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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151054
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】電磁継電器
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/02 20060101AFI20231005BHJP
   H01H 50/14 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H01H50/02 B
H01H50/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060455
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】小川 真一
(72)【発明者】
【氏名】箕輪 亮太
(57)【要約】
【課題】ボルト締めによるトルクに対するハウジングの強度を向上させる。
【解決手段】電磁継電器は、固定接点と、固定端子と、可動接点と、可動接触片と、ハウジングとを備える。固定端子は、板状の形状を有する。固定端子は、外端子部と接点支持部とを含む。ハウジングは、本体と、カバーと、接着剤と、支持部とを含む。本体は、開口を有する。本体は、接点支持部と、固定接点と、可動接点と、可動接触片とを収容する。カバーは、開口を閉じる。接着剤は、本体とカバーとを接着する。支持部は、本体から側方へ突出している。支持部は、外端子部の下方に配置される。支持部は、外端子部を支持する。支持部は、支持面と接続部とを含む。支持面は、外端子部と接触している。接続部は、支持面と本体との間に位置する。接続部は、本体に接続されている。接続部は、外端子部に対して隙間をおいて配置される。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定接点と、
外端子部と、前記固定接点に接続される接点支持部とを含み、板状の形状を有する固定端子と、
前記固定接点に向かい合う可動接点と、
前記可動接点に接続された可動接触片と、
ハウジングと、
を備え、
前記ハウジングは、
前記接点支持部と、前記固定接点と、前記可動接点と、前記可動接触片とを収容し、開口を有する本体と、
前記本体に取り付けられ、前記開口を閉じるカバーと、
前記本体と前記カバーとを接着する接着剤と、
前記本体から側方へ突出しており、前記本体から側方へ突出している前記外端子部の下方に配置され、前記外端子部を支持する支持部と、
を含み、
前記支持部は、
前記外端子部と接触している支持面と、
前記支持面と前記本体との間に位置し、前記本体に接続され、前記外端子部に対して隙間をおいて配置される接続部と、
を含む、
電磁継電器。
【請求項2】
前記支持部は、前記支持面から凹んだナット収納部を含む、
請求項1に記載の電磁継電器。
【請求項3】
前記外端子部は、前記ナット収納部に向かい合いボルトを通すための貫通孔を含む、
請求項2に記載の電磁継電器。
【請求項4】
前記支持部は、前記接続部と前記支持面との間に配置される中間部をさらに含み、
前記中間部は、前記外端子部に対して傾斜した方向に延びている、
請求項1から3のいずれかに記載の電磁継電器、
【請求項5】
前記支持部は、
前記中間部の表面から凹んだ凹部と、
前記凹部内に配置されたリブと、
をさらに含む、
請求項4に記載の電磁継電器、
【請求項6】
前記本体は、前記開口から延びるスリットを含み、
前記外端子部は、前記スリットを通って延びている、
請求項1から5のいずれかに記載の電磁継電器。
【請求項7】
前記接続部は、前記スリットから離れて配置される、
請求項1から6のいずれかに記載の電磁継電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁継電器に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁継電器には、固定端子がハウジングから側方に突出しているものがある。例えば、特許文献1の電磁継電器は、ハウジングの側面から固定端子が突出している。ハウジングは、側面から突出している支持部を含む。支持部は、固定端子を支持している。固定端子には、ナットが接続されており、ナットにはボルトが羅合している。このボルトとナットとによって、バスバーなどの接続部材が、固定端子に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-10055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固定端子に接続部材を固定する際、ボルト締めによるトルクが、支持部を介してハウジングに伝わる。そのため、ハウジングには、ボルト締めによるトルクに対する高い強度が求められる。例えば、電磁継電器には、ハウジングがケースとカバーとを含み、接着剤によってケースとカバーとの間が接着されるものがある。そのような電磁継電器において、ボルト締めによる大きなトルクがハウジングに掛かると、接着剤による接着に影響を与える可能性がある。本発明の目的は、ボルト締めによるトルクに対するハウジングの強度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る電磁継電器は、固定接点と、固定端子と、可動接点と、可動接触片と、ハウジングとを備える。固定端子は、板状の形状を有する。固定端子は、外端子部と接点支持部とを含む。接点支持部は、固定接点に接続される。可動接点は、固定接点に向かい合う。可動接触片は、可動接点に接続される。ハウジングは、本体と、カバーと、接着剤と、支持部とを含む。本体は、開口を有する。本体は、接点支持部と、固定接点と、可動接点と、可動接触片とを収容する。カバーは、本体に取り付けられる。カバーは、開口を閉じる。接着剤は、本体とカバーとを接着する。支持部は、本体から側方へ突出している。支持部は、外端子部の下方に配置される。外端子部は、本体から側方へ突出している。支持部は、外端子部を支持する。支持部は、支持面と接続部とを含む。支持面は、外端子部と接触している。接続部は、支持面と本体との間に位置する。接続部は、本体に接続されている。接続部は、外端子部に対して隙間をおいて配置される。
【0006】
本態様に係る電磁継電器では、支持部において、接続部が、外端子部に対して隙間をおいて配置される。そのため、ボルト締めによるトルクが、外端子部に加わった際に、トルクが接続部に伝わり難い。それにより、ボルト締めによるトルクに対するハウジングの強度が向上する。
【0007】
支持部は、支持面から凹んだナット収納部を含んでもよい。この場合、ナット収納部内に配置されるナットによって、ボルトが外端子部に固定される。外端子部は、ボルトを通すための貫通孔を含んでもよい。貫通孔は、ナット収納部に向かい合っていてもよい。この場合、ボルトが、ナット収納部内のナットと、外端子部の貫通孔とに通されることで、バスバーなどの接続部材が、固定端子に固定される。
【0008】
支持部は、中間部をさらに含んでもよい。中間部は、接続部と支持面との間に配置されてもよい。中間部は、外端子部に対して傾斜した方向に延びていてもよい。この場合、支持部の強度が向上する。
【0009】
支持部は、凹部とリブとをさらに含んでもよい。凹部は、中間部の表面から凹んでいてもよい。リブは、凹部内に配置されてもよい。この場合、リブによって中間部の強度が向上する。
【0010】
本体は、開口から延びるスリットを含んでもよい。外端子部は、スリットを通って延びていてもよい。この場合、固定端子のハウジング内への設置が容易になる。
【0011】
接続部は、スリットから離れて配置される。この場合、ハウジングにおいてスリットに隣接する部分に、ボルト締めによるトルクが伝わり難い。それにより、ボルト締めによるトルクに対するハウジングの強度が向上する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ボルト締めによるトルクに対するハウジングの強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る電磁継電器の斜視図である。
図2】電磁継電器の正面図である。
図3】電磁継電器の断面図である。
図4】電磁継電器の断面図である。
図5】ケースの斜視図である。
図6】ケースの上部を示す斜視図である。
図7】ケースの上面図である。
図8】第1支持部の拡大図である。
図9】第2支持部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る電磁継電器について、図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る電磁継電器1の斜視図である。図2は、電磁継電器1の正面図である。図3は、電磁継電器1の断面図である。図1図3に示すように、電磁継電器1は、ハウジング2と、接点装置3と、駆動装置4とを備えている。ハウジング2内には、接点装置3が収容されている。接点装置3は、第1固定端子6と、第2固定端子7と、可動接触片8と、可動機構9と、第1固定接点10と、第2固定接点11と、第1可動接点12と、第2可動接点13とを含む。
【0015】
なお、以下の説明において、第1固定接点10と第1可動接点12とが互いに向かい合う方向が、上下方向と定義される。上下方向に垂直な方向が、側方と定義される。側方は、左右方向と前後方向とを含む。可動接触片8の長手方向が、左右方向と定義される。上下方向と左右方向とに垂直な方向が、前後方向と定義される。可動接点12,13から固定接点10,11に向かう方向が、接触方向(Z1)と定義される。固定接点10,11から可動接点12,13に向かう方向が、開離方向(Z2)と定義される。
【0016】
第1固定端子6と、第2固定端子7と、可動接触片8と、第1固定接点10と、第2固定接点11と、第1可動接点12と、第2可動接点13とは、導電性を有する材料で形成されている。例えば、第1固定端子6と、第2固定端子7と、可動接触片8とは、銅系金属などの端子材として公知の金属材料製である。ただし、第1固定端子6と、第2固定端子7と、可動接触片8とは、これらと異なる材料製であってもよい。第1固定接点10と、第2固定接点11と、第1可動接点12と、第2可動接点13とは、銅系金属、或いは銀系金属などの接点材として公知の金属材料製である。
【0017】
第1固定端子6と第2固定端子7とは、左右方向に互いに離れて配置されている。第1固定端子6と第2固定端子7とは、それぞれ板状の形状を有している。第1固定端子6と第2固定端子7とは、ハウジング2内からハウジング2の外方へ突出している。第1固定端子6には、第1固定接点10が接続されている。第2固定端子7には、第2固定接点11が接続されている。第1固定接点10と第2固定接点11とは、ハウジング2内に配置されている。
【0018】
第1固定端子6は、第1接点支持部14と第1外端子部15とを含む。第1接点支持部14には、第1固定接点10が接続されている。第1外端子部15は、ボルト用の第1貫通孔16を有する。第1外端子部15は、ハウジング2から側方へ突出している。第2固定端子7は、第2接点支持部17と第2外端子部18とを含む。第2接点支持部17には、第2固定接点11が接続されている。第2外端子部18は、ボルト用の第2貫通孔19を有する。第2外端子部18は、ハウジング2から側方へ突出している。第2外端子部18は、第1外端子部15と反対側にハウジング2から突出している。
【0019】
可動接触片8と第1可動接点12と第2可動接点13とは、ハウジング2内に配置されている。第1可動接点12と第2可動接点13とは、可動接触片8に接続されている。第1可動接点12は、第1固定接点10に向かい合っている。第2可動接点13は、第2固定接点11に向かい合っている。第1可動接点12は、第2可動接点13から、左右方向に離れて配置されている。
【0020】
可動接触片8は、上下方向に移動可能である。可動接触片8は、図3に示す開位置と、図4に示す閉位置とに移動可能である。図3に示すように、可動接触片8が開位置で、可動接点12,13は、固定接点10,11から離れている。図4に示すように、可動接触片8が閉位置で、可動接点12,13は、固定接点10,11に接触している。
【0021】
可動機構9は、可動接触片8を支持する。可動機構9は、駆動軸21と接点バネ22とを含む。駆動軸21は、可動接触片8に連結される。駆動軸21は、上下方向に延びており、可動接触片8を上下方向に貫通している。駆動軸21は、上下方向に移動可能に設けられる。接点バネ22は、可動接触片8を接触方向(Z1)へ向けて付勢する。
【0022】
図3及び図4に示すように、駆動装置4は、駆動軸21を上下方向に移動させる。駆動装置4は、コイル23と、スプール24と、可動鉄心25と、固定鉄心26と、ヨーク27と、復帰バネ28とを含む。駆動装置4は、電磁力によって、可動機構9を介して、可動接触片8を開位置と閉位置とに移動させる。コイル23は、スプール24に巻回されている。可動鉄心25と、固定鉄心26とは、スプール24内に配置されている。可動鉄心25は、駆動軸21に接続されている。可動鉄心25は、上下方向に移動可能である。固定鉄心26は、可動鉄心25と向かい合って配置されている。復帰バネ28は、可動鉄心25を開離方向(Z2)に付勢している。
【0023】
電磁継電器1では、コイル23が通電されると、コイル23による磁力によって、可動鉄心25が固定鉄心26に吸引される。それにより、可動鉄心25と駆動軸21とが、復帰バネ28の付勢力に抗して、接触方向(Z1)に移動する。それにより、可動接触片8が、図4に示す閉位置へ移動し、可動接点12,13が固定接点10,11に接触する。なお、可動接点12,13が固定接点10,11に接触した後、駆動軸21がさらに接触方向(Z1)へ移動することによって、接点バネ22が圧縮される。
【0024】
コイル23への通電がオフにされると、可動鉄心25と駆動軸21とが、復帰バネ28の付勢力によって、開離方向(Z2)へ移動する。それにより、可動接触片8が図3に示す開位置へ移動し、可動接点12,13が固定接点10,11から離れる。
【0025】
次に、ハウジング2の構造について説明する。図1及び図2に示すように、ハウジング2は、ケース31とカバー32とを含む。ケース31とカバー32とは、互いに別体である。図5は、ケース31の斜視図である。図5に示すように、ケース31は、開口33を含む。上述した接点装置3と駆動装置4とは、開口33を通ってケース31内に配置される。カバー32は、ケース31に取り付けられ、開口33を閉じる。ケース31とカバー32とは、樹脂製である。ケース31とカバー32とは、接着剤34によって接着される。接着剤34は、液体の状態で、ケース31とカバー32との間に塗布され、その後、硬化することで、ケース31とカバー32との間を接着する。
【0026】
図6は、ケース31の上部を示す斜視図である。図7は、ケース31の上面図である。図5図7に示すように、ケース31は、ケース本体35と、第1マウント部36と、第2マウント部37と、第1支持部38と、第2支持部39とを含む。ケース本体35は、接点装置3と駆動装置4とを収容する。ケース本体35は、上述した開口33を含む。開口33は、ケース本体35の前面に設けられている。ケース本体35は、上面41と、底面42と、第1側面43と、第2側面44と、後面45とを含む。
【0027】
ケース本体35は、第1スリット46と、第2スリット47と、第3スリット48とを含む。第1スリット46と、第2スリット47と、第3スリット48とは、開口33から延びている。第1スリット46は、第1側面43に設けられている。第1外端子部15は、第1スリット46を通って延びている。第2スリット47は、第2側面44に設けられている。第2外端子部18は、第2スリット47を通って延びている。
【0028】
第3スリット48は、第1側面43に設けられている。第3スリット48は、第1スリット46の下方に配置されている。第3スリット48には、図1に示すコネクタ49が通される。コネクタ49は、コイル23に接続されている。
【0029】
図1及び図2に示すように、カバー32は、カバー本体51と、第1カバー部52と、第2カバー部53と、第3カバー部54とを含む。カバー本体51は、開口33内に配置される。カバー本体51は、開口33を閉じる。第1カバー部52は、カバー本体51から延びている。第1カバー部52は、第1スリット46内に配置される。第1カバー部52は、第1スリット46を閉じる。第2カバー部53は、カバー本体51から延びている。第2カバー部53は、第2スリット47内に配置される。第2カバー部53は、第2スリット47を閉じる。第3カバー部54は、カバー本体51から延びている。第3カバー部54は、第3スリット48内に配置される。第3カバー部54は、第3スリット48を閉じる。
【0030】
接着剤34は、カバー本体51と開口33とを接着する。接着剤34は、第1カバー部52と第1スリット46とを接着する。接着剤34は、第2カバー部53と第2スリット47とを接着する。接着剤34は、第3カバー部54と第3スリット48とを接着する。
【0031】
第1マウント部36は、第1側面43に接続されている。第1マウント部36は、第1側面43から側方へ突出している。第1マウント部36は、底面42と面一に配置されている。第1マウント部36は、第1取付孔55を含む。電磁継電器1を固定するためのボルトが、第1取付孔55に通される。第2マウント部37は、第2側面44に接続されている。第2マウント部37は、第2側面44から側方へ突出している。第2マウント部37は、左右方向において第1マウント部36反対側へ、第2側面44から突出している。第2マウント部37は、底面42と面一に配置されている。第2マウント部37は、第2取付孔56を含む。電磁継電器1を固定するためのボルトが、第2取付孔56に通される。
【0032】
第1支持部38は、第1側面43に接続されている。第1支持部38は、第1側面43から側方へ突出している。第1支持部38は、第1外端子部15の下方に配置されている。第1支持部38は、第1外端子部15を支持する。第2支持部39は、第2側面44に接続されている。第2支持部39は、第2側面44から側方へ突出している。第2支持部39は、左右方向において第1支持部38と反対側へ、第2側面44から突出している。第2支持部39は、第2外端子部18の下方に配置されている。第2支持部39は、第2外端子部18を支持する。第1支持部38と第2支持部39とは、ケース本体35と一体的に形成されている。
【0033】
図8は、第1支持部38の拡大図である。図8に示すように、第1支持部38は、第1平坦部61と、第1接続部62と、第1中間部63とを含む。第1平坦部61は、左右方向に延びている。第1平坦部61は、第1支持面64を含む。第1支持面64は、平坦な形状を有している。第1支持面64は、第1外端子部15と接触しており、第1外端子部15を支持している。
【0034】
第1接続部62は、第1支持面64と第1側面43との間に位置している。第1接続部62は、第1側面43に接続されている。第1接続部62は、第1支持面64よりも下方に配置されている。第1接続部62は、第1外端子部15から下方に離れて配置されている。第1接続部62は、第1外端子部15に対して隙間G1をおいて配置されている。第1接続部62は、第1スリット46から下方に離れて配置されている。
【0035】
第1中間部63は、第1平坦部61と第1接続部62との間に配置されている。第1中間部63は、第1平坦部61と第1接続部62とに接続されている。第1中間部63は、第1外端子部15に対して傾斜した方向に延びている。第1中間部63は、第1接続部62から第1平坦部61へ向かって、斜め上方へ向かって延びている。第1中間部63は、第1外端子部15に対して隙間G1をおいて配置されている。
【0036】
図6及び図7に示すように、第1支持部38は、第1ナット収納部65を含む。第1ナット収納部65は、第1支持面64から凹んでいる。第1ナット収納部65は、第1貫通孔16と向かい合っている。図3に示すように、第1ナット収納部65には、第1ナット66が配置される。なお、第1ナット66は、インサート成形によって第1ナット収納部65に配置されてもよい。第1ナット66は、第1固定端子6の第1貫通孔16と向かい合う。第1ナット66と第1貫通孔16とに通されるボルトによって、バスバーなどの接続部材が、第1固定端子6に固定される。
【0037】
第1支持部38は、第1凹部67と第1リブ68とを含む。第1凹部67は、第1中間部63の上面41から凹んでいる。第1リブ68は、第1凹部67内に配置されている。第1リブ68は、第1凹部67内において左右方向に延びている。第1リブ68により、第1中間部63の強度が向上する。
【0038】
図9は、第2支持部39の拡大図である。図9に示すように、第2支持部39は、第2平坦部71と、第2接続部72と、第2中間部73とを含む。第2支持部39は、第1支持部38と対称な構造を有している。第2平坦部71と、第2接続部72と、第2中間部73とは、それぞれ第1平坦部61と、第1接続部62と、第1中間部63と同様の構造を有している。第2接続部72は、第1接続部62と同様に、第2外端子部18に対して隙間G2をおいて配置される。
【0039】
第2平坦部71は、第2支持面74と第2ナット収納部75とを含む。第2支持面74と第2ナット収納部75とは、それぞれ第1支持面64と第1ナット収納部65と同様の構造を有している。第2ナット収納部75には、第2ナット76が配置される。第2支持部39は、第2凹部77と第2リブ78とを含む。第2凹部77と第2リブ78とは、それぞれ第1凹部67と第1リブ68と同様の構造を有している。
【0040】
以上説明した本実施形態に係る電磁継電器1では、第1支持部38において、第1接続部62が、第1外端子部15に対して隙間G1をおいて配置される。そのため、ボルト締めによるトルクが、第1外端子部15に加わった際に、トルクが第1接続部62に伝わり難い。また、第2支持部39において、第2接続部72が、第2外端子部18に対して隙間G2をおいて配置される。そのため、ボルト締めによるトルクが、第2外端子部18に加わった際に、トルクが第2接続部72に伝わり難い。それにより、ボルト締めによるトルクに対するハウジング2の強度が向上する。
【0041】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0042】
駆動装置4の構造は、上記の実施形態のものに限らず変更されてもよい。例えば、開離方向(Z2)と接触方向(Z1)とは、上記の実施形態と逆の方向であってもよい。第1固定端子6と第2固定端子7とは、左右方向に限らず、前後方向にハウジング2から突出していてもよい。
【0043】
接点装置3の構造は、上記の実施形態のものに限らず変更されてもよい。例えば、第1固定接点10は、第1固定端子6と別体であってもよく、或いは一体であってもよい。第2固定接点11は、第2固定端子7と別体であってもよく、或いは一体であってもよい。第1可動接点12は、可動接触片8と別体であってもよく、或いは一体であってもよい。第2可動接点13は、可動接触片8と別体であってもよく、或いは一体であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明によれば、ボルト締めによるトルクに対するハウジングの強度が向上する。
【符号の説明】
【0045】
2:ハウジング、 6:第1固定端子、 8:可動接触片、 10:第1固定接点、 12:第1可動接点、 14:第1接点支持部、 15:第1外端子部、 16:第1貫通孔、 32:カバー、 33:開口、 34:接着剤、 35:ケース本体、 38:第1支持部、 46:第1スリット、 62:第1接続部、 63:第1中間部、 64:第1支持面、 65:第1ナット収納部、 67:第1凹部、 68:第1リブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9