IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 能美防災株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-表示灯 図1
  • 特開-表示灯 図2
  • 特開-表示灯 図3
  • 特開-表示灯 図4
  • 特開-表示灯 図5
  • 特開-表示灯 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148065
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】表示灯
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/04 20060101AFI20231005BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20231005BHJP
   G08B 5/36 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G09F13/04 D
G08B17/00 L
G08B5/36 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022055906
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002169
【氏名又は名称】彩雲弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】堀越 哲也
【テーマコード(参考)】
5C083
5C096
5G405
【Fターム(参考)】
5C083AA01
5C083BB24
5C083DD06
5C083JJ30
5C096AA27
5C096BA01
5C096BA04
5C096CB07
5C096CC06
5C096CE06
5C096CE28
5C096FA03
5C096FA08
5G405AA08
5G405CA21
5G405FA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】消費電力を増大させずに、光度を向上させることができる表示灯を得る。
【解決手段】発光表示部2aが発光素子6の光を光源として発光し、防災機器の位置を表示する表示灯1であって、発光素子6の光の放射方向に面する基板表面7a側が互いに対向して設けられると共に、少なくとも一方の基板表面7a側に、対向する他方の基板表面7a側から放射される発光素子6の光を発光表示部2aに向けて反射する光反射部7aaが設けられる、一対の発光素子基板7を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光表示部が発光素子の光を光源として発光し、防災機器の位置を表示する表示灯であって、
前記発光素子の光の放射方向に面する基板表面側が互いに対向して設けられると共に、少なくとも一方の前記基板表面側に、対向する他方の前記基板表面側から放射される前記発光素子の光を前記発光表示部に向けて反射させる光反射部が設けられる、一対の発光素子基板を備えることを特徴とする表示灯。
【請求項2】
前記一対の発光素子基板は、前記基板表面側が互いに対向しつつ、前記発光表示部側に向かう向きで設けられることを特徴とする請求項1に記載の表示灯。
【請求項3】
前記光反射部は、前記基板表面の表面層をなすことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示灯。
【請求項4】
前記光反射部は、白色をなすか、前記発光表示部の色と同色をなすか、及び/又は、前記発光素子の発光色と同色をなすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示灯。
【請求項5】
前記発光素子は、発光部が貫通孔を介して前記基板表面側に露出しつつ、前記基板表面側とは反対側の基板裏面側に実装されて設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、防災機器の位置を表示する表示灯に関する。
【背景技術】
【0002】
消火栓設備の表示灯、非常警報設備の表示灯、自動火災報知設備の表示灯等、各種防災設備には、防災機器の位置表示用の表示灯が設けられる。表示灯は、発光素子の光を光源として発光表示部が発光し、防災機器の位置を表示する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-16818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示灯は、トンネル(道路トンネル等)用の防災設備にも設けられる。具体的には、例えば、車道脇(監査路上等)等に設置される消火栓装置や消火器箱等の防災機器の筐体等に設けられる。
【0005】
トンネル用の防災設備は、車道を走行する車両に乗る人からも表示灯を視認できるようにする必要があり、側方からの視認性の良さも求められる。表示灯の視認性を良くするには、光度を上げることが考えられる。光源である発光素子の数を増やせば、表示灯の光度を上げることができるが、その分、部品点数が増えることとなり、構造が複雑なものとなる。
【0006】
この発明は、前記の事情に鑑み、簡単な構造で光度を向上させることができる表示灯を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、発光表示部が発光素子の光を光源として発光し、防災機器の位置を表示する表示灯であって、前記発光素子の光の放射方向に面する基板表面側が互いに対向して設けられると共に、少なくとも一方の前記基板表面側に、対向する他方の前記基板表面側から放射される前記発光素子の光を前記発光表示部に向けて反射する光反射部が設けられる、一対の発光素子基板を備えることを特徴とする表示灯、である。
【0008】
この発明において、前記一対の発光素子基板は、前記基板表面側が互いに対向しつつ、前記発光表示部側に向かう向きで設けられるものとすることができる。前記光反射部は、前記基板表面側の表面層をなすものとすることができる。前記光反射部は、白色をなすものとするか、前記発光表示部の色と同色をなすものとするか、及び/又は、前記発光素子の発光色と同色をなすものとすることができる。前記発光素子は、前記基板表面側に実装されて設けられるものとすることができる。前記発光素子は、発光部が貫通孔を介して前記基板表面側に露出しつつ、前記基板表面側とは反対側の基板裏面側に実装されて設けられるものとすることができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明においては、発光素子から直接、発光表示部に向かう光だけでなく、対向する発光素子基板に設けられる光反射部に反射して発光表示部に向かう光によっても、発光表示部を発光させることができる。そのため、発光素子の数を増やすなど、構造を複雑にするようなことをしなくても、発光表示部を発光させる光の量を増やすことができ、その光度を向上させることができる。
【0010】
したがって、この発明によれば、簡単な構造で光度を向上させることができる表示灯が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明の表示灯の実施形態の一例を示したものであり、表示灯全体の前面側の正面図である。
図2】同上の、表示灯全体の拡大断面図(図1のA-A線部)である。
図3】同上の、前面パネル、カバー及び底板を取り外した状態の表示灯本体の拡大正面図である。
図4】同上の、LED素子基板単体の基板表面側の拡大正面図である。
図5】同上の、表示灯全体の分解斜視図である。
図6】同上の表示灯が設けられる防災機器の一例を示したものであり、トンネル用の消火栓装置の、表示灯が設けられ筐体前面側の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の表示灯の実施形態の一例について、図1乃至6を参照しつつ、表示灯1として説明する。なお、この発明の表示灯は、消火栓設備の表示灯、非常警報設備の表示灯、自動火災報知設備の表示灯等、各種防災機器の位置表示用の表示灯として用いることができるものである。
【0013】
ここで、この発明の表示灯を説明するのに用いている「前」「後(背)」「左」「右」等の位置や方向等を示す語は、表示灯の設置状態における位置や方向に従って用いているものである。
【0014】
[全体]
表示灯1は、カバー2と、カバー2が前部に取り付けられる本体3を備え(図1乃至5参照)、各種防災機器に設けられて、カバー2が有する発光表示部2a(詳細は後記で説明)が本体3内に設けられるLED素子6(詳細は後記で説明)の光を光源として発光し、各種防災機器の位置を表示する。
【0015】
なお、表示灯1は、カバー2と共に本体3の前部に取り付けられる前面パネル4をさらに備えている(図1、2及び5参照)。
【0016】
[発光表示部]
カバー2は、前面パネル4の開口4aから外部に露出する、正面視円形状の発光表示部2aを有する(図1及び5参照)。発光表示部2aは、透光性を有しており、前記の通り、本体4内に設けられるLED素子6の光を光源として発光する。
【0017】
表示灯1は、より詳細には、発光表示部2aが外部に露出する状態で、各種防災機器の、例えば筐体前面等に設けられる(図6参照)。
【0018】
発光表示部2aは、図示の例の場合、前面がフラットな面をなすものとしているが(図2参照)、前面が凸面をなして前方に突出するものとしてもよいし、前面が背面側に凹む凹面をなすものとしてもよい。なお、発光表示部2aの前面をフラットな面や凹面をなすものとして、発光表示部2aを薄型のものとしていれば、又は、凸面をなすものとしていても、その突出寸法を小さくして、発光表示部2aを薄型のものとしていれば、表示灯1を薄型のものとすることができる。
【0019】
[発光素子、発光素子基板]
・LED素子、LED素子基板
表示灯1は、発光表示部2aの発光の光源となるLED素子6(発光素子の一例)を複数備える(図4及び5参照)。LED素子6は、LED素子基板7(発光素子基板の一例)に取り付けられた状態で本体3内に設けられ(図2及び3参照)、発光表示部2aの背面側から光を放射し、発光表示部2aを発光させる。
【0020】
・LED素子基板の対向配置、光反射部
LED素子基板7は、本体3内の、発光表示部2aの背面側後方に、2枚の基板が左右一対をなすものとして、LED素子6の光の放射方向に面する基板表面7a側が互いに対向しつつ、発光表示部2aに向かう配置で設けられる(図2及び3参照)。
【0021】
なお、一対のLED素子基板7は、その枚数を2枚よりも多くしてもよい。また、上下一対をなして設けられるものとしてもよい。さらに、詳細は後記で説明するが、一対のLED素子基板7に加えて、追加のLED素子基板を設けるようにしてもよい。
【0022】
一対のLED素子基板7には、少なくとも一方の基板の基板表面7a側に、対向する他方の基板の基板表面7a側から放射されるLED素子6の光を発光表示部2a側に向けて反射させる(例えば、図2中、矢印6Aで示される光の軌跡参照)光反射部7aaが設けられる(図2及び3参照)。
【0023】
LED素子6から放射される光には、直接は発光表示部2aに向かわないものもある。そのような光でも、すべてではないが、光反射部7aaによって、発光表示部2a側に向かうように方向を変えることができる(例えば、図2中、矢印6Aで示される光の軌跡参照)。つまり、表示灯1においては、光反射部7aaが設けられることにより、LED素子6から直接、発光表示部2aに向かう光だけでなく、LED素子基板に設けられる光反射部7aaを反射して発光表示部2aに向かう光によっても、発光表示部2aが発光することになる。そのため、LED素子6の光の利用率を向上させることができ、LED素子の数を増やすなど、構造を複雑にするようなことをしなくても、発光表示部2aを発光させる光の量を増やすことができ、簡単な構造で、その光度を向上させることができる。
【0024】
なお、光反射部7aaは、図示の例の場合、一対のLED素子基板7の両方に設けられるものとしている。少なくとも一方の基板に設けられていれば、前記の通り、発光表示部2aの発光光度を上げることができるが、両方の基板に設けられるものとした方が、発光表示部2aの光度をより向上させることができる。
【0025】
・光反射部の具体例
・・構造
光反射部7aaは、例えば、絶縁性を有すると共に、光反射性を有する材料によって形成される、基板表面7aの一部又は全部の表面層をなすものとすることができる。なお、その光反射部7aaを形成する表面層は、単一の層からなるものとしてもよいし、光反射層の上に透光性を有する絶縁層が積層される構造をなすものとしてもよい。
【0026】
・・色
光反射部7aaは、例えば、白色をなすものとすることができる。また、発光表示部2aの色及び/又はLED素子6の発光色と同色をなすものとすることができる。具体的には、例えば、発光表示部2aの色とLED素子6の発光色のいずれかが赤であれば、赤色をなすものとしたり、発光表示部2aの色とLED素子6の発光色のいずれかが緑であれば、緑色をなすものとしたりすることができ、又は、発光表示部2aの色とLED素子6の発光色のいずれもが赤であれば、赤色をなすものとしたり、発光表示部2aの色とLED素子6の発光色のいずれもが緑であれば、緑色をなすものとしたりすることができる。
【0027】
なお、光反射部7aaは、発光表示部2aの色と異色になるとしても、白色をなすものとすることができる。併せて、LED素子6の発光色も、白色をなすものとすることができる。そのようにすることにより、例えば、発光表示部2aの色が赤や緑であっても、光反射部7aaの色が白で、LED素子6の発光色が白のLED素子基板7を用いることができ、部品の共通化をすることができる。
【0028】
・・形成方法
光反射部7aaは、絶縁性を有すると共に、光反射性を有する材料、例えば、白色等のソルダーレジスト材料をスクリーン印刷等の各種印刷方法や吹き付け等の各種塗装方法で塗布することにより、形成されるものとすることができる。
【0029】
・LED素子基板の傾斜配置
一対のLED素子基板7は、より詳細には、本体3内の発光表示部2aの背面側後方に、左右に離間すると共に、基板表面7a側が互いに対向しつつ、発光表示部2aの背面側に向かうように左右に傾斜する配置で設けられる(図2参照)。LED素子6は、光軸(図示省略)が基板表面7aに垂直になる向きで設けられるが、一対のLED素子基板7が前記のように左右に傾斜する配置で設けられることにより、光軸が直接、発光表示部2aを透過する位置にあるものについては、光軸が発光表示部2aの中心軸2Xに平行な正面方向2Aに対して左右に傾斜して進行する光を放射することになる。これにより、発光表示部2aを薄型のものにしていても、左右側方へ強い光を放射することができ、左右側方への光度を向上させることができる。
【0030】
なお、一対のLED素子基板7は、図示の例の場合、本体3の底壁3a上に設けられる載置部3b上に載置され、カバー2の背面側に設けられる押圧部5等(詳細は後記で説明する)との間に挟持されて、前記のように傾斜した状態で固定されるものとしている(図2参照)。
【0031】
ここで、光反射部7aaに反射して発光表示部2a側に向かうLED素子6の光は、発光表示部2aを透過して、正面方向や左右側方に向かうことになる。(例えば、図2中、矢印6Aで示される光の軌跡参照)つまり、光反射部7aaによって、正面方向と左右側方のどちらに対しても、光度を向上させることができる。
【0032】
・LED素子の背面実装(リバースマウント)
LED素子6は、図示の例の場合、基板裏面7b側に背面実装(リバースマウント)されるものとしている。すなわち、LED素子基板7には、LED素子6の実装箇所に貫通孔7cが設けられており(図4参照)、LED素子6は、発光部6aが貫通孔7cを介して基板表面7a側に露出する状態で(図4参照)、基板裏面7b側に、はんだ付け等によって、電気的に接続されつつ、固定されるものとしている。LED素子6の実装方法としては、基板表面7a側に表面実装されるものとしてもよいが、基板裏面7b側に背面実装されるものとした方が、端子部やモールド部、はんだ付けの部分等の、光反射部7aaの形成を妨げる要因となるものを基板表面7a側からなくすことができ、光反射部7aaをより広い面積で形成することができる。
【0033】
・LED素子基板の導光部材等としての利用
LED素子基板7を形成する基材表裏に全反射用の光反射層を設けると共に(基板表面7a側の全反射用の光反射層については、光反射部7aaをなす表面層を用いてもよいし、別途設けるようにしてもよい)、LED素子6を前記のように背面実装されて設けられるものとすることで、貫通孔7cの側面からLED素子基板7内部に入射する一部の光についてのものにはなるが、その入射するLED素子6の光をLED素子基板7内部で全反射させて、LED素子基板7の、発光表示部2a側の前端部(図4における上端部)から発光表示部2a側に出射させることができ、その出射する光によっても発光表示部2aを発光させることができる。これによっても、LED素子6の光の利用率を向上させることができ、発光表示部2aの光度を向上させることができる。
【0034】
さらに、LED素子基板7を前記のような傾斜配置とする場合、正面視で、発光表示部2aの、LED素子基板7と重なる部分や、本体3内部の、LED素子基板7の背面側の部分(本体3周壁との間の間隙部分)については、LED素子6の光が入射し難くなったり、LED素子基板7の影になったりするため、他の部分に比べて暗くなり易い。しかしながら、前記のようにLED素子基板7の前端部(図4における上端部)から発光表示部2a側にLED素子6の光を出射させることで、発光表示部2aの暗くなり易い部分にLED素子6の光を入射させることができる共に、その前端部の部分で、LED素子基板7自体を発光させることができるので、他の部分との間の明暗の差を軽減することができ、発光表示部2aを全面的に明るく発光させることができる。
【0035】
・底板
一対のLED素子基板7の間には、図示の例の場合、底板8が設けられるものとしている(図5参照)。底板8の背面側には、本体3の底壁3aの背面側に設けられる端子スタンド10から引き込まれて、一対のLED素子基板7に接続される配線9が通される(図2及び3参照)。底板8の上下両辺部(図4における左右両辺部)には係止片8cが設けられており(図5参照)、係止片8cが一対のLED素子基板7の底辺部側に設けられる係止孔7dに差し込まれることにより(図4及び5参照)、底板8は一対のLED素子基板7に組み付けられる。そして、底板8は、左右両辺部(図4における上下両辺部)で本体3に対して熱溶着等により固定される。
【0036】
底板8は、その背面側にある配線9等の目隠しとして機能するものであるが、発光表示部2a側に面する前面8a側を光反射部7aaに対応する色や光反射率の高い色に塗装したり、その部材自体、白色樹脂等やガラス等の光反射率の高いものを用いたりして、LED素子6からの光を発光表示部2aに向けて反射する光反射部として機能させるようにしてもよい。
【0037】
・LED素子基板の固定方法
一対のLED素子基板7の固定方法としては、ネジ等の固定部材を使用して固定したり、溶着リブによる熱溶着等により固定したりしてもよいが、図示の例の場合のように、本体3の底壁3a上に設けられる載置部3bと、LED素子基板7の前端部(図4における上端部)に設けられる凹状の肩部7eを押圧する、カバー2の背面側に設けられる凸状の押圧部5(図2参照)との挟持構造によるものとすることができる。このような挟持構造によるものとすることにより、ネジ等の固定部材を不要にすることができ、光反射部7aaをより広い面積で形成することができる。なお、図示は省略するが、例えば、LED素子基板7の肩部7e上(押圧部5との間)にゴム等の弾性部材をさらに設け、そのような弾性部材を介した挟持構造によるものとすることもできる。
【0038】
・追加のLED素子基板
一対のLED素子基板7の間には、図示は省略するが、底板8に代えて、又は、底板8に加えてその前方に、追加のLED素子基板をさらに設けるようにしてもよい。追加のLED素子基板は、取り付けられるLED素子の発光部が発光表示部2aの正面方向2Aに正対する向き(基板自体を平置きにして基板表面が発光表示部2aの正面方向2Aに正対する向き)で設けられるものとすることができる。そのようにすることにより、発光表示部2aの正面方向2Aの光度を向上させることができる。
【0039】
[トンネルの防災機器への適用例]
図6は、トンネル用の消火栓設備の消火栓装置11を示したものである。表示灯1は、そのような消火栓装置11の表示灯として用いることができるものである。
【0040】
消火栓装置11の筐体は、消火用ホース等を内蔵し、前面側が車道側に面する向きで車道脇(監査路上等)に設置される。表示灯1は、消火栓装置11の筐体前面に発光表示部2aが前方の車道側に正対しつつ、外部に露出する状態で取り付けられて設けられる。
【0041】
ここで、トンネルの車道脇に設置される防災機器に設けられる表示灯の場合、車道を走行する車両からの視認性の良さも求められる。すなわち、左右側方からの視認性の良さも求められる。
【0042】
表示灯1においては、光反射部7aaによって、まずは、簡便な構造で発光表示部2aの光度を上げることができる。さらには、図示の例のように、一対のLED素子基板7の配置を左右一対の配置とすると共に、左右に傾斜するものとしていることにより、発光表示部2aを薄型のものにしていても、左右側方への光度を向上させることができ、左右側方からの視認性を向上させることができるが、その上で、光反射部7aaによって、正面方向と左右側方のどちらに対しても、光度を向上させることができ、正面方向と左右側方のどちらからも、視認性を向上させることができる。
【0043】
[構成の変更例]
以上、この発明の実施形態について、図1乃至6を参照しつつ説明したが、具体的な構成は、上記の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含むものである。
【符号の説明】
【0044】
1:表示灯 2:カバー 2a:発光表示部 2A:正面方向 2X:中心軸
3:本体 3a:底壁 3b:支持部 4:前面パネル 5:押圧部
6:LED素子 6a:発光部 6A:光の軌跡
7:LED素子基板 7a:基板表面 7aa:光反射部
7b:基板裏面 7c:貫通孔 7d:係止孔 7e:肩部
8:底板 8a:前面 8c:係止片 9:配線 10:端子スタンド
図1
図2
図3
図4
図5
図6