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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150692
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】脚付き家具
(51)【国際特許分類】
   A47B 3/08 20060101AFI20231005BHJP
   A47B 13/06 20060101ALI20231005BHJP
   A47B 13/08 20060101ALI20231005BHJP
   A47B 85/04 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
A47B3/08 B
A47B13/06
A47B13/08 A
A47B85/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022059916
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000010065
【氏名又は名称】フクビ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003203
【氏名又は名称】弁理士法人大手門国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川又 周太
(72)【発明者】
【氏名】青▲柳▼ 有輝
【テーマコード(参考)】
3B053
3B260
【Fターム(参考)】
3B053GA07
3B053NR01
3B053PA04
3B053PB01
3B053PB03
3B053PB05
3B053PC06
3B260AA01
3B260AB06
(57)【要約】
【課題】 脚部材の長さが大きい場合でも折り畳み時に脚部材同士を干渉させずに折り畳むことができ、少ない部品数で構成できるスノコ状天板を備えた脚付き家具を提供すること。
【解決手段】 複数のスノコ板をスノコ板の幅方向に並べて構成されたスノコ状の天板部と、この天板部の下面側に設けられた折り畳み式の脚部材と、を備えた脚付き家具において、前記天板部1の下面側に、一対の直線型のバー材を所定間隔で平行に、かつ、前記複数のスノコ板をかけ渡すように取着すると共に、これらのバー材に少なくとも1つ以上の連結部材をスライド自在に装着し、更に当該連結部材に対し前記脚部材をもう一方のバー材に向けて回動自在にヒンジ連結する構成を採用した。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスノコ板をスノコ板の幅方向に並べて構成されたスノコ状の天板部と、この天板部の下面側に設けられた折り畳み式の脚部材と、を備えた脚付き家具において、
前記天板部の下面側に、一対の直線型のバー材が所定間隔で平行に、かつ、前記複数のスノコ板をかけ渡すように取着されると共に、これらのバー材に少なくとも1つ以上の連結部材がスライド自在に装着され、更に当該連結部材に対し前記脚部材がもう一方のバー材に向けて回動自在にヒンジ連結されている、脚付き家具。
【請求項2】
前記脚部材の長さが前記一対のバー材の間隔の半分よりも大きい、請求項1記載の脚付き家具。
【請求項3】
前記脚部材が天板部の四隅に設けられると共に、前記天板部の対角位置に配置される一組の脚部材のみが前記スライド自在な連結部材にヒンジ連結されている、請求項1または2に記載の脚付き家具。
【請求項4】
前記バー材が角筒から形成されると共に、当該バー材の底面に、前記連結部材が装着されるガイド孔が並行に複数列形成されている、請求項1~3の何れか一つに記載の脚付き家具。
【請求項5】
前記脚部材が角筒から形成されて側面に固定用ピン孔が形成されると共に、当該脚部材が、挿通用ピン孔を側壁に備えたL型またはコの字型の連結部材にヒンジ連結されて、ロックピンを前記挿通用ピン孔を通して固定用ピン孔に取着することで、前記脚部材が起立状態または折り畳み状態で固定可能となっている、請求項1~4の何れか一つに記載の脚付き家具。
【請求項6】
天板部がテーブルまたはベンチ用として構成されている、請求項1~5の何れか一つに記載の脚付き家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み自在な脚部材を備えた脚付き家具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
屋内や屋外で使用される脚付きのテーブルやベンチは、運搬や収納をコンパクトに行えるように脚部材が折り畳み可能となっているものが多い(例えば、特許文献1参照)。またこの種の脚付きのテーブルやベンチは、天板の四隅に対して二組の脚部材が天板の内側に回動自在にヒンジ連結されて構成されているものが一般的である。
【0003】
しかしながら、上記従来の折り畳み式のテーブルやベンチは、脚部材の長さが大きくなると折り畳み時に向い合う脚部材同士が干渉して折り畳むことができないため、脚部材同士の間隔の半分程度の長さにしか脚部材の長さを設計することができなかった。そのため、天板の横幅に対して天板の位置が低い(脚部材が短い)ものにしか採用できなかった。
【0004】
また上記従来の折り畳み式のテーブルやベンチにおいて、折り畳み時に脚部材の位置を変更できるようにスライド自在に構成する場合には、ガイドレール等のガイド部材を天板の下面側に設ける必要があったが、ガイド部材を別個設けると部品数が多くなるため、製造コストが高く付き易いだけでなく、製造効率が悪化する欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-103351号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題を解決することを課題としており、要約すると脚部材の長さが大きい場合でも折り畳み時に脚部材同士を干渉させずに折り畳むことができ、少ない部品数で構成できるスノコ状天板を備えた脚付き家具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決する手段として、複数のスノコ板をスノコ板の幅方向に並べて構成されたスノコ状の天板部と、この天板部の下面側に設けられた折り畳み式の脚部材と、を備えた脚付き家具において、前記天板部1の下面側に、一対の直線型のバー材を所定間隔で平行に、かつ、前記複数のスノコ板をかけ渡すように取着すると共に、これらのバー材に少なくとも1つ以上の連結部材をスライド自在に装着し、更に当該連結部材に対し前記脚部材をもう一方のバー材に向けて回動自在にヒンジ連結する構成を採用した。
【0008】
また本発明では、上記脚部材の長さが上記一対のバー材の間隔の半分よりも大きい場合でも、脚部材の折り畳み時に対向する脚部材同士を干渉させずに折り畳むことができる。
【0009】
また上記脚部材を天板部の四隅に設けると共に、上記天板部の対角位置に配置される一組の脚部材のみを上記スライド自在な連結部材にヒンジ連結することで、より簡易な構造で脚付き家具を構成できる。
【0010】
また上記バー材を角筒から形成すると共に、当該バー材の底面に、前記連結部材が装着されるガイド孔を並行に複数列形成することで、脚部材をガタツキなくスムーズにスライドさせることができる。
【0011】
また上記脚部材を角筒から形成して側面に固定用ピン孔を形成すると共に、当該脚部材を、挿通用ピン孔を側壁に備えたL型またはコの字型の連結部材にヒンジ連結して、ロックピンを上記挿通用ピン孔を通して固定用ピン孔に取着することで、上記脚部材を起立状態または折り畳み状態で固定できる。
【0012】
また上記天板部は、屋内または屋外用の家具の天板として構成できるが、特にテーブルまたはベンチ用天板として構成するのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の脚付き家具は、天板のスノコ板を連結するバー材に対し、連結部材を介して折り畳み式の脚部材をスライド自在に装着して構成しているため、脚部材の長さが大きい場合でも脚部材の折り畳み時に対向する脚部材の一方をバー材の長さ方向にズラして脚部材同士が干渉しないように折り畳むことができる。しかも、本発明の脚付き家具は、スノコ板を連結するバー材をスライドガイドとして利用しているため、少ない部品数で構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第一実施形態における脚部材を折り畳んだ状態の脚付き家具を表す底面図及び正面図である。
図2】本発明の第一実施形態における脚部材と天板部の連結構造を表す拡大断面図である。
図3】本発明の第一実施形態における脚部材を起立させた状態の脚付き家具を表す正面図及び側面図である。
図4】本発明の第一実施形態における脚部材を起立させた状態の脚付き家具を表す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
『第一実施形態』
本発明の第一実施形態を図1図4基づいて説明する。なお図中、符号Fで指示するものは、脚付き家具であり、符号1で指示するものは、天板部である。また符号2で指示するものは、脚部材であり、符号3で指示するものは、連結部材である。また符号4で指示するものは、丁番であり、符号Pで指示するものは、ロックピンである。
【0016】
「脚付き家具の構成」
[1]基本構成について
本実施形態の脚付き家具Fの基本構成について説明する。本実施形態では、図1(a)(b)に示すように複数のスノコ板11をスノコ板11の幅方向に並べて天板部1をスノコ状に構成すると共に、この天板部1の下面側に折り畳み式の脚部材2を設けて脚付き家具Fを構成している。また天板部1は、スノコ板11の下面側に一対の直線型のバー材12を所定間隔で平行に、かつ、複数のスノコ板11をかけ渡すように取着して、幅方向に並んだ複数のスノコ板11を連結一体化している。
【0017】
また上記折り畳み式の脚部材2は、図1(a)(b)および図2に示すように上記バー材12に取着した連結部材3に丁番4を介してヒンジ連結することで、各脚部材2がもう一方のバー材2に向けて回動自在となるように構成している。そして、上記バー材12の両側に取り付けられた2つの連結部材3のうち、1つの連結部材3をバー材12の長さ方向にスライド自在に装着することで、図1(a)に示すように対角位置の一組の脚部材2をバー材12の長さ方向の内側にズラした状態で互い違いに折り畳めるようにしている。
【0018】
これにより、左右両側の脚部材2同士を干渉させずに脚付き家具Fの脚部材2を折り畳んで収納・保管することが可能となる。一方、折り畳んだ脚付き家具Fを使用する際には、天板部1の四隅の脚部材2をそれぞれ起立させると共に、上記スライド自在な連結部材3をバー材12の長さ方向の外側にそれぞれ移動させることで、図3(a)(b)及び図4に示すような使用形態に変化させることができる。
【0019】
なお上記の脚部材2を起立させる際、図1(a)に示すように対角位置の一組の連結部材3のみをスライド自在に構成し、かつ、連結部材3底面に設けられたスライド部材31をバー材12に締結して連結部材3の位置を固定する場合には、先にスライド不可の連結部材3にヒンジ連結された脚部材2を起立させた後、スライド自在な連結部材3を移動させて固定し、その後、スライド自在な連結部材3にヒンジ連結された脚部材2を起立させる。脚部材2を折り畳む際には逆の手順で行う。
【0020】
[2]天板について
[2-1]スノコ板の材料
次に上記脚付き家具Fの各構成要素について説明する。まず上記天板部1のスノコ板11の材質に関しては、本実施形態では木質プラスチック製の板材を使用しているが、屋外また屋内の家具の天板に使用される一般的な材料であれば、その他のプラスチック材料(例えば、ポリプロピレンやABS樹脂、塩化ビニル樹脂等を単体または組み合わせたもの)、木材または金属材料(例えば、アルミニウムやステンレス等)、複合材料などを使用することもでき、特に限定されない。
【0021】
[2-2]スノコ板の形状・配置
上記スノコ板11の形状に関しては、板材だけでなく角棒や丸棒、角パイプ、丸パイプ等を使用することもできる。上記スノコ板11の寸法(幅・長さ・厚さ)に関しても、脚付き家具Fの用途やスノコ板11の材質に応じて適宜変更することができる。上記スノコ板11の数についても、本実施形態では6枚のスノコ板11を並べて構成しているが、2枚~5枚、または7枚以上のスノコ板11を並べて構成することもできる。本実施形態では、天板部1をテーブル用として構成しているが、その他の脚付き家具F(例えばベンチや棚、置き台、プランター等)の天板として構成することもできる。
【0022】
また本実施形態では、長さ方向の向きを揃えて並べたスノコ板11のみで天板部1を構成しているが、天板部1の外周に外枠を設けてこの外枠の内側にスノコ板11を並べて構成することもできる。また上記スノコ板11の配置に関しても、本実施形態では小さな隙間を空けてスノコ板11を並べているが、隣り合うスノコ板11同士の間に大きな隙間を空けて並べることもでき、また隙間を空けずに並べることもできる。スノコ板11同士の間に隙間を空けない場合には、さね部(凸条部)やほぞ部(凹溝部)で連結することもできる。また本実施形態では、1種類のスノコ板11から構成しているが、幅寸法や材質、断面形状が異なる複数種類のスノコ板11を並べて構成することもできる。
【0023】
[2-3]バー材の材料および形状
上記天板部1のバー材12の材質に関しては、本実施形態ではアルミ製の角筒を使用しているが、所定の剛性を有する材料であればよく、例えば、その他の金属材料(例えば、ステンレスや鉄等)やプラスチック材料、複合材料(繊維強化プラスチック等)などを使用することもできる。また上記バー材2の形状に関しても、直線型の板状または棒状の形態であれば特に限定されない。また本実施形態では、天板部1に2本のバー材12を使用しているが、1本のバー材12を複数のパーツに分割して構成することもできる。その場合、本明細書中においては直線上に並んだ複数のパーツを1本のバー材12と見做す。
【0024】
[2-4]バー材の取り付け構造
また本実施形態では、上記バー材12の底面側に所定間隔で挿通孔を形成して、この挿通孔からバー材12を各スノコ板11にボルト留めして取り付けているが、スノコ板11に対するバー材12の取り付けはビス留めや釘留め、接着や溶接、凹凸嵌合等により行うこともできる。また上記バー材12の配置に関しても、本実施形態では、スノコ板11の長さ方向(正面図における左右)の両側に配置しているが、バー材12の間隔は適宜変更することができ、またスノコ板11が長い場合には左右中間位置にバー材12のみを設けることもできる。
【0025】
[2-4]バー材のガイド孔
本実施形態では、図1(a)に示すように上記バー材12の底面に、連結部材3を装着するための長孔状のガイド孔12aを並行に複数列形成し、これらのガイド孔12aに図2に示すようにスライド部材31(ボルト・ナット)を締結して連結部材3を装着している。またスライド部材31のボルト・ナットを緩めることで連結部材3をガイド孔12aに沿ってスライドさせることができる。これにより上記連結部材3及び脚部材2をガタツキなくスムーズにスライドさせることができる。
【0026】
上記バー材12のガイド孔12aの数については、本実施形態は図1(a)に示すように2列形成しているが、1列のみまたは3列以上形成することもできる。また上記バー材12のガイド孔12aに関しては、連結部材3のスライド部材31に応じて適宜変更することができ、例えば、バー材12の底面にチャンネル型のガイドレールを別個取り付けたり、バー材12の底面に凸型のガイドレールを別個取り付けて凹溝を備えたスライド部材31を装着したりすることもできる。
【0027】
また本実施形態では、図1(a)に示すように1本のバー材12の長さ方向の片側にのみガイド孔12aを形成しているが、バー材12の長さ方向の両側にガイド孔12aを形成することもでき、その場合には、天板部1に取り付けられる四隅の脚部材2及び連結部材3を全てバー材12に沿ってスライド自在に構成することができる。また天板部1の寸法が大きい場合など、1本のバー材12に3つ以上の脚部材2を取り付ける場合には、バー材12の長さ方向の中間部位にガイド孔12aを形成することもできる。
【0028】
[3]脚部材について
[3-1]脚部材の材料および形状
上記脚部材2の材料については、本実施形態ではアルミ製の角筒を使用しているが、所定の剛性を有する材料であればよく、例えば、その他の金属材料(例えば、ステンレスや鉄等)やプラスチック材料、複合材料(繊維強化プラスチック等)などを使用することもできる。また脚部材2の形状に関しても、角筒以外の角棒や丸棒、丸筒でもよく、また角柱形状や円柱形状以外の角錐形状や円錐形状、湾曲形状を採用することもできる。また脚部材2の接地部にゴム部材やキャスター等を付設することもできる。
【0029】
上記脚部材2の長さについては、本実施形態では図1(a)に示すように脚部材2の長さが一対のバー材12の間隔の半分よりも大きくなるようにしている。そのため、脚部材2を起立させた図3(a)(b)及び図4に示す状態で、そのまま脚部材2を折り畳むと異なるバー材11に取り付けられた脚部材2・2同士が干渉してしまう。本実施形態では、脚部材2の位置をズラして図1(a)(b)のように折り畳むことができるため、対向する脚部材2・2同士を干渉させずに折り畳むことができる。
【0030】
また本実施形態では、図2に示すように、上記脚部材2の外側の側面(正面図における前側の脚部材2の前面、後側の脚部材2の後面)にロックピンを装着するための固定用ピン孔21を1つずつ形成している。ロックピンについては後述するが、これらの固定用ピン孔21は脚部材2の両側の側面にそれぞれ形成することもでき、またロックピンを使用しない場合には省略することもできる。
【0031】
[3-2]脚部材の数及び配置
本実施形態では、上記脚部材2を天板部1の四隅に取り付けているが、脚部材2の数は天板部1の寸法や脚部材2の強度に応じて6本以上使用することもできる。また脚部材2を6本以上使用する場合には、天板部1の左右方向または前後方向の中間位置に脚部材2を取り付けることができる。
【0032】
[4]連結部材について
[4-1]連結部材の材料及び形状
上記連結部材3に関しては、本実施形態ではアルミ製の断面コの字型の金具を使用しているが、バー材12への取り付け部および丁番4の取り付け部を有する形状であれば特に限定されず、例えば片側に側壁を有する断面L型の金具や三方に側壁を有する金具などを使用することができる。ロックピンPを使用しない場合には、側壁を持たない金具を使用することもできる。また連結部材3の材料に関しても、その他の金属材料(例えば、ステンレスや鉄等)やプラスチック材料、複合材料(繊維強化プラスチック等)などを使用することができる。
【0033】
また本実施形態では、図1(b)及び図3(a)に示すように、上記連結部材3の外側の側面(正面図における前側の連結部材3の前面、後側の連結部材3の後面)にロックピンPを装着するための挿通用ピン孔32を2つずつ形成している。この挿通用ピン孔32は、脚部材2を折り畳んだ状態で固定用ピン孔21に連通する位置、および脚部材2を起立させた状態で固定用ピン孔21に連通する位置にそれぞれ設けている。これにより図1(a)(b)に示すように脚部材2を折り畳んだ状態、または図3(a)(b)に示すように脚部材2を起立させた状態でロックピンPを挿通用ピン孔32から固定用ピン孔21に取着することで、上記脚部材を折り畳み状態または起立状態で固定できる。ロックピンPについては、本実施形態では脚部材2の片側にのみ取着しているが両側に取着することもできる。
【0034】
[4-2]連結部材の取り付け構造およびスライド部材
上記連結部材3のバー材12に対する取り付けに関しては、本実施形態では図1(a)に示すようにバー材12の底面にスライド不可の連結部材3をビス留めして取着しているが、スライド不可の連結部材3の取り付け方法としては、釘留め、接着や溶接、凹凸嵌合等により行うこともできる。またスライド自在な連結部材3に関しては、本実施形態では図1(a)に示すようにスライド部材31(ボルト・ナット)を用いてバー材12の底面に取着しているが、スライド部材31はバー材12に装着された状態で摺動可能なものであれば、ボルト・ナット以外のものを使用することもできる。
【0035】
また本実施形態では、上記スライド部材31であるボルト・ナットをバー材12の二列のガイド孔12aに対してそれぞれ二つずつ使用しているが、使用するスライド部材31の数も適宜変更できる。なお上記スライド部材31および連結部材3のビス留め部は、図4に示すように脚部材2を起立させた状態で角筒の内側に収まるように配置されているため、脚部材2と干渉することはない。
【0036】
[5]丁番について
上記丁番4については、図2及び図4に示すように、本実施形態では、上記連結部材3における脚部材2の折り畳み方向の端部(正面図における左右方向の内側)に付設している。具体的には、連結部材3である金具をバー材12から突き出した状態で取り付け、この突き出した部位に丁番4のヒンジ片を取着している。また丁番4のもう一方のヒンジ片は脚部材2の側面に固定している。これにより脚部材2が連結部材3にヒンジ連結されるため、脚部材2が折り畳み自在となる。
【0037】
なお上記丁番4に関しては、脚部材2の形状等に応じて一つの脚部材2に複数個並べて使用することもできる。また本実施形態では、丁番4を使用して上記脚部材2と連結部材3をヒンジ連結しているが、脚部材2の基部にオス型またはメス型の凸部を設けてこの凸部を連結部材3のメス型またはオス型の凸部に枢支することで丁番4を使用せずに両者をヒンジ連結することもできる。
【符号の説明】
【0038】
1 天板部
11 スノコ板
12 バー材
12a ガイド孔
2 脚部材
21 固定用ピン孔
3 連結部材
31 スライド部材
32 挿通用ピン孔
4 丁番
P ロックピン
図1
図2
図3
図4