(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148064
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】インターネットバンキングシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022055903
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】植田 英美子
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB01
(57)【要約】
【課題】銀行アプリの操作に不慣れなユーザであっても、安心してインターネットバンキングサービスの提供を受けることを可能にするインターネットバンキングシステムを提供する。
【解決手段】
インターネットバンキングシステム1は、ユーザ端末2を介して預金口座の所有者から要求を受けた場合には通常モードで当該預金口座に関する処理を実行する一方、所有者に対して銀行アプリ21の操作に関する指導を行うインストラクタから要求を受けた場合には、通常モードよりも機能が制限されたインストラクションモードで当該預金口座に関する処理を実行する実行手段と、処理の結果を示す処理結果情報をユーザ端末2へ提供する提供手段とを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットバンキングサービスを受けるためのプログラムを実行する外部装置から受け取った要求に応じて、金融機関の各預金口座に関する処理を実行するインターネットバンキングシステムにおいて、
預金口座の所有者から前記要求を受けた場合には通常モードで前記預金口座に関する処理を実行する一方、前記所有者に対して前記プログラムの操作に関する指導を行うインストラクタから前記要求を受けた場合には、前記通常モードよりも機能が制限されたインストラクションモードで前記預金口座に関する処理を実行する実行手段と、
処理の結果を示す処理結果情報を前記外部装置へ提供する提供手段と
を備えることを特徴とする、インターネットバンキングシステム。
【請求項2】
予め各別に設定された認証情報に基づいて、前記所有者及び前記インストラクタのそれぞれを認証する認証手段
をさらに備え、
前記実行手段は、前記所有者が認証された場合には前記通常モードで処理を実行し、前記インストラクタが認証された場合には前記インストラクションモードで処理を実行する、
請求項1に記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項3】
前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記口座の預金残高を編集する処理を実行する、
請求項1又は2に記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項4】
前記インストラクタは、前記金融機関の他の口座の所有者であり、
前記実行手段は、前記インストラクタが前記他の口座の所有者として前記要求を行った場合に、前記通常モードで処理を実行する、
請求項1乃至3の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項5】
前記所有者に対して前記インストラクタによる前記指導の要否を確認する確認手段
をさらに備え、
前記実行手段は、前記所有者から前記指導が必要であることが確認できた場合に、前記インストラクションモードで処理を実行する、
請求項1乃至4の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項6】
前記提供手段は、前記インストラクションモードでの処理の結果を示す処理結果情報を提供する場合、前記インストラクションモードで実行されたことを示す情報を前記処理結果情報に含める、
請求項1乃至5の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項7】
前記通常モード及び前記インストラクションモードの何れのモードでの処理であるのかを識別可能なログを記録する記録手段
をさらに備える、
請求項1乃至6の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項8】
前記所有者から前記指導が不要となったことの通知を受け付ける受付手段
をさらに備え、
前記実行手段は、前記通知を受け付けた場合に、前記インストラクションモードでの処理を実行しない、
請求項1乃至7の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項9】
前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記口座からの振込の振込先の設定を実行し、前記通常モードにおいて前記振込先に対する振込を実行する、
請求項1乃至8の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項10】
前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて仮想の振込及び前記仮想の振込後の預金残高の算出を実行する、
請求項1乃至9の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項11】
前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記口座からの振込の振込データの登録を実行し、前記通常モードにおいて前記振込データによる振込を実行する、
請求項1乃至10の何れかに記載のインターネットバンキングシステム。
【請求項12】
前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記振込データによる振込を実行する、
請求項11に記載のインターネットバンキングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを介して預金口座に関するサービスを提供するインターネットバンキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットバンキングサービスの進展に伴って、スマートフォン等の情報処理装置にて用いられる所謂銀行アプリが普及しており、そのような銀行アプリの利便性を向上させるための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、銀行アプリの場合、預金残高の確認及び他の口座への振込など、預金口座に関する各種処理が実行可能であるため、利便性が高い一方で慎重な操作が求められる。そのため、多くの高齢者のように、銀行アプリの操作に不慣れなユーザにおいては、銀行アプリの利用を控えるといった実情がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、上述したようなユーザでも安心してサービスの提供が受けられるインターネットバンキングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一の態様のインターネットバンキングシステムは、インターネットバンキングサービスを受けるためのプログラムを実行する外部装置から受け取った要求に応じて、金融機関の各預金口座に関する処理を実行するインターネットバンキングシステムにおいて、預金口座の所有者から前記要求を受けた場合には通常モードで前記預金口座に関する処理を実行する一方、前記所有者に対して前記プログラムの操作に関する指導を行うインストラクタから前記要求を受けた場合には、前記通常モードよりも機能が制限されたインストラクションモードで前記預金口座に関する処理を実行する実行手段と、処理の結果を示す処理結果情報を前記外部装置へ提供する提供手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
前記態様において、予め各別に設定された認証情報に基づいて、前記所有者及び前記インストラクタのそれぞれを認証する認証手段をさらに備え、前記実行手段は、前記所有者が認証された場合には前記通常モードで処理を実行し、前記インストラクタが認証された場合には前記インストラクションモードで処理を実行してもよい。
【0008】
また、前記態様において、前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記口座の預金残高を編集する処理を実行してもよい。
【0009】
また、前記態様において、前記インストラクタは、前記金融機関の他の口座の所有者であり、前記実行手段は、前記インストラクタが前記他の口座の所有者として前記要求を行った場合に、前記通常モードで処理を実行してもよい。
【0010】
また、前記態様において、前記所有者に対して前記インストラクタによる前記指導の要否を確認する確認手段をさらに備え、前記実行手段は、前記所有者から前記指導が必要であることが確認できた場合に、前記インストラクションモードで処理を実行してもよい。
【0011】
また、前記態様において、前記提供手段は、前記インストラクションモードでの処理の結果を示す処理結果情報を提供する場合、前記インストラクションモードで実行されたことを示す情報を前記処理結果情報に含めてもよい。
【0012】
また、前記態様において、前記通常モード及び前記インストラクションモードの何れのモードでの処理であるのかを識別可能なログを記録する記録手段をさらに備えてもよい。
【0013】
また、前記態様において、前記所有者から前記指導が不要となったことの通知を受け付ける受付手段をさらに備え、前記実行手段は、前記通知を受け付けた場合に、前記インストラクションモードでの処理を実行しないようにしてもよい。
【0014】
また、前記態様において、前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記口座からの振込の振込先の設定を実行し、前記通常モードにおいて前記振込先に対する振込を実行してもよい。
【0015】
また、前記態様において、前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて仮想の振込及び前記仮想の振込後の預金残高の算出を実行してもよい。
【0016】
また、前記態様において、前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記口座からの振込の振込データの登録を実行し、前記通常モードにおいて前記振込データによる振込を実行してもよい。
【0017】
また、前記態様において、前記実行手段は、前記インストラクションモードにおいて前記振込データによる振込を実行してもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、銀行アプリの操作に不慣れなユーザであっても、安心してインターネットバンキングサービスの提供が受けられる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】インターネットバンキングシステム及びその通信先の構成を示すブロック図。
【
図2】インストラクションモード実行処理の手順を示すフローチャート。
【
図11】通常モード実行処理の手順を示すフローチャート。
【
図12】インストラクタ機能解除画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0021】
本実施の形態のインターネットバンキングシステムは、各ユーザに対して銀行アプリの操作に関する指導を行うインストラクタによる各種処理の実行を可能とする。インストラクタによる指導を受けることによって、当該ユーザは、安心してインターネットバンキングサービスの提供を受けることが可能になる。以下、インターネットバンキングシステムの構成及び動作について説明する。
【0022】
(インターネットバンキングシステムの構成)
図1は、本実施の形態のインターネットバンキングシステム及びその通信先の構成を示すブロック図である。インターネットバンキングシステム(以下、単に「バンキングシステム」という)1は、インターネット101を介してユーザ端末2と通信する。また、バンキングシステム1は、専用線102を介して銀行システム3と通信する。
【0023】
バンキングシステム1は、CPU、RAM、及びROMを含む制御部を備えるコンピュータを含んで構成されており、この制御部によって後述する各処理が実行される。また、バンキングシステム1は、所有者データベース(DB)11、インストラクタDB12、及び処理ログDB13の各データベースを有している。
【0024】
所有者DB11は、預金口座の各所有者に関する各種情報を格納するためのデータベースである。具体的には、各所有者の口座番号、氏名、連絡先(電話番号・電子メールアドレス等)、並びに、バンキングシステム1を利用するためのログインID及びパスワード等の情報が所有者DB11に格納されている。また、後述するようにして登録される振込先及び振込データも、各所有者と紐付けられて所有者DB11に格納されている。
【0025】
インストラクタDB12は、預金口座の所有者に対して銀行アプリの操作に関する指導を行うインストラクタに関する各種情報を格納するためのデータベースである。具体的には、インストラクタの氏名、連絡先(電話番号・電子メールアドレスなど)、インストラクタとしてバンキングシステム1を利用するための認証情報(パスワードなど)、並びにそのインストラクタから指導を受ける所有者の口座番号等の情報がインストラクタDB12に格納されている。
【0026】
本実施の形態の場合、指導を受ける所有者の預金口座と同一の金融機関の預金口座の所有者のみがインストラクタになることができる。すなわち、指導を受ける所有者及び指導を行うインストラクタは、同一の金融機関における異なる預金口座をそれぞれ所有している。インストラクタが所有している預金口座の口座番号も、インストラクタDB12に格納されている。
【0027】
処理ログDB13は、バンキングシステム1によって実行される各処理のログを格納するためのデータベースである。後述するように、本実施の形態では、バンキングシステム1が通常モード及びインストラクションモードの2つの処理モードで各処理を実行する。処理ログDB13には、いずれのモードで行われた処理であるのかが識別可能なログが格納される。
【0028】
ユーザ端末2は、預金口座の所有者及びインストラクタ等の各ユーザによって用いられる装置であって、スマートフォン又はタブレット端末等の情報処理装置で構成される。
図1に示すとおり、ユーザ端末2は、インターネット101を介してバンキングシステム1と通信可能に接続されており、バンキングシステム1との間で各種のデータを送受信する。
【0029】
ユーザ端末2の記憶装置には、バンキングシステム1によって提供されるインターネットバンキングサービスを受けるためのプログラム(銀行アプリ)21が記憶される。銀行アプリ21は、各ユーザによってユーザ端末2に予めインストールされたプログラムである。但し、これに限定されるわけではなく、ウェブブラウザで実行されるスクリプト等によって銀行アプリ21が構成されていてもよい。
【0030】
また、ユーザ端末2は、表示部22及び入力部23を備えている。表示部22は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等で構成されており、入力部23は、静電容量方式のタッチパネル等で構成されている。
【0031】
銀行システム3は、各預金口座を管理する金融機関によって運用されるコンピュータシステムである。
図1に示すとおり、銀行システム3は、専用線102を介してバンキングシステム1と通信可能に接続されている。銀行システム3は、専用線102を介してバンキングシステム1から要求を受け付けると、その要求に応じて所定の処理を実行し、その処理結果をバンキングシステム1に対して出力する。
【0032】
(インターネットバンキングシステムの動作)
ユーザ端末2の操作や銀行アプリ21の操作に不慣れな預金口座の所有者は、銀行アプリ21を安心して使用できるようにするために、インストラクタによる指導を受ける。典型的な例として、高齢者である預金口座の所有者本人が、自身の子供(インストラクタ)による指導を受けるといった状況が想定される。以下では、預金口座の所有者本人である高齢者のユーザA、及びそのユーザAの子供であってインストラクタとなるユーザBを例に挙げて説明を続ける。
【0033】
本実施の形態において、バンキングシステム1は、通常モード及びインストラクションモードの2つの処理モードで各預金口座に関する各種処理を実行する。通常モードは、各所有者が銀行アプリ21を用いて各種処理の実行要求を行った場合の処理モードである。これに対して、インストラクションモードは、各インストラクタが銀行アプリ21を用いて各種処理の実行要求を行った場合(各インストラクタの指導を受けながら各所有者が実行要求を行った場合を含む)の処理モードである。ここで、インストラクションモードは、通常モードよりも機能が制限される。この場合の機能が制限されるとは、(a)通常モードで実行可能な処理のうちの一部がインストラクションモードでは実行不可能であること、及び(b)インストラクションモードでも通常モードと同様に処理を可能であるものの、その処理結果の一部のみが提供されたり当該処理結果が編集されて提供されたりすることを意味する。
【0034】
上記の機能制限(a)の例としては、振込処理のように資金の移動を伴う処理について、通常モードでは実行可能な一方でインストラクションモードでは実行不可であることなどが挙げられる。その他にも、パスワードの設定などもインストラクションモードで実行不可とされる。これにより、インストラクタによる操作によって所有者本人の利益が損なわれるような事態を回避することができる。
【0035】
また、上記の機能制限(b)の例としては、預金残高の照会要求を受け付けた場合、通常モードでは処理結果として正確な預金残高が表示される一方で、インストラクションモードでは預金残高の桁の一部が非表示とされたり、仮想の預金残高が表示されたりすることなどが挙げられる。この例の場合、実際の預金残高を確認するという機能がインストラクションモードでは制限されることになる。その他にも、入出金の額についても、インストラクションモードでは実際の額が確認できないようにしてもよい。これにより、所有者の意思に反して預金残高などの金額がインストラクタに知られてしまうことを防止することができる。
【0036】
本実施の形態では、(1)特定の人をインストラクタとして設定するためのインストラクタ設定処理、(2)インストラクションモードで各種の処理を実行するためのインストラクションモード実行処理、(3)通常モードで各種の処理を実行するための通常モード実行処理、及び(4)インストラクタの機能を解除するためのインストラクタ解除処理が行われる。以下、これらの各処理の詳細について説明する。
【0037】
(1)インストラクタ設定処理
ユーザBがユーザAのインストラクタとなる場合、次のようなインストラクタ設定処理が実行される。なお、本実施の形態では、ユーザA及びBの両者が同一の金融機関においてそれぞれ預金口座を所有している必要がある。
【0038】
ユーザBは、ユーザ端末2に銀行アプリ21を起動させた上で、自身が所有する預金口座の所有者としてバンキングシステム1にログインする。そして、ユーザBは、バンキングシステム1に対して、ユーザAのインストラクタとして各種操作をするために必要となるインストラクタ用認証情報(パスワードなど)の取得を申請する。
【0039】
この申請を受け付けたバンキングシステム1は、所有者DB11に格納されているユーザAの電話番号を用いて、ユーザAに対して自動電話通知を行い、ユーザBによる指導の要否を確認する。この場合、例えば「Bさんからインストラクタ用認証情報の申請がありました。このまま手続を進めてよければ1を、お心当たりがなければ2を押して下さい」等のメッセージがユーザAに通知される。なお、自動電話通知は一例にすぎず、電子メール及び書面等の他の手段によってユーザAに対する指導の要否の確認が行われてもよい。
【0040】
上述した自動電話通知を受けたユーザAは、インストラクタによる指導が必要であると判断した場合、所定の番号を押下するなどして、指導が必要である旨をバンキングシステム1に対して通知する。この通知を受けたバンキングシステム1は、インストラクタ用認証情報を発行し、その認証情報をユーザBに対して通知する。また、バンキングシステム1は、その認証情報をユーザAの口座番号と紐付けてインストラクタDB12に登録する。これにより、ユーザBがユーザAのインストラクタとして設定される。
【0041】
上記のように、預金口座の所有者本人からの承諾が得られた場合にのみインストラクタが設定されるため、その本人が意図せずにインストラクタの設定が行われるような事態の発生を防止することができる。また、インストラクタになり得る者は預金口座の所有者のみであるため、金融機関側ではその者の身元を容易に把握することが可能になる。
【0042】
(2)インストラクションモード実行処理
ユーザBは、ユーザAのインストラクタとして設定された後、ユーザAに対して銀行アプリ21の操作を指導する。このとき、ユーザBは、ユーザAと共にユーザ端末2の表示画面を見ながら指導を行う。具体的には、ユーザA及びBが、ユーザA及びBの何れかが所有する一台のユーザ端末2の表示画面を見ながら銀行アプリ21の操作を行ったり、それぞれが所有するユーザ端末2の表示画面を互いに見せ合いながら銀行アプリ21の操作を行ったりする。この場合、対面及びオンラインの何れでも構わない。
【0043】
図2は、バンキングシステム1及びユーザ端末2によって実行されるインストラクションモード実行処理の手順を示すフローチャートである。ユーザAに対して指導を行う場合、ユーザBはまず、銀行アプリ21の起動をユーザ端末2に指示する。この指示を受けたユーザ端末2は、銀行アプリ21を起動する(S101)。ユーザ端末2の以降の処理は、銀行アプリ21により実現される。
【0044】
次に、ユーザBは、先のインストラクタ設定処理によって通知を受けたインストラクタ用認証情報を入力した上で、バンキングシステム1へのログインをユーザ端末2に指示する。ユーザ端末2は、ユーザBからの指示に基づき、インストラクタとしてバンキングシステム1にログインするためのインストラクタ認証要求をバンキングシステム1に対して送信する(S102)。
【0045】
バンキングシステム1は、ユーザ端末2から送信されたインストラクタ認証要求を受信すると(S201)、そのインストラクタ認証要求に含まれるインストラクタ用認証情報とインストラクタDB12に格納されている認証情報とを照合することによりユーザBをインストラクタとして認証し(S202)、認証に成功したことを示す認証成功情報をユーザ端末2に対して送信する(S203)。
【0046】
なお、インストラクタとしての認証に失敗した場合、そのことを示す認証失敗情報がバンキングシステム1からユーザ端末2へ送信され、処理が終了する。このような認証処理が行われることにより、インストラクタとして認められていない第三者によりインストラクションモードでの処理が実行されることなどを防止することができる。
【0047】
ユーザ端末2は、バンキングシステム1から送信された認証成功情報を受信すると(S103)、バンキングシステム1の操作画面を表示部22に表示する(S104)。この操作画面は、ユーザBがユーザAのインストラクタとしてバンキングシステム1を利用するためのものである。後述するように、操作画面の所定の箇所には、インストラクションモードで処理が行われていることを示す情報が表示される。この操作画面に対して所定の入力が行われることにより、ユーザAの預金口座に関する各種の処理がバンキングシステム1で実行される。その処理の例については後述する。
【0048】
操作画面に対する入力操作自体は、操作画面をユーザAに見せながらユーザBが行ってもよく、ユーザBからの指導を受けながらユーザAが行ってもよい。何れの場合も、ユーザB(インストラクタ)による指導の下に行われる操作となる。このようにしてインストラクタによる指導の下に行われる操作によって発生するバンキングシステム1に対する要求は、インストラクタからの要求に該当する。
【0049】
ユーザBによる指導の下、ユーザAの預金口座に関する処理を実行するための処理実行要求が、操作画面に対して入力される。ユーザ端末2は、この入力を受け付けると(S105)、処理実行要求をバンキングシステム1に対して送信する(S106)。
【0050】
バンキングシステム1は、ユーザ端末2から送信された処理実行要求を受信すると(S204)、要求されている処理をインストラクションモードで実行する(S205)。このインストラクションモードでの処理の例については後述する。
【0051】
次に、バンキングシステム1は、処理結果を示す処理結果情報をユーザ端末2に対して送信し(S206)、その処理のログを処理ログDB13に保存する(S207)。このログには、インストラクションモードで実行された処理であることを示す情報が含まれる。
【0052】
ユーザ端末2は、バンキングシステム1から送信された処理結果情報を受信すると(S107)、その処理結果情報で示される処理結果を表示部22に表示する(S108)。ユーザAは、ユーザBとともにこの表示を確認することにより、どのような操作を行えばどのような処理結果を得られるのかを把握することができる。
【0053】
ユーザBは、ユーザAに対する指導を終える場合、ユーザ端末2に対して処理の終了を指示する。ユーザ端末2は、この指示を受け付けた場合(S109でYES)、処理を終了する。他方、ユーザBは、ユーザAに対する指導を継続する場合、ユーザ端末2に対して操作画面の表示を指示する。ユーザ端末2は、この指示を受け付けた場合(S109でNO)、ステップS104へ戻り、以降の処理が上記と同様に実行される。ユーザBがユーザ端末2に対して処理の終了を指示するまで、これが繰り返される。
【0054】
次に、上記のインストラクションモード実行処理において行われる預金口座に関する処理の具体例について、ユーザ端末2の表示画面例を参照しながら説明する。なお、以下で説明する各処理は、通常モードでも実行可能なものであるが、インストラクションモードの場合では通常モードよりも機能が制限されて実行される。
【0055】
<残高照会>
銀行アプリ21は、各預金口座の残高照会を行う機能を有している。ユーザBによる指導の下、銀行アプリ21の操作画面からユーザAの預金口座の残高照会の要求が行われた場合、バンキングシステム1は、その預金口座の残高を抽出してそれを編集し(S205)、その編集後の残高を示す処理結果情報をユーザ端末2に対して送信する(S206)。この場合、バンキングシステム1は、預金口座の残高の所定の桁を隠したり、所定の桁の数値を変えたり、残高の全体を塗りつぶしたり、仮想の残高に置き換えたりするなどの編集を行うことにより、真の残高をユーザ端末2に提供しないようにする。このように、インストラクションモードでの残高照会では、真の残高を確認するという機能が制限される。
【0056】
図3は、残高照会の処理結果を表示する残高照会結果画面の一例を示す図である。
図3に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される残高照会結果画面には、ユーザAの預金口座の預金残高が表示される。この残高照会結果画面をユーザBと共に参照したユーザAは、どのような操作を行えば預金口座の残高を知ることができるのかを理解できる。なお、このときに残高照会結果画面に表示されている預金残高は、上記のように編集が施されたものであり、真の残高ではなく仮想の残高である。そのため、ユーザBがこの残高を確認できたとしても、特段の問題は生じない。なお、
図3に示すように、インストラクションモードで実行中であることを示す情報(
図3の例では「インストラクタ用アカウントでログイン中」のメッセージ(以降の図面でも同様))が表示されているため、画面中の残高が真の残高であるとユーザAが誤って認識してしまうことは防止される。
【0057】
<入出金明細照会>
銀行アプリ21は、各預金口座の入出金明細照会を行う機能を有している。ユーザBによる指導の下、銀行アプリ21の操作画面からユーザAの預金口座の入出金明細照会の要求が行われた場合、バンキングシステム1は、仮想の入出金明細を生成し(S205)、その入出金明細を示す処理結果情報をユーザ端末2に対して送信する(S206)。この場合、バンキングシステム1は、実際の入出金明細を加工して仮想の入出金明細を生成してもよく、予め定められている入出金明細を仮想の入出金明細としてもよい。このように、インストラクションモードでの入出金明細照会では、実際の入出金明細を確認するという機能が制限される。
【0058】
図4は、入出金明細照会の処理結果を表示する入出金明細照会結果画面の一例を示す図である。
図4に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される入出金明細照会結果画面には、ユーザAの預金口座における入出金明細及びその入出金時の預金残高、並びに現在の預金残高が表示される。この入出金明細照会結果画面をユーザBと共に参照したユーザAは、どのような操作を行えば入出金明細を知ることができるのかを理解できる。なお、このときに入出金明細照会結果画面に表示されている預金残高は、残高照会の場合と同様に編集が施されたものであり、仮想の残高である。また、入出金明細の内容も仮想のものである。そのため、ユーザBがこれらの残高及び入出金明細を確認できたとしても、特段の問題は生じない。なお、
図4に示すように、インストラクションモードで実行中であることを示す情報が表示されているため、画面中の入出金明細及び残高が実際のものであるとユーザAが誤って認識してしまうことは防止される。
【0059】
<パスワードカードの有効化>
銀行アプリ21は、金融機関から預金口座の各所有者に対して発行されたパスワードカードの有効化を行う機能を有している。
図5は、そのパスワードカードの有効化を要求するための有効化要求画面(操作画面に相当)の一例を示す図である。
図5に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される有効化要求画面には、金融機関の支店番号、口座番号、及び第一暗証を入力するための入力欄が表示されている。
【0060】
ユーザBによる指導の下、有効化要求画面の各入力欄への入力がなされた後に有効化ボタン201がタップされると、ユーザ端末2は、入力された情報を含む処理実行要求をバンキングシステム1に対して送信する(S106)。バンキングシステム1は、その処理実行要求に応じて、ユーザAに対して自動電話通知を行う(S205)。この自動電話通知を受けたユーザAは、ユーザBによる指導の下で所定の操作(例えば、別途通知された特定の番号を入力する等)を行う。これにより、パスワードカードの有効化が完了する。
【0061】
<振込>
銀行アプリ21は、預金口座からの振込を実行する機能を有している。以下、この振込機能に関連する処理として、振込先の登録、振込の実行、及び振込データの作成の各処理について、表示画面例を参照しながら説明する。
【0062】
銀行アプリ21では、事前に振込先を登録することができる。
図6は、その振込先の登録を行うための振込先登録画面(操作画面に相当)の一例を示す図である。
図6に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される振込先登録画面には、受取人の名義、金融機関、支店名、口座番号、及び第一暗証(予め設定された認証情報)を入力するための入力欄が表示されている。
【0063】
ユーザBによる指導の下、振込先登録画面の各入力欄への入力がなされた後に登録ボタン202がタップされると、ユーザ端末2は、入力された情報を含む処理実行要求をバンキングシステム1に対して送信する(S106)。バンキングシステム1は、その処理実行要求に応じて、振込先の登録を実行する(S205)。これにより、設定された振込先がユーザAと紐付けられて所有者DB11に格納される。
【0064】
銀行アプリ21を用いて振込を行う場合、上記のようにして登録された振込先を選択することができる。
図7は、登録済みの振込先の中から特定の振込先を選択するための振込先選択画面(操作画面に相当)の一例を示す図である。
図7に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される振込先選択画面には、登録済みの振込先が表示されている。各振込先の表示領域は、タップされることにより選択可能となっている。
【0065】
ユーザBによる指導の下、振込先選択画面から特定の振込先が選択された上で選択ボタン203がタップされると、ユーザ端末2は、選択された振込先を識別する情報を含む処理実行要求をバンキングシステム1に対して送信する(S106)。バンキングシステム1は、その処理実行要求に応じて、選択された振込先をこれから実行される振込の振込先として設定する(S205)。
【0066】
上記のようにして振込先が設定され、さらに振込金額・振込日などの必要な事項が設定された場合、振込を実行することが可能になる。
図8は、振込を実行するための振込実行画面の一例を示す図である。
図8に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される振込実行画面には、振込金額、振込日、及び振込先が表示されている。
【0067】
ユーザBによる指導の下、振込ボタン204がタップされると、ユーザ端末2は、振込処理を指示する処理実行要求をバンキングシステム1に対して送信する(S106)。バンキングシステム1は、その処理実行要求に応じて、振込処理を実行する(S205)。但し、インストラクションモードにおいては実際の振込処理は行われず、仮想の振込処理が実行されるのみである。したがって、ユーザAの預金口座から送金がなされることはない。つまり、インストラクションモードでは、預金口座から送金する機能が制限されている。
【0068】
本実施の形態において、上記の仮想の振込処理は、預金口座の仮想の預金残高(上記の残高照会で確認できる預金残高)から振込額を差し引く処理に相当する。バンキングシステム1は、この仮想の振込処理の結果を示す処理結果情報をユーザ端末2に対して送信する(S206)。
【0069】
図9は、振込処理の結果を表示する振込結果画面の一例を示す図である。
図9に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される振込結果画面には、振込処理後のユーザAの預金口座の預金残高が表示される。この預金残高は、仮想の預金残高から今回の振込額が差し引かれた額である。このように、仮想の振込処理であっても、預金残高から振込額が差し引かれることを確認することができるため、ユーザAは実際に近い環境で銀行アプリ21の操作を習得することができる。なお、
図9に示すように、インストラクションモードで実行中であることを示す情報が表示されているため、画面中の残高が実際のものであるとユーザAが誤って認識してしまうことは防止される。
【0070】
また、銀行アプリ21は、通常モードで実行可能な振込データをインストラクションモードで作成する機能を有している。
図10は、振込データの作成を行うための振込データ作成画面(操作画面に相当)の一例を示す図である。
図10に示すとおり、ユーザ端末2の表示部22に表示される振込データ作成画面には、振込金額、振込日、及び振込先を入力するための入力欄が表示されている。ここで、振込先は、上述したようにして登録された振込先の中から指定可能であってもよい。
【0071】
ユーザBによる指導の下、振込データ作成画面の各入力欄への入力がなされた後に振込データ作成ボタン205がタップされると、ユーザ端末2は、入力された情報を含む処理実行要求をバンキングシステム1に対して送信する(S106)。バンキングシステム1は、その処理実行要求に応じて、振込データを作成して登録する(S205)。これにより、作成された振込データがユーザAと紐付けられて所有者DB11に格納される。
【0072】
上述したとおり、インストラクションモードでは機能が制限された上で、銀行アプリ21の操作によって各処理が実行される。これにより、インストラクタ(ユーザB)から指導を受ける所有者(ユーザA)は、特段の不利益を被ることなく、銀行アプリ21の操作を習得することが可能になる。
【0073】
(3)通常モード実行処理
預金口座の所有者がその所有者の立場で銀行アプリ21を操作する場合に行われるのが以下の通常モード処理である。以下では、上述したようにしてユーザBによる指導を受けたユーザAが銀行アプリ21を操作する場合を例に挙げて説明する。
【0074】
図11は、バンキングシステム1及びユーザ端末2によって実行される通常モード実行処理の手順を示すフローチャートである。ユーザAはまず、銀行アプリ21の起動をユーザ端末2に指示する。この指示を受けたユーザ端末2は、銀行アプリ21を起動する(S301)。ユーザ端末2の以降の処理は、銀行アプリ21により実現される。
【0075】
次に、ユーザAは、所定の認証情報を入力した上で、バンキングシステム1へのログインをユーザ端末2に指示する。ユーザ端末2は、ユーザAからの指示に基づき、預金口座の所有者本人としてバンキングシステム1にログインするための本人認証要求をバンキングシステム1に対して送信する(S302)。
【0076】
バンキングシステム1は、ユーザ端末2から送信された本人認証要求を受信すると(S401)、その本人認証要求に含まれる認証情報と所有者DB11に格納されている認証情報とを照合することによりユーザAを所有者本人として認証し(S402)、認証に成功したことを示す認証成功情報をユーザ端末2に対して送信する(S403)。
【0077】
これ以降については、ステップS405を除いて、インストラクションモード実行処理の場合と同様であるため、対応するステップ番号を付して説明を省略する。ステップS405においては、ユーザAによって要求された処理を、バンキングシステム1が通常モードで実行する。この通常モードの場合、インストラクションモードと異なり、機能が制限されずに各処理が実行される。したがって、預金口座の実際の預金残高及び入出金額の照会が可能となり、また、振込処理のように資金の移動を伴う処理及びパスワードの変更なども可能となる。ユーザAは、ユーザBによる指導の結果習得した操作によって、実際の預金残高及び入出金明細を確認したり、振込に関連する各処理を実行したりすることができる。
【0078】
ユーザAは、銀行アプリ21を用いて振込を行う際、インストラクションモードにおいて登録された振込先を選択することができる。また、ユーザAは、インストラクションモードにおいて登録された振込データ用いて振込処理を実行することもできる。これにより、銀行アプリ21を用いた振込処理を容易に実行することが可能になる。
【0079】
なお、当然のことながら、上記の通常モード実行処理においてユーザ端末2の表示部22に表示される画面には、インストラクションモードで実行中であることを示す情報は表示されない。そのため、ユーザAが表示されている預金残高などを仮想のものと誤って認識することは防止される。
【0080】
また、ステップS407によって処理ログDB13に保存されるログには、通常モードで実行された処理であることを示す情報が含まれる。そのため、処理ログDB13を参照することによって、各処理がインストラクションモード及び通常モードの何れのモードでの処理であるのかを把握することができる。これにより、例えば不正があった場合にその不正に係る処理を早期に特定するような効果が期待できる。
【0081】
(4)インストラクタ解除処理
銀行アプリ21の操作に慣れたユーザAは、ユーザ端末2に銀行アプリ21を起動させてバンキングシステム1にログインする。そして、ユーザAは、銀行アプリ21を操作して、ユーザBによる操作の指導が不要になったことを示す情報を入力する。
図12は、当該情報を入力するためのインストラクタ機能解除画面の一例を示す図である。
図12に示す例の場合、設定されているインストラクタの氏名が表示されており、そのインストラクタによる指導が不要になったことを通知するための解除ボタン206が設けられている。ユーザAによって解除ボタン306がタップされると、ユーザ端末2は、インストラクタによる指導が不要になったことを示す情報をバンキングシステム1に対して送信する。
【0082】
この情報を受け付けたバンキングシステム1は、インストラクタDB12からユーザBに係る情報を削除する。これにより、ユーザAの預金口座に関する処理がインストラクションモードで実行されることがなくなる。換言すると、ユーザAの預金口座について、インストラクタの機能が解除される。このように不要になった場合にインストラクタの機能が解除されることにより、第三者がインストラクタになりすまして不正な処理を行うことなどを防止することができる。
【0083】
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、インストラクションモードで登録された振込データを用いて通常モードで振込を実行することができるが、当該振込データを用いてインストラクションモードで振込を実行するようにしてもよい。振込は資金の移動を伴う重要な処理であるため、銀行アプリ21の操作に慣れていない高齢者などの場合、インストラクタによる指導を受けながら実行することを望むことも想定されるためである。但し、その場合でも振込後の預金残高などをインストラクタが確認できないようにすることが望ましい。そのため、例えばユーザ端末2の表示部22には振込処理が実行されたことを示す情報のみが処理結果として表示され、振込後の預金残高などについてはSMS等の別の手段によって本人に通知されるようにしてもよい。
【0084】
また、上記の実施の形態において、処理ログDB13には、通常モード及びインストラクションモードのいずれのモードで行われた処理であるのかが識別可能なログが格納されているが、インストラクションモードで行われた処理であることが識別可能なログには、そのときのインストラクタに関する情報(例えば、インストラクタの氏名など)が記録されていてもよい。この場合において、バンキングシステム1が外部の装置に対してログを出力するときに、そのインストラクタに関する情報も含むログを出力してもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 インターネットバンキングシステム
11 所有者データベース
12 インストラクタデータベース
13 処理ログデータベース
2 ユーザ端末
21 銀行アプリ(プログラム)
22 表示部
23 入力部
3 銀行システム
101 インターネット
102 専用線