(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150494
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】実装装置及び実装方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20231005BHJP
H05K 13/04 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H01L21/52 F
H05K13/04 B
H01L21/52 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059623
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002428
【氏名又は名称】芝浦メカトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】橋本 正規
【テーマコード(参考)】
5E353
5F047
【Fターム(参考)】
5E353BB08
5E353EE02
5E353HH08
5E353HH51
5E353JJ02
5E353JJ13
5E353KK01
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5E353QQ12
5F047AA17
5F047FA07
5F047FA14
5F047FA73
5F047FA79
5F047FA83
(57)【要約】
【課題】ボンディングヘッド及び撮像部の移動による誤差を低減できる実装装置及び実装方法を提供する。
【解決手段】実施形態の実装装置1は、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2とヘッドマーク313を撮像した第1の画像αに基づいて、ヘッドマーク313と電子部品2との第1の位置関係を算出する第1の位置関係算出部73、実装位置P3において基板マーク3bを撮像した第2の画像βとボンディングヘッド310が保持した電子部品2が実装領域3aに対向した状態で、ヘッドマーク313を撮像した第3の画像γとに基づいて、ヘッドマーク313と基板マーク3bとの第2の位置関係を算出する第2の位置関係算出部74、第1の位置関係と第2の位置関係に基づいて、電子部品2と基板マーク3bとの第3の位置関係を算出する第3の位置関係算出部75、第3の位置関係に基づいて電子部品2と基板マーク3bとを位置決めする位置決め機構を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマークが設けられたボンディングヘッドを有し、前記ボンディングヘッドに保持された電子部品を、実装位置における基板の実装領域に搭載する搭載装置と、
前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品を、前記ヘッドマークとともに撮像する第1の画像を撮像可能な位置に設けられた第1の撮像部と、
前記実装位置において、前記実装領域に設けられた基板マークを撮像する第2の画像と、前記第2の画像を撮像した後、前記ボンディングヘッドが前記実装位置に位置づけられ、前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品が前記実装領域に対向した状態で、前記ヘッドマークを撮像する第3の画像とを撮像可能に設けられた第2の撮像部と、
前記第1の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記電子部品との位置関係である第1の位置関係を算出する第1の位置関係算出部と、
前記第2の画像及び前記第3の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記基板マークとの位置関係である第2の位置関係を算出する第2の位置関係算出部と、
前記第1の位置関係及び前記第2の位置関係に基づいて、前記電子部品と前記基板マークとの位置関係である第3の位置関係を算出する第3の位置関係算出部と、
前記第3の位置関係に基づいて、前記電子部品の搭載の前に、前記電子部品と前記基板マークとを位置決めする位置決め機構と、
を有することを特徴とする実装装置。
【請求項2】
前記ヘッドマークは、平面視で、前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品の外側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の実装装置。
【請求項3】
前記ボンディングヘッドは、
前記電子部品を保持するボンディングツールと、
前記ボンディングツールを保持する保持部と、
を有し、
前記ヘッドマークは、前記ボンディングツールに設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の実装装置。
【請求項4】
前記ボンディングヘッドは、
前記電子部品を保持するボンディングツールと、
前記ボンディングツールを保持する保持部と、
を有し、
前記ヘッドマークは、前記保持部に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の実装装置。
【請求項5】
前記ボンディングヘッドは、
前記電子部品を保持するボンディングツールと、
前記ボンディングツールを保持する保持部と、
を有し、
前記ヘッドマークは、前記ボンディングツールと前記保持部との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の実装装置。
【請求項6】
前記ボンディングツール及び前記保持部は、透光性を有することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の実装装置。
【請求項7】
前記ヘッドマークは、凹部であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の実装装置。
【請求項8】
前記第1の撮像部は、前記第1の画像を撮像可能な位置に固定支持されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の実装装置。
【請求項9】
前記第2の撮像部は、前記第2の画像及び前記第3の画像を撮像可能な位置に固定支持されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の実装装置。
【請求項10】
第1の撮像部が、ヘッドマークが設けられたボンディングヘッドに保持された電子部品を、前記ヘッドマークとともに撮像した第1の画像を撮像し、
第2の撮像部が、基板における前記電子部品の実装領域に設けられた基板マークが撮像された第2の画像を撮像し、
前記第2の撮像部が、前記第2の画像を撮像した後に、前記実装領域に前記電子部品が対向するように前記ボンディングヘッドを配置した状態で、前記ヘッドマークが撮像された第3の画像を撮像し、
第1の位置関係算出部が、前記第1の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記電子部品との位置関係である第1の位置関係を算出し、
第2の位置関係算出部が、前記第2の画像及び前記第3の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記基板マークとの位置関係である第2の位置関係を算出し、
第3の位置関係算出部が、前記第1の位置関係及び前記第2の位置関係に基づいて、前記電子部品と前記基板マークとの位置関係である第3の位置関係を算出し、
位置決め機構が、前記第3の位置関係に基づいて、前記電子部品と前記基板マークとを位置決めし、
搭載装置が、前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品を、前記基板の前記実装領域に搭載する、
ことを有することを特徴とする実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実装装置及び実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップなどの電子部品を、ウェーハやトレイからピックアップし、基板の上に搬送し、基板に押し付けて実装することが行われている。このような電子部品の実装では、ひとつの基板に多数の電子部品を実装するものもある。例えば、マイクロLEDディスプレイの製造工程においては、マストランスファと呼ばれる装置によって、電子部品であるマイクロLEDを、多数一括して基板に実装している。このような多数の電子部品の実装においては、未搭載部や電子部品の不良部が発生する場合がある。未搭載部は、電子部品が搭載されていない部分である。また、電子部品の不良部は、検査によって不良と判定された電子部品の部分である。上述のマイクロLEDでは、未点灯部が挙げられる。未点灯部は、搭載されたマイクロLEDのうち検査により点灯しないことが明らかとなった部分である。
【0003】
このような未搭載部や電子部品の不良部に対しては、リペア工程を実施する必要がある。リペア工程は、未搭載部に電子部品を搭載したり、不良部の電子部品を除去して、再度電子部品を搭載する工程である。リペア工程においては、ボンディングヘッドによって、電子部品を1つずつ搭載する必要がある。この場合、基板における1つ1つの実装領域に対して、電子部品を精密に位置決めしなければならない。例えば、サイズが20μm角のマイクロLEDの場合、1μm程度の精度が必要となる。
【0004】
基板と電子部品を位置決めするために、以下のような方法が行われている。まず、下端面に電子部品を吸着保持したボンディングヘッドを、基板の実装領域の上方で待機させて、ボンディングヘッドと基板との間に、上下両方向を同時に撮像できる撮像部を進入させてボンディングヘッドに吸着保持された電子部品と基板の実装領域とを撮像し、退避させる。そして、撮像部が撮像した画像に基づいて、基板と電子部品との水平方向の相対位置を認識し、その位置認識に基づいて、ボンディングヘッドを位置決めして電子部品を基板に実装する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子部品と基板との間に撮像部を挿入するためには、電子部品と基板との間に上下方向に大きな間隔を空ける必要がある。このため、撮像部を電子部品と基板との間から退避させ、ボンディングヘッドを下降させて電子部品を基板に搭載する際の移動距離が長くなる。すると、撮像や位置決めした位置から、移動により発生する位置ズレが生じ易くなる。また、移動距離が長いと、移動中に機構部分から発生する塵埃が多くなる。さらに、撮像部が進入と退避のための移動を繰り返すため、撮像毎に撮像位置が変動するとともに、上下のカメラの撮像位置に誤差が生じやすい。
【0007】
本発明の実施形態は、ボンディングヘッド及び撮像部の移動による誤差を低減できる実装装置及び実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、実施形態の実装装置は、ヘッドマークが設けられたボンディングヘッドを有し、前記ボンディングヘッドに保持された電子部品を、実装位置における基板の実装領域に搭載する搭載装置と、前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品を、前記ヘッドマークとともに撮像する第1の画像を撮像可能な位置に設けられた第1の撮像部と、前記実装位置において、前記実装領域に設けられた基板マークを撮像する第2の画像と、前記第2の画像を撮像した後、前記ボンディングヘッドが前記実装位置に位置付けられ、前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品が前記実装領域に対向した状態で、前記ヘッドマークを撮像する第3の画像とを撮像可能に設けられた第2の撮像部と、前記第1の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記電子部品との位置関係である第1の位置関係を算出する第1の位置関係算出部と、前記第2の画像及び前記第3の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記基板マークとの位置関係である第2の位置関係を算出する第2の位置関係算出部と、前記第1の位置関係及び前記第2の位置関係に基づいて、前記電子部品と前記基板マークとの位置関係である第3の位置関係を算出する第3の位置関係算出部と、前記第3の位置関係に基づいて、前記電子部品の搭載の前に、前記電子部品と前記基板マークとを位置決めする位置決め機構と、を有する。
【0009】
実施形態の実装方法は、第1の撮像部が、ヘッドマークが設けられたボンディングヘッドに保持された電子部品を、前記ヘッドマークとともに撮像された第1の画像を撮像し、第2の撮像部が、基板における前記電子部品の実装領域に設けられた基板マークが撮像された第2の画像を撮像し、前記第2の撮像部が、前記第2の画像を撮像した後に、前記実装領域に前記電子部品が対向するように前記ボンディングヘッドを配置した状態で、前記ヘッドマークが撮像された第3の画像を撮像し、第1の位置関係算出部が、前記第1の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記電子部品との位置関係である第1の位置関係を算出し、第2の位置関係算出部が、前記第2の画像及び前記第3の画像に基づいて、前記ヘッドマークと前記基板マークとの位置関係である第2の位置関係を算出し、第3の位置関係算出部が、前記第1の位置関係及び前記第2の位置関係に基づいて、前記電子部品と前記基板マークとの位置関係である第3の位置関係を算出し、位置決め機構が、前記第3の位置関係に基づいて、前記電子部品と前記基板マークとを位置決めし、搭載装置が、前記ボンディングヘッドに保持された前記電子部品を、前記基板の前記実装領域に搭載する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態では、ボンディングヘッド及び撮像部の移動による誤差を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態の実装装置を示す正面図及び制御装置を示すブロック図である。
【
図3】
図1の実装装置の電子部品の受け渡し時を示す正面図である。
【
図5】
図1のA-A断面図であり、電子部品の実装時を示す図である。
【
図6】ボンディングヘッドの先端部分を示す断面図である。
【
図7】第1の撮像部による第1の画像の撮像を示す説明図、第2の撮像部による第2の画像及び第3の画像の撮像を示す説明図である。
【
図8】実施形態による実装手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態(以下、本実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。なお、図面は模式図であって、各部のサイズ、比率等は、理解を容易にするために誇張している部分を含んでいる。
【0013】
[概要]
図1~
図4に示すように、本実施形態の実装装置1は、電子部品2の供給装置10、ピックアップ装置20、搭載装置30、基板ステージ40、第1の撮像部50、第2の撮像部60及び制御装置70を有する。実装装置1は、供給装置10からピックアップ装置20によってピックアップされた電子部品2を反転させて、搭載装置30に受け渡し、搭載装置30によって基板ステージ40における基板3に搭載することにより実装する。
【0014】
電子部品2は、例えば、矩形状の薄小片部品である。本実施形態では、電子部品2は、マイクロLEDである。マイクロLEDは、表裏のうち一方の面が、電極部を有し基板3に実装される実装面2aである。基板3は、電子部品2が搭載される複数の実装領域3aが、マトリクス(行列)状に設けられた板体である。各実装領域3aには、電極部が設けられている。本実施形態の電極部は、アライメントマークとしての基板マーク3b(
図7参照)となる。本実施形態の基板マーク3bは、平行な2列の直線状である。この実装領域3aの電極部に、電子部品2の電極部が接合される。そのため、電子部品2と実装領域3aとを位置決めする必要がある。
【0015】
[供給装置]
供給装置10は、電子部品2をピックアップ装置20へと供給する装置である。供給装置10は、ピックアップ対象の電子部品2を供給位置P1に移動させる。供給位置P1とは、ピックアップ装置20が、ピックアップ対象となる電子部品2をピックアップする位置である。供給装置10は、電子部品2が載置されたトレイ11を支持する供給ステージ12、供給ステージ12を移動させるステージ移動機構13を備える。このステージ移動機構13としては、例えば、サーボモータによって駆動されるボールねじ機構によって、レール上をスライダが移動するリニアガイドを用いることができる。
【0016】
電子部品2が載置されるトレイ11は、上面に電子部品2を載置する板体である。トレイ11上には、図示はしないが、窪みがマトリクス(行列)状に形成されている。各窪みに、電子部品2が載置されることにより、トレイ11上に電子部品2がマトリクス状に並ぶ。本実施形態では、電子部品2は、実装面2aが上方に露出したフェイスアップ状態で配置されているものとする。
【0017】
供給ステージ12は、電子部品2が載置されたトレイ11を、水平に支持する台である。供給ステージ12は、ステージ移動機構13によって、水平方向に移動可能に設けられている。トレイ11は供給ステージ12に支持されているため、ステージ移動機構13によって供給ステージ12が移動するとともに、トレイ11及び当該トレイ11に載せられた電子部品2もまた、水平方向に移動可能に設けられている。
【0018】
なお、
図1に示すように、水平方向のうち、供給装置10と搭載装置30が並ぶ方向をX軸方向、X軸に直交する方向をY軸方向という。また、トレイ11の平面に直交する方向をZ軸方向または上下方向とする。また、水平方向における回転方向をθ軸方向とする。但し、これらの方向は実装装置1の設置方向を限定するものではない。
【0019】
[ピックアップ装置]
ピックアップ装置20は、供給装置10から電子部品2をピックアップし、ピックアップした電子部品2を搭載装置30に受け渡す装置である。このピックアップ装置20は、ピックアップノズル21と、移動機構22と、反転機構23とを備える。
【0020】
(ピックアップノズル)
ピックアップノズル21は、電子部品2を吸引保持し、また吸引保持を解除して電子部品2を解放する機構である。ピックアップノズル21は、先端面に開口したノズル孔を備える。ノズル孔は真空ポンプ等を含む負圧発生回路(図示せず)と連通しており、当該回路が負圧を発生させることによって、ピックアップノズル21の先端面に電子部品2を吸着保持する。また、負圧を解除することで先端面から電子部品2の保持状態を解除する。
【0021】
移動機構22は、
図1~
図4に示すように、供給位置P1と受け渡し位置P2との間でピックアップノズル21を往復移動させ、また、供給位置P1及び受け渡し位置P2でピックアップノズル21を昇降させる機構である。なお、受け渡し位置P2とは、ピックアップ装置20が、供給位置P1でピックアップした電子部品2を後述する受取部として機能するボンディングヘッド310に受け渡す位置である。供給位置P1及び受け渡し位置P2は、主にXY方向の位置を意味し、必ずしもZ軸方向の位置を意味するものではない。
【0022】
(移動機構)
移動機構22は、ピックアップノズル21が取り付けられたアーム22aを有し、アーム22aを移動させることにより、ピックアップノズル21を移動させる。移動機構22は、スライド機構22b、昇降機構22fを備える。スライド機構22bは、ピックアップノズル21が取り付けられたアーム22aを移動させることにより、ピックアップノズル21を供給位置P1と受け渡し位置P2との間で往復移動させる。ここでは、スライド機構22bは、X軸方向と平行に延び、支持フレーム22cに固定されたレール22dと、レール22d上を走行するスライダ22eとを有する。スライダ22eは、図示はしないが、回転モータにより駆動されるボールねじ、リニアモータ等により駆動される。
【0023】
昇降機構22fは、ピックアップノズル21が取り付けられたアーム22aを移動させることにより、ピックアップノズル21を上下方向に移動させる。具体的には、昇降機構22fは、サーボモータによって駆動されるボールねじ機構によって、レール上をスライダが移動するリニアガイドを用いることができる。すなわち、サーボモータの駆動により、ピックアップノズル21がZ軸方向に沿って昇降する。
【0024】
(反転機構)
反転機構23は、ピックアップノズル21と移動機構22の間に設けられている。反転機構23は、ここでは、ピックアップノズル21の向きを変更するモータ等の駆動源、ボールベアリング等の回転ガイドを含んでなるアクチュエータである。向きを変更するとは、上下方向に0°~180°回転させることである。
【0025】
[搭載装置]
搭載装置30は、電子部品2を基板3の実装領域3aに搭載する装置である。搭載装置30は、
図3及び
図4に示すように、ピックアップ装置20から受け取った電子部品2を実装位置P3まで搬送し、
図5に示すように、基板3に搭載することにより実装する。実装位置P3とは、電子部品2を基板3に実装する位置である。実装位置P3は、主にXY方向の位置を意味し、必ずしもZ軸方向の位置を意味するものではない。搭載装置30は、ボンディングヘッド310、ヘッド移動機構320を有する。
【0026】
(ボンディングヘッド)
ボンディングヘッド310は、受け渡し位置P2でピックアップノズル21から電子部品2を受け取る受取部としての機能を有し、また当該電子部品2を実装位置P3で基板3に実装する装置である。ボンディングヘッド310は、電子部品2を保持し、また実装後は電子部品2から離脱する。
【0027】
具体的には、ボンディングヘッド310は、
図6に示すように、ボンディングツール311、保持機構314を有する。ボンディングツール311は、透光性を有する板体である。透光性を有するとは、後述する第1の撮像部50、第2の撮像部60による撮像に必要な光を透過するという意味である。本実施形態のボンディングツール311は、円形のガラス板である。ボンディングツール311の一方の面は、下方に向かい、電子部品2を保持する保持面311aである。保持面311aの中央には、粘着部312が設けられている。粘着部312は、電子部品2を粘着保持する部材である。粘着部312は、例えば、PDMS(Polydimethylsiloxane)を用いる。
【0028】
ボンディングツール311の保持面311aと反対側の面は、上方に向かい、後述する保持機構314に保持される被保持面311bである。被保持面311bには、ヘッドマーク313が設けられている。
図6及び
図7では、ヘッドマーク313は、電子部品2と共通の断面に現れないため、便宜的に点線で示している。ヘッドマーク313は、
図7(D)に示すように、粘着部312に粘着保持された電子部品2の外側、つまり平面視で電子部品2と重ならない位置に設けられたアライメントマークである。本実施形態では、ヘッドマーク313は、平面視で電子部品2を挟む位置に2つ設けられている。ヘッドマーク313は、円形状に窪んだ凹部である。ボンディングツール311は透光性を有するため、下方の保持面311a側から、ヘッドマーク313を撮像できる。
【0029】
保持機構314は、ボンディングツール311を保持する機構である。保持機構314は、保持部315、荷重制御部316、回動ユニット317を有する。保持部315は、ボンディングツール311を保持し、また保持状態を解除してボンディングツール311を解放する板状の部材である。保持部315は、ボンディングツール311と同様に、ガラスなど、透光性を有する材質によって形成されている。保持部315は、吸引孔315aを備える。吸引孔315aの一端は、保持部315の底面に開口し、他端は保持部315の側面に開口して、真空ポンプ等を含む負圧発生回路(図示せず)と連通している。このため、負圧発生回路が負圧を発生させることによって、保持部315の底面にボンディングツール311を吸着保持する。また、負圧を解除することで、底面からボンディングツール311の保持状態を解除する。
【0030】
荷重制御部316は、保持部315の上下方向の位置を制御するとともに保持部315が加える荷重を制御する部材である。荷重制御部316は、スリーブ316a、可動軸316bを有するエアベアリングである。スリーブ316aは内部に、上下に貫通した円柱形状の空隙を有する。可動軸316bは、スリーブ316aの内部に所定範囲で上下動可能に設けられた筒状体である。可動軸316bの下端には、保持部315の上面が取り付けられている。このように、エアベアリングを用いることにより、1N以下の低荷重による実装が可能となる。
【0031】
回動ユニット317は、外筒317aと、外筒317a内に回動可能に設けられた回動軸317bを有する。回動軸317bは筒状体であり、図示しないモータによりベルトを介して回動可能に設けられている。回動軸317bの下端は、荷重制御部316のスリーブ316aに取り付けられている。このため、回動ユニット317は、荷重制御部316に保持されたボンディングツール311を水平方向に回動させることができる。これにより、回動ユニット317は、ボンディングツール311に保持された電子部品2を、θ軸方向に位置決めできる。なお、回動軸317bの中空部分、可動軸316bの中空部分、透光性を有する保持部315を介して、ヘッドマーク313を上方から撮像できる。
【0032】
(ヘッド移動機構)
ヘッド移動機構320は、ボンディングヘッド310を、受け渡し位置P2と実装位置P3との間で往復移動させ、また、受け渡し位置P2及び実装位置P3で昇降させる機構である。本実施形態のヘッド移動機構320は、上記の回動ユニット317とともに、基板3の実装領域3aに対して電子部品2の実装面2aを位置決めする位置決め機構として機能する。具体的には、ヘッド移動機構320は、スライド機構321、昇降機構322を備える。
【0033】
スライド機構321は、ボンディングヘッド310を受け渡し位置P2と実装位置P3との間で往復移動させる。ここでは、スライド機構321は、X軸方向と平行に延び、支持フレーム321aに固定された2本のレール321bと、レール321b上を走行するスライダ321cとを有する。スライダ321cは、図示はしないが、回転モータにより駆動されるボールねじ、リニアモータ等により駆動される。
【0034】
なお、図示はしないが、スライド機構321は、ボンディングヘッド310をY軸方向にスライド移動させるスライド機構を有している。このスライド機構も、Y軸方向のレールとレールを走行するスライダによって構成できる。スライダは、回転モータにより駆動されるボールねじ、リニアモータ等により駆動される。
【0035】
昇降機構322は、ボンディングヘッド310を上下方向に移動させる。具体的には、昇降機構322は、サーボモータ322aによって駆動されるボールねじ機構によって、レール322b上をスライダ322cが移動するリニアガイドを用いることができる。すなわち、サーボモータ322aの駆動により、ボンディングヘッド310がZ軸方向に沿って昇降する。
【0036】
[基板ステージ]
基板ステージ40は、電子部品2を実装するための基板3を支持する台である。基板ステージ40は、ステージ移動機構41に設けられている。ステージ移動機構41は、基板ステージ40をXY平面上でスライド移動させ、基板3における実装領域3aを実装位置P3に位置付ける機構である。ステージ移動機構41は、例えば、サーボモータによって駆動されるボールねじ機構によって、レール上をスライダが移動するリニアガイドを用いることができる。
【0037】
[第1の撮像部]
第1の撮像部50は、
図7(A)に示すように、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2を、ヘッドマーク313とともに撮像可能な位置に設けられている。
図7(D)に示すように、第1の撮像部50によって撮像される電子部品2及びヘッドマーク313を含む画像を、第1の画像αと呼ぶ。より具体的には、第1の撮像部50は、カメラ、レンズ、鏡筒、光源等を有し、本実施形態では、受け渡し位置P2に設置されている。第1の撮像部50は、カメラが上を向き、ボンディングツール311に保持された電子部品2及びヘッドマーク313を撮像可能となるように、光軸が垂直方向に配置されている。
【0038】
第1の撮像部50は、撮像位置、すなわち受け渡し位置P2において、電子部品2及びヘッドマーク313が撮像視野から外れることのないように設けられている。受け渡し位置P2において、受け渡し位置P2に位置付けられるボンディングヘッド310の位置、ピックアップノズル21からボンディングツール311に受け渡される電子部品2の保持位置には、バラツキがある。すなわち、受け渡し位置P2に対して電子部品2及びヘッドマーク313の位置がバラつく。このバラツキの最大の範囲が、受け渡し位置P2における電子部品2及びヘッドマーク313が最大限移動し得る範囲となる。
【0039】
第1の撮像部50は、必要な実装精度を確保するために十分な倍率と、光源による照明の照度や位置認識に必要な明るさで撮像できるよう考慮されている。さらに、上述の受け渡し位置P2におけるヘッドマーク313が最大限移動し得る範囲も考慮されて、それらの条件から定まる撮像視野(視野範囲)を有する。第1の撮像部50は、撮像視野の中心が、受け渡し位置P2に一致する位置に設けられている。第1の撮像部50は、ボンディングヘッド310及びピックアップノズル21の移動動作を妨げないよう、これらとは独立して設けられている。
【0040】
第1の撮像部50は、第1の画像αを撮像可能な位置に固定支持されている。本実施形態では、第1の撮像部50は、電子部品2の受け渡し位置P2に対して不動である。ここでいう不動とは、受け渡し位置P2から退避した位置と、受け渡し位置P2との間で移動する動作を行わないという意味であり、例えば、カメラの焦点を合わせるために、数ミリ上下動させてもよい。
【0041】
[第2の撮像部]
第2の撮像部60は、
図7(B)に示すように、実装位置P3において、基板マーク3bを撮像する。その後、ボンディングヘッド310が実装位置P3に移動してきて、
図7(C)に示すように、ボンディングヘッド310が保持した電子部品2が実装領域3aに対向した状態で、ヘッドマーク313を撮像する。
図7(E)に示すように、第2の撮像部60によって撮像される基板マーク3bの画像を第2の画像βと呼ぶ。
図7(F)に示すように、第2の撮像部60によって撮像されるヘッドマーク313の画像を第3の画像γと呼ぶ。なお、
図7(E)では、理解を容易にするため、実装領域3aを点線で示している。同様に、
図7(F)では、電子部品2を一点鎖線で示し、基板マーク3bを二点鎖線で示している。
【0042】
より具体的には、第2の撮像部60は、カメラ、レンズ、鏡筒、光源等を有し、実装位置P3に来たボンディングヘッド310の上方となる位置に、フレーム61により支持されている。第2の撮像部60は、カメラが下を向き、保持部315を透過して、ヘッドマーク313を撮像可能となるように、光軸が垂直方向に配置されている。
【0043】
第2の撮像部60は、撮像位置、すなわち実装位置P3において、基板3の基板マーク3b、ボンディングヘッド310のヘッドマーク313が撮像視野から外れることのないように設けられている。基板ステージ40に載置される基板3の支持位置には、バラツキがある。すなわち、実装位置P3に対して基板3の位置がバラつく。このため、基板3の基板マーク3bの位置もバラつく。このバラツキの最大の範囲が、実装位置P3における基板3の基板マーク3bが最大限移動し得る範囲となる。また、実装位置P3においてボンディングヘッド310が来る位置には、バラツキがある。すなわち、実装位置P3に対してヘッドマーク313の位置がバラつく。このバラツキの最大の範囲が、実装位置P3におけるヘッドマーク313が最大限移動し得る範囲となる。
【0044】
第2の撮像部60は、必要な実装精度を確保するために十分な倍率と、光源による照明の照度や位置認識に必要な明るさで撮像できるよう考慮されている。さらに、上述の実装位置P3における基板マーク3b、ヘッドマーク313が最大限移動し得る範囲も考慮されて、それらの条件から定まる撮像視野(視野範囲)を有する。ボンディングヘッド310のボンディングツール311の大きさは、第2の撮像部60の撮像視野に合わせて設定する。
【0045】
第2の撮像部60は、撮像視野の中心が実装位置P3に一致する位置に設けられている。第2の撮像部60は、ボンディングヘッド310及び基板ステージ40の移動動作を妨げないよう、これらとは独立して設けられている。
【0046】
第2の撮像部60は、第2の画像β及び第3の画像γを撮像可能な位置に固定支持されている。本実施形態の第2の撮像部60は、第1の撮像部50と同様に、電子部品2の実装位置P3に対して不動である。ここでいう不動とは、実装位置P3から退避した位置と、実装位置P3との間で移動する動作を行わないという意味であり、例えば、カメラの焦点を合わせるために、数ミリ上下動させてもよい。
【0047】
なお、第1の撮像部50、第2の撮像部60がそれぞれ有する座標は、実装装置1の座標と一致するように調整されている。具体的には、制御装置70が有する座標は、実装装置1の設計上のXY座標であって、その原点は実装位置P3とすることができる。また、原点から所定距離離隔した定点を受け渡し位置P2とすることができる。
【0048】
第2の撮像部60が有する座標は、例えば、撮像中心がXY座標の原点とされ、この原点が機械的あるいは演算可能な情報として実装位置P3と一致するように設定される。この場合、実装装置1におけるXY座標上の基準位置とは実装位置P3のことであり、第2の撮像部60の撮像中心も同じ基準位置となる。また、第1の撮像部50が有する座標は、例えば、撮像中心がXY座標の原点とされ、この原点が機械的あるいは演算可能な情報として受け渡し位置P2と一致するように設定される。受け渡し位置P2が実装位置P3に対して所定距離離隔した位置であるので、第1の撮像部50の撮像中心も同じ実装装置1の基準位置を有する。
【0049】
[制御装置]
制御装置70は、供給装置10、ピックアップ装置20、搭載装置30、基板ステージ40、第1の撮像部50、第2の撮像部60の起動、停止、速度、動作タイミング等を制御する。制御装置70は、実装装置1の各種の機能を実現するべく、プログラムを実行するプロセッサ、プログラムや動作条件などの各種情報を記憶するメモリ、各要素を駆動する駆動回路等を有する。また、制御装置70には、オペレータが制御に必要な指示や情報を入力する入力装置、装置の状態を確認するための出力装置が接続されている。
【0050】
本実施形態の制御装置70は、
図1に示すように、機構制御部71、画像処理部72、第1の位置関係算出部73、第2の位置関係算出部74、第3の位置関係算出部75、記憶部76を有する。機構制御部71は、供給装置10、ピックアップ装置20、搭載装置30、基板ステージ40の各部の機構を制御する。例えば、機構制御部71は、回動ユニット317、ヘッド移動機構320を制御することにより、電子部品2の実装面2aを基板3の実装領域3aに対して位置決めする。また、機構制御部71は、荷重制御部316を制御することにより、ボンディングツール311が電子部品2及び基板3に加える荷重を制御する。
【0051】
画像処理部72は、第1の撮像部50により撮像された第1の画像αを処理して、ヘッドマーク313及び電子部品2の形状を抽出する。また、画像処理部72は、第2の撮像部60により撮像された第2の画像β及び第3の画像γを処理して、基板マーク3b、ヘッドマーク313の形状を抽出する。なお、ヘッドマーク313のサイズ、複数のヘッドマーク313の距離は既知であるため、第1の撮像部50と第2の撮像部60の倍率差によって、それぞれが撮像したヘッドマーク313のサイズ、複数のヘッドマーク313の距離に相違があっても、既知のサイズ、距離のデータに基づいて校正できる。
【0052】
第1の位置関係算出部73は、第1の画像αのヘッドマーク313及び電子部品2の重心、角度等を検出することにより、両者の位置関係である第1の位置関係を算出する。つまり、第1の位置関係算出部73は、第1の撮像部50の撮像中心を原点とする座標上でそれぞれの位置を特定するため、第1の画像αのヘッドマーク313の位置座標(X,Y,θ)、電子部品2の位置座標(X,Y,θ)を求める。第2の位置関係算出部74は、第2の画像βの基板マーク3b、第3の画像γのヘッドマーク313の重心、角度等を検出することにより、両者の位置関係である第2の位置関係を算出する。第2の画像βも第3の画像γも同じ第2の撮像部60によって撮像されている。したがって、第2の画像βも第3の画像γも同じ第2の撮像部60の座標系となる。しかも、固定の第2の撮像部60で撮像されているので、第2の画像βも第3の画像γの原点ずれはない。つまり、第2の位置関係算出部74は、第2の撮像部60の撮像中心を原点とする座標上で、第2の位置関係である基板マーク3bとヘッドマーク313の位置を特定するため、第2の画像βの基板マーク3bの位置座標(X,Y,θ)、第3の画像γのヘッドマーク313の位置座標(X,Y,θ)を求める。
【0053】
第3の位置関係算出部75は、第1の位置関係と第2の位置関係に基づいて、電子部品2と基板マーク3bとの位置関係である第3の位置関係を算出する。つまり、第1の位置関係におけるヘッドマーク313の位置座標と第2の位置関係におけるヘッドマーク313の位置座標とのずれ量と、第1の位置関係における電子部品2の位置座標と第2の位置関係における基板マーク3bの位置座標のずれ量を求める。すなわち、ヘッドマーク313の受け取り位置P2における位置と実装位置P3における位置とのずれ量を求め、電子部品2と基板マーク3bとのずれ量に加算することで、実装位置P3における基板マーク3bの位置に対する電子部品2の位置を求めることができる。
【0054】
機構制御部71は、第3の位置関係に基づいて、ずれ量が補正されて電子部品2と基板マーク3bとが一致する(実装の許容範囲内となる)移動量と方向で、電子部品2が移動するように、位置決め機構(回動ユニット317及びヘッド移動機構320)を制御する。このような位置決め後、機構制御部71は、ヘッド移動機構320の昇降機構322によってボンディングヘッド310を下降させて、電子部品2を基板3の実装領域3aに実装する。
【0055】
なお、画像処理部72、第1の位置関係算出部73は、第1の撮像部50が有する回路に構成してもよい。また、画像処理部72、第2の位置関係算出部74、第3の位置関係算出部75は、第2の撮像部60が有する回路に構成してもよい。
【0056】
記憶部76は、記録媒体である各種メモリ(HDD:Hard Disk DriveやSSD:Solid State Driveなど)、記録媒体と外部とのインターフェースを含む記憶装置である。記憶部76には、実装装置1の動作に必要なデータ、プログラムが記憶される。必要なデータは、例えば、第1の画像α、第2の画像β、第3の画像γ、第1の位置関係、第2の位置関係、第3の位置関係、各種のしきい値などを含む。また、各装置が出力するデータも、記憶部76に適宜記憶される。以下の説明では、例えば、第1の撮像部50が撮像した画像、第2の撮像部60が撮像した画像など、各装置において出力されるデータを取得することも、記憶部76に記憶することに相当する。
【0057】
[動作]
以上のような実装装置1において、ピックアップ装置20により供給装置10から電子部品2をピックアップし、当該電子部品2を搭載装置30に受け渡し、搭載装置30において電子部品2を基板3に実装する手順を、上記の
図1~
図7に加えて、
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0058】
すなわち、ピックアップ装置20によって、ピックアップノズル21を供給位置P1に移動させる。一方、供給装置10は、供給ステージ12を移動させ、供給位置P1にピックアップ対象の電子部品2を位置させる。この後、ピックアップノズル21が降下して、電子部品2に接近して行き、電子部品2に接触して停止する。そして、ピックアップノズル21が停止した状態で、ノズル孔からの排気によって吸引を開始する。この状態で、ピックアップノズル21が上昇すると、ピックアップノズル21によって吸引された電子部品2が、トレイ11からピックアップされる。
【0059】
ピックアップ装置20は、反転機構23によって、ピックアップノズル21を反転させる。ピックアップ装置20は、移動機構22によって、受け渡し位置P2にピックアップした電子部品2を移動させる。
図3、
図4に示すように、受け渡し位置P2では、搭載装置30のボンディングヘッド310が待機しており、反転したピックアップノズル21に保持された電子部品2と対向する。ボンディングヘッド310に向けてピックアップノズル21を上昇させ、ボンディングツール311の粘着部312に電子部品2を付着させて保持した後、ピックアップノズル21が負圧を解除することにより、ボンディングヘッド310へと電子部品2を受け渡す。この後、ピックアップノズル21は、ボンディングヘッド310から離間するように下降して、供給位置P1に戻る。
【0060】
この状態で、
図7(A)、(D)に示すように、第1の撮像部50が、第1の画像αを撮像する(ステップS101)。つまり、第1の撮像部50は、ボンディングツール311に保持された電子部品2と、ボンディングツール311に設けられたヘッドマーク313を撮像する。第1の位置関係算出部73は、第1の画像αを画像処理部72が処理した画像に基づいて、第1の位置関係を算出する(ステップS102)。また、これと並行して、
図7(B)、(E)に示すように、第2の撮像部60が、第2の画像βを撮像する(ステップS103)。つまり、基板ステージ40に支持され、実装領域3aが実装位置P3に位置付けられた基板3の基板マーク3bを撮像する。
【0061】
次に、ボンディングヘッド310は、
図1及び
図2に示すように、実装位置P3へと移動することにより、電子部品2の実装面2aと基板3の実装領域3aとを対向させる(ステップS104)。そして、
図7(C)、(F)に示すように、第2の撮像部60が、第3の画像γを撮像する(ステップS105)。つまり、第2の撮像部60は、保持部315を透過して、ボンディングツール311のヘッドマーク313を撮像する。第2の位置関係算出部74は、第2の画像β及び第3の画像γを画像処理部72が処理した画像に基づいて、第2の位置関係を算出する(ステップS106)。
【0062】
第3の位置関係算出部75は、第1の位置関係、第2の位置関係に基づいて、第3の位置関係を算出する(ステップS107)。つまり、ヘッドマーク313のX、Y、θのずれ量、電子部品2と基板マーク3bのX、Y、θのずれ量を求める。機構制御部71は、第3の位置関係に基づいて、ずれ量が解消されるように、回動ユニット317及びヘッド移動機構320を動作させることにより、位置決めを行う(ステップS108)。そして、
図5に示すように、機構制御部71の昇降機構322によってボンディングヘッド310を下降させて、電子部品2を基板3の実装領域3aに実装する(ステップS109)。
【0063】
[位置関係の算出]
上記の位置関係の算出について、より具体的に説明する。なお、以下の説明の「座標系で」とは、上記の各座標における原点に対するX、Y、θの位置を示す。まず、第1の画像αに基づいて、受け渡し位置P2で第1の撮像部50の座標系で、ヘッドマーク313の位置を算出する。また、第1の撮像部50の座標系で、電子部品2の位置を算出する。次に、実装位置P3における、第2の画像βに基づいて、第2の撮像部60の座標系で、基板マーク3bの位置を算出する。また、第3の画像γに基づいて、第2の撮像部60の座標系で、ヘッドマーク313の位置を算出する。そして、第1の撮像部50の座標系におけるヘッドマーク313の位置と第2の撮像部60の座標系におけるヘッドマーク313の位置とのずれ量を求める。ヘッドマーク313は共通なので、このずれ量が、第1の撮像部50の座標系と第2の撮像部60の座標系のずれに相当する。
【0064】
したがって、第1の撮像部50の座標系における電子部品2の位置を、このずれ量で補正することで、第2の撮像部60の座標系における位置に変換できる。この変換された第2の撮像部60の座標系における電子部品2の位置と第2の撮像部60の座標系における基板マーク3bとのずれ量が、実装位置P3における電子部品2と基板マーク3bとのずれ量に相当し、すなわち第3の位置関係となる。機構制御部71は、第3の位置関係である電子部品2と基板マーク3bとのずれ量が解消するように、両者を位置決めする。これによって、電子部品2が、実装されるべき基板2の実装領域に実装される。
【0065】
[効果]
(1)本実施形態の実装装置1は、ヘッドマーク313が設けられたボンディングヘッド310を有し、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2を、実装位置P3における基板3の実装領域3aに搭載する搭載装置30と、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2を、ヘッドマーク313とともに撮像する第1の画像αを撮像可能な位置に設けられた第1の撮像部50と、実装位置P3において、実装領域3aに設けられた基板マーク3bを撮像する第2の画像βと、第2の画像βを撮像した後、ボンディングヘッド310が実装位置P3に位置付けられ、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2が実装領域3aに対向した状態で、ヘッドマーク313を撮像する第3の画像γとを撮像可能に設けられた第2の撮像部60と、を有する。
【0066】
また、実装装置1は、第1の画像αに基づいて、ヘッドマーク313と電子部品2との位置関係である第1の位置関係を算出する第1の位置関係算出部73と、第2の画像βと第3の画像γとに基づいて、ヘッドマーク313と基板マーク3bとの位置関係である第2の位置関係を算出する第2の位置関係算出部74と、第1の位置関係と第2の位置関係に基づいて、電子部品2と基板マーク3bとの位置関係である第3の位置関係を算出する第3の位置関係算出部75と、第3の位置関係に基づいて、電子部品2の搭載の前に、電子部品2と基板マーク3bとを位置決めする位置決め機構と、を有する。
【0067】
また、本実施形態の実装方法は、第1の撮像部50が、ヘッドマーク313が設けられたボンディングヘッド310に保持された電子部品2が、ヘッドマーク313とともに撮像された第1の画像αを撮像し、第2の撮像部60が、基板3における電子部品2の実装領域3aに設けられた基板マーク3bが撮像された第2の画像βを撮像し、第2の撮像部60が、第2の画像βを撮像した後に、実装領域3aに電子部品2が対向するようにボンディングヘッド310を配置した状態で、ヘッドマーク313が撮像された第3の画像γを撮像する。
【0068】
第1の位置関係算出部73が、第1の画像αに基づいて、ヘッドマーク313と電子部品2との位置関係である第1の位置関係を算出し、第2の位置関係算出部74が、第2の画像βと第3の画像γとに基づいて、ヘッドマーク313と基板マーク3bとの位置関係である第2の位置関係を算出し、第3の位置関係算出部75が、第1の位置関係と第2の位置関係に基づいて、電子部品2と基板マーク3bとの位置関係である第3の位置関係を算出し、位置決め機構が、第3の位置関係に基づいて、電子部品2と基板マーク3bとを位置決めし、搭載装置30が、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2を、基板3の実装領域3aに搭載する。
【0069】
このように、第1の撮像部50が撮像する第1の画像αと第2の撮像部60が撮像する第2の画像βは、共通のヘッドマーク313を含むため、第1の撮像部50と第2の撮像部60の位置関係のずれ量をキャンセルすることができる。また、同一の第2の撮像部60によって、基板マーク3bを含む第2の画像βとヘッドマーク313を含む第3の画像γを撮像するので、基板マーク3bの位置とヘッドマーク313の位置関係は一定となる。さらに、第2の撮像部60は、同一の実装位置P3において、第2の画像β、第3の画像γを撮像するので、第2の撮像部60の移動誤差は生じない。このため、電子部品2を、基板3の実装領域3aに対して正確に位置決めして、実装することができる。従って、本実施形態は、マイクロLEDのリペア工程のように、電子部品2を高精度で搭載する必要がある場合に特に適している。
【0070】
また、実装位置P3における第2の撮像部60による撮像は、ヘッドマーク313のみで、電子部品2及び基板マーク3bを撮像する必要がないため、構成を簡素にすることができる。つまり、例えば、上下両方向を同時に撮像する撮像部が不要となるので、撮像部を進入させて撮像毎に撮像位置が変動することが無く、上下のカメラの撮像位置の誤差が生じることも無い。カメラを進入させるためにボンディングヘッド310と基板3を大きく離隔させる必要がないため、位置決め後の実装時の移動量を抑えて、移動誤差を低減できる。特に、位置合わせ時と実装時の距離を近接させることができるので、位置合わせ後の水平方向のずれを極力抑えることができる。さらに、実装位置P3において、電子部品2、基板マーク3bを認識する必要がないため、両者が重なっていても位置決めが可能となる。
【0071】
なお、第1の撮像部50、第2の撮像部60に用いるカメラは、電子部品2、ヘッドマーク313及び基板マーク3bを撮像可能なものであればよく、特定のものには限定されない。但し、可視光を撮像する通常のカメラを用いることができ、必ずしも赤外線カメラなど特殊カメラを使用する必要がないため、実装精度を確保しつつ装置コストを抑えることができる。
【0072】
(2)ヘッドマーク313は、平面視で、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2の外側に設けられている。このため、第1の撮像部50によって、ヘッドマーク313と電子部品2とを明確に区別した状態で撮像できる。上記の実施形態のようなPDMSを利用した保持では、PDMS膜の大きさはばらつきが大きくヘッドマーク313が覆われたり、PDMS膜の形成時にヘッドマーク313が汚れたりして、撮像できなくなる場合が想定されるが、それを回避することができる。もちろん、電子部品2が吸引保持される場合でも、保持位置にはばらつきがあるので、ヘッドマーク313が覆われて撮像できなくなることを回避することができる。
【0073】
(3)ボンディングヘッド310は、電子部品2を保持するボンディングツール311と、ボンディングツール311を保持する保持部315と、を有し、ヘッドマーク313は、ボンディングツール311に設けられている。このため、電子部品2とヘッドマーク313の第1の撮像部50との距離の差が少なく、第1の撮像部50が第1の画像αを撮像する際に、両者に焦点を合わせ易くなり、両者の位置認識の誤差が少ない。また、第2の撮像部60は、実装位置P3において、ヘッドマーク313を基板3に近い位置で撮像できるので、第2の画像βを撮像する際の焦点と、第3の画像γを撮像する際の焦点とが近くなり、撮像された基板マーク3bとヘッドマーク313の位置認識の誤差が少ない。
【0074】
(4)ボンディングツール311及び保持部315は、透光性を有する。このため、第1の撮像部50、第2の撮像部60は、上下のいずれからもヘッドマーク313を撮像できる。このため、高い精度を必要とするヘッドマーク313を1カ所だけに設ければ済むので、装置コストを低減できる。また、離れた場所での別々の撮像部(第1の撮像部50、第2の撮像部60)による撮像であっても、同じヘッドマーク313を撮像するので、撮像部の相違をキャンセルすることができる。
【0075】
(5)ヘッドマーク313は、凹部である。このため、ヘッドマーク313の形成が容易であり、他の部材との接触などによっても消失することがない。例えば、ボンディングツール311と保持部315との接触等によっても、摩耗による変化が少ない。
【0076】
(6)第1の撮像部50は、第1の画像αを撮像可能な位置に固定支持されている。また、第2の撮像部60は、第2の画像β及び第3の画像γを撮像可能な位置に固定支持されている。このため、第1の撮像部50、第2の撮像部60の移動による誤差が無い。また、移動のための機構も不要となるので、簡素且つ安価に構成できる。
【0077】
[変形例]
本発明は、上記の実施形態には限定されない。上記の実施形態と基本的な構成は同様として、以下のような変形例も適用可能である。
(1)ヘッドマーク313の位置や数等は、上記には限定されない。例えば、
図9(A)に示すように、ヘッドマーク313をボンディングツール311の保持面311aに設けることにより、電子部品2と近接させて焦点を近づけることができる。したがって、ヘッドマーク313と電子部品2との鮮明な画像を得ることができるので、位置の認識精度を上げることができる。また、
図9(B)に示すように、ヘッドマーク313を保持部315の上面に設けても良い。この場合、ヘッドマーク313に接触するものがないので、後述のような金属膜を設けても傷ついたり、剥離したりすることがない。金属膜によって、ヘッドマーク313の位置や形状を正確に形成することができるので、位置の認識精度を高めることができる。さらに、
図9(C)に示すように、ヘッドマーク313を保持部315の下面に設けても良い。この場合、上記の実施形態のようなPDMSを利用した保持では、PDMS膜の形成時に汚れたり、覆われたりして認識できなくなる場合が想定されるが、それを回避することができる。もちろん、吸引保持などで電子部品2が接触して、ヘッドマーク313が剥がれたり、傷ついたりして認識できなくなるようなことも回避できる。なお、
図6、
図9(C)は、ヘッドマーク313をボンディングツール311と保持部315との間に設けた例でもある。
【0078】
(2)ヘッドマーク313の態様は、上記の凹部には限定されない。例えば、金属膜を蒸着することにより形成してもよい。金属膜としては、例えば、クロム(Cr)を用いる。これにより、ヘッドマーク313の形状の精度を高めることができる。但し、他の部材との接触により剥離しないように、金属膜を覆う透明なカバーを設けたり、段差や凹部の底部に金属膜を形成することが好ましい。基板マーク3bの態様も、上記の電極には限定されない。電極とは別に形成されたマークであってもよい。
【0079】
(3)上記実施形態では、ボンディングツール311及び保持部315が透光性を有するものとしたが、必ずしも透光性を有する必要はない。ヘッドマーク313が正確に上下方向から撮像できる構成であればよい。例えば、ヘッドマーク313を貫通孔とすることができる。また、ヘッドマーク313をボンディングツール311及び保持部315の両面に設けることにより、下方から撮像する第1の撮像部50、上方から撮像する第2の撮像部60が、ヘッドマーク313を撮像することができる。
【0080】
(4)電子部品2はマイクロLEDには限定されず、基板3へ実装される種々の電子部品2に適用可能である。上記の実施形態では、供給装置10において、電子部品2は、電極等が設けられた機能面が上方に露出したフェイスアップ状態で配置されていたが、機能面が下方のトレイ11側となったフェイスダウン状態で配置されていても良い。また、電子部品2は、基板3に対してフェイスダウンで実装される場合も、フェイスアップで実装される場合も含む。つまり、フェイスアップで配置された電子部品2は、反転させることによりフェイスダウンボンディングができ、中継装置を設けて、この中継装置を経由することにより、フェイスアップボンディングができる。また、フェイスダウンで配置された電子部品2は、反転させることによりフェイスアップボンディングができ、中継装置を経由することにより、フェイスダウンボンディングができる。
【0081】
中継装置を経由する場合、ピックアップされた電子部品2は、一旦、中継装置に載置され、その状態で第1の撮像部50によって撮像される、したがって、第1の撮像部50は、中継装置の上方に配置される。つまり、中継装置を上下に挟んで二つの第1の撮像部50を配置し、中継装置を経由する場合と経由しない場合とで切り替えて撮像することができる。そうすれば、フェイスアップボンディングとフェイスダウンボンディングを兼用することができ、実装装置1での実装形態の適用範囲を広くすることができる。なお、後述するように、中継装置の上方のみに第1の撮像部50を配置してもよい。
【0082】
また、中継装置の電子部品2が載置されるステージを透光性を有するものとすれば、中継装置の下から第1の撮像部50によって、中継装置に載置された電子部品2を撮像することができる。この場合でも、フェイスアップボンディングとフェイスダウンボンディングを兼用することができる。
【0083】
なお、いずれの場合においても、中継装置に載置された電子部品2にボンディングツール311を近づけた状態、または中継装置に載置された電子部品2をボンディングツール311が受け取るために接触した状態で、第1の撮像部50による撮像を行う。これによって、ヘッドマーク313と電子部品2に対する第1の撮像部50からのそれぞれの焦点距離を近づけることができ、両者を鮮明に撮像することができる。さらに、中継装置は、脱着可能に設けてもよいし、受け渡し位置P2から退避可能に設けてもよい。
【0084】
(5)第1の撮像部50は、中継装置の有無にかかわらず、受け渡し位置P2におけるボンディングヘッド310の上方となる位置に配置されていてもよい。つまり、第1の撮像部50は、カメラが下を向き、下方のヘッドマーク313及び電子部品2を透過して撮像する態様であってもよい。
【0085】
さらに、上記の態様では、第1の撮像部50を受け渡し位置P2に設置していた。しかし、第1の撮像部50は、ボンディングヘッド310に保持された電子部品2を、ヘッドマーク313とともに撮像可能な位置に設置されていればよい。受け渡し位置P2から実装位置P3の間で、ボンディングヘッド310の移動経路上であれば、第1の撮像部50をどこに設置してもよい。この場合にも、ボンディングヘッド310の上下のいずれにも、第1の撮像部50を設置できる。基板ステージ40などの他のユニットのレイアウトなどにより適宜設置場所を決めることができる。
【0086】
ボンディングヘッド310の経路途中に第1の撮像部50を設けた場合には、撮像のためにボンディングヘッド310の移動を停止してもよいし、停止しなくてもよい。停止する場合には、停止のための時間が必要となるが、より鮮明な画像の撮像ができ、位置の認識精度を高めることができる。停止せずに移動中に撮像する場合には、停止のための時間、撮像のための時間をスループットから短縮することができる。移動中に撮像する場合には、認識精度を維持するために、シャッタスピードを速くする、照明を明るくすることなどが好ましい。停止するか否かは、必要な精度とスループットから適宜決定すればよい。
【0087】
なお、受け渡し位置P2に設置した場合は、受け渡し直後であってボンディングヘッド310が移動を開始する前に、電子部品2が受け渡された時のそのままの状態で第1の画像αを撮像することができるので、撮像の時間はかかるが、上記ようにボンディングヘッド310の移動開始から一時停止後の撮像や、移動中の撮像による認識精度の低下は無い。
【0088】
(6)ボンディングヘッド310による電子部品2の保持は、粘着には限定されない。例えば、負圧により吸引保持する態様であってもよい。例えば、負圧発生回路に接続された吸引経路の端部が、ボンディングツール311の電子部品2の保持面に開口した吸引口となっていて、この吸引口において電子部品2を吸引保持してもよい。
【0089】
(7)供給装置10は、電子部品2が貼り付けられたシートを支持する供給ステージと、ピックアップ時にシートを介して電子部品2を突き上げる突き上げ機構とを有する装置であってもよい。
【0090】
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、上記実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
1 実装装置
2 電子部品
2a 実装面
3 基板
3a 実装領域
3b 基板マーク
10 供給装置
11 トレイ
12 供給ステージ
13 ステージ移動機構
20 ピックアップ装置
21 ピックアップノズル
22 移動機構
22a アーム
22b スライド機構
22c 支持フレーム
22d レール
22e スライダ
22f 昇降機構
23 反転機構
30 搭載装置
40 基板ステージ
41 ステージ移動機構
50 第1の撮像部
60 第2の撮像部
61 フレーム
70 制御装置
71 機構制御部
72 画像処理部
73 第1の位置関係算出部
74 第2の位置関係算出部
75 第3の位置関係算出部
76 記憶部
310 ボンディングヘッド
311 ボンディングツール
311a 保持面
311b 被保持面
312 粘着部
313 ヘッドマーク
314 保持機構
315 保持部
315a 吸引孔
316 荷重制御部
316a スリーブ
316b 可動軸
317 回動ユニット
317a 外筒
317b 回動軸
320 ヘッド移動機構
321 スライド機構
321a 支持フレーム
321b レール
321c スライダ
322 昇降機構
322a サーボモータ
322b レール
322c スライダ