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特開2023-151537配線器具における表示方法及び配線器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151537
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】配線器具における表示方法及び配線器具
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/13 20200101AFI20231005BHJP
   H01H 9/16 20060101ALI20231005BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20231005BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20231005BHJP
【FI】
H05B47/13
H01H9/16 A
H05B45/10
H05B45/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061203
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】侯 柏丞
(72)【発明者】
【氏名】居相 かほる
【テーマコード(参考)】
3K273
5G052
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA29
3K273SA02
3K273SA40
3K273SA46
3K273SA58
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA18
3K273TA28
3K273TA41
3K273UA20
3K273UA22
3K273VA06
3K273VA08
5G052AA24
5G052BB10
5G052HC08
5G052JA03
5G052JA09
5G052JB05
(57)【要約】
【課題】対象物までの距離に基づいて光を照射できる配線器具における表示方法及び配線器具を提供する。
【解決手段】配線器具1における表示方法である。配線器具1は、第1光源2と、表示パネル3と、測距部4と、を備える。表示パネル3は、第1光源2の前方に配置されて第1光源2から照射された光を透過させる。測距部4は、対象物8までの距離41を計測する。測距部4が計測した距離41に基づいて、第1光源2から照射する光の強度を変化させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源の前方に配置されて前記光源から照射された光を透過させる表示パネルと、対象物までの距離を計測する測距部と、を備えた配線器具における表示方法であって、
前記測距部が計測した前記距離に基づいて、前記光源から照射する光の強度を変化させる
配線器具における表示方法。
【請求項2】
前記距離が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超えるとき、前記距離が小さくなるに従って前記強度が大きくなり、
前記距離が、前記第2閾値以下のとき、前記距離が小さくなるに従って前記強度が小さくなる
請求項1に記載の配線器具における表示方法。
【請求項3】
前記距離が、第1閾値以下でかつ前記第1閾値より小さい第2閾値を超えるとき、前記距離が小さくなるに従って前記強度が大きくなり、
前記距離が、前記第2閾値以下でかつ前記第2閾値より小さい第3閾値を超えるとき、前記距離が小さくなるに従って前記強度が小さくなり、
前記距離が、前記第3閾値以下のとき、前記強度が0となる
請求項1に記載の配線器具における表示方法。
【請求項4】
前記距離が、第1閾値以下でかつ前記第1閾値より小さい第2閾値を超える第1範囲にあるとき、前記距離が小さくなるに従って前記強度が大きくなり、
前記距離が、前記第2閾値以下でかつ前記第2閾値より小さい第3閾値を超える第2範囲にあるとき、前記距離が小さくなるに従って前記強度が大きくなり、
前記第2範囲における前記距離の変化量に対する前記強度の変化量の割合である変化率は、前記第1範囲における前記変化率よりも大きい
請求項1に記載の配線器具における表示方法。
【請求項5】
前記光源は、
赤色光を発光する光源と、
緑色光を発光する光源と、
紫色光を発光する光源と、
青色光を発光する光源と、をそれぞれ有するものであり、
前記距離が、前記第3閾値以下となったとき、
前記赤色光を発光する光源及び前記紫色光を発光する光源から照射する光の強度を0とし、その後、
前記緑色光を発光する光源及び前記青色光を発光する光源から照射する光の強度を0とする
請求項4に記載の配線器具における表示方法。
【請求項6】
前記配線器具が警告音発生部を更に備えるものであり、
前記距離が、警告音用の閾値以下のとき、前記警告音発生部が警告音を発生させる
請求項1~5のいずれか一項に記載の配線器具における表示方法。
【請求項7】
配線器具であって、
対象物までの距離を計測する測距部と、
前記測距部が計測した前記距離に基づいて光を照射する光源と、
前記光源の前方に配置されて前記光源から照射された光を透過させる表示パネルと、
前記光源を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記測距部が計測した前記距離に基づいて、前記光源から照射する光の強度を変化させる
配線器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線器具における表示方法及び配線器具に関する。より詳細には、本開示は、光源と、表示パネルと、を備えた配線器具における表示方法及び配線器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、非接触式小型電気スイッチが開示されている。この非接触式小型電気スイッチは、壁に取り付けることができる電箱で使用されるスイッチであって、そのスイッチに電気が流れるようにしている電気回路を備えている。
【0003】
非接触式小型電気スイッチは、スイッチ前面に物体のあることを検出し出力信号を発生させる物体検出手段と、中央処理ユニットと、を備えている。中央処理ユニットは、物体検出手段からの出力信号を受信する手段と、電気回路に供給される電力をコントロールするための制御信号を発生するための出力信号に応じて出力される電力を演算する信号処理手段とを有して、物体検出手段に接続されている。
【0004】
また、バックライト用LEDまたは低電力電球を、背後から前面プレートを逆光照明するためスイッチに設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2003-530671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された非接触式小型電気スイッチにあっては、物体検出手段により、物体の存否を検出するだけであるため、物体との距離に基づいてLEDまたは低電力電球から光を照射させることができないものであった。
【0007】
本開示の目的は、対象物までの距離に基づいて光を照射できる配線器具における表示方法及び配線器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様は、配線器具における表示方法である。前記配線器具は、光源と、表示パネルと、測距部と、を備える。前記表示パネルは、前記光源の前方に配置されて前記光源から照射された光を透過させる。前記測距部は、対象物までの距離を計測する。前記測距部が計測した前記距離に基づいて、前記光源から照射する光の強度を変化させる。
【0009】
本開示の他の態様は、配線器具である。前記配線器具は、測距部と、光源と、表示パネルと、制御部と、を備える。前記測距部は、対象物までの距離を計測する。前記光源は、前記測距部が計測した前記距離に基づいて光を照射する。前記表示パネルは、前記光源の前方に配置されて前記光源から照射された光を透過させる。前記制御部は、前記光源を制御する。前記制御部は、前記測距部が計測した前記距離に基づいて、前記光源から照射する光の強度を変化させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の配線器具における表示方法及び配線器具にあっては、対象物までの距離に基づいて光を照射できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の第1実施形態に係る配線器具を造営材に取り付けた状態の断面図である。
図2図2は、同上の配線器具の第1光源を説明する正面図である。
図3図3は、同上の配線器具の表示パネルの正面図である。
図4図4は、同上の配線器具のブロック図である。
図5図5A図5Cは、同上の配線器具の表示パネルにおける表示を説明する正面図である。
図6図6は、同上の実施形態における配線器具の動作を説明するフロー図である。
図7図7は、本開示の第2実施形態における配線器具の動作を説明するフロー図である。
図8図8は、本開示の第3実施形態における配線器具の動作を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(1)概要
本開示に係る配線器具における表示方法及び配線器具について説明する。以下に説明する実施形態は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎないものであり、以下の実施形態において、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0013】
図1に示すように、配線器具1は、測距部4と、第1光源2と、表示パネル3と、制御部5と、を備える。測距部4は、対象物8までの距離41を計測する。第1光源2は、測距部4が計測した距離41に基づいて光を照射する。表示パネル3は、第1光源2の前方に配置されて第1光源2から照射された光を透過させる。制御部5は、第1光源2を制御する。制御部5は、測距部4が計測した距離41に基づいて、第1光源2から照射する光の強度を変化させる。
【0014】
利用者は、表示パネル3の前方に対象物8としての手をかざすと、測距部4が手までの距離41を計測する。手までの距離41が照明ON条件を満たすと、照明をONとする。また、照明をONとするにあたり、表示パネル3に対して、手(対象物8)までの距離41に基づいて第1光源2から光を照射し、様々な表示を行うことができる。
【0015】
(2)第1実施形態
以下、第1実施形態に係る配線器具1について、図1図5に基づいて説明する。なお、図2では、複数のLED21~25を識別するために、各LED21~25にドットハッチングを付している。すなわち、図2のドットハッチングは、断面を示すものではない。
【0016】
(2.1)ケース
図1に示すように、配線器具1は、第1光源2及び測距部4を収容するケース10を有する。ケース10は、造営材9に取り付けられる。具体的には、ケース10は、仕切り壁からなる造営材9に形成された開口に挿入されて、ビス止め又は嵌め込み等の適宜の方法により造営材9に取り付けられる。造営材9は、仕切り壁であり、室内側空間に面する前面91と、壁裏空間に面する背面92と、を有する。室内側空間の方(造営材9の中心を基準としたときの前面91の方)を前方とし、壁裏空間の方(造営材9の中心を基準としたときの背面92の方)を後方とする。
【0017】
ケース10は、造営材9の背面92よりも後方に位置して壁裏空間に配置される底壁11と、底壁11の周端部から前方に延びる側壁12と、を有し、前方に向けて開口している。底壁11は、正面視(すなわち前方から後方に見て)正方形状に形成されている。側壁12は、一部に後述する導光部材61を含んでいる。側壁12の前端部は、導光部材61により形成されており、前面91よりも前方に位置している。ケース10は、前方より造営材9の開口に挿入可能である。
【0018】
側壁12の前端部の前側には、ベゼル13が取り付けられる。ベゼル13は、正面視正方形状の枠部材である。ベゼル13の後部の内部に、側壁12の前端部が嵌め込まれる。これにより、ベゼル13が側壁12に取り付けられる。また、ベゼル13の前部には、表示パネル3が取り付けられる。
【0019】
ケース10の後方には、背面ケース14が配置される。背面ケース14は、造営材9の背面92に取り付けられ、ケース10の背面92より後方に突出する部分を後方より覆う。背面ケース14は、底壁11と対向する底壁と、側壁12の背面92より後方に突出する部分と対向する側壁と、を有し、前方に向けて開口している。背面ケース14は、ビス止め等の適宜の方法により造営材9に取り付けられる。
【0020】
(2.2)第1光源
第1光源2は、前方に向けて光を照射する。なお、第1光源2から発せられる光が進行する向きを表すベクトルは、少なくとも前方を向く成分を有していればよい。第1光源2は、ケース10の底壁11の前面の中央部に配置される。第1光源2は、配線基板200に実装される。第1光源2を実装した配線基板200が底壁11にビス止め等により取り付けられることで、第1光源2が底壁11に配置される。図2に示すように、第1実施形態では、第1光源2は、複数のLED(Light Emitting Diode)21~25を備える。複数のLED21~LED25は、配線基板200に実装される。LED21は、底壁11の正面視における中央部に配置される。LED22~LED25は、正面視においてLED21の周囲を囲むように配置される。
【0021】
LED21は、白色光と青色光とを発光可能なLEDにより構成される。LED22は、赤色光を発光可能なLEDにより構成される。LED23は、緑色光を発光可能なLEDにより構成される。LED24は、紫色光を発光可能なLEDにより構成される。LED25は、青色光を発光可能なLEDにより構成される。
【0022】
図1に示すように、第1光源2の前方には、拡散レンズ20が配置される。拡散レンズ20は、第1光源2から前方の狭い範囲に向けて発せられる光を、拡散させる。これにより、第1光源2から前方に発せられた光は、拡散レンズ20が無い場合には後述する表示パネル3の狭い範囲に照射されるところ、拡散レンズ20により拡散されて、表示パネル3の広い範囲に照射される。
【0023】
(2.3)表示パネル
表示パネル3は、第1光源2の前方に配置される。表示パネル3には、第1光源2より前方に向けて発せられた光が照射される。表示パネル3は、第1パネル34~第3パネル36により構成される。第1パネル34~第3パネル36は、表示パネル3の厚み方向に重ね合わせられ、積層化(一体化)されている。第1パネル34~第3パネル36は、前方より第1パネル34、第2パネル35、第3パネル36の順に位置する。図3に示すように、第1パネル34~第3パネル36は、それぞれ正面視正方形状をしている。第1パネル34の正面視における形状が、表示パネル3の正面視における形状を決める。
【0024】
図1に示すように、第2パネル35及び第3パネル36は、ベゼル13の前部内に嵌め込まれる。これにより、表示パネル3は、ベゼル13に取り付けられ、ベゼル13を介してケース10に取り付けられる。
【0025】
表示パネル3がベゼル13に取り付けられた状態で、第1パネル34はベゼル13に嵌め込まれない。正面視において、第1パネル34の大きさは第2パネル35及び第3パネル36の大きさよりも大きい。第1パネル34の周縁部は第2パネル35及び第3パネル36の周縁部よりも外側にはみ出しており、はみ出した第1パネル34の周縁部がベゼル13の前側に位置している。
【0026】
第1パネル34~第3パネル36は、透光性を有する部材により形成される。透光性を有する部材としては、アクリル樹脂をはじめとする各種の樹脂、ガラス等が用いられるが、部材の材質は特に限定されない。
【0027】
第1パネル34は、透光性が高くかつ表面が平坦となるように形成されている。第1パネル34に照射された光は、特に拡散(散乱)されない。なお、後述するが、第1パネル34の背面の一部には、遮光性を有するグラデーション印刷部341が形成される(図3参照)。
【0028】
第2パネル35は、透光性が高くかつ表面において光が拡散されやすくなるように形成されている。第2パネル35の表面において光が拡散されやすくするには、第2パネル35の表面にいわゆるシボ加工を施したり、第2パネル35の表面に拡散シートを貼付したりする方法が採用されるが、他の方法であってもよく特に限定されない。
【0029】
第3パネル36は、乳白色となるように形成されている。第3パネル36を透過する光は、拡散されており、この結果、光が照射された第3パネル36は乳白色に見える。第3パネル36には、例えば白色の顔料が混入されている。
【0030】
図3に示すように、表示パネル3は、透過部31と、遮光部32と、を有する。透過部31は、第1光源2から照射された光を前方に透過させる。遮光部32は、第1光源2から照射された光が前方に透過するのを遮る。
【0031】
遮光部32は、グラデーション印刷部341の一部により形成される。グラデーション印刷部341は、第1パネル34の背面の周端縁から内側に向けて形成されている。グラデーション印刷部341は、正面視において正方形の枠状に形成されている。グラデーション印刷部341のうち、第1パネル34の周端縁を含む部分で、かつ、正面視においてベゼル13と重なる部分が、遮光部32となる。遮光部32は、表示パネル3の前方から、表示パネル3の背面側に位置するベゼル13が見えるのを抑える。
【0032】
表示パネル3の正面視において遮光部32の内側の部分が、透過部31となる。透過部31は、グラデーション印刷部341のうち遮光部32となっておらず一部の光を透過させる部分と、グラデーション印刷部341が形成されていない部分と、を含む。正面視において、透過部31は表示パネル3の中央部に形成され、遮光部32は表示パネル3の周縁部に形成される。
【0033】
正面視における透過部31の面積の配線器具1全体の面積に対する比率(以下、面積比率という)は、所定の値を有する。第1実施形態では、正面視において見える配線器具1は、表示パネル3の第1パネル34が全てであるため、正面視における配線器具1全体の面積は、正面視における第1パネル34全体の面積となる。すなわち、面積比率は、正面視における第1パネル34全体の面積に対する、透過部31の面積の比率であり、第1実施形態では90%である。
【0034】
図1に示すように、表示パネル3は、第1光源2から照射された光を拡散させる拡散部33を有する。拡散部33は、上述した第2パネル35及び第3パネル36により構成される。拡散部33は、第1光源2から照射された光を拡散させて、透過部31より前方に拡散させた光を透過させる。
【0035】
(2.4)測距部
測距部4は、対象物8までの距離41を計測する。測距部4は、いわゆる赤外線距離センサを備えたものである。赤外線距離センサは、赤外線の発光部と受光部とを有し、発光部から発光して対象物で反射した赤外線を受光部で受光し、対象物までの距離を計測する。測距部4は、ケース10の底壁11の前面の正面視において中央部から離れた部分に配置されている。
【0036】
測距部4は、表示パネル3を介して対象物8に赤外線を発光し、対象物8で反射した赤外線を表示パネル3を介して受光することにより、測距部4から対象物8までの距離41を計測する。測距部4で計測された距離41から、測距部4から表示パネル3の前面までの距離を減算することで、表示パネル3の前面から対象物8までの距離42が求められる。
【0037】
(2.5)制御部
図4に示すように、配線器具1は、制御部5を備えている。制御部5は、例えばマイクロコンピュータを有し、ROM(Read Only Memory)等に記憶されたプログラムを実行することで、各要素を制御する。このような制御部5として、様々な公知のものが適宜利用可能であり、特に限定されないと共に詳細な説明は省略する。
【0038】
制御部5は、測距部4が計測した距離41の情報を受け、測距部4が計測した距離41に基づいて第1光源2を制御する。具体的には、制御部5は、測距部4が計測した距離41に基づいて、図5A図5Cに示すように、複数のLED21~LED25のうち光を照射させる光源の選択と、光の色及び光の強度(光量)を制御する。図5Aに、LED21が白色光を照射し、残りのLED22~LED25が光を照射しないときの表示パネル3を示す。なお、図中の符号37は、表示パネル3において第1光源2からの光が照射されて光って見える部分(点灯部とする)である。図5Bに、LED21が青色光を照射し、残りのLED22~LED25は光を照射しないときの表示パネル3を示す。なお、図5Bに示す場合においてLED21が照射する青色光の光量は、図5Aに示す場合においてLED21が照射する白色光の光量よりも大きいため、図5Bに示す点灯部37は、図5Aに示す点灯部37よりも大きい。図5Cに、全てのLED21~LED25が光を照射したときの表示パネル3を示す。
【0039】
また、制御部5は、第2光源6及び警告音発生部7を制御する。
【0040】
(2.6)第2光源
図1に示すように、配線器具1は、第1光源2とは別に、第2光源6を備えている。第2光源6は、配線器具1が取り付けられる造営材9を照射するものである。第2光源6は、配線基板60に実装される。第2光源6は、1又は複数のLEDを有する。第2光源6は、制御部5により制御される。第2光源6を実装した配線基板60が、背面ケース14にビス止め等により取り付けられて、第2光源6が背面ケース14の側壁12の導光部材61と対向する部分に配置される。
【0041】
導光部材61は、第2光源6から照射された光を配線器具1の外部に向けて出光させる。導光部材61は、側壁12の一部として側壁12に形成されている。導光部材61は、側壁12の外面を構成する部分の後部が入光部となり、側壁12の外面を構成する部分の前部が出光部となる。導光部材61の入光部は第2光源6に対向しており、導光部材61の出光部は、造営材9の前面91に隣接している。第2光源6から照射された光は、導光部材61の入光部より入光し、内部における進行及び表面における反射を繰り返して、出光部より出光する。出光部より出光した光は、造営材9の前面91を照射する。
【0042】
(2.7)警告音発生部
配線器具1は、警告音発生部7を備えている(図4参照)。警告音発生部7は、制御部5により制御される。
【0043】
制御部5は、例えば、測距部4に計測された距離41が警告音用の閾値以下のとき、警告音発生部7から警告音が発せられるように警告音発生部7を制御する。
【0044】
(2.8)配線器具における表示方法
配線器具1の動作について説明する。利用者は、表示パネル3の前方に対象物8としての手をかざすと、測距部4が手までの距離41を計測する。手(対象物8)までの距離41が照明ON条件を満たすと、部屋の照明をONとする。照明ON条件は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が5cm以下となるような距離41である。配線器具1は、部屋の照明のONとOFFとを切り替える非接触式のスイッチとなる。
【0045】
制御部5は、測距部4が計測した距離41に基づいて、第1光源2から照射する光の強度が変化するように第1光源2を制御して、表示パネル3に点灯部37による表示を行わせる。第1実施形態における表示方法について図6に基づいて説明する。
【0046】
配線器具1の動作が開始する。配線器具1の動作が開始すると、制御部5による制御及び測距部4による距離41の計測が開始する。
【0047】
ステップS1において、制御部5は、測距部4により計測された対象物8までの距離41を取得する。
【0048】
次に、ステップS2において、制御部5は、取得した距離41が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超えるか否かを判定する。第1閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が15cmとなるような距離41である。また、第2閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が10cmとなるような距離41である。
【0049】
ステップS2において、Yesの場合には、ステップS3に進んで、距離41に応じた強度で第1光源2から光を照射する。距離41が第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超える範囲においては、第1光源2の強度は、距離41が小さくなるに従って大きな値となるように設定されている。例えば、距離41が第1閾値の場合には、表示パネル3における表示は図5Aの点灯部37に示す表示となり、距離41が第2閾値に近い場合には、表示パネル3における表示は図5Bの点灯部37に示す表示となる。ステップS3における照射を行った後、ステップS1に戻る。
【0050】
ステップS2において、Noの場合には、ステップS4に進む。ステップS4において、制御部5は、取得した距離41が、第2閾値以下か否かを判定する。ステップS4において、Yesの場合には、ステップS5に進んで、距離41に応じた強度で第1光源2から光を照射する。距離41が第2閾値以下の範囲においては、第1光源2の強度は、距離41が小さくなるに従って強度が小さくなるように設定されている。ステップS5における照射を行った後、ステップS1に戻る。
【0051】
ステップS4において、Noの場合には、ステップS1に戻る。
【0052】
また、制御部5は、測距部4が計測した距離41が警告条件を満たすか否かを判定する。警告条件は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が8cm以下となるような距離41であり、距離42が8cmであるときの距離41が警告音用の閾値となる。距離41は、警告音用の閾値以下のとき、警告条件を満たす。
【0053】
警告条件を満たす場合、制御部5は、警告音発生部7から警告音を発生させるように警告音発生部7を制御する。これにより、手(対象物8)が表示パネル3の前面に接触するのを抑制することができる。
【0054】
(2.9)効果
手(対象物8)までの距離41に基づいて表示パネル3に対して第1光源2から光を照射することにより、表示パネル3に様々な表示(図5A図5C参照)を行わせることができる。
【0055】
特に、手を表示パネル3に近づけ始めた段階(距離41が第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超える範囲にある段階)では、距離41が小さくなるに従って第1光源2から照射される光量が大きくなるため、手が表示パネル3に近づいていることを利用者に強調することができる。また、手が十分に表示パネル3に近づいた段階(距離41が第2閾値以下となる段階)では、利用者は手が表示パネル3に近づいていることを十分に認識しているため、第1光源2から照射される光量を抑制することができる。
【0056】
また、表示パネル3の裏面(第1パネル34の裏面)に例えばアイコンを印刷等により形成することで、表示パネル3に第1光源2からの光が照射された際に、アイコンの模様が透けて見え、表示のバリエーションが増加する。
【0057】
また、配線器具1を前方より見た時の配線器具1全体に占める透過部31の面積比率が90%であるため、表示パネル3の表示が見えやすい。
【0058】
また、表示パネル3が遮光部32を有しているため、遮光部32の後方に位置するベゼル13が見えず、見栄えがよくなる。
【0059】
また、表示パネル3が拡散部33を有しているため、表示パネル3の後方の物が表示パネル3の前方より直接見えず、見栄えがよくなる。また、表示パネル3に第1光源2からの光が照射された際に、表示パネル3に形成される表示をソフトに表現することができる。
【0060】
また、第2光源6により、配線器具1が設けられる造営材9の配線器具1の周囲の前面91を照射することができる。
【0061】
また、導光部材61により、第2光源6から照射される光を効率よく集光することができる。また、導光部材61により、第2光源6の配置の自由度が増し、設計がしやすくなる。
【0062】
(3)第2実施形態
以下、第2実施形態に係る配線器具1について説明する。なお、第2実施形態に係る配線器具1は、第1実施形態に係る配線器具1と大部分において同じであるため、重複する説明については省略する。
【0063】
第2実施形態においては、制御部5による制御が異なるものであり、図7のフロー図に基づいて説明する。
【0064】
配線器具1の動作が開始する。配線器具1の動作が開始すると、制御部5による制御及び測距部4による距離41の計測が開始する。
【0065】
ステップS11において、制御部5は、測距部4により計測された対象物8までの距離41を取得する。
【0066】
次に、ステップS12において、制御部5は、取得した距離41が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超えるか否かを判定する。第1閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が15cmとなるような距離41である。また、第2閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が10cmとなるような距離41である。
【0067】
ステップS12において、Yesの場合には、ステップS13に進んで、距離41に応じた強度で第1光源2から光を照射する。距離41が第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超える範囲においては、第1光源2の強度は、距離41が小さくなるに従って大きな値となるように設定されている。例えば、距離41が第1閾値の場合には、表示パネル3における表示は図5Aの点灯部37に示す表示となり、距離41が第2閾値に近い場合には、表示パネル3における表示は図5Bの点灯部37に示す表示となる。ステップS13における照射を行った後、ステップS11に戻る。
【0068】
ステップS12において、Noの場合には、ステップS14に進む。ステップS14において、制御部5は、取得した距離41が、第2閾値以下でかつ第2閾値より小さい第3閾値を超えるか否かを判定する。ステップS14において、Yesの場合には、ステップS15に進んで、距離41に応じた強度で第1光源2から光を照射する。距離41が第2閾値以下の範囲においては、第1光源2の強度は、距離41が小さくなるに従って強度が小さくなるように設定されている。ステップS15における照射を行った後、ステップS11に戻る。
【0069】
ステップS14において、Noの場合には、ステップS16に戻る。ステップS16において、制御部5は、取得した距離41が、第3閾値以下か否かを判定する。第3閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が8cmとなるような距離41である。ステップS16において、Yesの場合には、ステップS17に進んで、第1光源2による照射を停止(消灯)する。ステップS17において消灯を行った後、ステップS11に戻る。
【0070】
ステップS16において、Noの場合には、ステップS11に戻る。
【0071】
第2実施形態においては、基本的に第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、第2実施形態においては、手が十分に表示パネル3に近づいて距離41が第3閾値以下となった場合、第1光源2からの照射を停止して、より一層、第1光源2からの無駄な光の照射が抑制される。
【0072】
(4)第3実施形態
以下、第3実施形態に係る配線器具1について説明する。なお、第3実施形態に係る配線器具1は、第2実施形態に係る配線器具1と大部分において同じであるため、重複する説明については省略する。
【0073】
第3実施形態においては、制御部5による制御が異なるものであり、図8のフロー図に基づいて説明する。
【0074】
配線器具1の動作が開始する。配線器具1の動作が開始すると、制御部5による制御及び測距部4による距離41の計測が開始する。
【0075】
ステップS21において、制御部5は、測距部4により計測された対象物8までの距離41を取得する。
【0076】
次に、ステップS22において、制御部5は、取得した距離41が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超える第1範囲にあるか否かを判定する。第1閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が15cmとなるような距離41である。また、第2閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が10cmとなるような距離41である。
【0077】
ステップS22において、Yesの場合には、ステップS23に進んで、距離41に応じた強度で第1光源2から光を照射する。距離41が第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超える範囲においては、第1光源2の強度は、距離41が小さくなるに従って大きな値となるように設定されている。例えば、距離41が第1閾値の場合には、表示パネル3における表示は図5Aの点灯部37に示す表示となり、距離41が第2閾値に近い場合には、表示パネル3における表示は図5Bの点灯部37に示す表示となる。ステップS23における照射を行った後、ステップS21に戻る。
【0078】
ステップS22において、Noの場合には、ステップS24に進む。ステップS24において、制御部5は、取得した距離41が、第2閾値以下でかつ第2閾値より小さい第3閾値を超える第2範囲にあるか否かを判定する。ステップS24において、Yesの場合には、ステップS25に進んで、距離41に応じた強度で第1光源2から光を照射する。距離41が第2閾値以下の範囲においては、第1光源2の強度は、距離41が小さくなるに従って強度が大きくなるように設定されている。ここで、第2範囲における距離41の変化量に対する強度の変化量の割合である変化率は、第1範囲における変化率よりも大きい。すなわち、距離41が第1範囲から第2範囲に移ると、光量の増加が急激に増し、利用者に手が表示パネル3に近づいたことを顕著に強調することができる。
【0079】
ステップS25における照射を行った後、ステップS21に戻る。
【0080】
ステップS24において、Noの場合には、ステップS26に進む。ステップS26において、制御部5は、取得した距離41が、第3閾値以下か否かを判定する。第3閾値は、例えば、表示パネル3の前面から手までの距離42が8cmとなるような距離41である。ステップS26において、Yesの場合には、ステップS27に進んで、第1光源2による照射を停止(消灯)する。
【0081】
ステップS27においては、まず、残像が残りやすい赤色光を発光するLED22及び紫色光を発光するLED24から照射する光の強度を0とする。その後、残像が残りにくい緑色光を発光するLED23及び青色光を発光するLED25から照射する光の強度を0とする。
【0082】
ステップS27において消灯を行った後、ステップS21に戻る。
【0083】
また、ステップS26において、Noの場合には、ステップS21に戻る。
【0084】
第3実施形態においては、手までの距離41が第1範囲から第2範囲に移ると、光量の増加が急激に増し、利用者に手が表示パネル3に近づいたことを顕著に強調することができる。また、ステップS27においては、残像が残りやすい赤色光を発光するLED22及び紫色光を発光するLED24から照射する光の強度を0とし、その後、残像が残りにくい緑色光を発光するLED23及び青色光を発光するLED25から照射する光の強度を0とする。このため、利用者から見て、LED21~LED25が同時に消えたように見える。
【0085】
(5)変形例
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0086】
配線器具1が取り付けられる造営材9は、例えば建物の天井であってもよく、建物の仕切り壁に限定されない。配線器具1は、部屋の照明のONとOFFとを切り替えるスイッチとして利用される。配線器具1は、照明のスイッチとして利用されるものに限定されない。
【0087】
ケース10は、任意の構成であり、配線器具1に設けられなくてもよい。この場合、造営材9に取り付けられ、第1光源2、表示パネル3及び測距部4を保持するフレーム状の部材が設けられてもよい。ケース10の底壁11の正面視における形状は、正方形状ではなく、長方形状、多角形状、円形状等であってもよく、特に限定されない。
【0088】
ベゼル13の正面視における形状は、正方形状ではなく、長方形状、多角形状、円形状等であってもよく、特に限定されない。ベゼル13は、側壁12にビス止め等により取り付けられてもよく、ベゼル13の側壁12への取り付け方法は限定されない。ベゼル13は、任意の構成であり、配線器具1に設けられなくてもよい。
【0089】
背面ケース14は、任意の構成であり、配線器具1に設けられなくてもよい。
【0090】
第1光源2は、LEDにより構成されるものでなくてもよく、特に限定されない。第1光源2は、ケース10の底壁11の前面の中央部に配置されなくてもよく、底壁11の前面の中央部から離れた部分に配置されてもよい。また、第1光源2は、側壁12に取り付けられてもよい。第1光源2は、複数個設けられなくても、少なくとも1個設けられればよく、個数は限定されない。
【0091】
拡散レンズ20は、任意の構成であり、配線器具1に設けられなくてもよい。
【0092】
表示パネル3の正面視における形状は、正方形状ではなく、長方形状、多角形状、円形状等であってもよく、特に限定されない。第1パネル34~第3パネル36は、積層化されなくてもよい。また、表示パネル3は、第1パネル34~第3パネル36の3枚のパネルにより構成されなくてもよく、1枚のみ、2枚又は4枚以上のパネルにより構成されてもよく、枚数は特に限定されない。
【0093】
表示パネル3は、ベゼル13にビス止め等により取り付けられてもよく、ベゼル13への取り付け方法は限定されない。
【0094】
第3パネル36を乳白色となるように形成するには、第3パネル36に白色の顔料を混入することに限定されず、例えば微細な亀裂を内部に形成することによってもよい。
【0095】
上述した面積比率は、好ましくは50%以上であればよく、更に好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上であるが、50%未満でもよく、特に限定されない。
【0096】
測距部4が備える赤外線距離センサはアクティブ型に限らず、パッシブ型であってもよい。すなわち、測距部4は、対象物8としての利用者の手から放出される赤外線を検出することにより、対象物8までの距離41を計測してもよい。
【0097】
測距部4は、赤外線距離センサを備えたものでなくてもよく、例えばレーザ変位計等であってもよく、距離の計測方法は特に限定されない。測距部4が設けられるのは、ケース10の底壁11でなくてもよく、側壁12、ベゼル13又は表示パネル3であってもよい。
【0098】
第2光源6が設けられるのは、背面ケース14でなくてもよい。第2光源6は、例えばケース10内に収容されてもよい。また、第2光源6は、任意の構成であり、配線器具1に設けられなくてもよい。
【0099】
第2光源6は、LEDにより構成されるものでなくてもよく、特に限定されない。また、第1光源2は、任意の構成であり、配線器具1に設けられなくてもよい。
【0100】
第1閾値は、表示パネル3の前面から手までの距離42が15cmとなるような距離41に限定されない。また、第2閾値は、表示パネル3の前面から手までの距離42が10cmとなるような距離41に限定されない。
【0101】
照明ON条件は、表示パネル3の前面から手(対象物8)までの距離42が5cm以下となるような距離41に限定されない。
【0102】
警告条件は、表示パネル3の前面から手(対象物8)までの距離42が8cm以下となるような距離41に限定されない。
【0103】
(6)まとめ
以上説明したように、第1の態様は、配線器具(1)における表示方法である。配線器具(1)は、第1光源(2)と、表示パネル(3)と、測距部(4)と、を備える。表示パネル(3)は、第1光源(2)の前方に配置されて第1光源(2)から照射された光を透過させる。測距部(4)は、対象物(8)までの距離(41)を計測する。測距部(4)が計測した距離(41)に基づいて、第1光源(2)から照射する光の強度を変化させる。
【0104】
第1の態様では、対象物(8)までの距離(41)に基づいて表示パネル(3)に対して第1光源(2)から光を照射することにより、表示パネル(3)に様々な表示を行わせることができる。
【0105】
第2の態様は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、距離(41)が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超えるとき、距離(41)が小さくなるに従って強度が大きくなる。距離(41)が、第2閾値以下のとき、距離(41)が小さくなるに従って強度が小さくなる。
【0106】
第2の態様では、対象物(8)が表示パネル(3)に近づき始めた段階では、距離(41)が小さくなるに従って第1光源(2)から照射される光量が大きくなるため、対象物(8)が表示パネル(3)に近づいていることを利用者に強調することができる。また、対象物(8)が十分に表示パネル(3)に近づいた段階では、利用者は対象物(8)が表示パネル(3)に近づいていることを十分に認識しているため、第1光源(2)から照射される光量を抑制することができる。
【0107】
第3の態様は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、距離(41)が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超えるとき、距離(41)が小さくなるに従って強度が大きくなる。距離(41)が、第2閾値以下でかつ第2閾値より小さい第3閾値を超えるとき、距離(41)が小さくなるに従って強度が小さくなる。距離(41)が、第3閾値以下のとき、強度が0となる。
【0108】
第3の態様では、対象物(8)が表示パネル(3)に近づき始めた段階では、距離(41)が小さくなるに従って第1光源(2)から照射される光量が大きくなるため、対象物(8)が表示パネル(3)に近づいていることを利用者に強調することができる。また、対象物(8)が十分に表示パネル(3)に近づいた段階では、利用者は対象物(8)が表示パネル(3)に近づいていることを十分に認識しているため、第1光源(2)から照射される光量を抑制することができる。更に、対象物(8)が十分に表示パネル(3)に近づいて距離(41)が第3閾値以下となった場合、第1光源(2)からの照射を停止して、より一層、第1光源(2)からの無駄な光の照射が抑制される。
【0109】
第4の態様は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、距離(41)が、第1閾値以下でかつ第1閾値より小さい第2閾値を超える第1範囲にあるとき、距離(41)が小さくなるに従って強度が大きくなる。距離(41)が、第2閾値以下でかつ第2閾値より小さい第3閾値を超える第2範囲にあるとき、距離(41)が小さくなるに従って強度が大きくなる。第2範囲における距離(41)の変化量に対する強度の変化量の割合である変化率は、第1範囲における変化率よりも大きい。
【0110】
第4の態様では、距離(41)が第1範囲から第2範囲に移ると、光量の増加が急激に増し、利用者に手が表示パネル(3)に近づいたことを顕著に強調することができる。
【0111】
第5の態様は、第4の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、第1光源(2)は、赤色光を発光するLED(22)と、緑色光を発光するLED(23)と、紫色光を発光するLED(24)と、青色光を発光するLED(25)と、をそれぞれ有するものである。距離(41)が、第3閾値以下となったとき、赤色光を発光するLED(22)及び紫色光を発光するLED(24)から照射する光の強度を0とし、その後、緑色光を発光するLED(23)及び青色光を発光するLED(25)から照射する光の強度を0とする。
【0112】
第5の態様では、利用者から見て、LED(21)~LED(25)が同時に消えたように見える。
【0113】
第6の態様は、第1~第5のいずれかの態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、配線器具(1)は、警告音発生部(7)を更に備えるものである。距離(41)が、警告音用の閾値以下のとき、警告音発生部(7)が警告音を発生させる。
【0114】
第6の態様では、対象物(8)が表示パネル(3)の前面に接触するのを抑制することができる。
【0115】
第7の態様は、配線器具(1)である。配線器具(1)は、測距部(4)と、第1光源(2)と、表示パネル(3)と、制御部(5)と、を備える。測距部(4)は、対象物(8)までの距離(41)を計測する。第1光源(2)は、測距部(4)が計測した距離(41)に基づいて光を照射する。表示パネル(3)は、第1光源(2)の前方に配置されて第1光源(2)から照射された光を透過させる。制御部(5)は、第1光源(2)を制御する。制御部(5)は、測距部(4)が計測した距離(41)に基づいて、第1光源(2)から照射する光の強度を変化させる。
【0116】
第7の態様では、対象物(8)までの距離(41)に基づいて表示パネル(3)に対して第1光源(2)から光を照射することにより、表示パネル(3)に様々な表示を行わせることができる。
【符号の説明】
【0117】
1 配線器具
2 第1光源
3 表示パネル
4 測距部
41 距離
5 制御部
7 警告音発生部
8 対象物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8