(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150585
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】回収支援装置、回収支援方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/30 20230101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q10/00 400
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059763
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】馬場 奈津子
(72)【発明者】
【氏名】島 里奈
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】 回収対象物の効率のよい回収を可能とする回収支援装置を提供する。
【解決手段】 本発明の回収支援装置は、回収対象情報取得部、位置情報取得部、回収対象判定部、及び出力部を含み、
前記回収対象情報取得部は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得部は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定部は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力部は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収対象情報取得部、位置情報取得部、回収対象判定部、及び出力部を含み、
前記回収対象情報取得部は、回収対象物の位置情報を含む回収対象情報を取得し、
前記位置情報取得部は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定部は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力部は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する、回収支援装置。
【請求項2】
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記出力部は、前記回収対象属性情報を出力する、請求項1記載の回収支援装置。
【請求項3】
回収ルート生成部を含み、
前記位置情報取得部は、前記現在地および前記目的地周辺のマップ情報を取得し、
前記回収ルート生成部は、前記所定エリア内に回収対象物が存在する場合、前記マップ情報、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記回収対象物を回収し、現在位置から目的地へ向かう回収ルートを生成し、
前記出力部は、前記回収ルートと、前記回収ルート上の回収対象物を出力する、請求項1または2記載の回収支援装置。
【請求項4】
ルート選択情報取得部、および回収予告通知部を含み、
前記回収対象情報取得部は、前記回収対象物の保有者識別情報を取得し、
前記ルート選択情報取得部は、回収者のルート選択情報を取得し、
前記回収予告通知部は、前記保有者識別情報および前記ルート選択情報から、選択された回収ルート上の回収対象物の保有者に対し、回収予告情報を通知する、請求項3記載の回収支援装置。
【請求項5】
インセンティブ情報取得部を含み、
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記インセンティブ情報取得部は、前記回収対象属性情報と紐づけられたインセンティブ情報を取得し、
前記出力部は、前記インセンティブ情報を出力する、請求項1から4のいずれか一項に記載の回収支援装置。
【請求項6】
前記位置情報取得部は、前記回収対象物の回収拠点の拠点位置情報を取得し、
前記出力部は、前記拠点位置情報を出力する、請求項1から5のいずれか一項に記載の回収支援装置。
【請求項7】
前記出力部は、前記目的位置情報および前記拠点位置情報に基づき、前記目的地周辺の回収拠点の拠点位置情報を出力する、請求項6記載の回収支援装置。
【請求項8】
回収対象情報取得工程、位置情報取得工程、回収対象判定工程、及び出力工程を含み、
前記回収対象情報取得工程は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得工程は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定工程は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力工程は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する、回収支援方法。
【請求項9】
回収対象情報取得手順、位置情報取得手順、回収対象判定手順、及び出力手順を含み、
前記回収対象情報取得手順は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得手順は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定手順は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力手順は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回収支援装置、回収支援方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護意識等の高まりを受けて、資源ごみ(例えば、古紙、古着、段ボール、プラスチック)等のリサイクルの促進が求められている。リサイクルを行うためには、資源ごみの種類の分別が必要であるため、小売店舗等に配置された回収ボックスに地域住民等が資源ごみを持ち寄り、回収ボックスの種類を目視で確認して分別が行われている(例えば、特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のように、資源回収においては、資源ごみの保有者である地域住民が、回収ボックスが配置された回収拠点に資源ごみを持ち込む必要があり、地域住民の負荷が大きいという課題がある。また、リサイクル業者がリサイクルを行うためには、所定の種類の資源ごみがまとまった量必要となるが、回収ボックスによる回収では資源の種類が偏ることもあり、効率が悪い。このような問題は、資源回収に限らず、所定の拠点に荷物を回収してまとまった量を宅配する宅配便等の分野においても同様である。
【0005】
そこで本発明は、回収対象物の効率のよい回収を可能とする回収支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の回収支援装置は、
回収対象情報取得部、位置情報取得部、回収対象判定部、及び出力部を含み、
前記回収対象情報取得部は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得部は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定部は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力部は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する。
【0007】
本発明の回収支援方法は、
回収対象情報取得工程、位置情報取得工程、回収対象判定工程、及び出力工程を含み、
前記回収対象情報取得工程は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得工程は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定工程は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力工程は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する。
【0008】
本発明のプログラムは、
回収対象情報取得手順、位置情報取得手順、回収対象判定手順、及び出力手順を含み、
前記回収対象情報取得手順は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得手順は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定手順は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力手順は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、回収対象物を効率よく回収できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態1の回収支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の回収支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の回収支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態2の回収支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態2の回収支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態3の回収支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、実施形態3の回収支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本発明の回収支援装置の利用の例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明において、「回収対象物」は、例えば、回収者によって回収される物であれば特に制限されない。前記回収対象物は、例えば、資源ごみ(例えば、プラスチック、ビン、缶、紙、段ボール、金属類等)等のごみ類、宅配便の荷物、飲食物、飲食物の容器(例えば、牛乳配達、出前等)等があげられる。本発明において、「回収者」は、特に制限されず、例えば、所定の目的地へ移動する人があげられ、具体例として、リサイクル業者、宅配業者(例えば、宅配便、新聞配達、牛乳配達、食材配達等の事業者)等の従業員、ギグワーカー、散歩やジョギング中の人等があげられる。
【0013】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0014】
[実施形態1]
本実施形態の回収支援装置について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態の回収支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、回収支援装置10(以下、「本装置10」ともいう)は、回収対象情報取得部11、位置情報取得部12、回収対象判定部13、及び出力部14を含む。また、図示していないが、本装置10は、例えば、記憶部を含んでもよい。
【0015】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。また、本装置10は、例えば、後述する保有者の端末および回収者の端末の少なくとも一方と通信可能なサーバ装置の形態でもよいし、回収者が保有する端末装置の形態であってもよい。
【0016】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、CPU101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置106、出力装置107、通信デバイス(通信部)108等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0017】
CPU101は、例えば、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、CPU101により、例えば、本発明のプログラム105やその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、CPU101が、回収対象情報取得部11、位置情報取得部12、回収対象判定部13、及び出力部14として機能する。本装置10は、演算装置として、CPUを備えるが、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。
【0018】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、後述する回収支援端末、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、スピーカ等の音声出力装置、カメラ等の外部撮像装置、および加速度センサ、地磁気センサ、方向センサ等の各種センサ等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス108により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、前記回収支援端末等の他の装置と接続することもできる。
【0019】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。CPU101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム105等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、CPU101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0020】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラム105が格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が、例えば、前記記憶部を含む場合、記憶装置104が前記記憶部として機能する。記憶装置104は、例えば、後述する回収対象情報、回収対象属性情報、現在位置情報、目的位置情報、マップ情報、ルート選択情報、インセンティブ情報、拠点位置情報からなる群から選択された少なくとも一つの情報を記憶していてもよい。
【0021】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0022】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置106、出力装置107を備える。入力装置106は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置107は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置106と出力装置107とは、別個に構成されているが、入力装置106と出力装置107とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0023】
つぎに、本実施形態の回収支援方法の一例を、
図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の回収支援方法は、例えば、
図1または
図2に示す回収支援装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の回収支援方法は、
図1または
図2の回収支援装置10の使用には限定されない。
【0024】
回収対象情報取得部11は、回収対象物の位置情報を含む回収対象情報を取得する(S1、回収対象情報取得工程)。前記回収対象情報は、例えば、回収対象物の保有者(例えば、資源ごみを保有する地域住民)が登録した情報であり、回収対象物の存在と、回収対象物の位置情報を含む。前記回収対象物の位置情報は、例えば、回収対象物の位置を直接特定した情報でもよいし、回収対象物の位置を間接的に特定する情報でもよい。前者の具体例としては、例えば、回収対象物の位置について回収対象物の保有者が入力した情報があげられる。後者の具体例としては、回収対象物の保有者の位置情報があげられる。前記保有者の位置情報は、例えば、保有者が所有する端末により、GPS(Global Positioning System)等により測定した情報や、予めデータベースに保有者の識別情報(例えば、氏名、電話番号、メールアドレス、ID等)と位置情報(保有者の住所等)とを紐づけて記憶しておき、前記識別情報に基づいて特定した情報があげられる。この場合、前記回収対象情報は、前記回収対象物の位置情報として、前記保有者の識別情報を含む。回収対象情報取得部11は、例えば、前記保有者の端末から前記回収対象情報を取得してもよいし、前記回収対象情報が記憶された記憶装置から前記回収対象情報を取得してもよい。前記回収対象情報は、例えば、回収支援装置10の記憶装置104またはメモリ102に記憶されていてもよいし、装置外のデータベースに記憶されていてもよい。
【0025】
また、回収対象情報は、例えば、回収対象属性情報を含んでもよい。前記回収対象物属性情報は、例えば、回収対象物の種類、量等の属性を示す情報であり、回収対象物の種類に応じて適切な情報があげられる。前記回収対象物が資源ごみの場合、前記回収対象属性情報は、例えば、資源ごみの種類情報(プラスチック、ビン、缶、紙、段ボール、金属類等)、量の情報(総量または種類毎の量)等があげられる。なお、前記資源ごみの種類情報は、その素材についてさらに詳細な情報(例えば、プラスチックごみについて、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、フッ素系樹脂等のプラスチックの種類の情報)を含んでもよい。前記回収対象物が宅配便の荷物である場合、前記回収対象物属性情報は、例えば、荷物の種類情報、希望する配達日時等の情報があげられる。前記回収対象物が宅配された飲食物(例えば、牛乳配達、出前等)の容器である場合、前記回収対象物属性情報は、例えば、容器の種類、数、飲食店の情報(例えば、店名、店の住所、連絡先等)等があげられる。
【0026】
つぎに、位置情報取得部12は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得する(S2、位置情報取得工程)。前記現在位置情報は、回収者の現在位置の情報であり、例えば、回収者が所持する端末が測位したGPS情報を取得することにより取得できる。前記目的位置情報は、回収者が本来目的地とする位置の情報であり、回収者が任意の位置情報を入力できる。
【0027】
また、位置情報取得部12は、例えば、前記回収対象物の回収拠点の拠点位置情報を取得してもよい。前記回収拠点は、例えば、回収者が前記回収対象物を回収した後、回収対象物を持ち込む場所である。具体例として、前記回収対象物が資源ごみである場合、前記回収拠点は、例えば、リサイクルボックス、リサイクル業者の回収拠点等が挙げられる。前記回収対象物が飲食物の容器である場合、前記回収拠点は、例えば、前記飲食物を提供する飲食店の店舗である。
【0028】
つぎに、回収対象判定部13は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定する(S3、回収対象判定工程)。前記所定エリアは、前記現在地および/または前記目的地周辺のエリアであれば特に制限されず、例えば、前記現在位置情報と前記目的位置情報の中間地点から所定半径以内のエリア、前記現在置周辺のエリア、前記目的地周辺のエリア等があげられ、その広さは任意に設定できる。回収対象判定部13は、例えば、前記所定エリア内において、前記回収対象情報が含む回収対象物の位置情報が含まれるか否かを判定することにより、前記所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定できる。前記判定結果は、例えば、後述するマップ情報と紐づけて回収支援装置10の記憶装置104またはメモリ102に記憶されてもよいし、外部のデータベースに送信され、外部データベースに記憶されてもよい。
【0029】
つぎに、出力部14は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する(S4、出力工程)。出力部14による情報の出力先は、例えば、前記回収者の端末があげられるが、これには制限されない。また、出力部14は、例えば、前記回収対象情報が回収対象属性情報を含む場合、前記回収対象属性情報を併せて出力してもよい。これにより、回収者は、現在地から目的地付近に存在する回収対象物の位置を確認することができ、さらに、回収対象物の種類などの情報を確認することができる。
【0030】
位置情報取得部12が前記回収拠点の拠点位置情報を取得している場合、出力部14は、例えば、前記拠点位置情報をあわせて出力してもよい。この場合、例えば、前記目的位置情報および前記拠点位置情報に基づき、前記目的地周辺の回収拠点の拠点位置情報を出力することが好ましい。これにより、回収者は、回収した回収対象物を持ち込む回収拠点の位置を確認することができ、回収対象物をより効率よく回収することができる。
【0031】
また、回収者は、本装置10により出力された回収対象物の回収完了後、回収が完了したことを回収支援装置10に登録してもよい。回収支援装置10は、例えば、回収者から回収完了を登録された場合、例えば、回収完了した回収対象物について、前記回収対象属性情報を参照して回収が完了した回収対象物の種類等の情報を特定し、リサイクル業者や回収対象物の製造者に対して情報を出力してもよい。これにより、リサイクル業者や回収対象物の製造者は、回収された回収対象物の情報を得ることができる。
【0032】
(実施形態1の実施例)
以下、回収対象物が資源ごみであり、回収者が宅配業者の従業員であり、前記従業員が、宅配便の配達後、宅配業者の事業所に戻る際に回収対象物である資源ごみを回収する場合を例に挙げて、本実施形態の回収支援装置の利用例を説明するが、本発明は以下の例示に何ら制限されない。
【0033】
まず、地域住民(回収対象物である資源ごみの保有者)は、自身の保有するスマートフォン等の端末を用いて、回収支援装置10に、回収対象情報として、資源ごみがあること及び自宅の住所(回収対象物の位置情報)、及び資源ごみの種類(回収対象属性情報)を登録する。回収支援装置10の回収対象情報取得部11は、登録された回収対象情報を取得し、記憶装置104に記憶する。
【0034】
つぎに、回収者である宅配業者の従業員は、自身の保有するスマートフォン等の端末を用いて、回収支援装置10に、現在位置情報および目的位置情報を送信する。具体的に、回収者は、前記端末のGPS機能で測位した現在位置情報と、自身の目的地(宅配業者の事業所の所在地)とを入力する。回収支援装置10の位置情報取得部12は、前記入力された現在位置情報および目的位置情報を取得する。
【0035】
そして、回収対象判定部13は、前記現在位置情報および前記目的位置情報に基づいて、前記所定エリアとして、回収者がいるエリアを特定し、前記所定エリア内に資源ごみが存在するかを判定する。そして、前記所定エリア内に資源ごみが存在する場合、出力部14により、前記宅配業者の端末に、資源ごみの位置情報(所定エリア内において資源ごみを有する地域住民の住所)と、資源ごみの種類を出力する。これにより、例えば、宅配業者の従業員は、自身の通常の宅配業務終了後、事業所に戻る際に資源ごみを回収することができる。また、例えば、宅配業者の事業所付近に資源ごみの集積所を設けておくことにより、従業員が回収した資源ごみを効率よく集積することができる。このように、本発明によれば、例えば、宅配業者等を回収パートナーとして、地域住民が保有する資源ごみを効率よく回収できる。
【0036】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の回収支援装置の他の例である。
【0037】
本実施形態の回収支援装置は、実施形態1の回収支援装置10の構成に加えて、回収ルート生成部、ルート選択情報取得部、および回収予告通知部を含むこと以外は前記実施形態1の回収支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。なお、本実施形態の回収支援装置は、例えば、回収ルート生成部を含み、ルート選択情報取得部、および回収予告通知部を含まない構成であってもよい。
【0038】
図4は、本実施形態の回収支援装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、回収支援装置10Aは、実施形態1の回収支援装置10の構成に加えて、回収ルート生成部15、ルート選択情報取得部16、および回収予告通知部17を備える。回収支援装置10Aのハードウェア構成は、
図2の回収支援装置10のハードウェア構成において、CPU101が、
図1の回収支援装置10の構成に代えて、
図4の回収支援装置10Aの構成を備える以外は同様である。
【0039】
つぎに、本実施形態の回収支援方法について、
図5のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の回収支援方法は、例えば、
図4に示す本実施形態の回収支援装置10Aを用いて実施できる。なお、本発明の回収支援方法は、回収支援装置10Aの使用に限定されない。
【0040】
まず、回収情報取得部11は、前記実施形態1の回収支援方法におけるS1と同様にして、S1を実施し、回収対象情報を取得する。そして、本装置10Aが、例えば、ルート選択情報取得部16、および回収予告通知部17を含む場合、回収情報取得部11は、例えば、前記回収対象物の保有者識別情報を取得する。前記保有者識別情報は、例えば、前記回収対象物の保有者を識別するための情報であり、氏名、電話番号、メールアドレス、ID等の情報であり、電話番号、メールアドレス、ID等の連絡先の情報を含むことが好ましい。回収情報取得部11は、例えば、取得した回収対象情報と保有者識別情報とを紐づけて記憶装置104またはメモリ102に記憶させる。
【0041】
つぎに、位置情報取得部12は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、さらに、例えば、前記現在地および前記目的地周辺のマップ情報を取得する(S2、位置情報取得工程)。前記現在位置情報および目的位置情報の取得は、前記実施形態1と同様である。位置情報取得部12は、例えば、前記現在位置情報および目的位置情報が含まれる地図情報を、前記マップ情報として取得できる。位置情報取得部12は、例えば、本装置10Aの記憶装置104またはメモリ102に記憶されている前記地図情報を取得してもよいし、通信回線網を介して、外部のデータベースまたはサービスから前記地図情報を取得してもよい。
【0042】
つぎに、前記実施形態1の回収支援方法におけるS3と同様にして、S3を実施し、前記所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定する。
【0043】
前記所定エリア内に回収対象物が存在する場合、回収ルート生成部15は、例えば、前記マップ情報、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記回収対象物を回収し、現在位置から目的地へ向かう回収ルートを生成する(S11、回収ルート生成工程)。回収ルート生成部15は、例えば、公知の経路探索手法を利用しして、前記現在位置を始点として、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を経由して前記目的地へ向かうルートを生成することで前記回収ルートを作成できる。回収ルート生成部15は、例えば、前記回収ルートを1つ生成してもよいし、複数生成してもよい。また、回収ルート生成部15は、例えば、前記所定エリア内のすべての回収対象物を回収可能な(すなわち、全ての回収対象物の位置情報を経由する)回収ルートを生成してもよいし、一部の回収対象物を回収可能な回収ルートを生成してもよい。
【0044】
つぎに、出力部14により、前記回収ルートと、前記回収ルート上の回収対象物を出力する(S12、出力工程)。出力部14による情報の出力先は、例えば、前記回収者の端末があげられるが、これには制限されない。また、出力部14は、例えば、前記回収対象情報が回収対象属性情報を含む場合、前記回収ルート上の回収対象物について、前記回収対象属性情報を併せて出力してもよい。これにより、例えば、ルートごとに回収可能な回収対象の種類等の情報を合わせて確認することができる。なお、例えば、本装置10Aが回収ルート生成部15を含み、ルート選択情報取得部16および回収予告通知部17を含まない構成であった場合、出力部14により前記回収ルートと、回収ルート上の回収対象物を出力して処理を終了してもよい。
【0045】
つぎに、ルート選択情報取得部16は、回収者のルート選択情報を取得する(S13、ルート選択情報取得工程)。ルート選択情報は、例えば、回収ルート生成部15が生成したルートでもよいし、任意に指定したルートでもよい。前者の場合、例えば、ルート選択情報取得部16は、例えば、出力部14により、前記回収ルートを前記回収者の端末に出力(表示)し、回収者が表示された回収ルートを選択した情報を取得できる。後者の場合、例えば、回収者が端末に入力した回収ルートの情報を取得すればよい。この場合、例えば、回収対象判定部13により、指定された回収ルート上に回収対象物が存在するか再度判定してもよい。
【0046】
そして、回収予告通知部17は、前記保有者識別情報および前記ルート選択情報から、選択された回収ルート上の回収対象物の保有者に対し、回収予告情報を通知する(S14、回収予告通知工程)。回収予告情報は、例えば、回収対象物の回収があることを通達するための情報であり、回収予定日時の情報を含んでもよい。前記回収予定日時は、例えば、前記回収ルートにおいて、回収者の現在位置情報および回収対象物の位置情報、およびマップ情報等から算出できる。具体的に、回収予告通知部17は、例えば、前記ルート選択情報に基づいて、回収者が通る回収ルートを特定し、特定したルート上に存在する回収対象物の位置情報、すなわち、回収者が回収予定の回収対象物を特定する。そして、回収予告通知部17は、特定された回収対象物に紐づけられた保有者識別情報により特定される保有者に対し、回収予告情報を通知する。回収予告情報の通知は、例えば、前記保有者が所持する端末に対して行うことができ、メッセージやアラート音等の音声情報でもよいし、テキスト情報でもよいし、プッシュ通知等でもよい。
【0047】
本実施形態の回収支援装置によれば、例えば、回収ルート生成部により、前記回収対象物を回収し、現在位置から目的地へ向かう回収ルートを生成できる。また、例えば、ルート選択情報取得部により、回収者が選択した回収ルートを特定し、回収予告通知部により、回収者が選択したルート上にある回収対象物の保有者に対して、回収対象物の回収予告を通知できる。このため、本実施形態の回収支援装置によれば、より効率のよい回収対象物の回収が可能となる。
【0048】
[実施形態3]
実施形態3は、本発明の回収支援装置の他の例である。
【0049】
本実施形態の回収支援装置は、実施形態1の回収支援装置10の構成に加えて、インセンティブ情報取得部を含むこと以外は前記実施形態1の回収支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の回収支援装置10Bは、例えば、インセンティブ情報取得部を含み、前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、前記インセンティブ情報取得部は、前記回収対象属性情報と紐づけられたインセンティブ情報を取得し、前記出力部は、前記インセンティブ情報を出力する。
【0050】
図6は、本実施形態の回収支援装置10Bの一例の構成を示すブロック図である。
図11に示すように、回収支援装置10Bは、実施形態1の回収支援装置10の構成に加えて、インセンティブ情報取得部18を備える。回収支援装置10Dのハードウェア構成は、
図2の回収支援装置10のハードウェア構成において、CPU101が、
図1の回収支援装置10の構成に代えて、
図6の回収支援装置10Bの構成を備える以外は同様である。
【0051】
つぎに、本実施形態の回収支援方法について、
図7のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の回収支援方法は、例えば、
図6に示す本実施形態の回収支援装置10Bを用いて実施できる。なお、本発明の回収支援方法は、回収支援装置10Bの使用に限定されない。
【0052】
まず、前記実施形態1の回収支援方法におけるS1~S3と同様にして、S1~S3を実施する。
【0053】
つぎに、インセンティブ情報取得部18は、前記回収対象属性情報と紐づけられたインセンティブ情報を取得する(S21、インセンティブ情報取得工程)。前記インセンティブ情報は、回収者に対し、回収対象物の回収を奨励するための情報であり、例えば、特定の回収対象物を回収した際に回収者が得られる利益の情報等があげられる。前記インセンティブ情報は、前記回収対象属性情報と紐づけられており、例えば、前記回収対象物の属性ごとに設定されている。なお、前記属性ごとのインセンティブ情報は、例えば、それぞれ同じでもよいし、異なってもよい。前記インセンティブ情報は、例えば、回収対象属性情報に応じて適宜設定できる。具体例として、前記回収対象物が資源ごみであれば、前記インセンティブ情報は、エコポイント等の金券として利用可能なポイント情報等があげられ、前記回収対象物が宅配された飲食物の容器であれば、前記インセンティブ情報は、前記飲食物を提供した飲食店で利用可能なクーポン等があげられる。
【0054】
前記インセンティブ情報は、例えば、所定の条件に応じて適宜設定する利益幅を増減してもよい。前記所定の条件は、例えば、回収対象物の種類等に応じて適宜設定できる。具体例として、前記回収対象物が資源ごみである場合、前記所定の条件は、「資源の重量合計が設定した閾値に到達したとき」、「資源の素材別重量が設定した閾値に到達したとき」、「資源の個数が設定した閾値に到達したとき」等の条件が設定できる。資源ごみのリサイクルにおいては、特定の資源の種類が一定量集まった際にまとめてリサイクルを実施することが重要となる。このため、例えば、特定の種類の資源の量がリサイクル実施可能な単位数量にわずかに満たない場合等に、前記資源の量を確保するために、前記インセンティブ情報として設定する利益幅を大きくすることにより、リサイクルに必要な資源の回収をより奨励することができる。
【0055】
そして、出力部14は、前記インセンティブ情報を出力する(S22、出力工程)。出力部14は、例えば、前記所定エリア内に存在する回収対象物毎の回収対象属性情報に紐づけられたインセンティブ情報を出力する。また、例えば、本装置10Bが、実施形態2の回収ルート生成部15を含む場合、出力部14は、例えば、前記回収ルート上に存在する回収対象物毎のインセンティブ情報を出力してもよく、さらに、前記回収ルート上に存在する回収対象物のインセンティブ情報を合計した、前記回収ルート毎のインセンティブ情報を出力してもよい。また、出力部14は、例えば、前記所定の条件に応じて、回収者の端末に前記インセンティブ情報をキャンペーン情報として出力してもよい。前記キャンペーン情報は、例えば、期限を含んでもよく、具体例として「〇月〇日までの間、PET素材回収キャンペーン!ポイント付与率二倍!」等の情報があげられる。
【0056】
本実施形態の回収支援装置10Bによれば、例えば、回収者は、回収対象物を回収した場合に得られるインセンティブ情報を容易に確認することができる。本実施形態の回収支援装置によれば、例えば、インセンティブ情報を出力することによって、回収者の回収モチベーションを高め、より効率よく回収対象物を回収させることができる。
【0057】
[実施形態4]
図8を用いて、本発明の回収支援装置10(10A、10B)の利用の一例を説明する。本実施形態において、回収対象物が資源ごみであり、回収者が宅配業者の従業員であり、前記従業員が、宅配便の配達後、宅配業者の事業所に戻る際に回収対象物である資源ごみを回収する場合を例に挙げて、本実施形態の回収支援装置の利用例を説明するが、本発明は以下の例示に何ら制限されない。
【0058】
図8は、本実施形態の回収支援装置10を利用する地域住民および回収者が実際にとる行動の流れの一例を示す模式図であり、工程(1)~(5)に分けて説明する。
【0059】
まず、
図8の(1)の住民欄に示すように、地域住民(回収対象物である資源ごみの保有者)は、自身の保有するスマートフォン等の端末を用いて、回収支援装置10にアクセスするアプリを利用して、回収対象情報(資源ごみがあること及び自宅の住所(回収対象物の位置情報)、及び資源ごみの種類(回収対象属性情報))を回収支援装置10に登録する。回収支援装置10の回収対象情報取得部11は、登録された回収対象情報を取得し、記憶装置104に記憶する。
【0060】
つぎに、
図8の(1)の回収者欄に示すように、回収者である宅配業者の従業員は、自身の保有するスマートフォン等の端末を用いて、回収支援装置10に、現在位置情報および目的位置情報を送信する。具体的に、回収者は、前記端末のGPS機能で測位した現在位置情報と、自身の目的地(宅配業者の事業所の所在地)とを入力する。回収支援装置10の位置情報取得部12は、前記入力された現在位置情報および目的位置情報を取得する。そして、回収対象判定部13は、前記現在位置情報および前記目的位置情報に基づいて、前記所定エリアとして、回収者がいるエリアを特定し、前記所定エリア内に資源ごみが存在するかを判定する。そして、回収ルート生成部15により、所定エリア内の回収対象物を回収可能な回収ルートを生成し、出力部14により回収者の端末に出力する。回収者は、自身の端末により、前記回収ルートを選択して回収ルート上にある資源の回収を申請する。回収支援装置10は、ルート選択情報取得部16により、回収者の端末からルート選択情報を取得し、回収予告通知部17により、選択された回収ルート上にある資源ごみを保有する住民に回収予告情報を通知する。回収予告情報を通知された住民は、指定の場所(例えば、家の前)に資源をおいて回収を待つ。
【0061】
回収者は、選択した回収ルート上にある資源を回収し、資源の保管場所である回収拠点にもっていく。この際、
図8(3)の回収者欄に示すように、回収が完了したことを回収支援装置10に登録してもよい。回収支援装置10は、例えば、回収者から回収完了を登録された場合、例えば、回収完了した回収対象物について、回収対象属性情報を参照して
【0062】
また、
図8(4)の回収者欄に示すように、回収量が少ない種類の資源がある場合、対象の資源について、回収者の端末にキャンペーン情報を通知してもよい。前記キャンペーン情報は、例えば、前述の通りである。
【0063】
そして、
図8(5)に示すように、回収された資源をリサイクル業者等が引き取り、素材別にリサイクルを行う。これにより、例えば、回収者は資源回収に協力したことによるインセンティブを受け取ることができ、地域住民は、リサイクルへの協力が容易となり、環境貢献度を高めることが可能となる。
【0064】
[実施形態5]
本実施形態のプログラムは、前述の回収支援方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、回収対象情報取得手順、位置情報取得手順、回収対象判定手順、及び出力手順を実行させるためのプログラムである。
【0065】
前記回収対象情報取得手順は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得手順は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定手順は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力手順は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する。
【0066】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、回収対象情報取得手順、位置情報取得手順、回収対象判定手順、及び出力手順として機能させるプログラムということもできる。
【0067】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の回収支援装置および回収支援方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0068】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0069】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
回収対象情報取得部、位置情報取得部、回収対象判定部、及び出力部を含み、
前記回収対象情報取得部は、回収対象物の位置情報を含む回収対象情報を取得し、
前記位置情報取得部は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定部は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力部は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する、回収支援装置。
(付記2)
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記出力部は、前記回収対象属性情報を出力する、請求項1記載の回収支援装置。
(付記3)
回収ルート生成部を含み、
前記位置情報取得部は、前記現在地および前記目的地周辺のマップ情報を取得し、
前記回収ルート生成部は、前記所定エリア内に回収対象物が存在する場合、前記マップ情報、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記回収対象物を回収し、現在位置から目的地へ向かう回収ルートを生成し、
前記出力部は、前記回収ルートと、前記回収ルート上の回収対象物を出力する、請求項1または2記載の回収支援装置。
(付記4)
ルート選択情報取得部、および回収予告通知部を含み、
前記回収対象情報取得部は、前記回収対象物の保有者識別情報を取得し、
前記ルート選択情報取得部は、回収者のルート選択情報を取得し、
前記回収予告通知部は、前記保有者識別情報および前記ルート選択情報から、選択された回収ルート上の回収対象物の保有者に対し、回収予告情報を通知する、請求項3記載の回収支援装置。
(付記5)
インセンティブ情報取得部を含み、
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記インセンティブ情報取得部は、前記回収対象属性情報と紐づけられたインセンティブ情報を取得し、
前記出力部は、前記インセンティブ情報を出力する、請求項1から4のいずれか一項に記載の回収支援装置。
(付記6)
前記位置情報取得部は、前記回収対象物の回収拠点の拠点位置情報を取得し、
前記出力部は、前記拠点位置情報を出力する、請求項1から5のいずれか一項に記載の回収支援装置。
(付記7)
前記出力部は、前記目的位置情報および前記拠点位置情報に基づき、前記目的地周辺の回収拠点の拠点位置情報を出力する、請求項6記載の回収支援装置。
(付記8)
回収対象情報取得工程、位置情報取得工程、回収対象判定工程、及び出力工程を含み、
前記回収対象情報取得工程は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得工程は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定工程は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力工程は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力する、回収支援方法。
(付記9)
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記出力工程は、前記回収対象属性情報を出力する、請求項8記載の回収支援方法。
(付記10)
回収ルート生成工程を含み、
前記位置情報取得工程は、前記現在地および前記目的地周辺のマップ情報を取得し、
前記回収ルート生成工程は、前記所定エリア内に回収対象物が存在する場合、前記マップ情報、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記回収対象物を回収し、現在位置から目的地へ向かう回収ルートを生成し、
前記出力工程は、前記回収ルートと、前記回収ルート上の回収対象物を出力する、請求項8または9記載の回収支援方法。
(付記11)
ルート選択情報取得工程、および回収予告通知工程を含み、
前記回収対象情報取得工程は、前記回収対象物の保有者識別情報を取得し、
前記ルート選択情報取得工程は、回収者のルート選択情報を取得し、
前記回収予告通知工程は、前記保有者識別情報および前記ルート選択情報から、選択された回収ルート上の回収対象物の保有者に対し、回収予告情報を通知する、請求項10記載の回収支援方法。
(付記12)
インセンティブ情報取得工程を含み、
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記インセンティブ情報取得工程は、前記回収対象属性情報と紐づけられたインセンティブ情報を取得し、
前記出力工程は、前記インセンティブ情報を出力する、請求項8から11のいずれか一項に記載の回収支援方法。
(付記13)
前記位置情報取得工程は、前記回収対象物の回収拠点の拠点位置情報を取得し、
前記出力工程は、前記拠点位置情報を出力する、請求項8から12のいずれか一項に記載の回収支援方法。
(付記14)
前記出力工程は、前記目的位置情報および前記拠点位置情報に基づき、前記目的地周辺の回収拠点の拠点位置情報を出力する、請求項13記載の回収支援方法。
(付記15)
回収対象情報取得手順、位置情報取得手順、回収対象判定手順、及び出力手順を含み、
前記回収対象情報取得手順は、回収対象物 の位置情報を含む回収対象情報を取得し 、
前記位置情報取得手順は、回収者の現在地の現在位置情報および回収者の目的地の目的位置情報を取得し、
前記回収対象判定手順は、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記現在地と前記目的地との間の所定エリア内に回収対象物が存在するかを判定し、
前記出力手順は、前記所定エリア内に回収対象物がある場合、前記所定エリア内の回収対象物の位置情報を出力し、
前記各手順を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記16)
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記出力手順は、前記回収対象属性情報を出力する、請求項15記載のプログラム。
(付記17)
回収ルート生成手順を含み、
前記位置情報取得手順は、前記現在地および前記目的地周辺のマップ情報を取得し、
前記回収ルート生成手順は、前記所定エリア内に回収対象物が存在する場合、前記マップ情報、前記回収対象情報、前記現在位置情報、及び前記目的位置情報に基づいて、前記回収対象物を回収し、現在位置から目的地へ向かう回収ルートを生成し、
前記出力手順は、前記回収ルートと、前記回収ルート上の回収対象物を出力する、請求項15または16記載のプログラム。
(付記18)
ルート選択情報取得手順、および回収予告通知手順を含み、
前記回収対象情報取得手順は、前記回収対象物の保有者識別情報を取得し、
前記ルート選択情報取得手順は、回収者のルート選択情報を取得し、
前記回収予告通知手順は、前記保有者識別情報および前記ルート選択情報から、選択された回収ルート上の回収対象物の保有者に対し、回収予告情報を通知する、請求項17記載のプログラム。
(付記19)
インセンティブ情報取得手順を含み、
前記回収対象情報が、回収対象属性情報を含み、
前記インセンティブ情報取得手順は、前記回収対象属性情報と紐づけられたインセンティブ情報を取得し、
前記出力手順は、前記インセンティブ情報を出力する、請求項15から18のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記20)
前記位置情報取得手順は、前記回収対象物の回収拠点の拠点位置情報を取得し、
前記出力手順は、前記拠点位置情報を出力する、請求項15から19のいずれか一項に記載のプログラム。
(付記21)
前記出力手順は、前記目的位置情報および前記拠点位置情報に基づき、前記目的地周辺の回収拠点の拠点位置情報を出力する、請求項20記載のプログラム。
(付記22)
請求項15から21のいずれか一項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明によれば、回収対象物の効率のよい回収が可能となる。このため、本発明は、対象物を回収する必要がある分野において広く有用である。
【符号の説明】
【0071】
10、10A、10B 回収支援装置
11 回収対象情報取得部
12 位置情報取得部
13 回収対象判定部
14 出力部
15 回収ルート生成部
16 ルート選択情報取得部
17 回収予告通知部
18 インセンティブ情報取得部
101 CPU
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 プログラム
106 入力装置
107 表示装置
108 通信デバイス