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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150478
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】携帯端末及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/216 20220101AFI20231005BHJP
   H04M 1/725 20210101ALI20231005BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20231005BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231005BHJP
【FI】
H04L51/216
H04M1/725
G06F3/04817
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059606
(22)【出願日】2022-03-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000108085
【氏名又は名称】セコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 義久
(72)【発明者】
【氏名】丸岡(戸谷) 萌
(72)【発明者】
【氏名】所 和仁
(72)【発明者】
【氏名】石井 大輔
【テーマコード(参考)】
5E555
5K127
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA23
5E555AA28
5E555AA57
5E555BA04
5E555BA23
5E555BA24
5E555BA76
5E555BB04
5E555BC04
5E555CA44
5E555CA45
5E555CB74
5E555CC22
5E555DA01
5E555DB18
5E555DB39
5E555DC09
5E555DC35
5E555DC61
5E555DD07
5E555EA14
5E555EA28
5E555FA00
5K127AA26
5K127BA03
5K127CB21
5K127CB30
5K127FA05
5K127GD16
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】同一のタイムライン画面上に表示される複数の種別のメッセージから、特定の種別に関する送信メッセージとそれに応じて受信された受信メッセージとをユーザに容易に識別させること。
【解決手段】携帯端末は、通信手段と表示制御手段とを有する。上記通信手段は、複数の通信先とメッセージを送受信する。上記表示制御手段は、上記通信先と交わした送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示する。上記表示制御手段は、上記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、上記通信先である送信先及び送信元が共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付す。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信先とメッセージを送受信する通信手段と、
前記通信先と交わした送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、前記通信先である送信先及び送信元が共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付す
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、前記送信メッセージを前記タイムライン画面の一側に表示し、前記受信メッセージを前記タイムライン画面の他側に表示し、前記送信メッセージの吹き出しの前記他側の端部及び前記受信メッセージの吹き出しの前記一側の端部に前記標識を付す
携帯端末。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、前記送信メッセージ及び前記受信メッセージのそれぞれについて、前記各吹き出しの前記標識が前記時系列方向において直線状に整列するように前記標識を付す
携帯端末。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、前記標識として、前記各吹き出しの局所領域を前記通信先毎に異なる模様又は色で表示する
携帯端末。
【請求項5】
請求項4に記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、前記各吹き出しの端部に位置する所定幅を有する縦帯状の領域を前記局所領域として前記標識を付す
携帯端末。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、第1の前記通信先からの前記受信メッセージに前記標識を付すとき、前記受信メッセージが返信となるペアの前記送信メッセージが存在する場合、当該ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しに第1の標識を付し、前記ペアの送信メッセージが存在しない受信メッセージの吹き出しには前記第1の標識と同系統である第2の標識を付す
携帯端末。
【請求項7】
請求項6に記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、前記ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しには前記第1の標識として第1の色を付し、前記ペアとなる送信メッセージが存在しない受信メッセージの吹き出しには、前記第2の標識として前記第1の色と同系統で濃度または明度が異なる第2の色を付す
携帯端末。
【請求項8】
請求項1乃至5のいずれかに記載の携帯端末であって、
前記表示制御手段は、第1の前記通信先からの前記受信メッセージに前記標識を付すとき、前記受信メッセージが返信となるペアの前記送信メッセージが存在する場合、第1の前記ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しに第1の標識を付し、第2の前記ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しには前記第1の標識と同系統である第2の標識を付す
携帯端末。
【請求項9】
異なる複数のサービスに関するメッセージを送受信する通信手段と、
前記サービスに関する送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べるタイムライン画面を表示する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、当該メッセージに関する前記サービスが共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付す
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項10】
携帯端末に、
複数の通信先とメッセージを送受信するステップと、
前記通信先と交わした送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示するステップと、
前記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、前記通信先である送信先及び送信元が共通する受信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付すステップと
を実行させるプログラム。
【請求項11】
携帯端末に、
異なる複数のサービスに関するメッセージを送受信するステップと、
前記サービスに関する送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示するステップと、
前記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、当該メッセージに関する前記サービスが共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付すステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物件への侵入を監視する監視システム、利用者の位置や状態を見守る見守りシステム、車両や荷物等の物の盗難を監視する監視システム等のシステムから通知を受信してタイムライン上に表示可能な携帯端末、及び当該携帯端末のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザの携帯端末に表示されたタイムライン画面で警備システムや家庭用電気機器を操作する技術が存在する。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、ユーザの携帯端末による遠隔からの警備モードの切替操作に応じて、携帯端末のタイムライン画面上にモード操作メッセージを表示し、警備モードの切替結果を受信すると、当該タイムライン画面上にモード切替メッセージを表示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-137673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、操作対象が複数存在する場合に、表示される操作結果のメッセージが、どの操作対象を操作した結果のメッセージなのかが一見して把握し難かった。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、同一のタイムライン画面上に表示される複数の種別のメッセージから、特定の種別に関する送信メッセージとそれに応じて受信された受信メッセージとをユーザに容易に識別させることが可能な監視システム、携帯端末及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る携帯端末は、通信手段と表示制御手段とを有する。上記通信手段は、複数の通信先とメッセージを送受信する。上記表示制御手段は、上記通信先と交わした送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示する。上記表示制御手段は、上記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、上記通信先である送信先及び送信元が共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付す。
【0008】
この構成により、同一のタイムライン画面上に表示される、複数の通信先と交わされたメッセージの中から、特定の通信先へ送信した送信メッセージとそれに応じて受信された受信メッセージとをユーザに容易に識別させることができる。標識には、色、特定形状のマーク、吹き出しの囲い等あらゆるものが含まれる。
【0009】
上記表示制御手段は、上記送信メッセージを上記タイムライン画面の一側に表示し、上記受信メッセージを上記タイムライン画面の他側に表示し、上記送信メッセージの吹き出しの上記他側の端部及び上記受信メッセージの吹き出しの上記一側の端部に上記標識を付してもよい。
【0010】
これにより、送信メッセージと受信メッセージとで標識が付いている位置が近くなることで、一覧性が高くなり視認性が向上する。
【0011】
上記表示制御手段は、上記送信メッセージ及び受信メッセージのそれぞれについて、上記各吹き出しの上記標識が上記時系列方向において直線状に整列するように上記標識を付してもよい。
【0012】
これにより、標識の一覧性及び視認性が向上する。
【0013】
上記表示制御手段は、上記標識として、上記各吹き出しの局所領域を上記通信先毎に異なる模様又は色で表示してもよい。
【0014】
これにより、共通する模様又は色を認識することで、特定の通信先と交わされた送信メッセージ及び受信メッセージをユーザに一目で識別させることができる。
【0015】
上記表示制御手段は、上記各吹き出しの端部に位置する所定幅を有する縦帯状の領域を上記局所領域として上記標識を付してもよい。
【0016】
これにより、縦帯状の模様又は色分けを行うことで、一覧性が高くなり視認性が向上する。
【0017】
上記表示制御手段は、第1の上記通信先からの上記受信メッセージに上記標識を付すとき、上記メッセージが返信となるペアの上記送信メッセージが存在する場合、当該ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しに第1の標識を付し、上記ペアの送信メッセージが存在しない受信メッセージの吹き出しには上記第1の標識と同系統である第2の標識を付してもよい。
【0018】
これにより、ユーザに、自身とのやり取りに関する双方向のメッセージとそれ以外の一方向のメッセージとを容易に区別させることができる。上記第1の標識は、上記第2の標識を強調表示したものであってもよい。強調表示とは、例えば標識を示す線の太さを大きくしたり、標識の大きさを大きくしたり、標識に付された色の色相や明度を上げたりすることであるが、これらに限られない。
【0019】
上記表示制御手段は、上記ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しには上記第1の標識として第1の色を付し、上記ペアとなる送信メッセージが存在しない受信メッセージの吹き出しには、上記第2の標識として、上記第1の色と同系統で濃度または明度が異なる第2の色を付してもよい。
【0020】
これにより、相手先の通信先が同一の双方向のメッセージと一方向のメッセージとを、ユーザに同系色で把握させながらも、メッセージが一方向か双方向かも容易に区別させることができる。
【0021】
前記表示制御手段は、第1の前記通信先からの前記受信メッセージに前記標識を付すとき、前記受信メッセージが返信となるペアの前記送信メッセージが存在する場合、第1の前記ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しに第1の標識を付し、第1の前記ペアとなる送信メッセージ及び受信メッセージの各吹き出しには前記第1の標識と同系統である第2の標識を付してもよい。
【0022】
本発明の他の形態に係る携帯端末は、通信手段と表示制御手段とを有する。上記通信手段は、異なる複数のサービスに関するメッセージを送受信する。上記表示制御手段は、上記サービスに関する送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べるタイムライン画面を表示する。上記表示制御手段は、上記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、当該メッセージに関する上記サービスが共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付す。
【0023】
この構成により、同一のタイムライン画面上に表示される、複数のサービスに関するメッセージの中から、特定のサービスに関する送信メッセージとそれに応じて受信された受信メッセージとをユーザに容易に識別させることができる。
【0024】
本発明の他の形態に係るプログラムは、携帯端末に、
複数の通信先とメッセージを送受信するステップと、
前記通信先と交わした送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示するステップと、
上記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、上記通信先である送信先及び送信元が共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付すステップと、を実行させる。
【0025】
本発明の他の形態に係るプログラムは、携帯端末に、
異なる複数のサービスに関するメッセージを送受信するステップと、
上記サービスに関する送信メッセージ及び受信メッセージをそれぞれ表す吹き出しを時系列に並べたタイムライン画面を表示するステップと、
上記送信メッセージ及び受信メッセージのうち、当該メッセージに関する上記サービスが共通する送信メッセージ及び受信メッセージの吹き出しに共通の標識を付すステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明によれば、同一のタイムライン画面上に表示される複数の種別のメッセージから、特定の種別に関する送信メッセージとそれに応じて受信された受信メッセージとをユーザに容易に識別させることができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の第1実施形態に係る監視システムの構成を示した図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る監視システムのユーザ端末のハードウェア構成を示した図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るユーザ端末に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。
図4】本発明の第1実施形態に係るユーザ端末に表示されるタイムライン画面の他の例を示した図である。
図5】本発明の第1実施形態に係るユーザ端末によるユーザ操作時のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
図6】本発明の第1実施形態に係るユーザ端末によるメッセージ受信時のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
図7】本発明の第2実施形態に係るユーザ端末に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。
図8】本発明の第2実施形態に係るユーザ端末によるユーザ操作時のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
図9】本発明の第2実施形態に係るユーザ端末によるメッセージ受信時のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
図10】本発明の変形例に係るユーザ端末に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。
図11】本発明の変形例に係るユーザ端末に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。
図12】本発明の変形例に係るユーザ端末に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の第1実施形態について説明する。
【0029】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る監視システムの構成を示した図である。
【0030】
同図に示すように、この監視システムは、警備装置100と、位置情報端末110と、車両監視端末120と、ユーザ端末200と、監視センタのサーバ300とを有する。当該監視システムは、監視区域(物件)への侵入を監視する警備システム(サービス)と、車両の盗難を監視する車両盗難監視システム(サービス)と、人(被見守り者)の位置を確認する位置確認システム(サービス)という複数の異なるシステム(サービス)をユーザに同時に提供可能なシステムである。
【0031】
警備装置100は、例えば住宅や事業所等の監視区域(警備対象)に設置され、監視区域の異常を監視し、検知した異常を警備センタへ通報する。警備装置100は、複数の警備モード(例えば、外出警戒モード、在宅警戒モード、部分セットモード、在宅モード等)によって監視区域を警備している。
【0032】
位置情報端末110は、被見守り者(例えばユーザ端末200のユーザの親や子供等)が携帯する端末であり、ユーザ端末200からの位置情報確認要求に対して、GPS(Global Positioning System)や、スマートフォン(携帯電話)の基地局から受信する電波を用いて位置情報を取得し、返信する。また位置情報端末110は、緊急時における監視センタへの通報ボタンや防犯ブザー機能、及び監視センタのオペレータとの通話機能も有する。
【0033】
また、当該位置情報端末110を用いた別のサービスとして、位置情報端末110は、被見守り者が、自宅やよく行く公園、店など、予め設定したエリアから出入りしたことを、当該位置情報端末110の位置情報に基づいて検出し、ユーザ端末200へ通知することも可能である(エリア出入り通知サービス)。
【0034】
車両監視端末120は、ユーザの乗用車やバイク等の車両に取り付けられる端末であり、上記位置情報端末110と同様に位置情報を取得可能であるとともに、内蔵する加速度センサ等により車両の移動を検知可能であり、移動を検知したら、監視センタやユーザ端末200に通知を行う。なお車両監視端末120は、車両以外の物(鞄や貴重品など)の移動の有無を検知する移動監視を行ってもよい。
【0035】
ユーザ端末200は、上記監視区域の住宅の居住者が所持するスマートフォン等の携帯端末であり、例えばLTE(Long Term Evolution)、4G、Wi-Fi等のモバイルネットワークと接続可能である。警備対象の建物に複数人のユーザが居住または入居している場合、ユーザ端末200は警備対象毎に複数存在し得る。
【0036】
当該ユーザ端末200は、上記警備装置100との通信により、上記警備モードを切替可能である。ユーザ端末200は、同図に示すように、監視区域内である家屋内に存在する場合もあれば、例えばユーザが勤務しているオフィス内等の監視区域外に存在する場合もある。
【0037】
ユーザ端末200は、監視区域内に存在する場合には、上記モバイルネットワークの他、BLE(Bluetooth Low Energy)やWi-Fi等の近距離無線通信によっても警備装置100と通信可能である。当該警備モードの切替操作は、ユーザ端末200にインストールされた、警備モード情報その他の監視情報を提供するアプリケーション(以下、「監視アプリケーション」と称する)上で入力される。
【0038】
またユーザ端末200は、上記監視アプリケーションを介して、上記位置情報端末110と通信し、当該位置情報端末110(被見守り者)の位置情報を検索、確認することが可能である。ユーザ端末200と位置情報端末110との通信は、監視センタのサーバ300を介さずに行われるが、サーバ300を介して行われても構わない。
【0039】
さらにユーザ端末200は、上記監視アプリケーションを介して、サーバ300から盗難監視対象の車両(に設置された車両監視端末120)の移動(盗難)情報を受信可能である。
【0040】
サーバ300は、上記監視センタに設置されるサーバであり、インターネットを介して警備装置100、及びユーザ端末200と通信可能である。監視センタには、管制員が常駐しており、警備装置100から異常通報を受信すると、警備装置100の警備対象への警備員の派遣等の必要な措置が取られる。
【0041】
またサーバ300は、監視区域である建物の所在地等の情報や、当該建物に居住または入居している警備契約先のユーザに関する情報等を記憶している。例えばサーバ300は、監視区域である建物に居住または入居する各ユーザのユーザ端末200と警備装置100とをペアリングし、それらを監視区域毎にグループ化した情報を、認証用に記憶している。
【0042】
またサーバ300は、インターネットを介して、盗難監視対象である車両に設置された車両監視端末120とも通信可能である。車両の盗難(移動)監視モード中に、車両監視端末120が盗難等による移動を感知した場合、自動的にサーバ300へ異常信号と位置情報を送信する。サーバ300は、異常信号を受信すると、ユーザ端末200へ異常信号の受信と車両の位置情報を送信する。
【0043】
なお同図ではサーバ300は単一のサーバとして示しているが、警備装置100との通信により監視区域を監視するサーバと、車両監視端末120との通信により車両を監視するサーバとは別個に存在していてもよい。
【0044】
上記警備システムにおける警備モードの切替えは、同図の(1)~(8)のような流れで実行される。すなわち、(1)ユーザ端末200による警備モード切替操作に基づいて、モバイルネットワークを介してサーバ300へ警備モード切替を要求すると、(2)サーバ300が、ユーザ端末200(が属するグループ)を認証し、認証に通った場合、当該警備モード切替要求を警備装置100へ転送することで、(3)警備装置100へ警備モード切替を要求する。すると、(4)警備装置100は、当該警備モード切替要求を受けて警備モードを切替え、(5)当該警備モードの切替完了をサーバ300へ通知する。
【0045】
そして、(6)サーバ300が、当該通知を受けて、インターネット上のプッシュ通知用のAPI(例えば、Apple Push Notification Service(APNS)やFirebase Cloud Messaging (FCM))へ、モード切替完了をプッシュ通知するように要求する。(7)当該要求を受け、APIがユーザ端末200へ上記モード切替完了を示すメッセージをプッシュ通知し、(8)ユーザ端末200が当該プッシュ通知を受信してメッセージを上記監視アプリケーションのタイムライン画面(後述)に表示する。
【0046】
上記車両盗難監視システムにおける盗難監視モードの切替えは、同図の(1)~(8)のような流れで実行される。すなわち、(1)ユーザ端末200が、盗難監視要求操作に基づいて、モバイルネットワークを介してサーバ300へ車両盗難監視を要求すると、(2)サーバ300が、送信先の車両監視端末120を特定し、当該特定された車両監視端末120へ盗難監視開始要求を転送することで、(3)車両監視端末120へ盗難監視モードへの切替を要求する。すると、(4)車両監視端末120は、当該盗難監視モードへの切替要求を受けて盗難監視処理を開始し、(5)当該盗難監視開始をサーバ300へ通知する。
【0047】
そして、(6)サーバ300が、当該通知を受けて、APIへ、盗難監視開始をプッシュ通知するように要求する。(7)当該要求を受け、APIがユーザ端末200へ上記盗難監視開始通知を示すメッセージをプッシュ通知し、(8)ユーザ端末200が当該プッシュ通知を受信してメッセージを監視アプリケーションのタイムライン画面(後述)に表示する。なおユーザ端末200は、サーバ300を介さず盗難監視端末120と直接通信を行ってもよい。
【0048】
ここで車両監視端末120から送られてくる盗難監視開始通知には、当該車両監視端末120を識別する機器ID、実行した監視(サービス:車両盗難監視)の種別を識別するサービスID、開始した時刻が含まれる。当該盗難監視通知は、車両監視端末120の機器IDを登録している全てのユーザ端末200へ送信される。
【0049】
なお当該説明のとおり、警備モードの切替処理及び盗難監視開始処理において、サーバ300は、警備装置100及び車両監視端末120とユーザ端末200との通信を仲介(及び認証)しているのみであるため、本実施形態では、実際にはサーバ300によって仲介される通信も、あえて当該仲介処理については省略し、警備装置100及び車両監視端末120とユーザ端末200との通信として説明する場合もある。
【0050】
上記位置確認システムにおける位置情報確認処理は、同図の(1)、(4)、(5)、(7)、(8)の流れで実行される。すなわち、(1)ユーザ端末200が、位置情報確認要求操作に基づいて、モバイルネットワークを介して位置情報端末110へ位置情報確認を要求すると、(4)位置情報端末110はGPSまたは基地局との通信により自身の位置情報を取得し、(5)APIへ、当該位置情報確認完了をプッシュ通知するように要求する。(7)当該要求を受け、APIがユーザ端末200へ上記位置情報確認完了を示すメッセージをプッシュ通知し、(8)ユーザ端末200が当該プッシュ通知を受信してメッセージを監視アプリケーションのタイムライン画面(後述)に表示する。なおユーザ端末200は、盗難監視要求操作のように、サーバ300を介して位置情報端末110と通信を行ってもよい。
【0051】
ここで位置情報端末110から送られてくる位置情報通知には、当該位置情報端末110を識別する機器ID、実行した監視(サービス:位置情報確認)の種別を識別するサービスID、位置情報を取得した時刻、及び取得した位置情報(緯度・経度情報)が含まれる。当該盗難監視通知は、車両監視端末120の機器IDを登録している全てのユーザ端末200へ送信される。また取得された位置情報自体は、上記監視アプリケーション上で、上記プッシュ通知の表示画面とは別の画面(地図画面)において表示される。
【0052】
なお、被見守り者等により当該位置情報端末110の非常ボタンが押された場合には、上述の通り監視センタへの通報が行われ、必要に応じて緊急対処員による駆け付けが実行される。この場合にも、ユーザ端末200へ非常通報があった旨がプッシュ通知されてもよい。
【0053】
このように本実施形態では、ユーザ端末200は、複数の異なる通信先(警備装置100、位置情報端末110、車両監視端末120)から異なるサービスに関する様々なプッシュ通知を受信してタイムライン画面上に表示することになるが、内容の異なる複数のメッセージが同一のタイムライン画面上に表示されると、ユーザはどの通信先から受信したメッセージなのか、またどのようなイベントが発生したのかを把握しづらくなる。そこで本実施形態では、ユーザ端末200は、複数の通信先から受信したメッセージを表す吹き出しのうち、メッセージを示す文字と重複しない領域を当該メッセージの通信先に対応する色に着色する機能を有する。当該機能の詳細については後述する。
【0054】
[ユーザ端末の構成]
図2は、上記ユーザ端末200の構成を示した図である。同図に示すように、ユーザ端末200は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、入出力インタフェース25、及び、これらを互いに接続するバス24を備える。
【0055】
CPU21は、必要に応じてRAM23等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながらユーザ端末200の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM22は、CPU21に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM23は、CPU21の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0056】
入出力インタフェース25には、表示部26、操作受付部27、記憶部28、通信部29等が接続される。
【0057】
表示部26は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイス(内蔵ディスプレイ)である。
【0058】
操作受付部27は、例えば、タッチパネル、ボタン、キー、その他の入力装置である。操作受付部27がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部26と一体となり得る。
【0059】
記憶部28は、例えばフラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)やその他の固体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリである。当該記憶部28には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0060】
特に本実施形態では、記憶部28は、上記各通信先から受信したメッセージをタイムライン上で表示可能な上記監視アプリケーションその他のプログラムを記憶している。当該監視アプリケーションは、警備装置100に現在設定されている警備モードに関する情報や、タイムライン画面、その他の画面の表示に必要なデータ(文字情報や画像情報)等も記憶している。
【0061】
通信部29は、例えば上記LTE、Wi-Fi等の無線通信用の各種モジュールであり、モバイルネットワーク、近距離無線通信ネットワーク、及びインターネットを介した上記警備装置100、位置情報端末110、車両監視端末120及びサーバ300との間の通信処理を担う。
【0062】
[監視システムの動作]
次に、以上のように構成された監視システムの動作について説明する。当該動作は、ユーザ端末200のCPU21や通信部29等のハードウェアと、記憶部28に記憶されたソフトウェア(監視アプリケーション)との協働により実行される。以下の説明では、便宜上、ユーザ端末200の監視アプリケーションまたはCPU21を動作主体とする。
【0063】
図3及び図4は、本実施形態に係るユーザ端末200の表示部26に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。図3は、上記監視システムを利用するユーザグループ(家族等)のうちあるユーザ(お母さん)のユーザ端末200のタイムライン画面であり、図4は、当該ユーザグループのうち他のユーザ(子供)のユーザ端末200のタイムライン画面である。
【0064】
このタイムライン画面は、上記エリア出入り通知、車両盗難監視、位置確認、及び警備モード切替という、異なるサービスに関する各タイムラインを統合して、1つのタイムライン画面に表示させたものである。
【0065】
当該タイムライン画面上には、上記監視システムにおける通信先に関するユーザによる操作を示すメッセージ(送信メッセージ41)が一側(例えば右側)に、上記通信先から受信した通知を示すメッセージ(受信メッセージ42)が他側(例えば左側)に、対話形式で時系列に表示される。送信メッセージ41は、タイムライン画面の表示領域の右端側から画面中央に向けて伸びる吹き出しが表示され、受信メッセージ42は、表示領域の左側から画面中央に向けて伸びる吹き出しが表示される。なお、タイムライン画面がタブレット端末など画面の大きい端末に表示され、タイムライン画面とは別の画面が同時に表示されている場合、表示領域とは、それら複数の画面のうち、タイムライン画面が表示されている画面領域を指す。
【0066】
各送信メッセージ41及び各受信メッセージ42は、メッセージ(文字)を含む吹き出しとして表示され、その隣接した位置(例えば送信メッセージ41の左部、受信メッセージ42の右部)には、各メッセージの受信時刻(操作時刻)情報が表示される。
【0067】
当該タイムライン画面、上部から下部に向かう時間軸を有し、古い(受信時刻が前の)メッセージほど上部に、新しい(受信時刻が後の)メッセージほど下部に表示される。また最新のメッセージは常に最下部に追加表示され、それより前のメッセージのうち、タイムライン画面の表示範囲に収まらないメッセージは、ユーザがタイムライン画面を例えば上下方向にフリックまたはスワイプすることによって、下部にスクロールし表示可能となる。
【0068】
また図示しないが、タイムライン画面上では、当該タイムライン画面を利用するユーザグループ(家族等)による通常のメッセージのやり取りも可能である。当該タイムライン画面をユーザがダブルタップすると、例えば最下部に、ユーザがメッセージを作成するための文字入力枠およびキーボード等の文字選択領域が表示され、メッセージの入力が可能となる。
【0069】
また、上記通信先に関するユーザの操作に関連しない、各通信先からの報知メッセージもタイムライン画面上に表示され得る。報知メッセージとしては、例えば、警戒モードにおいて建物または警備区域に何らかの異常が発生した場合に警備装置100から送信される異常メッセージや、位置情報端末110の非常ボタンが押された場合に送信される非常通報通知メッセージ、車両監視端末120の移動(盗難)が検知された場合に送信される異常メッセージ、その他各種お知らせメッセージ等が挙げられる。
【0070】
タイムライン画面の例えば下部には、上記各送信先(警備装置100、位置情報端末110、車両監視端末120)に対する操作を入力するための操作画面を表示する操作ボタン31と、各送信先に関する各種設定を行うための設定画面を表示する設定ボタン32が設けられる。
【0071】
図3図4を比較すると分かるように、同一の操作に関するメッセージでも、その操作者が誰であるかによって、各ユーザのユーザ端末200のタイムライン画面上では、送信メッセージ41と受信メッセージ42とが異なる態様で表示される。
【0072】
例えばお母さんが警備モードを外出警戒モードにセットした場合、図3に示すように、お母さんのユーザ端末200のタイムライン画面上には、当該セット操作を示す送信メッセージ41aが表示され、続いて当該セット操作に応じて警備装置100において警備モードが切り替えられそれが通知されると、当該モード切替完了を通知する受信メッセージ42aが表示される。一方、図4に示すように、このとき子供のユーザ端末200のタイムライン画面には、子供が操作したわけではないため、お母さんがセット操作を行ったことを示す受信メッセージ42dが表示される。
【0073】
また、お母さんが子供の位置確認操作を行った場合には、図3に示すように、お母さんのユーザ端末200のタイムライン画面上には、それを示す送信メッセージ41bが表示されるが、図4に示すように、このとき子供のユーザ端末200のタイムライン画面には、お母さんが位置確認操作を行ったことを示す受信メッセージ42eのみが表示される。
【0074】
また、お母さんが車両盗難監視開始要求操作を行った場合には、図3に示すように、お母さんのユーザ端末200のタイムライン画面上には、当該監視開始要求操作を示す送信メッセージ41cが表示され、続いて当該監視開始要求操作に応じて車両監視端末120で監視が開始されそれが通知されると、当該車両盗難監視開始を通知する受信メッセージ42cが表示される。一方、図4に示すように、このとき子供のユーザ端末200のタイムライン画面には、お母さんが車両盗難監視開始要求操作を行ったことを示す受信メッセージ42fが表示される。
【0075】
図3及び図4に示すように、本実施形態では、ユーザ端末200は、上記送信メッセージ41及び受信メッセージ42の各吹き出し上の局所領域に通信先に応じた加工処理を施し、メッセージの通信先をユーザが視覚的に識別可能な識別領域を形成する。具体的には、各吹き出しの左右端のうち表示部26の表示領域の左右縁部(タイムライン画面が表示されている表示領域の縁部)とは反対側の端部(送信メッセージ41の左端、受信メッセージ42の右端)を、当該メッセージの通信先に対応する色に着色加工し、識別領域として着色部43(送信メッセージ41の局所領域)及び着色部44(受信メッセージ42の局所領域)を形成する。また、当該着色部43及び44は、各吹き出しの一端から一定幅の領域であり、各吹き出しの上端から下端に亘る縦帯状の領域として形成される。なお、局所領域への加工処理は、前記メッセージの通信先(送信先又は送信元)に応じた態様の加工が行われればよく、通信先に応じた色の着色加工に限られない。例えば、図3及び図4に示すように、模様(斜線、水玉などのパターンやテクスチャ等)や同一色の濃淡を相違させる加工としてもよく、これらを組み合わせてもよい。後段では、局所領域の着色加工を加工処理の一例として説明する。
【0076】
両図の例では、警備装置100、子供の位置情報端末110、お母さんの位置情報端末110、おじいちゃんの位置情報端末110、車両監視端末120という異なる通信先ごとに、着色部43、44について異なる色が設定されている。
【0077】
上記記憶部28には、当該通信先の機器IDと、それに対応する着色部43、44の色を示すテーブルが記憶されており、CPU21は、当該テーブルを参照して送信メッセージ41及び受信メッセージ42の着色部43及び44を着色する。
【0078】
これにより、同一のタイムライン画面上に表示される通信先の異なる複数の送信メッセージ41及び受信メッセージ42を、当該通信先ごとに容易に視認させることができる。また、タイムライン画面上の右側に表示される送信メッセージ41の左端に着色部43が、タイムライン画面上の左側に表示される受信メッセージ42の右端に着色部44が設けられることで、着色部43及び44がタイムライン画面上の中央側の近い位置に集中するため、一覧性及び視認性が向上し、どの通信先からのメッセージなのか一目で把握できる。
【0079】
また、送信メッセージ41及び受信メッセージ42の各吹き出しの左右方向の長さは、全て同一の長さとされる。これにより、送信メッセージ41と受信メッセージ42のそれぞれが縦に整列することで、さらに一覧性及び視認性が向上する。
【0080】
またユーザ端末200は、上記警備モードの操作時や車両盗難監視開始要求操作時に表示される送信メッセージ41と、当該操作の結果として受信され表示される受信メッセージ42のように、送信先が共通する送信メッセージ41の吹き出しと送信元が共通する受信メッセージ42の吹き出しに共通の色(着色部43,44)を付すことになる。これにより、同一のタイムライン画面上に表示される、複数の通信先と交わされたメッセージの中から、特定の通信先への送信メッセージとそれに応じて受信された受信メッセージとをユーザに容易に識別させることができる。
【0081】
なお、タイムライン画面上部には、送信メッセージ41及び受信メッセージ42をその通信先で絞り込むための絞り込みボックス33が設けられる。同図の例では当該絞り込みボックス33には「すべて」が選択されており、すべての通信先に関する送信メッセージ41及び受信メッセージ42が表示されているが、当該絞り込みボックス33にて上記通信先(警備装置100、子供の位置情報端末110、お母さんの位置情報端末110、おじいちゃんの位置情報端末110、車両監視端末120)からいずれかを選択することで、選択された通信先の送信メッセージ41及び受信メッセージ42のみをタイムライン画面上に表示することができる。
【0082】
なお、上記絞り込みによりいずれかの通信先の送信メッセージ41及び受信メッセージ42のみが表示される場合、通信先を区別するための着色部43、44は不要となるため、当該着色部43、44が削除されてもよい。ただしこの場合でも、どの通信先が絞り込まれているかがユーザに分かるように、例えば絞り込みボックス33その他の領域に、当該通信先に対応する着色部43、44の色が付されてもよい。
【0083】
また当該絞り込みボックス33による絞り込みに代えて、すべての通信先に関するタイムライン画面と、上記通信先ごとに異なるタイムライン画面(個別タイムライン)とが用意されユーザが適宜それらを選択して個別表示できるようになっていても構わない。
【0084】
図5は、本実施形態に係るユーザ端末200によるユーザ操作時(メッセージ送信時)のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
【0085】
同図に示すように、ユーザ端末200のCPU21はまず、ユーザにより、上記いずれかの通信先に対する操作指示が入力されたか否かを判断する(ステップ51)。
【0086】
いずれかの通信先に対する操作指示が入力されたと判断された場合(ステップ51のYes)、CPU21は、当該操作の対象となる送信先機器を特定する(ステップ52)。具体的には、いずれかの通信先に対する操作指示により送信される要求信号(警備モード切替要求信号や車両盗難監視開始要求信号)に含まれる、対象機器を識別する機器IDを参照することで送信先機器を特定する。なお警備モード切替要求操作の入力時には、警備モード切替要求信号に切替後の警備モードを示すモード識別情報も含まれており、CPU21は、当該モード識別情報に基づき送信メッセージ41のメッセージ内容も特定する。
【0087】
続いてCPU21は、上記特定した送信先機器に対応する色を、上記テーブルを参照することで特定する(ステップ53)。
【0088】
そしてCPU21は、左端を上記特定した色で着色した着色部43を有する送信メッセージ41を表す所定幅の吹き出しを、最新メッセージとしてタイムライン画面に追加表示する(ステップ54)。
【0089】
図6は、当該ユーザ端末200によるメッセージ受信時のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
【0090】
同図に示すように、ユーザ端末200のCPU21はまず、いずれかの通信先からメッセージを受信したか否かを判断する(ステップ61)。
【0091】
いずれかの通信先からメッセージを受信したと判断した場合(ステップ61のYes)、CPU21は、当該メッセージの送信元機器を特定する(ステップ62)。具体的には、いずれかの通信先から送信される通知信号(警備モード切替通知信号や車両盗難監視開始通知信号)に含まれる、対象機器を識別する機器IDを参照することで送信先機器を特定する。なお警備モード切替時には、警備モード切替通知信号に切替後の警備モードを示すモード識別情報も含まれており、CPU21は、当該モード識別情報に基づき受信メッセージ42のメッセージ内容も特定する。
【0092】
続いてCPU21は、上記特定した送信元機器に対応する色を、上記テーブルを参照することで特定する(ステップ63)。
【0093】
そしてCPU21は、右端を上記特定した色で着色した着色部44を有する受信メッセージ42を表す所定幅の吹き出しを、最新メッセージとしてタイムライン画面に追加表示する(ステップ64)。
【0094】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末200は、同一のタイムライン画面上に表示される通信先の異なる複数のメッセージを当該通信先ごとに容易に視認させることができる。
【0095】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付し説明を省略または簡略化する。
【0096】
図7は、本実施形態においてユーザ端末200に表示されるタイムライン画面の例を示した図である。上記第1実施形態においては、ユーザ端末200は、各送信メッセージ41及び受信メッセージ42の吹き出しの着色部43及び44を、当該各メッセージの通信先(送信メッセージ41の送信先、受信メッセージ42の送信元)に対応する色に着色していた。本実施形態では、各メッセージの通信先ではなく、各メッセージが関連するサービスに対応する色に着色する。
【0097】
同図の例では、位置情報端末110を用いたエリア出入り通知、車両盗難監視、位置確認、及び警備モード切替(エリア監視)という、各送信メッセージ41及び受信メッセージ42が関連する異なるサービスごとに、着色部43、44について異なる色が設定されている。
【0098】
上記記憶部28には、上記サービスを識別するサービスIDと、それに対応する着色部43、44の色を示すテーブルが記憶されており、CPU21は、当該テーブルを参照して送信メッセージ41及び受信メッセージ42の着色部43及び44を着色する。
【0099】
図8は、本実施形態に係るユーザ端末200によるユーザ操作時(メッセージ送信時)のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
【0100】
同図に示すように、ユーザ端末200のCPU21はまず、ユーザにより、上記いずれかのサービスに関する操作指示が入力されたか否かを判断する(ステップ81)。
【0101】
いずれかのサービスに対する操作指示が入力されたと判断された場合(ステップ81のYes)、CPU21は、当該操作に関連するサービスを特定する(ステップ82)。具体的には、いずれかのサービスに関する操作指示により送信される要求信号(警備モード切替要求信号や車両盗難監視開始要求信号)に含まれる、サービスを識別するサービスIDを参照することで当該サービスを特定する。
【0102】
続いてCPU21は、上記特定したサービスに対応する色を、上記テーブルを参照することで特定する(ステップ83)。
【0103】
そしてCPU21は、左端を上記特定した色で着色した着色部43を有する送信メッセージ41を表す所定幅の吹き出しを、最新メッセージとしてタイムライン画面に追加表示する(ステップ54)。
【0104】
図9は、当該ユーザ端末200によるメッセージ受信時のタイムライン表示処理の流れを示したフローチャートである。
【0105】
同図に示すように、ユーザ端末200のCPU21はまず、いずれかのサービスに関するメッセージを受信したか否かを判断する(ステップ91)。
【0106】
いずれかのサービスに関するメッセージを受信したと判断した場合(ステップ91のYes)、CPU21は、当該メッセージに関連するサービスを特定する(ステップ92)。具体的には、いずれかのサービスに関して送信される通知信号(警備モード切替通知信号や車両盗難監視開始通知信号)に含まれる、サービスを識別するサービスIDを参照することで当該サービスを特定する。
【0107】
続いてCPU21は、上記特定したサービスに対応する色を、上記テーブルを参照することで特定する(ステップ93)。
【0108】
そしてCPU21は、右端を上記特定した色で着色した着色部44を有する受信メッセージ42を表す所定幅の吹き出しを、最新メッセージとしてタイムライン画面に追加表示する(ステップ94)。
【0109】
このように、本実施形態によれば、同一のタイムライン画面上に表示される、関連するサービスが異なる複数のメッセージを当該サービスごとに容易に視認させることができる。
【0110】
<変形例>
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0111】
上述の各実施形態において、ユーザ端末200は、各吹き出しの左右端のうち表示部26の表示領域の端部とは反対側の端部(送信メッセージ41の左端、受信メッセージ42の右端)に着色部43、44を設けた。しかし、着色部43、44を設ける位置である局所領域は、吹き出しの最端部でなくてもよく、最端部から吹き出し内側にややずれた位置であってもよい。またユーザ端末200は、着色部43、44の位置を、吹き出しの端部の所定範囲内で上記通信先または関連するサービスに応じてずらして表示してもよい。
【0112】
図10は、この場合のタイムライン画面の例を示した図である。同図に示すように、警備装置100、子供の位置情報端末110、お母さんの位置情報端末110、おじいちゃんの位置情報端末110、車両監視端末120という異なる通信先ごとに、着色部43及び44が吹き出しの端部の異なる位置に設けられている。
【0113】
具体的には、通信先が警備装置100の送信メッセージ41及び受信メッセージ42においては吹き出しの最端部に着色部43及び44が設けられ、通信先が子供の位置情報端末110、お母さんの位置情報端末110、おじいちゃんの位置情報端末110、車両監視端末120である場合、その順に、吹き出しの最端部から中央側に徐々にずれた位置に着色部43及び44が設けられている。これにより、各吹き出しの着色領域が通信先毎に縦に整列するため、通信先毎の各メッセージの一覧性及び視認性を向上させることができる。
【0114】
上記第2実施形態のように各メッセージの吹き出しを関連するサービスに応じた色に着色する場合においても同様に着色部43及び44をサービスごとに端部の所定範囲内でずらして設けることができる。
【0115】
上述の各実施形態では、ユーザ端末200は、送信メッセージ41の左端に着色部43を設け、受信メッセージ42の右端に着色部44を設け、各吹き出しの幅を同一の長さに統一することで、タイムライン画面において、各送信メッセージ41の着色部43が縦一列に並び、各受信メッセージ42の着色部44が縦一列に並ぶようにしていた(着色部43と着色部44は、近接するものの幅方向で同一の位置ではなかった)。これに代えて、ユーザ端末200は、図11に示すように、送信メッセージ41の着色部43と、受信メッセージ42の着色部44とが、幅方向において同一の位置に設けられ、タイムライン方向で直線状に整列するようにしてもよい。同図の例では、各着色部43及び44は、吹き出しの左端または右端から、やや中央側にずれた位置に設けられている。これにより、一覧性及び視認性をさらに向上させることができる。
【0116】
また上述の実施形態では、送信メッセージ41及び受信メッセージ42の吹き出しの幅は全て同一とされたが、当該吹き出し幅はメッセージの文字数に応じて変わってもよい。この場合でも、ユーザ端末200は、各吹き出しにおける着色部43及び44の位置を変更することで、着色部43及び/又は着色部44がタイムライン方向で直線状に整列するようにしてもよい。
【0117】
また各吹き出しの幅が文字数に応じて異なる場合、ユーザ端末200は、当該吹き出しの幅に応じて、着色部43及び44の幅または面積を変更してもよい。例えば、吹き出しの幅が大きいほど、着色部43及び44の幅または面積を大きくしてもよい。
【0118】
上述の第1実施形態では、着色部43及び44が通信先に応じた色に着色され、上述の第2実施形態では、着色部43及び44が関連するサービスに応じた色に着色された。ユーザ端末200は、この両者を組み合わせて、着色部43及び44を、通信先に応じた色に着色するとともに、関連するサービスに応じて、色の系統(色相)を区別してもよい。
【0119】
例えば、位置情報確認に関する送信メッセージ41及び受信メッセージ42の着色部43及び44については、その通信先(の位置情報端末110)に応じて、赤系統(子供:赤、お母さん:茜、おじいちゃん:朱色等)または青系統(子供:青、お母さん:紺、おじいちゃん:群青色等)に着色されてもよい。これにより通信先に対応する着色部43及び44の色相がサービス毎に揃うため、通信先とサービスを一度に識別することができる。
【0120】
上述の実施形態では、ユーザ端末200は、各メッセージの吹き出しの端部(各吹き出しの左右端のうち表示部26の表示領域の端部とは反対側の端部)を着色部43及び44としていた。しかし、着色部43及び44の位置は当該端部に限られず、吹き出しの上下左右端度の端部でもよく、さらには端部以外のどこであっても構わない。この場合、着色部43及び44は、メッセージを示す文字と重複しない領域に設けられるのが好ましい。
【0121】
上述の実施形態では、着色部43及び44は縦帯状(縦に細長い矩形)の形状とされたが、着色部43及び44の形状はこれに限られず、その他の矩形、円形、楕円形、三角形その他の多角形、星形等、どのような形状でも構わない。
【0122】
上述の第1及び第2実施形態では、記憶部28に、通信先の機器を識別する機器IDまたはサービスを識別するサービスIDと、それに対応する着色部43、44の色を示すテーブルが記憶されており、CPU21は、当該テーブルを参照して送信メッセージ41及び受信メッセージ42の着色部43及び44を着色していた。これに代えて、受信メッセージ42に関しては、当該受信メッセージ42に対応して受信した通知信号に、着色部44の色を示すデータが含まれており、CPU21は、当該データを参照することで着色部44を着色してもよい。
【0123】
上述の実施形態では、複数の異なる監視システム(サービス)として、警備システム、車両盗難監視システム、位置確認システムを示したが、監視システム(サービス)はこれに限られず、例えば、空調機器、ロボット掃除機、給湯器等の家庭用電気機器を制御する家電制御システム(サービス)を通信先とする送信メッセージ41及び受信メッセージ42に本発明が適用されても構わない。この場合、当該家電制御システム(サービス)に応じて着色部43及び44が着色されてもよいし、当該家電制御システム(サービス)が制御する空調機器、ロボット掃除機等の通信先に応じて着色部43及び44が着色されてもよい。
【0124】
上述の実施形態では、通信先/サービスが共通する送信メッセージ41の吹き出し及び送信元/サービスが共通する受信メッセージ42の吹き出しに共通の色(着色部43,44)を付していた。しかしながら、当該吹き出しに付される共通の標識は色に限られない。例えば、ユーザ端末200は、送信先/サービスが共通する送信メッセージ41の吹き出し及び送信元/サービスが共通する受信メッセージ42の吹き出しに共通のマークを付してもよい。
【0125】
例えば図12に示すように、通信先が、警備装置100であれば■、お母さんの位置情報端末110であれば●、子供の位置情報端末110であれば★、おじいちゃんの位置情報端末110であれば▲、車両監視端末120であれば◆、といったように、通信先が共通する送信メッセージ41及び受信メッセージ42に共通のマーク53、54を付してもよい。またこれらマーク53、54が付される位置は図示した端部に限られない。
【0126】
上述の実施形態では、ユーザ端末200は、送信メッセージ41と受信メッセージ42とがペアになっている場合(例えば、警備モードの切替要求に対応する送信メッセージ41と、当該切替要求に応答して送信された警備モード切替完了通知に対応する受信メッセージ42)も、送信メッセージ41または受信メッセージ42が単独で送信または受信された場合(例えば、位置情報確認に対応する送信メッセージ41や、他のユーザの操作(警備モード切替要求や車両盗難監視開始要求等)を通知する受信メッセージ42)も、着色部43及び44に同一の色を付した。これに代えて、ユーザ端末200は、送信メッセージ41とそれに対して返信された上記受信メッセージ42のペアが存在する場合、当該ペアとなる送信メッセージ41及び受信メッセージ42の各吹き出しに第1の標識を付し、上記ペアとなる送信メッセージ41が存在しない受信メッセージ42及び上記ペアとなる受信メッセージ42が存在しない送信メッセージ41の各吹き出しに上記第1の標識(着色部やマーク等)とは異なる第2の標識(着色部やマーク等)を付してもよい。
【0127】
これにより、ユーザに、自身とのやり取りに関する双方向のメッセージとそれ以外の一方向のメッセージとを容易に区別させることができる。ここで第1の標識は、第2の標識を強調表示したものであってもよい。強調表示とは、例えば標識を示す線の太さを大きくしたり、標識の大きさを大きくしたり、標識を示す線を二重線や破線にしたり、標識を塗りつぶさなかったり、標識に付された色の色相や明度を上げたりすること等であるが、これらに限られず、同系統の表示機が付されればよい。
【0128】
より具体的には、ユーザ端末200は、ペアとなる送信メッセージ41及び受信メッセージ42の各吹き出しに第1の色(例えば、赤、青)を付し、上記ペアとなる送信メッセージ41が存在しない受信メッセージ42及び上記ペアとなる受信メッセージ42が存在しない送信メッセージ41の各吹き出しに上記第1の色とは濃度または明度が異なる同系統の第2の色(例えばピンク、水色)を付してもよい。
【0129】
また、ペアとなるメッセージの中でも、通信先は同じだがペアとなるメッセージが示すサービスに応じて付す標識(第1のペアには第1の標識、第2のペアに第1の標識と同系統である第2の標識)を変えてもよい。例えば、警備装置100に関するペアメッセージのうち、警備モード切替操作に関するペアメッセージの各吹き出しに第1の色(例えば、青)を付し、それ以外の操作(現在の警備モード確認操作、警戒モード自動設定の時間変更操作など)に関するペアメッセージの各吹き出しに上記第1の色とは濃度または明度が異なる同系統の第2の色(紺色)を付してもよい。これにより、ユーザは、同じ通信先からのペアメッセージ内で異なるサービスを示すメッセージを一目で把握することができる。
【0130】
上述した実施形態では、全てのメッセージに標識を付していたが、それに限られない。例えば、ペア判定された送信メッセージ及び受信メッセージにのみ標識を付してもよい。この場合、ペア判定されたメッセージであることを示せればよいため、通信先毎に予め決まった標識を付さなくてもよく、その都度付す標識を変えてもよい。
【符号の説明】
【0131】
21…CPU
26…表示部
28…記憶部
29…通信部
41…送信メッセージ
42…受信メッセージ
43、44…着色部
53、54…マーク
100…警備装置
110…位置情報端末
120…車両監視端末
200…ユーザ端末
300…サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12