(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151310
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】見守りシステム、見守り者端末、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20231005BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20231005BHJP
G08B 21/22 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
G08B21/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060868
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000108085
【氏名又は名称】セコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 紘一
(72)【発明者】
【氏名】藤塚 さとみ
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086CA25
5C086CA28
5C086DA20
5C086DA33
5C086FA17
5C087AA09
5C087AA10
5C087BB74
5C087EE18
5C087FF01
5C087FF02
5C087GG02
5C087GG17
5C087GG35
5C087GG46
5C087GG66
(57)【要約】
【課題】見守り対象者の過去の在不在の状態変化を見守り者が容易に認識できるようにする。
【解決手段】見守りシステムは、見守り対象者を見守るためのシステムである。見守りシステムは、見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示する表示部705と、見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶する記憶部702とを備える。表示部705は、変化履歴により過去の所定時間内に見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、在不在の変化があったことを示す第2表示情報を表示する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理エリアを利用する見守り対象者を見守る見守りシステムであって、
前記見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示する表示手段と、
前記見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶する記憶手段とを備え、
前記表示手段は、前記変化履歴により過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記在不在の状態変化があったことを示す第2表示情報を表示することを特徴とする見守りシステム。
【請求項2】
前記第1表示情報は、前記見守り対象者が前記管理エリアに現在居るか否かを示す在否画像を含み、
前記第2表示情報は、人物を用いて前記在不在の状態変化を示す遷移画像を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の見守りシステム。
【請求項3】
前記変化履歴は、前記見守り対象者が不在状態から在状態へ変化する帰宅を含み、
前記遷移画像は、前記帰宅する人物を表す画像である
ことを特徴とする請求項2に記載の見守りシステム。
【請求項4】
前記変化履歴は、前記見守り対象者が在状態から不在状態へ変化する外出を含み、
前記遷移画像は、前記外出する人物を表す画像である
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の見守りシステム。
【請求項5】
前記表示手段は、
前記所定時間内に前記在不在の変化がない場合、前記第1表示情報を表示し、
前記所定時間内に前記在不在の変化がある場合には、前記第2表示情報を表示した後に前記第1表示情報を表示する
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の見守りシステム。
【請求項6】
前記第1表示情報は、前記見守り対象者の現在の活動量に応じた人物画像を含み、
前記表示手段は、前記所定時間内に前記在不在の変化がない場合は、前記第1表示情報を表示し、前記所定時間内に前記在不在の変化がある場合には、前記第1表示情報に代えて前記第2表示情報を表示する
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の見守りシステム。
【請求項7】
前記記憶手段は、前記変化履歴として前記管理エリアを監視する警備装置による警備モードの設定履歴を記憶し、
前記表示手段は、前記警備モードの設定履歴により過去の前記所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記第2表示情報を表示する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の見守りシステム。
【請求項8】
管理エリアを利用する見守り対象者を見守るための見守り者端末であって、
前記見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示する表示手段と、
前記見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶する記憶手段とを備え、
前記表示手段は、前記変化履歴により過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記在不在の状態変化があったことを示す第2表示情報を表示することを特徴とする見守り者端末。
【請求項9】
管理エリアを利用する見守り対象者を見守るためのコンピュータに、
前記見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示するステップと、
前記見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶するステップと、
前記変化履歴により過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記在不在の状態変化があったことを示す第2表示情報を表示するステップと
を実行するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見守り対象者を見守るための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
見守り対象者を見守るためのシステムが知られている。例えば特許文献1には、居室での人の動きを検知するパッシブセンサを用いて居住者の安否確認を行う技術が記載されている。特許文献2には、テレビジョン受信装置の使用履歴を用いて、見守り対象者の安否を確認する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-182521号公報
【特許文献2】特開2008-182462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
見守り者には、見守り対象者の現在の状態だけでなく、現在の状態に至るまでにどのような様子で過ごしていたのかも知りたいというニーズがある。特に見守り対象者が外出していたのか又は帰宅したところである場合には、そのことが分かると見守り対象者をより適切に見守ることができる。しかし、従来の技術では、見守り対象者が外出していたこと又は帰宅したところであることが一見して分かり難い。
【0005】
本発明は、見守り対象者の過去の在不在の状態変化を見守り者が容易に認識できるようにすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、管理エリアを利用する見守り対象者を見守る見守りシステムであって、前記見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示する表示手段と、前記見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶する記憶手段とを備え、前記表示手段は、前記変化履歴により過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記在不在の状態変化があったことを示す第2表示情報を表示することを特徴とする見守りシステムを提供する。
【0007】
前記第1表示情報は、前記見守り対象者が前記管理エリアに現在居るか否かを示す在否画像を含み、前記第2表示情報は、人物を用いて前記在不在の状態変化を示す遷移画像を含んでもよい。
【0008】
前記変化履歴は、前記見守り対象者が不在状態から在状態へ変化する帰宅を含み、前記遷移画像は、前記帰宅する人物を表す画像であってもよい。
【0009】
前記変化履歴は、前記見守り対象者が在状態から不在状態へ変化する外出を含み、前記遷移画像は、前記外出する人物を表す画像であってもよい。
【0010】
前記表示手段は、前記所定時間内に前記在不在の変化がない場合、前記第1表示情報を表示し、前記所定時間内に前記在不在の変化がある場合には、前記第2表示情報を表示した後に前記第1表示情報を表示してもよい。
【0011】
前記第1表示情報は、前記見守り対象者の現在の活動量に応じた人物画像を含み、前記表示手段は、前記所定時間内に前記在不在の変化がない場合は、前記第1表示情報を表示し、前記所定時間内に前記在不在の変化がある場合には、前記第1表示情報に代えて前記第2表示情報を表示してもよい。
【0012】
前記記憶手段は、前記変化履歴として前記管理エリアを監視する警備装置による警備モードの設定履歴を記憶し、前記表示手段は、前記警備モードの設定履歴により過去の前記所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記第2表示情報を表示してもよい。
【0013】
本発明の別の態様は、管理エリアを利用する見守り対象者を見守るための見守り者端末であって、前記見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示する表示手段と、前記見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶する記憶手段とを備え、前記表示手段は、前記変化履歴により過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記在不在の状態変化があったことを示す第2表示情報を表示することを特徴とする見守り者端末を提供する。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、管理エリアを利用する見守り対象者を見守るためのコンピュータに、前記見守り対象者の少なくとも在不在を含む現在の状態を示す第1表示情報を表示するステップと、前記見守り対象者の在不在の変化履歴を記憶するステップと、前記変化履歴により過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したことが示される場合には、前記在不在の状態変化があったことを示す第2表示情報を表示するステップとを実行するためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、見守り対象者の過去の在不在の状態変化を見守り者が容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る見守りシステムの構成の一例を示す図である。
【
図4】ウェアラブル端末の構成の一例を示す図である。
【
図7】動作パターンテーブルの一例を示す図である。
【
図8】見守り者が見守り対象者の状況を確認するための動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【
図9】見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出も帰宅もしておらず、監視エリアに現在居る場合に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出も帰宅もしておらず、監視エリアから現在外出している場合に表示される画面の一例を示す図である。
【
図11】見守り対象者が基準時点までの所定時間内に帰宅し、監視エリアに現在居る場合に表示される在宅トップ画面の一例を示す図である。
【
図12】見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出し、監視エリアから現在外出している場合に表示される外出トップ画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
1.構成
図1は、実施形態に係る見守りシステム10の構成の一例を示す図である。見守りシステム10は、監視エリアへの侵入等の異常を監視する監視サービスと、監視エリア(本発明に係る「管理エリア」の一例)に出入りする高齢者等の見守り対象者の状況を見守るための見守りサービスとを提供する。この見守りサービスでは、見守り対象者の現在の状態(在宅中なのか外出中なのか)だけではなく、見守り対象者が過去の所定時間内に外出又は帰宅したか否か、すなわち見守り対象者の過去の状態についても分かる。また、見守りサービスでは、見守り対象者の健康状態に関する情報を見守り者が共有することができる。
【0018】
見守りシステム10は、複数のセンサ100と、コントローラ200と、設定ユニット300と、サーバ装置400と、ウェアラブル端末500と、ユーザ端末600と、ユーザ端末700とを備える。複数のセンサ100、コントローラ200、及び設定ユニット300は、見守り対象者の住居等の監視エリアに設置され、LAN(Local Area Network)等の通信網11を介して接続されている。サーバ装置400は、監視サービス及び見守りサービスを提供する事業者により運営される監視センタに設置される。ウェアラブル端末500及びユーザ端末600は、いずれも見守り対象者により所持される。ウェアラブル端末500は、見守り対象者に装着される。ユーザ端末600は見守り対象者に所持される。ユーザ端末700は見守り者に所持され、見守り対象者を見守るために使用される。コントローラ200、サーバ装置400、ユーザ端末600、及びユーザ端末700は、インターネットと移動体通信ネットワークとを含む通信網12を介して接続されている。ユーザ端末600及びユーザ端末700は、いずれもサーバ装置400と通信を行う。ウェアラブル端末500とユーザ端末600とは、無線で接続されている。
【0019】
複数のセンサ100には、侵入検知用のセンサ100と、見守り用のセンサ100とが含まれる。侵入監視用のセンサ100は、監視エリアへの侵入者を検知し、その検知結果を示す検知情報を出力する。見守り用のセンサ100は、監視エリアにおける見守り対象者の動きを検知し、その検知結果を示す検知情報を出力する。
【0020】
監視エリアが住居である場合、複数のセンサ100には、住居の屋内に設置されるセンサ100(以下、「屋内のセンサ100」ともいう。)と、住居の屋外に設置されるセンサ100(以下、「屋外のセンサ100」ともいう。)とが含まれる。屋内のセンサ100は、例えば玄関扉や窓等の開口部、住居内における通路等の動線部分や居室などに設置される。屋外のセンサ100は、例えば庭や門扉に設置される。一の例において、複数のセンサ100には、窓/ドアセンサ、人感センサ、TOF(Time Of Flight)センサ、超音波(ミリ波、マイクロ波)センサ、及び照明/家電操作検知センサが含まれる。侵入監視用のセンサ100は、窓/ドアセンサなどといった開閉を検知するセンサや人の存在を検知する人感センサである。また、侵入監視用のセンサ100は見守り用のセンサ100として使用されても良い。見守り用のセンサ100には、照明/家電操作検知センサが含まれる。
【0021】
窓/ドアセンサは、玄関扉、窓、門扉等の開口部に設置され、扉や窓などの開閉体の開放を検知する。窓/ドアセンサの例としては、磁界の変化を検知して扉の開放を検知するセンサ、及びタンパースイッチのオン/オフで扉の開放を検知するセンサが挙げられる。人感センサは、空間センサとも呼ばれ、動線部分や居室に設置され、人の存在を検知する。人感センサの例としては、熱線の変動により人の存在を検知するセンサ、音波や高周波により人の存在を検知するセンサ、入力画像から人の存在を検知するセンサ、及び投光部からの入射光が遮られることにより人の存在を検知するセンサが挙げられる。TOF(Time Of Flight)センサ及び超音波センサは人感センサの用途に加え、動線部分や居室に設置され、見守り対象者の姿勢を検知する。照明/家電操作検知センサは、家電機器に対する操作を検知する。照明/家電操作検知センサは、家電機器に設けられ、家電機器の操作ボタンを用いて行われた操作を検知してもよい。或いは、照明/家電操作検知センサは、リモートコントローラから家電機器に送信される操作信号を受信し得る場所に設置され、この操作信号に基づいて家電機器に対する操作を検知してもよい。家電機器の例としては、テレビ受信機、照明機器、エアコン、暖房器具、扇風機、電子ケトルラジオ、水道、ガス及び電気等が挙げられる。例えば、テレビを操作したことを検知した場合は、テレビが設置されている場所(リビングなど)や操作された時間から、見守り対象者がリビングでテレビを付けた動き(状況)を検知できる。さらに、見守り用のセンサ100として、水道、ガス、電気などのライフラインの使用量を検知するセンサが用いられてもよい。
【0022】
コントローラ200は、見守り対象者の操作に応じて設定された警備モードに基づいて、侵入監視用のセンサ100を用いて見守り対象者が居住する監視エリアへの侵入監視を行う。コントローラ200は、本発明に係る「警備装置」の一例である。例えば侵入監視用のセンサ100により侵入者が検知されると、コントローラ200は、例えば異常信号を送信することにより、監視エリアへ侵入者が侵入したことをサーバ装置400へ通知する。コントローラ200は、無人警戒モード、有人警戒モード、及び解除モードの3つの警備モードを有する。
【0023】
無人警戒モードは、監視エリア全体を監視する警備モードである。無人警戒モードは、見守り対象者が外出して監視エリアが無人であるときに用いられる。無人警戒モードにおいては、侵入監視用のセンサ100の検知情報が出力されると、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号が送信される。なお、無人警戒モードが設定された場合、見守り対象者の退館経路を監視するセンサ100については、無人警戒モードが設定されてから予め定められた時間が経過した後に侵入者の検知を開始し、外出する見守り対象者を侵入者として誤検知しないようにすることが好ましい。
【0024】
有人警戒モードは、監視エリアの一部を監視する警備モードである。有人警戒モードは、監視エリアに見守り対象者が居る場合において、見守り対象者が居ない部分における侵入者の監視を行うときに用いられる。例えば有人警戒モードにおいては、外部から監視エリアへの侵入を検知するために玄関扉、窓、門扉、住居の屋外などの予め定められた外周エリアが監視される。或いは、監視エリアに含まれる複数の区域のうち、見守り対象者の操作に応じて指定された区域が監視されてもよい。有人警戒モードにおいては、外周エリア又は指定された区域(2階など)に設置された侵入監視用のセンサ100から検知情報が出力されると、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号が送信される。一方、外周エリア又は指定された区域以外の場所に設置されたセンサ100から検知情報が出力されてもこの検知情報は無視され、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号は送信されない。
【0025】
解除モードは、監視エリアの監視を行わない警備モードである。解除モードは、監視エリアに見守り対象者が居る場合において、侵入者を監視する必要がないときに用いられる。解除モードにおいては、監視エリアへの侵入者の監視が行われず、侵入監視用のセンサ100から検知情報が出力されても、この検知情報は無視され、コントローラ200からサーバ装置400に異常信号は送信されない。
【0026】
また、コントローラ200は、見守り用のセンサ100を用いて見守り対象者の見守りのための処理を行う。例えば見守り用のセンサ100から検知情報が出力されない期間が所定時間継続すると、コントローラ200は、例えば異常信号を送信することにより、見守り対象者に所定時間動きがないことをサーバ装置400に通知する。
【0027】
設定ユニット300は、コントローラ200の警備モードを設定する操作を受け付ける。例えば設定ユニット300は、住居の玄関に設置され、外出時や帰宅時などに警備モードの設定を行うために用いられる。
【0028】
サーバ装置400は、コントローラ200から異常信号を受信すると、監視エリアや見守り対象者の情報を出力することにより、監視センサの管制員に見守り対象者への確認や監視エリアへ駆けつける警備員への対処を促す。また、サーバ装置400は、見守り対象者の見守りに用いられる各種の情報をユーザ端末700に提供する。
【0029】
ウェアラブル端末500は、見守り対象者に関する各種の情報を検知するとともに、見守り対象者が監視サービスや見守りサービスに関する各種の情報を見るために用いられる。ウェアラブル端末500の例としては、腕時計型のウェアラブル端末、眼鏡型のウェアラブル端末、及び指輪型のウェアラブル端末が挙げられる。
【0030】
ユーザ端末600は、見守り対象者が監視サービスや見守りサービスに関する各種の情報を見るために用いられる。ユーザ端末600の例としては、スマートフォン、携帯電話機、及びタブレット端末が挙げられる。
【0031】
ユーザ端末700は、見守り者が監視サービスや見守りサービスに関する各種の情報を見るために用いられる。ユーザ端末700の例としては、スマートフォン、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、及びタブレット端末が挙げられる。ユーザ端末700は、本発明に係る「見守り者端末」の一例である。
【0032】
図2は、コントローラ200の構成の一例を示す図である。コントローラ200は、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、操作部204と、表示部205と、鳴動部206とを備える。コントローラ200の各部は、バスを介して接続されている。
【0033】
制御部201は、自装置の各部の制御及び各種の処理を行うプロセッサである。例えば制御部201にはCPU(Central Processing Unit)が含まれる。記憶部202は、自装置の機能を実現するためのプログラム、現在設定されている警備モード等の各種のデータを記憶するメモリである。例えば記憶部202にはROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、及びSSD(Solid State Drive)のうち少なくともいずれかが含まれる。通信部203は、自装置を通信網11及び12に接続するための通信インターフェースである。通信部203は、通信網11又は12を介して接続された他の装置と通信を行うために用いられる。
【0034】
操作部204は、警備モードを設定する操作等、自装置に対する各種の操作を受け付ける。例えば操作部204には、表示部205の画面上の操作を受け付けるタッチセンサと、警備モードを設定する操作を受け付ける操作ボタンとが含まれる。表示部205は、現在設定されている警備モード、センサ100の状態、センサ100の設置場所を示す情報等の各種の情報を表示する。例えば表示部205には液晶ディスプレイが含まれる。また、表示部205は、タッチセンサとの組み合わせによりタッチパネルとして構成されてもよい。鳴動部206は、異常の発生を知らせる音、メッセージ音声等の各種の音を出力する。例えば鳴動部206にはスピーカが含まれる。
【0035】
制御部201は、取得手段211と、設定手段212と、送信手段213として機能する。これらの機能は、制御部201が記憶部202に記憶されたプログラムを実行して、制御部201が演算を行い又はコントローラ200の各部を制御することにより実現される。
【0036】
取得手段211は、センサ100から出力された検知情報を取得する。また、取得手段211は、設定ユニット300を用いて警備モードを設定する操作が行われると、この操作を示す操作情報を取得する。
【0037】
設定手段212は、見守り対象者の操作に応じて複数の警備モードのいずれかを設定する。設定手段212は、操作部204を用いて警備モードを設定する操作が行われた場合には、この操作に応じた警備モードを、設定ユニット300を用いて警備モードを設定する操作が行われた場合には、取得手段211により取得された操作情報に応じた警備モードを設定する。
【0038】
送信手段213は、取得手段211により取得されたセンサ100の検知情報と、設定手段212により設定された警備モードを示す警備モード情報とをサーバ装置400に送信する。検知情報には、センサ100の種類とセンサ100が検知対象を検知した検知日時とセンサ100の設置場所とを示す情報が含まれる。検知情報は、センサ100から検知情報が出力される度に送信されてもよいし、センサ100から検知情報が出力される度に検知情報が記憶部202に一旦記憶され、所定の時間間隔でまとめて送信されてもよい。警備モード情報には、設定された警備モードの種類とその警備モードの設定日時とを示す情報が含まれる。警備モード情報は、警備モードが変更される度に送信されてもよいし、警備モードが変更される度に警備モード情報が記憶部202に一旦記憶され、所定の時間間隔でまとめて送信されてもよい。
【0039】
図3は、サーバ装置400の構成の一例を示す図である。サーバ装置400は、制御部401と、記憶部402と、通信部403とを備える。サーバ装置400の各部は、バスを介して接続されている。制御部401、記憶部402、及び通信部403は、それぞれ、基本的にはコントローラ200の制御部201、記憶部202、及び通信部203と同様である。ただし、通信部403は、自装置を通信網12に接続するための通信インターフェースであり、通信網12を介して接続された他の装置と通信を行うために用いられる。
【0040】
制御部401は、取得手段411と、決定手段412と、分析手段413と、送信手段414として機能する。これらの機能は、制御部401が記憶部402に記憶されたプログラムを実行して、制御部401が演算を行い又はサーバ装置400の各部を制御することにより実現される。
【0041】
取得手段411は、センサ100の検知情報、ウェアラブル端末500により測定された見守り対象者のヘルスケアデータ、及び警備モード情報を取得する。取得手段411により取得されたこれらの情報は、見守り対象者の識別子と関連付けて記憶部402に記憶される。記憶部402に記憶された警備モード情報は、コントローラ200による警備モードの設定履歴を示す。
【0042】
決定手段412は、取得手段411により取得されたセンサ100の検知情報又はヘルスケアデータを用いて、見守り対象者の活動量を決定する。
【0043】
分析手段413は、取得手段411により取得されたセンサ100の検知情報及びヘルスケアデータを用いて、見守り対象者の活動状況を分析する。
【0044】
送信手段414は、決定手段412により決定された活動量、分析手段413の分析結果、及び警備モード情報をユーザ端末700に送信する。
【0045】
図4は、ウェアラブル端末500の構成の一例を示す図である。ウェアラブル端末500は、制御部501と、記憶部502と、通信部503と、操作部504と、表示部505と、センサ部506とを備える。ウェアラブル端末500の各部は、バスを介して接続されている。制御部501、記憶部502、通信部503、操作部504、及び表示部505は、それぞれ、基本的にはコントローラ200の制御部201、記憶部202、サーバ装置400の通信部403、コントローラ200の操作部204、及び表示部205と同様である。ただし、記憶部502には、ウェアラブル端末500の機能を実現するためのアプリケーションプログラムが記憶される。操作部504には、例えば表示部505の画面上の操作を受け付けるタッチセンサと、各種の操作を受け付ける操作ボタンとが含まれる。
【0046】
センサ部506は、見守り対象者の動きや生体情報を含む各種の情報を検知する各種のセンサを含む。センサ部506には、GPS(Global Positioning System)又はGNSS(global navigation satellite system)受信機、地磁気センサ、高度計、血中酸素濃度センサ、心拍センサ、加速度センサ、及びジャイロセンサが含まれる。GPS又はGNSS受信機は、GPS又はGNSS衛星から信号を受信し、受信した信号に基づいてウェアラブル端末500の位置を測定する。地磁気センサは、地磁気を検出することによりウェアラブル端末500の方角を測定する。高度計は、ウェアラブル端末500の高度を測定する。血中酸素濃度センサは、見守り対象者の血液中の酸素濃度を測定する。心拍センサは、見守り対象者の心拍を測定する。加速度センサは、ウェアラブル端末500の加速度を測定する。ジャイロセンサは、ウェアラブル端末500の角速度を測定する。
【0047】
制御部501は、測定手段511と、送信手段512として機能する。これらの機能は、制御部501が記憶部502に記憶されたプログラムを実行して、制御部501が演算を行い又はウェアラブル端末500の各部を制御することにより実現される。
【0048】
測定手段511は、センサ部506の検知結果を用いて見守り対象者の健康管理に関する各種の測定値を測定する。この測定値の測定は、既知の技術を用いて行われる。これらの測定値は、見守り対象者の生体に関する測定値(バイタルデータ)と、見守り対象者の活動に関する測定値(活動データ)とに分けられる。例えば、見守り対象者の生体に関する測定値には、血液中に取り込まれた酸素のレベル、安静時又は歩行時の心拍数、及び心電図が含まれる。また、見守り対象者の活動に関する測定値には、歩数、歩行時又は走行時の移動距離、歩行非対称性、歩幅、歩行速度、早歩きと同等以上のエクササイズ時間、立って動いていた時間、アクティブ又は安静時の消費カロリー、及びワークアウト情報が含まれる。
【0049】
送信手段512は、測定手段511により測定された測定値を示すヘルスケアデータをユーザ端末600に送信する。ヘルスケアデータには、測定手段511により測定された測定値と、その測定日時とが含まれる。ヘルスケアデータは、例えば所定の時間間隔で送信される。
【0050】
図5は、ユーザ端末600の構成の一例を示す図である。ユーザ端末600は、制御部601と、記憶部602と、通信部603と、操作部604と、表示部605と、センサ部606とを備える。ユーザ端末600の各部は、バスを介して接続されている。制御部601、記憶部602、通信部603、操作部604、表示部605、及びセンサ部606は、それぞれ、基本的にはコントローラ200の制御部201、記憶部202、サーバ装置400の通信部403、コントローラ200の操作部204、表示部205、及びウェアラブル端末500のセンサ部506と同様である。ただし、記憶部602には、ユーザ端末600の機能を実現するためのアプリケーションプログラムが記憶される。操作部604には、例えば表示部605の画面上の操作を受け付けるタッチセンサと、各種の操作を受け付ける操作ボタンとが含まれる。
【0051】
制御部601は、転送手段611として機能する。この機能は、制御部601が記憶部602に記憶されたプログラムを実行して、制御部601が演算を行い又はユーザ端末600の各部を制御することにより実現される。
【0052】
転送手段611は、ウェアラブル端末500から受信されたヘルスケアデータをサーバ装置400に転送する。
【0053】
図6は、ユーザ端末700の構成の一例を示す図である。ユーザ端末700は、制御部701と、記憶部702と、通信部703と、操作部704と、表示部705とを備える。ユーザ端末700の各部は、バスを介して接続されている。制御部701、記憶部702、通信部703、操作部704、及び表示部705は、それぞれ、基本的にはコントローラ200の制御部201、記憶部202、サーバ装置400の通信部403、コントローラ200の操作部204、及び表示部205と同様である。ただし、記憶部702には、ユーザ端末700の機能を実現するためのアプリケーションプログラム(以下、「見守りアプリ」という。)と、動作パターンテーブル721とが記憶される。記憶部702は、本発明に係る「記憶手段」の一例である。操作部704には、例えば表示部705の画面上の操作を受け付けるタッチセンサと、各種の操作を受け付ける操作ボタンとが含まれる。表示部705は、本発明に係る「表示手段」の一例である。
【0054】
制御部701は、取得手段711と、判定手段712と、表示制御手段713として機能する。これらの機能は、制御部701が記憶部702に記憶されたプログラムを実行して、制御部701が演算を行い又はユーザ端末700の各部を制御することにより実現される。
【0055】
取得手段711は、見守りアプリの画面の表示に用いられる見守り対象者の情報をサーバ装置400から取得する。見守り対象者の情報には、見守り対象者の活動量、見守り対象者の活動状況の分析結果、及び見守り対象者が出入りする監視エリアの警備モード情報が含まれる。取得手段711は、サーバ装置400から取得したこれらの情報を記憶部702に記憶させる。後述するように、警備モード情報は、監視エリアにおける見守り対象者の過去の在不在の状態変化を示すため、本発明に係る「在不在の変化履歴」の一例である。
【0056】
判定手段712は、取得手段711により取得された警備モード情報に基づいて、見守り対象者が監視エリアに現在居るか否かを判定する。例えば最新の警備モード情報により示される現在設定されている警備モードが有人警戒モード又は解除モードである場合、見守り対象者は現在在宅中であると考えられる。この場合、判定手段712は、見守り対象者が監視エリアに現在居ると判定する。一方、最新の警備モード情報により示される現在設定されている警備モードが無人警戒モードである場合、見守り対象者は現在外出していると考えられる。この場合、判定手段712は、見守り対象者が監視エリアに現在居ないと判定する。
【0057】
また、判定手段712は、取得手段711により取得された警備モード情報に基づいて、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が監視エリアの内側と外側との間を移動したか否かを判定する。この移動には、監視エリアの外側から内側に移動する帰宅と、監視エリアの内側から外側に移動する外出とが含まれる。なお、「帰宅」は監視エリアにおいて見守り対象者が不在状態から在状態に変化することを意味し、「外出」は監視エリアにおいて見守り対象者が在状態から不在状態に変化することを意味する。ここでいう「在状態」とは監視エリアに居ることをいい、「不在状態」とは監視エリアに居ないことをいう。例えば警備モード情報により基準時点までの所定時間内に無人警戒モードから解除モードに切り替えられたことが示される場合、見守り対象者は監視エリアの外側から内側に入るために警備モードを切り替えたといえる。この場合、判定手段712は、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が帰宅した(不在から在への状態変化あり)と判定する。また、警備モード情報により基準時点までの所定時間内に有人警戒モード又は解除モードから無人警戒モードに切り替えられたことが示される場合、見守り対象者は監視エリアから外出するために警備モードを切り替えたといえる。この場合、判定手段712は、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が外出(在から不在への状態変化あり)したと判定する。一方、判定手段712は、警備モード情報により基準時点までの所定時間内に無人警戒モードから解除モードへの切り替えも、有人警戒モード又は解除モードから無人警戒モードへの切り替えも行われていないことが示される場合、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が外出も帰宅もしていない(在不在の状態変化なし)と判定する。そして、判定手段712は、この見守り対象者の在不在の変化履歴による過去の所定時間内に前記見守り対象者の在不在が変化したかの判定結果を記憶部702に記憶させる。なお、記憶部702には警備モードの設定履歴のみが記憶され、判定手段712は、見守りアプリが起動される度に、過去の所定時間内に見守り対象者が監視エリアの内側と外側との間を移動したか否かを判定してもよい。
【0058】
表示制御手段713は、記憶部702に記憶された判定手段712の判定結果により過去の所定時間内に見守り対象者の在不在が変化していないこと、すなわち基準時点までの所定時間内に見守り対象者が監視エリアの内側と外側との間を移動していないことが示される場合には、見守りアプリの第1トップ画面を表示部705に表示させる。この第1トップ画面は、画像及び文字の少なくともいずれかにより、見守り対象者の現在の状態を示す。この現在の状態には、判定手段712による見守り対象者が監視エリアに現在居るか否か(在不在)の判定結果、及び取得手段711により取得された見守り対象者の活動量が含まれる。例えば第1トップ画面には、見守り対象者が監視エリアに現在居るか否かを示す在否画像が表示される。この在否画像は、背景画像と人物画像との組み合わせであってもよいし、背景画像であってもよい。また、人物画像は、見守り対象者の活動量によって異なる動きを行う画像であってもよい。また、第1トップ画面には、記憶部702に記憶された最新の警備モード情報及び見守り対象者の活動状況の分析結果が含まれてもよい。第1トップ画面は、本発明に係る「第1表示情報」の一例である。
【0059】
一方、表示制御手段713は、記憶部702に記憶された判定手段712の判定結果により過去の所定時間内に見守り対象者の在不在が変化したこと、すなわち基準時点までの所定時間内に見守り対象者が監視エリアの内側と外側との間を移動したことが示される場合には、見守りアプリの第1トップ画面に代えて第2トップ画面を表示部705に表示させる。第2トップ画面は、見守り対象者の過去の状態変化を示し、画像及び文字の少なくともいずれかにより、判定手段712による見守り対象者が監視エリアの内側と外側との間を移動(在不在の状態変化、すなわち管理エリアにおいて不在から在へ変化又は在から不在へ変化)したことを示す。例えば第2トップ画面には、過去の所定時間内に見守り対象者の在不在が変化したことを示す遷移画像が表示される。この遷移画像は、見守り対象者が外出する又は帰宅する動きを表す人物画像及び背景画像と、見守り対象者の外出又は帰宅を示すメッセージとが含まれる。なお、遷移画像は、過去の所定時間内に見守り対象者が外出又は帰宅したことを示すため、見守り対象者が現在外出して家に居ないこと又は帰宅して家に居ることを示す画像ともいえる。また、第2トップ画面には、記憶部702に記憶された最新の警備モード情報及び見守り対象者の活動状況の分析結果が含まれてもよい。第2トップ画面は、本発明に係る「第2表示情報」の一例である。
【0060】
図7は、動作パターンテーブル721の一例を示す図である。動作パターンテーブル721には、見守り対象者が監視エリアに居るか否かを示す存否情報と、複数の活動量と、人物画像の複数の動作パターンとが対応付けて格納されている。存否情報には、見守り対象者が監視エリアに居ることを示す「在宅」と、見守り対象者が監視エリアに居ないことを示す「外出」とが含まれる。複数の活動量には、「大」、「中」、「小」という程度が含まれる。「在宅」という存否情報には、屋内で行われる動作を示す3つの動作パターンが対応付けられている。これらの動作パターンは、それぞれ、「大」、「中」、「小」という活動量に対応付けられている。「外出」という存否情報には、屋外で行われる動作を示す3つの動作パターンが対応付けられている。これらの動作パターンは、それぞれ、「大」、「中」、「小」という活動量に対応付けられている。
【0061】
2.動作
図8は、見守り者が見守り対象者の状況を確認するための動作の一例を示すシーケンスチャートである。この動作は、見守り者が見守りアプリを起動したことを契機として開始される。なお、見守りアプリの起動時のほか、見守りアプリの画面の表示操作、見守りアプリの画面における情報の更新時(更新操作または定期自動更新)も同様である。
【0062】
ステップS11において、ユーザ端末700の制御部701は、見守り者が操作部704を用いて見守りアプリを起動する操作を行うと、この操作に応じて見守りアプリを起動する。
【0063】
ステップS12において、ユーザ端末700の取得手段711は、見守りアプリの画面の表示に用いられる見守り対象者の情報の取得要求をサーバ装置400に送信する。この取得要求には、見守り者の識別子が含まれる。サーバ装置400の取得手段411は、この取得要求を受信する。
【0064】
ステップS13において、サーバ装置400の決定手段412は、見守り対象者の現在の活動量を決定する。この処理に先立って、コントローラ200の送信手段213は、取得手段211により取得されたセンサ100の検知情報をサーバ装置400に送信する。サーバ装置400の取得手段411は、この検知情報を受信して、記憶部402に記憶させる。また、ウェアラブル端末500の送信手段512は、測定手段511により測定されたヘルスケアデータをユーザ端末600を介してサーバ装置400に送信する。サーバ装置400の取得手段411は、このヘルスケアデータを受信して、記憶部402に記憶させる。
【0065】
決定手段412は、記憶部402に記憶された見守り対象者のヘルスケアデータを用いて見守り対象者の活動量を決定する。例えば決定手段412は、まず取得要求に含まれる見守り者の識別子に基づいて、この見守り者が見守りを行う見守り者の識別子を特定する。見守り者の識別子と見守り対象者の識別子とは予め関連付けられている。続いて、決定手段412は、記憶部402において見守り対象者の識別子と関連付けて記憶されたヘルスケアデータの中から対象期間に測定されたものを抽出する。対象期間は、例えば1時間や2時間等の所定時間の長さを有する現時点までの期間である。例えば見守り者により見守りアプリが起動された日時が20XX年4月15日17時である場合、対象期間は16時から17時の期間であってもよい。そして、決定手段412は、抽出されたヘルスケアデータに含まれる測定値と予め設定された閾値とを比較することにより、見守り対象者の活動量を決定する。例えば決定手段412は、測定値が第1閾値以上である場合には活動量「大」を決定し、第2閾値以上第1閾値未満である場合には活動量「中」を決定し、第2閾値未満である場合には活動量「小」を決定する。
【0066】
ここでは、ヘルスケアデータに含まれる歩数を用いて活動量が決定される。また、対象期間が20XX年4月15日16時から17時であり、歩数の第1閾値は2500歩、第2閾値は1000歩であるものとする。例えば20XX年4月15日16時から17時の見守り対象者の歩数が2000歩である場合、この歩数は1000歩以上2500歩未満であるため、活動量「中」が決定される。なお、ここでは、歩数に基づいて活動量を決定する例を挙げて説明したが、歩行距離、歩行速度、消費カロリー等の歩数以外の1又は複数の測定値に基づいて活動量が決定されてもよい。
【0067】
また、対象期間に見守り対象者が監視エリアに居る場合には、監視エリアに設置されたセンサ100によっても見守り対象者の動きが検知される。したがって、決定手段412は、対象期間に見守り対象者が監視エリアに居る場合には、上述したヘルスケアデータに加えて又は代えて、記憶部402に記憶された見守り対象者が出入りする監視エリアの検知情報を用いて見守り対象者の活動量を決定してもよい。例えば決定手段412は、記憶部402において見守り対象者の識別子に関連付けて記憶された検知情報の中から対象期間に検知されたものを抽出する。続いて、決定手段412は、抽出された検知情報を用いて対象期間においてセンサ100により見守り対象者の活動が検知された回数(以下、「検知回数」という。)を計数する。そして、決定手段412は、計数された検知回数と予め設定された閾値とを比較することにより、見守り対象者の活動量を決定する。例えば決定手段412は、検知回数が第1閾値以上である場合には活動量「大」を決定し、第2閾値以上第1閾値未満である場合には活動量「中」を決定し、第2閾値未満である場合には、活動量「小」を決定する。なお、センサ100により検知された検知情報も活動データに含む。つまり、センサ100は見守り対象者の動きを測定しており、検知情報は、センサ100により見守り対象者の動きを測定した活動データである。
【0068】
ここでは、対象期間が20XX年4月15日16時から17時の期間であり、検知回数の第1閾値は10回、第2閾値は4回であるものとする。例えば20XX年4月15日16時から17時において、窓センサの検知回数が3回、人感センサの検知回数が1回、ドアセンサの検知回数が1回である場合、これらのセンサの検知回数の合計は5回になる。この検知回数の合計は4回以上10回未満であるため、活動量「中」が決定される。
【0069】
ステップS14において、サーバ装置400の分析手段413は、所定期間における見守り対象者の活動状況を分析する。所定期間は、例えば1週間、1日、1か月、又はこれらの期間のうち少なくとも2つであってもよい。
【0070】
分析手段413は、記憶部402に記憶された検知情報を用いて見守り対象者の活動状況を分析する第1分析を行う。この第1分析結果には、例えば所定期間に含まれる各時間帯の活動量の履歴、所定期間における活動量の統計量、所定期間における見守り対象者の活動状況の傾向情報が含まれる。各時間帯の活動量は、例えば上述した検知情報を用いて見守り対象者の活動量を決定する方法により、1時間や2時間等の予め定められた時間で区切られた時間帯毎の見守り対象者の活動量を決定することにより得られる。活動量の統計量は、例えば活動量に統計処理を施すことにより得られる。活動量の統計量には、例えば平均値や合計値が含まれる。活動状況の傾向情報は、例えば所定のアルゴリズムを用いて活動量の統計量を分析することにより得られる。活動状況の傾向情報には、見守り対象者を最後に検知したセンサ100の検知情報等、特徴的なセンサ100の検知情報が含まれてもよい。
【0071】
また、分析手段413は、記憶部402に記憶されたヘルスケアデータを用いて見守り対象者の活動状況を分析する第2分析を行う。この第2分析結果には、例えば所定期間に含まれる各時間帯の活動量の履歴、所定期間における活動量の統計量、所定期間における各測定値の統計量、所定期間における見守り対象者の活動状況の傾向情報、及び最新の代表測定値が含まれる。各時間帯の活動量は、例えば上述したヘルスケアデータを用いて見守り対象者の活動量を決定する方法により、1時間や2時間等の予め定められた時間で区切られた時間帯毎の見守り対象者の活動量を決定することにより得られる。活動量の統計量は、例えば活動量に統計処理を施すことにより得られる。活動量の統計量には、例えば平均値や合計値が含まれる。各測定値の統計量は、例えば各測定値に統計処理を施すことにより得られる。各測定値の統計量には、例えば平均値や合計値が含まれる。活動状況の傾向情報は、例えば所定のアルゴリズムを用いて活動量の統計量を分析することにより得られる。活動状況の傾向情報には、例えば1つ前の期間における活動量の統計量と比較した変化率が含まれる。代表測定値は、ヘルスケアデータに含まれる複数種類の測定値の中から予め選択された種類の測定値である。
【0072】
ステップS15おいて、サーバ装置400の送信手段414は、見守りアプリの画面の表示に用いられる見守り対象者の情報をユーザ端末700に送信する。この情報には、ステップS13において決定された活動量、ステップS14の分析結果、及び見守り対象者が出入りする監視エリアの警備モード情報が含まれる。警備モード情報については、この処理に先立って、コントローラ200の送信手段213は、設定手段212により設定された警備モードを示す警備モード情報をサーバ装置400に送信する。サーバ装置400の取得手段411は、この警備モード情報を受信して記憶部402に記憶させる。なお、警備モード情報は、警備モードが変更される度に送信されてもよいし、所定の時間間隔でまとめて送信されてもよい。送信手段414は、サーバ装置400の記憶部402から見守り対象者の識別子に関連付けられた警備モード情報のうち設定日時が所定時間内のものを読み出してユーザ端末700に送信する。この所定時間は例えば30分である。ユーザ端末700の取得手段711は、サーバ装置400からこれらの情報を受信して記憶部702に記憶させる。
【0073】
ステップS16において、ユーザ端末700の判定手段712は、記憶部702に記憶された警備モード情報に基づいて、見守り対象者が監視エリアに現在居るか否かを判定する。例えば判定手段712は、最新の警備モード情報により示される現在設定されている警備モードが無人警戒モードである場合、見守り対象者が監視エリアから外出していると判定する。一方、判定手段712は、最新の警備モード情報により示される現在設定されている警備モードが有人警戒モード又は解除モードである場合、見守り対象者が監視エリアに居ると判定する。そして、判定手段712は、この判定結果を記憶部702に記憶させる。
【0074】
ステップS17において、ユーザ端末700の判定手段712は、記憶部702に記憶された警備モード情報に基づいて、見守りアプリが起動された基準時点(見守りアプリが起動された現在時刻)までの所定時間内に、見守り対象者が外出又は帰宅したか否かを判定する。ここでは、見守りアプリが起動された時点が20XX年4月15日17時00分であり、所定時間が30分であるものとする。例えば判定手段712は、警備モード情報により20XX年4月15日16時45分に無人警戒モードから解除モードに切り替えられたことが示される場合、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が帰宅したと判定する。また、判定手段712は、警備モード情報により例えば20XX年4月15日16時45分に有人警戒モードから無人警戒モードに切り替えられたことが示される場合、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が外出したと判定する。一方、判定手段712は、警備モード情報により20XX年4月15日16時30分から17時00分までの間に無人警戒モードから解除モードへの切り替えも、有人警戒モード又は解除モードから無人警戒モードへの切り替えも行われていないことが示される場合、基準時点までの所定時間内に見守り対象者が外出も帰宅もしていないと判定する。そして、判定手段712は、この判定結果を記憶部702に記憶させる。
【0075】
ステップS17において基準時点までの所定時間内に見守り対象者が外出も帰宅もしていないと判定された場合には(ステップS17の判定がNO)、ステップS18に進み、ユーザ端末700の表示制御手段713は、記憶部702に記憶された情報に基づいて、見守りアプリの第1トップ画面を表示部705に表示させる。第1トップ画面は、見守り対象者の現在の状態、すなわち見守り対象者が監視エリアに現在居るか否か、及び見守り対象者の活動量を示す。第1トップ画面には、在宅トップ画面800と外出トップ画面850とが含まれる。ステップS16の判定結果が見守り対象者が監視エリアに現在居ることを示す場合、表示制御手段713は在宅トップ画面800を表示させる。一方、ステップS16の判定結果が見守り対象者が監視エリアから現在外出していることを示す場合、表示制御手段713は外出トップ画面850を表示させる。
【0076】
図9は、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出も帰宅もしておらず、監視エリアに現在居る場合に表示される画面の一例を示す図である。この場合には、まず在宅トップ画面800が表示される。在宅トップ画面800には、屋内を示す背景画像801と、人物画像802と、現在の警備モード情報803と、監視エリアにおける見守り対象者の活動状況の分析結果の要約804とが含まれる。
【0077】
背景画像801は、例えばリビングルームを示す画像である。人物画像802は、人物を模した画像であり、人物が室内に居ることを表すために背景画像801の手前に配置される。人物画像802は、見守り対象者の現在の活動量によって異なる動きをする動画である。例えば活動量が「中」である場合には、
図7に示される動作パターンテーブル721において「在宅」という存否情報と「中」という活動量とに対応付けられた「座ってお茶を飲む又は読書」という動作パターンが決定される。この動作パターンに従って、人物画像802は、座ってお茶を飲む又は読書をする動きをする。背景画像801及び人物画像802の表示により、見守り者は見守り対象者が監視エリアに現在居ること、及び見守り対象者の活動量が容易に分かる。なお、人物画像802は、人物を模したキャラクターでもよい。
【0078】
なお、
図7に示される動作パターンは一例であり、この例に限定されない。屋内で行われる動作を示す複数の動作パターンは、活動量によって異なる動作を示すものであればどのような動作パターンであってもよい。例えば「在宅」という存否情報と「中」という活動量とに対応付けられた動作パターンは、座って編み物をする動作を示す動作パターンであってもよい。
【0079】
現在の警備モード情報803は、現在設定されている警備モードと、その警備モードの設定日時とを示す。例えば最新の警備モード情報により示される警備モードが有人警戒モードであり、この有人警戒モードの設定日時が4月15日16時00分である場合、現在の警備モード情報803には、「有人警戒モード」という文字列と「4/15 16:00」という文字列とが含まれる。現在の警備モード情報803の表示により、見守り者は現在設定されている警備モードが容易に分かる。
【0080】
分析結果の要約804は、センサ100の検知情報を用いて行われた第1分析の結果を要約した内容を示す。例えば第1分析により得られた見守り対象者の活動状況の傾向情報により、見守り対象者があまり外出しておらず、監視エリア内に居る傾向が示される場合、分析結果の要約804には「宅内で良くお見かけします」というメッセージが含まれる。また、センサ100により見守り対象者が最後に検知された時間が4時前後である場合、分析結果の要約804には「最後のセンサ検知は4時頃です」というメッセージが含まれる。分析結果の要約804の表示により、見守り者は見守り対象者の活動状況が分かる。
【0081】
また、見守り者が在宅トップ画面800上で横方向にスワイプすることにより他のトップ画面に切り替える操作を行うと、在宅トップ画面800に代えて外出トップ画面810が表示される。同様に、外出トップ画面810上で逆方向にスワイプ操作すれば、在宅トップ画面800に表示が切り替わる。
【0082】
外出トップ画面810には、屋外を示す背景画像811と、上述した現在の警備モード情報803と、代表測定値813と、外出中の見守り対象者の活動状況の分析結果の要約814とが含まれる。外出トップ画面810には、人物画像が含まれない。屋外を示す背景画像811は、例えば家の外観を示す画像である。背景画像811の表示及び人物画像の非表示により、見守り者は見守り対象者が監視エリアから現在外出しておらず、監視エリアに居ることが容易に分かる。
【0083】
代表測定値813は、予め定められた種類の最新の測定値を示す。
図9に示される例では、代表測定値813には、歩数、立って動いていた時間、安静時又は歩行時の心拍数が用いられる。
【0084】
分析結果の要約814は、ヘルスケアデータを用いて行われた第2分析の結果を要約した内容を示す。例えば第2分析により得られた見守り対象者の活動状況の傾向情報(見守り対象者の健康トレンド情報)により、見守り対象者の今週の活動量が先週の活動量に比べて増加する傾向が示される場合、分析結果の要約814には「先週に比べて活動量が増えているようです」というメッセージが含まれる。
【0085】
在宅トップ画面800に戻り、在宅トップ画面800には詳細ボタン805が含まれる。見守り者が操作部704を用いて詳細ボタン805を押すと、在宅トップ画面800に代えて詳細画面820が表示される。
【0086】
詳細画面820には、監視エリア内における見守り対象者の活動状況の分析結果の詳細を示す情報が含まれる。
図9に示される例では、詳細画面820には、一週間の各日における時間帯毎の見守り対象者の活動量及び設定された警備モードを示すグラフが含まれる。このグラフの横軸は一週間の各日を示し、縦軸は一日の時間帯を示す。また、このグラフでは、バーの塗分けにより見守り対象者の活動量及び設定された警備モードが示される。さらに、詳細画面820には、見守り対象者の一日の各時間帯の活動量及び設定された警備モードを示すグラフが含まれてもよい。このとき、見守り対象者の操作に応じて一週間単位のグラフの表示と一日単位のグラフの表示とが切り替えられてもよい。見守り者は、詳細画面820において設定された警備モード(無人警戒モードなど)を確認することで、見守り対象者が帰宅/外出した時間帯を把握することができる。
【0087】
図10は、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出も帰宅もしておらず、監視エリアから現在外出している場合に表示される画面の一例を示す図である。この場合には、まず外出トップ画面850が表示される。外出トップ画面850には、上述した屋外を示す背景画像811と、人物画像812と、現在の警備モード情報806と、上述した外出中の見守り対象者の活動状況の分析結果の要約814とが含まれる。
【0088】
人物画像812は、人物を模した画像であり、人物が屋外に居ることを表すために背景画像811の手前に配置される。人物画像812は、ヘルスケアデータを用いて決定された現在の活動量によって異なる動きをする動画である。例えば活動量が「中」である場合には、
図7に示される動作パターンテーブル721において「外出」という存否情報と「中」という活動量とに対応付けられた「歩行」という動作パターンが決定される。この動作パターンに従って、人物画像812は歩く動きをする。背景画像811及び人物画像812の表示により、見守り者は見守り対象者が監視エリアから現在外出しており、監視エリアに居ないこと、及び見守り対象者の活動量が容易に分かる。
【0089】
現在の警備モード情報806は、上述した外出トップ画面810に含まれる現在の警備モード情報803と同様に、現在設定されている警備モードと、その警備モードの設定日時とを示す。例えば最新の警備モード情報により示される警備モードが無人警戒モードであり、この無人警戒モードの設定日時が4月15日16時00分である場合、現在の警備モード情報803には、「無人警戒モード」という文字列と、「4/15 16:00」という文字列とが含まれる。現在の警備モード情報803の表示により、見守り者は現在設定されている警備モードが容易に分かる。
【0090】
また、見守り者が外出トップ画面850上で横方向にスワイプすることにより他のトップ画面に切り替える操作を行うと、外出トップ画面850に代えて在宅トップ画面860が表示される。同様に、在宅トップ画面860上で逆方向にスワイプ操作すれば外出トップ画面850に表示が切り替わる。
【0091】
在宅トップ画面860には、上述した屋内を示す背景画像801と、上述した現在の警備モード情報806と、上述した監視エリアにおける見守り対象者の活動状況の分析結果の要約804とが含まれる。在宅トップ画面860には、人物画像が含まれない。背景画像801及び人物画像の非表示により、見守り者は見守り対象者が監視エリアから現在外出しており、監視エリアに居ないことが容易に分かる。
【0092】
在宅トップ画面860には上述した詳細ボタン805が含まれる。見守り者が操作部704を用いて詳細ボタン805を押すと、在宅トップ画面860に代えて上述した詳細画面820が表示される。
【0093】
図8に戻り、上述したステップS17において所定時間内に見守り対象者が外出又は帰宅したと判定された場合(ステップS17の判定がYES)、ステップS19に進み、ユーザ端末700の表示制御手段713は、記憶部702に記憶された情報に基づいて、見守りアプリの第2トップ画面を表示部705に表示させる。第2トップ画面は、見守り対象者が監視エリアに現在居るか否か、及び見守り対象者が外出又は帰宅したことを示す。第2トップ画面には、在宅トップ画面830と外出トップ画面870とが含まれる。ステップS16の判定結果が見守り対象者が監視エリアに現在居ることを示す場合、表示制御手段713は在宅トップ画面830を表示させる。一方、ステップS16の判定結果が見守り対象者が監視エリアから現在外出していることを示す場合、表示制御手段713は外出トップ画面870を表示させる。
【0094】
図11は、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に帰宅し、監視エリアに現在居る場合に表示される在宅トップ画面830の一例を示す図である。在宅トップ画面800には、上述した屋内を示す背景画像801と、人物画像832と、現在の警備モード情報833と、説明欄831とが含まれる。人物画像832は、上述した人物画像802と同様に、人物が室内に居ることを表すために背景画像801の手前に配置される。しかし、人物画像832は、上述した人物画像802とは異なり、ステップS17の判定結果に応じた動きをする動画である。ステップS17の判定結果が見守り対象者が所定時間内に帰宅したことを示す場合、人物画像832は帰宅を示す動きをする。例えば
図11(a)~(c)に示されるように、人物画像832は、背景画像801により示される部屋の端から部屋の中に置かれたテーブルの方に歩いていく。
【0095】
図11(a)~11(c)に示されるように、部屋の端から部屋の中に置かれたテーブルの方に歩いていく人物画像832は、背景画像801との組み合わせにより、見守り対象者の帰宅を示す。一方、テーブルの方に歩いていった後、
図11(c)に示されるようにテーブルの近傍に位置する人物画像832は、背景画像801との組み合わせにより、帰宅した見守り対象者が監視エリアに現在居ることを示す。
【0096】
現在の警備モード情報833は、上述した現在の警備モード情報803と同様に、現在設定されている警備モードと、その警備モードの設定日時とを示す。例えば最新の警備モード情報により示される警備モードが解除モードであり、この解除モードの設定日時が4月15日16時45分である場合、現在の警備モード情報833には、「解除モード」という文字列と「4/15 16:45」という文字列とが含まれる。現在の警備モード情報833の表示により、見守り者は現在設定されている警備モードが容易に分かる。
【0097】
説明欄831には、見守り対象者が所定時間内に帰宅したことを示す「先ほど、帰宅しました」というメッセージが含まれる。また、説明欄831には、監視エリアにおける見守り対象者の活動状況の分析結果の要約の少なくとも一部が含まれてもよい。背景画像801、人物画像832、及び説明欄831のメッセージの表示により、見守り者は見守り対象者が基準時点までの所定時間内に帰宅し、現在は監視エリアに居ることが容易に分かる。
【0098】
なお、見守り者が在宅トップ画面830上で他のトップ画面に切り替える操作を行った場合、及び、見守り者が操作部704を用いて詳細ボタン805を押した場合の画面遷移は、上述した在宅トップ画面800と同様であるため、その説明を省略する。
【0099】
図12は、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出し、監視エリアから現在外出している場合に表示される外出トップ画面870の一例を示す図である。在宅トップ画面800には、上述した屋外を示す背景画像811と、人物画像872と、現在の警備モード情報876と、上述した代表測定値813と、説明欄871とが含まれる。人物画像872は、上述した人物画像812と同様に、人物が屋外に居ることを表すために背景画像811の手前に配置される。しかし、人物画像872は、人物画像812とは異なり、ステップS17の判定結果に応じた動きをする動画である。ステップS17の判定結果が見守り対象者が所定時間内に外出したことを示す場合、人物画像872は外出を示す動きをする。例えば
図11に示されるように、人物画像872は、背景画像811により示される家の前から徐々に離れるように歩いていく。
【0100】
図12(a)~12(c)に示されるように、家の前から徐々に離れるように歩いていく人物画像872は、背景画像811との組み合わせにより、見守り対象者の外出を示す。一方、家から徐々に離れるように歩いて行った後、
図12(c)に示されるように、家から離れたところに位置する人物画像872は、背景画像811との組み合わせにより、見守り対象者は外出しており監視エリアに現在居ないことを示す。
【0101】
現在の警備モード情報876は、上述した現在の警備モード情報806と同様に、現在設定されている警備モードと、その警備モードの設定日時とを示す。例えば最新の警備モード情報により示される警備モードが無人警戒モードであり、この無人警戒モードの設定日時が4月15日16時45分である場合、現在の警備モード情報876には、「無人警戒モード」という文字列と「4/15 16:45」という文字列とが含まれる。現在の警備モード情報876の表示により、見守り者は現在設定されている警備モードが容易に分かる。
【0102】
説明欄871には、見守り対象者が所定時間内に外出したことを示す「先ほど、外出しました」というメッセージが含まれる。また、説明欄871には、監視エリアにおける見守り対象者の活動状況の分析結果の要約の少なくとも一部が含まれてもよい。背景画像811、人物画像872、及び説明欄871のメッセージの表示により、見守り者は見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出し、現在は監視エリアから外出していて監視エリアに居ないことが容易に分かる。
【0103】
なお、外出トップ画面870は、
図12に示される例に限定されない。別の例において、外出トップ画面870は、屋外を示す背景画像811に代えて屋内を示す背景画像801を含み、人物画像872に代えて他の人物画像を含んでもよい。他の人物画像は、例えば
図11に示される人物画像832の動きと反対に、背景画像801により示される部屋の中に置かれたテーブルの近傍から部屋の端に歩いていった後、非表示になる。他の人物画像は、この動き及び背景画像801との組み合わせにより、見守り対象者が監視エリアから外出したことを示す。また、部屋の端に歩いていった後に非表示になる他の人物画像は、背景画像801との組み合わせにより、見守り対象者が監視エリアに現在居ないことを示す。
【0104】
さらに別の例において、外出トップ画面870は、最初は上述した別の例のように屋内を示す背景画像801及び他の人物画像を含み、その後に背景画像801及び他の人物画像に代えて
図12に示される屋外を示す背景画像811及び人物画像872を含んでもよい。屋内を示す背景画像801が表示されている間、他の人物画像は、上述したように、背景画像801により示される部屋の中に置かれたテーブルの近傍から部屋の端に歩いていく。屋内を示す背景画像801から屋外を示す背景画像811に変更されると、人物画像872は、
図12に示されるように背景画像811により示される家の前から徐々に離れるように歩いていく。他の人物画像及び人物画像872は、それぞれ、その動き及び背景画像801及び811との組み合わせにより、見守り対象者が監視エリアから外出したことを示す。また、人物画像872は、背景画像811との組み合わせにより、見守り対象者が監視エリアから外出し、監視エリアに現在居ないことを示す。
【0105】
なお、見守り者が外出トップ画面870上で他のトップ画面に切り替える操作を行った場合、及び、他のトップ画面上で見守り者が操作部704を用いて詳細ボタン805を押した場合の画面遷移は、上述した外出トップ画面850と同様であるため、その説明を省略する。
【0106】
以上説明した実施形態によれば、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に監視エリアの内側と外側との間を移動した場合には
図11に示される在宅トップ画面830又は
図12に示される外出トップ画面870が表示されるため、見守り対象者の過去の在不在の状態変化を見守り者が容易に認識することができる。上述した実施形態では、見守りアプリの在宅トップ画面830又は外出トップ画面870上に見守り対象者が所定時間内に監視エリアの内側と外側との間を移動したことが表示されるため、見守り者は詳細画面820に遷移しなくても、見守り対象者の現在の状態に加えて、見守り対象者の過去の在不在の状態変化を容易に認識することができる。これにより、見守り者の負担が軽減される。また、上述した実施形態では、見守り者が見守りアプリを起動したことを契機に
図8に示される処理が開始される。そのため、見守り対象者が外出又は帰宅する度にそのことを見守り者に通知する構成に比べて、見守り対象者のプライバシーを配慮しつつ、見守り者によるゆるやかな見守りを実現することができる。また、予め決まった時間に帰宅又は外出(病院や習い事など)する見守り対象者を見守る場合、その時間の直後(所定時間内)にアプリを開くことで、スケジュールに沿った行動を行っていることをアニメーションだけで直感的に把握することができる。
【0107】
さらに、
図11に示される在宅トップ画面830及び
図12に示される外出トップ画面870には、それぞれ、見守り対象者の現在の居場所を示す背景画像801及び811と、見守り対象者の帰宅を示す人物画像832及び外出を示す人物画像872が含まれるため、見守り者は基準時点までの所定時間内における見守り対象者の外出又は帰宅及び見守り対象者の現在の居場所を直感的に認識することができる。さらに、
図11に示される在宅トップ画面830には、部屋の端から部屋の中に置かれたテーブルの方に歩いていく人物画像832が含まれるため、見守り者は、見守り対象者が帰宅した後、監視エリア内に現在居ることを直感的に認識することができる。同様に、
図12に示される外出トップ画面870には、家の前から徐々に離れるように歩いていく人物画像872が含まれるため、見守り者は、見守り対象者が外出した後、現在も監視エリアの外に居ることを直感的に認識することができる。
【0108】
さらに、上述した実施形態では、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に監視エリアの内側と外側との間を移動した場合には、
図9に示される在宅トップ画面800又は
図10に示される外出トップ画面850に代えて、
図11に示される在宅トップ画面830又は
図12に示される外出トップ画面870が表示される。上述したように、
図11に示される在宅トップ画面830及び
図12に示される外出トップ画面870には、見守り対象者の活動量を示す情報は表示されない。仮に見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅した場合に、
図9に示される在宅トップ画面800又は
図10に示される外出トップ画面850と同様に、外出又は帰宅してからの見守り対象者の活動量を示す情報が表示されたとすると、比較的短い期間における見守り対象者の活動量が表示されることになり、活動量を分析する十分なデータがとれず活動量が小さく表現されてしまう等、必ずしも適切とはいえない場合がある。見守り者は、見守り対象者が活動しているのか把握したいため、適切でない表示を行うと不安を感じてしまう虞がある。上述した実施形態によれば、このような比較的短い期間における見守り対象者の活動量の表示を防ぐことができる。また、外出したことを自体が大きな活動量を伴う活動であるため、見守り者は見守り対象者が外出したことを知ることができれば、活動していたことを把握できる。
【0109】
さらに、上述した実施形態では、警備モード情報に基づいて見守り対象者の外出又は帰宅が判定されるため、見守り対象者の外出又は帰宅を検出する手段を別途設けなくても、見守り対象者の外出又は帰宅を判定することができる。
【0110】
3.変形例
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態は、以下の例のように変形して実施されてもよい。このとき、以下の2以上の変形例が組み合わせて用いられてもよい。
【0111】
変形例1
上述した実施形態において、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅した場合にも、見守り対象者の現在の活動量に応じた情報が表示されてもよい。例えば
図11に示される在宅トップ画面830において、人物画像832は、帰宅を示す動きを行った後、見守り対象者の現在の活動量に応じた動きを行ってもよい。具体的には、見守り対象者の現在の活動量が「中」である場合には、人物画像832は、背景画像801により示される部屋の端から部屋の中に置かれたテーブルの方に歩いていった後(第2表示情報の一例)、座ってお茶を飲む又は読書をする動きをする(第1表示情報の一例)。同様に、
図12に示される外出トップ画面870において、人物画像872は、外出を示す動きを行った後(第2表示情報の一例)、見守り対象者の現在の活動量に応じた動きを行ってもよい(第1表示情報の一例)。具体的には、見守り対象者の現在の活動量が「中」である場合には、人物画像872は、背景画像811により示される家の前から徐々に離れるように歩いていていった後、さらに歩く動きをする。この構成によれば、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅した場合にも、見守り者は見守り対象者の現在の活動量を容易に認識することができる。
【0112】
変形例2
上述した実施形態において、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅した場合に、見守り対象者が監視エリアに現在居るか否か及び見守り対象者の活動量を示す情報に加えて、見守り対象者の外出又は帰宅を示す情報が表示されてもよい。例えば見守り対象者が所定時間内に外出又は帰宅した場合にも、
図9に示される在宅トップ画面800又は
図10に示される外出トップ画面850が表示される。上述したように、在宅トップ画面800に含まれる背景画像801及び人物画像802、又は外出トップ画面850に含まれる背景画像811及び人物画像812は、見守り対象者が監視エリアに現在居るか否かを示す。また、在宅トップ画面800に含まれる人物画像802又は外出トップ画面850に含まれる人物画像812は、その動きにより、見守り対象者の活動量を示す。この変形例では、さらに、在宅トップ画面800又は外出トップ画面850内に見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅したことを示すメッセージが含まれる。この構成によれば、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅した場合に、見守り者は見守り対象者の現在の状態と基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅したことを両方とも容易に認識することができる。
【0113】
変形例3
上述した実施形態において、見守り対象者の現在の活動量に応じた表示は必ずしも行わなくてもよい。例えば
図9に示される在宅トップ画面800において、人物画像802は、背景画像801の手前に配置された静止画であってもよい。同様に、
図10に示される外出トップ画面850において、人物画像812は、背景画像811の手前に配置された静止画であってもよい。
【0114】
変形例4
上述した実施形態において、人物画像832及び872は、必ずしも動画でなくてもよい。例えば
図11に示される在宅トップ画面830において、
図11(a)に示されるように部屋の端に位置する静止画の人物画像と、
図11(c)に示されるようにテーブルの近傍に位置する静止画の人物画像とが交互に表示されてもよい。同様に
図12に示される外出トップ画面870において、
図12(a)に示される家の前に位置する静止画の人物画像と、
図12(c)に示される家から離れたところに位置する静止画の人物画像とが交互に表示されてもよい。この例であっても、在宅トップ画面830に含まれる人物画像及び外出トップ画面870に含まれる人物画像は、それぞれ、見守り対象者の帰宅及び外出を示す。別の例において、在宅トップ画面830に含まれる人物画像及び外出トップ画面870に含まれる人物画像は、それぞれ、背景画像801及び811の手前に配置された静止画であってもよい。ただし、上述した実施形態において説明したように、説明欄831及び871には、それぞれ、見守り対象者の帰宅又は外出を示すメッセージが含まれる。そのため、この例では、このメッセージにより見守り対象者の外出又は帰宅が示される。この変形例に係る構成であっても、見守り者は基準時点までの所定時間内における見守り対象者の外出又は帰宅を容易に認識することができる。
【0115】
変形例5
上述した実施形態において、在宅トップ画面800及び830には、見守り対象者が現在居る部屋を示す背景画像が含まれてもよい。この変形例では、サーバ装置400からユーザ端末700に送信される見守り対象者の情報には、見守り対象者が出入りする監視エリアに設置されたセンサ100の検知情報が含まれる。ユーザ端末700の判定手段712は、サーバ装置400から受信されたセンサ100の検知情報に基づいて、見守り対象者が現在居る部屋を特定する。ユーザ端末700の表示制御手段713は、見守りアプリの在宅トップ画面800又は830を表示させる際に、背景画像801に代えて、特定された部屋を示す背景画像を使用する。この変形例によれば、見守り者は見守り対象者が現在居る部屋を容易に認識することができる。
【0116】
変形例6
上述した実施形態において、ステップS17の判定に用いられる所定時間は30分に限定されない。所定時間は、30分より短くてもよいし、長くてもよい。例えば所定時間は、1時間、3時間、又は当日であってもよい。
【0117】
変形例7
上述した実施形態において、ステップS17の判定に用いられる所定時間は、条件を満たす場合には変更されてもよい。この条件は、見守りアプリを起動した時間帯を用いた条件であってもよい。見守り者は、昼の時間帯に見守りアプリを起動した場合には、見守り対象者が直近に外出又は帰宅したかを知りたいが、夜の時間帯に見守りアプリを起動した場合には、見守り対象者が昼間又は夕方に外出又は帰宅したかを知りたい場合がある。そこで、判定手段712は、例えば見守りアプリを起動した時間帯が昼の時間帯である場合には所定時間を30分とし、見守りアプリを起動した時間帯が夜の時間帯である場合には所定時間を30分より長い時間、例えば3時間又は当日に変更してもよい。この変形例によれば、見守り者は夜の時間帯に見守りアプリを起動した場合に、見守り対象者が昼間や夕方に外出又は帰宅したことを認識することができる。
【0118】
また、上記条件は、見守りアプリが前回起動された時点から今回起動された時点までの時間を用いた条件であってもよい。見守りアプリが前回起動された時点から今回起動された時点までの時間が短い場合には、見守り対象者が直近に外出又は帰宅したことは知りたいが、しばらく前に外出又は帰宅したという情報は不要な場合がある。そこで、判定手段712は、例えば見守りアプリが前回起動された時点から今回起動された時点までの時間が12時間を超える場合には所定時間を6時間とし、この時間が12時間以内である場合、所定時間は6時間より短い時間、例えば1時間に変更してもよい。この変形例によれば、見守りアプリの起動状況に適した表示を行うことができる。
【0119】
なお、見守りアプリが前回起動された時点から今回起動された時点までの時間が短い場合、見守り者は、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅したか否かよりも、見守り対象者の現在の活動量を知りたい場合がある。そこで、見守りアプリが前回起動された時点から今回起動された時点までの時間が閾値以下である場合には、見守り対象者の外出又は帰宅が表示されなくてもよい。例えば見守りアプリが前回起動された時点から今回起動された時点までの時間が閾値以下である場合には、表示制御手段713は、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に外出又は帰宅したか否かに拘らず、
図9に示される在宅トップ画面800又は
図10に示される外出トップ画面850を表示部705に表示させてもよい。この変形例によれば、見守りアプリの起動状況に適した表示を行うことができる。
【0120】
さらに、上記条件は、見守りアプリの起動頻度を用いた条件であってもよい。見守りアプリの起動頻度が高い場合には、見守り対象者が直近に外出又は帰宅したことは知りたいが、しばらく前に外出又は帰宅したという情報は不要な場合がある。そこで、例えばユーザ端末700は、見守り者による見守りアプリの起動履歴を記憶し、この起動履歴に基づいて、見守り者の起動頻度を推定する。判定手段712は、見守り者の起動頻度が所定頻度を超える場合には所定時間を30分とし、所定頻度以下である場合には所定時間を30分より長い時間に変更してもよい。この変形例によれば、見守り者が見守りアプリを起動する頻度に適した表示を行うことができる。
【0121】
変形例8
上述した実施形態において、
図8に示される処理が開始される契機は、見守りアプリの起動や画面の操作に限定されない。例えば見守りアプリが起動された後、所定の時間間隔でステップS12以降の処理が行われてもよい。この場合、見守りアプリの第1トップ画面又は第2トップ画面は、ステップS15においてサーバ装置400から新たに受信された情報に基づいて更新される。この変形例によれば、見守りアプリの起動後、画面の操作が行われなくても、見守り対象者の最新の情報に基づいて第1トップ画面又は第2トップ画面が更新されるため、見守り者は見守り対象者の最新の状態を知ることができる。
【0122】
変形例9
上述した実施形態において、見守り対象者が外出又は帰宅したかを判定する方法は、警備モード情報を用いた方法に限定されない。一の例において、判定手段712は、ウェアラブル端末500の位置情報と、ウェアラブル端末500又はユーザ端末600が監視エリアに設置されたビーコン等の機器から受信した電波強度とを用いてこの判定を行ってもよい。具体的には、判定手段712は、ウェアラブル端末500又はユーザ端末600が監視エリアに設置されたビーコン等の機器から受信した電波強度が閾値未満になり、且つ、センサ部606のGPS又はGNSS受信機により測定された位置が監視エリア又は監視エリアの周囲に設定された近傍エリアの内側から外側に移動した場合には、見守り対象者が監視エリアから外出したと判定する。一方、判定手段712は、センサ部606のGPS又はGNSS受信機により測定された位置が監視エリア又は近傍エリアの外側から内側に移動し、且つ、ウェアラブル端末500又はユーザ端末600が監視エリアに設置されたビーコン等の機器から受信した電波強度が閾値以上になると、見守り対象者が監視エリアに帰宅したと判定する。
【0123】
別の例において、判定手段712は、ウェアラブル端末500の位置情報と、監視エリアの玄関に設けられた電気錠の操作とを用いて、見守り対象者が外出又は帰宅したかを判定してもよい。具体的には、判定手段712は、電子錠を施錠する操作が行われ、且つ、センサ部606のGPS又はGNSS受信機により測定された位置が監視エリア又は監視エリアの周囲に設定された近傍エリアの内側から外側に移動した場合には、見守り対象者が監視エリアから外出したと判定する。一方、判定手段712は、センサ部606のGPS又はGNSS受信機により測定された位置が監視エリア又は近傍エリアの外側から内側に移動し、且つ、電子錠を解錠する操作が行われた場合には、見守り対象者が監視エリアに帰宅したと判定する。
【0124】
なお、この変形例において説明した方法は、上述した実施形態において説明した警備モード情報を用いた方法に代えて用いられてもよいし、上述した実施形態において説明した警備モード情報を用いた方法と組み合わせて用いられてもよい。この変形例によれば、見守り対象者が外出又は帰宅したかを判定する精度が向上する。
【0125】
変形例10
上述した実施形態において、ユーザ端末700又はサーバ装置400は、基準時点までの所定時間内における見守り対象者の外出又は帰宅の有無を示すフラグを記憶してもよい。ユーザ端末700の記憶部702又はサーバ装置400の記憶部402には、見守り対象者毎に帰宅フラグ及び外出フラグが記憶される。帰宅フラグは、無人警戒モードから解除モードに切り替えられたことを示す警備モード情報が受信されると、オンになる。外出フラグは、有人警戒モード又は解除モードから無人警戒モードに切り替えられたことを示す警備モード情報が受信されると、オンになる。また、帰宅フラグ及び外出フラグのそれぞれは、オンになってから所定時間経過するとオフになる。ユーザ端末700の表示制御手段713は、帰宅フラグ及び外出フラグがオフである場合には、見守りアプリの第1トップ画面を表示部705に表示させる。一方、ユーザ端末700の表示制御手段713は、帰宅フラグ又は外出フラグがオンである場合には、見守りアプリの第2トップ画面を表示部705に表示させる。なお、外出フラグ及び帰宅フラグがサーバ装置400に記憶される場合には、サーバ装置400からユーザ端末700に帰宅フラグ又は外出フラグの状態を示す情報が送信される。この変形例に係る構成であっても、見守り対象者が基準時点までの所定時間内に監視エリアの内側と外側との間を移動した場合には見守り対象者がこの移動を行ったことを見守り者が容易に認識することができる。
【0126】
変形例11
上述した実施形態において、見守り対象者が監視エリアから外出していると判定された場合には、記憶部402に記憶されたヘルスケアデータのうち外出期間に測定されたものを用いて見守り対象者の活動量が決定されてもよい。外出期間は、見守り対象者の外出が判定された時点から次に見守り対象者の帰宅が判定された時点又は現時点までの期間である。例えば外出期間が20XX年4月15日16時から17時である場合、この外出期間に測定されたヘルスケアデータを用いて活動量が決定される。この変形例によれば、見守り対象者が監視エリアから外出している場合には、外出期間に測定されたヘルスケアデータを用いて見守り対象者の活動量が決定されるため、活動量の精度が向上する。
【0127】
また、見守り対象者が監視エリアに居ると判定された場合には、センサ100の検出情報と、記憶部402に記憶されたヘルスケアデータのうち在宅期間に測定されたヘルスケアデータとを両方とも用いて見守り対象者の活動量が決定されてもよい。在宅期間は、見守り対象者の帰宅が判定された時点から次に見守り対象者の外出が判定された時点又は現時点までの期間である。例えば在宅期間が20XX年4月15日16時から17時である場合、この在宅期間に検知された検知情報と、この在宅期間に測定されたヘルスケアデータとを用いて活動量が決定される。検知情報とヘルスケアデータとを用いて活動量を決定する方法としては、まず上述した実施形態で説明した方法により検知情報を用いて活動量が決定される。続いて、上述した実施形態で説明した方法によりヘルスケアデータを用いて活動量が決定される。これらの活動量が同じ場合には、その活動量が決定される。一方、これらの活動量が異なる場合には、例えば予め定められた優先度が高い方の活動量が用いられる。この変形例によれば、見守り対象者が監視エリアに居る場合には、センサ100の検知結果と在宅期間に測定されたヘルスケアデータとを用いて見守り対象者の活動量が決定されるため、活動量の精度が向上する。
【0128】
変形例12
上述した実施形態において、監視エリア外における見守り対象者の活動状況を分析する際には、記憶部402に記憶されたヘルスケアデータのうち外出期間に測定されたヘルスケアデータを用いて分析が行われてもよい。一方、監視エリア内における見守り対象者の活動状況を分析する際には、センサ100の検出情報と、記憶部402に記憶されたヘルスケアデータのうち在宅期間に測定されたヘルスケアデータを用いて分析が行われてもよい。この変形例によれば、見守り対象者の活動状況の分析精度が向上する。
【0129】
変形例13
上述した実施形態において、人物画像は静止画であってもよい。この変形例では、記憶部702には、「在宅」という存否情報と、「小」、「中」、「大」という活動量の程度と、複数の第1人物画像とが対応付けて記憶され、「外出」という存否情報と、「小」、「中」、「大」という活動量の程度と複数の第2人物画像とが対応付けて記憶される。第1人物画像と第2人物画像とは、例えば大きさ、姿勢、表情、及び、性別、年齢等の人物の属性のうち少なくともいずれかが異なる。例えば「小」という活動量に対応付けられた第1人物画像は、寝る姿勢をとっており、「中」という活動量に対応付けられた第1人物画像は、座る姿勢をとっており、「大」という活動量に対応付けられた第1人物画像は、立つ姿勢をとっている。一方、「小」という活動量に対応付けられた第2人物画像は、座る姿勢をとっており、「中」という活動量に対応付けられた第2人物画像は、歩く姿勢をとっており、「大」という活動量に対応付けられた第2人物画像は、走る姿勢をとっている。在宅トップ画面800には、複数の第1人物画像のうち活動量に応じた第1人物画像が含まれる。例えば活動量が「中」である場合、在宅トップ画面800には座る姿勢の第1人物画像が含まれる。外出トップ画面850には、複数の第2人物画像のうち活動量に応じた第2人物画像が含まれる。例えば活動量が「中」である場合、外出トップ画面850には歩く姿勢の第2人物画像が含まれる。この変形例によっても、見守り者は見守り対象者の活動状況を容易に認識することができる。なお、活動量の段階数は、「小」、「中」、「大」の3つに限定されず、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。また、活動量の表現は、「小」、「中」、「大」に限定されず、数値を用いた表現等、活動量の大小を示すものであればどのような表現であってもよい。
【0130】
変形例14
上述した実施形態において、画面の表示が切り替えられる度に、新たな画面の表示に用いられる見守り対象者の情報がサーバ装置400から取得されてもよい。例えば
図9に示される在宅トップ画面800から外出トップ画面810に表示を切り替える操作が行われると、外出トップ画面810の表示に用いられる見守り対象者の情報がサーバ装置400から取得され、この情報に基づいて外出トップ画面810が表示されてもよい。この変形例では、ステップS14においては最初に表示される画面の表示に用いられる見守り対象者の情報だけが送信され、その他の画面の表示に用いられる情報は送信されなくてもよい。
【0131】
また、画面の表示中に、画面に表示されている情報が変更された場合には、サーバ装置400から変更後の情報が取得され、変更後の情報に基づいて画面が更新されてもよい。例えば
図9に示される在宅トップ画面800の表示中に、警備モードが有人警戒モードから解除モードに変更された場合には、コントローラ200からサーバ装置400を介してユーザ端末700に最新の警備モード情報が通知される。この通知に応じて、在宅トップ画面800に含まれる最新の警備モード情報803が最新のものに更新される。見守り対象者が監視エリアに居るか否かの判定についても同様に、新たな判定が行われた場合には、最新の判定結果が通知され、この通知に応じて画面が更新される。この変形例によれば、画面の表示中に情報が変更された場合でも、変更後の情報を迅速に認識することができる。また、最新の判定結果に応じて、表示するホーム画面を変えても良い。例えば、ホーム画面として在宅トップ画面800を表示した後に見守り対象者が監視エリア外に居ると判定された場合(見守り者が表示している画面を切り替えるなどの画面表示操作による更新情報の取得やサーバ装置400による更新情報の送信など)、在宅トップ画面800から外出トップ画面850に画面を切替え(ホーム画面として更新する)てもよい。なお、画面表示操作には見守りアプリの起動操作も含まれる。
【0132】
変形例15
上述した実施形態において、ユーザ端末600は、ウェアラブル端末500から受信され記憶部602に記憶されたヘルスケアデータに異常があるか否かを所定の時間間隔で判定し、異常がある場合にはサーバ装置400を介してユーザ端末700にプッシュ配信で異常を通知してもよい。この変形例では、ヘルスケアデータに含まれる各測定値に対して予め正常の範囲が設定される。ヘルスケアデータに含まれる少なくともいずれかの測定値が正常の範囲から外れた場合、ユーザ端末600はヘルスケアデータに異常があると判定する。この場合、ユーザ端末600は、サーバ装置400を介してユーザ端末700に異常通知を送信する。ユーザ端末700は、異常通知を受信すると、異常を通知する異常メッセージを表示部705に表示する。見守り者がこの異常メッセージをタッチすることにより異常メッセージを選択する操作を行うと、詳細画面が表示される。このとき、詳細画面には、正常の範囲から外れた測定値の分析結果を示す情報が含まれる。この変形例によれば、見守り者は、見守り対象者の健康状態に異常が生じたことを迅速に認識することができる。
【0133】
変形例16
上述した実施形態において、見守りシステム10の構成は
図1に示される例に限定されない。例えば見守りシステム10において、ユーザ端末600及びユーザ端末700は、サーバ装置400を介さずにコントローラ200と直接通信を行ってもよい。
【0134】
変形例17
上述した実施形態において、一の装置の機能を複数の装置が分散して有してもよいし、複数の装置の機能を一の装置がまとめて有していてもよい。例えばコントローラ200は、必ずしも監視エリアの侵入監視を行う機能と見守り対象者の見守りを行うための機能とを両方とも有していなくてもよい。コントローラ200に代えて監視エリアの侵入監視を行う機能を有する第1コントローラと、見守り対象者の見守りを行うための機能を有する第2コントローラとが用いられてもよい。
【0135】
変形例18
上述した実施形態において、見守りシステム10において各機能の主体は例示であり、この例に限定されない。ユーザ端末700は、サーバ装置400の機能の少なくとも一部を有していてもよい。例えばユーザ端末700は、決定手段412と、分析手段413とを有していてもよい。また、ユーザ端末600は、サーバ装置400の機能の少なくとも一部を有していてもよい。例えばユーザ端末600は、取得手段411と、決定手段412と、分析手段413と、送信手段414とを有していてもよい。さらに、サーバ装置400は、ウェアラブル端末500又はユーザ端末600の機能の少なくとも一部を有していても良い。例えばサーバ装置400は、測定手段511を有してもよい。さらに、サーバ装置400とユーザ端末600とは両方とも決定手段412と分析手段413とを有し、センサ100の検知情報を用いた活動量の決定及び活動状況の分析はサーバ装置400が行い、ヘルスケアデータを用いた活動量の決定及び活動状況の分析はユーザ端末600が行ってもよい。なお、見守りシステム10の装置間では、適宜情報の授受が行われる。
【0136】
変形例19
上述した実施形態において、見守りシステム10の動作は上述した例に限定されない。見守りシステム10の処理手順は、矛盾の無い限り、順序が入れ替えられてもよい。また、見守りシステム10の一部の処理手順が省略されてもよい。
【0137】
変形例20
本発明の別の形態は、見守りシステム10、センサ100、コントローラ200、設定ユニット300、サーバ装置400、ウェアラブル端末500、ユーザ端末600、及びユーザ端末700のうち少なくともいずれかにおいて行われる処理のステップを有する方法を提供してもよい。また、本発明のさらに別の形態は、センサ100、コントローラ200、設定ユニット300、サーバ装置400、ウェアラブル端末500、ユーザ端末600、又はユーザ端末700において実行されるプログラムを提供してもよい。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されて提供されてもよいし、インターネット等を介したダウンロードによって提供されてもよい。
【0138】
本発明の実施形態にかかる見守りシステムは、超高齢社会による独居高齢者の増加、高齢者の生活の質(QoL)向上、健康寿命の延伸などの社会課題の解決に向けて一助になり得るものである。
【符号の説明】
【0139】
10:見守りシステム、100:センサ、200:コントローラ、211:取得手段、212:設定手段、213:送信手段、300:設定ユニット、400:サーバ装置、411:取得手段、412:決定手段、413:分析手段、414:送信手段、500:ウェアラブル端末、506:センサ部、511:測定手段、512:送信手段、600:ユーザ端末、611:転送手段、700:ユーザ端末、702:記憶部、705:表示部、711:取得手段、712:判定手段、713:表示制御手段