特開 2023-148727 照明装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2023148727

(43)【公開日】2023-10-13

(54)【発明の名称】照明装置

(51)【国際特許分類】

   F21S 8/04 20060101AFI20231005BHJP

   F21S 2/00 20160101ALI20231005BHJP

   F21V 3/02 20060101ALI20231005BHJP

   F21V 17/00 20060101ALI20231005BHJP

   F21Y 115/10 20160101ALN20231005BHJP

   F21Y 115/15 20160101ALN20231005BHJP

   F21Y 103/10 20160101ALN20231005BHJP

【ＦＩ】

F21S8/04 110

F21S2/00 230

F21S8/04 410

F21V3/02 400

F21V17/00 154

F21Y115:10

F21Y115:15

F21Y103:10

【審査請求】未請求

【請求項の数】3

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022056910

(22)【出願日】2022-03-30

(71)【出願人】

【識別番号】000003757

【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100092565

【弁理士】

【氏名又は名称】樺澤 聡

(74)【代理人】

【識別番号】100112449

【弁理士】

【氏名又は名称】山田 哲也

(74)【代理人】

【識別番号】100062764

【弁理士】

【氏名又は名称】樺澤 襄

(72)【発明者】

【氏名】大野 鉄也

【テーマコード（参考）】

3K011

【Ｆターム（参考）】

3K011AA03

3K011EG02

3K011GA02

(57)【要約】

【課題】施工性を向上できる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置１０は、長尺な器具本体２０と、カバー５０と、位置決めガイド２３とを備える。カバー５０は、器具本体２０が挿入される開口部を有し、器具本体２０に取り付けられる。位置決めガイド２３は、器具本体２０の長手方向の両端部からカバー５０を取り付ける方向に対向して突出され、器具本体２０の長手方向に交差する短手方向の両側の外側面が、突出方向に向けて互いの間隔が狭くなるように傾斜される。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

長尺な器具本体と；
前記器具本体が挿入される開口部を有し、前記器具本体に取り付けられるカバーと；
前記器具本体の長手方向の両端部から前記カバーを取り付ける方向に対向して突出され、前記器具本体の長手方向に交差する短手方向に対応した両側の外側面が、突出方向に向けて互いの間隔が狭くなるように傾斜された位置決めガイドと；
を備えることを特徴とする照明装置。

【請求項2】

前記位置決めガイドは、前記器具本体の長手方向の端部に対向する外端面が、突出する方向に向けて前記器具本体の長手方向の端部から離れるように傾斜されている
ことを特徴とする請求項１記載の照明装置。

【請求項3】

前記器具本体の端部および前記位置決めガイドを貫通して取り付けられ、前記器具本体に隣接される他の前記器具本体を連結する連結部材を備える
ことを特徴とする請求項１または２記載の照明装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明の実施形態は、照明装置に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、天井面に設置された器具本体にカバーを取り付ける構成の照明装置がある。

【0003】

この照明装置では、天井面に設置された器具本体に対して、カバーを持ち上げながら取り付けるが、カバーを器具本体に位置決めしにくく、取り付けにくいため、施工性の向上が望まれている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【特許文献1】特開２０１７－５９４２５号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明が解決しようとする課題は、施工性を向上できる照明装置を提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0006】

実施形態の照明装置は、長尺な器具本体と、カバーと、位置決めガイドとを備える。カバーは、器具本体が挿入される開口部を有し、器具本体に取り付けられる。位置決めガイドは、器具本体の長手方向の両端部からカバーを取り付ける方向に対向して突出され、器具本体の長手方向に交差する短手方向の両側の外側面が、突出する方向に向けて互いの間隔が狭くなるように傾斜される。

【発明の効果】

【0007】

実施形態の照明装置によれば、施工性の向上が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】第１の実施形態を示す照明装置の分解斜視図である。

【図2】同上照明装置の分解斜視図である。

【図3】同上照明装置の器具本体および位置決めガイドの斜視図である。

【図4】同上照明装置の長手方向から見て一部を省略した取付構造を示す側面図である。

【図5】同上照明装置の長手方向から見て一部を省略した取付構造を示す側面図である。

【図6】同上照明装置の器具本体に連結部材を取り付けた斜視図である。

【図7】第２の実施形態を示す照明装置の器具本体に連結部材を取り付けた斜視図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

以下、第１の実施形態を、図１ないし図６を参照して説明する。

【0010】

図１および図２に照明装置１０を示す。照明装置１０は、被設置部である天井面などに直付けされる直付け形照明装置である。照明装置１０は、長尺に形成され、長手方向に交差する短手方向である幅方向の幅寸法が高さ方向の高さ寸法よりも小さいスリム形照明装置である。なお、本実施形態では、照明装置１０を天井面に取り付けるものとし、この取付姿勢に応じて、前面側を下、背面側を上として説明する。

【0011】

照明装置１０は、本体ユニット１１と、この本体ユニット１１に着脱可能に取り付けられる光源ユニット１２とを備えている。

【0012】

図１ないし図５に本体ユニット１１を示す。本体ユニット１１は、金属筐体である金属製の長尺な器具本体２０と、この器具本体２０の長手方向の両端近傍に取り付けられる端子台２１および取付ばね２２と、器具本体１１の長手方向の両端に取り付けられる位置決めガイド２３とを備えている。

【0013】

器具本体２０は、一面側である下面側に部品取付面２４ａを有する天板部２４と、この天板部２４の幅方向の両側から背面側に略Ｕの字形に突出するように屈曲された突出部２５と、両側の突出部２５の外側部から天板部２４の部品取付面２４ａよりも下方に突出される両側の側板部２６とを有している。突出部２５の内側には、下面側である天板部２４の部品取付面２４ａ側に開口する溝部２７が長手方向に沿って形成されている。両側の側板部２６は、幅方向に互いに対向する間隔が下方の先端側へ向うのにしたがって狭くなるように傾斜されている。それに伴って、溝部２７の部品取付面２４ａ側に開口する開口側の幅が奥側の幅よりも狭くなるように形成されている。天板部２４の長手方向の両端近傍には、天井面に取り付けるための取付孔２８と、外部配線である電源線が挿通される配線孔２９とが設けられている。配線孔２９の縁には、例えば樹脂製で環状のブッシュ３０が取り付けられている。さらに、図３に示すように、天板部２４の長手方向の両端部に切欠部３１が設けられ、天板部２４の長手方向の両端部と配線孔２９との間で幅方向の両側に連結孔３２が形成されている。

【0014】

端子台２１は、器具本体２０の長手方向の２箇所で部品取付面２４ａに取り付けられている。例えば、一方の端子台２１と他方の端子台２１とが器具本体２０に沿って配線される電線によって電気的に接続されており、一方が電源線の接続に用いられ、他方が隣接して設置される他の照明装置１０への電源供給のための送り配線の接続に用いられる。一方の端子台２１に電線の先端にコネクタを有する本体側配線ユニットが接続され、この本体側配線ユニットが光源ユニット１２と電気的に接続される。一端側の端子台２１と他端側の端子台２１とを接続する電線や、本体側配線ユニットの電線などは、器具本体２０の幅方向の一側の溝部２７に挿入され、溝部２７内を長手方向に沿って配線される。

【0015】

取付ばね２２は、金属製の板ばねによって一体に構成されている。取付ばね２２は、器具本体２０の部品取付面２４ａに取り付けられる取付部３３（図１参照）と、この取付部３３の一方の対向する両側から先端側が互いに拡開するよう斜め下方に向けて折曲された一対のアーム部３４とを有し、断面略コの字形に形成されている。一対のアーム部３４の先端側には、互いに対向して突出するように折曲された位置決め部３５と、位置決め部３５よりも先端側で互いに接近するように斜め下方へ向けて折曲された保持部３６と、保持部３６の先端側から互いに離反するように斜め下方へ向けて折曲された傾斜部３７とを有している。傾斜部３７の先端側は傾斜部３７の外面側に折り返すように屈曲されている。

【0016】

位置決めガイド２３は、器具本体２０の長手方向の両端部から光源ユニット１２（カバー５０）を取り付ける方向に対向して突出されている。位置決めガイド２３は、端子台２１、取付ばね２２および配線孔２９よりも器具本体２０の端部側に配置されている。位置決めガイド２３は、例えば樹脂製で一体に形成されている。位置決めガイド２３は、幅方向の両側の挿入部４０と、両側の挿入部４０と一体に設けられた両側のガイド部４１と、両側のガイド部４１を一体に連結する連結部４２とを有している。

【0017】

両側の挿入部４０は、連結部４２の上面側に突出され、器具本体２０の両側の溝部２７に端面側から挿入されて取り付けられる。挿入部４０は、溝部２７の断面形状に対応して、溝部２７内に挿入される挿入部４０の幅よりも溝部２７の開口側に配置されるガイド部４１側の幅が狭い断面形状に設けられ、溝部２７に端面側から挿入されることで、溝部２７の部品取付面２４ａ側の開口から外れることなく溝部２７内に取り付けられる。

【0018】

両側のガイド部４１は、連結部４２の下面側に突出される。器具本体２０の幅方向の外側に向けて対向する両側のガイド部４１の外側面には、突出する下方向に向けて両側のガイド部４１の外側面間の間隔が狭くなるように傾斜する幅方向傾斜面４３が設けられている。器具本体２０の長手方向の端部に対向する両側のガイド部４１の外端面には、突出する下方向に向けて器具本体２０の長手方向の端部から離れるように傾斜する長手方向傾斜面４４が設けられている。なお、器具本体２０の長手方向の端部に対向する両側のガイド部４１の外端面とは反対側の端面にも長手方向傾斜面４４と同様に傾斜面が設けられている。

【0019】

連結部４２は、部品取付面２４ａに接触または対向して配置される。連結部４２には、連結部４２の背面側に突出する係合部４５が設けられている。係合部４５は、位置決めガイド２３が器具本体２０の端面側から挿入された際に、器具本体２０の切欠部３１に係合して取付位置を位置決めする。連結部４２には、係合部４５が器具本体２０の切欠部３１に係合した取付位置で、連結孔３２に対向される係合孔４６が設けられている。連結部４２には、配線孔２９の縁に取り付けられるブッシュ３０との干渉を避けるための円弧状の窪み部４７が設けられている。

【0020】

また、図１ないし図５に光源ユニット１２を示す。光源ユニット１２は、樹脂筐体であるカバー５０と、このカバー５０内に取り付けられるベース５１と、このベース５１の下面側に取り付けられる光源である光源モジュール５２と、電源部５４、およびばね受部材（ばね受金具）５５とを備えている。

【0021】

カバー５０は、樹脂製で、長尺に形成されているとともに、その長手方向に交差する幅方向の幅寸法が高さ方向の高さ寸法に比べて小さい外観形状に形成されている。カバー５０は、高さ方向の一面側であって下面部である前面部５８と、幅方向の両側の側面部５９と、長手方向の両端の端面部６０とを有し、高さ方向の他面側である上面側に器具本体２０が挿入される開口部６１が形成されている。したがって、カバー５０は、長手方向および幅方向とも断面略コの字形に形成されている。

【0022】

カバー５０は、前面部５８および両側の側面部５９が一体に形成されたカバー本体部６２と、このカバー本体部６２の長手方向の両端に取り付けられる端面部６０とを溶着などの固定手段によって固定されて一体に形成されている。カバー本体部６２は、長手方向に同一形状に形成されている。

【0023】

カバー５０の前部側つまり前面部５８と側面部５９および端面部６０の下部側は光源モジュール５２からの光が透過する透光部６３に形成され、カバー５０の後部側つまり側面部５９および端面部６０の上部側は光が透過しない不透光部６４に形成されている。カバー５０のカバー本体部６２および端面部６０は、それぞれ透光部６３と不透光部６４とが異なる樹脂材料の二色成形によって一体に形成されている。

【0024】

カバー５０の両側の側面部５９の内側間の寸法つまり開口部６１の幅方向の寸法は器具本体２０の幅方向の幅寸法よりも広く、かつカバー５０の両端の端面部６０の内側間の寸法つまり開口部６１の長手方向の寸法は器具本体２０の長手方向の長さ寸法よりも長く、開口部６１内に器具本体２０を挿入可能に構成されている。そして、カバー５０の開口部６１が器具本体２０の周囲に嵌め込まれることにより、カバー５０と器具本体２０との長手方向および幅方向の位置が互いに位置決めされるように構成されている。

【0025】

カバー５０の両側の側面部５９の内面には、側面部５９の高さ方向の中間位置であって、不透光部６４の下部側に、上下の光源保持部６５，６６が突設されているとともに、これら上下の光源保持部６５，６６間にベース５１の幅方向の両側部が配置される光源保持溝６７が設けられている。

【0026】

カバー５０の両側の側面部５９の内面には、幅方向に互いに対向する間隔が上端側へ向うのにしたがって広くなるように、つまり上方の開口方向に向けて拡開するように傾斜する傾斜部７０が設けられている。この傾斜部７０は、器具本体２０の両側の側板部２６の傾斜と略同じ傾斜角度に設けられている。

【0027】

ベース５１は、例えば金属製で、長尺な板状に形成されている。ベース５１の幅方向の両側には、カバー５０の上下の光源保持部６５，６６に設けられた光源保持溝６７内に配置されて保持される断面略Ｌの字形の側縁部７２が形成されている。

【0028】

ベース５１の前面側である下面側には光源モジュール５２が取り付けられる。ベース５１の下面側の幅方向の一方の側に、光源モジュール５２の幅方向の一側を支える略Ｌの字形の支え部７３が設けられている。ベース５１の下面側の幅方向の他方の側に、光源モジュール５２の幅方向の他側をねじ止めするための複数のねじ７４が螺着されている。ねじ７４には段付きねじが用いられている。支え部７３と複数のねじ７４とにより、光源モジュール５２を固定するのではなく、光源モジュール５２を支持可能な範囲内で光源モジュール５２の移動を許容するように支持している。

【0029】

ベース５１の幅方向の中央には、背面側である上面側に突出し、下面側が窪み状となる突出部７５が長手方向に沿って形成されている。突出部７５には複数のねじ止め用のねじ孔が形成されるために、突出部７５の肉厚はベース５１の突出部７５以外の部分の肉厚よりも厚く形成されている。

【0030】

光源モジュール５２は、長尺な基板７７と、この基板７７の表面側に長手方向に沿って所定の間隔で実装された複数の発光素子７８とを有する。発光素子７８は、ＬＥＤや有機ＥＬなどの半導体発光素子である。基板７７の幅方向の両側が、支え部７３とねじ７４によりベース５１の下面側に取り付けられている。

【0031】

図２に示す電源部５４は、ベース５１の突出部７５の上面側にねじ止めによって取り付けられている。電源部５４は、カバー５０の内側に配置されている。

【0032】

電源部５４の外部電源入力部側には電線の先端にコネクタを有する光源側配線ユニットが電気的に接続され、点灯電力出力側には光源モジュール５２と電気的に接続される電線が電気的に接続されている。光源側配線ユニットのコネクタは、器具本体２０側の本体側配線ユニットのコネクタと着脱可能に接続される。そして、電源部５４は、端子台２１を通じて入力される外部電力を光源モジュール５２が点灯するのに必要な点灯電力に変換して光源モジュール５２に供給する。

【0033】

ばね受部材５５は、金属板によって一体に構成されている。ばね受部材５５は、略四角形状のばね受板部８０と、このばね受板部８０の一方の対向する両側部から下方に折曲された一対の取付板部８１とを有している。ばね受板部８０の他方の対向する両側部には、それら両側部の幅方向の中央域に切欠き状の一対のばね受溝８３が設けられている。取付板部８１は、ベース５１の突出部７５の背面側にねじ止めにより取り付けられている。

【0034】

そして、ばね受部材５５および取付ばね２２は、それぞれ対応する光源ユニット１２のベース５１および器具本体２０の長手方向の２箇所に取り付けられている。ばね受部材５５は、一対のばね受溝８３がカバー５０の幅方向に向く姿勢で、ベース５１の上面側に取り付けられている。また、取付ばね２２は、一対のアーム部３４が器具本体２０の幅方向に向く姿勢で、天板部２１の下面側に取り付けられている。

【0035】

図４に示すように、カバー５０を押し上げて器具本体２０に組み立てる際、カバー５０内に器具本体２０の位置決めガイド２３が入り、カバー５０と器具本体２０との長手方向および短手方向の位置が位置決めされることにより、ばね受部材５５と取付ばね２２とが位置決めされる寸法関係に構成されている。すなわち、ばね受部材５５と取付ばね２２とが互いに組み合わされる前に、器具本体２０の位置決めガイド２３がカバー５０内に入り、ばね受部材５５と取付ばね２２とが位置決めされる。

【0036】

また、図６に示すように、複数の照明装置１０を長手方向に連続して設置する場合には、隣接する照明装置１０の器具本体２０同士を互いに連結する連結部材９０が用いられる。連結部材９０は、例えば樹脂製で一体に形成されている。連結部材９０は、略長方形状の連結板部９１と、この連結板部９１の下面の長手方向の両端部から下方に突出された複数の連結軸部９２と、連結板部９１の長手方向の中間に設けられた配線保持部９３とを備えている。

【0037】

連結部材９０は、連結板部９１が隣接する器具本体２０の上面側に跨って配置され、連結板部９１の両端の各連結軸部９２が隣接する器具本体２０の各連結孔３２および位置決めガイド２３の各係合孔４６に挿入され、隣接する器具本体２０を連結する。隣接する器具本体２０の一方から他方に電源を送るための送り配線か配線保持部９３に保持される。

【0038】

次に、照明装置１０を施工するには、天井面からの電源線を配線孔２９から器具本体２０の下面側に引き込み、取付孔２８を利用して器具本体２０を天井面にねじなどで取り付ける。引き込んだ電源線は器具本体２０の端子台２１に電気的に接続する。

【0039】

光源ユニット１２を持ち上げながら、電源部５４からの配線と端子台２１からの配線とをコネクタ接続する。

【0040】

カバー５０の開口部６１内に器具本体２０の長手方向の両端部から下方に突出する位置決めガイド２３が相対的に進入するように、光源ユニット１２を器具本体２０に向けて押し上げる。

【0041】

このとき、図４に示すように、位置決めガイド２３の幅方向の両側面は、突出する方向に向けて両側の外側面間の間隔が狭くなるように傾斜する幅方向傾斜面４３であるため、カバー５０と器具本体２０の位置決めガイド２３とが幅方向に多少ずれていても、カバー５０の開口部６１内に器具本体２０の位置決めガイド２３を相対的に進入させ易い。さらに、位置決めガイド２３の長手方向の外端面は、突出する下方向に向けて器具本体２０の長手方向の端部から離れるように傾斜する長手方向傾斜面４４であるため、カバー５０と器具本体２０の位置決めガイド２３とが長手方向に多少ずれていても、カバー５０の開口部６１内に器具本体２０の位置決めガイド２３を相対的に進入させて易い。

【0042】

そして、カバー５０の開口部６１内に器具本体２０の両端の位置決めガイド２３が相対的に進入することで、カバー５０と器具本体２０との短手方向および長手方向の位置が位置決めされる。これにより、光源ユニット１２のばね受部材５５と器具本体２０の取付ばね２２との位置が位置決めされる。

【0043】

光源ユニット１２をさらに押し上げると、取付ばね２２の一対のアーム部３４がばね受部材５５のばね受溝８３に相対的に進入し、一対のアーム部３４の傾斜部３７がばね受溝８３の縁部つまりばね受板部８０の縁部に当接し、一対のアーム部３４が弾性変形しながら押し開かれる。

【0044】

光源ユニット１２をさらに押し上げると、一対のアーム部３４の保持部３６がばね受板部８０の下側に係合し、位置決め部３５がばね受板部８０の上面側に当接する。位置決め部３５がばね受板部８０の上面側に当接することで、光源ユニット１２の取付方向の取付位置である押し上げ位置を規制し、押し上げ過ぎを防止できる。

【0045】

位置決め部３５がばね受板部８０の上面側に当接する位置では、一対のアーム部３４が互いに狭まる方向への弾性力により保持部３６がばね受板部８０の下面側に係合し、位置決め部３５と保持部３６との間にばね受板部８０を挟み込んで保持する。このように保持することにより、器具本体２０に対して光源ユニット１２を上下方向の所定の取付位置にがたつきなく取り付けることができる。

【0046】

また、光源ユニット１２を器具本体２０に取り付ける場合、光源ユニット１２を長手方向に斜めにし、上昇したカバー５０の一端側を器具本体２０の一端側の位置決めガイド２３に嵌め合わせることで、下降しているカバー５０の他端側を器具本体２０の他端側に押し上げることにより、カバー５０の他端側を器具本体２０の他端側の位置決めガイド２３に容易に嵌め合わせることができる。

【0047】

また、光源ユニット１２を器具本体２０から外す場合には、光源ユニット１２を器具本体２０から引き下げることにより、取付ばね２２の弾性変形によりばね受部材５５と取付ばね２２との係合が相対的に外れ、光源ユニット１２を器具本体２０から外すことができる。

【0048】

このように第１の実施形態では、器具本体２０の長手方向の両端部からカバー５０を取り付ける方向に対向して突出する位置決めガイド２３を備えるため、カバー５０と器具本体２０とを容易に位置決めできて取り付けることができ、施工性を向上できる。

【0049】

しかも、位置決めガイド２３は、幅方向の両側面が、突出する方向に向けて両側の外側面間の間隔が狭くなるように傾斜するため、カバー５０と位置決めガイド２３とが幅方向に多少ずれていても、カバー５０内に位置決めガイド２３を容易に係合させることができ、施工性を向上できる。

【0050】

さらに、位置決めガイド２３は、器具本体２０の長手方向の端部に対向する外端面が、突出する方向に向けて器具本体２０の長手方向の端部から離れるように傾斜するため、カバー５０と位置決めガイド２３とが長手方向に多少ずれていても、カバー５０内に位置決めガイド２３を容易に係合させることができ、施工性を向上できる。

【0051】

また、隣接する器具本体２０を連結する連結部材９０を用いる場合、連結部材９０が器具本体２０および位置決めガイド２３を貫通して取り付けられるため、位置決めガイド２３を器具本体２０に位置決めし、保持できる。

【0052】

次に、図７に第２の実施形態を示す。

【0053】

位置決めガイド２３は、幅方向の両側で分割されている。各位置決めガイド２３は、上述した挿入部４０、ガイド部４１、幅方向傾斜面４３および長手方向傾斜面４４を備えるとともに、連結部４２および係合孔４６に代えて、ガイド部４１の内側面から突出して器具本体２０の部品取付面２４ａに接触または対向される突片部９６、および器具本体２０の連結孔３２に対向される突片部９６に設けられた係合溝９７が設けられている。

【0054】

位置決めガイド２３を分割することで、器具本体２０の部品取付面２４ａの幅方向中央域を開放できるため、隣接する器具本体２０間に太い電線を配線する場合でも配線することができる。

【0055】

なお、位置決めガイド２３は、器具本体２０に一体に設けてもよい。

【0056】

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

【符号の説明】

【0057】

１０ 照明装置
２０ 器具本体
２３ 位置決めガイド
５０ カバー
６１ 開口部
９０ 連結部材

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】