(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148646
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】遠隔支援装置
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20231005BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20231005BHJP
G10L 15/10 20060101ALI20231005BHJP
H04N 7/14 20060101ALI20231005BHJP
H04M 1/247 20210101ALI20231005BHJP
【FI】
H04M1/00 V
G08B25/04 K
G10L15/10 200W
H04N7/14 110
H04M1/247
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056787
(22)【出願日】2022-03-30
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】522128321
【氏名又は名称】株式会社カーネル・ハード・エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 敏之
(74)【代理人】
【識別番号】100198247
【弁理士】
【氏名又は名称】並河 伊佐夫
(72)【発明者】
【氏名】加藤 哲男
(72)【発明者】
【氏名】大塚 康年
(72)【発明者】
【氏名】加藤 京一
(72)【発明者】
【氏名】竹本 繁裕
【テーマコード(参考)】
5C087
5C164
5K127
【Fターム(参考)】
5C087BB64
5C087EE06
5C087FF04
5C087FF05
5C087GG02
5C087GG08
5C087GG67
5C087GG70
5C087GG80
5C087GG83
5C164FA09
5C164PA43
5C164UB08S
5C164UB71S
5C164VA03S
5C164VA10S
5C164VA16P
5K127AA12
5K127AA31
5K127BB22
5K127BB33
5K127CA04
5K127CA27
5K127CA31
5K127DA15
5K127GB04
5K127GB07
5K127GB74
5K127GC11
5K127GD07
5K127HA02
5K127KA04
(57)【要約】
【課題】予め登録しておいた複数の相手方の中から、簡単な操作で通話したい相手方を選択してビデオ通話を行うことができる遠隔支援装置を提供する。
【解決手段】遠隔支援装置2は、モニタとしてのテレビジョン装置11および第1カメラ12が接続された状態で、電気通信回線を介して接続された相手側端末4との間でのビデオ通話を制御する制御装置19と、ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作される第1受発信ボタン30を備えた第1受発信装置15と、を備えている。第1受発信装置15は、互いに異なる相手側端末4と関連付けされた複数の第1受発信ボタン30と、各第1受発信ボタン30の相手方が記された名札部31と、が設けられている。第1受発信ボタン30の何れかがワンタッチ操作されることで、第1受発信ボタン30に関連付けされた相手側端末4とのビデオ通話が可能となるように構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタとしてのテレビジョン装置および第1カメラが接続された状態で、電気通信回線を介して接続された相手側端末との間でのビデオ通話を制御する制御装置と、
ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作される第1受発信ボタンを備えた第1受発信装置と、を備え、
前記第1受発信装置は、互いに異なる相手側端末と関連付けされた複数の前記第1受発信ボタンと、各第1受発信ボタン毎に通話できる相手方が記された名札部と、が設けられており、
前記第1受発信ボタンの何れかがワンタッチ操作されることで、該第1受発信ボタンに関連付けされた相手側端末とのビデオ通話が可能となるように構成されている遠隔支援装置。
【請求項2】
音声から特定の語彙を検出可能な音声認識手段を更に備え、
前記音声認識手段を用いて選択された前記相手側端末とのビデオ通話が可能となるように構成されている、請求項1に記載の遠隔支援装置。
【請求項3】
前記制御装置と無線で接続された携帯可能な第2受発信装置を更に備え、
該第2受発信装置は、
第2カメラ、第2マイクおよび第2スピーカと、
ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作される第2受発信ボタンと、を備え、
前記第2受発信ボタンがワンタッチ操作されることで、該第2受発信ボタンに関連付けされた相手側端末に向けて発呼信号を送信し、前記相手側端末との通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている、請求項1に記載の遠隔支援装置。
【請求項4】
前記制御装置と無線で接続された携帯可能な第2受発信装置を更に備え、
該第2受発信装置は、第2カメラ、第2マイクおよび第2スピーカを備え、
前記音声認識手段を用いて選択された前記相手側端末に向けて発呼信号を送信し、前記第2受発信装置を使っての前記選択された相手側端末との通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている、請求項2に記載の遠隔支援装置。
【請求項5】
前記第1受発信装置の各第1受発信ボタンと関連付けされた何れかの相手側端末から発せられた発呼信号を、前記第2受発信ボタンでのワンタッチ操作で受信し、前記第2受発信装置を使っての通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている、請求項3に記載の遠隔支援装置。
【請求項6】
前記制御装置と無線で接続された携帯可能な第2受発信装置を更に備え、
該第2受発信装置は、第2カメラ、第2マイクおよび第2スピーカを備え、
前記第1受発信装置の各第1受発信ボタンと関連付けされた何れかの相手側端末から発せられた発呼信号を、前記音声認識手段を用いて受信し、前記第2受発信装置を使っての通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている、請求項2に記載の遠隔支援装置。
【請求項7】
前記第1受発信装置及び/又は前記第2受発信装置は、特定の相手側端末と関連付けされた緊急通報ボタンを更に備え、
前記緊急通報ボタンがワンタッチ操作されることで、該緊急通報ボタンに関連付けされた相手側端末に緊急事態発生通知を送信するとともに、前記相手側端末との通話が可能となるように構成されている、請求項1,3の何れかに記載の遠隔支援装置。
【請求項8】
前記第1受発信装置及び/又は前記第2受発信装置はセンサを更に備え、
前記緊急通報ボタンが操作された時又は前記センサからの警報信号が出力された時、前記相手側端末に緊急事態発生通知を送信するとともに、前記ボタン操作時もしくは前記警報信号出力時直前の動画もしくは該動画の参照先リンクを送信するように構成されている、請求項7に記載の遠隔支援装置。
【請求項9】
前記第1受発信ボタン及び/又は前記緊急通報ボタンの操作面に識別用の突部が設けられている、請求項1,7の何れかに記載の遠隔支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、物理的に離れた場所からの診療、指導、カウンセリング等により利用者を支援するのに好適な遠隔支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在我が国は、医療技術が発達し、世界有数の長寿の国となっている。その一方で健康で寿命を全うできる人は少なく、老後介護施設で生活する人が増え続けており、増大する医療費や介護費用の負担が大きな問題となっている。
【0003】
人々の幸福の最大化を図り、増大する介護費用などの問題に対処するためには、可能な限り長く自立して健康な生活を営めるよう図ること、いわゆる健康寿命を延ばすことが重要である。そして、少しでも長く自立した生活を営むためには、それを支援する仕組みを整えることが必要である。
【0004】
近年では、IT技術の進歩により、携帯端末や無料のビデオ通話が使えるようになってきており、これらが自立支援の手段として活用されはじめている。しかしながら、高齢者や、在宅で介護を受けている被介護者にとって、IT機器の操作は未だ難しく、十分な支援を受けられない場合がある。
【0005】
例えば下記特許文献1では、多くの家庭で使用されているテレビジョン装置をモニタとして、また操作に慣れているテレビジョン装置のリモコンを操作端末として、ビデオ通話を行う遠隔支援システムが開示されている。しかしながら特許文献1に記載のものは特定の1箇所とのビデオ通話を実現させる構成であるため、複数の相手方の中から通話したい相手方を選択して通話を行う場合の操作性については考慮されていない。
なお、小さなリモコンのボタンに複数の相手方を割付けることは、ボタンと相手方の関連付けを記憶しなければならず、多くの高齢者が利用できるものでは無くなってしまうため、複数の相手方とのビデオ通話を考えるに当たっては選択し難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は以上のような事情を背景とし、予め登録しておいた複数の相手方の中から、簡単な操作で通話したい相手方を選択してビデオ通話を行うことができる遠隔支援装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記のように本発明の各局面に想到した。
而してこの発明の第1の局面の遠隔支援装置は次のように規定される。即ち、
モニタとしてのテレビジョン装置および第1カメラが接続された状態で、電気通信回線を介して接続された相手側端末との間でのビデオ通話を制御する制御装置と、
ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作される第1受発信ボタンを備えた第1受発信装置と、を備え、
前記第1受発信装置は、互いに異なる相手側端末と関連付けされた複数の前記第1受発信ボタンと、各第1受発信ボタン毎に通話できる相手方が記された名札部と、が設けられており、
前記第1受発信ボタンの何れかがワンタッチ操作されることで、該第1受発信ボタンに関連付けされた相手側端末とのビデオ通話が可能となるように構成されている。
【0009】
このように規定された第1の局面の遠隔支援装置によれば、名札部により相手方が記された複数の第1受発信ボタンの中から、通話したい相手方と関連付けされた第1受発信ボタンを選んでワンタッチ操作するだけでビデオ通話を開始することができるため、操作手順を記憶する必要もなく極めて簡単に、通話したい相手方とのビデオ通話を実現することができる。
ここでタッチ操作とは、操作ボタンに触れること、操作ボタンを一定量押下、回転、傾動させること等をいう。そしてワンタッチ操作とは、これらのタッチ操作を一度行うことである。
【0010】
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面で規定の遠隔支援装置において、音声から特定の語彙を検出可能な音声認識手段を更に備え、前記音声認識手段を用いて選択された前記相手側端末とのビデオ通話が可能となるように構成されている。
【0011】
このように規定された第2の局面の遠隔支援装置によれば、第1受発信ボタンの操作が難しい場合でも、音声認識手段を利用することで、受発信ボタンの操作を行うことなくワンコールで(所定の短い語彙を発することで)相手側端末を選択し、通話を行なうことができる。
【0012】
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面で規定の遠隔支援装置において、前記制御装置と無線で接続された携帯可能な第2受発信装置を更に備え、
該第2受発信装置は、第2カメラ、第2マイクおよび第2スピーカと、ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作される第2受発信ボタンと、を備え、
前記第2受発信ボタンがワンタッチ操作されることで、該第2受発信ボタンに関連付けされた相手側端末に向けて発呼信号を送信し、前記相手側端末との通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている。
【0013】
このように規定された第3の局面の遠隔支援装置によれば、制御装置および第1受発信装置から離れた場所からでも、第2受発信装置を利用することで、通話したい相手方との音声通話を実現することができる。また第2受発信装置は、第2カメラを備えているため、相手方からは、利用者が居宅内のどこにいるのか、あるいは倒れているのかなどの状況を知ることができる。
【0014】
この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、
第2の局面で規定の遠隔支援装置において、前記制御装置と無線で接続された携帯可能な第2受発信装置を更に備え、
該第2受発信装置は、第2カメラ、第2マイクおよび第2スピーカを備え、
前記音声認識手段を用いて選択された前記相手側端末に向けて発呼信号を送信し、前記第2受発信装置を使っての前記選択された相手側端末との通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている。
【0015】
このように規定された第4の局面の遠隔支援装置によれば、携帯可能な第2受発信装置を使用する場合でも、音声認識手段を利用することで、受発信ボタンの操作を行うことなく第2マイクへのワンコールで相手側端末を選択し、通話を行なうことができる。
【0016】
この発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、
第3の局面で規定の遠隔支援装置において、前記第1受発信装置の各第1受発信ボタンと関連付けされた何れかの相手側端末から発せられた発呼信号を、前記第2受発信ボタンでのワンタッチ操作で受信し、前記第2受発信装置を使っての通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている。
【0017】
このように規定された第5の局面の遠隔支援装置によれば、第1受発信装置に代えて第2受発信装置の通話機能を使用する場合であっても、第1受発信装置の場合と同様に複数の相手方から掛かってきた通話を受信することができる。
【0018】
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
第2の局面で規定の遠隔支援装置において、前記制御装置と無線で接続された携帯可能な第2受発信装置を更に備え、
該第2受発信装置は、第2カメラ、第2マイクおよび第2スピーカを備え、
前記第1受発信装置の各第1受発信ボタンと関連付けされた何れかの相手側端末から発せられた発呼信号を、前記音声認識手段を用いて受信し、前記第2受発信装置を使っての通話と、前記相手側端末への前記第2カメラによる映像の表示が可能となるように構成されている。
【0019】
このように規定された第6の局面の遠隔支援装置によれば、受発信ボタンの操作に代えて第2マイクへのワンコールで複数の相手方から掛かってきた通話を受信することができる。
【0020】
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
第1又は第3の局面で規定の遠隔支援装置において、前記第1受発信装置及び/又は前記第2受発信装置は、特定の相手側端末と関連付けされた緊急通報ボタンを更に備え、
前記緊急通報ボタンがワンタッチ操作されることで、該緊急通報ボタンに関連付けされた相手側端末に緊急事態発生通知を送信するとともに、前記相手側端末との通話が可能となるように構成されている。
【0021】
このように規定された第7の局面の遠隔支援装置によれば、緊急事態が発生していることを特定の相手方にワンタッチ操作で知らせることができる。
【0022】
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
第7の局面で規定の遠隔支援装置において、前記第1受発信装置及び/又は前記第2受発信装置はセンサを更に備え、
前記緊急通報ボタンが操作された時又は前記センサからの警報信号が出力された時、前記相手側端末に緊急事態発生通知を送信するとともに、前記ボタン操作時もしくは前記警報信号出力時直前の動画もしくは該動画の参照先リンクを送信するように構成されている。
【0023】
このように規定された第8の局面の遠隔支援装置によれば、緊急事態が発生した場合に、何が起こったのか、利用者がどのような状況にあるのかを相手方にて迅速に把握することができる。
【0024】
またこの発明の遠隔支援装置においては、前記第1受発信ボタン及び/又は前記緊急通報ボタンの操作面に識別用の突部を設けておくことができる(第9の局面)。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態の遠隔支援装置を含む支援システムの概略構成を示した図である。
【
図2】同遠隔支援装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2の第1受発信ボタン及び緊急通報ボタンの操作面に識別用の突部を設けた変形例である。
【
図4】受発信装置切替手段によるハンドオーバ処理の一例を示した図である。
【
図5】同遠隔支援装置の第1受発信装置で発信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。
【
図6】同遠隔支援装置の第1受発信装置で受信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。
【
図7】同遠隔支援装置の第2受発信装置で発信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。
【
図8】同遠隔支援装置の第2受発信装置で受信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。
【
図9】同遠隔支援装置の第2受発信装置で緊急通報ボタンが操作された場合もしくはセンサから警報信号が出力された場合の処理の流れを示す図である。
【
図10】管理サーバを備えた変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は本発明の一実施形態の遠隔支援装置を含む支援システムの概略構成を示している。同図において、支援システム1は、利用者側端末としての遠隔支援装置2と、複数の相手側端末4(ここでは4A、4B、4C、4D、4E)と、を備え、これらはインターネットや携帯電話回線等で構成された電気通信回線5で接続されている。
【0027】
相手側端末4は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナル・コンピュータ等の情報端末で、ビデオ通話のためのアプリケーションソフトがインストールされている。遠隔支援装置2の利用者は、必要に応じて選択された特定の相手方(相手側端末4)とのビデオ通話を通じて支援を受けることが可能とされている。
【0028】
利用者側に設置される遠隔支援装置2は、
図2で示すように、モニタとしてのテレビジョン装置11、第1カメラ12、第1受発信装置15、第2受発信装置17および制御装置19を備えている。
【0029】
テレビジョン(以下、TVと表記する場合がある)装置11は、液晶テレビ等の市販された汎用品で、ビデオ通話時、通常のテレビ表示画面から自動的に切り替えられてビデオ通話時のモニタ(画像表示手段)として機能する。TV装置11はHDMIケーブルによって制御装置19に接続されており、TV装置11の電源をオンにしたり、TV装置11の画面を通常のテレビ番組を視聴している状態からビデオ通話画面に切り替えて、ビデオ通話を実行可能な状態にする等の制御が行なわれる。またTV装置11では、制御装置19と提携してビデオ通話着信時に相手方の名前等をテキスト表示して着信を知らせることができる。これらの電源制御、画面切替制御等は、例えばHDMI接続のCEC信号を用いて行うことができる。
【0030】
第1カメラ12は、望ましくはTV装置11に取り付けられて、第1カメラ12が設置されている部屋の内部や利用者を撮影する。第1カメラ12としては、汎用品であるウエブカメラやビデオカメラ等を用いることができる。
【0031】
第1受発信装置15は、ビデオ通話に際して利用者が操作等を行うもので、第1受発信装置15の操作面15aには、第1受発信ボタン30、第1マイク33、第1スピーカ34、第1緊急通報ボタン36が設けられている。第1受発信装置15は、通常、TV装置11の近傍に設置され、有線又は無線で制御装置19に接続されている。
【0032】
第1受発信ボタン30は、ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作されるボタンで、本例ではこのボタン30にタッチすることで、ビデオ通話アプリが起動して相手方(相手側端末4)との間でビデオ通話が可能とされている。
本例では第1受発信ボタン30として、30A,30B,30C,30D,30Eの5つの受発信ボタンが設けられている。これら5つのボタンは、後述の制御装置19においてそれぞれ異なる相手側端末4A,4B,4C,4D,4Eに関連付けされており、利用者は特定のボタンをタッチすることで、予め登録された5つの相手方(相手側端末)から通話したい相手方を選択することができる。
【0033】
操作面15aの、それぞれのボタン30A,30B,30C,30D,30Eの直下には、受発信ボタン毎に通話できる相手方が容易に目視できるように、相手方の名前、名称、略称等が記された名札部31A,31B,31C,31D,31Eが取り付けられている。
【0034】
これら受発信ボタン30は、点滅および点灯可能とされており、本例では受発信いずれの場合も通話が開始されるまではボタンが点滅し、通話が開始されると点灯状態となり、通話が終了すると消灯する。
【0035】
第1緊急通報ボタン36は、第1受発信ボタン30と同様に、ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作されるボタンである。第1緊急通報ボタン36には後述の制御装置19において特定の相手側端末4が関連付けされており、第1緊急通報ボタン36をタッチ操作することにより、予め指定された相手方(支援センターなど)に「緊急事態発生」の通知をするとともに、ビデオ通話のための発呼信号が自動発信される。
【0036】
上記のように利用者によって操作される受発信ボタン30および緊急通報ボタン36としては、ボタン表面を触れるだけで状態が切り替わるタッチ式のスイッチを好適に用いることができる。
また、利用者の視力が弱い、部屋が暗いなどの理由で前記名札部31に記された相手方を視認することが難しい場合を考慮すれば、
図3で示すように、各ボタンの操作面に互い異なる数もしくは形状の識別用の突部32を設けることも可能である。このような識別用の突部を設けたボタンの場合は、所定量押し込まないと状態が切り替わらない押ボタンを用いることが望ましい。
【0037】
第2受発信装置17は、携帯可能な受発信装置で、第2受発信ボタン40、第2マイク43、第2スピーカ44、第2緊急通報ボタン46及び第2カメラとしてのマイクロカメラ42を備えており、制御装置19とは無線(ブルートゥース(登録商標)等)で接続されている。利用者は、例えば紐体を介して首に掛けるなどして第2受発信装置17を携帯することができる。第2受発信ボタン40は後述の制御装置19において予め特定の相手側端末が発信先として関連付けされている。
【0038】
本例の遠隔支援装置2では、第1受発信装置15と第2受発信装置17を併用することで、利用者が遠隔支援装置2の本体部(制御装置19等)から離れた場所にいる場合でも、第2受発信装置17を携帯することで(更には、第2受発信ボタン40をタッチ操作することで)、予め登録された特定の相手方(支援センターなど)と通話することができる。
【0039】
また第2受発信装置17は、マイクロカメラ42を備えているため、相手方からは、利用者が居宅内のどこにいるのか、あるいは倒れているのかなどの状況を知ることができる。
【0040】
また第2受発信装置17は、加速度センサ48を備えており、例えば利用者が転倒して閾値以上の加速度が検出された場合には、警報信号が出力可能とされている。
【0041】
次に制御装置19は、ビデオ通話を行う際の利用者側の制御を司るコンピュータで、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/Oポート、HDD(ハードディスク)等を備えている。制御装置19は、ROM、HDD等に記憶される各種のプログラム及びデータをCPUが読み込むことで、全体として概観したとき、
図2に示すように、制御部20、記憶部21、通信部22等としてそれぞれ機能する。同様に制御部20も各種の手段としてそれぞれ機能する。
【0042】
記憶部21は、通信の相手方として選択され得る相手側端末4A,・・,4Eの情報、第1カメラ12又はマイクロカメラ42で撮影された動画データ、加速度センサ48から送られてきたデータ等が保存される。
【0043】
通信部22は、携帯電話回線を経由してインターネットに接続して(即ち、電気通信回線5に接続して)、相手側端末4と通信を行う。
【0044】
制御部20は、以下に示す通話相手方特定手段50、通話アプリ起動手段51、TV画面切替手段52、動画保存手段53、情報送信手段54、緊急事態通知手段55、音声認識手段56、受発信装置切替手段57、相手方情報登録更新手段58を備えている。
【0045】
通話相手方特定手段50は、第1受発信装置15もしくは第2受発信装置17から受信した信号と記憶部21に保存された相手側端末情報に基づいて、ビデオ通話を行う相手側端末の情報を特定する。
【0046】
通話アプリ起動手段51は、ビデオ通話に必要なアプリケーションソフトを起動させ、通話相手方特定手段50にて特定された相手側端末に向けて発呼処理を行なう。また相手側端末から発せられた発呼信号を受信した場合は、通話回線を確立するための着呼処理を行なう。
【0047】
TV画面切替手段52は、TV装置11に対し画面切替のための制御信号を出力する。その際、TV装置11の電源が未投入であれば、電源を投入するための制御信号も併せて出力する。なお、これらの画面切替制御及び電源制御は、例えばHDMI接続のCEC信号を用いて行うことができる。
【0048】
動画保存手段53は、第1カメラ12または第2カメラ42を常時または所定の期間作動させて得た動画データを記憶部21に保存する。
【0049】
情報送信手段54は、通話アプリ起動手段51によって起動したアプリケーションソフト上で発呼処理を行う際に発呼信号を生成し、通信部22を通じて相手側端末に送信する。
【0050】
緊急事態通知手段55は、緊急通報ボタン36,46からの出力信号もしくは加速度センサ48からの警報信号を検知した場合に、「緊急事態」である旨の通知(緊急事態発生通知)を予め定められた相手側端末に向けて出力する。加えて緊急通報ボタン操作時直前もしくは警報信号出力時直前の動画もしくは該動画の参照先リンクを相手側端末に送信する。
【0051】
音声認識手段56は、人工知能(AI)を用いた音声認識手段で、第1マイク33もしくは第2マイク43を用いて収集された音声から、予め学習した特定の語彙を検出し、これに対応した信号を出力する。例えば利用者側から発呼する段階では、「〇〇へ電話」などの語彙から特定の相手側端末を特定し、これに対応した信号を出力する。また呼び出しを受けた段階では、「もしもし」などの語彙から通話回線を確立するための信号を出力する。
【0052】
受発信装置切替手段57は、第2受発信装置17を使っての通話中に第2受発信装置17が制御装置19に近づくと、自動で通話機能を第2受発信装置17から第1受発信装置15に受け渡す。また、第1受発信装置15を使っての通話中に第2受発信装置17が制御装置19から離れると、自動で通話機能を第1受発信装置15から第2受発信装置17に受け渡す。このような処理をハンドオーバ処理という。
第1受発信装置15と第2受発信装置17が近づいているか、あるいは離れているかの判断は、第2受発信装置17と制御装置19との無線接続における受信信号強度(RSSI)を基に判断する。また、第1受発信装置15が制御装置19と無線接続するための機能を有する構成においては、第1受発信装置15と第2受発信装置17の間で無線通信を行い、受信信号強度(RSSI)を基に判断する。
【0053】
図4は、受発信装置切替手段57によるハンドオーバ処理の一例を示した図である。通話処理中において制御部20の受発信装置切替手段57は、常に制御装置19、第1受発信装置15、第2受発信装置17の接近状態を検知・判定する。例えば、ステップS500にて、第2受発信装置17が一定距離以上、制御装置19から離れたと判断した場合、ステップS501にてハンドオーバ処理を実行して、送信に使用するマイク・カメラの情報を第1受発信装置15のものから第2受発信装置17のものに切り替え、通話処理を続行する。
【0054】
そして、ステップS504にて、第2受発信装置17が制御装置19から一定距離内に入ったと判断した場合、ステップS505にてハンドオーバ処理を実行して、送信に使用するマイク・カメラの情報を再び第1受発信装置15のものに切り替え、通話処理を続行する。このようにすることで、利用者は移動しながらでもより望ましい通信環境下で、通信を継続することができる。なお、一定距離への接近ならびに離間の判定の数値は、無線通信の受信感度(RSSI)にて判定するが、切り替え時のチャタリングを避けるため、判定閾値はヒステリシスを持たせることが望ましい。
【0055】
相手方情報登録更新手段58は、相手側端末4A,・・,4Eの情報を記憶部21に登録し、また必要に応じてその情報を更新する。
【0056】
次に、遠隔支援装置2を用いて通話を行なう場合の動作について説明する。
図5は、遠隔支援装置2の第1受発信装置15で発信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。この例では、利用者が第1受発信装置15の複数の第1受発信ボタン30のうち、通話を希望する相手方が関連付けされた受発信ボタン30(例えば30A)にタッチすると、その信号が制御装置19の制御部20に向けて出力される(S001)。制御部20はこれを受信すると(S002)、選択された通話相手方が何れであるか特定し(S003)、ビデオ通話を実行するアプリケーションソフトを自動起動させる(S004)。そして、第1受発信装置15の第1受発信ボタン30の該当ボタン30Aを点滅させる。
【0057】
ステップS005においては、HDMIケーブルを通じてTV装置11の外部入力へ画面切替信号を送信し、ビデオ通話画面に切り替える。そしてアプリケーションソフト上から、通話相手(例えば、相手側端末4A)を指定して、発呼信号を送信する(ステップS006)。一方、相手側端末4Aは、発呼信号の着信を検出するとその画面に発信元を表示する(S007)。そして相手側端末4Aにて応答操作が行われると(S008)、ビデオ通話の回線が確立され、ビデオ通話を実行することが可能となる(S010,S011)。通話が開始されると第1受発信ボタン30Aは点灯状態となる。
【0058】
利用者がビデオ通話を終了(切断)する場合、いずれかの第1受発信ボタン30にタッチすると、その信号が制御装置19の制御部20に向けて出力される(S012)。制御部20はこれを受信すると(S013)、通話終了処理を実行し(S014)、相手側端末4Aに向けて通話切断信号を送信する。これを受けて相手側端末4Aにおいても通話終了処理が実行される(S015)。
【0059】
図6は、遠隔支援装置2の第1受発信装置15で受信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。この例では相手側端末4(例えば4A)で発信操作が行われ、発呼信号が送信される(S101,S102)。制御部20はこれを受信すると(S103)、ビデオ通話を実行するアプリケーションソフトを自動起動させる(S104)。そして、通話相手方が予め記憶部21に登録された既知の相手方であるかを確認する(S105)。
【0060】
既知の相手方である場合、TV装置11をビデオ通話画面に切り替え(S107)、呼出処理を行う(S108)。具体的には第1スピーカから呼出音を鳴らし、関連付けされた第1受発信ボタン30Aを点滅させる。またTV装置11の画面に発信元をテキスト表示させる。
【0061】
利用者が点滅する第1受発信ボタン30Aをタッチ操作し(S110)、制御部20がその信号を受信すると(S111)、ビデオ通話の回線が確立され、ビデオ通話を実行することが可能となる(S112,S113)。
【0062】
以上、
図5および
図6は、第1受発信ボタン30を用いて受発信操作を行った場合であったが、第1受発信ボタン30を用いた受発信操作(例えば
図5のステップS001~S003、ステップS012~S013)を、音声認識手段56を用いて実行することも可能である。
【0063】
図7は、遠隔支援装置2の第2受発信装置17で発信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。この例では、利用者が、第2受発信装置17の特定の相手方(例えば相手側端末4A)が関連付けされた第2受発信ボタン40にタッチすると、その信号が制御装置19の制御部20に向けて出力される(S201)。制御部20はこれを受信すると(S202)、ビデオ通話を実行するアプリケーションソフトを自動起動させる(S204)。そして、第2受発信装置17の第2受発信ボタン40を点滅させる。
【0064】
そしてアプリケーションソフト上から、通話相手(相手側端末4A)を指定して、発呼信号を送信する(ステップS206)。一方、相手側端末4Aは、発呼信号の着信を検出するとその画面に発信元を表示する(S207)。そして相手側端末4Aにて応答操作が行われると(S208)、通話の回線が確立され、音声通話と、遠隔支援装置2側からのビデオ映像の送信を実行することが可能となる(S210,S211)。通話が開始されると第2受発信ボタン40は点灯状態となる。
【0065】
利用者が通話を終了(切断)する場合、第2受発信ボタン40にタッチすると、その信号が制御装置19の制御部20に向けて出力される(S212)。制御部20はこれを受信すると(S213)、通話終了処理を実行し(S214)、相手側端末4Aに向けて通話切断信号を送信する。これを受けて相手側端末4Aにおいても通話終了処理が実行される(S215)。
【0066】
図8は、遠隔支援装置2の第2受発信装置17で受信操作が行われた場合の処理の流れを示す図である。この例では相手側端末4(例えば4B)で発信操作が行われ、発呼信号が送信される(S301,S302)。制御部20はこれを受信すると(S303)、ビデオ通話を実行するアプリケーションソフトを自動起動させる(S304)。そして、相手側端末4Bが予め記憶部21に登録された既知の相手方であるかを確認する(S305)。
【0067】
既知の相手方である場合、呼出処理を行う(S308)。具体的には第2スピーカ44から呼出音を鳴らし、第2受発信ボタン40を点滅させる。
【0068】
利用者が点滅する第2受発信ボタン40をタッチ操作し(S310)、制御部20がその信号を受信すると(S311)、通話の回線が確立され、音声通話と、遠隔支援装置2側からのビデオ映像の送信を実行することが可能となる(S312,S313)。
【0069】
以上、
図7および
図8は、第2受発信ボタン40を用いて受発信操作を行った場合であったが、第2受発信ボタン40を用いた受発信操作を、音声認識手段56を用いて実行することも可能である。
【0070】
図9は、遠隔支援装置2の第2受発信装置17で第2緊急通報ボタン46が操作された場合もしくは加速度センサ48から警報信号が出力された場合の処理の流れを示す図である。この例では、利用者が第2受発信装置17の第2緊急通報ボタン46にタッチすると、その信号が制御装置19の制御部20に向けて出力される(S401)。制御部20はこれを受信すると(S402)、通話を実行するアプリケーションソフトを自動起動させる(S403)。
【0071】
続くステップS405では、アプリケーションソフト上から、第2緊急通報ボタン46に予め関連付けされた相手方(例えば相手側端末4E)を指定して、発呼信号を送信する。この際、遠隔支援装置2の制御部20は「緊急事態」である旨の通知(緊急事態発生通知)を相手側端末4Eに向けて送信する。発呼信号を受信した相手側端末4Eの表示画面には、緊急事態発生通知が表示され(S406)、緊急事態である旨を相手側にいち早く認識させることができる。また上記ステップS405では、第2緊急通報ボタン46操作直前の動画もしくは該動画の参照先リンクを添えて前記緊急事態発生通知を送信する。
【0072】
そして相手側端末4Eにて応答操作が行われると(S407)、通話回線が確立され、音声通話と、遠隔支援装置2側からのビデオ映像の送信を実行することが可能となる(S408,S409)。このような
図9の処理の流れは、ステップS401において加速度センサ48から警報信号が出力された場合も同様である。また、第1受発信装置15において第1緊急通報ボタン36が操作された場合も同様である。
【0073】
以上のように本実施形態の遠隔支援装置2では、名札部31により相手方が記された複数の第1受発信ボタン30の中から、通話したい相手方と関連付けされた第1受発信ボタン30をワンタッチ操作するだけでビデオ通話を開始することができるため、操作手順を記憶する必要もなく極めて簡単に、通話したい相手方とのビデオ通話を実現することができる。
【0074】
また本実施形態の遠隔支援装置2では、音声から特定の語彙を検出可能な音声認識手段56を更に備え、音声認識手段56を用いて選択された相手側端末とのビデオ通話が可能となるように構成されているため、第1受発信ボタン30の操作が難しい場合でも、ワンコールで(所定の短い語彙を発することで)相手側端末を選択して、通話を行なうことができる。
【0075】
また本実施形態の遠隔支援装置2では、第2カメラ42、第2マイク43および第2スピーカ44と、ビデオ通話を開始及び/又は終了する際に操作される第2受発信ボタン40と、を備えた携帯可能な第2受発信装置17を更に備えており、制御装置19および第1受発信装置15から離れた場所からでも、通話したい相手方との音声通話を実現することができる。
【0076】
ここで本実施形態の遠隔支援装置2では、第2受発信装置17が、第2カメラ42、第2マイク43および第2スピーカ44を備えており、音声認識手段56を用いて選択された相手側端末に向けて発呼信号を送信し、第2受発信装置17を使っての選択された相手側端末との通話が可能となるように構成されている。このため携帯可能な第2受発信装置17を使用する場合でも、第2マイク43へのワンコールで相手側端末を選択し、通話を行なうことができる。
【0077】
また本実施形態の遠隔支援装置2では、第1受発信装置15の各第1受発信ボタン30と関連付けされた何れかの相手側端末から発せられた発呼信号を、携帯可能な第2受発信装置17の第2受発信ボタン40をワンタッチすることにより、もしくは、第2マイク43へのワンコールにより、即ち簡単な操作で受信することができる。
【0078】
また本実施形態の遠隔支援装置2では、第1受発信装置15および第2受発信装置17に、緊急通報ボタン36および46が設けられており、緊急事態が発生していることを特定の相手方にワンタッチ操作で知らせることができる。
【0079】
更に本実施形態の遠隔支援装置2では、緊急通報ボタン36,46が操作された時もしくは第2受発信装置17の加速度センサ48から警報信号が出力された時、前記ボタン操作直前もしくは前記警報信号出力時直前の動画もしくは該動画の参照先リンクを送信するように構成されており、緊急事態が発生した場合に、何が起こったのか、利用者がどのような状況にあるのかを相手方にて迅速に把握することができる。
【0080】
また本実施形態の遠隔支援装置2では、第1受発信ボタン30及び緊急通報ボタン36の操作面に識別用の突部32を設けることで、名札部31に記された相手方を視認することが難しい場合でもボタンの操作面に触れて所望の相手方を選択することができる。
【0081】
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまでも一例示である。例えば上記実施形態では、第1受発信装置や第1カメラを制御装置とは別体で構成したが、場合によっては第1受発信装置や第1カメラを制御装置と一体に構成することも可能である。
また上記実施形態は、異常検知のためのセンサとして加速度センサを備えたものであったが、他の温度/湿度センサやバイタルセンサ等を備えた構成とし、これらセンサにより異常な値が検出された場合に、相手側端末に緊急事態発生通知や動画を送信するように構成することも可能である。
また、
図10で示すように、電気通信回線5を介して遠隔支援装置2と接続される管理サーバ6を更に設け、管理サーバ6に、相手側端末情報の登録更新を行う相手方情報登録更新手段58Bといった機能の一部を移したり、管理サーバ6の記憶部21Bに、相手側端末の情報、動画などの保存データの一部を移して管理することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々変更を加えた形態で構成可能である。
【符号の説明】
【0082】
2 遠隔支援装置
4(4A,4B,4C,4D,4E) 相手側端末
5 電気通信回線
11 テレビジョン装置(TV装置)
12 第1カメラ
15 第1受発信装置
17 第2受発信装置
19 制御装置
20 制御部
30(30A,30B,30C,30D,30E) 第1受発信ボタン
32 突部
31(31A,31B,31C,31D,31E) 名札部
36 第1緊急通報ボタン(緊急通報ボタン)
40 第2受発信ボタン
42 第2カメラ
43 第2マイク
44 第2スピーカ
46 第2緊急通報ボタン(緊急通報ボタン)
48 加速度センサ
56 音声認識手段