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特開2023-150054情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150054
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 5/00 20060101AFI20231005BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20231005BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20231005BHJP
   G16Y 40/10 20200101ALI20231005BHJP
【FI】
G08G5/00 A
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022058940
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】落合 祐介
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA26
5H181BB04
5H181CC14
5H181FF13
5H181FF32
(57)【要約】
【課題】航空管制に係る管制官の通話量を予測することで、通話量の低減に貢献する。
【解決手段】航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測する予測部を備える、情報処理装置が提供される。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測する予測部を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記航空管制官の通話量は、前記航空管制官に対応付けられた管制卓と、当該航空管制官が管制を行う空域内を飛行中または飛行予定の航空機との間で行われた通話の時間の長さである、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量を、前記航空管制官の通話量と当該通話が行われた時点の気象情報に基づいて算出し、記憶部に格納するデータ処理部をさらに備える、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ処理部は、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量として、過去の単位時間別の前記航空管制官の通話量と、通話が行われていた時点の天候と、に基づいて、前記過去の単位時間別の前記航空管制官の通話量を、前記基準天候である晴天時基準における単位時間別通話量に加工する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記予測部は、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量として、前記現在時刻から所定の時間後までの期間に対応する過去の時間帯における、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、予測の処理を行う、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記現在時刻から所定の時間後までの期間に対応する過去の時間帯は、前日の同時間帯、前月同日の同時間帯、または、前年同月同日の同時間帯である、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記予測部は、前記現在時刻から所定の時間後までの各単位時間である予測時間の通話量を、対応する前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量と、前記予測時間の気象予報で示される天候に基づく天候係数と、を用いて算出する、請求項1~6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記予測部により予測される現在時刻から所定の時間後までの通話量は、単位時間の長さに対する通話時間の長さの割合である、請求項1~7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記予測部は、前記気象予報が更新される都度、現在時刻から所定の時間後までの通話量の予測の処理を行う、請求項1~8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記予測部は、前記管制卓ごとに、現在時刻から所定の時間後までの通話量を予測し、
前記情報処理装置は、前記予測部により予測された、現在時刻から所定の時間後までの単位時間別の通話量を示す予測通話量の表示を含む通話量推移画面を、前記管制卓ごとに生成し、
生成された前記通話量推移画面を表示部に表示させる、表示制御部をさらに備える、請求項2~9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記通話量推移画面は、予め設定された時間期間分の現在時刻からの過去の通話量を示す通話量実績の表示をさらに含む、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、複数の管制卓の前記通話量推移画面を、一画面で一覧可能な態様で表示する通話量推移一覧画面を生成して前記表示部に表示させ、
前記通話量推移一覧画面に含まれる前記通話量推移画面のうち、単位時間別の前記予測通話量が所定の条件を満たす通話量推移画面を強調表示させる、請求項10または11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記所定の条件は、単位時間別の前記予測通話量が、所定の基準値を上回ることである、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記所定の条件は、単位時間別の前記予測通話量が、通話量実績と比較して増加傾向にあることである、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記表示制御部は、ユーザの選択操作に基づいて、前記通話量推移一覧画面上に表示された複数の前記通話量推移画面のうち、選択された通話量推移画面の表示サイズを、選択されなかった通話量推移画面よりも大きいサイズに変化させる、請求項12~14のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測すること
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測する予測部
として機能させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、航空機の円滑で安全な運航を行うための航空交通管制業務(以下、航空管制業務とも称する)を支援する、様々な技術が検討されている。例えば、特許文献1には、航空管制に使用するレーダー管制卓において画像情報や音声情報を蓄積する装置に関し、音声情報を保存および蓄積して再生確認を可能とすることにより、航空管制業務における航空機の監視を容易にする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-284651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、近年の航空交通量の増加に伴い、空域の混雑回避等、航空交通量の適正化(空域ごとの管制業務の処理能力を超えない交通量)が望まれる。航空交通量の増大は、管制官とパイロットとの間の通話量の増大にも繋がる。しかしながら、交通量適正化のための交通流制御の指示を行っても、その効果は事後的にしか確認できず、より的確な交通流制御の判断を事前に行うことは困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、航空管制に係る管制官の通話量を予測することで、通話量の低減に貢献することが可能な、新規かつ改良された技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測する予測部を備える、情報処理装置が提供される。
【0007】
前記航空管制官の通話量は、前記航空管制官に対応付けられた管制卓と、当該航空管制官が管制を行う空域内を飛行中または飛行予定の航空機との間で行われた通話の時間の長さであってもよい。
【0008】
前記情報処理装置は、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量を、前記航空管制官の通話量と当該通話が行われた時点の気象情報に基づいて算出し、記憶部に格納するデータ処理部をさらに備えていてもよい。
【0009】
前記データ処理部は、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量として、過去の単位時間別の前記航空管制官の通話量と、通話が行われていた時点の天候と、に基づいて、前記過去の単位時間別の前記航空管制官の通話量を、前記基準天候である晴天時基準における単位時間別通話量に加工してもよい。
【0010】
前記予測部は、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量として、前記現在時刻から所定の時間後までの期間に対応する過去の時間帯における、前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、予測の処理を行ってもよい。
【0011】
前記現在時刻から所定の時間後までの期間に対応する過去の時間帯は、前日の同時間帯、前月同日の同時間帯、または、前年同月同日の同時間帯であってもよい。
【0012】
前記予測部は、前記現在時刻から所定の時間後までの各単位時間である予測時間の通話量を、対応する前記基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量と、前記予測時間の気象予報で示される天候に基づく天候係数と、を用いて算出してもよい。
【0013】
前記予測部により予測される現在時刻から所定の時間後までの通話量は、単位時間の長さに対する通話時間の長さの割合であってもよい。
【0014】
前記予測部は、前記気象予報が更新される都度、現在時刻から所定の時間後までの通話量の予測の処理を行ってもよい。
【0015】
前記予測部は、前記管制卓ごとに、現在時刻から所定の時間後までの通話量を予測してもよく、前記情報処理装置は、前記予測部により予測された、現在時刻から所定の時間後までの単位時間別の通話量を示す予測通話量の表示を含む通話量推移画面を、前記管制卓ごとに生成し、生成された前記通話量推移画面を表示部に表示させる、表示制御部をさらに備えていてもよい。
【0016】
前記通話量推移画面は、予め設定された時間期間分の現在時刻からの過去の通話量を示す通話量実績の表示をさらに含んでいてもよい。
【0017】
前記表示制御部は、複数の管制卓の前記通話量推移画面を、一画面で一覧可能な態様で表示する通話量推移一覧画面を生成して前記表示部に表示させてもよく、前記通話量推移一覧画面に含まれる前記通話量推移画面のうち、単位時間別の前記予測通話量が所定の条件を満たす通話量推移画面を強調表示させてもよい。
【0018】
前記所定の条件は、単位時間別の前記予測通話量が、所定の基準値を上回ることであってもよい。
【0019】
前記所定の条件は、単位時間別の前記予測通話量が、通話量実績と比較して増加傾向にあることであってもよい。
【0020】
前記表示制御部は、ユーザの選択操作に基づいて、前記通話量推移一覧画面上に表示された複数の前記通話量推移画面のうち、選択された通話量推移画面の表示サイズを、選択されなかった通話量推移画面よりも大きいサイズに変化させてもよい。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測することを含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0022】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、航空管制官の通話量に基づいて算出された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測する予測部として機能させるための、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、航空管制に係る管制官の通話量を予測することで、通話量の低減に貢献することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態による情報処理システムの概要を説明するための説明図である。
図2】本実施形態による情報処理装置20の機能構成例を説明するブロック図である。
図3】本実施形態による情報処理システムの第一の動作例を説明するフローチャート図である。
図4】本実施形態による情報処理システムの第二の動作例を説明するフローチャート図である。
図5】表示制御部266により生成される通話量推移画面の一例を示す説明図である。
図6】表示制御部266により生成される通話量推移一覧画面の一例を示す説明図である。
図7】本発明の一実施形態による情報処理装置20のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0026】
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、複数の構成要素の各々に同一符号のみを付する。
【0027】
<1.本発明の一実施形態による情報処理システムの概要>
本発明の一実施形態は、航空管制に係る管制官の通話量を予測する情報処理装置に関する。本実施形態は、例えば、航空機のパイロットと管制官との間の音声通話等の方法で行われる航空路管制業務、および、管制官の管制処理容量を越えない適正な交通量を維持するための交通流制御に係る業務に適用される。なお、管制官は、航空管制官の一例である。
【0028】
図1は、本実施形態による情報処理システムの概要を説明するための説明図である。図1に示したように、本実施形態による情報処理システムは、管制卓10、情報処理装置20、表示装置30、および、気象情報サーバ40を含む。管制卓10は、航空機3と無線通信により通信可能に構成されている。また、管制卓10、情報処理装置20および表示装置30は、ネットワーク5を介して通信可能に構成されている。さらに、情報処理装置20と気象情報サーバ40は、ネットワーク6を介して通信可能に構成されている。
【0029】
管制卓10は、管制官が管制業務を行う管制部内に設置される情報処理端末である。図1に示した例では、管制部A~管制部Dの4つの管制部内に、それぞれ、管制卓10a~管制卓10dが設置されている。なお、管制所および管制卓は複数あってよく、管制業務を担当する空域の区分数に応じて設置数は変更されてよい。また、各管制部に、複数の管制卓が設置されていてもよい。管制官は、管制卓10を操作することにより、例えば管制業務に係る各種情報(管制対象空域の航空機の位置情報等)の閲覧、および、無線通信による航空機3との音声通話を行うことができる。このような管制卓10は、管制卓10を操作している管制官と航空機のパイロット(以下、単にパイロットとも称する)との間の通話データを、情報処理装置20に送信する。
【0030】
情報処理装置20は、航空交通流制御の業務を担う航空交通管理センター1に設置される。情報処理装置20は、各管制部で行われる管制官とパイロットとの間の通話データを取得し、管制官の未来の通話量の予測を行う機能を有する。情報処理装置20は、管制卓10から管制官とパイロットの間の通話データを受信する。また、情報処理装置20は、気象情報サーバ40から気象情報を取得する。情報処理装置20は、上記通話データおよび気象情報に基づいて、管制卓10ごとに、現在時刻から所定の時間後までの未来の通話量を予測する。また、情報処理装置20は、上記通話データに基づいて、予め設定された時間期間分の現在時刻からの過去の通話量を、通話量実績として管制卓10ごとに算出する機能を有する。情報処理装置20は、算出された通話量実績および予測された通話量を、表示装置30に表示させる制御を行う。
【0031】
表示装置30は、航空交通管理センター1に設置され、情報処理装置20の制御に従って各種情報を表示する機能を有する。図1に示した例では、表示装置30は、航空交通管理センター1に設置される制御卓により実現される。航空交通管制業務を行う航空交通管理管制官(以下、管理管制官とも称する)は、表示装置30を操作することにより、各管制部の管制官に対し、交通流制御を実施するための指示を発出することができる。なお、図1に示したように、表示装置30は、複数設置されていてもよく、設置数は特に限定されない。
【0032】
気象情報サーバ40は、気象庁が管轄し、気象情報を提供するサーバである。気象情報サーバ40は、例えば、航空交通気象センターに設置されているサーバであってもよい。情報処理装置20は、気象情報サーバ40とネットワーク6を介して通信を行うことにより、気象情報サーバ40から気象情報を受信する。
【0033】
(課題の整理)
ここで、まず、航空分野で一般的に行われている航空交通管制業務および航空交通流制御について説明する。航空交通管制業務(ATC;Air Traffic Control)は、航空機相互の衝突防止、および、航空交通の秩序ある流れの維持促進を目的として行われる。日本では、航空交通管制業務は、飛行場管制業務、ターミナルレーダー管制業務、航空路管制業務の計3つに大別される。このうち航空路管制業務では、管制官が、飛行中の航空機の高度や位置をレーダー等により監視し、航空機が安全に飛行できるよう互いに既定の間隔(管制間隔とも称する)を維持するための経路、高度、速度変更等の指示を発出する。管制官は、航空機のパイロットと無線通信を用いて音声通話(対空通信とも称する)を行うことにより、上記指示の発出と、パイロットからの応答内容の聴取を行う。
【0034】
上述のような航空路管制業務(以下、単に管制業務とも称する)を含む航空管制業務においては、管制機関が管制業務を提供することのできる能力に応じて、これに相当する航空交通量を示す、管制処理容量が導き出される。例えば、上記航空路管制業務においては、管制官は、担当管制空域(以下、セクターとも称する)内を飛行する全ての航空機に対して、同一周波数の無線通信を用いた音声通話により、限られた時間内で適切な指示を出すことが求められる。管制官は、適切な指示を出すために、各航空機の位置、航空機間の位置関係および気象情報等の変化し続ける状況を的確に認識し、それを基に将来の航空機の位置または高度を予測したうえで、管制指示の優先順位および内容を適宜変更する。そのため、1セクターを担当する管制官が同時に処理可能な機数には限界がある。このような事情を鑑みて、上述した管制処理容量が導き出される。
【0035】
管制処理容量を超える交通量が発生した場合、以下のような問題が生じる。すなわち、管制官の担当セクターに航空機が集中すると、管制官が音声通話により指示を出す通信相手が増加する。また、1セクター内の航空機の機数が多いほど、航空機間の間隔を安全に保つための指示が増加する。従って、管制官の通話量が増加する。管制官の通話量が増加すると、管制官は、管制指示の内容や発出する管制指示の優先順位等を十分に思考するための時間が確保できなくなる。また、管制官の通話量が増加すると、管制官は、通話時間以外の時間で他の管制官と会話してパイロットへの指示に影響する補助情報の提供を受けたり、アドバイスを受けたりすることも困難になる。このような状況では、管制官が状況認識を誤ったまま指示を発出する等の人為的ミスが生じやすい。さらに、他の管制官と十分に会話できない状況では、管制官の人為的ミスを他の管制官がフォローすることも難しくなる。
【0036】
したがって、管制処理容量を最大限活用しながら、管制処理容量に応じた適正な交通量を維持するために、航空交通流制御が行われている。例えば、航空交通流制御の一例として、管理管制官が、航空機の出発間隔を制限する指示を発出して航空機の出発を遅らせることにより、特定のセクターが混雑することを回避する。または、管理管制官は、各セクターへの航空機の入域間隔を指定することにより、特定のセクターに航空機が集中することを回避する。このような交通流制御により、特定のセクターに管制処理容量を超える交通量が集中し、管制業務および安全な航空機の航行に支障が生じることを回避することが試みられている。
【0037】
しかし、管理管制官が実施した交通流制御の効果は、事後的にしか確認できず、より的確な交通流制御の判断を事前に行うことは困難であった。
【0038】
そこで、本件発明者は、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態を創作するに至った。本発明の実施形態によれば、航空管制に係る管制官の通話量を予測することで、通話量の低減に貢献することが可能である。以下、このような本発明の実施形態による情報処理システムの構成および動作を、順次詳細に説明する。
【0039】
<2.機能構成例>
<2-1.管制卓10>
まず、本実施形態による管制卓10の機能構成例を説明する。管制卓10は、上記で説明したように、管制官が管制業務を行う管制部内に設置される情報処理端末である。管制卓10は、航空機との間で、無線通信による音声通話を行う機能を有する。また、管制卓10は、情報処理装置20および表示装置30と通信を行う機能を有する。管制卓10は、例えば、管制業務のための専用端末であってもよい。管制官は、管制卓10を操作することにより、パイロットとの音声通話を行い、パイロットに対する指示の発出、および、パイロットからの応答内容の聴取を行う。
【0040】
また、管制卓10は、管制官とパイロットとの間の通話データを、情報処理装置20に送信する。より詳細には、管制卓10は、管制官とパイロットの間で通話が開始されると、当該通話が終了した時点で、当該通話に係る通話データを情報処理装置20に送信する。通話データは、管制卓名、日時情報、通話開始時刻、および通話終了時刻を少なくとも含む。情報処理装置20は、当該通話データに基づいて、管制卓10で行われた管制官の通話量を算出することが出来る。なお、通話データは、上記で例示した情報以外の情報を含んでいてもよい。例えば、通話データは、セクター名、または、管制官側から発出された通話であるか否かを示す送信/受信種別を含んでいてもよい。また、管制卓名は、上記管制官に対応付けられた管制卓10を識別可能とする情報であればよく、各管制卓10を示す識別記号、識別番号、文字またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0041】
<2-2.情報処理装置20>
続いて、本実施形態による情報処理装置20の機能構成例を説明する。図2は、本実施形態による情報処理装置20の機能構成例を説明するブロック図である。図2に示したように、本実施形態による情報処理装置20は、通信部220と、記憶部240と、制御部260と、を有する。
【0042】
(通信部220)
通信部220は、制御部260の制御に従って、他の装置とデータの送受信を行う機能を有する。例えば、通信部220は、各管制卓10と通信を行い、各管制卓10から通話データを受信する。また、通信部220は、制御部260の制御に従って、気象情報サーバ40から気象情報を受信する。通信部220は、受信した上記通話データおよび気象情報を、制御部260に出力する。
【0043】
(記憶部240)
記憶部240は、制御部260を動作させるためのプログラムおよびデータを記憶することが可能な記憶装置である。また、記憶部240は、制御部260の動作の過程で必要となる各種データを一時的に記憶することもできる。例えば、記憶装置は、不揮発性の記憶装置であってもよい。このような記憶部240は、後述するデータ処理部262の制御に従って、単位時間別の管制官の通話量のデータを記憶する。単位時間別の管制官の通話量の詳細については後述する。
【0044】
(制御部260)
制御部260は、情報処理装置20における動作全般を制御する。例えば、制御部260は、通信部220と管制卓10、表示装置30、および、気象情報サーバ40との通信を制御する。このような制御部260は、データ処理部262、予測部264、および、表示制御部266としての機能を有する。
【0045】
(データ処理部262)
データ処理部262は、通信部220から出力される通話データおよび気象情報に基づいて、後述する予測部264による予測の処理、および、表示制御部266による画面生成に必要な、単位時間別通話量等のデータの算出および加工を行う機能を有する。また、データ処理部262は、算出および加工したデータを、記憶部240に格納する機能を有する。例えば、データ処理部262は、通話データに含まれる日時情報、通話開始時刻、および通話終了時刻に基づいて、管制卓10ごとに、単位時間別の管制官の通話量を算出する。本実施形態では、データ処理部262は、管制卓10ごとに、10分ごとの管制官の通話時間を算出する。
【0046】
ここで、管制官の通話量と天候には、相関関係があることが推定される。より詳細には、航空機は、通常、予め策定された飛行計画に基づいて、予定された経路を航行する。しかし、気象状況が変化して悪天候となった場合には、悪天候の影響を回避して安全に航行するために、航空機が当初の予定経路とは異なる経路を航行する場合がある。そのため、悪天候時には、特定のセクターに航空機が集中しやすくなる。
【0047】
特定のセクターに航空機が集中すると、当該セクターを担当する管制官の通話量が増加し得る。従って、管制官の通話量と天候の状態との間には、ある程度の相関関係があることが推測される。例えば、あるセクターにおける晴天時の通話量と、同セクターにおける悪天時の通話量を比較した場合には、天候の状態が悪いほど、通話量が増加する可能性が高い。
【0048】
従って、各セクターを担当する管制官(に対応付けられた管制卓)の過去の通話量と、通話が行われていた際の天候の状態の関係と、今後の気象予報に基づいて、当該管制官(管制卓)の今後の通話量を予測することが可能となる。本実施形態による情報処理装置20は、このような過去の管制官(管制卓)の通話量と天候の状態の関係に基づいて、今後の管制官(管制卓)の通話量の予測を行う。
【0049】
本実施形態によるデータ処理部262は、予測部264による管制官の通話量の予測に必要な前処理として、次のようなデータの加工を行う。まず、データ処理部262は、管制官に対応付けられた管制卓10と、当該管制官が管制を行う空域(セクター)内を飛行中または飛行予定の航空機との間で行われた通話の時間の長さを、管制官の通話量として算出する。次いで、データ処理部262は、算出された管制官の通話量に基づいて、上記管制官の単位時間別(例えば、10分ごと)の通話量を示す、単位時間別通話量を算出する。そして、データ処理部262は、当該単位時間別通話量、および、通話が行われていた時点の天候の状態に基づいて、上記単位時間別通話量を、所定の基準天候時(例えば、晴天時)における単位時間別通話量に加工する処理を行う。かかる加工は、基準天候時(例えば、晴天時)であった場合を仮定した際に想定される通話量への変換とも言える。
【0050】
より詳細には、データ処理部262は、天候の状態に対応する第一の天候係数を設定し、当該第一の天候係数を用いて上記の加工の処理を行ってもよい。天候係数は、天候の状態を例えば10段階で示し、1に近い程晴天で、10に近い程悪天であることを示す。本実施形態では、天候係数1となる天候状態;晴天を、基準天候とする。天候の状態に基づいて天候係数を算出するアルゴリズムは特に限定しないが、例えばデータ処理部262は、風向、風速、視程、雲量、雲底高度、悪天情報(雷電、熱帯低気圧(台風)、火山噴火、乱気流等)などの各気象情報を正規化して、天候係数を算出してもよい。データ処理部262は、単位時間別通話量および通話が行われていた時点の天候の状態に基づいて、当該単位時間別通話量に第一の天候係数を乗算または除算する。これにより、単位時間別通話量を、晴天時を基準とした単位時間別通話量に加工し得る。単位時間別通話量を、晴天時等、所定の天候を基準とした通話量に直しておくことで、後述する予測部264において、例えば翌日の同時間における通話量を、その時の気象予報(天候状態)を考慮して予測することが可能となる。
【0051】
データ処理部262は、加工した単位時間別通話量を、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量として、日時情報と関連付けて記憶部240に格納する。また、データ処理部262は、加工前の単位時間別の管制官の通話量と、日時情報とを関連付けて、過去の通話量実績として記憶部240に格納する。
【0052】
なお、データ処理部262は、上記のようなデータの算出、加工、および記憶部240への格納の処理を、通信部220により通話データおよび気象情報を受信する都度行ってもよい。または、データ処理部262は、通信部220から受信した通信データおよび気象情報を蓄積してから、予め設定された日時に、バッチ処理として上記のような加工の処理を行ってもよい。
【0053】
(予測部264)
予測部264は、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に基づいて、現在時刻から所定の時間後までの通話量を、当該所定の時間後までの気象予報を用いて単位時間別に予測する機能を有する。予測部264は、予測の処理にあたり、データ処理部262により加工されて記憶部240に格納されているデータを参照して、予測の処理を行う。例えば現在時刻は12時であり、所定の時間は3時間および単位時間が10分であると設定されているとする。この場合、予測部264は、12時から15時までの10分ごとの管制官の通話量を予測する。予測部264は、予測の処理にあたり、現在時刻から15時までの期間に対応する過去の期間の単位時間別の通話量と、現在時刻から15時までの単位時間別の気象予報と、に基づいて、予測を行う。なお、予測する管制官の通話量は、単位時間あたりの通話時間であってもよいし、単位時間の長さに対する通話時間の長さの比率を示す通話率であってもよい。
【0054】
予測部264による予測の処理をより詳細に説明する。まず予測部264は、記憶部240に格納された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量のうち、現在時刻から所定の時間後までの期間(予測する期間)に対応する過去の時間帯のデータを選択して、予測の処理に用いる。例えば、予測部264は、予測する期間に対応する過去の時間帯のデータとして、前日の同時間帯にあたる期間のデータを選択してもよい。例えば、予測部264は、12時0分から12時10分までの期間を予測する場合、前日の12時0分から12時10分までのデータ(基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量)を選択する。または、予測部264は、予測する期間の前月同日の同時間帯にあたる期間のデータを選択してもよい。または、予測部264は、予測する期間の、前年同月同日の同時間帯に当たる期間のデータを選択してもよい。予測部264は、予測する期間の時間属性を考慮して予測の処理に用いる過去のデータを選択することにより、季節、曜日、および時間帯など、各セクターの交通量に影響を及ぼす条件が予測する期間に類似しているデータを、予測の処理に用い得る。これにより、通話量の予測の精度の向上が期待できる。
【0055】
また、予測部264は、現在時刻から所定の時間後までの各単位時間である予測時間の通話量を、当該予測時間に対応する、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量と、当該予測時間の気象予報で示される天候に基づく第二の天候係数と、を用いて算出する。第二の天候係数も、第一の天候係数と同様に、天候の状態を例えば10段階で示す。予測部264は、予測時間の気象予報で示される天候に基づいて、第二の天候係数を算出(設定)し得る。第二の天候係数の算出方法は、第一の天候係数と同様である。予測部264は、過去の単位時間別通話量を晴天時(基準天候)の通話量に直した通話量を用いて、当該通話量に、予測時間の気象予報が示す天候に基づく第二の天候係数を掛けることにより、当該予測時間における通話量を算出(予測)できる。
【0056】
例えば、現在時刻が1月2日の12時とする。また、所定の時間は3時間かつ予測の単位時間は10分に設定されているとする。この場合、予測部264は、前日である1月1日の12時から15時までの期間の、晴天時を基準として直された過去の単位時間別通話量(ここでは、10分ごとの、晴天時を基準として直された通話量)を選択する。予測部264は、選択した過去の単位時間別通話量に、予測時間における気象予報が示す天候に基づく第二の天候係数を乗算し、予測時間の通話量(すなわち予測通話量)を算出する。予測部264は、予測対象の12時から15時までの10分ごとに、予測通話量を算出する。このとき、予測部264は、現在時刻から所定の時間後までの単位時間ごとの通話量(予測通話量)として、単位時間の長さに対する通話時間の長さの割合を示す通話率を算出してもよい。
【0057】
なお、予測部264は、通信部220により受信する気象情報に基づいて、気象予報が更新される都度、現在時刻から所定の時間後までの通話量の予測の処理を行ってもよい。予測部264は、予測の処理を行った後、予測通話量を表示制御部266に出力する。
【0058】
(表示制御部266)
表示制御部266は、表示装置30に出力させる各種画面を生成する機能を有する。また、表示制御部266は、生成した画面を表示装置30に出力することにより、生成した画面の表示装置30による表示を制御する。
【0059】
例えば、表示制御部266は、予測部264により予測された、現在時刻から所定の時間後までの単位時間別の通話量を示す予測通話量の表示(例えば、10分ごとの通話量のグラフ)を含む、通話量推移画面を、管制卓ごとに生成する。このとき、表示制御部266は、予め設定された時間期間分の現在時刻からの過去の通話量を示す通話量実績の表示を含めて、上記通話量推移画面を生成してもよい。さらに、表示制御部266は、複数の管制卓の通話量推移画面を、一画面で一覧可能な態様で表示する通話量推移一覧画面を生成する。表示制御部266は、上記通話量推移画面および通話量推移一覧画面を、表示装置30に表示させる。表示制御部266により生成される各画面の具体例は、後に動作例の中で詳細に説明する。
【0060】
また、表示制御部266は、表示装置30に表示させている各画面上で、管理管制官等のユーザによる操作が表示装置30により検出された場合には、当該操作に基づいて、各画面の表示を変更または更新させる制御を行ってもよい。例えば、表示制御部266は、ユーザの選択操作に基づいて、通話量推移一覧画面上に表示された複数の通話量推移画面のうち、選択された通話量推移画面の表示サイズを、選択されなかった通話量推移画面よりも大きいサイズに変化させてもよい。
【0061】
管理管制官は、表示装置30に表示される通話量推移画面および通話量推移一覧画面により、各管制部の管制卓10ごとに、管制官の過去の通話量実績と、管制官の未来の通話量の予測結果を閲覧することが出来る。これにより、管理管制官は、例えばある管制卓の管制官の通話量が閾値を超える場合や、増加傾向にあるような通話量の予測結果が表示された場合には、当該管制官が担当するセクターの交通量が、適正な交通量を上回る可能性が高いと判断することが出来る。さらに、管理管制官は、実際に交通量が増加して当該管制官の通話量が管制官の処理能力を超えて増加してしまう前に、交通流制御を実施するか否かの判断を行うことが出来る。
【0062】
以上、図2を参照して、本実施形態による情報処理装置20の機能構成例を説明した。続いて、表示装置30の機能構成例を説明する。
【0063】
<2-3.表示装置30>
表示装置30は、上記で説明したように、航空交通管理センター1に設置され、情報処理装置20の制御に従って各種情報を表示する機能を有する。本実施形態では、表示装置30は、航空交通管理センター1に設置される制御卓により実現される。このような表示装置30は、表示部の一例である。
【0064】
また、表示装置30は、他の装置と通信を行う通信機能、および、管理管制官等のユーザの操作を受け付ける操作部の機能を有する。例えば、表示装置30は、情報処理装置20から、情報処理装置20により生成された通話量推移画面および通話量推移一覧画面を受信する。表示装置30は、情報処理装置20の制御に従って、当該通話量推移画面および通話量推移一覧画面を表示する。また、表示装置30は、操作部において管理管制官の操作が検出された場合には、操作検出結果を情報処理装置20に送信する。情報処理装置20は、表示装置30から受信した操作検出結果に応じて、表示装置30に表示させる画面を変更または更新する制御を行う。
【0065】
以上、本実施形態による表示装置30の機能構成例を説明した。続いて、図3および図4を参照して、本実施形態による情報処理システムの動作例を説明する。
【0066】
<3.動作例>
図3は、本実施形態による情報処理システムの第一の動作例を説明するフローチャート図である。本動作例は、情報処理装置20のデータ処理部262による、管制官の単位時間別通話量等のデータの算出、加工および記憶部240への格納の処理が行われる際の動作例である。また、図4は、本実施形態による情報処理システムの第二の動作例を説明するフローチャート図である。本動作例は、情報処理装置20の予測部264による管制官の通話量の予測の処理、および、表示制御部266による予測結果の表示制御が行われる際の動作例である。
【0067】
本実施形態による情報処理システムは、まず、図3に示した第一の動作例に沿って動作する。本情報処理システムが第一の動作例に沿って動作することにより、情報処理装置20の予測部264による管制官の通話の予測の処理に必要なデータが記憶部240に蓄積される。続いて、本実施形態による情報処理システムは、図4に示した第二の動作例に沿って動作する。なお、予測部264による予測の処理に必要なデータが既に記憶部240に蓄積された状態であれば、本情報処理システムは、図3に示した第一の動作例と、図4に示した第二の動作例のそれぞれに沿って、平行して動作処理を行ってもよい。
【0068】
まず、図3を参照して、第一の動作例を説明する。情報処理装置20の通信部220は、各管制卓10から通話データを取得する。並行して、通信部220は、気象情報サーバ40から気象情報を取得する(S103)。通信部220は、取得した通話データおよび気象情報をデータ処理部262に出力する。
【0069】
次いで、データ処理部262は、上記通話データおよび気象情報に基づいて、管制官の単位時間別通話量を算出する。さらに、データ処理部262は、算出された上記管制官の単位時間別通話量を、第一の天候係数を用いて、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量に加工する(S106)。
【0070】
次に、データ処理部262は、S106で加工された、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量と、加工前の過去の単位時間別通話量を示す通話量実績を、それぞれの通話が行われた日時情報と関連付けて記憶部240に格納する。このようにして、記憶部240に、予測部264による予測に用いられる、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量等のデータが蓄積される(S109)。
【0071】
以上、図3を参照して、本実施形態による情報処理システムの第一の動作例を説明した。続いて、図4を参照して、本実施形態による情報処理システムの第二の動作例を説明する。なお、本動作例では、現在時刻が12時であり、所定の時間は予め3時間に設定されているものとする。また、単位時間は10分であるとする。
【0072】
まず、通信部220は、現在時刻から所定の時間後までの気象予報を、気象情報サーバ40から取得する。通信部220は、取得した気象予報を制御部260に出力する(S123)。本動作例では、通信部220は、12時から15時までの気象予報を気象情報サーバ40から取得し、制御部260に出力する。
【0073】
次に、予測部264は、記憶部240を参照して、予測時間ごとに対応する過去の期間を特定し、当該期間の基準天候に対応付けられた単位時間別通話量を取得する(S126)。本動作例では、予測部264は、記憶部240を参照して、12時から15時までの10分ごとの期間に対応する、前日の12時から15時までの10分ごとの、基準天候に対応付けられた単位時間別通話量を取得する。
【0074】
次いで、予測部264は、通信部220から出力された現在時刻から所定の時間後までの気象予報と、S126で取得された、予測時間に対応する過去の、基準天候に関連付けられた単位時間別通話量と、を用いて、現在時刻から所定の時間後までの管制官の通話量を予測する(S129)。本動作例では、予測部264は、12時から15時までの10分ごとに、管制官の通話時間の長さの比率を示す通話率を、管制官の通話量として予測する。
【0075】
次に、表示制御部266は、予測部264により予測された予測通話量に基づいて、管制卓ごとに通話量推移画面を生成する(S131)。このとき、表示制御部266は、生成した複数の通話量推移画面を含む通話量推移一覧画面をさらに生成してもよい。また、表示制御部266は、予測通話量に加えて、予め設定された時間期間分の現在時刻からの過去の通話量を示す通話量実績の表示を含めて、通話量推移画面を生成してもよい。
【0076】
図5は、表示制御部266により生成される通話量推移画面の一例を示す説明図である。表示制御部266は、管制官に対応付けられた管制卓ごとに、図5に示したような通話量推移画面を生成する。
【0077】
図5に示した例では、通話量推移画面D6には、9時から15時までの各時刻を横軸とし、通話率を縦軸とした通話量推移グラフが表示されている。通話量推移画面D6の上部左側には、現在時刻が12時であることが示されている。また、通話量推移グラフの中央上部には、当該通話量推移画面に対応付けられた管制卓10を示す、管制卓10の識別番号が表示されている。さらに、上部右側には、単位時間が10分であることが示されている。従って、通話量推移画面D6に表示された上記通話量推移グラフは、現在時刻である12時を基点に、過去3時間(9時まで)と、未来3時間(15時まで)の期間の、10分ごとの通話率の実績および予測を示したものであることが理解される。上記通話量推移グラフの縦棒の各々は、10分ごとの管制官の通話率の実績または予測値を示している。管理管制官は、このような通話量推移画面の表示により、管制卓10ごとに、現在時刻から所定の時間後までの管制官の予測通話量、および、通話量実績を監視することが出来る。
【0078】
図5に示した例では、表示制御部266は、上記通話量推移グラフの複数の縦棒のうち、過去の通話量実績を示している9時から12時の間の縦棒と、予測通話量を示している12時から15時の縦棒とを、異なる色で表示している。これにより、管理管制官は、通話量推移グラフ上のどこまでが実際の通話量実績の表示であり、どこからが情報処理装置20により予測された予測通話量の表示であるのかを、容易に区別することが出来る。
【0079】
また、表示制御部266は、管制官の処理能力に応じて予め設定された通話率の閾値に基づいて、通話量推移グラフ上に、当該閾値thを点線で表示してもよい。さらに、表示制御部266は、通話量実績および予測通話量の通話率が上記閾値を上回る場合、該当する通話率の表示を強調してもよい。図5に示した例では、通話率50%を閾値thとしていることが理解される。また、予測通話量を示す縦棒のうち、通話率50%を上回る縦棒が、通話率50%未満を示す縦棒とは異なる色で表示されていることが理解される。これにより、管理管制官は、管制官の処理能力を超える通話量が予測された時間帯を、容易に視認することが出来る。
【0080】
図6は、表示制御部266により生成される通話量推移一覧画面の一例を示す説明図である。図6に示した例では、通話量推移一覧画面LD1は、15の通話量推移画面Dを含む。通話量推移一覧画面LD1に表示された通話量推移画面Dの各々は、互いに異なる複数の管制卓10の各々の通話量実績および予測通話量を示している。通話量推移一覧画面LD1に含まれる通話量推移画面Dの数は、管理管制官が交通流制御を行う担当セクター数または管制対象空域の区分数に応じて、予め情報処理装置20に設定されていてよい。このような通話量推移一覧画面により、管理管制官の各々は、自身が担当する複数の管制対象空域に対応付けられた管制官の通話量推移を、同一画面上で監視することが出来る。
【0081】
また、表示制御部266は、上記通話量推移一覧画面に含まれる通話量推移画面のうち、単位時間別の予測通話量(例えば通話率)が所定の条件を満たす通話量推移画面を強調表示してもよい。例えば、表示制御部266は、単位時間別の予測通話量が、所定の基準値を上回る場合に、該当する通話量推移画面を強調表示してもよい。所定の基準値は、例えば上記で説明した通話率の閾値であってもよい。または、表示制御部266は、単位時間別の予測通話量が、過去の通話量実績と比較して増加傾向にある場合に、該当する通話量推移画面を強調表示してもよい。図6に示した例では、通話量推移一覧画面LD1に含まれる通話量推移画面Dのうち、通話量推移画面D6に、強調表示H1および強調表示H2が付されていることが理解される。これにより、管理管制官は、一画面で同時に監視している複数の管制卓10の通話量推移画面の中から、通話量が管制官の処理能力を超える恐れがあると予測される管制卓10を、容易に判別することが出来る。
【0082】
図4に戻って第二の動作例の説明を続ける。表示制御部266は、S131で生成した通話量推移画面および通話量推移一覧画面を、表示装置30に表示させる制御を行う(S134)。このとき、表示制御部266は、表示装置30に表示された通話量推移一覧画面において、管理管制官による選択操作が検出されたことを示す操作検出結果を表示装置30から受信した場合、選択された通話量推移画面を、表示装置30上において拡大表示させてもよい。これにより、例えば図6に示した通話量推移一覧画面LD1において、管理管制官が通話量推移画面D6を選択した場合、通話量推移画面D6が表示装置30において拡大表示される。従って、管理管制官が特定の管制卓10の通話量推移をより詳細に確認したくなった場合、視認性を向上させることができる。
【0083】
次に、予測部264は、通信部220から供給される気象予報が更新されたかを判定する。気象予報が更新された場合(S137/Yes)、S129からS134の制御が繰り返される。これにより、予測部264による予測の処理が行われた時点から、現在時刻から所定の時間後までの気象予報が変化した場合には、更新後の気象予報に基づき再度予測の処理が行われる。従って、予測部264は、常に変化する気象状況に対応した予測通話量を算出することが出来る。
【0084】
一方、気象予報が更新されていない場合(S138/No)、S140に進む。情報処理装置20または表示装置30において、通話量推移画面および通話量推移一覧画面の表示を終了する指示が入力された場合(S140/Yes)、情報処理装置20は一連の動作処理を終了する。表示を終了する指示が入力されていない場合(S140/No)、S137の処理が繰り返される。
【0085】
以上、図4を参照して、本実施形態による情報処理システムの第二の動作例を説明した。
【0086】
<4.作用効果>
上記説明した本発明によれば、多様な効果が得られる。例えば、本実施形態による情報処理装置20の予測部264は、管制官(に対応付けられた管制卓10)ごとに、現在時刻から所定の時間後までの通話量を予測する。表示制御部266は、予測部264による予測の結果に基づいて、予測通話量を含む通話量推移画面および通話量推移一覧画面を生成する。さらに、表示制御部266は、当該通話量推移画面および通話量推移一覧画面を表示装置30に表示させる。これにより、管理管制官は、表示装置30に表示される通話量推移画面および通話量推移一覧画面により、各管制部の管制卓10ごとに、管制官の過去の通話量実績と、管制官の未来の通話量の予測結果を閲覧することが出来る。さらに管理管制官は、表示された管制官の予測通話量が閾値を超える場合、または、表示された管制官の予測通話量が増加傾向にある場合には、当該管制官が担当するセクターの交通量が、適正な交通量を上回る可能性が高いと判断することが出来る。さらに、管理管制官は、実際に交通量が増加して当該管制官の通話量が管制官の処理能力を超えて増加してしまう前に、交通流制御を実施するか否かの判断を行うことが出来る。このように、情報処理装置20による管制官の予測通話量は、管理管制官が交通流制御を実施するか否かの判断材料となり得る。従って、管制官の通話量の低減に貢献することが出来る。
【0087】
また、上記説明したように、予測部264は、基準天候に対応付けられた過去の単位時間別通話量のうち、予測する期間に対応する過去の時間帯のデータを選択して、予測の処理に用いる。予測部264は、予測する期間の時間属性を考慮して予測の処理に用いる過去のデータを選択することにより、季節、曜日、および時間帯など、各セクターの交通量に影響を及ぼす条件が予測する期間に類似しているデータを、予測の処理に用い得る。これにより、通話量の予測の精度の向上が期待できる。
【0088】
また、上記説明したように、表示制御部266は、複数の管制卓10の通話量推移画面を含む通話量推移一覧画面を生成し、当該通話量推移一覧画面を表示装置30に表示させる制御を行う。これにより、管理管制官は、自身が交通流制御を担当する複数のセクターの管制官の通話量の推移を、一画面で監視することが出来る。さらに、表示制御部266は、通話量推移一覧画面上に表示された複数の通話量推移画面のうち、ユーザによる選択操作が行われた通話量推移画面の表示サイズを、選択されなかった通話量推移画面よりも大きいサイズに変化させる。これにより、管理管制官が特定の管制卓10の通話量推移をより詳細に確認したくなった場合、視認性を向上させることができる。
【0089】
さらに、上記説明したように、表示制御部266は、上記通話量推移一覧画面に含まれる複数の通話量推移画面のうち、単位時間別の予測通話量が所定の条件を満たす通話量推移画面を強調表示する。一例として、表示制御部266は、単位時間別の予測通話量が所定の基準値を上回る場合に、該当する通話量推移画面を強調表示する。他の一例として、表示制御部266は、単位時間別の予測通話量が、過去の通話量実績と比較して増加傾向にある場合に、該当する通話量推移画面を強調表示する。これにより、管理管制官は、一画面で同時に監視している複数の通話量推移画面の中から、通話量が管制官の処理能力を超える恐れがあると予測される管制卓10を、容易に判別することが出来る。
【0090】
<5.ハードウェア構成図>
以上、本発明の一実施形態を説明した。上述した、情報処理装置20による、管制官の通話量の予測、および、予測された通話量を含む画面の表示装置30への表示制御は、ソフトウェアと、情報処理装置20のハードウェアとの協働により実現される。以下では、本発明の実施形態による情報処理装置20のハードウェア構成例について説明する。管制卓10および表示装置30のハードウェア構成も、情報処理装置20のハードウェア構成と同様に実現され得る。
【0091】
なお、以下に説明する情報処理装置20のハードウェア構成例は、情報処理装置20、管制卓10および表示装置30のハードウェア構成の一例に過ぎない。したがって、情報処理装置20、管制卓10および表示装置30のそれぞれのハードウェア構成は、以下に説明する情報処理装置20のハードウェア構成から不要な構成が削除されてもよいし、新たな構成が追加されてもよい。
【0092】
図7は、本発明の一実施形態による情報処理装置20のハードウェア構成例を示す図である。情報処理装置20は、CPU1001と、ROM1002と、RAM1003と、内部バス1004と、入出力インターフェース1010と、表示装置1011と、入力装置1012と、音声出力部1013と、記憶装置1014と、ドライブ1015と、ネットワークインターフェース1016と、外部インターフェース1017と、を備えることができる。
【0093】
CPU1001は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置20内の動作全般を制御する。CPU1001が後述するROM1002、RAM1003およびソフトウェアと協働することにより、例えば、制御部260の機能が実現され得る。
【0094】
ROM1002は、CPU1001が使用するプログラムおよび演算パラメータ等を記憶する。RAM1003は、CPU1001の実行において使用するプログラム、およびその実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。
【0095】
CPU1001、ROM1002、RAM1003は、内部バス1004によって相互に接続され、さらに入出力インターフェース1010を介して後述する表示装置1011、入力装置1012、音声出力部1013、記憶装置1014、ドライブ1015、ネットワークインターフェース1016および外部インターフェース1017と接続される。
【0096】
表示装置1011は、例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)、OLED装置などの表示装置であり、映像データを映像に変換して出力する。また、入力装置1012は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、センサ、スイッチおよび制御回路などから構成され得る。また、音声出力部1013は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置であり、音声データなどを音声に変換して出力する。
【0097】
記憶装置1014は、本実施形態による記憶部240の一例として構成されたデータ記憶用の装置である。記憶装置1014は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでいてもよい。記憶装置1014は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)、あるいは同等の機能を有するメモリ等で構成される。この記憶装置1014は、ストレージを駆動し、CPU1001が実行するプログラムまたは各種データを記憶する。
【0098】
ドライブ1015は、記憶媒体用リーダライタであり、情報処理装置20に内蔵、または外付けされる。ドライブ1015は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記憶媒体に記憶されている情報を読み出して、RAM1003に出力する。また、ドライブ1015は、リムーバブル記憶媒体に情報を書き込むことも可能である。
【0099】
ネットワークインターフェース1016は、例えば、インターネットなどの通信網に接続するためのデバイス等で構成された通信インターフェースである。また、ネットワークインターフェース1016は、有線LAN(Local Area Network)または無線LAN対応通信装置であってもよいし、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0100】
外部インターフェース1017は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS-232Cポートまたは光オーディオ端子などのような外部接続機器を接続するための接続ポートで構成された接続インターフェースである。
【0101】
<6.補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0102】
例えば、上記実施形態では、表示制御部266は、現在時刻を基点に、所定の時間期間の過去の通話量実績と、所定の時間後までの予測通話量の表示を含む通話量推移画面を生成するとした。さらに、当該通話量推移画面の一例として、図5を参照して説明を行った。図5に示した通話量推移画面D6では、通話量実績および予測通話量が、単位時間ごとに棒グラフで表示されている例を説明した。しかし、本発明はかかる例に限定されない。例えば、表示制御部266は、通話量推移画面の他の一例として、折れ線グラフ等の他のグラフにより、通話量実績および予測通話量の推移を示す表示を生成してもよい。
【0103】
また、図5に示した例では、上記通話量推移画面に含まれる推移グラフにおいて、現在時刻より過去の時間期間については、通話量実績のみが棒グラフ表示されるとした。しかし、本発明は係る例に限定されない。例えば、表示制御部266は、予測通話量を示す棒グラフの縦棒の表示を生成した後に、現在時刻が当該予測通話量の時間期間に到達した場合、当該予測通話量を示す縦棒の表示に、新たに生成した、当該到達した時間期間の通話量実績を示す縦棒の表示を重畳して表示させてもよい。換言すれば、表示制御部266は、現在時刻より過去の時間期間については、過去の時間期間の単位時間ごとの始点時の時刻において予測部264により予測された予測通話量(過去の予測通話量と称する)の棒グラフに、通話量実績の棒グラフの表示を重畳表示してもよい。このような表示により、管理管制官は、過去の予測通話量に対して、実際の通話量実績が増加したか、または、減少したかを容易に比較することが出来る。このとき、上記過去の時間期間において、重畳表示された過去の予測通話量よりも通話量実績が下回っていれば、予測部264により予測された通話量よりも、実際の通話量が少なかったことが容易に認識され得る。このような表示により、管理管制官は、自身が実施した交通流制御の一効果として、管制官の通話量が予測通話量よりも減少したか否かを容易に確認することが出来る。
【0104】
また、上記実施形態では、情報処理装置20と表示装置30が、それぞれ別の装置上で実現される機能構成例を示したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理装置20の機能が、表示装置30と同一の装置上で実現されてもよい。
【0105】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本発明に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0106】
また、本実施形態による情報処理装置20の動作の処理におけるステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、情報処理装置20の動作の処理における各ステップは、フローチャートに記載した順序と異なる順序で処理されてもよく、並列的に処理されてもよい。
【0107】
また、コンピュータに内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した管制卓10または情報処理装置20が有する構成と同等の機能を発揮させるための1以上のプログラムも作成可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 航空交通管理センター
10 管制卓
20 情報処理装置
220 通信部
240 記憶部
260 制御部
262 データ処理部
264 予測部
266 表示制御部
30 表示装置
40 気象情報サーバ
図1
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図7