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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151424
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】草刈り機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/84 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
A01D34/84
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061019
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】390010836
【氏名又は名称】小橋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】池田 幸治
(72)【発明者】
【氏名】河原 文雄
(72)【発明者】
【氏名】藤元 隆史
(72)【発明者】
【氏名】頭司 宏明
【テーマコード(参考)】
2B083
【Fターム(参考)】
2B083AA02
2B083BA06
2B083CA07
2B083HA59
(57)【要約】
【課題】畦の天面の幅に応じて法面刈取り部の左右方向の位置を容易に調整可能な草刈り機を提供すること。
【解決手段】畦上を走行しながら草を刈る草刈り機であって、走行部に連結された機体と、刈刃を有する法面刈取り部と、前記畦の法面の位置に応じて、前記法面刈取り部の左右方向の位置を調整する左右位置調整機構と、を含む。前記左右位置調整機構は、前記機体と前記法面刈取り部との間に接続される平行リンクと、前記平行リンクを草刈り機の内側に向けて付勢する付勢体と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
畦上を走行しながら草を刈る草刈り機であって、
走行部に連結された機体と、
刈刃を有する法面刈取り部と、
前記畦の法面の位置に応じて、前記法面刈取り部の左右方向の位置を調整する左右位置調整機構と、
を含む、
草刈り機。
【請求項2】
前記左右位置調整機構は、前記機体と前記法面刈取り部との間に接続される平行リンクと、前記平行リンクを草刈り機の内側に向けて付勢する付勢体と、を有する、
請求項1に記載の草刈り機。
【請求項3】
前記付勢体は、一端を前記機体に対して固定され、他端を前記平行リンクに固定されている請求項2に記載の草刈り機。
【請求項4】
前記平行リンクは、互いに平行に配置される第1のリンクアーム及び第2のリンクアームを有し、
前記第2のリンクアームは前記第1のリンクアームより内側に配置され、
前記付勢体の他端は、前記第1のリンクアームに固定されている、
請求項3に記載の草刈り機。
【請求項5】
前記第1のリンクアーム及び前記第2のリンクアームの左右方向の移動を制限する制限手段をさらに有する、
請求項4に記載の草刈り機。
【請求項6】
前記制限手段は、前記第1のリンクアームの一端と前記第2のリンクアームの一端との間に配置される位置制限部材を含む、
請求項5に記載の草刈り機。
【請求項7】
前記制限手段は、前記位置制限部材の位置を調整することにより、前記法面刈取り部の左右方向の移動量が調整可能とされる、
請求項6に記載の草刈り機。
【請求項8】
前記左右位置調整機構は、前記機体に設けられた法面刈取り部取付部に対して連結部を介して上下方向に回動可能に連結され、
前記連結部に固定された回動制限部材により下方への回動が制限される、
請求項1乃至7の何れか一項に記載の草刈り機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、草刈り機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、畦の天面又は法面に生えた雑草等を除去するため、草刈り機を用いて、定期的に畦の草刈り作業を行う。特許文献1には、無線通信による遠隔操作によって畦の上を走行しながら、天面及び法面の草刈り作業を行う自走式の草刈り機が開示されている。特許文献1に記載された草刈り機は、機体前方部に水平刈刃及び傾斜刈刃を有する刈刃部を備え、走行しながら、水平刈刃を用いて畦の天面に生えた雑草等を除去し、傾斜刈刃を用いて畦の法面に生えた雑草等を除去可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-176153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
法面の草刈り作業において、草刈り機は、畦の天面の幅に応じて、法面刈取り部の位置を左右方向に調整される。特許文献1に記載の草刈り機では、法面刈取り部の左右方向の位置は、手動で調整されるため、例えば、曲がった畦において草刈り作業が行われる場合、又は、途中で幅の変わる畦において草刈り作業が行われる場合は、法面刈取り部の左右方向の位置の調整が困難である。また、草刈り機において、草刈り作業が行われない場合、草を刈るための刈刃を畦の天面及び法面から離隔し、草刈り機を格納しておくことが好ましい。特許文献1に記載の草刈り機では、草刈り機の格納について明確に記載されていない。
【0005】
本発明の一実施形態の課題の一つは、畦の天面の幅に応じて法面刈取り部の左右方向の位置を容易に調整可能な草刈り機を提供することにある。また、本発明の一実施形態の課題の一つは、刈刃が損傷することなく、刈刃を安全に格納可能な草刈り機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る草刈り機は、畦上を走行しながら草を刈る草刈り機であって、走行部に連結された機体と、刈刃を有する法面刈取り部と、前記畦の法面の位置に応じて、前記法面刈取り部の左右方向の位置を調整する左右位置調整機構と、を含む。
【0007】
前記左右位置調整機構は、前記機体と前記法面刈取り部との間に接続される平行リンクと、前記平行リンクを草刈り機の内側に向けて付勢する付勢体と、を有してよい。
【0008】
前記付勢体は、一端を前記機体に対して固定され、他端を前記平行リンクに固定されてよい。
【0009】
前記平行リンクは、互いに平行に配置される第1のリンクアーム及び第2のリンクアームを有し、前記第2のリンクアームは前記第1のリンクアームより内側に配置され、前記付勢体の他端は、前記第1リンクアームに固定されてよい。
【0010】
前記第1のリンクアーム及び前記第2のリンクアームの左右方向の移動を制限する制限手段をさらに有してよい。
【0011】
前記制限手段は、前記第1のリンクアームの一端と前記第2のリンクアームの一端との間に配置される位置制限部材を含んでよい。
【0012】
前記制限手段は、前記位置制限部材の位置を調整することにより、前記法面刈取り部の左右方向の移動量が調整可能とされてよい。
【0013】
前記左右位置調整機構は、前記機体に設けられた法面刈取り部取付部に対して連結部を介して上下方向に回動可能に連結され、前記連結部に固定された回動制限部材により下方への回動が制限されてよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一実施形態の草刈り機によれば、畦の天面の幅に応じた法面刈取り部の左右方向の位置を容易に調整可能な草刈り機を提供することができると共に、刈刃が損傷することなく、安全に刈刃を格納可能な草刈り機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る草刈り機の構成を示す平面図である。
図2】一実施形態に係る草刈り機の構成を示す左側面図である。
図3】一実施形態に係る草刈り機の構成を示す平面図である。
図4】一実施形態に係る法面刈取り部の構成を示す背面図である。
図5】一実施形態に係る法面刈取り部の構成を示す背面図である。
図6】(A)、(B)及び(C)は、一実施形態に係る法面刈取り部の左右方向の位置の調整を説明するための斜視図である。
図7】(A)及び(B)は、一実施形態に係る法面刈取り部の上下方向の逃げ機構を説明するための左斜め上からの斜視図である。
図8】一実施形態に係る法面刈取り部の作業状態から格納状態への遷移を説明するための左側面図である。
図9】一実施形態に係る法面刈取り部の作業状態から格納状態への遷移を説明するための背面図である。
図10】一実施形態に係る法面刈取り部の作業状態から格納状態への遷移を説明するための左側面図である。
図11】一実施形態に係る法面刈取り部の作業状態から格納状態への遷移を説明するための背面図である。
図12図6(B)又は(C)の右側法面刈取り部の右方向の位置の調整を説明するための斜視図の一部を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の草刈り機について説明する。但し、本発明の草刈り機は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す例の記載内容に限定して解釈されない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は同一の符号の後にアルファベットを付し、その繰り返しの説明は省略する。また、進行方向に対する左右の位置に同一又は類似の部材が設けられている場合、当該部材の符号の後にL(左側の部材)又はR(右側の部材)を付する。左右の部材を特に区別しない場合は、L及びRを省略して説明する場合がある。
【0017】
本願の明細書及び特許請求の範囲において、「上」は、草刈り機が畦に対して草刈り作業を行いながら進行する状態において、畦から垂直に遠ざかる方向を示し、「下」は、「上」とは反対の方向を示す。また、説明の便宜上、「前」は、走行部に対して天面刈取り部が位置する方向を示し、「後」は、「前」とは反対の方向を示す。また、「左」又は「右」は、草刈り機の「後」から草刈り機を見た背面視に対する「左」又は「右」を示す。
【0018】
また、平面視における草刈り機の中心線(進行方向に平行で、かつ、草刈り機の中心を通る線)を基準としたとき、相対的に、中心線に近い側を「内側」と呼び、中心線から遠い側を「外側」と呼ぶ。
【0019】
<第1実施形態>
[草刈り機100の構成]
草刈り機100は、走行しながら畦の草刈り作業を行う自走式の草刈り機である。具体的には、リモートコントローラにより遠隔制御され、畦の上を自走して草刈り作業を行う草刈り機である。
【0020】
図1及び図2に示される法面刈取り部80の状態は、水平面203(図4参照)に平行又は略平行な位置に調整された状態である。図3図7(B)に示される草刈り機100の法面刈取り部80の状態は、畦200の法面202の傾斜に応じて、刈面204L及び204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)を調整された状態である。
【0021】
本実施形態では、刈面204L及び204Rは、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刃部82L(に含まれる草刈り刃)及び82R(に含まれる草刈り刃)が草を刈る軌跡を含む面(図4)であり、草刈り刃は刈刃と呼ばれる場合がある。
【0022】
図1又は図2に示されるように、草刈り機100は、機体10、走行部20、天面刈取り部30及び法面刈取り部80を有する刈取り部120、リンク機構50L及び50R、エンジン60、オルタネータ70、及びバッテリ40、を含む。各部の駆動は制御部(図示省略)により制御される。草刈り機100は、走行部20で自走しながら、天面刈取り部30及び法面刈取り部80を駆動制御することで、1回の走行で畦200の天面201及び法面202の草刈り作業を行うことができるようになっている(図4参照)。
【0023】
機体10は、草刈り機100の骨格をなすフレームであり、機体本体14及び機体本体14に固定され前方に延びる支持プレート15を含む。支持プレート15には、天面刈取り部30を取り付けるための天面刈取り部取付部11L及び11Rが設けられている。また、機体本体14の後方には、法面刈取り部80を連結するための法面刈取り部取付部12L及び12Rが設けられている。機体10は、金属材料(例えば、鋼材、アルミニウム材)、繊維強化プラスチック(FRP)材料等を用いて構成することができるが、この例に限られるものではない。
【0024】
走行部20は、左右一対のクローラ20L及び20Rを有し、草刈り機100の走行手段として機能する。背面視において、クローラ20Lは、草刈り機100の進行方向に向かって左側の走行手段であり、クローラ20Rは、右側の走行手段である。なお、クローラ20Rの構造は、クローラ20Lと同じであるため、ここではクローラ20Lに着目して説明する。
【0025】
図2に示されるように、クローラ20Lは、クローラベルト21L、駆動輪22L、従動輪23L、クローラフレーム24L、及び駆動部54Lを含む。クローラベルト21Lは、駆動輪22L及び従動輪23Lに架け渡され、駆動輪22Lの回転に従って回転する。駆動部54Lは、オルタネータ70及びバッテリ40から供給される電力により駆動される。駆動輪22Lは、駆動部54Lから伝達された動力により回転する。駆動輪22Lの回転による動力は、クローラベルト21Lを介して従動輪23Lに伝達される。クローラフレーム24Lは、駆動輪22L及び従動輪23Lをそれぞれ回転可能に支持する。本実施形態では、クローラベルト21Lは、弾性部材(具体的にはゴム)で構成され、複数のラグ部(突出部)を有し、駆動部54Lとして、モータが用いられている。
【0026】
刈取り部120は、走行部20の前方に設けられる天面刈取り部30、及び走行部20の後方に設けられる法面刈取り部80を有する。法面刈取り部80は左右一対の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを有する。詳細は後述するが、天面刈取り部30は、機体10が進行する方向(前方)に設けられ、畦に生えた雑草等の草を刈る作業(草刈り作業)を行う草刈り手段として機能する。また、背面視において、天面刈取り部30は、左右方向において左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの間に備えられる。
【0027】
制御部(図示は省略)は、例えば、機体10の上方に備えられ、走行部20、刈取り部120、及びバッテリ40を制御する機能を有する。制御部は、例えば、演算装置、メモリ、及び通信回路等を備えた電子回路基板を有している。例えば、メモリには、草刈り機100の各部を各種制御するための制御プログラムが記憶されており、演算装置はメモリから制御プログラムを読み出し、制御プログラムに基づき、走行部20、天面刈取り部30及び法面刈取り部80を制御する。
【0028】
リンク機構50L及び50Rは、機体10と走行部20とを連結し、機体10と走行部20との間の位置関係を相対的に変化させる機能を有する。リンク機構50Lは、草刈り機100の進行方向に向かって左側のリンク機構であり、クローラ20Lに連結される。リンク機構50Rは、右側のリンク機構であり、クローラ20Rに連結される。
【0029】
リンク機構50Lは、リンクアーム51L、リンクアーム52L及び電動シリンダ53Lを含む。リンク機構50Rは、リンクアーム51R、リンクアーム52R及び電動シリンダ53Rを含む。なお、リンク機構50Rの構造は、リンク機構50Lと同じであるため、ここではリンク機構50Lに着目して説明する。
【0030】
リンク機構50Lにおいて、リンクアーム51Lは、一端がクローラフレーム24Lに回動可能に連結され、他端が機体10に回動可能に連結される。なお、リンクアーム51Lと機体10とは、連結軸(図示省略)を介して接続されており、連結軸には、電動シリンダ53Lが回動可能に連結されている。リンクアーム52Lは、一端がクローラフレーム24Lに連結され、他端が機体10に連結される。リンクアーム51L、リンクアーム52L、クローラフレーム24L及び機体10によって第1の平行リンクが構成される。草刈り機100は、地面の凹凸に応じて、電動シリンダ53Lを伸縮させて第1の平行リンクを動作させることにより、機体10と走行部20との間の上下の位置関係を変化させ、機体10を水平に保ちながら走行可能に構成されている。
【0031】
図2又は図4に示されるように、エンジン60は、機体10の上方に備えられる。エンジン60は、天面刈取り部30に含まれる刃部32L及び32Rを駆動する駆動部33L及び33Rの動力源、及びオルタネータ70の動力源として機能する。なお、エンジン60で生成された動力は、ベルト等で構成された動力伝達手段(図示省略)を介して、駆動部33L及び33R、並びに、別途設けたオルタネータ70に伝達される。動力伝達手段は、オルタネータ70へ動力を伝達するための第1の動力伝達手段(図示省略)と、天面刈取り部30へ動力を伝達するための第2の動力伝達手段(図示省略)と、を含んでいる。
【0032】
オルタネータ70は、機体10の上方に備えられている。オルタネータ70及びエンジン60には、第1の動力伝達手段のベルト(図示省略)が架け渡されている。ベルトを介してエンジンの動力が伝達されることにより、オルタネータ70は電力を生成する。オルタネータ70は、生成した電力をバッテリ40に、供給すると共に、法面刈取り部80に含まれる刃部82L及び82Rを駆動する駆動部83L及び83R(図1及び図3)、及び走行部20を駆動する駆動部54L及び54R(図1及び図3)の動力源として機能する。また、オルタネータ70によって生成された電力は、ワイヤーハーネス、ハーネスケーブルなどと呼ばれる電力と制御信号(電気信号)の少なくとも一方を供給する電力供給手段(図示省略)を介して、駆動部83L及び83R、駆動部54L及び54R、駆動部33L及び33R、並びに、バッテリ40に供給される。
【0033】
なお、オルタネータ70には、発電制御を行うための発電制御回路(図示省略)が搭載されている。草刈り機100には、バッテリ電圧を検知するセンサが設けられており、センサによって検知された結果を発電制御回路がモニタリングして、その発電状態をオルタネータ70自身が制御するようになっている。発電制御回路は、バッテリ電圧をモニタリングしており、バッテリ電圧が所定値を下回れば、電力を生成して給電状態となり、バッテリ電圧が所定値を上回れば給電停止となるように、オルタネータ70を制御する。
【0034】
バッテリ40は、オルタネータ70の後方に位置しており、機体10の上方、かつ、エンジン60の後方に設けられる。バッテリ40は、オルタネータ70で生成された電力を蓄電する。バッテリ40は、蓄電した電力を、法面刈取り部80に含まれる刃部82L及び82Rを駆動する駆動部83L及び83R(図1及び図2参照)、及び走行部20を前後に駆動する駆動部54L及び54R(図3参照)に供給する動力源として機能する。また、バッテリ40は、蓄電した電力を、機体10と走行部20の間の上下の位置関係を変化させるリンク機構50L及び50Rを動作させるための電動シリンダ53L及び53Rに供給する動力源として機能する。
【0035】
なお、草刈り機100は、カバー部材を含んでよい。カバー部材は、バッテリ40、オルタネータ70、及びエンジン60を覆い、保護する役割を有する。また、カバー部材は、バッテリ40、オルタネータ70、及びエンジン60の一部を覆う構成としてもよい。
【0036】
以下、図1図4を用いて、天面刈取り部30の構成及び法面刈取り部80の構成を詳細に説明する。
【0037】
[天面刈取り部30の構成]
はじめに、天面刈取り部30の構成を説明する。天面刈取り部30は、例えば、図2に示されるような取付部材11を介して支持プレート15に吊り下げられるように支持されている。図1図3又は図4に示されるように、天面刈取り部30は、ケーシング31、左右に並んで配置された2つの刃部32L及び32R、並びに駆動部33L及び33Rを含む。駆動部33L及び33Rは、天面刈取り部取付部11L及び11Rに連結されている。ケーシング31は、刃部32L及び32Rの上方及び側方を覆い、土、小石、草などの周囲への飛散を防ぐ。刃部32R、及び駆動部33Rの構造は、刃部32L、及び駆動部33Lの構造と同じであるため、ここでは刃部32L、及び駆動部33Lに着目して説明する。
【0038】
図4に示されるように、刃部32Lは、複数の草刈り刃を有している。刃部32Lは、駆動部33Lの回転軸に接続され、エンジン60からの動力により回転する。駆動部33Lの回転軸の回転により、複数の草刈り刃も回転し、刃部32Lは草を刈るように構成されている。駆動部33Lは、ベルト(図示省略)を含む第2の動力伝達手段(図示省略)を有し、エンジン60からの動力を刃部32Lに伝達する。
【0039】
本実施形態では、刃部32L及び32Rは、機体10の中心線110に対して、左右対称又は左右略対称に備えられ、静止時において相互に干渉しないように位相ずれして配設されている。第2の動力伝達手段は、ベルトを介して伝達されるエンジン60の駆動力を、駆動部33L及び33Rの両方に均等又は略均等に伝達するように設計されている。したがって、刃部32Lの複数の草刈り刃及び刃部32Rの複数の草刈り刃は同じタイミングかつ同じ速度で回転する。
【0040】
草刈り機100では、天面刈取り部30の刃部32を回転させるための動力源として、エンジン60を使用する例が示される。しかし、ここで説明した例に限らず、刃部32L及び32Rを回転させるための動力源として、モータを用いることも可能である。この場合、制御部を用いて、駆動部33L及び33Rを独立に制御し、刃部32L及び32Rを独立に駆動する構成としてもよい。
【0041】
[法面刈取り部80の構成]
次に、法面刈取り部80の構成を説明する。法面刈取り部80は、左右一対の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを含んでいる。図1に示されるように、機体10の後方には、中心線110に対して対称又は略対称な位置であって、機体本体14の後方左の端部15L及び機体本体14の後方右の端部15Rに、法面刈取り部取付部12L及び12Rが固定されており、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、法面刈取り部取付部12L及び12Rを介して機体本体14に接続され、支持されている。
【0042】
詳細は後述するが、草刈り機100は、左右一対の角度調整機構130L及び130Rを有しており、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、畦200の法面202の傾斜角(角度α)に応じて、その刈面204L、204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)を調整可能に構成されている。
【0043】
また、詳細は後述するが、草刈り機100は、左右一対の左右位置調整機構90L及び90Rを有しており、畦の天面201の幅W1に応じて、刈面204L及び204Rから法面202までの距離H1を所定の距離に保つように構成されている(図6(A)参照)。
【0044】
さらに、詳細は後述するが、草刈り機100は、上下方向に調整可能な逃げ機構を有しており、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、作業する畦の形状(法面202又は天面201の形状)に応じて上下に移動可能に構成されている。
【0045】
また、詳細は後述するが、草刈り機100は、角度調整機構130L及び130R、並びに、左右位置調整機構90L及び90Rを用いて、刈面204L又は204Rを、下方を向いた状態(水平面203を向いた状態)から上方を向いた状態に回動させた後、中心線110に対して対向させることが可能に構成されている。これにより、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rが機体本体14に重畳し、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刈面204L、204Rが内向きに対面した格納状態とすることができる。
【0046】
法面刈取り部80は、法面刈取り部取付部12L及び12Rに回動可能に支持される左右一対の左右位置調整機構90L及び90R、左右位置調整機構90L及び90Rに支持される左右一対の角度調整機構130L及び130R、角度調整機構130L及び130Rに支持され、刃部82をそれぞれ備える左右一対の左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rを有する。なお、説明の便宜上、左側法面刈取り部80Lの刃部82を刃部82L、右側法面刈取り部80Rの刃部82を82Rとする。
【0047】
左右位置調整機構90Lは、走行方向と直行する方向(左右方向)に延在する回動軸を回動中心として、法面刈取り部取付部12Lに回動可能に連結される。角度調整機構130Lは、左右位置調整機構90Lと左側法面刈取り部80Lの間に連結される。よって、左側法面刈取り部80Lは、左右位置調整機構90Lを介し、法面刈取り部取付部12Lに対して回動可能であり、上下方向に回動する構成となっている。左側法面刈取り部80L、左右位置調整機構90Lと同様にして、左右位置調整機構90Rは法面刈取り部取付部12Rに回動可能に連結され、角度調整機構130Rは左右位置調整機構90Rと右側法面刈取り部80Rの間に連結される。よって、右側法面刈取り部80Rも左右位置調整機構90Rを介し、上下方向に回動する構成となっている。
【0048】
左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、それぞれ、ケーシング81L及び81R、刃部82L及び82R、駆動部83L及び83R、法面刈取り部支持部89L及び89R、並びに取っ手140L及び140Rを含む。刃部82L及び刃部82Rは、天面刈取り部30の刃部32L及び32Rと同様に、複数の草刈り刃を有し、複数の草刈り刃を有する刃部82L及び刃部82Rが回転することにより、畦に生えた草を刈る。なお、左側法面刈取り部80Lの構造は、右側法面刈取り部80Rの構造と同様であるため、ここでは右側法面刈取り部80Rに着目して説明する。
【0049】
法面刈取り部支持部89Rがケーシング81Rに取付けられる。ケーシング81Rは、法面刈取り部支持部89Rを介して、法面刈取り部連結部134Rに連結される。ケーシング81Rは、刃部82Rを覆い、天面刈取り部30のケーシング31と同様に、土、小石、草などの周囲への飛散を防ぐ。また、ケーシング81Rの外側の側面下端には、橇部190Rが設けられている。橇部190Rが法面に当接することで、法面(又は地面)と刃部82Rとの距離が所定距離H1に保持される。図2等に示すように、橇部190Rの前端部は、地面から離間するようにせりあがった形状に構成され、草刈り作業時に畦の凹凸や障害物に追従し易くなっている。ケーシング81Rの上面には、取っ手140Rが取付けられている。取っ手140Rは右側法面刈取り部80Rを角度調整する際の把持部となる。刃部82Rは、天面刈取り部30と同様、複数の草刈り刃を有している。刃部82Rは、駆動部83Rに接続されており、駆動部83Rからの動力により複数の草刈り刃を回転させて草を刈る。駆動部83Rは、オルタネータ70及びバッテリ40から供給される動力により駆動されるモータを有している。本実施形態では、ケーシング81Rはカバー部と呼ばれる場合があり、ケーシング81Rに覆われていない側の刃部82Rは、畦200に面している。
【0050】
草刈り機100では、制御部を用いて、駆動部83L及び83Rが独立に制御される。駆動部83L及び83Rは、オルタネータ70又はバッテリ40から供給される電力を刃部82L及び82Rに供給する。本実施形態では、刃部82L及び82Rの駆動時において、通常の場合(バッテリ電圧が所定値以上である場合)には、オルタネータ70は発電(給電)を停止している状態であり、バッテリ40からのみの電力が刃部82L及び82Rに供給される。一方、バッテリ40からの電力の供給が不足している場合(バッテリ電圧が所定値を下回る場合)には、オルタネータ70が発電して給電状態となり、バッテリ40からの電力供給に加え、オルタネータ70で生成された電力も刃部82L及び82Rに供給される。
【0051】
[法面刈取り部80の角度調整機構130]
草刈り機100は、角度調整機構130(130L及び130R)を有し、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rの刈面204L又は204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)をそれぞれ独立して調整することができる(図4参照)。なお、角度調整機構130Lの構造は、角度調整機構130Rの構造と同様であるため、ここでは、主に、図4図6(A)及び図12を用いて、角度調整機構130Rに着目して説明する。図4に示される構成において、図4を用いて説明された内容と同様又は類似する構成、及び、図1図3図5と同様又は類似する構成に関しては説明を省略することがある。
【0052】
図4、又は図6(A)に示すように、角度調整機構130Rは、例えば、ロックプレート131R、係脱操作部材184R、角度調整ピン133R、及び法面刈取り部連結部134Rを含む。
【0053】
図6(A)又は図12に示すように、ロックプレート131Rは、前後に互いに向かい合って配置される一対のロックプレート部材131Ra及び131Rbから成り、法面刈取り部連結部134Rに法面刈取り部取付ピン132Rを回動中心として回動可能に固定されている。ロックプレート部材131Ra及び131Rbの外縁には、角度調整ピン133Rに係合して刈面204Rの角度を位置決め固定する複数(本実施形態では4つ)の位置決め凹部131Rc及び131Rdが形成されている。複数の位置決め凹部131Rc及び131Rdは、円弧状に配設されている。右側法面刈取り部80Rは、法面刈取り部取付ピン132Rを回動中心として回動可能に構成されており、取っ手140Rをもって、右側法面刈取り部80Rを回動させ右側法面刈取り部80R(法面刈取り部支持部89R)に設けられた角度調整ピン133Rを位置決め凹部131Rc及び131Rdに係合させることで、右側法面刈取り部80Rを位置決め固定する。なお、一対のロックプレート部材131Ra及び131Rbには、法面刈取り部下限位置決めピン186Rが架け渡すように連結されている。法面刈取り部下限位置決めピン186Rは、後述の法面刈取り部取付部98Rbに当接して、ロックプレート部材131Ra及び131Rbの回動を制限する。通常、右側法面刈取り部80Rの角度調整は、法面刈取り部下限位置決めピン186Rが、法面刈取り部取付部98Rbに当接した状態で行われる。
【0054】
係脱操作部材184Rは、ロックプレート131R(位置決め凹部131Rc)に係合して、右側法面刈取り部80Rが法面に対して所定角度となるようにロックする角度調整ピン133Rを解除方向へ操作するための部材であり、軸188Rを介して法面刈取り部支持部89Rに回動可能に連結されている。平面視において、係脱操作部材184Rには、法面刈取り部支持部89Rよりも外側に突出するように形成された操作レバー部187Rが設けられ、中心側(図示左側)には、位置決め凹部131Rcに係合する角度調整ピン133Rが設けられている。図示省略したが、係脱操作部材184Rと法面刈取り部支持部89Rとの間には、ばねが配設されており、角度調整ピン133Rがロックプレート部材131Ra及び131Rbの位置決め凹部131Rcと係合する方向に係脱操作部材184Rは付勢されている。ばねの付勢に抗して、操作レバー部187Rを上方に操作すると、軸188Rを中心に係脱操作部材184Rが回動する。これにより、角度調整ピン133Rがピン移動凹部185Rへ移動し、ロックプレート部材131Ra及び131Rbに対するロック状態が解除される。
【0055】
法面刈取り部連結部134Rは、法面刈取り部取付部98Rに固定され、法面刈取り部取付部98Rと法面刈取り部支持部89Rとを接続して、右側法面刈取り部80R及び左右位置調整機構90Rを連結する。ロックプレート部材131Ra及び131Rb、法面刈取り部支持部89R、及び法面刈取り部取付部98Rには、法面刈取り部取付ピン132Rを挿通させるための挿通孔が形成されている。当該挿通孔に挿通された法面刈取り部取付ピン132Rを介して、法面刈取り部支持部89R、ロックプレート131R、及び法面刈取り部取付部98Rが連結され、法面刈取り部取付部98R及びロックプレート131Rに対し、法面刈取り部支持部89Rが回動可能に連結される。
【0056】
図4を参照して、角度調整機構130Rを用いた、右側法面刈取り部80Rの角度調整動作について説明する。まず、係脱操作部材184Rの操作レバー部187Rを操作して、位置決め凹部131Rcとの係合から角度調整ピン133Rを外す。続いて、取っ手140Rを持って、右側法面刈取り部80Rを操作して、移動させる。この時、法面刈取り部支持部89Rは角度調整ピン133Rと共に法面刈取り部取付ピン132Rを中心に、法面刈取り部取付部98R及びロックプレート131Rに対して回動する。初めに嵌っていた位置決め凹部131Rc及び131Rdとは異なる位置決め凹部131Rc及び131Rdに角度調整ピン133Rを嵌め込むことで、刈面204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)を変えることができる。
【0057】
草刈り機100の背面視において、右に位置する位置決め凹部131Rc及び131Rdと嵌合させるほど角度αは小さくなっていく。法面202の傾斜角(角度α)に応じて、角度調整ピン133Rに嵌める位置決め凹部131Rc及び131Rdを変えることで、刈面204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)を、法面202の傾斜角(角度α)に応じた角度に調整することができる。
【0058】
図4に示される草刈り機100の背面視において、一番左の位置決め凹部131Rc及び131Rdに角度調整ピン133Rを嵌め込むと、角度α2は90度、すなわち、刈面204Rが機体本体14(を含む面206)に対して垂直又は略垂直となり、一番右の位置決め凹部131Rc及び131Rdに角度調整ピン133Rを嵌め込むと、角度α2は0度、すなわち、刈面204Lが機体本体14(を含む面206)に平行又は略平行となるように構成されている。
【0059】
以上説明したように、草刈り機100では、ロックプレート131Rを用いて、右側法面刈取り部80Rの刈面204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)を調整することができる。ロックプレート131Rと同様に、ロックプレート131Lを用いて、左側法面刈取り部80Lの刈面204Lと機体本体14(を含む面206)との間の角度(角度α2)を調整することができる。したがって、草刈り機100は、法面202の傾斜に適した草刈り作業を行うことができる。
【0060】
また、草刈り機100は、刈面204L及び204Rの角度α2を左右対称に、かつ、0度に調整した状態(図1参照)で、水平面203と平行又は略平行な面の草刈り作業を行うことも可能である。さらに、図5に示されるように、草刈り機100は、角度α2を左右非対称に(異なる角度に)調整して草刈り作業を行うことも可能である。
【0061】
[法面刈取り部80の左右方向の位置の調整機構]
次に、左右位置調整機構90について説明する。図1乃至図6に示すように、草刈り機100は、左右位置調整機構90(90R及び90L)を有しており、畦の幅(左側法面刈取り部80CL及び右側法面刈取り部80CRが作用する法面の位置)に応じて、左側法面刈取り部80CL及び右側法面刈取り部80CRの位置を調整することができる。そして、橇部190L、190Rの作用により、刈面204L及び204Rから法面202までの距離を所定の距離H1に保つよう調整することができるようになっている。なお、左右位置調整機構90Lの構造は、左右位置調整機構90Rの構造と同様であるため、ここでは図6(A)~図6(C)を用いて、右方向の位置調整機構である左右位置調整機構90Rに着目して説明する。図6(A)~図6(C)に示される構成において、図1図5と同様又は類似する構成に関しては説明を省略することがある。
【0062】
図6(A)~図6(C)は、草刈り機100に含まれる法面刈取り部80の右側後方から見た斜視図であり、法面刈取り部80の周辺を拡大して示した図である。図6(A)に示される例では、例えば、天面201の幅は幅W1であり、刈面204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度は、畦200の傾斜角(角度α)に応じた角度α2である。また、刈面204Rから法面202まで距離(高さ)は、草を刈る高さ(草刈り高さ)に相当し、その高さは高さH1である。
【0063】
図6に示すように、右方向の左右位置調整機構90Rは、第2の平行リンク95R、及びばね94Rを含む。第2の平行リンク95Rは、連結部99R、リンクアーム91R(第1のリンクアーム)、リンクアーム92R(第2のリンクアーム)、及び法面刈取り部取付部98Rを有する。
【0064】
連結部99Rは、上下に互いに向かい合って配置される一対の連結部(上側の連結部99Ra及び下側の99Rb)、法面刈取り部取付部12Rに回動可能に支持され、連結部99Ra及び99Rbに接続される回動部材99Rc、連結部99Ra及び99Rbに形成された位置調整孔191Ra及び191Rbに挿通される左右位置制限ピン93Rを有する。連結部99Ra及び99Rbは、リンクアーム91R及び92Rの前側の一端を回動自在に支持している。連結部99Ra及び99Rbには、リンクアーム91R及び92Rを軸支した位置よりも後方に突出している突出部192Ra及び192Rbが形成されており、この突出部192Ra及び192Rbには、左右位置制限ピン93Rを挿通させるための位置調整孔191Ra及び191Rbが左右方向(畦の幅方向)に並んで複数(本実施形態では2つ)形成されている。背面視において、リンクアーム91Rは、位置調整孔191Ra及び191Rbの右側に位置し、リンクアーム92Rは、位置調整孔191Ra及び191Rbの左側に位置しているが、リンクアーム91R、リンクアーム92R、位置調整孔191Ra及び191Rbの位置関係は、ここで説明した位置関係に限定されない。左右位置制限ピン93Rは、連結部99Ra及び99Rbに形成された位置調整孔191Ra及び191Rbに固定されており、連結部99Ra及び99Rbに対して回動するリンクアーム91R及びリンクアーム92Rに当接することで、これらの動きを制限する。位置調整孔191Ra及び191Rbに対する左右位置制限ピン93Rの挿入位置を変えることで、リンクアーム91R及びリンクアーム92Rの回動幅、すなわち右側法面刈取り部80CRのオフセット範囲を変化させることができる。
【0065】
例えば、左右位置制限ピン93Rがリンクアーム92Rの外側に位置するように、左右位置制限ピン93Rを内側の位置調整孔191Ra及び191Rbに挿入すると、右側法面刈取り部80Rは、外側へのオフセット量が少なく、内側へのオフセット量が多く設定(設定1)される。例えば、法面刈取り部80を畦200に設定した状態より、畦200の幅が狭くなる場合には、設定1が有効である。また、左右位置制限ピン93Rがリンクアーム92Rの外側に位置するように、左右位置制限ピン93Rを外側の位置調整孔191Ra及び191Rbに挿入すると、右側法面刈取り部80Rは、外側へのオフセット量が多く、内側へのオフセット量が少なく設定(設定2)される。例えば、法面刈取り部80を畦200に設定した状態より、畦200の幅が広くなる場合には、設定2が有効である。さらに、左右位置制限ピン93Rがリンクアーム92Rの内側に位置するように、左右位置制限ピン93Rを外側の位置調整孔191Ra及び191Rbに挿入すると、右側法面刈取り部80Rは、最も外側へのオフセットされた状態で固定される(設定3)。例えば、右側法面刈取り部80Rを設定3の状態とし、左側法面刈取り部80Lも右側法面刈取り部80Rと同様に最も外側へのオフセットされた状態で固定される(設定3の)場合、草刈り機100が平面の草を刈る幅(刈り幅)を最大の幅(最大刈り幅)とすることができる。また、左右位置制限ピン93Rがリンクアーム92Rの内側に位置するように、左右位置制限ピン93Rを内側の位置調整孔191Ra及び191Rbに挿入すると、右側法面刈取り部80Rは、外側へオフセットされた状態で固定される(設定4)。設定4は、設定3よりオフセット量が少なく、例えば、草刈り機100を用いて、最大刈り幅より狭い刈り幅の平面の草刈り作業を行う場合には、設定4が有効である。
【0066】
法面刈取り部取付部98Rは、リンクアーム91R及び92Rの後ろ側の一端を回動自在に軸支する部材であり、上下に互いに向かい合って配置される一対の法面刈取り部取付部98Ra及び98Rbを有している。
【0067】
本実施形態では、一例として、左右位置制限ピン93Rはリンクアーム91R及び92Rの間に配設され、(単一の)左右位置制限ピン93Rがリンクアーム91R及び92Rの双方の動きを制限するように構成されているが、左右位置制限ピン93Rの配置は、これに限定されることなく適宜設定可能である。左右位置制限ピン93は、実情に応じ、リンクアーム91R及び/又は92Rの動きを制限できる位置に設ければよい。例えば、平面視において、リンクアーム91R及び92Rを挟むように幅方向に2本の左右位置制限ピンを設け、内側に位置する左右位置制限ピンで内側に位置するリンクアーム92Rの内側への移動量(移動範囲)を制限し、外側に位置する左右位置制限ピンで外側に位置するリンクアーム91Rの外側への移動量(移動範囲)を制限するように構成することも可能である。また、リンクアーム91R及び92Rの移動を制限する要素は、左右位置制限ピンに限定されるものではなく、リンクアーム91R及び92Rに向かって突出し、回動するリンクアーム91R及び92Rに所定位置で当接するストッパ部材を用いてもよい。本実施形態では、左右位置制限ピン93R(93L)、ストッパ部材などは、リンクアーム91R及び92Rの左右位置の移動量を制限することが可能であるため、例えば、制限手段と呼ばれる。
【0068】
左右位置調整機構90Rは、連結部99R(回動部材99Rc)を用いて法面刈取り部取付部12Rに連結され、法面刈取り部取付部98Rを用いて法面刈取り部連結部134Rに連結される。リンクアーム92Rは、リンクアーム91Rより内側(左側)に配置される。リンクアーム92Lは、リンクアーム91Lより内側(右側)に配置される。連結部99R及び法面刈取り部取付部98Rは互いに平行又は略平行に配置される。リンクアーム91R及び92Rは互いに平行又は略平行に配置される。
【0069】
ばね94Rは、連結部99Raの回動部材99Rcの下端に設けられたばね取付部99Rd、及びリンクアーム91Rの下端に設けられたばね取付部91Raの間に接続される。ばね94Rは、引張りばねであり、内側に引っ張り力が作用する。ばね94Rの作用により、第2の平行リンク95Rが変形すると、右側法面刈取り部80Rは中心線110に対して内側に付勢され、右側法面刈取り部80Rは法面202に押し付けられる。ばね94Rの作用に伴う付勢力は、ばね取付部91Raからばね取付部99Rdに向かって働く力であり、リンクアーム91Rに対して内側に働く力及びリンクアーム91Rに対して前方に働く力に分解される。リンクアーム91Rに対して内側に働く力が右側法面刈取り部80Rを法面202に押し付ける付勢力である。本実施形態では、ばね94R(94L)は第2の平行リンク95R(95L)を草刈り機100の内側に向けて付勢することが可能であり、例えば、付勢体と呼ばれる。なお、本実施形態では、付勢体の一例としてばね94R(94L)が使用されるが、付勢体は草刈り機100の内側に向けて付勢することが可能な部材であればよい。
【0070】
例えば、畦(法面の幅)が細く(法面202が内側に移動した状態)なった場合や走行する位置が右側に寄った場合には、図6(B)に示されるように、リンクアーム91Rはばね94Rによって内側に引っ張られ、第2の平行リンク95R(リンクアーム91R及び92R)が黒矢印の方向に回動して、右側法面刈取り部80Rが法面側に移動する。このとき、橇部190Rは、法面に当接した状態を維持しており、刈面204Rから法面202までの距離が所定の距離H1に維持される。なお、リンクアーム91Rの左方への移動量(移動範囲)は、リンクアーム91Rの一端と、リンクアーム92Rの一端との間に配置された左右位置制限ピン93Rによって制限される。例えば、法面202の幅が所定幅よりも細い場合や走行位置が右に寄りすぎた場合には、回動するリンクアーム91Rの左側端部(内側の端部)が左右位置制限ピン93Rに当接してその回動が制限され、右側法面刈取り部80Rの左方への移動量(移動範囲)が制限される。
【0071】
一方、畦(法面の幅)が広く(法面202が外側に移動した状態)なった場合、又は、走行する位置が左側に寄った場合には、図6(C)に示すように、リンクアーム91Rは橇部190Rを介して畦から(ばね94Rの内側への引っ張り力以上)の力を受ける。これにより、ばね94Rに内側へ引っ張る力以上の力が発生すると、ばね94Rは伸長して、外側に引っ張られ、第2の平行リンク95R(リンクアーム91R及び92R)は黒矢印の方向に変形する。右側法面刈取り部80Rは、畦からの力がばね94Rの引っ張り力と釣り合うまで、刈面204Rから法面202までの距離を所定の距離H1に維持したまま、畦の幅に対応して外側(図示右側)に移動する。なお、リンクアーム92Rの右方への移動量(移動範囲)は、左右位置制限ピン93Rによって制限される。すなわち、畦200の幅が所定の幅よりも広くなる場合、または、走行位置が左側に寄り過ぎた場合には、リンクアーム92Rの右側端部(内側の端部)が左右位置制限ピン93Rに当接し、第2の平行リンク95Rの変形が制限されると共に、右側法面刈取り部80Rの右方への移動量(移動範囲)が制限される。
【0072】
このように、草刈り機100を畦200に載せると、右側法面刈取り部80Rは、左右位置調整機構90R及び橇部190Rの作用によって、刈面204Rから法面202までの距離を所定の距離H1に保ちながら、法面202の幅に応じて、右側法面刈取り部80Rを左右方向にスライドさせ、右側法面刈取り部80Rを法面202に追従させることが可能である。
【0073】
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る草刈り機100は、草刈り機100を畦200に載せるだけで、刈面204R及び204Lから法面202までの距離を所定の距離H1に保った状態で、法面刈取り部80の左右方向の位置を畦の幅に応じて容易に調整可能である。
【0074】
[法面刈取り部80の逃げ機構]
草刈り機100は、畦200の法面202の形状(刃部82Lが作用する地面の形状)に応じて、法面刈取り部80を上下方向に移動する逃げ機構を有する。なお、左側法面刈取り部80Lの逃げ機構の構造は、右側法面刈取り部80Rの逃げ機構の構造と同様であるため、ここでは図7(A)及び図7(B)を用いて、右側法面刈取り部80Rの逃げ機構に着目して説明する。図7(A)及び図7(B)に示される構成において、図1図6(C)と同様又は類似する構成に関しては説明を省略することがある。
【0075】
図7(A)及び図7(B)に示されるように、右側法面刈取り部80Rは、上述の連結部99R(回動部材99Rc)により、機体本体14(法面刈取り部取付部12R)に対して、上下方向に回動可能に連結されている。また、連結部99Rを構成する上側の連結部99Raは、前端が下方に折り曲げられており、この折り曲げられた前端部には回動制限ピン97Rが固定されている。回動制限ピン97Rは、連結部99Raから法面刈取り部取付部12Rに向けて突出している。回動制限ピン97Rの法面刈取り部取付部12Rに向けて突出した部分は、連結部99Rが法面刈取り部取付部12Rに対して下方に回動するとき、法面刈取り部取付部12Rの下方に接続される下方取付部12Raに当接し、右側法面刈取り部80Rの下方向の回動を制限する機能を有する(図7(A)参照)。
【0076】
草刈り機100が草刈り作業を行う場合、法面刈取り部80が土塊、石などの、障害物に衝突すると、法面刈取り部80には法面202又は天面201から上方に向かう力が働く。右側法面刈取り部80Rは、法面202又は天面201から上方へ向かう力に応じて、回動部材99Rcを回動支点(回動軸、図7(B)の点線)として、時計回り(図7(B)の点線の周りの時計回りの黒矢印の方向)に回動する。このとき、回動制限ピン97Rは、下方取付部12Raから離隔する。
【0077】
草刈り機100が障害物から離れると、回動制限ピン97Rは、自重で、回動部材99Rcを回動支点(回動軸、図7(B)の点線)として、反時計回り(図7(B)の点線の周りの反時計回りの黒矢印の方向)に回動し、下方取付部12Raに当接する位置に戻る。すなわち、右側法面刈取り部80Rは、機体10(機体本体14)に対して上方向又は下方向に回動すると共に、回動制限ピン97Rによって、機体10に対して下方への回動を制限される。
【0078】
以上説明したように、草刈り機100では、法面刈取り部80に土塊、石などの障害物が接触しても、法面刈取り部80は、下方から上方に逃げることができ、法面刈取り部80の破損を防ぐことができる。また、本実施形態の法面刈取り部80は、畦の凹凸に追従して、草刈り作業をすることができる。
【0079】
[法面刈取り部80Cの折畳み方法]
次に、図1図2図11に示される図を用いて、法面刈取り部80Cの折畳み(格納)方法について説明する。なお、右側法面刈取り部80Rの折畳み方法は、左側法面刈取り部80Lと同様であるため、ここでは、主に、左側法面刈取り部80Lの折畳み方法に着目して説明する。図8図11は、草刈り機100が図1に示される法面刈取り部80Cの作業状態から図11に示される法面刈取り部80Cの格納状態に遷移する状態を説明するための図である。図1図2図11に示される構成において、図1図5と同様又は類似する構成に関しては説明を省略することがある。
【0080】
図1図2に示す状態は、下方を向いた状態の刈面204L又は204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度α2が、0度又は略0度の状態を示している。ここでは、図1図2の状態から、図8のように左側からの側面視において、法面刈取り部80Cを、機体本体14に対して反時計回りに180度又は略180度回動させ、刈面204L及び204Rが下方を向いた状態(水平面203を向いた状態)から上方を向いた状態(第1格納状態)に遷移させた後、角度調整機構130L及び130Rを用いて、図1のように刈面204L及び204Rと機体本体14(を含む面206)との間の角度α2を0度又は略0度の状態(刈面204Lと機体本体14(を含む面206)とが水平又は略水平な状態)から図10に示すような90度又は略90度の状態に遷移させ、刃部82L及び刃部82Rが互いに対向した状態(第2格納状態)に遷移させる場合についての格納方法を説明する。なお、格納状態における刃部82L及び刃部82Rは、内向きに対面した状態(「ハ」字状、または逆「ハ」字状)に対面した状態としてもよい。また、法面刈取り部80Cの格納方法は、ここで示される方法に限定されない。例えば、草刈り機100は、法面刈取り部80Cを、図4に示されるような角度αである作業状態から、法面刈取り部80Cを(略)180度回動させてから、刃部82L及び刃部82Rを対向した状態(図10及び図11に示される状態)に遷移させてもよい。なお、角度αは角度α2と同一又は略同一である。
【0081】
まず、刈面204L及び204Rが下方を向いた状態(水平面203を向いた状態、図1に示される状態)から、刈面204L及び204Rが上方を向いた状態(図8及び図9に示される状態)に遷移する例を説明する。
【0082】
上述のとおり、左側法面刈取り部80Lは、左右位置調整機構90Lの回動部材99Lcを介して、法面刈取り部取付部12Lに回動可能に連結されている。図2に示される左側面において、取っ手140Lを持って、左側法面刈取り部80Lを上方に移動させると、左側法面刈取り部80Lを、回動部材99Lcを介して上方に回動させることができる。
【0083】
左側法面刈取り部80Lをさらに回動させ続けると、左側法面刈取り部80Lが、下方を向いた状態から、上方を向いた状態(図8に示される状態)に遷移する。
【0084】
図8は第1格納状態にある法面刈取り部80Cを示した図であり、左側法面刈取り部80Lの刈面204Lは、水平面203と平行又は略平行で上に向けた状態である。本実施形態の草刈り機100では、左側法面刈取り部80Lが畦からの力を受けないとき、角度調整機構130Lのばね94Lの作用により、平面視における連結部99Rに対する第2の平行リンク95L(リンクアーム91L及び92L)の角度が所定の角度に保たれる。これにより、背面視における上述の刈取り部取付部98Laの左右方向の位置が(略)格納係合部材181Lの位置に対応した所定の位置となり、第1格納状態において、刈取り部取付部98Laが、機体本体14に設けられた格納係合部材181Lに係合すると共に、連結ボルト183Lも、格納係合部材181Lに形成された孔182Lに係合する。これにより、水平面内における左右位置調整機構90Lの第2の平行リンク95Lの回動が制限され、左側法面刈取り部80Lの位置が固定される。なお、図8の黒矢印は、左側法面刈取り部80Lの回動可能方向を示している。
【0085】
次に、図9図11を用いて、刈面204L及び204Rが上方を向いた状態(第1格納状態)から、互いに対向した状態(第2格納状態)に遷移する例を説明する。
【0086】
図9は、第1格納状態にある草刈り機100の背面図である。まず、第1格納状態の草刈り機100において、係脱操作部材184R(操作レバー部187R)を操作し、ロックプレート131L(図9における最も外側(左側)の位置決め凹部131Lc)から角度調整ピン133Lを外し、ロックを解除する。次に、取っ手140Lを持って、左側法面刈取り部80Lを回動させる。このとき、角度調整ピン133Lは、法面刈取り部支持部89Lと共に、法面刈取り部取付部98L及びロックプレート131Lに対して回動する。
【0087】
左側法面刈取り部80Lを回動させ、角度調整ピン133Lを、図9における最も中心側(右側)の位置決め凹部131Lc及び131Ldに嵌め込むと、刈面204Lの機体本体14(を含む面206)との間の角度α2は90度又は略90度となり、刈面204Lは水平面203に対して垂直又は略垂直になる(図11に示す第2格納状態になる)。左側法面刈取り部80Lと同様に、右側法面刈取り部80Rを操作すると、刈面204Rは水平面203に対して垂直又は略垂直となる。その結果、刈面204L又は204Rは対向した状態に遷移され、対向した状態で固定される。
【0088】
なお、図10又は図11に示されるように、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは機体本体14と重畳し、バッテリ40、及びオルタネータ70は、左側法面刈取り部80Lと右側法面刈取り部80Rとの間に挟まれ、配置される。また、左側法面刈取り部80L及び右側法面刈取り部80Rは、草刈り機100の格納状態の左側面視において、草刈り機100の前後方向の幅W3(天面刈取り部30の先端と左右位置調整機構90Cの後端(回動制限ピン97L及び97R)との幅)の内側に格納されている。さらに、草刈り機100の格納状態の背面視において、草刈り機100の走行部20の左右方向の幅W2(クローラ20Lの左側端部とクローラ20Rの右側端部との幅)の内側に格納されている。その結果、草刈り機100では、前後・左右方向において、法面刈取り部80Cをよりコンパクトに格納することができると共に、格納状態の時に法面刈取り部80Cを機体に重畳させない構成と比べ、重量バランスを改善することができる。
【0089】
さらに、草刈り機100では、機体10の前方に天面刈取り部30を備え、機体10の後方に右側法面刈取り部80Rと左側法面刈取り部80Lとを中心線110に対して左右対称に備えている。また、機体10の上方には、制御部、オルタネータ70、及びエンジン60が、中心線110上に配置される。このような構成により、草刈り機100では、右側法面刈取り部80R及び左側法面刈取り部80Lの何れか一方を格納状態にし、他方を作業状態として、走行又は草刈り作業を行なう場合であっても、草刈り機100の重量が草刈り機100の特定の位置に集中することが抑制される。すなわち、草刈り機100では、走行時又は草刈り作業時に機体10の重量バランスが崩れ難く、機体10の重量バランスを安定させて、走行すること、又は草刈り作業を行なうことができる。
【0090】
以上、本発明の草刈り機100について図面を参照しながら説明したが、本発明は前述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。さらに、前述した各実施形態に係る構成は、相互に矛盾がない限り適宜組み合わせが可能であり、各実施形態に共通する技術事項は、明示の記載がなくても各構成に含まれる。
【0091】
前述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0092】
10:機体、11L、11R:天面刈取り部取付部、12L、12R:法面刈取り部取付部、12Ra:下方取付部、14:機体本体、15:支持プレート、15L:後方左の端部、15R:後方右の端部、20:走行部、20L、20R:クローラ、21L、21R:クローラベルト、22L:駆動輪、23L:従動輪、24L:クローラフレーム、30:天面刈取り部、31:ケーシング、32、32L、32R:刃部、33L、33R:駆動部、40:バッテリ、50L、50R:リンク機構、51L、51R、52L、52R:リンクアーム、53L、53R:電動シリンダ、54L、54R:駆動部、60:エンジン、70:オルタネータ、80:法面刈取り部、80L:左側法面刈取り部、80R:右側法面刈取り部、81L、81R:ケーシング、82L、82R:刃部、83L、83R:駆動部、89L、89R:法面刈取り部支持部、90、90L、90R:左右位置調整機構、91L、91R:リンクアーム、91Ra:ばね取付部、92L、92R:リンクアーム、93L、93R:左右位置制限ピン、94L、94R:ばね、95R:第2の平行リンク、97L、97R:回動制限ピン、98L、98R、98Ra、98Rb:法面刈取り部取付部、99Lc:回動部材、99L、99La、99Lb、99R、99Ra、99Rb:連結部、99Rc:回動部材、99Rd:ばね取付部、100:草刈り機、110:中心線、120:刈取り部、130、130L、130R:角度調整機構、131Lc、131Ld:位置決め凹部、131L、131R:ロックプレート、131Ra、131Rb:ロックプレート部材、131Rc、131Rd:位置決め凹部、132L、132R:法面刈取り部取付ピン、133、133L、133R:角度調整ピン、134R:法面刈取り部連結部、140L、140R:取っ手、181L、181R:格納係合部材、182L、182R:孔、183L、183R:連結ボルト、184L、184R:係脱操作部材、185L、185R:ピン移動凹部、186L、186R:法面刈取り部下限位置決めピン、187R:操作レバー部、188R:軸、190L、190R:橇部、191La、191Lb、191Ra、191Rb:位置調整孔、192La、192Lb、192Ra、192Rb:突出部、200:畦、201:天面、202:法面、203:水平面、204L、204R:刈面
図1
図2
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図12