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特開2023-148874情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023148874
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/08 20120101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q20/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022057147
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】山田 昭男
(72)【発明者】
【氏名】郷原 陸
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA21
(57)【要約】
【課題】取引情報の作成及び取引情報に基づく決済を促進させる情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理方法は、サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、サービス又は商品の料金を示す料金情報、料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理する情報処理方法であって、前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出し、未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類し、分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定を支援する支援方法を選択して実行する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、前記サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、前記サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、前記サービス又は商品の料金を示す料金情報、前記料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理する情報処理方法であって、
前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出し、
未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類し、
分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定を支援する支援方法を選択して実行する
情報処理方法。
【請求項2】
前記支援方法は、前記未定の情報を募集するオークションサイトへの出品である
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記支援方法は、検索を受け付けて検索結果を出力する検索プログラムの利用であり、
前記決定済みの情報に関する検索ワードが入力された場合に、前記デジタル帳票データに関する情報を出力する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記支援方法は、前記未定の情報に基づき、利用者、支払者又は提供者へ通知する方法である
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報のいずれかを指定した前記デジタル帳票データの起票を受け付ける際に、関連キーワードの登録を受け付け、
前記支援方法は、前記関連キーワードを指定したSNSへの投稿である
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報のいずれかを指定した前記デジタル帳票データの起票を受け付ける際に、前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報又は支払者識別情報の募集条件を受け付け、
前記デジタル帳票データが未定の情報を含む場合、前記募集条件の変更を受け付ける
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記デジタル帳票データが未定の情報を含む場合、前記デジタル帳票データの分割を受け付ける
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、前記サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、前記サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、前記サービス又は商品の料金を示す料金情報、前記料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理する情報処理装置であって、
前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出する抽出部と、
未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類する分類部と、
分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定方法を選択して実行する実行部と
を備える情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータに、サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、前記サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、前記サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、前記サービス又は商品の料金を示す料金情報、前記料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理させるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出し、
未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類し、
分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定方法を選択して実行する
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス又は商品の料金の決済に必要な取引情報の作成を促進する情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サービス又は商品に係る料金の支払いにおけるキャッシュレス化が進んでいる。しかしながら、既存のキャッシュレス決済において、サービス又は商品の料金の支払者は基本的に、そのサービス又は商品を享受する利用者であって、利用時に決済がされる。つまり、サービス又は商品を享受する利用者個人に対する信用に基づく仕組みで実現されている。
【0003】
サービス又は商品を利用者に享受させるべく、その費用を他者が負担する取り組みを支援するクラウドファンディング等のサービスも増加している。しかしながら、これらのサービスにおいても、決済のフェーズは、サービス又は商品の利用の開始前に、支援者個々の個人的なクレジットカード等に基づく支払いが行なわれることを必要とする。
【0004】
発明者らは、支払者を当初からサービス又は商品を享受する利用者と別にすることができ、更に、支払者の確定がサービス又は商品の利用後であることを許容するキャッシュレス決済のための取引情報の作成方法を提案した(特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6823676号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で提案した手法により、サービス又は商品の利用者、その対価、サービス又は商品の内容、サービス又は商品の提供者、サービス又は商品に係る費用の支払者のいずれか1つで取引情報を作成し、決済まで完了させることができる。この手法による決済を促進するためには、利用者、対価、内容、提供者及び支払者がすべて確定するまでのマッチングが滞りなく実現し、決済が実行される実績が蓄積することが求められる。
【0007】
本発明は、取引情報の作成及び取引情報に基づく決済を促進させる情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態の情報処理方法は、サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、前記サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、前記サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、前記サービス又は商品の料金を示す料金情報、前記料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理する情報処理方法であって、前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出し、未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類し、分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定を支援する支援方法を選択して実行する。
【0009】
本開示の一実施形態の情報処理装置は、サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、前記サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、前記サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、前記サービス又は商品の料金を示す料金情報、前記料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理する情報処理装置であって、前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出する抽出部と、未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類する分類部と、分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定方法を選択して実行する実行部とを備える。
【0010】
本開示の一実施形態のコンピュータプログラムは、コンピュータに、サービス又は商品の内容を特定するための内容特定情報、前記サービス又は商品の利用者の利用者識別情報、前記サービス又は商品の提供者の提供者識別情報、前記サービス又は商品の料金を示す料金情報、前記料金の支払者を識別する支払者識別情報を含み、前記サービス又は商品の料金の決済の元となるデジタル帳票データを処理させるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータに、前記内容特定情報、利用者識別情報、提供者識別情報、料金情報及び支払者識別情報の内、未定の情報を含む前記デジタル帳票データを抽出し、未定の情報の類型、又は、決定済みの情報の属性に基づいて前記未定の情報を含む前記デジタル帳票データを分類し、分類に応じて、前記デジタル帳票データの内の、未定の情報の決定方法を選択して実行する処理を実行させる。
【0011】
本開示の情報処理方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムでは、未定の情報に応じて、デジタル帳票データが分類され、分類に応じた方法で決定を促進する処理が実行される。
【0012】
決定を促進するための方法は、オークションサイトへの出品でもよいし、検索を受け付けた場合に検索結果に併せて出力する方法であってもよいし、候補となる利用者、支払者、又は提供者へ通知する方法であってもよい。
【0013】
決定を促進するための方法は、予め受け付けておいたキーワードを付加したSNSへの投稿であってもよい。
【0014】
本開示の情報処理方法では、未定の情報を含むデジタル帳票データは、決定を促進するために条件の変更を受け付けてもよいし、分割を受け付けてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、分類に応じた支援方法によって、未定の項目の決定を促進し、取引情報の作成及び取引情報に基づく決済を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の決済プラットフォームの概要図である。
図2】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図3】利用者端末装置の構成を示すブロック図である。
図4】提供者端末装置の構成を示すブロック図である。
図5】支払者端末装置の構成を示すブロック図である。
図6】サービスDBのプレイヤDBの内容例を示す図である。
図7】帳票DBに記憶される情報の内容例を示す図である。
図8】募集条件DBに記憶される情報の内容例を示す図である。
図9】情報処理装置によるデジタル帳票の起票手順の一例を示すフローチャートである。
図10】デジタル帳票の起票時の状態を示す説明図である。
図11】情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12】募集内容の表示例を示す説明図である。
図13】デジタル帳票の完成前の状態を示す説明図である。
図14】情報処理装置によるデジタル帳票の完成促進手順の一例を示すフローチャートである。
図15】募集処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16】他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17】他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。
図18】他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19】他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。以下の実施の形態では、本開示の情報処理方法を適用した決済プラットフォームについて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本開示の決済プラットフォーム100の概要図である。決済プラットフォーム100は、サービス又は商品の利用者と、サービス又は商品を提供する提供者と、サービス又は商品の利用に必要な料金を支払う支払者との間での料金の決済に必要な取引情報を作成するシステムである。以下、利用者、提供者及び支払者を区別しない場合、決済プラットフォーム100のプレイヤと称する。
【0019】
決済プラットフォーム100は、利用者が用いる利用者端末装置2、提供者が用いる提供者端末装置3、及び支払者が用いる支払者端末装置4からネットワークNを介して通信接続が可能な情報処理装置1の処理、及び情報処理装置1から提供される情報により実現される。
【0020】
決済プラットフォーム100は、利用者が実際にサービス又は商品をキャッシュレスで享受でき、実際の利用に即した料金が確定した場合には支払者から提供者へ支障なく料金が支払われる仕組みを実現する。決済プラットフォーム100は、決済の根拠とすることができる取引情報としてデジタル帳票DFを用いる。
【0021】
決済プラットフォーム100では、1つ1つの取引に対してデジタル帳票DFが起票され、起票されたデジタル帳票DFを持ちにデジタルチケットが発行されて利用者によって利用可能になる。利用者は、デジタル帳票DFが紐づいたデジタルチケットにより、キャッシュレスでサービス又は商品を享受できる。
【0022】
決済プラットフォーム100は、サービス又は商品の内容、支払者、提供者、利用者及び料金のいずれか1つに基づいてデジタル帳票DFを起票し、決済に必要な残りの情報を、徐々に決定することを許容しつつ、提供者への費用の支払いを保証する。例えば、利用者のみ決定しており、サービス又は商品の内容、支払者、提供者、及び料金が未定の状態でデジタル帳票DFが起票され、後に決まるとしてもよく、サービス又は商品の享受後に全てが決まってから決済がされることを許容する。他の例で決済プラットフォーム100は、提供者のみ決定しており、サービス又は商品の内容、利用者、支払者、及び料金が未定の状態でデジタル帳票DFが起票されることも許容する。
【0023】
決済プラットフォーム100は、情報処理装置1の処理により、利用者、提供者、支払者、内容、及び費用のいずれか1つによってデジタル帳票DFが起票された後、利用者になりたい、提供者になりたいといった応募や、支払者の募集をマッチングさせる。マッチングによって全ての利用者、提供者、支払者、内容、及び費用が決定すると、決済プラットフォーム100は、必要な情報が満たされたデジタル帳票DFを完成させ、決済システムにおける決済の根拠となることを保証する。決済システムは、決済プラットフォーム100の内部又は外部に存在し、デジタル帳票DFを基に、提供者及び支払者それぞれに対応する銀行口座間で入出金を実行する。
【0024】
第1実施形態における決済プラットフォーム100では、プレイヤはそれぞれ、このようにキャッシュレスでサービス又は商品を享受し、あるいは、費用の確実な入出金の利益を享受すべく、コンピュータプログラムを自身のコンピュータにインストールし、決済プラットフォーム100の提供事業者と契約する。プレイヤは、利用者、提供者、及び支払者を区別するアカウントの発行を決済プラットフォーム100から受ける。アカウントの区別により、このコンピュータプログラムを使用する利用者、提供者及び支払者のコンピュータはそれぞれ、利用者端末装置2、提供者端末装置3及び支払者端末装置4となる。
【0025】
以下、決済プラットフォーム100におけるデジタル帳票DFの完成を実現するための処理について説明する。
【0026】
決済プラットフォーム100は具体的には、利用者端末装置2、提供者端末装置3、及び支払者端末装置4がネットワークNを介して通信接続可能なサーバとして機能するコンピュータである情報処理装置1における処理によって実現される。
【0027】
ネットワークNは、所謂インターネットである公衆通信網N1と、所定の移動通信規格による無線通信を実現するキャリアネットワークN2とを含む。公衆通信網N1にはアクセスポイントAPが含まれる。キャリアネットワークN2には基地局BSが含まれる。利用者端末装置2、提供者端末装置3、及び支払者端末装置4は夫々、情報処理装置1と公衆通信網N1又はキャリアネットワークN2を介して通信接続が可能である。支払者端末装置4は、専用線を介して情報処理装置1と通信接続が可能であってもよい。
【0028】
図2は、情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、以下の説明において、1台のサーバコンピュータとして説明するが、複数のサーバコンピュータで機能又は処理を分散させてもよい。
【0029】
情報処理装置1は、処理部10、記憶部11、通信部12及び入出力部13を備える。処理部10は、CPU(Central Processing Unit )又はGPU(Graphics Processing Unit)を用いたプロセッサであり、内蔵するRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を用いて各構成部を制御して処理を実行する。処理部10は、記憶部11に記憶されている情報処理プログラムP1に基づき、後述する利用者、提供者、支払者、内容、及び費用のマッチング等の情報処理を実行する。
【0030】
記憶部11は、ハードディスク又はSSD(Solid State Drive )を用いる。記憶部11は、情報処理プログラムP1を記憶しているほか、処理部10が参照する他のプログラム、及びデータを記憶する。
【0031】
通信部12は、公衆通信網N1又はキャリアネットワークN2における通信を実現する。処理部10は、通信部12により公衆通信網N1又はキャリアネットワークN2を介して利用者端末装置2、提供者端末装置3、及び支払者端末装置4との間でデータの送受信が可能である。
【0032】
入出力部13は、決済プラットフォーム100に関する各種情報を記憶するサービスDB(Data Base )101との接続インタフェースである。サービスDB101は、記憶部11内に構築されてもよい。サービスDB101は、プレイヤDB102、帳票DB103、募集条件DB104を含むサービスDB101詳細については後述する。
【0033】
図3は、利用者端末装置2の構成を示すブロック図である。利用者端末装置2は、スマートフォン等の通信機能を有し、利用者が常時的に携帯するコンピュータである。利用者端末装置2は、処理部20、記憶部21、通信部22、表示部23、操作部24、読取部25及び位置情報取得部26を備える。
【0034】
処理部20は、CPU又はGPUを用いたプロセッサである。処理部20は、内蔵するROM及びRAM等のメモリを用い、各構成部を制御して処理を実行する。処理部20は、プロセッサ、メモリ、記憶部21及び通信部22を集積した1つのハードウェア(SOC:System On a Chip)として構成されていてもよい。処理部20は、記憶部21に記憶されている端末用アプリケーションプログラムP2に基づいて情報処理装置1と通信接続が可能である、後述するサービス利用に係る情報を表示し、操作を受け付ける。
【0035】
記憶部21は、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を用い、端末用アプリケーションプログラムP2を含む、処理部20が参照するプログラム及びデータを記憶する。記憶部21には、決済プラットフォーム100上のプレイヤを識別するプレイヤIDを含むアカウント情報が記憶されている。利用者端末装置2において記憶されているアカウント情報は、利用者に区別される。
【0036】
処理部20は、記憶部21のプレイヤIDに対応するアカウント情報の区別(利用者)及び端末用アプリケーションプログラムP2に基づき、利用者向けのグラフィカルインタフェースを表示部23に表示させ、利用者用のアプリケーションとして情報処理装置1との間でデータを授受する。
【0037】
通信部22は、公衆通信網N1又はキャリアネットワークN2を介した情報処理装置1との通信を実現する通信デバイスである。通信デバイスは、有線通信デバイスであっても、無線通信デバイスであってもよい。通信部22は例えばWiFi(登録商標)に対応する無線通信デバイスである。
【0038】
表示部23は、液晶パネル又は有機ELディスプレイ等のディスプレイ装置を用いる。操作部24は、利用者の操作を受け付けるインタフェースであり、物理ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ内蔵のタッチパネルデバイス、スピーカ及びマイクロフォン等を用いる。操作部24は、物理ボタン又はタッチパネルにて表示部23で表示している画面上で操作を受け付けてもよいし、マイクロフォンにて入力音声から操作内容を認識し、スピーカで出力する音声との対話形式で操作を受け付けてもよい。
【0039】
読取部25は、プレイヤID等のコードを読み取るリーダである。読取部25は、バーコードリーダ、カメラ及び無線タグリーダの内の少なくともいずれか1つである。読取部25は、それらのいずれをも含み、コードの提示態様によっていずれかを選択的に使用してコードを読み取ってもよい。
【0040】
位置情報取得部26は、利用者端末装置2の位置情報を取得するデバイスである。位置情報取得部26は、GPS(Global Positioning System)受信デバイスを用いるか、又は、通信部22のWiFiによって位置情報を特定するデバイスを用いてもよい。
【0041】
図4は、提供者端末装置3の構成を示すブロック図である。提供者端末装置3は、タブレット端末等の通信機能を有するコンピュータを用いる。サービスを実際に提供するスタッフではなくサポートスタッフ、管理者、又は経理等が使用する提供者端末装置3は、デスクトップ、ラップトップ型のパーソナルコンピュータを用いる。
【0042】
提供者端末装置3は、処理部30、記憶部31、通信部32、表示部33、操作部34及び読取部35を備える。
【0043】
処理部30は、CPU又はGPUを用いたプロセッサであり、内蔵するROM又はRAM等のメモリを用い、各構成部を制御して処理を実行する。処理部30は、記憶部31に記憶されている端末用アプリケーションプログラムP3に基づいて情報処理装置1と通信接続が可能であり、サービス提供に係る情報を表示し、操作を受け付ける。
【0044】
記憶部31は、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を用い、端末用アプリケーションプログラムP3を含む、処理部30が参照するプログラム及びデータを記憶する。記憶部31には、サービス提供者に区別されるプレイヤIDを含むアカウント情報が記憶されている。記憶部31は、提供者のスタッフを個々に識別する情報を記憶してもよい。
【0045】
処理部30は、記憶部31に記憶されているプレイヤIDに対応するアカウント情報の区別(提供者)及び端末用アプリケーションプログラムP3に基づき、提供者向けのグラフィカルインタフェースを表示部33に表示させ、提供者用のアプリケーションとして情報処理装置1との間でデータを授受する。
【0046】
通信部32は、公衆通信網N1又はキャリアネットワークN2を介した情報処理装置1との通信を実現する通信デバイスである。通信デバイスは、有線通信デバイスであっても、無線通信デバイスであってもよい。通信部32は例えばWiFiに対応する無線通信デバイスである。
【0047】
表示部33は、液晶パネル又は有機ELディスプレイ等のディスプレイ装置を用いる。操作部34は、提供者の操作を受け付けるインタフェースであり、物理ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ内蔵のタッチパネルデバイス、スピーカ及びマイクロフォン等を用いる。操作部24は、物理ボタン又はタッチパネルにて表示部33で表示している画面上で操作を受け付けてもよいし、マイクロフォンにて入力音声から操作内容を認識し、スピーカで出力する音声との対話形式で操作を受け付けてもよい。
【0048】
読取部35は、他の機器から 情報を読み取るリーダである。読取部35は、バーコードリーダ、又はカメラであってもよい。読取部35は、サービスの料金を計算するための他の装置(レジ端末、メータ)と接続されるインタフェースであってもよい。料金は、操作部34を用いて入力されてもよい。
【0049】
提供者端末装置3は、決済プラットフォーム100の利用準備の中で、提供者を識別する情報(プレイヤID)を、利用者端末装置2の読取部25によって読み取りやすくするために、プレイヤID自体又はプレイヤIDに紐づくデータをコード化したものを取得するとよい。プレイヤID自体又はプレイヤIDに紐づくデータをコード化したものは、提供者端末装置3から情報処理装置1へ申請して取得されてもよいし、提供者端末装置3が、提供者として決済プラットフォーム100と契約した場合に、情報処理装置1から発行されるものを提供者端末装置3が取得してもよい。
【0050】
図5は、支払者端末装置4の構成を示すブロック図である。支払者端末装置4は、支払者である企業・団体の経理部門、管理者、又はスポンサーとなる他の利用者により使用される。支払者端末装置4は、パーソナルコンピュータ又はサーバコンピュータでもよいし、スタッフ又は他の利用者によって個々に管理されるタブレット端末、スマートフォン等であってもよい。
【0051】
支払者端末装置4は、処理部40、記憶部41、通信部42、表示部43及び操作部44を備える。
【0052】
処理部40は、CPU又はGPUを用いたプロセッサであり、内蔵するROM又はRAM等のメモリを用い、各構成部を制御して処理を実行する。処理部40は、記憶部41に記憶されている端末用アプリケーションプログラムP4に基づいて情報処理装置1と通信接続が可能であり、サービス提供に係る情報を表示し、操作を受け付ける。
【0053】
記憶部41は、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶媒体を用い、端末用アプリケーションプログラムP4を含む、処理部40が参照するプログラム及びデータを記憶する。記憶部41には、支払者に区別されるプレイヤIDを含むアカウント情報が記憶されている。
【0054】
処理部40は、記憶部41に記憶されているプレイヤIDに対応するアカウント情報の区別(支払者)及び端末用アプリケーションプログラムP4に基づき、支払者向けのグラフィカルインタフェースを表示部43に表示させ、支払者用のアプリケーションとして情報処理装置1との間でデータを授受する。
【0055】
通信部42は、公衆通信網N1又はキャリアネットワークN2を介した情報処理装置1との通信を実現する通信デバイスである。通信デバイスは、有線通信デバイスであっても、無線通信デバイスであってもよい。通信部42は例えばWiFiに対応する無線通信デバイスである。
【0056】
表示部43は、液晶パネル又は有機ELディスプレイ等のディスプレイ装置を用いる。操作部44は、利用者の操作を受け付けるインタフェースであり、物理ボタン、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ内蔵のタッチパネルデバイス、スピーカ及びマイクロフォン等を用いる。操作部24は、物理ボタン又はタッチパネルにて表示部33で表示している画面上で操作を受け付けてもよいし、マイクロフォンにて入力音声から操作内容を認識し、スピーカで出力する音声との対話形式で操作を受け付けてもよい。
【0057】
情報処理装置1で入出力するサービスDB101について内容例を参照して説明する。サービスDB101は、プレイヤを識別し、属性等を記憶するプレイヤDB102、帳票DB103、募集条件DB104を含む。
【0058】
図6は、サービスDB101のプレイヤDB102の内容例を示す図である。プレイヤDB102は、プレイヤIDに対応付けてプレイヤの種別及びプレイヤの名前等の属性を格納している。プレイヤの種別は、利用者、提供者及び支払者のうちの少なくともいずれか1つである。複数の種別であってもよい。同一のプレイヤに、種別によって異なるプレイヤIDが付与されていてもよい。プレイヤDB102に格納されているプレイヤの属性は、電話番号、メールアドレス、SNS(Social Network Service)のアカウント等の連絡先情報を含む。
【0059】
プレイヤDB102は、プレイヤIDに対応付けて、プレイヤの出金用若しくは入金用の銀行口座、プレイヤ個人のクレジットカードを決済方法とする場合のカード情報など、支払い情報を格納している。
【0060】
プレイヤDB102は、提供者の種別が付与されているプレイヤIDに対応付けて、業種を識別するデータを格納している。プレイヤが提供者としてのアカウントを発行されていない場合、この情報は格納されなくてよい。
【0061】
プレイヤDB102は、利用者の種別が付与されているプレイヤIDに対応付けて、デフォルトの支払者であるプレイヤのプレイヤIDを記憶しておいてもよい。例えば、個人のプレイヤIDに対応付けて、その個人が所属する組織(企業)の経理部門に対して発行されているプレイヤIDが記憶されており、経費利用が認められる場合にはその経理部門が自動的に支払者となるように設定されていてもよい。
【0062】
プレイヤIDを含むアカウント情報は、決済プラットフォーム100により、利用者となるプレイヤによって個人的に発行されてもよいし、プレイヤが属する組織によって、利用者の数に応じて団体で発行されてもよい。
【0063】
プレイヤIDに対応付けて、プレイヤ同士にて取引をメタバース内で実施するべく、アバターが設定されてもよい。利用者の種別のプレイヤIDには一般ユーザ的なアバターを出力するためのデータが対応付けられ、利用者端末装置2から編集可能であってもよい。提供者のプレイヤIDには、提供者の業種に応じた編集可能なアバターのデータが対応付けられ、同様に、支払者のプレイヤIDにも、支払者に対する編集可能なアバターのデータが対応付けられるとよい。
【0064】
図7は、帳票DB103に記憶される情報の内容例を示す図である。帳票DB103 は、起票されたデジタル帳票DFを格納する。デジタル帳票DFは、取引ID、発行日時、利用開始日時、利用終了日時、利用目的、利用するサービス又は商品の名称、詳細内容、金額、利用者のプレイヤID(利用者ID)、サービス又は商品を提供する提供者のプレイヤID(提供者ID)、支払者のプレイヤID(支払者ID)を含む。1回の利用に対し複数の支払者(利用者自身を含んでもよい)で費用が分担される場合、複数のプレイヤIDが含まれてよい。図7に示す帳票DB103の内容例は、既にサービス又は商品の提供が完了したデジタル帳票DF(取引ID:F0023819900010)と、利用者のみが決定されているが未だサービス又は商品の提供はされておらず、サービス提供者も決まっていないデジタル帳票DF(取引ID:F0023820058850)とを含む。
【0065】
デジタル帳票DFは、利用者のプレイヤID、サービス又は商品を提供する提供者のプレイヤID、支払者のプレイヤID、金額、利用されるサービス又は商品の名称(詳細内容)のいずれか1つで発行可能である。デジタル帳票DFは、後述するようにサービス提供の進行状況に沿って順次完成される。デジタル帳票DFは、決済に必要な情報がサービス完了後に確定することを許容する。
【0066】
図8は、募集条件DB104に記憶される情報の内容例を示す図である。募集条件DB104は、情報処理装置1へ送信される利用者端末装置2、提供者端末装置3又は支払者端末装置4からのリクエスト、情報処理装置1自身からのリクエストに含まれる募集条件 の内容を記憶する。募集条件は、募集を識別するための募集ID及び発行されたデジタル帳票DFの取引IDに対応付けて、料金の条件、場所、期間、人数等の条件の内容を含む。募集が終了すると情報処理装置1によって募集条件は消去される。
【0067】
このように構成される決済プラットフォーム100において情報処理装置1は、利用者端末装置2、提供者端末装置3及び支払者端末装置4との間でデータを送受信しつつ、デジタル帳票DFを完成させて決済を完了させる処理を実行する。まず、デジタル帳票DFの起票の段階の処理について、説明し、次に、起票されたデジタル帳票DFが完成することを促進するための情報処理装置1による処理について説明する。
【0068】
図9は、情報処理装置1によるデジタル帳票DFの起票手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1は、逐次以下の処理手順を実行する。
【0069】
処理部10は、利用者、提供者、支払者、サービス又は商品の内容、及び金額の内の少なくとも1つを指定した募集条件付きの募集リクエストを受け付ける(ステップS101)。ステップS101において処理部10は、利用者のプレイヤIDを指定した募集リクエストを利用者端末装置2から受け付けてもよいし、提供者のプレイヤIDを指定した募集リクエストを提供者端末装置3から受け付けてもよい。処理部10は、支払者のプレイヤIDを指定した募集リクエストを支払者端末装置4から受け付けてもよい。
【0070】
処理部10は、サービス又は商品の内容のみを指定し、情報処理装置1内の処理によって発行される募集リクエストを受け付けてもよいし、同様にして、金額のみを指定した募集リクエストを内部から受け付けてもよい。なおこの場合、情報処理装置1は、それまでのデジタル帳票DFの実績に基づく需要予測等から、決済プラットフォーム100上のマーケット刺激の機能により、募集リクエストを作成してもよい。
【0071】
ステップS101において処理部10は、利用者のプレイヤID及びサービス又は商品の内容を指定した募集リクエストを利用者端末装置2から受け付けてもよいし、更に金額まで指定した募集リクエストを利用者端末装置2から受け付けてもよい。処理部10は同様に、サービス又は商品の内容と、提供者のプレイヤIDと、支払者のプレイヤIDとを指定した募集リクエストを提供者端末装置3又は支払者端末装置4から受け付けてもよい。
【0072】
処理部10は、受け付けた募集リクエスに応じて取引IDを採番し、デジタル帳票DFを起票する(ステップS102)。デジタル帳票DFは、取引IDと、リクエスト元の利用者のプレイヤID、提供者のプレイヤID、支払者のプレイヤID、サービス又は商品の内容、及び金額の内、少なくともいずれか1つと含んで起票される。デジタル帳票DFとして帳票DB103に記憶された以後は、情報処理装置1自身、利用者端末装置2、提供者端末装置3、支払者端末装置4から、デジタル帳票DFは検索・閲覧できるようになる。
【0073】
処理部10は、受け付けた募集リクエストに含まれる募集の条件を募集IDに対応付けて募集条件DB104に記憶する(ステップS103)。ステップS103において処理部10は、募集の条件をサービス又は商品の分野、条件、期間、要望等を利用者端末装置2、提供者端末装置3、又は支払者端末装置4に表示する操作画面にて受け付けるとよい。ステップS103において処理部10は、募集の条件とともに、募集時の検索向けキーワードを受け付けてよい。これにより、応募する利用者、支払者、提供者からの検索を推進する。
【0074】
処理部10は、募集の条件に対応付けて、募集条件の変更の問い合わせ先を、募集条件DB104に記憶する(ステップS104)。ステップS104において処理部10は、募集リクエストの送信元の利用者端末装置2、提供者端末装置3、又は支払者端末装置4を問い合わせ先として記憶する。その他、処理部10は、情報処理装置1自身による募集リクエストである場合、問い合わせ先を、情報処理装置1自身で所定のアルゴリズムに基づき、募集条件変更を行なう機能を発揮する処理(インスタンス)を問い合わせ先としてもよい。
【0075】
図9のフローチャートに示した処理手順により、帳票DB10DB103には、未完成のデジタル帳票DFが記憶される。図10は、デジタル帳票DFの起票時の状態を示す説明図である。図10A,B,C,D,E,Fのように、デジタル帳票DFは、決済又は経費処理に必要な項目である(1)取引を識別する情報(取引ID)、(2)提供されたサービス又は商品の内容を示す情報(項目)、(3)料金、(4)サービス又は商品の提供者(支払先)、(5)サービス又は商品の利用者、(6)料金の支払者の内、(2)-(5)の少なくとも1つのみが定められて起票される。図10A,B,C,D,E,Fでは、埋まっている項目は太字太枠で示し、未定の項目は細枠で示す。
【0076】
図10Aでデジタル帳票DFは、(5)の利用者のみが定められて起票されている。例えば、利用者が利用者端末装置2を用い、「いまから30分程度以内に、東京駅を出発して14時までに羽田空港へ到着したい。」という要望(募集条件)で募集リクエストを情報処理装置1へ送信した場合に、図10Aに示すようなデジタル帳票DFが起票される。
【0077】
図10Bでデジタル帳票DFは、(6)の支払者のみが定められて起票されている。例えば支払者が支払者端末装置4を用い、「当社が資金を提供するので、教育分野のサービスを体験した上でアンケートに答えてほしい」という要望(募集条件)で利用者を募集し、利用者が希望する提供者を指定してもらうといった募集リクエストを情報処理装置1へ送信した場合に、図10Bに示すようなデジタル帳票DFが起票される。
【0078】
図10Cでデジタル帳票DFは、(4)の提供者のみが定められて起票されている。例えば、提供者が提供者端末装置3を用い、「体験談を、PRを兼ねてSNSで発信してもらうという条件で、特別料金でサービスを提供する」という要望(募集条件)で募集リクエストを情報処理装置1へ送信した場合、図10Cに示すようなデジタル帳票DFが起票される。
【0079】
図10Dでデジタル帳票DFは、(2)のサービス又は商品のみが定められて起票されている。例えば、情報処理装置1自身が、サービス又は商品の人気度に応じて、ニーズを発掘して募集リクエストを発行した場合、図10Dに示すようなデジタル帳票DFが起票される。例えば、情報処理装置1の管理者が、所定期間で「アイディアソン」を実施したいが、ファシリテータ及びその企画を募集し、その企画に沿って支払者と利用者とを募集するという条件で、「アイディアソン」という内容の募集リクエストを情報処理装置1へ送信した場合も、図10Dに示すようなデジタル帳票DFが起票される。
【0080】
図10Eでデジタル帳票DFは、(3)の料金(金額)のみが定められて起票されている。例えば、情報処理装置1自身の処理、又は情報処理装置1の管理者(決済プラットフォーム100の管理者)が、金額を提示した企画を立ち上げ、後に支払者、その金額を使用したサービス又は商品、またその提供者を決める、として募集リクエストを発行した場合、図10Eに示すようなデジタル帳票DFが起票される。このように、決済プラットフォーム100は、「金額」のみが決まっているといったニーズを刺激するようなデジタル帳票DFの起票も許容する。
【0081】
デジタル帳票DFは、その他、図10Fのように(2)のサービス又は商品の内容、(4)の提供者が定められて起票されていてもよい。例えば、提供者が提供者端末装置3を用い、「当社の新サービスの出資及び利用を試してほしい」という、支払者及び利用者を募集するクラウドファンディング的な募集リクエストを情報処理装置1へ送信した場合、図10Fに示すようなデジタル帳票DFが起票される。
【0082】
その他、利用者のみ未決のデジタル帳票DF、支払者のみ未決のデジタル帳票DF、提供者のみ未決のデジタル帳票DF等、多様なパターンが各時点で存在し得る。
【0083】
このように、多様なバリエーションでデジタル帳票DFの起票が許容される。そして、上述のようにデジタル帳票DFが起票されると、各デジタル帳票DFに基づくデジタルチケットが、デジタルチケットマーケットに出品された状態となり、利用者端末装置2、提供者端末装置3、及び支払者端末装置4から、利用者ID、提供者ID、支払者ID、サービス内容、金額等のいずれかの情報によって検索・閲覧できる。
【0084】
決済プラットフォーム100の情報処理装置1は、図10A図10Fに示されたようなデジタル帳票DFに基づいて、利用者、提供者、及び支払者の内の少なくとも1つを募集し、デジタル帳票DFを少しずつ完成させる。
【0085】
図11は、情報処理装置1による処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1は、利用者端末装置2が端末用アプリケーションプログラムP2、提供者端末装置3が端末用アプリケーションプログラムP3、支払者端末装置4が端末用アプリケーションプログラムP4を起動すると、これに対して以下の処理を実行する。
【0086】
利用者端末装置2、提供者端末装置3及び支払者端末装置4は、各々の端末用アプリケーションプログラムP2,P3,P4を起動すると、各々に対応付けられているプレイヤIDを含むアカウント情報を情報処理装置1へ送信する。つまり、利用者、提供者又は支払者が端末用アプリケーションプログラムP2,P3,P4を起動してログイン(アカウント情報を送信)すると、情報処理装置1にて以下の処理を実行する。
【0087】
処理部10は、アカウント情報を受信し(ステップS111)、アカウント情報に含まれるプレイヤIDの種別及び属性に基づき、募集条件が合致する起票済みのデジタル帳票DFを抽出する(ステップS112)。
【0088】
処理部10は、ステップS112で抽出したデジタル帳票DFの募集の内容を、ステップS111で受信したアカウント情報に対応する利用者端末装置2、提供者端末装置3、又は支払者端末装置4へ通知する(ステップS113)。
【0089】
処理部10は、検索キーワードを含む検索リクエストを受け付け(ステップS114)、検索リクエストに含まれる検索キーワードに募集条件が合致する起票済みのデジタル帳票DFを抽出する(ステップS115)。
【0090】
処理部10は、ステップS115で抽出したデジタル帳票DFの募集の内容を、ステップS111で受信したアカウント情報に対応する利用者端末装置2、提供者端末装置3、又は支払者端末装置4へ通知する(ステップS116)。
【0091】
処理部10は、募集の内容の通知に対する応募を受け付け(ステップS117)、応募の内容を、対象の募集内容に対応する問い合わせ先の利用者端末装置2、提供者端末装置3、又は支払者端末装置4へ通知する(ステップS118)。処理部10は、応募の中から、利用者、提供者若しくは支払者、サービス若しくは商品、又は、料金の選定を、問い合わせ先から受け付ける(ステップS119)。ステップS118及びステップS119の応募の中からの選定は、情報処理装置1の所定の選定アルゴリズムによって自動的に選定してもよい。
【0092】
処理部10は、選定された利用者、提供者若しくは支払者、サービス若しくは商品、又は、料金を決定する(ステップS120)。処理部10は、その決定項目(利用者、提供者若しくは支払者、サービス若しくは商品、又は、料金)をデジタル帳票DFに追記し(ステップS121)、処理を終了する。
【0093】
図12は、募集内容の表示例を示す説明図である。図12は、例えば利用者が利用者端末装置2を用いてログインした場合に表示部23に表示されるメイン画面230の表示例である。図12には、ログインした利用者のプレイヤID及び属性(氏名及び組織名)が表示されている。メイン画面230には、決済プラットフォーム100に加盟しているサービスのうち、利用者が予め設定している使用可能なサービスに対応するメニュー231のリストを含む。図12の例では、メイン画面230のリストには、タクシーを探すサービスに対応するメニュー、宿泊先を探すサービス、イベントを探すサービスに対応するメニュー231が含まれている。そして、図12のメイン画面230には、利用者の属性に対応するデジタル帳票DFに基づき推奨されるデジタルチケットのサムネイル232が表示されている。
【0094】
利用者は、自身がデジタル帳票DFの起票のリクエストを情報処理装置1へ送信することもできる。利用者は、図12に示すように、推奨デジタルチケットの通知を受けることができる。利用者は、メニューを選択してデジタル帳票DFに基づくデジタルチケットの検索を実行した結果から、要望や目的、属性に合致したデジタル帳票DFに基づくデジタルチケットの通知を受けることができる。
【0095】
これらの通知されたデジタルチケットを、利用者が選択することで、図11のフローチャートに示した処理手順の内のS117-S120の処理が実行される。これにより、デジタル帳票DFの内の、未決の項目が決定されることで完成していく。
【0096】
図13は、デジタル帳票DFの完成前の状態を示す説明図である。図13A,B,C,Dのように、デジタル帳票DFは、決済又は経費処理に必要な項目である(1)取引を識別する情報(取引ID)、(2)提供されたサービス又は商品の内容を示す情報(項目)、(3)料金、(4)サービス又は商品の提供者(支払先)、(5)サービス又は商品の利用者、(6)料金の支払者の内、(2)-(5)が任意の順序で埋まる。図13A,B,C,Dでは、埋まっている項目は太字太枠で示し、未定の項目は細枠で示す。
【0097】
図13Aのデジタル帳票DFは、(5)の利用者及び(3)の金額が決まっていない。例えば、情報処理装置1自身により(2)のサービス又は商品の内容を指定して起票されたデジタル帳票DFに対し、スポンサーとして(6)の支払者及び(4)の提供者が名乗り出て決まった後に、(5)の利用者及び(3)の金額が決まっていない状態等が想定される。
【0098】
図13Bのデジタル帳票DFは、(5)の利用者のみが決まっていない。(4)の提供者からの起票リクエストによって起票されたデジタル帳票DFに対し、提供者自身によって(2)のサービス又は商品の内容が決まった後に、スポンサーとして(6)の支払者が(3)の金額を指定して募集し、選定された場合に(5)の利用者のみが決まっていない状態等が想定される。
【0099】
図13Cのデジタル帳票DFは、(4)の提供者のみ決まっていない。(5)の利用者からの起票リクエストによって(2)のサービス又は商品の内容、(3)の予算(料金)、及び(6)の支払者(利用者自身あるいは組織の経理部門)が指定されて起票がされたデジタル帳票DFに対し、(5)の提供者が決まっていない状態等が想定される。
【0100】
図13Dのデジタル帳票DFは、(6)の支払者のみ決まっていない。情報処理装置1自身により(3)の予算が指定されて起票されたデジタル帳票DFに対し、(4)の提供者が名乗り出て、その事業分野に関する(2)サービス又は商品の内容が決定され、(5)の利用者が応募に基づいて選定された後に、(6)の支払者のみが決まっていない状態等が想定される。
【0101】
次に、図13A-Dに示したような未完成のデジタル帳票DFに対し、情報処理装置1は完成を促進する処理を行なう。
【0102】
図14は、情報処理装置1によるデジタル帳票DFの完成促進手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置1は、以下の処理を定期的に、又は、検索がされたこと、などのイベントに応じて実行する。
【0103】
情報処理装置1の処理部10は、帳票DB103及び募集条件DB104を参照し、未完成のデジタル帳票DFを抽出する(ステップS201)。
【0104】
処理部10は、ステップS201で抽出したデジタル帳票DFのうち、不足している項目の類型によってデジタル帳票DFを分類する(ステップS202)。処理部10は、分類後の未完成のデジタル帳票DFに対し、不足している項目の類型に応じた手段による利用者、提供者又は支払者となり得るプレイヤに向けて募集処理を実行する(ステップS203)。
【0105】
ステップS201で抽出したデジタル帳票DFのうち、既に決定している項目の属性によってデジタル帳票DFを分類する(ステップS204)。処理部10は、分類後の未完成のデジタル帳票DFに対し、決定している項目の属性に応じた手段による利用者、提供者又は支払者となり得るプレイヤに向けて募集処理を実行し(ステップS205)、処理を終了する。
【0106】
図15は、募集処理手順の一例を示すフローチャートである。図15のフローチャートに示す処理手順は、不足している項目が、(5)の利用者と(3)の金額であるという類型の場合に、実行されるステップS203の処理の詳細に対応する。
【0107】
処理部10は、ステップS201で抽出した未完成のデジタル帳票DFのうち、利用者及び金額が未決であるデジタル帳票DFに対し、以下の処理を実行する。
【0108】
処理部10は、抽出されたデジタル帳票DFに基づくデジタルチケットを、提携するオークションサイトへ出品する(ステップS301)。ステップS301において処理部10は、オークションサイトのみならず、クラウドファンディングサイト等、利用者を募集するWebベースサービスにデジタルチケットを出品し、利用者を募り、決まった利用者に金額を決定させてもよい。
【0109】
ステップS301において処理部10は、未決のデジタル帳票DFを、提供されるサービス又は商品の分野に応じて、ユーザが多いマーケット、活性度が高いマーケットを選択して異なるオークションサイトへ出品してもよい。例えば、提供者が旅行に関する事業者であって利用者が未決のデジタル帳票DFに対して情報処理装置1は、旅用の提携オークションサイトへ出品する。同様にして情報処理装置1は、提供者が演劇に関する事業者であって利用者が未決のデジタル帳票DFに関しては、演劇用の提携オークションサイトへ出品する。
【0110】
処理部10は、既に提携オークションサイトへ出品済みのデジタルチケットのうち、所定の第1期間以上未決のデジタルチケットを抽出する(ステップS302)。処理部10は、元となっているデジタル帳票DFの取引IDに基づき、募集条件DB104に登録されている検索キーワードを用いて、オークションサイトへのリンクを含む投稿をSNSに対して実行する(ステップS303)。
【0111】
処理部10は、既に提携オークションサイトへ出品済みのデジタルチケットのうち、前記所定の第1期間よりも長い第2期間以上未決のデジタルチケットを抽出する(ステップS304)。処理部10は、ステップS304で抽出した第2期間以上未決のデジタルチケットのオークションサイトへの出品を一旦中断する(ステップS305)。処理部10は、ステップS304で抽出したデジタルチケットの元となっているデジタル帳票DFの取引IDに基づき、募集条件DB104に登録されている問い合わせ先に、条件変更の打診通知を送信する(ステップS306)。打診通知は、例えばオークションサイトにおける問い合わせ内容を打診通知に含めて送信してもよい。
【0112】
ステップS302にて第1期間以上未決であるデジタルチケットが存在しない場合、すなわち、ステップS304にて第2期間以上未決であるデジタルチケットが存在しない場合、処理部10はステップS303-S306をスキップする。
【0113】
ステップS306にて打診通知を送信した結果、条件変更がされる場合、例えば処理部10は、提供者端末装置3から、条件変更リクエストを受信し(ステップS307)、対象のデジタル帳票DF自体、又は対応する募集条件DB104における募集条件を変更する(ステップS308)。
【0114】
ステップS308において処理部10は、デジタル帳票DFに対応する募集条件DB104の条件の内容を変更してもよいし、デジタル帳票DFを分割する処理を実行してもよい。分割する場合、情報処理装置1は、分割前の取引IDに分岐番号を付した新たな取引IDを付したデジタル帳票DFを起票するとよい。
【0115】
処理部10は、デジタル帳票DFの変更に伴い、提携オークションサイトにおける条件を変更し(ステップS309)、出品を再開し(ステップS310)、募集処理を終了する。
【0116】
図16は、他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートに示す処理手順は、不足している項目が、(5)の利用者のみ、という類型の場合に、実行されるステップS203の処理の詳細に対応する。
【0117】
処理部10は、利用者のみが未決のデジタル帳票DFを1つ選択する(ステップS321)。処理部10は、選択したデジタル帳票DFに対する募集条件に合致する利用者のプレイヤIDを抽出する(ステップS322)。処理部10は、抽出したプレイヤIDが使用する利用者端末装置2へ、デジタル帳票DFに対する募集内容をプッシュ通知(宣伝)する(ステップS323)。
【0118】
ステップS322において処理部10はそのほか、プレイヤDB102及び決済後のデジタル帳票DFを帳票DB103から参照し、利用者の利用履歴や属性に基づいて、利用者が未決のデジタル帳票DFに基づくデジタルチケットを好みやすい利用者を抽出してターゲットを決めて通知してもよい。
【0119】
ステップS323において処理部10は、メタバース空間の中で、抽出されたプレイヤIDのアバターに向けて、対応する提供者のプレイヤIDのアバターに、告知する会話をさせるようにしてもよい。
【0120】
処理部10は、利用者のみが未決のデジタル帳票DFについて全て選択したか否かを判断する(ステップS324)。全てを選択していないと判断された場合(S324:NO)、処理部10は、処理をステップS321へ戻す。
【0121】
ステップS324にて全てを選択したと判断された場合(S324:YES)、処理部10は、利用者のみが未決のデジタル帳票DFに対する募集処理を終了する。
【0122】
図17は、他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートに示す処理手順は、不足している項目が、(6)の支払者のみ、という類型の場合に、実行されるステップS203の処理の詳細に対応する。
【0123】
処理部10は、支払者のみが未決のデジタル帳票DFを1つ選択する(ステップS331)。処理部10は、選択したデジタル帳票DFに対する募集条件に合致する支払者のプレイヤIDを抽出する(ステップS332)。処理部10は、抽出したプレイヤIDの支払者が使用する支払者端末装置4へ、デジタル帳票DFに対する募集内容をプッシュ通知(宣伝)する(ステップS333)。
【0124】
ステップS333において処理部10は、支払者としての実績に基づいて選択してもよいし、支払者のプレイヤDB102に記憶してある属性に基づき、デジタル帳票DFで決定しているサービス又は商品の分野に応じて選択してもよい。
【0125】
処理部10は、選択中のデジタル帳票DFについて、未決状態が所定の第3期間以上継続しているか否かを判断する(ステップS334)。未決状態が所定の第3期間以上継続していると判断された場合(S334:YES)、処理部10は、選択中のデジタル帳票DFに対応する募集条件を募集条件DB104から条件の変更の問い合わせ先を読み出す(ステップS335)。処理部10は、読み出した問い合わせ先へ、分割の提案等、条件の変更の打診通知を送信する(ステップS336)。
【0126】
ステップS336にて打診通知を送信した結果、条件変更がされる場合、処理部10は、例えば利用者端末装置2から、条件変更リクエストを受信し(ステップS337)、対象のデジタル帳票DFを変更し(ステップS338)、処理をステップS339へ進める。
【0127】
未決状態が所定の第3期間以上継続していないと判断された場合(S334:NO)、処理部10は、そのまま処理をステップS339へ進める。
【0128】
処理部10は、支払者のみが未決のデジタル帳票DFについて全て選択したか否かを判断する(ステップS339)。全てを選択していないと判断された場合(S339:NO)、処理部10は、処理をステップS331へ戻す。
【0129】
ステップS339にて全てを選択したと判断された場合(S339:YES)、処理部10は、支払者のみが未決のデジタル帳票DFに対する募集処理を終了する。
【0130】
図18は、他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートに示す処理手順は、不足している項目が、(4)の提供者のみ、という類型の場合に、実行されるステップS203の処理の詳細に対応する。
【0131】
処理部10は、提供者のみが未決のデジタル帳票DFを1つ選択する(ステップS341)。処理部10は、選択したデジタル帳票DFに対する募集条件に合致する提供者の候補のプレイヤIDを抽出する(ステップS342)。処理部10は、抽出したプレイヤIDの提供者が使用する提供者端末装置3へ、デジタル帳票DFに対する募集内容をプッシュ通知(宣伝)する(ステップS343)。
【0132】
ステップS343において処理部10は、提供者としての実績に基づいて選択してもよいし、提供者のプレイヤDB102に記憶してある属性に基づき、デジタル帳票DFで決定しているサービス又は商品の分野に応じて抽出され、候補として選択されるとよい。
【0133】
処理部10は、選択中のデジタル帳票DFについて、未決状態が所定の第4期間以上継続しているか否かを判断する(ステップS344)。未決状態が所定の第4期間以上継続していると判断された場合(S344:YES)、処理部10は、選択中のデジタル帳票DFに対応する募集条件を募集条件DB104から条件の変更の問い合わせ先を読み出す(ステップS345)。処理部10は、読み出した問い合わせ先へ、分割の提案等、条件の変更の打診通知を送信する(ステップS346)。
【0134】
ステップS346にて打診通知を送信した結果、条件変更がされる場合、処理部10は、例えば利用者端末装置2から、条件変更リクエストを受信し(ステップS347)、対象のデジタル帳票DFを変更し(ステップS348)、処理をステップS349へ進める。
【0135】
未決状態が所定の第4期間以上継続していないと判断された場合(S344:NO)、処理部10は、そのまま処理をステップS349へ進める。
【0136】
処理部10は、提供者のみが未決のデジタル帳票DFについて全て選択したか否かを判断する(ステップS349)。全てを選択していないと判断された場合(S349:NO)、処理部10は、処理をステップS341へ戻す。
【0137】
ステップS349にて全てを選択したと判断された場合(S349:YES)、処理部10は、提供者のみが未決のデジタル帳票DFに対する募集処理を終了する。
【0138】
図15図18のフローチャートに示した処理以外の他の類型に対し、処理部10は、例えば以下のように募集処理を実行する。
【0139】
処理部10は、金額のみ、サービス又は商品の提供完了後も未決のデジタル帳票DFに対し、第1に提供者へ、第2に支払者及び利用者に金額の決定を促すメッセージを、端末用アプリケーションプログラムP2,P3,P4により送信するとよい。サービス又は商品の提供完了前に未決である場合、情報処理装置1は、特に促進処理を実行しなくてよい。
【0140】
処理部10は、サービス又は商品の内容が未決のデジタル帳票DFに対し、提供者へ、支払者及び利用者に金額の決定を促すメッセージを、端末用アプリケーションプログラムP2,P3,P4を介して送信してもよい。
【0141】
このように、決済プラットフォーム100は、情報処理装置1の処理により、未完成のデジタル帳票DFの分類に応じて、異なる手法にてデジタル帳票DFの完成を促進する。
【0142】
図19は、他の募集処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートに示す処理手順は、図14のフローチャートに示した処理のステップS205の処理の詳細に対応する。図19は、決定済みの項目のうち、(2)サービス又は商品の内容が決まっている場合、その属性に応じた募集処理手順を実行する。
【0143】
処理部10は、決定済みのサービス又は商品の内容が、利用者、提供者及び支払者の端末用アプリケーションプログラムP2,P3,P4に含まれる検索メニューで検索されたことを検知する(ステップS501)。ステップS501において処理部10は、検索メニューの選択、検索メニューに対するテキストの入力等を逐次取得し、検索結果を返す処理を実行し、その際にこれを検知してもよい。
【0144】
処理部10は、検索された場合に、検索結果に、(2)サービス又は商品の内容が決まっているが、他の利用者、提供者又は支払者の未決の項目があるデジタル帳票DFに基づくデジタルチケットを併せて提示し(ステップS502)、募集処理を終了する。
【0145】
ステップS502にて提示されたデジタルチケットに対して、応募がされた場合には、処理部10は、そのまま、応募の中から対象の利用者、提供者又は支払者に対応する項目を、デジタル帳票DFに追加するとよい。
【0146】
ステップS501において処理部10は例えば、利用者の端末用アプリケーションプログラムP2の検索メニュー、あるいは、連携する他のアプリケーションプログラムとして、スケジューラプログラムが存在する場合、これを用いる。処理部10は、スケジューラに出張の日時、出発時点、出発場所等が検索ワードとして入力されると、交通関連事業者を提供者として利用者が未決のデジタル帳票DFを抽出し、検索結果として出力するとよい。
【0147】
このように、情報処理装置1は、検索等の他のアプリケーションプログラム、オークションサイト等のサービスのいずれかの手段を用いて、いずれかの項目が未決のデジタル帳票DFの完成を促進する処理を実行する。
【0148】
上述のように開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0149】
1 情報処理装置
10 処理部
11 記憶部
101 サービスDB
2 利用者端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図19