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特開2023-148591X線発生装置、X線装置、X線発生装置の制御方法、及びプログラム
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  • 特開-X線発生装置、X線装置、X線発生装置の制御方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148591
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】X線発生装置、X線装置、X線発生装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01J 35/00 20060101AFI20231005BHJP
   H05G 1/66 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H01J35/00 A
H05G1/66
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056707
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 孝仁
【テーマコード(参考)】
4C092
【Fターム(参考)】
4C092AA01
4C092AB07
4C092AB12
4C092BD17
4C092BE06
4C092DD30
(57)【要約】
【課題】凍結したLM軸受の液体金属を効率的に融解すること。
【解決手段】実施形態のX線発生装置は、X線管装置と、冷却管と、ヒータと、ラジエータと、推定部と、加熱制御部と、を持つ。X線管装置は、ハウジング内に配置されたX線管を有する。冷却管は、前記X線管装置のハウジングに接続され、前記ハウジング内に冷媒を循環供給する。ヒータは、前記冷却管に設けられている。ラジエータは、前記冷却管を介して前記X線管装置と接続されている。推定部は、前記X線管内の軸受に含まれる液体金属の状態を推定する。加熱制御部は、前記液体金属の状態に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内に配置されたX線管を有するX線管装置と、
前記X線管装置のハウジングに接続され、前記ハウジング内に冷媒を循環供給する冷却管と、
前記冷却管に設けられたヒータと、
前記冷却管を介して前記X線管装置と接続されたラジエータと、
前記X線管内の軸受に含まれる液体金属の状態を推定する推定部と、
前記液体金属の状態に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する加熱制御部と、を備える、
X線発生装置。
【請求項2】
前記加熱制御部は、前記液体金属が凍結していると推定されたときに、前記ヒータを加熱する、
請求項1に記載のX線発生装置。
【請求項3】
前記ラジエータによる前記冷媒の冷却を制御する冷却制御部を更に備え、
前記加熱制御部は、前記冷却制御部による制御に更に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する、
請求項1または2に記載のX線発生装置。
【請求項4】
前記加熱制御部は、前記冷却制御部によりラジエータを制御して前記冷媒を冷却する制御を停止しているときに、前記ヒータを加熱する、
請求項3に記載のX線発生装置。
【請求項5】
前記X線管を回転制御するロータの出力を取得する出力取得部を更に備え、
前記推定部は、前記ロータの出力に基づいて、前記液体金属の状態を推定する、
請求項1または2に記載のX線発生装置。
【請求項6】
前記推定部は、前記ロータの出力が出力閾値以下であるときに、前記液体金属が凍結していると推定する、
請求項5に記載のX線発生装置。
【請求項7】
前記推定部は、前記液体金属の凍結度合いを推定し、
前記加熱制御部は、前記液体金属の凍結度合いに更に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する、
請求項1から6のうちいずれか1項に記載のX線発生装置。
【請求項8】
前記加熱制御部は、前記液体金属の凍結度合いが高いほど、前記ヒータの加熱温度を高く制御する、
請求項7に記載のX線発生装置。
【請求項9】
前記加熱制御部は、前記X線管装置の起動時に前記液体金属の凍結度合いが高いほど、前記ヒータの加熱温度を高く制御する、
請求項8に記載のX線発生装置。
【請求項10】
前記冷媒を前記ラジエータから前記ハウジングに向けて供給するポンプと、
前記液体金属の状態に基づいて、前記ポンプを作動制御するポンプ制御部と、を更に備え、
前記ポンプ制御部は、前記液体金属の凍結度合いに基づいて、前記ポンプの作動量を制御する、
請求項1から9のうちいずれか1項に記載のX線発生装置。
【請求項11】
前記ポンプ制御部は、前記液体金属の凍結度合いが高いほど、前記ポンプの作動量を大きく制御する、
請求項10に記載のX線発生装置。
【請求項12】
前記推定部は、前記X線管の起動時に、前記X線管を回転制御するロータのアイドリングの試行回数を判定し、
前記加熱制御部は、前記アイドリングの試行回数が多いほど、前記ヒータの加熱温度を高く制御する、
請求項1から6のうちいずれか1項に記載のX線発生装置。
【請求項13】
前記冷媒を前記ラジエータから前記ハウジングに向けて供給するポンプと、
前記液体金属の状態に基づいて、前記ポンプを作動制御するポンプ制御部と、を更に備え、
前記推定部は、前記X線管の起動時に、前記X線管を回転制御するロータのアイドリングの試行回数を判定し、
前記ポンプ制御部は、前記アイドリングの試行回数が多いほど、前記ポンプの作動量を大きく制御する、
請求項1から6のうちいずれか1項に記載のX線発生装置。
【請求項14】
請求項1から13のうちいずれか1項に記載のX線発生装置を用いたX線装置。
【請求項15】
コンピュータと、
ハウジング内に配置されたX線管を有するX線管装置と、
前記X線管装置のハウジングに接続され、前記ハウジング内に冷媒を循環供給する冷却管と、
前記冷却管に設けられたヒータと、
前記冷却管を介して前記X線管装置と接続されたラジエータと、を備えるX線発生装置の前記コンピュータが、
前記X線管内の軸受に含まれる液体金属の状態を推定し、
前記液体金属の状態に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する、
X線発生装置の制御方法。
【請求項16】
コンピュータと、
ハウジング内に配置されたX線管を有するX線管装置と、
前記X線管装置のハウジングに接続され、前記ハウジング内に冷媒を循環供給する冷却管と、
前記冷却管に設けられたヒータと、
前記冷却管を介して前記X線管装置と接続されたラジエータと、を備えるX線発生装置の前記コンピュータに、
前記X線管内の軸受に含まれる液体金属の状態を推定させ、
前記液体金属の状態に基づいて、前記ヒータの加熱を制御させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線発生装置、X線装置、X線発生装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
X線管装置として、X線管内のターゲットを高速回転させるために、液体金属を含む軸受(以下、LM軸受)を備えるものがある。LM軸受に含まれる液体金属は凝固点が高いので、冬季におけるX線管装置の輸送時や車載搭載システムなどにおいて、液体金属が凍結する現象が生じる。液体金属が凍結すると、ターゲット(回転陽極)が回転しにくくなったり回転しなかったりする。このため、液体金属が凍結しているときには、例えば、ターゲットを回転させるためのステータコイルを電磁誘導発熱させて、輻射熱によってX線管内の液体金属を融解させていた。
【0003】
しかし、ステータコイルから液体金属への熱伝達の効率は高くない。このため、ステータコイルを電磁誘導発熱させて輻射熱を発生させたとしても、LM軸受における液体金属を融解させるために多大な時間を要することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-217531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、凍結したLM軸受の液体金属を効率的に融解することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のX線発生装置は、X線管装置と、冷却管と、ヒータと、ラジエータと、推定部と、加熱制御部と、を持つ。X線管装置は、ハウジング内に配置されたX線管を有する。冷却管は、前記X線管装置のハウジングに接続され、前記ハウジング内に冷媒を循環供給する。ヒータは、前記冷却管に設けられている。ラジエータは、前記冷却管を介して前記X線管装置と接続されている。推定部は、前記X線管内の軸受に含まれる液体金属の状態を推定する。加熱制御部は、前記液体金属の状態に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態のX線発生装置の構成の一例を示す図。
図2】制御装置100に処理の一例を示すフローチャート。
図3】制御装置100に処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、実施形態のX線発生装置、X線装置、X線発生装置の制御方法、及びプログラムについて説明する。
【0009】
図1は、実施形態のX線発生装置の構成の一例を示す図である。実施形態のX線発生装置1は、例えば、X線管装置10と、冷却管20と、ラジエータ30と、ヒータ40と、制御装置100と、を備える。X線発生装置1は、X線管装置10と、ラジエータ30と、を含む概念である。X線発生装置1は、例えば、X線CT装置やX線診断装置などのX線装置の一部として利用される。
【0010】
X線管装置10は、例えば、ハウジング11内に配置されたX線管12を有する。ハウジング11内は、密閉空間とされている。X線管12は、ハウジング11内の密閉空間に収容されている。X線管12は、取付部材13を介してハウジング11の内側面における所定位置に固定されている。
【0011】
X線管12は、真空外囲器14を備える。真空外囲器14内には、円盤状の回転陽極15が設けられている。回転陽極15は、陽極ターゲット層が設けられた円盤部15Aと、円盤部15Aを支持する軸部15Bとを備える。軸部15Bの回転に伴い、円盤部15Aも回転する。回転陽極15は、図示しない陰極が発生する熱電子の衝突を受けてX線を発生させる。発生したX線は、X線管12の外に放出される。
【0012】
真空外囲器14内には、ロータ16が設けられている。ロータ16には、回転陽極15の軸部15Bが接続されている。真空外囲器14におけるロータ16が設けられた位置の周囲には、ステータコイル17が配置されている。ステータコイル17は、取付部材13と真空外囲器14の間に介在されている。
【0013】
ステータコイル17は、インバータ装置などの専用電源50が接続されている。また、専用電源50は、制御装置100に接続されている。制御装置100により、ロータ駆動信号が送信された場合に、専用電源50がステータコイル17に制御電流を供給することにより、ロータ16が作動して回転する。
【0014】
回転陽極15における軸部15Bの周囲にはLM軸受18が設けられている。LM軸受18は、X線管12内の軸受であり、例えば、液体金属を潤滑剤として用いる動圧式すべり軸受である。LM軸受18に含まれ、潤滑剤として用いられる液体金属は、例えば、ガリウム(Ga)またはガリウム-インジウム-錫(Ga-In-Sn)合金である。液体金属は、その他の金属でもよい。
【0015】
ハウジング11内における密閉空間には冷却液が充填されている。冷却液は、例えば、絶縁油である。X線管12は、ハウジング11に充填された冷却液との間で熱交換することによって冷却される。X線管12は、冷却液の内部に浸かった状態でハウジング11に収容されている。
【0016】
ハウジング11の内部にはX線管センサ19が設けられている。X線管センサ19は、例えば、温度センサ19Aと、出力センサ19Bと、を備える。温度センサ19Aは、ハウジング11内における冷却液の温度を検出する。出力センサ19Bは、X線管12に関する出力、例えば回転する回転陽極15の回転数を検出する。
【0017】
X線管センサ19は、制御装置100に接続されている。X線管センサ19は、検出結果を制御装置100に送信する。例えば、温度センサ19Aは、検出した冷却液の温度を示す温度信号を制御装置100に送信する。出力センサ19Bは、回転陽極15の回転数を示す回転数信号を制御装置100に送信する。
【0018】
出力センサ19Bは、X線管12に関する出力を、回転数以外の態様で検出するセンサでもよい。出力センサ19Bは、例えば、回転数センサであり、回転する回転陽極15の回転加速度を検出してもよい。出力センサ19Bは、トルクセンサであり、回転する回転陽極15に出力されるトルクを検出してもよい。これらの場合、出力センサ19Bは、回転加速度信号やトルク信号を制御装置100に送信する。X線管12に関する出力は、ロータ16にかかる負荷やロータ16における電流値、電圧値、電力値などでもよい。出力センサ19Bに代えてまたは加えて、専用電源50がステータコイル17へ供給している制御電流の消費電力、電流値、電圧値、トルクなどを専用電源50自身が監視して回転陽極15の回転数信号を検出してもよい。
【0019】
ハウジング11の外側面には、冷却管20が取り付けられる第1取付口11Aと、第2取付口11Bが設けられている。第1取付口11A及び第2取付口11Bに取り付けられた冷却管20の内側は、ハウジング11の内側と連通する。ハウジング11の内側の冷却液は、第1取付口11Aを通ってハウジング11の外部(冷却管20内)に排出され、ハウジング11の外部(冷却管20内)の冷却液は、第2取付口11Bを通ってハウジング11内に流入される。
【0020】
冷却管20は、ハウジング11内に冷却液を循環供給する。冷却液は、冷媒の一例である。冷却管20における流入口から冷却液が流入し、排出口から冷却液が排出される。冷却管20は、直管や曲管のほか、ラジエータ30内に配置されたベローズ21を備えている。
【0021】
ラジエータ30は、冷却管20を介してX線管装置10と接続されている。X線管装置10では、X線管12との熱交換により冷却液が加熱される。ラジエータ30は、X線管装置10により加熱されて排出された冷却液を冷却する。ラジエータ30は、例えば、ファン31と、開閉シャッター32と、ポンプ33と、フィン34と、を備える。
【0022】
ファン31は、回転可能な回転翼を備え、ファン31が作動して回転翼が回転することにより、冷却管20に向けて冷風が供給される。ファン31が作動して冷却管20に冷風が供給されることにより、冷却管20内の冷却液と外部の空気との間で熱交換が行われて冷却液が冷却される。
【0023】
開閉シャッター32は、冷却管20を挟んだファン31の反対側に配置されている。開閉シャッター32は、ファン31が作動しているときに開放し、ファン31が停止しているときに閉鎖する。ファン31が作動しているときに開閉シャッター32が開放することにより、冷却管20内の冷却液との間で熱交換されて温度が高くなった空気がラジエータ30の外部に排出されやすくなる。
【0024】
ポンプ33は、冷却管20に設けられている。ポンプ33が作動することにより、冷却管20内を冷却液が循環するとともに、X線管装置10のハウジング11に冷却液を循環供給する。ファン31、開閉シャッター32、及びポンプ33は、制御装置100に電気的に接続されている。ファン31の作動、開閉シャッター32の開閉、及びポンプ33の作動は、制御装置100により制御可能とされている。
【0025】
フィン34は、冷却管20の周囲に複数設けられている。ファン31によりラジエータ30の内部に供給される空気は、フィン34に向けられる。フィン34が設けられることにより、ラジエータ30内の空気に対する接触面積が大きくなり、冷却管20内の冷却液の冷却効果が高められる。
【0026】
ヒータ40は、例えば、冷却管20内を流通する冷却液の流通方向に見て、フィン34が設けられた位置の上流側に設けられた第1ヒータ41と、下流側に設けられた第2ヒータ42と、を備える。第1ヒータ41及び第2ヒータ42は、いずれも、例えば、冷却管20をシリコンラバーで覆ったシリコンラバーヒータである。
【0027】
第1ヒータ41と第2ヒータ42は、同じ種類のヒータでもよいし異なる種類ヒータでもよい。ここでは、第1ヒータ41及び第2ヒータ42の両方を設けるが、第1ヒータ41及び第2ヒータ42のいずれかを設けるようにしてもよい。以下、第1ヒータ41第2ヒータ42を区別しない場合には、ヒータ40として説明を進める。
【0028】
ヒータ40は、制御装置100に電気的に接続されている。制御装置100の制御によりヒータ40が作動することにより、冷却管20内を流通する冷却液がヒータ40により加熱される。制御装置100は、第1ヒータ41及び第2ヒータ42を同時に作動させるように制御してもよいし、第1ヒータ41及び第2ヒータ42を独立して作動させるように制御してもよい。
【0029】
制御装置100は、例えば、送受信装置110と、入力インターフェース120と、処理回路130と、記憶部140と、を備える。送受信装置110は、X線管装置10におけるステータコイル17、X線管センサ19、ラジエータ30におけるファン31、開閉シャッター32、ポンプ33、及びヒータ40に電気的に接続されている。
【0030】
送受信装置110は、X線管センサ19により送信される温度信号や回転数信号などの信号を受信する。送受信装置110は、受信した信号を処理回路130に出力する。送受信装置110は、処理回路130により出力された信号をステータコイル17、ファン31、開閉シャッター32、ポンプ33、及びヒータ40に送信する。
【0031】
入力インターフェース120は、各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号(受付信号)に変換して処理回路130に出力する。入力インターフェース120は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパネル等を含む。入力インターフェース120は、例えば、マイク等の音声入力を受け付けるユーザインターフェースであってもよい。入力インターフェース120がタッチパネルである場合、入力インターフェース120は、ディスプレイの表示機能を兼ね備えるものであってもよい。
【0032】
なお、本明細書において入力インターフェースはマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
【0033】
処理回路130は、例えば、出力取得機能131と、推定機能132と、冷却制御機能133と、加熱制御機能134と、ポンプ制御機能135と、ロータ制御機能136と、を備える。処理回路130は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶装置(記憶回路)に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
【0034】
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。記憶装置(記憶部140)にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。記憶部140は、X線発生装置1によりX線を発生させる際の各種パラメータや凍結したLM軸受18の液体金属が溶融するまでの待ち時間(以下、溶融待ち時間)を記憶する。
【0035】
出力取得機能131は、回転陽極15を回転制御するロータ16の出力を取得する。出力取得機能131は、例えば、X線管センサ19の出力センサ19Bにより送信されるロータ16の出力を示す回転数信号に基づいて、ロータ16の出力を取得する。出力取得機能131は、出力取得部の一例である。
【0036】
推定機能132は、LM軸受18に含まれる液体金属の状態を推定する推定機能132は、例えば、温度センサ19Aにより送信される温度信号や出力取得部121により取得されたロータの出力に基づいて、液体金属の状態を推定する。推定機能132は、温度センサ19Aにより送信された温度信号が示す温度がLM金属の凝固点以下であるときに、液体金属が凍結していると推定する。
【0037】
推定機能132は、例えば、ロータ制御機能136によりステータコイル17に電流を供給してロータ16に回転力を付与するが、ロータ16が回転していないときに、LM軸受18に含まれる液体金属が凍結していると推定する。推定機能132は、推定部の一例である。
【0038】
冷却制御機能133は、X線管装置10の冷却が必要であるときに、送受信装置110を介して回転作動信号をファン31に送信してファン31を回転させる。冷却制御機能133は回転作動信号とともに、送受信装置110を介して開放信号を開閉シャッター32に送信して開閉シャッター32を開放させる。X線管装置10の冷却が必要でなくなったとき、冷却制御機能133は、回転停止信号をファンに送信してファン31を停止させるとともに閉鎖信号を開閉シャッター32に送信して開閉シャッター32を閉鎖させる。冷却制御機能133は、冷却制御部の一例である。
【0039】
X線管装置10の冷却が必要であるときは、どのようなときとされていてもよく、例えば、回転陽極15が回転しているときとしてもよいし、回転陽極15が回転を開始してから一定時間が経過したときとしてもよいし、X線管装置10または冷却液の温度が所定値以上であるときとしてもよい。
【0040】
加熱制御機能134は、推定機能132により液体金属が凍結していると推定された場合に、送受信装置110を介して加熱信号をヒータ40に送信する。加熱制御機能134は、加熱信号を送信することにより、ヒータ40を昇温させて冷却液を加熱させる。ヒータ40により冷却液が加熱されることにより、X線管装置10のハウジング11内に高温の冷却液が供給され、高温の冷却液が液体金属を融解する。加熱制御機能134は、ヒータ40の加熱温度を「高温」及び「低温」に設定可能である。加熱制御機能134は、加熱制御部の一例である。
【0041】
ポンプ制御機能135は、X線管装置10の冷却が必要であり、冷却制御機能133がファン31を回転させて冷却液を冷却しているときに、送受信装置110を介してポンプ作動信号をポンプ33に送信してポンプ33を作動制御する。ポンプ33が作動制御されて作動することにより、冷却液がX線管装置10のハウジング11内に循環供給される。
【0042】
ポンプ制御機能135は、ポンプ33の作動量を「大」及び「小」に設定可能である。ポンプ33の作動量が「大」であるときに、X線管装置10に対する冷却液の供給量が多くなり、ポンプ33の作動量が「小」であるときに、X線管装置10に対する冷却液の供給量が少なくなる。ポンプ制御機能135は、X線管装置10の冷却が必要でなくなったときにポンプ停止信号をポンプ33に送信してポンプ33の作動を停止させる。ポンプ制御機能135は、ポンプ制御部の一例である。
【0043】
ロータ制御機能136は、X線管装置10による放射線の放射スケジュールなどに応じて、回転陽極15を回転させるときに、送受信装置110を介してロータ駆動信号を専用電源50に送信する。ロータ駆動信号を送信された専用電源50は、ステータコイル17に制御電流を供給する。
【0044】
初期設定機能137は、入力インターフェース120により出力される入力信号に基づいて、X線発生装置1を初期設定する。初期設定機能137は、例えば、出力された入力信号に応じて、記憶部140に記憶された各種パラメータや溶融待ち時間を設定したり更新したりする。
【0045】
次に、制御装置100におけるX線管装置10、ラジエータ30、及びヒータ40の制御について説明する。X線発生装置1において、液体金属が凍結しているのは、X線発生装置1の起動時であることが多い。そこで、起動時における制御装置100処理について説明する。
【0046】
X線発生装置1の起動時は、X線管装置10の発熱量が小さいので、ラジエータ30によりX線管装置10を冷却する処理、具体的には、ファン31を回転させ、ポンプ33を作動させることにより、冷却された冷却液をハウジング11内に循環供給する処理は実行されていない。このため、ファン31及びポンプ33は停止した状態となっている。以下に説明する液体金属を融解するために冷却液を加熱する処理は、冷却制御機能133による冷却制御が行われておらず、ラジエータ30により冷却液を冷却する制御を停止しているときに実行される。
【0047】
まず、制御装置100における第1の処理手順について説明する。図2は、制御装置100に処理の一例を示すフローチャートである。図2では、制御装置100における第1の処理手順を示している。第1の処理手順では、制御装置100は、ロータ16のアイドリング中のロータ16の駆動状況に基づいて液体金属の凍結度合いを推定し、液体金属の凍結度合いに応じて冷却液の温度やポンプの作動量を増加させることにより、ロータが回転しない原因を探索する。
【0048】
制御装置100における初期設定機能137は、まず、記憶部140に記憶されたパラメータを初期化する(ステップS101)。続いて、制御装置100は、各種パラメータを設定し(ステップS103)、記憶部140に格納する。ここで、パラメータはどのように設定されてもよい。
【0049】
パラメータは、例えば、予め設定されていてもよいし、操作者による入力インターフェース120の操作に応じて入力インターフェース120により出力される受付信号に基づいて設定されてもよい。あるいは、パラメータは、予め設定された複数のパラメータの中から操作者による入力インターフェース120の操作により選択されて設定されたものでもよい。
【0050】
続いて、初期設定機能137は、LM待ち時間を設定する(ステップS105)。LM待ち時間は、どのように設定されてもよい。LM待ち時間は、パラメータと同様に、予め設定されていてもよいし、操作者による入力インターフェース120の操作に応じて入力インターフェース120により出力される受付信号に基づいて設定されてもよい。LM待ち時間は、予め設定された複数のパラメータの中から操作者による入力インターフェース120の操作により選択されて設定されてもよい。
【0051】
続いて、ロータ制御機能136は、専用電源50にロータ駆動信号を送信し、専用電源50がステータコイル17に制御電流を供給することにより、ロータ16をアイドリング回転駆動する(ステップS107)。X線管装置10では、出力センサ19Bによりロータ16の回転数が検出されている。出力取得機能131は、出力センサ19Bにより送信される回転数信号に基づいて、ロータ16の出力(回転数)を取得する。
【0052】
続いて、推定機能132は、出力取得機能131により取得されたロータ16の回転数と、ロータ制御機能136によりX線管装置10に送信されたロータ駆動信号を比較し、ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしているか否かを判定する(ステップS109)。
【0053】
ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしているか否かは、例えば、ロータ駆動信号に応じて設定される回転数閾値を超えているか否かにより判定される。推定機能132は、例えば、ロータ16の回転数が回転数閾値以下であるときに、ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしていないと判定する。推定機能132は、ロータ16の回転数が回転数を超えるときに、ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしていると判定する。
【0054】
回転数閾値は、0でもよいし、0を超える任意の数でもよい。回転数閾値は、出力閾値の一例である。ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしていると推定機能132が判定した場合、ロータ制御機能136は、ロータ16のアイドリング回転を継続させるロータ駆動信号をステータコイルに送信する(ステップS111)。
【0055】
アイドリング時間が経過した後、冷却制御機能133は、回転作動信号をファン31に送信するとともに開放信号を開閉シャッター32に送信し、ポンプ制御機能135は、ポンプ作動信号をポンプ33に送信して、冷却液の冷却を開始する(ステップS113)。こうして、制御装置100は、図2に示す処理を終了する。
【0056】
ステップS109において、ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしていないと判定した場合、推定機能132は、液体金属が凍結していると推定し、液体金属の凍結度合いの高低を判定する(ステップS115)。液体金属の凍結度合いが低いと推定機能132が判定した場合、加熱制御機能134は、「低温」の加熱温度でヒータ40を加熱する加熱信号をヒータ40に送信する(ステップS117)。続いて、ポンプ制御機能135は、ポンプ33の作動量を「小」としてポンプ33を作動させるポンプ作動信号をポンプ33に送信し(ステップS119)、処理をステップS125に進める。
【0057】
ステップS115において、液体金属の凍結度合いが高いと推定機能132が判定した場合、加熱制御機能134は、「高温」の加熱温度でヒータ40を加熱する加熱信号をヒータ40に送信する(ステップS121)。続いて、ポンプ制御機能135は、ポンプ33の作動量を「第1」としてポンプ33を作動させるポンプ作動信号をポンプ33に送信し(ステップS123)、処理をステップS125に進める。
【0058】
続いて、出力取得機能131は、LM待ち時間を更新する(ステップS125)。続いて、出力取得機能131は、LM待ち時間が経過した後、出力センサ19Bにより送信される回転数信号に基づいて、ロータ16の出力(回転数)を取得し、ステップS109の処理と同様に、ロータ16は十分に駆動するか否かを判定する(ステップS127)。
【0059】
ロータ16が十分に駆動すると判定した場合、加熱制御機能134は、加熱信号の出力を停止して、ヒータ40による加熱を停止させ(ステップS129)、処理をステップS111に進める。ロータ16が十分に駆動しないと判定した場合、出力取得機能131は、ロータ16が回転しない原因が液体金属の凍結にあるのではなく、ロータ16系の異常にあると判定する(ステップS131)。この場合、出力取得機能131は、異常時処理を実行する(ステップS133)。異常時処理としては、例えば、X線管球やラジエータの交換などのトラブルシューティングがある。その後、制御装置100は、図2に示す処理を終了する。
【0060】
第1の処理では、推定機能132は、出力取得機能131により取得されたロータ16の出力に基づいて、LM軸受18における液体金属の状態(凍結)を推定するが、ロータ16の出力に代えてまたは加えて、温度センサ19Aにより検出された冷却液の温度に基づいて、液体金属の状態(凍結)を推定してもよい。この場合、例えば、液体金属の状態と冷却液の温度との関係を予め取得しておき、温度センサ19Aにより送信される温度信号に基づく冷却液の温度を、液体金属の状態と冷却液の温度との関係に参照して液体金属の状態を推定してよい。
【0061】
続いて、制御装置100における第2の処理手順について説明する。図3は、制御装置100に処理の一例を示すフローチャートである。図3では、制御装置100における第2の処理手順を示している。第2の処理手順では、制御装置100は、ロータ16のアイドリング状況に応じて液体金属の凍結を推定し、徐々に冷却液の温度やポンプの作動量を増加させることにより、過度の冷却液の昇温を抑制する。
【0062】
制御装置100における初期設定機能137は、まず、記憶部140に記憶されたパラメータを初期化する(ステップS201)。続いて、制御装置100は、各種パラメータを設定し(ステップS203)、記憶部140に格納する。ここまでの処理は、第1の処理手順と共通である。
【0063】
続いて、初期設定機能137は、ロータ16のアイドリングの試行回数を初期化(=0)する(ステップS205)。続いて、ロータ制御機能136は、専用電源50にロータ駆動信号を送信し、ロータ16をアイドリング回転駆動する(ステップS207)。続いて、出力取得機能131は、出力センサ19Bにより送信される回転数信号に基づいて、ロータ16の出力(回転数)を取得し、推定機能132は、ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしているか否かを判定する(ステップS209)。
【0064】
ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしていると判定した場合、推定機能132は、ロータ16のアイドリングの試行回数が1回を超えるか否かを判定する(ステップS211)。ロータ16のアイドリングの試行回数が1回を超えない(試行回数が1回である)と判定した場合、加熱制御機能134は、「低温」の加熱温度でヒータ40を加熱する加熱信号をヒータ40に送信する(ステップS213)。続いて、ポンプ制御機能135は、ポンプ33の作動量を「小」としてポンプ33を作動させるポンプ作動信号をポンプ33に送信し(ステップS215)、処理をステップS207に戻す。
【0065】
ステップS211において、ロータ16のアイドリングの試行回数が1回を超える(試行回数が2回以上である)と判定した場合、加熱制御機能134は、温度を増加させてヒータ40を加熱する加熱信号をヒータ40に送信する(ステップS217)。続いて、ポンプ制御機能135は、作動量を増加させてポンプ33を作動させるポンプ作動信号をポンプ33に送信する(ステップS219)。その後、ポンプ制御機能135は、処理をステップS207に戻す。
【0066】
ステップS209において、ロータ16がロータ駆動信号に応じた十分な駆動をしていると推定機能132が判定した場合、加熱制御機能134は、ヒータ40による加熱を行っているか否かを判定する(ステップS221)。ヒータ40による加熱を行っていると判定した場合、加熱制御機能134は、加熱信号の出力を停止して、ヒータ40による加熱を停止させる(ステップS223)。ヒータ40による加熱を行っていると判定した場合、加熱制御機能134は、ステップS223をスキップして処理をステップS225に進める。続いて、ロータ制御機能136は、ロータ16のアイドリング回転を継続させるロータ駆動信号を専用電源50に送信する(ステップS225)。その後、冷却制御機能133は、回転作動信号をファン31に送信するとともに開放信号を開閉シャッター32に送信し、ポンプ制御機能135は、ポンプ作動信号をポンプ33に送信して、冷却液の冷却を開始する(ステップS227)。こうして、制御装置100は、図3に示す処理を終了する。
【0067】
実施形態のX線発生装置1は、LM軸受18内の液体金属の状態を推定し、推定した液体金属の状態に基づいて、冷却液を加熱するヒータ40の加熱を制御する。例えば、液体金属が凍結しているときに、ヒータ40により冷却液を加熱する。冷却液を加熱して液体金属を融解するので、液体金属を融解するための熱を液体金属に効率的に伝達することができる。よって、凍結したLM軸受18の液体金属を効率的に融解することができる。
【0068】
また、上記のX線発生装置1における制御装置は、X線管装置10の起動時に液体金属の凍結を推定し、液体金属が凍結していると推定された場合に液体金属を融解させる処理を実行する。液体金属の凍結は、X線管装置10の起動時に生じることが多いので、凍結した液体金属を効率的に融解することができる。
【0069】
また、第1の処理手順では液体金属の凍結度合いを推定し、液体金属の凍結度合いに応じてヒータ40の加熱温度やポンプの作動量を調整する。このため、液体金属の凍結度合いに応じた熱量を液体金属に付与することができるので、冷却液を昇温させすぎないようにすることができる。
【0070】
さらに、第1の処理手順では、ヒータ40で加熱した冷却液をハウジング11内に供給し、凍結した液体金属が十分融解する熱量が付与されているにもかかわらず、ロータ16が回転しない場合に、ロータ系の異常を検出する。このため、X線発生装置1の起動時にロータ16が回転しない原因に応じた対応を効率的にとることができる。
【0071】
また、第2の処理手順では、X線発生装置1のアイドリング時にロータ16が回転しないときには、複数回のアイドリングを試行し、試行が増えるごとにヒータ40の温度及びポンプ33の作動量を増加させている。このため、液体金属を融解するために、過度の熱量を冷却液や液体金属に付与することを抑制することができる。したがって、X線発生装置1のアイドリングが終了した後、冷却液が必要以上の高温となっていることを抑制することができる。
【0072】
なお、上記の実施形態では、X線発生装置1の起動時にヒータ40を加熱して液体金属を融解させる処理を実行するが、X線発生装置1の起動時以外の時にヒータ40を加熱して液体金属を融解させる処理を実行してもよい。また、上記の実施形態では、ヒータ40は、ラジエータ30の内側に設けられるが、ヒータ40は、ラジエータ30の外側に設けられてもよい。
【0073】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、ハウジング内に配置されたX線管を有するX線管装置と、前記X線管装置のハウジングに接続され、前記ハウジング内に冷媒を循環供給する冷却管と、前記冷却管に設けられたヒータと、前記冷却管を介して前記X線管装置と接続されたラジエータと、前記X線管内の軸受に含まれる液体金属の状態を推定する推定部と、前記液体金属の状態に基づいて、前記ヒータの加熱を制御する加熱制御部と、を持つことにより、凍結したLM軸受の液体金属を効率的に融解することができる。
【0074】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0075】
1…X線発生装置
10…X線管装置
11…ハウジング
11A…第1取付口
11B…第2取付口
12…X線管
13…取付部材
14…真空外囲器
15…回転陽極
15A…円盤部
15B…軸部
16…ロータ
17…ステータコイル
18…LM軸受
19…X線管センサ
19A…温度センサ
19B…出力センサ
20…冷却管
21…ベローズ
30…ラジエータ
31…ファン
32…開閉シャッター
33…ポンプ
34…フィン
40…ヒータ
41…第1ヒータ
42…第2ヒータ
50…専用電源
100…制御装置
110…送受信装置
120…入力インターフェース
121…出力取得部
130…処理回路
131…出力取得機能
132…推定機能
133…冷却制御機能
134…加熱制御機能
135…ポンプ制御機能
136…ロータ制御機能
137…初期設定機能
140…記憶部
図1
図2
図3