IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 宝田 繁の特許一覧

<>
  • 特開-情報処理装置 図1
  • 特開-情報処理装置 図2
  • 特開-情報処理装置 図3
  • 特開-情報処理装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001490
(43)【公開日】2023-01-06
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/30 20230101AFI20221226BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20221226BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20221226BHJP
【FI】
G06Q10/00 400
H02J3/38 130
H02J3/00 170
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021102256
(22)【出願日】2021-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】519183748
【氏名又は名称】宝田 繁
(74)【代理人】
【識別番号】100153268
【弁理士】
【氏名又は名称】吉原 朋重
(72)【発明者】
【氏名】宝田 繁
【テーマコード(参考)】
5G066
5L049
【Fターム(参考)】
5G066AA03
5G066HB06
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】定期的に定置型蓄電池の回収・配達を行い、その定置型蓄電池によって小口の電力需要に対応することによって、送電線を使用しない電力革命を実現する情報処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、電池識別情報と設置場所情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、所定の期間毎に、複数の蓄電池から、各蓄電池に関する電池識別情報と蓄電池ぞれぞれの充電量情報とを取得する手段と、充電量情報に基づいて、各蓄電池を交換すべき日を決定する手段と、交換すべき日の違いが所定日数以下、かつ、設置場所情報が所定距離内に有る蓄電池を抽出し、抽出した蓄電池を図示した地図情報を生成する手段と、太陽光発電器の設置費用と、太陽光発電器によって発電される電力量と、購入して使用する電力量と、売電・買電における電力単価と、に基づいて、太陽光発電器に関し負担する費用の試算の結果を提示する手段と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電器によって発電される電力の余剰分を蓄電する定置型蓄電池を識別する電池識別情報と前記定置型蓄電池の設置場所情報とを関連付けて記憶する電池情報記憶手段と、
所定の期間毎に、複数の前記定置型蓄電池から、各前記定置型蓄電池に関する前記電池識別情報と前記定置型蓄電池ぞれぞれの充電量情報とを取得する充電情報取得手段と、
前記充電量情報に基づいて、前記各定置型蓄電池を交換すべき日を決定する電池交換日決定手段と、
前記交換すべき日の違いが所定日数以下であり、かつ、前記設置場所情報が所定距離内に有る前記定置型蓄電池を抽出し、抽出した前記定置型蓄電池を図示した地図情報を生成する交換計画生成手段と、
前記太陽光発電器の設置費用と、前記太陽光発電器によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、売電・買電における電力単価と、に基づいて、前記太陽光発電器に関するユーザーが負担する費用のシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果を前記ユーザーに提示するシミュレーション手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記電池交換日決定手段が、天気予報情報に基づいて、前記太陽光発電器の発電量を推定し、推定した前記太陽光発電器の発電量及び前記充電量情報に基づいて、前記交換すべき日を決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記シミュレーション手段が、前記太陽光発電器によって発電される電力量と、前記他者から購入して使用する電力量と、に基づいて、二酸化炭素削減への前記ユーザーの貢献度合いに関するシミュレーションを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
通知される日ごとの消費電力に基づいて、発電所の発電計画を作成する発電計画作成手段を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記シミュレーション手段が、回収した前記定置型蓄電池の充電量を換算した金額を前記ユーザーが負担する費用から控除して前記シミュレーションを行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の情報処理装置。
【請求項6】
太陽光発電器によって発電される電力の余剰分を蓄電する定置型蓄電池を識別する電池識別情報と前記定置型蓄電池の設置場所情報とを関連付けて記憶する電池情報記憶手段を備える情報処理装置における情報処理方法において、
充電情報取得手段が、所定の期間毎に、複数の前記定置型蓄電池から、各前記定置型蓄電池に関する前記電池識別情報と前記定置型蓄電池ぞれぞれの充電量情報とを取得するステップと、
電池交換日決定手段が、前記充電量情報に基づいて、前記各定置型蓄電池を交換すべき日を決定するステップと、
交換計画生成手段が、前記交換すべき日の違いが所定日数以下であり、かつ、前記設置場所情報が所定距離内に有る前記定置型蓄電池を抽出し、抽出した前記定置型蓄電池を図示した地図情報を生成するステップと、
シミュレーション手段が、前記太陽光発電器の設置費用と、前記太陽光発電器によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、売電・買電における電力単価と、に基づいて、前記太陽光発電器に関するユーザーが負担する費用のシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果を前記ユーザーに提示するステップと、を含む情報処理方法。
【請求項7】
前記電池交換日決定手段が、天気予報情報に基づいて、前記太陽光発電器の発電量を推定し、推定した前記太陽光発電器の発電量及び前記充電量情報に基づいて、前記交換すべき日を決定することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記シミュレーション手段が、前記太陽光発電器によって発電される電力量と、前記他者から購入して使用する電力量と、に基づいて、二酸化炭素削減への前記ユーザーの貢献度合いに関するシミュレーションを行うことを特徴とする請求項6又は7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
発電計画作成手段が、通知される日ごとの消費電力に基づいて、発電所の発電計画を作成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6乃至8の何れか一に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記シミュレーション手段が、回収した前記定置型蓄電池の充電量を換算した金額を前記ユーザーが負担する費用から控除して前記シミュレーションを行うことを特徴とする請求項6乃至9の何れか一に記載の情報処理方法。
【請求項11】
コンピューターに、請求項6乃至10に記載の方法を実行させるための情報処理プログラム。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
定期的に定置型蓄電池の回収・配達を行うビジネスモデルを実現させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電力の供給において、送電線における電力の送電ロスは大きく、火力・原子力発電所の発電過程において地球環境に悪影響を与える物質が生成されることを考えると、送電ロスを減らすことが出来れば、そういった物質の生成量も削減することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明では、従来ある送電ロスの問題点に鑑み、定期的に定置型蓄電池の回収・配達を行い、その定置型蓄電池によって小口の電力需要に対応することによって、送電線を使用しない電力革命を実現する情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
開示する情報処理装置の一形態は、太陽光発電器によって発電される電力の余剰分を蓄電する定置型蓄電池を識別する電池識別情報と前記定置型蓄電池の設置場所情報とを関連付けて記憶する電池情報記憶手段と、所定の期間毎に、複数の前記定置型蓄電池から、各前記定置型蓄電池に関する前記電池識別情報と前記定置型蓄電池ぞれぞれの充電量情報とを取得する充電情報取得手段と、前記充電量情報に基づいて、前記各定置型蓄電池を交換すべき日を決定する電池交換日決定手段と、前記交換すべき日の違いが所定日数以下であり、かつ、前記設置場所情報が所定距離内に有る前記定置型蓄電池を抽出し、抽出した前記定置型蓄電池を図示した地図情報を生成する交換計画生成手段と、前記太陽光発電器の設置費用と、前記太陽光発電器によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、売電・買電における電力単価と、に基づいて、前記太陽光発電器に関するユーザーが負担する費用のシミュレーションを行い、前記シミュレーションの結果を前記ユーザーに提示するシミュレーション手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
開示する情報処理装置は、定期的に定置型蓄電池の回収・配達を行い、その定置型蓄電池によって小口の電力需要に対応することによって、送電線を使用しない電力革命を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本実施の形態に係る情報処理装置の概要を説明する図である。
図2】本実施の形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
図3】本実施の形態に係る情報処理装置のハードウエア構成例を示す図である。
図4】本実施の形態に係る情報処理装置による処理例の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
(本実施の形態に係る情報処理装置の動作原理)
【0008】
図1及び2を用いて、本実施の形態に係る情報処理装置(以下、単に「本装置」という。)100の動作原理について説明する。図1は、本装置100と他装置との接続関係を示す図である。
【0009】
図1で示すように、本装置100は、通信ネットワーク300を介して、ユーザー端末290や定置型蓄電池210と接続される。通信ネットワーク300は、有線でも無線でも良い。ユーザー端末290は、パーソナルコンピューターであっても良く、スマートフォンの様な携帯情報端末であっても良い。
【0010】
定置型蓄電池210は、住宅、店舗、事務所、工場等、電気を利用するところに設置されるものであり、予め充電されたものを各所へ配達・設置し、充電量が少なくなったものは、各所から回収し、再充電される。また、定置型蓄電池210は、各所に設置される太陽光発電器170によって発電される電力の余剰分を蓄電する形態であっても良い。
【0011】
本装置100は、定置型蓄電池210から充電量を取得することによって、充電量の減った定置型蓄電池210を回収し、充電済みの定置型充電池210を配達するための効率的な計画を作成する。
【0012】
また、本装置100は、ユーザー280へ、太陽光発電器170を設置するときにユーザー280が負担する費用のシミュレーション結果を提示することによって、太陽光発電器170の普及を促進させ、CO削減にも貢献する。
【0013】
図2は、本装置100の機能ブロック図である。図2で示すように、本装置100は、電池情報記憶手段110、充電情報取得手段120、電池交換日決定手段130、交換計画生成手段140、シミュレーション手段150,発電計画作成手段160を有する。
【0014】
電池情報記憶手段110は、定置型蓄電池210を識別する電池識別情報220と、定置型蓄電池210の設置場所情報230と、を関連付けて記憶する。なお、定置型蓄電池210は、太陽光発電器170によって発電される電力の余剰分を蓄電する形態としても良い。
【0015】
充電情報取得手段120は、所定の期間毎に、それぞれの定置型蓄電池210から、電池識別情報220と充電量情報240とを取得する。充電量情報240とは、定置型蓄電池210が蓄電している電気の量を表す指標である。
【0016】
例えば、月一回、プロパン屋のボンベ交換のように、定置型蓄電池210を交換するため、全ての世帯、店舗、オフィス、工場毎に定置してある蓄電池210の電気の残量が、リアルタイムで、インターネット経由で本部に報告される仕組みである。
【0017】
電池交換日決定手段130は、充電情報取得手段120によって取得した充電量情報240に基づいて、各定置型蓄電池210を交換すべき日250を決定する。電池交換日決定手段130は、充電量情報240が所定値以下となった日、又は、充電量情報240が所定値以下になると予想される日を、定置型蓄電池210を交換すべき日250とする。
【0018】
例えば、本部のコンピューターが定置先ごとの電気残量から、次の配送計画を作成し、各デポに「○○○市○○○町近辺のA宅、B宅、…、H店、I店、○月○日に交換」と表示される仕組みである。
【0019】
電池交換日決定手段130は、天気予報情報に基づいて、太陽光発電器170の発電量を推定し、推定した太陽光発電器170の発電量及び充電量情報240に基づいて、定置型蓄電池210を交換すべき日250を決定する形態としても良い。
【0020】
交換計画生成手段140は、定置型蓄電池210を交換すべき日250の違いが所定日数以下であり、かつ、設置場所情報230が所定距離内に有る定置型蓄電池210を抽出し、抽出した定置型蓄電池210を図示した地図情報260を生成する。定置型蓄電池210の回収・配達をする者は、地図情報260に基づいて、効率的に定置型蓄電池210の設置される場所を移動する。
【0021】
例えば、各デポのトラック(EV車)配送要員の作業効率を高めるため、1日に巡回・交換できるエリア内で、ドア・ツー・ドアに動けるように、一つのエリアは同じ日になるようにAIが考えて、巡回計画を作る仕組みである。地図上で、その巡回ルートを作業員に指示できるように作る仕組みである。
【0022】
シミュレーション手段150は、太陽光発電器170の設置費用と、太陽光発電器170によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、売電・買電における電力単価と、に基づいて、太陽光発電器170に関するユーザー280が負担する費用のシミュレーションを行う。そして、シミュレーション手段150は、そのシミュレーションの結果270をユーザー280に提示する。
【0023】
シミュレーション手段150は、太陽光発電器170によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、に基づいて、二酸化炭素削減へのユーザー280の貢献度合いに関するシミュレーションを行う形態としても良い。
【0024】
シミュレーション手段150は、回収した定置型蓄電池210の充電量を換算した金額をユーザー280が負担する費用から控除して上記のシミュレーションを行う形態としても良い。回収した定置型蓄電池210に残された電気は、次回の充電量を減らす働きがあるので、その分の金額をユーザー280へ還元する。
【0025】
例えば、本部は、ソーラーパネル未設置の住宅や工場の屋根に、ソーラーパネルをお勧めする。その工事費は、工事時の一括払いや分割払いではなく、サブスクリプションとして、月々は少額の5~10年契約とし、ソーラー発電の電気をまず自家消費し、余ったら蓄電池に充電する仕組みである。これによって、サブスクリプション支払いを入れても、需要先は本部から買電するより、ソーラー設置で月々の支払いが少なくなる計算を提示する仕組みである。更に、ソーラーパネルを乗せて、サブスクリプションの月々の支払いをすると、本部から買電するより高くなる場合は、「お勧めしません」というように、計算根拠を提示できる仕組みである。
また、向こう一週間の、その地域の天気予報に拠って、AIがそのお宅ごとのソーラー発電量を予測して、これを次の電池配送計画に反映させる仕組みである。
【0026】
また、従来のように、電力会社から送電してもらっていたら、…と比較して、「今月、お宅様の電気料金は、当社の定置式電力受電ご利用によって、○○○円お得になり、同時にCO削減に○○○貢献されました」と通知できる仕組みである。
【0027】
また、定置先の個々の蓄電池に残っている電気は、充電する時はその分だけ少なく充電するから無駄にならない。このため、引き上げの時に残っている電気残量分を請求書からマイナスできる仕組みである。
発電計画作成手段160は、通知される日ごとの消費電力に基づいて、発電所の発電計画を作成する。
例えば、日々の消費電力が、シベリアや東南アジアの複数の木質バイオマス発電所に通知され、今後の発電計画が指示される仕組みである。
【0028】
上記のような動作原理に基づいて、本装置100は、定期的に定置型蓄電池の回収・配達を行い、その定置型蓄電池によって小口の電力需要に対応することによって、送電線を使用しない電力革命を実現する。
(本実施の形態に係る情報処理装置のハードウエア構成)
【0029】
図3を用いて、本装置100のハードウエア構成例について説明する。図3は、本装置100のハードウエア構成の一例を示す図である。図3で示すように、本装置100は、CPU(Central Processing Unit)410、ROM(Read-Only Memory)420、RAM(Random Access Memory)430、補助記憶装置440、通信I/F450、入力装置460、出力装置470、記録媒体I/F480を有する。
【0030】
CPU410は、ROM420に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM430に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、本装置100全体を制御する。ROM420は、CPU410が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM430は、CPU410でROM420に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。
【0031】
補助記憶装置440は、基本ソフトウエアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどである。
【0032】
通信I/F450は、有線・無線LAN(Local Area Network)、インターネットなどの通信ネットワーク300に接続し、通信機能を提供する他装置とデータの授受を行うためのインターフェースである。
【0033】
入力装置460は、キーボードやタッチパネルなど本装置100にデータ入力を行うための装置である。出力装置470は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される装置であり、本装置100が有する機能をユーザーが利用する際や各種設定を行う際のユーザーインターフェースとして機能する装置である。
記録媒体I/F480は、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリなどの記録媒体490とデータの送受信を行うためのインターフェースである。
【0034】
本装置100が有する各手段は、CPU410が、ROM420又は補助記憶装置440に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良い。また、本装置100が有する各手段は、当該各手段に関する処理をハードウエアとして実現される形態としても良い。また、通信I/F450を介して外部サーバー装置から本発明に係るプログラムを読み込ませたり、記録媒体I/F480を介して記録媒体490から本発明に係るプログラムを読み込ませたりして、本装置100に当該プログラムを実行させる形態としても良い。
(本実施の形態に係る情報処理装置による処理例)
図4を用いて、本装置100による情報処理の一例の流れを説明する。図4は、本装置100による情報処理の一例の流れを示すフローチャートである。
S10で充電情報取得手段120が、所定の期間毎に、それぞれの定置型蓄電池210から、電池識別情報220と充電量情報240とを取得する。
【0035】
例えば、月一回、プロパン屋のボンベ交換のように、定置型蓄電池210を交換するため、全ての世帯、店舗、オフィス、工場毎に定置してある蓄電池210の電気の残量が、リアルタイムで、インターネット経由で本部に報告される仕組みである。
【0036】
S20で電池交換日決定手段130が、S10において取得した充電量情報240に基づいて、各定置型蓄電池210を交換すべき日250を決定する。電池交換日決定手段130は、充電量情報240が所定値以下となった日、又は、充電量情報240が所定値以下になると予想される日を、定置型蓄電池210を交換すべき日250とする。
【0037】
例えば、本部のコンピューターが定置先ごとの電気残量から、次の配送計画を作成し、各デポに「○○○市○○○町近辺のA宅、B宅、…、H店、I店、○月○日に交換」と表示される仕組みである。
【0038】
電池交換日決定手段130は、天気予報情報に基づいて、太陽光発電器170の発電量を推定し、推定した太陽光発電器170の発電量及び充電量情報240に基づいて、定置型蓄電池210を交換すべき日250を決定する形態としても良い。
【0039】
S30で交換計画生成手段140が、定置型蓄電池210を交換すべき日250の違いが所定日数以下であり、かつ、設置場所情報230が所定距離内に有る定置型蓄電池210を抽出し、抽出した定置型蓄電池210を図示した地図情報260を生成する。定置型蓄電池210の回収・配達をする者は、地図情報260に基づいて、効率的に定置型蓄電池210の設置される場所を移動する。
【0040】
例えば、各デポのトラック(EV車)配送要員の作業効率を高めるため、1日に巡回・交換できるエリア内で、ドア・ツー・ドアに動けるように、一つのエリアは同じ日になるようにAIが考えて、巡回計画を作る仕組みである。地図上で、その巡回ルートを作業員に指示できるように作る仕組みである。
【0041】
S40でシミュレーション手段150が、太陽光発電器170の設置費用と、太陽光発電器170によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、売電・買電における電力単価と、に基づいて、太陽光発電器170に関するユーザー280が負担する費用のシミュレーションを行う。そして、シミュレーション手段150は、そのシミュレーションの結果270をユーザー280に提示する。
【0042】
シミュレーション手段150は、太陽光発電器170によって発電される電力量と、他者から購入して使用する電力量と、に基づいて、二酸化炭素削減へのユーザー280の貢献度合いに関するシミュレーションを行う形態としても良い。
【0043】
シミュレーション手段150は、回収した定置型蓄電池210の充電量を換算した金額をユーザー280が負担する費用から控除して上記のシミュレーションを行う形態としても良い。回収した定置型蓄電池210に残された電気は、次回の充電量を減らす働きがあるので、その分の金額をユーザー280へ還元する。
【0044】
例えば、本部は、ソーラーパネル未設置の住宅や工場の屋根に、ソーラーパネルをお勧めする。その工事費は、工事時の一括払いや分割払いではなく、サブスクリプションとして、月々は少額の5~10年契約とし、ソーラー発電の電気をまず自家消費し、余ったら蓄電池に充電する仕組みである。これによって、サブスクリプション支払いを入れても、需要先は本部から買電するより、ソーラー設置で月々の支払いが少なくなる計算を提示する仕組みである。更に、ソーラーパネルを乗せて、サブスクリプションの月々の支払いをすると、本部から買電するより高くなる場合は、「お勧めしません」というように、計算根拠を提示できる仕組みである。
また、向こう一週間の、その地域の天気予報に拠って、AIがそのお宅ごとのソーラー発電量を予測して、これを次の電池配送計画に反映させる仕組みである。
【0045】
また、従来のように、電力会社から送電してもらっていたら、…と比較して、「今月、お宅様の電気料金は、当社の定置式電力受電ご利用によって、○○○円お得になり、同時にCO削減に○○○貢献されました」と通知できる仕組みである。
【0046】
また、定置先の個々の蓄電池に残っている電気は、充電する時はその分だけ少なく充電するから無駄にならない。このため、引き上げの時に残っている電気残量分を請求書からマイナスできる仕組みである。
S50で発電計画作成手段160が、通知される日ごとの消費電力に基づいて、発電所の発電計画を作成する。
例えば、日々の消費電力が、シベリアや東南アジアの複数の木質バイオマス発電所に通知され、今後の発電計画が指示される仕組みである。
【0047】
上記のような情報処理を行うことによって、本装置100は、定期的に定置型蓄電池の回収・配達を行い、その定置型蓄電池によって小口の電力需要に対応することによって、送電線を使用しない電力革命を実現する。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0049】
100 情報処理装置
110 電池情報記憶手段
120 充電情報取得手段
130 電池交換日決定手段
140 交換計画生成手段
150 シミュレーション手段
160 発電計画作成手段
170 太陽光発電器
210 定置型蓄電池
220 電池識別情報
230 設置場所情報
240 充電量情報
250 定置型蓄電池を交換すべき日
260 地図情報
270 ユーザーが負担する費用のシミュレーション結果
280 ユーザー
290 ユーザー端末
300 通信ネットワーク
410 CPU
420 ROM
430 RAM
440 補助記憶装置
450 通信インターフェース
460 入力装置
470 出力装置
480 記憶媒体インターフェース
490 記憶媒体
図1
図2
図3
図4