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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150256
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/52 20180101AFI20231005BHJP
   F24F 11/32 20180101ALI20231005BHJP
【FI】
F24F11/52
F24F11/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059268
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 純暉
(72)【発明者】
【氏名】落合 円
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AB02
3L260BA38
3L260BA52
3L260BA55
3L260BA61
3L260DA15
3L260EA09
3L260GA02
3L260GA17
(57)【要約】
【課題】本開示は、冷媒センサの寿命を利用者に気づかせやすくすることができ、安全性を向上させることのできる空気調和装置を提供する。
【解決手段】室外機10と、室外機10に冷媒配管を介して接続され被空調空間の空調を行う室内機20と、被空調空間における冷媒漏洩を検出する冷媒センサ30と、空調運転の操作を行うリモコン40と、を備え、冷媒センサ30の積算通電時間が基準時間を経過した場合、所定の期間ごとにリモコン40に警告発報するとともに、空調運転を停止するように制御する制御部50を備えている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外機と、前記室外機に冷媒配管を介して接続され被空調空間の空調を行う室内機と、前記被空調空間における冷媒漏洩を検出する冷媒センサと、空調運転の操作を行うリモコンと、を備えた空気調和装置において、
前記冷媒センサの積算通電時間が基準時間を経過した場合、前記リモコンに警告発報するとともに、空調運転を所定の期間ごとに停止させるように制御する制御部を備えている
空気調和装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記冷媒センサの積算通電時間が前記基準時間を経過した場合、空調運転を停止させるとともに、前記リモコンに前記冷媒センサの寿命に関する警告発報である旨を表示する第1の態様で警告発報し、空調運転が再開された場合は前記リモコンに第2の態様で警告発報する
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記所定の期間は、前記冷媒センサの積算通電時間が第1の基準時間を経過した場合よりも、前記冷媒センサの積算通電時間が第1の基準時間より長い第2の基準時間を経過した場合の方が短く設定されている
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記冷媒センサの積算通電時間が第1の基準時間を経過した場合は前記リモコンに警告発報しつつ空調運転を継続し、
前記冷媒センサの積算通電時間が第1の基準時間より長い第2の基準時間を経過した場合は、前記リモコンに警報発報を行い、空調運転を所定の期間ごとに停止させるように制御する
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記冷媒センサの積算通電時間が第1の基準時間を経過した場合は、前記リモコンに警告発報するとともに、報知時期に到達し、かつ、設定温度と室内温度との温度差が所定値以下の場合に空調運転を停止させ、
前記冷媒センサの積算通電時間が第1の基準時間より長い第2の基準時間を経過した場合は、報知時期に到達すれば空調運転を停止させるよう制御する
請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項6】
前記第1の基準時間は前記冷媒センサの寿命時間に比べて短い時間であり、
前記第2の基準時間は前記冷媒センサの寿命時間である
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記冷媒センサの積算通電時間が第2の基準時間よりも長い第3の基準時間を経過した場合、空調運転を禁止する
請求項6に記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1は、冷媒センサの積算通電時間が、冷媒センサの寿命時間より短い時間で事前発報するとともに、冷媒センサの寿命時間に達した場合、事後発報し、冷媒センサの寿命時間経過後に、冷媒センサが故障した場合、冷媒センサの寿命に関する報知をした後に空調運転を停止する空気調和装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6656490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、冷媒センサの寿命を利用者に気づかせやすくすることができ、安全性を向上させることのできる空気調和装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示による空気調和装置は、室外機と、前記室外機に冷媒配管を介して接続され被空調空間の空調を行う室内機と、前記被空調空間における冷媒漏洩を検出する冷媒センサと、空調運転の操作を行うリモコンと、を備えた空気調和装置において、前記冷媒センサの積算通電時間が基準時間を経過した場合、前記リモコンに警告発報するとともに、空調運転を停止するように制御する制御部を備えている。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、冷媒センサの積算通電時間が基準時間を経過した場合に、リモコンに警報発報を行うとともに、空調運転を停止するので、利用者は、空調運転の停止により、リモコンの警報発報を気づかせやすくすることができる。そのため、利用者にメンテナンス業者への連絡など、冷媒センサの寿命に対する対応処置を行わせることができ、安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態1における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクル図
図2】実施の形態1における制御構成を示すブロック図
図3図3(a)、(b)、(c)、(d)は空調運転時におけるリモコンによる警告発報の例を示す説明図
図4】実施の形態1における動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、冷媒センサの積算通電時間が、冷媒センサの寿命時間より短い時間で事前発報するとともに、冷媒センサの寿命時間に達した場合、事後発報し、冷媒センサの寿命時間経過後に、冷媒センサが故障した場合、冷媒センサの寿命に関する報知をした後に空調運転を停止する技術があった。
【0009】
しかしながら、従来の技術では、冷媒センサの寿命に関して、事前発報、寿命時発報、事後発報するものの、冷媒センサの寿命を通知をするだけでは、利用者が気づかないおそがあるという課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
本開示は、冷媒センサの寿命を利用者に気づかせやすくすることができ、安全性を向上させることのできる空気調和装置を提供する。
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態1)
以下、図1および図2を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.空気調和装置の構成]
まず、空気調和装置の構成について説明する。
図1は、空気調和装置の構成を示す冷凍サイクル図である。
図1に示すように、空気調和装置1は、室外機10と、室内機20とを備えている。室外機10には、圧縮機11、冷媒流路を切り替える四方弁12、室外熱交換器13、室外ファン14、室外絞り装置15が収容されており、これら圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外絞り装置15は、冷媒配管16により順次接続されている。
【0012】
室内機20には、室内熱交換器21、室内絞り装置22、室内ファン23がそれぞれ収容されており、室内熱交換器21および室内絞り装置22は、冷媒配管24を介して接続されている。
室外機10の圧縮機11と、室内機20の室内熱交換器21とは、液冷媒配管25およびガス冷媒配管26により接続されている。
液冷媒配管25およびガス冷媒配管26の中途部には、それぞれ冷媒遮断弁27が設けられている。
【0013】
室内機20には、冷媒の漏洩を検出するための冷媒センサ30を収容されている。なお、冷媒センサ30は、室内機20と別体に構成し、被空調空間の任意の箇所に設置するようにしてもよい。
【0014】
また、被空調空間には、空調の操作を行うリモコン40が設置されている。リモコン40は、表示部41と、操作部42と、を備えている。
表示部41は、例えば、被空調空間の設定温度、現在の室内温度、冷房、暖房、除湿などの運転種別、風向、時間などの所定の表示を行う。
操作部42は、例えば、複数の操作スイッチで構成され、設定温度、運転種別、風量、風向などの設定操作を行うことができる。
【0015】
[1-2.制御構成]
次に、本実施の形態の制御構成について説明する。
図2は、本実施の形態の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、空気調和装置は、制御部50と記憶部51とを備えている。
制御部50は、例えば、CPUやMPUなどのプログラムを実行するプロセッサおよびROM、RAMなどのメモリを備え、プロセッサが、メモリに記憶された制御プログラムを読み出して処理を実行するように、ハードウェア及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
【0016】
制御部50は、リモコン40の操作により制御プログラムに基づいて、室外機10の圧縮機11、室外絞り装置15、室外ファン14、室内機20の室内ファン23、室内絞り装置22をそれぞれ制御する。
制御部50は、冷媒センサ30による検出信号を受信し、冷媒センサ30により冷媒漏洩を検出した場合には、例えば、圧縮機11を停止し、冷媒遮断弁27を閉じるように制御する。
また、記憶部51は、例えば、リモコン40から送られる情報を記憶する。さらに、制御部50は、冷媒センサ30の通電時間を計数し、積算通電時間を算出して記憶部51に記憶させる。
【0017】
また、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間に基づいて、リモコン40による警告発報を行う。
制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が、第1の基準時間を経過したか否かを判断する。第1の基準時間は、冷媒センサ30の寿命になる前の所定の時間とされる。具体的には、例えば、冷媒センサ30の寿命が5年とした場合、第1の基準時間は、その60日前に設定される。第1の基準時間は、任意に設定することができる。
【0018】
制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間を経過したと判断した場合は、リモコン40により第1の態様による警告発報を行うように制御する。
第1の態様による警告発報は、例えば、エラーコード表示と点検を促す点検表示の点滅表示を行う。
そして、制御部50は、空調運転を停止するように制御する。このように、御部50により空調運転を停止することにより、利用者がリモコン40を確認する傾向にあると考えられるため、利用者に冷媒センサ30が寿命であることを認識させやすくなる。
【0019】
その後、利用者がリモコン40の操作部42を操作して空調運転を再開した場合には、制御部50は、エラーコード表示は行わず、点検表示の点滅表示のみを行う第2の態様により制御する。
【0020】
制御部50は、第1の基準時間を経過した場合、所定の第1の設定期間が経過すると、空調運転を停止するとともに、リモコン40により第1の態様による警告発報を行うように制御する。
ここで、第1の期間は、例えば、7日に設定される。第1の期間は、任意に設定することができる。
そして、制御部50は、空調運転を再開した場合は、リモコン40により第2の態様による警告発報を行うように制御する。
これらの動作は、第1の期間ごとに繰り返し行われる。これにより、利用者がリモコン40を確認することで、利用者に冷媒センサ30が寿命であることをより認識させやすくすることができる。
【0021】
なお、本実施の形態においては、第1の基準時間を経過した場合に空調運転を停止するように制御しているが、制御部50は、第1の基準時間を経過した場合、リモコン40による警告発報のみを行い、空調運転は継続するように制御してもよい。空調運転を停止してしまうと、利用者の快適性を損なうおそれがあるためである。また、冷媒センサ30の寿命前であり、空調運転を継続しても問題が生じないためである。
また、制御部50は、第1の基準時間を経過した後、報知時期を経過した場合は、利用者の快適性を損なわない条件下で、空調運転を停止するように制御してもよい。これにより、利用者の快適性が損なわれることを抑制できる。報知時期とは、例えば、運転再開から第1の期間経過した時期である。利用者の快適性を損なわない場合とは、例えば、リモコン40による設定温度と、室内温度あるいは室外温度との温度差が所定値以内である場合である。具体的には、冬場であれば、日中、夏場であれば、早朝や夕方などが考えられる。
【0022】
なお、冷媒センサ30が室内機20と別体に構成され、被空調空間に設置されている場合には、リモコン40による警告発報に加えて冷媒センサ30による警告発報を行う制御としてもよい。このような制御とすることにより、冷媒センサ30が寿命であることを利用者により把握させやすくなる。一方、冷媒センサ30が室内機20に内蔵されている場合は、冷媒センサ30による警告発報を行わないように制御してもよい。
また、第1の基準時間を経過した場合における警告発報は、空気調和装置を管理する集中管理センターで行うようにしてもよい。
【0023】
また、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第2の基準時間を経過したか否かを判断し、冷媒センサ30の積算通電時間が第2の基準時間を経過したと判断した場合は、制御部50は、空調運転を停止するとともに、リモコン40により第1の態様による警告発報を行うように制御する。
第2の基準時間は、冷媒センサ30の寿命である。冷媒センサ30の寿命が5年とした場合、第2の基準時間は、5年である。
【0024】
その後、利用者がリモコン40の操作部42を操作して空調運転を再開した場合には、制御部50は、エラーコード表示は行わず、点検表示の点滅表示のみを行う第2の態様により制御する。
【0025】
制御部50は、第2の基準時間を経過した場合、所定の第2の期間が経過すると、空調運転を停止するとともに、リモコン40により第1の態様による警告発報を行うように制御する。
ここで、第2の期間は、例えば、1日に設定される。第2の設定時間は、任意に設定することができる。
そして、制御部50は、空調運転を再開した場合は、リモコン40により第2の態様による警告発報を行うように制御する。
これらの動作は、第2の期間ごとに繰り返し行われる。これにより、利用者がリモコン40を確認することで、利用者に冷媒センサ30が寿命であることをより認識させやすくすることができる。
【0026】
また、制御部50は、第3の基準時間を経過した場合には、空気調和装置の運転を禁止するように制御する。
第3の基準時間は、第2の基準時間より長い時間とされており、例えば、冷媒センサ30の寿命より6ヶ月から2年程度の範囲に設定される。
第3の基準時間を経過した場合には、冷媒センサ30が正常に動作する保証がないため、安全のために空気調和装置の運転を禁止するものである。
【0027】
また、制御部50は、リモコン40等の特殊操作がされたことを検出すると、冷媒センサ30の積算通電時間をリセットできる。リモコン40等の特殊操作とは、例えば、リモコンで複数のボタンを所定時間継続的に同時押しする操作などである。
制御部50は、冷媒センサ30から冷媒漏洩の検出信号を受信した場合、圧縮機11を停止させ、空調運転を停止させ、室内ファン23を回転駆動させる。これにより、被空調空間内に漏洩した冷媒を攪拌できる。その後、制御部50は、ブレーカーを落とした後に復帰したことを検出し、かつ、リモコン40等の特殊操作がされたことを検出するまで、空調運転を再開できないよう制御する。換言すると、上記操作が行われるまで、空調運転を再開できないようにすることで、冷媒漏洩後の適切な対策が施されていない状態で、利用者の操作により自由に空調運転を再開されることを抑制することができる。
【0028】
制御部50は、冷媒センサ30の異常状態を検出すると、圧縮機11を停止させ、空調運転を停止させる。冷媒センサ30の異常状態とは、例えば、冷媒センサ30の電圧値が異常値である等である。制御部50は、冷媒センサ30の異常状態の検出後、ブレーカーを落とした後に復帰させたことを検出するまで、空調運転を再開できないよう制御する。換言すると、上記操作が行われるまで、空調運転を再開できないようにすることで、冷媒センサ30の点検や交換がされない状態で、利用者の操作により自由に空調運転が再開されることを防げる。
冷媒漏洩の検出、冷媒センサ30の異常状態の検出、冷媒センサ30の寿命状態の順に、安全対策の重要性が高いため、空調運転が停止された状態から空調運転を復帰する条件を、冷媒漏洩が検出された場合を最も厳しくし、次いで、冷媒センサ30の異常状態の検出時、冷媒センサ30の寿命状態の検出時の順に緩和させている。これにより、利用者の利便性と、安全性と、を両立することができる。
【0029】
図3は、空調運転時におけるリモコン40による警告発報の例を示す説明図である。
図3(a)に示すように、空調運転中は、表示部41に設定温度、運転モードなどの所定の情報が表示されている。
そして、冷媒センサ30の積算通電時間が、第1の基準時間、または、第2の基準時間を経過した場合、空調運転を停止するとともに、図3(b)に示すように、第1の態様による警告発報である、点検を促すとともに、エラーコードを示す警告表示60が表示される。
【0030】
また、図3(b)の状態から、「運転/停止」ボタンを操作して、空調運転が再開された場合、図3(c)に示すように、第2の態様による警告発報である点検を促す警告表示60のみが点滅表示される。
そして、図3(c)の状態から、「運転/停止」ボタンを操作して、空調運転が停止した状態では、図3(d)に示すように、点検を促す警告表示60が点滅表示される。
【0031】
[1-2.動作]
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図4は、実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
空気調和装置を設置した場合、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間の計数を開始する(ST1)。
制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間を経過したか否かを判断する(ST2)。
制御部50は、第1の基準時間を経過したと判断した場合(ST2:YES)、空調運転を停止し、点検を促すとともにエラーコードを表示する第1の態様で警告発報を行う(ST3)。
【0032】
そして、リモコン40により、空調運転がON操作された場合は(ST4:YES)、制御部50は、空調運転を再開するとともに、点検を促す警告表示60のみを行う第2の態様で警報発報を行う(ST5)。
運転再開から、第1の期間が経過した場合は(ST6:YES)、空調運転を停止するとともに、第1の態様で警報発報を行う(ST3)。この動作は、第1の期間が経過するごとに繰り返して行われる。
【0033】
制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第2の基準時間を経過したか否かを判断し(ST7)、第2の基準時間を経過したと判断した場合は(ST7:YES)、空調運転を停止するとともに、点検を促すとともにエラーコードを表示する第1の態様で警告発報を行う(ST8)。
そして、リモコン40により、空調運転がON操作された場合は(ST9:YES)、制御部50は、空調運転を再開するとともに、点検を促す警告表示60のみを行う第2の態様で警報発報を行う(ST10)。
運転再開から、第2の期間が経過した場合は(ST11:YES)、空調運転を停止するとともに、第1の態様で警報発報を行う(ST8)。この動作は、第2の期間が経過するごとに繰り返して行われる。
【0034】
そして、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第3の基準時間を経過したと判断した場合(ST12:YES)、空気調和装置の運転を禁止するように制御する(ST13)。
【0035】
[1-3.効果等]
以上説明したように、本実施の形態によれば、室外機10と、室外機10に冷媒配管を介して接続され被空調空間の空調を行う室内機20と、被空調空間における冷媒漏洩を検出する冷媒センサ30と、空調運転の操作を行うリモコン40と、を備え、冷媒センサ30の積算通電時間が基準時間を経過した場合、リモコン40に警告発報するとともに、空調運転を所定の期間ごとに停止させるように制御する制御部50を備えている。
これにより、冷媒センサ30の積算通電時間が基準時間を経過した場合に、リモコン40に警報発報を行うとともに、空調運転を停止するので、利用者は、空調運転の停止により、リモコン40の警報発報を気づかせやすくすることができる。そのため、利用者にメンテナンス業者への連絡など、冷媒センサ30の寿命に対する対応処置を行わせることができ、安全性の向上を図ることができる。
【0036】
また、本実施の形態によれば、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が基準時間を経過した場合、空調運転を停止させるとともに、リモコン40に冷媒センサ30の寿命に関する警告発報である旨を表示する第1の態様で警告発報し、空調運転が再開された場合はリモコン40に第2の態様で警告発報する。
これにより、空調運転を停止させる場合に、リモコン40に冷媒センサ30の点検を促す警告と、エラーコードとを表示させることができ、空調運転を停止した場合に、利用者がリモコン40を確認した際にのみエラーコードを確認させることができる。そして、空調運転を再開した場合は、警告の点滅表示のみを行うことで、点検が必要な状態であることを利用者に認識させることができる。
【0037】
また、本実施の形態によれば、所定の期間は、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間を経過した場合よりも、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間より長い第2の基準時間を経過した場合の方が短く設定されている。
これにより、冷媒センサ30の寿命時間に比べて短い時間である第1の基準時間を経過した場合は、冷媒センサ30の寿命まで時間があるので、長い所定の期間での空調運転を停止させる警告発報を行うことで、利用者の利便性が損なわれることを抑制できる。一方、第2の基準時間を経過した場合は、冷媒センサ30の寿命を超えているので、短い所定の期間ごとに空調運転を停止させる警報発報を行うことで、利用者に気づかせやすくなる。換言すると、利用者の利便性と、安全性と、を両立させることができる。
【0038】
また、本実施の形態によれば、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間を経過した場合はリモコン40に警告発報しつつ空調運転を継続し、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間より長い第2の基準時間を経過した場合は、リモコン40に警報発報を行い、空調運転を所定の期間ごとに停止させるように制御する。
これにより、空調運転を停止させると、利用者の快適性を損なうおそれがあるため、第2の基準時間を超えるまでは、空調運転の停止制御を行わないことで、利用者の快適性を確保することができる。一方、第2の基準時間を経過した場合は、冷媒センサ30の寿命を超えているので、短い所定の期間ごとに空調運転を停止させる警報発報を行うことで、利用者に気づかせることができる。換言すると、利用者の利便性と、安全性と、を両立させることができる。
【0039】
また、本実施の形態によれば、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間を経過した場合は、リモコン40に警告発報するとともに、報知時期に到達し、かつ、設定温度と室内温度との温度差が所定値以下の場合に空調運転を停止させ、冷媒センサ30の積算通電時間が第1の基準時間より長い第2の基準時間を経過した場合は、報知時期に到達すれば空調運転を停止させるよう制御する。
これにより、空調運転を停止させると、利用者の快適性を損なうおそれがあるが、設定温度と室内温度との温度差が所定値以下の利用者の快適性を損なわない場合には、空調運転を停止することで、利用者の快適性を損なわない空調運転を行うことができる。一方、第2の基準時間を経過した場合は、冷媒センサ30の寿命を超えているので、短い所定の期間ごとに空調運転を停止させる警報発報を行うことで、利用者に気づかせることができる。
【0040】
また、本実施の形態によれば、制御部50は、冷媒センサ30の積算通電時間が第2の基準時間よりも長い第3の基準時間を経過した場合、空調運転を禁止する。
これにより、冷媒センサ30の寿命を経過した第3の基準時間を経過した場合は、空調運転を禁止することで、冷媒センサ30が正しく動作しないおそれがある状態での空調運転が禁止されるので、安全性を向上させることができる。
【0041】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1で説明した各要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0042】
実施の形態1では、第1の態様による警告発報の一例として、エラーコード表示と点検を促す点検表示の点滅表示を行う制御を説明したが、本開示はこれに限られない。例えば、エラーコード表示のみとしても良いし、冷媒センサ30の寿命に関するエラーである旨を明示的に示しても良い。要するに、冷媒センサ30の寿命に関する警告発報である旨を、サービスマンや利用者が把握できる表示態様であれば良い。
実施の形態1では、第2の態様による警告発報の一例として、エラーコード表示は行わず、点検表示の点滅表示のみを行う制御を説明したが、本開示はこれに限られない。例えば、点検表示の点灯表示などであっても良い。
【0043】
実施の形態1では、冷媒センサ30の積算通電時間が、第1の基準時間、第2の基準時間、第1の経過時間、または、第2の経過時間が経過した後は、第1の警告発報を行うとともに、空調運転を停止し、その後、空調運転が再開された後、第2の警告発報を行う構成を説明したが、本開示はこれに限られない。第1の基準時間、または、第2の基準時間を経過した場合と、空調運転がされたされた場合と、の警告発報の内容が同じであっても良い。
実施の形態1では、第2の基準時間は冷媒センサ30の寿命時間であり、第3の基準時間は、冷媒センサ30の寿命時間よりも長い時間であると説明した。本開示はこれに限られない。例えば、第2の基準時間は、冷媒センサ30の寿命時間よりも前の時間であり、第3の基準時間は、冷媒センサ30の寿命時間であっても良い。一例として、第1の基準時間は、冷媒センサ30の寿命時間の60日前、第2の基準時間は、冷媒センサ30の寿命時間の10日前、第3の基準時間は、冷媒センサ30の寿命時間であっても良い。
【0044】
実施の形態1では、室外機10と、室内機20と、リモコン40と、冷媒センサ30とを1つの制御部50により制御する構成としたが、本開示はこれに限定されない。例えば、室外機10を制御する室外制御部、室内機20を制御する室内制御部、リモコン40を制御するリモコン制御部、冷媒センサ30を制御するセンサ制御部をそれぞれ設置し、室内制御部により、冷媒センサ30の積算通電時間の計数、リモコン40への警告発報制御を行うようにしてもよい。
また、冷媒センサ30の積算通電時間の計数は、センサ制御部で行い、リモコン制御部は、センサ制御部からの積算通電時間に基づいて、警告発報制御を行うようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本開示に係る空気調和装置は、冷媒センサの積算通電時間が基準時間を経過した場合に、リモコンに警報発報を行うとともに、空調運転を停止するので、利用者は、空調運転の停止により、リモコンの警報発報を気づかせやすくすることができ、利用者に冷媒センサの寿命に対する対応処置を行わせることができ、安全性の向上を図ることができる空気調和装置として好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 空気調和装置
10 室外機
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外熱交換器
14 室外ファン
15 室外絞り装置
16 冷媒配管
20 室内機
21 室内熱交換器
22 室内絞り装置
23 室内ファン
24 冷媒配管
25 液冷媒配管
26 ガス冷媒配管
27 冷媒遮断弁
30 冷媒センサ
40 リモコン
41 表示部
42 操作部
50 制御部
51 記憶部
図1
図2
図3
図4