(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015060
(43)【公開日】2023-01-31
(54)【発明の名称】自動車資産位置管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20230124BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022164907
(22)【出願日】2022-10-13
(62)【分割の表示】P 2021505180の分割
【原出願日】2019-03-29
(31)【優先権主張番号】62/685,484
(32)【優先日】2018-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/950,454
(32)【優先日】2018-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/672,661
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/130,241
(32)【優先日】2018-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520394115
【氏名又は名称】サーギア,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120684
【弁理士】
【氏名又は名称】宮城 三次
(72)【発明者】
【氏名】ワップラー,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ハンプトン,デビッド
(72)【発明者】
【氏名】フィンク,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】カラン,マイケル
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動車資産の位置情報を追跡および管理するためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】施設用地または敷地100において、一意の識別情報を持つパッシブ送信機タグを自動車資産102に取り付けることにより、位置情報を、さまざまなスキャンポイントのスキャンデバイス104でパッシブ送信機タグをスキャンすることによって、自動車資産を指定領域122および/または位置情報に関連付ける。位置情報と自動車資産情報は、一元化されたクラウドデータベースプラットフォームにて格納、読み取り及び更新されて、サプライヤ、製造業者、出荷者などがさまざまなレベルでアクセスすることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タグ付けされた自動車資産の位置情報を管理するための方法であって、
指定領域に位置情報を割り当てることと、
一意の識別情報を持つパッシブ送信機タグを自動車資産に取り付けることと、
前記指定領域のうちの少なくとも1つに前記自動車資産を配置することと、
スキャンポイントで前記パッシブ送信機タグをスキャンして、前記一意の識別情報を取得することと、
前記一意の識別情報を前記スキャンポイントの位置情報に関連付けることと、
を含む方法。
【請求項2】
前記位置情報は、緯度および経度情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一意の識別情報を、前記位置情報に基づいて前記指定領域のうちの少なくとも1つに関連付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記一意の識別情報を前記スキャンポイントの前記位置情報に関連付けることは、前記情報をテーブルに格納することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記一意の識別情報を前記スキャンポイントの前記位置情報に関連付けることは、前記情報をクラウドデータベースにアップロードすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記クラウドデータベースは、前記自動車資産によって検索可能である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記自動車資産は、車両である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記自動車資産は、自動車部品のコンテナである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記コンテナは、再利用可能である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記スキャンポイントで前記パッシブ送信機タグをスキャンすることは、携帯トランシーバを使用して、前記パッシブ送信機タグから前記一意の識別情報を取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記携帯トランシーバは、ハンドヘルドスキャナである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記パッシブ送信機タグをスキャンすることは、前記パッシブ送信機タグに対して最大約60mph(約97km/h)の速度で実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記パッシブ送信機タグは、無線周波数識別タグである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記位置情報を前記指定領域に割り当てることは、前記指定領域のうちの少なくとも1つの周囲に沿った少なくとも4つのポイントの位置情報を取得することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記指定領域のうちの少なくとも1つの周囲に沿った少なくとも4つのポイントの前記位置情報に基づいて、前記指定領域のうちの少なくとも1つの中心ポイントの位置情報を外挿することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記スキャンポイントは、前記自動車資産が近くにあるときに前記パッシブ送信機タグをスキャンするための固定トランシーバを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
関連する位置情報に基づいて地図上に前記自動車資産を表すマークを表示することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記自動車資産に対するユーザの位置に基づいて前記自動車資産への方向を決定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記指定領域のうちの少なくとも1つは、別の指定領域内に入れ子になっている、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記一意の識別情報を前記スキャンポイントの前記位置情報に関連付けることは、前記自動車資産を、第1の指定領域と前記第1の指定領域内に入れ子になっている第2の指定領域との両方に関連付けることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の指定領域との前記関連付けに基づいて、前記自動車資産に関連付けられたステータスを更新することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、自動車資産管理およびサプライチェーンロジスティクスに関する。より具体的には、本開示は、固定スキャンデバイスおよび/またはモバイルスキャンデバイスによってスキャンすることができ、資産および位置情報に関連付けることができ、一元化されたプラットフォームで更新することができるパッシブ送信機タグを使用して、自動車資産、車両、自動車部品、コンテナなどの多種多様な製造品を見つけ、追跡し、管理するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
独立したソリューションおよびさまざまな要件により、スタンドアロンサプライチェーンの開発コストが上昇し、協調開発の潜在的なメリットが排除され、さまざまな要件に対応するさまざまなテクノロジで相手先ブランド製造者(OEM)にサービスを提供しようとする一般的なビジネスパートナーが混乱している。
【0003】
例えば、数百または数千もの自動車資産を保管ロットに保管する従来の自動車製造施設では、輸送要員(例えば、トラック運転手および/または列車作業員)に、ピックアップされて出荷される車またはトラックのメーカ、モデル、色、および自動車登録番号(以下、「VIN」)を与えるだけの場合がある。しかしながら、製造施設の敷地内にあるこれらの保管ロットは非常に広大な場合がある。したがって、割り当てられた貨物の運搬を急いで開始すると、輸送業者は、同じようなメーカ、モデル、色の車またはトラックをピックアップするものの、できるだけ早く道路/鉄道に載せて支払いを受けたいことから、VINが正しくないことがある。これらのエラーは、在庫の管理および結果として生じる問題の修正に莫大な時間コストを追加させる場合がある。
【0004】
以前の造船所管理システムは、位置データベースおよびマップされた施設を利用して、輸送コンテナのピックアップとドロップオフを処理していた。しかしながら、これらの造船所システムは、クレーンまたはトラックの助けなしに移動できない貨物コンテナに限定されている。このため、輸送コンテナを移動するために装備された車両の計画されたおよび追跡された操作に基づいたプロセスフローには、特定の輸送コンテナについての位置の更新を手動で入力することが組み込まれている。
【0005】
以前の倉庫ロジスティクスシステムは、木枠、パッケージ、および/またはパレット上の無線周波数識別(RFID)タグを使用して、建物施設内の在庫を追跡している。しかしながら、これらの屋内施設は小規模な資産向けであり、多くの場合、正確な棚の配置とカタログ化システムを利用して、倉庫周辺の商品の動きを追跡している。さらに、倉庫施設は、多くの場合、出荷予定の割り当てられた商品をピックアップするために、倉庫に入庫されている在庫内に入る外部の輸送業者または運送業者に対応する必要がない。
【0006】
広大な屋外保管ロットのある施設の敷地内に、似たような外観の製造品および/または自動車やトラックなどの自動車資産の大量の在庫を保管する製造施設には、継続的な問題がある。したがって、資産をより適切に追跡および管理できるように、コストを追加することなく、上記のソリューションおよび自動車資産に関するより多くの情報を提供するためのシステムおよび方法が依然として必要である。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、さまざまな施設およびそれらの保管ロット内およびその全体にわたる自動車資産のロジスティクス管理に関連する問題に対処するものである。
【0008】
概して、すべてのサプライヤおよびOEMは、部品の注文、出荷、受け取り、梱包、消費、ならびにそれらの施設での資産とコンテナの処理を行う。この共通性は、サプライチェーン方法論を標準化し、自動化された情報管理と選択的なデータ共有を可能にするのに使用することができる。すべてのビジネスは、実施のスピード、低コスト、拡張された幅と深さ、供給の制約の順守など、簡潔さと共通性を望んでいる。管理ポイントを標準化し、サプライヤおよび/またはメーカの在庫に関連する透明性を提供するサプライチェーン可視性モデルを実施することが有益である。これらのモデルおよびシステムには、例えば、手動のデータ対話および/またはパッシブ送信機タグを使用した自動データ記録が含むことがある。資産データを管理および提供するために、共通の統合および分析プラットフォームが提供することができる。そのプラットフォームは、パッシブ送信機タグスキャンポータルおよびハンドヘルドスキャンデバイスを活用することにより、99.9%のデータ収集許容度を提供することができる。パッシブ送信機タグには、関連する資産(梱包材、部品、製品など)にデータを関連付けるための強化されたエンコード機能および汎用性が含むことができる。
【0009】
さまざまな例示的な実施形態では、本明細書は、センサ技術から取得されたサプライチェーンデータの可視性を集約、コンパイル、および提供する自動車資産位置管理システムを開示する。このシステムは、共通のサプライチェーン取り込みポイントを通じて取得された、参加者とそのエージェントによって承認された参加エンティティによって使用することができる。ロジスティクス管理システムで使用される読み取り可能なデータには、例えば、自動車資産、再利用可能なRFIDコンテナ、部品、および/またはその他のサプライチェーンサポートコンポーネントの移動に関連するリアルタイムの位置、速度、および分析統計が含まれてもよい。
【0010】
自動車資産位置管理システムは、データ収集と承認された共有を通じてエンドツーエンドの可視化を可能にすることができる。また、ロジスティクス管理システムは、サプライチェーンの可視性への階層型サプライヤの参加を可能にし得る。データエコシステムガバナンス委員会によって、例えば、さまざまな参加方法を選択して適用してもよい。集約データは、ロジスティクス管理システムの参加者へ拡張できる共通のデータベースプラットフォームで利用可能であってもよい。これは、問題に対処し、OEMおよびサプライヤの集団に共通性を提供するために、コストが低減されたクラウドベースの統合および分析プラットフォームを通じて提供される。
【0011】
本開示は、クラウドサーバデータベースと通信する際に、低電力および高電力の固定スキャンデバイスおよびハンドヘルドスキャンデバイスの両方と組み合わせてパッシブ送信機タグを利用するシステムおよび方法を提供する。このシステムは、製造プラントのヤード(すなわち、在庫)に固有の自動車資産位置、ならびに生産重要事象を取得、追跡、および報告することができる。
【0012】
システムのユーザは、システム開発者が提供するソフトウェアを介して、自動車資産位置情報を表示し、報告書を作成することができる。さらに、自動車資産情報および位置データ(例えば、自動車の車両識別番号(VIN)や現在の地理的位置)をメーカの現在の(すなわち、レガシーの)追跡システムに渡すために統合が必要である場合もある。
【0013】
いくつかの実施形態では、ロジスティクス管理システムは、複数の固定ポータルまたはモバイルデバイス位置で複数のタグを含む複数の資産からデータを取得し、そのデータが保護されたローカル層で取得されることと、取得したデータを、クラウドネットワークにあるリモート統合および分析プラットフォームに送信することと、リモート統合および分析プラットフォームで取得および送信されたデータに分析を適用することと、取得および送信されたデータへの階層型アクセスおよび適用された分析を、1つ以上の相手先ブランド製造者、サプライヤ、および承認された関係者で構成される1人以上の参加者に選択的に許可し、セキュアなローカル層から分離した別個のセキュアなアプリケーション層でアクセスは選択的に許可されることと、を含むことができ、上記のステップの1つ以上は、1つ以上の所定の基準に準拠している。
【0014】
本明細書に開示されているような改善されたサプライチェーン方法論は、多くの利益と可能性を提供する。例えば、共通のデータベースプラットフォームにより、OEMとサプライヤとの間の情報フローを改善することができる。データを1つの更新可能なクラウドストレージポイントに集中させることは、自動車資産、コンテナ、および蓋、パレット、梱包材、ダンネージなどの関連資材の管理を改善することにつながり得る。ピックアップ、配達、輸送のタイミングを最適化すると、注文、移動、予期しないイベントのコストを最小限に抑えることにより、さらには消耗品の補足資産とコンテナを排除することにより、資産および再利用可能なコンテナに関連するコストを削減することができる。さらなる利点として、現状に関連するコストを排除すること、資産および/またはコンテナを返却する際のOEMおよびサプライヤの可視性を向上させること、消耗品の使用量を減らすこと、品質問題の回避および追跡すること、適切な資産および/またはコンテナを必要な場所と時で適切な量で配置すること、資産在庫、共有滞留時間、速度、および保有車両使用率分析を積極的に管理すること、計画外のまたは埋もれたコストを回避すること、資産および/またはコンテナの在庫が不正確な場合に、サプライヤ施設内の大規模なプロセスに利益をもたらすこと、資産および/またはコンテナを手動で探す必要をなくすこと、修理プロセスと追跡を改善すること、共同保有車両を生み出すこと、保有車両の購入および生産の準備状況を確認すること、部分/単位価格での償却を削減することと、資産および/またはコンテナの再配置に可視性を追加すること、同じ資産および/またはコンテナに2回支払うことを排除すること、返品センターを削減し、より少ないコンテナにより取り扱うこと、問題が発生する前に、潜在的な返品の問題にフラグを立てること、ラストマイルの労働力を改善すること、段ボールおよびその他の資材の取り扱いを改善すること(例えば、木製パレットのリサイクル、倉庫の積み重ね効率)、在庫損失を最小限に抑えること、ロジスティクス効率を最大化すること(例えば、返品とインバウンドの迅速化、見失ったトレーラの活用の向上)、逃した商業コスト削減を取り戻すこと、保有車両サイズを最適化すること、ならびに、資本コストを改善することを挙げることができる。
【0015】
したがって、本開示の自動車資産ロジスティクス管理システムは、包装材、部品、工具、トレーラ、完成品、およびその他の価値のある資産の間で役立つものとなる。パッシブ送信機タグを備えた自動車資産は、データの読み取りと記録の時間コストを最小限に抑えるだけでなく、さまざまなロケールでのデータの誤読やタイプミスによる人的エラーを排除することができる。ロジスティクス管理システムは、可視性および制御を提供し、それによってOEM、サプライヤ、およびそれらの承認されたロジスティクスパートナ間のマスコラボレーションが、サプライチェーンを移動する前述の資産を調和の下に管理できるようにする。
【0016】
ここで開示されるシステムおよび方法は、以下の図面を参照して本明細書に図示および説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示による、位置管理システムと通信するスキャンデバイスを備えた例示的な施設用地の指定領域の周りを移動するパッシブ送信機タグを備えた自動車資産を示す概略図である。
【
図2】本開示による、デバイスを使用して位置情報を指定領域に割り当ててアップロードする例示的な方法を示す概略図である。
【
図3】本開示による、施設用地内に割り当てられた例示的な指定領域を示す概略図である。
【
図4】本開示による、位置管理システムと通信するハンドヘルドスキャナを使用して、取り付けられて自動車資産に関連付けられる例示的なパッシブ送信機タグを示す概略図である。
【
図5】本開示による、位置管理システムと通信するデバイス上の選択された自動車資産の位置情報を表示する例示的なマップを示す概略図である。
【
図6】本開示による、位置管理システムと通信するスキャンデバイスを備えた施設間を移動する自動車資産を示す概略図である。
【
図7】本開示による、位置管理システムと通信するデバイス上の選択された自動車資産に関する情報を表示する例示的なテーブルを示す概略図である。
【0018】
概して、本開示の自動車資産位置管理システムおよび方法は、安価なパッシブ送信機タグ(例えば、無線周波数識別(RFID)タグ)を有利に利用し、したがって、従来の資産位置追跡システムおよび方法よりも、複雑さおよび費用が著しく低下したタグリーダおよび/またはスキャナ機器またはインフラストラクチャを必要とする。位置情報(例えば、経度、緯度、全地球測位システム(GPS)情報)を利用して、指定領域を正確に割り当て、指定領域を自動車資産に関連付けることができる。位置情報は、広範な測量データを活用することにより、指定領域に割り当てることができる。本開示のシステムおよび方法の実装は柔軟であり、本質的に速度メトリックを提供し、自動車資産が施設内をどれだけ速く移動するかを強調することができる。位置管理システムは、自動車資産、車両、自動車部品、コンテナなどの位置を決定および管理するために現在費やされている時間を自動化および削減することができる。重要事象は、人間の関与なしに、自動車資産位置管理システム内で取り込んで保存することができる。自動車資産データは、シンプルなユーザインターフェースを介して検索および表示することができる。
【0019】
資産の追跡は、在庫管理の重要な側面である。
図1に示されるように、施設用地または敷地100は、自動車資産102が移動および/または保管され得るさまざまな区域、領域、建物などを含み得る。施設用地100は、例えば、新たに製造された車両または他の自動車資産102が保管ロット(例えば、ロットA118)または修理ロット114などの他の指定領域に保管され得る自動車製造施設を含むことができる。トラック運転手は、ロットD126などの指定領域から、自動車資産102(例えば、新しく製造された自動車またはトラック)をトレーラに積み込んで、自動車販売店または他の外部施設に配送することができる。別の例として、列車作業員が、後で他の場所に配送するために、自動車資産102を列車に積み込むことができる。トラック運転手および列車作業員は、厳しい輸送期限内で働いていることがあるので、自動車資産102をできるだけ早くピックアップすることが利益になる。ピックアップのために輸送者に割り当てられた特定の自動車資産102は、列車の線路の近くのロットC124などの指定領域内に配置することができる。自動車資産102の識別情報(例えば、メーカ、モデル、色、および車両識別番号(VIN))、ならびにそれらの位置情報は、最小限の誤差で迅速なピックアップを容易にするために、割り当てられた輸送者に提供することができる。
【0020】
ロジスティクス管理プロセスにさらに手動のステップを追加するのではなく、本開示の資産管理システムは、パッシブ送信機タグで自動車資産102にタグを付けることを含むことができる。次に、これらのタグ付けされた自動車資産102は、固定送信機またはスキャンデバイス104によって施設用地100の周りを移動したときに自動的に追跡することができる。これらのスキャンデバイス104は、自動車資産102がスキャンデバイス104を通過したときに、システムが、自動車資産102の位置情報をそのスキャンデバイス104に関連付けられた指定領域に自動的に更新するように、施設用地100内の指定領域に従って配置され得る。スキャンデバイス104は、ポータルごとに1つのRFIDリーダおよび2つの専用アンテナからなる標準的なRFID固定ポータルとしてもよい。
【0021】
あるいは、ハンドヘルドスキャナ106を使用して、近くの自動車資産102を自動的にスキャンしてもよい。特定の自動車資産102がスキャンされるときのハンドヘルドスキャナ106の位置情報(すなわち、スキャンポイント)は、施設用地100の指定領域および/または区域と相互参照することができる。例えば、指定区域であるロットB120内の指定領域122(例えば、B‐65)の1つにある自動車資産102を、ハンドヘルドスキャナ106によってスキャンしてもよい。B‐65の近くのスキャンポイントでのハンドヘルドスキャナ106の位置情報は、システムによって受信することができ、システムは、次に、自動車資産102を、指定領域122であるB‐65と指定領域であるロットB120の両方に関連付ける。ハンドヘルドスキャナ106は、RFIDハンドヘルドまたはモバイルデバイスとしてもよい。システムは、施設用地100内の所与の指定区域に固有の車両(または他の資産)の場所、ならびに生産重要事象を取得、追跡、および報告することができる。
【0022】
施設用地100全体は、位置情報に関連付けられた指定区域および/または指定領域で構築され得る。
図2に示されるように、ハンドヘルドスキャナ106を使用して、施設用地100内の指定区域および/または指定領域の周囲を区別することができる。ステップ1において、ハンドヘルドスキャナ106は、指定区域であるロットB120の周囲の一点上に物理的に配置されて、その位置情報は、システムにアップロードされ、これによりクラウドベースのサーバ108に格納することができる。クラウドサーバ108は、位置管理システムの一部であるデータベースを格納することができる。ステップ2において、ハンドヘルドスキャナ106(および/または別のハンドヘルドスキャナ)は、指定区域であるロットB120の周囲に沿った別の点の上に位置付けられて、その位置情報は、再びクラウド108にアップロードされてその区域の周囲の第2の点と関連付けられる。ステップ3~nにおいて、指定区域の周囲に沿った3番目からn番目までの点は、クラウド108にアップロードされたハンドヘルドスキャナ106の位置情報に関連付けられる。指定区域に関連付けられたn個のポイントの位置情報(例えば、座標)は、ポリゴンまたは他の形状に外挿され、システム内で作成されたマップ上に表示される。また、システムは、周辺点の位置情報に基づいて、指定区域および/または指定領域の仮想中心点の位置情報を決定することができる。さらに、指定区域120内の複数の指定領域122は、クラウド108にアップロードされたポイントの位置情報に従って同様にマッピングすることができる。位置情報は、ポイントの緯度および/または経度情報を含んでもよい。また、ポイントの標高情報が、位置情報の一部として含まれてもよい。標高は、積み重ねられたおよび/または複数のレベルの資産を含む保管ロットおよび/または施設に役立つことがある。ハンドヘルドスキャナ106を使用して指定領域をマッピングするのではなく、ドローンまたは他の自動化されたデバイスを使用して、指定領域の周囲および/または仮想表面に沿った選択された点の位置情報(例えば、緯度、経度、標高)を保存してもよい。この収集された位置情報は、ローカルにデバイスに保存し、後でサーバ108にアップロードしてもよい。
【0023】
図3に示されるように、施設用地100の指定区域および/または指定領域を設定するためのステップを必要に応じて繰り返してもよい。例えば、1つの施設用地100内の指定領域が数千に至ってもよい。施設用地100のマッピングされた指定区域および/または指定領域は、製造プラント110および/または試験施設112などの建物を含んでもよい。製造プラント110は、典型的には、例えば、内部空間を画定する対向した外面および内面を有する直立の外部の向かい合った側壁を有する建物または構造体とすることができる。製造プラント110の内部空間内は、自動車資産102の主要部分が組み立てられるかまたは製造される場所とすることができる。製造プラント110は、自動車製造施設とすることができ、資産102は、自動車、トラックなどとすることができる。製造プラント110は、自動車資産102が製造プラント110に出入りすることを可能にするサイズの少なくとも1つの開口部を外部側壁に含んでもよい。開口部は、自動車資産102が製造プラント110を出て、外部の指定ロットに輸送されることを可能にするために使用することができる。
【0024】
施設用地100は、自動車資産102を保管するための製造プラント110の外部の保管ロット118を含んでもよい。システムは、システムの構成要素間に延びる経路を組み込むことができ、上流または下流などの相対的な用語を参照目的で使用して、その経路に沿った自動車資産102の移動に関してある構成要素を他の構成要素と比較して説明する場合がある。
【0025】
いくつかの実施形態では、製造プラント110を出る自動車資産102は、「離脱ライン」と呼ぶ場合がある経路に沿って移動してもよい。離脱ラインは、製造プラント110の外壁の開口部を通過してもよい。経路は、自動車資産102が実際に移動できるようにサイズ設定してもよい。また、いくつかの実施形態では、経路は、製造プラント110から外部の指定ロットまで延びてもよい。
【0026】
区域は、修理ロット114として指定することができ、そこでは、プラント110または他の施設に返却する必要がある製品ストリームからの資産が引き出され、製品ストリームに再導入されるまで一時的に保管することができる。例えば、自動車資産102がコンテナである場合、それは、注文に含まれることになっている不足している自動車部品がコンテナに供給されるようになるまで、製品ストリームから一時的に引き出すことができる。さらに、自動車資産102を修理ロット114に移動することにより、クラウド108内の位置管理システム内の自動車資産102のステータスを自動的に更新し、および/またはさらなる通知があるまで資産102が出荷されるべきではないことを示すことができる。
【0027】
各指定区域および/または指定領域は、その場所に関連付けられたスキャンデバイス104を含んでもよい。指定区域および/または指定領域に関連付けられたスキャンデバイス104は、タグ付けされた自動車資産102がスキャンデバイス104の近くに移動されると、クラウド108内のタグ付けされた自動車資産102の位置情報を自動的に更新することができる。施設用地100の指定区域および/または指定領域は、指定区域および/または指定領域に関連付けられた複数のスキャンデバイス104を含んでもよい。スキャンデバイス104のそれぞれは、指定区域および/または指定領域への入口および/または出口に関連付けられてもよい。例えば、タグ付けされた資産102が、指定区域からの出口に関連付けられたスキャンデバイス104から所定の距離内に来るとき、資産102の位置情報は、システムによって「輸送中」または別のステータスに自動的に更新されてもよい。固定スキャンデバイス104は、施設用地100内の建物に組み込まれ、電源および/またはネットワークハブに配線されていてもよい。あるいは、固定スキャンデバイス104は自立型であるか、遠隔電源(例えば、電池、ソーラパネル)および無線ネットワーク機能(例えば、Wi‐Fi、セルラー)を備えた施設用地100の周りでいくらか移動可能であってもよい。
【0028】
固定スキャンデバイス104は、開口部の近くに設置され、離脱ラインまたは経路に近接し得る。いくつかの実施形態では、スキャンデバイス104は、開口部の近くの製造プラント110の内部に位置してもよい。他の実施形態では、スキャンデバイス104は、開口部の近くの製造プラント110の外側に位置してもよい。オペレータが、固定スキャンデバイス104を、製造プラント110、修理施設、オーバーフロー施設、または施設用地100全体の他の領域の内部またはその近くのさまざまな場所に設置してもよい。あるいは、本開示の位置管理システムを既存の製造施設に後付けする場合には、固定スキャンデバイス104を既存のレガシー構造に接続して、それにより、既存の電力ネットワークから電力を引き出してもよい。例えば、固定スキャンデバイス104を、既存の街灯柱、照明器具、照明付き看板、ガレージドア、または固定スキャンデバイス104を構造的に支持することができ、既存のレガシー電力網を有する他のアイテムに接続してもよい。いくつかの実施形態では、固定スキャンデバイス104は、製造の完了、修理の発生、またはある場所から別の場所への自動車資産102の移動などの重要事象、ならびにパッシブ送信機タグ130に関連付けられたGPS座標に基づく自動車資産102の地理的位置を取り込むために戦略的に配置されてもよい。
【0029】
設備が積み重ねられたおよび/またはマルチレベルの格納構成を含むいくつかの実施形態では、固定スキャンデバイス104は、棚、マルチレベル構造、および/または他の積み重ねられた設備構成に組み込まれるか、または取り付けられてもよい。
【0030】
タグ付けされた資産102がシステム内のスキャンデバイス104および/またはハンドヘルドスキャナ106によってスキャンされるとき、時刻および日付情報ならびに位置情報がクラウド108にアップロードされ得る。このようにして、タグ付けされた資産102の最後の既知のスキャンポイントをカタログ化することができる。さらに、各自動車資産102のすべての位置情報および他のデータは、過去のデータが決して失われないように、ブロックチェーン方法に従って追跡および格納されてもよい。このようにして、例えば、データ分析または裁判証拠収集の目的のために、複数の資産102の動きを経時的に追跡および比較することができる。
【0031】
図4に示されるように、製造または製作プロセス中に、またはその後に、パッシブ送信機タグ130は、自動車資産102に取り付けられるか、設置されるか、または他の方法で接続することができる。自動車資産102は、例えば、VINなどの資産識別情報132を含むことができる。VINは、メーカ、モデル、色などの自動車資産102に関するさまざまなデータに関連付けることができ、これらもクラウド108に格納することができる。パッシブ送信機タグ130は、シリアル番号などの一意の識別情報を含んでもよい。パッシブ送信機タグ130および資産識別情報132は、スキャナ134によってスキャンすることができ、これにより、資産識別情報132を、クラウド108上の位置管理システム内のパッシブ送信機タグ130の一意の識別情報と関連付けることができる。
【0032】
実施形態によっては、位置管理システムは、製造業者が自動車資産102の製造および/または準備を仕上げたときに開始する。その仕上げ中に、製造業者は、パッシブ送信機タグ130を自動車資産102に適用することができる。製造業者またはコンピュータは、パッシブ送信機タグ130を自動的にコード化またはプログラムして、パッシブ送信機タグ130によって送信される信号に、VINなどの資産識別情報を含ませる。いくつかの実施形態では、パッシブ送信機タグ130のプログラミングは、スキャナ134でパッシブ送信機タグ130をスキャンすることによって達成してもよい。VINおよびパッシブ送信機タグ130のスキャンは、2つを一緒に関連付け、関連付けられた情報は、スキャナ134から、プログラムロジックを有する中央クラウドサーバ108と、1つ以上のプロセッサによって実行されたときに自動車資産102の地理的位置を識別および追跡するための動作を行う符号化された命令を有する非一時的記憶媒体とに転送することができる。中央クラウドサーバ108は、自動車資産102の情報を、後で使用するためにそこから情報を容易に呼び出して取得するように構成されたフォーマットで格納することができる。さらに、パッシブ送信機タグ130は、GPSデバイスに基づいてその位置を地理的に位置付けてもよく、中央クラウドサーバ108にその地理的位置を提供してもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、パッシブ送信機タグ130は、RFIDチップまたはタグであってもよい。例えば、パッシブ送信機タグ130は、柔軟性があり、アドオン機能を可能にするAIAG GS1 GRAI 96 RFIDタグ規格を使用することができる。自動車資産102の識別情報に関連付けられた他の送信機も可能である。スキャンデバイス104は、1つのRFIDリーダおよびポータルごとに少なくとも2つのアンテナを含む、固定RFIDトランシーバおよび/またはポータルであってもよい。あるいは、スキャンデバイス104は、それぞれ単一のアンテナを含んでもよい。ハンドヘルドスキャナ106は、全地球測位システム(GPS)とモバイルRFIDデータ取り込みデバイスとがタグおよび緯度/経度の同時読み取りを実行させるために一緒につながれた状態のハンドヘルドモバイルコンピュータであってもよい。バーコードスキャナは、RFIDタグをVINタグに関連付けるために、製造施設110の組立ラインの近くに設置することができる。プラントにWi‐Fiを飽和させて、RFIDタグとVINとの関連付けを位置管理システムのデータベースに渡してもよい。車両資産102の場合、RFIDタグは、フロントガラス上またはバンパーの近くに設置することができる(例えば、車両ごとに1つ)。製造プラント110の外にあるか、またはプラントネットワークから離れている、すべての固定RFIDポータルのためにセルラーモデムを使用してもよい。利用可能なAC電力の近くに配置されていないすべての固定ポータル104に、バッテリパックまたは太陽電池を使用してもよい。
【0034】
実施形態によっては、システムは、パッシブ送信機タグ130をVINまたはシリアル番号などの資産識別情報と関連付けるように構成された符号化ロジックを含んでもよい。いくつかの実施形態では、パッシブ送信機タグ130は、システムが任意の所与の時間に自動車資産102に接続されたパッシブ送信機タグ130の地理的位置を格納することを可能にするために、GPS座標に関連付けられてもよい。例えば、パッシブ送信機タグ130がRFIDタグであり、自動車資産102が製造プラント110内の車両である場合、パッシブ送信機タグ130を、車両に取り付け、車両のVINに関連付けることができ、GPSデバイスが、製造プラント110の内部の車両の位置を計算することができる。
【0035】
実施形態によっては、自動車資産102が経路に沿って移動するとき、パッシブ送信機タグ130は、自動車資産102の資産識別情報132とそのGPSによって決定された位置とに関連付けられた信号を送信してもよい。したがって、スキャンデバイス104は、経路に沿った自動車資産102の位置および方向の動きを決定することが可能となり得る。
【0036】
実施形態によっては、製造プラント110の下流の経路に沿って二次施設を位置付けてもよい。二次施設は、ロジスティクス施設であってもよい。位置管理システムは、製造プラント110の下流にある最終目的地への自動車資産102の配達を達成するためにどのロジスティック情報を実装するかを決定してもよい。二次施設の近くの経路に沿ってスキャンデバイス104を位置付けてもよい。スキャンデバイス104は、二次施設の内部または二次施設の外部のいずれかに配置することができる。それぞれの場合において、スキャンデバイス104は、自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から送信された情報を受信することができる。スキャンデバイス104は、GPSベースの地理的位置を含む自動車資産102に関する情報を、非一時的な記憶媒体に結合され得る中央クラウドサーバ108に送信することができる。
【0037】
実施形態によっては、試験設備112を、製造プラント110の下流の経路に沿って位置付けてもよい。他の実施形態では、試験施設112は、二次施設の下流にあってもよい。試験設備112は、自動車資産102の品質を、製造業者または政府機関のいずれかによって設定され得る一連の基準に対して試験するように構成されてもよい。例えば、自動車資産102としての車両の例では、車両の品質は、特定の会社の基準、ならびに排出定格、衝突定格、他の安全基準などの政府の基準を満たすことが要求することができる。試験設備112の近くの経路に沿ってスキャンデバイス104を位置付けてもよい。スキャンデバイス104は、試験設備112の内部または試験設備112の外部のいずれかに配置することができる。それぞれの場合において、スキャンデバイス104は、自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から送信された情報を受信することができる。スキャンデバイス104は、GPSベースの地理的位置を含む自動車資産102に関する情報を、非一時的な記憶媒体に結合され得る中央クラウドサーバ108に送信することができる。
【0038】
実施形態によっては、経路の一部に沿って修理施設を配置してもよい。試験施設112が、排出要件が満たされていない場合、またはエンジン性能閾値が満たされていない場合など、試験トラックの結果に基づいて自動車資産102が初期品質基準を満たさないと判断した場合、自動車資産102を修理のために修理施設に送ってもよい。修理施設内で、自動車資産102は、それを許容可能な基準に引き上げるために修理することができる。次に、自動車資産102を試験施設112に送り返して、一連の閾値に対して再試験することができる。自動車資産102が試験に合格しなかった場合、修理施設に送り返される。このプロセスは、自動車資産102が試験に合格するまで繰り返される。全ての試験に合格すると、自動車資産102は経路に沿って進む。
【0039】
実施形態によっては、経路に沿ってオーバーフロー修理施設を位置付けてもよい。オーバーフロー修理設備は、自動車資産102が製造プラント110での製造プロセス中に所望の品質または基準を満たさないという通知に応答して自動車資産102を修理するように構成されてもよい。
【0040】
実施形態によっては、試験施設112の下流にペイポイントステーションまたはペイポイント施設を配置してもよい。ペイポイント施設は、自動車資産102を少なくとも一時的に格納するように構成された複数のベイ(bay)を含んでもよい。ペイポイントステーションは、自動車資産102に関連するイベント情報を取り込んで記録してもよい。ペイポイントステーションの近くの経路に沿ってスキャンデバイス104を位置付けてもよい。スキャンデバイス104は、ペイポイントステーションの内部またはペイポイントステーションの外部のいずれかに配置することができる。それぞれの場合において、スキャンデバイス104は、自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から送信された情報を受信することができる。スキャンデバイス104は、GPSベースの地理的位置を含む自動車資産102に関する情報を、非一時的な記憶媒体に結合され得る中央クラウドサーバ108に送信することができる。
【0041】
実施形態によっては、経路に沿ってペイポイントステーションから下流にチェックポイント116が存在してもよい。チェックポイント116は、自動車資産102が経路に沿って移動しながら通過する道路のチョークポイントとすることができる。チェックポイント116は、すべてのチェックポイント116が「丘を越えて」運転されなければならないように、道路の隆起した部分とすることができる。チェックポイント116の近くの経路に沿ってスキャンデバイス104を位置付けてもよい。いくつかの実施形態では、スキャンデバイス104は路面の下に設置されてもよく、それにより自動車資産102が「丘を越えて」通過するとき、または丘を越えることなくスキャンデバイス104の近くに沿って移動したときに、パッシブ送信機タグ130が資産識別情報132を中央クラウドサーバ108に渡して、自動車資産102が経路に沿ってチェックポイント116を通ってかつ指定保管ロットに向かって移動していることを指し示すようにしてもよい。他の実施形態では、スキャンデバイス104は、チェックポイント116の内部またはチェックポイント116の外部のいずれかに配置されてもよい。それぞれの場合において、スキャンデバイス104は、自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から送信された情報を受信することができる。スキャンデバイス104は、GPSベースの地理的位置を含む自動車資産102に関する情報を、非一時的な記憶媒体に結合され得る中央クラウドサーバ108に送信することができる。
【0042】
位置管理システムの追跡ロジックは、自動車資産102が指定保管ロット(例えば、ロットE128)に配置されていること、ならびに、自動車資産102が輸送トラックを介して輸送されるためにキューに入れられるかどうか、または自動車資産102が列車を介して鉄道で輸送されるかどうかを判定することができる。
【0043】
指定保管ロットは、在庫ロットまたはキューと呼んでもよい。指定保管ロットは、チェックポイント116から下流の経路に沿っていてもよい。いくつかの実施形態では、指定保管ロットは、製造プラント110とは別個の分離した駐車場であってもよい。自動車資産102が車両である場合、指定保管ロットは、地面または舗装面の上に塗装された駐車スポット内に車両を保管するようにサイズ設定することができる。指定保管ロットは、オペレータがハンドヘルドスキャナ106を用いて指定保管ロットを横断できるようにさらにサイズ設定されてもよい。オペレータまたはオペレータの従業員は、ロットを歩くか、またはゴルフカートもしくは他の同様の人々の移動用カートでロットを渡ることができる。実施形態によっては、ハンドヘルドスキャナ106は、ハンドヘルドRFIDスキャナであってもよい。ハンドヘルドRFIDスキャナは、自動車資産102の現在の位置を取り込んで、中央クラウドサーバ108に送信してもよい。あるいは、ハンドヘルドRFIDスキャナは、車両の位置をハンドヘルドRFIDスキャナの内部メモリに記録して、後で中央クラウドサーバ108に送信してもよい。いくつかの実施形態では、ハンドヘルドRFIDスキャナはまた、パッシブ送信機タグ130に関連付けられたGPS座標に基づいて、どの「スポット」に車両が配置されているかを判定してもよい。例えば、第1の送信機を有する第1の車両がRFIDスキャナに読み取られて、第1の車両が第1のGPSベースの地理的位置に関連付けられたスポットA‐21に配置されていることを示すことができる。第2の送信機を有する第2の車両がRFIDスキャナに読み取られて、第2の車両が第2のGPSベースの地理的位置に関連付けられたスポットA‐22に配置されていることを示すことができる。第3の送信機を有する第3の車両がRFIDスキャナに読み取られて、第3の車両が第3のGPSベースの地理的位置に関連付けられたスポットA‐23に配置されていることを示すことができる。第4の送信機を有する第4の車両がRFIDスキャナに読み取られて、第4の車両が第4のGPSベースの地理的位置に関連付けられたスポットA‐24に配置されていることを示すことができる。第5の送信機を有する第5の車両がRFIDスキャナに読み取られて、第5の車両が第5のGPSベースの地理的位置に関連付けられたスポットA‐25に配置されていることを示すことができる。
【0044】
「在庫」または保管ロットに隣接してオーバーフロー在庫領域を配置してもよい。オーバーフロー在庫領域は、自動車資産102が高パワーハンドヘルドスキャナ106もしくは同等のものでオペレータまたは従業員によってスキャンされる指定領域であってもよい。オーバーフロー在庫領域は、指定保管ロットの保管容量を超える、車両などの自動車資産102を保管するように構成されてもよい。指定保管ロットが満杯になるとオーバーフロー領域を選択的に埋めることができるが、そうでない場合はオーバーフロー領域は利用できない。
【0045】
実施形態によっては、指定保管ロットからの経路に沿った下流は、トラック搬出領域であるロットD126および鉄道搬出領域であるロットC124であってもよい。トラック搬出領域であるロットD126および鉄道搬出領域であるロットC124は、個々のそれぞれのパッシブ送信機タグ130を運ぶ自動車資産102がハンドヘルドRFIDスキャナなどのハンドヘルドスキャナ106でスキャン可能な指定区域であってもよい。ハンドヘルドスキャナ106は、GPSベースの地理的位置座標を含む識別情報を取り込むことができる。いくつかの実施形態では、トラック搬出領域であるロットD126および鉄道搬出領域であるロットC124は、ユーザが自動車資産102から約5フィート(1.5メートル)以内または自動車資産102に取り付けられたパッシブ送信機タグ130から約10フィート(3メートル)以内にいるときに、ユーザが定義された領域を歩いて識別情報を取得することを可能にしてもよい。
【0046】
トラック搬出領域であるロットD126は、指定保管ロットに近接して隣接してもよく、一実施形態では、単に指定保管ロット内の領域であってもよい。他の実施形態では、トラック搬出領域であるロットD126は、その表面に描かれた駐車スポットを有してもよい。トラック搬出領域であるロットD126内の各駐車スポットの地理的位置は、中央クラウドサーバ108に事前にアップロードされてもよい。これにより、中央クラウドサーバ108は、オペレータがハンドヘルドスキャナ106を用いてパッシブ送信機タグ130をスキャンしたときに、自動車資産102がトラック搬出領域であるロットD126内のどのスポット内にあるかを判定することができる。
【0047】
トラック搬出領域であるロットD126を引き続き参照すると、トラクタートレーラを操作するトラック運転手は、特定の自動車資産102をピックアップするための、作業指示書や注文書などの指示に従って、トラック搬出領域であるロットD126に入ることができる。例として、以前の状況では、作業指示書が、VIN123456789の黒い日産アルティマ(商標)をピックアップすることを示すことがある。しかしながら、トラックの運転手がトラック搬出領域であるロットD126にいたとき、正確な車両を見つけるのは困難であった。したがって、トラックの運転手は、VIN987654321の黒い日産アルティマを誤ってトラクタートレーラに積み込む可能性がある。したがって、エンドユーザ(例えば、日産自動車販売店)は、誤った注文を受け取ってしまう可能性がある(黒い日産アルティマという点で類似していると言えるが、VINが誤っている)。位置管理システムは、他の利点の中でもとりわけ、これらのタイプのエラーを排除することができる。
【0048】
位置管理システムは、自動車資産102(例えば、日産アルティマ)がトラック搬出領域であるロットD126に輸送されるときに、GPSデバイスからのGPS座標をパッシブ送信機タグ130に関連付けることができるので、中央クラウドサーバ108は、車両が位置している正確なスポットを知ることができる。したがって、トラックの運転手に、第1のスポットA‐21などの正確な場所に配置されたVIN123456789の黒い日産アルティマを積み込むように指示する作業指示書を与えることができる。これにより、日産販売店などの下流の最終目的地は、適切に注文された自動車資産102を確実に受け取ることができる。
【0049】
トラック搬出領域であるロットD126の出口の近くに警備小屋を配置してもよい。いくつかの実施形態では、別のハンドヘルドスキャナ106を利用して、トラック搬出領域であるロットD126から取り除かれる自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130をスキャンしてもよい。あるいは、別の固定スキャンデバイス104を警備小屋の近くに設置して、自動車資産102が運び去られるときに、自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から情報をスキャンして取り込んでもよい。
【0050】
実施形態によっては、トラック搬出領域であるロットD126に自動車資産102を位置付けてもよい。トラック運転手がトラック搬出領域であるロットD126から自動車資産102をピックアップする必要があるとき、製造業者またはプラント資産所有者は、駐車スポットの位置のリストをトラック運転手に提供することができる。自動車資産102の駐車場位置は、以前に測量された駐車場スペースに対して登録されたGPSベースの地理的位置座標を使用して、以前に作成されてデータベースに格納されていてもよい。トラック運転手がピックアップしてトラックに積み込む必要のある自動車資産102の正確なスポットをトラック運転手に提供することにより、位置管理システムは、どの自動車資産102をピックアップしてエンドカスタマ(自動車販売店など)に配達するべきかについての運転手による推測作業を排除することができる。位置管理システムはまた、トラック運転手に、自動車資産102が配置される象限(quadrant)であって運転手がスポット位置をより迅速に見つけるのをさらに支援する象限を提供してもよい。トラック運転手に提供された既知の駐車スポット番号に基づいて正しい自動車資産102がトラックに積み込まれた後、別のハンドヘルドスキャナ106が、警備小屋を通過したときに、トラック搬出領域であるロットD126に存在するトラック上のパッシブ送信機タグ130を読み取ってもよい。
【0051】
鉄道搬出領域であるロットC124は、指定保管ロットに近接して隣接して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、鉄道搬出領域であるロットC124は、指定保管ロット内に配置されてもよい。鉄道搬出領域であるロットC124の出口の近くの経路に沿ってスキャンデバイス104を設置してもよい。第6の固定スキャンデバイス104は、鉄道搬出領域であるロットC124の内部に配置されてもよく、または鉄道搬出領域であるロットC124の外側に配置されてもよい。それぞれの場合において、スキャンデバイス104は、自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から送信された情報を受信することができる。スキャンデバイス104は、GPSベースの地理的位置を含む自動車資産102に関する情報を、非一時的な記憶媒体に結合され得る中央クラウドサーバ108に送信することができる。
【0052】
鉄道搬出領域であるロットC124の出口の近くにレール上の列車を配置してもよい。列車機関士、運転士、または他の列車職員が、列車に積み込むべき正確なアイテムと、鉄道搬出領域であるロットC124内のその正確な地理的位置とを示す作業指示書を持つことができる。これにより、自動車資産102を列車に積み込む人が誤って異なる自動車資産102を積み込むことがないことが保証される。
【0053】
実施形態によっては、鉄道搬出領域であるロットC124に自動車資産102を位置付けてもよい。列車機関士または他の列車作業員が鉄道搬出領域であるロットC124から自動車資産102をピックアップする必要があるとき、製造業者またはプラント所有者は、駐車スポットの位置のリストを列車のオペレータまたは作業員に提供することができる。自動車資産102の駐車場位置は、以前に測量された駐車場スペースに対して登録されたGPSベースの地理的位置座標に基づいて、以前に作成されてデータベースに格納されていてもよい。列車作業員がピックアップして列車に積み込む必要のある自動車資産102の正確なスポットを列車作業員に提供することにより、位置管理システムは、どの自動車資産102をピックアップしてエンドカスタマー(自動車販売店など)に配達するべきかについての列車作業員による推測作業を排除することができる。位置管理システムはまた、列車運転士に、自動車資産102が配置される象限であって列車の従業員または作業員がスポット位置をより迅速に見つけるのをさらに支援する象限を提供してもよい。列車作業員に提供された既知の駐車スポット番号に基づいて正しい自動車資産102が列車に積み込まれた後、別のハンドヘルドスキャナ106が、鉄道搬出領域であるロットC124に存在する自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130を読み取ってもよい。
【0054】
施設用地100内にまたは施設用地100のほぼ外側に物理的位置がある指定区域および/または指定領域において、ハンドヘルドスキャナ106を使用して、オペレータが自動車資産102上のパッシブ送信機タグ130から情報を取り込んでもよい。例えば、ハンドヘルドスキャナ106は、車両上のRFIDタグから情報をスキャンして取り込むRFIDスキャナであってもよい。ハンドヘルドスキャナ106はまた、資産識別情報で符号化されたパッシブ送信機タグ130からシリアル化された情報を取り込むことができる。中央クラウドサーバ108は、資産識別情報(例えば、VIN)をGPSベースの地理的位置座標と同期させるか、さもなければ結びつけることができて、自動車資産102の正確な位置を確立し、それを中央クラウドサーバ108のメモリに記録および格納することができる。
【0055】
自動車資産102は、施設用地100の指定区域全体にわたってスキャンされるので、以下のSQLコードを使用して、各自動車資産102を指定領域(例えば、駐車スペース)に割り当てることができる。
select top 1 ps.PSpot_id, pl.PLocation_id,
pl.Parent_facility_id from ParkingSpot ps
join ParkingArea pa on ps.PArea_id =
pa.PArea_id
join ParkingLocation pl on pa.PLocation_id
= pl.PLocation_id
order by
( acos( sin(C_RadLatitude) sin(@RadLat) +
cos(C_RadLatitude) cos(@RadLat)
cos(@RadLong - C_RadLongitude) )
【0056】
図5に示されるように、位置管理システムは、コンピュータまたはモバイルデバイス上で実行されるソフトウェアおよび/または他のアプリケーションを含んでもよい。例えば、システムは、1つ以上のプロセッサ(「追跡ロジック」とも称する)によって実行されると、製造プラント110および指定区域および/または指定領域に対する自動車資産102の位置を追跡する、符号化された命令を有する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。
【0057】
位置管理システムソフトウェアは、ユーザが、クラウドサーバ108に格納されたデータベースを検索して、ユーザインターフェースを介して資産識別情報132および/またはパッシブ送信機タグ130の一意の識別情報を探すことを可能にし得る。例えば、位置管理システムと通信しているデバイス204が、自動車資産102のVIN210および/またはRFIDシリアル番号212の入力をインポートし、スキャンし、あるいは受信してもよい。位置管理システムソフトウェアは、所与の自動車資産102に関する位置または他の情報についてデータベースに問い合わせることができる。それに応じて、位置管理システムソフトウェアは、自動車資産102の位置情報を表示することができる。例えば、モバイルアプリが、自動車資産102に関連付けられた指定区域および/または指定領域214を表示してもよい。さらに、位置管理システムアプリが、自動車資産102に関連する関連施設用地の地
図200を表示し得る地図レンダリングモジュールを含んでもよい。地
図200には、マップ内の自動車資産102の位置を示す自動車資産102の表示202が含まれてもよい。さらに、地
図200は、自動車資産102が配置されている指定区域208の視覚的表示を表示してもよい。また、地
図200は、ユーザと自動車資産102との両方の位置情報に基づいて、自動車資産102の距離および方向をユーザに示す相対方向情報206を含んでもよい。あるいは、相対方向情報206は、ユーザの現在の位置ではなく、指定開始点の位置情報に基づいてもよい。これにより、地
図200のコピーを、トラックのロットまたは入口に位置している可能性がある輸送業者などの他の人と容易に共有可能とすることができる。
【0058】
ソフトウェア機能は、Container Optimization Solutions(COS)ソフトウェアで利用可能にしてもよい。COSソフトウェアは、Webベースのアプリケーションであってもよい。COSのインスタンスを、製造施設向けにカスタマイズして機能を追加してもよいが、ターンキーであり、さらなる開発なくして利用できる領域がいくつか存在する。システムは、Simple Object Access Protocol(SOAP)またはRepresentational State Transfer(REST)Webサービスがスケーラブルで簡単に展開できるが他の方法にも対応しており、同じ経験があることから、それらを使用して顧客と統合し得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、COSソフトウェアを介して車両位置情報を表示し、報告書を作成してもよい。さらに、システムは、VINおよび現在位置を含む車両位置データを追跡ソリューションに渡してもよい。
【0059】
指定領域境界の視覚的な手がかりを従業員および他の人に与えるために、施設用地100全体に渡って旧来のまたは既存の灯柱などにラベル付けしてもよい。実施形態によっては、特定の指定領域または施設用地100内の任意の場所に駐車された車両を見つけるために、ユーザは、ハンドヘルドデバイス上のシークアンドファインド機能を利用して車両を見つけることを可能にしてもよい。これは、例えば、ユーザが探している車両の近くにいるときに、より頻繁に可聴ノイズを出し始める金属探知機のように動作してもよい。あるいは、ハンドヘルドデバイス204は、車両が駐車されているスポットを従業員に示してもよい。
【0060】
実施形態によっては、GPSベースの地理的位置座標は、中央クラウドサーバ108または別のプロセッサによって使用されて、製造業者のデータベースに問い合わせて、指定保管ロット、鉄道搬出領域であるロットC124、またはトラック搬出領域であるロットD126のいずれかの内部にある自動車資産102の正確な位置を決定してもよい。座標はまた、ユーザが自動車資産102のスポット位置を知ることを可能にするために、特定の駐車スポットに関連付けることができる。実施形態によっては、駐車スポットとパッシブ送信機タグ130との関連付けは、施設用地100の売り出し前の訪問/測量中に設置者によって取り込まれた測量データと少なくとも1つの読み取り属性とを相互参照することによって達成されてもよい。
【0061】
測量データは、既知の方法に従って、または、コスモラベ(cosmolabe)、ディオプトラ(dioptra)、セオドライト(theodolite)、ハーフセオドライト(half theodolite)、普通セオドライト(plain theodolite)、シンプルセオドライト(simple theodolite)、グレートセオドライト(great theodolite)、非トランシットセオドライト(non-transit theodolite)、トランシットセオドライト(transit theodolite)、秒セオドライト(seconds theodolite)、電子セオドライト(electronic theodolite)、採掘用セオドライト(mining theodolite)、サスペンションセオドライト(suspension theodolite)、トラベリングセオドライト(traveling theodolite)、パイバルセオドライト(pibal theodolite)、登録セオドライト(registering theodolite)、ジャイロセオドライト(gyro-theodolite)、建設用セオドライト(construction theodolite)、フォトセオト゛ライト(photo-theodolite)、ロボットセオドライト(robotic theodolite)、バーニアセオドライト(vernier theodolite)、タキメーター(測量用)(tachymeter)、グラフォメーター(graphometer)、ユニバーサル機器(測量用)、トランシット(測量用)、トータルステーション、アリダード(alidade)、アリダードテーブル(alidade table)、平面テーブル(plane table)、ダンプレベル(dumpy level)、テープ(測量用)、測定テープ、測量技師のチェーン、エンジニアのチェーン、1つ以上のラムスデン測量機器(ramsden surveying instruments)、および/または測距棒(ranging rod)などの、測量方法を実施するツールに従って収集することができる。いくつかの実施形態では、システムの設置者は、前述の測量ツールのいくつかを使用して数百、数千、または数万の測量読み取り値を取得し、施設用地100全体を駐車スポットA‐21または「片付け位置」などの一般化された有限の位置にマッピングする。施設用地100の測量中に、街灯柱などの既存のレガシー器具を利用して、領域を複数の異なる象限に分割することができる。
【0062】
実施形態によっては、駐車スペースに固有の車両位置データを容易にするために、施設用地100の構築は、測量を実施し、各駐車スペースのGPS緯度および経度座標、ならびに特に車両位置を追跡するために使用される他のすべての指定領域をプロットすることを含んでもよい。オーバーフロー領域および修理領域は、例えば、プロパティが50フィートx50フィートの象限に分割するという指定区域アプローチを利用することができる。これらの領域の車両の現在位置は、象限レベルで利用可能とすることができる(例えば、「VIN2313432123412312は現在修理中です‐象限10」)。
【0063】
測量プロットは、Google Earthなどの衛星画像から得られた施設用地100の地理的ビューをはめ込むことができる。位置精度をこの同じ地図上にグラフ化でき、製造業者が、衛星画像に登録されたコンピュータ生成投影地図に表された自動車資産102のGPSベースの地理的位置に基づいて自動車資産102の位置を見るようにすることができる。同様に、ユーザが施設用地100の地図を見て、VINによって車両を検索することが可能である。検索では、スキャンを介して最後に報告された自動車資産102の位置を返すことができる。
【0064】
いくつかの指定区域(例えば、修理ロット114)内で、施設車両(ゴルフカート、人の移動装置など)が、ハンドヘルドスキャナ106を携行する従業員を輸送する。ハンドヘルドスキャナ106は、自動車資産102(オーバーフロー修理施設内の自動車など)上のパッシブ送信機タグ130からの送信情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、従業員は、低パワーで意図的に構成されたRFIDハンドヘルドリーダを用いて指定区域を歩くことができる。このRFIDハンドヘルドを使用して、ユーザは、施設用地100のこれらの指定領域に駐車されたすべての車両からタグデータを読み取って取得することが可能となり得る。低パワーハンドヘルドスキャナは、それを読み取ることができるように、ユーザがパッシブ送信機タグ130から約3~4フィート(0.9~1.2メートル)以内に入ることを要求することがある。いくつかの実施形態では、ハンドヘルドスキャナ106をパッシブ送信機タグ130に近接させることにより、システムは、読み取りの現在のGPS座標を取り込むことができ、この読み取りは、約3メートル以内の駐車場固有の位置を生み出すことができる粒度のレベルでデータベースに渡すことができる。
【0065】
他の実施形態では、指定オーバーフロー領域および修理領域内の車両の位置を、象限レベルで記録してもよい。各象限のサイズおよび組み込まれる総象限の数は、施設用地100のサイズに基づくことができる。このアプローチにより、従業員は、より高いRFID信号またはより高いパワー設定を備えたハンドヘルド信号スキャナ106(すなわち、トランシーバ)を利用可能となり得る。より高いパワー設定により、ユーザは、車両から約20~25フィート以内に到達し、ゴルフカートまたは他の人を移動させる車両に典型的に関連する速度で移動する車両からタグ読み取り値を取得することができる。いくつかの実施形態では、パッシブ送信機タグ130は、約10フィート離れたところから最高約60mph(97km/h)の速度で高パワースキャナ106によって読み取ってもよい。
【0066】
システムの一部として提供される位置精度は、領域の分類に固有であってもよい。場合によっては、例えば、ユーザが施設用地100の地図を見ることができたり、VINで車両を検索したりできるようしてもよい。検索では、スキャンによって最後に報告された車両の位置を返すことができる。
【0067】
人間の介入の必要性を最小限に抑える位置精度のいくつかのバリエーションを提供してもよい。例えば、在庫ならびにトラック搬出領域および鉄道搬出領域内の車両位置は、例えば、約3m以内の駐車スペース固有のレベルで提供することができる。特定の領域のタグデータを高パワーリーダを利用して取得してもよく、他の領域について低パワーユニットを利用してもよい。さらに他の領域について固定ポータルを利用してもよい。
【0068】
システムの目的を達成するために、2つの異なるRFIDデータ取り込みデバイスを活用してもよい。すべての位置データは、RFIDハンドヘルドまたはモバイルデバイスを利用して取り込むことができる。マイルストーンデータは、チョークポイントと出口ポイントとに設置されたRFID固定ポータルを使用して取り込むことができる。どちらの方法でも、車両にRFIDタグを付け、タグ番号とVINとの関連付けをクラウドデータベースにアップロードして、どのタグ番号がどの車両に関連付けられているかを体系的に理解することができる。組み立てプロセス中に、車両のバンパーなどに配置されたRFIDタグと同じ車両のVINとを、それぞれのバーコードのスキャンにより結び付けるスキャンが必要な場合もある。
【0069】
図6に示されるように、位置管理システムは、複数の施設300のセットにわたる追跡データを含んでもよい。例えば、自動車資産302は、OEMのプラント310と、遠隔倉庫320と、階層型サプライヤの施設330との間で追跡することができる。設備310、320、330は、入口および出口に固定スキャナ304を含んでもよい。タグ付けされた資産302が固定スキャナ304に接近または固定スキャナ304から出発するとき、位置管理システムは、クラウド308内のタグ付けされた資産302の位置および/またはステータスを自動的に更新してもよい。例えば、固定スキャナ304は、タグ付けされた資産302が倉庫施設320から離れる方向に移動していることを検出し得るので、位置管理システムは、自動車資産302のステータスを「途中」または「輸送中」に自動的に更新することができる。さらに、倉庫施設320を離れる前に、位置管理システムは、自動車資産302に関する目的地情報を含むように更新することができる。
【0070】
輸送時に、自動車資産302は、位置管理システム(例えば、携帯電話、タブレット、その他のモバイル機器)と通信可能な輸送車両および/または輸送車両内のデバイスの識別情報に関連付けることができる。このようにして、位置管理システムは、途中で、輸送車両の貨物内の自動車資産302のリアルタイムの位置情報で更新することができる。有利なことには、これにより、位置管理システムは、自動車資産302の到着時間および/または追跡遅延を予測し、それに応じて応答および計画するのに間に合うようにシステムに情報を提供することができる。例えば、自動車資産302の出荷は、別の遅延した出荷に応答して、別の目的地に配達されてもよい。
【0071】
さまざまな施設310、320、330はそれぞれ、自動車資産302に関する位置および他のデータへの異なるレベルのアクセスを有してもよい。OEM、サプライヤ、およびその他のロジスティクス管理システムのユーザは、一元化された統合および分析プラットフォームに常駐する収集データ、ならびにこの層における収集データに適用され得るさまざまな分析へのさまざまなアクセスが可能である。このさまざまなアクセスは、選択的かつ許可によって行うことができる。したがって、本開示は、自動車資産302および/または関連する環境、運送業者、および施設の周辺デバイスからのセンサベースのデータの情報可視性を、共通のサプライチェーンデータ取り込みポイント、ノード、および/またはハブを介して取得されたものとして、ユーザおよびそのエージェントによって特権が与えられて許可された参加エンティティに、集約、コンパイル、および提供することができる共通のプラットフォームを提供する。ロジスティクス管理システムクラウドで利用可能なデータのいくつかのカテゴリとして、リアルタイム位置、相対速度、加速度、衝突力、および/または自動車資産302、部品、およびその他のサプライチェーンサポートコンポーネントの動きに関連する分析統計を挙げることができる。この情報ロジスティクスエコシステムは、データ収集と承認された共有および/または配布を通じてエンドツーエンドの可視性を可能にし得る。非限定的な例として、センサデータ収集ポイントおよび/またはタグリーダは、ロジスティクス管理システムの一部としてプログラムされて、選択されたユーザおよび/またはシステムコントローラへのアラートメッセージなどのコンパイルされた分析および/またはデータ共有イベントに対して統計計算の契機にすることができる。このデータシステムの自動化は、特定のインタラクティブな収集ポイント/ハブ、ユーザ、認証レベル、および/または制限/閾値(例えば、時間、地理的位置、速度、加速度、衝撃、計算された統計)に合わせてカスタマイズすることができる。サプライヤが利用できる情報としては、サプライヤの在庫データ、サプライヤの位置でのインバウンドとアウトバウンドのドックドアポータルトランザクションデータ、クロスドック/ロジスティクスセンターでのインバウンドとアウトバウンドのドックドアポータルトランザクションデータ、およびOEMでのインバウンドとアウトバウンドのドックドアポータルトランザクションデータを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0072】
また、ロジスティクス管理システムの階層型サプライヤおよび/または他のユーザは、例えば、データエコシステムガバナンス委員会とアプリケーションによって承認されたさまざまな参加方法の選択を通じてサプライチェーンの可視性に参加することが可能でありつつ、共通のデータベース内の集計統計データは、すべてのシステム参加者へと拡張可能とすることができる。このデータアクセス管理は、問題に対処し、OEMおよびサプライヤの集団に共通性を提供するために、コストが低減されたクラウドベースの統合および分析プラットフォームを通じて提供することができる。
【0073】
実施形態によっては、自動車資産302はコンテナであってもよい。例えば、自動車資産302は、固定スキャナ304によって提供されるトランザクションデータ収集ポイントと相互作用する再利用可能なRFIDコンテナとすることができる。サプライチェーンデータは、複数のOEM、サプライヤ、倉庫などに関連付けられた複数のRFIDポータル/RFIDハンドヘルドでのタグ付き資産(インバウンドおよびアウトバウンド)から収集することができる。サプライチェーンデータとしては、内容、特定の部品、部品番号、シリアル番号、UPCコード、重量、数量、材料/危険性、出発地/目的地、到着/出発時刻、相関する時間および位置のデータ、セキュリティ、承認された運送業者/受領者、有効期限、保管温度、価格、注文書、関連する出荷コンテナ、および/または寸法を挙げることができる。このデータは、安全なローカル層で収集され、クラウド308内の一元化された統合および分析プラットフォームに送信され得る。一元化された統合および分析プラットフォームは、安全なアプリケーション層で動作し、データベース層の整合性を保証し得る。タグ付けとデータ収集、または再利用可能なRFIDコンテナの電子タグへの情報の読み取りと書き込みは、グループの準拠する基準に合わせることができる。
【0074】
再利用可能なRFIDコンテナは、RFID、および/または各コンテナ自体に関する一意の識別情報を含む他のタイプのデータタグを含んでもよい。データタグは、各コンテナの特定の内容に関連するデータを格納するようにプログラムすることができる。さらに、データタグに格納されたデータには、同じ出荷またはエンティティに関連付けられた関連コンテナに関する識別情報が含まれてもよい。このプログラミングは、プログラマが読み取り/書き込み許可を持っている場合、データ収集ポイント/ノードのいずれかで発生し得る。そうでない場合、保存されたデータは、タグリーダに対して読み取り専用としてもよいが、ロジスティクス管理システムのネットワークハブなどへの他の書き込みイベントの契機となってもよい。例えば、承認されていないユーザが再利用可能なRFIDコンテナのタグを再プログラムしようとすると、ログファイル内のデータ書き込みエントリの契機となり得るものの、データタグ内に保存されている他のデータは変更されないままである。データタグは、取り外し可能であるか、ロジスティクス管理システムで使用されるコンテナ、出荷ラベル、および/またはパレットに統合されてもよい。
【0075】
実施形態によっては、位置管理システムは、任意の再利用可能なRFIDコンテナの位置および空または内容物で満杯のそれらのステータスを追跡してもよい。OEMの施設または他のユーザの施設での特定の空のコンテナの位置がサプライヤに表示されなくてもよいが、システムは、空のコンテナが特定の距離範囲内で利用可能であり、および/または特定の時間範囲内に配達するようにスケジュールされている可能性があるという情報をサプライヤに提供して、サプライヤが部品の返品または交換のために空の再利用可能なRFIDコンテナを要求できるようにしてもよい。追加的または代替的に、ロジスティクス管理システムは、サプライヤからの返品または交換要求に基づいて、空のコンテナのピックアップと配達とを自動的にスケジュールしてもよい。ロジスティクス管理システムは、既知のルートスケジュール、貨物マニフェスト、重量とスペースの制限、および/または空のコンテナの位置などの情報を利用して、例えば、ピックアップと配達とのスケジュールを自動的に最適化することができる。システムはまた、自動および/または手動でアップロードされたユーザデータおよび/またはセンサデータを利用して、コンテナ出荷をリアルタイムで再スケジュールおよび/または再ルーティングしてもよい。ロジスティクス管理システムは、出荷に自動的な変更を加えたり、および/または再計算された変更を提案したりしてもよく、ユーザは、これを承認または無視してよい。同様に、ユーザは、ロジスティクス管理システムによって提供される自動化されたまたはスケジュールされた出荷を解除してもよく、これにより、解除に応じて出荷データを再計算してもよい。ユーザは、積み込み/積み降ろし時に再利用可能なRFIDコンテナの空のまたは満杯のステータスを手動で更新してもよい。追加的または代替的に、再利用可能なRFIDコンテナは、コンテナの開閉ステータスを示すセンサを含んでもよく、および/またはコンテナ内の内容物の存在を検出してもよく、これを、ロジスティクス管理システムの中央ハブまたはクラウドでデータのアップロードまたはステータスの更新の契機としてもよい。
【0076】
図7に示されるように、位置管理システムは、コンピュータおよび/またはモバイルデバイス404を介してアクセス可能なテーブル400にデータを格納することができる。テーブル400は、動的ユーザインターフェース上でユーザに表示することができ、パッシブ送信機タグの一意の識別情報410、資産識別情報412、施設位置情報414、到着情報416、直前の施設位置情報418、出発情報420、輸送情報422、指定区域情報424、指定領域情報426、緯度情報428、経度情報430、最後のスキャンの日時情報432、および/または他の情報などの情報を含んでもよい。テーブル400に表示されるデータは、許可レベルに基づいて位置管理システムを更新するために手動で編集することができる。
【0077】
本明細書で使用される「ロジック」には、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/または機能(複数可)またはアクション(複数可)を実行するための、および/または別の機能またはアクションを別のロジック、メソッド、および/またはシステムから引き起こすためのそれぞれの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。例えば、所望のアプリケーションまたはニーズに基づいて、ロジックとしては、ソフトウェア制御マイクロプロセッサ、プロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)のようなディスクリートロジック、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラムされたロジックデバイス、命令を含むメモリデバイス、メモリを有する電気機器などを挙げることができる。ロジックとしては、1つ以上のゲート、ゲートの組み合わせ、またはその他の回路コンポーネントを挙げることができる。ロジックは、ソフトウェアとして完全に具現化してもよい。複数のロジックが記述されている場合、複数のロジックを1つの物理ロジックに組み込むことができるようにしてもよい。同様に、単一のロジックが記述されている場合、その単一のロジックを複数の物理ロジック間で分散できるようにしてもよい。
【0078】
さらに、このシステムのさまざまな方法を達成するために本明細書に提示されるロジック(複数可)は、以前のアナログバージョンを持ち得ない既存のコンピュータ中心のまたはインターネット中心の技術の改善に向けることができる。ロジック(複数可)は、本明細書で特定されたいくつかの問題に対処して解決する構造に直接関連する特定の機能を提供し得る。ロジック(複数可)はまた、方法およびシステムの特定の論理構造および一致する機能として例示的な発明の概念を提供することによって、これらの問題を解決するために著しく多くの利点を提供し得る。さらに、ロジック(複数可)は、既存の技術プロセスを改善する特定のコンピュータ実装ルールも提供し得る。本明細書で提供されるロジック(複数可)は、単にデータを収集し、情報を分析し、結果を表示するだけのものではない。
【0079】
上述した実施形態は、任意の多くの方法で実装することができる。例えば、本明細書に開示される技術の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを使用して実装され得る。ソフトウェアに実装された場合、ソフトウェアコードは、単一のコンピュータで提供されるか、複数のコンピュータに分散されるかにかかわらず、任意の適切なプロセッサまたはプロセッサの集まりで実行することができる。
【0080】
また、コンピュータは、ラックマウント型コンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、またはタブレットコンピュータなどのいくつかの形態のいずれかで具体化され得ることを理解されたい。さらに、コンピュータは、概してコンピュータとは見なされないが、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、または他の任意の適切な携帯または固定電子デバイスを含む適切な処理能力を備えたデバイスに埋め込むことができる。
【0081】
また、コンピュータは、1つ以上の入力および出力デバイスを備えてもよい。これらのデバイスは、とりわけ、ユーザインターフェースを表示するために使用できる。ユーザインターフェースを提供するために使用できる出力デバイスの例には、出力の視覚的提示のためのプリンタまたは表示画面、およびスピーカまたは出力の可聴提示のための他の音声生成デバイスが含まれる。ユーザインターフェースに使用できる入力デバイスの例には、キーボード、マウス、タッチパッド、デジタル化タブレットなどのポインティングデバイスが含まれる。別の例として、コンピュータは、音声認識または他の可聴形式で入力情報を受信することができる。
【0082】
そのようなコンピュータは、エンタープライズネットワーク、およびインテリジェントネットワーク(IN)またはインターネットなどの、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークを含む、任意の適切な形態の1つ以上のネットワークによって相互接続することができる。そのようなネットワークは、任意の適切な技術に基づくことができ、任意の適切なプロトコルに従って動作することができ、無線ネットワーク、有線ネットワーク、または光ファイバーネットワークを含むことができる。
【0083】
本明細書で概説されるさまざまな方法またはプロセス(例えば、上記に開示される結合構造および回折光学要素を設計および製造する方法またはプロセス)は、さまざまなオペレーティングシステムまたはプラットフォームのうちのいずれか1つを使用する1つ以上のプロセッサ上で実行可能なソフトウェアとしてコード化され得る。さらに、そのようなソフトウェアは、いくつかの適切なプログラミング言語および/またはプログラミングツールまたはスクリプトツールのいずれかを使用して記述することができ、また、フレームワークまたは仮想マシン上で実行される実行可能機械語コードまたは中間コードとしてコンパイルされ得る。
【0084】
この点で、さまざまな発明の概念は、1つ以上のコンピュータまたは他のプロセッサ上で実行されたときに、上記の本開示のさまざまな実施形態を実施する方法を実行する1つ以上のプログラムで符号化される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体(または複数のコンピュータ可読記憶媒体)(例えば、コンピュータメモリ、1つ以上のフロッピーディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは他の半導体デバイスの回路構成、または他の非一時的媒体もしくは有形コンピュータ記憶媒体)として具体化され得る。1つ以上のコンピュータ可読媒体は、そこに格納された1つ以上のプログラムを1つ以上の異なるコンピュータまたは他のプロセッサにロードして、上記したような本開示のさまざまな態様を実施できるように、搬送可能であり得る。
【0085】
「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、本明細書では、上記したような実施形態のさまざまな態様を実施するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために使用できる任意のタイプのコンピュータコードまたはコンピュータ実行可能命令のセットを指すように一般的な意味で使用される。さらに、一態様によれば、実行されたときに本開示の方法を実行する1つ以上のコンピュータプログラムは、単一のコンピュータまたはプロセッサ上に常駐する必要はないが、多数の異なるコンピュータまたはプロセッサ間でモジュール方式で分散されて本開示のさまざまな態様を実施可能であることを理解されたい。
【0086】
コンピュータ実行可能命令は、1つ以上のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどの多くの形式であり得る。概して、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。典型的には、プログラムモジュールの機能は、さまざまな実施形態において所望されるように組み合わされ、または分散することができる。
【0087】
また、データ構造は、任意の適切な形式でコンピュータ可読媒体に格納され得る。説明を簡単にするために、データ構造は、データ構造内の位置によって関連付けられたフィールドを持つように示すことができる。このような関係は、フィールド間の関係を伝えるコンピュータ可読媒体内の位置を持つフィールドにストレージを割り当てることによって同様に達成することができる。しかしながら、任意の適切なメカニズムを使用して、データ要素間の関係を確立するポインタ、タグ、または他のメカニズムの使用を含む、データ構造のフィールド内の情報間の関係を確立可能である。
【0088】
前述の説明では、簡潔さ、明確さ、および理解のために特定の用語を使用している。そのような用語は説明の目的で使用され、広く解釈されることを意図しているので、従来技術の要件を超えた不必要な制限を暗示したものではない。さらに、本開示の好ましい実施形態の説明および図示は一例であり、本開示は、示されるまたは説明される正確な詳細に限定されない。
【0089】
開示されたシステムおよび方法は、好ましい実施形態およびその特定の例を参照して本明細書で図示および説明しているが、他の実施形態および例が同様の機能を実行し、および/または同様の結果を達成し得ることは当業者にとって容易に明らかとなろう。そのような同等の実施形態および例はすべて、本開示の要旨および範囲内にあり、それによって企図されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の指定区域に、前記複数の指定区域の各々の周囲を画定する位置情報が割り当てられているデータベースを備え、
前記データベースにおいて、前記複数の指定区域のうちの少なくとも一つの指定区域内に入れ子となっている、各々が一つの自動車資産を受入れるサイズとされている複数の指定領域に一意の位置情報が割り当てられており、
前記自動車資産を前記複数の指定区域のうちの一の指定区域に配置する処理の間に、前記自動車資産に取り付けた、一意の識別情報を有するパッシブ送信機タグを、各々が前記複数の指定区域の一つと関連付けられている複数の固定スキャンポイントのうちの一の固定スキャンポイントからスキャンするように構成されているスキャナを備え、
前記データベースにおいて、前記複数の固定スキャンポイントのいずれが前記パッシブ送信機タグのスキャンと関連付けられているかに基づいて、前記スキャンされたパッシブ送信機タグから取得された前記一意の識別情報が、前記一の指定区域に関連付けられており、
前記パッシブ送信機タグを自動的にスキャンするように構成されているモバイルスキャナであって、前記パッシブ送信機タグがスキャンされた時点での前記モバイルスキャナの位置を取得するために、前記自動車資産が前記モバイルスキャナのスキャン範囲に入ったら、前記自動車資産に取り付けられている前記パッシブ送信機タグを自動的にスキャンするように構成されているモバイルスキャナを備え、
前記データベースにおいて、前記モバイルスキャナの位置情報と前記複数の指定領域の前記一意の位置情報とを相互参照することによって、前記自動車資産が前記指定領域と関連付けられており、前記データベースは、前記自動車資産に関する情報を用いて検索可能である、
自動車資産管理システム。
【請求項2】
前記複数の指定区域の位置情報、前記複数の指定領域の一意の位置情報、及び前記モバイルスキャナの位置情報は、各々、緯度および経度情報を含む、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項3】
前記一意の識別情報が、前記指定区域の前記位置情報によって規定される当該指定区域の周囲に関連する前記固定スキャンポイントに基づいて前記指定区域の1つに関連付けられる、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項4】
前記パッシブ送信機タグから取得した前記一意の識別情報が、前記データベースのテーブルに前記一意の識別情報を格納することによって前記指定区域に関連付けられる、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項5】
前記パッシブ送信機タグから取得した前記一意の識別情報が、クラウドデータベースに格納されている前記データベースに前記一意の識別情報をアップロードすることによって一つの前記指定区域に関連付けられる、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項6】
前記自動車資産は、車両である、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項7】
前記自動車資産は、自動車部品のコンテナである、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項8】
前記コンテナは、再利用可能である、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項9】
前記固定スキャンポイントから前記パッシブ送信機タグをスキャンするためのスキャナが、前記パッシブ送信機タグから前記一意の識別情報を取得するように構成されている携帯トランシーバを備えている、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項10】
前記携帯トランシーバは、ハンドヘルドスキャナである、請求項9に記載の自動車資産管理システム。
【請求項11】
前記スキャナが、前記固定スキャンポイントと前記パッシブ送信機タグとの間での相対速度が60mph(約97km/h)までの速度で前記パッシブ送信機タグをスキャンするように構成されている、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項12】
前記パッシブ送信機タグは、無線周波数識別タグである、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項13】
位置情報を前記複数の指定区域に割り当てることは、前記複数の指定区域のうちの少なくとも1つの周囲に沿った少なくとも4つのポイントの位置情報を取得することを含む、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項14】
前記システムが、前記データベースにおいて、前記指定区域のうちの1つの周囲上にある少なくとも4つのポイントの前記位置情報に基づいて、前記指定区域の前記固定スキャンポイントに関連付けられる仮想中心点の位置情報を決定するように構成されている、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項15】
前記固定スキャンポイントは、前記自動車資産が近くにあるときに前記パッシブ送信機タグをスキャンするための、前記指定区域内にある固定トランシーバを含む、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項16】
関連する前記位置情報に基づいて地図上に前記自動車資産を表すマークを表示するためのディスプレイを有する、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【請求項17】
前記自動車資産に対するユーザの位置に基づいて前記自動車資産への方向を決定するように構成されている、請求項16に記載の自動車資産管理システム。
【請求項18】
前記指定区域との前記関連付けに基づいて、前記自動車資産に関連付けられたステータスを更新するように構成されている、請求項1に記載の自動車資産管理システム。
【外国語明細書】