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特開2023-151391有機デバイスの製造方法、帯電防止部材及び有機デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151391
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】有機デバイスの製造方法、帯電防止部材及び有機デバイス
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/10 20060101AFI20231005BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20231005BHJP
   B05D 1/32 20060101ALI20231005BHJP
   B05D 7/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
H05B33/10
H05B33/14 A
B05D1/32 E
B05D7/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022060976
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】清水 佳那
(72)【発明者】
【氏名】徳永 圭治
【テーマコード(参考)】
3K107
4D075
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC45
3K107FF00
3K107FF04
3K107FF15
3K107GG06
4D075AC06
4D075AC64
4D075AC94
4D075AD11
4D075BB26Z
4D075CA22
4D075CA24
(57)【要約】      (修正有)
【課題】基板に静電気が生じていると、有機層を形成する工程の間に埃などの異物が基板に付着しやすくなる。このような課題を効果的に解決し得る有機デバイスの製造方法及び帯電防止部材を提供する。
【解決手段】有機デバイスの製造方法は、第1面及び第1面の反対側に位置する第2面を含む基板20を準備する工程と、開口74を含む帯電防止部材70を第1面に取り付ける工程と、有機材料を含む溶液を開口に供給する供給工程と、溶液を固化させて有機層を形成する工程と、帯電防止部材を第1面から取り外す工程と、を備える。帯電防止部材は、1×10-5〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下の表面抵抗率を有する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機デバイスの製造方法であって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む基板を準備する工程と、
開口を含む帯電防止部材を前記第1面に取り付ける工程と、
有機材料を含む溶液を前記開口に供給する供給工程と、
前記溶液を固化させて有機層を形成する工程と、
前記帯電防止部材を前記第1面から取り外す工程と、を備え、
前記帯電防止部材は、1×10-5〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下の表面抵抗率を有する、製造方法。
【請求項2】
前記供給工程は、前記基板を回転させる回転工程を含み、
前記帯電防止部材は、前記第1面に対面する下面と、前記下面の反対側に位置する上面と、前記下面及び前記上面に接続され、前記開口に面する側面と、を含み、
前記側面は、内側面を含み、
前記内側面の下部が前記下面に対して成す第1角度が、90°未満である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1角度が、40°以上70°以下である、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記内側面が前記下面に対して成す第2角度が、90°未満である、請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記第2角度が、40°以上70°以下である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記回転工程は、500rpm以上の回転速度で前記基板を回転させる、請求項2~5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記帯電防止部材は、50μm以上1.5mm以下の厚みを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記帯電防止部材は、導電性を有する材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項9】
前記帯電防止部材は、強磁性を有する材料を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記帯電防止部材は、鉄又は鉄合金を含む、請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記帯電防止部材の前記表面抵抗率が、1×10-4〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下である、請求項1~10のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項12】
基板を部分的に覆う帯電防止部材であって、
前記基板に対面する下面と、
前記下面の反対側に位置する上面と、
前記下面から前記上面へ貫通する開口と、
前記下面及び前記上面に接続され、前記開口に面する側面と、を備え、
1×10-5〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下の表面抵抗率を有する、帯電防止部材。
【請求項13】
前記側面は、前記帯電防止部材の中心点に向かう内側面を含み、
前記内側面の下部が前記下面に対して成す第1角度が、90°未満である、請求項12に記載の帯電防止部材。
【請求項14】
有機デバイスであって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む基板と、
前記第1面上に位置する第1電極と、
前記第1電極に対向する部分を含む下面と、前記下面の反対側に位置する上面と、前記下面及び前記上面に接続された側面と、を含む有機層と、
前記有機層上に位置する第2電極と、を備え、
前記側面は、外側面を含み、
前記外側面の下部が前記下面に対して成す角度が、90°超である、有機デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、有機デバイスの製造方法、帯電防止部材及び有機デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
有機材料を備える有機デバイスが知られている。有機デバイスは、例えば、有機ELディスプレイである。有機ELディスプレイは、有機材料を含み、発光層として機能する有機層を備える。
【0003】
有機層を形成する方法として、有機材料を基板に蒸着させる蒸着法、有機材料を含む溶液を基板に塗布する印刷法などが知られている。例えば特許文献1は、ノズルが、樹脂材料からなるバンクによって囲まれた空間に向けて溶液を吐出することにより、有機層を形成する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-38739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板に静電気が生じていると、有機層を形成する工程の間に埃などの異物が基板に付着しやすくなる。基板に付着した異物は、漏電、発光不良などの不具合の原因になり得る。
【0006】
本開示の実施形態は、このような課題を効果的に解決し得る有機デバイスの製造方法及び帯電防止部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態は、有機デバイスの製造方法であって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む基板を準備する工程と、
開口を含む帯電防止部材を前記第1面に取り付ける工程と、
有機材料を含む溶液を前記開口に供給する供給工程と、
前記溶液を固化させて有機層を形成する工程と、
前記帯電防止部材を前記第1面から取り外す工程と、を備え、
前記帯電防止部材は、1×10-5〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下の表面抵抗率を有する、製造方法である。
【0008】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記供給工程は、前記基板を回転させる回転工程を含んでいてもよく、前記帯電防止部材は、前記第1面に対面する下面と、前記下面の反対側に位置する上面と、前記下面及び前記上面に接続され、前記開口に面する側面と、を含んでいてもよく、前記側面は、内側面を含んでいてもよく、前記内側面の下部が前記下面に対して成す第1角度が、90°未満であってもよい。
【0009】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記第1角度が、40°以上70°以下であってもよい。
【0010】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記内側面が前記下面に対して成す第2角度が、90°未満であってもよい。
【0011】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記第2角度が、40°以上70°以下であってもよい。
【0012】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記回転工程は、500rpm以上の回転速度で前記基板を回転させてもよい。
【0013】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記帯電防止部材は、50μm以上1.5mm以下の厚みを有していてもよい。
【0014】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記帯電防止部材は、導電性を有する材料を含んでいてもよい。
【0015】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記帯電防止部材は、強磁性を有する材料を含んでいてもよい。
【0016】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記帯電防止部材は、鉄又は鉄合金を含んでいてもよい。
【0017】
本開示の一実施形態による製造方法において、前記帯電防止部材の前記表面抵抗率が、1×10-4〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下であってもよい。
【0018】
本開示の一実施形態は、基板を部分的に覆う帯電防止部材であって、
前記基板に対面する下面と、
前記下面の反対側に位置する上面と、
前記下面から前記上面へ貫通する開口と、
前記下面及び前記上面に接続され、前記開口に面する側面と、を備え、
1×10-5〔Ω/sq.〕以上1×10〔Ω/sq.〕以下の表面抵抗率を有する、帯電防止部材である。
【0019】
本開示の一実施形態による帯電防止部材において、前記側面は、前記帯電防止部材の中心点に向かう内側面を含んでいてもよく、前記内側面の下部が前記下面に対して成す第1角度が、90°未満であってもよい。
【0020】
本開示の一実施形態は、有機デバイスであって、
第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を含む基板と、
前記第1面上に位置する第1電極と、
前記第1電極に対向する部分を含む下面と、前記下面の反対側に位置する上面と、前記下面及び前記上面に接続された側面と、を含む有機層と、
前記有機層上に位置する第2電極と、を備え、
前記側面は、外側面を含み、
前記外側面の下部が前記下面に対して成す角度が、90°超である、有機デバイスである。
【発明の効果】
【0021】
本開示の一実施形態によれば、基板に異物が付着することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】有機デバイスの一例を示す平面図である。
図2図1の有機デバイスのII-II線断面図である。
図3図1の有機デバイスのIII-III線断面図である。
図4】有機層を示す断面図である。
図5】第1電極及び補助電極を形成する工程を示す平面図である。
図6】帯電防止部材を第1面に取り付ける工程を示す平面図である。
図7】溶液を基板に供給する工程を示す平面図である。
図8】基板を回転させる工程を示す平面図である。
図9】帯電防止部材を第1面から取り外す工程を示す平面図である。
図10】第1面に取り付けられた帯電防止部材を示す断面図である。
図11】帯電防止部材を拡大して示す断面図である。
図12】溶液を基板に供給する工程を示す断面図である。
図13】基板を回転させる工程を示す断面図である。
図14】基板を回転させる工程を示す断面図である。
図15】溶液を固化させる工程を示す断面図である。
図16】帯電防止部材を第1面から取り外す工程を示す断面図である。
図17】比較の形態において、溶液を基板に供給する工程を示す断面図である。
図18】比較の形態において、基板を回転させる工程を示す断面図である。
図19】比較の形態において、溶液を固化させる工程を示す断面図である。
図20】比較の形態において、帯電防止部材を第1面から取り外す工程を示す断面図である。
図21】第1の変形例における有機デバイスを示す断面図である。
図22】第1の変形例において、溶液を基板に供給する工程を示す断面図である。
図23】第2の変形例における帯電防止部材を示す断面図である。
図24】第2の変形例における有機デバイスを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、「基板」や「基材」や「板」や「シート」や「フィルム」などのある構成の基礎となる物質を意味する用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。
【0024】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待してもよい程度の範囲を含めて解釈する。
【0025】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に」や「下に」、「上側に」や「下側に」、又は「上方に」や「下方に」とする場合、ある構成が他の構成に直接的に接している場合を含む。さらに、ある構成と他の構成との間に別の構成が含まれている場合、つまり間接的に接している場合も含む。また、特別な説明が無い限りは、「上」や「上側」や「上方」、又は、「下」や「下側」や「下方」という語句は、上下方向が逆転してもよい。
【0026】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
【0027】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、矛盾の生じない範囲で、その他の実施形態や変形例と組み合わせられてもよい。また、その他の実施形態同士や、その他の実施形態と変形例も、矛盾の生じない範囲で組み合わせられてもよい。また、変形例同士も、矛盾の生じない範囲で組み合わせられてもよい。
【0028】
本明細書および本図面において、特別な説明が無い限りは、製造方法などの方法に関して複数の工程を開示する場合に、開示されている工程の間に、開示されていないその他の工程が実施されてもよい。また、開示されている工程の順序は、矛盾の生じない範囲で任意である。
【0029】
本明細書において、あるパラメータに関して複数の上限値の候補及び複数の下限値の候補が挙げられている場合、そのパラメータの数値範囲は、任意の1つの上限値の候補と任意の1つの下限値の候補とを組み合わせることによって構成されてもよい。例えば、「パラメータBは、例えばA1以上であり、A2以上であってもよく、A3以上であってもよい。パラメータBは、例えばA4以下であり、A5以下であってもよく、A6以下であってもよい。」と記載されている場合を考える。この場合、パラメータBの数値範囲は、A1以上A4以下であってもよく、A1以上A5以下であってもよく、A1以上A6以下であってもよく、A2以上A4以下であってもよく、A2以上A5以下であってもよく、A2以上A6以下であってもよく、A3以上A4以下であってもよく、A3以上A5以下であってもよく、A3以上A6以下であってもよい。
【0030】
本明細書の一実施形態においては、帯電防止部材が、有機ディスプレイなどの有機デバイスを製造する際に有機材料の層を基板上に形成するために用いられる例について説明する。ただし、帯電防止部材の用途が特に限定されることはなく、種々の用途に用いられる帯電防止部材に対し、本実施形態を適用することができる。
【0031】
本開示の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本開示の実施形態の一例であって、本開示はこれらの実施形態のみに限定して解釈されるものではない。
【0032】
まず、帯電防止部材を用いることにより形成される有機層を備える有機デバイス10について説明する。有機デバイス10は、照明装置として機能してもよい。この場合、有機デバイス10は、白色などの単色の光を放出してもよい。有機デバイス10は、有機ELディスプレイなどのディスプレイとして機能してもよい。
【0033】
図1は、有機デバイス10の一例を示す平面図である。図2は、図1の有機デバイス10のII-II線断面図である。図3は、図1の有機デバイス10のIII-III線断面図である。図1~3に示すように、有機デバイス10は、基板20、第1電極30、補助電極35、有機層40及び第2電極50を備える。基板20は、図2及び図3に示すように、第1面21と、第1面21の反対側に位置する第2面22と、を含む。第1電極30は、第1面21上に位置する。補助電極35も第1面21上に位置していてもよい。補助電極35は、第1電極30よりも外側に位置していてもよい。「外側」とは、基板20の中心点から遠ざかる側である。
【0034】
図1に示すように、有機層40は、平面視において第1電極30に重なっている部分と、第1電極30に重なっていない部分と、を含む。図2及び図3に示すように、有機層40は、第1電極30に対向する部分を含む下面42と、下面42の反対側に位置する上面41と、下面42及び上面41に接続された側面43と、を含む。「平面視」とは、基板20の第1面21の法線方向に沿って対象を見ることを意味する。
【0035】
側面43は、外側面431を含む。外側面431とは、外側を向いている側面43である。外側とは、平面視における基板20の中心点から離れる側である。
【0036】
第2電極50は、有機層40上に位置する部分を含む。第2電極50は、有機層40に重ならない位置へ延びていてもよい。例えば、第2電極50は、補助電極35に接続されるように延びていてもよい。
【0037】
有機デバイス10の各構成要素について詳細に説明する。
【0038】
基板20は、絶縁性を有する板部材であってもよい。基板20は、光を透過させる透明性を有していてもよい。基板20の材料は、例えば、ガラス、樹脂などである。ガラスの例は、青板ガラス、白板ガラス、石英ガラス、薄ガラスなどである。樹脂の例は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)などである。基板20の厚みは、例えば50μm以上であり、100μm以上でもよく、200μm以上でもよく、300μm以上でもよく、500μm以上でもよい。基板20の厚みは、例えば10mm以下であり、5mm以下でもよく、2mm以下でもよく、1mm以下でもよい。
【0039】
第1電極30は、導電性を有する材料を含む。例えば、第1電極30は、金属、導電性を有する金属酸化物や、その他の導電性を有する無機材料などを含む。第1電極30は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの、透明性及び導電性を有する金属酸化物を含んでいてもよい。
【0040】
補助電極35は、導電性を有する材料を含む。補助電極35は、第1電極30と同一の材料を含んでいてもよい。補助電極35は、第1電極30と同時に形成されてもよい。
【0041】
有機層40は、有機材料を含む。有機層40は、第1電極30と第2電極50との間で電圧を印加されることにより、何らかの機能を発揮する。例えば、有機層40は、電圧の印加に応じて発光してもよい。例えば、有機層40の透過率、屈折率などの特性が、電圧の印加に応じて変化してもよい。
【0042】
第1電極30と有機層40との間、又は有機層40と第2電極50との間には、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、電荷発生層などの層が設けられていてもよい。
【0043】
第2電極50は、金属などの、導電性を有する材料を含んでいてもよい。第2電極50の材料は、例えば、白金、金、銀、銅、鉄、錫、クロム、アルミニウム、インジウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、セシウム、炭素等及びこれらの合金等である。
【0044】
図4を参照して、有機層40を詳細に説明する。有機層40の外側面431は、図4に示すように、第1面21の法線方向に対して傾斜した方向に広がっていてもよい。例えば、外側面431が第1面21に対して成す角度θ11が、90°超であってもよい。外側面431は、後述する帯電防止部材70の内側面731に接している溶液80が固化することによって構成される。外側面431の形状は、帯電防止部材70の内側面731の形状に対応している。
【0045】
角度θ11は、例えば95°以上であり、100°以上であってもよく、110°以上であってもよい。角度θ11は、例えば160°以下であり、150°以下であってもよく、140°以下であってもよい。
【0046】
有機層40の厚みH1は、例えば5nm以上であり、10nm以上であってもよく、30nm以上であってもよく、50nm以上であってもよく、100nm以上であってもよく、200nm以上であってもよい。厚みH1は、例えば500nm以下であり、400nm以下であってもよく、300nm以下であってもよい。
【0047】
角度θ11及び厚みH1は、顕微鏡を用いることによって得られた有機層40の断面画像に基づいて算出される。顕微鏡は、原子間力顕微鏡(AFM)である。
【0048】
次に、有機デバイス10の製造方法を説明する。
【0049】
まず、基板20を準備する。図5に示すように、基板20の第1面21には第1電極30及び補助電極35が形成されていてもよい。第1電極30及び補助電極35は、例えば、スパッタリング法などの物理成膜法によって第1面21に導電層を形成した後、エッチングによって導電層を部分的に除去することによって形成される。
【0050】
続いて、図6に示すように、帯電防止部材70を第1面21に取り付ける。帯電防止部材70は、開口74を含む。帯電防止部材70は、開口74が第1電極30に重なるように第1面21に取り付けられる。開口74は、基板20の中心点25に重なっていてもよい。
【0051】
帯電防止部材70は、開口74に面する側面73を含む。側面73は、内側面731を含む。内側面731とは、内側を向いている側面73である。内側とは、平面視における帯電防止部材70又は基板20の中心点に近づく側である。
【0052】
帯電防止部材70は、一定の範囲内の表面抵抗率を有する上面を含む。このため、帯電防止部材70の上面71は帯電しにくい。これにより、上面71に埃などの異物が付着することを抑制できる。
【0053】
帯電防止部材70の上面71の表面抵抗率は、1×10〔Ω/sq.〕以下であってもよく、1×10〔Ω/sq.〕以下であってもよく、1×10-1〔Ω/sq.〕以下であってもよい。これにより、上面71が帯電することを抑制できる。帯電防止部材70の上面71の表面抵抗率は、1×10-5〔Ω/sq.〕以上であってもよく、1×10-4〔Ω/sq.〕以上であってもよく、1×10-3〔Ω/sq.〕以上であってもよい。これにより、帯電した物体が上面71に接触したときに激しい放電が生じることを抑制できる。
【0054】
帯電防止部材70の上面71の表面抵抗率は、例えば四端子法によって測定される。上面71の表面抵抗率を測定する測定器としては、日東精工アナリテック製の簡易型低抵抗率計 ロレスタAX MCP-T370を用いることができる。
【0055】
帯電防止部材70の上面71は、導電性を有する材料によって構成されていてもよい。帯電防止部材70の上面71は、強磁性を有する材料によって構成されていてもよい。帯電防止部材70の上面71は、導電性及び強磁性の両方を有する材料によって構成されていてもよい。
【0056】
強磁性を有する材料は、例えば、金属、合金、金属化合物などである。強磁性を有する金属は、例えば、鉄、ニッケル、コバルトなどである。強磁性を有する合金は、例えば、パーマロイなどの鉄ニッケル合金(Fe-Ni)、鉄コバルト合金(Fe-Co)、ステンレス(Fe-Cr-C)、マンガンアルミニウム合金(Mn-Al)、ホイスラー合金(Cu-Mn-Al)などである。強磁性を有する金属化合物は、サマリウムコバルト磁石(SmCo5)、ネオジム磁石(Nd2Fe14B)、マグネタイト(Fe3O4)、マグヘマタイト(γ-Fe2O3)、Baフェライト(BaO・6Fe2O3)、酸化クロム(CrO2)などである。ステンレスは、例えば、SUS301、SUS304、SUS305、SUS316、SUS430などである。導電性及び強磁性の両方を有する材料は、例えば、鉄、鉄合金などである。
【0057】
帯電防止部材70の全体が、上述の材料によって構成されていてもよい。帯電防止部材70は、上述の材料によって構成された上面71と、上面71を構成する材料とは異なる材料によって構成されたその他の部分と、を含んでいてもよい。すなわち、帯電防止部材70は、上面71を構成する層と、その他の層と、を含む多層構造を有していてもよい。
【0058】
続いて、図7に示すように、開口74によって囲まれた空間に溶液80を供給する供給工程を実施する。供給工程は、大気中で実施されてもよい。または、供給工程は、不活性ガス雰囲気下で実施されてもよい。不活性ガス雰囲気において、水分濃度は1ppm以下であってもよく、酸素濃度は1ppm以下であってもよい。溶液80は、例えば、基板20の中心部に供給される。中心部とは、中心点25を含む基板20の領域である。溶液80は、有機材料及び溶媒を含む。溶媒は、例えばトルエン、キシレン、メシチレン、安息香酸エチル、アニソール、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、シクロヘキサノン、クロロベンゼン、アセトニトリル、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)、酢酸エチル、ペンタン、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、シクロヘキサノール、シクロペンタノン、2-エトキシエタノール、ブタノール、PGMEA(酢酸2-メトキシ-1-メチルエチル)、テトラリンなどである。溶液80は、スピンコート法に適した粘度を有していてもよい。溶液80の粘度は、例えば0.1〔mPa・s〕以上であり、0.5〔mPa・s〕以上であってもよく、1.0〔mPa・s〕以上であってもよく、5.0〔mPa・s〕以上であってもよい。溶液80の粘度は、例えば30〔mPa・s〕以下であり、20〔mPa・s〕以下であってもよく、10〔mPa・s〕以下であってもよい。
【0059】
図8に示すように、供給工程は、基板20を回転させる工程を含んでいてもよい。すなわち、供給工程は、スピンコートを含んでいてもよい。溶液80は、遠心力によって外側へ移動する。これにより、溶液80の厚みを均一化できる。基板20の回転速度は、例えば500rpm以上であり、1000rpm以上であってもよく、2000rpm以上であってもよい。基板20の回転速度は、例えば5000rpm以下であり、4000rpm以下であってもよい。
【0060】
続いて、溶液80を固化させる固化工程を実施する。固化工程においては、溶液80中の溶媒が減少又は消失することにより、溶液80が固化する。溶液80が固化することにより、基板20上に有機層40が形成される。有機層40は、開口74に対応した形状を有する。例えば、有機層40の側面43は、開口74に面する側面73に対応した形状を有する。
【0061】
固化工程は、溶液80を乾燥させる乾燥工程を含んでいてもよい。乾燥工程は、例えば、溶液80を加熱する工程を含んでいてもよい。これにより、溶媒の蒸発を促進できる。固化工程は、帯電防止部材70が基板20に取り付けられている状態で実施されてもよい。固化工程においては、溶液80中の溶媒が自然に蒸発することにより、溶液80が固化してもよい。
溶液80に含まれる有機材料が硬化性を有する場合、固化工程は、有機材料を硬化させる工程を含んでいてもよい。硬化性の例は、熱硬化性、光硬化性などである。
【0062】
続いて、帯電防止部材70を基板20から取り外す工程を実施する。これにより、図9に示すように、基板20上に有機層40が形成される。その後、有機層40上に第2電極50を形成することにより、図1に示す有機デバイス10が得られる。
【0063】
帯電防止部材70に付着した溶液80から有機材料を回収する工程を実施してもよい。例えば、基板20から取り外された帯電防止部材70に付着している溶液80又はその固化物を、溶媒に溶解させた後、溶媒に濾過処理を施すことにより、有機材料を回収してもよい。これにより、有機材料の使用効率を高めることができる。溶媒は、有機材料に応じて選択される。例えば、有機材料がトリス(8-キノリノラト)アルミニウムを含む場合、溶媒としてN-メチル-2-ピロリドンを用いることができる。
【0064】
本実施の形態によれば、供給工程及び固化工程の間、基板20に帯電防止部材70が取り付けられている。帯電防止部材70は、導電性を有する。このため、埃などの異物が静電気によって帯電防止部材70に付着することを抑制できる。これにより、供給工程及び固化工程の間、並びに帯電防止部材70を基板20から取り外した後、埃などの異物が基板20に付着することを抑制できる。
【0065】
また、本実施の形態によれば、有機層40の周囲において基板20に溶液80が付着することを抑制できる。このため、有機層40を形成した後、周囲の溶液80を基板20から発光に不要な部分を拭き取る工程が不要になる。これにより、帯電防止部材70を用いずに供給工程を実施する場合に比べて、有機デバイス10の製造に要する工数を低減できる。
【0066】
帯電防止部材70及び帯電防止部材70を用いる工程について、断面図に基づいて詳細に説明する。図10は、基板20の第1面21に取り付けられた帯電防止部材70を示す断面図である。図11は、帯電防止部材70を拡大して示す断面図である。
【0067】
図10に示すように、基板20の第2面22に磁石90が配置されていてもよい。帯電防止部材70が強磁性を有する場合、磁石90が帯電防止部材70を引き寄せることができる。これにより、第1面21に対する帯電防止部材70の密着性を高めることができる。
【0068】
帯電防止部材70の内側面731は、第1面21の法線方向に対して傾斜した方向に広がっていてもよい。例えば、内側面731の下部が第1面21に対して成す角度θ21が、90°未満であってもよい。例えば、内側面731の全体が第1面21に対して成す角度θ22が、90°未満であってもよい、θ21のことを、第1角度とも称する。θ22のことを、第2角度とも称する。第1角度θ21及び第22角度θ2は、例えば、図6に示すように、平面視において基板20の中心点25を向く内側面731の中央部75において測定される。
【0069】
図11に示すように、第1角度θ21は、下端76と中間点77とを結ぶ第1直線L1と第1面21とが成す角度である。下端76は、断面図における下面72の端部である。中間点77は、帯電防止部材70の厚み方向において下端76から30μm離れている内側面731の部分である。
【0070】
図11に示すように、第2角度θ22は、下端76と上端78とを結ぶ第2直線L2と第1面21とが成す角度である。上端78は、断面図における上面71の端部である。
【0071】
第1角度θ21は、例えば85°以下であり、80°以下であってもよく、70°以下であってもよい。第1角度θ21は、例えば20°以上であり、30°以上であってもよく、40°以上であってもよい。
【0072】
第2角度θ22は、例えば85°以下であり、80°以下であってもよく、70°以下であってもよい。第2角度θ22は、例えば20°以上であり、30°以上であってもよく、40°以上であってもよい。
【0073】
帯電防止部材70の開口74は、レーザー加工、エッチング加工などによって帯電防止部材70を加工することによって形成され得る。レーザー加工、エッチング加工を調整することにより、所望の第1角度θ21及び第2角度θ22を有する内側面731を形成できる。
【0074】
帯電防止部材70の厚みH2は、例えば50μm以上であり、100μm以上であってもよく、200μm以上であってもよい。これにより、帯電防止部材70の搬送や取り付けに困難が生じることを抑制できる。厚みH2は、例えば1.5mm以下であり、1mm以下であってもよく、500μm以下であってもよい。これにより、第1角度θ21及び第2角度θ22の調整に困難が生じることを抑制できる。
【0075】
第1角度θ21、第2角度θ22及び厚みH2は、顕微鏡を用いることによって得られた帯電防止部材70の断面画像に基づいて算出される。顕微鏡は、原子間力顕微鏡(AFM)である。
【0076】
図12は、溶液80を基板20に供給する供給工程を示す断面図である。符号81は、溶液80の液面を示す。液面81の位置は、第1電極30に重なる溶液80の部分に基づいて定義される。
【0077】
図12に示すように、帯電防止部材70の内側面731に接する溶液80は、隆起部分82を含むことがある。隆起部分82は、例えば、溶液80の表面張力に起因して生じる。本実施の形態において、内側面731は、上述のとおり、90°未満の第1角度θ21を有する。このため、第1角度θ21が90°である場合に比べて、隆起部分82の生成を抑制できる。
【0078】
図13及び図14は、基板20を回転させる回転工程を示す断面図である。基板20が回転すると、溶液80に遠心力Fが加わる。このため、開口74内の溶液80は、内側面731に向かって移動する。この結果、隆起部分82が拡大し得る。
【0079】
本実施の形態において、内側面731は、上述のとおり、90°未満の第2角度θ22を有する。このため、第2角度θ22が90°である場合に比べて、溶液80が内側面731に沿って上方へ移動し易い。このため、図13に示すように、例えば隆起部分82が開口74内の溶液80から分離されて内側面731に沿って上方へ移動できる。上面71に到達した液滴83は、図14に示すように、遠心力Fによって更に外側へ移動できる。
【0080】
供給工程及び回転工程の間、飛散した液滴83が内側面731に衝突することがある。この場合にも、内側面731の第1角度θ21及び第2角度θ22が90°未満であることが有効に作用できる。例えば、第1角度θ21及び第2角度θ22が90°未満であることにより、内側面731に衝突した液滴83が開口74に向かって跳ね返ることを抑制できる。これにより、開口74内の溶液80の液面81の高さが位置によってばらつくことを抑制できる。
【0081】
図15は、溶液80を固化させる固化工程を示す断面図である。溶液80が固化されることにより有機層40が形成される。図16は、帯電防止部材70を第1面21から取り外す工程を示す断面図である。
【0082】
本実施の形態によれば、帯電防止部材70の内側面731の第1角度θ21及び第2角度θ22が90°未満であるので、隆起部分82の生成を抑制できる。このため、有機層40の厚みが位置によってばらつくことを抑制できる。また、有機層40の上面41の平坦性を高めることができる。
【0083】
比較の形態として、帯電防止部材70の内側面731が基板20の第1面21に対して成す角度が90°である場合を説明する。図17は、比較の形態による帯電防止部材70を用いた供給工程を示す断面図である。本実施の形態の場合に比べて、より大きな隆起部分82が形成され得る。
【0084】
図18は、比較の形態において、基板20を回転させる工程を示す断面図である。溶液80は、内側面731に沿って上方に移動することができない。このため、隆起部分82が残り続ける。また、内側面731に衝突した液滴83が、開口74に向かって跳ね返りやすい。
【0085】
図19は、比較の形態において、溶液80を固化させる工程を示す断面図である。有機層40は、隆起部分45を含む。隆起部分45は、隆起部分82が固化することによって生じる。また、比較の形態においては、図19に示すように、内側面731に衝突した液滴83が跳ね返ることに起因して、有機層40の表面に起伏が生じる。このように、比較の形態においては、有機層40の厚みが位置によってばらつくことが考えられる。図20は、帯電防止部材70及び磁石90が取り外された状態の基板20を示す断面図である。
【0086】
一方、本実施の形態においては、帯電防止部材70の内側面731の第1角度θ21及び第2角度θ22が90°未満であるので、隆起部分82の生成を抑制できる。また、内側面731に衝突した液滴83が開口74に向かって跳ね返ることを抑制できる。このため、有機層40の厚みが位置によってばらつくことを抑制できる。また、有機層40の上面41の平坦性を高めることができる。
【0087】
上述した一実施形態を様々に変更できる。以下、必要に応じて図面を参照しながら、その他の実施形態について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した一実施形態と同様に構成され得る部分について、上述の一実施形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いる。重複する説明は省略する。また、上述した一実施形態において得られる作用効果がその他の実施形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略する場合もある。
【0088】
(第1の変形例)
図21は、第1の変形例における有機デバイス10を示す断面図である。図21に示すように、有機デバイス10は、絶縁層38を備えていてもよい。絶縁層38は、平面視において隣り合う第1電極30の間に位置していてもよい。絶縁層38は、平面視において隣り合う第1電極30と補助電極35の間に位置していてもよい。
【0089】
絶縁層38は、ポリイミドなどの絶縁性材料を含む。絶縁層38の高さは、第1電極30の高さよりも大きくてもよい。
【0090】
図22は、第1の変形例において、溶液80を基板20に供給する工程を示す断面図である。図22に示すように、帯電防止部材70は、内側面731が絶縁層38上に位置するように基板20に取り付けられてもよい。
【0091】
(第2の変形例)
図23は、第2の変形例における帯電防止部材70を示す断面図である。図23に示すように、帯電防止部材70は、複数の開口74を含んでいてもよい。帯電防止部材70は、開口74に面する側面73を含む。側面73は、内側面を含む。内側面は、上述の実施の形態の場合と同様に、90°未満の第1角度θ21及び第2角度θ22を有していてもよい。これにより、有機層40の厚みが位置によってばらつくことを抑制できる。また、有機層40の上面41の平坦性を高めることができる。
【0092】
図24は、第2の変形例における有機デバイス10を示す断面図である。図23の帯電防止部材70を用いて有機層40を形成することにより、有機デバイス10が、複数の有機層40を備えることができる。
【符号の説明】
【0093】
10 有機デバイス
20 基板
21 第1面
22 第2面
30 第1電極
40 有機層
41 上面
42 下面
43 側面
431 外側面
50 第2電極
70 帯電防止部材
71 上面
72 下面
73 側面
731 内側面
74 開口
80 溶液
81 液面
82 隆起部分
83 液滴
90 磁石
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24