(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023149233
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
G06T 7/60 20170101AFI20231005BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20231005BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20231005BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G06T7/60 200J
G06T7/00 650A
G08G1/14 A
H04N7/18 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022057688
(22)【出願日】2022-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大月 龍
(72)【発明者】
【氏名】岡部 吉正
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 紘史
【テーマコード(参考)】
5C054
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054FD03
5C054FE17
5C054HA30
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC27
5H181FF04
5H181FF27
5H181FF33
5H181KK01
5H181KK03
5H181KK04
5H181KK08
5L096BA04
5L096CA05
5L096DA02
5L096EA26
5L096FA03
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】俯瞰画像から適切に駐車枠線を検知する。
【解決手段】本開示の画像処理装置では、車両の周辺を撮影した撮影画像を、車両の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成し、俯瞰画像から直線を検出し、検出した直線から、カメラの位置に基づいて放射状に延びる直線を除去して、残った直線から駐車枠を抽出する。このように、画像処理装置は、車両の移動量に基づいて補正した特徴量と、後の時点の俯瞰画像の直線の特徴量とを比較して、対応しない直線を除去して駐車枠を抽出するので、適切に駐車枠を抽出することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周辺を撮影した撮影画像を、前記車両の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成する生成部と、
前記俯瞰画像から直線を検出する検出部と、
前記検出部により検出された直線のうち、所定の除去条件に合致する直線を除いた直線に基づいて駐車枠を抽出する駐車枠抽出部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記駐車枠抽出部は、前記検出部により検出された直線のうち、撮影基準箇所に基づいて放射状に延びる直線を、前記所定の除去条件に合致する直線とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、車両の移動中における第1時点の第1撮影画像と、前記第1時点より後の第2時点の第2撮影画像とのそれぞれの撮影画像の俯瞰画像を生成し、
前記検出部は、前記第1撮影画像に基づく俯瞰画像および前記第2撮影画像に基づく俯瞰画像のそれぞれから直線を検出し、各直線の特徴量を算出し、
前記駐車枠抽出部は、前記第1撮影画像に基づく俯瞰画像の直線の特徴量を前記車両の移動量に基づいて補正した結果に対応する、前記第2撮影画像に基づく俯瞰画像の直線の特徴量がない直線を、前記所定の除去条件に合致する直線とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記車両の前後方向を撮像した第3撮影画像と、前記車両の左右方向を撮像した撮影画像の第4撮影画像とのそれぞれの撮影画像の俯瞰画像を生成し、
前記検出部は、前記第3撮影画像に基づく俯瞰画像および前記第4撮影画像に基づく俯瞰画像のそれぞれから直線を検出し、各直線の特徴量を算出し、
前記駐車枠抽出部は、前記第3撮影画像に基づく俯瞰画像の直線の特徴量に対応する、前記第4撮影画像に基づく俯瞰画像の直線の特徴量がない直線を、前記所定の除去条件に合致する直線とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記駐車枠抽出部は、前記検出部により検出された直線のうち、前記撮影画像から検出された立体物の領域に対応する直線を、前記所定の除去条件に合致する直線とする、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
車両の周辺を撮影した撮像画像から立体物の領域を削除した画像を、前記車両の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成する生成部と、
前記俯瞰画像から直線を検出する検出部と、
前記検出部により検出された直線に基づいて駐車枠を抽出する駐車枠抽出部と、
を備える画像処理装置。
【請求項7】
車両の周辺を撮影した画像を処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法であって、
前記車両の周辺を撮影した撮影画像を、前記車両の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成する生成ステップと、
前記俯瞰画像から直線を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出した直線のうち、所定の除去条件に合致する直線を除いた直線に基づいて駐車枠を抽出する駐車枠抽出ステップと、
を含む画像処理方法。
【請求項8】
車両の周辺を撮影した画像を処理する画像処理装置に用いられる画像処理方法であって、
前記車両の周辺を撮影した撮像画像から立体物の領域を削除した画像を、前記車両の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成する生成ステップと、
前記俯瞰画像から直線を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出した直線に基づいて駐車枠を抽出する駐車枠抽出ステップと、
を含む画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、駐車支援装置において、カメラ映像を俯瞰映像に変換して、直線を抽出することで駐車枠線を検知する技術がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カメラ映像に他車両や標識などの立体物が含まれている場合、俯瞰映像に変換すると、当該立体物部分を駐車枠線と誤検知する可能性がある。
【0005】
本開示は、俯瞰画像から適切に駐車枠線を検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る画像処理装置は、車両の周辺を撮影した撮影画像を、車両の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成する生成部と、俯瞰画像から直線を検出する検出部と、検出部により検出された直線のうち、所定の除去条件に合致する直線を除いた直線に基づいて駐車枠を抽出する駐車枠抽出部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る画像処理装置によれば、俯瞰画像から適切に駐車枠線を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1実施形態にかかる画像処理装置を備える車両の一例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態にかかる画像処理装置を備える車両の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態にかかる俯瞰画像の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態にかかる駐車枠検出処理手順を示すフローチャートである。
【
図5A】
図5Aは、第2実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図5B】
図5Bは、第2実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図5C】
図5Cは、第2実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図5D】
図5Dは、第2実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図5E】
図5Eは、第2実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態にかかる駐車枠検出処理手順を示すフローチャートである。
【
図7A】
図7Aは、第3実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図7B】
図7Bは、第3実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図7C】
図7Cは、第3実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図7D】
図7Dは、第3実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図7E】
図7Eは、第3実施形態にかかる駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第3実施形態にかかる駐車枠検出処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第4実施形態にかかる駐車枠検出処理手順を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第5実施形態にかかる駐車枠検出処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
実施形態について図面を用いて説明する。
【0010】
(車両の構成例)
図1は、実施形態にかかる画像処理装置100を備える車両1の一例を示す模式図である。
図1(a)は車両1の側面図であり、
図1(b)は車両1の上面図である。
【0011】
図1に示すように、車両1は、車体2と、車体2の車長方向(±Y方向)に沿って車体2に配置された2対の車輪3(1対のフロントタイヤ3f及び1対のリアタイヤ3r)とを備える。対になる2つのフロントタイヤ3f及び対になる2つのリアタイヤ3rは、それぞれ車体2の車幅方向(±Y方向に直交する±X方向)に沿って配置される。
【0012】
車両1は、車体2の±X方向の両端部であって、車体2の±Y方向のフロントタイヤ3f寄り、かつ、車高方向(±X方向および±Y方向に直交する±Z方向)における所定の高さ位置に1対のドアミラー4を備える。
【0013】
車両1は、車体2の内部に複数の座席5a~5dを備える。座席5a,5bは、フロントタイヤ3f寄りに、±X方向に並んで配置される。座席5c,5dは、リアタイヤ3r寄りに、±X方向に並んで配置される。座席5cは座席5bの背後に配置され、座席5dは座席5aの背後に配置される。なお、車両1が備える座席5の数および配置は
図1の例に限られない。
【0014】
車両1は、車体2の所定の端面に複数のカメラ6s,6f,6rを備える。撮像部としてのカメラ6s,6f,6rは、可視光カメラ、より広域の光を検出可能なCCDカメラ、またはCMOSカメラ等である。カメラ6s,6f,6rは、広角レンズを備えていることが好ましい。
【0015】
カメラ6sは、2つのドアミラー4のそれぞれに、例えばレンズを下方に向けて配置される。このように、カメラ6sは、車両1の左右方向を撮影するカメラである。カメラ6fは、車体2のフロントタイヤ3f側の端面に、例えばレンズを斜め下方に向けて配置される。このように、カメラ6fは、車両1の前後方向を撮影するカメラである。カメラ6rは、車体2のリアタイヤ3r側の端面に、例えばレンズを斜め下方に向けて配置される。カメラ6s,6f,6rにより、路面を含む車体2の周囲の画像が撮像される。
【0016】
なお、本明細書では、車体2のフロントタイヤ3f側の端面を前面と称することがある。また、車体2のリアタイヤ3r側の端面を後面と称することがある。また、車体2の±X方向の両端面を側面と称することがある。また、車両1内のいずれかの座席5a~5dに着座した状態で、右側にあたる側面を右側面、左側にあたる側面を左側面と称することがある。
【0017】
また、本明細書では、車体2の左側面に向かう方向を+X方向とし、右側面に向かう方向を-X方向とする。また、車体2の前面側に向かう方向を+Y方向とし、後面側に向かう方向を-Y方向とする。また、車体2の上方に向かう方向を+Z方向とし、下方(路面側)に向かう方向を-Z方向とする。
【0018】
また、本明細書では、車両1が理想的な平面を有する路面に停車しているとき、車両1の±X方向の軸(X軸)及び±Y方向の軸(Y軸)は路面と平行であり、車両1の±Z方向の軸(Z軸)は路面に対する法線と平行であるものとする。
【0019】
車両1は、±Y方向に沿って配置された2対の車輪3を用いて走行することが可能である。この場合、2対の車輪3が配置される±Y方向が車両1の走行方向(移動方向)となり、ギアの切り替え等により前進(+Y方向へ走行)または後退(-Y方向へ走行)することができる。また、操舵により右左折することもできる。
【0020】
画像処理装置100は、例えば車両1に搭載され、カメラ6s,6f,6rからの画像に所定の変換を施す。画像変換は、例えばカメラ6s,6f,6rが斜め上から撮像した路面の画像を真上からの画像(俯瞰画像)となるように視点を変換する処理等である。これにより、駐車支援処理等の所定の処理に画像を利用することができる。このように、俯瞰画像は、車両1の上方の視点からの画像に変換した画像である。
【0021】
(画像処理装置の構成例)
図2は、実施形態にかかる画像処理装置100を備える車両1の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、車両1は、画像処理装置100及び駐車支援装置200を備える。
【0022】
画像処理装置100は、ECU(Electronic Cotrol Unit)10、入力装置31、及び出力装置32を備える。ただし、画像処理装置100に、カメラ6(
図1のカメラ6s,6f,6r)、シートベルト着脱センサ7、及び着座センサ8が含まれてもよい。駐車支援装置200は、ECU10及び車両制御装置20を備える。ただし、駐車支援装置200に、カメラ6、入力装置31、及び出力装置32が含まれてもよい。
【0023】
ECU10は、例えばCPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、及びROM(Read Only Memory)13を備えたコンピュータとして構成されている。ECU10に、HDD(Hard Disk Drive)等から構成される記憶装置14が内蔵されていてもよい。また、ECU10は、各種センサ等と検出信号および各種情報の送受信が可能なI/O(Input/Output)ポート15を備えている。
【0024】
ECU10のRAM12、ROM13、記憶装置14、及びI/Oポート15の各構成は、例えば内部バスを介してCPU11と各種情報の送受信が可能に構成されている。
【0025】
ECU10は、ROM13にインストールされているプログラムをCPU11が実行することにより、駐車区画の検出処理および駐車区画への駐車経路の算出処理等の駐車支援処理を制御する。また、ECU10は、ROM13にインストールされているプログラムをCPU11が実行することにより、上述のカメラ6からの画像を変換する等の画像処理を制御する。変換された画像は、例えば駐車支援処理における駐車区画の検出処理に用いられる。また、ECU10は、変換した画像を後述の出力装置32に出力する処理を制御する。
【0026】
記憶装置14は、例えばキャリブレーションデータ(不図示)及びマップデータ14aを記憶する。
【0027】
キャリブレーションは、車両1の製造時に生じるカメラ6の取り付け誤差等をキャンセルするため、例えば車両1の工場出荷の際などにカメラ6に対して行われる。キャリブレーションを行うことで、カメラ6の取り付け時の姿勢に若干のばらつきがあっても、路面に対する法線および路面に平行な平面、並びに路面の高さ位置(垂直方向における位置)が、個々のカメラ6の視点(画像)において共通に定まる。キャリブレーションデータには、カメラ6の画像処理時に基準となる路面に対する法線および路面に平行な平面、並びに路面の高さ位置等の情報が含まれる。
【0028】
マップデータ14aは、車両1内の複数の座席5(例えば
図1の座席5a~5d)に対する乗員の着座状況を示す乗員配置情報を含む。乗員の着座状況とは、例えば車両1内の乗員数および複数の座席5への着座位置、つまり、乗員の配置である。異なる乗員数および乗員配置を示す複数の乗員配置情報のそれぞれには、ECU10がカメラ6からの画像を変換するときに用いる画像変換用パラメータが紐づけられている。それぞれの画像変換用パラメータは、自身が紐づけられている乗員配置情報の乗員数および乗員配置に応じて、異なる設定値を有する。
【0029】
車両制御装置20は、操舵アクチュエータ21、舵角センサ22、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ24、及び車速センサ25を備える。車両制御装置20は、舵角センサ22、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ24、及び車速センサ25等から車両1の各部の状態を示す情報を取得する。これらの情報に基づき、車両制御装置20は、運転者によるアクセル及びブレーキ等の操作を受けつつ、操舵アクチュエータ21を制御することで、例えば上述の駐車区画に車両1を駐車させる駐車支援を行う。
【0030】
シートベルト着脱センサ7は、乗員が車両1の座席5に着座したことを検出するセンサである。シートベルト着脱センサ7は、各々の座席5に設けられたシートベルトにそれぞれ取り付けられ、自身が取り付けられたシートベルトの着脱を検出する。シートベルト着脱センサ7は、シートベルトの装着を検出することで、その座席5への乗員の着座を検出する。
【0031】
着座センサ8は、例えば荷重を検出する荷重センサ等であり、車両1内の各々の座席5にそれぞれ取り付けられ、自身が取り付けられた座席5に加わる重量を検出する。すなわち、着座センサ8によっても、乗員が所定の座席5に着座したことを検出することができる。
【0032】
ECU10は、例えばシートベルト着脱センサ7からの信号を受け取って、車両1内の乗員数および着座位置を判定する。また、ECU10は、上述のマップデータ14aの複数の乗員配置情報の中から、判定した乗員数および着座位置と合致する乗員配置情報を選択することで、選択した乗員配置情報に紐づけられた画像変換用パラメータを記憶装置14から読み出して画像変換に用いる。
【0033】
ただし、車両1内の乗員数および着座位置の判定に、シートベルト着脱センサ7に替えて、あるいは加えて、着座センサ8からの信号が用いられてもよい。
【0034】
車両制御装置20が備える操舵アクチュエータ21、舵角センサ22、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ24、及び車速センサ25等の各構成、並びにカメラ6、シートベルト着脱センサ7、及び着座センサ8と、ECU10のI/Oポート15とはバスにより接続される。これらを接続するバスは、例えばCAN(Controller Area Network)バス等であってよい。
【0035】
表示部としての出力装置32は、例えば車両1内に搭載され、車両1内の乗員が視認することが可能な液晶モニタ等の表示装置である。表示装置には、例えばカメラ6により撮像され、ECU10により変換された画像等が表示される。つまり、出力装置32を備える画像処理装置100は、処理した画像を出力する画像出力装置としても機能する。
【0036】
入力装置31は、例えば液晶モニタと一体に成形されたタッチ式パネル等であり、車両1内の乗員による入力操作を受け付ける。乗員は、入力装置31を介して画像処理装置100に画像の表示を指示したり、駐車支援装置200に駐車支援処理の開始を指示したりすることができる。
【0037】
なお、入力装置31及び出力装置32の構成は上記に限られず、また、入力装置31と出力装置32とが別体であってもよい。
【0038】
画像処理装置100は、カメラ6からの画像を俯瞰画像に変換して、当該俯瞰画像から直線を抽出して、抽出した直線に基づいて駐車枠を特定する。画像中に駐車スペースだけでなく、他車両や標識等の立体物も含まれている場合を考える。この場合、立体物の部分は、俯瞰画像では直線となる。この結果、立体物による直線を駐車枠線と誤検出してしまう可能性がある。
【0039】
そこで、画像処理装置100は、立体物に起因する直線を駐車枠線候補から除外して、除外した後に残った直線から駐車枠を抽出する。
【0040】
第1実施形態にかかる画像処理装置100は、カメラ6からの画像を俯瞰画像に変換した結果、撮影基準箇所に基づいて放射状に延びる直線を、駐車枠線候補から除外して、駐車枠線を検出する。
【0041】
ここで、画像処理装置100が撮像した画像を俯瞰画像に変換した例を
図3に示す。
図3は、俯瞰画像の一例を示す図である。
図3に示すように俯瞰画像には、直線L1~L4等の複数の直線が含まれる。画像処理装置100は、俯瞰画像から直線L1~L4等の直線を検出する。立体物を含む撮影画像の場合、当該撮像画像の俯瞰画像では、立体物部分がカメラ6の位置に基づき放射状に延びる直線になる傾向がある。この点を考慮して、画像処理装置100は、放射状に延びる直線を駐車枠線候補から除外して、駐車枠線を検出する。
【0042】
図3の例の場合、画像処理装置100は、直線L3および直線L4は、放射状に延びており、これらの直線を駐車枠線候補から除外する。画像処理装置100は、対象直線の切片がカメラ6の位置と一致しているか否かを判定することで放射状に延びる直線を検出する。また、画像処理装置100は、放射状に延びる直線を検出する方法として、対象直線と平行または垂直に交わる直線が無い場合に放射状に延びる直線であると判定してもよい。
【0043】
続いて、第1の実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を
図4に示すフローチャートを用いて説明する。
図4は、第1の実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を示すフローチャートである。
【0044】
画像処理装置100は、カメラ6から取得した撮像画像(カメラ画像)を俯瞰画像(俯瞰映像)に変換する(ステップS1)。続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像から直線を検出してリスト化する(ステップS2)。続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像中の立体物に起因する直線を判定するループ処理を実行する(ステップS3)。
【0045】
画像処理装置100は、リスト化した直線のそれぞれについてループ処理を実行する。また、当該ループ処理では、ステップS4~ステップS6の処理を実行する。ステップS4では、対象となる直線の切片がカメラ位置と一致するか否かを判定して、一致する場合(ステップS4:Yes)、対象となる直線をリストから削除して(ステップS5)、ステップS6へ進む。すなわち、画像処理装置100は、当該直線が放射状に延びる直線と判定する。対象となる直線の切片がカメラ位置と一致するか否かを判定して、一致しない場合(ステップS4:No)、対象となる直線をリストから削除せずにステップS6へ進む。
【0046】
画像処理装置100は、リストの直線に、ステップS4の判定処理を実行していない直線がある場合(ステップS6:Yes)、ステップS4に進み、未判定の直線について判定処理を実行する。また、リストの直線に、ステップS4の判定処理を実行していない直線がない場合(ステップS6:No)、ループ処理を終了し、ステップS7へ進む。ステップS7で、画像処理装置100は、リストに残った直線を用いて駐車枠を検出する(ステップS7)。
【0047】
第1実施形態にかかる画像処理装置100は、車両1の周辺を撮影した撮影画像を、車両1の上方の視点からの画像に変換した俯瞰画像を生成し、俯瞰画像から直線を検出し、検出した直線から、カメラ6の位置に基づいて放射状に延びる直線を除去して、残った直線から駐車枠を抽出する。
【0048】
このように、画像処理装置100は、俯瞰画像から検出した直線のうち、立体物に起因する直線を除去して、駐車枠の直線を抽出するので、より適切に駐車枠を抽出することができる。
【0049】
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる画像処理装置100は、車両1の移動中における複数の撮影画像をそれぞれ変換した俯瞰画像を比較することで立体物に起因する直線を特定して、特定した直線を駐車枠線候補から除外して、除外した後に残った直線から駐車枠を抽出する。
【0050】
ここで、
図5A~
図5Eを用いて、第2実施形態にかかる画像処理装置100が、駐車枠線を検出する方法を説明する。
図5は、第2実施形態にかかる画像処理装置100が駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【0051】
図5Aは、移動中のある時点の車両1と立体物70と駐車枠71との位置関係を示す。車両1は、
図5Aに示す位置でカメラ6により撮影する。画像処理装置100は、撮影した画像を俯瞰画像に変換する。
図5Bは、
図5Aの位置で撮影した画像に基づいた俯瞰画像の例である。画像処理装置100は、俯瞰画像から直線L11~L15を検出する。
【0052】
直線L11は、立体物70に対応する直線である。直線L12~直線L15は、駐車枠71に対応する直線である。画像処理装置100は、検出した直線の特徴量を算出する。ここでいう、特徴量は、直線の位置、角度、長さである。
【0053】
図5Cは、
図5Aの時点より後の時点における車両1と立体物79と駐車枠71との位置な関係を示す。車両1は、
図5Aに示した位置から右斜め方向に移動している。画像処理装置100は、車両1の移動量を取得する。画像処理装置100は、例えば、車両制御装置20の各種装置や図示しないGPS受信機による現在位置情報に基づいて移動量を取得する。
【0054】
画像処理装置100は、移動量に基づき
図5Cの時点で撮影した撮影画像を俯瞰画像に変換した場合に抽出した直線を推定する。画像処理装置100は、
図5Bの俯瞰画像の直線の特徴量を移動量に基づいて補正することで、上記推定結果とする。ここで、
図5Dに、
図5Bの俯瞰画像の直線の特徴量を移動量に基づいて補正した結果を示す。
【0055】
図5Dに示す直線L16~L20は、
図5Bに示した直線L11~L15のそれぞれの特徴量を移動量に基づいて補正したものである。
【0056】
画像処理装置100は、
図5Cの時点における撮影した画像を俯瞰画像に変換する。
図5Eは、
図5Cの位置で撮影した画像に基づいた俯瞰画像の例である。画像処理装置100は、俯瞰画像から直線L21~L25を検出する。画像処理装置100は、直線L21~L25のそれぞれの特徴量を算出する。そして、画像処理装置100は、
図5Dに示す直線L16~L20の特徴量と、
図5Eに示す直線L21~直線L25の特徴量とを比較する。画像処理装置100は、直線L17~L20が、それぞれ直線L22~L25と対応すると判定する。そして、画像処理装置100は、直線L16が、直線L21と角度が異なるので対応しないと判定する。また、画像処理装置100は、さらに他の直線L22~L25とも対応しないと判定する。画像処理装置100は、
図5Cの直線L16に対応する直線L11を駐車枠線候補から除外して、除外した後に残った直線L12~L16から駐車枠を抽出する。
【0057】
続いて、第2実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
図6は、第2実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を示すフローチャートである。
【0058】
画像処理装置100は、カメラ6から取得した各時点(例えば、時刻t-1、時刻t)の撮影画像をそれぞれ俯瞰画像に変換する(ステップS11)。続いて、画像処理装置100は、それぞれの俯瞰画像から直線を検出してリスト化する(ステップS12)。
【0059】
画像処理装置100は、時刻t―1の俯瞰画像から検出した直線の特徴量を算出する。また、画像処理装置100は、時刻tの俯瞰画像から検出した直線の特徴量を算出する(ステップS13)。画像処理装置100は、時刻t-1の俯瞰画像から検出した直線の特徴量を、時刻t―1から時刻tにおける車両1の移動量に基づいて補正する(ステップS14)。
【0060】
続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像中の立体物に起因する直線を判定するループ処理を実行する(ステップS15)。
【0061】
画像処理装置100は、リスト化した直線のそれぞれについてループ処理を実行する。また、当該ループ処理では、ステップS16~ステップS18の処理を実行する。ステップS16では、対象となる直線(時刻t-1の直線)を補正した直線の特徴量が、時刻tの直線と一致するか否かを判定して、一致しない場合(ステップS16:No)、対象となる直線をリストから削除して(ステップS17)、ステップS18へ進む。すなわち、画像処理装置100は、当該直線が駐車枠候補から除外する直線と判定する。対象となる直線(時刻t-1の直線)を補正した直線の特徴量が、時刻tの直線と一致するか否かを判定して、一致する場合(ステップS16:Yes)、対象となる直線をリストから削除せずにステップS18へ進む。
【0062】
画像処理装置100は、リストの直線に、ステップS16の判定処理を実行していない直線がある場合(ステップS18:Yes)、ステップS16に進み、未判定の直線について判定処理を実行する。また、リストの直線に、ステップS16の判定処理を実行していない直線がない場合(ステップS18:No)、ループ処理を終了し、ステップS19へ進む。ステップS19で、画像処理装置100は、リストに残った直線を用いて駐車枠を検出する(ステップS19)。
【0063】
第2実施形態にかかる画像処理装置100は、移動中の車両1におけるある時点の撮影画像の俯瞰画像から検出した直線の特徴量を算出し、当該特徴量を移動量に基づいて補正して、上記時点より後の時点の撮影画像の俯瞰画像から検出した直線の特徴量を算出する。画像処理装置100は、補正後の特徴量に対応する、後の時点の俯瞰画像の直線の特徴量が無い場合、当該補正後の特徴量の直線を除去して、残った直線から駐車枠を抽出する。
【0064】
このように、画像処理装置100は、車両の移動量に基づいて補正した特徴量と、後の時点の俯瞰画像の直線の特徴量とを比較して、対応しない直線を除去して駐車枠を抽出するので、適切に駐車枠を抽出することができる。
【0065】
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる画像処理装置100は、車両1の複数方向の撮影画像をそれぞれ変換した俯瞰画像を比較することで立体物に起因する直線を特定して、特定した直線を駐車枠線候補から除外して、除外した後に残った直線から駐車枠を抽出する。
【0066】
ここで、
図7A~
図7Eを用いて、第3実施形態にかかる画像処理装置100が、駐車枠線を検出する方法を説明する。
図7は、第3実施形態にかかる画像処理装置100が駐車枠線を検出する方法を説明するための図である。
【0067】
図7Aは、車両1と立体物70と駐車枠71との位置関係を示す。車両1は、
図7Aに示す位置でカメラ6s(車両1の左右方向を撮影するカメラ)により撮影する。画像処理装置100は、撮影した画像を俯瞰画像に変換する。
図7Bは、
図7Aの位置でカメラ6sが撮影した画像に基づいた俯瞰画像の例である。画像処理装置100は、俯瞰画像から直線L31~L35を検出する。
【0068】
直線L31は、立体物70に対応する直線である。直線L32~直線L35は、駐車枠71に対応する直線である。画像処理装置100は、検出した直線の特徴量を算出する。
【0069】
続いて、画像処理装置100は、直線L31~直線L35の特徴量を
図7Cに示すように、車両1の後方部分の基準位置とするように補正する。
【0070】
また、車両1は、
図7Aに示した位置でカメラ6f(車両1の前後方向を撮影するカメラ)により撮影する。画像処理装置100は、撮影した画像を俯瞰画像に変換する。
図7Dは、
図7Aの位置でカメラ6fが撮影した画像に基づいた俯瞰画像の例である。画像処理装置100は、俯瞰画像から直線L41~L45を検出する。
【0071】
直線L41は、立体物70に対応する直線である。直線L42~直線L45は、駐車枠71に対応する直線である。画像処理装置100は、検出した直線の特徴量を算出する。
【0072】
続いて、画像処理装置100は、直線L41~直線L45の特徴量を
図7Eに示すように、車両1の後方部分の基準位置(
図7Cに示した基準位置と同様)とするように補正する。
【0073】
そして、画像処理装置100は、
図7Cに示す直線L31~L35の特徴量と、
図7Eに示す直線L41~直線L45の特徴量とを比較する。画像処理装置100は、直線L32~L35が、それぞれ直線L42~L45と対応すると判定する。そして、画像処理装置100は、直線L31が、直線L41と角度が異なるので対応しないと判定する。また、画像処理装置100は、さらに他の直線L42~45とも対応しないと判定する。画像処理装置100は、
図7Bの直線L31を駐車枠線候補から除外して、除外した後に残った直線L32~L35から駐車枠を抽出する。
【0074】
続いて、第3実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を
図8に示すフローチャートを用いて説明する。
図8は、第3実施形態にかかる駐車枠の検出処理手順を示すフローチャートである。
【0075】
画像処理装置100は、カメラ6sから取得した撮影画像をそれぞれ俯瞰画像に変換する(ステップS21)。続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像から直線を検出してリスト化する(ステップS22)。続いて、画像処理装置100は、リスト化した直線の特徴量を算出する(ステップS23)。続いて、画像処理装置100は、上記俯瞰画像から検出した直線の内、カメラ6fの撮影範囲と重複する部分の直線の特徴量を、車両の後方の基準位置に合わせて補正したリストを生成する(ステップS24)。
【0076】
画像処理装置100は、カメラ6fから取得した撮影画像をそれぞれ俯瞰画像に変換する(ステップS25)。続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像から直線を検出してリスト化する(ステップS26)。続いて、画像処理装置100は、リスト化した直線の特徴量を算出する(ステップS27)。続いて、画像処理装置100は、上記俯瞰画像から検出した直線の内、カメラ6sの撮影範囲と重複する部分の直線の特徴量を、車両の後方の基準位置に合わせて補正したリストを生成する(ステップS28)。
【0077】
画像処理装置100は、ステップS24で生成したリストと、ステップS28で生成したリストとを比較して対応する直線のペアを作る(ステップS29)。画像処理装置100は、ペアができなかった直線をステップS24のリストから削除する(ステップS30)。画像処理装置100は、リストに残った直線を用いて駐車枠を検出する(ステップS31)。
【0078】
第3実施形態にかかる画像処理装置100は、車両1の左右方向の撮影画像の俯瞰画像から検出した直線の特徴量を算出し、車両1の前後方向の撮影画像の俯瞰画像から検出した直線の特徴量を算出する。画像処理装置100は、補正後の特徴量に対応する、後の時点の俯瞰画像の直線の特徴量が無い場合、当該補正後の特徴量の直線を除去して、残った直線から駐車枠を抽出する。
【0079】
このように、画像処理装置100は、左右方向の撮像画像の俯瞰画像から検出した直線の特徴量と、前後方向の撮像画像の俯瞰画像の直線の特徴量とを比較して、対応しない直線を除去して駐車枠を抽出するので、適切に駐車枠を抽出することができる。
【0080】
(第4実施形態)
第4実施形態にかかる画像処理装置100は、車両1の撮影画像を俯瞰画像に変換し、さらに撮影画像から立体物を検出して、俯瞰画像における立体物の領域内の直線を駐車枠線候補から除外して、除外した後に残った直線から駐車枠を抽出する。
【0081】
ここで、第4実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を
図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図9は、第4実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を示すフローチャートである。
【0082】
画像処理装置100は、カメラ6から取得した撮像画像を俯瞰画像に変換する(ステップS41)。続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像から直線を検出してリスト化する(ステップS42)。続いて、画像処理装置100は、ディープラーニング等の公知技術を適用して、撮影画像から立体物の領域を特定する(ステップS43)。
【0083】
続いて、画像処理装置100は、俯瞰画像中の立体物に起因する直線を判定するループ処理を実行する(ステップS44)。
【0084】
画像処理装置100は、リスト化した直線のそれぞれについてループ処理を実行する。また、当該ループ処理では、ステップS45~ステップS47の処理を実行する。ステップS45では、対象となる直線が立体物の領域に対応するか否かを判定して、対象となる直線が立体物の領域に対応する場合(ステップS45:Yes)、対象となる直線をリストから削除して(ステップS46)、ステップS47へ進む。対象となる直線が立体物の領域に対応しない場合(ステップS45:No)、対象となる直線をリストから削除せずにステップS47へ進む。
【0085】
画像処理装置100は、リストの直線に、ステップS45の判定処理を実行していない直線がある場合(ステップS47:Yes)、ステップS45に進み、未判定の直線について判定処理を実行する。また、リストの直線に、ステップS45の判定処理を実行していない直線がない場合(ステップS47:No)、ループ処理を終了し、ステップS48へ進む。ステップS48で、画像処理装置100は、リストに残った直線を用いて駐車枠を検出する(ステップS48)。
【0086】
第4実施形態にかかる画像処理装置100は、撮影画像から立体物部分を特定し、俯瞰画像から検出した直線のうち、当該立体物部分に対応する直線を除去して、残った直線から駐車枠を抽出する。
【0087】
このように、画像処理装置100は、俯瞰画像から検出した直線のうち、立体物部分に対応する直線を除去して駐車枠を抽出するので、適切に駐車枠を抽出することができる。
【0088】
(第5実施形態)
第5実施形態にかかる画像処理装置100は、車両1の撮影画像から立体物を検出して、撮影画像において、立体物領域を削除して俯瞰画像に変換して、俯瞰画像から直線検出して検出した直線から駐車枠を抽出する。
【0089】
ここで、第4実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を
図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図9は、第5実施形態にかかる駐車枠を検出する処理手順を示すフローチャートである。
【0090】
画像処理装置100は、ディープラーニング等により撮影画像から立体物を検出し、撮像画像の立体物部分を削除した画像を生成する(ステップS51)。画像処理装置100は、生成した画像から俯瞰映像に変換する(ステップS52)。画像処理装置100は、俯瞰画像から直線を検出し(ステップS53)、検出した直線を用いて駐車枠を検出する(ステップS54)。
【0091】
第5実施形態にかかる画像処理装置100は、撮影画像から立体物部分を特定し、立体物部分を除去した画像を生成し、当該画像を俯瞰画像に変換して、俯瞰画像から直線を検出して、検出した直線から駐車枠を抽出する。
【0092】
このように、画像処理装置100は、立体物部分を削除した画像を俯瞰画像に変換して直線を検出するため、立体物部分が直線として検出されなくなり、適切に駐車枠を抽出することができる。
【0093】
以上、本開示の実施形態を説明したが、上述の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら新規な実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。さらに、異なる実施形態および変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0094】
また、上述した実施の形態における「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・アッセンブリ」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
【0095】
上記各実施形態では、本開示はハードウェアを用いて構成する例にとって説明したが、本開示はハードウェアとの連携においてソフトウェアでも実現することも可能である。
【0096】
また、上記各実施形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。集積回路は、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックを制御し、入力端子と出力端子を備えてもよい。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0097】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサおよびメモリを用いて実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI内部の回路セルの接続又は設定を再構成可能なリコンフィギュラブル プロセッサ(Reconfigurable Processor)を利用してもよい。
【0098】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術により、LSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックを集積化してもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0099】
また、本明細書に記載された実施形態における効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 車両
2 車体
3 車輪
4 ドアミラー
5(5a~5d) 座席
6(6f,6r,6s) カメラ
7 シートベルト着脱センサ
8 着座センサ
10 ECU
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 記憶装置
14a マップデータ
15 I/Oポート
20 車両制御装置
31 入力装置
32 出力装置
100 画像処理装置
200 駐車支援装置