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  • 特開-フィルムの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150407
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】フィルムの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 27/00 20060101AFI20231005BHJP
   B29C 55/08 20060101ALI20231005BHJP
   B29C 55/12 20060101ALI20231005BHJP
   F16C 13/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
B65H27/00 B
B29C55/08
B29C55/12
B65H27/00 A
F16C13/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059507
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】100131705
【弁理士】
【氏名又は名称】新山 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】安保 友博
(72)【発明者】
【氏名】中村 辰夫
(72)【発明者】
【氏名】山岡 和也
(72)【発明者】
【氏名】瀬川 昇平
【テーマコード(参考)】
3F104
3J103
4F210
【Fターム(参考)】
3F104AA03
3F104BA10
3F104EA11
3F104JB01
3F104JC00
3F104JD11
3J103AA02
3J103AA13
3J103FA09
3J103GA02
3J103GA32
3J103HA02
3J103HA11
3J103HA54
4F210AJ08
4F210AR06
4F210QA02
4F210QC03
4F210QC05
4F210QG01
4F210QG18
4F210QW21
4F210QW36
(57)【要約】
【課題】搬送ロールによるフィルムのキズ(欠陥)の発生を抑制するフィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】フィルムの製造方法は、延伸炉10によって、フィルムF1を加熱して延伸する延伸工程と、複数のロールによって、延伸炉10から出力されたフィルムF1を搬送する搬送工程と、搬送されたフィルムF1に保護フィルムF2,F3を貼合する貼合工程とを備える。搬送工程における複数のロールのうち延伸炉10に最も近い最前段ロール21の表面は、下記条件(1)~(3)の全てを満たす。
(1)硬度が1000HV以上2200HV以下である。
(2)電気抵抗率が10Ω・cm以上1012Ω・cm以下である。
(3)熱伝導率が0.15W/(m・k)以上0.25W/(m・k)以下である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
延伸炉によって、フィルムを加熱して延伸する延伸工程と、
複数のロールによって、前記延伸炉から出力された前記フィルムを搬送する搬送工程と、
搬送された前記フィルムに保護フィルムを貼合する貼合工程と、
を備え、
前記搬送工程における前記複数のロールのうち前記延伸炉に最も近い最前段ロールの表面は、下記条件(1)~(3)の全てを満たす、
フィルムの製造方法。
(1)硬度が1000HV以上2200HV以下であり、
(2)電気抵抗率が10Ω・cm以上1012Ω・cm以下であり、
(3)熱伝導率が0.15W/(m・k)以上0.25W/(m・k)以下である。
【請求項2】
前記最前段ロールの表面は、ダイヤモンドライクカーボンDLC膜で構成されている、請求項1に記載のフィルムの製造方法。
【請求項3】
前記最前段ロールの表面は、下記条件(4)~(6)の全てを満たす、請求項1または2に記載のフィルムの製造方法。
(4)10点平均粗さRzjisが0.3<Rzjis<1.0であり、
(5)算術平均粗さRaが0<Ra≦1.0であり、
(6)最大高さRzが0.3<Rz<1.0である。
【請求項4】
前記フィルムのガラス転移温度は、前記延伸炉の最高温度よりも低く、
前記フィルムのガラス転移温度と前記延伸炉の最高温度との差は、5度以上50度以下である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルムの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイの光学フィルム等に適用される樹脂性のフィルムが広く知られている。特許文献1には、このような樹脂性のフィルムの製造方法として、光学フィルムの製造方法が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の光学フィルムの製造方法は、
・樹脂および溶媒を攪拌し、支持体上に流延するドープを調製する攪拌調製工程と、
・調製されたドープを支持体上に流延し、乾燥固化または冷却凝固させて、流延膜としてのウェブを形成する流延工程と、
・ウェブを支持体から剥離する剥離工程と、
・ウェブを乾燥する乾燥工程と、
・ウェブを延伸する延伸工程(例えば、ウェブの両側縁部をクリップ等で固定して延伸するテンター方式)と、
・製膜された光学フィルムを搬送しながら、その幅手方向の両端部を、スリッターによって切断する切断工程と、
・光学フィルムを、巻取装置によって巻き取り、光学フィルムの元巻(フィルムロール)を得る巻取工程と、
を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2019/239625号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなフィルムの製造方法では、工程内または工程間のフィルムの搬送において、ロールによってフィルムをサポートする。このとき、搬送ロールによって、フィルムに微細なキズ(欠陥)が発生することがある。
【0006】
このようなフィルムの微細なキズは、延伸工程の加熱および延伸によって消失または軽減される。よって、延伸工程後において、搬送ロールによるフィルムに微細なキズの発生を抑制することが望まれる。
【0007】
本発明は、搬送ロールによるフィルムのキズ(欠陥)の発生を抑制するフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るフィルムの製造方法は、延伸炉によって、フィルムを加熱して延伸する延伸工程と、複数のロールによって、前記延伸炉から出力された前記フィルムを搬送する搬送工程と、搬送された前記フィルムに保護フィルムを貼合する貼合工程と、を備える。前記搬送工程における前記複数のロールのうち前記延伸炉に最も近い最前段ロールの表面は、下記条件(1)~(3)の全てを満たす。
(1)硬度が1000HV以上2200HV以下である。
(2)電気抵抗率が10Ω・cm以上1012Ω・cm以下である。
(3)熱伝導率が0.15W/(m・k)以上0.25W/(m・k)以下である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、搬送ロールによるフィルムのキズ(欠陥)の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るフィルムの製造における延伸工程、搬送工程および貼合工程を示す概略側面図である。
図2図1に示す搬送工程における第1搬送ロールの概略斜視図である。
図3図2に示す第1搬送ロールの表面の一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。なお、各図面において同一または相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。また、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
【0012】
本実施形態に係るフィルムの製造方法は、上述同様に、例えば、
・樹脂および溶媒を攪拌し、支持体上に流延するドープを調製する攪拌調製工程と、
・調製されたドープを支持体上に流延し、乾燥固化または冷却凝固させて、流延膜としてのフィルムを形成する流延工程と、
・フィルムを支持体から剥離する剥離工程と、
・フィルムを乾燥する乾燥工程と、
・フィルムを延伸する延伸工程と、
・フィルムを搬送する搬送工程と、
・フィルムに保護フィルムを貼合する貼合工程と、
・フィルムを搬送しながら、その幅手方向の両端部を、スリッターによって切断する切断工程と、
・フィルムを巻き取り、フィルムの元巻(フィルムロール)を得る巻取工程と、
を含む。
【0013】
この製造方法が適用されるフィルムとしては、光学フィルム等が挙げられる。
【0014】
撹拌調製工程では、少なくとも樹脂および溶剤を撹拌し均一なドープを作製する。撹拌調製工程で使用する樹脂は、溶剤に可溶な任意の樹脂が選択される。具体的にはシクロオレフィン系樹脂(COP)、ポリカーボネート、ポリアリレート、セルロースエステル系樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂である。
【0015】
撹拌調製工程では、樹脂を溶解可能な任意の溶剤を使用することができる。具体的にはジクロロメタンなどの含塩素溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル系溶媒などである。また樹脂溶液の均一性を損なわない範囲において、単独では樹脂を溶解しない貧溶媒を添加することが可能である。
【0016】
撹拌調製工程では、第三成分として溶剤に可溶な添加剤を加えることが可能である。例えば、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤などである。
【0017】
流延工程では、撹拌調製工程で調製されたドープを送液し、支持体上に流延する。支持体上に流延したドープを既知の方法で厚み調整を行い塗膜の厚みを調整する。得られた塗膜を支持体上で加熱し、フィルムが剥離可能となる程度まで溶剤を除去する。溶媒を蒸発させるには、フィルム側から風を吹かせる方法や、支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があり、適宜単独であるいは組み合わせて用いればよい。
【0018】
支持体はドープに対して耐性のある材料を使用することができる。具体的にはポリエチレンテレフタレート製フィルムである。フィルムは張力をかけた状態で使用される。
【0019】
上記の流延工程にて、支持体上でフィルムが剥離可能な膜強度となるまで乾燥固化あるいは冷却凝固させた後、剥離工程ではフィルムを自己支持性を持たせたまま、支持体から剥離する。
【0020】
なお剥離時点での支持体上でのフィルムの残留溶媒量は、乾燥条件の強弱、支持体の長さ等により5~20重量%の範囲であることが好ましい。これよりも多いと後の乾燥工程での乾燥に負荷が掛かるため生産性が課題となる。またこれよりも少ないと流延工程でフィルムが支持体から自然剥離する等の問題が生じる場合がある。
【0021】
なお残留溶媒量は下記式で定義する。
残留溶媒量(重量%)=(フィルムの加熱処理前重量‐フィルムの加熱処理後重量)/(フィルムの加熱処理前重量)×100
ここで残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは150℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
【0022】
以下では、延伸工程、搬送工程および貼合工程について詳細に説明する。
【0023】
図1は、本実施形態に係るフィルムの製造方法における延伸工程、搬送工程および貼合工程を示す概略側面図である。
【0024】
(延伸工程)
延伸炉(テンター炉)10によって、フィルムF1を加熱し、1方向または2方向にフィルムF1を延伸する。延伸方式としては、特に限定されないが、例えばフィルムの両側縁部をクリップ等で固定して延伸するテンター方式が挙げられる。
【0025】
延伸炉10の温度は、フィルムF1の種類によって決定されればよい。延伸炉10の温度は、フィルムF1が熱分解しない範囲においてフィルムF1のガラス転移温度が延伸炉10の最高温度よりも低くなるように、例えばフィルムF1のガラス転移温度と延伸炉10の最高温度との差が5度以上50度以下となるように、設定される。
例えば、フィルムF1がポリカーボネートフィルム(ガラス転移温度154度)である場合、延伸炉10の温度は159度~189度(最高温度189度)に設定される。
【0026】
(搬送工程)
複数のロールによって、延伸炉10から出力されたフィルムF1を搬送する。図1の例では、複数のロールは、第1搬送ロール21と、第2搬送ロール22と、第3搬送ロール23と、張力検出ロール25と、粘着ロール27,28とを含む。
【0027】
第1搬送ロール21、第2搬送ロール22、第3搬送ロール23は、フィルムF1を搬送するロールである。張力検出ロール25は、第2搬送ロール22と第3搬送ロール23との間におけるフィルムF1の張力を検出するロールである。これにより、フィルムF1の張力を調製する。粘着ロール27は、フィルムF1の一方の面に付着した異物を吸着除去するロールであり、粘着ロール28は、フィルムF1の他方の面に付着した異物を吸着除去するロールである。
【0028】
本製造方法において製造したフィルムは適宜、任意の幅にスリットすることができる。特にテンター延伸を行った場合、フィルム端部にテンタークリップによる把持の跡が付く場合があり、安定に搬送するため当該部分をスリットすることができる。
【0029】
(貼合工程)
一対の貼合ロール31,32によって、搬送されたフィルムF1に保護フィルムF2,F3を貼合する。例えば、フィルムF1の一方の面に保護フィルムF2を貼合し、フィルムF1の他方の面に保護フィルムF3を貼合する。
【0030】
(搬送工程の詳細)
ここで、搬送ロールによって、フィルムに微細なキズ(欠陥)が発生することがある。また、比較的に長いフィルムを搬送(製造)する場合、その搬送過程で経時的にフィルムやロールの状態が変化することにより、フィルムの巻内から巻外にかけて微細なキズ(欠陥)の発生個数が増加する傾向があった。
【0031】
このようなフィルムの微細なキズは、延伸工程の加熱および延伸によって消失または軽減される。よって、延伸工程後において、搬送ロールによるフィルムに微細なキズの発生を抑制することが望まれる。
【0032】
この点に関し、本実施形態では、搬送工程における複数のロールのうち延伸炉に最も近い最前段ロールである第1搬送ロール21の表面は、下記条件(1)~(3)の全てを満たす。
(1)硬度(ビッカース硬さ)が、1000HV以上2200HV以下であり、例えば1600HVである。
(JIS Z 2244、ISO 6507-1)
(2)電気抵抗率が、10Ω・cm以上1012Ω・cm以下である。
(JIS C 2525、IEC 60468)
(3)熱伝導率が、0.15W/(m・k)以上0.25W/(m・k)以下であり、例えば0.2W/(m・K)である。
(JIS A 1412、ISO 8302)
【0033】
図2は、図1に示す搬送工程における第1搬送ロール21の概略斜視図であり、図3は、図2に示す第1搬送ロール21の表面の一部拡大断面図である。図2に示すように、第1搬送ロール21は、円柱状または円筒状のボディ21bと、ボディ21bの表面のコーティング膜21aとで構成されていてもよい。
ボディ21bの材料としては、例えば鉄、アルミ等の金属材料が挙げられる。ボディ21bのロール径はΦ118mm程度であればよい。
コーティング膜21aの材料としては、上記条件(1)~(3)を満たす材料、例えばダイヤモンドライクカーボンDLC膜が挙げられる。コーティング膜21aの厚さは3μm程度であればよい。なお、コーティング膜21aは、同じ材料または異なる材料の複数の膜が重なっていてもよい。
【0034】
また、図3に示すように、第1搬送ロール21の表面は、凹凸構造を有する。例えば、第1搬送ロール21の表面は、下記条件(4)~(6)を満たすと好ましい。
(4)10点平均粗さRzjisが、0.3<Rzjis<1.0である。
(5)算術平均粗さRaが、0<Ra≦1.0である。
(6)最大高さRzが、0.3<Rz<1.0である。
(JIS B 0601-2001、ISO 4287-1997)
【0035】
以上説明したように、本実施形態のフィルムの製造方法によれば、延伸工程から貼合工程までの搬送工程における複数のロールのうち、延伸炉10に最も近い最前段ロールである第1搬送ロール21の表面が、上記条件(1)~(3)を満たす。これにより、第1搬送ロール21によるフィルムF1のキズ(欠陥)の発生を抑制することができる。
【0036】
具体的には、本実施形態のフィルムの製造方法によれば、第1搬送ロール21の表面の電気抵抗率が小さいので、第1搬送ロール21が帯電し難く、第1搬送ロール21の表面に異物が付き難い。これにより、第1搬送ロール21によるフィルムF1のキズ(欠陥)の発生を抑制することができる。また、比較的に長いフィルムF1であっても、フィルムF1の巻内から巻外にかけてキズ(欠陥)の発生個数の増加を抑制することができる。
【0037】
また、本実施形態のフィルムの製造方法によれば、第1搬送ロール21の表面の熱伝導率が小さいので、延伸炉10によって加熱および延伸されたフィルムF1に第1搬送ロール21が接触する際、フィルムF1の収縮等を低減することができ、収縮等に起因するフィルムF1のシワの発生を抑制することができる。これにより、シワの発生によるフィルムF1のキズ(欠陥)の発生を抑制することができる。また、比較的に長いフィルムF1であっても、フィルムF1の巻内から巻外にかけてキズ(欠陥)の発生個数の増加を抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態のフィルムの製造方法によれば、第1搬送ロール21の表面が凹凸構造を有する。例えば、第1搬送ロール21の表面の10点平均粗さRzjis、算術平均粗さRaおよび最大高さRzが、上記条件(4)~(6)を満たす。これにより、図3に示すように、第1搬送ロール21の表面に付着する異物Xが、凹凸構造の谷部に位置し、フィルムF1に接触することを低減することができる。そのため、フィルムF1のキズ(欠陥)の発生を抑制することができる。
【0039】
ところで、一般に、延伸炉10に最も近い最前段ロールである第1搬送ロール21には、他のロールと比較して異物が多く付着する傾向があるため、1つのフィルムロールを製造するごとに、第1搬送ロール21の表面をポリッシング研磨して、異物を除去することが行われる。そのため、第1搬送ロール21の表面の最大高さRzが経時的に小さくなってしまう。
【0040】
この点に関し、本実施形態のフィルムの製造方法によれば、第1搬送ロール21の表面の硬度が比較的に硬いので、摩耗に強い。これにより、ポリッシング清掃による第1搬送ロール21の表面の最大高さRzの経時的な低減を抑制することができる。
【0041】
なお、上述したように、そもそも第1搬送ロール21の表面に異物が付着し難いので、
例えばアルコール拭きのみとしてもよい。このように、ポリッシング清掃を行わない、或いはポリッシング清掃の回数を減らすことにより、第1搬送ロール21の表面の最大高さRzの経時的な低減をより抑制することができる。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変更および変形が可能である。
【符号の説明】
【0043】
10 延伸炉(テンター炉)
21 第1搬送ロール(最前段ロール)
21a コーティング膜(表面)
21b ボディ
22 第2搬送ロール
23 第3搬送ロール
25 張力検出ロール
27,28 粘着ロール
31,32 貼合ロール
F1 フィルム
F2,F3 保護フィルム
図1
図2
図3