(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023149660
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】ウエハ載置台
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20231005BHJP
H01L 21/301 20060101ALI20231005BHJP
H02N 13/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H01L21/78 N
H02N13/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022058341
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久野 達也
(72)【発明者】
【氏名】井上 靖也
【テーマコード(参考)】
5F063
5F131
【Fターム(参考)】
5F063AA05
5F063AA15
5F063FF05
5F131AA02
5F131CA03
5F131CA04
5F131CA09
5F131CA15
5F131DA33
5F131DA42
5F131EB11
5F131EB15
5F131EB17
5F131EB18
5F131EB54
5F131EB72
5F131EB78
5F131EB79
5F131EB81
5F131EB82
5F131EB84
(57)【要約】
【課題】ウエハの均熱性を更に改善する。
【解決手段】ウエハ載置台10は、電極22を内蔵するセラミックプレート20の下面側に、冷媒流路32を有する冷却プレート30が設けられたものである。水平スペースであるガス中間通路50は、ウエハ載置台10の内部のうち冷媒流路32よりもウエハ載置面21に近い位置にウエハ載置面21と平行に設けられ、平面視で冷媒流路32に沿って冷媒流路と重複する重複部を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面にウエハ載置面を有し電極を内蔵するセラミックプレートの下面側に、冷媒流路を有する冷却プレートが設けられたウエハ載置台であって、
前記ウエハ載置台の内部のうち前記冷媒流路よりも前記ウエハ載置面に近い位置に前記ウエハ載置面と平行に設けられ、平面視で前記冷媒流路に沿って前記冷媒流路と重複する重複部を有する水平スペース
を備えたウエハ載置台。
【請求項2】
前記冷媒流路は、平面視で径の異なる複数の仮想円を互いに重ならないように配置した多重円に基づいて、一端から他端までを一筆書きの要領で引き回すように設けられ、
前記水平スペースは、平面視で前記複数の仮想円のいずれかと重複するように円環状に設けられている、
請求項1に記載のウエハ載置台。
【請求項3】
前記水平スペースは、前記複数の仮想円のうち最外周の仮想円とは重複していない、
請求項2に記載のウエハ載置台。
【請求項4】
前記水平スペースはガスが通過するガス中間通路である、請求項1~3のいずれか1項に記載のウエハ載置台であって、
前記ガス中間通路から前記ウエハ載置面に至る複数のガス供給通路と、
前記冷却プレートの前記冷媒流路同士の間を上下方向に貫通して前記ガス中間通路に連通するように設けられ、前記ガス中間通路に連通している前記ガス供給通路の数よりも少ない数のガス導入通路と、
を備えたウエハ載置台。
【請求項5】
前記冷却プレートは、導電性プレートであるか、少なくとも上層に導電性プレートを備えたものであり、
前記導電性プレートは、前記セラミックプレートの下面に導電性接合層を介して接合され、
前記ガス中間通路は、前記導電性接合層と前記導電性プレートとの界面に設けられている、
請求項4に記載のウエハ載置台。
【請求項6】
前記ガス供給通路は、電気絶縁性の多孔質プラグを有し、前記多孔質プラグの下端は、前記導電性接合層及び前記導電性プレートの少なくとも一方と接触している、
請求項5に記載のウエハ載置台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ載置台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上面にウエハ載置面を有する電極内蔵のセラミックプレートと、セラミックプレートの下面に接合された金属製の冷却プレートとを備えたウエハ載置台が知られている。特許文献1では、こうしたウエハ載置台において、セラミックプレートの内部にウエハ載置面と平行にガス中間通路と、ガス中間通路からウエハ載置面に至る複数のガス供給通路と、冷却プレートを上下方向に貫通してガス中間通路に連通するガス導入通路とを備えたものが開示されている。ガス中間通路に設けられているガス供給通路の数とガス導入通路の数は、ガス導入通路の数の方が少ない。これにより、冷媒流路同士の間を上下方向に通過するガス導入通路の数はガス供給通路の数に比べて少なくなるため、ウエハの均熱性が改善される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、ウエハのうち冷媒流路の直上部分はそれ以外の部分に比べて冷媒による冷却効果が高いため低温になりやすいという問題があった。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、ウエハの均熱性を更に改善することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明のウエハ載置台は、
上面にウエハ載置面を有し電極を内蔵するセラミックプレートの下面側に、冷媒流路を有する冷却プレートが設けられたウエハ載置台であって、
前記ウエハ載置台の内部のうち前記冷媒流路よりも前記ウエハ載置面に近い位置に前記ウエハ載置面と平行に設けられ、平面視で前記冷媒流路に沿って前記冷媒流路と重複する重複部を有する水平スペース
を備えたものである。
【0007】
このウエハ載置台には、水平スペースが設けられている。水平スペースは、ウエハ載置台の内部のうち冷媒流路よりもウエハ載置面に近い位置にウエハ載置面と平行に設けられ、平面視で冷媒流路に沿って冷媒流路と重複する重複部を有する。水平スペースは空洞なため、水平スペースが形成されている部分は水平スペースが形成されていない部分に比べて熱伝導しにくい。ウエハのうち冷媒流路の直上部分は冷媒によって低温になりやすいが、熱伝導しにくい水平スペースの重複部によって低温化が抑制される。その結果、ウエハの均熱性が向上する。
【0008】
なお、「水平スペース」は、ウエハ載置台の内部のうち冷媒流路よりもウエハ載置面に近い位置であれば特にどこに設けられていてもよく、例えば、セラミックプレートの内部に設けられていてもよいし、冷却プレートの内部に設けられていてもよいし、セラミックプレートと冷却プレートとの間に設けられていてもよい。また、「平行」とは、完全に平行な場合のほか、完全に平行でなくても許容される誤差(例えば公差)の範囲内であれば平行とみなす。
【0009】
[2]上述したウエハ載置台(前記[1]に記載のウエハ載置台)において、前記冷媒流路は、平面視で径の異なる複数の仮想円を互いに重ならないように配置した多重円に基づいて、一端から他端までを一筆書きの要領で引き回すように設けられていてもよく、前記水平スペースは、平面視で前記複数の仮想円のいずれかと重複するように円環状に設けられていてもよい。こうすれば、水平スペースの重複部を大きくしやすくなる。
【0010】
[3]上述したウエハ載置台(前記[2]に記載のウエハ載置台)において、前記水平スペースは、前記複数の仮想円のうち最外周の仮想円とは重複しないようにしてもよい。ウエハをプラズマで処理する際、ウエハの最外周領域は比較的高温になりやすい。そのため、冷媒流路の最外周領域の直上部分には水平スペースを設けないようにして、ウエハの外周領域の熱引きを積極的に行うのが好ましい。
【0011】
[4]上述したウエハ載置台(前記[1]~[3]のいずれかに記載のウエハ載置台)において、前記水平スペースは、ガスが通過するガス中間通路であってもよい。こうしたウエハ載置台は、前記ガス中間通路から前記ウエハ載置面に至る複数のガス供給通路と、前記冷却プレートの前記冷媒流路同士の間を上下方向に貫通して前記ガス中間通路に連通するように設けられ、前記ガス中間通路に連通している前記ガス供給通路の数よりも少ない数のガス導入通路と、を備えていてもよい。冷却プレートの下面に開口したガス導入通路からガスを導入すると、そのガスはガス中間通路を通って複数のガス供給通路に分配されてウエハの下面に供給される。このウエハ載置台では、冷却プレートを貫通するガス導入通路の数がガス供給通路の数よりも少ない。そのため、冷却プレートを貫通するガス導入通路の数がガス供給通路の数と同じ場合に比べて、ウエハの均熱性が向上する。
【0012】
[5]上述したウエハ載置台(前記[4]に記載のウエハ載置台)において、前記冷却プレートは、導電性プレートであるか、少なくとも上層に導電性プレートを備えたものであってもよく、前記導電性プレートは、前記セラミックプレートの下面に導電性接合層を介して接合されていてもよく、前記ガス中間通路は、前記導電性接合層と前記導電性プレートとの界面に設けられていてもよい。こうすれば、ガス中間通路の上面をなす導電性接合層と、ガス中間通路の下面をなす導電性プレートとは、当接していて同電位になる。そのため、ガス中間通路の上下で電位勾配が生じることはなく、ガス中間通路内での放電を防止することができる。
【0013】
[6]上述したウエハ載置台(前記[5]に記載のウエハ載置台)において、前記ガス供給通路は、電気絶縁性の多孔質プラグを有していてもよく、前記多孔質プラグの下端は、前記導電性接合層及び前記導電性プレートの少なくとも一方と接触していてもよい。こうすれば、多孔質プラグの下端は導電性接合層や導電性プレートと同電位になる。そのため、多孔質プラグの下端と導電性接合層との間や多孔質プラグの下端と導電性プレートとの間で電位勾配が生じることがない。したがって、多孔質プラグの下端の周辺で放電が生じるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図3】ガス中間通路50を通る水平面でウエハ載置台10を切断した切断面を上から見たときの断面図。
【
図4】冷媒流路32を通る水平面でウエハ載置台10を切断した切断面を上から見たときの断面図。
【
図5】ウエハ載置台10の平面図に冷媒流路32等を書き込んだ説明図。
【
図7】ガス中間通路50をセラミックプレート20の内部に設けた例の縦断面図。
【
図8】ガス中間通路50を冷媒流路32の最外周と重複させない例の説明図。
【
図9】接合層貫通部52aの別例を示す部分拡大断面図。
【
図10】接合層貫通部52aの別例を示す部分拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて説明する。
図1はウエハ載置台10の平面図、
図2は
図1のA-A断面図、
図3はガス中間通路50を通る水平面でウエハ載置台10を切断した切断面を上から見たときの断面図、
図4は冷媒流路32を通る水平面でウエハ載置台10を切断した切断面を上から見たときの断面図、
図5はウエハ載置台10の平面図に冷媒流路32等を書き込んだ説明図である。なお、本明細書において、「上」「下」は、絶対的な位置関係を表すものではなく、相対的な位置関係を表すものである。そのため、ウエハ載置台10の向きによって「上」「下」は「下」「上」になったり「左」「右」になったり「前」「後」になったりする。
【0016】
ウエハ載置台10は、
図2に示すように、セラミックプレート20と、冷却プレート30と、導電性接合層40と、ガス中間通路50と、ガス供給通路52と、ガス導入通路54とを備えている。
【0017】
セラミックプレート20は、アルミナ焼結体や窒化アルミニウム焼結体などのセラミック製の円板(例えば直径300mm、厚さ5mm)である。セラミックプレート20の上面は、ウエハWを載置するウエハ載置面21となっている。セラミックプレート20は、電極22を内蔵している。セラミックプレート20のウエハ載置面21には、
図1に示すように、外縁に沿って環状のシールバンド21aが形成され、シールバンド21aの内側の全面に複数の円形小突起21bが形成されている。シールバンド21a及び円形小突起21bは同じ高さであり、その高さは例えば数μm~数10μmである。電極22は、静電電極として用いられる平面状のメッシュ電極であり、図示しない給電部材を介して外部の直流電源に接続されている。給電部材の途中にはローパスフィルタが配置されていてもよい。給電部材は、導電性接合層40及び冷却プレート30と電気的に絶縁されている。この電極22に直流電圧が印加されるとウエハWは静電吸着力によりウエハ載置面21(具体的にはシールバンドの上面及び円形小突起の上面)に吸着固定され、直流電圧の印加を解除するとウエハWのウエハ載置面21への吸着固定が解除される。なお、ウエハ載置面21のうちシールバンド21aや円形小突起21bの設けられていない部分を、基準面21cと称する。
【0018】
冷却プレート30は、熱伝導率の良好な導電性の円板(セラミックプレート20と同じ直径かそれよりも大きな直径の円板)である。冷却プレート30の内部には、冷媒が循環する冷媒流路32が形成されている。冷媒流路32を流れる冷媒は、液体が好ましく、電気絶縁性であることが好ましい。電気絶縁性の液体としては、例えばフッ素系不活性液体などが挙げられる。冷媒流路32は、平面視で冷却プレート30の全体にわたって一端(入口)から他端(出口)まで一筆書きの要領で形成されている。冷媒流路32は、
図4に示すように、平面視で径の異なる複数の仮想円(1点鎖線の円C1~C4、ここでは円C1~C4は同心円)を互いに重ならないように配置した多重円に基づいて、一端から他端までを一筆書きの要領で引き回すように設けられている。具体的には、一端から他端まで一筆書きの要領で冷媒流路32を引き回すにあたり、多重円のうち内と外の関係にある2つの仮想円を繋ぎながら仮想円をなぞるようにして引き回されている。冷媒流路32の一端及び他端には、図示しない外部冷媒装置の供給口及び回収口がそれぞれ接続される。外部冷媒装置の供給口から冷媒流路32の一端に供給された冷媒は、冷媒流路32を通過したあと冷媒流路32の他端から外部冷媒装置の回収口に戻り、温度調整されたあと再び供給口から冷媒流路32の一端に供給される。冷却プレート30は、高周波(RF)電源に接続され、RF電極としても用いられる。
【0019】
冷却プレート30の材料は、例えば、金属材料や金属とセラミックとの複合材料などが挙げられる。金属材料としては、Al、Ti、Mo又はそれらの合金などが挙げられる。金属とセラミックとの複合材料としては、金属マトリックス複合材料(MMC)やセラミックマトリックス複合材料(CMC)などが挙げられる。こうした複合材料の具体例としては、Si,SiC及びTiを含む材料(SiSiCTiともいう)、SiC多孔質体にAl及び/又はSiを含浸させた材料、Al2O3とTiCとの複合材料などが挙げられる。冷却プレート30の材料としては、セラミックプレート20の材料と熱膨張係数の近いものを選択するのが好ましい。
【0020】
導電性接合層40は、例えば金属接合層であり、セラミックプレート20の下面と冷却プレート30の上面とを接合している。導電性接合層40は、例えばTCB(Thermal compression bonding)により形成される。TCBとは、接合対象の2つの部材の間に金属接合材を挟み込み、金属接合材の固相線温度以下の温度に加熱した状態で2つの部材を加圧接合する公知の方法をいう。
【0021】
ガス中間通路50は、水平スペースであり、ウエハ載置台10の内部のうち冷媒流路32よりもウエハ載置面21に近い位置(ここでは導電性接合層40と冷却プレート30との界面)にウエハ載置面21と平行に設けられている。なお、「平行」とは、完全に平行な場合のほか、完全に平行でなくても許容される誤差(例えば公差)の範囲内であれば平行とみなす。ガス中間通路50は、冷却プレート30の上面に設けられた凹溝31を有し、凹溝31の上面が導電性接合層40によって覆われることにより形成されている。ガス中間通路50は、
図5に示すように、平面視で複数の仮想円C1~C4のいずれかと重複するように円環状に設けられている。具体的には、3つのガス中間通路50のうち、ウエハ載置台10の外周縁から1つめのガス中間通路50は最も大きな径の仮想円C1と重複し、2つめのガス中間通路50は2番目に大きな径の仮想円C2と重複し、3つめのガス中間通路は3番目に大きな径の仮想円C3と重複している。各ガス中間通路50は、平面視で冷媒流路32に沿って冷媒流路32と重複する重複部50p(
図5の網掛部分)を有する。尚、冷媒流路32に沿って冷媒流路32と重複するとは、必ずしも冷媒流路32の長さ方向の中心線とガス中間通路50の長さ方向の中心線が平行に沿っている必要はない。また、冷媒流路32全体にわたって完全に重複する必要はない。
【0022】
ガス供給通路52は、
図2に示すように、ガス中間通路50から導電性接合層40及びセラミックプレート20を上下方向に貫通してウエハ載置面21の基準面21c(
図1)に至る通路である。ガス供給通路52は、導電性接合層40を貫通する接合層貫通部52aと、セラミックプレート20を貫通するセラミックプレート貫通部52bとを有している。本実施形態では、接合層貫通部52aの径は、セラミックプレート貫通部52bの径と同じかそれよりも大きい。ガス供給通路52は、1つのガス中間通路50に対して複数(ここでは12個)設けられている。ガス供給通路52は、ガスの流通を許容する電気絶縁性の多孔質プラグ55を有している。ここでは、多孔質プラグ55は、ガス供給通路52のうちセラミックプレート貫通部52bに充填された状態で固定されている。具体的には、多孔質プラグ55の外周面とセラミックプレート貫通部52bの内周面とが接着されていてもよいし、多孔質プラグ55の外周面に設けられた雄ネジ部がセラミックプレート貫通部52bの内周面に設けられた雌ネジ部に螺合されていてもよい。多孔質プラグ55の上面は、ウエハ載置面21の基準面21cと同じ高さであり、多孔質プラグ55の下面は、セラミックプレート20の下面と同じ高さである。多孔質プラグ55としては、セラミック粉末を用いて焼結することにより得られた多孔質バルク体を用いることができる。セラミックとしては、例えばアルミナや窒化アルミニウムなどを用いることができる。多孔質プラグ55の気孔率は30%以上が好ましく、平均気孔径は20μm以上が好ましい。
【0023】
ガス導入通路54は、冷却プレート30を上下方向に貫通し、ガス補助通路53(
図3)を介してガス中間通路50に連通するように設けられている。ガス補助通路53は、ガス導入通路54とガス中間通路50とを繋ぐ通路であり、導電性接合層40と冷却プレート30との界面にウエハ載置面21と平行に設けられている。1つのガス中間通路50に対して、ガス供給通路52は複数設けられているが、ガス導入通路54はガス供給通路52の数よりも少ない数(ここでは1つ)設けられている。ガス導入通路54は、冷却プレート30の冷媒流路32同士の間を上下方向に貫通している。
【0024】
次に、こうして構成されたウエハ載置台10の使用例について説明する。まず、図示しないチャンバー内にウエハ載置台10を設置した状態で、ウエハWをウエハ載置面21に載置する。そして、チャンバー内を真空ポンプにより減圧して所定の真空度になるように調整し、セラミックプレート20の電極22に直流電圧をかけて静電吸着力を発生させ、ウエハWをウエハ載置面21(具体的にはシールバンド21aの上面や円形小突起21bの上面)に吸着固定する。次に、チャンバー内を所定圧力(例えば数10~数100Pa)の反応ガス雰囲気とし、この状態で、チャンバー内の天井部分に設けた図示しない上部電極とウエハ載置台10の冷却プレート30との間にRF電圧を印加させてプラズマを発生させる。ウエハWの表面は、発生したプラズマによって処理される。冷却プレート30の冷媒流路32には、冷媒が循環される。ガス導入通路54には、図示しないガスボンベからバックサイドガスが導入される。バックサイドガスとしては、熱伝導ガス(例えばHeガス等)を用いる。ガス導入通路54に導入されたバックサイドガスは、ガス中間通路50を通って複数のガス供給通路52に分配されてウエハWの裏面とウエハ載置面21の基準面21cとの間の空間に供給され封入される。このバックサイドガスの存在により、ウエハWとセラミックプレート20との熱伝導が効率よく行われる。
【0025】
次に、ウエハ載置台10の製造例について
図6に基づいて説明する。
図6はウエハ載置台10の製造工程図である。ここでは、冷却プレート30をMMCで作製する場合を例示する。まず、電極22を内蔵するセラミックプレート20を準備する(
図6A)。例えば、電極22を内蔵するセラミック粉末の成形体を作製し、その成形体をホットプレス焼成することにより、セラミックプレート20を得る。そのセラミックプレート20に最終的にガス供給通路52の一部となるセラミックプレート貫通部52bを形成する(
図6B)。セラミックプレート貫通部52bは、電極22を避けてセラミックプレート20を上下方向に貫通するように形成する。
【0026】
これと並行して、2つのMMC円板部材81,82を準備する(
図6C)。そして、マシニング加工により、これらのMMC円板部材81,82に、適宜、溝や穴を形成する(
図6D)。具体的には、上側のMMC円板部材81の下面に最終的に冷媒流路32となる凹溝32aを形成し、MMC円板部材81の上面に最終的にガス中間通路50となる凹溝31を形成する。また、最終的にガス導入通路54の一部となる貫通穴54aを、凹溝31からMMC円板部材81の下面に至るように形成する。更に、下側のMMC円板部材82に最終的にガス導入通路54の一部となる貫通穴54bを形成する。セラミックプレート20がアルミナ製の場合、MMC円板部材81,82はSiSiCTi製かAlSiC製であることが好ましい。アルミナの熱膨張係数とSiSiCTiやAlSiCの熱膨張係数とは、概ね同じにすることができるからである。
【0027】
SiSiCTi製の円板部材は、例えば以下のように作製することができる。まず、炭化珪素と金属Siと金属Tiとを混合して粉体混合物を作製する。次に、得られた粉体混合物を一軸加圧成形により円板状の成形体を作製し、その成形体を不活性雰囲気下でホットプレス焼結させることにより、SiSiCTi製の円板部材を得る。
【0028】
続いて、セラミックプレート20とMMC円板部材81とMMC円板部材82とをTCB接合したあと、全体の形状を整え、多孔質プラグ55を装着することにより、ウエハ載置台10を得る(
図6E,F)。具体的には、下側のMMC円板部材82の上面と上側のMMC円板部材81の下面との間に金属接合材83を挟み込み、上側のMMC円板部材81の上面とセラミックプレート20の下面との間に金属接合材90を挟み込むことにより、積層体を得る。金属接合材83には、最終的にガス導入通路54の一部となる貫通穴を予め形成しておき、金属接合材90には、最終的にガス供給通路52の一部(接合層貫通部52a)となる貫通穴を予め形成しておく。続いて、金属接合材83,90の固相線温度以下(例えば、固相線温度から20℃引いた温度以上固相線温度以下)の温度で積層体を加圧して接合し、その後室温に戻す。これにより、2つのMMC円板部材81,82は金属接合材83によって接合されて冷却プレート30になる。また、セラミックプレート20と冷却プレート30とは金属接合材90によって接合される。金属接合材90は導電性接合層40になる。金属接合材83,90としては、Al-Mg系接合材やAl-Si-Mg系接合材を使用することができる。例えば、Al-Si-Mg系接合材を用いてTCBを行う場合、真空雰囲気下で加熱した状態で積層体を加圧する。金属接合材83,90は、厚さが100μm前後のものを用いるのが好ましい。
【0029】
以上詳述したウエハ載置台10には、水平スペースであるガス中間通路50が設けられている。ガス中間通路50は、ウエハ載置台10の内部のうち冷媒流路32よりもウエハ載置面21に近い位置にウエハ載置面と平行に設けられ、平面視で冷媒流路32に沿って冷媒流路32と重複する重複部50p(
図5)を有する。ガス中間通路50は空洞なため、ガス中間通路50が形成されている部分はガス中間通路50が形成されていない部分に比べて熱伝導しにくい。ウエハWのうち冷媒流路32の直上部分は冷媒によって低温になりやすいが、熱伝導しにくいガス中間通路50の重複部50pによって低温化が抑制される。その結果、ウエハWの均熱性が向上する。
【0030】
また、冷媒流路32は、平面視で径の異なる複数の仮想円C1~C4を互いに重ならないように配置した多重円に基づいて、一端から他端までを一筆書きの要領で引き回すように設けられ、ガス中間通路50は、平面視で複数の仮想円C1~C4のいずれかと重複するように円環状に設けられている。そのため、ガス中間通路50の重複部50pを大きくしやすい。
【0031】
更に、冷却プレート30の下面に開口したガス導入通路54からガスを導入すると、そのガスはガス中間通路50を通って複数のガス供給通路52に分配されてウエハWの下面に供給される。このウエハ載置台10では、冷却プレート30を貫通するガス導入通路54の数がガス供給通路52の数よりも少ない。そのため、冷却プレート30を貫通するガス導入通路54の数がガス供給通路52の数と同じ場合に比べて、ウエハWの均熱性が向上する。
【0032】
更にまた、冷却プレート30は、導電性プレートであり、セラミックプレート20の下面に導電性接合層40を介して接合されており、ガス中間通路50は、導電性接合層40と冷却プレート30との界面に設けられている。そのため、ガス中間通路50の上面をなす導電性接合層40と、ガス中間通路50の下面をなす冷却プレート30とは、当接していて同電位になる。したがって、ガス中間通路50の上下で電位勾配が生じることはなく、ガス中間通路50内での放電を防止することができる。
【0033】
そしてまた、ガス供給通路52は、電気絶縁性の多孔質プラグ55を有している。そのため、ガス供給通路52内での放電を抑制することができる。例えば、多孔質プラグ55がないと、ガス分子が電離するのに伴って生じた電子が加速して別のガス分子に衝突することによりアーク放電が起きるが、多孔質プラグ55があると、電子が別のガス分子に衝突する前に多孔質プラグ55に当たるためアーク放電が抑制される。
【0034】
そして更に、ガス中間通路50の幅は1mm以上が好ましく、ガス中間通路50の深さは0.1mm以上が好ましい。ガス中間通路50の幅が1mm以上であれば、凹溝31を形成する際に用いる砥石の径が小さすぎることがないため、加工時間が短くなり、加工コストを低減できる。ガス中間通路50の深さが0.1mm以上であれば、ガスがガス中間通路50を容易に流通する。また、冷却プレート30のうち冷媒流路32の上側の部分の厚みは3mm以下が好ましい。こうすれば、冷却プレート30のうち冷媒流路32の上側の部分において上下方向に大きな温度差が生じにくく、その部分に応力が発生しにくいため、その部分が応力によって破損するのを防止することができる。この場合、ガス中間通路50の深さは0.1mm以上2mm以下が好ましい。
【0035】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0036】
上述した実施形態では、水平スペースとしてのガス中間通路50に連通するガス供給通路52及びガス導入通路54を設けたが、特にこれに限定されない。例えば、上述した実施形態において、ガス中間通路50に連通するガス導入通路54は設けるが、ガス供給通路52は設けないようにしてもよい。その場合、ガス導入通路54からガス中間通路50にガスを導入したあとガス中間通路50内にガスを封入し、ガス圧をコントロールすることでウエハの均熱を調整してもよい。あるいは、上述した実施形態において、ガス中間通路50は設けるが、ガス供給通路52及びガス導入通路54は設けないようにしてもよい。その場合、ガス中間通路50は閉空間になる。
【0037】
上述した実施形態では、ガス中間通路50を導電性接合層40と冷却プレート30との界面に設けたが、ガス中間通路50をセラミックプレート20の内部(静電電極22の下方)に設けてもよい。その一例を
図7に示す。
図7では、上述した実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付した。あるいは、ガス中間通路50を冷却プレート30のうち冷媒流路32の上側の部分に設けてもよい。
【0038】
上述した実施形態において、ガス中間通路50は、
図8に示すように、複数の仮想円C1~C4のうち最外周の仮想円C1とは重複しないように形成してもよい。
図8では、上述した実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付した。ウエハWをプラズマで処理する際、ウエハWの最外周領域は比較的高温になりやすい。そのため、冷媒流路32の最外周領域の直上部分にガス中間通路50を設けないようにして、ウエハWの外周領域の熱引きを積極的に行うのが好ましい。
【0039】
上述した実施形態において、平面視した際、各ガス中間通路50の中心線が冷媒流路32と重複している領域の長さの合計は、各ガス中間通路50の中心線の長さの合計の75%の以上であることが好ましい。
【0040】
上述した実施形態において、多孔質プラグ55の下端は、導電性接合層40と接触していてもよい。例えば、
図9に示すように、ガス供給通路52のうち接合層貫通部52aの穴径をセラミックプレート貫通部52bの穴径よりも小さくして、多孔質プラグ55の下端が導電性接合層40と接触するようにしてもよい。接合層貫通部52aの穴径は5mm以下が好ましい。あるいは、
図10に示すように、ガス供給通路52のうち接合層貫通部52aを、穴径がセラミックプレート貫通部52bの穴径よりも小さい複数の小穴40aで構成して、多孔質プラグ55の下端が導電性接合層40と接触するようにしてもよい。小穴40aの穴径は5mm以下が好ましい。
図9及び
図10では、上述した実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付した。
図9及び
図10のいずれにおいても、多孔質プラグ55の下端と導電性接合層40との間や多孔質プラグ55の下端と冷却プレート30との間で電位勾配が生じることがない。そのため、多孔質プラグ55の下端の周辺で放電が生じるのを抑制することができる。また、多孔質プラグ55をガス供給通路52に挿入する際、導電性接合層40の接合層貫通部52aの周辺に突き当たるまで挿入するだけで、多孔質プラグ55の下端と導電性接合層40とを接触させることができる。
【0041】
上述した実施形態では、多孔質プラグ55を、ガス供給通路52のうちセラミックプレート貫通部52bに充填したが、特にこれに限定されない。例えば、多孔質プラグ55を、ガス供給通路52の全体(接合層貫通部52a及びセラミックプレート貫通部52b)に充填してもよいし、多孔質プラグ55の下端がガス中間通路50の下面に到達するようにしてもよい。このようにしても、
図7及び
図8と同様、多孔質プラグ55の下端と導電性接合層40との間や多孔質プラグ55の下端と冷却プレート30との間で電位勾配が生じることがない。そのため、多孔質プラグ55の下端の周辺で放電が生じるのを抑制することができる。
【0042】
上述した実施形態では、冷却プレート30として、導電性プレートを例示したが、特にこれに限定されない。例えば、
図11に示すウエハ載置台110のように、冷却プレート130は、上層として導電性プレート131を有し、下層として円形プレート136を有していてもよい。
図11では、上述した実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付した。導電性プレート131は、下面に冷媒流路溝134を有する。冷媒流路32は、導電性プレート131の下面に配置された円形プレート136によって冷媒流路溝134の下部開口が閉鎖されることにより形成される。導電性プレート131と円形プレート136とは、冷媒流路32から冷媒が外周側に漏れ出さないように液密にシールされた状態で、外周側に設けられた図示しないクランプ機構によって一体化される。ガス導入通路54は、導電性プレート131を通過する部分と円形プレート136を通過する部分とで構成されるが、両方の部分の繋ぎ目(導電性プレート131と円形プレート136との間)は気密にシールされている。導電性プレート131と円形プレート136とは、共に同じ材料(例えばMMC)で形成されていてもよいが、導電性プレート131を高価な材料(例えばMMC)で形成し、円形プレート136をそれよりも安価な材料(例えばアルミやアルミ合金などの金属、アルミナなどのセラミックなど)で形成してもよい。
【0043】
あるいは、
図12に示すウエハ載置台210のように、冷却プレート230は、上層として導電性プレート231を有し、下層として円形プレート236を有していてもよい。
図12では、上述した実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付した。導電性プレート231は、冷媒流路も冷媒流路溝も有さない。円形プレート236は、上面に冷媒流路溝234を有する。冷媒流路32は、冷媒流路溝234の上部開口が導電性プレート231によって閉鎖されることにより形成される。導電性プレート231と円形プレート236とは、冷媒流路32から冷媒が外周側に漏れ出さないように液密にシールされた状態で、外周側に設けられた図示しないクランプ機構によって一体化される。ガス導入通路54は、導電性プレート231を通過する部分と円形プレート236を通過する部分とで構成されるが、両方の部分の繋ぎ目(導電性プレート231と円形プレート236との間)は気密にシールされている。導電性プレート231と円形プレート236とは、共に同じ材料(例えばMMC)で形成されていてもよいが、導電性プレート231を高価な材料(例えばMMC)で形成し、円形プレート236をそれよりも安価な材料(例えばアルミやアルミ合金などの金属、アルミナなどのセラミックなど)で形成してもよい。
【0044】
上述した実施形態では、多孔質プラグ55をガス供給通路52に配置したが、多孔質プラグ55をガス供給通路52に配置しなくてもよい。
【0045】
上述した実施形態では、ガス中間通路50は、冷却プレート30の上面に設けられた凹溝31(第1凹部)を有し、その凹溝31の上に導電性接合層40の下面(平坦面)を配置することにより形成したが、特にこれに限定されない。例えば、ガス中間通路50は、導電性接合層40の下面に設けられた凹溝(第2凹部)を有し、その凹溝の下に冷却プレート30の上面(平坦面)を配置することにより形成してもよい。この場合、導電性接合層40を上下2層構造とし、下層に最終的にガス中間通路50となる溝(上下方向に貫通する溝)を設け、上層に上述した接合層貫通部52aを設けてもよい。このようにしても、ウエハ載置台10を比較的容易に製造することができる。
【0046】
上述した実施形態では、多孔質プラグ55の上面は、ウエハ載置面21の基準面21cと同じ高さとしたが、特にこれに限定されない。例えば、ウエハ載置面21の基準面21cの高さから多孔質プラグ55の上面の高さを引いた差が0.5mm以下(好ましくは0.2mm以下、より好ましくは0.1mm以下)の範囲になるようにしてもよい。換言すれば、多孔質プラグ55の上面を、ウエハ載置面21の基準面21cよりも0.5mm以下(好ましくは0.2mm以下、より好ましくは0.1mm以下)の範囲で低い位置に配置してもよい。このようにしても、ウエハWの下面と多孔質プラグ55の上面との間の空間の高さは比較的低く抑えられる。したがって、この空間でアーク放電が発生するのを防止することができる。
【0047】
上述した実施形態では、セラミックプレート20に電極22として静電電極を内蔵したが、これに代えて又は加えて、ヒータ電極(抵抗発熱体)を内蔵してもよい。この場合、ヒータ電極にヒータ電源を接続する。セラミックプレート20は、電極を1層内蔵していてもよいし、間隔を空けて2層以上内蔵していてもよい。
【0048】
上述した実施形態において、ウエハ載置台10を貫通するリフトピン穴を設けてもよい。リフトピン穴は、ウエハ載置面21に対してウエハWを上下させるリフトピンを挿通するための穴である。リフトピン穴は、ウエハWを例えば3本のリフトピンで支持する場合には3箇所に設けられる。リフトピン穴のような貫通穴が存在する場合、そうした貫通穴の周りにおいては、温度が高くなる傾向を示すので、ガス中間通路50と冷媒流路32とを重複しないようにしてもよい。
【0049】
上述した実施形態において、冷媒流路32のうち冷媒温度が低い入口付近ではガス中間通路50と重複させ、冷媒温度が高い出口付近ではガス中間通路50と重複しないようにしてもよい。
【0050】
上述した実施形態では、セラミックプレート20はセラミック粉末の成形体をホットプレス焼成することにより作製したが、そのときの成形体は、テープ成形体を複数枚積層して作製してもよいし、モールドキャスト法によって作製してもよいし、セラミック粉末を押し固めることによって作製してもよい。
【0051】
上述した実施形態では、セラミックプレート20と冷却プレート30とを導電性接合層40で接合したが、特に導電性接合層40に限定されるものではない。例えば、導電性接合層40の代わりに樹脂接合層を用いてもよい。樹脂接合層を用いる場合、熱伝導率を高めるために導電性フィラー(例えば金属フィラー)を樹脂に添加してもよい。
【0052】
上述した実施形態では、冷媒流路32を一筆書きの要領で形成した例を示したが、特にこれに限定されない。例えば、冷媒流路32は途中に分岐を有していてもよい。あるいは、冷媒流路32の一端から他端に向かって複数の並列流路を有していてもよい。また、冷媒流路32を設ける際に利用する仮想円は、特異点(例えば端子など)を避ける箇所では変形していてもよい。
【符号の説明】
【0053】
10 ウエハ載置台、20 セラミックプレート、21 ウエハ載置面、21a シールバンド、21b 円形小突起、21c 基準面、22 電極、30 冷却プレート、31 凹溝、32 冷媒流路、32a 凹溝、34,35 冷媒流路溝、36 円形プレート、40 導電性接合層、40a 小穴、50 ガス中間通路、50p 重複部、52 ガス供給通路、52a 接合層貫通部、52b セラミックプレート貫通部、53 ガス補助通路、54 ガス導入通路、54a 貫通穴、54b 貫通穴、55 多孔質プラグ、81,82 MMC円板部材、83,90 金属接合材。