(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023149782
(43)【公開日】2023-10-13
(54)【発明の名称】管理装置及び管理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/13 20200101AFI20231005BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20231005BHJP
G06F 111/02 20200101ALN20231005BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/20
G06F111:02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022058541
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】弁理士法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】東 洋邦
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA04
5B146BA01
5B146DE11
5B146DJ01
5B146DJ14
5B146DL04
5B146DL08
5B146EC06
5B146FA02
(57)【要約】
【課題】物件情報と照明設計情報とを管理できる管理装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る管理装置は、第1ユーザから第2ユーザに送る少なくとも施設に関する3Dモデリングデータを含む物件情報と、第2ユーザから第1ユーザに送る3Dモデリングデータに基づいて設計した設計情報と、を一元管理する管理装置である。管理装置は、第1ユーザは物件情報を、第2ユーザは設計情報をパスワード管理された状態で格納し、第1ユーザ及び第2ユーザは物件情報及び設計情報を共有できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザから第2ユーザに送る少なくとも施設に関する3Dモデリングデータを含む物件情報と、
前記第2ユーザから前記第1ユーザに送る前記3Dモデリングデータに基づいて設計した設計情報と、
を一元管理する管理装置において、
前記第1ユーザは前記物件情報を、前記第2ユーザは前記設計情報をパスワード管理された状態で格納し、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザは前記物件情報及び前記設計情報を共有できる管理装置。
【請求項2】
前記物件情報を保持する物件データベース部と、
前記物件情報を元に照明設計及び照明空間解析を行う設計解析部と、
前記設計解析部による設計・解析結果を保持する照明データベース部と、
前記照明データベース部の前記設計・解析結果を元に設計・提案資料を作成するオペレーション機能部と、
を具備する請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記照明データベース部は、前記第2ユーザから送信された照明設計情報を保持し、
前記オペレーション機能部は、前記設計・解析結果と前記照明設計情報とを元に前記設計情報を作成する請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記設計解析部および前記オペレーション機能部は、前記管理装置の外部に設けられる請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項5】
第1ユーザから第2ユーザに送る少なくとも3Dモデリングデータを含む物件情報と、
前記第2ユーザから前記第1ユーザに送る前記3Dモデリングデータに基づいて設計した照明に関する設計情報と、
を一元管理する管理システムにおいて、
前記第1ユーザは前記物件情報を、前記第2ユーザは前記設計情報をパスワード管理された状態で格納し、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザは前記物件情報及び前記設計情報を共有できる管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、管理装置及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
屋内や屋外の施設での照明設計や照明提案を行う場合、施設担当者から対象となる物件情報を受けて、照明担当者は設計・提案資料を作成する。近年では、BIM(Building Information Modeling)を用いた照明設計も行われている。
【0003】
しかしながら、物件情報と設計・提案資料に関する情報とは個別に管理されることが多く、情報管理が煩雑化しているという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の本実施形態は、物件情報と照明設計情報とを管理できる管理装置及び管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る管理装置は、第1ユーザから第2ユーザに送る少なくとも施設に関する3Dモデリングデータを含む物件情報と、第2ユーザから第1ユーザに送る3Dモデリングデータに基づいて設計した設計情報と、を一元管理する管理装置である。管理装置は、第1ユーザは物件情報を、第2ユーザは設計情報をパスワード管理された状態で格納し、第1ユーザ及び第2ユーザは物件情報及び設計情報を共有できる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、物件情報と照明設計情報とを管理できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】変形例に係る管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態に係る管理装置は、第1ユーザから第2ユーザに送る少なくとも施設に関する3Dモデリングデータを含む物件情報と、前記第2ユーザから前記第1ユーザに送る前記3Dモデリングデータに基づいて設計した設計情報と、を一元管理する管理装置において、前記第1ユーザは前記物件情報を、前記第2ユーザは前記設計情報をパスワード管理された状態で格納し、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザは前記物件情報及び前記設計情報を共有できる。
【0010】
また、上記管理装置は、前記物件情報を保持する物件データベース部と、前記物件情報を元に照明設計及び照明空間解析を行う設計解析部と、前記設計解析部による設計・解析結果を保持する照明データベース部と、前記照明データベース部の前記設計・解析結果を元に前記設計・提案資料を作成するオペレーション機能部と、を具備する。
【0011】
また、上記管理装置において、前記照明データベース部は、前記第2ユーザから送信された照明設計情報を保持し、前記オペレーション機能部は、前記設計・解析結果と前記照明設計情報とを元に前記設計情報を作成する。
【0012】
また、上記管理装置において、前記設計解析部および前記オペレーション機能部は、前記管理装置の外部に設けられる。
【0013】
また、実施形態に係る管理システムは、第1ユーザから第2ユーザに送る少なくとも3Dモデリングデータを含む物件情報と、前記第2ユーザから前記第1ユーザに送る前記3Dモデリングデータに基づいて設計した照明に関する設計情報と、を一元管理する管理システムにおいて、前記第1ユーザは前記物件情報を、前記第2ユーザは前記設計情報をパスワード管理された状態で格納し、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザは前記物件情報及び前記設計情報を共有できる。
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、
図1に基づき、一実施形態に係る管理装置の構成について説明する。
図1は、一実施形態に係る管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の管理装置10は、物件データベース部11と、設計解析部12と、照明データベース部13と、オペレーション機能部14とを有して構成されている。
【0016】
管理装置10には、施設担当者である第1ユーザ20と、照明担当者である第2ユーザ30とがアクセスすることができ、第1ユーザ20から第2ユーザ30に送る後述する物件情報21と、第2ユーザ30から第1ユーザ20に送る後述する設計・提案資料33とを一元管理する。管理装置10は、第1ユーザ20及び第2ユーザ30からアクセスをする際に、パスワード管理されている。
【0017】
また、管理装置10は、複数の管理装置で構成されてもよく、その場合それぞれの管理装置が互いに情報をやりとりすることが可能である。管理装置10は、情報処理システムを機能させる土台(基盤)となるプラットフォームを構成する。ある一例では、管理装置10は、ネットワークを介して通信可能なサーバである。管理装置10は、プロセッサ及び記憶媒体を備え、第1ユーザ及び第2ユーザがそれぞれ使用する処理装置と通信可能に構成される。
【0018】
また、別のある一例では、各機能を備えたシステムとして構成してもよいし、管理装置10をクラウド環境に構築されるクラウドサーバとして構成してもよい。クラウドサーバとする場合のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。
【0019】
すなわち、第1ユーザ20及び第2ユーザ30は、PC等の処理装置から所定のユーザID、パスワードを入力し、管理装置10にアクセスする。
【0020】
施設担当者である第1ユーザ20は、照明担当者である第2ユーザ30に例えばビルやオフィス等の照明設計を依頼する。この際、第1ユーザ20は、パスワード管理されている管理装置10に物件情報21を送信する。管理装置10に送信された物件情報21は、物件データベース部11に格納される。なお、第1ユーザとしては、照明設計の対象となる対象施設の施主等の照明設計の依頼主、及び、照明設計の依頼主から依頼を受けた設計会社、デベロッパー、ゼネコン、サブコン及び代理店等であってもよい。
【0021】
第1ユーザ20は、物件データベース部11に物件情報21を格納する際に、物件情報21に所定のパスワードを設定する。なお、物件情報21に設定するパスワードは、管理装置10にアクセスする際と同じパスワードであってもよいし、異なるパスワードであってもよい。
【0022】
物件情報21は、少なくとも施設に関する3Dモデリングデータを含み、例えば、設計提案の依頼、施設のコンセプト(空間の印象等の抽象的な情報も含む)、納期、予算、空間の用途・広さ・高さ、住所、施設の仕様書、及び、施設の図面等を含んでもよい。すなわち、物件情報21は、依頼主からの照明設計についての依頼情報が含まれても良く、照明設計の対象となる対象施設に関する情報、及び、対象施設の照明についての依頼主の要望に関する情報を含んでもよい。
【0023】
また、依頼情報には、対象施設の照明の施工を依頼する場合の費用についての見積もり依頼が含まれてもよい。対象施設に関する情報には、対象施設の広さ及び高さ等を含む対象施設の寸法、対象施設の住所、対象施設の仕様書、対象施設の図面、及び、対象施設の用途等のいずれかが含まれる。対象施設の図面は、例えば、3Dスキャナ等で取得した対象施設の空間図面であってもよい。対象施設の用途を示す情報としては、例えば、対象施設が屋外又は屋内のいずれであるかを示す情報等が挙げられる。また、対象施設の用途を示す情報は、対象施設がエレベータホールであることを示す情報、又は、対象施設が屋外競技場であることを示す情報等であってもよい。
【0024】
また、物件情報21には、対象施設の照明についての依頼主の要望に関する情報である、対象施設に用いられる照明器具に関する要望が含まれていてもよい。照明器具に関する要望としては、照明器具の光の強度、光束、光色、位置、台数、照射方向及び照射位置等のいずれかについての依頼主の要望が挙げられる。照明器具に関する要望には、用いられる照明器具の型番、メーカー、消費電力及び価格等についての依頼主の要望が、含まれてもよい。また、対象施設の照明についての依頼主の要望に関する情報には、予算及び納期等についての依頼主の要望が含まれてもよい。
【0025】
対象施設の照明についての依頼主の要望に関する情報には、対象施設の照明についての依頼主のコンセプト等が含まれる。依頼主のコンセプトには、対象施設において照明によって実現される空間の雰囲気についての要望等の、抽象的な情報が含まれてもよい。なお、対象施設において既設の照明器具が用いられている場合には、既設の照明器具によって実現される空間の雰囲気との比較で、空間の雰囲気についての要望が示されてもよい。この場合、既設の照明器具によって実現される空間の雰囲気を示す画像等が、依頼情報に含まれてもよい。
【0026】
第2ユーザ30は、パスワード管理されている管理装置10に照明設計情報31を送信する。管理装置10に送信された照明設計情報31は、照明データベース部13に格納される。この時点で、第1ユーザ及び第2ユーザは物件情報21及び照明設計情報31を共有することが可能となる。なお、第2ユーザとしては、所定の照明メーカーを含む所定の担当者であってもよい。第2ユーザは、所定の照明メーカーに属する者であれば、営業に属する者であってもよく、照明設計の設計者であってもよい。つまり、本実施形態の管理装置10では、役割によって、第1ユーザ及び第2ユーザを設定し、物件情報21と照明設計情報31を格納する権限を分け、第1ユーザ及び第2ユーザが物件情報21と照明設計情報31を格納した後は、第1ユーザ及び第2ユーザが物件情報21と照明設計情報31を共有することができる。このため、物件情報21を有していて照明設計を依頼したい第1ユーザと照明設計を行いたい第2ユーザとがそれぞれの権限で管理装置へアクセスし、情報の格納と共有化が可能となる。
【0027】
このように物件情報21と照明設計情報31とを一元管理する管理装置10を提供することで、第1ユーザ及び第2ユーザがそれぞれ個々に物件情報21と照明設計情報31とを管理する必要がなくなる。なお、第1ユーザ、第2ユーザはそれぞれ複数設定することができ、格納された物件情報21と照明設計情報31とを共有できる第1ユーザ及び第2ユーザの組み合わせを1対1、1対多数、1対多数、多数対多数と任意に設定可能であってもよい。
【0028】
照明設計情報31は、少なくとも施設に関する3Dモデリングデータを用いた照明設計情報31を含み、例えば、過去の物件情報、照明器具の情報(カタログ情報、3Dモデリングデータ)、過去の設計・提案資料、及び、実測された3D施設データ等を含む。なお、過去に行われた照明設計に関する情報には、過去に照明設計を行った施設に関する情報、過去に行われた照明設計の設計結果、過去に照明設計を行った施設の照明についての解析結果、過去の照明設計において依頼主に提示した資料等のいずれかが含まれる。なお、過去に行われた照明設計は、所定の照明メーカー等である第2のユーザによって行われたものであってもよく、第2のユーザ以外の設計者によって行われたものであってもよい。
【0029】
また、照明器具の情報として、対象施設の照明に利用可能な器具の一覧が示されてもよい。利用可能な照明器具に関する情報では、例えば、利用可能な照明器具について、カタログ情報及び3Dモデリングデータ等のいずれかが示される。利用可能な器具についてのカタログ情報等では、利用可能な器具のそれぞれについて、機種、型番、光の強度、光束、光色及び消費電力等が含まれる。
【0030】
また、第2ユーザ30は、第1ユーザ20から照明設計の依頼を受けると、所定のユーザID、パスワードを入力し、管理装置10にアクセスする。第2ユーザ30は、物件データベース部11から物件情報21を読み出し、物件情報21を入力データとして、設計解析部12の機能を用いて照明設計及び照明空間解析を行い、設計・解析結果32を照明データベース部13に格納する。物件データベース部11及び照明データベース部13におけるデータの入出力は、WEBブラウザで行ってもよいし、スマートフォンやタブレット等の端末のアプリケーションで行ってもよい。
【0031】
なお、管理装置10は、照明設計を依頼された対象施設について、依頼情報に含まれない情報を、ネットワーク等を介して検索してもよい。この場合、照明設計を依頼された対象施設について依頼情報よりさらに詳細な情報等が、管理情報として取得できる。ある一例では、照明設計を依頼された対象施設の3Dモデリングデータを検索し、対象施設の3Dモデリングデータを取得する。また、別のある一例では、照明設計を依頼された対象施設の寸法についての実測値等を検索し、検索によって取得した対象施設の寸法についての実測値に基づいて、対象施設の3Dモデリングデータを生成する。これらの一例では、対象施設の3Dモデリングデータを、照明データベースに記憶してもよい。また、管理装置では、例えば、依頼情報として取得した対象施設の2D図面又は設計図から対象施設の3Dモデリングデータが生成され、生成した3Dモデリングデータを記憶してもよい。
【0032】
すなわち、設計解析部12は、物件データベース部11に格納された物件情報21に基づき、照明設計及び照明空間解析を行い、設計・解析結果32を照明データベース部13に格納する。設計解析部12は、3D照明設計ソフトウェア、CAD計ソフトウェア、器具データ形式変換プログラム、器具価格算出・比較プログラム、物件受注確率算出プログラム等を含む。
【0033】
オペレーション機能部14は、照明データベース部13に格納された設計・解析結果32に基づき、照明設計情報を含む設計・提案資料33を作成する。具体的には、オペレーション機能部14は、物件情報検索、照明器具検索、照明設計資料の検索、プラン作成、見積もり作成、提案書作成等を行い、設計情報である設計・提案資料33を作成する。オペレーション機能部14によって作成された設計・提案資料33は、照明データベース部13に格納される。この際、設計・提案資料33には、第2ユーザ30によって所定のパスワードが設定される。
【0034】
なお、オペレーション機能部14は、照明データベース部13に格納された照明設計情報31及び設計・解析結果32に基づき、設計・提案資料33を作成してもよい。オペレーション機能部14は、対象施設の照明について解析することにより、例えば、設計データでの照明設計を対象施設で実現した場合の総消費電力、省エネ率、費用及び平均照度等のいずれかを、算出できる。そして、算出した総消費電力、省エネ率、費用及び平均照度等が示される。
【0035】
例えば、オペレーション機能部14は、設計データにおいて設定された照明器具の種類及び台数等を取得し、設計データにおいて設定された照明器具について、光束、1台あたりの消費電力、価格等を管理情報から取得する。そして、前述の情報等を用いて、設計データでの照明設計を対象施設で実現した場合の総消費電力及び費用等を算出できる。
【0036】
また、オペレーション機能部14は、依頼情報から、対象施設に関する情報として対象施設の寸法等を取得でき、設計データにおいて設定された照明器具の光束及び対象施設の寸法等を用いて、設計データでの照明設計を対象施設で実現した場合の平均照度等を算出できる。
【0037】
また、上記設計データには照明設計を対象施設で実現した場合の照度分布や、空間の明るさ感、グレア視認性、生体への影響などから光環境についての評価を示してもよい。
【0038】
また、オペレーション機能部14は、設計・提案資料33に基づく照明器具の配置等を、専用のヘッドマウントディスプレイ上にVR(Virtual Reality)表示させたり、スマートフォンやタブレット等の端末にAR(Augmented Reality)表示させたりする機能を備える。オペレーション機能部14によって作成された設計・提案資料33は、照明データベース部13に格納される。
【0039】
なお、管理装置10は、オペレーション機能部14によって作成された設計・提案資料33を第1ユーザ20に送信してもよい。また、第2ユーザ30が設計・提案資料33の作成が完了したことを第1ユーザ20に通知し、第1ユーザ20が、第2ユーザ30から通知を受け取った後、パスワード管理された管理装置10にアクセスし、設計・提案資料33を取得するようにしてもよい。
【0040】
設計・提案資料33は、例えば、設計空間のコンセプト、照明器具の台数と機種、照度分布、輝度分布、光環境特有の評価結果(空間の明るさ、グレア、色の見え方、視認性、生体リズムへの影響等)、消費エネルギー計算書、及び、見積書(納期含む)等を含む。
【0041】
以上の構成により、管理装置10は、施設担当者である第1ユーザ20から照明担当者である第2ユーザ30に送る物件情報21と、第2ユーザ30から第1ユーザ20に送る設計・提案資料33とをパスワード管理することができる。
【0042】
この結果、管理装置10は、第1ユーザ20から送られた物件情報21に対して、セキュリティーを強固にした形で照明に関する設計・提案資料33を提供することができる。
【0043】
また、施設担当者である第1ユーザ20の承諾が得られた場合、第2ユーザ30以外の照明担当者(第3ユーザ)も管理装置10にアクセスすることを可能とする。第3ユーザは、例えば、照明デザイナー、他社照明メーカー、教育機関等である。これにより、第2ユーザ30だけでは担当が困難な施設(設計に特殊な専門性が求められる施設、対応が迅速にできない施設等)の場合であっても、第1ユーザ20の要望に応える設計や提案を迅速に行うことができる。
【0044】
(変形例)
上述した実施形態では、管理装置10は、物件データベース部11、設計解析部12、照明データベース部13、及び、オペレーション機能部14を備えているが、このような構成に限定されるものではない。例えば、設計解析部12及びオペレーション機能部14は、管理装置10の外部に設けられていてもよい。
【0045】
図2は、変形例に係る管理装置の構成の一例を示すブロック図である。なお、
図2において、
図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
図2に示すように、管理装置10Aは、物件データベース部11と、照明データベース部13とを備える。クラウド40は、設計解析部12と、オペレーション機能部14とを備える。このように、設計解析部12及びオペレーション機能部14が管理装置10Aの外部に設けられている。
【0047】
第1ユーザ20によって物件情報21が管理装置10Aの物件データベース部11に格納されると、第2ユーザ30は、物件情報21を入力データとし、クラウド40の設計解析部12を用いて照明設計及び照明空間解析を行い、設計・解析結果32を照明データベース部13に格納する。
【0048】
次に、第2ユーザ30は、設計・解析結果32を入力データとして、クラウド40のオペレーション機能部14を用いて設計・提案資料33を作成し、照明データベース部13に格納する。
【0049】
以上の構成により、管理装置10Aは、上述した実施形態と同様に、第1ユーザ20から送られた物件情報21に対して、セキュリティーを強固にした形で照明に関する設計・提案資料33を提供することができる。
【0050】
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0051】
10,10A…管理装置、11…物件データベース部、12…設計解析部、13…照明データベース部、14…オペレーション機能部、20…第1ユーザ、21…物件情報、30…第2ユーザ、31…照明設計情報、40…クラウド。