(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148816
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20231005BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20231005BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20231005BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G09F9/00 313
G02F1/1333
G02F1/1335 520
G09F9/00 335E
G09F9/00 350Z
G02F1/1347
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022057057
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 安信
(72)【発明者】
【氏名】松本 祐次
【テーマコード(参考)】
2H189
2H291
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA35
2H189AA70
2H189AA71
2H189AA94
2H189HA11
2H189LA02
2H189LA07
2H189LA15
2H189LA19
2H189MA01
2H291FA13X
2H291FA32X
2H291GA02
2H291GA23
2H291GA24
5G435AA18
5G435BB12
5G435HH01
5G435HH02
5G435LL17
(57)【要約】
【課題】本開示は、狭額縁化できる表示装置を提供する。
【解決手段】本開示に係る表示装置は、光学部材と電気光学部材と筐体と接着層とを有する。光学部材は、透光性を有する。光学部材は、背面を有する。背面は、第1の領域及び第2の領域を含む。第2の領域は、第1の領域より外側の領域である。電気光学部材は、光学部材の背面側に配される。電気光学部材は、電圧印加により光学特性を変化させられる。電気光学部材は、背面を有する。背面は、第3の領域及び第4の領域を含む。第4の領域は、第3の領域より外側の領域である。筐体は、光学部材の背面側で電気光学部材の外側に配される。筐体は、突出部を有する。突出部は、電気光学部材の背面に沿って延びる。接着層は、第3の領域と突出部との間に配される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有し、第1の領域及び前記第1の領域より外側の第2の領域を含む背面を有する光学部材と、
前記光学部材の背面側に配され、電圧印加により光学特性を変化させられ、第3の領域及び前記第3の領域より外側の第4の領域を含む背面を有する電気光学部材と、
前記光学部材の背面側で前記電気光学部材の外側に配され、前記電気光学部材の背面に沿って延びる突出部を有する筐体と、
前記第3の領域と前記突出部との間に配される接着層と、
を備えた表示装置。
【請求項2】
前記第4の領域を覆うハーフミラー膜と、
前記第2の領域を覆う遮光枠と、
をさらに備え、
前記光学部材の前面に垂直な方向から透視した場合、前記遮光枠と前記ハーフミラー膜とは、隣接する、又は、ストライプ状の重なり部分を有する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記重なり部分の幅は、0.5mm以下である
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記電気光学部材の背面側に配され、電圧印加により光学特性を変化させられる第2の電気光学部材をさらに備えた
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1の領域及び前記第2の領域を覆い、第5の領域及び前記第5の領域より外側の第6の領域を含む背面を有するハーフミラー膜と、
前記第6の領域を覆う遮光枠と、
をさらに備えた
請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記筐体は、前記電気光学部材の外側で前記電気光学部材の端面を外側から覆う側壁部を有し、
前記突出部は、前記側壁部から前記電気光学部材の背面に沿った方向に突出する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
透光性を有し、第1の領域及び前記第1の領域より外側の第2の領域を含む背面を有する光学部材と、
前記光学部材の背面側に配され、電圧印加により光学特性を変化させられ、第3の領域及び前記第3の領域より外側の第4の領域を含む背面を有する電気光学部材と、
前記光学部材の背面側で前記電気光学部材の外側に配される筐体と、
前記第4の領域を覆うハーフミラー膜と、
前記第2の領域を覆う遮光枠と、
を備え、
前記光学部材の前面に垂直な方向から透視した場合、前記遮光枠と前記ハーフミラー膜とは、隣接する、又は、ストライプ状の重なり部分を有する
表示装置。
【請求項8】
前記重なり部分の幅は、0.5mm以下である
請求項7に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ミラーなどの表示装置は、表面における額縁領域の内側に表示領域を有する。表示装置は、表示モードにおいて、表面における表示領域に画像を表示し、ミラーモードにおいて、表面における表示領域をミラーとして機能させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示装置では、小型化及び/又は軽量化等の観点から、額縁領域の幅を狭くする狭額縁化が望まれる。
【0005】
本開示は、狭額縁化できる表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る表示装置は、光学部材と電気光学部材と筐体と接着層とを有する。光学部材は、透光性を有する。光学部材は、背面を有する。背面は、第1の領域及び第2の領域を含む。第2の領域は、第1の領域より外側の領域である。電気光学部材は、光学部材の背面側に配される。電気光学部材は、電圧印加により光学特性を変化させられる。電気光学部材は、背面を有する。背面は、第3の領域及び第4の領域を含む。第4の領域は、第3の領域より外側の領域である。筐体は、光学部材の背面側で電気光学部材の外側に配される。筐体は、突出部を有する。突出部は、電気光学部材の背面に沿って延びる。接着層は、第3の領域と突出部との間に配される。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る表示装置によれば、狭額縁化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態にかかる表示装置を含む電子ミラーシステムが搭載される車両を示す図。
【
図2】実施形態にかかる表示装置の構成を示す正面図。
【
図3】実施形態にかかる表示装置の構成を示す断面図。
【
図5】実施形態における黒線の発生理由を示す断面図。
【
図6】実施形態における斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV1の場合)を示す断面図。
【
図7】実施形態における斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV1の場合)を示す図。
【
図8】実施形態における斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV2(>OV1)の場合)を示す断面図。
【
図9】実施形態における斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV2(>OV1)の場合)を示す図。
【
図10】実施形態における斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV3(>OV2)の場合)を示す断面図。
【
図11】実施形態における斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV3(>OV2)の場合)を示す図。
【
図12】実施形態の変形例にかかる表示装置の構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る表示装置の実施形態について説明する。
【0010】
(実施形態)
実施形態にかかる表示装置は、例えば電子ミラーである。実施形態にかかる表示装置は、表面における縁部に額縁領域を有するが、額縁領域の幅を狭くするための工夫が施される。額縁領域の幅を狭くすることを、狭額縁化と呼ぶことがある。例えば、電子ミラーシステム3は、
図1に示すように、車両5に搭載され得る。
図1は、電子ミラーシステム3が搭載される車両5を示す図である。電子ミラーシステム3は、撮像装置1及び表示装置2を有する。
【0011】
撮像装置1は、車両5に搭載される車載カメラであり、車体6の外部又は内部に設置される。撮像装置1は、車体6の後ろ側の端部に設置され後方の電子ミラーに適用されてもよいし、車体6のドア付近の端部に設置され側方の電子ミラーに適用されてもよいし、車体6の前側の端部に設置され前方の電子ミラーに適用されてもよい。
【0012】
表示装置2は、車室7内に配される。表示装置2は、例えば電子ミラーであり、表面2aを有し、撮像装置1で取得された画像を表面2aに表示可能である。表示装置2は、表示モードとミラーモードとが切り替え可能に構成される。表示モードは、表示装置2が撮像装置1で撮像された画像を表示するディスプレイとして機能するモードである。ミラーモードは、表示装置2がミラーとして機能するモードである。
【0013】
表示装置2は、後方視認用の電子ミラーである場合、ルームミラーの形態で実装されてもよく、表面2aが車室7を向き、表面2aの形状がルームミラーの鏡面の形状であってもよい。表示装置2は、側方視認用の電子ミラーである場合、ドアミラー(例えば、ドアミラー61)の形態で実装されてもよく、表面2aが車体6の後方を向き、表面2aの形状がドアミラーの鏡面の形状であってもよい。表示装置2は、前方視認用の電子ミラーである場合、車載用の表示デバイス(例えば、表示デバイス71)の形態で実装されてもよく、表面2aが車室7を向き、表面2aの形状が表示デバイスの表示部の形状であってもよい。
【0014】
図1では、撮像装置1が車体6の後ろ側の端部6aに設置され、表示装置2が後方視認用の電子ミラーに適用される構成が例示されている。後方視認用の電子ミラーは、電子ルームミラーとも呼ばれる。撮像装置1は、車体後方の画像を取得する。表示装置2は、撮像装置1で撮像された車体後方の画像を表示可能である。
【0015】
表示装置2は、表面2a側からみると、
図2に示すようになる。
図2は、表示装置2の構成を示す正面図である。以下では、表面2aに垂直な方向をZ方向とし、表面2a内で直交する2方向をX方向及びY方向とする。
【0016】
表面2aは、XY平面視で、例えば角が丸みを帯びた矩形状を有する。表面2aは、額縁領域2a1及び表示領域2a2を有する。額縁領域2a1は、表面2aにおける縁となる部分である。表示領域2a2は、表面2aにおける額縁領域2a1の内側の部分である。
【0017】
表示装置2は、表示モードにおいて、表面2aにおける表示領域2a2に画像を表示し、ミラーモードにおいて、表面2aにおける表示領域2a2をミラーとして機能させる。
【0018】
表示装置2は、VRM(Variable Reflectance Mirror)機能を有していてもよい。表示装置2は、VRM機能を有する場合、ミラーモードにおいて、映り込む画像の輝度等に応じて表示領域2a2の反射率を変更してもよい。例えば、表示装置2は、ミラーモードにおいて、映り込む画像の輝度が所定未満である場合、表示領域2a2の反射率をRR1に維持してもよい。表示装置2は、映り込む画像の輝度が所定の輝度以上である場合、表示領域2a2の反射率をRR2(<RR1)に低下させてもよい。映り込む画像の輝度が所定の輝度以上である場合は、後方車両のヘッドライトが所定の輝度以上で映り込む場合や後方画像に太陽光が所定の輝度以上で映り込む場合などである。これにより、表示装置2は、ミラーモードにおいて、VRMにより自動防眩を実現可能である。また、表示装置2は、表示モードにおいて、表示領域2a2の反射率をRR3(<<RR2)に低下させてもよい。これにより、表示装置2は、表示モードにおいて、電気光学部材27(
図3参照)の画像を表面2aで透過させて表示できる。
【0019】
表面2aにおいて、額縁領域2a1は、Y方向に延びた部分で概ね幅W1を有し、X方向に延びた部分で概ね幅W2を有する。幅W1及び幅W2は、均等でもよいし、異なっていてもよい。
【0020】
表示装置2では、
図3に示すように、接着層24の配置を工夫することで、表面2aにおける額縁領域2a1の幅W1を狭くすることができる。
図3は、表示装置2の構成を示すXZ断面図であり、
図2をA-A線で切った場合のXZ断面を示す。
図3では、額縁領域2a1のY方向に延びた部分に対応するXZ断面の構造を例示するが、本実施形態の考え方は、額縁領域2a1のX方向に延びた部分に対応するYZ断面の構造にも同様に適用可能である。
【0021】
例えば、表示装置2は、
図3に示すように、光学部材21、電気光学部材22、筐体23、接着層24、ハーフミラー膜25、遮光枠26、電気光学部材27、接着層28、フレーム部材29、フレーム部材30、光学部材31及びケース32を有する。VRM機能は、主として、電気光学部材22及びハーフミラー膜25で実現される。
【0022】
光学部材21は、XY方向に板状に延び、X方向を長手方向とする略矩形状を有する。光学部材21は、透光性を有する。光学部材21は、SiO2を含む無機ガラスで形成されていてもよいし、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、PC(ポリカーボネート)等の透明樹脂を含む有機ガラスで形成されていてもよい。光学部材21は、カバーパネルとも呼ばれ、表示装置2を外的な衝撃等から保護することができる。
【0023】
光学部材21は、+Z側に表面2aを有し、-Z側に背面21aを有する。表面2aは、額縁領域2a1及び表示領域2a2を有する。額縁領域2a1は、表面2aの縁部であり、表面2aの外輪郭に沿ってY方向又はX方向にストライプ状に延びる(
図2参照)。表示領域2a2は、額縁領域2a1の内側でXY方向に平面的に延びる。背面21aは、領域21a1及び領域21a2を有する。領域21a2は、領域21a1のXY方向外側に位置する。領域21a2は、額縁領域2a1に対応し、Z方向から透視した場合に額縁領域2a1に重なる。領域21a1は、表示領域2a2に対応し、Z方向から透視した場合に表示領域2a2に重なる。
【0024】
遮光枠26は、Z方向における光学部材21と電気光学部材22との間に配される。遮光枠26は、Z方向における領域21a2と電気光学部材22との間に配される。遮光枠26は、X方向を長手方向とする略矩形状の外輪郭を有する。遮光枠26は、表示領域2a2に対応した開口を有する。遮光枠26は、+Z側で光学部材21の背面21aに接触し、領域21a2を覆う。遮光枠26は、-Z側で電気光学部材22に接触し、電気光学部材22の+Z側の面を覆う。
【0025】
遮光枠26の色は、表面2aを+Z側から観察した場合における表示領域2a2の色に対応することが望ましい。表示領域2a2の色が銀色であれば、遮光枠26は銀色顔料を含む樹脂が光学部材21の背面21aの領域21a2に塗布されて形成されるミラー調印刷であってもよいし、銀色顔料を含む樹脂の枠状のシートが光学部材21の背面21aの領域21a2に貼り付けられたものであってもよい。表示領域2a2の色が黒色に近い銀色であれば、遮光枠26は黒色顔料を含む樹脂が光学部材21の背面21aの領域21a2に塗布されて形成される黒印刷であってもよいし、黒色顔料を含む樹脂の枠状のシートが光学部材21の背面21aの領域21a2に貼り付けられたものであってもよい。
【0026】
電気光学部材22は、光学部材21の背面側(-Z側)に配される。電気光学部材22は、遮光枠26の背面側(-Z側)に配される。電気光学部材22は、電圧印加によりその光学特性を変化させることが可能である。電気光学部材22は、液晶領域221及び周辺領域222を有する。電気光学部材22における液晶領域221と周辺領域222との境界が、表面2aにおける表示領域2a2と額縁領域2a1との境界を規定する。周辺領域222は、OCAなどの透明接着剤で遮光枠26の背面に接着されてもよい。
【0027】
電気光学部材22は、+Z側に前面22bを有し、-Z側に背面22aを有する。前面22bは、領域22b1及び領域22b2を有する。領域22b2は、領域22b1のXY方向外側に位置する。領域22b2は、額縁領域2a1に対応し、Z方向から透視した場合に額縁領域2a1に重なる。領域22b1は、表示領域2a2に対応し、Z方向から透視した場合に表示領域2a2に重なる。背面22aは、領域22a1及び領域22a2を有する。領域22a2は、領域22a1のXY方向外側に位置する。領域22a2は、額縁領域2a1に対応し、Z方向から透視した場合に額縁領域2a1に重なる。領域22a1は、表示領域2a2に対応し、Z方向から透視した場合に表示領域2a2に重なる。
【0028】
遮光枠26は、領域22b2を覆う。領域22b2は、電気光学部材22における周辺領域222に対応する。これにより、電気光学部材22の周辺領域222に配される素子、配線、端子等を遮蔽することができ、表示装置2の外観性を向上できる。
【0029】
液晶領域221は、表示領域2a2に対応し、XY方向に延びる。液晶領域221は、例えばTN方式の液晶パネル221aとその+Z側に配される偏光板221bとを含む。液晶パネル221aは、Z方向に離間して配されそれぞれXY方向に延びた一対の透明基板の間にTN型の液晶材料が封入された構成を有している。周辺領域222は、額縁領域2a1に対応し、XY平面視で液晶領域221の周囲を囲うように延びる。周辺領域222は、一対の透明基板の端部が配されるとともに、液晶材料を封止する部材が配される。一対の透明基板のうち、+Z側の透明基板の端部の+Z側の面は、OCAなどの透明接着剤で遮光枠26の背面に接着されてもよい。-Z側の透明基板の端部の-Z側の面は、OCAなどの透明接着剤で筐体23に接着されてもよい。一対の透明基板には、それぞれ、ITOなどの透明導電性材料で形成された透明電極が配され得る。
【0030】
それとともに、周辺領域222には、一対の透明電極に接続された制御回路等が配置されてもよい。制御回路は、一対の透明電極に印加する電圧を変化させることで、液晶分子の配向状態を変化させることができ、それによって電気光学部材22の光学特性(例えば、透過率や反射率)を変化させることができる。VRM機能は、主として、電気光学部材22の光学特性の変化及びそれに応じたハーフミラー膜25による光の反射・透過の動作で実現される。
【0031】
筐体23は、光学部材21の背面側(-Z側)に配され、電気光学部材22のXY方向外側に配される。筐体23は、突出部231及び側壁部232を有する。側壁部232は、電気光学部材22のXY方向外側において電気光学部材22のXY方向端面22cをXY方向外側から覆う。側壁部232は、YZ方向又はZX方向に延び(
図2参照)、筐体23の外側面23aを形成する。突出部231は、側壁部232から電気光学部材22の背面22aに沿った方向に突出する。突出部231は、電気光学部材22の背面22aに沿って延びる。筐体23は、遮光性を有する材料で形成され得る。
【0032】
接着層24は、電気光学部材22の背面22aと突出部231との間に配される。接着層24は、両面テープなどの+Z側の面と-Z側の面とに接着剤が塗布された部材であってもよい。電気光学部材22の背面22aは、領域22a1及び領域22a2を有する。領域22a2は、領域22a1のX方向外側に配される。接着層24は、領域22a2と突出部231との間に配され、電気光学部材22の周辺領域222を突出部231に接着する。
【0033】
すなわち、遮光枠26は、光学部材21の背面21aに印刷又は接着され、OCA等の透明接着剤を介して電気光学部材22の周辺領域222に接着されている。接着層24は、電気光学部材22の背面22aを筐体23に接着する。これにより、光学部材21が遮光枠26及び電気光学部材22を介して筐体23に固定される。これにより、接着層24のX方向幅を周辺領域222のX方向幅に応じて確保でき、接着層24の接着面積を広く確保できるので、容易に接着強度(例えば耐振動ロバスト性)を確保できる。
【0034】
例えば、
図4(b)に示すように、接着層24iが遮光枠26iを筐体23iに接着する場合、接着層24iのX方向幅を確保し接着面積を確保するために、筐体23iのX方向の肉厚が厚くされる。接着層24iは、遮光枠26iを筐体23iの+Z側端面に接着する。これに応じて、電気光学部材22iのX方向端部22ciがX方向内側に後退されており、電気光学部材22iにおける液晶領域221iと周辺領域222iとの境界がX方向内側に後退されている。この結果、表面2aiにおける表示領域2a2iと額縁領域2a1iとの境界がX方向内側に後退されており、額縁領域2a1iの幅W1iが太くなっている。
【0035】
それに対して、
図3に示す構造では、
図4(a)に示すように、接着層24が電気光学部材22の背面22aと突出部231との間に配され、光学部材21が遮光枠26及び電気光学部材22を介して筐体23に固定される。これにより、電気光学部材22のX方向端部22cをよりX方向外側に位置させながら接着層24のX方向幅を周辺領域222のX方向幅に応じて確保できる。すなわち、電気光学部材22のX方向端部22cを筐体23の外側面23aに近付けることができる。これに応じて、電気光学部材22における液晶領域221と周辺領域222との境界をよりX方向外側に位置させることができる。この結果、表面2aにおける表示領域2a2と額縁領域2a1との境界をよりX方向外側に位置させることができ、額縁領域2a1iの幅W1を狭く(狭額縁化)することができる。
【0036】
図3に示すハーフミラー膜25は、Z方向における電気光学部材22と電気光学部材27との間に配される。遮光枠26は、Z方向における領域22a1と電気光学部材27との間に配される。ハーフミラー膜25は、表示領域2a2に対応したX方向を長手方向とする略矩形状を有する(
図2参照)。ハーフミラー膜25は、+Z側で電気光学部材22の背面22aに接触し、領域22a1を覆う。ハーフミラー膜25は、OCAなどの透明接着剤で電気光学部材22の背面22aに接着されてもよい。ハーフミラー膜25は、-Z側で電気光学部材27から離間している。
【0037】
例えば、表示装置2は、ミラーモードにおいて+Z側から観察した場合の額縁領域2a1の色と表示領域2a2の色とが互いに対応するように構成される。額縁領域2a1の色は、遮光枠26の色で形成され、表示領域2a2の色は、主として、ハーフミラー膜25の色で形成される。このとき、
図2に点線で示すように、額縁領域2a1と表示領域2a2との境界近傍に黒線が視認されることがある。この黒線は、
図5に一点鎖線で囲って示すように、表面2aの+Z側から入射した光のうちハーフミラー膜25の表面で反射して遮光枠26の背面に向かう光が遮光枠26で遮光されることで、遮光枠26の影のように視認されることで発生すると考えられる。視認される黒線の幅は例えば遮光される領域の幅の約2倍となり得る。遮光される領域が大きくなると、黒線は目立ちやすい。
【0038】
それに対して、
図3に示す構造では、遮光枠26とハーフミラー膜25とは、Z方向から透視した場合に互いに隣接する、又は、ストライプ状の重なり部分を有するように構成される。このとき、
図6~
図11に示すように、遮光枠26とハーフミラー膜25とは、Z方向から透視した場合における重なり部分の幅が0.5mm以下になるように構成される。これにより、黒線幅を抑制でき、黒線が目立たないようにすることができる。
【0039】
Z方向から透視した場合に遮光枠26とハーフミラー膜25とが互いに隣接する場合、すなわち重なり部分の幅OV1≒0mmである場合、黒線幅は、斜め視の角度に応じて、
図6に示すように変化する。斜め視の角度は、表面2aの法線方向(Z方向)に対する観察者の視線の傾き角として規定される。
図6は、斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅≒0mmの場合)を示す断面図である。
【0040】
図6(a)に示すように、斜め視の角度がθ11である場合、黒線幅が2×W11となる。
図6(b)に示すように、斜め視の角度がθ12(>θ11)へ増加すると、それに応じて、黒線幅が2×W12(>2×W11)へ増加する。
【0041】
これをグラフ化すると、
図7に一点鎖線で示すようになる。
図7は、斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅≒0mmの場合)を示す図である。
図7では、横軸が斜め視の角度を示し、縦軸が黒線幅を示す。黒線幅は、斜め視の角度に応じて線形的に変化することが分かる。
【0042】
一方、Z方向から透視した場合における遮光枠26iとハーフミラー膜25iとの重なり部分の幅が比較的大きいOV100(>>0.5mm)である場合(
図4(b)参照)、
図7に点線で示すように、黒線幅は、斜め視の角度に応じてより急峻な傾きで線形的に変化する。表面2aを斜め視する場合に想定される最大角度を角度閾値θthと呼ぶことにすると、
図7の点線の場合、角度閾値θthにおける黒線幅が2×W100である。
図7の一点鎖線の場合、角度閾値θthにおける黒線幅が2×W10であり、重なり部分の幅OV1≒0mmにすることによる黒線幅の改善量はΔW10=2×W100-2×W10になる。例えば、θth=34°であり、黒線幅の改善量ΔW10=0.47mmである。
【0043】
Z方向から透視した場合に遮光枠26とハーフミラー膜25との重なり部分の幅がOV2(>OV1)である場合、黒線幅は、斜め視の角度に応じて、
図8に示すように変化する。
図8は、斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV2(>OV1)の場合)を示す断面図である。
【0044】
図8(a)に示すように、斜め視の角度がθ11である場合、黒線幅が2×W21となる。
図6(a)と比較すると、重なり部分の影響で影ができやすく、それに応じて黒線幅2×W21が太くなっていることが分かる(2×W21>2×W11)。
図8(b)に示すように、斜め視の角度がθ22(>θ11)へ増加すると、それに応じて、黒線幅が2×W22(>2×W21)へ増加する。斜め視の角度θ22は、遮光枠26の+X側端を通過した光がハーフミラー膜25の-X側端に入射するときの角度である。斜め視の角度がθ22より大きくなると、重なり部分の影響がなくなり、黒線幅が重なり部分の幅≒0mmの場合と同様に変化すると考えられる。
【0045】
これをグラフ化すると、
図9に実線で示すようになる。
図9は、斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV2(>OV1)の場合)を示す図である。
図9では、横軸が斜め視の角度を示し、縦軸が黒線幅を示す。黒線幅は、斜め視の角度がθ22に達するまでは点線と同様の傾きで変化し、斜め視の角度がθ22以上になると一点鎖線と同様の傾きで変化する。
図9の点線は、
図7の点線に対応し、重なり部分の幅が比較的大きいOV100である場合における黒線幅の斜め視の角度に応じた変化を示す。
図9の一点鎖線は、
図7の一点鎖線に対応し、重なり部分の幅がほぼゼロである場合における黒線幅の斜め視の角度に応じた変化を示す。
【0046】
図9の点線の場合、角度閾値θthにおける黒線幅が2×W100である。
図9の実線の場合、角度閾値θthにおける黒線幅が2×W20であり、重なり部分の幅OV2にすることによる黒線幅の改善量はΔW20=2×W100-2×W20になる。例えば、OV2=0.2mmである場合、θ22=13.95°、θth=34°であり、黒線幅の改善量ΔW20=0.28mmである。
【0047】
Z方向から透視した場合に遮光枠26とハーフミラー膜25との重なり部分の幅がOV3(>OV2)である場合、黒線幅は、斜め視の角度に応じて、
図10に示すように変化する。
図10は、斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV3(>OV2)の場合)を示す断面図である。
【0048】
図10(a)に示すように、斜め視の角度がθ11である場合、黒線幅が2×W31となる。
図6(a)と比較すると、重なり部分の影響で影ができやすく、それに応じて黒線幅W31が太くなっていることが分かる(2×W31>2×W11)。
図10(b)に示すように、斜め視の角度がθ32(>θ11)へ増加すると、それに応じて、黒線幅が2×W32(>2×W31)へ増加する。斜め視の角度θ32は、遮光枠26の+X側端を通過した光がハーフミラー膜25の-X側端に入射するときの角度である。斜め視の角度がθ32より大きくなると、重なり部分の影響がなくなり、黒線幅が重なり部分の幅≒0mmの場合と同様に変化すると考えられる。
【0049】
これをグラフ化すると、
図11に実線で示すようになる。
図11は、斜め視の角度に応じた黒線幅の変化(重なり部分の幅がOV3(>OV2)の場合)を示す図である。
図11では、横軸が斜め視の角度を示し、縦軸が黒線幅を示す。黒線幅は、斜め視の角度がθ32に達するまでは点線と同様の傾きで変化し、斜め視の角度がθ32以上になると一点鎖線と同様の傾きで変化する。
図11の点線は、
図7の点線に対応し、重なり部分の幅が比較的大きいOV100である場合における黒線幅の斜め視の角度に応じた変化を示す。
図11の一点鎖線は、
図7の一点鎖線に対応し、重なり部分の幅がほぼゼロである場合における黒線幅の斜め視の角度に応じた変化を示す。
【0050】
図11の点線の場合、角度閾値θthにおける黒線幅が2×W100である。
図11の実線の場合、角度閾値θthにおける黒線幅が2×W30であり、重なり部分の幅OV3にすることによる黒線幅の改善量はΔW30=2×W100-2×W30になる。例えば、OV3=0.5mmである場合、θ32=31.85°、θth=34°であり、黒線幅の改善量ΔW30=0.04mmである。黒線幅の改善量が正の値であるがゼロに近い値となっている。
【0051】
例えば、重なり部分の幅>0.5mmとする場合、黒線幅の斜め視の角度に応じた変化において、点線の傾きから一点鎖線の傾きに変わる角度が角度閾値θth以上となると考えられる。すなわち、重なり部分の幅>0.5mmとする場合、θth以下の斜め視の角度範囲において黒線幅の改善量が実質的にないということができる。
【0052】
一方、例えば0mm≦重なり部分の幅≦0.5mmとすることで、
図7、
図9、
図11に示されるように、黒線幅を抑制でき、黒線が目立たないようにすることができる。
【0053】
図3に戻り、フレーム部材29は、XY方向における筐体23と電気光学部材27との間に配される。フレーム部材29は、YZ方向又はZX方向に沿って延びる。フレーム部材29は、+Z側の端部が電気光学部材27を+Z側から覆うようにXY方向内側に折り曲げられている。フレーム部材29は、金属等の板金加工可能な材料で形成され得る。フレーム部材29は、筐体23に固定されていてもよい。
【0054】
電気光学部材27は、電気光学部材22の背面22a側(-Z側)に配される。電気光学部材27は、Z方向における電気光学部材22と光学部材31との間に配される。電気光学部材27は、Z方向におけるフレーム部材29とフレーム部材30との間に配される。電気光学部材27は、電圧印加によりその光学特性を変化させることが可能である。電気光学部材27は、液晶領域271及び周辺領域272を有する。電気光学部材27は、例えば画像表示用のディスプレイパネルであってもよい。
【0055】
液晶領域271は、表示領域2a2に対応し、XY方向に延びる。液晶領域271は、例えばTFT方式の液晶パネル271aとその+Z側に配される偏光板271bとを含む。液晶パネル271aは、Z方向に離間して配されそれぞれXY方向に延びた一対の透明基板の間にTFT型の液晶材料が封入された構成を有している。周辺領域272は、額縁領域2a1に対応し、XY平面視で液晶領域271の周囲を囲うように延びる。周辺領域272は、一対の透明基板の端部が配されるとともに、液晶材料を封止する部材が配される。一対の透明基板のうち、-Z側の透明基板の端部の-Z側の面は、OCAなどの透明接着剤でフレーム部材30に接着されてもよい。一対の透明基板には、それぞれ、ITOなどの透明導電性材料で形成された透明電極が配され得る。
【0056】
それとともに、周辺領域272には、一対の透明電極に接続された制御回路等が配置されてもよい。制御回路は、一対の透明電極に印加する電圧を変化させることで、液晶分子の配向状態を変化させることができ、それによって電気光学部材27の光学特性(例えば、透過率)を変化させることができる。画像表示機能は、主として、電気光学部材27の光学特性の変化で実現される。
【0057】
フレーム部材30は、XY方向におけるフレーム部材29とケース32及び光学部材31との間に配される。フレーム部材30は、YZ方向又はZX方向に沿って延びる。フレーム部材30は、+Z側の端部がケース32及び光学部材31を+Z側から覆うようにXY方向内側に折り曲げられた折り曲げ部30aを有する。フレーム部材30は、金属等の板金加工可能な材料で形成され得る。フレーム部材30は、直接的に、又はフレーム部材29を介して筐体23に固定されていてもよい。
【0058】
接着層28は、電気光学部材27の背面とフレーム部材30の折り曲げ部30aとの間に配される。接着層28は、両面テープなどの+Z側の面と-Z側の面とに接着剤が塗布された部材であってもよい。接着層28は、電気光学部材27の背面における外側の領域とフレーム部材30の折り曲げ部30aとの間に配され、電気光学部材27の周辺領域272をフレーム部材30の折り曲げ部30aに接着する。
【0059】
すなわち、接着層28は、電気光学部材27の背面をフレーム部材30に接着する。これにより、電気光学部材27が遮フレーム部材30を介して筐体23に固定される。これにより、電気光学部材27のX方向端部を比較的X方向外側に位置させながら接着層28のX方向幅を周辺領域272のX方向幅に応じて確保できる。この結果、表示領域を広く確保しながら、接着層28の接着面積を広く確保できるので、容易に接着強度を確保できる。
【0060】
光学部材31は、電気光学部材27の背面側(-Z側)に配される。光学部材31は、XY方向に板状に延び、X方向を長手方向とする略矩形状を有する。光学部材31は、電気光学部材27を背面側から照明可能に構成される。光学部材31は、例えばバックライトである。
【0061】
ケース32は、電気光学部材27の背面側(-Z側)に配され、光学部材31の-Z側に配される。ケース32は、+X側が開放された箱型の形状を有し、光学部材31を収容可能である。ケース32は、直接的に、又はフレーム部材30及び/又はフレーム部材29を介して筐体23に固定されてもよい。
【0062】
以上のように、実施形態では、表示装置2において、接着層24が電気光学部材22の背面22aと突出部231との間に配され、光学部材21が遮光枠26、電気光学部材22及び接着層24を介して筐体23に固定される。これにより、接着層24の接着面積を確保しながら電気光学部材22のX方向端部22cを筐体23の外側面23aに近付けることができる。これに応じて、表面2aにおける額縁領域2a1iの幅W1を狭く(狭額縁化)することができる。したがって、表示装置2の外観の見栄え(デザイン性)を向上できる。また、表示装置2を容易に小型化及び/又は軽量化でき、表示装置2をコストダウンできるとともに、接着層24による接着を安定化できる。
【0063】
また、実施形態では、表示装置2において、遮光枠26とハーフミラー膜25とは、Z方向から透視した場合に互いに隣接する、又は、ストライプ状の重なり部分を有するように構成される。例えば、0mm≦(Z方向から透視した場合の重なり部分の幅)≦0.5mmとすることで、表面2aを観察した場合の黒線幅を抑制でき、黒線が目立たないようにすることができる。
【0064】
なお、本実施形態の考え方は、VRM機能を有しない表示装置(例えば、ハーフミラー型の電子ミラー)にも適用可能である。例えば、実施形態の変形例として、表示装置2jは、
図12に示すように構成され得る。
図12は、実施形態の変形例にかかる表示装置2jの構成を示す断面図である。
【0065】
表示装置2jは、ハーフミラー膜25、遮光枠26及び電気光学部材27(
図3参照)に代えてハーフミラー膜25j、遮光枠26j及び電気光学部材27jを有し、電気光学部材22、フレーム部材29、接着層28が省略されている。
【0066】
ハーフミラー膜25jは、ハーフミラー膜25(
図3参照)に対して、光学部材21と遮光枠26との間に移動され光学部材21の背面21aの領域21a1及び領域21a2を覆うように面積が拡大されている。電気光学部材27jは、電気光学部材27(
図3参照)に対して、遮光枠26j及び接着層24の間に移動される。
【0067】
ハーフミラー膜25jの背面25aは、領域25a1及び領域25a2を有する。領域25a2は、領域25a1のXY方向外側に位置する。領域25a2は、額縁領域2a1jに対応し、Z方向から透視した場合に額縁領域2a1jに重なる。領域25a1は、表示領域2a2jに対応し、Z方向から透視した場合に表示領域2a2jに重なる。
【0068】
遮光枠26jは、+Z側でハーフミラー膜25jの背面25aに接触し、領域25a2を覆う。遮光枠26jは、-Z側で電気光学部材27jに接触し、電気光学部材27jの+Z側の面を覆う。
【0069】
電気光学部材27jは、+Z側の周辺領域272が遮光枠26jに例えばOCA等の接着剤で接着され、-Z側の周辺領域272が接着層24を介して筐体23の突出部231に接着される。電気光学部材27jの機能は、電気光学部材27の機能と同様である。電気光学部材27の背面27aは、領域27a1及び領域27a2を有する。領域27a2は、領域27a1のX方向外側に配される。
【0070】
接着層24は、領域27a2と突出部231との間に配され、電気光学部材27の周辺領域272を突出部231に接着する。
【0071】
このような表示装置2jにおいても、接着層24が電気光学部材27の背面27aと突出部231との間に配され、光学部材21が遮光枠26j、電気光学部材27及び接着層24を介して筐体23に固定される。これにより、接着層24の接着面積を確保しながら電気光学部材27のX方向端部22cを筐体23の外側面23aに近付けることができる。これに応じて、表面2ajにおける額縁領域2a1jの幅W1jを狭く(狭額縁化)することができる。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0073】
1 撮像装置
2 表示装置
3 電子ミラーシステム
21 光学部材
22,22i,27,27j 電気光学部材
23,23i 筐体
24,24i,28 接着層
25,25j ハーフミラー膜
26,26i,26j 遮光枠