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特開2023-148170スイッチ装置、及びスイッチ装置を備える充電口ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148170
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】スイッチ装置、及びスイッチ装置を備える充電口ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/02 20060101AFI20231005BHJP
   H01H 9/02 20060101ALI20231005BHJP
   H01H 9/16 20060101ALI20231005BHJP
   B60K 1/04 20190101ALI20231005BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231005BHJP
   B60L 53/16 20190101ALI20231005BHJP
【FI】
H01H13/02 A
H01H9/02 C
H01H9/16 A
B60K1/04 Z
H02J7/00 P
H02J7/00 301B
B60L53/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056061
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000138462
【氏名又は名称】株式会社ユーシン
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 充
(72)【発明者】
【氏名】名越 朗
【テーマコード(参考)】
3D235
5G052
5G206
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
3D235AA01
3D235BB41
3D235CC15
3D235HH08
5G052AA11
5G052AA22
5G052BB01
5G052JA08
5G052JB02
5G206AS02H
5G206AS02Q
5G206AS03H
5G206AS03Q
5G206AS05H
5G206AS05Q
5G206AS46H
5G206GS21
5G206RS02
5G206RS24
5G206RS35
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CC02
5G503FA03
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125FF12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スイッチ及び照明等それぞれの機能を維持しながら、スイッチ及び照明等のスペース効率及び組付け性の向上を図ることができるスイッチ装置、及びスイッチ装置を備える充電口ユニットを提供する。
【解決手段】スイッチ装置は、パネル20の装着孔25を貫通する筒状の周壁部32と、周壁部32のうちパネル20の外側の端部を塞ぐ操作部31とを有し、進出位置と後退位置の間を進退可能で、少なくとも後退位置にあるときに周壁部32の操作部31側の一部が装着孔25から外側に露出する操作ノブ30と、操作ノブ30を進退可能に保持するホルダ40と、操作部31に対向するようにホルダ40内に配置され、後退位置から進出位置に進出された操作ノブ30によって操作されるスイッチ部と、後退位置にあるときに周壁部32の装着孔25から露出する部分に設けられ、進退方向と交差する向きに第1の光源からの光を照射する照明部33aとを備える。
【選択図】図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルの装着孔を貫通する筒状の周壁部と、前記周壁部のうち前記パネルの外側の端部を塞ぐ操作部とを有し、進出位置と後退位置の間を進退可能で、少なくとも前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記操作部側の一部が前記装着孔から外側に露出する操作ノブと、
前記操作ノブを進退可能に保持するホルダと、
前記操作部に対向するように前記ホルダ内に配置され、前記後退位置から前記進出位置に進出された前記操作ノブによって操作されるスイッチ部と、
前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記装着孔から露出する部分に設けられ、前記進退方向と交差する向きに第1の光源からの光を照射する照明部と
を備える、スイッチ装置。
【請求項2】
前記操作ノブは、前記進出位置にあるときに前記周壁部の前記操作部側の一部が前記装着孔から外側に露出しており、
前記照明部の少なくとも一部は、前記操作ノブが前記進出位置にあるときにも前記装着孔から外側に露出している、
請求項1に記載のスイッチ装置。
【請求項3】
前記第1の光源は、前記操作部に対向するように前記ホルダ内に配置されており、
前記第1の光源と前記操作部の間には前記第1の光源からの光を前記照明部へ導く第1導光レンズが配置され、
前記操作部には前記第1の光源からの光を透過可能な第1透光部が設けられ、
前記ホルダには前記第1透光部に向かう前記第1の光源からの光の一部を遮蔽する調光部が設けられている、
請求項1又は請求項2に記載のスイッチ装置。
【請求項4】
前記調光部は、前記ホルダと一体に形成されている、請求項3に記載のスイッチ装置。
【請求項5】
前記ホルダ内には、前記操作部に対向するように配置された第2の光源が設けられ、
前記操作部には前記第2の光源からの光を透過可能な第2透光部が設けられ、
前記第2の光源と前記操作部の間には前記第2の光源からの光を前記第2透光部へ導く第2導光レンズが配置されている、
請求項3又は請求項4のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
【請求項6】
前記ホルダは、
前記第1導光レンズを収容する第1レンズ収容部と、
前記第2導光レンズを収容する第2レンズ収容部と
を備える、請求項5に記載のスイッチ装置。
【請求項7】
前記操作ノブは、前記第1レンズ収容部と前記第2レンズ収容部の間に配置される仕切壁を有する、請求項6に記載のスイッチ装置。
【請求項8】
前記仕切壁は、前記スイッチ部を押圧操作する突出部を有する、請求項7に記載のスイッチ装置。
【請求項9】
前記操作ノブは、前記周壁部を取り囲む環状で、前記パネルと前記ホルダとの間に挟み込まれるシール部を備える、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のスイッチ装置。
【請求項10】
車体パネルの受給口の車内側に配置され、前記受給口内に位置するように装着孔が形成された取付パネルと、
前記取付パネルに配置された充電インレットと、
前記取付パネルの前記装着孔に装着されたスイッチ装置と
を備え、
前記スイッチ装置は、
前記取付パネルの前記装着孔を貫通する筒状の周壁部と、前記周壁部のうち前記取付パネルの外側の端部を塞ぐ操作部とを有し、進出位置と後退位置の間を進退可能で、少なくとも前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記操作部側の一部が前記装着孔から外側に露出する操作ノブと、
前記操作ノブを進退可能に保持するホルダと、
前記操作部に対向するように前記ホルダ内に配置され、前記後退位置から前記進出位置に進出された前記操作ノブによって操作されるスイッチ部と、
前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記装着孔から露出する部分に設けられ、前記充電インレットに向けて第1の光源からの光を照射する照明部と
を備える、充電口ユニット。
【請求項11】
前記取付パネルは、第1パネル部と、前記第1パネル部よりも前記進出位置側に位置する第2パネル部と、前記第1パネル部と前記第2パネル部に連なる側壁部とを有し、
前記充電インレットは、前記第2パネル部に対して前記第1パネル部とは反対側に取り付けられ、
前記装着孔は、前記第1パネル部に設けられた第1孔部と、前記側壁部に設けられ、前記第1孔部に連なる第2孔部とを有し、
前記照明部は、前記第2孔部から前記充電インレット側に露出している、
請求項10に記載の充電口ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチ装置、及びスイッチ装置を備える充電口ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された充電装置には、充電口内において、リッドの開閉を検知するスイッチ、照明用ライト、及び充電用インジケータ等の電装品が個々に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-064504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の充電装置では、個々に配置されたスイッチ、照明用ライト、及び充電用インジケータそれぞれのシール、及びそれぞれを配置するためのスペースが必要となる。
【0005】
本発明は、スイッチ及び照明等それぞれの機能を維持しながら、スイッチ及び照明等のスペース効率及び組付け性の向上を図ることができるスイッチ装置、及びスイッチ装置を備える充電口ユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、パネルの装着孔を貫通する筒状の周壁部と、前記周壁部のうち前記パネルの外側の端部を塞ぐ操作部とを有し、進出位置と後退位置の間を進退可能で、少なくとも前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記操作部側の一部が前記装着孔から外側に露出する操作ノブと、前記操作ノブを進退可能に保持するホルダと、前記操作部に対向するように前記ホルダ内に配置され、前記後退位置から前記進出位置に進出された前記操作ノブによって操作されるスイッチ部と、前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記装着孔から露出する部分に設けられ、前記進退方向と交差する向きに第1の光源からの光を照射する照明部とを備える、スイッチ装置を提供する。
【0007】
本発明の他の態様は、車体パネルの受給口の車内側に配置され、前記受給口内に位置するように装着孔が形成された取付パネルと、前記取付パネルに配置された充電インレットと、前記取付パネルの前記装着孔に装着されたスイッチ装置とを備え、前記スイッチ装置は、前記取付パネルの前記装着孔を貫通する筒状の周壁部と、前記周壁部のうち前記取付パネルの外側の端部を塞ぐ操作部とを有し、進出位置と後退位置の間を進退可能で、少なくとも前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記操作部側の一部が前記装着孔から外側に露出する操作ノブと、前記操作ノブを進退可能に保持するホルダと、前記操作部に対向するように前記ホルダ内に配置され、前記後退位置から前記進出位置に進出された前記操作ノブによって操作されるスイッチ部と、前記後退位置にあるときに前記周壁部の前記装着孔から露出する部分に設けられ、前記充電インレットに向けて第1の光源からの光を照射する照明部とを備える、充電口ユニットを提供する。
【0008】
本発明によれば、後退位置にあるときに周壁部の装着孔から露出する部分に照明部が設けられているので、スイッチ装置がスイッチ及び照明それぞれの機能を維持しながら、スイッチ部と照明部をユニット化できる。これにより、スイッチ部及び照明部等を個別に設けた場合に比べて、スペース効率及び組付け性を向上できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スイッチ装置、及びスイッチ装置を備えた充電口ユニットにおいて、スイッチ及び照明等それぞれの機能を維持しながら、スイッチ及び照明等のスペース効率及び組付け性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るスイッチ装置を備える充電口ユニットの正面図。
図2】スイッチ装置を備える充電口ユニットの斜視図。
図3】取付パネルを車体幅方向内側からみたときの装着孔周辺の拡大斜視図。
図4】取付パネルを車体幅方向内側からみたときの装着孔周辺の拡大背面図。
図5図3におけるV-V線に沿った断面図。
図6】スイッチ装置の分解斜視図。
図7A図2における非操作時のスイッチ装置周辺の部分拡大図。
図7B図2における操作時のスイッチ装置周辺の部分拡大図。
図8図1のVIII-VIII線に沿った断面図。
図9図8のIX-IX線に沿った断面図。
図10】操作ノブとホルダの分解斜視図。
図11図1のXI-XI線に沿った断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係るスイッチ装置5を備える充電口ユニット2を示す。
【0013】
図1を参照すると、充電口ユニット2は、充電プラグ(図示せず)が接続される充電インレット15を備え、電気自動車のサイドパネル1に取り付けられている。充電インレット15は、電気自動車を走行駆動する電気を貯蔵するバッテリ(図示せず))に電気を補充するための受給部である。充電口ユニット2は、サイドパネル1の代わりに、ボンネットフード近傍等の車体前方に設けられてもよいし、バックドア近傍等の車体後方に設けられてもよい。
【0014】
添付図面に付したX方向は、車体の車長方向であり、Y方向は車体の車幅方向であり、Z方向は車体の車高方向である。個々の図において、X方向の矢印が示す向きが前側であり、矢印とは逆向きが後側である。Y方向の矢印が示す向きが車内側(内側)であり、矢印とは逆向きが車外側(外側)である。Z方向の矢印が示す向きが上側であり、矢印とは逆向きが下側である。さらに、本実施形態においては、充電口ユニット2は、サイドパネル1に設けられているので、スイッチ装置5を操作する場合の進退方向は、車体幅方向に一致する。
【0015】
図6を参照すると、スイッチ装置5は、1個のスイッチ51、第1の光源52、及び第2の光源53を備え、ユーザによる操作の検出、所定の文字ないし図形等の表示、充電インレット15の照明、及び充電状態の表示を行うことができる。つまり、本実施形態のスイッチ装置5は、1個のスイッチ51と2種の光源52,53をユニット化し、充電口ユニット2に組み付ける構成である。
【0016】
まず、スイッチ装置5を配置する充電口ユニット2について具体的に説明する。
【0017】
図1に示すように、充電口ユニット2を取り付けるサイドパネル1には、受給口としての開口部11が設けられている。車体幅方向から見て開口部11の形状は、本実施形態では概ね楕円形状であるが、必要に応じて変更可能である。
【0018】
図1に示すように、充電口ユニット2は、サイドパネル1に取り付けられる取付パネル20と、開口部11を解放可能に閉塞するリッド(図示せず)と、リッドを開閉させる駆動機構(図示せず)とを備える。充電口ユニット2は、スイッチ51が押圧操作されると、充電口ユニット2に設けられた図示しない制御部によって、駆動機構へ信号が出力されて、リッドが自動開閉されるようになっている。
【0019】
図2を参照すると、取付パネル20は、樹脂製(例えばポリプロピレン)で、開口部11を塞ぐ取付パネル本体21と、リッドを軸支する支持部22とを備える。取付パネル本体21には、充電インレット15が内部に配置される取付部23が設けられている。取付パネル本体21には、開口部11内に位置するように装着孔25が設けられている。
【0020】
取付部23は、車体幅方向の内側へ突出する環状の枠壁23aを備え、枠壁23aの車体幅方向の内端に取付口23bが形成されている。取付口23bには、車体幅方向内側から充電インレット15が配置されている。充電インレット15の接続部15aは、開口部11内に位置し、リッドの解放時に開口部11を介して車外側に露出される。
【0021】
図1に示すように、支持部22と取付部23の間には、リッドが備えるアーム(図示せず)が進退可能に挿通される挿通孔24が設けられている。取付パネル本体21には、閉位置のリッドと取付パネル本体21との間をシールするシール部材(図示せず)が取り付けられている。
【0022】
装着孔25は、リッドの解放時に開口部11を介して車外側にスイッチ装置5を露出させるために設けられている。装着孔25は、開口部11内に位置するように、取付パネル20に設けられた概ね矩形状の孔である。装着孔25は、充電インレット15の径方向外側に配置されている。
【0023】
次に、取付パネル20のうち、スイッチ装置5を装着する部分の構成を具体的に説明する。
【0024】
図1及び図2を参照すると、取付パネル20は、上下方向および前後方向からなる平面に沿って延びるプレート状である。枠壁23aは、取付パネル本体21に対して交差する幅方向に延びる環状で形成されている。取付パネル本体21は、第1凹部21aと、第2凹部21bとを有する。
【0025】
第1凹部21aは、取付パネル本体21に対して幅方向内側に環状に窪み、第1凹部21aは、第1底部21fと第1側壁部21gによって画定されている。第1底部21fは、平坦面であって、第1パネル部を構成している。第1側壁部21gは、第1底部21fの径方向外端部から幅方向外側に向かって立ち上がっている。第1凹部21aの前後方向寸法は、下側よりも上側が広く設定されている。より詳しくは、第1凹部21aは、図1における右上、すなわち車高方向上側が後ろ側に向かって膨出している。
【0026】
第2凹部21bは、第1凹部21aの周方向の一部を幅方向内側に窪ませて形成されている。第2凹部21bは、第1凹部21aを幅方向内側に一段下げて形成されている。第2凹部21bは、第2底部21hと第2側壁部21cによって画定されている。第2底部21hは、平坦面であって、第2パネル部を構成している。第2凹部21bは、第1凹部21aの車体前方側かつ上側の部位に設けられている。第2凹部21bは、充電インレット15の近傍で外側にある。
【0027】
第1底部21fと第2底部21hとの間には、段差によって第2側壁部21cが形成されている。第2側壁部21cは、充電インレット15側(取付パネル20の内側)に対向している。第2側壁部21cの車体幅方向寸法は、後述の照明部33aの車体幅方向寸法よりも大きく設定されている(図8参照)。
【0028】
図3に示すように、装着孔25は、取付部23の車体後側に設けられている。装着孔25は、第1凹部21aに形成された第1孔部25aと、第2側壁部21cに形成された第2孔部25bとを有する。第1孔部25aは第1凹部21aの第1底部21fを幅方向に貫通し、第2孔部25bは第2側壁部21cを前後方向に貫通している。第1孔部25aの前端と第2孔部25bの車体幅方向の外端とは、空間的に連なっている。第1孔部25aは、車体幅方向外側に開口し、第2孔部25bは充電インレット側に開口している。第2孔部25bは、充電インレット側開口を構成している。
【0029】
図4及び図5に示すように、取付パネル20には、装着孔25を取り囲むパネル周壁部26が設けられている。パネル周壁部26は、第1底部21fの車体幅方向内側の内端面21dからさらに車体幅方向内側に延びている。パネル周壁部26は、装着孔25の車体前方側、後方側、上方側、下方側に設けられた前壁部26a、後壁部26b、上壁部26c、下壁部26dを有する。前壁部26aは、第2底部21hによって構成されている。パネル周壁部26の内端面26eは、第2底部21hの内端面21eと一体的に形成されている。パネル周壁部26の内端面26eは、スイッチ装置5の後述するシール部材80が圧接されるパネルシール面として機能する。
【0030】
図3及び図4を参照すると、取付パネル20には、車体幅方向内側の面からさらに車体幅方向内側に向かって延びるプレート状の取付枠27が設けられている。取付枠27は、パネル周壁部26の上側、下側、及び後側を取り囲む、上プレート27a、下プレート27b、及び後プレート27cを有する。取付枠27は、パネル周壁部26の前側が開放するU字状に形成されている。取付枠27は、パネル周壁部26を取り囲んでいる。
【0031】
図4に示すように、上プレート27a及び下プレート27bには、スイッチ装置5を取り付けるための複数のボス27d,27e,27fが設けられている。上プレート27a、下プレート27b、及び後プレート27cは、複数のボス27d,27e,27f間を連結するように設けられている。図5に示すように、取付枠27の内端部27gは、パネル周壁部26の内端面26eよりも車体幅方向内側まで延びている。
【0032】
次に、スイッチ装置5について具体的に説明する。
【0033】
図2に示すように、スイッチ装置5は、取付パネル20に対して車体幅方向内側から取り付けられている。スイッチ装置5の少なくとも一部は、取付パネル20の装着孔25から露出するように配置されている。
【0034】
図6に示すように、スイッチ装置5は、操作ノブ30、ホルダ40、回路基板50、導光レンズ60、カバー70、及びシール部材80を備える。回路基板50には、スイッチ51、第1の光源52、及び第2の光源53が配置されている。図7Aに示すように、スイッチ装置5は、装着孔25を塞ぐように取付パネル20の車体幅方向内側に取り付けられる。
【0035】
図7A及び図7Bに示すように、操作ノブ30は、ホルダ40を介して取付パネル20に取り付けられ、装着孔25に対して進出位置と後退位置の間を進退可能に構成されている。進出位置とは、図7Bに示すように、操作ノブ30が取付パネル20の装着孔25に対して幅方向内側に押圧操作された状態を示す操作位置を意味する。後退位置とは、図7Aに示すように、操作ノブ30が押圧操作されていない非操作位置を意味する。
【0036】
操作ノブ30は、進退方向に沿って延びる筒状のノブ周壁部(周壁部)32と、ノブ周壁部32の外端を塞ぐ端壁部(操作部)31とを有し、ホルダ40に対して進退可能に保持されている。操作ノブ30は、後退位置にあるときにノブ周壁部32の端壁部31側の一部が装着孔25から外側に露出する。ノブ周壁部32は、装着孔25を貫通している。
【0037】
図6に示すように、端壁部31は、ホルダ40内に設けられた第1の光源52からの光を透過可能な第1透光部31aと、ホルダ40内に設けられた第2の光源53からの光を透過可能な第2透光部31bとを備える。操作ノブ30は、ノブ周壁部32の装着孔25から露出する部分に設けられ、進退方向と交差する向きに第1の光源52からの光を照射する照明部33aを備える。操作ノブ30には、シール部材80が一体に設けられている。シール部材80については後に詳述する。
【0038】
図6及び図8に示すように、ホルダ40は、取付パネル20に車体幅方向内側から取り付けられている。ホルダ40の車体幅方向外側には導光レンズ60が収容され、ホルダ40の車体幅方向内側には回路基板50が収容されている。回路基板50には、スイッチ51、第1の光源52、及び第2の光源53が配置されている。導光レンズ60は、第1導光レンズ61及び第2導光レンズ62を備える。
【0039】
ホルダ40は、ベース部42とホルダ周壁部43からなるホルダ本体41内に、第1導光レンズ61を収容する第1レンズ収容部46と、第2導光レンズ62を収容する第2レンズ収容部47とを有する。ホルダ40の車体幅方向外側は、操作ノブ30及びシール部材80によって覆われ、ホルダ40の車体幅方向内側は、カバー70によって覆われている。
【0040】
図8に示すように、操作ノブ30及びシール部材80は、ホルダ40の車体幅方向外側の開口を閉塞している。
【0041】
以下、操作ノブ30、ホルダ40、回路基板50、導光レンズ60、カバー70、及びシール部材80について具体的に説明する。
【0042】
図7Aを参照すると、操作ノブ30は、樹脂(例えばポリカーボネート)から成る。操作ノブ30は、装着孔25内に配置され、リッドの解放時に開口部11を介して車体幅方向外側に露出される。スイッチ装置5は、操作ノブ30を車体幅方向に進退させることで、押圧操作がなされる。
【0043】
図7Aに示すように、端壁部31は、装着孔25の第1孔部25aを臨むように取付パネル本体21に対向配置されて操作部を構成する。端壁部31は、進退方向(車体幅方向)に直交する前後方向及び上下方向の平面で形成されている。端壁部31は、第1孔部25aを塞ぐことが可能な大きさを有し、車体幅方向から見て矩形状である(図1参照)。スイッチ操作前の状態で、スイッチ装置5は、端壁部31の幅方向の外端面と、第1底部21fの外端面との幅方向位置が一致するように設けられている。
【0044】
図7Aを参照すると、ノブ周壁部32は、端壁部31の外周から車体幅方向内側に延びる。ノブ周壁部32は、前側面部33、後側面部34、下側面部35、及び上側面部2を備える。前側面部33は、装着孔25の第2孔部25bを臨むように第2側壁部21cに沿って配置される側面部である。前側面部33は、第2孔部25bを塞ぐことが可能な大きさで、第2側壁部21cに沿って延びる曲面状である。前側面部33は、第2側壁部21cと面一になるように設けられているので、前側面部33は、充電インレット15側(取付パネル20の内側)に向かっている。前側面部33には、照明部を構成する側方透光部33aが設けられている。
【0045】
図7Aを参照すると、側方透光部33aは、透光性を有する樹脂部材によって構成されている。側方透光部33aは、前後方向から見て前側面部33よりも小さい矩形状を有する。側方透光部33aは、第2孔部25bから露出している。図8に示すように、側方透光部33aは、前側面部33を前後方向に貫通させる(外周壁の内外を貫通する)貫通孔33cに嵌合されている。
【0046】
側方透光部33aは、スイッチ装置5が押圧操作されて、操作ノブ30が取付パネル20に対して幅方向内側へ摺動する際においても、側方透光部33aの少なくとも一部が第2底部21hよりも幅方向外側に位置するように、前側面部33に配置されている。すなわち、操作ノブ30が幅方向内側に押し込まれた場合においても、側方透光部33aは充電インレット15側に向かって露出が維持される位置に配置されている。
【0047】
図7Aに示すように、第1透光部31a及び、第2透光部31bは、端壁部31に設けられている。第1透光部31a及び、第2透光部31bは、透光性を有する樹脂からなる。第1透光部31aは、ユーザにリッドの開閉を操作するための操作ノブ30の位置を認識させるために設けられた所定の文字ないし図形である。第2透光部31bは、バッテリの充電状態を示すインジケータである。
【0048】
図8に示すように、第1透光部31aは、回路基板50に設けられた第1の光源52に対して対向配置されている。第1透光部31aは、第1の光源52からの光を透過させることで所定の文字ないし図形等を端壁部31に表示するようになっている。
【0049】
図9に示すように、第2透光部31bは回路基板50に設けられた第2の光源53に対して対向配置されている。第2透光部31bは、第2の光源53からの光を透過させることでバッテリの充電状態を端壁部31に表示する。
【0050】
図10に示すように、操作ノブ30は、ノブ周壁部32の内側で、端壁部31から車体幅方向内側に延びてノブ周壁部32内側を上下方向に仕切る仕切壁37を有する。仕切壁37は、上下方向及び車体前後方向の中央部に設けられている。仕切壁37には、前後方向の中央部で下端からさらに車体幅方向内側に突出する突出部37aが設けられている。
【0051】
図8に示すように、仕切壁37の突出部37aは、ホルダ40のベース部42の操作孔42c内に配置されたスイッチ51に対向配置されている。操作ノブ30が幅方向内側(進退方向)に操作されると、突出部37aが操作孔42c内に進入し、スイッチ51が押圧されるようになっている。突出部37aは、スイッチ51に近接して配置されている。操作ノブ30は、突出部37aを介してスイッチ51を操作する。
【0052】
図9に示すように、ノブ周壁部32の内側で仕切壁37の下側には、第1レンズ収容部46及び第1導光レンズ61が収容されている。ノブ周壁部32の内側で仕切壁37の上側には、第2レンズ収容部47及び第2導光レンズ62が収容されている。
【0053】
図6に示すように、ノブ周壁部32の車体幅方向の中央部には、周溝部38が設けられている。周溝部38は、照明部33aよりも車体幅方向内側に設けられている。図8に示すように、周溝部38には、ノブ周壁部32を取り囲んで環状のシール部材80が取り付けられている。
【0054】
図8に示すように、操作ノブ30は、ノブ周壁部32の車体幅方向の内端部32aは、組付け状態において、ホルダ40のベース部42よりも車体幅方向外側に位置するように、ホルダ40に対してシール部材80を介して保持されている。スイッチ装置5が押圧操作されていない状態では、ノブ周壁部32の内端部32aとベース部42との間、及び、端壁部31の内面とホルダ40の第1及び第2レンズ収容部46,47の幅方向外側の端部との間には、隙間Sがそれぞれ設けられている。これらの隙間Sを設けることによって、スイッチ装置5を押圧操作した場合において、操作ノブ30がホルダ40に対して幅方向内側に摺動可能(進退可能)になっている。
【0055】
図9及び図10に示すように、ノブ周壁部32には複数のノブ側ガイド部32bが設けられている。各ノブ側ガイド部32bは、ノブ周壁部32の内側に突出して車体幅方向に延びている。
【0056】
図10及び図11に示すように、ノブ周壁部32のうち前後方向に対向する前側面部33と後側面部34の幅方向内端部の近傍には、前後方向に貫通する第1係合孔33bおよび第2係合孔34aが設けられている。ノブ周壁部32のうち下方に位置する下側面部35の車幅方向内端部の近傍には、上下方向に貫通する第3係合孔35aが設けられている。図11に示すように、第1~3係合孔33b,34a,35aは、それぞれノブ周壁部32を貫通する開口部で形成されている。
【0057】
図6を参照すると、ホルダ40は、樹脂(例えばポリカーボネート)から成る。ホルダ40は、ホルダ本体41、基板保持部45、第1レンズ収容部46、及び第2レンズ収容部47を有する。ホルダ本体41は、車体幅方向のうち内端を閉塞して外端を開口した筒状である。ホルダ本体41は、ベース部42とホルダ周壁部43を有する。ベース部42には取付片44が形成されている。
【0058】
図8に示すように、ベース部42は、車体幅方向に直交する端壁部31に対向配置されている。図10を参照すると、ベース部42には、それぞれ車体幅方向に貫通する第1導光孔42aと、第2導光孔42bと、操作孔42cとが設けられている。第1導光孔42aはベース部42の下部に位置し、第2導光孔42bは第1導光孔42aよりもベース部42の上側に位置する。
【0059】
図8に示すように、第1導光孔42aは第1レンズ収容部46に連通している。図11に示すように、第2導光孔42bは第2レンズ収容部47に連通している。図10に示すように、操作孔42cは、第1導光孔42aと第2導光孔42bとの間で、ベース部42の上下方向及び前後方向の中央部に設けられている。本実施形態において、操作孔42cは、第1導光孔42aと連続的に設けられている。
【0060】
図6に示すように、ホルダ周壁部43は、第1レンズ収容部46および第2レンズ収容部47を内包し、ベース部42の車体幅方向外側の面から車体幅方向外側に延びている。ホルダ周壁部43は、概ね矩形状に形成され、車体幅方向から見て操作ノブ30の形状に対応した形状かつ、操作ノブ30よりも大きく形成されている。
【0061】
図8に示すように、ホルダ周壁部43は、第1レンズ収容部46及び第2レンズ収容部47よりもベース部42からの突出量が小さく、ホルダ周壁部43の幅方向の外端部43aは、第1レンズ収容部46及び第2レンズ収容部47よりも幅方向内側に位置している。ホルダ周壁部43は、取付パネル本体21のパネル周壁部26よりも幅方向内側に位置している。ホルダ周壁部43の幅方向の外端部43aは、取付パネル本体21の内端面26eに対向して配置されている。
【0062】
ホルダ周壁部43の内側かつ第1レンズ収容部46及び第2レンズ収容部それぞれの外側には、操作ノブ30(具体的には、ノブ周壁部32)が配置されている。ホルダ周壁部43の幅方向の外端部43aには、シール部材80のホルダ嵌合部83が嵌合されている。外端部43aと内端面26eとの間は、ホルダ嵌合部83の圧接によってシールされている。これにより、ホルダ40内への雨水や埃等の内部への侵入が防止される。
【0063】
図9に示すように、取付片44は、ベース部42の上端に2つ、ベース部42の下端1つ設けられている。各取付片44には、幅方向に貫通する孔部44aが形成されている。各孔部44aに車体幅方向内側から挿通された図示しないネジ(締結部材)によって、取付パネル本体21に設けられたボス27d,27e,27fにホルダ40が取り付けられている。
【0064】
図10に示すように、基板保持部45は、ベース部42の外周端から幅方向内側に延びる基板周壁部45aを備え、幅方向内側に開口する筒状に形成されている。基板保持部45の外形は、回路基板50が収容可能となるように回路基板50よりも大きく設定されている。
【0065】
基板周壁部45aには、回路基板50をガイドするための複数の基板ガイド部45bが設けられている。基板ガイド部45bは、基板周壁部45aの内側に突出して幅方向に沿って延びている。ベース部42には、回路基板50を固定するための取付穴45cが設けられている。
【0066】
図8に示すように、基板保持部45内には、回路基板50が収容されている。基板保持部45の幅方向内側の端部が、カバー70によって覆われている。
【0067】
図8に示すように、第1レンズ収容部46は、第1透光部31aおよび照明部33aに光源からの光を導く第1導光レンズ61を収容する。第1レンズ収容部46は、第1周壁部46aと隔壁部46gとを備える。
【0068】
図9に示すように、第1周壁部46aは、前側に位置する前壁部46b、後側に位置する後壁部46c、及び下側に位置する下壁部46dを有する。第1周壁部46aは、第1導光孔42aの前後方向及び下方を取り囲むように断面U字状に形成されている。第1周壁部46aには、上方が開放された開放部46eが設けられている。開放部46eは、操作ノブ30の仕切壁37に対向する位置に設けられている。開放部46eは、仕切壁37によって遮蔽されている。第1周壁部46a及び仕切壁37で覆われている部分は、上下方向及び前後方向が遮蔽されている。
【0069】
図8を参照すると、第1周壁部46aは、ベース部42の幅方向外側の面から幅方向外側に延びている。図8に示すように、前壁部46bには、上端部から前壁部46bの側方透光部33aに対応する位置に窓部46fが設けられている。窓部46fは、前壁部46bの幅方向外側への突出量を後壁部46cおよび下壁部46dよりも小さくすることで、第1周壁部46aが前方に開口するように形成されている。
【0070】
図8に示すように、隔壁部46gは、第1周壁部46aの幅方向外側の開口を覆うように設けられている。隔壁部46gは、後側よりも前側が幅方向外側に位置するように傾斜している。隔壁部46gの傾斜は、第1の光源52の光を、図8の矢印で示すように屈折させて照明部33aにガイドするための第1導光レンズ61の傾斜に沿っている。
【0071】
図8を参照すると、隔壁部46gは、第1導光レンズ61を介して第1透光部31aにガイドされる第1の光源52の光を調光するための調光部としての機能を有する。隔壁部46gには、幅方向に貫通する複数の孔部46h,46i,46jが設けられている。複数の孔部46h,46i,46jは、第1透光部31aに対応させて設けられている。
【0072】
図9に示すように、本実施形態において、複数の孔部46h,46i,46jは、隔壁部46gにおいて第1透光部31aの矢印に対応する位置の設けられた孔部46hと、第1透光部31aの矢印を取り囲む枠に対応する位置に設けられた孔部46i,46jとを有する。
【0073】
隔壁部46gは、複数の孔部46h,46i,46jが設けられていない部分において、第1の光源52からの光が幅方向外側に発光されるのを遮断する。したがって、第1透光部31aには、第1の光源52からの光が、複数の孔部46h,46i,46jを介して放射されるので、第1の光源52からの光を調光することで第1透光部31aが所望の輝度に調整される。
【0074】
図11に示すように、第2レンズ収容部47は、第2透光部31bに第2の光源53からの光を導く第2導光レンズ62を収容する。第2レンズ収容部47は、第2導光孔42bを取り囲む第2周壁部47aで形成されている。第2周壁部47aは、ベース部42の幅方向外側の面から幅方向外側に延びている。第2周壁部47aの内周面は、第2導光孔42bよりも大きく設定されている。
【0075】
図9に示すように、第1レンズ収容部46と第2レンズ収容部47は上下方向に離間して設けられている。第1レンズ収容部46と第2レンズ収容部47との間には、操作ノブ30の仕切壁37が挿通されるようになっている。
【0076】
図6及び図9に示すように、第1周壁部46a及び第2周壁部47aには、上下方向に延びる凹状のホルダ側ガイド部46k,47bが設けられている。ホルダ側ガイド部46k,47bは、ノブ側ガイド部32bに対して相補的に設けられている。これにより、スイッチ装置5の押圧操作時に、操作ノブ30のホルダ40に対する幅方向への摺動が、ガイドされるようになっている。各ノブ側ガイド部32bと、ホルダ側ガイド部46k,47bとは相補的に形成されている。
【0077】
図11に示すように、第1周壁部46a及び第2周壁部47aには、各周壁部46a,47aの外側に突出する突起状の第1~3の係合部が設けられている。第1係合部47cは、第2周壁部47aの前側の壁から前側に突出する突起からなり、操作ノブ30の第1係合孔33bに係合する。第2係合部47dは、第2周壁部47aの後側の壁から後側に突出する突起からなり、操作ノブ30の第2係合孔34aに係合する。第3係合部(図示せず)は、第1周壁部46aの下壁部46dから下方に突出する突起からなり、操作ノブ30の第3係合孔35aに係合する。第1~3係合孔33b,34a,35aに、ホルダ40に設けられた第1~3係合部47c,47dが係合することで、操作ノブ30とホルダ40とが係合状態となる。
【0078】
各係合孔33b,34a,35aは、各係合部47c,47dの幅方向寸法よりも大きく形成されている。換言すると、スイッチ装置5が押圧操作されていない状態では、係合部と係合孔との間には隙間が設けられている。これにより、係合孔と係合部とが、操作ノブ30のホルダ40に対する幅方向内側への摺動を許容するので、操作ノブ30がホルダ40に対して幅方向内側に摺動可能(進退可能)になっている。
【0079】
図11を参照すると、第1~3係合部47c,47dは、各周壁部46a,47a側の部位が各周壁部46a,47aと反対側の部位よりも幅方向外側に位置するように傾斜している。これにより、操作ノブ30がホルダ40に対して幅方向外側から係合されるときに、第1~3係合部47c,47dの傾斜によって、第1~3係合孔33b,34a,35aは各周壁部46a,47aと反対側に広がるように弾性変形しつつ、第1~3係合部47c,47dの突起を乗り越えることがガイドされる。第1~3係合部47c,47dを乗り越えた後に、第1~3係合孔33b,34a,35aが弾性復帰して、第1~3係合部47c,47dが第1~3係合孔33b,34a,35a内に配置されて、操作ノブ30とホルダ40とが係合される。
【0080】
図6に示すように、回路基板50には、スイッチ51、第1の光源52、第2の光源53、及び接続部54が配置されている。スイッチ51は、回路基板50のホルダ40側の面で、上下方向及び車体前後方向の中央部に配置されている。
【0081】
第1の光源52は、回路基板50のホルダ40側の面で、前後方向中央かつスイッチ51の下方側に配置されている。図8を参照すると、第1の光源52は、第1透光部31aと照明部33aを照明する。第1の光源52は、第1導光レンズ61の内端部に対応する位置に設けられている。
【0082】
第2の光源53は、回路基板50のホルダ40側の面で、前後方向中央かつスイッチ51の上方側に配置されている。図11を参照すると、第2の光源53は、第2透光部31bを照明する。第2の光源53は、3つの光源を有し、3つの異なる色のLED等で構成されている。
【0083】
図6に破線で示すように、接続部54は、回路基板50のホルダ40とは反対側の面に配置されている。接続部54は、スイッチ51、第1の光源52、及び第2の光源53等に電源等を供給する。接続部54は、回路基板50のホルダ40とは反対側の面から突出している。回路基板50のホルダ40とは反対側には、カバー70が配置されている。
【0084】
図8に示すように、第1導光レンズ61は、第1レンズ収容部46に収容されている。第1導光レンズ61は、全体として幅方向に延びる柱状である。第1導光レンズ61は、直行部61aと、斜行部61bとを有する。
【0085】
直行部61aは、車体幅方向から見て前方側が後方側よりも広い台形状を有する。直行部61aの幅方向内側端部は、第1の光源52に対向するように配置されている。
【0086】
斜行部61bは、直行部61aの幅方向外側の端部から前方に向かって延びている。斜行部61bは、後方側よりも前方側が幅方向外側に位置する。斜行部61bの直行部61aに対する傾斜角度は、第1の光源52の光を屈折させて、照明部33aにガイドできる所定角度に設定されている。斜行部61bの前端部は、前方視において矩形状を有している。斜行部61bの前端部は、照明部に対応した位置に配置されている。
【0087】
図9及び図11に示すように、第2導光レンズ62は、第2レンズ収容部47に収容されている。第2導光レンズ62は、車体幅方向から見て略正方形状で、車体幅方向に延びる柱状を有する。第2導光レンズ62の幅方向断面は、第2レンズ収容部47と概ね同じ大きさを有し、第2導光孔42bよりもわずかに大きく設定されている。
【0088】
図11に示すように、第2導光レンズ62は、第2レンズ収容部47の幅方向外側から第2レンズ収容部47内に挿入されて、ベース部42上に配置される。第2導光レンズ62の車体幅方向内端部は、第2の光源53に対向するように配置されている。
【0089】
図6に示すように、カバー70は、基板保持部45の内端部の開口を閉塞する。カバー70は、幅方向外側に開放された桶状を有する。カバー70の接続部54に対向する位置には、接続部54を貫通させるための開口71が設けられている。
【0090】
回路基板50及びカバー70の外周部には、基板保持部45の各突出部45b(図10参照)に対応する複数の凹部55,72が設けられている。複数の凹部55,72によって、回路基板50及びカバー70の基板保持部45内の位置決めがなされている。
【0091】
回路基板50及びカバー70の外周部には、基板保持部45に回路基板50及びカバー70を取り付けるための貫通孔56,73が設けられている。幅方向内側から貫通孔56,73を貫通させた締結部材(図示せず)を、ホルダ40の取付穴45cに取り付けることによって、回路基板50及びカバー70の基板保持部45がホルダ40に取り付けられる。
【0092】
図8を参照すると、シール部材80は、可撓性を有する材料(例えば、エラストマ)からなり、本実施形態においては、操作ノブ30と一体に成型されている。シール部材80は、操作ノブ30を取り囲む環状である。シール部材80は、第1孔部25aよりも外側に膨出する。シール部材80は、ノブ嵌合部81、腕部82、及びホルダ嵌合部83を有する。
【0093】
ノブ嵌合部81は、操作ノブ30の周溝部38に嵌合される。腕部82は、ノブ嵌合部81の幅方向における中央よりも幅方向外側から、シール部材80の周方向外側に延びる。腕部82は、取付パネル本体21のパネル周壁部26と前後方向及び上下方向にオーバラップする位置まで延びている。腕部82は、概ね端壁部31と平行に設けられている。
【0094】
ホルダ嵌合部83は、ホルダ周壁部43の外端部43aに対応した略矩形環状であり、腕部82の周方向の外端部で、周方向に連続して車体幅方向内側に開口する溝状を有する。ホルダ嵌合部83には、ホルダ40の外端部43aが嵌合されている。ホルダ嵌合部83は、ホルダ周壁部43の外端部43aと、これに対向するパネル周壁部26の内端面26eとの間に圧接されている。これにより、取付パネル20の車体幅方向内側への雨水や埃等の侵入が防止される。
【0095】
スイッチ装置5は、1つのシール部材80によって、操作ノブ30とホルダ40との間の空間への雨水や埃等の侵入の防止と、取付パネル20の車体幅方向内外を連通する装着孔25のシールとが果たされている。
【0096】
操作ノブ30を車体幅方向内側へ押圧操作すると、操作ノブ30と共にノブ嵌合部81が車体幅方向内側へ移動する。ホルダ嵌合部83は、ホルダ40と取付パネル20との間に圧接されているので、腕部82の周方向内側(操作ノブ30側)が、幅方向内側に弾性的に撓むことで、操作ノブ30と突出部37aがスイッチ51側へ移動する。操作ノブ30の押圧操作を止めると、腕部82が弾性的に復元することで、操作ノブ30と突出部37aがスイッチ51から離間する。
【0097】
上記実施形態に係る、スイッチ装置5及びスイッチ装置5を備えた充電口ユニット2によれば、次の作用効果を奏する。
【0098】
スイッチ装置5は、操作ノブ30が後退位置にあるとき、ノブ周壁部32の装着孔25から露出する部分に照明部33aが設けられているので、スイッチ装置5がスイッチ51及び照明部33aそれぞれの機能を維持しながら、スイッチ部51と照明部33aをユニット化できる。これにより、スイッチ部51及び照明部33a等を個別に設けた場合に比べて、スペース効率及び組付け性を向上できる。また、装着孔25から操作ノブ30のみを外部に露出させることで照明部33aによって充電インレットを照明することが可能となるため、装着孔25を小さくでき、デザイン性を向上できる。
【0099】
照明部33aは、操作ノブ30が進出位置にあるときにも、装着孔25からの露出が維持される位置に配置されているので、操作ノブ30の押圧操作時においても照明部33aの機能を維持できる。
【0100】
スイッチ装置は、端壁部(操作部)31に設けられた第1透光部31aと、照明部33aとは、第1透光部31aに対向配置された第1の光源52を有し、第1の光源52からの光を照明部33aへガイドする第1導光レンズ61と、第1透光部31aに向かう第1の光源52の光の一部を遮蔽する、ホルダに一体に形成された調光部としての隔壁部46gとを備えている。
【0101】
これにより、照明部33aと第1透光部31aとは必要な輝度が異なるが、調光部をホルダ40に一体に設けることで、1つの光源52で役割が異なる照明部33aと第1透光部31aの両方を照明することが簡単な構成で実現できる。
【0102】
取付パネル20は、装着孔25が形成された第1パネル部としての第1底部21fと、第2パネル部としての第2底部21hと、第1底部21fと第2底部21hとの間の第2側壁部21cに形成された充電インレット15側開口としての第2孔部25bとを備え、照明部33aは、第2孔部25bから充電インレット15側に露出する。
【0103】
これにより、取付パネル20からの操作ノブ30の突出量を抑えることができ、見栄えが向上できる。
【0104】
操作ノブ30は、ノブ周壁部32を環状に囲むシール部材80を備え、シール部材80は、取付パネル20とホルダ40との間に挟み込まれているので、スイッチ装置をユニット化することによって、スイッチ、照明部、及び透光部それぞれにシール部を設ける必要がなく、より効率よく構造の簡素化及び組付け性の向上が図れる。
【0105】
本発明のスイッチ装置5は、車体パネル(パネル)に直接取り付けられてもよい。また、スイッチ装置5は、車両における充電口ユニット2以外の機器にも適用でき、同様の作用及び効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0106】
1 サイドパネル
2 充電口ユニット
5 スイッチ装置
15 充電インレット
20 取付パネル
21f 第1底部(第1パネル部)
21h 第2底部(第2パネル部)
25 装着孔
25b 第2孔部
30 操作ノブ
31 端壁部(操作部)
31a 第1透光部
31b 第2透光部
32 ノブ周壁部(周壁部)
33a 照明部
33 側面部
37 仕切壁
37a 突出部
40 ホルダ
46 第1レンズ収容部
46g 隔壁部(調光部)
47 第2レンズ収容部
51 スイッチ(スイッチ部)
52 第1の光源
53 第2の光源
61 第1導光レンズ
62 第2導光レンズ
80 シール部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11