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特開2023-151245画像処理装置、及びこれを構成するユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151245
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】画像処理装置、及びこれを構成するユニット
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/50 20230101AFI20231005BHJP
   G03B 17/04 20210101ALI20231005BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20231005BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20231005BHJP
【FI】
H04N5/225 100
G03B17/04
G03B30/00
H04N5/232 930
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060747
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】500103199
【氏名又は名称】マクセルフロンティア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】島 雄一郎
【テーマコード(参考)】
2H101
5C122
【Fターム(参考)】
2H101BB00
5C122EA53
5C122FH00
5C122FK19
5C122FK29
5C122GC52
5C122GC86
5C122GE03
5C122GE06
5C122GE07
5C122GE13
5C122GE14
5C122GE16
5C122GE17
5C122GG21
5C122HA81
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カメラ一体型とカメラ分離型の両構成にも対応する画像処理装置及びこれを構成するユニットを提供する。
【解決手段】画像処理装置は、外部のカメラと接続するカメラI/Fを有するカメラI/Fユニット30と、カメラを有するカメラユニット60と、画像データを取り込んで画像処理し外部に送信する画像処理ユニット10と、を有する。カメラI/Fユニットは、第1の拡張I/Fを備え、カメラユニットは、第2の拡張I/Fを備え、画像処理ユニットは、第3の拡張I/Fを備える。第1の拡張I/F及び第2の拡張I/Fは、第3の拡張I/Fと夫々勘合し、カメラI/Fユニットと画像処理ユニットが、第1の拡張I/Fと第3の拡張I/Fとが勘合することでカメラと分離した分離型画像処理装置を構成し、カメラユニットと画像処理ユニットが、第2の拡張I/Fと第3の拡張I/Fとが勘合することでカメラと一体の一体型画像処理装置を構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで撮影した画像データを画像処理する画像処理装置であって、
外部のカメラと接続するカメラI/Fを有するカメラI/Fユニットと、
カメラを有するカメラユニットと、
画像データを取り込んで画像処理し外部に送信する画像処理ユニットを有し、
前記カメラI/Fユニットは第1の拡張I/Fを備え、
前記カメラユニットは第2の拡張I/Fを備え、
前記画像処理ユニットは第3の拡張I/Fを備え、
前記第1及び第2の拡張I/Fは、前記第3の拡張I/Fと勘合するように構成され、
前記カメラI/Fユニットと前記画像処理ユニットが、前記第1の拡張I/Fと前記第3の拡張I/Fとが勘合することでカメラと分離した分離型画像処理装置を構成し、
前記カメラユニットと前記画像処理ユニットが、前記第2の拡張I/Fと前記第3の拡張I/Fとが勘合することでカメラと一体の一体型画像処理装置を構成することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記カメラI/Fユニットは、前記カメラI/Fからのカメラの画像データの該カメラを構成するセンサ毎に異なる各種データフォーマットから共通フォーマットに変換する第1のカメラI/F変換部を有し、
前記カメラユニットは、前記カメラからの画像データの該カメラを構成するセンサ毎に異なる各種データフォーマットから共通フォーマットに変換する第2のカメラI/F変換部を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記画像処理ユニットは、照明制御機能を有し、照明装置を制御するための照明制御I/Fが前記第3の拡張I/Fに接続され、
前記カメラI/Fユニットは、外部の照明装置と接続する第1の照明I/Fを有し前記第1の拡張I/Fを介して接続されており、
前記カメラユニットは、外部の照明装置と接続する第2の照明I/Fまたは照明装置を有し前記第2の拡張I/Fを介して接続されていることを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記画像処理ユニットは、状態表示のための表示素子を備え、
前記状態表示は、温度検知状態、前記第1の拡張I/Fまたは前記第2の拡張I/Fと前記第3の拡張I/Fとの勘合検知状態、または動作しているアプリケーションの検知状態の何れかの表示であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1の拡張I/Fまたは前記第2の拡張I/Fと前記第3の拡張I/Fとの勘合検知は、前記第1、第2、第3の拡張I/Fに配置される検出ピンによって検知されることを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記カメラI/Fユニットは、第1の取り外し溝を有し、
前記カメラユニットは、第2の取り外し溝を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
画像データを取り込んで画像処理し外部に送信する画像処理ユニットであって、
拡張I/Fを備え、
前記拡張I/Fが、外部のカメラと接続するカメラI/Fを有するカメラI/Fユニットまたはカメラを有するカメラユニットと勘合することで、それぞれカメラと分離した分離型画像処理装置またはカメラと一体の一体型画像処理装置を構成することを特徴とする画像処理ユニット。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理ユニットにおいて、
状態表示のための表示素子を備え、
前記状態表示は、温度検知状態、前記拡張I/Fの前記カメラI/Fユニットまたは前記カメラユニットとの勘合検知状態、または動作しているアプリケーションの検知状態の何れかの表示であることを特徴とする画像処理ユニット。
【請求項9】
請求項7に記載の画像処理ユニットにおいて、
前記拡張I/Fの前記カメラI/Fユニットまたは前記カメラユニットとの勘合検知は、前記拡張I/Fに配置される検出ピンによって検知されることを特徴とする画像処理ユニット。
【請求項10】
外部のカメラと接続するカメラI/Fを有するカメラI/Fユニットであって、
拡張I/Fを備え、
前記拡張I/Fが、画像データを取り込んで画像処理し外部に送信する画像処理ユニットと勘合することで、カメラと分離した分離型画像処理装置を構成することを特徴とするカメラI/Fユニット。
【請求項11】
請求項10に記載のカメラI/Fユニットにおいて、
前記カメラI/Fからのカメラの画像データの該カメラを構成するセンサ毎に異なる各種データフォーマットから共通フォーマットに変換するカメラI/F変換部を有することを特徴とするカメラI/Fユニット。
【請求項12】
請求項10に記載のカメラI/Fユニットにおいて、
前記勘合により構成された分離型画像処理装置から該カメラI/Fユニットを取り外すための取り外し溝を有することを特徴とするカメラI/Fユニット。
【請求項13】
カメラを有するカメラユニットであって、
拡張I/Fを備え、
前記拡張I/Fが、画像データを取り込んで画像処理し外部に送信する画像処理ユニットと勘合することで、カメラと一体の一体型画像処理装置を構成することを特徴とするカメラユニット。
【請求項14】
請求項13に記載のカメラユニットにおいて、
前記カメラからの画像データの該カメラを構成するセンサ毎に異なる各種データフォーマットから共通フォーマットに変換するカメラI/F変換部を有することを特徴とするカメラユニット。
【請求項15】
請求項13に記載のカメラユニットにおいて、
前記勘合により構成された一体型画像処理装置から該カメラユニットを取り外すための取り外し溝を有することを特徴とするカメラユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラで撮影した画像データを画像処理する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、カメラで撮影した画像データを画像処理する画像処理装置は、対象物を撮像するレンズと撮像素子からなるカメラと、該カメラで撮影した画像データを画像処理する画像処理部で構成される。
【0003】
ここで、このような画像処理装置は、その構成として、カメラと画像処理部が一体となったカメラ一体型や、カメラと画像処理部が別体でありそれらをケーブル等で接続して使用するカメラ分離型がある。
【0004】
本技術分野における背景技術として、例えば、特許文献1、2がある。特許文献1では、レンズと撮像素子からなるカメラ部と、カメラ部からの画像信号に所定の信号処理を行いデジタル画像信号を出力する画像処理手段とが一体となったカメラ一体型のデジタルカメラが開示されている。また、特許文献2では、撮像素子とレンズをユニット化して制御ユニットと分離させたヘッド分離型カメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-87616号公報
【特許文献2】国際公開第2018/025333号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、カメラ部と画像処理部が一体となったカメラ一体型のデジタルカメラであるので、例えば、画像データを用いて検査や監視を行なうシステムにおいて、そのデジタルカメラをそのまま付加するだけでシステムを構築できる手軽さがあるが、カメラやレンズの選択肢に自由度がないという課題がある。
【0007】
また、特許文献2では、カメラ部と画像処理部が分離されたヘッド分離型カメラであり、そのカメラを、同様に、画像データを用いて検査や監視を行なうシステムに組み込む際には、カメラやレンズは市販のものをケーブル接続で利用でき、その選択肢に自由度があるという利点はあるが、カメラやレンズをそれぞれ設置する手間がかかり、さらに単品なので高価となり、また、選定のための知識が必要であり、設置や導入コストが高いという課題がある。
【0008】
本発明の目的は、上記課題を鑑み、カメラ一体型とカメラ分離型のどちらの構成にも対応できる画像処理装置、及びこれを構成するユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、その一例を挙げるならば、カメラで撮影した画像データを画像処理する画像処理装置であって、外部のカメラと接続するカメラI/Fを有するカメラI/Fユニットと、カメラを有するカメラユニットと、画像データを取り込んで画像処理し外部に送信する画像処理ユニットを有し、カメラI/Fユニットは第1の拡張I/Fを備え、カメラユニットは第2の拡張I/Fを備え、画像処理ユニットは第3の拡張I/Fを備え、第1及び第2の拡張I/Fは、第3の拡張I/Fと勘合するように構成され、カメラI/Fユニットと画像処理ユニットが、第1の拡張I/Fと第3の拡張I/Fとが勘合することでカメラと分離した分離型画像処理装置を構成し、カメラユニットと画像処理ユニットが、第2の拡張I/Fと第3の拡張I/Fとが勘合することでカメラと一体の一体型画像処理装置を構成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、カメラ一体型とカメラ分離型のどちらの構成にも対応できる画像処理装置、及びこれを構成するユニットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1におけるカメラ分離型とカメラ一体型の画像処理装置の切替えを説明する外観構成図である。
図2】実施例1における分離型画像処理装置の外観構成図である。
図3】実施例1における一体型画像処理装置の外観構成図である。
図4】実施例1における分離型モードでの分離型画像処理装置の機能構成図である。
図5】実施例1における一体型モードでの一体型画像処理装置の機能構成図である。
図6】実施例1におけるカメラI/F変換部の機能構成図である。
図7】実施例2における一体型モードでの一体型画像処理装置の外観構成図である。
図8】実施例2におけるカメラユニットの機能構成図である。
図9】実施例3における一体型モードでの一体型画像処理装置の外観構成図である。
図10】実施例3における分離型モードでの分離型画像処理装置の外観構成図である。
図11】実施例3における状態表示のモード遷移図である。
図12】実施例3における状態表示関連の機能構成図である。
図13】実施例3における勘合検知のための検出ピンの配置説明図である。
図14】実施例3における勘合検知の説明図である。
図15】実施例4における一体型画像処理装置および分離型画像処理装置の外観側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【実施例0013】
図1は、本実施例におけるカメラ分離型とカメラ一体型の画像処理装置の切替えを説明する外観構成図である。図1に示すように、本実施例では、分離型モードまたは一体型モードにより、画像処理ユニット10に、カメラI/Fユニット30(I/Fはインターフェースの略)またはカメラユニット60の何れかを、拡張I/Fで結合し、勘合させることで、分離型画像処理装置50と一体型画像処理装置80の切替えが可能となる。具体的には、詳細は後述するが、各ユニットにそれぞれ、拡張I/Fとして例えばスタッキングコネクタを設け、それぞれのスタッキングコネクタを勘合させることで分離型画像処理装置50または一体型画像処理装置80を構成する。
【0014】
図2は、本実施例における分離型画像処理装置の外観構成図である。図2において、左側はカメラI/Fユニット30の正面側斜視図と背面側斜視図を示しており、背面側に拡張I/F31を有している。また中央は画像処理ユニット10を示しており、拡張I/F11を有している。また、右側は画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30を拡張I/F11及び31により結合することにより構成された分離型画像処理装置50を示している。なお、カメラI/Fユニット30は、画像処理ユニット10から簡単に外れないように、例えば、画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30をネジ止めして固定する。図2に示すように、分離型画像処理装置50は、分離型モードとして、画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30を拡張I/F11及び31により結合することにより構成される。なお、画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30は、それぞれ後述するケーブル接続端子20及び40を有しており、結合後の分離型画像処理装置50は、ケーブル接続端子40によりケーブルを介して外付けのセンサとレンズからなるカメラや照明装置と接続してカメラで撮影した画像データを取得し、その画像データを画像処理した後の画像データをケーブル接続端子20により、外部の表示装置や制御装置に送信する。
【0015】
また、図3は、本実施例における一体型画像処理装置の外観構成図である。図3において、左側はカメラユニット60の正面側斜視図と背面側斜視図を示しており、背面側に拡張I/F61を有している。また中央は図2と同様の画像処理ユニット10を示している。また、右側は画像処理ユニット10とカメラユニット60を拡張I/F11及び61により結合することにより構成された一体型画像処理装置80を示している。なお、カメラユニット60は、レンズを有しており、画像処理ユニット10から簡単に外れないように、例えば、画像処理ユニット10とカメラユニット60をネジ止めして固定する。図3に示すように、一体型画像処理装置80は、一体型モードとして、画像処理ユニット10とカメラユニット60を拡張I/F11及び61により結合することにより構成される。
【0016】
図2、3に示すように、本実施例における画像処理装置は、画像処理ユニット10、カメラI/Fユニット30、カメラユニット60の何れかで構成され、各ユニットの組み合わせにより カメラ一体型とカメラ分離型のどちらの構成にも対応できる画像処理装置を提供する。
【0017】
このように、本実施例では、カメラ分離型構成では、カメラやレンズの選択肢に自由度があるという利点があり、また、カメラ一体型構成では、応用システムにそのまま付加するだけでシステムを構築できる手軽さがあるという利点があり、ユーザが用途に応じて分離型と一体型を選択できる。
【0018】
図4は、本実施例における分離型モードでの分離型画像処理装置50の機能構成図である。図4において、画像処理ユニット10は、カメラで撮影した画像データを取り込んで画像処理し、画像処理した後の画像データを外部の表示装置や制御装置に送信する機能を有する。すなわち、画像処理ユニット10は、画像処理部12として画像処理プロセッサ13とそれを制御するCPU14を有し、画像データを記憶するメモリ15、画像データを伝送するための電気的インターフェースであるカメラI/F23を有する。
【0019】
また、CPU14は照明制御の機能を有し、画像処理ユニット10は、LED照明を制御するための電気的インターフェースであるLED制御I/F24を有する。なお、照明装置としてLED照明に限定されるものではなく、LED制御I/Fも一般的な照明制御I/Fとしてもよい。
【0020】
また、画像処理ユニット10は、DIOI/F(デジタル入出力I/F)16、LAN(Local Area Network)I/F17、USB(Universal Serial Bus(登録商標))I/F18、ディスプレイI/F19を有し、これらは、電気的かつ物理的なI/Fであり、物理的I/F部分は前述したケーブル接続端子20として物理的なコネクタとして構成される。
【0021】
また、カメラI/F23とLED制御I/F24は、拡張I/F11を介して、カメラI/Fユニット30と接続される。具体的には、拡張I/F11とカメラI/Fユニット30の拡張I/F31は互いに勘合するように構成されており、例えばスタッキングコネクタであって、これらが勘合することで画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30が一体となって分離型画像処理装置50を構成する。
【0022】
図4において、カメラI/Fユニット30は、外付けのセンサとレンズからなるカメラと接続する物理的なI/FであるカメラI/F33とカメラI/F変換部32が接続され、カメラからの画像データがカメラI/F変換部32によって後述する所定のデータフォーマットに変換後、拡張I/F31に接続される。また、拡張I/F31を介して物理的なI/FであるLED照明I/F34に接続される。カメラI/F33およびLED照明I/F34は前述したケーブル接続端子40として物理的な接続端子として構成される。なお、カメラI/F33およびLED照明I/F34には、ケーブルを介して外付けのセンサとレンズからなるカメラやLED照明が接続される。
【0023】
図5は、本実施例における一体型モードでの一体型画像処理装置80の機能構成図である。図5において、画像処理ユニット10は図4と同様である。図5において、カメラユニット60は、センサとレンズからなるカメラ63を有し、カメラ63からの画像データが、図4におけるカメラI/F変換部32と同様のカメラI/F変換部62によって後述する所定のデータフォーマットに変換後、図4における拡張I/F31と同様の拡張I/F61に接続される。また拡張I/F61を介して図4におけるLED照明I/F34と同様のLED照明I/F64に接続される。拡張I/F11とカメラユニット60の拡張I/F61は互いに勘合するように構成されており、例えばスタッキングコネクタであって、これらが勘合することで画像処理ユニット10とカメラユニット60が一体となって一体型画像処理装置80を構成する。
【0024】
図6は、本実施例におけるカメラI/F変換部32及び62の機能構成図である。カメラI/F変換部32及び62では、カメラI/F33毎、またカメラ63を構成するセンサ毎に異なる各種データフォーマットを共通フォーマットに変換する。具体的には、図6に示すように、カメラI/F変換部32及び62は、電気的I/F変換71を介して、画像データフォーマット変換72により、データのビット構成(8bpp,10bppなど)や、データ配列などを共通フォーマットに変換する。また、同期信号フォーマット変換73により、垂直・水平同期ありなし、Highアクティブ/Lowアクティブなどを共通フォーマットに変換する。また、トリガ信号フォーマットに変換74により、Highアクティブ/Lowアクティブ、電気的I/FなどをカメラI/F33、カメラ63を構成するセンサ仕様に合わせて選択する。さらに、通信信号フォーマット変換75により、I2C(Inter-Integrated Circuit)、SPI(Serial Peripheral Interface)、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)などをカメラI/F33やカメラ63を構成するセンサ仕様に合わせて選択する。これらのデータフォーマット変換より、カメラI/F変換部32及び62から画像データや各種制御信号が共通フォーマット70として拡張I/F31または61を介して画像処理ユニット10に伝送される。
【0025】
以上のように、本実施例によれば、カメラ一体型とカメラ分離型のどちらの構成にも対応できる画像処理装置、及びこれを構成するユニットを提供できる。これにより、カメラ分離型構成では、カメラやレンズの選択肢に自由度があるという利点があり、また、カメラ一体型構成では、応用システムにそのまま付加するだけでシステムを構築できる手軽さがあるという利点があり、ユーザが用途に応じて分離型と一体型を選択できるという効果がある。
【実施例0026】
図5で説明した一体型画像処理装置80で使用するカメラユニット60は、LED照明I/F64を有し、照明装置としては、ケーブルを介して外付けのLED照明を使用することを前提としていた。これに対して、本実施例では、照明装置も一体としたカメラユニットについて説明する。
【0027】
図7は、本実施例における一体型モードでの一体型画像処理装置の外観構成図である。図7において、図3と同じ構成は同じ符号を付し、その説明は省略する。図7に示すように、一体型画像処理装置81は、一体型モードとして、画像処理ユニット10とカメラユニット65を拡張I/F11及び61により結合することにより構成される。ここで、カメラユニット65は、センサとレンズからなるカメラに加え、照明装置であるLED照明66を有している。図7に示すように、LED照明66は、カメラのレンズの先端に接続され、撮像の邪魔にならないように周辺のみにLEDが配置され、カメラの撮像対象の照明を行う。
【0028】
図8は、本実施例におけるカメラユニット65の機能構成図である。図8において、図5と同じ構成は同じ符号を付し、その説明は省略する。図8において、図5と異なる点は、LED照明I/F64に代えてLED照明66を設けたことである。なお、照明装置としてLED照明に限定されるものではない。
【0029】
本実施例によれば、カメラに加え照明装置も一体と出来るので、画像データを用いて検査や監視を行なう応用システムに本実施例における一体型画像処理装置をそのまま付加するだけで、カメラや照明装置をそれぞれ設置する手間が不要であり、簡単にシステムを構築できるという効果がある。
【実施例0030】
本実施例では、ユニットの組み合わせによりカメラ一体型またはカメラ分離型の画像処理装置を提供する際の、状態表示機能について説明する。
【0031】
図9は、本実施例における一体型モードでの一体型画像処理装置の外観構成図であり、正面上側斜視図と背面下側斜視図を示している。また、図10は、本実施例における分離型モードでの分離型画像処理装置の外観構成図であり、背面上側斜視図と背面下側斜視図を示している。図9、10において、図1と同じ構成は同じ符号を付し、その説明は省略する。図9、10において、図1と異なる点は、画像処理ユニット10が、状態表示のための表示素子としての状態表示LED25とヒートシンク26を備えた点である。
【0032】
図11は、本実施例における状態表示LED25での状態表示のモード遷移図である。図11において、3つの状態を状態表示LED25の点灯パターンによってユーザに伝える。すなわち、図11において、モード1は電源OFF時のバッテリ動作、モード2、3は電源ON後のメイン電源動作を示し、電源OFF状態から電源ON時、そして電源ON時の一定期間後の状態のモード遷移を示す。モード1では、電源OFF時のヒートシンク26の温度を、例えば、赤点灯:高温、消灯:低温と表示し、電源OFF後、ユーザが画像処理ユニット10に手を触れて良いかどうかの状態を示す。なお、電源OFF時における表示のための電源はバッテリで賄う。また、モード2では、各ユニットの勘合状態を電源ON後に一定期間表示し、例えば、緑点灯:正常、赤点灯:異常と表示し、画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30またはカメラユニット60の勘合状態を確認できるように表示する。また、モード3では、アプリケーションに応じて点灯パターンが変わるように設定することで、動作しているアプリケーションを確認できるように表示する。
【0033】
図12は、本実施例における状態表示関連の機能構成図である。図12において、図4図5と同じ構成は同じ符号を付し、その説明は省略する。図12において、ヒートシンク26の温度を温度センサ27によって計測し、CPU14がバッテリ28の駆動で、温度検知機能95により、モード1としてヒートシンク26の温度の状態表示を状態表示LED25に出力し表示制御する。
【0034】
また、CPU14は勘合検知機能90により、モード2として、画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30またはカメラユニット60の勘合状態を状態表示LED25に出力し表示制御する。ここで、勘合検知のための検出ピンは4本あり、画像処理ユニット10とカメラI/Fユニット30またはカメラユニット60の拡張I/F11、31、61の4隅に配置される。
【0035】
図13は、本実施例における勘合検知のための検出ピンの配置説明図である。図13は、カメラユニット60において、左側は正面上側斜視図、中央は背面下側斜視図、右側は背面図を示している。図13に示すように、カメラユニット60における拡張I/F61の勘合検知のための検出ピンは、91、92、93、94で示す拡張I/F61の4隅に配置される。同様に、拡張I/F11、31においても勘合検知のための検出ピンが配置される。
【0036】
図12において、例えば、画像処理ユニット10内の電源VCCに接続された抵抗29は拡張I/F11の4隅のピンに接続される。そして、拡張I/F11と勘合する拡張I/F31または61は、同様に4隅のピンが接地されている。そのため、拡張I/F11と拡張I/F31または61が正しく勘合していれば、CPU14は、勘合検知機能90により、図14に示すように、4つのピンが全てLowレベルであれば正常に勘合しているとして検出できる。
【0037】
なお、勘合検知のための検出ピンの配置は上記に限定されるものではなく、その数についても限定されるものではない。また、状態表示のための表示素子としてLEDに限定されるものではなく、液晶ディスプレイや有機EL等でもよい。さらに、状態表示として、上記では、温度状態、勘合状態、アプリケーション状態について説明したが、これに限定されるものではなく、何れかの1つでもよいし、その他の状態表示としてもよい。
【0038】
以上のように、本実施例によれば、カメラ一体型またはカメラ分離型の画像処理装置を構成する際の各ユニットの勘合状態や、温度状態、さらには動作アプリケーションの状態等の状態表示を行うことにより、ユーザの使い勝手を向上できるという効果がある。
【実施例0039】
本実施例では、一体型モードまたは分離型モードへ変更する際、ユニットを取り外しやすくする為の構成について説明する。
【0040】
上記実施例で説明したように、ユニットの組み合わせを変え、それぞれを勘合することでカメラ一体型またはカメラ分離型の画像処理装置の切替えが可能となる。それぞれのユニットを勘合する際には、スタッキングコネクタ等の拡張I/Fどうしを勘合させるために、一体型モードまたは分離型モードへ変更する際には、拡張I/Fどうしの勘合を解く必要があり、各ユニットを取り外しやすくする構成がユーザの使い勝手向上という点で有効である。
【0041】
図15は、本実施例における一体型画像処理装置および分離型画像処理装置の外観側面図である。図15において、一体型モードとして画像処理ユニット10にカメラユニット67を勘合することで一体型画像処理装置80を構成している。また、分離型モードとして画像処理ユニット10にカメラI/Fユニット35を勘合することで分離型画像処理装置50を構成している。ここで、本実施例では、カメラユニット67に取り外し溝68を有し、また、カメラI/Fユニット35に取り外し溝38を有している。これにより、一体型モードまたは分離型モードへ変更する際に、ユーザは、取り外し溝68または38を利用することでカメラユニット67またはカメラI/Fユニット35を取り外しやすくできる。
【0042】
以上のように、本実施例によれば、一体型モードまたは分離型モードへ変更する際、ユニットを取り外しやすくでき、ユーザの使い勝手を向上できるという効果がある。
【0043】
以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0044】
10:画像処理ユニット、11、31、61:拡張I/F、20、40:ケーブル接続端子、25:状態表示LED、26:ヒートシンク、27:温度センサ、28:バッテリ、30、35:カメラI/Fユニット、32、62:カメラI/F変換部、33:カメラI/F、34、64:LED照明I/F、38、68:取り外し溝、50:分離型画像処理装置、60、65、67:カメラユニット、63:カメラ、66:LED照明、71:電気的I/F変換、72:画像データフォーマット変換、73:同期信号フォーマット変換、74:トリガ信号フォーマットに変換、75:通信信号フォーマット変換、80:一体型画像処理装置、90:勘合検知機能、91、92、93、94:勘合検知のための検出ピン、95:温度検知機能、96:アプリケーション検知機能
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