(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015111
(43)【公開日】2023-01-31
(54)【発明の名称】アジリジンスピノシン誘導体および製造方法
(51)【国際特許分類】
C07H 17/08 20060101AFI20230124BHJP
A61K 31/7052 20060101ALI20230124BHJP
A61K 31/7056 20060101ALI20230124BHJP
A61K 31/706 20060101ALI20230124BHJP
A61P 31/00 20060101ALI20230124BHJP
A01N 43/90 20060101ALI20230124BHJP
A01P 5/00 20060101ALI20230124BHJP
A01P 7/02 20060101ALI20230124BHJP
A01P 7/04 20060101ALI20230124BHJP
【FI】
C07H17/08 A CSP
A61K31/7052
A61K31/7056
A61K31/706
A61P31/00
A01N43/90 102
A01P5/00
A01P7/02
A01P7/04
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169996
(22)【出願日】2022-10-24
(62)【分割の表示】P 2019537815の分割
【原出願日】2018-01-03
(31)【優先権主張番号】62/446,177
(32)【優先日】2017-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】コルテバ アグリサイエンス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100139310
【弁理士】
【氏名又は名称】吉光 真紀
(72)【発明者】
【氏名】キャラブリーズ、 アンドリュー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】農薬として使用するためのスピノシンの誘導体を含む組成物およびスピノシンの誘導体の製造のための方法を提供する。
【解決手段】下式で示されるスピノシン誘導体。
式中、Aは、ホロサミンであり、Bは、ラムノース、トリ-O-メチルラムノースおよび(2R,5S)-5-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-メチルオキサン-2-イル基からなる群から選択され、Cは、Oである。スピノシン誘導体は、C-5,6二重結合において官能基化されてアジリジン環系を提供しているものを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の式のスピノシン化合物:
【化1】
またはその塩
[式中、
【化2】
Aは、
ホロサミンであり、
Bは、
ラムノース、トリ-O-メチルラムノースおよび(2R,5S)-5-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-メチルオキサン-2-イル基からなる群から選択され、
Cは、
Oであり、
【化3】
は芳香環またはその誘導体で構成される置換基を表し、ここで、X
1、X
2、X
3、X
4、およびX
5は、N、NR、CRおよびCR
2からそれぞれ独立に選択され、ここで、X
5はあるいは直接的な結合であり得、X
5が直接的な結合である場合には、X
1、X
2、X
3、およびX
4のうちの1つがOまたはSからさらに選択され得、各Rは、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アミノ、置換または非置換チオール、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アリールオキシ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択され、X
1、X
2、X
3、X
4、およびX
5がそれぞれCRまたはCHで
あり、Bがトリ-O-メチルラムノースである場合にはRはフッ素または塩素であってもよく、
X
1およびX
2がNR、CRおよびCR
2から選択される場合において、X
1およびX
2のR基が、組み合わさって、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルケニル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールを形成してもよく、
X
2およびX
3が、NR、CRおよびCR
2から選択される場合において、X
2およびX
3のR基が、組み合わさって、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルケニル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールを形成してもよい]。
【請求項2】
置換基A-C-が下記式
【化4】
で表される、請求項1に記載のスピノシン化合物。
【請求項3】
Bが、グリコシド結合を形成しているラムノースであるか、または(2R,5S)-5-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-メチルオキサン-2-イル基である、請求項1または2に記載のスピノシン化合物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の少なくとも1つのスピノシン化合物と、許容される担体とを含む、製剤。
【請求項5】
少なくとも1つの追加の活性成分をさらに含む、請求項4に記載の製剤。
【請求項6】
少なくとも1つの植物または植物生成物処理化合物をさらに含む、請求項4または5に記載の製剤。
【請求項7】
少なくとも1つの追加の活性成分が、殺虫剤または殺ダニ剤を含む、請求項6に記載の製剤。
【請求項8】
殺虫剤が、接触作用性殺虫剤である、請求項7に記載の製剤。
【請求項9】
殺ダニ剤が、接触作用性殺ダニ剤である、請求項7に記載の製剤。
【請求項10】
ヒト以外の動物における害虫を防除するための方法であって、害虫を、有効量の請求項1~3のいずれかに記載のスピノシン化合物または請求項4~9のいずれかに記載の製剤と接触させるステップを含む、方法。
【請求項11】
害虫が昆虫である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
害虫がクモである、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
害虫が線虫である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
スピノシン化合物を作製するための方法であって、スピノシンAのC-5,6二重結合を反応させて、請求項1によるスピノシン化合物を形成するステップを含み、ここで、スピノシン化合物は、エポキシドもしくは1,2-ジハロ中間体を介して、または前記二重結合へのニトレン挿入を介して直接的に、形成される、方法。
【請求項15】
以下の群:
【化7】
【化8】
【化9】
から選択される化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において記述されているのは、農薬として使用するためのスピノシン誘導体で
ある。
【背景技術】
【0002】
スピノシンは、Saccharopolysporaの土壌放線菌種の発酵から生成さ
れる化合物の大きなファミリーを指す。発酵ブロスからの個々の成分には、その後、これ
らの化合物をそれらの生成微生物、Saccharopolyspora spinos
eと関連付けるために、スピノシンの一般名が与えられた。スピノシンファミリーのメン
バーは、2つの糖が付加されたポリケチド由来四環系マクロライドを有するコア構造を共
有する。作物および他の植物に大規模な損害を引き起こす多くの商業的に重要な種に対し
て強力な殺昆虫活性を呈する、多くの天然に存在する変種がある。これらの変種の一部は
、家畜、コンパニオンアニマルおよびヒトの重要な外部寄生虫に対しても、活性を呈する
。
【0003】
S. spinosaの発酵は、主成分としてスピノシンAを、微量成分としてスピノ
シンDを含有し、スピノサドと命名される、天然混合物を生成する。スピノシンAの構造
は、NMR、MSおよびX線分析によって決定されたものであり、C-9ヒドロキシル基
上で中性の糖置換基(2,3,4-トリ-O-メチル-α-L-ラムノシル)が、および
C-17ヒドロキシル基上でアミノ糖部分(β-D-ホロサミニル)が結合している四環
系ポリケチドアグリコンを含む。12員ラクトンと縮合したシス-アンチ-トランス-5
,6,5-三環部分で構成されるこのスピノシン四環式環系は、独自の環系である。
【0004】
二番目に豊富な発酵成分は、スピノシンDであり、これは、6-メチル-スピノシンA
である。スピノシンDは、おそらく、ポリケチド集合中の適切な段階における、アセテー
トの代わりのプロピオネートの組み込みによって形成される。
【0005】
現在では、種々のスピノシン発酵からの、多数の構造的に関連する化合物が単離され同
定されている。これらの構造は、スピノシンAのアグリコンまたは糖における単一種類の
変化のいくつかの一般的なカテゴリーに分類される。
【0006】
スピノシンは、ニコチン性アセチルコリン受容体の破壊を伴う独自の作用機序(MOA
)を有する。多くの他の殺虫剤と比較した場合、スピノシンは、一般的に、標的昆虫に対
してより大きい選択性を、多くの有益な捕食者に対してより少ない活性を示す。構造活性
相関(SAR)については広く研究されており、半合成第2世代誘導体、スピネトラムの
開発につながっている(Kirst (2010) J. Antibiotics 6
3:101~111)。
【0007】
これまでの研究では、スピノシンがその殺虫作用を発揮する機序は、任意の他の公知の
作用物質のものとは異なっており、故に、スピノシンと他の作用物質との間の交差耐性は
、最初は存在しないかまたは低かったと結論付けている。しかしながら、他の殺虫剤につ
いて周知である通り、継続使用により、おそらく、昆虫に対して選択圧を発揮し、最終的
には耐性を誘発する。
【0008】
スピノシンの独自かつ非常に複雑なコア構造は、合成のための挑戦しがいのある機会を
提供してきた。加えて、昆虫の耐性が増大するにつれて、新たなスピノシン化合物および
それらの合成のための方法が必要とされる。
【発明の概要】
【0009】
スピノシン化合物、ならびにスピノシン化合物を作製および使用するための方法が提供
される。本明細書において記述されているスピノシン化合物は、昆虫、クモおよび線虫に
対して活性を呈し、農業および動物の健康市場において有用である。本明細書において記
述されているスピノシン化合物は、スピノシン型天然生成物に匹敵するまたはそれより大
きい活性を呈し、多くの場合、天然生成物よりも改善された耐性プロファイルを伴う。
【0010】
本明細書において記述されている通りのスピノシン化合物は、下記式Iの化合物:
【0011】
【0012】
【化2】
は、単結合または二重結合であり;Aは、置換または非置換カルボニル、置換または非置
換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール
、および置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;Bは、置換または非
置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリー
ル、および置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択され;Cは、OまたはN
Hであり;X
1、X
2、X
3、X
4およびX
5は、N、NR、CRおよびCR
2からそれ
ぞれ独立して選択され、ここで、X
5はあるいは直接的な結合であり得、X
5が直接的な
結合である場合には、X
1、X
2、X
3、およびX
4のうちの1つがさらにOまたはSか
ら選択され得、各Rは、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アミノ、置換または非置
換チオ、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アリールオキシ、置換または非
置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または
非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリ
ール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択される。
【0013】
場合により、X1およびX2が、NR、CRおよびCR2から選択される場合、X1お
よびX2のR基は、組み合わさって、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置
換シクロアルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換ヘテロ
シクロアルケニル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリール
を形成することができる。場合により、X2およびX3が、NR、CRおよびCR2から
選択される場合、X2およびX3のR基は、組み合わさって、置換または非置換シクロア
ルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、
置換または非置換ヘテロシクロアルケニル、置換または非置換アリール、および置換また
は非置換ヘテロアリールを形成することができる。
【0014】
場合により、Aは、ホロサミンを含む。場合により、Bは、ラムノースまたは(2R,
5S)-5-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-メチルオキシ基を含む。一部の例にお
いて、Aはホロサミンであり、Bはラムノースであり、Cは、Oであり、X1は、Nであ
り、X2は、C(CH3)であり、X3は、Sである。場合により、スピノシン化合物は
、(1S,2R,8R,10S,12S,13R,17R,18S,22S)-18-{
[(2R,5S,6R)-5-(ジメチルアミノ)-6-メチルオキサン-2-イル]オ
キシ}-22-エチル-5,17-ジメチル-10-{[(2R,3R,4R,5S,6
S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルオキサン-2-イル]オキシ}-23-オ
キサ-6-チア-4-アザペンタシクロ[13.10.0.02,13.03,7.08
,12]ペンタコサ-3(7),4,14-トリエン-16,24-ジオンである。
【0015】
製剤も、本明細書において記述されている。本明細書において記述されている通りの製
剤は、本明細書において記述されている通りの少なくとも1つのスピノシン化合物と、許
容される担体とを含む。場合により、製剤は、少なくとも1つの追加の活性成分および/
または少なくとも1つの植物もしくは植物生成物処理化合物をさらに含み得る。少なくと
も1つの追加の活性成分は、例えば、殺虫剤または殺ダニ剤(例えば、接触作用性殺虫剤
または接触作用性殺ダニ剤)を含み得る。
【0016】
さらに、害虫を防除するための方法が、本明細書において記述されている。本明細書に
おいて記述されている通りの害虫を防除するための方法は、害虫を、有効量の本明細書に
おいて記述されている通りのスピノシン化合物または製剤と接触させるステップを含む。
場合により、害虫は、昆虫、クモまたは線虫である。
【0017】
スピノシン化合物を作製するための方法も、本明細書において記述されている。スピノ
シン化合物を作製するための方法は、スピノシンAのC-5,6二重結合を反応させて、
本明細書において記述されている通りのスピノシン化合物を形成するステップを含み、こ
こで、スピノシン化合物は、α-ハロケトン中間体を介して形成される。
【0018】
1つまたは複数の実施形態の詳細を、以下の図面および記述において説明する。他の特
色、目的および利点は、記述および図面から、ならびに請求項から明らかとなるであろう
。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書において、スピノシン化合物が提供される。組成物は、昆虫、クモ、線虫等の
害虫に対して活性を有し、農業および動物の健康市場において有用である。化合物を作製
するための方法も提供される。
【0020】
I.化合物
本明細書において記述されているスピノシン化合物のクラスは、式I:
【0021】
【0022】
式Iにおいて、
【0023】
【0024】
また、式Iにおいて、Aは、置換または非置換カルボニル、置換または非置換シクロア
ルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置
換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択される。場合により、Aは、置換また
は非置換糖であってよい。例えば、Aは、ホロサミンまたはホロサミン誘導体であってよ
い。
【0025】
加えて、式Iにおいて、Bは、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘ
テロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリー
ルからなる群から選択される。場合により、Bは、置換または非置換糖であってよい。例
えば、Bは、ラムノースであってよい。場合により、Bは、(2R,5S)-5-エトキ
シ-3,4-ジメトキシ-6-メチルオキサン-2-イル基を含み得る。
【0026】
さらに、式Iにおいて、Cは、OまたはNHである。
【0027】
また、式Iにおいて、X1、X2、X3、X4およびX5は、N、NR、CRおよびC
R2からそれぞれ独立して選択され、ここで、X5はあるいは直接的な結合であってもよ
く、X5が直接的な結合である場合には、X1、X2、X3およびX4のうちの1つがさ
らにOまたはSから選択され得、各Rは、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アミノ
、置換または非置換チオ、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アリールオキ
シ、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキ
ニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換
または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択される。
【0028】
場合により、X1およびX2が、NR、CRおよびCR2から選択される場合、X1お
よびX2のR基は、組み合わさって、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置
換シクロアルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換ヘテロ
シクロアルケニル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリール
を形成することができる。場合により、X2およびX3が、NR、CRおよびCR2から
選択される場合、X2およびX3のR基は、組み合わさって、置換または非置換シクロア
ルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、
置換または非置換ヘテロシクロアルケニル、置換または非置換アリール、および置換また
は非置換ヘテロアリールを形成することができる。
【0029】
場合により、式Iの化合物のC-13,C14結合は、二重結合である。これらの例に
おいて、式Iは、構造I-A:
【0030】
【0031】
構造I-Aにおいて、A、B、C、X1、X2、X3、X4およびX5は、上記で定義
した通りである。
【0032】
場合により、X5は直接的な結合である。これらの例において、式Iは、構造I-B:
【0033】
【0034】
構造I-Bにおいて、
【化7】
およびA、B、Cは、式Iについて上記で定義した通りであり、X
1、X
2、X
3、およ
びX
4はそれぞれ独立にO、S、N、NR、CRおよびCR
2から選択され、Rは上記で
定義した通りである。
【0035】
場合により、X5は直接的な結合ではない。これらの例において、式Iは、構造I-C
:
【0036】
【0037】
構造I-Cにおいて、
【化9】
およびA、B、Cは上記で定義した通りであり、X
1、X
2、X
3、X
4およびX
5はそ
れぞれ独立にN、NR、CRおよびCR
2から選択され、Rは上記で定義した通りである
。
【0038】
置換基群が、左から右に書かれたそれらの慣例的な化学式によって指定される場合、そ
れらの構造は、場合により、その構造を右から左に書くことによって生じる化学的に同一
の置換基も包括し、例えば、-CH2O-は、場合により-OCH2-を記載することも
意図されている。
【0039】
用語「アルキル」は、それ自体が、または別の置換基の一部として、別段の定めがない
限り、完全飽和、一価または多価不飽和であってよく、指定された数の炭素原子を有する
(すなわち、C1~C10は、1から10個の炭素を意味する)二価、三価および多価ラ
ジカルを含み得る、直鎖もしくは分枝鎖、または環状の炭化水素ラジカル、またはそれら
の組合せを意味する。飽和炭化水素ラジカルの例は、メチル、エチル、n-プロピル、イ
ソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、シクロヘキシル、
(シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル、同族体等の基、および、例えばn-
ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル等の異性体を含むがこれらに限定
されない。不飽和アルキル基は、1つまたは複数の二重結合または三重結合を有するもの
である。不飽和アルキル基の例は、2-プロペニル、クロチル、2-イソペンテニル、2
-(ブタジエニル)、2,4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチ
ニル、1-および3-プロピニル、3-ブチニル、ならびに高級同族体および異性体を含
むがこれらに限定されない。用語「アルキル」は、別段の注記がない限り、「ヘテロアル
キル」等、下記でより詳細に定義されるアルキルの誘導体を場合により含むことにもなっ
ている。炭化水素基に限定されるアルキル基を、「ホモアルキル」と称する。例示的なア
ルキル基は、一価不飽和C9~10、オレオイル鎖または二価不飽和C9~10、12~
13リノレイル(linoeyl)鎖を含む。
【0040】
用語「アルコキシ」、「アルキルアミノ」および「アルキルチオ」(またはチオアルコ
キシ)は、それらの慣例的な意味で使用され、それぞれ酸素原子、アミノ基または硫黄原
子を介して分子の残りに結合しているアルキル基を指す。
【0041】
用語「アリールオキシ」および「ヘテロアリールオキシ」は、それらの慣例的な意味で
使用され、酸素原子を介して分子の残りに結合しているアリールまたはヘテロアリール基
を指す。
【0042】
用語「アリール」は、別段の定めがない限り、一緒に縮合しているまたは共有結合して
いる単環または多重環(好ましくは1から3個までの環)であってよい、多価不飽和芳香
族置換基を意味する。用語「ヘテロアリール」は、N、O、S、SiおよびBから選択さ
れる1から4個までのヘテロ原子を含有し、ここで、窒素および硫黄原子は場合により酸
化されており、窒素原子は場合により四級化されている、アリール基(または環)を指す
。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を経由して分子の残りに結合することができる。アリ
ールおよびヘテロアリール基の非限定的な例は、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル
、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-
イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、
2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソ
オキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリ
ル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジ
ル、4-ピリジル、2-ピリミジル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル
、2-ベンズイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2
-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリルおよび6-キノリルを含む。上記
のアリールおよびヘテロアリール環系のそれぞれのための置換基は、後述する許容される
置換基の群から選択される。
【0043】
簡潔にするために、用語「アリール」は、他の用語と組み合わせて使用される場合(例
えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)、上記で定義した通りの
アリールおよびヘテロアリール環の両方を含む。故に、用語「アリールアルキル」は、炭
素原子(例えば、メチレン基)が、例えば、酸素原子(例えば、フェノキシメチル、2-
ピリジルオキシメチル、3-(1-ナフチルオキシ)プロピル等)によって置き換えられ
たアルキル基を含むアルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチル等)に
、アリール基が結合しているラジカルを含むことになっている。
【0044】
上記用語のそれぞれ(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」およ
び「ヘテロアリール」)は、指示されたラジカルの置換および非置換形態の両方を場合に
より含むことになっている。
【0045】
II.化合物を作製するための方法
本明細書において記述されている化合物は、多様な手法で調製することができる。化合
物は、種々の合成方法を使用して合成することができる。これらの方法の少なくとも一部
は、合成有機化学の分野において公知である。本明細書において記述されている化合物は
、容易に入手可能な出発材料から調製することができる。最適な反応条件は、使用される
特定の反応物質または溶媒によって変動し得るが、そのような条件は、当業者により、日
常的な最適化手順によって決定することができる。
【0046】
式Iにおける変動は、各化合物について記述されている通りの種々の構成要素の、付加
、削減または移動を含む。同様に、1つまたは複数のキラル中心が分子中に存在する場合
、すべての考えられるキラル変異体が含まれる。加えて、化合物合成は、種々の化学基の
保護および脱保護を伴い得る。保護および脱保護の使用、ならびに適切な保護基の選択は
、当業者によって決定され得る。保護基の化学は、例えば、参照によりその全体が本明細
書に組み込まれる、Wuts、Greene’s Protective Groups
in Organic Synthesis、第5版、Wiley & Sons、2
014において見ることができる。
【0047】
本明細書において記述されている化合物を生成するための反応は、有機合成の当業者に
よって選択され得る溶媒中で行うことができる。溶媒は、反応が行われる条件、すなわち
、温度および圧力下で、出発材料(反応物質)、中間体または生成物と、実質的に非反応
性であってよい。反応は、1つの溶媒または1つを超える溶媒の混合物中で行うことがで
きる。生成物または中間体形成は、当該技術分野において公知である任意の好適な方法に
従ってモニターすることができる。例えば、生成物形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、
1Hまたは13C)、赤外線分光法、分光光度法(例えば、紫外可視)もしくは質量分析
法等の分光学的手段によって、または高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは
薄層クロマトグラフィー等のクロマトグラフィーによって、モニターすることができる。
【0048】
本明細書において記述されている化合物は、米国特許第5,362,634号において
説明されているもの等、スピノシン前駆体、スピノシンまたはスピノシン類似体出発材料
を使用して調製することができる。本明細書において使用される場合、合成方法において
使用されるスピノシン前駆体、スピノシンまたはスピノシン類似体出発材料は、2つの糖
が付加されたポリケチド由来四環系マクロライドを含む、任意の四環系スピノシン分子を
含む。
【0049】
本明細書において記述されている化合物を作製する方法は、スピノシンに対して実施さ
れる1つから5つまでの化学ステップを含んでよく、多くの場合、このようにして形成さ
れた中間体の精製は必要ない。
【0050】
式Iによって記述される化合物および薬学的に許容されるその塩は、式Iの化合物[式
中、C=Oであり、X1、X2、X3、X4、X5=CRであり、R=Hである]の合成
を描写する、スキーム1に示されている方法を使用して作製することができる。
【0051】
【化10】
スキーム1において上記で示した合成方法において、スピノシンAのオレフィンがm-
CPBAのような試薬を用いて酸化され得る。それからエポキシド中間体がアミン(この
例ではアニリン)により開環され、続いてアミノアルコール中間体がDASTにより処理
され得る。別の方法としては、オレフィンをジブロミン化し、アミンを用いてブロミドの
うちの1つをアミン化し、それからDASTのような試薬で閉環することがある。
【0052】
代替として、本明細書において記述されている化合物は、C,C二重結合を、直接的に
または多重化学ステップでのいずれかでアジリジンに変換することが公知である合成化学
変換を使用して、当業者により作製することができる。例えば、Rakesh K.Pa
rashar、Chemistry of Heterocyclic Compoun
ds、CRC Press、2014、ISBN-13 978-1466517ならび
にJohn A.JouleおよびKeith Mills、Heterocyclic
Chemistry、Wiley、2010、ISBN-13 978-140513
3005を参照されたい。
【0053】
式Iによる化合物に、化合物の所望の活性を保持しながら、追加の修飾をすることがで
きる。例えば、式Iによる化合物中にAおよびBとして場合により存在する糖基(例えば
、ホロサミンおよびラムノース)は、当該技術分野における方法によって修飾され、殺害
虫活性を保持することができる。ホロサミンは、ある程度の活性を保持しながら、ある特
定の窒素含有糖および非糖置換基によって置き換えることができる。参照により本明細書
に組み込まれる、Gaisserら(2002)Chem.Comm.6:618~61
9;およびGaisserら(2009)Org.Biomol.Chem.7:170
5~1708を参照されたい。同様に、ラムノース置換類似体を生成してよい。参照によ
り本明細書に組み込まれる、Creemerら(2000)J.Antibiotics
、53:171~178;Sparksら(2001)Pest Manag.Sci.
、57:896~905を参照されたい。スピノシン誘導体の活性は、ラムノースの構造
における変化、とりわけ、トリ-O-メチルラムノース部分のC-2’およびC-3’に
おけるある種の修飾後、保持され得る。
【0054】
糖修飾の他の方法が為され得、当該技術分野において周知である。Kirstら(20
02) Curr.Top.Med.Chem.2:675~699を参照されたい。一
部の実施形態において、糖部分の1つまたは複数を、別の天然または合成糖で置き換える
。合成糖は、修飾された糖を含む。本明細書において使用される場合、「修飾された糖」
は、「修飾基」で共有結合的に官能基化されている。有用な修飾基は、水溶性ポリマー、
治療的部分、診断的部分、生体分子等を含むがこれらに限定されない。前駆体または基質
上に存在する任意の糖部分の付加または除去は、化学的にまたは酵素的にのいずれかで遂
行される。
【0055】
一部の実施形態において、化学的脱グリコシル化は、化合物トリフルオロメタンスルホ
ン酸、または同等の化合物への、本明細書において記述されているスピノシン化合物の曝
露によって使用することができる。この処理は、結合糖(N-アセチルグルコサミンまた
はN-アセチルガラクトサミン)を除くほとんどまたはすべての糖の開裂をもたらし、一
方、分子の残りをインタクトなままにする。Hakimuddinら(1987)Arc
h.Biochem.Biophys. 259:52およびEdgeら(1981)A
nal.Biochem.118:131を参照されたい。ペプチド変異体上の炭水化物
部分の酵素的開裂は、Thotakuraら(1987) Meth.Enzymol.
138:350によって記述されている通りの多様なエンドおよびエキソグリコシダーゼ
の使用によって達成することができる。グリコシル部分の化学的付加は、任意の当該技術
分野において承認されている方法によって行われる。例えば、米国特許第5,876,9
80号、同第6,030,815号、同第5,728,554号、同第5,922,57
7号およびWO2004/99231を参照されたい。
【0056】
1.化合物1の合成
【0057】
【0058】
DCM (200 mL)中のスピノシンA (Spinosyn A)(20.0 g, 27.3 mmol)の溶液に、0℃でm
CPBA (12.8 mg, 74.5 mmol) を加えた。混合物を室温まで昇温させ、6時間撹拌した。飽
和Na2SO3溶液 (300 mL)を加えて、この混合物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物をD
CM (500 mL x 2)で抽出した。組み合わされた有機層を鹹水で洗浄しNa2SO4上で乾燥させ
、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製して(DCM/
MeOH = 20/1)粗生成物A1を取得し(13.0 g、HNMRおよびLC-MSから約15%のA2を含んでい
る)、これを、さらなる精製をせずに次の工程で使用した。300 mgの粗製A1をプレップHP
LCによりさらに精製して純粋な化合物A1 (120 mg) およびA2 (20 mg)を白色固体として得
た。
A1: Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.58 (s, 1H), 4.85 (s, 1H), 4.67 (m, 1H)
, 4.41 (d, J = 7.2 Hz , 1H), 4.23 (m, 1H), 3.25-3.10 (m, 3H), 2.61-2.54 (m, 1H),
2.44 (dd, J = 13.6, 3.2 Hz, 1H), 0.82 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 748.4 [M+
H]+.
A2: Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.70 (s, 1H), 4.84 (s, 1H), 4.70 (m, 1H)
, 4.42 (d, J = 8.4 Hz , 1H), 4.28 (m, 1H), 3.63-3.42 (m, 16H), 3.27-3.06 (m, 6H)
, 2.57-2.42 (m, 2H), 2.24-2.07 (m, 6H), 0.82 (t, J = 14.8 Hz , 3H); LC-MS: m/z 7
48.4 [M+H]+
【0059】
アニリン(3 mL)中の粗製化合物A1 (0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、ZrCl4 (7.5 mg, 0.03
3 mmol)を加えた。この混合物を、80℃、マイクロ波(microwave)下で1時間撹拌した。混
合物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 20:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製し、白
色固体として化合物1-1および1-2(165 mg、収率30.3%)の混合物を得た。少量の化合物1
-1 (20 mg)および1-2 (12 mg)をキラルプレップHPLCにより分離した。LCMS: m/z 841.2 [
M+H]+。
【0060】
DCM (5 mL)中の化合物1-1および1-2 (50 mg, 0.059 mmol)の混合物の溶液に、N2下-78
℃にてDAST (28.7 mg, 0.18 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で0.5時間撹
拌した。それから反応混合物を飽和NaHCO3溶液(5 mL)で希釈し、DCMで抽出した(5 mL x
2)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレッ
プHPLCで精製し、白色固体として化合物1を得た(20 mg、収率40.8%)。Partial 1H NMR
(CDCl3, 400 MHz): δ7.22 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.03 (d, J= 7.2 Hz, 1H), 6.96 (t,
J = 7.2 Hz, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4.73-4.68 (m, 1H), 4.4
2-4.40 (m, 1H), 4.33-4.32 (m, 1H), 3.67-3.44 (m, 16H), 3.32-3.26 (m, 2H), 3.14-3
.09 (m, 2H), 2.58-2.49 (m, 2H), 2.41-2.39 (m, 1H), 2.24 (brs, 10H), 2.00-1.97 (m
, 1H), 0.80 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: m/z 823.2 [M+H]+.
【0061】
2.化合物2の合成
【0062】
【0063】
2-クロロアニリン(3 mL)中の化合物A1 (0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、ZrCl4(7.5 mg, 0
.033 mmol)を加えた。この混合物を、80℃、マイクロ波下で0.5時間撹拌した。混合物を
シリカゲルカラム(DCM/MeOH = 20:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製し、白色固体
として化合物2-1および2-2(132 mg、収率24.2%)の混合物を得た。LCMS: m/z 875.1 [M+
H]+。
【0064】
DCM (5 mL)中の化合物2-1および2-2 (50 mg, 0.057 mmol)の混合物の溶液に、N2下-78
℃にてDAST (28.0 mg, 0.17 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で0.5時間撹
拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(15 mL)で希釈し、DCMで抽出した(15 mL x 2)。
組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLC
で精製し、白色固体として化合物2を得た(15 mg、収率30.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3
, 400 MHz): δ7.31 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.17-7.13 (m, 1H), 6.97-6.90 (m, 2H), 6.
76 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.71-4.69 (m, 1H), 4.44-4.42 (m, 1H), 4.34-4.32 (m, 1H
), 3.30-3.22 (m, 2H), 3.17-3.09 (m, 2H), 2.61-2.58 (m, 1H), 2.46-2.44 (m, 1H), 1
.99-1.97 (m, 1H), 0.84 (t, J = 7.6 Hz, 3H). LCMS: m/z 857.1 [M+H]+.
【0065】
3.化合物3の合成
【0066】
【0067】
1,4-ジオキサン(1,4-dioxane)(5 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および4-ク
ロロフェニルアミン(340 mg, 2.68 mmol)の溶液に、ZrCl4(156 mg, 0.65 mmol)を加
えた。この混合物を、80℃、N2下で4時間撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽
出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮
した。残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 20:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製
し、黄色固体として化合物3-1および3-2(150 mg、収率27.5%)の混合物を得た。LCMS: m
/z 875.1 [M+H]+。
【0068】
DCM (5 mL)中の化合物3-1および3-2 (150 mg, 0.17 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力下
-78℃にてDAST (0.2 mL)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹拌した。混合
物をNaHCO3水溶液でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を無
水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体とし
て化合物3を得た(20 mg、収率13.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ7.23 (d,
J = 20.4 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.76 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.75-4.6
5 (m, 1H), 4.48-4.41 (m, 1H), 4.36-4.29 (m, 1H), 3.68-3.41 (m, 15H), 3.34-3.25 (
m, 2H), 3.17-3.08 (m, 2H), 2.58-2.45 (m, 2H), 2.40-2.35 (m,1H), 0.86 (t, J = 7.5
Hz, 3H); LC-MS: m/z 857.1 [M+H]+.
【0069】
4.化合物4の合成
【0070】
【0071】
2-フルオロ-6-メチルアニリン(3 mL)中の化合物A1 (400 mg, 0.53 mmol)の溶液に、ZrC
l4(6.0 mg, 0.026 mmol)を加えた。この混合物を、80℃、マイクロ波下で1時間撹拌し
た。混合物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 20:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製
し、白色固体として化合物4-1および4-2(210 mg、収率45.3%)の混合物を得た。少量の
化合物4-1 (25 mg)および4-2 (10 mg)をキラルプレップHPLCにより分離した。LCMS: m/z
874.2 [M+H]+。
【0072】
DCM (5 mL)中の化合物4-1および4-2 (88 mg, 0.1 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力下-7
8℃にてDAST (50.0 mg, 0.3 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で0.5時間撹
拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)で希釈し、DCMで抽出した(15 mL x 2)。
組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLC
で精製し、白色固体として化合物4を得た(20 mg、収率22.6%)。Partial 1H NMR (CDCl3
, 400 MHz): δ6.90-6.74 (m, 4H), 4.88 (s, 1H), 4.75-4.66 (m, 1H), 4.44-4.40 (m,
1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 3.31-3.21 (m, 2H), 3.17-3.11 (m, 2H), 2.61-2.51 (m, 2H),
0.84 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: m/z 856.2[M+H]+.
【0073】
5.化合物5の合成
【0074】
【0075】
1,4-ジオキサン(3 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および4-メトキシフェニ
ルアミン(95.9 mg, 0.78 mmol)の溶液に、ZrCl4(60.6 mg, 0.26 mmol)を加えた。こ
の混合物を、80℃、N2下で一晩(overnight)撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで
抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した
。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として生成物5-1および5-2(125 mg、収率22.9
%)の混合物を得た。LC-MS: m/z 871.2 [M+H]+。
【0076】
DCM (5 mL)中の化合物5-1および5-2 (125 mg, 0.14 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力下
-78℃にてDAST (0.1 mL)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹拌した。混合
物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチした。この混合物をDCMで抽出した(30 mL x 3)
。組み合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHP
LCで精製し、黄色固体として化合物5を得た(30 mg、収率20.7%)。Partial 1H NMR (CDC
l3, 300 MHz): δ7.01-6.82 (m, 4H), 6.75 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.79-4.68 (m, 1H)
, 4.48-4.26 (m, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.70-3.44 (m, 16H), 3.35-3.06 (m, 4H), 2.67-2
.51 (m, 2H), 2.43-2.36 (m, 1H), 2.26-2.14 (m, 10H), 2.10-1.94 (m, 2H), 0.85 (t,
J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 853.2 [M+H]+.
【0077】
6.化合物6の合成
【0078】
【0079】
1,4-ジオキサン(5 mL)中の化合物A1(300 mg, 0.4 mmol)および2-メトキシ-4-メチ
ル-フェニルアミン(164.6 mg, 1.2 mmol)の溶液に、ZrCl4(93.2 mg, 0.4 mmol)を加
えた。この混合物を、80℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出
した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残
渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として生成物6-1および6-2(200 mg)の粗製混合物
を得た。LC-MS: m/z 886.2 [M+H]+。
【0080】
DCM (5 mL)中の化合物6-1および6-2 (100 mg, 0.11 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力下
-78℃にてDAST (87.3 mg, 0.54 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹
拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチした。この混合物をDCMで抽出した(
30 mL x 3)。組み合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣
をプレップHPLCで精製し、黄色固体として化合物6を得た(14.3 mg、収率16.4%)。Parti
al 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ6.82-6.74 (m, 2H), 6.68-6.62 (m, 2H), 4.90 (s, 1H)
, 4.78-4.69 (m, 1H), 4.46-4.41 (m, 1H), 4.36-4.29 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.68-3.
43 (m, 15H), 3.33-3.07 (m, 4H), 2.64-2.49 (m, 2H), 0.85 (t, J = 7.8 Hz, 3H); LC-
MS: m/z 868.2 [M+H]+.
【0081】
7.化合物7の合成
【0082】
【0083】
1,4-ジオキサン(5 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3-フルオロ-フェニ
ルアミン(222.8 mg, 2.0 mmol)の溶液に、ZrCl4(156.1 mg, 0.65 mmol)を加えた。こ
の混合物を、80℃、N2下で4時間撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出した(3
0 mL x 3)。組み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレ
ップHPLCで精製し、黄色固体として生成物7-1および7-2(150 mg)の粗製混合物を得た。
LC-MS: m/z 886.2 [M+H]+。
【0084】
DCM (5 mL)中の化合物7-1および7-2 (150 mg, 0.17 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力下
-78℃にてDAST (0.1 mL)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹拌した。混合
物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた
有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄
色固体として化合物7を得た(40 mg、収率28%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ
7.22-7.14 (m, 1H), 6.64-6.62 (m, 4H), 4.89 (s, 1H), 4.75-4.64 (m, 1H), 4.46-4.40
(m, 1H), 4.37-4.29 (m, 1H), 3.68-3.42 (m, 16H), 3.34-3.07 (m, 4H), 2.59-2.39 (m
, 3H), 0.90-0.75 (m, 4H); LC-MS: m/z 841.2 [M+H]+.
【0085】
8.化合物8の合成
【0086】
【0087】
1,4-ジオキサン(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)および2,6-ジメチル-フ
ェニルアミン(129 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(156 mg, 0.67 mmol)を加え
た。この混合物を、120℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出
した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮し
た。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物8-1および8-2(200 mg)を
得た。LC-MS: m/z 869.5 [M+H]+。
【0088】
DCM (10 mL)中の化合物8-1および8-2 (200 mg, 0.23 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力
下-78℃にてDAST (74 mg, 0.46 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹
拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL
x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプ
レップHPLCで精製し、黄色固体として化合物8を得た(40 mg、収率20.5%)。Partial 1H
NMR (CDCl3, 400 MHz): δ6.98-6.92 (m, 2H), 6.83-6.75 (m, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.75
-4.65 (m, 1H), 4.44-4.40 (m, 1H), 4.37-4.29 (m, 1H), 3.31-3.08 (m, 4H), 2.65-2.6
0 (m, 1H), 2.56-2.50 (m, 1H), 2.42-2.33 (m, 7H), 1.64 (s, 3H), 1.29-1.16 (m, 12H
), 0.89-0.80 (m, 4H); LC-MS: m/z 851.5 [M+H]+.
【0089】
9.化合物9の合成
【0090】
【0091】
1,4-ジオキサン(10 mL)中の化合物A1(300 mg, 0.4 mmol)および2-メトキシ-フェニ
ルアミン(117.6 mg, 0.8 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(113.6 mg, 0.4 mmol)を加えた
。この混合物を、120℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出し
た(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した
。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物9-1および9-2(100 mg)を得
た。LC-MS: m/z 871.2 [M+H]+。
【0092】
DCM (10 mL)中の化合物9-1および9-2 (100 mg, 0.11 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力
下-78℃にてDAST (37 mg, 0.22 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹
拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL
x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプ
レップHPLCで精製し、黄色固体として化合物9を得た(40 mg、収率46%)。Partial 1H NM
R (CDCl3, 400 MHz):δ6.97-6.81(m, 4H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.76-4.68 (m,
1H), 4.46-4.39 (m, 1H), 4.35-4.27 (m, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.67-3.40 (m, 17H), 3.
32-3.18 (m, 2H), 3.14-3.07 (m, 2H), 2.63-2.50 (m, 2H), 2.40-2.36 (m,1H), 0.87-0.
78 (m, 4H); LC-MS: m/z 853.2 [M+H]+.
【0093】
10.化合物10の合成
【0094】
【0095】
1,4-ジオキサン(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)およびp-トリルアミン(
114.4 mg, 1.06 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(150.5 mg, 0.53 mmol)を加えた。この混
合物を、120℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出した(30 mL
x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプ
レップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物10-1および10-2(100 mg)を得た。LC-M
S: m/z 855.2 [M+H]+。
【0096】
DCM (10 mL)中の化合物10-1および10-2 (100 mg, 0.11 mmol)の混合物の溶液に、N2圧
力下-78℃にてDAST (32 mg, 0.19 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間
撹拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 m
L x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を
プレップHPLCで精製し、白色固体として化合物10を得た(15 mg、収率16.2%)。Partial
1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.97-6.81(m, 4H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.76-4.6
8 (m, 1H), 4.46-4.39 (m, 1H), 4.35-4.27 (m, 1H), 3.00 (s, 3H), 3.32-3.18 (m, 2H)
, 3.14-3.07 (m, 2H), 2.63-2.50 (m, 2H), 2.40-2.36 (m,1H), 2.28-2.13 (m, 10H), 0.
87-0.78 (m, 4H); LC-MS: m/z 853.2 [M+H]+.
【0097】
11.化合物11の合成
【0098】
【0099】
1,4-ジオキサン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および4-エトキシ-フェ
ニルアミン(184 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190.3 mg, 0.65 mmol)を加え
た。この混合物を、120℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出
した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮し
た。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物11-1および11-2(250 mg)
を得た。LC-MS: m/z 885.2 [M+H]+。
【0100】
DCM (10 mL)中の化合物11-1および11-2(250 mg, 0.28 mmol)の混合物の溶液に、N2圧
力下-78℃にてDAST (5 mg, 0.28 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間
撹拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 m
L x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を
プレップHPLCで精製し、白色固体として化合物11を得た(25 mg、収率10.3%)。Partial
1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.98-6.92 (m, 2H), 6.81-6.73 (m, 2H), 4.89 (s, 1H), 4.
76-4.64 (m, 1H), 4.48-4.40 (m, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.96 (q, J = 6.9 Hz, 2H),
3.35-3.24 (m, 2H), 3.17-3.08 (m, 2H), 2.61-2.47 (m, 2H), 0.90-0.72 (m, 4H); LC-
MS: m/z 867.2 [M+H]+.
【0101】
12.化合物12の合成
【0102】
【0103】
トルエン(toluene)(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53mmol)および2,4-ジクロロ-
フェニルアミン(172 mg, 1.06 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(152 mg, 0.53 mmol)を加
えた。この混合物を、120℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし
、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過
して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物12-1および12-2
(350 mg)を得た。LC-MS: m/z 909.1 [M+H]+。
【0104】
DCM (15 mL)中の化合物12-1および12-2(300 mg, 0.4 mmol)の混合物の溶液に、N2下-
78℃にてDAST (96.8 mg, 0.6 mmol)を加えた。この混合物を-78℃で2時間撹拌した。混合
物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み
合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで
精製し、白色固体として化合物12を得た(20 mg、収率5.6%)。
【0105】
Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.34-7.31 (m, 1H), 7.15-7.09 (m, 1H), 6.92-6
.87 (m, 2H), 6.76 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 1H), 4.47-4.41 (m, 1H), 4.36-4.28 (m, 1
H), 3.33-3.22 (m, 2H), 3.18-3.08 (m, 2H), 2.65-2.53 (m, 2H), 2.46-2.41 (m,1H), 2
.28-2.16 (m, 10H); LC-MS: m/z 891.1 [M+H]+.
【0106】
13.化合物13の合成
【0107】
【0108】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53mmol)および4-フェノキシ-フェニルア
ミン(197.8 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(150.5 mg, 0.53 mmol)を加えた。
混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機
層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色
固体として粗製生成物13-1および13-2(300 mg)を得た。LC-MS: m/z 933.2 [M+H]+。
【0109】
DCM (15 mL)中の化合物13-1および13-2(300 mg, 0.32 mmol)の混合物の溶液に、N2下
-78℃にてDAST (51.7 mg, 0.32 mmol)を加えた。この混合物を-78℃で2時間撹拌した。混
合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLC
で精製し、黄色固体として化合物13を得た(20 mg、収率6.8%)。
【0110】
Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ 7.33-7.28 (m, 2H), 7.08-6.99 (m, 3H), 6.95-6
.91 (m, 4H), 6.76 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 1H), 4.47-4.41 (m, 1H), 4
.37-4.29 (m, 1H), 3.70-3.62 (m, 1H), 3.35-3.24 (m, 2H), 2.60-2.47 (m, 2H), 2.42-
2.38 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.5 Hz, 3H); LC-MS: m/z 915.2 [M+H]+.
【0111】
14.化合物14の合成
【0112】
【0113】
トルエン(20 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および4-フルオロ-フェニルア
ミン(168 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(189.8 mg, 0.66 mmol)を加えた。混
合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として粗製生成物14-1および14-2(250 mg)を得た。LC-MS: m/z 860.2 [M+H]+。
【0114】
DCM (10 mL)中の化合物14-1および14-2(250 mg, 0.28 mmol)の混合物の溶液に、N2下
-78℃にてDAST (46 mg, 0.28 mmol)を加えた。この混合物を-78℃で2時間撹拌した。混合
物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み
合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで
精製し、黄色固体として化合物14を得た(20 mg、収率8.5%)。Partial 1H NMR (CDCl3,
400 MHz):δ7.01-6.88 (m, 4H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 1H), 4.4
5-4.40 (m, 1H), 4.35-4.29 (m, 1H), 3.67-3.61 (m, 1H), 3.32-3.24 (m, 2H), 3.16-3.
08 (m, 2H), 2.58-2.46 (m, 2H), 2.39-2.35 (m, 1H), 2.02-1.96 (m, 1H), 1.87-1.78 (
m, 2H); LC-MS: m/z 842.2 [M+H]+.
【0115】
15.化合物15の合成
【0116】
【0117】
トルエン(20 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)および1-(4-アミノ-フェニル)-
エタノン(197.8 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(150.5 mg, 0.53 mmol)を加え
た。この混合物を120℃、N2下で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DC
Mで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物15-1および15-2(25
0 mg)を得た。LC-MS: m/z 983.5 [M+H]+。
【0118】
DCM(10 mL)中の化合物15-1および15-2(200 mg, 0.22 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(36.4 mg, 0.22 mmol)を加えた。この混合物をN2下で-60℃で撹拌した
。この混合物を-78℃で2時間撹拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、
それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ
、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固体として化合物15を得た(30
mg、収率15.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz): δ7.91-7.86 (m, 2H), 7.09-7.0
5 (m, 2H), 6.76 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.75-4.65 (m, 1H), 4.47-4.41 (m, 1H), 4.3
8-4.32 (m, 1H), 3.69-3.62 (m, 1H), 3.58-3.45 (m, 16H), 3.34-3.27 (m, 2H), 3.18-3
.12 (m, 2H), 2.57-2.53 (m, 4H); LC-MS: m/z 865.5 [M+H]+.
【0119】
16.化合物16の合成
【0120】
【0121】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)およびm-トリルアミン(143 mg
, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この混合物をN2下
、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x
3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレ
ップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物16-1および16-2(180 mg)を得た。LC-MS:
m/z 855.2 [M+H]+。
【0122】
DCM(10 mL)中の化合物16-1および16-2(170 mg, 0.19 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(32 mg, 0.20 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaH
CO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、
黄色固体として化合物16を得た(30 mg、収率18.8%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz
): δ7.17-7.09 (m, 1H), 6.87-6.75 (m, 4H), 4.90 (s, 1H), 4.75-4.67 (m, 1H), 4.74
-4.41 (m, 1H), 4.37-4.30 (m, 1H), 3.69-3.62 (m, 1H), 3.59-3.44 (m, 14H), 3.33-3.
25 (m, 2H), 2.41-2.15 (m, 14H), 2.03-1.97 (m, 1H), 1.32-1.16 (m, 13H), 0.90-0.79
(m, 4H); LC-MS: m/z 837.2 [M+H]+.
【0123】
17.化合物17の合成
【0124】
【0125】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3-クロロ-フェニルアミ
ン(170.5 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この
混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCMで抽出
した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮し
た。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物17-1および17-2(120 mg)
を得た。LC-MS: m/z 875.1 [M+H]+。
【0126】
DCM(10 mL)中の化合物17-1および17-2(120 mg, 0.14 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(32 mg, 0.20 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaH
CO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、
白色固体として化合物17を得た(40 mg、収率34.1%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz
): δ7.18-7.12 (m, 1H), 6.99-6.92 (m, 3H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.73-4.65
(m, 1H), 4.44-4.41 (m, 1H), 4.36-4.29 (m, 1H), 3.68-3.61 (m, 1H), 3.31-3.24 (m,
2H), 2.58-2.47 (m, 2H), 2.41-2.39 (m, 1H), 2.28-2.15 (m, 10H), 2.01-1.96 (m, 1H
), 0.89-0.76 (m, 4H); LC-MS: m/z 857.1 [M+H]+.
【0127】
18.化合物18の合成
【0128】
【0129】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3-メトキシ-フェニルア
ミン(164 mg, 1.31 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この
混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCMで抽出
した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮し
た。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物18-1および18-2(120 mg)
を得た。LC-MS: m/z 871.2 [M+H]+。
【0130】
DCM(10 mL)中の化合物18-1および18-2(120 mg, 0.13 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(32 mg, 0.20 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaH
CO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、
黄色固体として化合物18を得た(30 mg、収率27%)。Partial1H NMR (CDCl3, 400 MHz):
δ7.15 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.66 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.59 (s, 1H)
, 6.52 (dd, J = 8.0,1.6 Hz, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 1H), 4.46-4.40 (m,
1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.67-3.60 (m, 1H), 3.32-3.24 (m, 2H), 3.14
-3.08 (m, 2H), 2.59-2.47 (m, 2H), 2.41-2.37 (m, 1H), 2.02-1.96 (m, 1H), 0.89-0.7
5 (m, 4H); LC-MS: m/z 853.2 [M+H]+.
【0131】
19.化合物19の合成
【0132】
【0133】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および2,4-ジメトキシ-フェニ
ルアミン(203.5 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた
。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCM
で抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物19-1および19-2(20
0 mg)を得た。LC-MS: m/z 901.2 [M+H]+。
【0134】
DCM(10 mL)中の化合物19-1および19-2(200 mg, 0.22 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(53.6 mg, 0.33 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をN
aHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせ
た有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し
、黄色固体として化合物19を得た(15 mg、収率7.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MH
z):δ6.85-6.72 (m, 1H), 6.45 (s, 1H), 6.39-6.32 (m, 2H), 4.89 (s, 1H), 4.78-4.68
(m, 1H), 4.47-4.39 (m, 1H), 4.36-4.26 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.56
-3.43 (m, 15H), 3.35-3.04 (m, 4H), 2.64-2.46 (m, 3H), 2.36-2.13 (m, 10H), 2.05-1
.93 (m, 2H), 0.91-0.73 (m, 4H); LC-MS: m/z 883.2 [M+H]+.
【0135】
20.化合物20の合成
【0136】
【0137】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および2,4-ジメトキシ-フェニ
ルアミン(203.5 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた
。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCM
で抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物20-1および20-2(20
0 mg)を得た。LC-MS: m/z 869.2 [M+H]+。
【0138】
DCM(10 mL)中の化合物20-1および20-2(200 mg, 0.23 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(53.6 mg, 0.33 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をN
aHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した。組み合わせた有機層をK2C
O3上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として化合
物20を得た(16 mg、収率8.2%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ6.76 (s, 1H), 6
.63 (s, 2H), 6.61 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.74-4.66 (m, 1H), 4.46-4.38 (m, 1H), 4
.36-4.29 (m, 1H), 3.69-3.63 (m, 1H), 3.32-3.24 (m, 2H), 2.29-2.13 (m, 18H), 2.01
-1.96 (m, 1H), 0.89-0.75 (m, 4H); LC-MS: m/z 851.2 [M+H]+.
【0139】
21.化合物21の合成
【0140】
【0141】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および(4-アミノ-フェニル)-カ
ルバミン酸tert-ブチルエステル(278 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg,
0.66 mmol)を加えた。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL
)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で
乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物
21-1および21-2(300 mg)を得た。LC-MS: m/z 956.6 [M+H]+。
【0142】
DCM(10 mL)中の化合物21-1および21-2(220 mg, 0.22 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(52 mg, 0.32 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaH
CO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、
白色固体として化合物21を得た(12 mg、収率5.9%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz)
:δ7.23-7.19 (m, 2H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.75 (s, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.88
(s, 1H), 4.72-4.66 (m, 1H), 4.48-4.43 (m, 1H), 4.34-4.29 (m, 1H), 3.68-3.62 (m,
1H), 3.56-3.42(m, 17H), 3.30-3.24 (m, 2H), 3.14-3.07 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.6
Hz, 3H); LC-MS: m/z 938.6 [M+H]+.
【0143】
22.化合物22の合成
【0144】
【0145】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3-フルオロ-2-メチル-フ
ェニルアミン(166 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加え
た。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2Oでクエンチし、DCMで抽出し
た(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した
。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 20/1)、黄色
固体として粗製生成物22-1および22-2(350 mg)を取得し、これを、さらなる精製なしで
次のステップに使用した。LC-MS: m/z 873.5 [M+H]+。
【0146】
DCM(10 mL)中の化合物22-1および22-2(350 mg, 0.4 mmol)の混合物の溶液に、N2下
-78℃にてDAST(64.5 mg, 0.4 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHC
O3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、
黄色固体として化合物22を得た(100 mg、収率29.2%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MH
z):δ7.05-6.99 (m, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.71-6.64 (m, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.73-4.67
(m, 1H), 4.45-4.41 (m, 1H), 4.35-4.31 (m, 1H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.30-3.25 (m,
2H), 3.18-3.09 (m, 2H), 2.62-2.55 (m, 1H), 2.51-2.47 (m, 1H), 2.39-2.35 (m, 1H)
, 2.29 (s, 3H), 0.88-0.80 (m, 4H); LC-MS: m/z 855.2 [M+H]+.
【0147】
23.化合物23の合成
【0148】
【0149】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および2,3-ジメトキシ-フェニ
ルアミン(203.5 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた
。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、DCM
で抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 20/1
)、黄色固体として粗製生成物23-1および23-2(300 mg)を取得し、これを、さらなる精
製なしで次のステップに使用した。LC-MS: m/z 901.2 [M+H]+。
【0150】
DCM(10 mL)中の化合物23-1および23-2(300 mg, 0.33 mmol)の混合物の溶液に、N2
下-78℃にてDAST(107.2 mg, 0.66 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物を
NaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わ
せた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
し、白色固体として化合物23を得た(40 mg、収率13.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400
MHz): δ6.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.75 (s, 1H), 6.59-6.54 (m, 2H), 4.89 (s, 1H)
, 4.77-4.68 (m, 1H), 4.45-4.39 (m, 1H), 4.36-4.28 (m, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.85 (s
, 3H), 3.71-3.59 (m, 1H), 3.31-3.08 (m, 4H), 2.74-2.68 (m, 1H), 2.64-2.56 (m, 1H
), 2.39-2.34 (m, 1H), 2.01-1.94 (m, 1H); LC-MS: m/z 883.2 [M+H]+.
【0151】
24.化合物24の合成
【0152】
【0153】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3,4,5-トリフルオロ-フ
ェニルアミン(196.5 mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加
えた。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(100 mL)でクエンチし、
DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過し
て濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 20/
1)、黄色固体として粗製生成物24-1および24-2(300 mg)を取得し、これを、さらなる
精製なしで次のステップに使用した。C-MS: m/z 895.5 [M+H]+。
【0154】
DCM(10 mL)中の化合物24-1および24-2(300 mg, 0.33 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(54 mg, 0.33 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固体
として化合物24を得た(30 mg、収率10.3%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.73
(s, 1H), 6.63-6.59 (m, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.71-4.64 (m, 1H), 4.47-4.41 (m, 1H),
4.35-4.29 (m, 1H), 3.67-3.61 (m, 1H), 3.57-3.40 (m, 1H), 3.67-3.61 (m, 1H), 3.5
7-3.40 (m, 14H), 3.33-3.23 (m, 2H), 3.15-3.08 (m, 2H), 0.90-0.75 (m, 4H); LC-MS:
m/z 877.5 [M+H]+.
【0155】
25.化合物25の合成
【0156】
【0157】
1,4-ジオキサン(15 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3-フルオロ-2-メ
トキシ-フェニルアミン(186 mg, 1.32 mmol)の溶液に、ZrCl4(230 mg, 0.99 mmol)を
加えた。この混合物をN2下、室温で1時間撹拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでク
エンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥さ
せ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/
MeOH = 20/1)、黄色固体として粗製生成物25-1および25-2(350 mg)を取得し、これを
、さらなる精製なしで次のステップに使用した。LC-MS: m/z 889.5 [M+H]+。
【0158】
DCM(10 mL)中の化合物25-1および25-2(350 mg, 0.39 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(95 mg, 0.59 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固体
として化合物25を得た(40 mg、収率11.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.92
-6.83 (m, 1H), 6.77-6.67 (m, 3H), 4.89 (s, 1H), 4.76-4.70 (m, 1H), 4.49-4.44 (m,
1H), 4.36-4.29 (m, 1H), 3.99 (s, 3H), 3.67-3.61 (m, 1H), 3.59-3.44 (m, 18H), 3.
30-3.09 (m, 4H), 0.89-0.78 (m, 4H); LC-MS: m/z 871.5 [M+H]+.
【0159】
26.化合物26の合成
【0160】
【0161】
1,4-ジオキサン(15 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および3,5-ジフルオロ-
フェニルアミン(172 mg, 1.33 mmol)の溶液に、ZrCl4(230 mg, 0.99 mmol)を加えた
。この混合物をN2下、室温で1時間撹拌した。混合物をNaHCO3水溶液およびH2Oでクエンチ
し、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層をK2CO3上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 20/1
)、黄色固体として粗製生成物26-1および26-2(300 mg)を取得し、これを、さらなる精
製なしで次のステップに使用した。LC-MS: m/z 889.5 [M+H]+。
【0162】
DCM(10 mL)中の化合物26-1および26-2(300 mg, 0.34 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(82.6 mg, 0.5 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固
体として化合物26を得た(15 mg、収率5.1%)。Partial1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.74
(s, 1H), 6.54-6.51 (m, 2H), 6.44-6.37 (m, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.73-4.65 (m, 1H),
4.48-4.34 (m, 1H), 4.35-4.28 (m, 1H), 3.67-3.612 (m, 1H), 3.56-3.41 (m, 19H), 3
.32-3.23 (m, 2H), 3.14-3.09 (m, 2H), 0.91-0.77 (m, 4H); LC-MS: m/z 860.1 [M+H]+.
【0163】
27.化合物27の合成
【0164】
【0165】
MeCN(10 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および5-フルオロ-2-メチルアニリ
ン(167 mg, 1.32 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この混
合物をN2下、80℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(50 mL)でクエンチし、DCMで抽出した
(20 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。
残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 20/1)、黄色固
体として粗製生成物27-1および27-2(300 mg)を取得した。LC-MS: m/z 873.2 [M+H]+。
【0166】
DCM(10 mL)中の化合物27-1および27-2(250 mg, 0.29 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(82.6 mg, 0.5 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固
体として化合物27を得た(79 mg、収率32.4%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.
04 (t, J = 8 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 6.63-6.55 (m, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.70 (d, J
= 4 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 8 Hz, 1H), 4.36-4.31 (m, 1H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.30-
3.24 (m, 2H), 3.16-3.09 (m, 2H), 2.59 (m, 1H), 2.50 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.24-
2.12 (m, 12H), 1.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 1.87-1.43 (m, 18H), 1.31-1.18 (m, 17H),
0.89-0.79 (m, 3H). LC-MS: m/z 855.2 [M+H]+.
【0167】
28.化合物28の合成
【0168】
【0169】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)および2,4,6-トリメチルアニリ
ン(144 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(151.6 mg, 0.53 mmol)を加えた。この
混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(50 mL)でクエンチし、DCMで抽出し
た(20 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した
。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 15/1)、黄色
固体として粗製生成物28-1および28-2(280 mg)を取得した。LC-MS: m/z 883.6 [M+H]+
。
【0170】
DCM(5 mL)中の化合物28-1および28-2(280 mg, 0.32 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(51mg, 0.32 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体
として化合物28を得た(65 mg、収率23%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.77 (
m, 3H), 4.87 (s, 1H), 4.87 (s, 1H), 4.75-7.70 (m, 1H), 4.43 (d, J = 7.6 Hz, 1H),
4.34-4.29 (m, 1H), 3.30-3.21 (m, 2H), 3.16-3.09 (m, 2H), 2.65-2.60 (m, 1H), 2.5
5-2.50 (m, 1H), 2.36 (s, 6H), 2.02-1.95 (m, 1H),;LC-MS: m/z 865.6 [M+H]+.
【0171】
29.化合物29の合成
【0172】
【0173】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)および5-フルオロ-2-メトキシ
アニリン(150.7 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(151.6 mg, 0.53 mmol)を加え
た。この混合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(50 mL)でクエンチし、DCM
で抽出した(20 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 15/1
)、黄色固体として粗製生成物29-1および29-2(320 mg)を取得した。LC-MS: m/z 889.4
[M+H]+。
【0174】
DCM(5 mL)中の化合物29-1および29-2(310 mg, 0.35 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(56.2 mg, 0.35 mmol)を加えた。-78℃で2時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固
体として化合物29を得た(53 mg、収率17.5%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.
75-6.71 (m, 2H), 6.64-6.59 (m, 2H), 4.89 (s, 1H), 4.76-4.72 (m, 1H), 4.43 (d, J
= 8.0 Hz, 1H), 4.34-4.30 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 2.59-2.50 (m, 2H), LC-MS: m/z 87
1.4 [M+H]+.
【0175】
30.化合物30の合成
【0176】
【0177】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および4-イソプロポキシアニリ
ン(202 mg, 1.34 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この混
合物を120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(50 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(20 m
L x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を
シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し(DCM/MeOH = 15/1)、茶色固体とし
て粗製生成物30-1および30-2(140 mg)を取得した。LC-MS: m/z 899.2 [M+H]+。
【0178】
DCM(5 mL)中の化合物30-1および30-2(137 mg, 0.15 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(24.5 mg, 0.15 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物30を得た(19 mg、収率14%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.93
(d, J =8.8 Hz, 2H), 6.78-6.75 (m, 3H), 4.88 (s, 1H), 4.71-4.66 (m, 1H), 4.46-4.
33 (m, 2H), 4.32-4.29 (m, 1H), 3.66-3.63 (m, 1H), 3.29-3.26 (m, 2H), 3.13-3.09 (
m, 2H), 3.56-2.33 (m, 3H); LC-MS: m/z 881.2 [M+H]+.
【0179】
31.化合物31の合成
【0180】
【0181】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.4 g, 0.53 mmol)および3,5-ジクロロアニリン(1
71.7 mg, 1.06 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(150.5 mg, 0.53 mmol)を加えた。この混
合物をN2下、120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した
(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。
残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物31-1および31-2(100 mg)を取
得した。LC-MS: m/z 909.1 [M+H]+。
【0182】
DCM(5 mL)中の化合物31-1および31-2(75 mg, 0.08 mmol)の溶液に、N2下-78℃にて
DAST(13.3 mg, 0.08 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、白色固体
として化合物31を得た(18 mg、収率25%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.95 (
s, 1H), 6.88 (s, 2H), 6.74 (s, 1H),4.89 (s, 1H), 4.71-4.65 (m, 1H), 4.43 (d, J =
7.6 Hz, 1H), 4.38-4.32 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.31-3.25 (m, 2H), 3.14-3.09 (m,
2H), 2.54-2.39 (m, 3H), 2.00-1.84 (m, 3H); LC-MS: m/z 891.1 [M+H]+.
【0183】
32.化合物32の合成
【0184】
【0185】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および3,5-ジメトキシアニリン
(205 mg, 1.34 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.67 mmol)を加えた。この混合
物を120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x
3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレ
ップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物32-1および32-2(110 mg)を取得した。LC
-MS: m/z 901.5 [M+H]+。
【0186】
DCM(10 mL)中の化合物32-1および32-2(110 mg, 0.12 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(19.1 mg, 0.12 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物32を得た(12 mg、収率11%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.74
(s, 1H), 6.22 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.10 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.42
(d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.31 (m, 1H), 3.78 (s, 6H), 3.66-3.61 (m, 1H), 3.27 (dd, J
= 12.8, 4.8 Hz, 2H), 3.11 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 2.52-2.46 (m, 2H), 2.39-2.37 (m,
1H), 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 883.5 [M+H]+.
【0187】
33.化合物33の合成
【0188】
【0189】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.4 g, 0.53 mmol)およびエチル4-アミノベンゾエ
ート(176.5 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(152 mg, 0.535 mmol)を加えた。
この混合物を120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した
(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。
残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物33-1および33-2(240 mg)を取
得した。LC-MS: m/z 913.2 [M+H]+。
【0190】
DCM(10 mL)中の化合物33-1および33-2(240 mg, 0.26 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(42.3 mg, 0.26 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物33を得た(34 mg、収率14%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ7.93
(d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.76 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.74
-4.68 (m, 1H), 4.46-4.31 (m, 4H), 3.35-3.29 (m, 2H), 3.16-3.09 (m, 2H), 2.61-2.4
5 (m, 3H), 0.87 (t, J = 19.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 895.2 [M+H]+.]
【0191】
34.化合物34の合成
【0192】
【0193】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および2-フルオロアニリン(148
mg, 1.33 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この混合物を1
20℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x 3)
。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップ
HPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物34-1および34-2(240 mg)を取得した。LC-MS:
m/z 859.2 [M+H]+。
【0194】
DCM(10 mL)中の化合物34-1および34-2(235 mg, 0.27 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(44.1 mg, 0.27 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物34を得た(30 mg、収率13%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.34
-6.99 (m, 4H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.71 (m, 1H), 4.44 (d, J = 7.2 Hz, 1H
), 4.33 (m, 1H), 3.28-3.23 (m, 2H), 3.15-3.09 (m, 2H), 2.61-2.53 (m, 2H), 2.43 (
m, 1H), 2.21-2.17 (m, 10H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 841.2 [M+H]+.
【0195】
35.化合物35の合成
【0196】
【0197】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.4 g, 0.53 mmol)および3-(トリフルオロメチル)
アニリン(172 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(152 mg, 0.53 mmol)を加えた。
この混合物を120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した
(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。
残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物35-1および35-2(160 mg)を取
得した。LC-MS: m/z 909.2 [M+H]+。
【0198】
DCM(10 mL)中の化合物35-1および35-2(160 mg, 0.18 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(28.3 mg, 0.18 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物35を得た(70 mg、収率45%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.36
-7.33 (m, 1H), 7.22-7.18 (m, 3H), 6.75 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.43
(d, J = 8.4 Hz, 1H), 4.34 (m, 1H), 3.33-3.28 (m, 2H), 3.14-3.10 (m, 2H), 2.56-2
.43 (m, 2H), 0.86 (t, J = 7.6 Hz, 3H); LC-MS: m/z 891.2 [M+H]+.
【0199】
36.化合物36の合成
【0200】
【0201】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および4-アミノフェニルアセテ
ート(172 mg, 1.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この
混合物を120℃で一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30
mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣を
プレップHPLCで精製し、黄色固体として粗製生成物36-1および36-2(210 mg)を取得した
。LC-MS: m/z 857.2 [M+H]+。
【0202】
DCM(10 mL)中の化合物36-1および36-2(210 mg, 0.24 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(51.5 mg, 0.31 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物36を得た(80 mg、収率39%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.91
(d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.75 (s, 1H), 6.71 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.69
(m, 1H), 4.43 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.31 (m, 1H), 3.31-3.26 (m, 2H), 3.14-3.09 (
m, 2H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 839.2 [M+H]+.
【0203】
37.化合物37の合成
【0204】
【0205】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)およびo-トルイジン(143 mg, 1
.07 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。この混合物を120℃で
一晩撹拌した。混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x 3)。組み
合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで
精製し、黄色固体として粗製生成物37-1および37-2(140 mg)を取得した。LC-MS: m/z 8
55.5 [M+H]+。
【0206】
DCM(10 mL)中の化合物37-1および37-2(140 mg, 0.16 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(26.4 mg, 0.16 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物37を得た(14 mg、収率10%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.12
-7.08 (m, 2H), 6.92-6.85 (m, 2H), 6.77 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.43
(d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.33 (m, 1H), 3.30-3.24 (m, 2H), 3.16-3.09 (m, 2H), 0.84 (
t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 837.5 [M+H]+.
【0207】
38.化合物38の合成
【0208】
【0209】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および3,4-ジフルオロアニリン
(172.0 mg, 1.34 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。120℃
で一晩撹拌した後、混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x 3)。
組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHP
LCで精製し、茶色固体として粗製生成物38-1および38-2(240 mg)を取得した。LC-MS: m
/z 877.2 [M+H]+。
【0210】
DCM(10 mL)中の化合物38-1および38-2(240 mg, 0.27 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(44.5 mg, 0.27 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶
液およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固
体として化合物38を得た(40 mg、収率28%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.03
-6.99 (m, 1H), 6.85-6.78 (m, 1H), 6.75-6.72 (m, 2H), 4.90 (s, 1H), 4.68 (m, 1H),
4.47 (d, J =8.8 Hz, 1H), 4.32 (m, 1H), 3.66-3.62 (m, 1H), 3.33-3.22 (m, 2H), 3.
15-3.11 (m, 2H), 2.37 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.6 Hz, 3H); LC-MS: m/z 859.2 [M+H]+
.
【0211】
39.化合物39の合成
【0212】
【0213】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および2,3-ジフルオロアニリン
(172.0 mg, 1.34 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。120℃
で一晩撹拌した後、混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x 3)。
組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHP
LCで精製し、茶色固体として粗製生成物39-1および39-2(150 mg)を取得した。LC-MS: m
/z 877.2 [M+H]+。
【0214】
DCM(10 mL)中の化合物39-1および39-2(150 mg, 0.17 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(28 mg, 0.17 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体
として化合物39を得た(20 mg、収率14%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.95-6
.91 (m, 1H) 6.79-6.75 (m, 3H), 4.88 (s, 1H), 4.70 (m, 1H), 4.43 (d, J = 7.6 Hz ,
1H), 4.33 (m, 1H), 3.30-3.23 (m, 2H), 3.16-3.09 (m, 2H), 2.62-2.50 (m, 2H), 2.4
7-2.44 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 859.2 [M+H]+.
【0215】
40.化合物40の合成
【0216】
【0217】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)および2,4-ジフルオロアニリン
(172.0 mg, 1.34 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg, 0.66 mmol)を加えた。120℃
で一晩撹拌した後、混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x 3)。
組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHP
LCで精製し、茶色固体として粗製生成物40-1および40-2(210 mg)を取得した。LC-MS: m
/z 877.2 [M+H]+。
【0218】
DCM(10 mL)中の化合物40-1および40-2(210 mg, 0.24 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(38 mg, 0.24 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体
として化合物40を得た(40 mg、収率20.5%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.94
-6.93 (m, 1H), 6.81-6.74 (m, 3H), 4.88 (s, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.44 (d, J = 6.8 H
z , 1H), 4.32 (m, 1H), 3.30-3.24 (m, 2H), 3.18-3.09 (m, 2H); LC-MS: m/z 859.2 [M
+H]+.
【0219】
41.化合物41の合成
【0220】
【0221】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg,
0.66 mmol)および2-メトキシ-6-メチルアニリン(188 mg, 1.33 mmol)を加えた。120
℃で一晩撹拌した後、混合物をH2O(30 mL)でクエンチし、EAで抽出した(30 mL x 3)
。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシ
ュで精製し、黄色固体として粗製生成物41-1および41-2(300 mg、収率51%)を取得し、
これを、さらになる精製なしで次のステップに使用した。LC-MS: m/z 886.4 [M+H]+。
【0222】
DCM(10 mL)中の化合物41-1および41-2(300 mg, 033 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(54 mg, 0.33 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液
およびH2Oでクエンチし、それからDCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を
炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し、黄色固体
として化合物41を得た(20 mg、収率7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.84 (t
, J = 7.6 Hz, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.72 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 4.88 (s, 1H), 4.76-4.
73 (m, 1H), 4.43 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 4.32-4.30 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.30-3.20
(m, 2H), 3.14-3.09 (m, 2H), 2.62-2.56 (m, 2H), 2.36 (s, 3H); LC-MS: m/z 868.4 [
M+H]+.
【0223】
42.化合物42の合成
【0224】
【0225】
2,4-ジメチルアニリン(5 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)の溶液に、ZrCl4(
6.0 mg, 0.026 mmol)を加えた。この混合物を、マイクロ波下で80℃にて1時間撹拌した
。混合物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 20:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製し
、白色固体として化合物42-1および42-2(180 mg)の混合物を得た。LCMS: m/z 869.2 [M
+H]+。
【0226】
DCM (5 mL)中の化合物42-1および42-2 (173 mg, 0.2 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力
下-78℃にてDAST (99 mg, 0.6 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で0.5時間
撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(15 mL x
2)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレッ
プHPLCで精製し、白色固体として化合物42を得た(20 mg、収率11.7%)。Partial 1H NMR
(CDCl3, 400 MHz):δ6.94 (s, 1H), 6.88 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.77-6.73 (m, 2H), 4
.88 (s, 1H), 4.69 (s, 1H), 4.42 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.31 (s, 1H), 2.36 (s, 3H)
, 0.84 (t, J = 7.6 Hz, 3H)., LCMS: m/z 851.2 [M+H]+
【0227】
化合物A3、A4、および43の合成
【0228】
【0229】
トルエン(30 mL)中のエポキシド化合物A(A1/A2 = 5/1, 3.0 g, 4.0 mmol)およびト
リメチルシリルアジド(923 mg, 8.0 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(1.14 g, 4.0 mmol)
を加えた。この混合物を120℃で一晩撹拌した。室温まで冷ました後、混合物をH2Oでクエ
ンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ
、濾過して濃縮して化合物N1およびN2の混合物(2.9 g)を取得し、これを、さらになる
精製なしで次のステップに使用した。
【0230】
THF(30 mL)中の化合物N1およびN2(2.9 g, 3.6 mmol)の溶液に、PPh3(961 mg, 3.6
mmol)を加えた。混合物を加熱して3時間還流させた。混合物を濃縮して、残渣をシリ
カゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製して(DCM/MeOH = 15/1)粗製生成物を取得
し、これをプレップHPLCでさらに精製して、白色固体として化合物A3(930 mg)およびA4
(116 mg)を得た。
【0231】
A3 (AG-733): Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ6.72 (s, 1H), 4.85 (s, 1H), 4.70
-4.66 (m, 1H), 4.43-4.41 (m, 1H), 4.29-4.25 (m, 1H), 3.29-3.18 (m, 3H), 3.14-3.0
7 (m, 2H), 2.49-2.45 (m, 2H), 2.16-2.07 (m, 3H), 1.99-1.97 (m, 1H), 0.82 (t, J
= 7.2 Hz, 3H). LCMS: m/z 747.2 [M+H]+
【0232】
A4: Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ6.57 (s, 1H), 4.86 (s, 1H), 4.67-4.62 (m,
1H), 4.40-4.41 (m, 1H), 4.25-4.18 (m, 1H), 3.67-3.63 (m, 3H), 3.36-3.08 (m, 4H),
2.57-2.49 (m, 2H), 2.43-2.37 (m, 1H, 0.82 (t, J = 7.8 Hz, 3H). LCMS: m/z 747.2
[M+H]+.
【0233】
トルエン(20 mL)中の4-トリフルオロメチルフェニルボロン酸(151 mg, 0.79 mmol)
およびCu(OAc)2(10 mg, 0.05 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(Lutidine)(57.4 mg, 0.5
3 mmol)、ラウリン酸(Lauric acid)(21.2 mg, 0.1 mmol)、および化合物A3(400 mg,
0.53 mmol)を加えた。この混合物を空気雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃
縮し、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレ
ップHPLCで精製して、白色固体として化合物43を得た(40 mg、収率8.5%)。Partial 1H
NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.08 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.95
(s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.74-4.65 (m, 1H), 4.47-4.41 (m, 1H), 4.38-4.28 (m, 1H),
3.69-3.61 (m, 1H), 3.35-3.23 (m, 2H), 3.17-3.07 (m, 2H), 2.60-2.41 (m, 3H), 2.28
-2.13 (m, 10H), 2.04-1.94 (m, 1H), 0.90-0.74 (m, 4H). LCMS: m/z 891.4 [M+H]+.
【0234】
43.化合物44の合成
【0235】
【0236】
トルエン(20 mL)中の4-ビフェニルボロン酸(119 mg, 0.6 mmol)およびCu(OAc)2(1
5.9 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42.8 mg, 0.4 mmol)、ラウリン酸(8.0
mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混合物を空気雰
囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラムクロマト
グラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物4
4を得た(30 mg、収率8.3%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.54 (d, J = 8.8 H
z, 2H), 7.47 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.41 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.29-7.26 (m, 1H), 7
.09 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.76 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.75-4.66 (m, 1H), 4.46-4.4
0 (m, 1H), 3.37-3.30 (m, 1H), 3.69--3.61 (m, 1H), 3.34-3.25 (m, 2H), 3.18-3.08 (
m, 2H), 2.61-2.50 (m, 2H), 2.45-2.41 (m, 1H), 2.26-2.16 (m, 9H), 0.90-0.79 (m, 4
H). LCMS: m/z 899.4 [M+H]+.
【0237】
44.化合物45の合成
【0238】
【0239】
トルエン(10 mL)中の3-(モルフォリノ)フェニルボロン酸(124 mg, 0.6 mmol)およ
びCu(OAc)2(15.6 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42.8 mg, 0.4 mmol)、ラ
ウリン酸(8.0 mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この
混合物を空気雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上の
カラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固
体として化合物45を得た(40 mg、収率11.2%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.
94-7.89 (m, 2H), 7.48 (dd, J = 8.8 Hz, 2H) 7.27-7.20 (m, 2H), 6.78 (s, 1H), 4.91
(s, 1H), 4.76-4.67 (m, 1H), 4.47-4.42 (m, 1H), 4.39-4.31 (m, 1H), 3.69-3.62 (m,
1H), 3.58-3.44 (m, 15H), 3.36-3.25 (m, 2H), 3.21-3.09 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 2.
64-2.49 (m, 3H), 2.34-2.17 (m, 11H), 1.33-1.16 (m, 2H), 0.91-0.80 (m, 4H). LCMS:
m/z 888.4 [M+H]+.
【0240】
46.化合物46の合成
【0241】
【0242】
トルエン(15 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(190 mg,
0.67 mmol)およびベンゾ[b]チオフェン-5-アミン(200 mg, 1.34 mmol)を加えた。120
℃で一晩撹拌した後、混合物を濃縮し、残渣をEA(30 ml)で希釈して水で洗浄した。有
機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュにより精製して、茶色
固体として粗製生成物46-1および46-2(236 mg、収率39%)を取得し、これを、さらなる
精製なしで次のステップに用いた。LC-MS: m/z 897.4 [M+H]+。
【0243】
DCM (5 mL)中の化合物46-1および46-2 (225 mg, 0.25 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力
下-78℃にてDAST (82 mg, 0.5 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹
拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(15 mL x 2
)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップ
HPLCで精製し、黄色固体として化合物46を得た(18 mg、収率8.1%)。Partial 1H NMR (C
DCl3, 400 MHz):δ7.71 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.38 (s, 1H
), 7.24 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.90 (s, 1H
), 4.72-4.70 (m, 1H), 4.43 (d, J =7.2 Hz, 1H), 4.35-4.33 (m, 1H), 3.33-3.27 (m,
2H), 3.16-3.10 (m, 2H), 2.58-2.53 (m, 2H), 2.22-2.18 (m, 10H), 0.87 (t, J = 7.2
Hz, 3H); LC-MS: m/z 879.4 [M+H]+.
【0244】
47.化合物47の合成
【0245】
【0246】
トルエン(10 mL)中の化合物A1(0.2 g, 0.26 mmol)の溶液に、Ti(O-iPr)4(76 mg,
0.26 mmol)およびキノリン-6-アミン(77 mg, 0.53 mmol)を加えた。120℃で一晩撹拌
した後、混合物を濃縮し、残渣をEA(30 ml)で希釈して水で洗浄した。有機層をNa2SO4
上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュにより精製して、茶色固体として粗
製生成物47-1および47-2(90 mg、収率38%)を取得し、これを、さらなる精製なしで次の
ステップに用いた。LC-MS: m/z 899.2 [M+H]+。
【0247】
DCM (5 mL)中の化合物47-1および47-2 (90 mg, 0.1 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力下
-78℃にてDAST (33 mg, 0.2 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間撹拌
した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(15 mL x 2)
。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHP
LCで精製し、白色固体として化合物47を得た(10 mg、収率11%)。Partial 1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ8.77-8.75 (m, 1H), 8.04-7.89 (m, 2H), 7.53-7.51 (m, 1H), 7.35-7.33
(m, 1H), 7.24 (m, 1H), 6.77 (s, 1H), 4.91 (s, 1H), 4.71 (s, 1H), 4.44 (d, J = 8
.0 Hz, 1H), 4.37-4.34 (m, 1H), 3.35-3.32 (m, 2H), 3.15-3.13 (m, 2H), 2.58-2.54 (
m, 3H), 2.34-2.19 (m, 12H); LC-MS: m/z 881.2 [M+H]+.
【0248】
48.化合物48の合成
【0249】
【0250】
DIEA(5 mL)中の化合物A3(100 mg, 0.13 mmol)の溶液に、2-クロロ-ベンゾチアゾー
ル(45.3 mg, 0.27 mmol)を加えた。得られた混合物をN2下で115℃で3時間撹拌した。
混合物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(30 mL x 3)で抽出した。組み合わせた有機層
を炭酸カリウム上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製して、白色固
体として化合物48を得た(20 mg、収率17.5%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.
74 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.41-7.36 (m, 1H), 7.26-7.22 (
m, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.75-4.68 (m, 1H), 3.31-3.22 (m, 2H), 3.19-3
.08 (m, 3H), 2.75 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 2.67-2.59 (m, 1H), 2.56-2.50 (m, 1H), 0.9
2-0.78 (m, 5H); LC-MS: m/z 880.2 [M+H]+.
【0251】
49.化合物49の合成
【0252】
【0253】
DIEA(5 mL)中の化合物A3(200 mg, 0.26 mmol)の溶液に、2,5-ジクロロ-ベンゾチア
ゾール(110 mg, 0.54 mmol)を加えた。得られた混合物をN2下で115℃で3時間撹拌した
。反応物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(20 mL x 3)で抽出した。組み合わせた有機
層を炭酸カリウム上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製して、黄色
固体として化合物49を得た(17 mg、収率7.1%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7
.65-7.63 (m, 2H), 7.33 (dd, J = 2.4, 2.0 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H), 5.36-5.33 (m, 1H
), 4.88 (s, 1H), 4.75-4.67 (m, 1H), 4.44-4.41 (m, 1H), 4.36-4.31 (m, 1H), 3.68-3
.60 (m, 1H), 3.29-3.22 (m, 2H), 3.18-3.09 (m, 3H), 2.77 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 2.6
5-2.49 (m, 2H), 2.04-1.96 (m, 3H), 0.89-0.78 (m, 5H); LC-MS: m/z 914.4 [M+H]+.
【0254】
50.化合物50の合成
【0255】
【0256】
DIEA(5 mL)中の化合物A3(200 mg, 0.27 mmol)の溶液に、2-クロロ-5-メトキシ-ベ
ンゾチアゾール(107 mg, 0.53 mmol)を加えた。得られた混合物を窒素下で115℃で4時
間撹拌した。反応物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(20 mL x 3)で抽出した。組み合
わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物50を得た(10 mg、収率4.0%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 40
0 MHz): 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.98-6.96 (m, 1H), 6
.74 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.73-4.68 (m, 1H), 4.45-4.40 (m, 1H), 4.35-4.32 (m, 1
H), 3.84 (s, 3H), 3.66-3.61 (m, 2H), 3.57-3.42 (m, 29H), 3.29-3.22 (m, 3H), 3.18
-3.08 (m, 3H), 2.75-2.72 (m, 1H); LC-MS: m/z 910.4 [M+H]+.
【0257】
51.化合物51の合成
【0258】
【0259】
DIEA(5 mL)中の化合物A3(200 mg, 0.26 mmol)の溶液に、2-クロロ-5-メチル-ベン
ゾチアゾール(99.4 mg, 0.54 mmol)を加えた。得られた混合物を窒素下で115℃で3時
間撹拌した。反応物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(20 mL x 3)で抽出した。組み合
わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物51を得た(15 mg、収率6.0%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 40
0 MHz):δ7.50 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.20-7.12 (m, 2H), 6.75 (s, 1H), 4.89 (s, 1H)
, 4.75-4.68 (m, 1H), 4.45-4.41 (m, 1H), 4.37-4.30 (m, 1H), 3.67-3.42 (m, 20H), 3
.31-3.08 (m, 6H), 2.75 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 2.62 (s, 3H), 2.55-2.49 (m, 1H), 0.8
9-0.82 (m, 6H); LC-MS: m/z 895.4 [M+H]+.
【0260】
52.化合物52の合成
【0261】
【0262】
DIEA(10 mL)中の化合物A3(200 mg, 0.26 mmol)の溶液に、2,5-ジクロロ-ベンゾチ
アゾール(110 mg, 0.54 mmol)を加えた。得られた混合物を窒素下で115℃で3時間撹拌
した。反応物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(20 mL x 3)で抽出した。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製して、
黄色固体として化合物52を得た(17 mg、収率7.1%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz)
:δ7.72 (s, 1H) 7.57 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H)
, 4.88 (s, 1H), 4.71 (m, 1H), 4.42 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.33 (m, 1H), 3.27-3.24
(m, 2H), 2.76 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 0.85 (t, J = 7.6 Hz, 3H); LC-MS: m/z 916.3 [M
+H]+.
【0263】
53.化合物53の合成
【0264】
【0265】
DIEA(10 mL)中の化合物A3(200 mg, 0.26 mmol)の溶液に、2,7-ジクロロ-ベンゾチ
アゾール(110 mg, 0.54 mmol)を加えた。得られた混合物を窒素下で115℃で3時間撹拌
した。反応物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(20 mL x 3)で抽出した。組み合わせた
有機層を炭酸カリウム上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製して、
黄色固体として化合物50を得た(20 mg、収率8.3%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz)
:δ7.63 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.32-7.23 (m, 2H), 6.74 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.75
-4.70 (m, 1H), 4.45-4.38 (m, 1H), 4.36-4.31 (m, 1H), 3.68-3.41 (m, 17H), 3.30-3.
09 (m, 6H), 2.80 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 2.67-2.51 (m, 2H), 2.32-2.13 (m, 10H), 0.8
5 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS: m/z 914.3 [M+H]+.
【0266】
54.化合物54の合成
【0267】
【0268】
EtOH(2 mL)中の化合物A3(100 mg, 0.13 mmol)およびDIEA(86 mg, 0.67 mmol)の
溶液に、4-クロロピリミジンヒドロクロリド(40 mg, 0.26 mmol)を加えた。この混合物
を85℃で20時間加熱した。混合物をプレップHPLCで精製して化合物54を得た(26 mg、収
率23.6%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 MHz):δ7.73 (s, 1H), 7.33 (d, J= 8.1 Hz,
1H), 6.67 (s, 1H), 6.23 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.86 (s, 1H), 4.65-4.61 (m, 1H), 4.
43-4.35 (m, 2H), 4.01-3.96 (m, 1H), 3.89-3.85 (m, 1H), 3.81-3.68 (m, 1H), 2.93-2
.86 (m, 1H), 2.60-2.46 (m, 3H). LC-MS: m/z 825.5 [M+H]+.
【0269】
55.化合物55の合成
【0270】
【0271】
MeCN(10 mL)中の化合物A3(250 mg, 0.33 mmol)および2-クロロピリミジンヒドロク
ロリド(77 mg, 0.67 mmol)の溶液に、K2CO3(138 mg, 1.0 mmol)を加えた。この混合
物を85℃で20時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をEA(60 mL)中に希釈した。混
合物を水(30 mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥し、濾過して濃縮した。残渣をプレッ
プHPLCで精製して化合物55を得た(50 mg、収率18%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz
):δ8.51 (d, J= 4.8 Hz, 2H), 6.90 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.88 (s, 1
H), 4.76-4.70 (m, 1H), 4.43-4.41 (m, 1H), 4.35-4.30 (m, 1H), 3.66-3.62 (m, 1H),
3.30-3.19 (m, 3H), 3.11 (t, J= 9.6 Hz, 1H), 2.83-2.80 (m, 1H), 2.72 (d, J = 6.4
Hz, 1H), 2.70-2.61 (m, 2H), 2.34-2.29 (m, 1H), 0.81 (t, J= 7.6 Hz, 3H). LCMS:
m/z 825.5 [M+H]+.
【0272】
56.化合物56の合成
【0273】
【0274】
トルエン(10 mL)中のインドール-6-ボロン酸(96 mg, 0.6 mmol)およびCu(OAc)2(1
5.6 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42.8 mg, 0.4 mmol)、ラウリン酸(8.0
mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混合物を空気雰
囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラムクロマト
グラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物5
6を得た(40 mg、収率11.6%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.05 (s, 1H), 7.4
7 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.11 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 6.89 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 6.7
7 (s, 1H), 6.46 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.75-4.67 (m, 1H), 4.46-4.41 (m, 1H), 3.3
7-3.29 (m, 1H), 3.70--3.42 (m, 19H), 3.36-3.25 (m, 2H), 3.18-3.07 (m, 2H), 2.62-
2.52 (m, 2H), 2.46-2.41 (m, 1H), 2.30-2.13 (m, 12H), 2.03-1.95 (m, 1H), 0.91-0.7
7 (m, 5H). LCMS: m/z 862.4 [M+H]+.
【0275】
57.化合物57の合成
【0276】
【0277】
トルエン(10 mL)中のN-メチルインドール-5-ボロン酸(105 mg, 0.6 mmol)およびCu
(OAc)2(15.6 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42.8 mg, 0.4 mmol)、ラウリ
ン酸(8.0 mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混合
物を空気雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラ
ムクロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体と
して化合物57を得た(15 mg、収率4.2%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.85 (s
, 1H), 7.25-7.21 (m, 2H), 6.77 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.76-4.67 (m, 1H), 4.46-4.
41 (m, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.69-3.62 (m, 1H), 3.59-3.43 (m, 15H), 3.35-3.25 (m, 2
H), 3.19-3.08 (m, 2H), 2.63-2.52 (m, 2H), 2.46-2.42 (m, 1H), 2.30-2.16 (m, 10H),
2.03-1.95 (m, 1H), 1.32-1.16 (m, 16H), 0.91-0.79 (m, 6H). LCMS: m/z 877.4 [M+H]
+.
【0278】
58.化合物58の合成
【0279】
【0280】
トルエン(10 mL)中のイソキノリン-5-ボロン酸(103.8 mg, 0.6 mmol)およびCu(OAc
)2(15.6 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42.8 mg, 0.4 mmol)、ラウリン酸
(8.0 mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混合物を
空気雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラムク
ロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体として
化合物58を得た(40 mg、収率11.5%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ9.22 (s, 1
H), 8.56 (dd, J = 6.0 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.61(d, J = 8.0 Hz, 1H)
,7.46 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.16 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 4.92 (s, 1H),
4.81-4.72 (m, 1H), 4.47-4.43 (m, 1H), 4.42-4.34 (m, 1H), 3.67-3.79 (m, 1H), 3.7
0-3.44 (m, 16H), 3.35-3.23 (m, 2H), 3.19-3.10 (m, 2H), 2.73-2.65 (m, 1H), 2.61-2
.55 (s, 1H), 2.52-2.45 (m, 1H), 2.33-2.45 (m, 1H), 2.33-2.21 (m, 10H), 0.98-0.85
(m, 4H). LCMS: m/z 874.4 [M+H]+.
【0281】
59.化合物59の合成
【0282】
【0283】
トルエン(10 mL)中のジベンゾチオフェン-4-ボロン酸(136.8 mg, 0.6 mmol)および
Cu(OAc)2(15.6 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42.8 mg, 0.4 mmol)、ラウ
リン酸(8.0 mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混
合物を空気雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカ
ラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体
として化合物59を得た(45 mg、収率10.9%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.17
-8.11 (m, 1H), 7.88-7.80 (m, 2H), 7.48-7.41 (m, 2H), 7.37 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 7
.02 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.94 (s, 1H), 4.83-4.76 (m, 1H), 4.46-4.3
4 (m, 2H), 3.79-3.73 (m, 1H), 3.68-3.47 (m, 17H), 3.34-3.10 (m, 4H), 2.78-2.60 (
m, 3H), 2.42-2.18 (m, 13H), 2.04-1.96 (m, 3H), 0.94-0.85 (m, 5H). LCMS: m/z 930.
4 [M+H]+.
【0284】
60.化合物60の合成
【0285】
【0286】
トルエン(10 mL)中の3-チオフェンボロン酸(134 mg, 1.05 mmol)およびCu(OAc)2(
28 mg, 0.14 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(75 mg, 0.7 mmol)、ラウリン酸(14 mg,
0.07 mmol)、および化合物A3(500 mg, 0.7 mmol)を加えた。この混合物を空気雰囲気
下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー
(MeOH/DCM = 1/20)に続いてプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物60を得た
(35 mg、収率6%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.17 (dd, J = 5.2, 2.8 Hz,
1H), 6.92 (dd, J = 5.2, 1.2 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.53 (dd, J = 2.8, 1.2 Hz, 1H
), 4.87 (s, 1H), 4.72-4.63 (m, 1H), 4.45-4.40 (m, 1H), 3.31-3.21 (m, 2H),3.16-3.
08 (m, 2H), 2.60-2.35 (m, 6H), 2.28-2.11 (m, 11H), 2.01-1.94 (m, 1H),1.32-1.16
(m, 4H). LCMS: m/z 829.4 [M+H]+.
【0287】
61.化合物61の合成
【0288】
【0289】
トルエン(10 mL)中のキノリン-3-イルボロン酸(103.8 mg, 0.6 mmol)およびCu(OAc
)2(15.6 mg, 0.08 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(42 mg, 0.4mmol)、ラウリン酸(7.
8 mg, 0.04 mmol)、および化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混合物を空気
雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲル上のカラムクロマトグラ
フィー(MeOH/DCM = 1/20)に続いてプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物61
を得た(30 mg、収率8.6%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ8.80 (d, J = 2.4 Hz
, 1H), 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.57-7.26 (m, 3H), 6
.77 (s, 1H), 4.91 (s, 1H), 4.76-4.67 (m, 1H), 4.46-4.41 (m, 1H), 4.40-4.32 (m, 1
H), 3.36-3.26 (m, 2H), 3.22-3.08 (m, 2H), 2.66-2.50 (m, 3H), 2.35-2.18 (m, 10H),
2.02-1.95 (m, 1H); LCMS: m/z 874.3[M+H]+.
【0290】
62.化合物62の合成
【0291】
【0292】
トルエン(30 mL)中の6-ブロモ-2-メチル-キノリン(89 mg, 0.4 mmol)および化合物
A3(300 mg, 0.4 mmol)の溶液に、N2下でPd2(dba)3(14.1 mg, 0.02 mmol)、BINAP(17
.3 mg, 0.03 mmol)、およびCs2CO3(190.5 mg, 0.6 mmol)を加えた。この反応物を120
℃で一晩撹拌した。反応物を水(50 mL)でクエンチし、DCM(30 mL x 3)で抽出した。
組み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲル上のカ
ラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体
として化合物62を得た(40 mg、収率11.3%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.94
-7.89 (m, 2H), 7.51-7.45 (m, 1H),7.26-7.18 (m, 2H), 6.77 (s, 1H), 4.91 (s, 1H),
4.76-4.67 (m, 1H), 4.46-4.41 (m, 1H), 4.38-4.31 (m, 1H), 3.69-3.63 (m, 1H), 3.36
-3.26 (m, 3H), 2.70 (s, 3H), 2.03-1.96 (m, 1H). LCMS: m/z 888.4 [M+H]+.
【0293】
63.化合物63の合成
【0294】
【0295】
磁力撹拌棒を含む25 mL丸底フラスコに、CuI(15 mg, 0.08 mmol)を、そして続いてL-
ヒドロキシプロリン(hydroxyproline)(21 mg, 0.16 mmol)、3-ヨードピリジン(165 mg
, 0.80 mmol)およびK3PO4(256 mg, 1.2 mmol)を充填した。フラスコをN2で吹き流し、
それから無水DMSO(10 mL)中の化合物A3(300 mg, 0.40 mmol)の溶液を加えた。この混
合物をN2下60℃で24時間撹拌した。室温まで冷ました後に、混合物をEAと5%水性NH3.H2O
との間で分画した(100 mL / 50 mL)。有機層を水(30 mL x 2)および塩水で洗浄し、
無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップTLC(MeOH/DCM = 1/15)に
より精製して、白色固体として化合物63を得た(19 mg、収率5.7%)。Partial 1H NMR (C
DCl3, 300 MHz):δ8.39-8.37 (m, 1H), 8.26-8.22 (m, 1H), 7.35-7.33 (m, 1H), 7.19-7
.14 (m, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.72-4.67 (m, 1H), 4.47-4.44 (m, 1H), 4
.374-4.32 (m, 1H), 3.33-3.26 (m, 2H), 3.17-3.10 (m, 2H), 2.59-2.44 (m, 3H), 2.24
-2.18 (m, 3H), 0.86 (t, J= 7.5 Hz, 3H). LCMS: m/z 824.3 [M+H]+.
【0296】
64.化合物64の合成
【0297】
【0298】
MeCN(5 mL)中の化合物A3(300 mg, 0.4 mmol)および2-クロロベンゾ[d]オキサゾー
ル(62 mg, 0.4 mmol)の溶液にK2CO3(111 mg, 0.8 mmol)を加えた。この混合物を室温
で一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/Me
OH = 20/1)で精製して、白色固体として化合物60を得た(125 mg、収率36.0%)。Partia
l 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.52-7.50 (m, 1H), 7.40-7.38 (m, 1H), 7.25-7.19 (m,
2H), 6.74 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.77-4.71 (m, 1H), 4.43-4.41 (m, 1H), 4.36-4.30
(m, 1H), 3.66-3.61 (m, 2H), 3.31-3.21 (m, 4H), 3.11 (t, J= 9.6 Hz, 2H), 2.84 (
d, J= 6.8 Hz, 1H), 2.67-2.62 (m, 2H), 0.84 (t, J= 7.6 Hz, 3H); LCMS: m/z 864.4
[M+H]+.
【0299】
65.化合物65の合成
【0300】
【0301】
プロパン-2-アミン(10 mL)中の化合物A1(400 mg, 0.53 mmol)の溶液に、ZrCl4(6.
0 mg, 0.026 mmol)を加えた。この混合物を、80℃、マイクロ波下で1時間撹拌した。混
合物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 100:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製し、白
色固体として化合物65-1および65-2(210 mg、収率45.3%)の混合物を得た。LCMS: m/z 8
07.2 [M+H]+。
【0302】
DCM (5 mL)中の化合物65-1および65-2 (200 mg, 0.25 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力
下-78℃にてDAST (50.0 mg, 0.3 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃で1時間
撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(15 mL x
2)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレッ
プHPLCで精製し、白色固体として化合物65を得た(20 mg、収率10.2%)。Partial 1H NMR
(CDCl3, 400 MHz):δ6.70 (s, 1H), 4.83 (s, 1H), 4.64 (s, 1H), 4.42 (d, J = 7.2 H
z, 1H), 4.26 (s, 1H), 3.27-3.03 (m, 6H), 2.48-2.40 (m, 2H), 0.82 (t, J = 7.6 Hz,
3H); LCMS: m/z 789.2 [M+H]+.
【0303】
66.化合物66の合成
【0304】
【0305】
シクロペンタンアミン(10 mL)中の化合物A1(1.0 g, 1.3 mmol)の溶液に、ZrCl4(1
6 mg, 0.07 mmol)を加えた。この混合物を、80℃、マイクロ波下で1時間撹拌した。混
合物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 100:1~10:1)に続いてプレップHPLCで精製し、白
色固体として化合物66-1および66-2(250 mg、収率23%)の混合物を得た。LCMS: m/z 833
.2 [M+H]+。
【0306】
DCM (5 mL)中の化合物66-1および66-2 (167 mg, 0.2 mmol)の混合物の溶液に、N2圧力
下-78℃にてDAST (50.0 mg, 0.3 mmol)を加えた。この混合物をN2下で-78℃で1時間撹拌
した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(15 mL x 2)
。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHP
LCで精製し、白色固体として化合物66を得た(55 mg、収率34%)。Partial 1H NMR (CDCl
3, 400 MHz):δ6.67 (s, 1H), 4.81 (s, 1H), 4.63 (s, 1H), 4.39 (d, J = 7.2 Hz, 1H)
, 4.24 (s, 1H), 3.28-3.01 (m, 5H), 2.23 (s, 6H), 2.48-2.43 (m, 2H), 0.79 (t, J =
7.6 Hz, 3H), 0.65 (m, 1H); LCMS: m/z 815.2 [M+H]+.
【0307】
67.化合物67の合成
【0308】
【0309】
2-メチルプロパン-1-アミン(10 mL)中の化合物A1(1.0 g, 1.3 mmol)の溶液に、ZrC
l4(63 mg, 0.26 mmol)を加えた。この混合物を、80℃、N2圧力下のマイクロ波下で1時
間撹拌した。混合物をシリカゲルカラム(DCM/MeOH = 100:1~10:1)により精製し、白色
固体として化合物63-1および63-2(410 mg、収率38%)の混合物を得た。LCMS: m/z 821.2
[M+H]+。
【0310】
DCM (20 mL)中の化合物63-1および63-2 (350 mg, 0.42 mmol)の溶液に、N2下-78℃にて
DAST (99 mg, 0.6 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物をNaHCO3水溶液(30
mL)でクエンチした。15分間撹拌した後、混合物をDCMで抽出した(20 mL x 3)。組み合
わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップ
HPLCで精製し、白色固体として化合物63を得た(80 mg、収率24%)。Partial 1H NMR (CD
Cl3, 400 MHz):δ6.70 (s, 1H), 4.83 (s, 1H), 4.67 (m, 1H), 4.39 (d, J = 8.8 Hz, 1
H), 4.26 (m, 1H), 3.64(m, 1H),3.26-3.04 (m, 6H), 0.98-0.94 (m, 6H), 0.79 (t, J =
7.2 Hz, 3H)., LCMS: m/z 803.2 [M+H]+
【0311】
68.化合物68の合成
【0312】
【0313】
2-メトキシエタンアミン(5 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、ZrCl4
(16 mg, 0.07 mmol)を加えた。この混合物を、N2圧力下のマイクロ波下で80℃にて1時
間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 100:1~10:1)
およびプレップHPLCにより精製し、白色固体として化合物68-1および68-2(100 mg、収率
18.6%)の混合物を得た。LCMS: m/z 823.2 [M+H]+。
【0314】
DCM(5 mL)中の化合物68-1および68-2(50 mg, 0.06 mmol)の溶液に、N2下-78℃にて
DAST(20 mg,0.12 mmol)を加えた。-78℃で1時間撹拌した後、混合物を室温まで温め、
NaHCO3水溶液(30 mL)でクエンチした。15分間撹拌した後、混合物をDCMで抽出した(20
mL x 3)。組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮し
た。残渣をプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物68を得た(20 mg、収率40%)
。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz): 6.70 (s, 1H), 4.84 (s, 1H), 4.69 (m, 1H), 4.4
3 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.24 (m, 1H), 3.39 (s, 3H), 2.76-2.72 (m, 1H), 2.48-2.42
(m, 2H), 0.82 (t, J = 7.6 Hz, 3H)., LCMS: m/z 805.1 [M+H]+.
【0315】
69.化合物69の合成
【0316】
【0317】
2-(ピロリジン-1-イル)エタンアミン(5 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)の溶
液に、ZrCl4(63 mg, 0.26 mmol)を加えた。この混合物を、N2圧力下のマイクロ波下で8
0℃にて1時間撹拌した。混合物をフラッシュ(MeCN/H2O = 50:50~95:5)により精製し
、化合物69-1および69-2(200 mg、収率35%)の混合物を得た。LCMS: m/z 863.2 [M+H]+
【0318】
DCM(20 mL)中の化合物69-1および69-2(200 mg, 0.23 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(5 mL)を加えた。-78℃で30分間撹拌した後、混合物を室温まで温め、NaHCO3水
溶液(30 mL)でクエンチした。15分間撹拌した後、混合物をDCMで抽出した(20 mL x 3
)。組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣
をプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物69を得た(15 mg、収率7.7%)。Parti
al 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ6.70 (s, 1H), 4.84 (s, 1H), 4.67 (m, 1H), 4.41 (d,
J = 7.6 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 0.83 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LCMS: m/z 845.2 [M+H]+
【0319】
70.化合物70の合成
【0320】
【0321】
フェニルメタンアミン(4mL)中の化合物A1(0.6 g, 0.8 mmol)の溶液に、ZrCl4(93.
2 mg, 0.4 mmol)を加えた。この混合物を、N2圧力下で80℃にて一晩撹拌した。混合物を
水でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を水で洗浄しNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃
縮した。残渣をフラッシュ(MeCN/H2O = 50:50~95:5)により精製し、粗製化合物70-1お
よび70-2(487 mg、収率71%)を得た。LCMS: m/z 855.2 [M+H]+
【0322】
DCM(10 mL)中の化合物70-1および70-2(487 mg, 0.57 mmol)の撹拌溶液に、N2雰囲
気下-78℃にてDAST(184 mg, 1.14 mmol)を加えた。得られた混合物を-78℃で30分間撹
拌した。反応混合物を室温まで温め、NaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチした。混合物をD
CMで抽出した(10 mL x 3)。組み合わせた有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して
濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物70を得た(58 mg、収
率12.2%)。Partial1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.39-7.32 (m, 4H), 7.26-7.23 (m, 1H)
, 6.71 (s, 1H), 4.84 (s, 1H), 4.72-4.66 (m, 1H), 4.42 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.30-
4.23 (m, 1H), 3.54 (s, 2H), 3.39-3.32 (m, 1H), 2.53-2.48 (m, 1H), 2.38-2.34 (m,
1H), 2.24 (s, 6H), 2.17-2.10 (m, 1H), 0.83 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 0.78-0.68 (m, 1H
). LCMS: m/z 837.2 [M+H]+.
【0323】
71.化合物71の合成
【0324】
【0325】
1,4-ジオキサン(5 mL)中の化合物A1(500 mg, 0.65 mmol)および2,5-ジクロロ-ベン
ジルアミン(467.3 mg, 2.67 mmol)の溶液に、ZrCl4(155 mg, 0.67 mmol)を加えた。
この混合物を、80℃にて一晩撹拌した。混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。有機
層を水で洗浄しNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュ(MeCN/H2O =
50:50~95:5)により精製し、黄色固体として粗製化合物71-1および71-2(250 mg、収率
41.5%)を得た。LC-MS: m/z 925.5 [M+H]+。
【0326】
DCM(10 mL)中の化合物71-1および71-2(250 mg, 0.27 mmol)の溶液に、N2圧力下-78
℃にてDAST(87.3 mg, 0.54 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌
した。混合物をNaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物71を得た(50 mg、収率20.4%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 3
00 MHz):δ7.71 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.37-7.30 (m, 2H), 6.73 (s, 1H), 4.86 (s, 1H
), 4.75-4.65 (m, 1H), 4.47-4.40 (m, 1H), 4.34-4.24 (m, 1H), 3.85 (d, J = 16.2 Hz
, 1H), 3.67-3.06 (m, 22H), 2.57-2.46 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.5 Hz, 3H); LC-MS: m
/z 907.5 [M+H]+.
【0327】
72.化合物72の合成
【0328】
【0329】
1,4-ジオキサン(2 mL)中の化合物A1(300 mg, 0.4 mmol)および2-ブロモ-5-フルオ
ロ-ベンジルアミン(245 mg, 1.2 mmol)の溶液に、ZrCl4(155 mg, 0.67 mmol)を加え
た。この混合物を、80℃にて一晩撹拌した。混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した。
有機層を水で洗浄しNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュ(MeCN/H
2O = 50:50~95:5)により精製し、黄色固体として粗製化合物72-1および72-2(250 mg、
収率65%)を得た。
【0330】
DCM(10 mL)中の化合物72-1および72-2(250 mg, 0.26 mmol)の溶液に、N2圧力下-78
℃にてDAST(87.3 mg, 0.54 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌
した。混合物をNaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物72を得た(25 mg、収率10.3%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 3
00 MHz):δ7.48-7.43 (m, 2H), 6.90-6.83 (m, 1H), 6.73 (s, 1H), 4.87 (s, 1H), 4.75
-4.65 (m, 1H), 4.43 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 4.34-4.28 (m, 1H), 3.32-3.06 (m, 4H), 2
.60-2.50 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.5 Hz, 3H); LC-MS: m/z 907.5
[M+H]+.
【0331】
73.化合物73の合成
【0332】
【0333】
1,4-ジオキサン(5 mL)中の化合物A1(300 mg, 0.40 mmol)および2-メトキシ-4-メチ
ル-フェニルアミン(164.6 mg, 1.2 mmol)の溶液に、ZrCl4(93.2 mg, 0.4 mmol)を加
えた。この混合物を、80℃にて一晩撹拌した。混合物を水でクエンチし、DCMで抽出した
。有機層を水で洗浄しNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をフラッシュ(MeCN
/H2O = 50:50~95:5)により精製し、黄色固体として粗製化合物73-1および73-2(100 mg
、収率28.2%)を得た。LC-MS: m/z 885.2 [M+H]+。
【0334】
DCM(10 mL)中の化合物73-1および73-2(100 mg, 0.11 mmol)の溶液に、N2圧力下-78
℃にてDAST(145.5 mg, 0.9 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌
した。混合物をNaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物73を得た(16 mg、収率8.4%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 30
0 MHz):δ7.31 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.88 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.72 (s, 1H), 4.85
(s, 1H), 4.75-4.65 (m, 1H), 4.45-4.38 (m, 1H), 4.31-4.24 (m, 1H), 3.80 (s, 3H),
3.68-3.03 (m, 21H), 2.54-2.45 (m, 1H), 2.41-2.33 (m, 1H), 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 3
H); LC-MS: m/z 867.2 [M+H]+.
【0335】
74.化合物74の合成
【0336】
【0337】
(S)-1-フェニルエタンアミン(3 mL)中の化合物A1(1.0 g, 1.3 mmol)の溶液に、ZrC
l4(311 mg, 1.3 mmol)を加えた。この混合物を、N2圧力下のマイクロ波下で80℃にて1
時間撹拌した。混合物をフラッシュ(MeCN/H2O = 50:50~95:5)により精製し、黄色固体
として粗製化合物74-1および74-2(600 mg、収率53%)を得た。LC-MS: m/z 869.2 [M+H]+
。
【0338】
DCM(10 mL)中の化合物74-1および74-2(200 mg, 0.23 mmol)の溶液に、N2圧力下-78
℃にてDAST(111.1 mg, 0.7 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌
した。混合物をNaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物74を得た(30 mg、収率15.3%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 3
00 MHz):δ7.42-7.31 (m, 5H), 6.74 (s, 1H), 4.78 (s, 1H), 4.72-4.64 (m, 1H), 4.47
-4.41 (m, 1H), 4.25-4.20 (m, 1H), 3.69-3.62 (m, 1H), 3.57-3.41 (m, 4H), 3.34-3.2
4 (m, 3H), 3.16-3.06 (m, 2H), 2.59-2.42 (m, 3H), 2.15-1.81(m, 5H), 1.31-1.17(m,
12H), 0.85 (t, J = 7.8 Hz, 3H); LC-MS: m/z 851.2 [M+H]+.
【0339】
75.化合物75の合成
【0340】
【0341】
(R)-1-フェニルエタンアミン(4 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、Zr
Cl4(153.1 mg, 0.65 mmol)を加えた。この混合物を、N2下で80℃にて一晩撹拌した。混
合物をフラッシュ(MeCN/H2O = 50:50~95:5)により精製し、黄色固体として粗製化合物
75-1および75-2(250 mg、収率44%)を得た。LC-MS: m/z 869.2 [M+H]+。
【0342】
DCM(10 mL)中の化合物75-1および75-2(250 mg, 0.28 mmol)の溶液に、N2圧力下-78
℃にてDAST(138.9 mg, 0.86 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌
した。混合物をNaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物75を得た(40 mg、収率16.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 3
00 MHz):δ7.44-7.30 (m, 4H), 7.25-7.18 (m, 1H), 6.68 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.73
-4.64 (m, 1H), 4.44-4.37 (m, 1H), 4.37-4.27 (m, 1H), 3.35-3.09 (m, 3H), 3.00-2.9
0 (m, 2H), 2.62-2.52 (m, 2H), 2.28-2.11 (m, 8H), 0.81 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LC-MS
: m/z 851.2 [M+H]+.
【0343】
76.化合物76の合成
【0344】
【0345】
2-フェニルプロパン-2-アミン(5 mL)中の化合物A1(0.5 g, 0.65 mmol)の溶液に、Z
rCl4(153.1 mg, 0.65 mmol)を加えた。この混合物を、N2下のマイクロ波下で80℃にて
4時間撹拌した。混合物をフラッシュ(MeCN/H2O = 50:50~95:5)により精製し、黄色固
体として粗製化合物76-1および76-2(300 mg、収率52%)を得た。LC-MS: m/z 883.2 [M+H
]+。
【0346】
DCM(10 mL)中の化合物76-1および76-2(300 mg, 0.34 mmol)の溶液に、N2圧力下-78
℃にてDAST(164.0 mg, 1.0 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌
した。混合物をNaHCO3水溶液(10 mL)でクエンチし、DCMで抽出した(30 mL x 3)。組
み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、黄色固体として化合物76を得た(40 mg、収率13.6%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 3
00 MHz):δ7.52-7.46 (m, 2H), 7.39-7.31 (m, 2H), 6.73 (s, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.72
-4.64 (m, 1H), 4.46-4.39 (m, 1H), 4.31-4.23 (m, 1H), 3.31-2.97 (m, 5H), 2.59-2.5
0 (m, 1H), 0.85 (t, J = 7.8 Hz, 3H); LC-MS: m/z 865.2 [M+H]+.
【0347】
77.化合物77の合成
【0348】
【0349】
THF(13 mL)中の化合物A3(180 mg, 0.24 mmol)およびTEA(73 mg, 0.72 mmol)の溶
液に、0℃にてベンゾイルクロリド(50 mg, 0.36 mmol)を加えた。混合物を室温で2時
間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(30 mL)で希釈して、DCMで抽出した(50 mL
x 2)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレ
ップHPLCで精製して、白色固体として化合物77(43 mg、収率21%)を得た。Partial 1H N
MR (CDCl3, 400 MHz):δ8.12 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.55 (t, J= 7.6 Hz, 1H), 7.46 (
t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.74 (s, 1H), 4.88 (s, 1H), 4.75-4.71 (m, 1H), 4.43-4.41 (m,
1H), 4.36-4.31 (m, 1H), 3.76-3.71 (m, 1H), 3.66-3.62 (m, 1H), 3.32-3.25 (m, 1H)
, 3.18-3.12 (m, 3H), 2.95-2.93 (m, 1H), 2.69-2.64 (m, 1H), 2.52 (d, J = 6.0 Hz,
1H), 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LCMS: m/z 851.2 [M+H]+.
【0350】
78.化合物78の合成
【0351】
【0352】
DCM(2 mL)中の化合物A3(100 mg, 0.13 mmol)およびTEA(68 mg, 0.67 mmol)の溶
液に、0℃にてトシルクロリド(51 mg, 0.26 mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹
拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(20 mL)で希釈して、DCMで抽出した(20 mL x 2
)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップ
HPLCで精製して、化合物78(49 mg、収率65.5%)を得た。Partial 1H NMR (CDCl3, 300 M
Hz):δ7.84 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.35 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 6.62 (s, 1H), 4.84 (s,
1H), 4.65-4.60 (m, 1H), 4.42-4.39 (m, 1H), 4.32-4.26 (m, 1H), 3.23-3.08 (m, 6H)
, 2.70 (d, J= 7.8 Hz, 1H), 2.49-2.43 (m, 4H); LCMS: m/z 901.5 [M+H]+.
【0353】
79.化合物79の合成
【0354】
【0355】
トルエン(5 mL)中の化合物A2(310 mg, 0.4 mmol)およびアニリン(77 mg, 0.83 mm
ol)の溶液に、ZrCl4(578 mg, 2.5 mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。混
合物をNaHCO3水溶液(30 mL)でクエンチして、EAで抽出した(20 mL)。有機層を水で洗
浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(
DCM/MeOH = 100:1~10:1)で精製して、茶色固体として化合物79-1および79-2(170 mg、
収率49%)の混合物を得た。LC-MS: m/z 841.2 [M+H]+。
【0356】
DCM(10 mL)中の化合物79-1および79-2(170 mg, 0.2 mmol)の溶液に、N2下-78℃に
てDAST(33 mg, 0.2 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下-78℃で1時間撹拌した。反
応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)で希釈し、DCMで抽出した(15 mL x 2)。組み合わ
せた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製し
て、黄色固体として化合物79を得た(20 mg、収率12.1%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400
MHz):δ7.21 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.93 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 7.2 Hz,
2H), 6.62 (s, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.71-4.66 (m, 1H), 4.47 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4
.32-4.26 (m, 1H), 3.36-3.31 (m, 1H), 3.28-3.22 m, 1H), 3.12 (t, J = 9.2 Hz, 1H),
2.67-2.59 (m, 6H), 2.50 (s, 6H); LC-MS: m/z 823.2 [M+H]+.
【0357】
80.化合物80の合成
【0358】
【0359】
トルエン(10 mL)中の4-ビフェニルボロン酸(60 mg, 0.3 mmol)およびCu(OAc)2(8.
0 mg, 0.04 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(21.4 mg, 0.2 mmol)、ラウリン酸(4.0 mg
, 0.02 mmol)、および化合物A4(150 mg, 0.2 mmol)を加えた。この混合物を空気雰囲
気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグ
ラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体として化合物80
を得た(12 mg、収率6.7%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.52 (d, J = 7.2 Hz
, 2H), 7.46-7.38 (m, 4H), 7.32-7.26 (m, 1H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.63 (s,
1H), 4.91 (s, 1H), 4.75-4.68 (m, 1H), 4.44-4.40 (m, 1H), 4.34-4.26 (m, 1H), 3.68
--3.62 (m, 1H), 3.41-3.34 (m, 2H), 3.29-3.21 (m, 1H), 3.16-3.11 (m, 1H), 2.74-2.
57 (m, 4H), 2.27-2.17 (m, 9H), 2.12-2.05 (m, 1H), 2.02-1.92 (m, 2H), 1.87-1.70 (
m, 3H), 0.85 (t, J = 7.6 Hz, 3H), LCMS: m/z 900.4 [M+H]+.
【0360】
81.化合物81の合成
【0361】
【0362】
トルエン(10 mL)中のインドール-6-ボロン酸(32 mg, 0.2 mmol)およびCu(OAc)2(5
.2 mg, 0.027 mmol)の溶液に、2,6-ルチジン(13.3 mg, 0.013 mmol)、ラウリン酸(2.
7 mg, 0.013 mmol)、および化合物A4(100 mg, 0.13 mmol)を加えた。この混合物を空
気雰囲気下で室温で2日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上のカラムクロ
マトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製して、白色固体として化
合物81を得た(10 mg、収率8.9%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.58 (d, J =
2.0 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 8
.8, 2.4 Hz, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.68 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.90 (s, 1H), 4.76-4.66
(m, 1H), 4.45-4.41 (m, 1H), 4.37-4.28 (m, 1H), 3.68-3.62 (m, 1H), 3.34-3.25 (m,
2H), 3.17-3.06 (m, 2H), 2.62-2.51 (m, 2H), 2.44-2.39 (m, 1H), 2.02-1.96 (m, 1H)
, 1.31-1.17 (m, 13H), 0.90-0.79 (m,4H). LCMS: m/z 863.4 [M+H]+.
【0363】
82.化合物82の合成
【0364】
【0365】
THF(5 mL)中の化合物A4(45 mg, 0.06 mmol)およびTEA(18 mg, 0.18 mmol)の溶液
に、0℃にてベンゾイルクロリド(12.5 mg, 0.09 mmol)を加えた。混合物を室温で2時
間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(10 mL)で希釈して、DCMで抽出した(20 mL
x 2)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレ
ップHPLCで精製して、白色固体として化合物82(15 mg、収率29%)を得た。Partial 1H N
MR (CDCl3, 400 MHz):δ7.89 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 7.54 (t, J= 7.2 Hz, 1H), 7.42 (
t, J = 7.2 Hz, 2H), 6.62 (s, 1H), 4.87 (s, 1H), 4.70-4.65 (m, 1H), 4.43-4.41 (m,
1H), 4.37-4.32 (m, 1H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.31-3.29 (m, 1H), 3.29-3.12 (m, 3H)
, 3.02 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 2.71-2.66 (m, 1H), 2.54 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 2.07-1
.92 (m, 3H), 1.87-1.74 (m, 3H), 0.82 (t, J = 7.2 Hz, 3H); LCMS: m/z 851.2 [M+H]+
.
【0366】
83.化合物83の合成
【0367】
【0368】
DCM(3 mL)中の化合物1(80 mg, 0.10 mmol)およびTEA(54 mg, 0.53 mmol)の溶液
に、トシルクロリド(41 mg, 0.21 mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反
応混合物を飽和NaHCO3溶液(20 mL)で希釈して、DCMで抽出した(20 mL x 2)。組み合
わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLCで精製
して、白色固体として化合物83(70 mg、収率72.5%)を得た。Partial 1H NMR (CDCl3, 3
00 MHz):δ7.80 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.35 (d, J= 8.1 Hz, 2H), 6.50 (s, 1H), 4.80
(s, 1H), 4.67-4.61 (m, 1H), 4.43-4.39 (m, 1H), 4.19-4.12 (m, 1H), 3.22-2.98 (m,
4H), 2.87-2.81 (m, 1H), 2.13-2.10 (m, 1H), 2.06-1.96 (m, 3H), 0.80 (t, J = 8.4
Hz, 3H); LCMS: m/z 901.5 [M+H]+.
【0369】
84.化合物84の合成
【0370】
【0371】
エチルブロミド(15 mL)中のスピノシンJ (Spinosyn J)(2.15 g, 3.0 mmol)の溶液
に、粉末の水酸化カリウム/テトラ-n-ブチルアンモニウムヨージド(10:1, 1.0 g / 0.1
g)を加えた。この混合物を周囲温度で2時間撹拌し、それから減圧下で蒸発させた。残
渣を水(60 mL)で溶解し、EAで抽出した(50 mL x 2)。組み合わせた有機層を塩水で洗
浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過して真空で濃縮して油を取得し、それをシリカゲル上の
カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 50/1~20/1)により精製して、白色固体として
化合物J-1(2.0 g、収率90%)を得た。LCMS: m/z 746.2 [M+H]+。
【0372】
DCM(50 mL)中の化合物J-1(2.9 g, 3.8 mmol)の溶液に、0℃にてm-CPBA(2.0 g, 11
.6 mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を飽和Na2SO3溶液(30 mL
)でクエンチした。さらに5時間撹拌した後、減圧下で有機溶媒を除去した。水性残渣を
EAで抽出した(50 mL x 3)。組み合わせた有機層を飽和NaHCO3(30 mL x 2)、水(30 m
L)、および塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカ
ゲル上のカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH = 50/1~20/1)により精製して、黄色固
体として化合物J-2(2.5 g、収率86%)を得た。LCMS: m/z 761.2 [M+H]+。
【0373】
アニリン(2 mL)中の化合物J-2(200 mg, 0.26 mmol)の溶液にZrCl4(31 mg, 0.13 mm
ol)を加えた。この混合物を80℃で一晩撹拌した。混合物をシリカゲル上のカラムクロマ
トグラフィー(DCM/MeOH = 20/1~10/1)により精製して、化合物84-1および84-2を得た
(88 mg、収率40%)。LCMS: m/z 855.2 [M+H]+。
【0374】
DCM(3 mL)中の化合物84-1および84-2(86 mg, 0.1 mmol)の混合物の溶液に、N2下で
-78℃にてDAST(82 mg, 0.5 mmol)を加えた。この混合物をN2圧力下で-78℃にて0.5時間
撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(50 mL)で希釈しEAで抽出した(30 mL x 2)。
組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をプレップHPLC
により精製して、白色固体として化合物84(24 mg、収率28%)を得た。Partial 1H NMR (
CDCl3, 300 MHz):δ7.23 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.04 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 6.97 (t, J
= 6.9 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.87 (s, 1H), 4.72-4.67 (m, 1H), 4.45-4.43 (m, 1H)
, 4.35-4.30 (m, 1H), 3.76-3.71 (m, 1H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.33-3.27 (m, 2H), 3.
19-3.09 (m, 2H), 2.60-2.51 (m, 2H), 2.41-2.40 (m, 1H), 0.86 (t, J = 7.8 Hz, 3H).
LCMS: m/z 837.2 [M+H]+.
【0375】
85.化合物85の合成
【0376】
【0377】
トルエン(20 mL)中の化合物J-2(1.0 g, 1.3 mmol)およびトリメチルシリルアジド
(300 mg, 2.6 mmol)の溶液に、Ti(O-i-Pr)4(370 mg, 1.3 mmol)を加えた。この混合
物を90℃で一晩撹拌した。室温まで冷ました後、混合物をH2OでクエンチしてDCMで抽出し
た(30 mL x 3)。組み合わせた有機層を炭酸カリウム上で乾燥させ、濾過して濃縮して
化合物J-3-1およびJ-3-2(1.0 g)の混合物を取得し、さらなる精製なくこれを次のステ
ップに用いた。LCMS: m/z 805.2 [M+H]+。
【0378】
THF(20 mL)中の化合物J-3-1およびJ-3-2(1.0 g, 1.24 mmol)の溶液にPPh3(326 mg
, 1.24 mmol)を加えた。この混合物を加熱して2時間還流させた。混合物を濃縮して残
渣を混合物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(PE/EA = 3/1に続いてDCM/MeOH
= 20/1)により精製して、黄色固体として化合物J-4(506 mg、収率53.5%)を得た。LCMS
: m/z 761.2 [M+H]+
【0379】
トルエン(10 mL)中の(4-フルオロフェニル)ボロン酸(138 mg, 0.98 mmol)およびCu
(OAc)2(13 mg, 0.065 mmo)の溶液に、2,6-ルチジン(70 mg, 0.53 mmol)、ラウリン酸
(26 mg, 0.13 mmol)、および化合物J-4(500 mg, 0.65 mmol)を加えた。この混合物を
空気雰囲気下で3日間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を5% NH3.H2O水溶液(30 mL)で
希釈し、EAで抽出した(50 mL x 2)。組み合わせた有機層を10% NaHCO3(50 mL)、水(
50 mL)および塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮した。残渣をシリ
カゲル上のカラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM = 1/20)およびプレップHPLCで精製し
て、白色固体として化合物85を得た(260 mg、収率47.1%)。Partial 1H NMR (CDCl3, 40
0 MHz):δ6.98-6.89 (m, 4H), 6.75 (s, 1H), 4.85 (d, J= 1.6 Hz, 1H), 4.71-4.65 (m
, 1H), 4.44-4.42 (m, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 3.74-3.70 (m, 1H), 3.32-3.25 (m, 2H
), 3.11 (t, J= 9.6 Hz, 1H), 2.56-2.47 (m, 2H), 2.37-2.35 (m, 1H), 2.24 (s, 6H),
0.85 (t, J= 7.6 Hz, 3H), 0.81-0.76 (m, 1H). LCMS: m/z 854.8 [M+H]+.
【0380】
III.製剤
本明細書において記述されている化合物またはその塩は、製剤または組成物で提供され
得る。本発明のスピノシン誘導体は、害虫の防除のための組成物で調製されてよい。製剤
は、他の活性成分および/または植物もしくは植物生成物処理化合物を含み得る。場合に
より、製剤は、接触作用性殺虫剤および/または殺ダニ剤を含み得る。例示的な接触作用
性殺虫剤および/または殺ダニ剤は、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸糖エステル、およ
び脂肪酸塩、除虫菊抽出物、植物油およびそれらの塩、野菜油およびそれらの塩、精油、
鉱油、除虫菊抽出物、ならびにそれらの組合せに由来するものを含む。接触作用性殺虫剤
および/または殺ダニ剤は、アベルメクチンも含み得る。当業者ならば、本明細書におい
て開示される得られたスピノシン含有組成物および製剤は、殺害虫剤として有効であるだ
けでなく、環境的に健全かつヒト使用に安全でもあることが分かるであろう。さらに、組
成物および製剤の一部は、雨の中、餌から浸出もせず、葉から簡単に洗い流されることも
ないという点で、残留することができ、故に、雨天時およびその後、昆虫およびダニ害虫
から保護することができる。場合により、組成物および製剤は、相乗効果を呈することが
でき、スピノシンまたは殺虫剤もしくは殺ダニ剤処理単独だけの場合よりも良好な、期待
される結果をもたらすことができる。
【0381】
場合により、本発明の化合物は、外寄生生物撲滅薬(典型的には、それらの宿主の外部
(「外」)表面を攻撃する節足動物害虫を防除する作用物質)と有用に組み合わせられる
。スピノシン化合物は、当業者に公知の様式で、外寄生生物撲滅薬として使用するために
製剤化される。代表的な外寄生生物撲滅薬は、下記を含むが、これらに限定されない:ア
バメクチン、アルファメトリン、アミトラズ、アベルメクチン、クマホス、シクロプロト
リン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ダ
イアジノン、ジフルベンズロン、ジオキサチオン、ドラメクチン、ファンファー、フェン
チオン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、ヘキサフルムロン、イベ
ルメクチン、リンデン、ルフェヌロン、マラチオン、メトプレン、メトリフォネート、モ
キシデクチン、ペルメトリン、ホスメ、ピリミホス、プロペタンホス、プロポクスル、ロ
テノン、テメホス、テトラクロルビンホス、トリクロルホン、ゼータシペルメトリン、B
.t.生物毒素およびホウ酸。
【0382】
場合により、本発明の化合物は、他の外寄生生物撲滅薬とまたは駆虫薬と有用に組み合
わせられ、後者は、内寄生生物撲滅薬としても公知である(「内」=内部、典型的には扁
形動物門および線形動物門である内部寄生虫を防除する)。代表的なそのような内寄生生
物撲滅薬は、下記を含むが、これらに限定されない:アバメクチン、アルベンダゾール、
アベルメクチン、ブナミジン、クマホス、ジクロルボス、ドラメクチン、エプシプランテ
ル、フェバンテル、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、イベルメクチン、レバミゾ
ール、メベンダゾール、ミルベマイシン、モランテル、モキシデクチン、ネトビミン、ニ
クロサミド、ニトロスカナート、オクスフェンダゾール、オキシベンダゾール、ピペラジ
ン、プラジカンテル、ピランテル、リコムベンダゾール、テトラミゾール、チアベンダゾ
ール、クロルスロン、クロサンテル、ジアンフェネチド、ニトロキシニル、オキシクロザ
ニド、ラフォキサニド、トリクラベンダゾール。
【0383】
本明細書において記述されている製剤は、スピノシン成分と組み合わせて、防除すべき
具体的な外寄生虫または内寄生虫に対して活性を有する1つまたは複数の他の化合物、例
えば、合成ピレスロイド、天然ピレトリン、有機リン酸エステル、有機塩素、カルバメー
ト、ホラミジン、アベルメクチン、ミルベマイシン、昆虫成長制御剤(キチン合成阻害剤
、幼若ホルモン類似体および幼若ホルモンを含む)、ニトロメチレン、ピリジンおよびピ
ラゾール等をさらに含み得る。例示的な実施形態において、組成物は、追加の接触作用性
殺虫剤および/または殺ダニ剤を含み得る。組成物は、使用者のニーズに応じて、濃縮液
、使用準備済の(RTU)液体スプレー、粉塵または固体として利用され得る。使用中、
組成物を、害虫自体、害虫の付近、ならびに/または保護すべき植物および植物生成物の
付近に施用することができる。
【0384】
一般に、製剤は、本明細書において記述されている通りの化合物および1つまたは複数
の生理学的に許容されるアジュバントを含むことになる。製剤は、本発明の活性剤が0.
001から98.0パーセントまでの濃度で存在し、残りの内容物が生理学的に許容され
る担体である、濃縮バージョンを含む。そのような製剤、とりわけ50パーセント未満の
本発明の化合物を持つものは、時に直接的に使用され得るが、これらの製剤を他の生理学
的に許容される担体で希釈して、より希釈した処理製剤を形成することもできる。これら
の後者の製剤は、活性剤を0.001から0.1パーセントまでのより低い濃度で含み得
る。
【0385】
組成物は、農業または害虫防除技術分野において慣例的である手順および式に従って調
製される。組成物は、濃縮して水中に分散してもよいし、粉塵、餌または顆粒製剤の形態
で使用されてもよい。分散液は、典型的には、化合物の濃縮製剤から調製された水性懸濁
液またはエマルションである。水溶性もしくは水懸濁液または乳化製剤は、固体、水和剤
、または、乳剤もしくは水性懸濁液として公知の液体のいずれかである。水和剤を凝集ま
たは圧縮して、水分散性顆粒を形成することができる。これらの顆粒は、化合物、不活性
担体および界面活性剤の混合物を含む。化合物の濃度は、典型的には、約0.1重量%か
ら約90重量%の間である。不活性担体は、典型的には、アタパルジャイト粘土、モンモ
リロナイト粘土および珪藻土または精製シリケートである。
【0386】
界面活性剤は、典型的には、約0.5%から約10%の水和剤を含む。界面活性剤は、
スルホン化リグニン、凝縮ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩もしくは非イオン性界面活性剤、例えばア
ルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物等、またはそれらの混合物を含む。本発明
の誘導体の乳剤は、典型的には、水と混和しない溶媒および乳化剤の混合物である不活性
担体に溶解された、約10%から約50%と同等の、液体1リットル当たり約50から約
500グラムの範囲のスピノシン誘導体である。有機溶媒は、キシレン等の有機物、なら
びに、重い芳香族ナフサを含む石油の高沸点ナフテンおよびオレフィン部分等の石油留分
を含む。テルペン系溶媒-ロジン誘導体、シクロヘキサノン等の脂肪族ケトン、および複
雑なアルコール等、他の有機物を使用してもよい。乳剤のための乳化剤は、典型的には、
本明細書において言及したものまたはそれらの同等物等の混合イオン性および/または非
イオン性界面活性剤である。
【0387】
水性懸濁液は、水不溶性スピノシン誘導体を含有して調製されてよく、ここで、化合物
は、典型的には約5重量%から約50重量%の範囲内の濃度で、水性ビヒクルに分散され
る。懸濁液は、化合物を微粉砕し、それを水のビヒクル、界面活性剤および分散剤中に激
しく混合することによって調製される。無機塩および合成または天然ガム等の不活性成分
を用いて、水性ビヒクルの密度および/または粘度を所望の通りに増大させてもよい。
【0388】
沈殿した流動性物質は、少なくとも1つの本発明のスピノシン誘導体を、水混和性溶媒
および界面活性剤または表面活性ポリマーに溶解することによって調製されてよい。これ
らの製剤を水と混合すると、活性スピノシン誘導体は、界面活性剤とともに沈殿して、得
られる微結晶沈殿物のサイズを制御する。結晶のサイズは、具体的なポリマーおよび界面
活性剤混合物の選択によって制御することができる。
【0389】
スピノシン誘導体を、土壌に施用される顆粒組成物として施用してもよい。顆粒組成物
は、典型的には、約0.5重量%から約10重量%までの誘導体を含有する。スピノシン
誘導体は、典型的には粘土または同等の物質である不活性担体に分散される。一般的に、
顆粒組成物は、本発明の化合物を好適な溶媒に溶解し、それを望ましい粒径に予め形成さ
れた顆粒担体に施用することによって調製される。粒径は、典型的には、約0.5mmか
ら3mmの間である。顆粒組成物は、担体および化合物の生地またはペーストを形成し、
合わせた混合物を乾燥させ、生地またはペーストを所望の粒径に押し潰すことによって調
製することもできる。
【0390】
スピノシン誘導体を、適切な有機溶媒と組み合わせてもよい。有機溶媒は、典型的には
、農産業において広く使用されている無刺激性石油である。これらの組合せは、典型的に
は、スプレーとして使用される。より典型的には、スピノシン化合物は、液体担体中の分
散液として施用され、ここで、液体担体は水である。化合物は、エアゾール組成物の形態
で施用されてもよい。化合物は、圧力生成噴射剤混合物である不活性担体に溶解される。
エアゾール組成物は、容器にパッケージされ、ここで、混合物は、噴霧用バルブによって
分散される。噴射剤混合物は、低沸点ハロカーボンのいずれかを含有し、これは、不活性
ガスまたはガス状炭化水素で加圧した、有機溶媒または水性懸濁液と混合されていてよい
。
【0391】
化合物は、昆虫またはダニが生息する任意の場所に施用されてよい。そのような場所は
、典型的には、綿、大豆および野菜作物、果物および堅果樹、ブドウの蔓、家ならびに観
賞用植物である。昆虫およびダニの場所に施用されるスピノシン誘導体の量は、当業者に
よって決定することができる。一般的に、約10ppmから約5,000ppmまでの濃
度が所望の防除を提供する。大豆および綿等の作物について、施用量は、ヘクタール当た
り約0.01から約1キログラム(kg/ha)であり、ここで、スピノシン誘導体は、
エーカー当たり5から50ガロン(gal/A)のスプレー製剤で施用される。
【0392】
組成物は、濃縮液、使用準備済の(RTU)液体スプレー、粉塵または固体形態で製剤
化することができる。選ばれる製剤は、生成物の使用によって決まることになる。
【0393】
下記の一般的な処理方法は、好ましくは、本発明に従って、種子処理または植物繁殖材
料処理を行うために好適である:乾燥処理(好ましくは、例えば流動パラフィンまたはタ
ルク等の接着促進剤の添加による)、および、適切ならば、着色剤、スラリー処理(好ま
しくは、湿潤剤、分散剤、乳化剤、接着剤、不活性充填剤および着色剤の添加による)、
水性液体処理(好ましくは、乳化剤、分散剤、増粘剤、凍結防止剤、ポリマー、接着剤お
よび着色剤の添加による)、溶媒ベースの液体処理(溶媒および着色剤の添加による)、
エマルション処理(乳化剤、溶媒および着色剤の添加による)。
【0394】
処理製剤中における総活性スピノシン誘導体は、好ましくは、0.01重量%から80
重量%になる。例えば、総活性スピノシン化合物は、0.01重量%、0.05重量%、
0.1重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%、10重量%、20重量%、30重量
%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、または80重量%になり得る。
一般的に、100kgの種子または植物繁殖材料ごとに約1から約300gのスピノシン
誘導体が、処理の形態で施用される。
【0395】
当業者ならば、任意の特定の対象のための具体的な用量レベルおよび投薬の頻度は変動
してよく、用いられる具体的な化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用長さ、
対象の種、年齢、体重、全身の健康状態、性別および食生活、投与のモードおよび時間、
排泄速度、薬物の組合せ、ならびに特定の状態の重症度を含む多様な要因によって決まる
ことを理解するであろう。製剤において用いられる正確な用量は、投与経路および感染の
重篤度によっても決まることになり、実施者の判断および各対象の状況に従って決められ
るべきである。
【0396】
IV.使用方法
本明細書において記述されているスピノシン化合物は、昆虫、クモおよび線虫を含む害
虫に対して殺昆虫および殺害虫活性を有する。したがって、本明細書において記述されて
いる通りの化合物および製剤は、目的の害虫を、防除する、阻害するおよび/または不活
性化するために使用することができる。本明細書において記述されているスピノシン化合
物および製剤は、農薬の主な供給源に、作物の害虫種に対する活性を提供する。一部の事
例において、化合物および製剤は、動物の健康において使用することができる。本明細書
において記述されているスピノシン化合物および製剤は、農業および/または医薬組成物
において、害虫または処理されている状態を防除または阻害するための有効量で提供され
得る。本明細書において記述されているスピノシン化合物および製剤は、天然スピノシン
と比較して、1つまたは複数の下記の特徴:効能の増大、非標的種に対するリスクの低減
、環境損傷の可能性低下、他の殺害虫剤に対する最小交差耐性を保有し得、現在利用可能
なスピノシン生成物に対する既存の害虫抵抗性を克服し得る。
【0397】
本明細書において記述されている化合物および製剤は、害虫個体群を防除するまたは含
有するのに有用である。化合物および製剤は、多数の商業的に重要な昆虫の害虫に対して
強力かつ広域スペクトル活性を呈する。標的昆虫のスペクトルは、ウンカ、ヨコバイ、ハ
ダニおよびゴキブリを含むいくつかの他の昆虫目の一部のメンバーとともに、鱗翅目およ
び双翅目の多くの種を含む。化合物および製剤は、鱗翅目の多くの問題となる幼虫の種に
対して強力かつ広範な活性を有する。殺昆虫活性は、一般的に、接触および経口摂取アッ
セイを含む多様な送達方法によるスピノシンの投与後に観察される。
【0398】
当業者ならば、本明細書において開示される化合物、製剤および方法を使用して、多様
な家および庭の昆虫ならびにダニ害虫、例えば、非限定的な例として、南アワヨトウ、コ
ドリンガ、ヨトウムシ、イガ、ノシメマダラメイガ、ハマキガ、コーンイヤーワーム、コ
ットンボールワーム(トマトフルーツワームとも呼ばれる)、ヨーロッパアワノメイガ、
モンシロチョウ、キャベツルーパー、ワタアカミムシ、アメリカンボールワーム、トマト
ホーンワーム、ミノムシ、東テント毛虫、ソッドウェブワーム、コナガ、トマト蟯虫、グ
レープベリーモス、コットンリーフワーム、ビートアワヨトウおよびツマジロクサヨトウ
を含む昆虫目鱗翅目のメンバー;ワタアブラムシヨコバイ、ウンカ、フタホシナシキジラ
ミ、カイガラムシ、コナジラミおよびアワフキムシを含む同翅目のメンバー;ならびにイ
エバエ、サシバエ、クロバエおよび蚊を含む昆虫目双翅目のメンバー;ダニ;ならびにア
リ等を処理することができることが分かるであろう。本明細書において記述されている化
合物および製剤を使用して、メロンアザミウマおよびミカンキイロアザミウマを含む総翅
目のメンバー;コロラドハムシを含む鞘翅目のメンバー;直翅目のメンバー;ならびに鱗
翅目(蛾および蝶)、膜翅目(潜葉性ハバチ)、鞘翅目(甲虫)および双翅目(ハエ類)
の潜葉虫を処理することもできる。化合物および製剤を使用して、アリ、モモアカアブラ
ムシ、成熟イエバエ、西テント毛虫幼虫、およびナミハダニを防除および/または処理す
ることができる。一般的に、本明細書において記述されているスピノシン化合物および製
剤は、多様な経路により、若干数の動物における若干数の外寄生虫に対して、活性であり
得る。本発明の化合物および製剤を使用して、多種多様な節足動物害虫を防除することが
できる。
【0399】
本発明の化合物および製剤によって防除され得る代表的な害虫は、加えて、クモ、Am
blyomma americanum (ローンスターマダニ)、Amblyomma
maculatum (湾岸マダニ)、Argas persicus (家禽マダニ
)、Boophilus microplus (ウシマダニ)、Chorioptes
spp. (キュウセンヒゼンダニ)、Demodex bovis (ウシニキビダ
ニ)、Demodex canis (イヌニキビダニ)、Dermacentor a
ndersoni (ロッキー山紅斑熱マダニ)、Dermacentor varia
bilis (アメリカ犬マダニ)、Dermanyssus gallinae (ニ
ワトリダニ)、Ixodes ricinus (普通のヒツジマダニ)、Knemid
okoptes gallinae (ニワトリヒゼンダニ)、Knemidokopt
es mutans (トリアシヒゼンダニ)、Otobius megnini (ミ
ミダニ)、Psoroptes equi (かさぶたダニ)、Psoroptes o
vis (かさぶたダニ)、Rhipicephalus sanguineus (ク
リイロコイタマダニ)、Sarcoptes scabiei (キュウセンヒゼンダニ
)、昆虫-ヤブカ(蚊)、ハマダラカ(蚊)、イエカ(蚊)、ハボシカ属、Bovico
la bovis (ウシハジラミ)、Callitroga homnivorax
(クロバエ)、Chrysops spp. (メクラアブ)、Cimex lectu
larius (トコジラミ)、Cochliomyia spp. (ラセンウジバエ
)、Ctenocephalides canis (イヌノミ)、Ctenoceph
alides felis (ネコノミ)、Culicoides spp. (ユスリ
カ、サシチョウバエ、ヌカカ科またはヌカカ)、Damalinia ovis (ヒツ
ジハジラミ)、Dermatobia spp. (ウシバエ(warble fly)
)、Gasterophilus haemorrhoidalis (アトアカウマバ
エ)、Gasterophilus intestinalis (普通のウマバエ)、
Gasterophilus nasalis (顎ウマバエ)、Glossina s
pp. (ツェツェバエ)、Haematobia irritans (ノサシバエ、
バッファローバエ)、Haematopinus asini (ウマ吸血シラミ)、H
aematopinus eurysternus (短鼻ウシジラミ)、Haemat
opinus ovillus (ヒトジラミ)、Haematopinus suis
(ブタジラミ)、Hydrotaea irritans (刺咬性イエバエ)、Hy
poderma bovis (ウシバエ(bomb fly))、Hypoderma
lineatum (キスジウシバエ)、Linognathus ovillus
(ヒトジラミ)、Linognathus pedalis (脚シラミ)、Linog
nathus vituli (長鼻ウシジラミ)、Lucilia spp. (ウジ
バエ)、Melophagus ovinus (ヒツジシラミバエ)、Musca s
pp. (イエバエ、フェイスフライ)、Oestrus ovis (アトアカウマバ
エ)、Pediculus spp. (シラミ)、Phlebotomus spp.
(サシチョウバエ)、Phormia regina (クロバエ)、Psoroph
ora spp. (蚊)、Pthirus spp. (シラミ)、Reduvius
spp. (サシガメ)、Simulium spp. (ブユ)、Solenopo
tes capillatus (ケブカウシジラミ)、Stomoxys calci
trans (サシバエ)、Tabanus spp. (アブ)、Tenebrio
spp. (ゴミムシダマシ)、Triatoma spp. (オオサシガメ)を含む
。同様に、スピノシン誘導体は、等脚目から、例えば、Oniscus asellus
、Armadillidium vulgare、Porcellio scaber;
ヤスデ綱の目から、例えば、Blaniulus guttulatus;唇脚綱の目か
ら、例えば、Geophilus carpophagus、Scutigera sp
p;コムカデ目から、例えば、Scutigerella immaculata.;シ
ミ目から、例えば、Lepisma saccharina;トビムシ目から、例えば、
Onychiurus armatus;直翅目から、例えば、Blatta orie
ntalis、Periplaneta americana、Leucophaea
maderae、Blattella germanica、Acheta domes
ticus、Gryllotalpa spp.、Locusta migratori
a migratorioides、Melanoplus differential
is、Schistocerca gregaria;ハサミムシ目から、例えば、Fo
rficula auricularia;シロアリ目から、例えば、Reticuli
termes spp.;シラミ目から、例えば、Phylloxera vastat
rix、Pemphigus spp.、Pediculus humanus cor
poris、Haematopinus spp.、Linognathus spp;
食毛目から、例えば、Trichodectes spp.、Damalinea sp
p.;アザミウマ目から、例えば、Frankliniella occidental
is、Hercinothrips femoralis、Thrips palmi、
Thrips tabaci;異翅目から、例えば、Eurygaster spp.、
Dysdercus intermedius、Piesma quadrata、Ci
mex lectularius、Rhodnius prolixus、Triato
ma spp.;半翅目から、例えば、Aleurodes brassicae、Be
misia tabaci、Trialeurodes vaporariorum、A
phis gossypii、Brevicoryne brassicae、Cryp
tomyzus ribis、Aphis fabae、Doralis pomi、E
riosoma lanigerum、Hyalopterus arundinis、
Macrosiphum avenae、Myzus spp.、Phorodon h
umuli、Rhopalosiphum padi、Empoasca spp.、E
uscelis bilobatus、Nephotettix cincticeps
、Lecanium corni、Saissetia oleae、Laodelph
ax striatellus、Nilaparvata lugens、Aonidi
ella aurantii、Aspidiotus hederae、Pseudoc
occus spp.、Psylla spp.;鱗翅目から、例えば、Pectino
phora gossypiella、Bupalus piniarius、Chei
matobia brumata、Lithocolletis blancardel
la、Hyponomeuta padella、Plutella maculipe
nnis、Malacosoma neustria、Euproctis chrys
orrhoea、Lymantria spp.、Bucculatrix thurb
eriella、Phyllocnistis citrella、Agrotis s
pp.、Euxoa spp.、Feltia spp.、Earias insula
na、Heliothis spp.、Spodoptera exigua、Mame
stra brassicae、Panolis flammea、Prodenia
litura、Spodoptera spp.、Trichoplusia ni、C
arpocapsa pomonella、Pieris spp.、Chilo sp
p.、Pyrausta nubilalis、Ephestia kuehniell
a、Galleria mellonella、Tineola bisselliel
la、Tinea pellionella、Hofmannophila pseud
ospretella、Cacoecia podana、Capua reticul
ana、Choristoneura fumiferana、Clysia ambi
guella、Homona magnanima、Tortrix viridana
、Cnaphalocerus spp.;鞘翅目から、例えば、Anobium pu
nctatum、Rhizopertha dominica、Acanthoscel
ides obtectus、Acanthoscelides obtectus、H
ylotrupes bajulus、Agelastica alni、Leptin
otarsa decemlineata、Phaedon cochleariae、
Diabrotica spp.、Psylliodes chrysocephala
、Epilachna varivestis、Atomaria spp.、Oryz
aephilus surinamensis、Antho nomus spp.、S
itophilus spp.、Otiorrhynchus sulcatus、Co
smopolites sordidus、Ceuthorrhynchus assi
milis、Hypera postica、Dermestes spp.、Trog
oderma spp.、Anthrenus spp.、Attagenus spp
.、Lyctus spp.、Meligethes aeneus、Ptinus s
pp.、Niptus hololeucus、Gibbium psylloides
、Tribolium spp.、Tenebrio molitor、Agriote
s spp.、Conoderus spp.、Melolontha melolon
tha、Amphimallon solstitialis、Costelytra
zealandica、Oulema oryzae、Lissorhoptrus o
ryzophilus;膜翅目から、例えば、Diprion spp.、Hoploc
ampa spp.、Lasius spp.、Monomorium pharaon
is、Vespa spp.;双翅目から、例えば、Aedes spp.、Anoph
eles spp.、Culex spp.、Drosophila melanoga
ster、Musca spp.、Fannia spp.、Calliphora e
rythrocephala、Lucilia spp.、Chrysomyia sp
p.、Cuterebra spp.、Gastrophilus spp.、Hypp
obosca spp.、Liriomyza spp.、Stomoxys spp.
、Oestrus spp.、Hypoderma spp.、Tabanus spp
.、Tannia spp.、Bibio hortulanus、Oscinella
frit、Phorbia spp.、Pegomyia hyoscyami、Ce
ratitis capitata、Dacus oleae、Tipula palu
dosa;ノミ目から、例えば、Xenopsylla cheopis、Cerato
phyllus spp.;
クモ綱の目から、例えば、Scorpio maurus、Latrodectus m
actans;ダニ目から、例えば、Acarus siro、Argas spp.、
Ornithodoros spp.、Dermanyssus gallinae、E
riophyes ribis、Phyllocoptruta oleivora、B
oophilus spp.、Rhipicephalus spp.、Amblyom
ma spp.、Hyalomma spp.、Ixodes spp.、Psorop
tes spp.、Chorioptes spp.、Sarcoptes spp.、
Tarsonemus spp.、Bryobia praetiosa、Panony
chus spp.、Tetranychus spp.を含む害虫に対して有用である
。
【0400】
本明細書において記述されている化合物および製剤を活用して防除することができる昆
虫は、下記の目のものを含む:土壌生息昆虫:双翅目(例えば、キモグリ、小麦球根のハ
エ)、鞘翅目(例えば、ジアブロチカ(ハリガネムシ))、鱗翅目(例えば、ダートモス
)、ブラットフテロイデア、多足類。コノハムシ:アフィディナ目、甲虫目、ハエ亜目、
チョウ目、半翅目、アザミウマ目、アレウロディナ目、セミ亜科、アカシ目、コッシナ目
、異翅目。
【0401】
本明細書において記述されている通りの昆虫およびダニ害虫を防除するための方法は、
有効量の少なくとも1つの本明細書において記述されている通りのスピノシン化合物、追
加の殺虫剤および殺ダニ剤の少なくとも1つ、ならびに溶媒または許容される担体の少な
くとも1つを有する製剤を提供するステップと、害虫を防除するための有効量の製剤を投
与するステップとを含み得る。製剤が液体である場合、方法は、有効量の製剤が、害虫、
植物および植物生成物、害虫の付近、ならびに/または植物および植物生成物の付近と接
触するような、有効量の製剤を投与するステップをさらに含み得る。製剤が粉塵または固
体である場合、有効量の製剤を投与するステップは、有効量の組成物を害虫の付近に置く
ステップならびに/または有効量の組成物を保護すべき植物および植物生成物の付近に置
くステップを含み得る。
【0402】
有効量の本明細書において記述されている通りのスピノシン化合物または製剤は、標的
害虫を防除するまたは死滅させるための量である。使用率は広く変動し、標的害虫、標的
害虫サイズおよび数、宿主作物および作物年齢、気候および経済的閾値または許容される
損傷によって高度の影響を受ける。一般に、典型的な使用率は、約1ppm (1mg活
性成分(a.i.)/kgの穀類)に設定される。作物に対して使用するには、1ヘクタ
ール当たり約25から約200グラム(1エーカー当たり0.023から0.184lb
)の間の活性成分が使用される。芝生率は、88~450g a.i./ha (0.0
78~0.4lb ai/エーカー)である。観賞率は、0.046~0.17lb a
i/100ガロンまたは55~204ppmである。典型的には、より高温でより良好な
活性をもたらす正の温度相関がある。潜葉虫およびアザミウマ等の一部の害虫に対する性
能は、公称率の作物油等の貫通界面活性剤の添加によってプラスの影響を受ける。
【0403】
すべての動物は、そのような害虫による攻撃を受けやすいが、問題は脊椎動物宿主の間
で最も深刻である。したがって、本明細書において記述されているスピノシン化合物およ
び製剤は、ヒト、家畜動物(ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、バッファロー、スイギュウ、シ
カ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、ダチョウ等)、ウマおよび
他の娯楽動物、ミンクおよび毛皮のために育てられた他の動物、ラット、マウス、実験室
および研究の場において使用される他の動物、イヌおよびネコ等のコンパニオンアニマル
、魚、甲殻類、ならびに他の水生動物に対して使用され得る。要するに、本明細書におい
て記述されているスピノシン化合物および製剤は、全範囲の動物の処理に有用である。
【0404】
節足動物害虫は、宿主動物上で、害虫を、有効量の本明細書において記述されている通
りのスピノシン化合物と接触させることによって阻害されるまたは死滅する。
【0405】
本明細書において記述されている化合物および製剤を送達するための技術は、当業者に
周知である。一般に、少なくとも1つのスピノシン化合物を含む本発明の製剤は、動物の
外面に施用され、それにより、製剤は宿主上に既に存在する害虫および有効期間以内に宿
主の体に到着した害虫と接触する。典型的には、スピノシン化合物は、液体製剤で製剤化
され、これが、動物の表面上にスプレーされるか、または動物の表面上に注がれる。別の
慣例的な処理は「浸漬」であり、それにより、ウシは、スピノシン化合物を含有する希釈
溶液に実質的に浸されることによって処理される。一部の宿主および害虫について、製剤
は、宿主上に散布される粉塵、または動物を入浴させるのに用いられるシャンプーもしく
はクリームであり得る。ネコおよびイヌの首輪は、動物の表面に誘導体を直接送達する手
法として用いることもできる。
【0406】
本明細書において記述されている化合物および製剤は、動物が頻繁に出入りする場所に
施用することもでき、それによって、宿主への直接施用と同様に、害虫に化合物が接触す
る。ペットの寝具への施用および敷物への施用を使用することができる。ウシでは、収塵
袋を使用することができる。これらは、戸口に位置付けられ、ここで、ウシは、袋を必然
的に擦り、害虫に本発明の化合物が接触する。
【0407】
場合により、本発明の化合物および製剤を使用して、ウシおよび他の動物の糞便中の害
虫である昆虫およびクモを防除することができる。化合物および製剤は、経口的に投与さ
れ、化合物は、腸管を経由して運ばれ、糞便中に出現する。糞便中の害虫の防除は、動物
を害虫から間接的に保護する。
【0408】
本明細書において記述されている化合物および製剤は、害虫が常食とするかもしれない
植物の枝葉に施用されてよい。加えて、化合物は、動物の害虫を防除するために、経口的
にまたは局所的に使用されてよい。
【0409】
経口投与は、錠剤および動物飼料を使用して行われてよい。ある特定のネコ等の一部の
動物について、投与は、直接的に投与される、またはそれらの食糧供給に添加される、許
容される液体製剤を使用することによって遂行するのが最良である。スピノシン誘導体を
経口的に投与するとりわけ有用な方法は、該誘導体を、咀嚼錠またはおやつおよび動物飼
料中に投与することによるものである。
【0410】
本明細書において記述されているスピノシン化合物および製剤は、動物の害虫である節
足動物、すなわち、昆虫およびクモを防除するための動物の処理にも有用である。これら
の節足動物害虫は、典型的には、それらの宿主の外部(「外」)表面を攻撃し、そのよう
な害虫を防除する作用物質を、「外寄生生物撲滅薬」と称する。
【0411】
スピノシン化合物および製剤を、土壌を処理するため、種子または植物繁殖材料を処理
するため、ならびに植物に灌注および灌漑するために使用することができる。下記の例示
的な種類の種子および植物繁殖材料を処理することができる:トウモロコシ、穀物(例え
ば、小麦、大麦、オート麦、ライ麦等)、米、種イモ、綿、菜種、ヒマワリ、ビート(例
えば、テンサイ等)、野菜種子(例えば、タマネギ、キャベツ、トマト等)、(飼料用)
豆類、落花生、大豆、モロコシ等。
【0412】
本明細書において記述されている活性化合物を含む顆粒を土壌の中または上に施用する
ことが有利である。好適な施用の例は、種まき、バンド、畝間および植穴施用を含む。
【0413】
スピノシンまたはそれらの塩を水に乳化または溶解し、植物に灌漑するためにこれを使
用することが特に有利である。好適な施用の例は、土壌にスプレーすること、灌注するこ
と、すなわち、植物に活性化合物含有溶液を灌漑すること、および点滴灌漑、ならびに、
水耕システムにおける、特に野菜および観賞植物の生成における使用もである。
【0414】
種子処理は、農業においておよび森林において見られる動物害虫、好ましくは節足動物
および線虫、特に昆虫およびクモを防除するために好適である。該処理は、正常な感受性
のおよび耐性の種に対して、ならびにすべてのまたは個々の発達段階に対して有効である
。
【0415】
一部の実施形態において、本明細書において記述されているスピノシン化合物および製
剤は、少なくとも1つのスピノシン化合物または生理学的に許容されるその誘導体もしく
は塩を、それを必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物において創傷治癒を
促進するまたは加速するために使用することができる。この様式で、スピノシン化合物お
よび製剤を、ヒトを含む動物において創傷治癒を促進するまたは加速するための医薬の製
造に(例えば、米国特許第8,536,142号を参照)またはヒトにおけるアタマジラ
ミの処理において使用することができる。
【0416】
本明細書において使用される場合、処理、処理する、または処理することという用語は
、疾患、感染または状態の1つまたは複数の症状を低減させる方法を指す。そのような方
法は、害虫を、防除する、阻害するおよび/または不活性化するステップを含む。故に、
開示される方法において、処理は、作物もしくは動物において見られる害虫における、お
よび/またはそのような害虫に関連する疾患、感染もしくは状態の1つもしくは複数の症
状の重症度における、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80
%、90%、または100%の低減を指すことができる。例えば、害虫を防除するための
方法は、対照と比較して、作物においてまたは対象において1つまたは複数の害虫におけ
る10%の低減がある場合に、処理であるとみなされる。同様に、感染を処理するための
方法は、対照と比較して、対象において感染の1つまたは複数の症状または徴候における
10%の低減がある場合に、処理であるとみなされる。本明細書において使用される場合
、対照は、未処理の状態を指す。故に、低減は、自然または対照レベルと比較して、10
%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、ま
たは、10%から100%の間の任意のパーセントの低減であり得る。処理は、害虫の完
全排除、あるいは疾患、感染、状態、または疾患、感染もしくは状態の症状の治療または
完全切除を必ずしも指すとは限らないことが理解される。
【0417】
本明細書において使用される場合、対象は、哺乳動物および非哺乳動物の両方を意味す
る。哺乳動物は、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、例えば類人猿およびサル、ウシ、ウマ、
ヒツジ、ラット、マウス、ブタならびにヤギを含む。非哺乳動物は、例えば、魚および鳥
を含む。
【0418】
非限定的実施形態は、以下を含む:
1.下記の式のスピノシン化合物:
【0419】
【0420】
【化97】
は、単結合または二重結合であり、
Aは、置換または非置換カルボニル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非
置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロ
アリールからなる群から選択され、
Bは、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置
換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールからなる群から選択さ
れ、
Cは、OまたはNHであり、
X
1、X
2、X
3、X
4、およびX
5は、N、NR、CRおよびCR
2からそれぞれ独
立して選択され、ここで、X
5はあるいは直接的な結合であり得、X
5が直接的な結合で
ある場合には、X
1、X
2、X
3、およびX
4のうちの1つがOまたはSからさらに選択
され得、各Rは、水素、ヒドロキシル、置換または非置換アミノ、置換または非置換チオ
、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換アリールオキシ、置換または非置換ア
ルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換
シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、
および置換または非置換ヘテロアリールから選択される]。
【0421】
2.X1およびX2が、NR、CRおよびCR2から選択される場合、X1およびX2
のR基が、組み合わさって、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロ
アルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロア
ルケニル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールを形成す
る、段落1の実施形態。
【0422】
3.X2およびX3が、NR、CRおよびCR2から選択される場合、X2およびX3
のR基が、組み合わさって、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロ
アルケニル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロア
ルケニル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールを形成す
る、段落1の実施形態。
【0423】
4.Aがホロサミンを含む、段落1~3のいずれかの実施形態。
【0424】
5.Bがラムノースまたは(2R,5S)-5-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-
メチルオキサン-2-イル基を含む、段落1~4のいずれかの実施形態。
【0425】
6.Aがホロサミンであり、Bがラムノースであり、CがOであり、X1がNであり、
X2がC(CH3)であり、X3がSである、段落1~5のいずれかの実施形態。
【0426】
7.スピノシン化合物が、(1S,2R,8R,10S,12S,13R,17R,1
8S,22S)-18-{[(2R,5S,6R)-5-(ジメチルアミノ)-6-メチ
ルオキサン-2-イル]オキシ}-22-エチル-5,17-ジメチル-10-{[(2
R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルオキサン-2-
イル]オキシ}-23-オキサ-6-チア-4-アザペンタシクロ[13.10.0.0
2,13.03,7.08,12]ペンタコサ-3(7),4,14-トリエン-16,
24-ジオンである、段落1~6のいずれかの実施形態。
【0427】
8.Aがホロサミンであり、Bがラムノースであり、CがOであり、X1がNであり、
X2がC(NH2)であり、X3がSである、段落1~5のいずれかの実施形態。
【0428】
9.スピノシン化合物が、(1S,2R,8R,10S,12S,13R,17R,1
8S,22S)-5-アミノ-18-{[(2R,5S,6R)-5-(ジメチルアミノ
)-6-メチルオキサン-2-イル]オキシ}-22-エチル-17-メチル-10-{
[(2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルオキサン
-2-イル]オキシ}-23-オキサ-6-チア-4-アザペンタシクロ[13.10.
0.02,13.03,7.08,12]ペンタコサ-3(7),4,14-トリエン-
16,24-ジオンである、段落1~5または8のいずれかの実施形態。
【0429】
10.段落1~9のいずれかに記載の少なくとも1つのスピノシン化合物と許容される
担体とを含む、製剤。
【0430】
11.少なくとも1つの追加の活性成分をさらに含む、段落10の実施形態。
【0431】
12.少なくとも1つの植物または植物生成物処理化合物をさらに含む、段落10また
は11の実施形態。
【0432】
13.少なくとも1つの追加の活性成分が、殺虫剤または殺ダニ剤を含む、段落11の
実施形態。
【0433】
14.殺虫剤が、接触作用性殺虫剤である、段落13の実施形態。
【0434】
15.殺ダニ剤が、接触作用性殺ダニ剤である、段落13の実施形態。
【0435】
16.害虫を防除するための方法であって、害虫を、有効量の段落1~9のいずれかの
スピノシン化合物または段落10~15のいずれかの製剤と接触させるステップを含む、
方法。
【0436】
17.害虫が、昆虫である、段落16の実施形態。
【0437】
18.害虫が、クモである、段落16の実施形態。
【0438】
19.害虫が、線虫である、段落16の実施形態。
【0439】
20.スピノシン化合物を作製するための方法であって、スピノシンAのC-5,6二
重結合を反応させて、段落1によるスピノシン化合物を形成するステップを含み、ここで
、スピノシン化合物は、α-ハロケトン中間体を介して形成される、方法。
【0440】
以下の例は、本明細書において記述されている方法および化合物のある特定の態様をさ
らに例証することを意図しており、特許請求の範囲を限定することを意図していない。
【0441】
中間体1:
(1aR,1bR,3S,4aS,4bR,7R,8S,12S,15aS,15bR,15cS)-8-(((2R,5S,6R)-5-(ジメチルアミノ
)-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-12-エチル-7-メチル-3-(((2R,3R,4R
,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,4,4
a,7,8,9,10,11,12,15,15a,15b,15c-テトラデカヒドロ-1aH-オキシレノ[2',3':4,5]-as-イ
ンダセノ[3,2-d][1]オキサシクロドデシン-6,14(1bH,4bH)-ジオン (1)
【0442】
【0443】
DCM(100 mL)中のスピノシンA(3.0 g, 4.1 mmol)の溶液に、0℃にてm-CPBA(2.18
g, 12.3 mmol)を加えた。この混合物を0℃にて1時間、および室温にて1.5時間、撹拌し
た。混合物に飽和NaHSO3水溶液(100 mL)を加えて、得られた混合物を室温で2時間撹拌
した。有機層を分離し、水溶液層をDCMで抽出した(100 mL x 2)。組み合わせた有機相
を塩水(300 mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過して濃縮して残渣を取得し、
これをシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(DCM/メタノール = 40/1)により精製
して、白色固体として表題化合物1(2.35 g, 76%)を得た。Partial 1H NMR (400 MHz, C
DCl3,):δ6.58 (s, 1H), 4.85 (1H, s), 4.67-4.65 (m, 1H), 4.43-4.41 (m, 1H), 4.26-
4.21 (m, 1H), 3.64-3.52 (m, 1H), 3.27-3.18 (m, 2H), 3.12 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 2.
61-2.56 (m, 1H), 2.43 (dd, J = 13.6, 2.4 Hz, 1H), 0.82 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS
: m/z 748.5 [M+H]+.
【0444】
中間体2aおよび2b:
(2S,3aR,4R,5R,5aR,5bS,9S,13S,14R,16aR,16bS)-13-(((2R,5S,6R)-5-(ジメチルアミノ)
-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-9-エチル-4-ヒドロキシ-14-メチル-5
-(フェニルアミノ)-2-(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルテトラヒドロ-2
H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,3a,4,5,5a,5b,6,9,10,11,12,13,14-テトラデカヒドロ-1H-
as-インダセノ[3,2-d][1]オキサシクロドデシン-7,15(16aH,16bH)-ジオン (2a)
および (2S,3aR,4S,5S,5aR,5bS,9S,13S,14R,16aR,16bS)-13-(((2R,5S,6R)-5-(ジメチル
アミノ)-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-9-エチル-5-ヒドロキシ-14-
メチル-4-(フェニルアミノ)-2-(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルテトラ
ヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-2,3,3a,4,5,5a,5b,6,9,10,11,12,13,14-テトラデカヒ
ドロ-1H-as-インダセノ[3,2-d][1] オキサシクロドデシン-7,15(16aH,16bH)-ジオン (
2b)
【0445】
【0446】
マイクロ波チューブに入れたアニリン(3 mL)中の化合物1(1.0 g, 1.3 mmol)の溶液
に、N2下でZrCl4(15 mg, 0.066 mmol)を加えた。この反応混合物を80℃にてマイクロ波
照射下で1時間撹拌した。室温まで冷ました後に、混合物をシリカゲルカラム(DCM:MeOH
= 20:1~10:1)により精製して2aと2bの混合物を取得し、これをキラル-プレップHPLCに
よりさらに精製して、白色固体として表題化合物2a(110mg、収率10.1%)および2b(65 m
g、収率6.0%)を得た。
Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) for 2a:δ7.17 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.78 (s, 1H),
6.70 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 4.83 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 4
.64-4.62 (m, 1H), 4.42-4.40 (m, 1H), 4.27-4.25 (m, 1H), 4.10 (s, 1H), 3.66-3.61
(m, 2H), 3.56-3.44 (m, 16H), 3.31-3.27 (m, 1H), 3.11 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 3.04 (
dd, J1 = 4.8 Hz, J2 = 13.6 Hz, 1H ), 2.90-2.87 (m, 2H), 2.23 (s,7H),0.79 (t, J =
7.6 Hz, 3H). LCMS: m/z 841.2 [M+H]+.
Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz) for 2b:δ7.18 (t, J =7.2 Hz, 2H), 6.82 (s, 1H),
6.76-6.70 (m, 3H), 4.73(s, 1H), 4.70-4.66 (m, 1H), 4.43-4.42 (m, 1H), 4.20-4.18
(m, 1H), 3.87(t, J = 6.4 Hz, 1H), 3.65-3.63 (m, 1H), 3.54-3.38 (m, 17H), 3.31-3
.23 (m, 2H), 3.13-3.07 (m, 2H), 2.90 (dd, J1 = 3.2 Hz, J2 = 14.0 Hz, 1H ), 2.26
(s, 9H), 1.40-1.17 (m, 15H), 0.81 (t, J = 7.2 Hz, 3H). LCMS: m/z 841.2 [M+H]+.
【0447】
実施例1:
(1aS,1bR,3S,4aS,4bR,7R,8S,12S,15aS,15bR,15cR)-8-(((2R,5S,6R)-5-(ジメチルアミノ
)-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-12-エチル-7-メチル-1-フェニル-3-
(((2R,3R,4R,5S,6S)-3,4,5-トリメトキシ-6-メチルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキ
シ)-1,2,3,4,4a,4b,7,8,9,10,11,12,15,15a,15b,15c-ヘキサデカヒドロ-[1]オキサシクロ
ドデシノ[5',4':2,3]-as-インダセノ[4,5-b]アジリン-6,14(1aH,1bH)-ジオン (3)
【0448】
【0449】
DCM(10 mL)中の化合物2aおよび2b(150 mg, 0.18 mmol)の混合物の溶液に、N2下で-
78℃にてジエチルアミノスルファートリフロリド(86.1 mg, 0.54 mmol)を加えた。この
混合物を-78℃にて0.5時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3溶液(5 mL)でクエンチし
、DCMで抽出した(5 mL x 3)。組み合わせた有機相を無水Na2SO4上で乾燥させ、濾過し
て濃縮した。残渣をプレップHPLCにより精製して、白色固体として表題化合物3(30 mg、
収率21%)を得た。Partial 1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ7.23 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 7.0
3 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 6.96 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.76 (s, 1H), 4.89 (s, 1H), 4.7
3-4.68 (m, 1H), 4.44-4.42 (m, 1H), 4.34-4.32 (m, 1H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.32-3.
26 (m, 2H), 3.14-3.10 (m, 2H), 2.58-2.50 (m, 2H), 2.41-2.39 (m, 1H), 0.81 (t, J
= 7.2 Hz, 3H). LCMS: m/z 823.2 [M+H]+.
【0450】
実施例2:殺虫剤および殺ダニ剤の効用について化合物を試験する
上述した方法により製造された化合物を、いくつかの昆虫およびダニに対する活性につ
いて試験する。より具体的には、昆虫のヨコバイ目(Homoptera)のメンバーであるワタ
アブラムシ(melon aphid)に対して化合物を試験する。ヨコバイ目の他のメンバーには
ヨコバイ(leafhoppers)、ウンカ(planthoppers)、ナシキジラミ(pear pyslla)、リ
ンゴキジラミ(apple sucker)、カイガラムシ、コナジラミ(whiteflies)、アワフキム
シ(spittle bugs)、およびその他多数の宿主特異的アブラムシ種が含まれる。アザミウ
マ目(Thysanoptera)のメンバーであるアザミウマ(greenhouse thrips)に対しても活
性が試験される。昆虫の鱗翅目のメンバーであるサザンアーミーワーム(Southern armyw
orm)に対しても化合物は試験される。この目の他の代表的メンバーとしては、コドリン
ガ(codling moth)、ネキリムシ(cutworm)、ノシメマダラメイガ(Indianmeal moth)
、アメリカタバコガ(corn earworm)、ヨーロッパアワノメイガ(European corn borer
)、キャベツアオムシ(cabbage worm)、イラクサギンウワバ(cabbage looper)、コッ
トンボウルワーム(cotton bollworm)、ミノムシ、イースタンテントキャタピラ(easte
rn tent caterpillar)、ソッドウェブワーム(sod webworm)、およびツマジロクサヨト
ウ(fall armyworm)が挙げられる。
【0451】
有効な化合物は昆虫およびダニの集団を減少させるために有用であり、昆虫またはダニ
の場所に化合物の昆虫不活化有効量またはダニ不活化有効量を適用した後に昆虫またはダ
ニの集団を抑制する方法において使用される。
【0452】
殺虫活性の評価を行うにあたり、各試験化合物を400 ppm溶液として製剤し、それから
この溶液を水で希釈して、より低濃度にする。400 ppm溶液は、水中0.05%のTween 20(ポ
リオキシエチレン5 (20)ソルビタンモノラウレート)溶液19.2 mLを、0.8 mLのアセトン/
エタノール(9/1)中8 mgの当該化合物の溶液と組み合わせることにより調製される。
【0453】
アスターヨコバイ(Macrosteles tascifrons)に対する活性は以下のようにして試験さ
れる。400 ppmおよび50 ppmの濃度にて試験化合物を用いて試験を行う。フラットファン
ノズルを用いて、0.4 mLの製剤化物質を、綿芯を含む1オンスのプラスチックカップにス
プレーする。過剰な水分を蒸発させる。その後、各カップに、二酸化炭素で麻酔したヨコ
バイ成虫を5~10匹加える。カップに蓋をして、室温で24時間保持する。その後、パ
ーセント死亡率を測定する。
【0454】
シロイチモジヨトウ(Spodoptera exiqua)に対する活性は以下のようにして評価され
る。400 ppmおよび50 ppmの濃度にて試験化合物を用いて試験を行う。汎用鱗翅目人工餌
材料を、5%の非栄養寒天で、半分の濃度に希釈する。この餌材料(8 mL)を1オンスの餌
カップに分注する。処理の1時間前に、餌表面に35~40個の卵を配置する。それから、フ
ラットファンノズルを用いて、カップに製剤化物質をスプレーする。処理されたカップを
空気中で乾燥させた後、プラスチックの蓋で密閉する。このカップを室温で6日間保持す
る。その後、生存幼虫および死亡幼虫の合計数、ならびに生存幼虫の大きさに基づいて活
性を評価する。
【0455】
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)およびナミハダニ(Tetranychus urticae)に対す
る活性は以下のようにして評価される。ゴールデンクルックネックスクワッシュ植物を、
広がった子葉のステージまで育てる(約6~8日)。ストックコロニーから切り出された
感染葉を移し入れることによって、試験物質の適用の16~24時間前に、ワタアブラム
シおよびナミハダニで上記植物を感染させる。試験物質のスプレー適用の直前に、上記移
し入れた葉をスクワッシュ植物から取り除く。400 ppmおよび50 ppmの濃度にて試験化合
物を用いて試験を行う。噴霧化スプレー装置を17 psiにて使用して試験溶液を植物にスプ
レーする。流れ落ちるようになるまで葉の両表面を覆い、それから乾燥させる。処理の3
日後に各化合物の活性を決定する。活性は、溶媒のみをスプレーした植物に存在するダニ
/アブラムシに基づくパーセントとして評価する。
【0456】
ネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)に対する活性は以下のようにして試験され
る。未処理のキュウリ種子5個を、透明な1オンスカップの底に置き、20 gの清潔な白砂
を加え、軸受台上で回転するあいだカップにスプレーして、1.0 mLの400 ppm溶液を砂上
に撒く。各カップに、300~500匹の線虫を含む2.5 mL~3.0 mLの脱イオン水を分注する。
温度76~85°F、周囲湿度50%~60%の環境培養チェンバー中でカップを10~12日間保持す
る。10~12日後、各カップを逆さにして線虫の死亡率およびキュウリ植物への食害を観察
することによってカップを評価する。
【0457】
ジュウイチホシウリハムシ(Diabrocica undecimpuccaca bowardi Barber)に対する活
性は、所定濃度の試験化合物を含む1 mLの試験溶液を、16 gの滅菌土中にトウモロコシの
粒を含むカップへと加えることにより評価される。これは24 ppmの土壌濃度となる。1.5
~2時間乾燥させた後、5匹のウリハムシ四齢幼虫を個々のカップに加える。3~4日目に
、カップの中身を鉄皿にあけ、生きたウリハムシがいるか土を調べることによって死亡率
を測定する。
【0458】
ニセアメリカタバコガ(Heliotbis virescens)に対する活性は以下のようにして評価
される。汎用鱗翅目人工餌材料を、5%の非栄養寒天で、半分の濃度に希釈する。この餌材
料(8 mL)を各々の1オンスの餌カップに分注する。処理の1時間前に、餌表面に18~20
個の卵を配置する。それから、フラットファンノズルを用いて、カップに製剤化物質をス
プレーする。400 ppmおよび50 ppmの濃度にて試験化合物を用いて試験を行う。処理され
たカップを空気中で乾燥させた後、プラスチックの蓋で密閉する。このカップを室温で6
日間保持する。その後、生存幼虫および死亡幼虫の合計数、ならびに生存幼虫の大きさに
基づいて活性を評価する。
【0459】
チャバネゴキブリ(Blattella germanicus)に対する活性は以下のようにして評価され
る。アルファルファベースの緑色昆虫餌材料(8 mL)を1オンス餌カップに入れる。それ
から、フラットファンノズルを用いて、カップに製剤化物質をスプレーする。400 ppmお
よび50 ppmの濃度にて試験化合物を用いて試験を行う。処理されたカップを空気中で24
時間乾燥させ、5匹の三齢後期または四齢初期のチャバネゴキブリで感染させる。カップ
に蓋をして、76~85°Fの温度の環境培養チェンバー中で10日間保持する。その後、生
存昆虫および死亡昆虫の合計数に基づいて活性を評価する。
【0460】
本明細書において使用される術語は、特定の実施形態を記述することのみを目的として
おり、術語は限定を意図していないことが理解される。本発明の範囲は、添付の請求項に
よってのみ限定される。別段の定義がない限り、本明細書において使用されるすべての技
術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されてい
るのと同じ意味を有する。値の範囲が提供される場合、文脈上明らかに他の意味に解すべ
き場合を除き、下限の単位の10分の1までの、その範囲の上限および下限の間の各介在
値、ならびに定められた範囲における任意の他の定められた値または介在値は、本発明内
に包括されることが理解される。これらのより小さい範囲の上限および下限は、そのより
小さい範囲に独立して含まれてよく、同じく本発明内に包括され、定められた範囲におけ
る任意の具体的に除外された限界に依存する。定められた範囲が、限界の一方または両方
を含む場合、それらの含まれる限界のいずれかまたは両方を除外する範囲も本発明に含ま
れる。ある特定の範囲は、本明細書において、用語「約」が前に付く数値で提示される。
用語「約」は、本明細書において、その後に付く正確な数字だけでなく、その用語の後に
続く数字に近接または近似する数字に、文言的サポートを提供するために使用される。あ
る数字が、具体的に列挙されている数字に近接または近似しているかどうかを決定する際
には、その近接または近似している列挙されていない数字は、それが提示されている文脈
において、具体的に列挙されている数字の実質的な同等物を提供する数字であり得る。
【0461】
本明細書において引用されているすべての刊行物、特許および特許出願は、各個々の刊
行物、特許または特許出願が具体的にかつ個々に参照により組み込まれることが指示され
ているかのような程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。さらに、各引用されて
いる刊行物、特許または特許出願は、どの刊行物が引用されているかとの関係で主題を開
示し記述するために、参照により本明細書に組み込まれる。任意の刊行物の引用は、出願
日前のその開示に関するものであり、先行発明を理由として、本明細書において記述され
ている発明にそのような刊行物に先行する権限がないことの承認として解釈されるべきで
はない。さらに、提供されている刊行物の日付は、実際の公開日と異なるかもしれず、独
立して確認することが必要となり得る。
【0462】
請求項は、いずれかの任意選択の要素を除外するように起草されてよいことに留意され
たい。そのため、この明細書は、請求項の要素の列挙に関係する「ただ単に」、「のみ」
等の排他的な術語の使用、または「負の」限定の使用ための、先行詞として役立つことが
意図されている。本開示を読んで当業者には明らかであろうように、本明細書において記
述および例証されている個々の実施形態のそれぞれは、本発明の範囲または趣旨から逸脱
することなく、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離することもそれ
らと組み合わせることもできる、弁別的な成分および特徴を有する。任意の列挙されてい
る方法は、事象が列挙されている順序で、または論理的に可能である任意の他の順序で行
ってよい。本明細書において記述されているものと同様のまたは同等の任意の方法および
材料を本発明の実践または試験において使用してもよいが、ここでは代表的な例証的方法
および材料を記述している。