(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023150961
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】荷重検出装置
(51)【国際特許分類】
G01L 5/00 20060101AFI20231005BHJP
A63J 5/02 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G01L5/00 101Z
A63J5/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060323
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142022
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一晃
(72)【発明者】
【氏名】辻 祥子
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AB06
2F051AC07
2F051AC09
2F051BA07
(57)【要約】
【課題】シート状の荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行う荷重検出装置を提供する。
【解決手段】荷重検出装置1は、荷重に応じた検出信号を出力するシート状の荷重検出部10と、前記検出信号に基づいて制御信号を生成する制御部20と、前記制御信号に応じた出力動作を行う出力部30と、を備える。前記検出信号は、前記荷重の時間変化及び分布の少なくとも一方に応じた信号である。前記出力動作は、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷重に応じた検出信号を出力するシート状の荷重検出部と、
前記検出信号に基づいて制御信号を生成して出力する制御部と、
前記制御信号に応じた出力動作を行う出力部と、
を備える、荷重検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の荷重検出装置において、
前記検出信号は、前記荷重の時間変化及び分布の少なくとも一方に応じた信号であり、
前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記制御信号を生成して出力する、荷重検出装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の荷重検出装置において、
前記出力動作は、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を含む、荷重検出装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載の荷重検出装置において、
前記制御部は、
前記荷重検出部による検出結果を蓄積する信号蓄積部と、
前記信号蓄積部に蓄積されている前記検出結果が所定の条件を満たした場合に、前記制御信号を生成して出力する信号生成部と、
を有する、
荷重検出装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載の荷重検出装置において、
前記荷重検出部は、
シート状の誘電エラストマと、
前記誘電エラストマを厚み方向に挟み込む一対の電極と、
を有する、
荷重検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の荷重検出装置において、
前記検出信号は、前記荷重検出部から出力される静電容量に関連する値である、
荷重検出装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の荷重検出装置を用いた演出方法であって、
前記荷重検出部が、荷重に応じた検出信号を出力する荷重検出ステップと、
前記制御部が、前記荷重検出ステップで出力された前記検出信号に基づいて制御信号を生成して出力する制御信号生成ステップと、
前記出力部が、前記制御信号生成ステップで前記制御部から出力された前記制御信号に応じた出力動作を行う出力動作ステップと、
を有する、演出方法。
【請求項8】
請求項7に記載の演出方法であって、
前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力し、
前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、前記荷重の大きさに応じた制御信号を生成して出力し、
前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号生成ステップで生成された前記制御信号に基づいて、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重の大きさに応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う、
演出方法。
【請求項9】
請求項7に記載の演出方法であって、
前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力し、
前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、所定時間における荷重変化量に応じた制御信号を生成して出力し、
前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号に基づいて、前記荷重変化量に応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重変化量に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重変化量に応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う、
演出方法。
【請求項10】
請求項7に記載の演出方法であって、
前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の分布に応じた検出信号を出力し、
前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、前記荷重の分布に応じた制御信号を生成して出力し、
前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号に基づいて、前記荷重分布に応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重分布に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重分布に応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う、
演出方法。
【請求項11】
請求項7に記載の演出方法であって、
前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力し、
前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、所定期間内の前記荷重の合計が所定値に達したかどうかに応じて制御信号を生成して出力し、
前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号に基づいて、前記所定期間内の前記荷重の合計が前記所定値に達したかどうかに応じて前記出力動作を大小させる動作、前記所定期間内の前記荷重の合計が前記所定値に達したかどうかに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記所定期間内の前記荷重の合計が前記所定値に達したかどうかに応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う、
演出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の荷重検出部を有する荷重検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート状の荷重検出部を有する荷重検出装置が知られている。このような荷重検出装置として、例えば特許文献1には、弾性を有する誘電層と、その一面側に間隔をあけて配列した複数の第1の配線と、他面側に間隔をあけて配列し、平面視したときの複数の第1の配線と複数の交点を作る複数の第2の配線とを有する荷重分布センサシートが開示されている。前記荷重分布センサシートは、前記第1の配線と接続し、間隔をあけて交点に設けられた複数の第1の電極と、前記第2の配線と接続し、間隔をあけて交点に設けられた複数の第2の電極とを有する。
【0003】
前記荷重分布センサシートにおける前記第1の電極及び前記第2の電極間の静電容量は、荷重分布センサの演算処理部によって荷重分布情報に換算される。なお、前記第1の配線と前記演算処理部とは、第1のリード線によって電気的に接続されている。前記第2の配線と前記演算処理部とは、第2のリード線によって電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような構成を有する荷重分布センサシートは、入力される荷重の分布を検出できる。そのため、前記荷重分布センサシートは、入力される荷重を検出する荷重検出装置の一部として利用可能である。
【0006】
ところで、近年、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、雰囲気を盛り上げる方法の一つとして、観客または参加者の動きに応じて応援やシーンなどを盛り上げる演出が考えられている。このような演出では、観客または参加者の動きに対応させて出力を行う必要があるため、観客または参加者の動きを精度良く検出して、その検出結果に応じた出力を行うことが求められる。
【0007】
そのため、人がシート状の荷重検出部上で動いた際に、前記荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行う荷重検出装置が求められている。
【0008】
本発明の目的は、シート状の荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行う荷重検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る荷重検出装置は、荷重に応じた検出信号を出力するシート状の荷重検出部と、前記検出信号に基づいて制御信号を生成して出力する制御部と、前記制御信号に応じた出力動作を行う出力部と、を備える(第1の構成)。
【0010】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きに応じて前記出力動作を行うことができる。したがって、上述の構成を有する荷重検出装置を用いることにより、応援やシーンなどを盛り上げる演出が可能になる。
【0011】
前記第1の構成において、前記検出信号は、前記荷重の時間変化及び分布の少なくとも一方に応じた信号である。前記制御部は、前記検出信号に基づいて前記制御信号を生成して出力する(第2の構成)。
【0012】
これにより、シート状の荷重検出部によって、荷重の時間変化及び分布の少なくとも一方が検出され、出力部は、前記荷重検出部から出力された検出信号に応じた出力動作を行う。よって、前記出力部は、前記荷重検出部に入力される荷重の時間変化及び分布の少なくとも一方に応じた出力動作が可能である。したがって、上述の構成を有する荷重検出装置を用いることにより、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。
【0013】
前記第1または第2の構成において、前記出力動作は、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を含む(第3の構成)。
【0014】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部による荷重の検出結果に応じて、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を含む出力動作を行うことができる。よって、上述の構成を有する荷重検出装置を用いることにより、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。
【0015】
前記第1から第3の構成のうちいずれか一つの構成において、前記制御部は、前記荷重検出部による検出結果を蓄積する信号蓄積部と、前記信号蓄積部に蓄積されている前記検出結果が所定の条件を満たした場合に、前記制御信号を生成して出力する信号生成部と、を有する(第4の構成)。
【0016】
これにより、出力部は、信号蓄積部に蓄積されている検出結果に応じた出力動作を行うことができる。すなわち、シート状の荷重検出部による一時的な検出結果だけでなく、前記信号蓄積部に蓄積されている検出結果が所定の条件を満たした場合に、前記出力部は、効果的な出力動作を行うことができる。
【0017】
よって、上述の構成を有する荷重検出装置を用いることにより、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。
【0018】
前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、前記荷重検出部は、シート状の誘電エラストマと、前記誘電エラストマを厚み方向に挟み込む一対の電極と、を有する(第5の構成)。
【0019】
これにより、入力される荷重を検出可能なシート状の荷重検出部を構成することができる。よって、前記荷重検出部の検出結果に応じた出力動作を行う荷重検出装置を実現することができる。
【0020】
前記第5の構成において、前記検出信号は、前記荷重検出部から出力される静電容量に関連する値である(第6の構成)。
【0021】
これにより、シート状の荷重検出部の検出結果に応じた出力動作を行う荷重検出装置を実現することができる。
【0022】
本発明の一実施形態に係る演出方法は、請求項1から6のいずれか一つに記載の荷重検出装置を用いた演出方法である。この演出方法は、前記荷重検出部が、荷重に応じた検出信号を出力する荷重検出ステップと、前記制御部が、前記荷重検出ステップで出力された前記検出信号に基づいて制御信号を生成して出力する制御信号生成ステップと、前記出力部が、前記制御信号生成ステップで前記制御部から出力された前記制御信号に応じた出力動作を行う出力動作ステップと、を有する(第1の方法)。
【0023】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きに応じて前記出力動作を行うことができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどを盛り上げる演出が可能になる。
【0024】
前記第1の方法において、前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力する。前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、前記荷重の大きさに応じた制御信号を生成して出力する。前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号生成ステップで生成された前記制御信号に基づいて、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重の大きさに応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う(第2の方法)。
【0025】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部に入力される荷重の大きさに応じて出力動作を大小させる動作、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重の大きさに応じて出力部によって出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きが大きい場合に前記出力動作を大きくしたり、前記出力動作の種類または前記出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の動きが小さい場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0026】
前記第1の方法において、前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力する。前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、所定時間における荷重変化量に応じた制御信号を生成して出力する。前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号に基づいて、前記荷重変化量に応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重変化量に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重変化量に応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う(第3の方法)。
【0027】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部に入力される荷重の所定時間における荷重変化量に応じて、出力動作を大小させる動作、前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きが所定時間で大きい場合に、前記出力動作を大きくしたり、前記出力動作の種類または前記出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の所定時間における動きが小さい場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0028】
前記第1の方法において、前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の分布に応じた検出信号を出力する。前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、前記荷重の分布に応じた制御信号を生成して出力する。前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号に基づいて、前記荷重分布に応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重分布に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重分布に応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う(第4の方法)。
【0029】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部に入力される荷重の分布に応じて、出力動作を大小させる動作、前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きが大きい範囲に対し、前記出力動作を大きくしたり、前記出力動作の種類または前記出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の動きによって検出される荷重の密度が低い場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0030】
前記第1の方法において、前記荷重検出ステップでは、前記荷重検出部は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力する。前記制御信号生成ステップでは、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、所定期間内の前記荷重の合計が所定値に達したかどうかに応じて制御信号を生成して出力する。前記出力動作ステップでは、前記出力部は、前記制御信号に基づいて、前記所定期間内の前記荷重の合計が前記所定値に達したかどうかに応じて前記出力動作を大小させる動作、前記所定期間内の前記荷重の合計が前記所定値に達したかどうかに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記所定期間内の前記荷重の合計が前記所定値に達したかどうかに応じて前記出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う(第5の方法)。
【0031】
これにより、出力部は、シート状の荷重検出部に入力される荷重の所定期間内の合計が所定値に達したかどうかに応じて、出力動作を大小させる動作、前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、出力部によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きによって入力される荷重が前記所定時間内で所定値に達した場合に、前記出力動作を大きくしたり、前記出力動作の種類または前記出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の動きによって検出される荷重の合計が所定時間内に所定値に達しない場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施形態に係る荷重検出装置によれば、荷重に応じた検出信号を出力するシート状の荷重検出部と、前記検出信号に基づいて制御信号を生成する制御部と、前記制御信号に応じた出力動作を行う出力部と、を備える。これにより、前記出力部は、前記荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行うことができる。
【0033】
また、本発明の一実施形態に係る演出方法によれば、前記荷重検出部が、荷重に応じた検出信号を出力する荷重検出ステップと、前記制御部が、前記荷重ステップで出力された前記検出信号に基づいて制御信号を生成して出力する制御信号生成ステップと、前記出力部が、前記制御信号生成ステップで前記制御部から出力された前記制御信号に応じた出力動作を行う出力動作ステップと、を有する。これにより、前記出力部は、前記荷重検出部に入力される荷重に応じた出力動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態1に係る荷重検出装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、荷重検出部の断面構造の一例を示す断面図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る荷重検出装置を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、荷重変化量に応じた制御信号を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態2に係る荷重検出装置の荷重検出部の構成を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態2に係る荷重検出装置を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態3に係る荷重検出装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態3に係る荷重検出装置を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0036】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る荷重検出装置1の概略構成を示す機能ブロック図である。荷重検出装置1は、入力される荷重を検出し、その検出結果に応じた出力動作を行う。荷重検出装置1は、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などで、観客や参加者の動きに応じて出力動作を行うことにより、雰囲気を盛り上げることができる。
【0037】
なお、前記エンターテイメント会場は、例えば、音楽イベント、ゲームイベント、余興イベント、レジャーイベントなどが開催される会場を含む。
【0038】
荷重検出装置1は、シート状の荷重検出部10と、制御部20と、出力部30とを有する。
【0039】
荷重検出部10は、荷重を検出可能なシート状の部材であり、荷重の検出結果を検出信号として出力する。
図2は、荷重検出部10の断面構造の一例を示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態の荷重検出部10は、誘電体であるシート状の誘電エラストマ11に対して厚み方向の両側に電極12が配置されたセンサである。すなわち、本実施形態の荷重検出部10は、誘電エラストマ11を利用したセンサである。
【0040】
荷重検出部10の誘電エラストマ11は、例えばシリコン系またはアクリル系の樹脂材料によって構成されていて、厚み方向に荷重が作用すると、厚み方向に弾性変形を生じる。これにより、荷重検出部10の電極12間の静電容量が変化するため、前記静電容量に応じて荷重検出部10から出力される検出信号も変化する。荷重検出部10の誘電エラストマ11は、荷重検出部10に作用する荷重に応じて厚みが変化する。よって、荷重検出部10から出力される検出信号は、荷重検出部10に作用する荷重によって変化する。
【0041】
荷重検出部10の電極12は、誘電エラストマ11全体を覆う平板状であってもよいし、細長い帯状であってもよい。電極12は、荷重検出部10の厚み方向に入力される荷重を検出可能な構成であれば、どのような構成を有していてもよい。
【0042】
なお、荷重検出部は、荷重を検出可能な構成を有していれば、上述の構成以外のセンサであってもよい。例えば、荷重検出部は、圧電素子などの圧電式センサであってもよい。
【0043】
制御部20は、荷重検出部10から出力される検出信号に基づいて、制御信号を生成する。前記制御信号は、後述する出力部30の出力動作を制御するための信号である。制御部20は、荷重検出部10から出力される検出信号に応じて、生成する前記制御信号を変更する。
【0044】
例えば、制御部20は、荷重検出部10によって大きな荷重の入力や広範囲での荷重の入力が検出された場合には、出力部30に比較的大きな出力動作を行わせるような制御信号を生成する。また、例えば、制御部20は、荷重検出部10によって、連続した荷重入力や複数箇所で荷重入力が検出された場合には、出力部30に連続した出力動作を行わせるような制御信号を生成する。また、例えば、制御部20は、荷重検出部10によって大きい荷重の入力や広範囲での荷重の入力が検出された場合には、出力部30に比較的小さな出力動作を行わせるような制御信号を生成してもよい。また、例えば、制御部20は、荷重検出部10によって小さい荷重の入力や狭い範囲での荷重の入力が検出された場合には、出力部30に比較的小さな出力動作を行わせるような制御信号を生成してもよい。また、例えば、制御部20は、荷重検出部10によって小さい荷重の入力や狭い範囲での荷重の入力が検出された場合には、出力部30に比較的大きな出力動作を行わせるような制御信号を生成してもよい。
【0045】
このように、制御部20が荷重検出部10によって検出された荷重の入力に応じて前記制御信号を生成することにより、荷重検出部10に対する荷重の入力に応じた出力動作を出力部30に行わせることができる。
【0046】
制御部20は、荷重検出部10から出力される検出信号の時系列変化に応じて、前記制御信号を生成してもよい。これにより、荷重検出部10に入力される荷重の変化に応じて、出力部30に出力動作を行わせることができる。よって、例えば、スポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、参加者や観客の動き及び盛り上がりの変化に応じて、出力部30に出力動作を行わせることができる。
【0047】
前記時系列変化に応じた制御信号の生成の一例として、以下のような制御が考えられる。例えば、特定箇所における荷重が一定時間増加し続けている場合に、出力部30における出力の種類を増やす(例えば2点光っていた状態を5点光らせる状態に変更する演出や、光のみの演出を光及び音の演出にするなど)ような制御信号を生成する。詳しくは、荷重検出部10が前記特定箇所における荷重を単位時間ごとに検出して、制御部20が、荷重が一定時間増加し続けていることを検知した場合に、出力部30における出力の種類を増やす等の演出が可能な制御信号を生成する。制御部20は、荷重検出部10によって検出される検出信号が増減した場合に、その増減に合せて、出力部30における出力の種類や大きさなどを変える演出を行うように制御信号を生成してもよい。
【0048】
なお、制御部20は、荷重検出部10から出力される検出信号を増幅して、前記制御信号を生成してもよい。
【0049】
出力部30は、制御部20によって生成された制御信号を用いて、出力動作を行う。出力部30は、例えば荷重検出部10上の人に対して、前記出力動作を行う。出力部30は、荷重検出部10上以外の人(例えば観客など)に対して、前記出力動作を行ってもよい。
【0050】
出力部30は、前記制御信号に基づいて、例えば、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を行う。すなわち、出力部30は、前記制御信号に基づいて、発光してもよいし、音を出力してもよいし、振動を発生してもよいし、テープなどの対象物を飛ばしたり移動させたりしてもよい。
【0051】
出力部30は、例えば、照明装置であってもよいし、発光する山車であってもよい。出力部30は、音声を出力するスピーカーであってもよいし、振動を発生する装置であってもよい。出力部30を構成する機器は、荷重検出装置1が用いられる用途に応じて最適な機器が選定される。
【0052】
以上のような出力部30の出力動作によって、荷重検出部10上の人や、それ以外の人に対して、荷重検出部10によって検出された入力荷重に応じた出力を提示できる。よって、荷重検出装置1が例えばイベント等で用いられた場合に、荷重検出装置1の出力部30の出力動作によって、イベント等の雰囲気、応援やシーンなどを盛り上げることができる。
【0053】
以上より、本実施形態に係る荷重検出装置1は、荷重に応じた検出信号を出力するシート状の荷重検出部10と、前記検出信号に応じた制御信号を生成する制御部20と、前記制御信号に応じた出力動作を行う出力部30と、を備える。
【0054】
これにより、出力部30は、シート状の荷重検出部10に入力される荷重に応じた出力動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、出力部30は、観客または参加者の動きに応じて前記出力動作を行うことができるため、応援やシーンなどを盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の動きが小さい場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0055】
また、本実施形態では、前記検出信号は、前記荷重の時間変化に応じた信号であってもよい。これにより、シート状の荷重検出部10によって、荷重の時間変化が検出され、出力部30は、荷重検出部10から出力された検出信号に応じた出力動作を行う。よって、出力部30は、荷重検出部10に入力される荷重の時間変化に応じた出力動作が可能であり、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。
【0056】
また、本実施形態では、前記出力動作は、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を含む。これにより、出力部30は、シート状の荷重検出部10による荷重の検出結果に応じて、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を含む出力動作を行うことができる。よって、出力部30は、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。
【0057】
また、本実施形態では、荷重検出部10は、シート状の誘電エラストマ11と、誘電エラストマ11を厚み方向に挟み込む一対の電極12と、を有する。
【0058】
これにより、入力される荷重を検出可能なシート状の荷重検出部10を構成することができる。よって、荷重検出部10の検出結果に応じた出力動作を行う荷重検出装置1を実現することができる。
【0059】
また、本実施形態では、前記検出信号は、荷重検出部10から出力される静電容量に関連する値である。これにより、シート状の荷重検出部10の検出結果に応じた出力動作を行う荷重検出装置1を実現することができる。
【0060】
(演出方法)
次に、上述の構成を有する荷重検出装置1を用いた演出方法について、
図3を用いて説明する。
図3は、実施形態1の荷重検出装置1を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【0061】
図3に示すように、前記演出方法では、まず、荷重検出装置1の荷重検出部10が、入力された荷重を検出して、その荷重に応じた検出信号を出力する(ステップSA1)。次に、荷重検出装置1の制御部20が、前記検出信号に基づいて、制御信号を生成して出力する(ステップSA2)。その後、荷重検出装置1の出力部30が、前記制御信号に応じた出力動作を行う(ステップSA3)。
【0062】
これにより、出力部30は、荷重検出部10に入力される荷重に応じた出力動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、出力部30は、観客または参加者の動きに応じて前記出力動作を行うことができる。したがって、荷重検出装置1を用いることにより、応援やシーンなどを盛り上げる演出が可能になる。
【0063】
ここで、ステップSA1が荷重検出ステップに対応し、ステップSA2が制御信号生成ステップに対応し、ステップSA3が出力動作ステップに対応する。
【0064】
一例として、荷重検出部10は、荷重の大きさに応じた検出信号を出力する。制御部20は、前記検出信号に基づいて、前記荷重の大きさに応じた制御信号を生成して出力する。出力部30は、前記制御信号に基づいて、前記荷重の大きさに応じて出力動作を大小させる動作、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重の大きさに応じて出力部30によって出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う。前記対象領域は、例えば、出力部30が、光、音、振動及び対象物の移動に関する動作のうち少なくとも一つの動作を行う領域であり、会場、出力装置などの一部の領域を意味している。
【0065】
これにより、出力部30は、荷重検出部10に入力される荷重の大きさに応じて出力動作を大小させる動作、前記荷重の大きさに応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重の大きさに応じて出力部30によって出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、出力部30は、観客または参加者の動きが大きい場合に前記出力動作を大きくしたり、出力動作の種類または出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の動きが小さい場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0066】
既述のとおり、制御部20は、荷重検出部10から出力される検出信号の時系列変化に応じて、制御信号を生成してもよい。この場合、
図4に示すように、制御部20は、ステップSB2において、ステップSB1で荷重検出部10によって検出された荷重の検出信号を用いて、所定時間における荷重変化量に応じた制御信号を生成して出力する。そして、ステップSB3において、出力部30は、前記制御信号に基づいて、前記荷重変化量に応じて前記出力動作を大小させる動作、前記荷重変化量に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重変化量に応じて出力部30によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う。
【0067】
これにより、出力部30は、荷重検出部10に入力される荷重の所定時間における荷重変化量に応じて出力動作を大小させる動作、前記荷重変化量に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重変化量に応じて出力部30によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、出力部30は、観客または参加者の動きが所定時間で大きい場合に前記出力動作を大きくしたり、出力動作の種類または出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者の所定時間内における動きが小さい場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0068】
<実施形態2>
図5は、実施形態2に係る荷重検出装置の荷重検出部110の構成を示す図である。この実施形態2の荷重検出部110は、複数の帯状の電極112が格子状に配置されている点で実施形態1の荷重検出部10とは異なる。以下で、実施形態1の構成と同様の構成については、実施形態1と同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明を省略する。
【0069】
図5に示すように、荷重検出部110の電極112は、例えば、帯状に形成されている。荷重検出部110では、平面視で、複数の電極112が、誘電エラストマ111に対して横方向及び縦方向にそれぞれ数列並ぶことにより、格子状に配置されている。実施形態1の荷重検出部10と同様、荷重検出部110において、誘電エラストマ111の厚み方向両側に電極112が配置されている。
【0070】
これにより、荷重検出部110は、複数の電極112において静電容量が変化する位置を検出することにより、荷重検出位置を特定することができる。よって、本実施形態の荷重検出部110を有する荷重検出装置によって、入力される荷重の分布を精度良く検出することができる。
【0071】
本実施形態の荷重検出部110を、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などの床に適用することにより、参加者や観客の動きが荷重として荷重検出部110に入力されると、その荷重分布を荷重検出装置によって精度良く検出することができる。
【0072】
これにより、参加者及び観客の動きや盛り上がりを荷重検出装置によって精度良く検出することができ、その動きや盛り上がりに応じた出力動作を出力部30に行わせることができる。また、本実施形態の荷重検出装置によって、荷重検出部110上の人数を容易に把握できる。よって、本実施形態の荷重検出装置によって、参加者や観客の人数を容易に把握することが可能になる。
【0073】
(演出方法)
次に、上述の構成を有する実施形態の荷重検出装置を用いた演出方法について、
図6を用いて説明する。
図6は、実施形態2の荷重検出装置を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【0074】
図6に示すように、前記演出方法では、まず、荷重検出装置の荷重検出部110が、入力された荷重の分布を検出して、その荷重の分布に応じた検出信号を出力する(ステップSC1)。次に、荷重検出装置の制御部20が、前記検出信号に基づいて、前記荷重の分布に応じた制御信号を生成して出力する(ステップSC2)。その後、荷重検出装置の出力部30が、前記制御信号に基づいて、前記荷重の分布において荷重の密度が高い部分に対し、前記出力動作を大小させる動作、前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、出力部30によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う(ステップSC3)。
【0075】
これにより、出力部30は、荷重検出部10に入力される荷重の分布に応じて出力動作を大小させる動作、前記荷重分布に応じて前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、前記荷重分布に応じて出力部30によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きが大きい範囲(荷重密度が高い部分)に対し、前記出力動作を大きくしたり、前記出力動作の種類または前記出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者による荷重密度が低い場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0076】
ここで、ステップSC1が荷重検出ステップに対応し、ステップSC2が制御信号生成ステップに対応し、ステップSC3が出力動作ステップに対応する。
【0077】
<実施形態3>
図7は、実施形態3に係る荷重検出装置200の概略構成を示す機能ブロック図である。荷重検出装置200は、荷重検出部10による検出結果を蓄積して、その蓄積結果に応じて出力部に出力動作させる点で、実施形態1の荷重検出装置1とは異なる。以下で、実施形態1の構成と同様の構成については、実施形態1と同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明を省略する。
【0078】
図7に示すように、荷重検出装置200は、荷重検出部10と、制御部220と、出力部30とを有する。
【0079】
制御部220は、荷重検出部10から出力される検出信号を蓄積して、蓄積した検出信号が所定条件を満たした場合に、出力部30を出力動作させる制御信号を生成する。具体的には、制御部220は、信号蓄積部221と、信号生成部222とを有する。
【0080】
信号蓄積部221は、荷重検出部10から出力される検出信号を蓄積する。信号蓄積部221は、例えばメモリやハードディスクなどの記憶装置である。信号蓄積部221は、前記検出信号を蓄積可能な構成であれば、どのような構成を有していてもよい。
【0081】
信号生成部222は、信号蓄積部221に蓄積されている前記検出信号が所定条件を満たした場合に、制御信号を生成する。前記所定条件は、例えば、信号蓄積部221に、所定時間内に所定量以上の検出信号が蓄積されている場合や、所定時間内に所定強度以上の検出信号が蓄積されている場合などである。なお、信号生成部222は、信号蓄積部221に蓄積されている前記検出信号が所定条件を満たしていない場合に、別の制御信号を生成してもよい。
すなわち、本実施形態の信号生成部222は、信号蓄積部221に蓄積されている前記検出信号が所定条件を満たしたかどうかに応じて制御信号を生成する。
【0082】
これにより、荷重検出部10によって荷重を検出して得られる検出信号が前記所定条件を満たしたかどうかに応じて、出力部30に出力動作させることができる。よって、荷重検出装置200をイベント等に用いて、荷重検出部10に入力される荷重によって盛り上がりを検出した際に、出力部30に対してさらに盛り上がるような出力動作を行わせることができる。また、逆に、観客または参加者の動きによって検出される荷重の合計が所定時間内に所定値に達しない場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0083】
本実施形態の荷重検出装置200では、制御部220は、荷重検出部10による検出結果を蓄積する信号蓄積部221と、信号蓄積部221に蓄積されている前記検出結果が所定の条件を満たしたかどうかに応じて制御信号を生成する信号生成部222と、を有する。
【0084】
これにより、出力部30は、信号蓄積部221に蓄積されている検出結果に応じた出力動作を行うことができる。すなわち、シート状の荷重検出部10による一時的な検出結果だけでなく、信号蓄積部221に蓄積されている検出結果が所定の条件を満たしたかどうかに応じて、出力部30は、効果的な出力動作を行うことができる。
【0085】
よって、出力部30は、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。
【0086】
(演出方法)
次に、上述の構成を有する実施形態の荷重検出装置200を用いた演出方法について、
図8を用いて説明する。
図8は、実施形態2の荷重検出装置200を用いた演出方法の概略を示すフローチャートである。
【0087】
図8に示すように、前記演出方法では、まず、荷重検出装置200の荷重検出部10が、入力された荷重を検出して、その荷重に応じた検出信号を出力する(ステップSD1)。次に、荷重検出装置200の制御部220が、前記検出信号に基づいて、所定期間内の前記荷重の合計が所定値に達した場合に、制御信号を生成して出力する(ステップSD2)。その後、荷重検出装置200の出力部30が、前記制御信号に基づいて、出力動作を大小させる動作、前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、出力部30によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行う(ステップSD3)。
【0088】
これにより、出力部30は、荷重検出部10に入力される荷重の所定期間内の合計が所定値に達したかどうかに応じて、出力動作を大小させる動作、前記出力動作の種類を増減させる動作、及び、出力部30によって前記出力動作が行われる対象領域を増減させる動作のうち、少なくとも一つの動作を行うことができる。よって、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などにおいて、前記出力部は、観客または参加者の動きによって入力される荷重が前記所定時間内で所定値に達した場合に、前記出力動作を大きくしたり、出力動作の種類または出力動作が行われる対象領域を増やしたりすることができる。したがって、上述の方法によって、応援やシーンなどをより盛り上げる演出が可能になる。また、逆に、観客または参加者による所定時間内の荷重の合計が所定値に達していない場合に、例えば出力動作を小さくすることにより、観客に応援が足りないことを認識させる演出が可能になる。
【0089】
ここで、ステップSD1が荷重検出ステップに対応し、ステップSD2が制御信号生成ステップに対応し、ステップSD3が出力動作ステップに対応する。
【0090】
なお、制御部220は、既述の所定条件に達した場合に、前記制御信号を生成してもよい。
【0091】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0092】
前記各実施形態では、荷重検出装置1,200は、例えばスポーツ会場やエンターテイメント会場などで、入力される荷重を検出し、その検出結果に応じた出力動作を行う。しかしながら、荷重検出装置は、スポーツ会場やエンターテイメント会場以外の場所で、用いられてもよい。また、荷重検出装置の用途は、スポーツやイベント等を盛り上げる以外の用途であってもよい。
【0093】
前記各実施形態では、荷重検出部10,110は、荷重の入力を静電容量の変化として検出して検出信号を出力する。しかしながら、荷重検出部は、荷重の入力を電圧または電流の変化として検出して検出信号を出力してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、荷重を検出可能な荷重検出装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0095】
1、200 荷重検出装置
10、110 荷重検出部
11、111 誘電エラストマ
12、112 電極
20、220 制御部
30 出力部
221 信号蓄積部
222 信号生成部