(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023149039
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール、太陽電池モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 31/042 20140101AFI20231005BHJP
【FI】
H01L31/04 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022057370
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】田飼 伸匡
【テーマコード(参考)】
5F151
5F251
【Fターム(参考)】
5F151BA18
5F151JA03
5F151JA04
5F151JA05
5F251BA18
5F251JA03
5F251JA04
5F251JA05
(57)【要約】
【課題】紫外線による長期信頼性上の問題を解決しつつ、発電量の低下を抑制した太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】透光性を有する保護材2と、前記保護材2に重ね合わされた封止材3と、前記封止材3に埋め込まれるように配置された太陽電池セル4と、を含む太陽電池モジュール1であり、平面視における周縁の領域であり、かつ、前記太陽電池セル4と重ならない領域であって、前記保護材2における前記封止材3側の面、または、前記封止材3とは反対側の面に、厚み方向に通り抜ける紫外線UVを少なくとも減衰させる紫外線対策層6が形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有する保護材と、前記保護材に重ね合わされた封止材と、前記封止材に埋め込まれるように配置された太陽電池セルと、を含む太陽電池モジュールであり、
平面視における周縁の領域であり、かつ、前記太陽電池セルと重ならない領域であって、前記保護材における前記封止材側の面、または、前記封止材とは反対側の面に、厚み方向に通り抜ける紫外線を少なくとも減衰させる紫外線対策層が形成されている太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記紫外線対策層は、前記保護材の前記封止材側の面上に形成された膜状の部分である、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記紫外線対策層は、前記保護材の前記封止材とは反対側の面上に形成された膜状の部分である、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記紫外線対策層は、前記保護材の前記封止材とは反対側の面上と、前記保護材の側端面上とに亘って形成された膜状の部分である、請求項3に記載の太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記封止材の、前記保護材とは反対側に重ね合わされていて、透光性を有する裏面保護材を備え、
底面視における周縁の領域であり、かつ、前記太陽電池セルと重ならない領域であって、前記裏面保護材における前記封止材側の面、または、前記封止材とは反対側の面に、厚み方向に通り抜ける紫外線を少なくとも減衰させる紫外線対策層が形成されている、請求項1~4のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
【請求項6】
請求項2に記載の太陽電池モジュールを製造するための、太陽電池モジュールの製造方法であり、
前記保護材に前記封止材を重ね合わせる前に、前記紫外線対策層を、重ね合わせ後に前記保護材の前記封止材側となる面上への材料の蒸着または塗布により膜状に形成する、太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項7】
請求項3または4に記載の太陽電池モジュールを製造するための、太陽電池モジュールの製造方法であり、
前記保護材に前記封止材を重ね合わせた後に、前記紫外線対策層を、前記保護材の前記封止材とは反対側の面上への材料の蒸着または塗布により膜状に形成する、太陽電池モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池セルを、樹脂製の封止材を介在させて保護材で挟んで構成された太陽電池モジュール、及び、太陽電池モジュールの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュールは、発電を行う複数の太陽電池セルを、樹脂製の封止材を介在させて、ガラス板や樹脂フィルムからなる保護材で挟んだ状態で形成される。用いられる保護材と封止材の組み合わせによって、環境中での劣化が著しいことがある。具体的には、紫外線もしくは紫外線と温度・湿度の組み合わせによって、封止材と保護材の接着が保てなくなり、剥がれが生じ、絶縁距離が保てなくなる等の長期信頼性上の問題が生じる。この剥がれは、外部環境に存在する水分の影響を受けやすい、太陽電池モジュールの周縁部から生じる。
【0003】
一方、紫外線も一定の割合で発電に寄与するため、紫外線を完全に遮断することは、発電量の低下に繋がるため不利である。
【0004】
ここで特許文献1には、太陽電池モジュール内部に設けられた基板層が、紫外線の露光により黄変することによる外観不良の抑制、及び、経年劣化による基板層のひび割れを抑制することを目的として、太陽電池セルより上(受光面側)であり、受光面側保護材より下の封止材に紫外線吸収剤が設けられていることが記載されている。しかし前述のように、紫外線も発電に寄与することから、特許文献1に記載の構成では、前記外観不良やひび割れの抑制はできても、本来発電に寄与できていた紫外線が吸収されてしまうことで、発電量が低下するとのデメリットが生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、紫外線による長期信頼性上の問題を解決しつつ、発電量の低下を抑制した太陽電池モジュール、及び、太陽電池モジュールの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、透光性を有する保護材と、前記保護材に重ね合わされた封止材と、前記封止材に埋め込まれるように配置された太陽電池セルと、を含む太陽電池モジュールであり、平面視における周縁の領域であり、かつ、前記太陽電池セルと重ならない領域であって、前記保護材における前記封止材側の面、または、前記封止材とは反対側の面に、厚み方向に通り抜ける紫外線を少なくとも減衰させる紫外線対策層が形成されている太陽電池モジュールである。
【0008】
この構成によれば、保護材と封止材との境界に位置するように、厚み方向に通り抜ける紫外線を少なくとも減衰させる紫外線対策層が形成されていることにより、前記境界の界面が紫外線により劣化し、保護材と封止材との結合が外れてしまうことを抑制できる。
【0009】
また、前記紫外線対策層は、前記保護材の前記封止材側の面上に形成された膜状の部分とできる。
【0010】
また、前記紫外線対策層は、前記保護材の前記封止材とは反対側の面上に形成された膜状の部分とできる。
【0011】
これらの構成によれば、紫外線対策層を保護材の面上に膜状で形成することにより、封止材に対して格別処置を行うことなしに、保護材と封止材との境界の界面を保護するための紫外線対策を行える。
【0012】
また、前記紫外線対策層は、前記保護材の前記封止材とは反対側の面上と、前記保護材の側端面上とに亘って形成された膜状の部分とできる。
【0013】
この構成によれば、保護材の側端面上にも紫外線対策層を形成できるので、太陽電池モジュールの受光面に対して斜め方向に照射される紫外線に対しても効果を発揮できる。
【0014】
また、前記封止材の、前記保護材とは反対側に重ね合わされていて、透光性を有する裏面保護材を備え、底面視における周縁の領域であり、かつ、前記太陽電池セルと重ならない領域であって、前記裏面保護材における前記封止材側の面、または、前記封止材とは反対側の面に、厚み方向に通り抜ける紫外線を少なくとも減衰させる紫外線対策層が形成されているものとできる。
【0015】
この構成によれば、裏面保護材と封止材の境界の界面が建物の屋根等による反射紫外線で劣化することを抑制できる。
【0016】
また本発明は、前記太陽電池モジュールを製造するための、太陽電池モジュールの製造方法であり、前記保護材に前記封止材を重ね合わせる前に、前記紫外線対策層を、重ね合わせ後に前記保護材の前記封止材側となる面上への材料の蒸着または塗布により膜状に形成する、太陽電池モジュールの製造方法である。
【0017】
また本発明は、前記太陽電池モジュールを製造するための、太陽電池モジュールの製造方法であり、前記保護材に前記封止材を重ね合わせた後に、前記紫外線対策層を、前記保護材の前記封止材とは反対側の面上への材料の蒸着または塗布により膜状に形成する、太陽電池モジュールの製造方法である。
【0018】
これらの方法によれば、紫外線対策層を保護材の面上に蒸着または塗布で形成することにより、紫外線対策層の形成を容易にできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、周縁の領域に形成された紫外線対策層により、保護材と封止材との結合が外れてしまうことを抑制できることから、紫外線による長期信頼性上の問題を解決しつつ、発電量の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの断面構造の要部を示す概略図である。
【
図2】本発明の他の実施形態に係る太陽電池モジュールの断面構造の要部を示す概略図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールにおける紫外線遮断作用を説明する概略図である。
【
図4】従来の太陽電池モジュールの一例における紫外線遮断作用を説明する概略図である。
【
図5】本発明の他の実施形態として、紫外線対策層の形成位置を変更した太陽電池モジュールの断面構造の要部を示す概略図である。
【
図6】本発明の他の実施形態として、紫外線対策層の形成位置を変更した太陽電池モジュールの断面構造の要部を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明につき、一実施形態を取り上げて、図面とともに以下説明を行う。なお、本実施形態の太陽電池モジュール1は、紫外線対策に係る構成以外の基本的構成は従来通りであることから、図面については断面構造を示した概略図のみを示すこととする。本実施形態の太陽電池モジュール1は、上面が受光面であるものとする。
【0022】
本実施形態の太陽電池モジュール1は、透光性を有する保護材(受光面側の保護材に関して)2と、保護材2に重ね合わされた封止材3と、封止材3に埋め込まれるように配置された太陽電池セル4と、を含む。本実施形態の保護材2はガラス板から構成されている。なお、受光面と反対側(裏面側)に配置される裏面保護材5は、受光面側の保護材2と同様にガラス板であってもよい(例えば両面受光型太陽電池の場合)し、樹脂フィルムであってもよい。また、封止材3を構成する材料として、例えば、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、POE(ポリオレフィン)、PVB(ポリビニルブチラール)、また、アイオノマーを用いることができる。本実施形態ではEVAが用いられている。
【0023】
そして本実施形態の太陽電池モジュール1には、紫外線対策層6が形成されている(図示内容は厚さを強調したものであって、実際には非常に薄い膜である)。この紫外線対策層6は、太陽電池モジュール1の受光面側での平面視における周縁の領域であり、かつ、太陽電池セル4と重ならない領域であって、保護材2と封止材3との境界に位置するように形成される。なお、図示した形態では保護材2の端縁から少し離れた位置に紫外線対策層6が形成されているが、保護材2の端縁に一致するように形成してもよい。逆に、平面視において太陽電池セル4と重なる領域には、紫外線対策層6が形成されておらず、一定の割合で発電に寄与する紫外線を、太陽電池セル4に減衰させることなく照射できる。紫外線対策層6は、
図3に示すように、太陽電池モジュール1の厚み方向に通り抜ける紫外線UVを、反射または吸収により、少なくとも減衰させる作用を奏する。このように紫外線対策層6を形成することにより、保護材2と封止材3の境界の界面7が紫外線UVにより劣化し、保護材2と封止材3との結合が外れてしまうことを抑制できる。前記「重ならない領域」に関し、平面視において紫外線対策層6の内縁と太陽電池セル4の外縁とは完全に重なっていてもよいし、
図1、
図2に示したように離れていてもよい。
【0024】
ここで特に、建材一体型(例えば屋根材一体型)の太陽電池モジュール1では、美観の関係で、周縁部にカバーや枠体を取り付けないことがある。このように、太陽電池モジュール1の周縁部がカバー等に覆われていない裸の形態では、保護材2と封止材3の境界から水分が浸入しやすくなるため、劣化が促進されやすい。そしてこの劣化は、カバー等に覆われていない太陽電池モジュール1の端縁が開始点となる。このため、太陽電池モジュール1の平面視形状は、長方形状や台形状であることが多いが、紫外線対策層6は、少なくとも外部環境に対して露出している辺における周縁部に形成される。カバーや枠体に覆われている周縁部であっても、水分が浸入する可能性があるので、その周縁部に対応した領域にも紫外線対策層6を形成することが望ましい。
【0025】
本実施形態の紫外線対策層6は、保護材2の封止材3側の面上に形成された膜状の部分である。この紫外線対策層6は、保護材2や封止材3の厚みに比べて薄い薄膜とされ、保護材2の前記面上に密着形成されている。薄膜であることから、紫外線対策層6を形成しても、太陽電池モジュール1の構成部材に影響を与えにくい。このように、紫外線対策層6を保護材2の製造途中段階での面上(太陽電池モジュール1として組み立てられた後の裏面)に膜状で形成することにより、封止材3(封止材3そのもの)に対して格別処置を行うことなしに、保護材2と封止材3との境界の界面7を保護するための紫外線対策を行える。また、紫外線対策層6を保護材2の封止材3側の面上に形成することで、紫外線対策層6を太陽電池モジュール1の内部に位置させることができる。このため、紫外線対策層6自体に劣化や剥がれが生じることを抑制できる。
【0026】
紫外線対策層6を保護材2の面上に膜状で形成することに関しては、種々の成膜方法を採用できる。例えば、保護材2に封止材3(この時点では、溶融前のシート状体である)を重ね合わせる前に、紫外線対策層6を、重ね合わせ後に保護材2の封止材3側となる面上への材料の蒸着または塗布により膜状に形成する方法を採用できる。蒸着に関しては、例えばプラズマCVD法を採用できる。このように蒸着または塗布により、紫外線対策層6の形成を容易にできる。蒸着の場合、均一な厚さの成膜が容易にできる。また塗布の場合、施工の効率が良い。なお、重ね合わせ後に封止材3を加熱溶融することで、紫外線対策層6と溶融後の封止材3は強固に接着されるため、紫外線対策層6と封止材3との間の剥がれに関しては問題ない。
【0027】
紫外線対策層6を、例えば、薄膜シリコン太陽電池セルの構成物の一例と同じ組成であるアモルファスシリコンとすることができる。アモルファスシリコンの層は光を通さない。更に、アモルファスシリコンは短波長側の分光感度が大きいことから紫外線の遮蔽効果が大きい。また、シリコンはガラス製の保護材2を構成するガラスと成分が同等なので、保護材2に対する密着性に優れる(保護材2と紫外線対策層6との間で剥がれが生じにくい)。また、紫外線対策層6が保護材2と封止材3の境界に形成されても、封止材3に与える影響が小さい。
【0028】
ここで従来、
図4に示すように、紫外線吸収材16が封止材13に混ぜ込まれた(練り込まれた)構成が存在していた。この構成と本実施形態とは紫外線UVへの対策がなされるとの大きな点では共通するが、以下の点で相違する。従来の構成では、受光面側の保護材12と封止材13との境界に界面17が存在している。封止材13の中に紫外線吸収材16が混ざっていたとしても、界面17で接着を担う成分に対しては紫外線UVによる劣化が生じる(封止材13中の紫外線吸収材16では界面17の紫外線対策ができない)。従って、封止材13よりも裏面側に位置する裏面保護材15の剥離は防止できるものの、受光面側の保護材12と封止材13の界面17の剥離および水分浸入が生じうる構成であった。
【0029】
一方、本実施形態においては、蒸着等により紫外線対策層6が保護材2の面上に形成されており、太陽電池モジュール1の周縁部において、紫外線対策のなされない界面7(従来の構成における界面17に相当)が存在しないことになるため、従来の構成と異なり、受光面側の剥離を防ぐことができる。
【0030】
結晶系太陽電池モジュールの場合、
図1に示すように太陽電池セル4が封止材3中に位置する形態、つまり、界面7から太陽電池セル4が離れている形態であることから、受光面側と裏面側の剥離、及び、水分浸入が太陽電池セル4に直接的に及ぶ影響はある程度小さい。一方、薄膜系太陽電池モジュールの場合、
図2に示すように、保護材2の裏面側に蒸着により太陽電池セル4が形成された形態、つまり、界面7に太陽電池セル4が接する形態なので、界面7に対する剥離や水分浸入を防ぐことは、太陽電池セル4に直接的に影響が及ぶことから、影響が結晶系太陽電池モジュールに比べて大きい。この影響に対応するため、薄膜系太陽電池モジュールでは、本実施形態による紫外線対策層6は非常に有用である。
【0031】
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明してきたが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0032】
例えば、
図5に示すように、紫外線対策層6が、保護材2の封止材3とは反対側の面(図示の例では受光面側の面)上に形成されていてもよい。このように構成することで、太陽電池モジュール1の完成後に紫外線対策層6を形成できるので、例えば太陽電池モジュール1の製造を外注先で行い、紫外線対策層6のみ自社施工する等できるため、工程管理上有利である。また、既に現場に設置されている太陽電池モジュール1に後施工することも可能である。また、紫外線対策層6を封止材3から離れた位置に形成するため、紫外線対策層6と封止材3の相性を考慮する必要がなく、材料選定が容易となる。なお、紫外線対策層6が、保護材2の受光面側の面上と封止材側の面上の両方に形成されていてもよい。
【0033】
また、
図6に示すように、紫外線対策層6が、保護材2の封止材3とは反対側の面(図示の例では受光面側の面)上と、保護材2の側端面上とに亘って形成されていてもよい。このように構成することで、太陽電池モジュール1の受光面に対して斜め方向に照射される紫外線UVに対しても効果を発揮できる。
【0034】
また、例えば裏面保護材5が、保護材2と同様にガラス板等の透光性を有する材料であった場合、裏面保護材5についても保護材2と同じ要領で紫外線対策層を形成することもできる。つまり、底面視における周縁の領域であり、かつ、太陽電池セル4と重ならない領域であって、裏面保護材5における封止材3側の面、または、封止材3とは反対側の面に、厚み方向に通り抜ける紫外線を少なくとも減衰させる紫外線対策層が形成されることができる(図示はしない)。この裏面保護材5側に形成された紫外線対策層は、例えば建物の屋根上に太陽電池モジュール1を設置した場合、屋根の表面で反射して裏面保護材5に照射される紫外線への対策を行うことができ、裏面保護材5と封止材3の境界の界面が反射紫外線で劣化することを抑制できる。この裏面保護材5側への紫外線対策層の形成は、保護材2側への紫外線対策層6の形成と共に行ってもよいし、保護材2側への紫外線対策層6が形成されない場合に単独で行ってもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 太陽電池モジュール
2 保護材
3 封止材
4 太陽電池セル
5 裏面保護材
6 (保護材に形成される)紫外線対策層
7 界面
UV 紫外線