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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148387
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】エア搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 53/40 20060101AFI20231005BHJP
   B65G 65/32 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
B65G53/40
B65G65/32 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056374
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】山下 ▲恵▼
(72)【発明者】
【氏名】井川 弘大
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大輝
(72)【発明者】
【氏名】田中 遥子
【テーマコード(参考)】
3F047
3F075
【Fターム(参考)】
3F047CA02
3F047CC01
3F075BA01
3F075BB03
3F075CA01
3F075CA02
3F075CA06
3F075CA09
3F075CC03
3F075CC15
3F075CC22
3F075CD08
(57)【要約】
【課題】筐体の上部に投入補助部を設ける際に位置合わせをしやすいエア搬送装置を提供する。
【解決手段】エアを通す送風管と、上部に投入口を有し、投入口から投入される搬送物を下方に排出可能なホッパと、ホッパから排出される搬送物を受け取る受取口と受取口から受け取った搬送物に送風管からのエアを供給するエア供給口とエア供給口からのエアにより搬送される搬送物を排出するための排出口とを有する混相機と、ホッパ、混相機及び送風管を内部に収容する筐体2と、投入口への搬送物の投入を補助する投入補助部3と、を備え、投入口は、筐体の上部に向かって開口するように筐体に設けられ、投入補助部は、筐体の上部に着脱可能であり、かつ、下面に係合部36を備え、筐体は、投入補助部が上部に配置された状態で、係合部が係合可能な被係合部284を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアを通す送風管と、上部に投入口を有し、該投入口から投入される搬送物を下方に排出可能なホッパと、該ホッパから排出される前記搬送物を受け取る受取口と該受取口から受け取った前記搬送物に前記送風管からのエアを供給するエア供給口と該エア供給口からのエアにより搬送される前記搬送物を排出するための排出口とを有する混相機と、前記ホッパ、前記混相機及び前記送風管を内部に収容する筐体と、前記投入口への前記搬送物の投入を補助する投入補助部と、を備え、
前記投入口は、前記筐体の上部に向かって開口するように前記筐体に設けられ、
前記投入補助部は、前記筐体の上部に着脱可能であり、かつ、下面に係合部を備え、
前記筐体は、前記投入補助部が上部に配置された状態で、前記係合部が係合可能な被係合部を備えるエア搬送装置。
【請求項2】
前記筐体は、前記筐体を上方から吊り上げるために用いられる吊り輪を固定可能な吊り輪固定部を備え、
前記被係合部は、前記筐体に対して着脱可能に設けられた突起であり、
前記係合部は、前記被係合部に係合可能な窪みであり、
前記吊り輪は、前記吊り輪固定部に対して着脱可能に設けられ、
前記吊り輪が取り外された前記吊り輪固定部には、前記被係合部を装着可能である請求項1に記載のエア搬送装置。
【請求項3】
前記投入補助部は、前記搬送物を内部に収容可能であり、内部に収容された前記搬送物を排出するための搬送物排出口を下部に備えるタンク本体と、該タンク本体を固定し、かつ、前記係合部を下面に有する固定フレームと、前記搬送物排出口及び前記投入口を連結する投入連結部と、を備え、
前記投入連結部は、一端部が前記搬送物排出口に連結可能であり、他端部が前記投入口に連結可能であり、かつ、外力を加えることにより軸線を曲げることができるように構成された筒状体である請求項1又は2に記載のエア搬送装置。
【請求項4】
前記投入補助部は、前記投入口に嵌合可能であり、前記投入連結部の他端部が連結されるコネクタを備え、
前記筐体は、前記投入口に嵌合したコネクタを、前記嵌合した状態で固定可能なキャッチを備え、
前記キャッチは、前記投入口に前記嵌合したコネクタに対して出退可能な嵌合部を備え、
前記嵌合部は、突出方向に付勢されている請求項3に記載のエア搬送装置。
【請求項5】
前記固定フレームは、フォークリフトのフォーク爪を挿し込み可能なフォークポケットを有し、
前記フォークポケットは、前記搬送物排出口よりも上方の位置に設けられる請求項3又は4に記載のエア搬送装置。
【請求項6】
前記投入補助部は、前記搬送物を内部に収容可能であり、かつ、内部に収容された前記搬送物を排出するための搬送物排出口を下部に備えるタンク本体と、前記搬送物排出口及び前記投入口を連結する投入連結部と、均圧連結部と、を備え、
前記ホッパの上部には、前記ホッパの内部と外部を連通する圧抜穴が設けられ、
前記タンク本体は、前記タンク本体の内部と外部を連通する均圧穴が設けられ、
前記投入連結部は、前記搬送物排出口と前記投入口の間を外部に対して密閉し、
前記均圧連結部は、前記圧抜穴及び前記均圧穴を連結する管状体であり、前記圧抜穴及び前記均圧穴の間を外部に対して密閉する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエア搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気で搬送物を搬送するエア搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エア搬送装置として、特許文献1に記載のようなエア搬送装置が知られている。エア搬送装置は、筐体と、筐体の内部に設けられ、かつ、搬送物が投入される投入口を上方に有するホッパと、ホッパの下方に設けられ、ホッパから搬送物が投入される送風管と、送風管にエアを供給するブロアと、を備える。また、エア搬送装置は、ホッパ、送風管、及び、ブロアが筐体の内部に設けられ、投入口は、筐体の上方に対して開口するように構成されている。
【0003】
上記のようなエア搬送装置では、搬送物が収容されたコンテナバッグ等を筐体の上方に設け、コンテナバッグの下方に設けられる排出口から投入口に搬送物を投入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-75788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のようなエア搬送装置に搬送物を投入する際には、コンテナバッグなどを保持したり、コンテナバッグに収容された搬送物を一旦貯留したりして、筐体の上部に搬送物の投入を補助する投入補助部が設けられる場合がある。しかしながら、筐体の上部に投入補助部を設ける際に、筐体の上部に対して投入補助部の位置合わせをしづらかった。
【0006】
そこで、本発明は、筐体の上部に投入補助部を設ける際に位置合わせをしやすいエア搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のエア搬送装置は、エアを通す送風管と、上部に投入口を有し、該投入口から投入される搬送物を下方に排出可能なホッパと、該ホッパから排出される前記搬送物を受け取る受取口と該受取口から受け取った前記搬送物に前記送風管からのエアを供給するエア供給口と該エア供給口からのエアにより搬送される前記搬送物を排出するための排出口とを有する混相機と、前記ホッパ、前記混相機及び前記送風管を内部に収容する筐体と、前記投入口への前記搬送物の投入を補助する投入補助部と、を備え、前記投入口は、前記筐体の上部に向かって開口するように前記筐体に設けられ、前記投入補助部は、前記筐体の上部に着脱可能であり、かつ、下面に係合部を備え、前記筐体は、前記投入補助部が上部に配置された状態で、前記係合部が係合可能な被係合部を備える。
【0008】
かかる構成によれば、投入補助部は係合部を備え、筐体は、投入補助部が上部に配置された状態で係合部が係合可能な被係合部を備えるので、係合部と被係合部の係合によって、投入補助部の筐体に対する位置合わせを行うことができる。
【0009】
また、前記筐体は、前記筐体を上方から吊り上げるために用いられる吊り輪を固定可能な吊り輪固定部を備え、前記被係合部は、前記筐体に対して着脱可能に設けられた突起であり、前記係合部は、前記被係合部に係合可能な窪みであり、前記吊り輪は、前記吊り輪固定部に対して着脱可能に設けられ、前記吊り輪が取り外された前記吊り輪固定部には、前記被係合部を装着可能であるよう構成することもできる。
【0010】
かかる構成によれば、吊り輪及び被係合部は吊り輪固定部に対して着脱可能に設けられるので、必要がない場合には、吊り輪及び被係合部は吊り輪固定部から外すことで搬送物を収容する収容容器などが吊り輪又は被係合部に引っ掛かることを抑制できる。
【0011】
また、前記投入補助部は、前記搬送物を内部に収容可能であり、内部に収容された前記搬送物を排出するための搬送物排出口を下部に備えるタンク本体と、該タンク本体を固定し、かつ、前記係合部を下面に有する固定フレームと、前記搬送物排出口及び前記投入口を連結する投入連結部と、を備え、前記投入連結部は、一端部が前記搬送物排出口に連結可能であり、他端部が前記投入口に連結可能であり、かつ、外力を加えることにより軸線を曲げることができるように構成された筒状体であるよう構成することもできる。
【0012】
かかる構成によれば、搬送物排出口と投入口を筒状の投入連結部で連結するので、投入補助部の筐体に対する位置がずれたとしても、搬送物排出口と投入口を投入連結部で連結でき、かつ、搬送物排出口と投入口の間から搬送物が外部に飛散することを抑制できる。
【0013】
また、前記投入補助部は、前記投入口に嵌合可能であり、前記投入連結部の他端部が連結されるコネクタを備え、前記筐体は、前記投入口に嵌合したコネクタを、前記嵌合した状態で固定可能なキャッチを備え、前記キャッチは、前記投入口に前記嵌合したコネクタに対して出退可能な嵌合部を備え、前記嵌合部は、突出方向に付勢されているよう構成することもできる。
【0014】
かかる構成によれば、投入連結部が連結されるコネクタを投入口に嵌合させる場合において、コネクタをキャッチで固定できるので、コネクタを投入口に嵌合させやすくなる。
【0015】
また、前記固定フレームは、フォークリフトのフォーク爪を挿し込み可能なフォークポケットを有し、前記フォークポケットは、前記搬送物排出口よりも上方の位置に設けられるよう構成することもできる。
【0016】
かかる構成によれば、フォークポケットが搬送物排出口よりも上方の位置に設けられるので、タンク本体の内部に搬送物が収容された状態において、フォークポケットよりも下方に搬送物の一部が位置する。よって、搬送物が収容された状態の投入補助部がフォークリフトに運搬される際に安定した状態となる。
【0017】
また、前記投入補助部は、前記搬送物を内部に収容可能であり、かつ、内部に収容された前記搬送物を排出するための搬送物排出口を下部に備えるタンク本体と、前記搬送物排出口及び前記投入口を連結する投入連結部と、均圧連結部と、を備え、前記ホッパの上部には、前記ホッパの内部と外部を連通する圧抜穴が設けられ、前記タンク本体は、前記タンク本体の内部と外部を連通する均圧穴が設けられ、前記投入連結部は、前記搬送物排出口と前記投入口の間を外部に対して密閉し、前記均圧連結部は、前記圧抜穴及び前記均圧穴を連結する管状体であり、前記圧抜穴及び前記均圧穴の間を外部に対して密閉するよう構成することもできる。
【0018】
かかる構成によれば、搬送物排出口と投入口の間が外部に対して密閉されているので、投入口に搬送物を投入した際の吹き上げにより搬送物が外部に飛散することを抑制でき、かつ、圧抜穴と均圧穴が連結されるので、搬送物を投入することで高まったホッパの内圧を、搬送物を排出したことで内圧が低下したタンク本体に逃がすことができる。よって、搬送物の外部への飛散を抑制しつつ、ホッパの内圧の上昇及びタンク本体の内圧の低下による悪影響を抑制できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、筐体の上部に投入補助部を設ける際に位置合わせをしやすいエア搬送装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明のエア搬送装置の筐体を前方側から見た斜視図である。
図2】同筐体を左方側から見た斜視図である。
図3】後壁を外した状態の同筐体の背面図である。
図4】左壁の一部を省略した同筐体の左側面図である。
図5】右壁の一部を省略した同筐体の右側面図である。
図6】前壁の一部を省略した同筐体の正面図である。
図7】同エア搬送装置のホッパ及びロータリバルブを示す概要図である。
図8】同エア搬送装置の正面図である。
図9】同エア搬送装置の側面図である。
図10】同ホッパのカプラを示す平面図である。
図11】同カプラ及びコネクタを示す平面図である。
図12】同カプラ及びコネクタを示す側面図である。
図13】投入補助部の別の実施形態を示す側面図である。
図14】別の実施形態の投入補助部の使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第一実施形態に係るエア搬送装置1を、図1乃至図12を参照して説明する。このエア搬送装置1は、例えば、寒冷地等において暖房装置の熱源として使用される木質のペレット(搬送物)を貯蔵するサイロ内に該ペレットを搬送するために用いられるが、エアで搬送可能な搬送物を所定の場所まで搬送するものに使用可能である。搬送物としては、木質のペレットや、木質以外のペレット(樹脂のペレット)の他、家畜飼料、干し草等であってもよい。また、その他各種の粒状体、細長状体、気流に乗せて移動可能な物体であってもよい。
【0022】
図1及び図2に示すように、エア搬送装置1は、略立方体形状に構成され、前壁2A、後壁2B、左壁2C、右壁2D、上壁2E、下壁2Fを有する筐体2を備えている。この筐体2内には、後述するエア供給源21(図3参照)、モータ22(図3参照)、送風管23(図3参照)、カプラ25を有するホッパ24、ロータリバルブ26(図5参照)、混相機27(図5参照)、等を備えている。尚、以下において、前壁2Aがある側を前側とし、後壁2Bがある側を後側とし、左壁2Cがある側を左側とし、右壁2Dがある側を右側とし、上壁2Eある側を上側とし、下壁がある側を下側として説明する。また、図1及び図2では、ホッパ24の開口部分24Aを覆うカプラ25を省略している。前壁2A、後壁2B、左壁2C、右壁2Dのそれぞれの下方には、フォークリフトの一対のフォーク爪を挿入して筐体2を持ち上げるための一対の貫通穴であるフォークポケットZ,Zを備えている。また、図8及び図9に示すように、エア搬送装置1は、搬送物を筐体2(具体的にはホッパ24)の内部に投入することを補助する投入補助部3を備え、筐体2に投入補助部3を設置した状態で使用される。
【0023】
筐体2には、吊り輪281が設けられている。吊り輪281は、筐体2を上方から吊り上げるワイヤに連結される環状部282と、環状部282に連結されたボルト部283と、を備える、いわゆるアイボルトである。吊り輪281は、筐体2の上部の複数個所に設けられており、本実施形態では、上壁2Eの四隅に設けられている。このような吊り輪281は、筐体2の上部に設けられた吊り輪固定部20に固定されており、本実施形態で吊り輪281は吊り輪固定部20に対して着脱可能である。具体的に、吊り輪固定部20は、筐体2の上方に向かって開口するように形成された雌ねじ部分であり、該雌ねじに吊り輪281のボルト部283を螺合することで、吊り輪281が吊り輪固定部20に固定され、ボルト部283を雌ねじから取り外すことで吊り輪281を吊り輪固定部20から取り外すことができる。
【0024】
また、図8に示すように、筐体2には、後述する投入補助部3の係合部36が係合可能な被係合部284が設けられている。被係合部284は、筐体2の上壁2Eから上方に突出するように設けられる突起である。具体的に、被係合部284は、筐体2の上方に突出する突起本体部285と、突起本体部285に連結されたボルト部286と、を備える。被係合部284は、筐体2に対して着脱可能に設けられており、具体的には、吊り輪281が取り外された吊り輪固定部20に対して着脱可能である。即ち、被係合部284は、吊り輪固定部20の雌ねじに対してボルト部286を螺合することで吊り輪固定部20に固定され、ボルト部286を雌ねじから取り外すことで被係合部284を吊り輪固定部20から取り外すことができる。
【0025】
エア供給源21は、図3図5に示すように、筐体2の下側で左後側に配置されるモータ22により駆動され、エアに圧力を与えて気流として送り出すブロワから構成されている。そして、エア供給源21へエアを吸気する吸気管211の先端に騒音抑制用のサイレンサ212が接続され、吸気管211から吸引したエアを送出口(排気口)に接続された送風管23に送り出すようにしている。サイレンサ212は、モータ22の上方の空きスペースに配置されている。エア供給源21は、筐体2の下側で右後側に配置されている。尚、モータ22の駆動プーリ22Aとエア供給源21の従動プーリ21Aとに伝動ベルト(図示せず)が巻回されており、モータ22の駆動プーリ22Aの駆動回転力が伝動ベルトを介してエア供給源21の従動プーリ21Aに伝達されてエア供給源21が駆動する。
【0026】
送風管23は、エア供給源21から送り出されたエアを筐体2の外部へ送り出すように案内するものであり、エア供給源21の右端の送出口に接続され、筐体2の右端まで延びてから90度曲げられて前方斜め下方に延びてから再度90度曲げられて筐体2の左側へ延びて混相機27のエア供給口27Aに接続される平面視略U字状の第1管部23A(図6参照)と、混相機27の排出口27Cに一端が接続され他端が筐体2の左端まで延びる直線状の第2管部23B(図6参照)と、を備えている。
【0027】
第1管部23Aは、1本の管部から構成されていてもよいし、複数本(2本以上の任意の本数)の管部から構成してもよい。また、図2に示すように、第2管部23Bの他端に対応する筐体2の左壁2Cの下方側で前側には、開閉自在な扉213を備えている。この扉213を開放操作することにより、第2管部23Bの他端の排出口に所定場所まで搬送するためのホース(図示せず)の一端を接続することができる。尚、前記第2管部23Bの他端の排出口には、図2に示すように、着脱可能なキャップ214が装着されており、該排出口に前記ホース(図示せず)を接続する時には、キャップ214を取り外すことになる。
【0028】
ホッパ24は、図7に示すように、搬送物を投入するための投入口25Aを上端部に備え、投入された搬送物を下方から排出するための排出口24Bと、を有する上下が開放された筒状部材から構成されている。この筒状部材は、それの横断面積が下方側ほど小さくなるように構成されている。本実施形態で、ホッパ24は、上部に開口部分24Aを有する筒状部材としてのホッパ本体241と、ホッパ本体241の開口部分24Aを塞ぐ板状のカプラ25と、を備える。本実施形態のホッパ本体241は、横断面における面積が、上方が広く、下方が狭い錘状に構成されている。
【0029】
図10に示すように、カプラ25は、ホッパ本体241の開口部分24Aを塞ぐ板状のカプラ本体251と、カプラ本体251に形成された厚み方向に貫通する投入口25Aと、上方に突出する円筒状体で形成されるカプラ本体251の厚み方向に貫通する第一圧抜穴25Bと、キャッチ29と、キャッチ29と対向する位置に設けられる補助固定部252と、カプラ本体251に固定される仕切部材253と、を備える。第一圧抜穴25Bには、ホッパ24内部から吹き上がった搬送物を捕集可能なバグフィルタ254が取付けられる(図8参照)。投入口25Aは、後述する投入補助部3のコネクタ33を嵌合可能な穴である(図11参照)。
【0030】
図11に示すように、キャッチ29は、投入口25Aに嵌合したコネクタ33を固定可能に構成されており、具体的には、投入口25Aに嵌合したコネクタ33に対して出退可能な嵌合部291と、嵌合部291を内部で摺動可能に保持する保持筒292と、嵌合部291に連結され、嵌合部291の出退の状態を操作可能なレバー部293と、を備える。本実施形態で嵌合部291は、突出状態でコネクタ33に嵌合可能である。また、嵌合部291は、突出方向に付勢されており、レバー部293を付勢に抗って操作することで嵌合部291を退避状態にすることができる。補助固定部252は、水平方向に貫通する補助固定穴252aが複数形成された壁体である。補助固定穴252aは、棒状体(例えばピンP)を水平方向に延びるように挿通可能であり、挿通した棒状体(ピンP)を介してコネクタ33を固定する。
【0031】
また、図7に示すように、カプラ本体251には、下方に延伸する仕切部材253を着脱可能である。仕切部材253は、カプラ本体251の下面に当接した状態で複数のボルトにより着脱可能に取り付けられる金属製の板状体である。具体的に、仕切部材253は、板状の仕切本体部255と、仕切部材253の前面に左右方向に間隔をあけて溶接により取り付けられた複数の補強用リブ256と、を備えている。
【0032】
ロータリバルブ26は、図5図7に示すように、ホッパ24内に投入された搬送物をその搬送量を調整して混相機27(図6参照)へ送り出すものであり、ホッパ24から搬送物を受け取るケーシング26Kと、ケーシング26Kの下方に水平軸X回りに回転する回転軸と、回転軸の外周において周方向に等間隔をあけて径方向に突設された複数(8枚)の羽根26a~26hと、を有している。回転軸は、モータM(図5参照)により駆動回転される。
【0033】
ここで、仕切部材253は、図7に示すように、水平軸Xが前側から見て時計回りに回転する複数の羽根26a~26hのうちの12時の方向を向いた位置の羽根26aが前記時計回り(図7の矢印方向F1)に回転する側(図7の羽根26aの延長線Yの右側)である吸い込み側に配置され、投入口25Aは、仕切部材253よりも吸い込み側に配置されている。このように、仕切部材253を、時計回りに回転する複数の羽根26a~26hのうちの12時の方向を向いた位置の羽根26aが時計回りに回転する側である吸い込み側に配置するとともに、投入口25Aを、仕切部材253よりも吸い込み側に配置することによって、ホッパ24に吹き上がるエアを投入口25Aが配置された吸い込み側ではなく、吹き上げ側に供給することによって、吹き上げられた搬送物が投入口25Aから外部へ排出されることを抑制できる。前記吹き上げ側は、図7に示す(12時の方向を向いた位置よりも回転方向上手側に位置する羽根26a~26h)が時計回りに(図7の矢印方向F2)に回転することによってホッパ24側にエアが吹き上げられる側である。尚、水平軸Xを前側から見て反時計回りに回転させる場合には、図7において吹き上げ側と吸い込み側とが逆の配置になる。
【0034】
本実施形態のカプラ25は、ホッパ本体241の開口部分24Aを覆うように配置された状態で、第一圧抜穴25Bが、ホッパ本体241の内部のうち吹き上げ側の上方に設けられ、投入口25Aは、ホッパ本体241の内部のうち、吸い込み側の上方に設けられる。よって、ロータリバルブ26からの吹き戻しでホッパ24内部の内圧が高まる場合には主に吹き上げ側の内圧が高まるので、吹き抜け側の上方に設けられる第一圧抜穴25Bから外部に高まった内圧が逃げる。
【0035】
混相機27は、図6に示すように、略直方体形状の箱体から構成され、この箱体に、ホッパ24からロータリバルブ26を介して排出される搬送物を受け取る上下方向に開口する受取口27Bと、受取口27Bから受け取った搬送物に送風管23の第1管部23Aからのエアを供給する左右方向に開口する前記エア供給口27Aと、エア供給口27Aからのエアにより搬送される搬送物を排出する左右方向に開口する排出口27Cと、が形成されている。つまり、箱体の上壁に受取口27Bが形成され、箱体の右壁にエア供給口27Aが形成され、箱体の左壁に排出口27Cが形成されている。
【0036】
次に、筐体2の上部に設けられる投入補助部3について説明する。図8及び図9に示すように、投入補助部3は、例えばフレキシブルコンテナバックのような収容容器に収容された搬送物を筐体2の内部(具体的にはホッパ24の内部)に投入することを補助する部位である。本実施形態の投入補助部3は、収容容器に収容された搬送物を一旦貯留し、該貯留した搬送物を筐体2の内部に投入する、タンク装置として構成される。
【0037】
投入補助部3は、搬送物を内部に収容可能であり、内部に収容された搬送物を排出するための搬送物排出口31Aを下部に備えるタンク本体31と、タンク本体31を固定し、かつ、被係合部284と係合可能な係合部36を下面に有する固定フレーム32と、投入口25Aに嵌合可能なコネクタ33と、搬送物排出口31A及び投入口25Aを連結する投入連結部34と、管状の均圧連結部35と、を備える。このような投入補助部3は、筐体2の上部に設置して用いられる。
【0038】
図8に示すように、固定フレーム32は、4枚の金属製の板状体を組み合わせて構成された筒状の枠体であり、内部にタンク本体31が固定される。具体的に、固定フレーム32は、タンク本体31が固定される筒状の枠体を構成するフレーム板321と、フレーム板321に沿って上下方向に延びるフレーム足部322と、を備える。本実施形態の固定フレーム32は、四角筒状に構成されており、内部の四隅にフレーム足部322が設けられている。また、フレーム足部322はフレーム板321よりも下方まで延伸するように設けられている。また、本実施形態の固定フレーム32には、下端部に操作開口32Sが設けられている。操作開口32Sは、フレーム板321の少なくとも1面の下端部が他のフレーム板321の下端部よりも上方に位置することで形成されている。このような操作開口32Sは、後述するタンク本体31を操作する際や、コネクタ33を投入口25Aに装着する際に、作業員が作業しやすくするために設けられる。さらに、固定フレーム32の上端部には、フレーム吊り輪323が設けられる。フレーム吊り輪323は、投入補助部3を吊り具(例えばクレーン)で吊り上げる際に、ワイヤなどが固定される部位である。
【0039】
固定フレーム32の下部には、係合部36が設けられている。係合部36は、固定フレーム32を筐体2の上部に設置した際に、筐体2の上面に設けられた被係合部284に対して係合する位置に設けられ、本実施形態では各フレーム足部322の下面に係合部36が設けられている。係合部36は、上方に凹となる窪みであり、内部に被係合部284の突起部が嵌入可能である。具体的に、係合部36は、横断面の上方が狭く下方が広い窪みであり、本実施形態では、錘状に形成された窪みである。
【0040】
タンク本体31は、固定フレーム32の内側に固定された筒状体であり、搬送物を収容可能である。具体的に、タンク本体31は、上端に形成された搬送物を投入可能な開口を開閉するハッチ311を備える。また、タンク本体31は、横断面の面積が下方側ほど小さくなる絞り部312と、絞り部312の下方に設けられ、搬送物排出口31Aを形成する筒状のパイプ部313と、を有している。絞り部312は、左右方向で相対向する壁部が上下方向途中部分から下方に向かうほど相手側の壁部に近づく傾斜部314a,314bを備えている。水平方向に対する左側の傾斜部314aの角度θ1を、水平方向に対する右側の傾斜部314bの角度θ2に比べて小さくしている。パイプ部313内には、バタフライバルブ(図示せず)が設けられ、そのバタフライバルブを開閉操作する操作ハンドル315がパイプ部313から外部に突出している。また、パイプ部313の下端部は、搬送物排出口31Aとして構成されており、バタフライバルブを開いた際に、搬送物排出口31Aからタンク本体31の下方に搬送物が排出されるように構成されている。さらに、タンク本体31には、タンク本体31の内外を連通する均圧穴316が形成されている。均圧穴316は、タンク本体31の側方に向かって開口するように形成された穴であり、本実施形態では、タンク本体31の上端部に設けられている。均圧穴316は、下部(搬送物排出口31A)から搬送物を排出する際に、排出する搬送物の体積に相当する空気をタンク本体31の内部に流入させることで、タンクの内部と外部との圧力を均すための穴である。
【0041】
図11及び図12に示すように、コネクタ33は、投入口25Aに嵌合可能な部位であり、投入口25Aに嵌合した状態でタンク本体31の内部と外部とを連通する複数の穴を形成する。具体的に、コネクタ33は、厚み方向に貫通する複数の穴が形成された板状のコネクタ本体331と、コネクタ本体331に形成された穴と連通するように設けられた、上方に突出する筒状の投入筒部332及び圧抜筒部333と、コネクタ本体331の外縁部から上方に突出するように設けられた被固定壁334と、コネクタ本体331に連結されるハンドル335と、を備える。本実施形態のコネクタ本体331は、平面視における面積が、投入口25Aに比べて小さい板状体であり、投入口25Aに嵌合可能である。また、本実施形態のコネクタ本体331には、内径の異なる2つの穴が形成されており、内径が大きい方の穴は、搬送物が投入される投入穴331Aであり、内径が小さい方の穴は、ホッパ24内部の内圧を外部に逃がすための第二圧抜穴331Bである。即ち、コネクタ本体331には、コネクタ33が投入口25Aに嵌合した状態で投入口25Aに対して開口する穴(投入穴331A及び第二圧抜穴331B)が形成されている。また、コネクタ本体331には、内径が大きい方の穴(投入穴331A)が連通するように投入筒部332が設けられ、内径が小さい方の穴(第二圧抜穴331B)に連通するように圧抜筒部333が設けられている。ハンドル335は、コネクタ33を投入口25Aに嵌合する際又は投入口25Aから取り外す際に把手となる部位である。
【0042】
投入筒部332は、コネクタ本体331に形成された穴(投入穴331A)と連通するように設けられた筒状体である。本実施形態の投入筒部332は、投入穴331Aの外縁に内縁が一致するように設けられた筒状体である。
【0043】
圧抜筒部333は、コネクタ本体331に形成された穴(第二圧抜穴331B)と連通するように設けられた筒状体である。本実施形態の圧抜筒部333は、第二圧抜穴331Bの外縁に内縁が一致するように設けられた筒状体である。また、本実施形態の圧抜筒部333は、投入筒部332よりも内径が小さい筒状体である。
【0044】
被固定壁334は、嵌合部291が嵌合可能な被嵌合穴334a及び補助固定部252の補助固定穴252aに挿通された棒状体(例えばピンP)が嵌合可能な被補助固定穴334bを有する壁体である。具体的に、被固定壁334は、コネクタ本体331の左右両端部に設けられる一対の壁体であり、左右方向に貫通する複数の穴を有する。本実施形態の被固定壁334は、コネクタ33が投入口25Aに嵌合した状態で、被嵌合穴334aが嵌合部291と対向し、被補助固定穴334bが補助固定穴252aと対向するように構成されている。
【0045】
図8及び図12に示すように、投入連結部34は、搬送物排出口31Aと投入口25Aとを連結する筒状体であり、具体的には、一端部がパイプ部313に連結され、他端部が投入筒部332に連結されることで、搬送物排出口31Aから排出された搬送物を投入口25Aに案内する筒状体である。本実施形態の投入連結部34は、可撓性を有し、外力を受けることで軸線方向に曲げることができるように構成されている。具体的に、投入連結部34は、布製(織布又は不織布)や合成樹脂材料で構成された筒状体である。本実施形態で投入連結部34は、着脱可能に構成されており、具体的には、一端部がパイプ部313の外周面に紐などで固縛され、他端部が投入筒部332の外周面に紐などで固縛される。
【0046】
図9に示すように、均圧連結部35は、第二圧抜穴331Bと均圧穴316を外部に対して密閉した状態で連結する管状体である。具体的に、均圧連結部35は、一端部が均圧穴316に連結され、他端部が圧抜筒部333に連結された管状体である。また、均圧連結部35は、一端部が均圧穴316に連結され、固定フレーム32に沿って延びる可撓性を有さない管体である固定連結部351と、固定連結部351の他端部と圧抜筒部333を連結する、可撓性を有する管体である可撓連結部352と、を備える。本実施形態の均圧連結部35は、一端部が、溶接やフランジ接合などの手段で、均圧穴316と連通するようにタンク本体31に固定されており、他端部は、圧抜筒部333に対して着脱可能であり、具体的には、圧抜筒部333の外周面に固縛されて圧抜筒部333に連結される。
【0047】
固定フレーム32の内面、筐体2の上面及び絞り部312の外面の間には、デッドスペースSが形成されている。本実施形態の固定フレーム32には、デッドスペースSにフォークリフトの一対のフォーク爪(図示せず)を挿入して投入補助部3を持ち上げるための一対の貫通穴であるフォークポケットV,Vが形成されている。フォークポケットは、搬送物排出口31Aより上部に設けられており、デッドスペースSを通って固定フレーム32の対向する面を貫通するように設けられている。また、デッドスペースSには、第一圧抜穴25Bに取り付けられたバグフィルタ254が設けられる。バグフィルタ254は、袋状であり、ホッパ24内部から外部に流出する空気によって、デッドスペースSの内部で膨らむように構成されている。
【0048】
このようなエア搬送装置1において、収容容器から筐体2内部に搬送物を投入する方法について説明する。
【0049】
本実施形態では、まず、収容容器に収容された搬送物をタンク本体31に投入する。具体的には、タンク本体31の上部に設けられるハッチ311を開き、上部の開口から搬送物をタンク本体31に投入する。
【0050】
次に、図8及び図9に示すように、搬送物をタンク本体31に収容した投入補助部3を筐体2の上部に設置する。投入補助部3は、例えば、フォークポケットVにフォーク爪を挿入したフォークリフトや、フレーム吊り輪323にワイヤなどを連結した吊り具(クレーン等)によって筐体2の上部に設置される。ここで、筐体2の上部に設けられる被係合部284(突起本体部285)に筐体2の下面に設けられる係合部36(窪み)に係合するように投入補助部3を筐体2の上部に設置する。本実施形態の突起本体部285及び窪みは上方が狭く下方が広い錘状に構成されているので、投入補助部3の筐体2に対する位置が多少ずれていたとしても、突起本体部285の外周面に沿って係合部36が移動することで、ずれを修正できる。このように、係合部36と被係合部284が係合するように投入補助部3を筐体2の上部に設置することで、筐体2と投入補助部3の位置合わせを容易にすることができる。このように、本実施形態のエア搬送装置1は、フォークリフトや吊り具(クレーン)等の搬送装置を用いた、水平方向での位置合わせの精度が高くない状態における投入補助部3の筐体2への設置に特に適している。
【0051】
また、図12に示すように、カプラ25の投入口25Aにコネクタ33を嵌合させて固定する。具体的に、カプラ25の投入口25Aにコネクタ33を嵌合させて、キャッチ29の嵌合部291及び補助固定穴252aに挿通された棒状体(例えばピンP)でコネクタ33を固定する。本実施形態では、突出状態の嵌合部291を付勢に抗って被固定壁334で退避側に押すことで嵌合部291を退避状態とし、コネクタ33を投入口25Aに嵌合させる。そして、コネクタ33が投入口25Aに嵌合すると、嵌合部291と被嵌合穴334aが対向し、嵌合部291が付勢によって突出状態となって被嵌合穴334aに嵌合する。さらに本実施形態では、嵌合部291が被嵌合穴334aに嵌合した状態で、補助固定穴252aと被固定壁334の被補助固定穴334bを対向させて、棒状体(ピンP)を挿通する。以上の工程により、コネクタ33がカプラ25の投入口25Aに固定される。
【0052】
次に、図8及び図9に示すように、投入連結部34でタンク本体31の搬送物排出口31Aと投入筒部332とを連結する。具体的には、投入連結部34の一端側をパイプ部313に固定し、投入連結部34の他端側を投入筒部332に固定する。以上の工程により、搬送物排出口31Aと投入口25A(具体的には、投入口25Aに対して開口した投入穴331A)が投入連結部34によって連結される。ここで、投入連結部34は、可撓性を有し、外力を加えることにより軸線方向に曲げることができるように構成されているので製造公差等によって投入補助部3の筐体2に対する位置がずれていたとしても、搬送物排出口31Aと投入口25Aを連結できる。
【0053】
次に、図9に示すように、均圧連結部35で均圧穴316と第二圧抜穴331Bを連結する。具体的には、均圧連結部35の他端部を圧抜筒部333に固定することで、均圧穴316と第二圧抜穴331Bが連結される。均圧穴316と第二圧抜穴331Bが均圧連結部35で連結されると、均圧穴316と第二圧抜穴331Bが外部に対して密閉した状態で連結される。
【0054】
上記の工程で、搬送物排出口31Aと投入口25Aが投入連結部34によって連結され、第二圧抜穴331Bと均圧穴316が均圧連結部35で連結された状態で、タンク本体31の操作ハンドル315を操作して、バタフライバルブを開き、搬送物排出口31Aから搬送物を落下させると、搬送物は、投入連結部34及び投入筒部332によって投入口25Aに案内され、投入口25Aからホッパ24内部に投入される。本実施形態で、投入口25Aは、ホッパ24内部の仕切部材253で仕切られた空間のうち、吸い込み側の上方に設けられているので、投入された搬送物は吸い込み側に投入される。
【0055】
搬送物が投入口25Aからホッパ24内部に投入されると、ホッパ24内部の内圧が高まる。特に、本実施形態では、ホッパ24内部の吸い込み側の空間に搬送物が投入されるので、ホッパ24内部の仕切部材253で仕切られた空間のうち、吸い込み側の内圧が高まる。一方で、タンク本体31から搬送物が排出されるので、タンク本体31の内圧が低下する。よって、吸い込み側の上方に設けられた第二圧抜穴331Bと均圧穴316とを連結する均圧連結部35によって、内圧の高いホッパ24内部(特に吸い込み側)からタンク本体31に圧力を逃がすことができる。具体的には、タンク本体31から投入された搬送物の体積に相当する量の空気が、ホッパ24内部(特に吸い込み側)からタンク本体31に流れることで、ホッパ24内部の圧力をタンク本体31に逃がすことができる。このように、搬送物をホッパ24に投入した際にホッパ24内部から外部に流出する空気が、均圧連結部35を介してタンク本体31に流れるので、外部に流出する空気と一緒に吹き上がった搬送物がエア搬送装置1の外部に流出することを抑制できる。
【0056】
以上の工程により、収容容器から筐体2内部に搬送物を投入することができる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について一例を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0058】
例えば、係合部36及び被係合部284は、筐体2の上面の四隅に対応する位置に設けられる場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、被係合部284を筐体2の上面の四隅以外の位置に設けることもできるし、筐体2の側面から外方に突出するように設けることもできる。このような構成であっても、被係合部284に係合部36を係合させることで、筐体2に対して投入補助部3の位置を合わせることができる。また、係合部36が窪みとして構成され、被係合部284が突起として構成される場合について説明したが、このような場合に限らず、係合部36を突起として構成し、被係合部284を窪みとして構成することもできる。
【0059】
また、被係合部284は、吊り輪固定部20に着脱可能に設けられる場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、筐体2の上部に着脱不能に設けられることもできる。また、被係合部284が吊り輪固定部20に設けられる場合であっても、本実施形態のようにすべての吊り輪固定部20に設けられる場合に限らず、一部の吊り輪固定部20にのみ設けられるように構成することもできる。一部の吊り輪固定部20にのみ被係合部284が設けられる場合にあっては、被係合部284が設けられない吊り輪固定部20には吊り輪281が設けられた状態のまま筐体2の上部に投入補助部3を設置するよう構成することもできる。
【0060】
さらに、ホッパ本体241の上部の開口部分24Aにはカプラ25が装着され、カプラ25によって投入口25A及び第一圧抜穴25Bが形成される場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、ホッパ本体241の上部に直接投入口25A及び第一圧抜穴25Bが設けられている構成とすることもできる。
【0061】
また、投入口25Aには、コネクタ33が嵌合する場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、投入連結部34を直接投入口25Aに連結するように構成することもできる。
【0062】
さらに、コネクタ33によって、投入口25A部分に第二圧抜穴331Bが形成され、第二圧抜穴331Bと均圧穴316は均圧連結部35によって連結される場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、第二圧抜穴331Bと均圧穴316が連結されておらず、第二圧抜穴331Bにバグフィルタ254が装着されるように構成し、均圧穴316は外部に開放した状態とすることもできるし、第二圧抜穴331B及び均圧穴316を設けない構成とすることもできる。
【0063】
また、エア供給源21が筐体2の内部に設けられる場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、筐体2の外部(例えば、筐体2を搬送する特装車)にエア供給源21を設け、エア供給源21から送風管23の給気口に送風するように構成することもできる。
【0064】
さらに、投入連結部34は、可撓性を有する筒状体である場合について説明したが、このような構成に限らず、例えば、可撓性のない(剛性の)複数の筒状体を、関節部分で可動となるように上下方向で連結して構成することもできる。このような構成であっても、投入連結部34は、外力によって軸線方向を曲げることができるので、投入補助部の筐体に対する位置がずれたとしても、搬送物排出口と投入口を投入連結部で連結できる。
【0065】
また、投入補助部3は、収容容器に収容された搬送物を一旦貯留するタンク本体31を備え、タンク本体31からホッパ24内に搬送物を投入することで、搬送物の投入を補助する場合について説明したが、このような構成に限らない。例えば、投入補助部3は、収容容器を保持することで、投入口25Aへの搬送物の投入を補助するように構成することもできる。
【0066】
具体的に、図13及び図14に示すように、投入補助部3は、収容容器4を保持する保持フレーム37と、保持フレーム37を固定する固定フレーム32と、を備える。即ち、本実施形態での投入補助部3は、収容容器4としてのフレキシブルコンテナバックを載置可能な載置台である。本実施形態の固定フレーム32は、棒状で、上下方向に延びる複数の縦フレーム38と、棒状で、縦フレーム38間に亘って延びる複数の横フレーム39と、を備える。縦フレーム38は、筐体2の四隅に対応した位置にそれぞれ設けられ、横フレームは縦フレーム38の上端部同士及び下端部同士を連結するように設けられる。また、縦フレーム38の下部には、係合部36が設けられている。係合部36の構成は、第一実施形態と同様である(図14参照)。保持フレーム37は、内部に収容容器4を収容可能な空間を形成する枠体であって、本実施形態では、上方が広く、下方が狭くなるような空間を形成する枠体である。
【0067】
上記のような投入補助部3で収容容器4に収容された搬送物の投入を補助する場合には、まず、筐体2の上部に投入補助部3を設置する。ここで、投入補助部3の係合部36を筐体2の被係合部284と係合させることで、投入補助部3の筐体2に対する位置合わせをすることができる。次に、筐体2の上部に設置された投入補助部3の保持フレーム37の内部に収容容器4を設置し、収容容器4の底面排出口41を投入口25Aの内部に挿入して開く。以上の手順により、収容容器4内の搬送物をホッパ24内部に投入できる。また、上記の手順において、収容容器4が投入補助部3に保持された状態で収容容器4内の搬送物をホッパ24内部に投入できるので、投入途中に収容容器4を吊り具やフォークリフトなどで持ち上げておく必要がないため、収容容器4からホッパ24内部への搬送物の投入を補助できる。
【符号の説明】
【0068】
1…エア搬送装置、2…筐体、2A…前壁、2B…後壁、2C…左壁、2D…右壁、2E…上壁、2F…下壁、20…吊り輪固定部、21…エア供給源、21A…従動プーリ、211…吸気管、212…サイレンサ、213…扉、214…キャップ、22…モータ、22A…駆動プーリ、23…送風管、23A…第1管部、23B…第2管部、24…ホッパ、24A…開口部分、24B…排出口、241…ホッパ本体、25…カプラ、25A…投入口、25B…第一圧抜穴、251…カプラ本体、252…補助固定部、252a…補助固定穴、253…仕切部材、254…バグフィルタ、255…仕切本体部、256…リブ、26…ロータリバルブ、26a~26h…羽根、26K…ケーシング、27…混相機、27A…エア供給口、27B…受取口、27C…排出口、281…吊り輪、282…環状部、283…ボルト部、284…被係合部、285…突起本体部、286…ボルト部、29…キャッチ、291…嵌合部、292…保持筒、293…レバー部、3…投入補助部、31…タンク本体、311…ハッチ、312…絞り部、313…パイプ部、314a,314b…傾斜部、315…操作ハンドル、316…均圧穴、32…固定フレーム、32S…操作開口、321…フレーム板、322…フレーム足部、323…フレーム吊り輪、33…コネクタ、331…コネクタ本体、331A…投入穴、331B…第二圧抜穴、332…投入筒部、333…圧抜筒部、334…被固定壁、334a…被嵌合穴、334b…被補助固定穴、335…ハンドル、34…投入連結部、35…均圧連結部、351…固定連結部、352…可撓連結部、36…係合部、37…保持フレーム、38…縦フレーム、39…横フレーム、4…収容容器、41…底面排出口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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