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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150897
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】電力管理装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/38 20060101AFI20231005BHJP
   H02J 3/00 20060101ALI20231005BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20231005BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20231005BHJP
【FI】
H02J3/38 110
H02J3/38 170
H02J3/00 130
H02J13/00 311R
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060236
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 睦月
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
5L049
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AB05
5G064AC05
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB12
5G064DA03
5G064DA05
5G066AA02
5G066AA05
5G066AA09
5G066AE09
5G066HA15
5G066HB06
5G066HB07
5G066HB09
5G066JA01
5G066JB03
5G066KA06
5G066KB01
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】デマンドレスポンスに応じて各需要家が所有する分散型電源の電力供給量を適切に管理する。
【解決手段】電力管理装置は、複数の需要家が所有する複数の分散型電源から電力系統への電力の供給を管理するものであり、複数の需要家全体における総電力使用量を予測する予測部と、デマンドレスポンスに応じた電力の要求量と総電力使用量とに基づいて複数の分散型電源全体で必要な総必要電力量を算出し、複数の分散型電源がそれぞれ出力可能な最大電力量を超えない範囲内で総必要電力量を複数の分散型電源に対して分配することにより複数の分散型電源からそれぞれ出力すべき目標電力量を設定する設定部と、目標電力量を対応する分散型電源の制御装置に出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の需要家が所有する複数の分散型電源から電力系統への電力の供給を管理する電力管理装置であって、
複数の需要家全体における総電力使用量を予測する予測部と、
デマンドレスポンスに応じた電力の要求量と前記総電力使用量とに基づいて複数の分散型電源全体で必要な総必要電力量を算出し、該複数の分散型電源がそれぞれ出力可能な最大電力量を超えない範囲内で前記総必要電力量を該複数の分散型電源に対して分配することにより該複数の分散型電源からそれぞれ出力すべき目標電力量を設定する設定部と、
前記設定部により設定された目標電力量を対応する分散型電源の制御装置に出力する出力部と、
を備える電力管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力管理装置であって、
前記設定部は、前記デマンドレスポンスが需要量を減らす要求である場合、前記総電力使用量に前記要求量を加えて前記総必要電力量を算出する、
電力管理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電力管理装置であって、
前記設定部は、前記デマンドレスポンスが需要量を増やす要求である場合、前記総電力使用量から前記要求量を減じて前記総必要電力量を算出する、
電力管理装置。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の電力管理装置であって、
前記設定部は、前記総必要電力量を複数の分散型電源に均等分配して得られる分配電力量を該複数の分散型電源のそれぞれの前記目標電力量に設定し、前記複数の分散型電源のうちいずれかの分散型電源において前記分配電力量が前記最大電力量を超える場合には、該当する分散型電源の前記目標電力量に該分散型電源の最大電力量を設定すると共に前記総必要電力量から前記目標電力量を設定した設定済みの電力量の合算値を減じた残りの必要電力量を残りの分散型電源で再分配して得られる分配電力量を前記残りの分散型電源のそれぞれの前記目標電力量に設定する、
電力管理装置。
【請求項5】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の電力管理装置であって、
前記複数の分散型電源は、発電量が大きいほど発電効率が高いものであり、
前記設定部は、前記複数の分散型電源のうち前記最大電力量が大きいものから優先して前記最大電力量まで前記総必要電力量を分配することにより前記複数の分散型電源のそれぞれの前記目標電力量を設定する、
電力管理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5いずれか1項に記載の電力管理装置であって、
前記設定部は、前記デマンドレスポンスが実行されると、前記複数の分散型電源からそれぞれ出力されている電力量を含む実績値を取得し、取得した実績値に基づいて前記デマンドレスポンスの実績量が前記デマンドレスポンスの要求量と一致するようにフィードバック指令を設定して対応する分散型電源の制御装置に出力する、
電力管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、電力管理装置について開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、電力系統全体の需要予測値を算出すると共に電力系統全体の供給計画値を算出し、需要予測値と供給計画値との差分を、配電系統に設けられた制御対象(需要家が所有する機器)に対してコスト最適化手法に基づいて分配し、得られた分配量に基づく制御量を制御対象に出力する電力系統の制御システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、分散型電源をそれぞれ備える複数の需要家施設を対象として電力管理を行なう電力管理装置において、複数の需要家施設の分散型電源からそれぞれ出力される逆潮流量が均一となるように制御するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この電力管理装置では、逆潮流により需要家施設に対応する需要家が享受する利益の偏りを抑制することで、逆潮流に関する需要家間での利益についての不公平性を抑制することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-143835号公報
【特許文献2】特開2018-7364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デマンドレスポンスに応じて複数の需要家がそれぞれ所有する分散型電源の電力供給量を適切に制御するには、デマンドレスポンス実行時における各需要家の電力使用量や各分散型電源の電力の供給上限量を事前に予測した上で、電力供給可能な(余剰電力をもつ)分散型電源を選択したり、分散型電源ごとに適切な電力供給量を設定して指示したりする必要がある。しかし、需要家ごとに電力使用量を高精度に予測することは困難であるため、電力供給可能な分散型電源を適切に選択したり、分散型電源ごとに目標とする電力供給量を適切に算出したりするための新たな手法が求められていた。
【0006】
本開示の電力管理装置は、デマンドレスポンスに応じて各需要家が所有する分散型電源の電力供給量を適切に管理することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の電力管理装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本開示の電力管理装置は、
複数の需要家が所有する複数の分散型電源から電力系統への電力の供給を管理する電力管理装置であって、
複数の需要家全体における総電力使用量を予測する予測部と、
デマンドレスポンスに応じた電力の要求量と前記総電力使用量とに基づいて複数の分散型電源全体で必要な総必要電力量を算出し、該複数の分散型電源がそれぞれ出力可能な最大電力量を超えない範囲内で前記総必要電力量を該複数の分散型電源に対して分配することにより該複数の分散型電源からそれぞれ出力すべき目標電力量を設定する設定部と、
前記設定部により設定された目標電力量を対応する分散型電源の制御装置に出力する出力部と、
を備えることを要旨とする。
【0009】
需要家の電力使用量は、複数の需要家に対して個別に予測する場合に比して、複数の需要家全体(需要家群)の総電力使用量を予測する方が実際値とのバラツキを少なくすることができ、需要家群の電力使用量が予測通りであれば目標の電力量を適正につくり出すことができる。これは、需要家群の総電力使用量が予測通りであれば、ある需要家の電力使用量が大きくても別のある需要家がその分、小さくなり、群としての電力使用量は変化しないためである。したがって、需要家群の総電力使用量を予測し、電力の要求供給量と総電力使用量とに基づいて複数の分散型電源全体で必要な総必要電力量を算出した上で、総必要電力量を複数の分散型電源に対して分配することで、デマンドレスポンスに対して適切に対応することができる。
【0010】
こうした本開示の電力管理装置において、前記設定部は、前記デマンドレスポンスが需要量を減らす要求(いわゆる下げDR)である場合、前記総電力使用量に前記要求量を加えて前記総必要電力量を算出してもよい。こうすれば、需要量を減らす要求に対して適切に対応することができる。
【0011】
また、本開示の電力管理装置において、前記設定部は、前記デマンドレスポンスが需要量を増やす要求(いわゆる上げDR)である場合、前記総電力使用量から前記要求量を減じて前記総必要電力量を算出してもよい。こうすれば、需要量を増やす要求に対して適切に対応することができる。
【0012】
さらに、本開示の電力管理装置において、前記設定部は、前記総必要電力量を複数の分散型電源に均等分配して得られる分配電力量を該複数の分散型電源のそれぞれの前記目標電力量に設定し、前記複数の分散型電源のうちいずれかの分散型電源において前記分配電力量が前記最大電力量を超える場合には、該当する分散型電源の前記目標電力量に該分散型電源の最大電力量を設定すると共に前記総必要電力量から前記目標電力量を設定した設定済みの電力量の合算値を減じた残りの必要電力量を残りの分散型電源で再分配して得られる分配電力量を前記残りの分散型電源のそれぞれの前記目標電力量に設定してもよい。こうすれば、複数の需要家間で売電に係る利益に対する公平性を担保することができる。
【0013】
あるいは、本開示の電力管理装置において、前記複数の分散型電源は、発電量が大きいほど発電効率が高いものであり、前記設定部は、前記複数の分散型電源のうち前記最大電力量が大きいものから優先して前記最大電力量まで前記総必要電力量を分配することにより前記複数の分散型電源のそれぞれの前記目標電力量を設定してもよい。こうすれば、複数の分散型電源全体から見た経済的なメリットを最大化することが可能となる。
【0014】
また、本開示の電力管理装置において、前記設定部は、前記デマンドレスポンスが実行されると、前記複数の分散型電源からそれぞれ出力されている電力量を含む実績値を取得し、取得した実績値に基づいて前記デマンドレスポンスの実績量が前記デマンドレスポンスの要求量と一致するようにフィードバック指令を設定して対応する分散型電源の制御装置に出力してもよい。こうすれば、デマンドレスポンスの要求量により正確に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】アグリゲーションシステムの概略構成図である。
図2】下げDR時発電量管理処理の一例を示すフローチャートである。
図3】発電量計画値設定処理の一例を示すフローチャートである。
図4】下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する様子を示す説明図である。
図5】下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する様子を示す説明図である。
図6】下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する様子を示す説明図である。
図7】下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する様子を示す説明図である。
図8】上げDR時発電量管理処理(前半部分)の一例を示すフローチャートである。
図9】上げDR時発電量管理処理(後半部分)の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、アグリゲーションシステム10の構成の概略を示す構成図である。アグリゲーションシステム10は、住居や事業者等の需要家が所有する分散型電源システムを遠隔制御して電力の需給バランスを調整するものであり、電力事業者が設置する需給管理サーバ11と、需給管理サーバ11と接続されると共にデマンドレスポンス契約を締結した需要家(住居)が所有する分散型電源システムとネットワーク12を介して接続された本実施形態としての電力管理装置20と、を備える。
【0018】
分散型電源システムは、例えば、燃料電池システム30や太陽光発電システム、蓄電池システムなどを挙げることができる。以下、需要家エリアに分散型電源システムとして燃料電池システム30が設置されている場合について説明する。
【0019】
燃料電池システム30は、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電する燃料電池スタックと原料ガス(例えば天然ガスやLPガス等)を水蒸気改質してアノードガスを生成する改質器と改質水を蒸発させて改質器へ供給する蒸発器とを含む燃料電池モジュール31や、改質器へ原燃料ガスを供給するガスポンプ、蒸発器へ改質水を供給する水ポンプ、燃料電池スタックにカソードガスとしてのエアを供給するエアブロワ、燃料電池スタックの出力端子に接続されたパワーコンディショナ(DC/DCコンバータやインバータ)等を備えて構成される。パワーコンディショナの出力端子はリレーを介して電力系統1に接続されており、燃料電池システム30は、電力系統1と連系して住居内の負荷(電化製品)に電力を供給する。また、燃料電池システム30は、電力系統1に対して逆潮流が許容され、燃料電池スタックで発電された電力のうち余剰電力を電力系統1に供給する。
【0020】
燃料電池システム30の制御装置32は、CPUを中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、ROMやRAM、RTC(Real Time Clock)、入出力ポート等を備える。制御装置32には、燃料電池システム30の運転に必要な各種センサ(例えば、燃料電池スタックの温度を検出するための温度センサや原燃料ガスの供給量を検出するための流量センサ等)からの検出信号が入力ポートを介して入力されている。一方、制御装置32からは、燃料電池システム30の運転に必要な各種補機(例えば、ガスポンプや水ポンプ、エアブロワ等)へ駆動信号が出力ポートを介して出力されている。
【0021】
燃料電池システム30の制御装置32は、システムに要求される要求発電量に応じた発電量で燃料電池スタックが発電するように原燃料ガス、改質水およびエアの供給量を制御する。原燃料ガスの供給量の制御は、要求発電量に基づいて電流指令を設定し、設定した電流指令に応じた電流が燃料電池スタックから出力されると共に燃料利用率Ufが目標利用率に一致するように目標ガス流量を設定し、流量センサにより検出されるガス流量が設定した目標ガス流量に一致するようにガスポンプを制御することにより行なわれる。なお、燃料利用率Ufは、アノードに供給したアノードガスの量に対する発電に利用されたアノードガスの量の割合(%)である。改質水の供給量の制御は、改質器23におけるスチームカーボン比SCが目標比に一致するように上記目標ガス流量に基づいて目標改質水流量を設定し、設定した目標改質水流量の改質水が供給されるよう水ポンプを制御することにより行なわれる。なお、スチームカーボン比SCは、原燃料ガス中の炭化水素に含まれる炭素と水蒸気改質のために添加される水蒸気とのモル比である。エアの供給量の制御は、温度センサにより検出される燃料電池スタックの温度が目標温度に一致するようにフィードバック制御により目標エア流量を設定し、設定した目標エア流量でエアが供給されるようエアブロワを制御することにより行なわれる。
【0022】
需給管理サーバ11は、電力事業者の発電状況や将来の発電計画、現在の天気、将来の天気予報、現在の消費電力量、将来の消費電力予想量などに基づいて電力供給量の不足が見込まれると、電力管理装置20に対して電気の需要量を減らす下げDRの要求を行ない、電力供給量の過多が見込まれると、電力管理装置20に対して電気の需要量を増やす上げDRの要求を行なう。
【0023】
本実施形態の電力管理装置20は、デマンドレスポンス契約を締結した複数の需要家が所有する複数の燃料電池システム30の発電量計画値を作成し、それぞれの燃料電池システム30の発電量(逆潮流量)を管理するものである。この電力管理装置20は、CPU21やROM22,RAM23等を含むコンピュータであり、ネットワークを介して契約に係る複数の燃料電池システム30にそれぞれ通信可能に接続されている。そして、電力管理装置20は、需給管理サーバ11から上述した下げDRや上げDRを受信すると、契約に係る複数の燃料電池システム30に対してそれぞれ発電量計画値を設定し、発電量計画値を含むデマンドレスポンス指令を対応する燃料電池システム30の制御装置32へと送信する。ここで、デマンドレスポンス指令には、発電量計画値の他に、計画を実行すべき実行時間帯(開始時期や終了時期)に関する情報が含まれる。
【0024】
次に、下げDRや上げDRの要求に対して電力管理装置20が各燃料電池システム30の発電量計画値を設定する際の動作について図2図9を用いて説明する。まず、下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する動作について説明し、次に、上げDRの要求に対して発電量計画値を設定する際の動作について説明する。
【0025】
図3は、電力管理装置20のCPU21により実行される下げDR時発電量管理処理の一例を示すフローチャートである。
【0026】
下げDR時発電量管理処理では、電力管理装置20のCPU21は、まず、デマンドレスポンス契約した複数の燃料電池システム30のデマンドレスポンス実行時における最大発電可能量を予測する(ステップS100)。最大発電可能量は、例えば、燃料電池システム30の制御装置32から取得される現在の最大発電可能量を用いることができる。続いて、CPU21は、各燃料電池システム30のデマンドレスポンス実行時における余剰発電量の有無を予測する(ステップS110)。この処理は、デマンドレスポンス実行時における各需要家の電力使用量を予測し、各需要家の所有する燃料電池システム30ごとに、ステップS100で予測した最大発電可能量から対応する電力使用量を減じて余剰発電量を算出し、余剰発電量が閾値(例えば値0)よりも大きいか否かを判定することにより行なわれる。余剰発電量が閾値よりも大きい場合には、余剰発電量が有りと判断され、余剰発電量が閾値以下の場合には、余剰発電量が無しと判断される。デマンドレスポンプ実行時における各需要家の電力使用量の予測は、例えば、各需要家の電力使用量の実績値を時間帯ごとに集計すると共に集計した実績値に基づいて時間帯ごとの電力使用量を機械学習によって予測し、デマンドレスポンスの実行時間帯に対応する時間帯の電力使用量の予測値を取得することにより行なうことができる。
【0027】
そして、CPU21は、契約に係る複数の燃料電池システム30のうち余剰発電量が有る余剰発電量有り群(需要家)のデマンドレスポンス実行時における総電力使用量を予測すると共に(ステップS120)、余剰発電量有り群の総余剰発電量を予測する(ステップS130)。総電力使用量は、ステップS110において予測した各需要家の電力使用量のうち余剰発電量有り群の需要家における電力使用量の総和をとることにより算出することができ、総余剰発電量は、ステップS110において予測した各燃料電池システム30の余剰発電量のうち余剰発電量有り群における余剰発電量の総和をとることにより算出することができる。
【0028】
CPU21は、総余剰発電量を予測すると、余剰発電量有り群の総余剰発電量に一定のマージンを減じることにより余剰発電量有り群全体で許容される発電増加量の上限である下げDR可能量を算出し(ステップS140)、算出した下げDR可能量を需給管理サーバ11へ送信する(ステップS150)。下げDR可能量を受信した需給管理サーバ11は、下げDR可能量を超えないように、下げDR要求量(発電増加の要求量)を設定し、設定した下げDR要求量を電力管理装置20へ送信する。なお、需給管理サーバ11は、下げDR可能量によっては、下げDR要求量を電力管理装置20に送信しない、すなわち下げDRを要求しない場合がある。
【0029】
次に、CPU21は、需給管理サーバ11から下げDR要求量を受理するのを待つ(ステップS160)。CPU21は、下げDR要求量を受理したと判定すると、下げDR要求量を下げDR実行量に設定し(ステップS170)、余剰発電量有り群全体で必要な発電量である総必要発電量を算出する(ステップS180)。総必要発電量は、ステップS120で予測した総電力使用量にステップS170で設定した下げDR実行量を加算することにより算出することができる。
【0030】
CPU21は、総必要発電量を算出すると、総必要発電量を余剰発電量有り群の各燃料電池システム30に分配することによりそれぞれの発電量計画値を設定し(ステップS190)、設定した発電量計画値を対応する燃料電池システム30の制御装置32へ出力する(ステップS200)。発電量計画値を受信した燃料電池システム30は、下げDRの開始により、発電量計画値に基づいて発電するように燃料電池モジュール31を運転制御する。一方、CPU21は、余剰発電量無し群の各燃料電池システム30に対しては発電量計画値は出力しない。余剰発電量無し群の各燃料電池システム30の制御装置32は、負荷(需要家における電力使用量)に追従した発電量となるように燃料電池モジュール31を運転制御する(負荷追従運転)。余剰発電量無しと予測した燃料電池システム30のため、各燃料電池システム30がそれぞれの最大発電可能量にて運転することが予測されるが、予測が外れた場合であっても、負荷追従運転のため、逆潮流を発生させることななく、下げDRの実績値に影響を与えることはない。
【0031】
そして、CPU21は、下げDRが開始されるのを待ち(ステップS210)、下げDRが開始されると、余剰発電量有り群の各燃料電池システム30の制御装置32から発電量の実績値、需要家の電力使用量の実績値、逆潮流量の実績値などを取得し、取得した実績値に基づいて、各燃料電池システム30の最大発電可能量の予測値の更新や、余剰発電量有り群の総電力使用量の予測値の更新、下げDR補填量の算出、総必要発電量の更新などを実施した上で、各燃料電池システム30に分配する発電量を設定し直し、対応する燃料電池システム30の制御装置32に発電指示を行なう(ステップS220)。ここで、下げDR補填量は、下げDRの途中時点の下げDR実績量が、その時点での下げDR要求量に対して少ない場合に、その後の時間において補填すべき発電量である。総必要発電量の更新は、余剰発電量有り群の総電力使用量の更新値に下げDR実行量と下げDR補填量とをそれぞれ加算することにより行なわれる。そして、CPU21は、下げDRの実行時間帯が終了(下げDRが終了)したか否かを判定する(ステップS230)。CPU21は、下げDRの実行時間帯が終了していないと判定すると、ステップS220に戻って処理を繰り返し、下げDRの実行時間帯が終了したと判定すると、これで、下げDR時発電量管理処理を終了する。
【0032】
ここで、ステップS190の処理は、図3に例示する発電量計画値設定処理を実行することにより行なわれる。以下、発電量計画値設定処理の詳細について説明する。
【0033】
発電量計画値設定処理では、CPU21は、まず、発電量基準値を算出する(ステップS300)。発電量基準値は、総必要発電量を余剰発電量有り群の各燃料電池システム30に均等分配したときの1台あたりの発電量であり、総必要発電量を余剰発電量有り群の燃料電池システム30の台数(発電可能台数)で割ることにより算出することができる。続いて、CPU21は、余剰発電量有り群の燃料電池システム30のうち最大発電可能量が発電基準値以下の燃料電池システム30が存在するか否かを判定する(ステップS310)。
【0034】
CPU21は、ステップS310において、最大発電可能量が発電基準値以下の燃料電池システム30が存在しないと判定すると、総必要発電量を余剰発電量有り群の各燃料電池システム30に均等分配することにより各燃料電池システム30の発電量計画値を設定して(ステップS320)、発電量計画値設定処理を終了する。このように、余剰発電量有り群の各燃料電池システム30に対して総必要発電量を均等分配することで、各需要家の売電に係る収益を均等にすることができるため、需要家間の公平性を担保することができる。
【0035】
CPU21は、ステップS310において、最大発電可能量が発電基準値以下の燃料電池システム30が存在すると判定すると、該当する燃料電池システム30の発電量計画値をその最大発電可能量に設定する(ステップS330)。続いて、CPU21は、総必要発電量から設定済みの発電量計画値を合算した合算発電量を減じることにより残りの必要発電量である残存必要発電量を算出すると共に(ステップS340)、発電量基準値を再算出する(ステップS350)。発電量基準値の再算出は、残存必要発電量を計画値未設定台数で割ることにより行なわれる。計画値未設定台数は、余剰発電量が有り且つ発電量計画値が未だ設定されていない燃料電池システム30の台数である。したがって、再算出される発電量基準値は、余剰発電量が有り且つ発電量計画値が未だ設定されていない複数の燃料電池システム30で残存必要発電量を均等分配したときの1台あたりの発電量となる。そして、CPU21は、発電量計画値が未だ設定されていない余剰発電量有り群の燃料電池システム30のうち最大発電可能量が発電基準値以下の燃料電池システム30が存在するか否かを判定する(ステップS360)。
【0036】
CPU21は、ステップS360において、最大発電可能量が発電基準値以下の燃料電池システム30が存在すると判定すると、該当する燃料電池システム30の発電量計画値をその最大発電可能量に設定して(ステップS370)、ステップS340に戻って処理を繰り返す。CPU21は、ステップS360において、最大発電可能量が発電基準値以下の燃料電池システム30が存在しないと判定すると、発電量基準値に相当する発電量を発電量計画値が未だ設定されていない残り燃料電池システム30の発電量計画値に設定して(ステップS380)、発電量計画値設定処理を終了する。
【0037】
図4図6は、下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する様子を示す説明図である。いま、図示するように、余剰発電量有り群の燃料電池システム30として、最大発電可能量が700Wの燃料電池システム30が計20台あり、最大発電可能量が600Wの燃料電池システム30が計2台あり、最大発電可能量が500Wの燃料電池システム30が計3台あり、最大発電可能量が400Wの燃料電池システム30が計1台あり、最大発電可能量が200Wの燃料電池システム30が計5台あり、余剰発電量無し群の燃料電池システム30が計4台あり、下げDRに基づく総必要発電量が15kW(15000W)である場合を考える。この場合、余剰発電量有り群の燃料電池システム30は計31台であるから、発電量基準値は、約484W(=15000W/31台)となる。余剰発電量有り群の燃料電池システム30のうち最大発電可能量が400Wのものと200Wのものは、最大発電可能量が発電量基準値以下であるから、それぞれの発電量計画値には、それぞれの最大発電可能量である400Wと200Wが設定される(図4参照)。
【0038】
最大発電可能量が400W,200Wの燃料電池システム30のそれぞれの発電量計画値が設定されると、総必要発電量15000Wから設定済みの発電量の合算値1400W(=400W×1台+200W×5台)を減じた残存必要発電量は13600Wとなり、発電量計画値を未だ設定していない燃料電池システム30の台数(計画値未設定台数)は25台となる。このため、再算出される発電量基準値は約544W(=13600W/25台)となる。余剰発電量が有り且つ発電量計画値が未設定の燃料電池システム30のうち最大発電可能量が500Wのものは、最大発電可能量が発電量基準値以下であるから、その発電量計画値には、最大発電可能量である500Wが設定される(図5参照)。
【0039】
最大発電可能量が500Wの燃料電池システム30の発電量計画値が設定されると、総必要発電量15000Wから設定済みの発電量の合算値2900W(=500W×3台+400W×1台+200W×5台)を減じた残存必要発電量は12100Wとなり、発電量計画値を未だ設定していない燃料電池システム30の台数(計画値未設定台数)は22台となる。このため、再算出される発電量基準値は550W(=12100W/22台)となる。余剰発電量が有り且つ発電量計画値が未設定の燃料電池システム30の最大発電可能量(600W,700W)は、いずれも、発電量基準値よりも大きいため、残存必要発電量は、残りの余剰発電量有り群の燃料電池システム30で均等分配され、発電量計画値には、発電量基準値である550Wが設定される(図6参照)。
【0040】
ここで、上述した実施形態では、余剰発電量有り群の複数の燃料電池システム30に対してそれぞれの最大発電可能量の範囲内で総必要発電量を均等分配するものとしたが、最大発電可能量が高いものから順に総必要発電量を最大発電可能量まで分配するようにしてもよい。図7は、他の実施形態において、下げDRの要求に対して発電量計画値を設定する様子を示す説明図である。上述した図4と同様の状況において、まず、最大発電可能量が最も高い700Wの燃料電池システム30に対して、15000Wの総必要発電量を最大発電可能量まで分配する。すなわち、最大発電可能量が700Wの燃料電池システム30の発電量計画値に700Wを設定する。この結果、総必要発電量から設定済みの発電量の合算値14000W(=700W×20台)を減じた残存必要発電量は、1000Wとなる。このため、次に最大発電可能量が高い600Wの燃料電池システム30に対して、1000Wの残存必要発電量を最大発電可能量まで順次分配する。すなわち、最大発電可能量が600Wの燃料電池システム30のうち1台の発電量計画値に600Wを設定し、もう1台の発電量計画値に400Wを設定する。燃料電池システム30においては、負荷に応じて出力を変動させるよりも、常時、定格出力で運転した方が発電効率が高く、且つ、出力(発電量)が大きいほど発電効率が高くなるため、最大発電可能量が高いものから順に総必要発電量を最大発電可能量まで分配することで、群全体としての経済的なメリットを最大化することができる。
【0041】
次に、上げDR時発電量管理処理について説明する。図8および図9は、上げDR時発電量管理処理の一例を示すフローチャートである。
【0042】
上げDR時発電量管理処理では、電力管理装置20のCPU21は、まず、下げDR時発電量管理処理のステップS100~S120と同様に、デマンドレスポンス契約した複数の燃料電池システム30のデマンドレスポンス実行時における最大発電可能量と余剰発電量の有無とを予測すると共に余剰発電量が有る余剰発電量有り群(を所有する需要家)のデマンドレスポンス実行時における総電力使用量を予測する(ステップS400~S420)。そして、CPU21は、群(余剰発電量有り群と余剰発電量無し群の双方)全体で許容される発電抑制量の上限である総発電抑制可能量を予測する(ステップS430)。上げDRでは、上げDRの要求に対して燃料電池システム30の発電量を抑制することとなるが、燃料電池システム30の発電量は、0Wまで抑制することが可能である。このため、総発電抑制可能量の予測は、群の発電量予測値を総発電抑制可能量とすることにより行なうことができる。ここで、群の発電量予測値は、余剰発電量有り群の発電量予測値と余剰発電量無し群の発電量予測値との和により算出することができる。デマンドレスポンス以外の時間帯においては各燃料電池システム30は負荷の使用電力量に追従して発電(負荷追従運転)するため、余剰発電量有り群の発電量予測値は、余剰発電量有り群の使用電力量予測値の総和を余剰発電量有り群の発電量予測値とすることにより予測することができる。一方、余剰発電量が無い燃料電池システム30においてはその発電量が最大発電可能量と一致するため、余剰発電量無し群の発電量予測値は、余剰発電量無し群の最大発電可能量の総和を余剰発電量無し群の発電量予測値とすることにより予測することができる。
【0043】
CPU21は、総発電抑制可能量を予測すると、総発電抑制可能量に一定のマージンを減じて上げDR可能量を算出し(ステップS440)、算出した上げDR可能量を需給管理サーバ11へ送信する(ステップS450)。上げDR可能量を受信した需給管理サーバ11は、上げDR可能量を超えないように、上げDR要求量(発電抑制の要求量)を設定し、設定した上げDR要求量を電力管理装置20へ送信する。なお、需給管理サーバ11は、上げDR可能量によっては、上げDR要求量を電力管理装置20に送信しない、すなわち上げDRを要求しない場合がある。
【0044】
次に、CPU21は、需給管理サーバ11から上げDR要求量を受理するのを待つ(ステップS460)。CPU21は、上げDR要求量を受理したと判定すると、上げDR要求量を上げDR実行量に設定し(ステップS470)、設定した上げDR実行量を余剰発電量有り群(余剰有り用上げDR実行量)と余剰発電量無し群(余剰無し用上げDR実行量)とに分配する(ステップS480)。上述したように、下げDRでは、下げDR要求量を余剰発電量有り群のみで賄うものとしたが、上げDRでは、上げDR要求量を余剰発電量有り群と余剰発電量無し群の双方で賄うものとする。上げDR実行量の分配は、余剰発電量有り群と余剰発電量無し群とに対して、それぞれの余剰発電量有り群の発電量予測値(使用電力量予測値)の範囲内および余剰発電量無し群の発電量予測値(最大発電可能量)の範囲内で行なう。
【0045】
CPU21は、上げDR要求量を余剰発電量有り群と余剰発電量無し群とに分配すると、余剰発電量有り群の燃料電池システム30全体で必要な発電量である総必要発電量を算出する(ステップS490)。総必要発電量は、ステップS420で予測した総電力使用量からステップS480で分配した余剰有り用上げDR実行量を減算することにより算出することができる。
【0046】
CPU21は、余剰発電量有り群の総必要発電量を算出すると、総必要発電量を余剰発電量有り群の各燃料電池システム30に分配することによりそれぞれの発電量計画値を設定し(ステップS500)、設定した発電量計画値を対応する燃料電池システム30の制御装置32へ出力する(ステップS510)。発電量計画値を受信した燃料電池システム30は、上げDRの開始により、発電量計画値に基づいて発電するように燃料電池モジュール31を運転制御する。なお、ステップS500の処理(発電量の分配)は、上述した下げDR時発電量管理処理と同様に行なうことができるため、その説明は省略する。
【0047】
次に、CPU21は、ステップS480で余剰発電量無し群に分配した余剰無し用上げDR実行量を、それぞれの最大発電可能量の範囲内で余剰発電量無し群の各燃料電池システム30に分配することにより各燃料電池システム30の発電量計画値を設定し(ステップS520)、設定した発電量計画値を対応する燃料電池システム30の制御装置32へ出力する(ステップS530)。余剰無し用上げDR実行量の分配は、例えば、それぞれの最大発電可能量(発電の最大抑制量)の範囲内で余剰発電量無し群の各燃料電池システム30に均等分配することにより行なうことができる。発電量計画値を受信した燃料電池システム30は、上げDRの開始により、発電量計画値に基づいて発電するように燃料電池モジュール31を運転制御する。
【0048】
そして、CPU21は、上げDRが開始されるのを待ち(ステップS540)、上げDRが開始されると、各燃料電池システム30の制御装置32から発電量の実績値、需要家の電力使用量の実績値、買電量の実績値などを取得し、取得した実績値に基づいて、各燃料電池システム30の最大発電可能量の予測値の更新や、余剰発電量有り群の総電力使用量の予測値の更新、上げDR補填量の算出、余剰発電量有り群と余剰発電量無し群のそれぞれへの上げDR実行量の再分配、余剰発電量有り群の総必要発電量の更新などを実施した上で、余剰発電量有り群と余剰発電量無し群の各燃料電池システム30に分配する発電量抑制量を設定し直し、対応する燃料電池システム30の制御装置32に発電指示を行なう(ステップS550)。ここで、上げDR補填量は、上げDRの途中時点の上げDR実績量が、その時点での上げDR要求量に対して少ない場合に、その後の時間において補填すべき発電抑制量であり、上げDR実行量と同様に、余剰発電量有り群(余剰有り用上げDR補填量)と余剰発電量無し群(余剰無し用上げDR補填量)とに分配される。総必要発電量の更新は、余剰発電量有り群の総電力使用量の更新値から余剰有り用上げDR実行量と余剰有り用上げDR補填量とをそれぞれ減算することにより行なわれる。そして、CPU21は、上げDRの実行時間帯が終了(上げDRが終了)したか否かを判定する(ステップS560)。CPU21は、上げDRの実行時間帯が終了していないと判定すると、ステップS550に戻って処理を繰り返し、上げDRの実行時間帯が終了したと判定すると、これで、上げDR時発電量管理処理を終了する。
【0049】
以上説明した本実施形態の電力管理装置20によれば、下げDRや上げDRの要求に対して、デマンドレスポンス契約した複数の需要家の総電力使用量を予測し、予測した総電力使用量と下げDRや上げDRの要求量とに基づいて契約に係る複数の燃料電池システム30(分散型電源)全体で必要な発電量(総必要発電量)を設定し、総必要発電量を当該複数の燃料電池システム30の分配してそれぞれの発電量計画値を設定する。複数の需要家の電力使用量は、複数の需要家に対して個別に予測する場合に比して、全体として予測した方が実際値とのバラツキを少なくすることができ、需要家群の電力使用量が予測通りであれば目標の電力量を適正につくり出すことができる。これは、需要家群の総電力使用量が予測通りであれば、ある需要家の電力使用量が大きくても別のある需要家がその分、小さくなり、群としての電力使用量は変化しないためである。したがって、総電力使用量を予測し、下げDRや上げDRの要求量と総電力使用量とに基づいて全体で必要な総必要電力量を算出した上で、総必要電力量を複数の燃料電池システム30に分配することで、デマンドレスポンスに対して適切に対応することができる。
【0050】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、下げDR時発電量管理処理のステップS100~S130の処理や上げDR時発電量管理処理のステップS400~S430の処理を実行するCPU21が「予測部」に相当し、同発電量管理処理のステップS140~S190の処理やステップS440~S500,S520の処理を実行するCPU21が「設定部」に相当し、同発電量管理処理のステップS200の処理やステップS510,S530の処理を実行するCPU21が「出力部」に相当する。
【0051】
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0052】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、電力管理装置の製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 電力系統、10 アグリゲーションシステム、11 需給管理サーバ、12 ネットワーク、20 電力管理装置、21 CPU、22 ROM、23 RAM、30 燃料電池システム、31 燃料電池モジュール、32 制御装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9