IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通株式会社の特許一覧

特開2023-150545検索プログラム、検索方法及び検索装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150545
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】検索プログラム、検索方法及び検索装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059700
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147164
【弁理士】
【氏名又は名称】向山 直樹
(72)【発明者】
【氏名】炭澤 幸佑
(72)【発明者】
【氏名】依田 文雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】ランダムトークサービスにおいて、通話の成立を向上させることができる検索プログラム、検索方法及び検索装置を提供する。
【解決手段】複数ユーザ間の通話機能を提供するサービスにおいて、第1のユーザに対応する第1の端末から通話相手の検索要求を受信し、前記検索要求の受信に応じて、前記第1のユーザの通話相手の検索を行う、処理をコンピュータに実行させ、前記サービスに登録済みのユーザのうちでオフラインのユーザを前記検索の対象とする。
【選択図】 図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数ユーザ間の通話機能を提供するサービスにおいて、第1のユーザに対応する第1の端末から通話相手の検索要求を受信し、
前記検索要求の受信に応じて、前記第1のユーザの通話相手の検索を行う、
処理をコンピュータに実行させ、
前記サービスに登録済みのユーザのうちでオフラインのユーザを前記検索の対象とする
ことを特徴とする検索プログラム。
【請求項2】
前記サービスに登録済みのユーザのうちでオンラインのユーザをさらに前記検索の対象とする
ことを特徴とする、請求項1に記載の検索プログラム。
【請求項3】
前記オンラインのユーザは、通話相手を検索中であるユーザと通話相手を検索中ではないユーザとを含む
ことを特徴とする、請求項2に記載の検索プログラム。
【請求項4】
前記検索において、ユーザ毎の在否情報と、過去の通話時間帯情報との少なくとも一つの情報を取得し、
取得した前記情報に基づいて、前記検索の対象であるユーザ毎に対応するスコアを算出し、
算出した前記スコアが高い順に、前記スコアに対応するユーザを前記検索の結果として出力する、
処理を行うことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の検索プログラム。
【請求項5】
前記検索において、前記検索の対象であるユーザ毎に対応する前記スコアの日時毎の合計スコアに基づき1以上の通話候補日時を特定し、
特定された前記通話候補日時から前記第1のユーザから選択を受け付けた第1の通話候補日時において、前記スコアが高い順に、前記スコアに対応するユーザを前記検索の結果として出力する、
処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の検索プログラム。
【請求項6】
前記検索の対象であるユーザ毎の第1の情報と、前記第1のユーザからの通話内容に関する1以上のトピックの選択と、を受け付け、
受け付けた1以上の前記トピックに関する項目のうちの1以上の項目を前記第1の情報に有する前記検索の対象であるユーザの中から前記検索を行う、
処理を行うことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の検索プログラム。
【請求項7】
前記第1の情報が趣味に関する情報であることを特徴とする請求項6に記載の検索プログラム。
【請求項8】
複数ユーザ間の通話機能を提供するサービスにおいて、第1のユーザに対応する第1の端末から通話相手の検索要求を受信する通信部と、
前記検索要求の受信に応じて、前記第1のユーザの通話相手の検索を行う検索部と、を有し、
前記検索部は、前記サービスに登録済みのユーザのうちでオフラインのユーザを前記検索の対象とする、
ことを特徴とする検索装置。
【請求項9】
複数ユーザ間の通話機能を提供するサービスにおいて、第1のユーザに対応する第1の端末から通話相手の検索要求を受信し、
前記検索要求の受信に応じて、前記第1のユーザの通話相手の検索を行う、
処理をコンピュータが実行し、
前記サービスに登録済みのユーザのうちでオフラインのユーザを前記検索の対象とする
ことを特徴とする検索方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
検索プログラム、検索方法及び検索装置に関する。
【背景技術】
【0002】
不特定多数の中からランダムに選択された人と通話することができるサービスであるランダムトークサービスがある。ランダムトークサービスは、利用しているユーザの年齢や属性は定まっておらず、検索時にマッチングした通話相手と通話を行う。具体的には、通話相手の候補となるユーザは、同時刻に通話相手の検索を行っているユーザが検索対象となり、当該ユーザの中からランダムにマッチングが行われ、通話する相手が選択され、通話が開始される。
【0003】
近年、一人くらしの高齢者が増加傾向であり、家族や友人が身近にいないことで人と接する機会や話す機会が少なくなることによる、高齢者の孤独化が問題となっている。そのため、自治体は同じ地域に暮らす高齢者同士の交流機会の増加を進めており、直接は面識のない高齢者同士のコミュニケーションを活発にさせるための手段が必要となる。交流のない他人とでも通話をするための手段として、ランダムトークサービスが用いられる。なお関連技術としては特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-190468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述したようにユーザを高齢者に絞って利用する場合など、特定のコミュニティやある地域において当該サービスが適用される場合、ユーザ数が潤沢ではない。それゆえ、同じ時間帯に通話相手を検索するユーザ数が極端に少なくなり、検索したとしても通話相手が見つからず通話が成立しない状況が発生することが懸念される。
【0006】
1つの側面によれば、本発明は、特定範囲で利用されるランダムトークサービスにおいて、通話の成立確率を向上させる検索プログラム、検索方法、検索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、複数ユーザ間の通話機能を提供するサービスにおいて、第1のユーザに対応する第1の端末から通話相手の検索要求を受信し、前記検索要求の受信に応じて、前記第1のユーザの通話相手の検索を行う、処理をコンピュータに実行させ、前記サービスに登録済みのユーザのうちでオフラインのユーザを前記検索の対象とすることを特徴とする検索プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
1つの側面によれば、ランダムトークサービスにおいて、通話の成立確率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態におけるマッチングシステムの構成例を示す。
図2】通話装置の機能ブロックの一例を示す。
図3】情報処理装置の機能ブロックの一例を示す。
図4】アプリケーションのホーム画面の一例を示す。
図5A】アプリケーションのプロフィール設定画面の一例を示す。
図5B】アプリケーションのプロフィール登録画面の一例を示す。
図6A】アプリケーションのマッチング検索画面の一例を示す。
図6B】アプリケーションの通話依頼案内画面の一例を示す。
図7】アプリケーションの通話画面の一例を示す。
図8】第1実施形態における処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図9】第2実施形態におけるマッチングシステムの構成例を示す。
図10】センシング装置の機能ブロックの一例を示す。
図11】(a)在否データの表の一例を示す。(b)スコアαの表の一例を示す。
図12】(c)過去の通話時間帯データの一例を示す。(d)スコアβの表の一例を示す。
図13】第2実施形態におけるマッチング結果の算出についての一例を示す。
図14】アプリケーションの通話日時選択画面の一例を示す。
図15A】アプリケーションの通話日時決定画面の一例を示す。
図15B】アプリケーションのマッチング不成立画面の一例を示す。
図16A】アプリケーションのホーム画面の一例を示す。
図16B】アプリケーションの出席確認依頼画面の一例を示す。
図17】アプリケーションの通話予定画面の一例を示す。
図18】第2実施形態における処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図19】アプリケーションの通話内容選択画面の一例を示す。
図20】(a)ユーザが選択した通話したい内容の項目の一例を示す。(b)他のユーザを検出する際に用いられるスコアγの表の一例を示す。
図21】第3実施形態におけるマッチング結果の算出についての一例を示す。
図22】第3実施形態における処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図23】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施する実施例について、図面とともに説明をする。なお、本実施例は、発明を実現する態様の一つであり、実施例中の各処理の内容や実行順序等については、発明を実現できる範囲内で適宜変更可能である。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のマッチングシステム1000の構成例を説明する構成図である。ここで、マッチングシステム1000とは、複数ユーザ間の通話機能を提供するサービス(例えばランダムトークサービス)を提供するシステムである。マッチングシステムが提供するサービスを利用するユーザは、当該サービスに事前に登録を行って登録済みユーザとなっておく必要がある。また、登録済みユーザは、当該サービスに対応するアプリケーションを、後述する通話装置1に事前にインストールしておく。
【0012】
図1に示すように、マッチングシステム1000は、例えば、通話装置1、通信ネットワーク2及び情報処理装置3を有する。また、通話装置1、情報処理装置3は、無線又は有線で構築された通信ネットワーク2を介して互いに通信可能に接続されている。通信ネットワーク2は、例えばインターネットである。通話装置1はユーザ5aが所持している。なお、通話装置は一つに限らず複数である。
【0013】
通話装置1は、音声による通話機能を有する装置である。通話装置1はいわゆる端末装置であり、例えば、スマートフォン、通話機能を有するタブレット端末及びパーソナルコンピュータ等である。
【0014】
図2は、本実施例における通話装置1の機能ブロック図の一例を示す図である。図2に示す通話装置1は、発話部11と、受話部12と、記憶部13と、通信部14と、入力部15と、制御部16と、表示部17とを有する。
【0015】
発話部11は、音声を発する装置である。発話部11は、例えば、通話時に通話相手の音声を発する。発話部11は、例えばスピーカーである。
【0016】
受話部12は、音声を収集する装置である。受話部12は、例えば、通話時にユーザの音声を収集する。受話部12は、例えばマイクロフォンである。
【0017】
記憶部13は、例えばRAMや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部13は、プロフィール情報6、ユーザの過去の通話時間帯データ101を記憶する。プロフィール情報6については第1実施形態において、ユーザの過去の通話時間帯データ101については第2実施形態において、後述する。
【0018】
通信部14は、通信ネットワーク2を経由して、その他のコンピュータとの通信を制御する。通信部14は例えば、情報処理装置3との間でデータの送受信を行う。通信部14は、ユーザのプロフィール情報6やユーザの過去の通話時間帯データ101を情報処理装置3に送信する。
【0019】
入力部15は、ユーザが各種の入力をするための入力装置である。入力部15は、例えば、タッチパネルが該当する。例えば、ユーザは表示部17に記述される趣味等の入力を入力部15を操作することで回答する。
【0020】
制御部16は、後述する情報処理の作用や機能を実現する。制御部16は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって実現される。
【0021】
表示部17は、制御部16から出力される情報を記述する表示装置である。表示部17は例えば、液晶ディスプレイ、タッチパネル等である。
【0022】
図3は、本実施例における情報処理装置3の機能ブロック図の一例を示す図である。図3に示す情報処理装置3は、通信部41と、記憶部42と、検索部43と、取得部44と、制御部45を有する。情報処理装置3の一例としてはクラウド上に設置されたサーバが挙げられる。
【0023】
通信部41は、通信ネットワーク2を介してその他のコンピュータとの通信を行う。通信部41は、例えば、通話装置1及び後述するセンシング装置4との間でデータの送受信を行う。通信部41は、通話装置1から通話相手のマッチング検索を要求する情報(検索要求)を受信する。通信部41は、通話装置1の記憶部13に記憶された、プロフィール情報6、ユーザの過去の通話時間帯データ101を受信する。また、通信部41は、センシング装置4の取得部23が取得した在否データ90を受信する。在否データ90は、ユーザ毎の在否に関するデータである。なお、センシング装置4、取得部23、在否データ90については、、第2実施形態において述べる。
【0024】
記憶部42は、通信部41が受信するユーザが登録したプロフィール情報6、ユーザの過去の通話時間帯データ101や在否データ90を記憶する。記憶部42は、例えば、RAMやフラッシュメモリ、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0025】
検索部43は、記憶部42に記憶された情報を参照し、通話相手を検索するユーザの通話相手候補となる他のユーザや通話可能日時を検出する。つまり、検索部43は、通話装置1からの検索要求の受信に応じて、ユーザの通話相手の検索を行う。ユーザの通話相手の検索の処理については後述する。
【0026】
取得部44は、通信部41が受信したデータを取得する。具体的には、取得部44は、趣味621等の情報が含まれるプロフィール情報6、ユーザ毎の過去の通話時間帯データ101、在否データ90を取得する。なお、趣味621については図5Bを用いて後述する。
【0027】
制御部45は、以下で説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。制御部45は、CPUやMPU等によって、内部の記憶装置に記憶されるプログラムがRAMを作業領域として実行させることにより実現される。
【0028】
図4は、サービスを提供するアプリケーションの操作開始時にユーザの通話装置1の表示部17に記述されるホーム画面50の一例である。ホーム画面50は、通話予定51、プロフィール設定52、マッチング検索53、お知らせ54のメニューを有している。また、ホーム画面50は、その他の項目に対応するメニューを記載してもよい。通話予定51には、ユーザの通話予定日時151が記述されている。通話予定日時151については図17を用いて後述する。
【0029】
図5Aは、図4において示されるメニューにおいて、ユーザがプロフィール設定52を選択した場合に通話装置1の表示部17に表示されるプロフィール設定画面520の一例を示している。プロフィール設定画面520に示すように、ユーザがホーム画面50においてプロフィール設定52を選択すると、ユーザの生年月日の入力欄61や趣味の一覧項目62と、「戻る」と「次へ」のボタンが表示されている。この画面において、ユーザは生年月日の入力欄61において自身の生年月日を入力することができる。また、ユーザは趣味の一覧項目62に記載されている項目のうち、少なくとも一つを自分の趣味として選択し、「次へ」ボタンを選択する。このようにユーザは、生年月日や趣味情報をプロフィール情報6として入力できる。図5Aの例では、生年月日として「19YY/MM/DD」が入力されており、趣味として「カラオケ」と「料理」が選択されている。「次へ」ボタンが選択されると、図5Bの画面が表示部17に表示される。なお、プロフィール設定画面520で入力された情報は、通話装置1の記憶部13にプロフィール情報6として記憶されてもよい。
【0030】
図5Bは、図5Aに示されるプロフィール設定画面520において「次へ」ボタンがユーザにより選択された場合に、通話装置1の表示部17に表示されるプロフィール登録画面521の一例である。プロフィール登録画面521では、プロフィール設定画面520でユーザが入力した生年月日611と趣味621を確認できる。ユーザは、プロフィール設定画面520で入力した内容をプロフィール登録画面521で確認し、「登録」ボタンを選択することで生年月日611と趣味621といった、ユーザのプロフィール情報6を登録することができる。通話装置1の通信部14は、ユーザからの登録を受け付けると、記憶部13に記憶されたプロフィール情報6を情報処理装置3に送信する。情報処理装置3の記憶部42は受け取ったプロフィール情報6を記憶する。
【0031】
なお、プロフィール設定画面520で「戻る」を選択した場合は、通話装置1の表示部17にはホーム画面50が表示される。また、プロフィール登録画面521において「戻る」ボタンが選択された場合には、通話装置1の表示部17は、プロフィール設定画面520を表示する。ユーザは再度、生年月日の入力欄61及び趣味の一覧項目62の入力をすることが可能になる。なお、プロフィール設定画面520に表示される項目は、生年月日や趣味に限られない。例えば家族構成や出身地等を設けてもよい。
【0032】
続いて、検索部43がホーム画面50のマッチング検索53が選択された場合に行う以処理について説明する。
【0033】
図6Aは、ユーザによりマッチング検索53が選択された場合に、通話装置1に表示されるマッチング検索画面530の一例である。検索部43は、ユーザによりマッチング検索画面530の「確定」が選択されると、現在通話相手を検索している他のユーザだけでなく、アプリケーションが提供するサービスにログインしていないユーザと、当該サービスにログイン状態ではあるが、現在通話相手を検索していないユーザを対象として、通話相手候補となる1人以上のユーザの検索をランダムに行う。なお、サービスにログイン状態であるユーザをオンラインユーザ、サービスにログイン状態でないユーザをオフラインユーザと言うことがある。オンラインユーザは、ログイン状態であって現在通話相手を検索しているユーザと、ログイン状態ではあるが現在通話相手を検索していないユーザとを含む。なおマッチング検索画面530で「戻る」が選択された場合は通話装置1の表示部17にはホーム画面50が表示される。
【0034】
図6Bは、検索部43により通話相手候補となったユーザの通話装置の表示部に表示される通話依頼案内画面1530である。通話依頼案内画面1530を受信したユーザは、通話についての参加意思を「辞退」ボタン又は「出席」ボタンを選択することで行う。ユーザは、当該通話に参加する意思がある場合には「出席」ボタンを、参加する意思がない場合には「辞退」ボタンを選択する。1人以上のユーザから「出席」の意思が確認できた場合には通話が開始される。「出席」の意思が1人以上のユーザから得られなかった場合には、再度、検索部43は、オフラインユーザを一人以上含むユーザの中から通話相手候補の検出を行う。
【0035】
図7はユーザが通話装置1を用いて通話をする際に表示部17に表示される通話画面550の一例である。通話画面550には、参加人数161、音量調整ボタン162、終了ボタン163が含まれる。参加人数161は通話に参加しているユーザの数を示す。
【0036】
ユーザは音量調整ボタン162の「音量小」ボタン162aを選択することで、通話装置1の発話部11が発する音声の音量を小さくすることができる。反対に、「音量大」ボタン162bが選択されると、発話部11が発する音量を大きくすることができる。「スピーカー」ボタン162cが選択されることにより、発話部11は通話相手の声をスピーカーから流すことが可能になる。「終了」ボタンが選択されると通話相手との音声の送受信が出来なくなる。
【0037】
図8を用いて、第1実施形態における処理の流れを説明する。図8に示すように情報処理装置3の検索部43は、通話装置1よりマッチング検索を確定する情報を受信する(S801)。マッチング検索を確定する情報は、通話相手のマッチング検索を要求する情報(検索要求)と言い換えることができる。次に検索部43は、当該アプリケーションを利用しているユーザ(オンラインユーザとオフラインユーザ)の中から通話相手候補のユーザを選択する(S802)。次いで、検索部43は、S802で選択された通話相手候補の通話装置に通話依頼案内(図6B参照)を送信する(S803)。通信部41はS803で送信した通話依頼案内において、所定時間以内に1人以上のユーザから出席の回答があるか否かを判定する(S804)。1人以上のユーザから出席の回答があった場合(S804、Yes)、通話成立となり通話が開始される(S805)。ユーザから出席の回答が得られなかった場合(S804、No)、S802に戻り処理を繰り返す。
【0038】
このように、本実施形態によれば、通話相手候補となるユーザの検索範囲をオンラインユーザに限らず、アプリケーションにログイン状態でないユーザにまで広げて検索することで、通話の成立確率を向上させることが出来る。
【0039】
(第2実施形態)
続いて、図9から図18を参照して第2実施形態について説明する。
【0040】
第1実施形態では、当該アプリケーションにログイン状態でないユーザ及び当該アプリケーションを利用しているが同時間帯に通話相手の検索はしていないユーザ(オフラインユーザ)を一人以上含むユーザの中から検索を行っている。第2実施形態では、更にユーザの通話可能時間帯を考慮し、通話相手候補ユーザの提示を行う。
【0041】
図9は、第2実施形態におけるマッチングシステム2000の構成例を説明する構成図である。図9に示すように、マッチングシステム2000は、マッチングシステム1000と比較してセンシング装置4-1,4-2、4-3を有していることが異なる。通話装置1、センシング装置4、情報処理装置3は、無線又は有線で構築された通信ネットワーク2を介して互いに通信可能に接続されている。センシング装置4は、データ通信機能、周囲の音声を収集する機能、人感センサー、顔認識カメラ等を備えており、例えば、IoT(Internet of Things)機器である。なお、通話装置1、センシング装置はユーザ毎に有していてもよい。例えば、図9では、ユーザ5-1が通話装置1-1、センシング装置4-1を有し、ユーザ5-2は、通話装置1-2、センシング装置4-2を有し、ユーザ5-3は、通話装置1-3、センシング装置4-3を有しているものとする。
【0042】
図10は、本実施例におけるセンシング装置4の機能ブロック図の一例を示す図である。図10に示すセンシング装置4は、検知部21、撮影部22、取得部23を有する。検知部21は、人感センサーといった、ある空間において人が動いていることを検知するセンサーである。また、撮影部22は、例えばカメラやビデオカメラである。撮影部22によって撮影された画像を解析することで、ユーザ毎の在否に関するデータである、在否データ90を取得部23は取得する。
【0043】
図11(a)は、通話相手を検索するユーザ(以下、検索ユーザと言うこともある)Aと他のユーザB、C、Dに対するセンシング装置4の取得部23が取得した在否データ90を表に表したものである。図11(a)には、ユーザAからDそれぞれの在宅時間91と不在時間92が記載されている。ここで、在宅時間91とは、例えばユーザが通話可能なエリア(自室・リビング等)に存在する時間帯を指す。不在時間92とは、例えば外出等でセンシング装置4の検知部21により人が動いていることを検知できない時間帯を指す。例えば、ユーザAの在宅時間91は、月曜日から金曜日の18:00~22:00と土曜日及び日曜日の8:00~13:00である。また、不在時間92は、月曜日から金曜日の8:00~18:00と毎月第2日曜日の12:00~18:00であることがデータ93よりわかる。なお本実施例では在否状況を1時間単位で取得しているが、1時間単位に限られない。また、在宅時間と不在時間の情報は、既存の技術を用いて取得してもよい。
【0044】
図11(b)は、ユーザAの在宅時間の一例である土曜日8:00~13:00における、他のユーザB、C、Dのスコアα94について表した図である。スコアα94は、検索部43によって算出され、次のような算出方法が考えられる。検索ユーザの在宅時間と他のユーザの在宅時間とが一致している場合には、「+1」となり、検索ユーザの在宅時間と他のユーザの不在時間が一致している時間帯は「-1」となる。さらに、検索ユーザの在宅時間が他のユーザの在宅時間及び不在時間のいずれにも一致しない時間帯は「±0」となる。スコアα94について、例えば、ユーザCの場合で説明する。ユーザCの在宅時間91は図11(a)より月曜日の18:00~19:00及び土曜日の9:00~12:00であり、不在時間92は、月曜日、火曜日、木曜日の14:00~17:00、土曜日の8:00~9:00であることがデータ95から分かる。つまり、土曜日の8:00~9:00は、検索ユーザであるユーザAの在宅時間とユーザCの不在時間が重なっており、土曜日9:00~12:00は、ユーザAの在宅時間とユーザCの在宅時間が重なっている。また、土曜日の12:00~13:00においては、ユーザAの在宅時間がユーザCの在宅時間及び不在時間のいずれにも一致しない時間帯になっている。そのため、ユーザCの土曜日の8:00~13:00の時間帯において算出されるスコアα94は、8:00~9:00は「-1」、9:00~10:00、10:00~11:00、11:00~12:00は「+1」、12:00~13:00は「±0」となる。同様の手順でその他のユーザについてもスコアα94の算出を検索部43により行う。ここで、スコアは、1時間ごとに区切って算出されているが、1時間ごとに限られる必要は無い。
【0045】
図12(c)は、過去の通話時間帯データ101、図12(d)は過去の通話時間帯データに基づくスコアβ102の表を示す。過去の通話時間帯データ101は、通話装置1の通信部14から情報処理装置3に送られ、記憶部42に記憶される。図12(c)は、ユーザB、C、Dの過去の通話時間帯データ101を示している。図12(c)より、例えば、ユーザBは、過去において土曜日の10:00~13:00に通話した経験又は通話する傾向があることが分かる。なお、ここで過去とは、それぞれのユーザが当該アプリケーションを使い始めてから現在における期間までのことでもよく、現在までのある特定の期間を指してもよい。また、ユーザDについては、アプリケーションの利用が初回又は通話の経験がないため、図12(c)のユーザDの過去の通話時間帯データ101は通話装置1の記憶部13がデータを保持していない事を示す“-”の表示がされる。
【0046】
つぎに、図12(d)を用いて、スコアβ102の求め方の一例について述べる。スコアβ102は、過去の通話時間帯の情報が存在している日時には「+1」となり、過去の通話時間帯情報が存在しない日時には「±0」と検索部43が算出する。スコアβ102についてユーザB、Dを例にとり説明する。まずユーザBの場合、記憶部42に保持されている過去の通話時間帯データ101を検索部43が参照する。図12(c)より、土曜日の10:00~13:00がユーザBの過去の通話時間帯であることが分かる。そのためユーザAの在宅時間の一例である土曜日の8:00~13:00において、10:00~11:00、11:00~12:00、12:00~13:00の3時間はユーザAの在宅時間とユーザBの過去の通話時間帯が一致するため、スコアβ102は「+1」と算出される。反対に、土曜日の8:00~9:00と9:00~10:00の2時間は、ユーザAの在宅時間とユーザBの過去の通話時間帯は一致しないため、検索部43はスコアβ102の値を「±0」とする。次にユーザDのスコアβ102の算出法について述べる。情報処理装置3の記憶部42はユーザDについての過去の通話時間帯データ101を有していないことが図12(c)よりわかる。そのため、検索部43は、ユーザDに対するスコアβ102を、いずれの時間帯においても「±0」とする。
【0047】
図13を用いて通話相手候補のユーザを検出する際のマッチング結果の算出法について説明する。図13は土曜日の8:00~13:00におけるユーザB、C、DのスコアX111、通話相手として選出されるユーザ112、合計スコア113が記載されている。なお、ここで述べる、マッチングの算出処理については検索部43が行う。まず、検索部43は、スコアα94、スコアβ102の値を合算し、スコアX111を算出する。例えば、ユーザBの8:00~9:00の欄は、図11(b)よりスコアα94が「+1」、図12(d)よりスコアβ102が「±0」、であるため、検索部43は、(+1)+(±0)=+1をスコアX111として算出する。ここで、スコアα94において、マイナスの値が算出されている時間帯については、検索部43は合算の処理は行わなくてもよい。不在時間はユーザが通話できる可能性が低いため、不在時間として検出されている時間については、通話の候補日時から除外する。そのため、ユーザCの8:00~9:00、ユーザDの8:00~9:00、9:00~10:00、10:00~11:00のスコアX111は、スコアが無いことを示す“-”の表示がされている。
【0048】
次に通話相手として検出されるユーザ112の検出方法について述べる。検索部43は、ある時間帯におけるスコアX111に基づいて、同時間帯のユーザの中からスコアX111の値が高い順にユーザの検出を行う。ユーザの検出人数は何人であってもよい。図13では、検出されるユーザの人数を最大2人として検出している例である。例えば、図13において土曜日の11:00~12:00の時間帯における、ユーザB、C、DのそれぞれのスコアX111は、「+2」、「+1」、「+0」である。従って、この場合、検索部43は、スコアX111が高い順に2人検出し、検出されるのはユーザB、Cとなる。同様に、他の時間帯についても、ユーザを検索部43が検出する。
【0049】
続いて合計スコア113について説明する。合計スコア113は、ある時間帯における検索ユーザ以外の全てのユーザのスコアX111を足すことで検索部43が求める。例えば、図13の土曜日の12:00~13:00においてそれぞれのユーザのスコアX111の値は、ユーザBが「+2」、ユーザCが「±0」、ユーザDは「+1」である。そのため、図13の土曜日の12:00~13:00の合計スコア113は、(+2)+(±0)+(+1)=+3として算出される。同様に、土曜日の11:00~12:00の場合には、(+2)+(+1)+(±0)=+3と検索部43は求める。 他の時間帯についても、検索部43は同様に処理を行う。検索部43は、算出した合計スコアに基づいて、合計スコアが高い順に通話候補日時を選定する。
【0050】
図14は、図6Aのマッチング検索画面530の「確定」が選択された場合に通話装置1の表示部17に表示される通話日時選択画面531の一例である。検索部43は、記憶部42に記憶された、他のユーザの在否データ90及び過去の通話時間帯データ101を参照し、ユーザと他のユーザが通話可能な日時を検出する。なお、検出する方法としては、図11図13のスコアα94、スコアβ102、スコアX111を用いて説明した方法を適用する。
【0051】
図14に示す通話日時選択画面531には、通話候補日時121として、例えば、x月x日(x) xx:xx、y月y日(y) yy:yy、z月z日(z) zz:zzの3つが提示されている。検索ユーザは提示された日程の中から、1つを選択する。図14の場合、検索ユーザにより、y月y日(y) yy:yyが選択されている。通話候補日時121には、図13のスコアX111の値が高い順に制御部45によって表示がされる。図14では、通話候補日時121として、3つの候補日時が表示されているが、候補日時として表示する数は3つに限られない。さらに、検索ユーザが通話候補日時121として提示された日時以外から通話時間帯を設定したい場合には、希望日時入力欄122に通話希望の日時を入力することができる。
【0052】
図15Aは、図14において、提示された通話候補日時121の中からユーザが日程を選択した場合に通話装置1の表示部17に表示される通話日時決定画面532の一例である。また、通話日時決定画面532は、図14において、ユーザが希望日時入力欄122に日時を入力し、入力した日時において条件を満たした他のユーザが検出された場合にも通話装置1の表示部17に表示される。通話日時決定画面532には、検索部43により決定された通話日時が表示される。図15Aの場合、決定された通話日時は、y月y日(y) yy:yyである。「確定」ボタンが選択されることにより、検索ユーザと他のユーザとが通話する日時が決定される。「戻る」ボタンが選択されると、通話装置1の表示部17には、図14に示した通話日時選択画面が表示され、ユーザは選択した通話候補日時121の変更や希望日時入力欄122の入力が可能となる。
【0053】
図15Bは、図14においてユーザが希望日時入力欄122に日時を入力した場合に、入力した日時において条件を満たす他のユーザが検出されない場合に通話装置1の表示部17に表示されるマッチング不成立画面533の一例である。図15Bの「戻る」ボタンを選択することで、図14に示される通話日時選択画面531が通話装置1の表示部17に表示され、検索ユーザは通話希望日時の変更をすることができる。
【0054】
図16Aは、お知らせ54のメニューに通知154が表示されるホーム画面の一例である。ユーザは、通知154が表示部に表示された場合にお知らせ54を選択することで、図16Bに示す画面において通知内容を確認することができる。なお、図15Aにおいて、検索ユーザにより「確定」ボタンが選択された場合に、通話候補として検出されたユーザの携帯端末1のホーム画面50のお知らせ54に通知154が表示される。
【0055】
図16Bは、図16Aにおいて、ユーザにより通知154が選択された場合に、通話候補として検出されたユーザの通話装置1の表示部17に表示される出席確認依頼画面540の一例である。出席確認依頼画面540には、通話開催日時141、回答〆切日時142、「辞退」ボタン、「出席」ボタンが含まれている。図16Bの例では、通話開催日時141は、y月y日(y) yy:yy、回答〆切日時142はt月t日(t) tt:ttであることがわかる。出席確認依頼画面540を受信したユーザは、当該日時に開催される通話についての参加意思を回答〆切日時142までに「辞退」ボタン又は「出席」ボタンを選択することで行う。ユーザは、当該通話に参加する意思がある場合には「出席」ボタンを、参加する意思がない場合には「辞退」ボタンを選択する。
【0056】
図17は、ユーザが参加予定である通話の予定が確認できる通話予定画面510の一例である。通話予定画面510は、ホーム画面50にある通話予定51に通話予定日時が記載されている場合にその日時をユーザが選択することで表示部17に表示される。通話予定画面510には、通話予定日時151、参加人数152、「戻る」ボタンが含まれる。図17に示す通話予定画面510からは、y月y日(y)yy:yyに、参加人数152がn人の通話が開催予定であることが分かる。「戻る」ボタンが選択されると、通話装置1の表示部17にはホーム画面50が表示される。
【0057】
図18を用いて、第2実施形態における通話候補ユーザを検出する際の処理の流れを説明する。まず、情報処理装置3の取得部44は、在否データ90と過去の通話時間帯データ101を記憶部から取得する(S821)。次に検索部43は、ステップS821で取得した在否データ90と過去の通話時間帯データ101に基づいてスコアXを算出(S822)し、通話可能時間帯候補を検出する(S823)。次に検索ユーザが選択した通話可能時間帯候補の日時を取得部44が取得する(S824)。次いで、通信部41は、S824で選択された通話可能時間帯に通話ができるユーザに出席確認依頼(図16B参照)を送信する(S825)。次に、通信部41はS825で送信した出席確認依頼において、1人以上のユーザから出席の回答があるか否かを判定する(S826)。1人以上のユーザから出席の回答があった場合(S826、Yesの場合)、通話成立(S827)となり、処理が終了する。ユーザから出席の回答が得られなかった場合(S826、Noの場合)、処理は終了する。
【0058】
このように、ユーザの在否データや過去の通話時間帯情報に基づいて通話可能時間帯を提示することで、検索ユーザが通話の可能な相手が見つかるまで検索を繰り返す必要が軽減する。
【0059】
(第3実施形態)
続いて、図19から図22を用いて、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、検索ユーザが指定した通話内容を趣味として登録しているユーザの中から通話相手候補を検出する。
【0060】
図19は、図4において示されるメニューにおいて、ユーザがマッチング検索53を選択した場合に通話装置1の表示部17に表示される通話内容選択画面533の一例である。通話内容選択画面533には、プロフィール設定画面520に表示される趣味の一覧項目62と同一の項目が選択可能になっている。検索ユーザは、通話内容選択画面533において、他のユーザと通話したい内容の項目を選択する。図19の例では、通話したい内容の項目として「カラオケ」と「園芸」が選択されている。「次へ」ボタンが選択されると、入力された情報が情報処理装置3に送信される。なお、「戻る」ボタンが選択された場合は、通話装置1の表示部17にはホーム画面50が表示される。
【0061】
図20に表示している(a)は、検索ユーザAが選択した通話したい内容の項目201を示しており、(b)は、他のユーザを検出する際に用いられるスコアγ203の表である。(a)は、検索ユーザであるユーザAが、図19に示す通話内容選択画面533において、通話したい内容の項目201に「カラオケ」と「園芸」を選択したことを示している。検索ユーザより、通話したい内容の項目の選択を受け付けると、検索部43は、記憶部42に記憶されている他のユーザの趣味621の情報を参照し、スコア付けを行う。例えば検索ユーザであるユーザA以外にユーザとしてB、C、D、Eの4人がいるとし、それぞれが予め登録している趣味621を検索部43が対応付ける。検索部43は、検索ユーザであるユーザAが選択した通話したい内容の項目201と他のユーザが登録した趣味202の一致度によってスコアγ203の値を変える。スコアγ203の算出方法としては、検索ユーザが選択した通話したい内容の項目201に選択された項目とユーザの趣味として登録されている項目が一致している数に応じて、算出してもよい。例えば、ユーザBの場合、趣味621は「カラオケ」と「釣り」が登録されている。そのため、ユーザAが選択した通話したい内容の項目201と一致するのは「カラオケ」の一つであるため、スコアγ203は、「+1」となる。その他のユーザC、D、Eについても同様の処理を検索部43が行う。その結果、ユーザCは、「園芸」の1つが、ユーザDは、「カラオケ」と「園芸」の2つが一致するため、それぞれのスコアγ203は、「+1」、「+2」の点数となる。ただし、ユーザEについては、ユーザAが選択した通話したい内容の項目201と一致する趣味の登録をしていないため、スコアγ203はデータ無し(-)と算出され、検索部43は、検出されるべきユーザからユーザEを外すようにしてもよい。これにより、検索ユーザの通話相手候補として検出されるユーザを、検索ユーザが選択した通話内容の項目を趣味にしているユーザから検出することができ、通話をより盛り上げられることが期待できる。ただし、このスコアγ203の求め方は一例であり、この算出方法に限定されない。
【0062】
図21を用いてマッチング結果の算出法について説明する。図21は土曜日の8:00~13:00におけるユーザB、C、DのスコアY211、通話相手として選出されるユーザ212、合計スコア213が記載されている。なお、ここで述べる、マッチングの算出処理については検索部43が行う。またスコアα94、スコアβ102については第2実施例で用いた値を用いることとする。
【0063】
まず、検索部43は、第2実施形態で算出したスコアα94、スコアβ102と、第3実施形態で算出したスコアγ203の値を合算し、スコアY211を算出する。例えば、ユーザBの8:00~9:00の欄は、図11(b)よりスコアα94が「+1」、図12(d)よりスコアβ102が「±0」、図21よりスコアγ203が「+1」であるため、検索部43は、(+1)+(±0)+(+1)=+2をスコアY211として算出する。ここで、前述した通りスコアα94において、「-1」の値が算出されている時間帯については、検索部43は合算の処理は行わなくてもよい。これは、通話候補相手として検出されたとしても、不在時間は通話できる可能性が低いためである。なお通話相手の検出方法、通話時間帯の検出方法は前述したとおりであるため省略する。ただし、検出するユーザを検出する際にスコアY211の値が同等のユーザがいた場合には、スコアα94の値が高いユーザを優先してもよい。こうすることにより、検索ユーザと在宅時間が一致しているユーザを優先して検出することが出来、通話の成立を向上させることが出来る。
【0064】
さらに通話が成立した場合、図示はしないが、図7の通話画面550、図16Bの出席確認依頼画面540、図17の通話予定画面510において、通話内容の題材を表示してもよい。
【0065】
図22を用いて、第3実施形態における処理の流れの一例を説明する。図22は、ユーザ間の通話日時及び通話候補相手を決定するまでの流れの一例を示す図である。図22に示すように情報処理装置3の取得部44は、通話装置1の入力部15に入力された通話内容の項目の情報を取得する(S831)。次に取得部44は、それぞれのユーザが登録している趣味の情報を記憶部42から取得する(S832)。
【0066】
次いで、情報処理装置3の検索部43は、S832で取得した趣味の情報を参照して、S831で取得した通話内容の項目を趣味として登録しているユーザが存在するか否か判定する(S833)。通話内容の項目を趣味にしているユーザが存在しない場合(S833、Noの場合)、S831に戻る。通話内容の項目を趣味にしているユーザが存在した場合(S833、Yesの場合)、取得部44は、検索ユーザとS833で検出されたユーザのそれぞれの在否データ90と過去の通話時間帯情報101を記憶部42から取得する(S834)。次に、S834で取得した在否データ90と過去の通話時間帯情報101を参照して、検索部43は、ユーザの間で通話可能な時間帯があるか否かを判定する。通話可能な時間帯がない場合(S835、Noの場合)、S831に戻る。通話可能な時間帯が存在する場合(S835、Yesの場合)、S836に進む。
【0067】
通信部41は、通話可能な時間帯の中からユーザが選択した日時のデータを受け付ける(S836)。次に、通信部41は、S836で受け付けた日時に通話が出来るユーザの通話装置に対して、出席確認依頼(図16B参照)を送信する(S837)。次に、通信部41はS837で送信した出席確認依頼において、1人以上のユーザから出席の回答があるか否かを判定する(S838)。1人以上のユーザから出席の回答があった場合(S838、Yesの場合)、通話成立(S839)となり、処理が終了する。ユーザから出席の回答が得られなかった場合(S838、Noの場合)、処理は終了する。
【0068】
以上、第3実施形態では、検索ユーザが通話したい内容も考慮することにより、通話が盛り上がることが期待できる。
【0069】
図23は、情報処理装置3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、図23は、情報処理装置3について説明するが、通話装置1やセンシング装置4についても同様のコンピュータにより実現することができる。
【0070】
図23において、情報処理装置3は、それぞれバス230で相互に接続されている記憶装置231と、メモリ装置232と、CPU233と、通信装置234とを有する。
【0071】
情報処理装置3での処理を実行するプログラムは、例えば記憶装置231やメモリ装置232に記憶される。また、プログラムは最初から記憶装置231に記憶させなくてもよく、コンピュータに挿入可能なフレキシブルディスクや光磁気ディスク等にプログラムを記憶させてもよい。あるいは、ネットワークを介して他のコンピュータや他の記憶装置からプログラムをダウンロードするようにしてもよい。
【0072】
CPU233は、記憶装置231あるいはメモリ装置232に記憶されたプログラムに従って情報処理装置3に係る演算処理を実行する。通信装置234は、有線又は無線により外部機器と通信接続するために用いられる。通信装置234は、LAN(Local Area Network) 等の通信ネットワーク2と接続され、通信ネットワーク2を介した外部機器との間で各種情報をやり取りする。
【0073】
なお、上記の説明では、本実施例における情報処理装置が図23に示すような単体のコンピュータである例を示したが、情報処理装置の具体的なハードウェア構成は、発明を実現できる範囲内で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 通話装置
2 通信ネットワーク
3 情報処理装置
4 センシング装置
230 バス
231 記憶装置
232 メモリ装置
233 CPU(プロセッサ)
234 通信装置
235 インターフェース装置
1000 マッチングシステム
2000 マッチングシステム
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23