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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150450
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】継手及び配管構造
(51)【国際特許分類】
   F16L 27/02 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
F16L27/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059559
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】澤田 浩幸
【テーマコード(参考)】
3H104
【Fターム(参考)】
3H104JA07
3H104KB03
3H104LF03
(57)【要約】
【課題】管路方向を調節自在で、ケーブル等を挿通しやすい継手及び配管構造を提供できる。
【解決手段】継手30は、第1保護管10の第1端部11を嵌合する第1受口31aを一端に有し、第2保護管20の第2端部21を嵌合する第2受口31bを他端に有する筒状体31と、筒状体31の管軸Xに沿う方向への移動を規制されて管軸Xに垂直な方向に移動可能に筒状体31の内方に配置されるリング32と、を備えている。リング32の内周面32fは、第1端部11の外周面11m及び第2端部21の外周面21mが嵌る内径を有している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1保護管の第1端部を嵌合する第1受口を一端に有し、第2保護管の第2端部を嵌合する第2受口を他端に有する筒状体と、
前記筒状体の管軸に沿う方向への移動を規制されて前記管軸に垂直な方向に移動可能に前記筒状体の内方に配置されるリングと、を備え、
前記リングの内周面は、前記第1端部の外周面及び前記第2端部の外周面が嵌る内径を有する
継手。
【請求項2】
前記リングの外周面と前記筒状体の内面との間には、隙間が形成されている
請求項1に記載の継手。
【請求項3】
前記筒状体は、前記管軸から外方に向けて凹む環状溝を有し、
前記リングは、前記環状溝に嵌る
請求項1又は請求項2に記載の継手。
【請求項4】
前記リングは、端部にテーパ面を有する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の継手。
【請求項5】
前記第1保護管と、前記第2保護管と、を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の前記継手を含む配管構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、継手及び配管構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ケーブルを保護する保護管の配管構造において、管路方向を調節自在な、保護管同士を継手で連結した配管構造があった(特許文献1から特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-163627号公報
【特許文献2】特開2017-198338号公報
【特許文献3】特開2020-014290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の管路方向を調節自在な配管構造は、保護管同士を継手で連結した構造であった。そのため、管路方向が屈曲している状態の配管構造では、継手の内方で、保護管同士の端部間に段差が生じ、円形断面を有する線状のケーブル又は配管構造に挿通するケーブルを模擬した外径及び長さを有する直円柱形状の導通試験用の試験棒(以下、ケーブル等という。)を挿通しにくくなる場合があった。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、管路方向を調節自在で、ケーブル等を挿通しやすい継手及び配管構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決する手段は、次のとおりである。
(1)本発明の一態様に係る継手は、第1保護管の第1端部を嵌合する第1受口を一端に有し、第2保護管の第2端部を嵌合する第2受口を他端に有する筒状体と、前記筒状体の管軸に沿う方向への移動を規制されて前記管軸に垂直な方向に移動可能に前記筒状体の内方に配置されるリングと、を備え、前記リングの内周面は、前記第1端部の外周面及び前記第2端部の外周面が嵌る内径を有する。
(2)上記(1)において、前記リングの外周面と前記筒状体の内面との間には、隙間が形成されていてよい。
(3)上記(1)又は(2)において、前記筒状体は、前記管軸から外方に向けて凹む環状溝を有し、前記リングは、前記環状溝に嵌ってよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記リングは、端部にテーパ面を有してよい。
(5)本発明の一態様に係る配管構造は、前記第1保護管と、前記第2保護管と、上記(1)から(4)のいずれかの継手を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、管路方向を調節自在で、ケーブル等を挿通しやすい継手及び配管構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る継手を示す説明図である。
図2】継手に第1保護管を挿入している状況を示す説明図である。
図3】管路方向が真っ直ぐな状態の第1実施形態に係る配管構造を示す説明図である。
図4】管路方向が屈曲した状態の第1実施形態に係る配管構造を示す説明図である。
図5】管路方向が真っ直ぐな状態の第2実施形態に係る配管構造を示す説明図である。
図6】管路方向が屈曲した状態の第2実施形態に係る配管構造を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、第1実施形態に係る継手30及び配管構造1を説明する。
図1は、第1実施形態に係る継手30を示す説明図である。図2は、継手30に第1保護管10を挿入している状況を示す説明図である。図3は、管路方向Dが真っ直ぐな状態の第1実施形態に係る配管構造1を示す説明図である。図4は、管路方向Dが屈曲した状態の第1実施形態に係る配管構造1を示す説明図である。なお、図1から図4は、管路方向D(第1保護管10の管軸D1及び第2保護管20の管軸D2)を含む断面を示している。
【0010】
(配管構造)
図2から図4に示すように、第1実施形態に係る配管構造1は、第1保護管10と、第2保護管20と、を備える継手30を含んでいる。
配管構造1は、第1保護管10と第2保護管20とを継手30で連結した配管構造1を、複数連結されたものであってよい。配管構造1は、保護管と継手30とを交互に並べて連結されたものであってよい。第1保護管10、第2保護管20又は継手30のそれぞれの長さ(管軸に沿う寸法)は、配管構造1によって形成される管路(管軸に沿って内方に形成される、ケーブル等が通る円柱状の空間)に通されるケーブル等の外径、曲率、角度や、管路の内径、曲率、角度に応じて適宜設定される。例えば、第1保護管10、継手30、第2保護管20、継手30、第3保護管、継手30、第4保護管の順で、これらを連結してもよい。これにより、所望の曲率で所望の角度を有する管路を形成した配管構造1にできる。
【0011】
第1保護管10又は第2保護管20は、内径、外径及び肉厚が管軸に沿って一律な、いわゆる直管であってよい。第1保護管10と第2保護管20とは、同じサイズであってよい。第1保護管10と第2保護管20とを継手30を介して連結することにより、第1保護管10又は第2保護管20が直管であっても、配管構造1の内方に、曲がったケーブル等を挿通及び配置可能な屈曲した管路を形成できる。
【0012】
(継手)
図1から図4に示すように、第1実施形態に係る継手30は、第1保護管10の第1端部11を嵌合する第1受口31aを一端に有し、第2保護管20の第2端部21を嵌合する第2受口31bを他端に有する筒状体31と、筒状体31の管軸Xに沿う方向への移動を規制されて管軸Xに垂直な方向に移動可能に筒状体31の内方に配置されるリング32と、を備えている。
継手30は、適宜、筒状体31の内面と第1保護管10との間及び筒状体31の内面と第2保護管20との間に配置されて、内外を気密的又は水密的に区画するための環状のシール33を有している。
【0013】
(筒状体)
筒状体31は、管軸Xを中心とする回転体である。筒状体31は、内方を中空とした円筒状である。
筒状体31は、ポリ塩化ビニル樹脂やポリオレフィン系樹脂などの樹脂製である。
筒状体31は、第1保護管10の第1端部11を嵌合する第1受口31aを一端に有し、第2保護管20の第2端部21を嵌合する第2受口31bを他端に有している。
筒状体31は、管軸Xに沿う方向における中央であって、内方に、リング32を配置している。
筒状体31は、適宜、内面にシール33を収める溝を備えていてよい。
筒状体31は、第1受口31aと第2受口31bを含めて全体が射出成型により一体で形成されていてもよく、第1受口31aと第2受口31bとが別々に射出成型により形成され、筒状体31の中央で接着または篏合されることで一体とされていてもよい。筒状体31が複数の部材で構成されている場合、筒状体31の内部に後述するリング32を収納しやすい。
【0014】
筒状体31は、管軸Xから外方に向けて凹む環状溝31Gを有していてよい。これにより、環状溝31Gにリング32を嵌めた状態にできる。
【0015】
(リング)
リング32は、管軸Xを中心とする円環状の環状体である。
リング32は、ポリ塩化ビニル樹脂やポリオレフィン系樹脂などの樹脂製である。
リング32は、筒状体31によって管軸Xに沿う方向への移動を規制されて管軸Xに垂直な方向に移動可能に筒状体31の内方に配置されている。
【0016】
図1から4に示すように、リング32は、環状溝31Gに嵌っていてよい。これにより、環状溝31Gによって管軸Xに沿う方向への筒状体31との相対移動を規制でき、管軸Xに垂直な方向への筒状体31との相対移動を可能にできる。
【0017】
リング32の外周面32mと筒状体31の内面との間(環状溝31Gの底面との間)には、筒状体31に対してリング32が相対移動する際の遊び代となる隙間が形成されている。これにより、リング32の管軸Xに垂直な方向への筒状体31との相対移動を可能にできるとともに、相対移動量を規制できる。
【0018】
ここで、図3に示すように、リング32の内周面32fは、第1端部11の外周面11m及び第2端部21の外周面21mが嵌る内径を有している。このため、図4に示すように、リング32の内方に第1端部11及び第2端部21が配置された状態になる。そして、第1端部11及び第2端部21は、リング32とともに、筒状体31の管軸Xに垂直な方向に移動自在になる。したがって、継手30の第1受口31aに通された状態で、第1保護管10の第1端部11を管軸Xに垂直な方向に移動自在にできる。同様に、継手30の第2受口31bに通された状態で、第2保護管20の第2端部21を管軸Xに垂直な方向に移動自在にできる。これにより、第1端部11と第2端部21との間にケーブル等の導通を妨げる段差を生じさせることなく、管路方向Dを屈曲させることができる。よって、管路方向Dを調節自在で、ケーブル等を挿通しやすい配管構造1を提供できる。
【0019】
リング32は、端部にテーパ面32Tを有していることが好ましい。テーパ面32Tは、円錐面の一部であってよい。これにより、第1保護管10又は第2保護管20をリング32に挿通して嵌めやすくなる。
【0020】
(組立方法)
次に、配管構造1の組立方法を説明する。
図2に示すように、継手30に第1保護管10又は第2保護管20のいずれも組み立てられていない状態で、継手30を横たえて管軸Xを水平に沿わせると、自重により、リング32の下面が筒状体31の環状溝31Gの上面に接した状態になり、リング32の上面が筒状体31の環状溝31Gの下面から離れた状態になる。ここで、テーパ面32Tは、管軸Xに沿う方向にみて、第1受口31a及び第2受口31bから見える位置になる。したがって、この状態で、第1保護管10を第1受口31aから挿入してリング32が配置されている筒状体31の中央に向けて移動させると、第1保護管10の先端がテーパ面32Tに接する。第1保護管10を筒状体31の中央に向けて更に移動させていくと、第1保護管10の先端からテーパ面32Tへの作用により、リング32は、上方に押し上げられる。すると、図3に示すように、リング32は、筒状体31の内面(環状溝31Gの底面)から離れる位置に配置され、第1保護管10の外面がリング32の内面に嵌った状態になる。管軸Xに沿わせた姿勢で第1保護管10又は第2保護管20のいずれかが嵌った状態になると、リング32は、管軸Xを中心とし筒状体31の内面から離れた位置に配置される。この状態で、図3に示すように、第2保護管20を、第1保護管10と対称な位置に配置できる。そして、第1端部11、第2端部21及びリング32は、管軸Xを中心として同心円状に配置される。この状態で、第1保護管10の内径と第2保護管20の内径が同径である場合、第1端部11と第2端部21との間に段差が生じない。
このようにして、継手30を用いて、第1保護管10と第2保護管20とを継手30で連結した配管構造1を組み立てることができる。
【0021】
(作用)
図3に示すように、組み立てられた配管構造1の管路を、第1保護管10の管軸D1と第2保護管20の管軸D2とを管軸Xと同じ直線上に揃えて管路方向Dを真っ直ぐにした状態から、図4に示すように、所定の曲率で曲がったケーブル等を通すための管路を形成するため、第1保護管10の管軸D1と第2保護管20の管軸D2とを交差させて管路方向Dを角度θで屈曲した状態にすると、リング32の外周面32mの上部は、筒状体31の内面の上部(環状溝31Gの底面の上部)に接する。同時に、リング32の外周面32mの下面は、筒状体31の内面の下部(環状溝31Gの底面の下部)から離れる。筒状体31に対するリング32の相対的な位置関係は、図2における相対的な位置関係を上下反転した状態になる。このように、リング32が筒状体31の内面に接するまで移動すると、リング32の管軸Xに対する垂直方向への移動が規制される。これにより、管路方向Dを屈曲する角度θの最大を規定できる。なお、この状態で、筒状体31に挿通された第1端部11及び第2端部21は、筒状体31の内面に形成される円錐面状のテーパ面31Tに接触するようにしてもよい。
また、図4に示すように、第1端部11と第2端部21とは、リング32の内面に嵌った状態でリング32とともに管軸Xに垂直な方向に移動自在となっているので、管路が角度θで屈曲した状態で、第1端部11と第2端部21との間には段差(管軸Xに垂直な方向における位置の相違)が生じない。別の言い方をすると、管軸D1と管軸D2とのなす角度θが変わってリング32が管軸Xに垂直な方向に移動しても、リング32の移動に伴って移動する第1端部11と第2端部21とは、管軸Xに垂直な面を基準にして、常に、対称位置に配置される。これにより、配管構造1によって形成される管路に、ケーブル等を挿通する際の障害となるような段差が形成されることを排除でき、ケーブル等を挿通しやすくできる。
【0022】
(第2実施形態)
次に、図面を参照し、第2実施形態に係る継手30及び配管構造1を説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通する機能を有する特徴部には、同じ符号が付される場合がある。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通する機能を有する特徴部の説明は、省略される場合がある。
図5は、管路方向Dが真っ直ぐな状態の第2実施形態に係る配管構造1を示す説明図である。図6は、管路方向Dが屈曲した状態の第2実施形態に係る配管構造1を示す説明図である。なお、図5及び図6は、管路方向D(第1保護管10の管軸D1及び第2保護管20の管軸D2)を含む断面を示している。
【0023】
図5及び図6に示すように、第2実施形態に係る配管構造1は、第1実施形態に係る配管構造1と同様に、第1保護管10と、第2保護管20と、を備える継手30を含んでいる。
継手30は、第1保護管10の第1端部11を嵌合する第1受口31aを一端に有し、第2保護管20の第2端部21を嵌合する第2受口31bを他端に有する筒状体31と、筒状体31の管軸Xに沿う方向への移動を規制されて管軸Xに垂直な方向に移動可能に筒状体31の内方に配置されるリング32と、を備えている。リング32の内周面32fは、第1端部11の外周面11m及び第2端部21の外周面21mが嵌る内径を有している。これにより、第1端部11と第2端部21との間に段差を生じさせることなく、管路方向Dを屈曲させることができる。よって、管路方向Dを調節自在で、ケーブル等を挿通しやすい配管構造1を提供できる。
【0024】
ここで、第2実施形態に係る筒状体31は、第1実施形態に係る筒状体31とは異なり、テーパ面31Tを有する代わりに、リング32が配置される位置(環状溝31G)からシール33が配置される位置までの内周面は、一律な内径である。これにより、筒状体31を直管から形成する際の加工を単純にできる。
【0025】
以上説明したように、実施形態に係る継手30は、第1保護管10の第1端部11を嵌合する第1受口31aを一端に有し、第2保護管20の第2端部21を嵌合する第2受口31bを他端に有する筒状体31と、筒状体31の管軸Xに沿う方向への移動を規制されて管軸Xに垂直な方向に移動可能に筒状体31の内方に配置されるリング32と、を備えている。ここで、リング32の内周面32fは、第1端部11の外周面11m及び第2端部21の外周面21mが嵌る内径を有している。これにより、第1端部11及び第2端部21は、リング32とともに、筒状体31の管軸Xに垂直な方向に移動自在になる。したがって、継手30の第1受口31aに通された状態で、第1保護管10の第1端部11を管軸Xに垂直な方向に移動自在にできる。同様に、継手30の第2受口31bに通された状態で、第2保護管20の第2端部21を管軸Xに垂直な方向に移動自在にできる。これにより、第1端部11と第2端部21との間に段差を生じさせることなく、管路方向Dを屈曲させることができる。よって、管路方向Dを調節自在で、ケーブル等を挿通しやすい配管構造1を提供できる。
【0026】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0027】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【0028】
前記実施形態においてリング32は連続した円環状の環状体に形成されていたが、これに限るものではなく、不連続な円環状の環状体に形成されていてもよい。具体的には、リング32として円環の一部を切り欠いた形状や、鞍状の半円2つを組み合わせて円筒とする複数部材として形成されていてもよい。この場合、リング32は管軸Xから見たときにC字形状や、2つの半円が対向して配置された不連続な円形状とされる。このように不連続に形成されたリング32の場合、第1保護管10の第1端部11及び第2保護管20の第2端部21とリング32の端部とが接触すると、リング32が切り欠きを有することによりリング32の内径が拡径して第1端部11及び第2端部21の外径よりも大きくなるため、リング32の内径は第1端部11の外周面11m及び第2端部21の外周面21mの外径よりも小さくてもよい。
また、リング32を不連続な円環状の環状態に形成することで、リング32が切り欠きを有することによりリング32の外径を縮径させることができ、筒状体31の内部にリング32を配置する際にリング32を挿入しやすい。
【0029】
また、リング32の内周面32fには第1保護管10の第1端部11及び第2保護管20の第2端部21と当接して挿入を規制する突起を設けてもよい。突起は第1保護管10の第1端部11と第2保護管20の第2端部21のそれぞれに対応するように複数設けてもよい。突起はリング32の内周面32fに連続または不連続に設けた円環状としてもよく、2つ以上の点状としてもよい。
【符号の説明】
【0030】
1 配管構造
10 第1保護管
11 (第1保護管の)第1端部
11m (第1端部の)外周面
20 第2保護管
21 (第2保護管の)第2端部
21m (第2端部の)外周面
30 継手
31 筒状体
31a 第1受口
31b 第2受口
31G 環状溝
31T (筒状体の)テーパ面
32 リング
32f (リングの)内周面
32m (リングの)外周面
32T (リングの)テーパ面
33 シール
D 管路方向
D1 管軸
D2 管軸
X 管軸
θ 角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6