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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150564
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】電流検出器
(51)【国際特許分類】
   G01R 15/20 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G01R15/20 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059732
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】390005223
【氏名又は名称】株式会社タムラ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(72)【発明者】
【氏名】三ツ木 智也
(72)【発明者】
【氏名】冨増 優樹
(72)【発明者】
【氏名】吉田 清隆
【テーマコード(参考)】
2G025
【Fターム(参考)】
2G025AA04
2G025AA17
2G025AB01
2G025AB02
2G025AC01
(57)【要約】
【課題】絶縁性を高める技術を提供する。
【解決手段】電流センサ100は、一次導体106の周囲に配置されるコア部材104と、ギャップ104a内に配置されるASIC110が実装された回路基板108と、コア部材104及び回路基板108を個別に挿入して内部に収容可能な前後方向への開口を有し、各開口から内部に延びる収容空間102d内にコア部材104を収容した状態で一次導体106をコア部材104の内側に配置させつつ、収容空間102dを筒状に取り囲む天板部102a、底板部102b及び側板部102cでコア部材104と一次導体106とを絶縁するケース体102とを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出電流を導通させる一次導体の周囲に配置されて磁路を形成するとともに、一部にギャップが形成されたコア部材と、
前記ギャップ内に配置される電子部品が実装された回路基板と、
前記コア部材及び前記回路基板を個別に挿入して内部に収容可能な2方向への開口を有し、前記各開口から内部に延びる収容空間内に前記コア部材を収容した状態で前記一次導体を前記コア部材の内側に配置させつつ、前記収容空間を筒状に取り囲む外周壁で前記コア部材と前記一次導体とを絶縁するケース体と
を備えた電流検出器。
【請求項2】
請求項1に記載の電流検出器において、
前記コア部材が挿入される一方向の前記開口側で前記ケース体の外周壁に被せた状態に取り付けられて一方向の前記開口を閉じるカバー部材をさらに備え、
前記ケース体は、
前記外周壁の外側に前記カバー部材が被さることで、一方向の前記開口から前記カバー部材が被さる部分の前記外周壁の外面に沿って前記コア部材と前記一次導体との絶縁距離を確保していることを特徴とする電流検出器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電流検出器において、
前記ケース体は、
前記回路基板が挿入される他方向の前記開口側に突出して形成され、前記回路基板と接続される接続端子を保持する端子保持部と、
前記収容空間内で他方向の前記開口に面して形成され、前記回路基板の収容状態で前記電子部品を前記ギャップ内で位置決めするとともに、前記回路基板を前記接続端子との接続位置に配置させる基板位置決め部と
を有することを特徴とする電流検出器。
【請求項4】
請求項3に記載の電流検出器において、
前記基板位置決め部は、
前記収容空間から前記開口に向けて突条に形成された複数のリブを含むことを特徴とする電流検出器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の電流検出器において、
前記ケース体は、
前記収容空間内で前記一次導体を取り囲む囲繞部位を有しており、前記コア部材の収容状態では、前記囲繞部位に対して前記コア部材が突き当てられることで、前記収容空間内で前記コア部材が位置決めされることを特徴とする電流検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば従来、磁気コアの中央通路を通って延びた一次導体を流れる電流を測定するための電流トランスデューサの先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この先行技術は、磁気コアや一次導体、磁界検出器といった構成部品をハウジングに収容した構造となっている。
【0003】
先行技術の構造では、ハウジングがハウジングベースとカバーから構成されており、このうちハウジングベースには、一次導体の中央部分や磁気検出器が収容されるとともに、磁気コアが一対のコアガイドリブの間に挿入され、ギャップの部分が磁気検出器と重なって配置されるものとなっている。また、磁気コアの両側面にはコアガイドリブを配置した上で、さらに磁気コアの外側にカバーを配置しているため、ハウジングベースとカバーの組み合わせ状態では、ハウジング外側で一次導体と磁気コアとの間に長い沿面距離を形成することができると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2018-535409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術の構造では、磁界検出器やリードフレーム導体配列等を収容するための磁界センサ受容空洞がハウジングベースには必要であり、そのためにハウジングベースの下面(実装状態で下側の面)が大きく開口されている。このため、ハウジングベースの開口面を通る外側への絶縁距離を十分に確保することは難しい。
【0006】
また、カバーは、磁気コアの外周面を覆うようにしてハウジングベースに取り付けられているものの、ハウジングベース下面の開口を部分的にしか覆うことができない。このため、完成状態でみてもハウジングベースの下面開口からは磁気コアが外側に表出してしまっており、絶縁が十分であるとは言えない。
【0007】
そこで本発明は、絶縁性を高める技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の解決手段を提供する。なお、以下の説明における括弧書き等はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0009】
本発明の電流検出器は、被検出電流(被測定電流)を導通させる一次導体を備えた構造である態様と、一次導体を自らが備えない構造である態様の両方がある。また、電流検出器はコア部材を備え、コア部材は一次導体の周囲に配置されて磁路を形成するとともに、一部にはギャップが形成されている。被検出電流の導通時に発生する磁界は、コア部材によって収束される。電流検出器は、回路基板を備え、回路基板には、コア部材のギャップ内に配置されて磁界強度に応じた信号を出力する電子部品が実装されるとともに、電子回路が形成されている。
【0010】
電流検出器は、ケース体を備える。ケース体は、コア部材及び回路基板を個別に挿入して内部に収容可能な2方向への開口を有している。ケース体は、各開口から内部に延びる収容空間内にコア部材を収容した状態で一次導体をコア部材の内側(磁路の内側)に配置させつつ、収容空間を筒状に取り囲む外周壁でコア部材と一次導体とを絶縁するものである。なお、ケース体を1つの筒状体とした場合、2方向への開口が筒状体の両端開口に対応する。したがって、ケース体を筒状体としたとき、その外周面が開口されている必要はなく、両端開口から回路基板及びコア部材をそれぞれ挿入可能である。
【0011】
これにより、電流検出器が回路基板を備える態様であっても、ケース体が回路基板及びコア部材を個別に挿入させて収容可能としつつ、さらに外周壁によってコア部材と一次導体との間を確実に絶縁することができる。
【0012】
また、ケース体がコア部材を袋状に包み込んで絶縁することができるため、別途カバー等を設けるとしても、絶縁のために大きな面積を有している必要がないことから、電流検出器全体を小型化することができる。
【0013】
電流検出器は、カバー部材をさらに備えてもよい。カバー部材は、コア部材が挿入される一方向の開口側でケース体の外周壁に被せた状態に取り付けられることにより、一方向の開口を閉じることができる。また、ケース体は、外周壁の外側にカバー部材が被さることで、一方向の開口からカバー部材が被さる部分の外周壁の外面に沿ってコア部材と一次導体との絶縁距離を確保することができる。これにより、より確実な絶縁を得ることができる。
【0014】
電流検出器は、ケース体に以下の構成を備えることができる。
すなわち、ケース体は、端子保持部及び基板位置決め部を有している。端子保持部は、回路基板が挿入される他方向の開口側に突出して形成されており、回路基板と接続される接続端子を保持するものである。また、基板位置決め部は、収容空間内で他方向の開口に面して形成されており、回路基板の収容状態で電子部品(磁気検出素子)をギャップ内で位置決めするとともに、回路基板を接続端子との接続位置に配置させるものである。
【0015】
これにより、電流検出器が回路基板に実装されたタイプの電子部品を用いる構造であっても、収容空間を筒状体の側面方向に開口することなく、回路基板の収容及び位置決めを確実に行うことができ、組み立て時の作業性を向上させることができる。
【0016】
また、基板位置決め部は、収容空間から開口に向けて突出した複数のリブを含むことができる。この場合、ケース体に基板位置決め部を一体成形する際のリブの突出量を調整できる幅(調整代)が広がり、また微調整等も容易に行うことができる。
【0017】
ケース体は、収容空間内で一次導体を取り囲む囲繞部位を有していてもよく、コア部材の収容状態では、囲繞部位に対してコア部材が突き当てられることで、収容空間内でコア部材が位置決めされる。これにより、ケース体の収容空間にコア部材を挿入するだけで、囲繞部材との突き当て関係によって容易にコア部材を位置決めすることができ、組み立て時の作業性が向上する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、絶縁性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態の電流センサ100の斜視図である。
図2】電流センサ100の斜視図である。
図3】電流センサ100の分解斜視図である。
図4】電流センサ100の分解斜視図である。
図5図3中V-V線に沿う電流センサ100の前後方向縦断面図である。
図6図4中VI-VI線に沿う電流センサ100の左右方向縦断面図である。
図7図2中(A)のVII-VII線に沿う断面図である。
図8】ケース体102への回路基板108の挿入過程を示した連続図である。
図9】ケース体102内に回路基板108が収容された状態を示す図である。
図10】コア部材104の挿入過程及び収容状態を示す図である。
図11】ケース体102への本体カバー103の取り付け過程を示す図である。
図12】ケース体102に本体カバー103が取り付けられた状態を示す図である。
図13】前カバー105の取り付け過程及びその取り付け状態を示す図である。
図14】第2実施形態の電流センサ200の斜視図である。
図15】電流センサ200の斜視図である。
図16】電流センサ200の分解斜視図である。
図17】電流センサ200の分解斜視図である。
図18図14中XVIII-XVIII線に沿う電流センサ200の前後方向縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
〔第1実施形態〕
図1及び図2は、第1実施形態の電流センサ100の斜視図である。これら図1及び図2において、図1中(A)は電流センサ100の上方斜視図であり、図1中(B)はその下方斜視図である。図1中(A)の左斜め下方向に電流センサ100の前方向、右斜め上方向に後方向をそれぞれ規定したとすると、図2は、図1に示される電流センサ100を前後反転させて示したものであり、図2中(A)が上方斜視図、図2中(B)がその下方斜視図である。
【0022】
第1実施形態の電流センサ100は、例えば樹脂製のケース体102及び本体カバー103を備える他、前カバー105を備えている。図1中(A)及び図1中(B)の前後方向及び上下方向を基準として、電流センサ100の前後方向でみると、本体カバー103はケース体102の後側に位置し、前カバー105がケース体102の前側に位置することになる。また、この前後方向を基準として、電流センサ100の横方向(左右方向)が規定される。なお、電流センサ100の前後方向、上下方向及び左右方向はこれ以降も同様とする。
【0023】
ここで、第1実施形態の電流センサ100は、一次導体106を備えたタイプのものであり、この一次導体106の中間部(図1図2には示されない)がケース体102の内部を横方向に延びるようにしてインサート成形されている。また、ケース体102の両外側には両端部106bがそれぞれ突出しており、両端部106bは、いずれも下方へ屈曲された後、それぞれの下端部が櫛歯状に分かれた3本の実装端子106cとして形成されている。なお、電流センサ100は一次導体106を備えないタイプのものでもよい。この場合、ケース体102には一次導体106を挿通可能な挿通孔が形成される。
【0024】
ケース体102の下面には、例えば2本の設置リブ102hが凸状に形成されている。これら設置リブ102hは、電流センサ100が図示しない外部基板に実装される際の脚となる。同様に、本体カバー103の下面にも2本の設置リブ103hが凸状に形成されている。
【0025】
ケース体102の前側部分には、複数の接続端子112が設けられている。これら接続端子112は、ケース体102の下面から下方に突出して延びている。また前カバー105の下方位置では、接続端子112に回路基板108が接続されている。なお、接続端子112及び回路基板108についてはさらに後述する。
【0026】
このように、ケース体102は一次導体106及び接続端子112を保持していることになるが、このとき、一次導体106の実装端子106c及び接続端子112はいずれも、上記の設置リブ102h,103hよりも下方(実装方向)に突出した状態にある。これは、第1実施形態の電流センサ100が外部基板にスルーホール実装されることを想定したものであり、想定される実装形態において、実装端子106c及び接続端子112は外部基板との外部接続箇所(半田付け箇所)となる。なお、電流センサ100は面実装タイプでもよく、この場合、実装端子106c及び接続端子112の先端部分が実装面に沿う形状に折り曲げられた形態となる。
【0027】
図3及び図4は、電流センサ100の分解斜視図である。このうち、図3図1中(A)の方向に一致し、図4図2中(A)の方向に一致する。
【0028】
上記のように、電流センサ100はケース体102や本体カバー103、前カバー105、回路基板108等を備えている他、コア部材104を備えている。コア部材104は、電流センサ100の完成状態ではケース体102の内部に収容されるため、図1及び図2では視認されない。
【0029】
〔コア部材〕
コア部材104は、例えば電流センサ100の一側面視でC字形状(横倒しU字形状)をなしており、このC字形状の欠けた部分にギャップ104aが形成されている。コア部材104は、ケース体102の内部に収容された状態で一次導体106の周囲に配置される。電流センサ100の使用時において、一次導体106に被検出電流が導通すると、コア部材104が磁路となって磁界を収束させる。なお、コア部材104のケース体102への収容やその位置決めについてはさらに後述する。
【0030】
〔回路基板〕
回路基板108には、例えば磁気検出素子(ホール素子等)を内蔵したASIC110が面実装されており、ケース体102内でのコア部材104との位置関係でみると、ちょうどASIC110がコア部材104のギャップ104a内に配置されるものとなっている。ASIC110には、例えばホール素子の出力を用いた磁気比例式の電流検出回路が内部に集積されている。また、回路基板108にはスルーホール108aが形成されており、ケース体102への収容状態では、上記の接続端子112がスルーホール108aに挿通されて半田付けされるものとなっている。なお、回路基板108のケース体102内への収容やその位置決めについてもさらに後述する。
【0031】
〔ケース体〕
ケース体102は、全体的な外形が角筒形状をなしており、その上下方向には天板部102a及び底板部102bを有するとともに、左右方向には一対の側板部102cを有している。そして、これら天板部102a、底板部102b及び側板部102cが外周壁となり、その内部に全体として角柱形状をなす収容空間102dが形成されている。また、ケース体102は前後方向でそれぞれ開口しており、特に後方向では四角形状の開口を有している(図4)。前方向についてもケース体102は開口を有しており、この開口についても正面視では略矩形状となっている。そして、収容空間102dは前後各方向の開口からケース体102の内部に延びて一続きになっているが、上下方向及び左右方向については、いずれも天板部102a、底板部102b及び側板部102cで囲まれている。このため、ケース体102は前方及び後方の2方向にのみ開口し、上下方向や左右方向には開口していない(筒形状、袋形状)。
【0032】
ケース体102の前後方向の開口からは、それぞれコア部材104及び回路基板108が個別に挿入されるものとなっている。つまり、後方向の開口からはコア部材104が挿入され、前方向の開口からは回路基板108が挿入される。図3及び図4では十分に視認されないが、ケース体102の内部には、上記のように一次導体106の中間部が左右方向に横断するようにして延びており、この中間部がさらに囲繞部材102eでモールドされている。なお、ケース体102の内部構造については後述する。
【0033】
ケース体102の両側面には、それぞれ側板部102cから突出する部位が形成されており、この突出部位にて一次導体106がモールドされている。具体的には、各側板部102cからは囲繞部材102eが横方向に突出して形成されており、さらに囲繞部材102eの突出端位置にはフランジ部102jが形成されている。このうち、囲繞部材102eの内側には平板状をなす一次導体106がインサート成形されており、フランジ部102jからは一次導体106の両端部106bが両側にオーバハングして突出している。
【0034】
ケース体102の前側部分は、一部が端子保持部102gとして形成されている。この端子保持部102gは、ケース体102の前側で開口に連なった下側部分であり、上記の接続端子112を上下方向に圧入させた状態で保持している。接続端子112は回路基板108のスルーホール108aに挿通されるため、回路基板108の収容状態では、端子保持部102gが回路基板108の下方に位置することになる。
【0035】
さらに、ケース体102の内部には、前側の開口に面した位置に基板位置決め部102f(図3では視認されない)が形成されており、回路基板108は、基板位置決め部102fに突き当てられた状態でケース体102に収容されるものとなっている。なお、基板位置決め部102fについてはさらに後述する。
【0036】
〔カバー部材〕
本体カバー103はケース体102とは別部品であり、ケース体102にコア部材104を後方から挿入した状態で、本体カバー103がさらに後方から組み合わされるものとなっている。本体カバー103もまた、ケース体102の外形状に合わせた箱形状(蓋形状)をなしており、上下方向には天板部103a及び底板部103bを有するとともに、左右方向には一対の側板部103cを有する他、後方向には背板部103dを有している。
【0037】
また、本体カバー103の両側の側板部103cには、それぞれ嵌合部103eが形成されている。嵌合部103eは、いずれも側板部103cから横方向に張り出すようにして形成されており、一側面視では全体としてコ字形状をなしている。嵌合部103eは、そのコ字形状の内側が挿入空間となっており、本体カバー103をケース体102に取り付けた状態では、嵌合部103eの内側にケース体102外側の囲繞部材102eが挿入されて嵌合状態となる。さらに、嵌合部103eの前端部には上下一対の掛止爪103fが形成されており、本体カバー103の取り付け状態で、これら掛止爪103fがケース体102の突起部102kに引っかかり(いわゆる係合、掛止、爪嵌合)、本体カバー103の抜け留めとなる。なお、ケース体102の突起部102k、本体カバー103の嵌合部103e及び掛止爪103fについてはさらに後述する。その他にも、本体カバー103の内側には突き出し部103gが形成されているが、突き出し部103gについても後述する。
【0038】
〔前カバー〕
前カバー105もまた、ケース体102とは別部品であり、ケース体102に回路基板108を前方から挿入した状態で、前カバー105がさらに前方から組み合わされるものとなっている。前カバー105は、ケース体102の前側開口とともに、回路基板108の上側を覆っている。このため、前カバー105は上方向の天板部105aを有するとともに、左右方向で両側一対をなす側板部(参照符号なし)を有する他、前方向には下り傾斜した前板部105bを有している。なお、前カバー105は電流センサ100に備わっていなくてもよい。
【0039】
また、天板部105aの左右方向両側には一対の受け部105cが形成されており、前カバー105は、これら受け部105cによりケース体102に位置決めされるものとなっている。さらに、天板部105aの中央部分は掛止爪105dとして形成されており、前カバー105は、この掛止爪105dでケース体102に固定(いわゆる掛止)されるものとなっている。なお、前カバー105の位置決め構造については後述する。
【0040】
図5は、図3中V-V線に沿う電流センサ100の前後方向縦断面図である。また、図6は、図4中VI-VI線に沿う電流センサ100の左右方向縦断面図である。これら図5及び図6の断面から明らかなように、ケース体102の内部でコア部材104、一次導体106及びASIC110は互いに正しく位置決めされている。この位置決め状態において、電流センサ100によるASIC110のホール素子を用いた被検出電流の検出(測定)が行われる。
【0041】
〔内部構造〕
また、図5及び図6には、これまで視認されなかった内部構造が示されている。すなわち、上記のように、ケース体102の内部、つまり収容空間102d内には、上記のように一次導体106の中間部106aが横方向に横断するようにして貫通しており、この中間部106aが囲繞部材102eで全体的に囲繞(樹脂モールド)されている。
【0042】
コア部材104は、ケース体102の収容空間102d内に収容された状態では、囲繞部材102eに突き当てられることで位置決めされる。これに加えて、コア部材104は接着剤114によってもケース体102に固定され、本体カバー103が取り付けられた状態では、突き出し部103gが接着剤114に食い込むようにしてコア部材104の接着面積を拡張する。なお、コア部材104の位置決め構造については後述する。
【0043】
また、図6に示されているように、囲繞部材102eは側板部102cの外側にまで張り出しており、ケース体102の左右方向では、一次導体106の中間部106aが囲繞部材102eの内部を直線状に貫通して延びている。
【0044】
〔絶縁距離〕
図7は、ケース体102により確保される絶縁距離を示した水平断面図(図2中(A)のVII-VII線に沿う断面図)である。
【0045】
上記のように、ケース体102は天板部102a、側板部102c及び底板部102bによってコア部材104の周囲を取り囲んだ筒形状(袋形状)をなしている。この場合、コア部材104と一次導体106との間の絶縁距離は、図7中にグレーの着色を施した太線で示される沿面距離となる。すなわち、この場合の絶縁距離は、コア部材104外面からケース体102の内部で側板部102cの内面に沿って後方の開口を通り、外側では側板部102cの外面に沿って本体カバー103の側板部103cとの間を前方に延び、さらに本体カバー103の側板部103cの外面とケース体102の囲繞部材102eとの間の面に沿って後方及び側方へと続き、フランジ部102jの外面に沿って一次導体106に至る長さとなる。これにより、電流センサ100の使用条件等から必要となる絶縁距離が十分に確保される寸法に各部品を設定することができ、電流センサ100を全体として小型化することができる。
【0046】
また、本体カバー103がケース体102の外側に被さるようにして取り付けられることで、ケース体102の側板部102cと本体カバー103の側板部102cとが前後方向から櫛歯状(互い違い)に組み合わされた配置となり、沿面距離をより明確に規定することができる。
【0047】
〔回路基板挿入過程〕
図8は、ケース体102への回路基板108の挿入過程を示した連続図である。なお、便宜上、図8中(A)の斜視図ではケース体102にコア部材104及び本体カバー103を取り付けた状態で示しているが、好ましくは、図8中(B)及び(C)の垂直断面図に示すように、ケース体102には、コア部材104が挿入される前に回路基板108を挿入することができる。
【0048】
図8中(A)(B):回路基板108は、上記のようにケース体102の前側開口から挿入される。このとき、ASIC110側が下がるように回路基板108を傾けた状態とするとよい。また、ケース体102の内部には、上記のように基板位置決め部102fが形成されており、基板位置決め部102fは、例えば囲繞部材102eから前方向に突出したリブ形状をなして複数形成されている(図7も適宜参照)。
【0049】
図8中(C):そして、回路基板108を開口からケース体102の内部に挿入し、基板位置決め部102fに突き当てることで挿入位置が決定される。挿入位置が決まると、斜めにしていた回路基板108のスルーホール108a側を落とし込むことで、接続端子112をスルーホール108aに挿通させることができる。
【0050】
〔回路基板の位置決め構造〕
図9は、ケース体102内に回路基板108が収容された状態を示す図である。このうち、図9中(A)が正面図であり、図9中(B)が水平断面図((A)のB-B断面図)である。ここではコア部材104及び本体カバー103は示されていない。また、以下の説明では適宜、位置決めの方向を「X方向」、「Y方向」、「Z方向」として説明する。これまでの左右方向が「X方向」に対応し、前後方向が「Y方向」に対応し、上下方向が「Z方向」に対応する。また、各図にはX-Y-Zの方向を示す矢印を付している。
【0051】
〔Z方向位置決め〕
図9中(A):回路基板108がケース体102内に収容された状態では、ケース体102が回路基板108の下面を受けることでZ方向に位置決めする。
【0052】
〔X方向位置決め〕
図9中(B):また、回路基板108がケース体102内に収容された状態では、X方向の両側では回路基板108の両側縁がケース体102の側板部102cの内面に対向することで、外形合わせにより回路基板108をX方向に位置決めする。なお、回路基板108の両側縁と側板部102cの内面との間には、それぞれ組み立てに必要な最小限のクリアランスのみが確保されている。
【0053】
〔Y方向位置決め〕
図9中(B):Y方向に関しては、回路基板108の後側縁が上記の基板位置決め部102fに突き当てられた状態で位置決めされる。
【0054】
〔コア部材の位置決め構造〕
図10は、ケース体102内へのコア部材104の挿入過程及び収容状態を示す図である。このうち、図10中(A)が挿入過程を示す斜視図であり、図10中(B)が垂直断面図((A)のB-B断面図)であり、図10中(C)が水平断面図((A)のC-C断面図)である。
【0055】
〔挿入過程〕
図10中(A):上記のようにコア部材104は、ケース体102の後側開口から収容空間102d内に挿入される。
【0056】
〔Z方向位置決め〕
図10中(B):コア部材104がケース体102内に収容された状態では、囲繞部材102eがコア部材104の内周面(下側)を受けることでZ方向に位置決めする。
【0057】
〔Y方向位置決め〕
図10中(B):また、囲繞部材102eがコア部材104の内周面(前側)に突き当たることでY方向に位置決めする。
【0058】
〔X方向位置決め〕
図10中(C):X方向に関しては、コア部材104がケース体102内に収容された状態で、X方向の両側ではコア部材104の両側面がケース体102の側板部102cの内面に対向することで、外形合わせによりコア部材104をX方向に位置決めする。なお、コア部材104の両側面と側板部102cの内面との間には、それぞれ組み立てに必要な最小限のクリアランスのみが確保されている。
【0059】
〔本体カバーの位置決め構造〕
図11は、ケース体102への本体カバー103の取り付け過程を示す図である。
上記のように本体カバー103は、ケース体102の後方から組み合わされてケース体102に被さるように取り付けられる。以下、さらに別の図面を用いて説明する。
【0060】
図12は、ケース体102に本体カバー103が取り付けられた状態を示す図である。このうち、図12中(A)が垂直断面図(図11のXIIA-XIIA断面図)であり、図12中(B)が水平断面図(図11のXIIB-XIIB断面図)であり、図12中(C)が一部を拡大した垂直断面図((B)のC-C断面図)である。
【0061】
〔Z方向位置決め〕
図12中(A):ケース体102に本体カバー103が取り付けられた状態では、ケース体102が本体カバー103の内面をZ方向に受け止めることで位置決めする。なお、Z方向でケース体102と本体カバー103との合わせ部分には、組み立てに必要な最小限のクリアランスのみが確保されている。
【0062】
〔X方向位置決め〕
図12中(B):また、ケース体102に本体カバー103が取り付けられた状態では、ケース体102の外形状に合わせて本体カバー103がX方向に位置決めされる。なお、X方向でもケース体102と本体カバー103との合わせ部分には、組み立てに必要な最小限のクリアランスのみが確保されている。
【0063】
〔Y方向位置決め〕
図12中(B):Y方向に関しては、ケース体102の後端縁が本体カバー103に突き当たることで位置決めする。
【0064】
〔爪嵌合〕
図12中(C):そして、本体カバー103がケース体102に取り付けられると、両側の嵌合部103eが囲繞部材102eに外側から嵌め合わされ、掛止爪103fが突起部102kに引っかかってロック(いわゆる係合、掛止、爪嵌合)される。これにより、本体カバー103のケース体102からの脱落が防止され、ケース体102の後側開口が本体カバー103で閉塞されることになる。
【0065】
〔前カバーの位置決め構造〕
図13は、ケース体102への前カバー105の取り付け過程及びその取り付け状態を示す図である。このうち、図13中(A)が取り付け過程を示す斜視図であり、図13中(B)が正面図であり、図13中(C)が部分的な側面図であり、図13中(D)が部分的な垂直断面図((B)のD-D断面図)である。
【0066】
〔挿入過程〕
図13中(A):前カバー105は、ケース体102の前側開口を塞ぐようにして取り付けられる。
【0067】
〔X方向位置決め〕
図13中(B):前カバー105がケース体102に取り付けられた状態では、ケース体102の開口内に前カバー105が嵌まり込み、前カバー105のX方向の外形状(寸法)に合わせてケース体102がX方向に位置決めする。すなわち、X方向でケース体102の開口と前カバー105の外形との間には、組み立てに必要な最小限のクリアランスのみが確保されている。
【0068】
〔Y方向位置決め〕
図13中(C):また、前カバー105がケース体102に取り付けられた状態では、前カバー105の両側一対の受け部105cがケース体102に突き当てられることでY方向に位置決めされる。
【0069】
〔Z方向位置決め〕
図13中(C):Z方向に関しては、ケース体102が前カバー105の両側一対の受け部105cをZ方向に受け止めることで位置決めする。
【0070】
〔爪嵌合〕
図13中(D):そして、前カバー105の掛止爪105dがケース体102の開口縁に引っかかり(いわゆる係合、掛止、爪嵌合)、前カバー105をケース体102にロックして脱落を防止することができる。
【0071】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明する。
図14及び図15は、第2実施形態の電流センサ200の斜視図である。これら図14及び図15において、図14中(A)は電流センサ200の上方斜視図であり、図14中(B)はその下方斜視図である。図14中(A)の左斜め下方向に電流センサ200の前方向、右斜め上方向に後方向をそれぞれ規定したとすると、図15は、図14に示される電流センサ200を前後反転させて示したものであり、図15中(A)が上方斜視図、図15中(B)がその下方斜視図である。
【0072】
第2実施形態の電流センサ200は、ケース体202の形状が上述した第1実施形態の電流センサ100と異なっている。また、第2実施形態の電流センサ200には、前カバー105が設けられていない点も第1実施形態とは異なっている。さらに、第2実施形態では、回路基板208にも第1実施形態と異なる点がある。以下、第2実施形態の電流センサ200について、第1実施形態と異なる点を中心に説明することとし、その他の第1実施形態と共通する構造には同じ符号を付し、重複した説明を省略するものとする。
【0073】
〔ケース体形状〕
第2実施形態では、ケース体202の天板部202aに開放部202mが形成されており、この開放部202mにより天板部202aが部分的に開放(開口、切欠)されている点が第1実施形態と異なっている。すなわち、第1実施形態では、ケース体102の天板部102aでコア部材104の上方が覆われているが、第2実施形態では、天板部202aに開放部202mが設けられていることにより、コア部材104の上方が部分的に開放されている。ただし、第2実施形態においても、ケース体202の後方向の開口からコア部材104が挿入される点は第1実施形態と同じである。
【0074】
また、第2実施形態では、ケース体202両側のフランジ部202jが第1実施形態に比較して大型化されている点が異なっている。これは、第2実施形態では開放部202mによってコア部材104の一部が上方に露出する構造となっているため、開放部202mを通じたケース体202前方でのコア部材104と一次導体106との絶縁距離を確保するためである。なお、ケース体202の後方では、本体カバー103がケース体202の外側に被さるようにして取り付けられることで、ケース体202の側板部202cと本体カバー103の側板部102cとが前後方向から櫛歯状(互い違い)に組み合わされた配置となり、図7に示したように沿面距離をより明確に規定することができる点は第1実施形態と共通である。
【0075】
図16及び図17は、第2実施形態の電流センサ200の分解斜視図である。このうち、図16図14中(A)の方向に一致し、図17図15中(A)の方向に一致する。
【0076】
第2実施形態の場合、上記のようにフランジ部202jが大型化されている点が第1実施形態と異なっている。このため、図16及び図17ではフランジ部202jに隠れて視認されなくなっているが、ケース体202の内部及び両外側には囲繞部材202eが形成されており、この囲繞部材202eにより一次導体106の中間部106aがモールドされている点は第1実施形態と共通である。また、囲繞部材202eには突起部202kが形成されており、第1実施形態で図12中(C)に示した構造と同様に、突起部202kに本体カバー103の掛止爪103fが引っかかってロックされる点は共通である。
【0077】
その他の構造についても第1実施形態と共通であり、第2実施形態におけるケース体202の底板部202b、側板部202c、側板部202c、収容空間202d、基板位置決め部202f、端子保持部202g及び設置リブ202hについては、第1実施形態で挙げたケース体102の底板部102b、側板部102c、側板部102c、収容空間102d、基板位置決め部102f、端子保持部102g及び設置リブ102hと同じである。
【0078】
〔回路基板〕
次に、第2実施形態における回路基板208について説明する。
図14図16及び図17に示されているように、第2実施形態の場合、各スルーホール208aの周囲にレーザー半田付けに適した形状のランドが形成されている点が第1実施形態と異なっている。その他の点については、第2実施形態における回路基板208にも第1実施形態と同様のASIC110が実装されている点で共通しており、スルーホール208aの配置も同じである。また、第2実施形態においても、図8に示した手順と同様に回路基板208をケース体202に挿入することができ、この際、基板位置決め部202fにより回路基板208の位置決めを行うことができる点も第1実施形態と共通である。
【0079】
図18は、図14中XVIII-XVIII線に沿う電流センサ200の前後方向縦断面図である。図18から明らかなように、第2実施形態の電流センサ200においても、ケース体202の内部でコア部材104、一次導体106及びASIC110は互いに正しく位置決めされており、この位置決め状態において、電流センサ200によるASIC110のホール素子を用いた被検出電流の検出(測定)が行われる。また、回路基板208の位置決め構造、コア部材104の位置決め構造、本体カバー103の位置決め構造については、既に第1実施形態で説明したものと同様である。
【0080】
〔作業領域〕
第2実施形態の場合、上記のようにケース体202の上方が開放部202mによって開口されているため、この開口された範囲を作業領域として確保することができる。例えば、上記のようにケース体202に回路基板208を挿入し、接続端子112を各スルーホール208aに挿通させた状態において、ケース体202の上方には作業領域が確保されているため、接続端子112の半田付け作業を効率的に行うことができる。
【0081】
すなわち、回路基板208の略全体が作業領域内では上方へ開放されているため、半田付け作業時の視認性を向上させることができる。例えば、レーザー半田を用いた半田付けを行う場合でも、必要なレーザー照射の領域をケース体202上方に確保することができるので、半田付け品質の向上や安定化に大きく寄与することができる。なお、第2実施形態においても、第1実施形態の前カバー105に類するカバー部材をオプションで設置してもよい。
【0082】
以上のような第1実施形態の電流センサ100によれば、以下のような有用性を得ることができる。
(1)回路基板108に実装するタイプのASIC110を用いる構造であっても、ケース体102の上下方向や左右方向に開口を設けることなく、ケース体102を筒形状(袋形状)としてコア部材104を内部に収容しつつ絶縁距離を確保しているため、絶縁のために別途、ケース体102の外側に壁状の部位を設ける必要がなく、電流センサ100全体を小型化することができる。
(2)また、全体として小型化を図りつつ、ASIC110を回路基板108に実装する形態としているため、例えばASIC110を複数のベンダーから調達して実装することができ、生産体制をマルチベンダー化することができる。
(3)さらには、回路基板108を用いることで配線パターンのレイアウトに自由度が高まり、例えば電流センサ100を実装する外部基板側で接続端子112の配置が変更されたとしても、配線パターンのレイアウト変更によって早期かつ容易に対応することができる。
【0083】
上記(2)及び(3)の点に関して、例えば比較例としてリード端子付きのASICを直接ケース体に取り付ける構造が考えられるが、この場合はASICのパッケージ形状やリード端子の配置に合わせたケース体の外形状を設定する必要がある。このため、マルチベンダー化を図ることが困難になり、また、リード端子の配置変更にも対応が困難になるという問題があり、本実施形態に劣後することになる。
【0084】
(4)この点、本実施形態は回路基板108を採用することで、電流センサ100の実装先基板で接続端子112の配置が変更になっても、端子保持部102gの圧入孔やスルーホール108aの位置、配線パターンの変更によって容易に対応することができ、汎用性の高い電流センサ100とすることができる。
【0085】
(5)第2実施形態の電流センサ200によれば、第1実施形態で得られる上記の有用性に加え、組み立て過程での作業領域の確保により、レーザー半田による半田付け品質の向上と安定化を実現することができ、さらに信頼性の高い製品を提供することができる。
【0086】
本発明は、上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。
ケース体102,202は、角筒形状以外の筒形状であってもよく、収容するコア部材104の外形状に合わせて適宜にケース体102,202の形状も変更することができる。
【0087】
また、本体カバー103や前カバー105の形状も図示の例に限られるものではなく、適宜に変更が可能である。
一次導体106は、実装端子106cが4本以上であってもよいし、2本以下であってもよい。また、一次導体106の実装端子106cと接続端子112との位置関係は、図示の例に限ることなく、その他の位置関係であってもよい。
【0088】
さらに、フランジ部102j,202jは必須ではなく、ケース体102,202によってコア部材104と一次導体106との絶縁距離が十分に確保されていれば、フランジ部102j,202jを設けなくてもよい。
【0089】
その他、実施形態等において図示とともに挙げた構造はあくまで好ましい一例であり、基本的な構造に各種の要素を付加し、あるいは一部を置換しても本発明を好適に実施可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0090】
100,200 電流センサ
102,202 ケース体
102d 収容空間
102f 基板位置決め部
102g 端子保持部
103 本体カバー
104 コア部材
104a ギャップ
106 一次導体
108,208 回路基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18