【0033】
セルケース81は、一面が開口した箱形状のケース本体部810と、セルパック80を内部に収容したケース本体部810の開口面を塞ぐケース蓋部811と、を有している。セルケース81は、電源部6の側面に構造的に取り付けられる。
【0034】
ケース本体部810は、6つの蓄電池用セル800を備えたセルパック80を、隙間がなくきっちりと収納できる大きさで形成されている。セルパック80を安定させて収容させるためである。なお、隙間がないようにとは、追加で蓄電池用セル800を収納できるスペースがない程度のことをいう。
【0035】
ケース本体部810は、電源部6に取り付けられる側面に、蓄電池側コネクタ802を保持するコネクタ保持部82と、電源部6に固定される固定部83と、電源部6の電源部側ガイド部62と係合する蓄電池側ガイド部84と、を有している。
【0036】
図9は、実施の形態1に係る照明器具100のセルケース81を示す斜視図である。
図9に示すように、セルケース81は、パッケージ801に取り付けられたラベル850を視認可能なように構成されている。本実施の形態1では、セルケース81には、ラベル850を視認可能なラベル用開口81aが形成されており、開口の形状は例えば長方形である。ラベル用開口81aは、セルケース81によってセルパック80が覆われた状態において、外観からセルパック80のラベル850を露出させる位置に形成されている。本実施の形態1では、ラベル用開口81aは、セルケース81のうち、電源部6に取り付けられる側面と反対側の側面に形成されている。
【0037】
また、開口の形状は、正方形や円形、その他多角形の形状であってもよく、セルケースに複数個所設けられていてもよい。この場合、セルパック80のラベル850は、複数のラベル用開口81aのうちいずれかから視認可能であるようにされてもよい。例えば、セルケース81に複数のラベル用開口81aが形成されている場合に、セルケース81は、内部に備えるセルパック80に応じて、開口させる箇所を選択できる構造でもよい。また、ラベル用開口81aは、セルパック80のラベル850に記載された情報の一部を隠すように形成されていてもよい。例えば、セルケース81には、セルパック80のラベル850の品番の一部を覆うようにラベル用開口81aが形成される。それによって、セルパック80のラベル850に記載されている品番と、セルケース81の外観から視認されるラベル850の品番が異なり、新たにラベル850が設けられなくても、セルパック80とセルケース81との品番を区別することができる。このように、セルケース81は、ラベル用開口81aがラベル850の一部の表示内容を隠すように形成されてもよい。なお、セルケース81は、ラベル850を視認可能な透明材質からなるものでもよい。この場合、セルケース81の開口はセルパック80をセルケース81へ組み入れる際の向きや位置の目印に用いてもよい。また、ラベル用開口81aは、セルパック80のラベル850に記載された情報の一部を隠すようシボ加工等をして形成されてもよい。
【0038】
コネクタ保持部82は、電源部6に取り付けられるケース本体部810の側面から外方に向かって突出し、上下方向に延びる一対の壁体として構成されている。コネクタ保持部82は、一対の壁体の間に挿し込まれた蓄電池側コネクタ802を保持する。コネクタ保持部82の内壁面には、対向する壁体に向かって突き出し、蓄電池側コネクタ802のコネクタ鍔部802bを支持する一対の突起部82aが設けられている。
【0039】
また、コネクタ保持部82は、突起部82aよりも下方部分が、蓄電池側コネクタ802を電源部側コネクタ61へ挿し込む際に、凹部60aの内側に嵌め込まれる。コネクタ保持部82は、蓄電池側コネクタ802が一対の壁体間に挿入された状態で、その下端部が蓄電池側コネクタ802の下端部よりも下方に突き出す大きさとなっている。そして、コネクタ保持部82は、蓄電池側コネクタ802を電源部側コネクタ61へ所定の位置まで挿し込むと、突き出した下端部が凹部60aの上壁面に突き当たるように構成されている。つまり、コネクタ保持部82は、下端部が凹部60aの上壁面に突き当たることで、蓄電池側コネクタ802を電源部側コネクタ61へ挿し込み過ぎる事態を抑制している。蓄電池側コネクタ802を電源部側コネクタ61へ挿し込み過ぎると、蓄電池側コネクタ802及び電源部側コネクタ61は互いに負荷が掛かって損傷するおそれがあるからである。
【0040】
また、コネクタ保持部82には、突起部82aよりも下方部分において、セルケース81の側面側へ向かって切り欠いた円弧状の切り欠き部82bが形成されている。コネクタ保持部82の下方部分を凹部60aに嵌め込む際に、凹部60aの内部に設けられた他の部材との干渉を抑制するためである。また、蓄電池側コネクタ802を電源部側コネクタ61へ挿し込む際に、その様子を作業者が切り欠き部82bを通じて目視することができる。つまり、切り欠き部82bを設けることにより、蓄電池側コネクタ802を電源部側コネクタ61へ挿し込む際の作業性を向上させることができる。
【0041】
また、コネクタ保持部82の外面には、突起部82aよりも下方部分を広幅とすることで形成された段差部82cが設けられている。段差部82cは、図示例の場合、突起部82aと一体的に設けられている。
【0042】
固定部83は、電源部6に取り付けられた蓄電池8の位置を固定させるために設けられている。固定部83は、弾性性能を有している。固定部83は、ケース本体部810の側面から外方に向かって突き出し、ケース本体部810の側面と略平行に延伸する平板部83aと、電源部ケース60の溝部63に嵌る三角形状の凸部83bと、を有している。平板部83aは、ケース本体部810の側面に向かって弾性変形する。蓄電池8は、電源部6に取り付けられた際に、凸部83bが平板部83aの弾性力によって溝部63に押しつけられて嵌まることで下方向への移動が規制されて電源部6に固定される。
【0043】
蓄電池側ガイド部84は、蓄電池8を電源部6に取り付けるために設けられている。蓄電池側ガイド部84は、ケース本体部810の側面から電源部6に向かって突き出し、電源部側ガイド部62と摺動自在に嵌り合う一対のL字状で構成されている。蓄電池側ガイド部84は、電源部側ガイド部62と同様に、上下方向に沿って長手状に形成されている。蓄電池8は、蓄電池側ガイド部84と電源部側ガイド部62とが嵌り合うことで、電源部6に取り付けることができる。
【0044】
ケース蓋部811は、セルパック80を内部に収容したケース本体部810の開口面を塞ぐものである。ケース蓋部811は、ケース本体部810に着脱自在に取り付けられる。ケース蓋部811には、電源部6に取り付けられる側面に、外方に向かって突き出す矩形状のコネクタ蓋部811aが設けられている。コネクタ蓋部811aは、ケース本体部810のコネクタ保持部82に保持された蓄電池側コネクタ802の上部及びケーブル803を覆って保護するものである。また、コネクタ蓋部811aは、蓄電池側コネクタ802の上部の周囲を、突出する左右の側面及び前端面で囲って、蓄電池側コネクタ802の移動を規制している。
【0045】
図6に示すように、コネクタ蓋部811aの前端面には、内側の下端部に、コネクタ鍔部802bを突き当てる段差が形成されており、段差で蓄電池側コネクタ802の前方への移動を規制している。つまり、本実施の形態1に係る照明器具100では、上記構成を有することで、振動又は衝撃等により、蓄電池側コネクタ802が移動してコネクタ保持部82から外れる事態を抑制することができる。なお、コネクタ蓋部811aの前端面に設けた段差は、必ずしも設ける必要はない。
【0046】
本実施の形態1によれば、セルケース81が、パッケージ801に取り付けられたラベル850を視認可能なように構成されている。このため、セルケース81の表面にラベル850が貼り付けられることなく、セルケース81の外観からラベル850を視認することができる。従って、蓄電池8に貼り付けられたラベル850の情報と同様の情報が記載されたラベル850を、セルケース81の表面に貼り付ける必要がない。このため、部品の増加を抑制し、情報を表示する手間を省くことができる。
【0047】
(変形例)
変形例では、ラベル用開口81aは、セルケース81のうち、電源部6に取り付けられる側面と交差する方向の面に形成されている。このため、ラベル用開口81aは、照明器具100が天井等に取り付けられる際、蓄電池8が露出した状態のままラベル850を露出させることができる。従って、照明器具100に蓄電池8が取り付けられた状態でラベル850を視認することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 本体部、2 光源ユニット、3 枠部、4 カバー、5 端子台、6 電源部、7 取付金具、8 蓄電池、20 光学制御部材、21 放熱板、22 ホルダ、30 開口部、40 鍔部、41 バネ取付部、42 取付バネ、60 電源部ケース、60a 凹部、61 電源部側コネクタ、62 電源部側ガイド部、63 溝部、70 接合部材、80 セルパック、81 セルケース、81a ラベル用開口、82 コネクタ保持部、82a 突起部、82b 切り欠き部、82c 段差部、83 固定部、83a 平板部、83b 凸部、84 蓄電池側ガイド部、100 照明器具、800 蓄電池用セル、801 パッケージ、802 蓄電池側コネクタ、802a コネクタ主部、802b コネクタ鍔部、803 ケーブル、810 ケース本体部、811 ケース蓋部、811a コネクタ蓋部、850 ラベル。