(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023149918
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231005BHJP
G06Q 20/30 20120101ALI20231005BHJP
G06Q 20/02 20120101ALI20231005BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q20/30
G06Q20/02
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022058730
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大森 美和
(72)【発明者】
【氏名】小林 慶介
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L055AA04
5L055AA69
(57)【要約】 (修正有)
【課題】地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】端末装置と、情報処理装置とは所定のネットワークを介して、有線又は無線により通信可能に接続される情報処理システムにおいて、情報処理装置100は、特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、特定の地域の住民を識別する、利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、利用者が特定の地域の住民であるか否かを判定する判定部132と、判定部132による判定結果及び利用者の利用者情報に基づいて、利用者に応じた処理を実行する処理部133と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果、および、前記利用者の利用者情報に基づいて、前記利用者に応じた処理を実行する処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記利用者情報として、前記利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、前記利用者の前記特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えるか否かを判定し、
前記処理部は、
前記判定部によって前記利用者の前記特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定された場合、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献を可能とする処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民でないと判定した場合であって、前記利用者による前記特定の地域へのふるさと納税の納税実績があると判定した場合、前記利用者の前記特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民であると判定した場合であって、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績があると判定した場合、前記利用者の前記特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、
前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容が所定の条件を満たす場合、前記利用者の前記特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民であると判定した場合であって、前記利用者による前記地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績があると判定した場合、前記利用者の前記特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記処理部は、
前記利用者による前記特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、前記利用者が前記地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額の一部を前記特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記処理部は、
前記利用者による前記特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、前記地域バリューによる決済金額の一部を前記特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民であると判定した場合、前記利用者情報として、前記利用者の属性に関する属性情報に基づいて、前記利用者が前記地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象が前記属性情報に対応する対象であるか否かを判定し、
前記処理部は、
前記判定部によって前記決済対象が前記属性情報に対応する対象であると判定された場合、前記属性情報に対応する案内情報を前記利用者の端末装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記判定部は、
前記決済対象のカテゴリを示すカテゴリ情報と、前記属性情報とに基づいて、前記決済対象が前記属性情報に対応する対象であるか否かを判定する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程による判定結果、および、前記利用者の利用者情報に基づいて、前記利用者に応じた処理を実行する処理工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項12】
特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順による判定結果、および、前記利用者の利用者情報に基づいて、前記利用者に応じた処理を実行する処理手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートシティの実現を目指す地域や、キャッシュレスと活性化を実現したい地域のための、さまざまなサービスをつなぐキャッシュレスプラットフォームに関する技術が知られている。例えば、地域住民が固有に持つ住民IDでの決済を行うウォレット機能を持つスマートフォンアプリ(以下、地域ウォレットアプリ)にする技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“地域ウォレットサービス/ID決済プラットフォーム”、[online]、[令和4年3月28日検索]、インターネット<URL:https://www.tis.jp/service_solution/payment-platform/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることを可能とする技術が望まれている。
【0005】
そこで、本開示では、地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果、および、前記利用者の利用者情報に基づいて、前記利用者に応じた処理を実行する処理部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する情報処理方法であって、特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定工程と、前記判定工程による判定結果、および、前記利用者の利用者情報に基づいて、前記利用者に応じた処理を実行する処理工程と、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定手順と、前記判定手順による判定結果、および、前記利用者の利用者情報に基づいて、前記利用者に応じた処理を実行する処理手順と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、第1の変形例に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第2の変形例に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、第3の変形例に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
(実施形態)
〔1.情報処理システムの構成例〕
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置100を備える。端末装置10と、情報処理装置100とは所定のネットワーク(図示略)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1には、任意の数の端末装置10と、任意の数の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0013】
端末装置10は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、端末装置10には、特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービス(以下、「特定地域における地域ウォレットサービス」と記載する)用のアプリケーション(以下、「特定地域における地域ウォレットアプリ」と記載する)がインストールされている。ここで、地域バリューとは、例えば、特定の地域で利用可能な電子マネー、ポイント、商品券またはクーポンである。端末装置10は、情報処理装置100によって配信される特定地域における地域ウォレットサービスに関する情報を、特定地域における地域ウォレットアプリにより表示する。なお、
図1に示す例では、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0014】
情報処理装置100は、利用者に各種のサービスを提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。具体的には、情報処理装置100は、特定地域における地域ウォレットサービスを提供する。例えば、情報処理装置100は、特定地域における地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報(利用者IDともいう)と、特定の地域の住民を識別する住民識別情報(住民IDともいう)とを紐づけて管理する。また、情報処理装置100は、地域バリューのチャージ機能を提供する。また、情報処理装置100は、各種決済事業者とAPIにより連携し、各種決済事業者によって提供される電子決済、および、地域バリューによる決済の中から利用者が所望する決済手段を選択できる機能を提供する。また、情報処理装置100は、各種決済事業者によって提供される電子決済、および、地域バリューによる決済をまたいだ決済履歴に関する情報を提供する。また、情報処理装置100は、特定の地域における生活をサポートするための生活情報を提供する地域ポータル、および、スマートレシートなどのミニアプリを提供する。また、情報処理装置100は、利用者の購買行動情報の分析レポートを提供するサービスを提供する。
【0015】
また、情報処理装置100は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現する。例えば、情報処理装置100は、各地方自治体の都市ОS、デジタル通貨プラットフォーム、各種決済事業者、購買行動やその他外部データ、および決済機能やデータの提供先とAPI連携する。
【0016】
〔2.情報処理装置の構成例〕
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示させるための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を備えてもよい。
【0017】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0018】
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。具体的には、記憶部120は、地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、利用者の住民識別情報とを紐づけた情報であるID管理情報を記憶する。ここで、住民識別情報とは、特定の地域(例えば、都道府県や市区町村などの各地方自治体)の住民を識別する識別情報である。住民識別情報は、例えば、都市ОSに紐づく情報であってもよいし、地方自治体等が保有する情報(例えば、住民票、個人番号等の登録情報)であってもよい。住民識別情報は、都市ОSに紐づく情報として、例えば、利用者が都市ОSにアカウントを作成した際に発行される住民IDであってもよいし、住民IDに紐づく利用者の属性を示す属性情報であってもよい。また、記憶部120は、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象に関するスマートレシート情報を記憶する。
【0019】
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0020】
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、判定部132と、処理部133を有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0021】
取得部131は、特定地域における地域ウォレットサービスに関する情報の配信要求を端末装置10から受け付けた場合、記憶部120のID管理情報を参照して、配信要求の送信元である端末装置10の利用者の利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報(以下、利用者の住民識別情報ともいう)を取得する。
【0022】
判定部132は、特定地域における地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、利用者が特定の地域の住民であるか否かを判定する。具体的には、判定部132は、取得部131によって利用者の住民識別情報が取得された場合、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSをAPIで呼び出す。続いて、判定部132は、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSの住民情報データベースを参照して、取得部131が取得した利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在するか否かを判定する。判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在すると判定した場合、利用者が特定の地域の住民であると判定する。一方、判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在しないと判定した場合、利用者が特定の地域の住民でないと判定する。
【0023】
また、判定部132は、利用者情報として、利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えるか否かを判定する。例えば、特定の地域へふるさと納税を行っている人は、特定の地域へふるさと納税を行っていない人と比べて、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高いと考えられる。そこで、判定部132は、利用者が特定の地域の住民でないと判定した場合、行動情報として、利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さを判定する。例えば、判定部132は、利用者によるふるさと納税サイトの利用履歴に関する利用情報に基づいて、利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績の有無を判定してよい。判定部132は、ふるさと納税の納税実績があると判定した場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。
【0024】
処理部133は、判定部132による判定結果、および、利用者の利用者情報に基づいて、利用者に応じた処理を実行する。具体的には、処理部133は、判定部132によって利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定された場合、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理を実行する。例えば、処理部133は、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、特定の地域への地域貢献につながる寄付対象に関する情報を利用者の端末装置10に送信する処理を実行する。
【0025】
〔3.情報処理手順〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
図3に示す例では、取得部131は、特定地域における地域ウォレットサービスに関する情報の配信要求を端末装置10から受け付けた場合、記憶部120のID管理情報を参照して、端末装置10の利用者の利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報を取得する(ステップS101)。
【0026】
判定部132は、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSの住民情報データベースを参照して、取得部131が取得した利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在するか否かを判定する(ステップS102)。判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在すると判定した場合(ステップS102;Yes)、利用者が特定の地域の住民であると判定する(ステップS103)。
【0027】
一方、判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在しないと判定した場合(ステップS102;No)、利用者が特定の地域の住民でないと判定する(ステップS104)。続いて、判定部132は、利用者が特定の地域の住民でないと判定した場合、過去所定期間内(例えば、過去3年以内など)に利用者による特定の地域(例えば、A地域の市町村など)へのふるさと納税の納税実績が存在するか否かを判定する(ステップS105)。判定部132は、過去所定期間内に利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績が存在しないと判定した場合(ステップS105;No)、処理を終了する。
【0028】
一方、処理部133は、判定部132によって過去所定期間内に利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績が存在すると判定された場合(ステップS105;Yes)、特定の地域への地域貢献につながる寄付イベントに関する情報を利用者の端末装置10に送信する(ステップS106)。
【0029】
〔4.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。なお、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
〔4-1.第1の変形例〕
上述した実施形態では、判定部132が、行動情報として、利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えるか否かを判定する場合について説明した。第1の変形例では、判定部132が、行動情報として、利用者による特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さを判定する場合について説明する。
【0031】
図4は、第1の変形例に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
図4に示す例では、取得部131は、特定地域における地域ウォレットサービスに関する情報の配信要求を端末装置10から受け付けた場合、記憶部120のID管理情報を参照して、端末装置10の利用者の利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報を取得する(ステップS201)。
【0032】
判定部132は、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSの住民情報データベースを参照して、取得部131が取得した利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在するか否かを判定する(ステップS202)。判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在しないと判定した場合(ステップS202;No)、利用者が特定の地域の住民でないと判定する(ステップS203)。
【0033】
一方、判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在すると判定した場合(ステップS202;Yes)、利用者が特定の地域の住民であると判定する(ステップS204)。例えば、特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケート(以下、地域貢献意識アンケートと記載する場合がある)への回答を行っている人は、特定の地域への地域貢献意識アンケートへの回答を行っていない人と比べて、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高いと考えられる。そこで、判定部132は、利用者が特定の地域の住民であると判定した場合、行動情報として、利用者による特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さを判定する。判定部132は、利用者による特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績があると判定した場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。
【0034】
また、特定の地域への地域貢献意識アンケートの「地域のためになることがしたいか?」という質問に対する回答を「5(そう思う)」~「1(そう思わない)」の5段階で受け付けたとする。このとき、特定の地域への地域貢献意識アンケートの「地域のためになることがしたいか?」という質問に対する回答が4以上の人は、特定の地域への地域貢献意識アンケートの「地域のためになることがしたいか?」という質問に対する回答が3以下の人と比べて、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高いと考えられる。そこで、判定部132は、利用者による特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS205)。例えば、判定部132は、所定の条件として、利用者による特定の地域への地域貢献意識アンケートの「地域のためになることがしたいか?」という質問に対する回答が4以上であるという条件を満たすか否かを判定してよい。判定部132は、アンケートの回答内容が所定の条件を満たさないと判定した場合(ステップS205;No)、処理を終了する。
【0035】
一方、判定部132は、アンケートの回答内容が所定の条件を満たすと判定した場合(ステップS205;Yes)、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。なお、判定部132は、アンケートの回答実績があると判定した場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定してもよい。続いて、判定部132は、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定した場合、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象(例えば、購入商品)が特定の地域(例えば、A市)で生産された商品、または、特定の地域で提供されるサービスであるか否かを判定する(ステップS206)。例えば、判定部132は、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象に関するスマートレシート情報に基づいて、決済対象が特定の地域で生産された商品、または、特定の地域で提供されるサービスであるか否かを判定する。
【0036】
ここで、スマートレシート、および、スマートレシート情報について説明する。端末装置10は、特定地域における地域ウォレットアプリによりスマートレシート用のバーコードを画面に表示する。店舗に設置されたPOS(Point of Sales)用の端末装置(以下、POS端末ともいう)は、端末装置10の画面に表示されたスマートレシート用のバーコードを読み取る。続いて、POS端末は、スマートレシート用のバーコードに埋め込まれた利用者識別情報およびスマートレシートを識別するスマートレシート識別情報を情報処理装置100に送信する。続いて、POS端末は、利用者が購入しようとしている商品のバーコードを読み取る。続いて、POS端末は、商品のバーコードに埋め込まれた商品情報およびPOS端末を識別するPOS端末識別情報を情報処理装置100に送信する。例えば、POS端末は、商品情報として、商品の種類(例えば、「食品」など)、商品の名称(例えば、「A市産玉ねぎ」など)、および、商品の金額に関する情報を送信する。情報処理装置100の取得部131は、スマートレシート情報として、利用者識別情報、スマートレシート識別情報、商品情報、および、POS端末識別情報をPOS端末から取得する。判定部132は、取得部131が取得したスマートレシート情報に含まれる商品情報(例えば、商品の名称など)に基づいて、決済対象が特定の地域で生産された商品、または、特定の地域で提供されるサービスであるか否かを判定する。
【0037】
判定部132は、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象が特定の地域で生産された商品、または、特定の地域で提供されるサービスでないと判定した場合(ステップS206;No)、処理を終了する。
【0038】
一方、処理部133は、判定部132によって利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象が特定の地域で生産された商品、または、特定の地域で提供されるサービスであると判定された場合(ステップS206;Yes)、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、特定の地域への地域貢献につながる寄付対象(例えば、地元のプロジェクトなど)の指定口座へ所定の金額を入金する処理を実行する(ステップS207)。例えば、処理部133は、所定の金額として、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額の一部を入金する処理を実行する。なお、処理部133は、所定の金額として、地域バリューによる決済金額の一部を入金する処理を実行してもよい。
【0039】
〔4-2.第2の変形例〕
上述した実施形態では、判定部132が、行動情報として、利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えるか否かを判定する場合について説明した。第2の変形例では、判定部132が、行動情報として、利用者による地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さを判定する場合について説明する。
【0040】
図5は、第2の変形例に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
図5に示す例では、取得部131は、特定地域における地域ウォレットサービスに関する情報の配信要求を端末装置10から受け付けた場合、記憶部120のID管理情報を参照して、端末装置10の利用者の利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報を取得する(ステップS301)。
【0041】
判定部132は、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSの住民情報データベースを参照して、取得部131が取得した利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在するか否かを判定する(ステップS302)。判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在しないと判定した場合(ステップS302;No)、利用者が特定の地域の住民でないと判定する(ステップS303)。
【0042】
一方、判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在すると判定した場合(ステップS302;Yes)、利用者が特定の地域の住民であると判定する(ステップS304)。続いて、判定部132は、利用者が特定の地域の住民であると判定した場合、行動情報として、利用者による地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績の有無を示す情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さを判定する。例えば、判定部132は、記憶部120を参照して、利用者による地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績が存在するか否かを判定する(ステップS305)。判定部132は、意思情報の登録実績が存在しないと判定した場合(ステップS305;No)、処理を終了する。
【0043】
ここで、利用者による自動寄付の意思を示す意思情報について説明する。取得部131は、あらかじめ端末装置10から意思情報を取得する。例えば、取得部131は、意思情報として、特定の地域への地域貢献につながる寄付対象(例えば、地元の団体、地元の支援活動など)の指定、地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額のうち何パーセントを寄付するかの指定を受け付ける。取得部131は、意思情報を取得した場合、取得された意思情報、意思情報の取得日時、および、利用者の利用者識別情報を対応付けて記憶部120に登録する。
【0044】
一方、判定部132は、意思情報の登録実績が存在すると判定した場合(ステップS305;Yes)、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。処理部133は、判定部132によって利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定された場合、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、利用者によって指定された寄付対象の口座へ所定の金額を入金する処理を実行する(ステップS306)。例えば、処理部133は、所定の金額として、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額のうち、利用者によって指定された割合の金額を入金する処理を実行する。なお、処理部133は、所定の金額として、地域バリューによる決済金額のうち、利用者によって指定された割合の金額を入金する処理を実行してもよい。
【0045】
〔4-3.第3の変形例〕
上述した実施形態では、判定部132が、利用者情報として、利用者の行動履歴に関する行動情報(例えば、利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績の有無を示す情報)に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えるか否かを判定する。そして、処理部133が、判定部132によって利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定された場合、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理を実行する場合について説明した。第3の変形例では、判定部132が、利用者情報として、利用者の属性に関する属性情報に基づいて、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象が属性情報に対応する対象であるか否かを判定する。そして、処理部133が、処理部133は、判定部132によって決済対象が属性情報に対応する対象であると判定された場合、利用者の属性情報に対応する案内情報を利用者の端末装置10に送信する処理を実行する場合について説明する。
【0046】
図6は、第3の変形例に係る情報処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
図6に示す例では、取得部131は、特定地域における地域ウォレットサービスに関する情報の配信要求を端末装置10から受け付けた場合、記憶部120のスマートレシート情報を参照して、端末装置10の利用者が所定期間内に特定地域における店舗で指定商品を購入したか否かを判定する(ステップS401)。取得部131は、端末装置10の利用者が所定期間内に特定地域における店舗で指定商品を購入していないと判定した場合(ステップS401;No)、処理を終了する。
【0047】
一方、取得部131は、端末装置10の利用者が所定期間内に特定地域における店舗で指定商品を購入したと判定した場合(ステップS401;Yes)、記憶部120のID管理情報を参照して、端末装置10の利用者の利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報を取得する(ステップS402)。
【0048】
判定部132は、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSの住民情報データベースを参照して、取得部131が取得した利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在するか否かを判定する(ステップS403)。判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在しないと判定した場合(ステップS403;No)、利用者が特定の地域の住民でないと判定する(ステップS407)。
【0049】
一方、判定部132は、利用者の住民識別情報と一致する住民識別情報が存在すると判定した場合(ステップS403;Yes)、利用者が特定の地域の住民であると判定する。続いて、判定部132は、利用者が特定の地域の住民であると判定した場合、利用者情報として、利用者の属性に関する属性情報に基づいて、利用者の属性情報が所定の条件を満たすか否かを判定する。例えば、判定部132は、特定の地域に対応する地方自治体の都市ОSの住民情報データベースを参照して、利用者の住民識別情報に紐づく住民情報を取得する。例えば、判定部132は、住民情報として、利用者の家族に関する情報を取得する。続いて、判定部132は、利用者の家族に関する情報に基づいて、所定の条件として、利用者の家庭に年齢条件(例えば、1歳未満など)を満たす子供が1人以上存在するか否かを判定する(ステップS404)。判定部132は、利用者の家庭に年齢条件を満たす子供が1人以上存在しないと判定した場合(ステップS404;No)、処理を終了する。
【0050】
一方、判定部132は、利用者の家庭に年齢条件を満たす子供が1人以上存在すると判定した場合(ステップS404;Yes)、利用者によって購入された指定商品が利用者の属性情報に対応する商品であるか否かを判定する。例えば、判定部132は、指定商品が子育て関連商品(紙おむつや粉ミルクなど)である場合、利用者によって購入された指定商品が1歳未満の子供を持つという利用者の属性情報に対応する商品であると判定する。このように、判定部132は、利用者の属性情報が所定の条件を満たすと判定した場合、指定商品のカテゴリを示すカテゴリ情報と、利用者の属性情報とに基づいて、指定商品が利用者の属性情報に対応する対象であるか否かを判定する。
【0051】
続いて、判定部132は、利用者によって購入された指定商品が1歳未満の子供を持つという利用者の属性情報に対応する商品であると判定した場合、利用者が特定の地域の住民であり、かつ、育児担当者(1歳未満の子供を持つ親など)であると判定する(ステップS405)。
【0052】
処理部133は、判定部132によって利用者が特定の地域の住民であり、かつ、育児担当者であると判定された場合、子育て支援に関する案内情報を利用者の端末装置10に送信する(ステップS406)。例えば、処理部133は、利用者によって購入された指定商品が粉ミルクなど食品である場合には、赤ちゃんの食事に関する相談会の案内情報を利用者の端末装置10に送信する。このように、処理部133は、判定部132によって利用者によって購入された指定商品が属性情報に対応する商品であると判定された場合、属性情報に対応する案内情報を利用者の端末装置10に送信する。例えば、処理部133は、利用者によって購入された指定商品のカテゴリに関する案内情報を端末装置10に送信する。
【0053】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、判定部132と処理部133を備える。判定部132は、特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、利用者が特定の地域の住民であるか否かを判定する。処理部133は、判定部132による判定結果、および、利用者の利用者情報に基づいて、利用者に応じた処理を実行する。
【0054】
これにより、情報処理装置100は、地域ウォレットサービスを利用する利用者が特定の地域の住民であるか否かを判定したうえで、利用者情報に基づいて、利用者に応じた処理を実行することができる。したがって、情報処理装置100は、地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることができる。
【0055】
また、判定部132は、利用者情報として、利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えるか否かを判定する。処理部133は、判定部132によって利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定された場合、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理を実行する。
【0056】
これにより、情報処理装置100は、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度が高いか否かを判定したうえで、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い場合、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とすることができる。したがって、情報処理装置100は、地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることができる。
【0057】
また、判定部132は、利用者が特定の地域の住民でないと判定した場合であって、利用者による特定の地域へのふるさと納税の納税実績があると判定した場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。
【0058】
これにより、情報処理装置100は、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者を適切に判定することができる。
【0059】
また、判定部132は、利用者が特定の地域の住民であると判定した場合であって、利用者による特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績があると判定した場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。
【0060】
これにより、情報処理装置100は、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者を適切に判定することができる。
【0061】
また、判定部132は、利用者による特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容が所定の条件を満たす場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。
【0062】
これにより、情報処理装置100は、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者をより適切に判定することができる。
【0063】
また、判定部132は、利用者が特定の地域の住民であると判定した場合であって、利用者による地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績があると判定した場合、利用者の特定の地域への地域貢献に対する関心度の高さが所定の閾値を超えると判定する。
【0064】
これにより、情報処理装置100は、特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者を適切に判定することができる。
【0065】
また、処理部133は、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額の一部を特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する。
【0066】
これにより、情報処理装置100は、利用者が特定の地域への地域貢献につながる寄付対象に対する寄付を行う際のユーザビリティを向上させることができる。
【0067】
また、処理部133は、利用者による特定の地域への地域貢献を可能とする処理として、地域バリューによる決済金額の一部を特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する。
【0068】
これにより、情報処理装置100は、利用者が特定の地域への地域貢献につながる寄付対象に対する寄付を行う際のユーザビリティを向上させることができる。
【0069】
また、判定部132は、利用者が特定の地域の住民であると判定した場合、利用者情報として、利用者の属性に関する属性情報に基づいて、利用者が地域ウォレットサービスを利用して決済を行った決済対象が属性情報に対応する対象であるか否かを判定する。処理部133は、判定部132によって決済対象が属性情報に対応する対象であると判定された場合、属性情報に対応する案内情報を利用者の端末装置10に送信する。
【0070】
これにより、情報処理装置100は、利用者の属性に関する属性情報に応じた案内情報を利用者に対して提供することができる。したがって、情報処理装置100は、地域ウォレットサービスを利用する利用者のユーザビリティを向上させることができる。
【0071】
また、判定部132は、決済対象のカテゴリを示すカテゴリ情報と、属性情報とに基づいて、決済対象が属性情報に対応する対象であるか否かを判定する。
【0072】
これにより、情報処理装置100は、決済対象が属性情報に対応する対象であるか否かを適切に判定することができる。
【0073】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図7は、情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0074】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0075】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0076】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0077】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0078】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0079】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0080】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0081】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0082】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
130 制御部
131 取得部
132 判定部
133 処理部
【手続補正書】
【提出日】2023-06-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果、および、前記利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、前記利用者が前記地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額の一部または前記地域バリューによる決済金額の一部を前記特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民でないと判定した場合であって、前記利用者による前記特定の地域へのふるさと納税の納税実績の有無を示す情報に基づいて、前記利用者による前記特定の地域へのふるさと納税の納税実績があるか否かを判定し、前記利用者による前記特定の地域へのふるさと納税の納税実績があると判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定し、前記利用者による前記特定の地域へのふるさと納税の納税実績がないと判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定し、
前記処理部は、
前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定された場合、前記処理を実行し、前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定された場合、前記処理を実行しない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民であると判定した場合であって、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績の有無を示す情報に基づいて、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績があるか否かを判定し、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績があると判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定し、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答実績がないと判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定し、
前記処理部は、
前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定された場合、前記処理を実行し、前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定された場合、前記処理を実行しない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容に基づいて、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容が所定の条件を満たすか否かを判定し、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容が所定の条件を満たすと判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定し、前記利用者による前記特定の地域への地域貢献に対する関心度に関するアンケートの回答内容が所定の条件を満たさないと判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定し、
前記処理部は、
前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定された場合、前記処理を実行し、前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定された場合、前記処理を実行しない、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、
前記利用者が前記特定の地域の住民であると判定した場合であって、前記利用者による前記地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績の有無を示す情報に基づいて、前記利用者による前記地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績があるか否かを判定し、前記利用者による前記地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績があると判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定し、前記利用者による前記地域ウォレットサービスの利用に伴う自動寄付の意思を示す意思情報の登録実績がないと判定した場合、前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定し、
前記処理部は、
前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者であると判定された場合、前記処理を実行し、前記判定部によって前記利用者が前記特定の地域への地域貢献に対する関心度が高い利用者ではないと判定された場合、前記処理を実行しない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程による判定結果、および、前記利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、前記利用者が前記地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額の一部または前記地域バリューによる決済金額の一部を前記特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する処理工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項7】
特定の地域で利用可能な地域バリューによる決済機能を備えた地域ウォレットサービスを利用する利用者を識別する利用者識別情報と、前記特定の地域の住民を識別する住民識別情報であって、前記利用者識別情報と紐づけられた住民識別情報とに基づいて、前記利用者が前記特定の地域の住民であるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順による判定結果、および、前記利用者の行動履歴に関する行動情報に基づいて、前記利用者が前記地域ウォレットサービスを利用して決済を行った際の決済金額の一部または前記地域バリューによる決済金額の一部を前記特定の地域への地域貢献につながる寄付対象の指定口座へ入金する処理を実行する処理手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。