(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150623
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】ボード昇降装置及びボード取り付け方法
(51)【国際特許分類】
E04F 21/18 20060101AFI20231005BHJP
E04G 21/16 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
E04F21/18 E
E04G21/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059830
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】梅沢 浩之
(72)【発明者】
【氏名】中村 知行
(72)【発明者】
【氏名】村井 孝司
(72)【発明者】
【氏名】野村 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】南川 達浩
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174BA01
2E174CA04
2E174CA16
2E174CA24
2E174CA31
2E174CA43
2E174DA14
2E174DA17
2E174DA34
(57)【要約】
【課題】従来よりも簡易な構成として大型化を抑制し、作業性を向上させることができるボード昇降装置を提供する。
【解決手段】ボード昇降装置1は、上下方向に長尺な本体部10と、本体部10よりも上方位置に設けられ、ボードBを載置するための載置部20と、本体部10に対して載置部20を昇降させる昇降部30と、本体部10の下方部分に設けられるベース部40と、を備えている。載置部20及びベース部40は、上面視において本体部10から離れるように同じ向きに向かって延出しており、上面視において本体部10に対して載置部20及びベース部40の延出側とは反対側に突出しないように設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に長尺な本体部と、
前記本体部よりも上方位置に設けられ、ボードを載置するための載置部と、
前記本体部に対して前記載置部を昇降させる昇降部と、
前記本体部の下方部分に設けられるベース部と、を備え、
前記載置部及び前記ベース部は、
上面視において前記本体部から離れるように同じ向きに向かって延出しており、
上面視において前記本体部に対して前記載置部及び前記ベース部の延出側とは反対側に突出しないように設けられていることを特徴とするボード昇降装置。
【請求項2】
前記載置部は、
前記本体部から離れるように延出し、前記ボードを載置するための延出部と、
前記延出部の延出方向に所定の間隔を空けて設けられ、前記延出部から上方に向かって突出し、前記ボードを側方から挟む位置に配置される一対の保持部と、を有し、
前記一対の保持部の少なくとも一方は、前記延出部に対して前記延出部の延出方向における位置を変更可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のボード昇降装置。
【請求項3】
前記ボード昇降装置は、被施工体に前記ボードを取り付けるために用いられ、
前記載置部は、前記本体部の長尺方向を軸方向として回動し、
前記載置部の回動動作によって、前記載置部に載置された前記ボードの前記被施工体に対する水平位置を調整可能となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のボード昇降装置。
【請求項4】
前記本体部の少なくとも一部は、上下方向に長尺な筒形状からなり、
前記昇降部は、前記本体部及び前記載置部を連結し、前記本体部に対して前記載置部を昇降させるように作用する昇降部材を有し、
前記昇降部材は、筒形状の前記本体部の内側に収容されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のボード昇降装置。
【請求項5】
前記ベース部は、
前記本体部から離れるように延出し、前記本体部を下方から支持する脚部と、
前記脚部の下面又は側面に取り付けられ、床上を移動するための移動部と、を有し、
前記脚部は、上面視において前記本体部を起点とし、前記本体部よりも前記載置部の延出側に中心を有する円又は楕円における円弧に沿って延出し、
前記移動部は、前記脚部の延出方向に沿って間隔を空けて複数配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のボード昇降装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のボード昇降装置を用いたボード取り付け方法であって、
前記載置部に前記ボードを載置するボード載置工程と、
前記ボードを載置した前記載置部を前記昇降部によって上昇させて、前記ボードを被施工体に対向させるボード上昇工程と、
前記ボードを載置した前記載置部を前記本体部の長尺方向を軸方向として回動させて、前記被施工体に対する前記ボードの水平位置を調整するボード位置調整工程と、
前記ボードの底面に対し固着具を打込むことによって、前記被施工体に前記ボードを取り付けるボード取り付け工程と、を含むことを特徴とするボード取り付け方法。
【請求項7】
前記ボード昇降装置の近傍であって、前記被施工体のうち前記ボードを取り付ける箇所に対応する位置に脚立を設置する脚立設置工程をさらに含み、
前記脚立設置工程では、上面視において前記本体部に対して前記載置部側の位置に前記脚立を設置し、上面視において前記本体部に対して前記載置部側とは反対側に前記脚立を突出させないことを特徴とする請求項6に記載のボード取り付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボード昇降装置及びボード取り付け方法に係り、特にボードを支持して昇降させることが可能なボード昇降装置及びボード取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物の内装施工において、建築物の天井に建築ボードとしての石膏ボードを取り付ける際に、石膏ボードを支持して昇降させることが可能なボード昇降装置が一般に用いられている。
例えば特許文献1に記載のボード昇降装置では、上下方向に長尺な本体部(支柱部)と、ボードを載置するため載置部(ボード受け部)と、本体部に対して載置部を昇降させる昇降部(コンプレッサ)と、本体部の下方部分に設けられたベース部(脚部材)とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のようなボード昇降装置では、載置部が本体部から放射状に複数延びているため、装置全体が大型化し、部品点数増加やコスト増加の虞があった。特に狭小地における建物の建設現場で作業を行う場合には、装置全体が大型化することによって作業動線が妨害され、作業性が低下する虞があった。
また、特許文献1のようなボード昇降装置では、ベース部がボードの中央部下方位置に設けられているため、ボード底面の中央部に固着具を打込むために脚立を設置する場合に、ベース部と脚立とが干渉してしまい、脚立を適切な位置に設置できず、作業性が低下する虞があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、従来よりも簡易な構成として大型化を抑制し、作業性を向上させることができるボード昇降装置及びボード取り付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、本発明に係るボード昇降装置によれば、上下方向に長尺な本体部と、前記本体部よりも上方位置に設けられ、ボードを載置するための載置部と、前記本体部に対して前記載置部を昇降させる昇降部と、前記本体部の下方部分に設けられるベース部と、を備え、前記載置部及び前記ベース部は、上面視において前記本体部から離れるように同じ向きに向かって延出しており、上面視において前記本体部に対して前記載置部及び前記ベース部の延出側とは反対側に突出しないように設けられていることにより解決される。
【0007】
上記のボード昇降装置によれば、載置部とベース部が、本体部から離れるように同じ向きに向かって延出し、本体部に対して載置部及びベース部の延出側とは反対側に突出しないように設けられている。
そのため、載置部及びベース部をシンプルな構成とし、従来よりも部品点数を削減することができ、コストを低減することができる。また、載置部を軽量化することで、従来よりも昇降部の構成を簡易にできる。
さらに、装置全体が小型化できるため、狭小地における建物の建設現場であっても、作業動線を確保しやすく、作業性を向上させることができる。
また、ボード昇降装置の近傍に脚立を設置する場合、ベース部と脚立とが干渉しないように、脚立を設置することができる。つまり、ボード昇降装置と脚立の連携性が高くなるため、作業性を向上させることができる。
すなわち、上記のボード昇降装置によれば、従来よりも簡易な構成として装置の大型化を抑制し、作業性を向上させることができる。
【0008】
また、上記のボード昇降装置において、前記載置部は、前記本体部から離れるように延出し、前記ボードを載置するための延出部と、前記延出部の延出方向に所定の間隔を空けて設けられ、前記延出部から上方に向かって突出し、前記ボードを側方から挟む位置に配置される一対の保持部と、を有し、前記一対の保持部の少なくとも一方は、前記延出部に対して前記延出部の延出方向における位置を変更可能に取り付けられると良い。
こうすることで、載置部を上昇させてボードを施工位置に合わせるときに、ボードの大きさに合わせて、ボードを挟持することができる。よって、ボードの位置ずれを抑制できるので、容易に施工位置にボードを合わせることができる。また、載置部からボードが落下してしまうことを抑制できる。
【0009】
また、上記のボード昇降装置において、前記ボード昇降装置は、被施工体に前記ボードを取り付けるために用いられ、前記載置部は、前記本体部の長尺方向を軸方向として回動し、前記載置部の回動動作によって、前記載置部に載置された前記ボードの前記被施工体に対する水平位置を調整可能となっていると良い。
こうすることで、載置部を上昇させてボードを施工位置に合わせるときに、載置部を回動させるだけで、容易に施工位置にボードを合わせることができる。
【0010】
また、上記のボード昇降装置において、前記本体部の少なくとも一部は、上下方向に長尺な筒形状からなり、前記昇降部は、前記本体部及び前記載置部を連結し、前記本体部に対して前記載置部を昇降させるように作用する昇降部材を有し、前記昇降部材は、筒形状の前記本体部の内側に収容されていると良い。
こうすることで、本体部の内側に昇降部材を収容できるため、ボード昇降装置の大型化を抑制することができる。また、昇降部材が本体部の外側に露出しないため、ボード昇降装置を運搬し易くなる。
【0011】
また、上記のボード昇降装置において、前記ベース部は、前記本体部から離れるように延出し、前記本体部を下方から支持する脚部と、前記脚部の下面又は側面に取り付けられ、床上を移動するための移動部と、を有し、前記脚部は、上面視において前記本体部を起点とし、前記本体部よりも前記載置部の延出側に中心を有する円又は楕円における円弧に沿って延出し、前記移動部は、前記脚部の延出方向に沿って間隔を空けて複数配置されると良い。
こうすることで、載置部を上昇させてボードを施工位置に合わせるときに、載置部を回動させるだけで、容易に施工位置にボードを合わせることができる。また、ベース部を脚立の脚部分の間に設置する場合に、ベース部が脚立に干渉しないように、載置部を回動させることができるため、作業性が向上する。
【0012】
また前記課題は、上記ボード昇降装置を用いたボード取り付け方法であって、前記載置部に前記ボードを載置するボード載置工程と、前記ボードを載置した前記載置部を前記昇降部によって上昇させて、前記ボードを被施工体に対向させるボード上昇工程と、前記ボードを載置した前記載置部を前記本体部の長尺方向を軸方向として回動させて、前記被施工体に対する前記ボードの水平位置を調整するボード位置調整工程と、前記ボードの底面に対し固着具を打込むことによって、前記被施工体に前記ボードを取り付けるボード取り付け工程と、を含むことによっても解決される。
このように、載置部及びベース部をシンプルな構成とすることで、従来の構成よりも、作業者がボードの底面に対して固着具を打込むことができる領域が広くなる。そのため、作業性が向上する。
【0013】
また、上記のボード取り付け方法において、前記ボード昇降装置の近傍であって、前記被施工体のうち前記ボードを取り付ける箇所に対応する位置に脚立を設置する脚立設置工程をさらに含み、前記脚立設置工程では、上面視において前記本体部に対して前記載置部側の位置に前記脚立を設置し、上面視において前記本体部に対して前記載置部側とは反対側に前記脚立を突出させないこととすると良い。
こうすることで、適切な位置に脚立を設置することができるため、脚立を使用してボードに対して固着具を打込む際に、作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のボード昇降装置及びボード取り付け方法によれば、従来よりも簡易な構成で大型化を抑制し、作業性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態のボード昇降装置の斜視図であって、ボードを載置して上昇させた状態を示す図である。
【
図3】ボード昇降装置の側面図であって、ボードを載置した状態を示す図ある。
【
図4】ボード昇降装置の上面図であって、脚立との位置関係を示す図である。
【
図5A】本体部及び載置部の断面図であって、昇降部によって載置部が下降した状態を示す図である。
【
図5B】本体部及び載置部の断面図であって、昇降部によって載置部が上昇した状態を示す図である。
【
図6A】ボードの一端部を載置部に載置した状態を示す図である。
【
図6B】ボードを載置した載置部を上昇させた状態を示す図である。
【
図6C】ボードを回動させて位置を調整する状態を示す図である。
【
図6D】ボードの底面に固着具を打込む状態を示す図である。
【
図7】変形例のボード昇降装置の上面図であって、脚立との位置関係を示す図である。
【0016】
以下、
図1~
図6Dに基づき、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)のボード昇降装置1について説明する。以下の説明中、
図1に記載の矢印で示すように、「上下方向」とは、ボード昇降装置1が床面に載置されたときの上下方向を意味する。「水平方向」とは、ボード昇降装置1が床面に載置されたときのボード昇降装置1の幅方向を意味する。
【0017】
<ボード昇降装置>
ボード昇降装置1は、
図1~
図5Bに示すように、建築ボードとなる石膏ボードBを支持して、被施工体となる天井下地材の近傍まで石膏ボードBを昇降させるものである。
作業者Pは、ボード昇降装置1を用いて天井下地材の近傍まで石膏ボードBを上昇させ、手持ちの打込み工具によって天井下地材及び石膏ボードBに釘、ビス、ステープル等の固着具を打込む。
【0018】
ボード昇降装置1は、本体部10と、石膏ボードBを載置するための載置部20と、載置部20を昇降させる昇降部30と、本体部10の下方部分に設けられるベース部40と、から主に構成されている。
【0019】
本体部10は、
図1~
図5Bに示すように、載置部20を下方から支持するものであって、上下方向に長尺な断面円形状又は断面矩形状の筒状体(中空体)である。
本体部10は、昇降部30の一部である昇降部材(可動プーリ33、固定プーリ34、ワイヤ部材35)を収容する。
【0020】
本体部10は、
図3、
図5A、Bに示すように、載置部20を上下方向に移動可能に収容する筒状部11と、筒状部11の内側にそれぞれ取り付けられ、可動プーリ33を上下方向に移動可能に固定する可動プーリ取付部12と、固定プーリ34を固定する固定プーリ取付部13と、ワイヤ部材35の一端部を固定するワイヤ固定部14と、を備える。
本体部10は、筒状部11の内側に収容した昇降部材33、34、35の動作によって、載置部20を昇降させる。
【0021】
筒状部11は、
図3に示すように、載置部20を上方から挿通させて載置部20の下端部を収容する。筒状部11の内周面は、上下方向(
図3の矢印I方向)に載置部20を案内する案内面となっている。
なお、本実施形態では、本体部10の全体が筒形状となっているが、例えば本体部10の上方部分のみが筒形状を有する構成であっても良い。
【0022】
載置部20は、
図1~
図5Bに示すように、石膏ボードBを載置するものであって、本体部10に対して昇降可能に取り付けられている。
載置部20は、本体部10に収容され、本体部10から上方へ延出する第一延出部21と、第一延出部21の上方位置に設けられる接続部22と、接続部22から水平方向に延出する第二延出部23と、を備える。
また、載置部は、第二延出部23から上方に突出する一対の保持部24と、第二延出部23の支持面を上方から覆う滑り部25と、第一延出部21の上端部に設けられる回動部26と、をさらに備える。
【0023】
第一延出部21は、
図3に示すように、上下方向に長尺なパイプ状又は棒状の部材であって、その下端部が筒状部11の内側に収容される。
第一延出部21の下端部には、
図5A、Bに示すように、後述のワイヤ部材35の他端部を固定するための延出固定部21aが取り付けられている。延出固定部21aは、ワイヤ部材35によって、本体部10のワイヤ固定部14と連結される。
上記構成において、載置部20は、ワイヤ部材35が移動することで本体部10に対して昇降する。
【0024】
接続部22は、
図3に示すように、上下方向に延出する第一延出部21と、水平方向に延出する第二延出部23とを接続する。接続部22は、L字形状のパイプ状又は棒状の部材であって、回動部26を介して第一延出部21の上方位置に設けられる。
【0025】
第二延出部23は、
図3に示すように、石膏ボードBを載置するものであって、水平方向に長尺なパイプ状又は棒状の部材である。第二延出部23は、上面視において本体部10から離れる向きに向かって接続部22から延出する。
【0026】
保持部24は、
図3に示すように、石膏ボードBを側方から挟持するものであって、第二延出部23の延出方向に所定の間隔を空けて設けられる。一対の保持部24は、第二延出部23から上方に向かって突出し、石膏ボードBを側方から挟む位置に配置される。
具体的には、保持部24は、本体部10から離れた位置に設けられる第一保持部24aと、第一保持部24aよりも本体部10側に設けられる第二保持部24bと、を有する。
【0027】
第二保持部24bは、第二延出部23に対して第二延出部23の延出方向(
図3の矢印II方向)における位置を変更可能に取り付けられる。
詳しく述べると、第二保持部24bは、第二延出部23に対する固定位置を変更させることができる。
例えば、第二延出部23は、第二保持部24bを取り付け可能な複数の取り付け部を有する。そして、第二保持部24bは、石膏ボードBの幅方向に応じた位置の取り付け部に取り付けられることで、好適に石膏ボードBを保持することができる。
【0028】
なお、第二保持部24bは、第二延出部23に対し第二延出部23の延出方向に沿って移動可能に取り付けられても良い。例えば、第二延出部23は、第二保持部24bをスライド移動可能に案内する案内部を有する。そして、第二保持部24bは、石膏ボードBの幅に対応した位置にスライド移動して固定されることで、石膏ボードBを好適に保持することができる。
【0029】
上記構成により、石膏ボードBの幅が異なる場合であっても、載置部20が好適に石膏ボードBを側方から保持することができる。
なお、本実施形態では、第二保持部24bのみが第二延出部23に対して位置変更可能なように取り付けられるが、特に限定されない。すなわち、第一保持部24a及び第二保持部24bが位置変更可能となっていても良い。
【0030】
滑り部25は、
図3に示すように、第二延出部23と石膏ボードBの間の摩擦抵抗を小さくするものであって、第二延出部23の上方部分を覆っている。滑り部25は、例えば樹脂製のカバー部材であって、好ましくはフッ素系樹脂等の低摩擦係数の樹脂カバーであると良い。
このように、第二延出部23の載置面が滑り部25で被覆されているため、作業者Pが載置部20に石膏ボードBを載置した際に、石膏ボードBの位置を適宜変更することができる。
【0031】
回動部26は、
図3に示すように、例えばボールベアリングであって、本体部10に対して接続部22及び第二延出部23を回動させる。
具体的には、回動部26は、第一延出部21の上端部に取り付けられ、第一延出部21に対して接続部22を回動可能に連結している。
上記構成により、第二延出部23は、本体部10の長尺方向を軸方向として水平方向(
図3矢印III方向)に回動することができる。
【0032】
このように、作業者Pは、載置部20の回動動作によって、載置部20に載置された石膏ボードBの被施工体に対する水平位置を調整可能となっている。
したがって、作業者Pは、昇降部30によって載置部20を上昇させた後、本体部10の長尺方向を軸方向として第二延出部23を回動させることで、所定の施工位置に石膏ボードBを容易に位置合わせすることができる。
【0033】
昇降部30は、
図1~
図6Dに示すように、本体部10に対して載置部20を昇降させる昇降装置である。
昇降部30は、
図3~
図5A、Bに示すように、本体部10の下端部の近傍位置に設けられる回転ドラム31と、回転ドラム31に巻き付けられる長尺な連結部材32と、連結部材32の延出端部側に接続され、回転ドラム31の回転動作に伴って載置部20(第一延出部21)を昇降させる昇降部材33~35と、回転ドラム31を回転駆動する操作部36と、を備える。
昇降部材33~35は、具体的には、可動プーリ33、固定プーリ34、ワイヤ部材35である。
【0034】
回転ドラム31は、
図5A、Bに示すように、連結部材32を繰り出し及び巻き取りする装置であって、回転式電動ウィンチ装置とも称される。回転ドラム31は、本体部10の下端部近傍位置にあって、ベース部40上に設けられる。
回転ドラム31は、連結部材32が巻き付けられたドラムと、ベース部40に設けられドラムを回転自在に保持するドラム保持部と、ドラムを回転駆動する駆動モータと、を有する。
例えば、回転ドラム31は、操作部36の操作によって上記ドラムが正方向に回転すると、連結部材32が上記ドラムに巻き取られ、上記ドラムが逆方向に回転すると、連結部材32がドラムから繰り出される。
【0035】
連結部材32は、
図5A、Bに示すように、可動プーリ33を上下方向に昇降させるためのロープ状の部材である。連結部材32は、その一端部が回転ドラム31のドラムに固定され、その他端部が可動プーリ33(ドラム係止部33a)に固定される。
具体的には、連結部材32は、筒状部11の外側に設けられた回転ドラム31から延び、筒状部11の下端部に形成された挿通孔10aを貫通し、筒状部11の内側に設けられた可動プーリ33のドラム係止部33aに連結する。
【0036】
可動プーリ33は、
図5A、Bに示すように、ワイヤ部材35をガイドするための動滑車である。可動プーリ33は、本体部10(可動プーリ取付部12)に対して上下移動可能に取り付けられ、また回転可能に取り付けられる。
具体的には、可動プーリ33は、不図示の付勢バネによって上向きに付勢されており、回転ドラム31の回転動作に伴って連結部材32が巻き取られることで下方に引っ張られ、付勢バネの付勢力に抗して下降位置(
図5Bの状態)に下降する。
また、可動プーリ33は、回転ドラム31の回転動作に伴って連結部材32が繰り出されることで、バネ部材の付勢力によって元の位置(
図5Aの状態)に復帰する。
【0037】
固定プーリ34は、
図5A、Bに示すように、ワイヤ部材35をガイドするための固定滑車である。固定プーリ34は、本体部10の固定プーリ取付部13に対して回転可能に取り付けられる。
【0038】
ワイヤ部材35は、
図5A、Bに示すように、載置部20の第一延出部21を上下方向に昇降させるためのロープ状の部材である。ワイヤ部材35の一端部は、本体部10のワイヤ固定部14に固定されている。ワイヤ部材35の他端部は、第一延出部21の下端部(延出固定部21a)に固定される。
ワイヤ部材35は、可動プーリ33と固定プーリ34にガイドされながら延びており、本体部10と載置部20を連結する。
【0039】
上記構成により、回転ドラム31を動作させることで連結部材32、昇降部材33、34、35、ワイヤ部材35が作用し、載置部20を昇降させることができる。
したがって、従来のようにエアコンプレッサのような大型な昇降機構を設けずに、載置部20を昇降させることができる。そのため、昇降部30が簡素な構成となり、ボード昇降装置1を小型化することができる。
【0040】
なお、本実施形態では、昇降部材として一つの可動プーリ33と、一つの固定プーリ34と、一つのワイヤ部材35とを設ける構成としているが、特に限定されるものではない。すなわち、載置部20を昇降可能であれば、可動プーリ33、固定プーリ34及びワイヤ部材35の個数は適宜変更である。またこれら構成部品の配置についても適宜変更である。
また、可動プーリ33やワイヤ部材35を設けずに、固定プーリ34を介して、連結部材32を載置部20に直接連結させても良い。具体的には、連結部材32は、複数の固定プーリ34にガイドされ、回転ドラム31によって、繰り出し及び巻き取りされることによって、載置部20を昇降させても良い。
【0041】
操作部36は、
図1に示すように、遠隔操作可能な携帯端末であって、作業者Pによって操作され、回転ドラム31の駆動モータを遠隔制御するものである。
作業者Pは、石膏ボードBを載置部20に載置した状態で操作部36を操作することで、載置部20を上昇させて石膏ボードBを被施工体に対向させることができる。
【0042】
なお、本実施形態では、操作部36が遠隔操作可能な携帯端末であるが、特に限定されるものではない。例えば、操作部36は、回転ドラム31の外側面に取り付けられる操作スイッチであっても良い。
また、操作部36は、ボタンの押し動作によって回転ドラム31を動作させるものであるが、作業者Pの手動操作に応じて回転ドラム31を回転動作させても良い。
【0043】
ベース部40は、
図1~
図4に示すように、本体部10の下方部分に設けられ、本体部10の筒状部11の下端部を下方から支持するものである。
ベース部40は、上面視において、本体部10から離れるように延出する第一脚部41及び第二脚部42と、第一脚部41及び第二脚部42の下面に設けられる移動部43と、を備える。
【0044】
脚部41、42は、
図4に示すように、略U字形状の板状部材である。具体的には、第一脚部41及び第二脚部42は、本体部10から互いに離れるように延出し、それからそれぞれ水平方向において90度湾曲し、本体部10から離れるように同じ向きに向かって延出する。
なお、回転ドラム31は、第二脚部42の上面に設けられる。
【0045】
移動部43は、本体部10を移動可能に支持するものであって、例えば、4つのキャスタ(自在キャスタ)で構成される。
なお、本実施形態では、移動部43は、車輪を有する自在キャスタであるが、これに限定されず、例えばボールキャスタであっても良い。
【0046】
上記構成において、
図4に示すように、載置部20及びベース部40は、本体部10から水平方向において同じ向き(例えば
図4における右方向)に向かって延出する。また、載置部20及びベース部40は、本体部10に対して載置部20及びベース部40が延出する側とは反対側(例えば
図4における左側)には、突出しないように設けられる。
そうすることで、載置部20及びベース部40をシンプルな構成とし、ボード昇降装置1全体を小型化することができる。
【0047】
<ボード取り付け方法>
次に、ボード昇降装置1を用いたボード取り付け方法について、
図4、
図6A~Dに基づいて説明する。
当該方法は、ボード昇降装置1の近傍に脚立Sを設置する「脚立設置工程」と、載置部20に石膏ボードBを載置する「ボード載置工程」と(
図6A)、載置部20を昇降部30によって上昇させる「ボード上昇工程」と(
図6B)、被施工体に対する石膏ボードBの水平位置を調整する「ボード位置調整工程」と(
図6C)、被施工体にボードを取り付ける「ボード取り付け工程」と(
図6D)、を少なくとも含むものである。以下、詳しく説明する。
なお、石膏ボードBの取り付け作業にあたって、その他の工程については、説明を省略する。また、各工程の順序は入れ替えても良い。
【0048】
「脚立設置工程」では、作業者Pが、ボード昇降装置1の近傍であって、被施工体のうち石膏ボードBを取り付ける位置に脚立Sを設置する。
具体的には、
図4に示すように、作業者Pは、ベース部40が脚部分Saの間に入り込み、かつ、載置部20が足場となる天板部分Sbの上方に位置するように、脚立Sを設置する。
つまり、脚立Sは、上面視において、本体部10に対して載置部20側(例えば
図4における本体部10よりも右側)に位置し、ベース部40と脚部分Saとが干渉しない位置に設置される。さらに、脚立Sは、上面視において、本体部10に対して載置部20側とは反対側(例えば
図4における本体部10よりも左側)に突出しないように設置される。
【0049】
したがって、
図6Bに示すように、ボード昇降装置1に近接させて脚立Sを設置したときに、足場となる天板部分Sbが載置部20の鉛直方向下側に配置される。そのため、作業者Pは石膏ボードBの下方で作業可能となる。また、作業者Pは、載置部20に載置した石膏ボードBの底面に対して、石膏ボードBの真下から固着具を打込むことができる。
このように、ボード昇降装置1と脚立Sの連携性が高くなるため、作業性が向上する。
【0050】
「ボード載置工程」では、
図6Aに示すように、作業者Pが、ボード昇降装置1の載置部20に石膏ボードBを載置する。
具体的には、作業者Pは、石膏ボードBの一端部を把持して、石膏ボードBの他端部を載置部20に載置する。作業者Pは、石膏ボードBを載置した後に、載置部20上において石膏ボードBの位置を調整して石膏ボードBを安定させる。このとき、石膏ボードBは、滑り部25によって滑り易くなっているため、作業者Pは、石膏ボードBの載置部20に対する位置を容易に変更することができる。
【0051】
「ボード上昇工程」では、
図6Bに示すように、作業者Pが、載置部20に載置した石膏ボードBを支持しながら、脚立Sに上る。そして、作業者Pが操作部36を操作して、回転ドラム31を回転させることにより、本体部10に対して載置部20の第一延出部21を上昇させる。第二延出部23に載置された石膏ボードBは、第一延出部21の上昇に伴って、被施工体に対向する位置まで上昇する。
【0052】
「ボード位置調整工程」では、
図6Cに示すように、作業者Pが、石膏ボードBを載置した載置部20を本体部10の長尺方向を軸として回動させる。
具体的には、作業者Pは、脚立Sに上った状態で、石膏ボードBの端部を把持し、石膏ボードBを水平方向(
図6Cの矢印IV方向)において回動させる。石膏ボードBが保持部24によって挟持されているため、第二延出部23は、回動部26によって、石膏ボードBの回動動作に追従して、第一延出部21に対して水平方向(
図6Cの矢印V方向)に回動する。
このように、作業者Pは、被施工体に対する石膏ボードBの水平位置を、容易に調整することができる。
【0053】
「ボード取り付け工程」では、
図6Dに示すように、作業者Pが、石膏ボードBを支えながら、打込み工具によって石膏ボードB及び被施工体に対して固着具を打込む。
本実施形態では、載置部20を1本の長尺なパイプ部材とし、従来の構成よりもシンプルな構成としている。そうすることで、石膏ボードBに対して載置部20が重なる部分が少なくなり、作業者Pが固着具を打込むことが可能な領域を広くすることができる。
【0054】
また、石膏ボードBは、滑り部25によって滑りやすくなっているため、作業者Pは、被施工体に取り付けた石膏ボードBに対する載置部20の位置を、容易に変更することができる。そのため、作業者Pは、ベース部40を移動させて、石膏ボードBに対する載置部20の位置を変更することで、石膏ボードBの底面全体に、固着具を打込むことができる。
【0055】
また、脚立Sの天板部分Sbの直上に石膏ボードBを位置させることができるため、作業者Pは、石膏ボードBの底面に対して、打込み位置の真下で固着具を打込むことができる。
【0056】
上記ボードの取り付け方法であれば、従来よりも簡易な構成として装置の大型化を抑制し、作業性を向上させることができる。
【0057】
<変形例>
次に、変形例のボード昇降装置100について、
図7に基づいて説明する。
なお、上述のボード昇降装置1と重複する内容については説明を省略する。
変形例のボード昇降装置100では、ボード昇降装置1と比較してベース部140を備えている構成が主に異なっている。
【0058】
ベース部140は、
図7に示すように、本体部10の下方部分に設けられ、本体部10の下端部を下方から支持するものである。
ベース部140は、本体部10から離れるように延出する第一脚部141及び第二脚部142と、第一脚部141及び第二脚部142の下面に設けられる移動部143と、を備える。
【0059】
脚部141、142は、
図7に示すように、略C字形状の板状部材である。
具体的には、第一脚部141及び第二脚部142は、上面視において本体部10から載置部20と同じ向きに延出し、載置部20を対称軸として線対称となるように延びている。
より具体的には、第一脚部141、第二脚部142は、上面視において本体部10を起点SPとし、本体部10よりも載置部20の延出側(例えば
図7における右側)に中心点Oを有する仮想円Vにおける円弧に沿って、本体部10から互いに離れるように延出する。なお、仮想円Vは円であるが、楕円であっても良い。
また、昇降部30の回転ドラム31は、第二脚部142の上面に設けられる。
【0060】
移動部143は、
図7に示すように、本体部10を移動可能に支持するものである。移動部143は、例えば、4つのキャスタで構成され、脚部141、142の延出方向に沿って間隔を空けて配置される。なお、移動部143は、脚部141、142の下面に取り付けられるが、側面に取り付けられても良い。
第一脚部141及び第二脚部142は、前記キャスタの車輪が回転することにより、仮想円Vの円弧に沿って中心点Oを中心として回動する。
上記構成により、ベース部140の水平方向(
図7矢印VI方向)における回動動作によって、載置部20は、本体部10の長尺方向を軸方向として水平方向(
図7矢印VII方向)に回動する。
【0061】
このように、載置部20は、載置部20の回動動作によって、載置部20に載置された石膏ボードBの被施工体に対する水平位置を調整可能となっている。
したがって、作業者Pは、昇降部30によって載置部20を上昇させて、本体部10の長尺方向を軸方向として載置部20を回動させることで、容易に施工位置に石膏ボードBを合わせることができる。
【0062】
図7に示すように、載置部20及びベース部140は、従来のように本体部10から放射状に複数延びる構成ではなく、所定方向(例えば
図7における左右方向)において同じ向き(例えば
図7における右方向)に向かって延出する。
また、載置部20及びベース部140は、本体部10に対して、載置部20及びベース部140が延出する側とは反対側(例えば
図7における本体部10よりも左側)には突出しないように設けられる。
【0063】
また、作業者Pは、ボード昇降装置100の近傍であって、被施工体のうち石膏ボードBを取り付ける位置に脚立Sを設置する。
具体的には、
図7に示すように、作業者Pは、ベース部140を脚部分Saの間に入り込ませ、かつ、載置部20を天板部分Sbの上方に位置させるようにして脚立Sを設置する。
つまり、脚立Sは、上面視において、本体部10に対して、載置部20側(例えば
図7における本体部10よりも右側)であって、ベース部140と脚部分Saとが干渉しない位置に設置される。
また、脚立Sは、上面視において、本体部10に対して載置部20側とは反対側(例えば
図7における本体部10よりも左側)に突出しないように設置される。
【0064】
したがって、ボード昇降装置100に近接させて脚立Sを設置する際、天板部分Sbが載置部20の下側に配置される。そのため、作業者Pは石膏ボードBの下方で作業可能となる。また、作業者Pは、載置部20に載置した石膏ボードBの底面に対して、石膏ボードBの真下から固着具を打込むことができる。
さらに、ベース部140は、上面視において略C字形状であるため、作業者Pが載置部20を回動させる場合に、ベース部140と脚部分Saとが干渉してしまうことを抑制できる。
このように、ボード昇降装置1と脚立Sの連携性が高くなるため、作業性が向上する。
【0065】
<その他の実施形態>
本発明のボード昇降装置は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、載置部20は、第一延出部21と第二延出部23とを回動部26を介して接続しているが、回動部26を不要としても良い。例えば、載置部20をL字形状の1本のパイプ部材とすることで、載置部20の部品点数を削減しても良い。また、載置部20を軽量化することで、さらに昇降部30の構成をシンプルにしても良い。
【0066】
また上記実施形態では、載置部20を1本のパイプ部材とし、載置部20に石膏ボードBを載置する構成としている。しかしこれに限定されず、載置部20を複数本のパイプ部材で構成しても良い。この場合、複数のパイプ部材は、同じ向きに向かって延出していると良い。
こうすることで、載置部20を大型化することなく石膏ボードBをより安定して保持することができる。
【0067】
また上記実施形態では、昇降部30は、回転ドラム31の回転動作によって載置部20を昇降させる構成としたが、回転ドラム31以外の手段によって載置部20を昇降させても良い。
例えば、本体部10が、載置部20を所定の高さ位置に固定するための固定部材を有することで、作業者Pが手動操作によって石膏ボードBの高さ位置を変更することができる。
【0068】
また上記実施形態では、ベース部40を2本のパイプ部材とし、本体部10を支持する構成とした。しかしこれに限定されず、ベース部40を複数本のパイプ部材で構成しても良い。この場合、複数のパイプ部材は、同じ向きに向かって延出していると良い。
こうすることで、ベース部40を大型化することなく本体部10をより安定して支持することができる。
なお、ベース部40は、載置部20及び本体部10を支持できるものであれば、第一脚部41及び第二脚部42を不要としても良い。この場合であっても、ベース部40は、上面視において本体部10に対して載置部20の延出側とは反対側に突出しないように設けられると良い。
【0069】
また上記実施形態では、一つのボード昇降装置1によって石膏ボードBを上昇させる方法を説明した。しかしこれに限定されず、二つのボード昇降装置1によって一つの石膏ボードBを上昇させても良い。この場合、昇降部30は、一つの操作部36の操作によって二つの載置部20を同時に昇降させる構成とすると好適である。
こうすることで、装置全体を大型化することなく、より安定して石膏ボードBを昇降することができる。
【0070】
上記実施形態では、主として本発明に係るボード昇降装置及びボード取り付け方法に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0071】
1 ボード昇降装置
10 本体部
10a 挿通孔
11 筒状部
12 可動プーリ取付部
13 固定プーリ取付部
14 本体固定部
20 載置部
21 第一延出部
21a 延出固定部
22 接続部
23 第二延出部(延出部)
24 保持部
24a 第一保持部
24b 第二保持部
25 滑り部
26 回動部
30 昇降部
31 回転ドラム
32 連結部材
33 可動プーリ(昇降部材)
33a ドラム連結部
34 固定プーリ(昇降部材)
35 ワイヤ部材(昇降部材)
36 操作部
40 ベース部
41 第一脚部
42 第二脚部
43 移動部
100 ボード昇降装置
140 ベース部
141 第一脚部(脚部)
142 第二脚部(脚部)
143 移動部
P 作業者
B 石膏ボード
S 脚立
Sa 脚部分
Sb 天板部分
O 中心点
V 仮想円
SP 起点