(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151221
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】スクリュ構成推定装置、スクリュ構成推定方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
B29C 48/92 20190101AFI20231005BHJP
B29C 48/40 20190101ALI20231005BHJP
B29C 48/505 20190101ALI20231005BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20231005BHJP
G06V 10/82 20220101ALI20231005BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20231005BHJP
【FI】
B29C48/92
B29C48/40
B29C48/505
G06Q50/04
G06V10/82
G06T7/00 350C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060714
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004215
【氏名又は名称】株式会社日本製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】小田 智也
(72)【発明者】
【氏名】福澤 洋平
(72)【発明者】
【氏名】沖本 翼
【テーマコード(参考)】
4F207
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
4F207AJ08
4F207AM23
4F207AR07
4F207AR12
4F207AR20
4F207KA01
4F207KA17
4F207KL01
4F207KL99
4F207KM14
5L049CC03
5L096AA06
5L096BA03
5L096DA02
5L096FA69
5L096HA09
5L096HA11
5L096JA11
5L096JA18
5L096KA04
5L096KA15
(57)【要約】
【課題】押出機用のスクリュを構成する複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定することができるスクリュ構成推定装置を提供する。
【解決手段】複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定するスクリュ構成推定装置であって、配列した複数のスクリュピース又はスクリュの外観を表す外観データを取得する取得部と、取得した外観データに基づいて、スクリュを構成する複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する演算処理を実行する演算部とを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定するスクリュ構成推定装置であって、
配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データを取得する取得部と、
取得した前記外観データに基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する演算処理を実行する演算部と
を備えるスクリュ構成推定装置。
【請求項2】
前記演算部は、
前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類に係る推定結果に基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースの並び順と、前記スクリュピースの長さ及び直径の比と、リード又はリード角と、条数とを対応付けた配列データを生成する
請求項1に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項3】
前記演算部は、
前記複数のスクリュピースの正規の並び位置及び種類に係るデータと、前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類に係るデータと比較することによって、判定対象の前記スクリュの構成の正否を判定する
請求項1又は請求項2に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項4】
前記演算部は、
二軸押出機に搭載される第1のスクリュを構成する複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類に係るデータと、前記二軸押出機に搭載される第2のスクリュを構成する複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類に係るデータとを比較することによって、前記第1のスクリュ及び前記第2のスクリュの組み間違いの有無を判定する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項5】
前記演算部は、
配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データが入力された場合、前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を示すデータを出力するように学習された物体検出学習モデルに、前記取得部にて取得した前記外観データを入力して、前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を示すデータを出力する
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項6】
前記演算部は、
前記外観データに対するルールベースの画像処理によって、前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を示すデータを推定する
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項7】
前記演算部は、
前記取得部にて取得した前記外観データから、前記スクリュを構成する各スクリュピースの外観を表すピース外観データを抽出し、
前記スクリュピースの外観を表すピース外観データが入力された場合、前記スクリュピースの種類を示すデータを出力するように学習された種類認識学習モデルに、抽出した前記ピース外観データを入力して、前記複数のスクリュピースそれぞれの種類を推定する
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項8】
前記外観データは、前記複数のスクリュピース又は前記スクリュを撮像して得られる画像データ、又は前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの表面の複数点を測距して得られる点群データを含む
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のスクリュ構成推定装置。
【請求項9】
複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定するスクリュ構成推定方法であって、
配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データを取得し、
取得した前記外観データに基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する
スクリュ構成推定方法。
【請求項10】
複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データを取得し、
取得した前記外観データに基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する
処理を前記コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリュ構成推定装置、スクリュ構成推定方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
押出機のスクリュは、複数種類のスクリュピースを組み合わせ、一体化することによって構成されている。スクリュピースの組み間違いのチェックは目視で行われている。二軸押出機の場合、2本のスクリュを組み合わせて回転させた感触から、スクリュピースの組み間違いのチェックが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、人手による確認であるため、組み間違いを見逃してしまう可能性があった。2軸押出機では、組み間違いのあるスクリュを装置に取り付けて運転した場合に、噛み合って回転するスクリュを破損させてしまう問題がある。
【0005】
本開示の目的は、押出機用のスクリュを構成する複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定することができるスクリュ構成推定装置、スクリュ構成推定方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係るスクリュ構成推定装置は、複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定するスクリュ構成推定装置であって、配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データを取得する取得部と、取得した前記外観データに基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する演算処理を実行する演算部とを備える。
【0007】
本開示の一側面に係るスクリュ構成推定方法は、複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定するスクリュ構成推定方法であって、配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データを取得し、取得した前記外観データに基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する。
【0008】
本開示の一側面に係るコンピュータプログラムは、複数のスクリュピースを組み合わせてなる押出機用のスクリュの構成を推定する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、配列した前記複数のスクリュピース又は前記スクリュの外観を表す外観データを取得し、取得した前記外観データに基づいて、前記スクリュを構成する前記複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定する処理を前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、押出機用のスクリュを構成する複数のスクリュピースそれぞれの並び位置及び種類を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態1に係るスクリュ構成推定装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態1に係る物体検出学習モデルを示す概念図である。
【
図4】スクリュピーステーブルを示す概念図である。
【
図5】実施形態1に係るスクリュ構成推定方法を示すフローチャートである。
【
図9】スクリュ構成の配列データを示す概念図である。
【
図10】実施形態1に係る組み間違い判定処理を示すフローチャートである。
【
図11】外観データの取込方法の他の例を示す模式図である。
【
図12】実施形態2に係る組み間違い判定処理を示すフローチャートである。
【
図13】実施形態3に係るスクリュ構成推定装置の構成例を示すブロック図である。
【
図14】実施形態3に係る種類認識検出学習モデルを示す概念図である。
【
図15】実施形態3に係るスクリュ構成推定方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態に係るスクリュ構成推定装置、スクリュ構成推定方法及びコンピュータプログラムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また下記実施形態及び変形例の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0012】
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るスクリュ構成推定装置1の構成例を示すブロック図である。実施形態1に係るスクリュ構成推定装置1は、押出機A用の複数のスクリュピース3aを組み合わせてなるスクリュ3の構成を推定する演算処理を実行するコンピュータである。
【0013】
押出機Aは、ヒータを有するシリンダと、当該シリンダ内で回転方向に駆動可能に設けられ、原料樹脂を溶融可塑化及び混練するスクリュ3と、当該スクリュ3を回転させる回転モータとを備える。
【0014】
図2は、スクリュ3の構成例を示す模式図である。スクリュ3は、複数種類のスクリュピース3aを組み合わせ、一体化することによって一本のスクリュ3として構成されている。例えば、原料を順方向へ輸送するフライトスクリュ形状の順フライトピース、原料を逆方向へ輸送する逆フライトピース、原料を混練するニーディングピースなどを、原料の特性に応じた順序及び位置に配して組み合せることにより、スクリュ3が構成される。
【0015】
スクリュ構成推定装置1は、ハードウェア構成として、演算部11、記憶部12、通信部13、表示部14及び操作部15を備える。
【0016】
演算部11は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの演算回路、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの内部記憶装置、I/O端子などを有するプロセッサである。演算部11は、物体検出及び画像認識に係る画像処理に特化したGPU(Graphics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)又はAIチップ(AI用半導体)などの1又は複数の演算回路を備えてもよい。演算部11は、記憶部12に記憶されたコンピュータプログラム16を読み出して実行することにより、スクリュ構成の推定処理を行う。スクリュ構成推定装置1の各機能部は、ソフトウェア的に実現してもよいし、一部又は全部をハードウェア的に実現してもよい。
【0017】
記憶部12は、例えば、ハードディスク、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリなどのストレージである。記憶部12は、演算部11が実行する各種のプログラム、及び、演算部11の処理に必要な各種のデータを記憶する。本実施形態において記憶部12は、少なくとも演算部11が実行するコンピュータプログラム16を記憶している。また、記憶部12は、物体検出学習モデル17及びスクリュピーステーブル18を記憶する。物体検出学習モデル17及びスクリュピーステーブル18の詳細は後述する。
【0018】
コンピュータプログラム16は、スクリュ構成推定装置1の製造段階において記憶部12に書き込まれる態様でもよいし、他の情報処理装置などからネットワークを介して配信される態様でもよい。スクリュ構成推定装置1は通信にてコンピュータプログラム16を取得して記憶部12に書き込む。コンピュータプログラム16は、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどの記録媒体10に読み出し可能に記録された態様でもよい。スクリュ構成推定装置1はコンピュータプログラム16を読み出して記憶部12に記憶する。
【0019】
通信部13は、測定装置2との間でデータを有線又は無線で送受信する通信回路である。通信部13は、測定装置2のメモリ、測定装置2から取り出された記憶媒体からデータを読み出す回路であってもよい。通信部13は、配列した複数のスクリュピース3a又はスクリュ3の外観を表す外観データを取得する取得部として機能する。
【0020】
測定装置2は、配列した複数のスクリュピース3a又はスクリュ3の外観を示す外観データを得ることができる機器である。通信機器は、例えば、スクリュ3を撮像するカメラ、ビデオカメラである。通信機器は、受光レンズ及び撮像素子を有するスマートフォン、タブレット端末、ラップトップ型のPC(Personal Computer)などであってもよい。撮像機能を有する測定装置2は、スクリュ3の外観を示す画像データを外観データとしてスクリュ構成推定装置1へ送信する。画像データは、水平方向及び垂直方向に並ぶ複数の画素の画素値を含むデータである。
【0021】
長尺のスクリュ3を撮像する方法は特に限定されるものでは無く、スクリュ3全体を1画像に収まるように撮像してもよいし、スクリュ3の一端側部分と他端側部分とをそれぞれ撮像して得た画像を合成し、スクリュ3全体を含む1枚の撮像画像を合成するようにしてもよい。また、スクリュ3を一端側から他端側へ走査するように撮像し、スクリュ3全体を含む1枚の撮像画像を合成するように構成してもよい。スクリュ3の撮像画像は動画であってもよい。
【0022】
測定装置2は、スクリュ3の表面の複数点を測距して点群データを得る測距センサであってもよい。測距センサには、LiDARなどの赤外線センサが含まれる。赤外線センサは、赤外線を照射する発光素子と、スクリュ3に照射され反射された赤外線を受光する受光素子を備える。発光素子は、例えば垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting LASER)などの赤外線レーザであり、縦横に並んだドットパターンをスクリュ3へ照射する。受光素子は、例えばCMOSイメージセンサである。赤外線センサは、スクリュ3へ向けて照射され、反射されて戻ってくるまでの往復時間に基づいて、スクリュ3までに距離を算出する。測定装置2は、各ドットパターンまでの距離を算出して、スクリュ3の3次元情報である点群データを外観データとしてスクリュ構成推定装置1へ送信する。点群データは、例えばスクリュ3の表面上の多数の点を3次元座標で表したものである。
【0023】
スクリュ構成推定装置1は、測定装置2から送信された外観データである画像データ又は点群データを通信部13にて取得し、記憶部12に記憶する。演算部11は、点群データをボクセルデータに変換することができる。また、演算部11は点群データ又はボクセルデータを、2次元の画像データに変換することができる。
以下、説明を簡単にするために、2次元の画像データを用いて、スクリュ構成を推定する例を説明する。以下、適宜、撮像又は測距して得たスクリュ3の2次元画像をスクリュ画像、2次元の画像データをスクリュ画像データと呼ぶ。
【0024】
表示部14は、例えば液晶表示パネル、有機EL表示パネルなどの表示装置である。表示部14は、演算部11の制御に従って、本実施形態1に係るスクリュ構成の推定結果などを表示する。
【0025】
操作部15は、スクリュ構成推定装置1を使用するユーザの操作を受け付けるタッチパネル、マウス、操作ボタン、キーボードなどの入力装置である。
【0026】
なお、上記したスクリュ構成推定装置1は、複数のコンピュータを含んで構成されるマルチコンピュータであってよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。また、スクリュ構成推定装置1の一部又は全部をクラウドサーバとして構成してもよい。
【0027】
図3は、実施形態1に係る物体検出学習モデル17を示す概念図である。物体検出学習モデル17は、例えば深層学習による学習済みの畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional neural network)を含む。物体検出学習モデル17は、スクリュ画像データが入力される入力層17aと、スクリュ画像データの特徴量を抽出する中間層17bと、検出されたオブジェクトに係る推論結果を出力する出力層17cとを有する。物体検出学習モデル17は、例えばYOLOモデルである。
【0028】
物体検出学習モデル17の各層は複数のノードを有する。各層のノードはエッジで結ばれている。各層は、活性化関数(応答関数)を有し、エッジは重みを有する。各層のノードから出力される値は、前の層のノードの値と、エッジの重みと、層が持つ活性化関数とから計算される。エッジの重みは、学習によって変化させることができる。
【0029】
物体検出学習モデル17の入力層17aは、スクリュ画像データ、つまりスクリュ3表面の画像を構成する各画素の画素値の入力を受け付ける複数のノードを有し、入力された画素値を中間層17bに受け渡す。
中間層17bは、複数組みの畳み込み層(CONV層)及びプーリング層と、全結合層とを有する。畳み込み層は、前層のノードから出力された値に対してフィルタ処理を実行し、特徴マップを抽出する。プーリング層は、畳み込み層から出力された特徴マップを縮小して新たな特徴マップを得る。
【0030】
出力層17cは、スクリュ画像から検出されたオブジェクトに係る最終的な推論結果を出力するノードを有する。推論結果は、オブジェクトを囲むバウンディングボックスの中心座標位置及び縦横サイズ、バウンディングボックスで囲まれた画像がオブジェクトの画像であることの確からしさを示す物体検出スコアと、オブジェクトが特定のクラスに属する確からしさを示すクラススコアなどを含む。
【0031】
より具体的には、入力層17aに入力される正規化されたスクリュ画像は、複数のグリッドに分割され、グリッド毎にバウンディングボックスの位置、サイズ、物体スコア、クラススコアが求められる。一つのグリッドにおけるバウンディングボックスの位置は、例えばグリッドの左上の頂点又は中心位置に対する相対的な位置として表される。
【0032】
スクリュ画像がS×S個のグリッドに分割され、グリッド1つあたりに検出するバウンディングボックスの数がB個であり、物体のクラス数がC個であるとすると、出力層17cから得られる出力は、例えばS×S×(B×5+C)次元のテンソルになる。
【0033】
なお、出力層17cから得られる出力には、互いに重複する複数のバウンディングボックスが含まれているが、重複するバウンディングボックスを除去する後処理、例えばNMS(Non-Maximum Suppression)処理によって、スクリュ画像に含まれる一又は複数のオブジェクトそれぞれを囲む最も確からしいバウンディングボックスの位置及びサイズ、物体検出スコア及びクラススコアが得られる。
【0034】
物体検出学習モデル17の生成方法を説明する。まず、複数のスクリュ画像データと、各スクリュ画像データのアノテーションファイルとを含む訓練データを用意する。アノテーションファイルは、対応するスクリュ画像に付与される正解値を示す教師データである。具体的には、アノテーションファイルは、対応するスクリュ画像に含まれるスクリュピース3aの画像を囲むバウンディングボックスの中心座標位置、縦横サイズ、クラスを示すデータである。クラスは、スクリュピース3aの種類に応じて分類されるグループを示す。スクリュピース3aの種類は、スクリュピース3aのL/D、リード、リード角、条数などによって定まる。
訓練データのスクリュ画像が、CNNに入力された場合に、当該CNNから出力されるデータと、教師データが示すデータとの誤差(所定の損失関数又は誤差関数の値)が小さくなるように、誤差逆伝播法、誤差勾配降下法などを用いて、ニューラルネットワークの重み係数を最適化することによって、物体検出学習モデル17を生成することができる。
【0035】
なお、物体検出学習モデル17の一例としてYOLOを説明したが、R-CNN、Fast R-CNN、Faster R-CNN、その他のCNNなどを用いて物体検出学習モデル17を構成してもよい。また、決定木、ランダムフォレスト、SVM(Support Vector Machine)などのアルゴリズムを用いた物体検出学習モデル17を用いてもよい。更に物体検出学習モデル17は、上記した複数のアルゴリズムを組み合わせて構成してもよい。
【0036】
図4は、スクリュピーステーブル18を示す概念図である。スクリュピーステーブル18は、オブジェクトのクラスと、スクリュピース3aのラベル(種類名)と、L/Dと、リード又は角度(リード角)と、条数とを対応付けて記憶している。L/Dは、スクリュピース3aの長手方向の長さ(L)と、直径(D)との比である。
【0037】
図5は、実施形態1に係るスクリュ構成推定方法を示すフローチャートである。スクリュ構成推定装置1の演算部11は、通信部13を介して測定装置2から外観データを取得する(ステップS111)。外観データは、配列した複数のスクリュピース3a、又はスクリュ3の外観を表すデータである。演算部11は、外観データに基づく2次元のスクリュ画像データを用いるものとする。
【0038】
図6は、外観データ取込画面131を示す模式図である。外観データを取得した演算部11は、スクリュ画像を表した外観データ取込画面131を表示する。外観データ取込画面131は、取込画像表示部131aと、スクリュ構成推定開始ボタン131bとを含む。演算部11は、取得したスクリュ画像データに基づいて、スクリュ画像を取込画像表示部131aに表示する。ユーザによってスクリュ構成推定開始ボタン131bが操作された場合、以下のスクリュ構成推定処理の実行を開始する。
【0039】
演算部11は、スクリュ画像データを物体検出学習モデル17に入力し、特徴マップを出力する(ステップS112)。特徴マップは、スクリュ画像に含まれるオブジェクトの位置及びクラスを特定するための情報を含む。
【0040】
演算部11は、特徴マップに基づいて、複数のスクリュピース3aの並び位置及びクラスを特定する(ステップS113)。具体的には、特徴マップから、複数のスクリュピース3aそれぞれを囲むバウンディングボックスの中心位置の座標、縦横サイズ、物体検出スコア、クラススコアなどが得られる。演算部11は、物体検出スコア及びクラススコアに基づいて、複数のスクリュピース3aそれぞれのバウンディングボックスの位置及びサイズ、クラスを特定する。例えば、物体検出スコアが閾値以上であって、クラススコアが最も高いクラスが特定される。
【0041】
図7は、物体検出結果を示す概念図、
図8は、物体検出結果を示すテーブルである。7中、矩形枠はバウンディングボックスであり、「1」、「2」、…の数字は、特定された複数のスクリュピース3aそれぞれを識別するための番号(No.)である。バウンディングボックスの中心位置はX座標及びY座標で表される。「FF」は特定のクラスに属するスクリュピース3aの種類(順フライトピース)を示している。
【0042】
次いで、演算部11は、特定された複数のスクリュピース3aそれぞれの種類名、L/D、リード又は角度(リード角)、条数を特定して配列データを生成する(ステップS114)。具体的には、演算部11は、特定された複数のスクリュピース3aそれぞれのクラスをキーにして、スクリュピーステーブル18を参照し、複数のスクリュピース3aそれぞれのL/D、リード又は角度、乗数を特定する。そして、演算部11は、スクリュ構成の配列データを記憶部12に記憶する(ステップS115)。
【0043】
図9は、スクリュ構成の配列データを示す概念図である。配列データは、スクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aの並び順と、複数のスクリュピース3aそれぞれのD/L(長さ及び直径の比)と、リード又はリード角と、条数とを対応付けたデータである。
図9中、「No.」は複数のスクリュピース3aの並び順を概念的に示したものである。
【0044】
演算部11は、生成及び記憶したスクリュ構成の配列データに基づいて所定処理を実行する(ステップS116)。
【0045】
例えば、演算部11は、スクリュ構成の配列データをデータベースに登録するなどして、スクリュピース3aの管理を行うことができる。例えば、一又は複数の押出機Aに搭載されているスクリュ3それぞれのスクリュピース3aの情報を管理することができる。
また、演算部11は生成及び記憶したスクリュ3の配列データに基づいて、押出機Aの挙動解析、樹脂流動解析を行うことができる。
更に、演算部11は配列データに基づいて、複数のスクリュピース3aの組み間違いを判定することができる。
【0046】
所定処理の一例として、1本のスクリュ3におけるスクリュピース3aの組み間違い判定を説明する。記憶部12は、正規のスクリュ3の配列データを記憶しているものとする。つまり、記憶部12は、複数のスクリュピース3aの正しい並び順及び種類を示す配列データを記憶している。
【0047】
図10は、実施形態1に係る組み間違い判定処理を示すフローチャートである。演算部11は、記憶部12が記憶する正規のスクリュ3の配列データを読み出す(ステップS131)。演算部11は、ステップS111~ステップS114の処理で得られた判定対象のスクリュ3の配列データと、正規のスクリュ3の配列データとを比較し(ステップS132)、差異があるか否かを判定する(ステップS133)。つまり、演算部11は、同じ並び順のスクリュピース3aのL/D、リード、角度、条数を比較する。
【0048】
差異が無いと判定した場合(ステップS133:NO)、演算部11は、組み間違い判定処理を終える。差異があると判定した場合(ステップS133:YES)、演算部11は、組み間違いがあることを通知し(ステップS134)、判定処理を終える。例えば、演算部11は、スクリュピース3aの組み間違いがある旨を表示部14に表示する。演算部11は、スクリュ3の画像と、差異が検出されたスクリュピース3aを囲む画像などを表示部14に表示するとよい。演算部11は、スクリュ部分画像の色を変更するなどして、組み間違い箇所のスクリュピース3aを表示するように構成してもよい。また、演算部11は、組み間違いがあるスクリュピース3aの並び順、正しいスクリュピース3aの種類を表示部14に表示してもよい。
【0049】
更にまた、スクリュ構成推定装置1は、スクリュピース3aの組み間違いを検出した場合、組み間違いを音又は光によってユーザに通知するスピーカ又は発光装置を備えてもよい。スクリュ構成推定装置1は、スクリュピース3aの組み間違いを通知するための通知データをユーザの通信端末、又は押出機Aの管理装置へ送信するように構成してもよい。
【0050】
なお、配列データを比較する例を説明したが、正規のスクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aの並び位置及びクラスと、ステップS111~ステップS113の処理で得られた判定対象のスクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aの並び位置及びクラスとを比較し、差異があるか否かを判定するように構成してもよい。
【0051】
このように構成された実施形態1に係るスクリュ構成推定装置1などによれば、押出機A用のスクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aそれぞれの並び位置及び種類を推定することができる。
【0052】
また、スクリュ構成推定装置1は、スクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aの並び順、L/D、リード、角度、条数などを対応付けた配列データを生成することができる。スクリュ3の配列データが得られれば、スクリュピース3aの管理又は押出機A内の樹脂流動解析に役立てることができる。
【0053】
更に、スクリュ構成推定装置1は、スクリュピース3aの組み間違いの有無を判定し、組み間違いを通知することができる。具体的には、正しいスクリュ構成の配列データと、判定対象のスクリュ3の配列データとを比較することによって、スクリュピース3aの組み間違いを判定することができる。人手に頼らずにスクリュピース3aの組み間違いを判定することができる。
【0054】
更にまた、機械学習モデルを用いることにより高い精度で、スクリュ3を構成するスクリュピース3aの位置及び種類を推定することができる。
【0055】
なお、本実施形態1では、スクリュ3を撮像又は測距して得られる外観データに基づいて、スクリュ3の配列データを生成する例を説明したが、組み立てる前に配列させた複数のスクリュピース3aを撮像又は測距して得られる外観データを用いてもよい。
【0056】
図11は、外観データの取込方法の他の例を示す模式図である。演算部11は、
図11に示すように間を空けて配列した複数のスクリュピース3aを撮像して得られたスクリュ画像データを取得する。演算部11は、当該スクリュ画像データを物体検出学習モデル17に入力することによって、複数のスクリュピース3aそれぞれを検出し、スクリュ3の配列データを得ることができる。
組み立てられたスクリュ3を撮像して得たスクリュ画像の場合、スクリュピース3a同士の境界を正しく判定できないおそれがあるが、組み立て前に間を空けて配列させたスクリュピース3aを撮像することによって、より正確な配列データを得ることができる。
【0057】
また、複数のスクリュピース3aそれぞれに画像識別が可能なマークを設けてもよい。演算部11は、スクリュ画像に含まれるマークの画像に基づいて、複数のスクリュピース3aそれぞれを正しく認識することができる。スクリュピース3aの種類毎に異なるマークを当該スクリュピース3aに設けるように構成してもよい。スクリュ3を構成するスクリュピース3aの並び位置及び種類をより高精度で検出することができる。
【0058】
更に、本実施形態1では、2次元のスクリュ画像データを処理する例を説明したが、スクリュ3の3次元データを用いて配列データを生成してもよい。カメラなどを用いて複数の異なる位置及び角度から撮像された画像に基づいて、スクリュ3の3次元データを得ることができる。また、測距により得られた点群データにより、スクリュ3の3次元データを得ることができる。学習モデル又は3次元データのマッチングを用いることによって、演算部11は同様にしてスクリュピース3aの組み間違いを検出することができる。
【0059】
(実施形態2)
実施形態2に係るスクリュ構成推定装置1は、二軸押出機に搭載される2本のスクリュ3の組み間違いを判定する点が実施形態1と異なる。スクリュ構成推定装置1のその他の構成は、実施形態1に係るスクリュ構成推定装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0060】
実施形態2に係るスクリュ構成推定装置1の演算部11は、二軸押出機に搭載される2本のスクリュ3の外観データを取得し、第1のスクリュ3の配列データと、第2のスクリュ3の配列データとを生成し、記憶部12に記憶する。
【0061】
図12は、実施形態2に係る組み間違い判定処理を示すフローチャートである。演算部11は、記憶部12が記憶する第1のスクリュ3の配列データと、第2のスクリュ3の配列データとを読み出す(ステップS231)。そして、演算部11は、各スクリュ3の配列データを比較する(ステップS232)。
【0062】
そして、演算部11は、第1のスクリュ3及び第2のスクリュ3の配列データに差異があるか否かを判定する(ステップS233)。差異が無いと判定した場合(ステップS233:NO)、演算部11は、組み間違い判定処理を終える。差異があると判定した場合(ステップS233:YES)、演算部11は、組み間違いがあることを通知し(ステップS234)、判定処理を終える。
【0063】
実施形態2に係るスクリュ構成推定装置1によれば、二軸押出機に搭載される2本のスクリュ3の配列データを比較することによって組み間違いの有無を判定し、組み間違いがあれば通知することができる。
【0064】
なお、実施形態1同様、第1のスクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aそれぞれの並び位置及びクラスと、第2のスクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aそれぞれの並び位置及びクラスとを比較するようにしてもよい。演算部11は、並び位置及びクラスを比較することによって、第1のスクリュ3の構成と、第2のスクリュ3の構成との差異を判定することができる。当該判定により、スクリュ3の組み間違いを検知することができる。
【0065】
(実施形態3)
実施形態3に係るスクリュ構成推定装置1は、スクリュピース3aの並び順及び種類の特定方法が実施形態1と異なる。スクリュ構成推定装置1のその他の構成は、実施形態1に係るスクリュ構成推定装置1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0066】
図13は、実施形態3に係るスクリュ構成推定装置1の構成例を示すブロック図である。実施形態3に係るスクリュ構成推定装置1の記憶部12は、物体検出学習モデル17に代えて、種類認識学習モデル19を記憶している。
【0067】
図14は、実施形態3に係る種類認識検出学習モデルを示す概念図である。種類認識検出学習モデルは画像認識モデルである。種類認識学習モデル19は、例えば深層学習による学習済みの畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional neural network)を含む。ニューラルネットワークの構成自体は、物体検出学習モデル17と同様である。種類認識学習モデル19は、スクリュピース3aの画像部分のデータであるピース画像データが入力される入力層19aと、ピース画像データの特徴量を抽出する中間層19bと、ピース画像が複数のクラスそれぞれに属する確度を示す確度データを出力する出力層19cとを有する。
【0068】
種類認識学習モデル19の生成方法を説明する。まず、複数のピース画像データと、各ピース画像が属するクラスを示す教師データとを含む訓練データを用意する。クラスは、スクリュピース3aの種類に応じて分類されるグループを示す。そして、演算部11は、訓練データのスクリュ画像が、CNNに入力された場合に、当該CNNから出力されるデータと、教師データが示すデータとの誤差(所定の損失関数又は誤差関数の値)が小さくなるように、誤差逆伝播法、誤差勾配降下法などを用いて、ニューラルネットワークの重み係数を最適化することによって、種類認識学習モデル19を生成することができる。
【0069】
図15は、実施形態3に係るスクリュ構成推定方法を示すフローチャートである。スクリュ構成推定装置1の演算部11は、通信部13を介して測定装置2から外観データを取得し(ステップS311)、ピース画像部分に相当するピース外観データを抽出する(ステップS312)。実施形態1同様、演算部11は、外観データに基づく2次元のスクリュ画像データを用いるものとする。実施形態3においては、スクリュ画像データは、間を空けて配列した複数のスクリュピース3aを撮像して得られた画像データを用いることが望ましい。ピース外観データは、ピース画像におけるスクリュピース3a部分に相当するピース画像データである。演算部11は、パターンマッチングなどの処理によって、ピース画像を抽出する。
この段階では、スクリュピース3aの種類まで特定される必要は無く、スクリュピース3aの画像に類似の画像を抽出すれば足りる。なお、演算部11はピース画像の抽出によって、当該ピース画像の位置を認識している。つまり、演算部11は、複数のスクリュピース3aの並び位置を検出している。
【0070】
次いで、演算部11は、抽出したピース画像を種類認識学習モデル19に入力し、複数のクラスそれぞれに属する確度データを出力する(ステップS313)。演算部11は、種類認識学習モデル19から出力された確度データに基づいて、複数のスクリュピース3aのクラスを特定する(ステップS314)。
【0071】
以下、実施形態1と同様にして、スクリュ3の配列データを生成して(ステップS315)、記憶し(ステップS316)、配列データを活用した所定処理を実行する(ステップS316)。
【0072】
実施形態3に係るスクリュ構成推定装置1は、実施形態1と同様、押出機A用のスクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aそれぞれの並び位置及び種類を推定することができる。
【0073】
なお、パターンマッチングなどの画像処理によってピース外観データを抽出する例を説明したが、ピース外観画像の検出も機械学習モデルによって実行してもよい。
【0074】
また、実施形態3についてもスクリュ3の3次元データを用いて演算処理を実行し、スクリュ3の配列データを生成してもよい。
【0075】
更に、本実施形態1-3においては、スクリュ3を構成する複数のスクリュピース3aの並び位置及び種類を、主に学習モデルを用いて推定する例を説明したが、ルールベースの画像処理によって推定するように構成してもよい。
【0076】
例えば、スクリュ構成推定装置1は、テンプレートマッチング処理により、スクリュピース3aの並び位置及び種類を推定するように構成してもよい。スクリュ構成推定装置1の記憶部12は、複数種類のスクリュピース3aのテンプレート画像と、スクリュピース3aの種類とを対応付けて記憶している。演算部11は、記憶部12が記憶するテンプレート画像を用いたテンプレートマッチング処理により、スクリュ画像に含まれる複数のスクリュピース3aそれぞれの位置及び種類を特定する。複数のスクリュピース3aの並び位置及び種類を特定した後の処理は上記実施形態1-3と同様である。
【0077】
スクリュ構成推定装置1は、特徴量に基づいてスクリュピース3aの並び位置及び種類を推定するように構成してもよい。スクリュ構成推定装置1の記憶部12は、複数種類のスクリュピース3aの特徴量と、スクリュピース3aの種類とを対応付けて記憶している。特徴量としては、エッジ、濃淡変化あるいは特徴的な点同士の位置関係など様々なものが考えられる。演算部11は、記憶部12が記憶する特徴量と比較することによって、スクリュ画像に含まれる複数のスクリュピース3aそれぞれの位置及び種類を特定する。複数のスクリュピース3aの並び位置及び種類を特定した後の処理は上記実施形態1-3と同様である。
【符号の説明】
【0078】
1 :スクリュ構成推定装置
2 :測定装置
3 :スクリュ
3a :スクリュピース
10 :記録媒体
11 :演算部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :表示部
15 :操作部
16 :コンピュータプログラム
17 :物体検出学習モデル
18 :スクリュピーステーブル
19 :種類認識学習モデル
131 :外観データ取込画面
131a :取込画像表示部
131b :スクリュ構成推定開始ボタン
A :押出機