(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148593
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】特典付与システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/00 20060101AFI20231005BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20231005BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20231005BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G08B25/00 510A
G06Q30/02 320
G08B25/04 E
G08B25/10 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056711
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000108085
【氏名又は名称】セコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沙魚川 久史
(72)【発明者】
【氏名】松本 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】山田 明弥
(72)【発明者】
【氏名】松尾 達樹
【テーマコード(参考)】
5C087
5L049
【Fターム(参考)】
5C087AA02
5C087AA10
5C087AA16
5C087AA19
5C087AA37
5C087AA44
5C087BB11
5C087BB18
5C087DD05
5C087DD20
5C087EE20
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087FF23
5C087GG02
5C087GG07
5C087GG10
5C087GG19
5C087GG21
5C087GG28
5C087GG35
5C087GG46
5C087GG51
5C087GG66
5C087GG67
5C087GG70
5C087GG83
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】利用者がより利便性の高い装置を用いて操作を行う動機付けを高める。
【解決手段】監視システムは、コントローラと、ユーザ端末と、ウェアラブル端末とを有する。決定手段413は、コントローラ、ユーザ端末、又はウェアラブル端末を用いて行われる利用者の操作に応じて、利用者に付与する特典として決定する。決定手段413は、同一種別の操作についてその操作に用いられる装置に応じて異なる特典を決定する。出力手段415は、決定手段413により決定された特典を示す特典情報を出力する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1装置と、第2装置とを有する特典付与システムであって、
前記第1装置又は前記第2装置を用いて行われる利用者の操作に応じて、当該利用者に付与する特典を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記特典を示す特典情報を出力する出力手段と、
を備え、
前記決定手段は、同一種別の前記操作について当該操作に用いられる装置に応じて異なる特典を決定する
ことを特徴とする特典付与システム。
【請求項2】
前記第1装置は前記利用者が出入りする領域に設置された据置装置であり、前記第2装置は当該利用者に携帯される携帯装置であり、
前記決定手段は、前記同一種別の操作について、前記携帯装置が用いられる場合には、前記据置装置が用いられる場合に比して価値の高い特典を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の特典付与システム。
【請求項3】
前記据置装置は、複数の警備モードに基づいて前記利用者が出入りする前記領域への侵入監視を行う警備装置であり、
前記携帯装置は、前記警備装置が前記複数の警備モードを切り替えるための前記操作を受け付け可能であり、
前記決定手段は、少なくとも前記複数の警備モードを切り替える前記操作が行われた前記装置に応じて付与する特典を決定する
ことを特徴とする請求項2に記載の特典付与システム。
【請求項4】
前記決定手段は、前記操作が前記複数の警備モードのうちいずれかを設定する操作を含む前記警備装置のセキュリティに関わる操作である場合には、前記セキュリティに関わる前記操作以外の操作である場合に比して、前記据置装置に対して前記携帯装置が用いられたときに決定される特典の増加幅又は増加率が大きくなるように、前記利用者に付与する特典を決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の特典付与システム。
【請求項5】
前記複数の警備モードは、前記領域を監視する警戒モードと、前記領域を監視しない解除モードとを含み、
前記決定手段は、前記操作が前記警戒モードを設定する操作である場合には、前記解除モードを設定する操作である場合に比して、前記据置装置に対して前記携帯装置が用いられるときに決定される特典の増加幅又は増加率が大きくなるように、前記利用者に付与する特典を決定する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の特典付与システム。
【請求項6】
前記第1装置は前記利用者により携帯される非装着型のユーザ端末であり、前記第2装置は当該利用者により携帯される装着型のウェアラブル端末であり、
前記決定手段は、前記同一種別の操作について、前記ユーザ端末が用いられる場合には、前記ウェアラブル端末が用いられる場合に比して価値の高い特典を決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の特典付与システム。
【請求項7】
利用者に特典を付与する特典付与システムであって、
第1装置又は第2装置を用いて行われた前記利用者の操作に関する操作情報を取得する取得手段と、
前記操作情報に基づき、前記利用者に付与する前記特典を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記特典を示す特典情報を出力する出力手段と
を備え、
前記決定手段は、同一種別の前記操作について、当該操作に用いられた装置に応じて異なる特典を決定する
ことを特徴とする特典付与システム。
【請求項8】
コンピュータに実行させるための、
第1装置又は第2装置を用いて行われる利用者の操作に応じて、当該利用者に付与する特典を決定するステップと、
前記決定された特典を示す特典情報を出力するステップと、
を有し、
前記決定するステップにおいては、同一種別の前記操作について当該操作に用いられる装置に応じて異なる特典が決定される
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の操作に応じて特典を付与する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の警備モードを有する警備システムが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者の操作に応じて動作を行うシステムの中には、物件に設置された装置や利用者が携帯可能な装置等、複数の装置を用いて操作できるものがある。このようなシステムでは、操作に用いられる装置によって、利用者の利便性が異なる場合がある。そこで、利用者がより利便性の高い装置を用いて操作を行う動機づけを高める仕組みが望まれている。
【0005】
本発明は、利用者がより利便性の高い装置を用いて操作を行う動機付けを高めることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、第1装置と、第2装置とを有する特典付与システムであって、前記第1装置又は前記第2装置を用いて行われる利用者の操作に応じて、当該利用者に付与する特典を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記特典を示す特典情報を出力する出力手段と、を備え、前記決定手段は、同一種別の前記操作について当該操作に用いられる装置に応じて異なる特典を決定することを特徴とする特典付与システムを提供する。
【0007】
前記第1装置は前記利用者が出入りする領域に設置された据置装置であり、前記第2装置は当該利用者に携帯される携帯装置であり、前記決定手段は、前記同一種別の操作について、前記携帯装置が用いられる場合には、前記据置装置が用いられる場合に比して価値の高い特典を決定してもよい。
【0008】
前記据置装置は、複数の警備モードに基づいて前記利用者が出入りする前記領域への侵入監視を行う警備装置であり、前記携帯装置は、前記警備装置が前記複数の警備モードを切り替えるための前記操作を受け付け可能であり、前記決定手段は、少なくとも前記複数の警備モードを切り替える前記操作が行われた前記装置に応じて付与する特典を決定してもよい。
【0009】
前記決定手段は、前記操作が前記複数の警備モードのうちいずれかを設定する操作を含む前記警備装置のセキュリティに関わる操作である場合には、前記セキュリティに関わる前記操作以外の操作である場合に比して、前記据置装置に対して前記携帯装置が用いられたときに決定される特典の増加幅又は増加率が大きくなるように、前記利用者に付与する特典を決定してもよい。
【0010】
前記複数の警備モードは、前記領域を監視する警戒モードと、前記領域を監視しない解除モードとを含み、前記決定手段は、前記操作が前記警戒モードを設定する操作である場合には、前記解除モードを設定する操作である場合に比して、前記据置装置に対して前記携帯装置が用いられるときに決定される特典の増加幅又は増加率が大きくなるように、前記利用者に付与する特典を決定してもよい。
【0011】
前記第1装置は前記利用者により携帯される非装着型のユーザ端末であり、前記第2装置は当該利用者により携帯される装着型のウェアラブル端末であり、前記決定手段は、前記同一種別の操作について、前記ユーザ端末が用いられる場合には、前記ウェアラブル端末が用いられる場合に比して価値の高い特典を決定してもよい。
【0012】
本発明の別の態様は、利用者に特典を付与する特典付与システムであって、第1装置又は第2装置を用いて行われた前記利用者の操作に関する操作情報を取得する取得手段と、前記操作情報に基づき、前記利用者に付与する前記特典を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記特典を示す特典情報を出力する出力手段とを備え、前記決定手段は、同一種別の前記操作について、当該操作に用いられた装置に応じて異なる特典を決定することを特徴とする特典付与システムを提供する。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、コンピュータに実行させるための、第1装置又は第2装置を用いて行われる利用者の操作に応じて、当該利用者に付与する特典を決定するステップと、前記決定された特典を示す特典情報を出力するステップと、を有し、前記決定するステップにおいては、同一種別の前記操作について当該操作に用いられる装置に応じて異なる特典が決定されるプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、利用者がより利便性の高い装置を用いて操作を行う動機付けを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態に係る監視システムの構成の一例を示す図である。
【
図4】ポイント算定テーブルの一例を示す図である。
【
図5】ポイント管理テーブルの一例を示す図である。
【
図7】監視システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
1.構成
図1は、実施形態に係る監視システム10の構成の一例を示す図である。監視システム10は、利用者の操作に応じて利用者が出入りする物件である監視エリア50への侵入等の異常を監視する監視サービスを提供する。一の例において、監視エリア50は、利用者が居住する住居である。ここでいう「居住」とは、必ずしも住むことに限定されず、ある程度継続して滞在することも包含する。ただし、監視エリア50は、利用者の住居に限定されず、オフィスビルや商業施設等の建物であってもよい。また、監視システム10は、利用者が監視システム10をより活用する動機付けを高めるために、監視システム10の利用に応じて利用者に特典を付与する。監視システム10は、本発明に係る特典付与システムの一例である。ここでいう特典とは、利用者の得になったり監視システム10の利用を実感したりする物又はサービス等のインセンティブをいう。後述する利用者に付与されるポイント及びアイテムは、本発明に係る特典の一例である。
【0017】
監視システム10は、複数のセンサ100と、コントローラ200と、設定ユニット300と、サーバ装置400と、ウェアラブル端末500と、ユーザ端末600とを備える。複数のセンサ100、コントローラ200、及び設定ユニット300は、利用者の住居等の監視エリア50に設置され、LAN(Local Area Network)等の通信網11を介して接続されている。コントローラ200は、本発明に係る「第1装置」又は「据置装置」の一例である。なお、ここでいう「設置」及び「据置」とは、定められた場所に置かれることを意味し、必ずしも固定されていなくてもよい。サーバ装置400は、監視サービスを提供する事業者により運営される監視センタに設置される。ウェアラブル端末500及びユーザ端末600は、いずれも利用者により携帯され得る。コントローラ200、サーバ装置400、及びユーザ端末600は、インターネットと移動体通信ネットワークとを含む通信網12を介して接続されている。ウェアラブル端末500とユーザ端末600とは、予めペアリングされており、無線で接続される。
【0018】
複数のセンサ100は、監視エリア50への侵入者を検知する侵入監視用途に用いられる。監視エリア50が住居である場合、複数のセンサ100には、住居の屋内に設置されるセンサ100(以下、「屋内のセンサ100」ともいう。)と、住居の屋外に設置されるセンサ100(以下、「屋外のセンサ100」ともいう。)とが含まれる。屋内のセンサ100は、例えば玄関扉や窓等の開口部、住居内における通路等の動線部分や居室などに設置される。屋外のセンサ100は、例えば庭や門扉に設置される。複数のセンサ100には、窓/ドアセンサと、人感センサとが含まれる。
【0019】
窓/ドアセンサは、玄関扉、窓、門扉等の開口部に設置され、扉や窓などの開閉体の開放を検知する。窓/ドアセンサの例としては、磁界の変化を検知して扉の開放を検知するセンサ、及びタンパースイッチのオン/オフで扉の開放を検知するセンサが挙げられる。人感センサは、空間センサとも呼ばれ、動線部分や居室に設置され、人の存在を検知する。人感センサの例としては、熱線の変動により人の存在を検知するセンサ、音波や高周波により人の存在を検知するセンサ、入力画像から人の存在を検知するセンサ、及び投光部からの入射光が遮られることにより人の存在を検知するセンサが挙げられる。
【0020】
コントローラ200は、警備装置とも呼ばれ、利用者の操作に応じて設定された警備モードに基づいて、センサ100を用いて利用者が出入りする監視エリア50への侵入監視を行う。センサ100により侵入者が検知されると、コントローラ200は、監視エリア50へ侵入者が侵入したことをサーバ装置400へ通知する。コントローラ200は、無人警戒モード、有人警戒モード、及び解除モードの3つの警備モードを有する。コントローラ200は、主にリビングの壁に埋め込まれたり卓上に置かれる。
【0021】
無人警戒モードは、利用者が外出して監視エリア50が無人のときに用いられ、監視エリア50を監視する警備モードである。無人警戒モードでは、監視エリア50全体において侵入監視を行う。無人警戒モードにおいては、センサ100から検知情報が出力されると、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号が送信される。なお、無人警戒モードが設定された場合、利用者の退館経路を監視するセンサ100については、無人警戒モードが設定されてから予め定められた時間が経過した後に侵入者の検知を開始し、外出する利用者を侵入者として誤検知しないようにすることが好ましい。
【0022】
有人警戒モードは、監視エリア50に利用者が居るとき(在宅中)、すなわち有人のときに用いられ、監視エリア50を監視する警備モードである。有人警戒モードでは、在宅中の利用者の行動を一定程度許容して侵入異常と判定されない範囲で、監視エリア50の少なくとも一部を侵入監視する。例えば有人警戒モードにおいては、外部から監視エリア50への侵入を検知するために玄関扉、窓、門扉、住居の屋外などの予め定められた外周エリアが監視される。或いは、監視エリア50に含まれる複数の区域のうち、利用者の操作に応じて指定された区域が監視されてもよい。有人警戒モードにおいては、外周エリア又は指定された区域(2階など)に設置されたセンサ100から検知情報が出力されると、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号が送信される。一方、外周エリア又は指定された区域以外の場所に設置されたセンサ100から検知情報が出力されてもこの検知情報は無視され、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号は送信されない。なお、利用者の活動領域の一部にセンサ100が設置されていない場合(居室や廊下に人感センサがなく、窓/ドアセンサのみが設置されている等)は、有人警戒モードで全てのセンサ100による侵入監視(監視エリア50全体を監視)してもよい。無人監視モードと有人監視モードとはいずれも監視エリア50を監視する警備モードであるため、総称して「警戒モード」ともいう。
【0023】
解除モードは、監視エリア50の監視を行わない警備モードである。解除モードは、侵入者を監視する必要がないときに用いられる。解除モードにおいては、監視エリア50への侵入者の監視が行われず、センサ100から検知情報が出力されても、この検知情報は無視され、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号は送信されない。
【0024】
設定ユニット300は、コントローラ200の警備モードを設定する操作を受け付ける。例えば設定ユニット300は、住居の玄関に設置され、外出時や帰館時などに警備モードの設定を行うために用いられる。
【0025】
サーバ装置400は、コントローラ200から異常信号を受信すると、監視エリア50や利用者の情報を出力することにより、監視センサの管制員に利用者への確認や監視エリア50へ駆けつける警備員への対処を促す。また、サーバ装置400は、監視システム10の利用に応じて利用者に特典を付与する処理を行う。
【0026】
ウェアラブル端末500は、利用者の腕等の部位に装着され、警備モードを設定する操作や監視サービスに関する各種の情報の入出力に用いられる。ウェアラブル端末500は、ユーザ端末600と通信を行い、各種の情報を送受信する。ウェアラブル端末500の例としては、スマートウォッチなどの腕時計型のウェアラブル端末、指輪型のウェアラブル端末、及び眼鏡型のウェアラブル端末が挙げられる。
【0027】
ユーザ端末600は、利用者に装着されず所持され、警備モードを設定する操作や監視サービスに関する各種の情報の入出力に用いられる。ユーザ端末600の例としては、スマートフォン、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、及びタブレット端末が挙げられる。ウェアラブル端末500及びユーザ端末600は、本発明に係る「第2装置」又は「携帯装置」の一例である。ウェアラブル端末500は、利用者に装着されるため、装着型の端末である。一方、ユーザ端末600は、利用者に装着されないため、非装着型の端末である。
【0028】
ウェアラブル端末500は、利用者への着脱が検知されるとロック状態(操作受付不可状態)となり、利用者は所定の解除操作を行うことでウェアラブル端末500を操作可能となる。所定の解除操作とは、例えば所定のパスコードやパスワードの入力操作、スワイプ等の画面操作、所定のジェスチャの入力操作、画面に顔を向ける顔認証操作、指紋センサをタップする指紋認証操作、またはペアリング先のユーザ端末600での解除操作等である。
【0029】
またウェアラブル端末500は、その利用者による装着状態において、上記ロック状態が解除されると、その後、当該装着状態が継続されている間は、利用者の本人認証がされた状態として再度のロック解除操作を不要として操作を行うことができる。装着状態は、例えば、ウェアラブル端末500に搭載している脈拍センサによる脈拍検知の有無などにより判定可能である。なお、ペアリングとはユーザ端末600とウェアラブル端末500が無線接続された状態又は無線接続され、所定の解除操作がされた(本人認証された)状態のことを指す。
【0030】
図2は、コントローラ200の構成の一例を示す図である。コントローラ200は、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、操作部204と、表示部205と、鳴動部206とを備える。コントローラ200の各部は、バスを介して接続されている。
【0031】
制御部201は、自装置の各部の制御及び各種の処理を行うプロセッサである。例えば制御部201にはCPU(Central Processing Unit)が含まれる。記憶部202は、自装置の機能を実現するためのプログラム、現在設定されている警備モード、コントローラ200の利用者の利用者ID(identification)等の各種のデータを記憶するメモリである。ここでは、監視エリア50に一の利用者が居る場合を想定する。この場合、記憶部202には、一の利用者の利用者IDが記憶される。例えば記憶部202にはROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)のうち少なくともいずれかが含まれる。通信部203は、自装置を通信網11及び12に接続するための通信インターフェースである。通信部203は、通信網11又は12を介して接続された他の装置と通信を行うために用いられる。
【0032】
操作部204は、警備モードを設定する操作等、監視システム10に対する各種の操作を受け付ける。例えば操作部204には、表示部205の画面上の操作を受け付けるタッチセンサと、警備モードを設定する操作を受け付ける操作ボタンとが含まれる。表示部205は、現在設定されている警備モード、センサ100の状態、センサ100の設置場所を示す情報等の各種の情報を表示する。例えば表示部205には液晶ディスプレイが含まれる。また、表示部205は、タッチセンサとの組み合わせによりタッチパネルとして構成されてもよい。鳴動部206は、異常の発生を知らせる音、メッセージ音声等の各種の音を出力する。例えば鳴動部206にはスピーカが含まれる。
【0033】
制御部201は、取得手段211と、設定手段212と、送信手段213と、取得手段214と、表示制御手段215として機能する。これらの機能は、制御部201が記憶部202に記憶されたプログラムを実行して、制御部201が演算を行い又はコントローラ200の各部を制御することにより実現される。
【0034】
取得手段211は、警備モードを設定する操作を示す操作情報を取得する。警備モードを設定する操作は、操作部204、設定ユニット300、ユーザ端末600、又はウェアラブル端末500を用いて行われる。なお、この実施形態では、警備モードを設定する操作は、複数の警備モードを切り替える操作を意味する。設定ユニット300を用いて警備モードを設定する操作が行われた場合、取得手段211はこの操作を示す操作情報を設定ユニット300から受信する。ユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて警備モードを設定する操作が行われた場合、取得手段211はこの操作を示す操作情報をユーザ端末600又はウェアラブル端末500からサーバ装置400を介して受信する。
【0035】
設定手段212は、利用者の操作に応じて複数の警備モードのいずれかを設定する。操作部204を用いて警備モードを設定する操作が行われた場合、設定手段212は、この操作に応じた警備モードを設定する。設定ユニット300、ユーザ端末600、又はウェアラブル端末500を用いて警備モードを設定する操作が行われた場合、設定手段212は、取得手段211により取得された操作情報により示される操作に応じた警備モードを設定する。
【0036】
送信手段213は、利用者により操作部204又は設定ユニット300を用いて監視システム10の操作が行われた場合、この操作を示す操作情報をサーバ装置400に送信する。操作情報には、記憶部202に記憶された利用者IDが含まれる。利用者により警備モードを設定する操作が行われた場合、この操作情報にはさらに、設定された警備モードの種別とその警備モードの設定日時とを示す情報が含まれる。操作情報は、利用者により操作が行われる度に送信されてもよいし、利用者により操作が行われる度に操作情報が記憶部202に一旦記憶され、所定の時間間隔でまとめて送信されてもよい。
【0037】
取得手段214は、コントローラ200の利用者に付与された特典を示す特典情報を取得する。特典情報は、サーバ装置400からコントローラ200に送信される。取得手段214はこの特典情報を受信する。表示制御手段215は、取得手段214により取得された特典情報を表示部205に表示させる。
【0038】
図3は、サーバ装置400の構成の一例を示す図である。サーバ装置400は、制御部401と、記憶部402と、通信部403とを備える。サーバ装置400の各部は、バスを介して接続されている。制御部401、記憶部402、及び通信部403は、それぞれ、基本的にはコントローラ200の制御部201、記憶部202、及び通信部203と同様である。ただし、記憶部402には、サーバ装置400の機能を実現するためのプログラムと、ポイント算定テーブル421と、ポイント管理テーブル422とが記憶される。通信部403は、自装置を通信網12に接続するための通信インターフェースであり、通信網12を介して接続された他の装置と通信を行うために用いられる。
【0039】
図4は、ポイント算定テーブル421の一例を示す図である。ポイント算定テーブル421は、監視システム10の操作に応じて利用者に付与するポイントの決定に用いられる。ポイント算定テーブル421には、装置の種別と、操作の種別と、付与ポイントとが含まれる。
図4に示される例では、装置の種別には、コントローラ200の装置の種別と、ユーザ端末600の装置の種別と、ウェアラブル端末500の装置の種別とが含まれる。操作の種別には、「セキュリティ操作関連」と、「通知確認関連」と、「その他」とが含まれる。
【0040】
「セキュリティ操作関連」は、コントローラ200のセキュリティに関わる操作の種別である。「セキュリティ操作関連」には、さらに「警備モード設定」と、「モード履歴確認」と、「警備セット時間変更」と、「監視カメラ画像確認」という操作の種別が含まれる。「警備モード設定」は、警備モードを設定する操作の種別を示す。「モード履歴確認」は、警備モードの設定履歴を確認する操作の種別を示す。「警備セット時間変更」は、警備モードに基づく監視を開始する時間を変更する操作の種別を示す。「監視カメラ画像確認」は、利用者の不在時に監視エリア50に設置されたカメラにより撮影された画像を確認する操作やカメラのリアルタイム映像を確認する操作の種別を示す。「警備モード設定」という操作の種別には、さらに「解除モード」と、「無人警戒モード」と、「有人警戒モード」という操作の種別が含まれる。「解除モード」は、解除モードを設定する操作の種別を示す。「無人警戒モード」は、無人警戒モードを設定する操作の種別を示す。「有人警戒モード」は、有人警戒モードを設定する操作の種別を示す。
【0041】
「通知確認関連」は、監視システム10が行う各種の通知を確認する操作の種別である。「通知確認関連」には、コントローラ200のセキュリティに関わる操作は含まれない。「通知確認関連」には、さらに「アンケート等」、「監視サービス活用度レポートなどのお知らせ確認」という操作の種別が含まれる。「アンケート等」は、アンケートを確認する操作の種別を示す。「監視サービス活用度レポートなどのお知らせ確認」は、監視サービスの活用度を示すレポートや通知情報(緊急連絡先等の登録情報の確認通知、各機器の電池交換など確認通知など)などのお知らせを確認する操作の種別を示す。
【0042】
「その他」は、「セキュリティ操作関連」及び「通知確認関連」に含まれない操作の種別である。「その他」には、さらに「ログイン」という操作の種別が含まれる。「ログイン」は、監視サービスに関する機能を提供するアプリケーションプログラム(以下、「監視サービスアプリ」という。)にログインする操作の種別を示す。
【0043】
ポイント算定テーブル421では、利用者により行われた操作の種別と、その操作に用いられた装置の種別との組に、利用者に付与されるポイントが対応付けられている。例えば「解除モード」という操作の種別とコントローラ200の装置の種別との組には3ポイント、「解除モード」という操作の種別とユーザ端末600の装置の種別との組には5ポイント、「解除モード」という操作の種別とウェアラブル端末500の装置の種別との組には7ポイントが対応付けられている。これは、利用者により解除モードを設定する操作がコントローラ200を用いて行われた場合には利用者に3ポイント付与され、ユーザ端末600を用いて行われた場合には利用者に5ポイント付与され、ウェアラブル端末500を用いて行われた場合には利用者に7ポイント付与されることを示す。
【0044】
なお、
図4に示されるポイントは一例であり、これに限定されない。各操作の種別と各装置の種別との組に対応付けられたポイントは、
図4に示されるポイントより多くてもよいし、少なくてもよい。ただし、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500の装置の種別に対応付けられたポイントは、コントローラ200の装置の種別に対応付けられたポイントよりも多い方が好ましい。また、ウェアラブル端末500の装置の種別に対応付けられたポイントは、ユーザ端末600の装置の種別に対応付けられたポイントよりも多い方が好ましい。また、警備モードを設定する操作が行われた場合には、必ずしも設定された警備モードの種別によって異なるポイントが利用者に付与されなくてもよい。利用者に付与されるポイントは、警備モードの種別によらず一律であってもよい。一の例において、いずれの警備モードを設定する操作が行われた場合にも、この操作にコントローラ200が用いられた場合には5ポイント、ユーザ端末600が用いられた場合には8ポイント、ウェアラブル端末500が用いられた場合には11ポイントが利用者に付与されてもよい。
【0045】
図5は、ポイント管理テーブル422の一例を示す図である。各利用者に付与されたポイントの管理に用いられる。ポイント管理テーブル422には、利用者IDと、ポイントとが含まれる。利用者IDは、利用者を一意に識別する情報である。各利用者IDには、その利用者IDにより識別される利用者に付与されたポイントが対応付けられている。ポイントは、利用者に付与された点数である。ポイントは高い程、価値が高くなる。利用者は、ポイントに応じて利益になる物又はサービスの提供を受けることができる。ポイントが高い程、利用者に提供される物又はサービスの価値は高くなる。
図5に示される例では、「001」という利用者IDと、20ポイントとが対応付けられている。これは、利用者IDが「001」である利用者には20ポイントが付与されていることを示す。
【0046】
図3に戻り、制御部401は、取得手段411と、判定手段412と、決定手段413と、付与手段414と、出力手段415として機能する。これらの機能は、制御部401が記憶部402に記憶されたプログラムを実行して、制御部401が演算を行い又はサーバ装置400の各部を制御することにより実現される。
【0047】
取得手段411は、利用者により監視システム10に対する操作が行われると、この操作を示す操作情報を取得する。コントローラ200又は設定ユニット300を用いて監視システム10の操作が行われた場合、取得手段411はこの操作を示す操作情報をコントローラ200から受信する。ユーザ端末600を用いて監視システム10の操作が行われた場合、取得手段411はこの操作を示す操作情報をユーザ端末600から受信する。ウェアラブル端末500を用いて監視システム10の操作が行われた場合、取得手段411はこの操作を示す操作情報をユーザ端末600を介して受信する。監視システム10に対する操作は監視システム10の利用に相当する。この操作には、複数の警備モードのいずれかを設定する操作等のコントローラ200に対する操作と、アンケートを確認する操作等のサーバ装置400に対する操作とが含まれる。また、警備モードを設定する操作が行われた場合、操作情報には設定された警備モードの種別が含まれる。さらに、操作情報には、操作に用いられた装置の種別が含まれる。
【0048】
判定手段412は、利用者により行われた操作の種別と、この操作に用いられた装置の種別とを判定する。判定手段412は、取得手段411により取得された操作情報により示される操作の種別を判定する。監視システム10の各操作と、その操作が属する操作の種別とは予め定められ、記憶部402に記憶される。また、判定手段412は、操作情報に含まれる装置の種別を判定する。
【0049】
決定手段413は、監視システム10に対する利用者の操作に応じて利用者に付与するポイントを決定する。このとき、決定手段413は、利用者が行った操作の種別と利用者の操作に用いられた装置とによって異なるポイントを決定する。また、決定手段413は、同一種別の操作について、その操作に用いられた装置によって異なるポイントを決定する。一の例において、決定手段413は、ポイント算定テーブル421において判定手段412により判定された操作の種別及び装置の種別の組に対応付けられたポイントを決定する。例えば、同一種別の操作とは、利用者がいずれの装置を用いたとしても、監視システム10で同一のサービスや処理が実行される操作を指す。
【0050】
図4に示される例において、決定手段413は、利用者の操作にユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられた場合には、コントローラ200が用いられた場合に比して高いポイントを決定する。このようにポイントを決定するのは、コントローラ200は監視エリア50に設置されているため、利用者はコントローラ200の設置場所に移動しなければ操作できない。これに対し、ユーザ端末600及びウェアラブル端末500はいずれも利用者が携帯可能であるため、利用者は移動しなくても操作できる。場所に縛られずに操作できるという観点から考えると、コントローラ200よりもユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて操作を行った方が利用者の利便性が高い。そのため、より利便性が高いユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて操作を行う動機づけを高めるためである。
【0051】
また、決定手段413は、利用者の操作にウェアラブル端末500が用いられた場合には、ユーザ端末600が用いられた場合に比して高いポイントを決定する。このようにポイントを決定するのは、ユーザ端末600は利用者に保持されるが、机やテーブルの上に置かれたりする等、一時的に利用者から離れることがあるため、利用者はユーザ端末600を取りに行かないと操作できない場合がある。また、ユーザ端末600は常に手に所持しているわけではなく鞄やポケットなどに収納されているため、鞄などから取り出さなければ操作できない。これに対し、ウェアラブル端末500は利用者に装着されているため、利用者は常に移動しなくても操作でき、また鞄などから取り出す必要もない。さらに、面倒なロック解除を行う手間もなく、本人確認がされた状態で操作を行うことができる。常に場所に縛られず、また鞄などから取り出す必要や面倒なロック解除の必要もなく操作できるという観点から考えると、ユーザ端末600よりもウェアラブル端末500を用いて操作を行った方が利用者の利便性が高い。そのため、より利便性が高いウェアラブル端末500を用いて操作を行う動機づけを高めである。
【0052】
さらに、決定手段413は、「セキュリティ操作関連」という種別の操作が行われた場合には、それ以外の種別の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントの価値を高くする。
図4に示される例では、「セキュリティ操作関連」の種別の操作にコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントと、「通知確認関連」や「その他」の種別の操作にコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとを比較すると、どの装置が操作されたとしても「セキュリティ操作関連」という種別の操作の方が、それ以外の種別の操作よりも決定されるポイントが高い。このようにポイントを決定するのは、監視サービスを十分に活用するために必要な操作が「セキュリティ操作関連」という種別に属するため、この操作を行う動機づけを高めるためである。
【0053】
また、「警備モード設定」という操作の種別が行われた場合には、それ以外の種別の操作(
図4に示される例では、「警備モード設定」以外の「セキュリティ操作関連」、「通知確認関連」と「その他」という操作の種別)が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントの価値を高くすることで、監視サービスを十分に活用するために必要な「警備モード設定」の操作を利用者が行う動機付けを高めることができる。なお、
図4に示される例では、「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」という操作の種別以外の種別の操作、例えば「モード履歴確認」、「警備セット時間変更」、「監視カメラ画像確認」という種別の操作が行われたときに決定されるポイントは「通知確認関連」や「その他」という種別の操作が行われたときに決定されるポイントより大きい。しかし、「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」という操作の種別以外の種別の操作が行われたときに決定されるポイントは、「通知確認関連」や「その他」という種別の操作が行われたときに決定されるポイントと同じであってもよい。
【0054】
さらに、決定手段413は、「セキュリティ操作関連」という種別の操作が行われた場合には、それ以外の種別の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントと、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分(増加幅)が大きくなるようにポイントを決定する。
図4に示される例では、「セキュリティ操作関連」の「モード履歴確認」という種別の操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントは2ポイント、ユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントは4ポイント、これらのポイントの差分は2ポイントである。また、この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントと、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も2ポイントである。これに対し、「通知確認関連」の「アンケート等」という種別の操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントは1ポイント、ユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントは2ポイント、これらのポイントの差分は1ポイントである。また、この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントと、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も1ポイントである。したがって、「セキュリティ操作関連」という種別の操作が行われた場合には、それ以外の種別の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントと、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分が大きくなる。このようにポイントを決定するのは、利用者が監視サービスを十分に活用するために必要な操作が「セキュリティ操作関連」という種別に属し、またコントローラ200よりユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて操作を行った方が利用者の利便性が高いため、より利便性が高いユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いてこの操作を行う動機づけを高めるためである。
【0055】
さらに、決定手段413は、利用者の操作に応じて警戒モードが設定された場合には、解除モードが設定された場合に比して、この操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントと、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分が大きくなるようにポイントを決定する。
図4に示される例では、解除モードを設定する操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントは3ポイント、ユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントは5ポイント、これらのポイントの差分は2ポイントである。この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も2ポイントである。これに対し、無人警戒モードを設定する操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントは5ポイント、ユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントは8ポイント、これらのポイントの差分は3ポイントである。この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も3ポイントである。また、有人警戒モードを設定する操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントは7ポイント、ユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントは11ポイント、これらのポイントの差分は4ポイントである。この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も4ポイントである。したがって、利用者の操作に応じて警戒モード、すなわち無人警戒モード又は有人警戒モードが設定された場合には、解除モードが設定された場合に比して、コントローラ200を用いて行われたときに決定されるポイントと、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて行われたときに決定されるポイントとの差分が大きくなる。このようにポイントを決定するのは、利用者が監視サービスを十分に活用するために必要な操作が警戒モードを設定する操作であり、またコントローラ200よりユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて操作を行った方が利用者の利便性が高いため、より利便性が高いユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いてこの操作を行う動機づけを高めるためである。
【0056】
なお、ポイントを決定する方法は、ポイント算定テーブル421を用いた方法に限定されず、他の方法であってもよい。例えば基準のポイントは1ポイント、「解除モード」という操作の種別とコントローラ200の装置の種別との組は3倍、「解除モード」という操作の種別とユーザ端末600の装置の種別との組は5倍、「解除モード」という操作の種別とウェアラブル端末500の装置の種別との組は7倍というように、基準のポイントと倍率とを定めておき、決定手段413は、操作の種別及び装置の種別の組に対して定められた倍率を基準のポイントに乗算することによりポイントを決定してもよい。
【0057】
付与手段414は、決定手段413により決定されたポイントを利用者に付与する。一の例において、付与手段414は、ポイント管理テーブル422において、利用者の利用者IDに対応付けられたポイントを更新することにより利用者にポイントを付与する。また、付与手段414は、利用者のポイントに応じたアイテムを利用者に付与する。一の例において、アイテムは、監視サービスアプリにより表示される画面(以下、「アプリ画面」という。)に含まれるオブジェクトの構成要素(例えば、監視エリア50を模した家や窓、ドア、植栽、ポスト、動物などの形や色違い)である。各アイテムの利用に要するポイント(以下、「必要ポイント」という。)は、予め定められ、サーバ装置400の記憶部402に記憶される。付与手段414は、利用者に付与されたポイントが或るアイテムの必要ポイントに達すると、このアイテムを利用者に解放する。ここでいう「解放」とは、アイテムを利用可能な状態にすることをいう。これにより、利用者は、このアイテムを利用してアプリ画面上のオブジェクトをカスタマイズすることができる。
【0058】
なお、利用者のポイントはアイテムの解放により消費されてもよいし、消費されなくてもよい。ポイントが消費されない場合、付与手段414は、利用者からの要求を要さずにアイテムを解放し、アイテムを解放しても利用者に付与されたポイントを減ずる処理を行わない。一方、ポイントが消費される場合、付与手段414は、利用者からの要求に応じてアイテムを解放し、ポイント管理テーブル422に格納された利用者のポイントから解放されたアイテムの必要ポイントを減ずる処理を行う。
【0059】
出力手段415は、利用者に付与された特典を示す特典情報を出力する。特典情報には、決定手段413により決定されたポイントを示す情報が含まれる。また、特典情報には、ポイント管理テーブル422に格納された利用者のポイント及び利用者に新たに付与されたアイテムを示す情報が含まれてもよい。一の例において、出力手段415は、コントローラ200、ウェアラブル端末500、及びユーザ端末600のうち少なくともいずれかに特典情報を送信する。サーバ装置400の記憶部402には、各利用者の利用者IDと、その利用者が使用するコントローラ200、ウェアラブル端末500、及びユーザ端末600の通信アドレスとが予め対応付けて記憶される。出力手段415は、ポイントが付与された利用者の利用者IDと対応付けて記憶された通信アドレス宛に特典情報を送信する。この特典情報の送信は、プッシュ型で配信されてもよいし、プル型で配信されてもよい。
【0060】
図6は、ユーザ端末600の構成の一例を示す図である。ユーザ端末600は、制御部601と、記憶部602と、通信部603と、操作部604と、表示部605と、センサ部606とを備える。ユーザ端末600の各部は、バスを介して接続されている。制御部601、記憶部602、通信部603、操作部604、及び表示部605は、それぞれ、基本的にはコントローラ200の制御部201、記憶部202、サーバ装置400の通信部403、コントローラ200の操作部204、及び表示部205と同様である。ただし、記憶部602には、監視サービスアプリと、ユーザ端末600の利用者の利用者IDとが記憶される。通信部603は、さらに無線通信規格に従ってウェアラブル端末500と無線で通信を行うために用いられる。通信部603は、ウェアラブル端末500とペアリングを行う。操作部604には、例えば表示部605の画面上の操作を受け付けるタッチセンサと、各種の操作を受け付ける操作ボタンとが含まれる。センサ部606は、各種のセンサを含む。
【0061】
制御部601は、送信手段611と、取得手段612と、表示制御手段613として機能する。これらの機能は、制御部601が記憶部602に記憶されたプログラムを実行して、制御部601が演算を行い又はユーザ端末600の各部を制御することにより実現される。
【0062】
送信手段611は、利用者により操作部604が用いられ監視システム10の操作が行われた場合、コントローラ200の送信手段213と同様に、この操作を示す操作情報をサーバ装置400に送信する。操作情報には、記憶部602に記憶された利用者IDが含まれる。利用者により警備モードを設定する操作が行われた場合、操作情報にはさらに、設定された警備モードの種類とその警備モードの設定日時とを示す情報が含まれる。操作情報は、利用者により操作が行われる度に送信されてもよいし、利用者により操作が行われる度に操作情報が記憶部602に一旦記憶され、所定の時間間隔でまとめて送信されてもよい。
【0063】
取得手段612は、コントローラ200の取得手段214と同様に、ユーザ端末600の利用者に付与された特典を示す特典情報を取得する。特典情報は、サーバ装置400からユーザ端末600に送信される。取得手段612はこの特典情報を受信する。表示制御手段613は、コントローラ200の表示制御手段215と同様に、取得手段612により取得された特典情報を表示部605に表示させる。
【0064】
2.動作
図7は、監視システム10の動作の一例を示すシーケンスチャートである。この動作は、利用者が監視システム10の操作を行ったことを契機に開始される。利用者は、コントローラ200、ウェアラブル端末500、又はユーザ端末600のいずれかを用いて監視システム10に対する操作を行う。
【0065】
一の例において、利用者(以下、「対象の利用者」という。)がコントローラ200を用いて監視システム10に対する操作を行った場合、ステップS11において、コントローラ200の操作部204はこの操作を受け付ける。ステップS12において、コントローラ200の送信手段213は、この操作を示す操作情報をサーバ装置400に送信する。例えば対象の利用者の利用者IDが「001」である場合、この操作情報には「001」という利用者IDが含まれる。また、この操作情報には、コントローラ200の装置の種別が含まれる。コントローラ200から操作情報が送信されると、サーバ装置400の取得手段411はこの操作情報を受信する。
【0066】
別の例において、対象の利用者がユーザ端末600を用いて監視システム10に対する操作を行った場合、ステップS11では、ユーザ端末600の操作部604によりこの操作が受け付けられる。ステップS12では、ユーザ端末600の送信手段611からサーバ装置400に操作情報が送信される。この操作情報には、ユーザ端末600の装置の種別が含まれる。さらに別の例において、対象の利用者がウェアラブル端末500を用いて監視システム10に対する操作を行った場合には、ウェアラブル端末500においてコントローラ200又はユーザ端末600と同様の処理が行われる。ただし、ウェアラブル端末500からサーバ装置400に送信される操作情報には、ウェアラブル端末500の装置の種別が含まれる。
【0067】
なお、
図7では省略されているが、利用者により監視システム10の操作が行われると、コントローラ200又はサーバ装置400はこの操作に応じた処理を行う。例えば利用者により警備モードを設定する操作が行われた場合、コントローラ200の設定手段212は、この操作に応じて警備モードを設定する。
【0068】
ステップS13において、サーバ装置400の判定手段412は、受信された操作情報により示される操作の種別を判定する。一の例において、操作情報により示される操作が無人警戒モードを設定する操作である場合、判定手段412は、「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」の「無人警戒モード」という操作の種別を判定する。別の例において、操作情報により示される操作が警備モードの設定履歴を確認する操作である場合、判定手段412は、「セキュリティ操作関連」の「モード履歴確認」という操作の種別を判定する。さらに別の例において、操作情報により示される操作がアンケートを確認する操作である場合、判定手段412は、「通知確認関連」の「アンケート等」という操作の種別を判定する。
【0069】
ステップS14において、サーバ装置400の判定手段412は、対象の利用者が操作に用いた装置の種別を判定する。一の例において、操作情報にコントローラ200の装置の種別が含まれる場合、判定手段412はコントローラ200の装置の種別を判定する。別の例において、操作情報にユーザ端末600の装置の種別が含まれる場合、判定手段412はユーザ端末600の装置の種別を判定する。さらに別の例において、操作情報にウェアラブル端末500の装置の種別が含まれる場合、判定手段412はウェアラブル端末500の装置の種別を判定する。
【0070】
ステップS15において、サーバ装置400の決定手段413は、ポイント算定テーブル421に基づいて、ステップS13において判定された操作の種別及びステップS14において判定された装置の種別に応じて、対象の利用者に付与するポイントを決定する。一の例において、決定手段413は、上述したステップS13において「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」の「無人警戒モード」という操作の種別が判定され、且つ上述したステップS14においてコントローラ200の装置の種別が判定された場合、
図4に示されるポイント算定テーブル421において「無人警戒モード」という操作の種別とコントローラ200の装置の種別との組に対応付けられた5ポイントを決定する。別の例において、上述したステップS13において「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」の「無人警戒モード」という操作の種別が判定され、且つ上述したステップS14においてユーザ端末600の装置の種別が判定された場合、決定手段413は、
図4に示されるポイント算定テーブル421において「無人警戒モード」という操作の種別とユーザ端末600の装置の種別との組に対応付けられた8ポイントを決定する。さらに別の例において、上述したステップS13において「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」の「無人警戒モード」という操作の種別が判定され、且つ上述したステップS14においてウェアラブル端末500の装置の種別が判定された場合、決定手段413は、
図4に示されるポイント算定テーブル421において「無人警戒モード」という操作の種別とウェアラブル端末500の装置の種別との組に対応付けられた11ポイントを決定する。
【0071】
ステップS16において、サーバ装置400の付与手段414は、ステップS15において決定されたポイントに基づいて、ポイント管理テーブル422を更新する。例えば操作情報に含まれる対象の利用者の利用者IDが「001」であり、ステップS15において11ポイントが決定された場合、付与手段414は、
図5に示されるポイント管理テーブル422において「001」という利用者IDに対応付けられた20ポイントに11ポイントを加算する。これにより、利用者IDが「001」の利用者に付与されたポイントは合計31ポイントとなる。
【0072】
ステップS17において、サーバ装置400の付与手段414は、ステップS16において更新された対象の利用者のポイントがいずれかのアイテムの必要ポイントに達したか否かを判定する。ここでいう「達した」とは、今回の更新により利用者のポイントが必要ポイント未満から必要ポイント以上になったことをいう。対象の利用者のポイントがアイテムの必要ポイントに達したと判定された場合(ステップS17の判定がYES)、処理はステップS18に進む。ステップS18において、サーバ装置400の付与手段414は、対象の利用者のポイントに応じたアイテムを対象の利用者に付与する。ここでは、アプリ画面に家のオブジェクトが表示され、この家のオブジェクトのカスタマイズ用の窓のアイテムの必要ポイントが30ポイントであるものとする。例えば利用者IDが「001」の利用者のポイントが更新されて31ポイントになった場合、付与手段414は、対象の利用者のポイントは窓のアイテムの必要ポイントに達したと判定し、窓のアイテムを利用者IDが「001」の利用者に解放する。これにより、対象の利用者は、カスタマイズ用の窓を用いてアプリ画面上の家のオブジェクトをカスタマイズすることができる。
【0073】
一方、上述したステップS17において、対象の利用者のポイントがいずれのアイテムの必要ポイントにも達していない判定された場合(ステップS17の判定がNO)、上述したステップS18の処理はスキップされ、処理はステップS19に進む。
【0074】
ステップS19において、サーバ装置400の出力手段415は、対象の利用者に付与された特典を示す特典情報を対象の利用者のコントローラ200、ユーザ端末600、及びウェアラブル端末500のうち少なくともいずれかに送信する。ここでは、サーバ装置400からユーザ端末600に特典情報が送信される場合を例に挙げて説明する。対象の利用者の利用者IDが「001」である場合、出力手段415は、「001」という利用者IDに対応付けて記憶部402に記憶されたユーザ端末600の通信アドレスを用いて、対象の利用者のユーザ端末600に特典情報を送信する。特典情報には、ステップS15において決定されたポイント及びステップS16において更新されたポイントを示す情報が含まれる。また、ステップS18においてアイテムが付与された場合、特典情報にはこのアイテムを示す情報が含まれてもよい。サーバ装置400から特典情報が送信されると、ユーザ端末600の取得手段612はこの特典情報を受信する。
【0075】
ステップS20において、ユーザ端末600の表示制御手段613は、受信された特典情報を表示部605に表示させる。一の例において、ユーザ端末600の表示部605には、「今回11ポイントを獲得しました。あなたの現在のポイントは31ポイントです。新たにカスタマイズ用の窓のアイテムが解放されました。」というメッセージが表示される。サーバ装置400からコントローラ200又はウェアラブル端末500に特典情報が送信される場合にも、コントローラ200又はウェアラブル端末500においてユーザ端末600と同様の処理が行われる。
【0076】
なお、利用者に付与するポイントを決定するタイミングや、決定したポイントを利用者に付与するタイミングは、利用者が監視システム10に対する操作を行ったタイミングに限定されない。例えば、予め定めた基準時刻(例えば、6時)が到来すると、決定手段413は、監視システム10に対する操作履歴(警備モードの設定操作や監視サービスアプリにログインする操作等)を参照し、所定期間(24時間など)のうちの利用者の操作に応じた付与ポイントを決定し、付与手段414や出力手段415が決定されたポイントに応じてポイント管理テーブル422の更新及び対象の利用者へ特典情報の送信を行ってもよい。また、ポイントを決定するタイミングは、利用者が監視システム10に対する操作を行う毎にポイントを決定してポイント管理テーブル422を更新し、そしてポイントを付与するタイミングは、基準時刻が到来したタイミングとしてもよい。
【0077】
上述した実施形態によれば、利用者がユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて監視システム10の操作を行う場合には、コントローラ200を用いて監視システム10の操作を行う場合に比して加算されるポイントが増えるため、利用者がユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて監視システム10の操作を行う動機づけを高めることができる。また、利用者がウェアラブル端末500を用いて監視システム10の操作を行う場合には、ユーザ端末600を用いて監視システム10の操作を行う場合に比して加算されるポイントが増えるため、利用者がウェアラブル端末500を用いて監視システム10の操作を行う動機づけを高めることができる。特にコントローラ200を用いて監視システム10の操作を行うことに慣れている利用者にとっては、ユーザ端末600やウェアラブル端末500を用いて監視システム10の操作を行うことを躊躇してしまう場合や、コントローラ200の前まで行かないと操作できないという前提意識に捉われてしまい利用頻度が低下してしまう場合がある。しかし、利用者がウェアラブル端末500又はユーザ端末600を用いて監視システム10の操作を行う動機づけを高めることにより、利用者にユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いた操作を試してもらえると、利用者が利便性の高さを実感し、その後も監視システム10の操作にユーザ端末600又はウェアラブル端末500を活用してもらえることが期待できる。
【0078】
さらに、利用者が警備モードを設定する操作を含む監視システム10の操作を行う程、ポイントが増え、利用可能なアイテムが増えるため、利用者は監視システム10の利用に対して楽しさや使用感を得ることができ、利用者が監視システム10をより活用しようという動機付けを与える効果を高めることができる。これにより、利用者が暮らしの中で、ウェアラブル端末500やユーザ端末600で警備モードを設定する操作を含む監視システム10の操作を行うよう誘導することができるため、より便利に監視システム10の操作を行える装置の利用機会の増加につながり、利用者が監視システム10のサービスを利用する動機付けを与える効果を高めることができる。
【0079】
さらに、利用者の操作に応じて警戒モードが設定される場合には、解除モードが設定された場合に比して、この操作にコントローラ200を用いたときに決定されるポイントとユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いたときに決定されるポイントとの差分が大きくなるようにポイントが決定されるため、利用者がユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて警戒モードを設定する操作を行う動機づけを高めることができる。さらに、利用者によりセキュリティに関わる操作が行われた場合には、他の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200を用いたときに決定されるポイントとユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いたときに決定されるポイントとの差分が大きくなるようにポイントが決定されるため、利用者がユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いてセキュリティに関わる操作を行う動機づけを高めることができる。さらに、利用者により警備モードを設定する操作が行われた場合には、他の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200を用いたときに決定されるポイントとユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いたときに決定されるポイントとの差分が大きくなるようにポイントが決定されるため、利用者がユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて警備モードを設定する操作を行う動機づけを高めることができる。
【0080】
3.変形例
本発明は、上述した実施形態に限定されず、以下の変形例のように変形して実施されてもよい。以下の変形例は、単独で用いられてもよいし、2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0081】
変形例1
上述した実施形態において、
図4に示される例では同一種別の操作にコントローラ200が用いられた場合に決定されるポイントとユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントとの差分(以下、「第1差分」ともいう。)と、ユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられた場合に決定されるポイントとの差分(以下、「第2差分」ともいう。)とは同じである。例えば解除モードを設定する操作にコントローラ200が用いられた場合に決定されるポイントとユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントとの差分は2ポイントである。また、解除モードを設定する操作にユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられた場合に決定されるポイントとの差分も2ポイントである。しかし、第2差分と第1差分とは異ならせてもよい。例えば、第2差分は第1差分より大きくてもよく、或いは第2差分は第1差分より小さくてもよい。
【0082】
変形例2
上述した実施形態において、決定手段413は、「警備モード設定」という種別の操作が行われた場合には、それ以外の種別の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントと、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分が大きくなるようにポイントを決定してもよい。
【0083】
図4に示される例では、「セキュリティ操作関連」の「警備モード設定」という種別の操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントは3、5、又は7ポイント、ユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントは5、8、又は11ポイント、これらのポイントの差分は2~4ポイントである。また、この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントと、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も2~4ポイントである。この場合において、決定手段413は、「警備モード設定」以外の種別の操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントとユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分が2ポイント未満になるように、ポイントを決定してもよい。
【0084】
一の例において、決定手段413は、「モード履歴確認」、「警備セット時間変更」、又は「監視カメラ画像確認」という種別の操作にコントローラ200が用いられたときは2ポイント、ユーザ端末600が用いられたときは3ポイント、ウェアラブル端末500が用いられたときは4ポイントを決定する。この場合、この操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントとユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとの差分は1ポイントである。また、この操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分も1ポイントである。
図4に示される例では、「通知確認関連」、「その他」という種別の操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントとユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとの差分、及びユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分はいずれも1ポイントである。したがって、「警備モード設定」という種別の操作が行われた場合には、それ以外の種別の操作が行われた場合に比して、この操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントと、ユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの差分が大きくなる。この変形例によれば、より利便性が高いユーザ端末600又はウェアラブル端末500を用いて警備モードを設定する操作を行う動機づけを高めることができる。
【0085】
変形例3
上述した実施形態において、必ずしも全ての操作について、コントローラ200が用いられた場合に決定されるポイントよりもユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントが多く、ユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントよりもウェアラブル端末500が用いられた場合に決定されるポイントが多くなくてもよい。一の例において、特定の操作については、コントローラ200、ユーザ端末600、及びウェアラブル端末500のいずれの装置が用いられた場合にも同じポイントが決定されてもよい。別の例において、コントローラ200を用いた方が利便性が高い操作については、コントローラ200が用いられた場合に決定されるポイントがユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられた場合に決定されるポイントより多くてもよい。さらに別の例において、ユーザ端末600を用いた方が利便性が高い操作については、ユーザ端末600が用いられた場合に決定されるポイントがコントローラ200又はウェアラブル端末500が用いられた場合に決定されるポイントより多くてもよい。この変形例によれば、利用者の操作毎に、利用者がより利便性の高い装置を用いて操作を行う動機付けを高めることができる。
【0086】
変形例4
上述した実施形態において、増加幅に代えて増加率が高くなるように操作の種別及び操作に用いられた装置に応じて付与するポイントを決定してもよい。なお、この増加率とは、同一の種別の操作にコントローラ200が用いられたときに決定されるポイントとユーザ端末600又はウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの比率、又は同一の種別の操作にユーザ端末600が用いられたときに決定されるポイントとウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントとの比率をいう。例えば、「セキュリティ操作関連」という種別の操作にコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントは、3、8、24で、「セキュリティ操作関連」以外の操作にコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500が用いられたときに決定されるポイントを、2、4、10とする。「セキュリティ操作関連」という種別の操作については、コントローラ200で操作されたときとユーザ端末600で操作されたときの付与ポイントを比較すると2.6倍になっており、またユーザ端末600で操作されたときとウェアラブル端末500で操作された時を比較すると3倍になっている。一方、それ以外の操作がコントローラ200、ユーザ端末600、ウェアラブル端末500で操作された場合は、それぞれ2倍、2.5倍となっており、「セキュリティ操作関連」という種別の操作の方が、増加率が高くなる。
【0087】
変形例5
上述した実施形態において、ユーザ端末600は、利用者により所持され、監視システム10に対する操作を受け付けるものであればどのような装置であってもよい。例えばユーザ端末600は、通信機能を備えたリモートコントローラーであってもよい。
【0088】
変形例6
上述した実施形態において、本発明は監視システム10以外のシステムに適用されてもよい。本発明が適用されるシステムは、利用者の操作に応じて動作するシステムであることが好ましい。例えば本発明は、家電機器と、サーバ装置400と、ウェアラブル端末500と、ユーザ端末600とを有する家電システム(スマートホームなど)に適用されてもよい。家電システムは、本発明に係る「特典付与システム」の一例である。家電機器は、物件に設置される。家電機器には、例えば掃除機、エアーコンディショナー、給湯器、カメラ、インターホン、宅配ボックス、照明、及び洗濯機が含まれる。ただし、家電機器は、これらの機器に限定されず、利用者の操作に応じて動作する機器であればどのような機器でもよい。家電機器は、家電機器に設けられたボタン等の操作部、ユーザ端末600、及びウェアラブル端末500のうち少なくともいずれかを用いて操作される。家電機器は、本発明に係る「据置装置」の一例である。サーバ装置400は、家電機器の操作情報を取得し、上述した実施形態と同様に、操作の種別及び操作に用いられた装置の種別に応じて利用者にポイントを付与する。このとき、家電機器の操作と、家電機器の使用状況や使用履歴を確認する操作と、家電機器の活用レポートなどのお知らせを確認する操作とで、利用者に付与するポイントが異なってもよい。この変形例によれば、監視システム10以外のシステムの操作についても、利用者がウェアラブル端末500又はユーザ端末600を用いて行う動機づけを高めることができる。
【0089】
変形例7
上述した実施形態において、さらにウェアラブル端末500やユーザ端末600が測定した利用者の行動量(歩数、移動距離など)に応じてポイントを付与してもよい。これにより、監視システム10への操作に加えて、利用者自身の情報に応じてポイント付与することで、日々利用するモチベーションを高めることができる。
【0090】
変形例8
上述した実施形態において、決定手段413はポイントに代えて他の指標を決定してもよい。他の指標には、例えば警戒モード又は有人警戒モードの累積利用時間や警戒モード又は有人警戒モードを設定する操作の累積回数に基づく指標が含まれる。付与手段414は、ポイントに代えてこの累積利用時間又は累積回数に基づく指標に応じてアイテムを付与する。この変形例に係る構成であっても、監視システム10に応じた特典を利用者に付与することができる。
【0091】
変形例9
上述した実施形態において、監視エリア50に複数の利用者が居る場合、決定手段413は、監視システム10の操作を行った利用者個人にポイントを付与してもよい。この変形例では、利用者が監視システム10の操作を行う際に利用者の認証が行われる。操作情報には、認証された利用者の個人IDが含まれる。一の例において、利用者がコントローラ200又は設定ユニット300を用いて操作を行う場合、利用者の認証は利用者個人に対応付けられたカード又は暗証番号を用いて行われる。利用者がウェアラブル端末500又はユーザ端末600を用いて操作を行う場合、利用者の認証は利用者個人に対応付けられた生体情報又は暗証番号を用いて行われる。ポイント管理テーブル422には、利用者IDに代えて個人IDが格納される。操作情報には利用者IDに代えて個人IDが含まれる。決定手段413は、個人IDにより識別される利用者個人のポイントを決定する。付与手段414は、個人IDにより識別される利用者個人にポイントやアイテムを付与する。この変形例によれば、監視システム10の操作を行った利用者個人毎にポイント及びアイテムが付与されるため、個々の利用者が監視システム10の操作を行う動機付けを高めることができる。また、監視システム10の操作を行った場合、監視エリア50に居る複数の利用者にポイントを付与してもよい。
【0092】
また、この変形例において、コントローラ200に特典情報が表示される場合、利用者の認証に応じてその利用者個人の特典情報が表示されてもよい。一の例において、この利用者の認証は、上述したカード又は暗証番号を用いて行われる。この変形例によれば、監視エリア50に複数の利用者が居る場合に、利用者に付与されたポイントやアイテムを他の利用者に知られることを防ぐことができる。
【0093】
変形例10
上述した実施形態において、決定手段413は、ポイントに代えて、ポイントに応じて付与される物又はサービスそのものを決定してもよい。一の例において、ポイント算定テーブル421の操作の種別及び装置の種別には、ポイントに代えて利用者に付与されるアイテムが対応付けられる。決定手段413は、判定手段412により判定された操作の種別が「その他」の「ログイン」であり、且つ判定手段412により判定された装置の種別がコントローラ200の装置の種別である場合には、「ログイン」という操作の種別とコントローラ200の装置の種別との組に対応付けられた一のアイテムを決定する。一方、決定手段413は、判定手段412により判定された操作の種別が「セキュリティ操作関連」の「警備モードの設定」の「有人警戒モード」であり、且つ判定手段412により判定された装置の種別がコントローラ200の装置の種別である場合には、「有人警戒モード」という操作の種別とコントローラ200の装置の種別との組に対応付けられた他のアイテムを決定する。この変形例に係る構成であっても、監視システム10の利用に応じて利用者に特典を付与することができる。
【0094】
変形例11
上述した実施形態において、ポイントに応じて付与される物又はサービスは、アプリ画面上で使用されるアイテムに限定されない。ポイントに応じて付与される物又はサービスには、例えばキーホルダー等の物品、金銭、クーポン券、景品応募券、監視サービスの利用料の減額等の経済上の利益、アプリケーションプログラムやゲームにおいて使用されるアイテム、セキュリティマスタークラス等の称号、通貨、キャラクタ等の電子データ、コントローラ200、ウェアラブル端末500、及びユーザ端末600のうち少なくともいずれかのメニュー画面(ホーム画面)に表示される監視サービスアプリのアイコン、ヘルスケアに関する診断(利用者の行動量から健康状態の診断や人間ドックの利用など)、アプリケーションの使用解放(利用者の健康状態を可視化するアプリの起動など)及びゲーム、音楽、動画等のデジタルコンテンツが含まれてもよい。この変形例に係る構成であっても、監視システム10の利用に応じて利用者に特典を付与することができる。
【0095】
変形例12
上述した実施形態において、サーバ装置400の出力手段415は、必ずしも利用者にポイントが付与されたことを契機に、特典情報を送信しなくてもよい。一の例において、出力手段415は、1日1回、所定の時刻に特典情報を送信してもよい。別の例において、出力手段415は、利用者からの要求に応じて、特典情報を送信してもよい。アプリ画面には、ポイント確認画面が含まれる。利用者がユーザ端末600を用いてポイント確認画面の表示を要求する操作を行うと、サーバ装置400の出力手段415は、ポイント確認画面を表示するための表示データをユーザ端末600に送信する。この表示データには、特典情報が含まれる。サーバ装置400から表示データを受信すると、ユーザ端末600の表示制御手段613は、この表示データに応じてポイント確認画面を表示する。ポイント確認画面には、利用者に付与されたポイント等の特典情報が含まれる。この変形例に係る構成であっても、利用者は自分に付与された特典を認識することができる。
【0096】
変形例13
上述した実施形態において、サーバ装置400の機能の少なくとも一部をコントローラ200、ウェアラブル端末500、又はユーザ端末600が有してもよい。一の例において、ユーザ端末600の記憶部602にポイント算定テーブル421とポイント管理テーブル422とが記憶され、ユーザ端末600が取得手段411、判定手段412、決定手段413、付与手段414、及び出力手段415を有してもよい。別の例において、コントローラ200の記憶部202にポイント算定テーブル421とポイント管理テーブル422とが記憶され、コントローラ200が取得手段411、判定手段412、決定手段413、付与手段414、及び出力手段415を有してもよい。さらに別の例において、ウェアラブル端末500がユーザ端末600と同様の構成を備え、ウェアラブル端末500の記憶部にポイント算定テーブル421とポイント管理テーブル422とが記憶され、ウェアラブル端末500が取得手段411、判定手段412、決定手段413、付与手段414、及び出力手段415を有してもよい。さらに別の例において、サーバ装置400の機能を、コントローラ200、サーバ装置400、ウェアラブル端末500、及びユーザ端末600のうち少なくとも2つの装置が分散して有してもよい。
【0097】
変形例14
上述した実施形態において、監視システム10の動作は上述した例に限定されない。監視システム10の処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、監視システム10の一部の処理手順が省略されてもよい。
【0098】
変形例15
本発明の別の形態は、監視システム10、センサ100、コントローラ200、設定ユニット300、サーバ装置400、ウェアラブル端末500、及びユーザ端末600のうち少なくともいずれかにおいて行われる処理のステップを有する方法を提供してもよい。また、本発明のさらに別の形態は、センサ100、コントローラ200、設定ユニット300、サーバ装置400、ウェアラブル端末500、又はユーザ端末600において実行されるプログラムを提供してもよい。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されて提供されてもよいし、インターネット等を介したダウンロードによって提供されてもよい。
【符号の説明】
【0099】
10:監視システム、100:センサ、200:コントローラ、211:取得手段、212:設定手段、213:送信手段、214:取得手段、215:表示制御手段、300:設定ユニット、400:サーバ装置、411:取得手段、412:判定手段、413:決定手段、414:付与手段、415:出力手段、500:ウェアラブル端末、600:ユーザ端末、611:送信手段、612:取得手段、613:表示制御手段