(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148697
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】足場用パネル支持部材及びそれを備えた足場
(51)【国際特許分類】
E04G 7/28 20060101AFI20231005BHJP
E04G 5/00 20060101ALI20231005BHJP
E04G 21/32 20060101ALI20231005BHJP
E01D 22/00 20060101ALN20231005BHJP
【FI】
E04G7/28 301A
E04G5/00 301E
E04G5/00 301A
E04G21/32 C
E01D22/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056849
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】393000445
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(74)【代理人】
【識別番号】100196623
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 計介
(72)【発明者】
【氏名】真田 孝範
【テーマコード(参考)】
2D059
【Fターム(参考)】
2D059BB37
2D059EE10
2D059GG39
(57)【要約】
【課題】足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に対して、板状の足場用パネルを起立状態で容易に設置可能な足場用パネル支持部材を提供する。
【解決手段】足場用パネル支持部材1は、吊り足場の一部を構成する複数の水平柱状部材のうち少なくとも一つに対して、板状の足場用パネルを起立状態で支持する部材である。足場用パネル支持部材1は、足場用パネルの下端部を挿入可能なように上方に開口し且つ一方向に延びる溝部10aを有し、前記一方向に長い柱状部材である断面コの字状の支持部材本体10と、支持部材本体10に接続され、支持部材本体10を水平柱状部材100bに連結する水平柱状部材連結部20と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち少なくとも一つに対して、板状の足場用パネルを起立状態で支持する足場用パネル支持部材であって、
前記足場用パネルの下端部を挿入可能なように上方に開口し且つ一方向に延びる溝部を有し、前記一方向に長い柱状部材である断面コの字状の支持部材本体と、
前記支持部材本体に接続され、前記支持部材本体を前記複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に連結する水平柱状部材連結部と、
を有する、
足場用パネル支持部材。
【請求項2】
請求項1に記載の足場用パネル支持部材において、
前記支持部材本体の前記溝部は、
底部と、
前記底部に対して上方に延びる一対の側壁部と、
を有し、
前記一対の側壁部のうち一方の側壁部の上端は、他方の側壁部の上端よりも下方に位置する、
足場用パネル支持部材。
【請求項3】
請求項1または2に記載の足場用パネル支持部材において、
前記支持部材本体は、
前記溝部における前記一方向の両側端部に、前記一方向に向かって開口する長手方向開口部を有する、
足場用パネル支持部材。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載の足場用パネル支持部材において、
前記支持部材本体に接続され、前記複数の足場用柱状部材のうち上下方向に延びて前記足場用パネルが固定される少なくとも一つのパネル用支柱を支持する支柱支持部をさらに有する、
足場用パネル支持部材。
【請求項5】
請求項4に記載の足場用パネル支持部材において、
前記支柱支持部は、
前記支持部材本体の前記一方向における両端部の少なくとも一方に接続されている、
足場用パネル支持部材。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載の足場用パネル支持部材において、
前記水平柱状部材連結部は、
前記水平柱状部材のうち前記一方向に延びるように配置された第1水平柱状部材に対して該第1水平柱状部材の軸線を中心として回転可能で、且つ、前記回転によって前記支持部材本体を傾けた状態で固定される、
足場用パネル支持部材。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の足場用パネル支持部材において、
前記水平柱状部材連結部は、
前記支持部材本体に対して前記一方向に移動可能に接続されている、
足場用パネル支持部材。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載の足場用パネル支持部材において、
前記支持部材本体は、前記一方向に伸縮可能な伸縮部を有する、
足場用パネル支持部材。
【請求項9】
請求項8に記載の足場用パネル支持部材において、
前記支持部材本体に接続され、前記複数の足場用柱状部材のうち上下方向に延びて前記足場用パネルが固定される少なくとも一つのパネル用支柱を支持する支柱支持部を、前記支持部材本体の前記一方向の両端部にそれぞれ有する、
足場用パネル支持部材。
【請求項10】
水平方向に延びる水平柱状部材を含み、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材と、
複数の板状の足場用パネルと、
前記板状の足場用パネルを起立状態で支持する請求項1から9のいずれか一つに記載の複数の足場用パネル支持部材と、
を備え、
前記複数の足場用パネル支持部材は、前記水平柱状部材に対して前記水平方向に並んだ状態で固定されている、
足場。
【請求項11】
請求項10に記載の足場において、
前記複数の足場用パネル支持部材の少なくとも一つは、
前記支持部材本体の前記一方向に伸縮可能な伸縮部を有する、
足場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足場の一部を構成する足場用柱状部材に対して、板状の足場用パネルを起立状態で支持する足場用パネル支持部材及びそれを備えた足場に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の建造工事または補修工事などの際には、高所作業を行うための仮設構造物である足場が用いられている。前記足場は、例えば、建築物などに沿って上下方向に仮設される足場、橋梁の高架下などのように地表から支柱が建てられない建築物に仮設される吊り足場などを含む。
【0003】
上述のような足場は、組立及び解体が可能なように複数の部材を組み立てることによって構成されている。例えば、前記足場は、骨格となる複数の柱状部材を含む。また、前記足場には、作業工具などの物体の落下防止及び防音などの目的で、側面防護壁としての足場用パネルが設置される場合がある。
【0004】
前記足場用パネルは、足場用パネル支持部材によって前記足場の骨格となる柱状部材に連結されて、起立状態で支持される。前記足場用パネルを設置する方法として、従来から、さまざまな設置方法が考えられている。
【0005】
例えば特許文献1には、仮設足場における朝顔装置の設置方法が開示されている。前記特許文献1に開示されている朝顔装置では、立体的に構築された仮設足場の垂直パイプに対し、前記垂直パイプとの連結部材や該連結部材に連結される枠を利用して、パネルを設置している。前記パネルが設置される枠は、前記連結部材の取り付け位置よりも下方位置に配置される斜め部材によって、支持されている。
【0006】
例えば特許文献2には、吊り足場における足場用側面防護パネルの設置方法が開示されている。前記特許文献2に開示されている足場用側面防護パネルの設置方法では、吊り足場の縁の丸パイプに対し、自在クランプを使用して足場用側面防護パネルの一部を固定してから、前記足場用側面防護パネルの補強骨に布単管パイプの先端を連結して固定することによって足場用側面防護パネル全体を支持している。これにより、前記足場用側面防護パネルが吊り足場に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015-48670号公報
【特許文献2】特開平8-184179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前記特許文献1、2に開示されている方法のように足場用パネルを設置する際には、前記足場用パネルを支持するために、足場の骨格となる柱状部材に固定された足場用パネル支持部材を用いる。
【0009】
しかしながら、前記特許文献1に開示されている枠を前記足場用パネル支持部材に用いる場合や、前記特許文献2に開示されている自在クランプを前記足場用パネル支持部材に用いる場合、作業者は、足場用パネルを支えつつ、前記足場用パネルを、足場用パネル支持部材によって支持可能な位置に配置する必要がある。
【0010】
また、吊り足場等では、前記足場用パネルを支持するための上下方向に延びる柱状部材を有していない場合がある。そのため、前記特許文献1、2に開示されているようなパネルの支持構造では、足場の構成によって足場用パネルの設置が制約を受ける可能性がある。
【0011】
これに対し、上述の吊り足場などのように上下方向に延びる柱状部材がない足場でも設置可能で、且つ、足場用パネルを容易に設置可能な足場用パネル支持部材が求められている。
【0012】
本発明の目的は、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に対して、板状の足場用パネルを起立状態で容易に設置可能な足場用パネル支持部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態に係る足場用パネル支持部材は、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち少なくとも一つに対して、板状の足場用パネルを起立状態で支持する足場用パネル支持部材である。前記足場用パネル支持部材は、前記足場用パネルの下端部を挿入可能なように上方に開口し且つ一方向に延びる溝部を有し、前記一方向に長い柱状部材である断面コの字状の支持部材本体と、前記支持部材本体に接続され、前記支持部材本体を前記複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に連結する水平柱状部材連結部と、を有する(第1の構成)。
【0014】
上述の構成では、一方向に延びる溝部を有する支持部材本体を、水平柱状部材連結部を介して複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に連結する。これにより、前記支持部材本体の前記溝部内に挿入される足場用パネルの下端部を、前記水平柱状部材によって支持できる。
【0015】
よって、作業員は、前記足場用パネルを持ち抱えたまま足場用柱状部材に対して前記足場用パネルを連結する必要がない。これにより、足場用パネルを設置する際の作業負担を軽減できる。
【0016】
したがって、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に対して、板状の足場用パネルを起立状態で設置する作業を容易に行うことができる足場用パネル支持部材を提供することができる。
【0017】
前記第1の構成を有する足場用パネル支持部材において、前記支持部材本体の前記溝部は、底部と、前記底部に対して上方に延びる一対の側壁部と、を有する。前記一対の側壁部のうち一方の側壁部の上端は、他方の側壁部の上端よりも下方に位置する(第2の構成)。
【0018】
これにより、作業員は、支持部材本体の溝部に対し、一対の側壁部のうち上端が下方に位置する側壁部側から、板状の足場用パネルの下端部を容易に挿入することができる。よって、前記足場用パネル支持部材に対して前記足場用パネルを起立状態で設置する作業を容易に行うことができる。
【0019】
前記第1または第2の構成を有する足場用パネル支持部材において、前記支持部材本体は、前記溝部における前記一方向の両側端部に、前記一方向に向かって開口する長手方向開口部を有する(第3の構成)。
【0020】
これにより、足場用パネルの下端部を支持部材本体の溝部内に挿入する際に、前記足場用パネルが、前記溝部における一方向の両側端部と干渉するのを防止できる。
【0021】
また、前記溝部内に挿入される足場用パネルの下端部の長さが前記溝部の一方向の長さより長い場合でも、前記溝部内に前記足場用パネルを挿入することができる。
【0022】
さらに、前記足場用パネルの下端部を前記溝部内に挿入した後に、前記足場用パネルを前記溝部内で前記一方向に移動させることができる。
【0023】
よって、前記足場用パネルを前記足場用パネル支持部材に対して容易に位置決めすることができる。したがって、前記足場用パネルを起立状態で前記溝部内へ挿入する作業や、前記足場用パネルを前記足場用パネル支持部材に対して位置決めする作業を容易に行うことができ、前記足場用パネルの取付作業における作業性を向上できる。しかも、足場用パネル支持部材の長さが異なる種々の規格の足場用パネルを設置できるため、足場用パネル支持部材の汎用性を向上できる。
【0024】
前記第1から前記第3の構成のうちいずれか一つの構成を有する足場用パネル支持部材において、前記支持部材本体に接続され、前記複数の足場用柱状部材のうち上下方向に延びて前記足場用パネルが固定される少なくとも一つのパネル用支柱を支持する支柱支持部をさらに有する(第4の構成)。
【0025】
これにより、足場に足場用パネルを支持する支柱が無い場合でも、足場用パネル支持部材における支柱支持部によって、前記足場用パネルが固定されるパネル用支柱を支持できる。よって、前記足場用パネルを、前記パネル用支柱によって、より確実に支持することができる。
【0026】
前記第4の構成を有する足場用パネル支持部材において、前記支柱支持部は、前記支持部材本体の前記一方向における両端部の少なくとも一方に接続されている(第5の構成)。
【0027】
これにより、足場用パネルが固定されるパネル用支柱を、支持部材本体における長手方向(一方向)の両端部の少なくとも一方に、容易に設置できる。よって、前記足場用パネルの左右方向の両端部のうち少なくとも一方を、前記パネル用支柱によって支持できる。したがって、前記足場用パネルをより安定して支持できる。
【0028】
前記第1から前記第5の構成のうちいずれか一つの構成を有する足場用パネル支持部材において、前記水平柱状部材連結部は、前記水平柱状部材のうち前記一方向に平行に延びるように配置された第1水平柱状部材に対して該第1水平柱状部材の軸線を中心として回転可能で、且つ、前記回転によって前記支持部材本体を傾けた状態で固定される(第6の構成)。
【0029】
これにより、足場用パネルを傾けた状態で固定するための専用の支持部材などを用いることなく、溝部が鉛直方向に対して交差する方向に開口するように傾けた状態で前記足場用パネル支持部材を第1水平柱状部材に取り付けることできる。
【0030】
よって、足場用パネル支持部材の汎用性を向上できるとともに、前記足場用パネルを鉛直方向に対して傾けた状態で設置する場合でも、前記足場用パネルを容易に設置できる。
【0031】
前記第1から前記第6の構成のうちいずれか一つの構成を有する足場用パネル支持部材において、前記水平柱状部材連結部は、前記支持部材本体に対して前記一方向に移動可能に接続されている(第7の構成)。
【0032】
これにより、支持部材本体を水平柱状部材に連結する水平柱状部材連結部が、前記支持部材本体に対して長手方向である一方向に移動可能である。
【0033】
よって、前記一方向において、水平柱状部材に対して前記水平柱状部材連結部を連結させる位置を変更できる。つまり、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材同士のつなぎ目などのように、前記水平柱状部材連結部を取り付けできない位置を避けて、前記水平柱状部材連結部を前記水平柱状部材に連結できる。
【0034】
前記第1から前記第7の構成のうちいずれか一つの構成を有する足場用パネル支持部材において、前記支持部材本体は、前記一方向に伸縮可能な伸縮部を有する(第8の構成)。
【0035】
これにより、支持部材本体の一方向(長手方向)の長さを容易に調整することができる。
【0036】
よって、足場用パネル支持部材が取り付けられる水平柱状部材の長さや、足場用パネルを設置する範囲の水平方向の長さに合わせて、足場用パネル支持部材の長さを容易に調整できる。したがって、足場用パネル支持部材の汎用性を向上できる。
【0037】
前記第8の構成を有する足場用パネル支持部材において、前記支持部材本体に接続され、前記複数の足場用柱状部材のうち上下方向に延びて前記足場用パネルが固定される少なくとも一つのパネル用支柱を支持する支柱支持部を、前記支持部材本体の前記一方向の両端部にそれぞれ有する(第9の構成)。
【0038】
上述の構成では、支柱支持部が、支持部材本体の一方向(長手方向)の両側にそれぞれ位置する。これにより、足場用パネル支持部材の溝部内に挿入された足場用パネルの前記一方向の両側を、支柱支持部によって支持された支柱に固定することができる。
【0039】
したがって、前記足場用パネルをより安定した状態で設置することができる。
【0040】
本発明の一実施形態に係る足場は、水平方向に延びる水平柱状部材を含み、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材と、複数の板状の足場用パネルと、前記板状の足場用パネルを起立状態で支持する請求項1から9のいずれか一つに記載の複数の足場用パネル支持部材と、を備える。前記複数の足場用パネル支持部材は、前記水平柱状部材に対して前記水平方向に並んだ状態で固定されている(第10の構成)。
【0041】
以上の構成により、複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に対して、前記水平方向に並んだ状態で複数の足場用パネル支持部材が設置される。これにより、作業員は、前記複数の足場用パネル支持部材を利用して前記足場用パネルを容易に設置できる。
【0042】
前記第10の構成を有する足場において、前記複数の足場用パネル支持部材の少なくとも一つは、前記支持部材本体の前記一方向に伸縮可能な伸縮部を有する(第11の構成)。
【0043】
これにより、水平柱状部材の水平方向の長さや足場用パネルを設置する範囲の水平方向の長さに合わせて、伸縮部を有する足場用パネル支持部材の一方向(長手方向)の長さを調整して設置できる。よって、前記足場用パネルを、様々な大きさの足場に設置できる。
【発明の効果】
【0044】
本発明の一実施形態に係る足場用パネル支持部材は、足場用パネルの下端部を挿入可能なように上方に開口し且つ一方向に延びる溝部を有し、前記一方向に長い柱状部材である断面コの字状の支持部材本体と、前記支持部材本体に接続され、前記支持部材本体を前記複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に連結する水平柱状部材連結部と、を有する。
【0045】
これにより、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる水平柱状部材に対して、板状の足場用パネルを起立状態で設置する作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る足場用パネル支持部材を有する吊り足場の斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る足場用パネル支持部材の斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る足場用パネル支持部材の正面図である。
【
図4】
図4は、実施形態1に係る足場用パネル支持部材の側面図である。
【
図5】
図5は、水平柱状部材に取り付けられた足場用パネル支持部材によって、足場用パネルを支持している状態を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態2に係る足場用パネル支持部材の斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態2に係る足場用パネル支持部材の正面図である。
【
図8】
図8は、実施形態3に係る吊り足場の斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態4に係る足場用パネル支持部材を有する吊り足場の斜視図である。
【
図10】
図10は、実施形態4に係る足場用パネル支持部材の斜視図である。
【
図11】
図11は、実施形態4に係る足場用パネル支持部材の側面図である。
【
図12】
図12は、その他の実施形態に係る足場の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
【0048】
なお、以下の説明では、板状の複数の踏板ユニット110の踏板部111の厚み方向を「上下方向」とする。ただし、この方向の定義により、本発明に係る足場用パネル支持部材の使用時の向きを限定する意図はない。なお、「上下方向」は、鉛直方向だけでなく、鉛直方向に対して傾いた方向も含む。
【0049】
また、以下の説明において、“固定”、“接続”及び“取り付ける”等(以下、固定等)の表現は、部材同士が直接、固定等されている場合だけでなく、他の部材を介して固定等されている場合も含む。すなわち、以下の説明において、固定等の表現には、部材同士の直接的及び間接的な固定等の意味が含まれる。
【0050】
[実施形態1]
(足場の構成)
最初に、
図1を参照して、本実施形態1に係る足場用パネル支持部材1を有する吊り足場100の構成を説明する。なお、以降の説明では、便宜上、具体例として吊り足場100を用いて説明をするが、本実施形態1に係る足場用パネル支持部材1を取り付ける足場として吊り足場100に限定する意図はなく、その他の足場にも足場用パネル支持部材1を取り付けることができる。
【0051】
図1は、本実施形態1に係る足場用パネル支持部材1を有する吊り足場100の一例であり、吊り足場100の一部の構成を示す斜視図である。
【0052】
図1に示すように、吊り足場100は、複数の踏板ユニット110と、複数の足場用パネル120と、複数の足場用パネル支持部材1と、パネル固定部130とを有する。
【0053】
踏板ユニット110は、踏板部111と、一対の水平骨格部112と、連結部113とを有する。踏板部111は、平面視で長方形状の板状部材である。一対の水平骨格部112は、踏板部111の長手方向両側に沿って延びるように配置されている。一対の水平骨格部112は、踏板部111の長手方向に延びる連結部113を介して、踏板部111の長手方向両端部に連結されている。連結部113は、踏板部111の長手方向端部と水平骨格部112との間に、複数箇所設けられている。
【0054】
複数の踏板ユニット110は、踏板部111の長辺側が互いに対向するとともに水平骨格部112が繋がって水平方向に延びるように並んだ状態で、連結される。すなわち、複数の踏板ユニット110は、長手方向が同一方向になるように並んだ状態で、長辺側で連結されている。これにより、複数の踏板ユニット110の踏板部111は、水平方向に連結されて、作業場の床面100aを構成する。また、複数の踏板ユニット110の水平骨格部112は、水平方向に連結されて、一方向に延びる水平柱状部材100bを構成する。この水平柱状部材100bが、前記一方向に延びるように配置された第1水平柱状部材に対応する。水平柱状部材100bは、吊り足場100の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる部材である。
【0055】
水平柱状部材100bは、平面視で、床面100aに沿って延びている。水平柱状部材100bには、図示しないワイヤなどの吊り具が連結される。これにより、吊り足場100は、工事をする構造物に対して吊り下げられる。よって、吊り足場100は、例えば、橋梁等の構造物の工事をする際などのように、地面に足場を設置するのが困難な作業環境で用いられる。
【0056】
水平柱状部材100bには、後述する足場用パネル支持部材1が固定されている。複数の足場用パネル支持部材1は、水平柱状部材100bに沿って前記一方向に並んだ状態で、水平柱状部材100bに固定されている。
【0057】
なお、特に図示しないが、踏板ユニット110の水平骨格部112が対向し且つ平行に配置された状態で連結されていてもよい。
【0058】
複数の足場用パネル120は、平面視で長方形の板状部材である。吊り足場100において、複数の足場用パネル120は、水平柱状部材100bに平行で且つ水平方向に並ぶように配置されている。複数の足場用パネル120は、踏板ユニット110の踏板部111の厚み方向に延びるように起立状態で配置されている。
【0059】
足場用パネル120は、水平柱状部材100bに対して、後述する足場用パネル支持部材1及びパネル固定部130によって起立状態で支持される。詳しくは、足場用パネル120は、足場用パネル支持部材1によって下端部を支持される。また、足場用パネル120の一面は、後述するパネル固定部130に固定されている。
【0060】
上述のように複数の足場用パネル120が水平方向に並んで配置されることによって、吊り足場100の側面防護壁を構築する。前記側面防護壁は、作業で使用する工具等が吊り足場100から落下することを防止したり、工事で発生する騒音を防音したりするために、吊り足場100に取り付けられている。
【0061】
なお、足場用パネル120は、平面視で長方形以外の形状を有していてもよい。足場用パネル120は、後述する足場用パネル支持部材1によって下端部を支持可能であり、且つ、パネル固定部130によって固定可能な構成であれば、どのような構成を有していてもよい。
【0062】
パネル固定部130は、足場用パネル120を起立状態で固定する。パネル固定部130は、第1パネル用支柱131(パネル用支柱)と、第2パネル用支柱132と、図示しない固定器具とを有する。第1パネル用支柱131及び第2パネル用支柱132は、足場用パネル120を起立状態で支持する支柱である。
【0063】
第1パネル用支柱131は、上下方向に延びている筒状部材である。第1パネル用支柱131の下端部は、後述する足場用パネル支持部材1の支柱支持部40に接続される。第2パネル用支柱132は、水平方向に延びている筒状部材である。第2パネル用支柱132は、第1パネル用支柱131に対して、交差した状態で連結されている。なお、第1パネル用支柱131及び第2パネル用支柱132の少なくとも一方は、吊り足場100を構成する図示しない他の柱状部材に接続されていてもよい。
【0064】
前記固定器具は、足場用パネル120を、第1パネル用支柱131または第2パネル用支柱132に固定するための部材である。前記固定器具は、例えばクランプなどである。前記固定器具は、足場用パネル120を第1パネル用支柱131または第2パネル用支柱132に固定可能な構成を有していれば、どのような構成の部材であってもよい。
【0065】
(足場用パネル支持部材1の構成)
足場用パネル支持部材1の構成について、
図2から
図5を参照して説明する。
図2は、足場用パネル支持部材1の斜視図である。
図3は、足場用パネル支持部材1の正面図である。
図4は、足場用パネル支持部材1の側面図である。
図5は、水平柱状部材110bに取り付けられた足場用パネル支持部材1によって、足場用パネル120を支持している状態を模式的に示す図である。
【0066】
足場用パネル支持部材1は、吊り足場100から工具などの物品等が落下することを防止したり、工事に伴う騒音を防音したりするために、水平柱状部材100bに対して足場用パネル120を起立状態で支持する部材である。
【0067】
足場用パネル支持部材1は、吊り足場100の水平柱状部材100bに固定され、起立状態の足場用パネル120の下端部を支持する。具体的には、足場用パネル支持部材1は、支持部材本体10と、水平柱状部材連結部20と、支柱支持部40と、を有する。
【0068】
図2に示すように、支持部材本体10は、一方向に長い断面コの字状の柱状部材である。詳しくは、支持部材本体10は、底部13と、一対の側壁部11,12とを有する。
【0069】
底部13は、前記一方向に延びる平板状である。一対の側壁部11,12は、底部13の平面視で、前記一方向に直交する方向に所定の間隔を空けて底部13から平行に厚み方向に延びている。本実施形態では、底部13及び一対の側壁部11,12は、一体で形成されている。
【0070】
なお、底部13の幅は、
図5に示すように、踏板ユニット110の踏板部111の長手方向における連結部113の長さよりも短い。これにより、足場用パネル支持部材1を踏板ユニット110に取り付けた状態で、支持部材本体10と踏板部111との間に、前記長手方向に隙間が生じる。この隙間によって、連結部113に図示しない吊り具などを取り付けることができる。
【0071】
一対の側壁部11,12は、第1側壁部11と、第2側壁部12とを含む。
図3及び
図4に示すように、第1側壁部11の上端は、第2側壁部12の上端よりも下方に位置している。これにより、第1側壁部11側から足場用パネル120の下端部を溝部10aに容易に挿入できる。
【0072】
第1側壁部11は、底部13の平面視で、上部が下部よりも溝部10aの内方に位置するように屈曲した段差部11aを有する。第1側壁部11の下部によって、後述する溝部10aを幅方向に拡大するような収容空間11bが形成されている。
【0073】
第1側壁部11は、前記一方向の両端部の下部に、前記一方向に延びるスリット11cをそれぞれ有する。これらのスリット11cは、後述するように水平柱状部材連結部20を前記一方向に移動させるスライド機構25の一部として機能する。
【0074】
底部13及び一対の側壁部11,12によって、溝部10aが構成される。すなわち、支持部材本体10は、上方に開口し且つ前記一方向に延びる溝部10aを有する。溝部10aは、支持部材本体10の長手方向、すなわち前記一方向に延びている。
【0075】
溝部10aは、足場用パネル120の下端部を挿入可能な形状を有する。すなわち、一対の側壁部11,12の間隔は、足場用パネル120の厚みよりも大きい。これにより、支持部材本体10によって、足場用パネル120の下端部を支持することができる。
【0076】
図2に示すように、溝部10aは、支持部材本体10の長手方向の一方の端から他方の端まで延びている。すなわち、支持部材本体10は、溝部10aにおける前記一方向の両側端部に、それぞれ、前記一方向に向かって開口する長手方向開口部10bを有する。
【0077】
これにより、足場用パネル120の下端部を支持部材本体10の溝部10a内に挿入する際に、足場用パネル120が、溝部10aにおける前記一方向の両側端部で足場用パネル120と干渉するのを防止できる。また、溝部10a内に挿入される足場用パネル120の下端部の長さが溝部10aの前記一方向の長さより長い場合でも、溝部10a内に足場用パネル120を挿入することができる。さらに、足場用パネル120の下端部を溝部10a内に挿入した後で、足場用パネル120を前記一方向に移動させることができる。
【0078】
よって、足場用パネル120を足場用パネル支持部材1に対して容易に位置決めできる。したがって、足場用パネル120を起立状態で溝部10a内へ挿入する作業や、足場用パネル120を足場用パネル支持部材1に対して位置決めする作業を容易に行うことができる。これにより、足場用パネル120の取付作業性を向上できる。しかも、足場用パネル支持部材1に長さが異なる種々の規格の足場用パネル120を設置できるため、足場用パネル支持部材1の汎用性を向上できる。
【0079】
支柱支持部40は、後述する
図5に示すように、パネル固定部130の第1パネル用支柱131の下端部を支持する。
図2、
図4及び
図5に示すように、支柱支持部40は、支持部材本体10の第2側壁部12に設けられている。詳しくは、支柱支持部40は、
図3に示すように、支持部材本体10の第2側壁部12の外面で、且つ、支持部材本体10の長手方向における両端部の一方に位置する。本実施形態では、支柱支持部40は、足場用パネル支持部材1を第1側壁部11が手前で且つ第2側壁部12が奥になるように見た場合に、第2側壁部12の右側に設けられている。
【0080】
ここで、支持部材本体10の第2側壁部12の外面とは、第2側壁部12の厚み方向の両面のうち溝部10a側に位置する面とは反対の面であり、支持部材本体10の溝部10a内に足場用パネル120が挿入された状態で露出している面を意味する。
【0081】
支柱支持部40は、本体取付部41と、支柱連結部42とを有する。本体取付部41は、支持部材本体10の第2側壁部12に接続される円筒状の部材である。本体取付部41は、その軸線方向が上下方向と一致するように、支持部材本体10の第2側壁部12に接続されている。本実施形態では、本体取付部41は、ボルト43(
図4参照)によって、支持部材本体10の第2側壁部12に接続されている。しかしながら、本体取付部41は、第2側壁部12に、ボルト以外の構成によって接続されていてもよい。
【0082】
図5に示すように、支柱連結部42は、第1パネル用支柱131の下端部を挿入可能な外径を有する円筒状の部材である。支柱連結部42は、第1パネル用支柱131の内径よりも小さい外径を有する。支柱連結部42は、その軸線が本体取付部41の軸線と一致するように、本体取付部41の上部に接続されている。
【0083】
支柱連結部42を円筒状の第1パネル用支柱131の下端部に挿入することにより、第1パネル用支柱131が支柱連結部42に連結される。
【0084】
このように、第1パネル用支柱131の下端部を足場用パネル支持部材1の支柱支持部40によって支持することができる。これにより、吊り足場100に足場用パネル120を支持する支柱が無い場合でも、足場用パネル支持部材1によって、第1パネル用支柱131を容易に設置できる。
【0085】
しかも、支柱支持部40が支持部材本体10の長手方向の一方に位置しているため、足場用パネル120の端部を第1パネル用支柱131によって支持することができる。これにより、足場用パネル120を吊り足場100に対してより安定して設置することができる。
【0086】
そして、足場用パネル支持部材1に対して支柱支持部40が長手方向の同じ側に位置するように複数の足場用パネル支持部材1を水平柱状部材100bに沿って水平方向に並べて配置した場合には、支柱支持部40は、前記水平方向に等間隔に並んで位置する。これにより、前記水平方向に等間隔に並んだ支柱支持部40によって支持された複数の第1パネル用支柱131によって、複数の足場用パネル120を固定することができる。
【0087】
水平柱状部材連結部20は、
図5に示すように、水平柱状部材100bに対して連結される。水平柱状部材連結部20によって、足場用パネル支持部材1は、水平柱状部材100bに対して固定される。
【0088】
水平柱状部材連結部20は、柱状の水平柱状部材100bをその外周面上で把持可能な構成を有する。すなわち、水平柱状部材連結部20は、いわゆるクランプである。よって、水平柱状部材連結部20は、水平柱状部材100bに対し、その軸線を中心として回転した任意の位置で固定可能である。
【0089】
水平柱状部材連結部20は、第1側壁部11の外面の法線方向に水平柱状部材100bを挟み込むように、支持部材本体10の第1側壁部11に設けられている。水平柱状部材連結部20は、
図2に示すように、支持部材本体10の第1側壁部11の外面で、且つ、支持部材本体10の長手方向の両端部に位置する。
【0090】
ここで、支持部材本体10の第1側壁部11の外面とは、第1側壁部11の厚み方向の両面のうち溝部10a側に位置する面とは反対の面であり、支持部材本体10の溝部10a内に足場用パネル120が挿入された状態で露出している面を意味する。
【0091】
水平柱状部材連結部20は、支持部材本体10に対して、長手方向に移動可能に設けられている。すなわち、足場用パネル支持部材1は、水平柱状部材連結部20を支持部材本体10の長手方向に移動させるスライド機構25を有する。
【0092】
スライド機構25は、
図2から
図4に示すように、スリット11cと、スライダ26と、位置決め部27とを有する。スライダ26は、水平柱状部材連結部20に連結されていて、スリット11c内を移動可能である。
【0093】
図4及び
図5に示すように、スライダ26は、板状部材26aと、ボルト26bと、ナット26cとを有する。板状部材26aの下部には、水平柱状部材連結部20が取り付けられている。ボルト26bは、スリット11c内を移動可能な軸部と、スリット11cに対して脱落しない大きさの頭部とを有する。ナット26cは、板状部材26a及びスリット11cを貫通するボルト26bの軸部の先端部に螺合している。
【0094】
図2、
図4及び
図5に示すように、第1側壁部11の下部によって、スライダ26の一部を収容可能な収容空間11bが形成されている。収容空間11bは、支持部材本体10の溝部10aに繋がっている。収容空間11bは、支持部材本体10の長手方向に延びる空間である。
【0095】
収容空間11b内にスライダ26の一部が収容されることによって、
図5に示すように、溝部10a内に挿入される足場用パネル120がスライダ26の一部と干渉しない。これにより、溝部10a内に足場用パネル120を容易に挿入できる。
【0096】
位置決め部27は、支持部材本体10の第1側壁部11に対して、水平柱状部材連結部20の位置を固定することができる。位置決め部27は、スライダ26の板状部材26aに設けられていて、スライダ26と第1側壁部11との相対位置を固定可能に構成されている。位置決め部27は、例えば、スライダ26の板状部材26aに設けられた図示しないねじ穴に螺合され、板状部材26aを貫通しているねじ部材である。この場合、位置決め部27であるねじ部材を回転させて、その先端を第1側壁部11に押し当てることにより、支持部材本体10に対するスライダ26及び水平柱状部材連結部20の位置を固定することができる。
【0097】
以上のようなスライド機構25の構成によって、前記一方向において、水平柱状部材100bに対して水平柱状部材連結部20を連結させる位置を変更できる。したがって、足場の一部を構成する複数の踏板ユニット110のつなぎ目などのように水平柱状部材連結部20を取り付けできない位置を避けて、水平柱状部材連結部20を水平柱状部材100bに連結できる。
【0098】
したがって、足場用パネル支持部材1の設置作業が容易となる。
【0099】
以上より、本実施形態に係る足場用パネル支持部材1は、吊り足場100の一部を構成する複数の水平柱状部材100bのうち少なくとも一つに対して、板状の足場用パネル120を起立状態で支持する部材である。足場用パネル支持部材1は、足場用パネル120の下端部を挿入可能なように上方に開口し且つ一方向に延びる溝部10aを有し、前記一方向に長い柱状部材である断面コの字状の支持部材本体10と、支持部材本体10に接続され、支持部材本体10を水平柱状部材100bに連結する水平柱状部材連結部20と、を有する。
【0100】
上述の構成では、一方向に延びる溝部を有する支持部材本体10を、水平柱状部材連結部20を介して水平柱状部材100bに連結する。これにより、支持部材本体10の溝部10a内に挿入される足場用パネル120の下端部を、水平柱状部材100bによって支持できる。
【0101】
よって、作業員は、足場用パネル120を持ち抱えたまま水平柱状部材100bに対して足場用パネル120を連結する必要がない。これにより、足場用パネル120を設置する際の作業負担を軽減できる。
【0102】
したがって、吊り足場100の一部を構成する水平柱状部材100bに対して、板状の足場用パネル120を起立状態で設置する作業を容易に行うことができる足場用パネル支持部材1を提供することができる。
【0103】
また、本実施形態では、水平柱状部材連結部20は、柱状の部材を緊結する足場用のクランプである。したがって、水平柱状部材連結部20による緊結を緩めることにより、
図5に実線矢印で示すように、水平柱状部材連結部20を水平柱状部材100bに対してその軸線周りに回転させることができる。よって、水平柱状部材連結部20を、水平柱状部材110bに対してその軸線周りの任意の回転角度で固定可能である。
【0104】
すなわち、水平柱状部材連結部20は、水平柱状部材100bに対してその軸線を中心として回転可能で、且つ、前記回転によって前記支持部材本体を傾けた状態で固定することができる。
【0105】
これにより、足場用パネル120を傾けた状態で固定するための専用の支持部材などを用いることなく、溝部10aが鉛直方向に対して交差する方向に開口するように傾けた状態で足場用パネル支持部材1を第1水平柱状部材に取り付けることできる。
【0106】
よって、足場用パネル支持部材1の汎用性を向上できるとともに、足場用パネル120を鉛直方向に対して傾けた状態で設置する場合でも、足場用パネル120を容易に設置できる。
【0107】
さらに、本実施形態では、支持部材本体10が水平柱状部材100bよりも上方に位置している。
【0108】
これにより、足場用パネル支持部材1の溝部10a内に足場用パネル120を挿入する際に、水平柱状部材100b及び水平柱状部材連結部20が邪魔になるのを防止できる。よって、足場用パネル支持部材1の溝部10a内に足場用パネル120を容易に挿入することができる。
【0109】
[実施形態2]
図6及び
図7は、実施形態2に係る足場用パネル支持部材51の構成を示す図である。
図6は、足場用パネル支持部材51の斜視図である。
図7は、足場用パネル支持部材51の正面図である。
【0110】
本実施形態2における足場用パネル支持部材51は、支持部材本体52が支持部材本体52の長手方向の長さを調整するように伸縮可能な伸縮部80を有する点で実施形態1の足場用パネル支持部材1の構成とは異なる。以下では、実施形態1の構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
【0111】
足場用パネル支持部材51は、第1支持部材60と、第2支持部材70と、伸縮部80とを有する。第1支持部材60と第2支持部材70とは、一部が重なって配置されている。詳しくは後述するが、第1支持部材60と第2支持部材70とが相対移動可能なように重なって配置されることにより、伸縮部80が構成される。
【0112】
第1支持部材60は、第1支持部材本体61と、水平柱状部材連結部20と、支柱支持部40とを有する。
【0113】
第1支持部材本体61は、
図6に示すように、一方向に長い断面コの字状の柱状部材である。第1支持部材本体61は、実施形態1の支持部材本体10に比べて、一方向(長手方向)の長さが短い。
【0114】
第1支持部材本体61は、底部62と、一対の側壁部63,64とを有する。底部62及び一対の側壁部63,64の形状は、前記一方向の長さが短い点を除いて、実施形態1における支持部材本体10の底部13及び一対の側壁部11,12の形状と同様である。よって、底部62及び一対の側壁部63,64の形状の詳しい説明は省略する。
【0115】
一対の側壁部63,64は、第1側壁部63と、第2側壁部64とを含む。第1側壁部63の上端は、第2側壁部64の上端よりも下方に位置している。第1側壁部63の前記一方向における一方の端部には、水平柱状部材連結部20が設けられている。第2側壁部64の前記一方向における一方の端部には、支柱支持部40が設けられている。
【0116】
第1側壁部63は、前記一方向における前記一方の端部には、前記一方向に延びるスリット63cを有する。第1側壁部63は、前記一方向における他方の端部に、第2支持部材70の後述する第1側壁部73のスリット73c内を移動可能な伸縮用スライダ65を有する。伸縮用スライダ65は、例えば、軸部の先端部が第1側壁部63に固定され、頭部がスリット73cから抜け出ない大きさを有するボルトである。
【0117】
第1支持部材本体61は、上方に開口し且つ前記一方向に延びて、足場用パネルを挿入可能な溝部61aを有する。溝部61aは、前記一方向の両側端部に、前記一方向に向かって開口する長手方向開口部61bを有する。
【0118】
第2支持部材70は、第2支持部材本体71と、水平柱状部材連結部20と、支柱支持部40とを有する。
【0119】
第2支持部材本体71は、
図6に示すように、一方向に長い断面コの字状の柱状部材である。第2支持部材本体71は、実施形態1の支持部材本体10に比べて、一方向(長手方向)の長さが短い。第2支持部材本体71は、その一部が第1支持部材本体61の一部に対して前記一方向に重なるように構成されている。
【0120】
具体的には、第2支持部材本体71は、図示しない底部と、一対の側壁部73,74とを有する。前記底部及び一対の側壁部73,74の形状は、前記一方向の長さが短い点を除いて、実施形態1における支持部材本体10の底部13及び一対の側壁部11,12の形状と同様である。よって、底部及び一対の側壁部73,74の形状の詳しい説明は省略する。
【0121】
一対の側壁部73,74は、第1側壁部73と、第2側壁部74とを含む。第1側壁部73の上端は、第2側壁部74の上端よりも下方に位置している。第1側壁部73の前記一方向における他方の端部には、水平柱状部材連結部20が設けられている。第2側壁部74の前記一方向における他方の端部には、支柱支持部40が設けられている。
【0122】
第2支持部材本体71は、上方に開口し且つ前記一方向に延びて、足場用パネル120を挿入可能な溝部71aを有する。溝部71aは、前記一方向の両側端部に、前記一方向に向かって開口する長手方向開口部71bを有する。
【0123】
第2支持部材本体71における第1側壁部73と第2側壁部74との間隔は、第1支持部材本体61における第1側壁部63と第2側壁部64との間隔よりも大きい。よって、第2支持部材本体71の底部の幅寸法は、第1支持部材本体61の底部62の幅寸法よりも大きい。これにより、第2支持部材本体71は、第1支持部材本体61と前記一方向に重なるように配置された状態で、第1支持部材本体61に対して外方に位置する。
【0124】
第1側壁部73は、前記一方向に延びるスリット73cを有する。スリット73cは、第1側壁部73において、前記一方向の両端部を除く領域全体に形成されている。スリット73c内には、水平柱状部材連結部20を支持するスライダ26と、第1支持部材60の第1側壁部63に設けられた伸縮用スライダ65とが、スリット73cに沿って移動可能に配置されている。
【0125】
第1支持部材60及び第2支持部材70は、第1支持部材本体61の一部と第2支持部材本体71の一部とが前記一方向に重なるとともに第1支持部材60の伸縮用スライダ65が第2支持部材70のスリット73c内で移動可能なように、組み合わされる。伸縮用スライダ65及びスリット73cによって、第1支持部材60及び第2支持部材70を相対移動可能にする後述の伸縮部80が構成される。
【0126】
上述のように第1支持部材60及び第2支持部材70を組み合わせることにより、第1側壁部63,73に設けられている水平柱状部材連結部20は、足場用パネル支持部材51の前記一方向の両側にそれぞれ位置する。また、第2側壁部64,74に設けられている支柱支持部40は、足場用パネル支持部材51の前記一方向の両側に位置する。
【0127】
また、上述のように第1支持部材60及び第2支持部材70を組み合わせることにより、第1支持部材60の溝部61a及び第2支持部材70の溝部71aによって、足場用パネル支持部材51の溝部51aが構成される。すなわち、足場用パネル支持部材51の溝部51aは、第1支持部材60の溝部61aの一部と、第2支持部材70の溝部71aの一部とを含む。足場用パネル支持部材51の溝部51a内には、足場用パネル120の下端部が挿入される。
【0128】
なお、第1支持部材本体61と第2支持部材本体71とによって、本実施形態の足場用パネル支持部材51の支持部材本体52が構成される。第1支持部材本体61と第2支持部材本体71とが後述する伸縮部80によって前記一方向に相対移動することにより、支持部材本体52は、前記一方向に伸縮可能である。すなわち、足場用パネル支持部材51の支持部材本体52は、伸縮部80を有する。
【0129】
伸縮部80は、第1支持部材60の伸縮用スライダ65と、第2支持部材70のスリット73cとを含む。既述のように、伸縮用スライダ65は、第1支持部材本体61の一部と第2支持部材本体71の一部とが前記一方向に重なった状態で、スリット73c内に位置付けられる。これにより、第1支持部材60及び第2支持部材70を前記一方向に相対移動させる際に、伸縮用スライダ65はスリット73c内を移動する。よって、第1支持部材60と第2支持部材70とが分離することを防止できる。
【0130】
以上のように、第1支持部材60及び第2支持部材70は、伸縮部80によって、重なった状態で分離することなく相対移動可能である。これにより、第1支持部材本体61と第2支持部材本体71とによって構成される支持部材本体52を前記一方向に伸縮させることができる。
【0131】
本実施形態では、足場用パネル支持部材51の支持部材本体52は、前記一方向に支持部材本体52の長手方向の長さを調整するように伸縮可能な伸縮部80を有する。
【0132】
これにより、足場用パネル支持部材51において支持部材本体52の長手方向の長さを容易に調整することができる。よって、足場用パネル支持部材51が取り付けられる水平柱状部材100bの長さや、足場用パネル120を設置する範囲の水平方向の長さに合わせて、足場用パネル支持部材51の長さを容易に調整できる。したがって、足場用パネル120を支持する支持部材の汎用性を向上できる。
【0133】
本実施形態2に係る足場用パネル支持部材51は、第1支持部材60が有する支柱支持部40と、第2支持部材70が有する支柱支持部40と、を支持部材本体52の前記長手方向の両端部にそれぞれ有する。
【0134】
これにより、足場用パネル支持部材51の溝部51a内に挿入された足場用パネル120の長手方向の両側を、支柱支持部40によって支持された支柱に固定することができる。したがって、足場用パネル120をより安定した状態で設置することができる。
【0135】
(実施形態3)
図8に、実施形態3に係る吊り足場200の概略構成を示す。
図8では、実施形態1に係る足場用パネル支持部材1及び実施形態2に係る足場用パネル支持部材51を有する吊り足場200の構成の一例を示す。
図8は、吊り足場200の斜視図である。
【0136】
以下では、実施形態1、2の構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1、2の構成と異なる部分についてのみ説明する。
【0137】
吊り足場200は、複数の踏板ユニット110と、複数の足場用パネル120と、足場用パネル支持部材1,51と、パネル固定部130とを有する。本実施形態の吊り足場200は、足場用パネル支持部材1,51を有する点を除いて、実施形態1で説明した吊り足場100と同様の構成を有している。
【0138】
足場用パネル支持部材1,51は、吊り足場200の水平柱状部材100bに対し、水平柱状部材100bに沿って水平方向に並んだ状態で、水平柱状部材連結部20によって連結されている。
【0139】
例えば、複数の足場用パネル支持部材1及び一つの足場用パネル支持部材51が、水平柱状部材100bに対し、水平柱状部材100bに沿って水平方向に並んだ状態で連結されていてもよい。また、複数の足場用パネル支持部材1及び複数の足場用パネル支持部材51が、水平柱状部材100bに対し、水平柱状部材100bに沿って水平方向に並んだ状態で連結されていてもよい。
【0140】
足場用パネル支持部材51が、水平柱状部材100bに沿って水平方向に並んだ複数の足場用パネル支持部材の中で、前記水平方向の端に位置していてもよい。足場用パネル支持部材1が、水平柱状部材100bに沿って水平方向に並んだ複数の足場用パネル支持部材の中で、前記水平方向の端に位置していてもよい。足場用パネル支持部材1と足場用パネル支持部材51とが交互に並んでいてもよい。
【0141】
上述のように足場用パネル支持部材1,51が水平柱状部材100bに沿って水平方向に並ぶことにより、足場用パネル支持部材1,51の溝部10a,51aによって連続した1つの溝部が形成される。この溝部内に複数の足場用パネル120の下端部を挿入することにより、複数の足場用パネル120を足場用パネル支持部材1,51によって支持することができる。
【0142】
本実施形態のように、吊り足場200が、実施形態1の足場用パネル支持部材1だけでなく、伸縮部を有する実施形態2の足場用パネル支持部材51を有することにより、水平柱状部材100bに沿って並ぶ複数の足場用パネル支持部材1,51の全体の長さを、水平柱状部材100bの長さまたは足場用パネル120を設置する範囲に合せて調整できる。よって、足場用パネル120を、様々な大きさの足場に設置できる。
【0143】
特に、足場用パネル支持部材51は、水平柱状部材100bに沿って水平方向に並んだ複数の足場用パネル支持部材の中で、前記水平方向の端に位置することが好ましい。
【0144】
上述の構成において、足場用パネル支持部材51の長さを変えることによって、水平柱状部材100bに沿って並ぶ複数の足場用パネル支持部材1,51の全体の長さを、容易に調整することができる。
【0145】
(実施形態4)
図9は、実施形態4に係る足場用パネル支持部材301を有する吊り足場300の概略構成を示す斜視図である。
図10は、足場用パネル支持部材301の斜視図である。
図11は、足場用パネル支持部材301の側面図である。
【0146】
本実施形態4における足場用パネル支持部材301は、水平方向に延びる複数のおやご支柱302(水平柱状部材)に対して、交差する方向に延びるように取り付けられている点で実施形態1の足場用パネル支持部材1の構成とは異なる。以下では、実施形態1の構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
【0147】
図9に示すように、吊り足場300は、複数のおやご支柱302(水平柱状部材)と、図示しない複数の支持部材と、複数の踏板303と、足場用パネル支持部材301と、足場用パネル120と、パネル固定部130とを有する。
【0148】
複数のおやご支柱302は、互いに平行になるように水平方向の一方向に並んでいる。隣り合うおやご支柱302は、図示しない複数の柱状の支持部材によって連結されている。なお、隣り合うおやご支柱302は、前記支持部材に対し、楔によって緊結されていてもよいし、クランプやボルトなどによって連結されていてもよい。おやご支柱302は、吊り足場300の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる部材である。
【0149】
複数の踏板303は、隣り合うおやご支柱302を連結する複数の支持部材によって支持されている。複数の踏板303は、水平方向に並んで配置されている。複数の踏板303の上面によって、吊り足場300における作業場の床面300aが形成される。
【0150】
吊り足場300は、工事をする構造物に対しておやご支柱302をワイヤなどの吊り具によって吊り下げることにより、前記構造物の下方に設置される。
【0151】
本実施形態の足場用パネル支持部材301は、おやご支柱302に対して交差する方向に延びるように取り付け可能である。この点以外、足場用パネル支持部材301は、実施形態1の足場用パネル支持部材1と同様の構成を有する。
【0152】
具体的には、
図10及び
図11に示すように、足場用パネル支持部材301は、支持部材本体10と、水平柱状部材連結部320と、支柱支持部40とを有する。
【0153】
水平柱状部材連結部320は、支持部材本体10の底部13に、取付部材330を介して取り付けられている。水平柱状部材連結部320は、支持部材本体10の一方向(長手方向)に対して交差する方向に延びるおやご支柱302に対して連結可能なように配置されている。具体的には、水平柱状部材連結部320は、上下方向におやご支柱302を挟み込むように、支持部材本体10の底部13に取り付けられている。
【0154】
なお、本実施形態の水平柱状部材連結部320も、実施形態1の水平柱状部材連結部20と同様、例えばクランプである。また、
図9に示す構成では、実施形態1と同様、支持部材本体10の第1側壁部11は、段差部11aを有する。しかしながら、本実施形態の支持部材本体10は、段差部を有していなくてもよい。
【0155】
以上のような水平柱状部材連結部320の構成によって、足場用パネル支持部材301を、水平方向に延びるおやご支柱302に対して交差する方向に延びるように取り付けることができる。
【0156】
本実施形態の構成を、実施形態2のように一方向(長手方向)に伸縮可能な足場用パネル支持部材に適用してもよい。これにより、前記一方向に伸縮可能な足場用パネル支持部材を、おやご支柱302に対して交差する方向に延びるように取り付けることができる。
【0157】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0158】
前記各実施形態では、足場用パネル支持部材1,51,301は、吊り足場100,200,300に設けられている。しかしながら、足場用パネル支持部材は、吊り足場以外の足場に設けられていてもよい。足場用パネル支持部材は、例えば
図12に示すように垂直方向に組まれた足場400に設けられていてもよい。
【0159】
図12に示すように、足場400は、上下方向に延びる複数の支柱401を水平柱状部材403等によって水平方向に連結して、踏板402を複数の階層に設置することにより、構成される。水平柱状部材403は、足場400の足場用柱状部材のうち水平方向に延びる部材である。足場400は、単管足場であってもよいし、楔緊結式足場であってもよいし、枠組み足場であってもよい。すなわち、足場400は、足場用パネル支持部材を取り付け可能な水平方向に延びる水平柱状部材を有する足場であれば、どのような足場であってもよい。
【0160】
前記各実施形態では、吊り足場100,200,300は、足場用パネル120を有する。しかしながら、吊り足場は、足場用パネル支持部材1,51,301の溝部10a,51a内に挿入可能な足場用パネルであれば、厚み寸法、縦方向及び横方向の長さの少なくとも一つが異なる複数種類の足場用パネルを有していてもよい。
【0161】
前記各実施形態では、パネル固定部130は、第1パネル用支柱131と、第2パネル用支柱132とを有する。しかしながら、パネル固定部は、第1パネル用支柱のみを有していてもよい。
【0162】
前記各実施形態では、第1パネル用支柱131は、上下方向に延びている。しかしながら、第1パネル用支柱は、斜め方向に延びていてもよい。
【0163】
前記各実施形態では、スライダ26は、板状部材26aと、ボルト26bと、ナット26cとを有する。ボルト26bは、スリット11c内を移動可能な軸部と、スリット11cに対して脱落しない大きさの頭部とを有する。ナット26cは、板状部材26a及びスリット11cを貫通するボルト26bの軸部の先端部に螺合している。しかしながら、スライダの構成は、第1側壁部のスリットに沿って水平柱状部材連結部を移動可能な構成であれば、上述の構成以外の構成であってもよい。
【0164】
前記実施形態2では、足場用パネル支持部材51は、第1支持部材本体61と第2支持部材本体71とが相対的に移動することにより、支持部材本体52の一方向の長さを変化させる伸縮部80を有する。しかしながら、支持部材本体の一方向の長さは、例えば蛇腹構造などの他の構成によって、変化してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0165】
本発明は、足場の一部を構成する複数の足場用柱状部材のうち少なくとも一つに対して、板状の足場用パネルを起立状態で支持する足場用パネル支持部材に利用可能である。
【符号の説明】
【0166】
1、51、301 足場用パネル支持部材
10、52 支持部材本体
10a、51a、61a、71a 溝部
10b、61b、71b 長手方向開口部
11、63、73 第1側壁部
11a 段差部
11b 収容空間
11c、63c、73c スリット
12、64、74 第2側壁部
13、62 底部
20 水平柱状部材連結部
25 スライド機構
26 スライダ
26a 板状部材
26b ボルト
26c ナット
27 位置決め部
40 支柱支持部
41 本体取付部
42 支柱連結部
43 ボルト
60 第1支持部材
61 第1支持部材本体
65 伸縮用スライダ
70 第2支持部材
71 第2支持部材本体
80 伸縮部
100、200、300 吊り足場
100a、300a 床面
100b 水平柱状部材
110 踏板ユニット
111 踏板部
112 水平骨格部
113 連結部
120 足場用パネル
130 パネル固定部
131 第1パネル用支柱(パネル用支柱)
132 第2パネル用支柱
302 おやご支柱(水平行柱状部材)
303 踏板
320 水平柱状部材連結部
330 取付部材
400 足場
401 支柱
402 踏板
403 水平柱状部材