(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150908
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】検知システム
(51)【国際特許分類】
G01V 8/10 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
G01V8/10 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060255
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 裕喜
(72)【発明者】
【氏名】近沢 勇次
【テーマコード(参考)】
2G105
【Fターム(参考)】
2G105AA01
2G105CC01
2G105DD02
2G105EE06
2G105HH08
(57)【要約】
【課題】搬送ラインを通過する車両を適切に撮像することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置1は、搬送ラインを通過する車両100の側面側に設けられており、カメラ11は、センサ12より後方に位置する。また、センサ12の光軸L2がカメラ11の光軸L1より傾いている。情報処理装置1の処理部13は、センサ12により受信された反射信号に基づいてカメラ11を撮像させる。これにより、センサ12の光軸L2がカメラ11の光軸L1より傾いているので、処理部13がセンサ12により受信された反射信号の変化に応じて撮像することで、車両100を撮像することができる。すなわち、情報処理装置1は、搬送ラインを通過する車両100を適切に撮像することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ラインを通過する車両の側面側に設けられる検知システムであって、
信号を送信し、当該信号の反射信号を受信するセンサ部と、
撮像する撮像部と、
前記センサ部および前記撮像部を制御する制御部と、
を備え、
前記撮像部は、前記センサ部より後方に位置し、
前記センサ部の光軸が前記撮像部の光軸より傾いており、
前記制御部は、前記センサ部により受信された反射信号に基づいて撮像部に撮像させる、検知システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記センサ部により受信された反射信号に基づいて車両の通過開始タイミングと、車両の通過終了タイミングを検知し、それぞれのタイミングで前記撮像部に撮像させる、請求項1に記載の検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
検査対象物である車両を撮像する技術がある。例えば、特許文献1では、定まった停止位置(ターンテーブル)における車両を検査のため撮像する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
なお、ターンテーブルでなく、搬送ラインを通過する車両を撮像することも考えられる。そこで、搬送ラインを通過する車両を適切に撮像することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの実施形態によれば、搬送ラインを通過する車両の側面側に設けられる検知システムであって、信号を送信し、当該信号の反射信号を受信するセンサ部と、撮像する撮像部と、センサ部および撮像部を制御する制御部と、を備え、撮像部は、センサ部より後方に位置し、センサ部の光軸が撮像部の光軸より傾いており、制御部は、センサ部により受信された反射信号に基づいて撮像部に撮像させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図2A】
図2Aは、本実施形態に係る搬送ラインを通過する車両の例を示す図である。
【
図2B】
図2Bは、本実施形態に係る通過終了したタイミングで撮像した画像の例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、本実施形態に係る搬送ラインを通過する車両の例を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、本実施形態に係る通過開始したタイミングで撮像した画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本実施形態に係る検知システムである情報処理装置1の機能構成を示すブロック図を
図1に示す。情報処理装置1は、カメラ11と、センサ12と、処理部13と、記憶部14と、出力部15とを備える。カメラ11は、一例として、可視光カメラである。カメラ11は、搬送ラインを通過する車両を撮像する。カメラ11は、撮像した画像信号を処理部13へ出力する。なお、カメラ11は、可視光カメラに限らず、例えば、CCDカメラまたはCMOSカメラであってもよい。また、カメラ11の光軸は、車両の通過方向ほぼと直交する。また、カメラ11は、車両の側方側だけでなく、上方にも配置されてもよい。カメラ11は、撮像部の一例である。
【0008】
センサ12は、光電センサである。センサ12は、超音波等の信号を送信し、当該信号の反射信号を受信する。情報処理装置1は、センサ12が送信する反射信号の波長により、車両が情報処理装置1の前を通過しているか否かを判断することができる。センサ12は、センサ部の一例である。
【0009】
処理部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)として構成され、情報処理装置1の各部の動作を統括的に制御する。すなわち、処理部13は、カメラ11およびセンサ12を制御する。処理部13は、センサ12が受信した反射信号を常時参照し、当該反射信号の変化に基づいて車両の通過開始タイミングと、車両の通過終了タイミングを検知する。処理部13は、車両の通過開始タイミングおよび車両の通過終了タイミングでカメラ11に撮像させる。
【0010】
記憶部14は、メモリまたはストレージのような、情報(データ)を記憶するためのハードウェアにより実現される。出力部15は、処理部13により処理されたデータまたは記憶部14に記憶されたデータ表示出力したり、送信出力したりする。
【0011】
続いて、
図2Aおよび
図2Bを用いて、車両100の後端を撮像する方法を説明する。
図2Aは、搬送ラインを通過する車両100の例である。なお、車両100の前端または後端に検査状況を示す印(例えば、フック)が付いているものとする。2台の車両100が図の左方向から右方向へ車両100が移動しているのとする。情報処理装置1のカメラ11は、センサ12より後方に位置している。また、カメラ11の光軸L1は、車両100の通過方向とほぼ直交している。センサ12の光軸L2は、カメラ11の光軸L1より傾いている。
【0012】
車両100が、センサ12の信号送信方向を通過している間は、信号が車両100に照射されるため、当該信号の反射信号の波長は短くなる。車両100が通過終了すると、センサ12が送信した信号が、車両100に照射しなくなるため、反射信号の波長が長くなる。処理部13は、反射信号の波長の変化を検知することで、車両100が通過終了したことを検知する。処理部13は、通過終了したタイミングでカメラ11に撮像させる。
【0013】
通過終了したタイミングで撮像した画像の例を
図2Bに示す。センサ12の光軸L2がカメラ11の光軸L1より傾いているので、車両100の後端を確実に撮像でき、車両100の後端の領域AR1に上記印の有無を判断することができる。
【0014】
なお、処理部13は、側方のカメラ11の画像と、上方のカメラ画像とを対応付けて記憶部14に登録するようにしてもよい。
【0015】
続いて、
図3Aおよび
図3Bを用いて、車両100の前端を撮像する方法を説明する。
図3Aは、搬送ラインを通過する車両100の例である。2台の車両100が図の左方向から右方向へ車両100が移動しているのとする。
【0016】
車両100が、センサ12の信号送信方向を通過する前は、信号が車両100に照射されないため、当該信号の反射信号の波長は長くなる。車両100が通過開始すると、センサ12が送信した信号が、車両100に照射するため、反射信号の波長が短くなる。処理部13は、反射信号の波長の変化を検知することで、車両100が通過開始したことを検知する。処理部13は、通過終了したタイミングでカメラ11に撮像させる。
【0017】
通過開始したタイミングで撮像した画像の例を
図3Bに示す。センサ12の光軸L2がカメラ11の光軸L1より傾いているので、車両100の前端を確実に撮像でき、車両100の前端の領域AR2に上記印の有無を判断することができる。
【0018】
なお、処理部13は、側方のカメラ11の画像と、上方のカメラ画像とを対応付けて記憶部14に登録するようにしてもよい。これにより、情報処理装置1は、学習用の画像データを収集することができる。
【0019】
上述のように、情報処理装置1は、搬送ラインを通過する車両100の側面側に設けられており、カメラ11は、センサ12より後方に位置する。また、センサ12の光軸L2がカメラ11の光軸L1より傾いている。情報処理装置1の処理部13は、センサ12により受信された反射信号に基づいてカメラ11を撮像させる。
【0020】
これにより、センサ12の光軸L2がカメラ11の光軸L1より傾いているので、処理部13がセンサ12により受信された反射信号の変化に応じて撮像することで、車両100を撮像することができる。すなわち、情報処理装置1は、搬送ラインを通過する車両100を適切に撮像することができる。
【0021】
また、処理部13は、センサ12により受信された反射信号に基づいて車両100の通過開始タイミングと、車両100の通過終了タイミングを検知して、それぞれのタイミングで撮像する。
【0022】
これにより、情報処理装置1は、車両100の前端部分と、車両100の後端部分とを撮像することができる。
【0023】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0024】
1 情報処理装置、11 カメラ、12 センサ、13 処理部、14 記憶部、15 出力部。