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特開2023-151539機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラム
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  • 特開-機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023151539
(43)【公開日】2023-10-16
(54)【発明の名称】機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061205
(22)【出願日】2022-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】米倉 宗孝
(72)【発明者】
【氏名】笹子 達也
(72)【発明者】
【氏名】小川 慧
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC29
(57)【要約】
【課題】住設機器群の管理の容易化を図ることができる機器管理システムを提供する。
【解決手段】機器管理システム100は、サーバ1と端末2とを備える。端末2は、住戸301に設置される。サーバ1は、取得部121と記憶制御部122とを備える。取得部121は、1つ以上の取説ファイルを取得する。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸301に設置される。記憶制御部122は、前記1つ以上の取説ファイルを端末2に記憶させる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、
住戸に設置される端末と、を備え、
前記サーバは、
前記住戸に設置される1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書、のデータファイルである1つ以上の取説ファイルを取得する取得部と、
前記1つ以上の取説ファイルを前記端末に記憶させる記憶制御部と、を備える、
機器管理システム。
【請求項2】
前記端末は、
前記1つ以上の取説ファイルが記憶される記憶部と、
取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部を出力する端末出力部と、を備える、
請求項1に記載の機器管理システム。
【請求項3】
前記端末は、修理依頼操作に応じて前記1つ以上の機器の少なくとも一部に関する修理依頼のための修理依頼処理を実行する修理依頼部を更に備える、
請求項2に記載の機器管理システム。
【請求項4】
前記1つ以上の取説ファイルの各々には、前記1つ以上の機器の各々を特定する機器特定情報が対応付いており、
前記端末出力部は、前記1つ以上の機器特定情報を表示し、
前記取説出力操作は、前記1つ以上の機器特定情報のうちいずれかの機器特定情報を対象とする操作であり、
前記端末出力部は、前記1つ以上の取説ファイルのうち、前記取説出力操作が対象とする機器特定情報に対応する取説ファイルを出力する、
請求項3に記載の機器管理システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記1つ以上の機器に対応する1つ以上の修理依頼先を更に取得し、
前記記憶制御部は、前記1つ以上の機器特定情報に対応付けて前記1つ以上の修理依頼先を前記端末に更に記憶させ、
前記修理依頼操作は、前記1つ以上の機器特定情報のうちいずれかの機器特定情報を対象とする操作であり、
前記修理依頼処理は、前記1つ以上の修理依頼先のうち、前記修理依頼操作が対象とする機器特定情報に対応する修理依頼先、への修理依頼のための処理である、
請求項4に記載の機器管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記修理依頼操作及び前記修理依頼処理、の少なくとも一方の不能化を行う依頼制御部を更に備える、
請求項5に記載の機器管理システム。
【請求項7】
前記住戸は、集合住宅を構成する複数の住戸の各々である、
請求項1~6のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項8】
前記端末は、前記複数の住戸に配線された電力線に接続される配線器具である、
請求項7のいずれか一項に記載の機器管理システム。
【請求項9】
住戸に設置される1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書、のデータファイルである1つ以上の取説ファイルを取得する取得部と、
前記1つ以上の取説ファイルを、前記住戸に設置される端末に記憶させる記憶制御部と、を備える、
サーバ。
【請求項10】
住戸に設置される1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書、のデータファイルである1つ以上の取説ファイルを取得する取得ステップと、
前記1つ以上の取説ファイルを、前記住戸に設置される端末に記憶させる記憶制御ステップと、を含む、
機器管理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
住戸に設置される端末であって、
前記住戸に設置される1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書、のデータファイルである1つ以上の取説ファイルが記憶される記憶部と、
取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部を出力する端末出力部と、
修理依頼操作に応じて前記1つ以上の機器に関する修理依頼のための修理依頼処理を実行する修理依頼部と、を備える、
端末。
【請求項13】
住戸に設置される端末による機器管理方法であって、
前記端末には、前記住戸に設置される1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書、のデータファイルである1つ以上の取説ファイルが記憶されており、
取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部を出力する取説出力ステップと、
修理依頼操作に応じて前記1つ以上の機器の少なくとも一部に関する修理依頼のための修理依頼処理を実行する修理依頼ステップと、を含む、
機器管理方法。
【請求項14】
請求項13に記載の機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラムに関し、より詳細には、住戸に設置される1つ以上の機器を管理する機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、マンション等の集合住宅の各住戸には、当該住戸に設置されている1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取扱説明書(取説群)が配布される。取説群は、例えば、住設機器群の管理(メンテナンス、修理の要否判断など)に利用される。住設機器の数が多いと、紙に印刷された取説群では、かさばる。
【0003】
この点、特許文献1には、住宅の設備品に関する取扱説明書をオンラインで閲覧可能とする配信方法が記載されている。この配信方法では、各設備品についての取扱説明情報を収録した取扱説明データベースが用意され、ネットワーク上に供給者のホームページが開設される。購入者コンピュータがサーバと通信可能に接続され、購入者がホームページ上で設備品識別子を選択すると、対応する設備品の取扱説明情報が取扱説明データベースから引き出され、この取扱説明情報がホームページ上で購入者に伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-306668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の配信方法では、購入者は、取扱説明書を閲覧しようとする度に、購入者コンピュータをサーバと通信可能に接続しなければならず、通信状態によっては、取扱説明書を閲覧できない可能性もある。つまり、特許文献1の配信方法では、取扱説明書が必要な時(例えば、機器の故障時等)に取扱説明書を利用できず、住設機器群の管理が困難となる可能性があった。
【0006】
本開示の目的は、住設機器群の管理の容易化を図ることができる機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る機器管理システムは、サーバと端末とを備える。前記端末は、住戸に設置される。前記サーバは、取得部と、記憶制御部と、を備える。前記取得部は、1つ以上の取説ファイルを取得する。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、前記住戸に設置される。前記記憶制御部は、前記1つ以上の取説ファイルを前記端末に記憶させる。
【0008】
本開示の一態様に係るサーバは、取得部と、記憶制御部と、を備える。前記取得部は、1つ以上の取説ファイルを取得する。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸に設置される。前記記憶制御部は、前記1つ以上の取説ファイルを端末に記憶させる。前記端末は、前記住戸に設置される。
【0009】
本開示の一態様に係る機器管理方法は、取得ステップと、記憶制御ステップと、を含む。前記取得ステップでは、1つ以上の取説ファイルが取得される。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸に設置される。前記記憶制御ステップでは、前記1つ以上の取説ファイルを端末に記憶させる。前記端末は、前記住戸に設置される。
【0010】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0011】
本開示の一態様に係る端末は、住戸に設置される端末である。前記端末は、記憶部と端末出力部と修理依頼部とを備える。前記記憶部には、1つ以上の取説ファイルが記憶される。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、前記住戸に設置される。前記端末出力部は、取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部を出力する。前記修理依頼部は、修理依頼操作に応じて修理依頼処理を実行する。前記修理依頼処理は、前記1つ以上の機器に関する修理依頼のための処理である。
【0012】
本開示の一態様に係る機器管理方法は、端末による機器管理方法である。前記端末は、住戸に設置される。前記端末には、1つ以上の取説ファイルが記憶される。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、前記住戸に設置される。前記取説出力ステップでは、取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部が出力される。前記修理依頼ステップでは、修理依頼操作に応じて修理依頼処理が実行される。前記修理依頼処理は、前記1つ以上の機器の少なくとも一部に関する修理依頼のための処理である。
【0013】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記端末による前記機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本開示の機器管理システム、サーバ、端末、機器管理方法、及びプログラムは、住設機器群の管理の容易化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本開示の実施形態に係る機器管理システムのブロック図である。
図2図2は、同上の機器管理システムを構成するサーバの動作を説明するためのフローチャートである。
図3図3は、同上の機器管理システムを構成する端末の動作を説明するためのフローチャートである。
図4図4は、同上の端末の出力例(機器管理画面)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)概要
最初に、図1を用いて本開示の概要を説明する。
【0017】
(1-1)機器管理システム
本開示の実施形態に係る機器管理システム100は、図1に示すように、サーバ1と、1つ以上の端末2と、を備える。1つ以上の端末2の各々(以下、単に「端末2」と記す)は、通信媒体200を介してサーバ1と通信可能に接続される。
【0018】
(1-1-1)通信媒体
通信媒体200は、例えば、各種のネットワークである。各種のネットワークとは、例えば、イーサネット(登録商標)等の有線ネットワーク、無線LAN(Local Area Network)等の無線ネットワーク、インターネットなどであるが、その種類は問わない。
【0019】
なお、サーバ1と1つ以上の端末2とが一の建造物(マンション等)内に存在する場合、通信媒体200は、例えば、当該建造物内に配線された電力線であってもよい。また、例えば、1つ以上の端末2が一の建造物内に存在し、サーバ1が遠隔地に存在する場合、通信媒体200は、各種のネットワークと当該建造物内の電力線とをゲートウェイ等で接続したものでもよい。
【0020】
サーバ1と端末2との間の通信は、例えば、各種のネットワークを介した有線又は無線の通信(以下、「ネットワーク通信」と記す)であるが、電力線を介した電力線通信でもよく、その方式は問わない。
【0021】
(1-1-2)端末
端末2は、住戸301に設置される。端末2は、ユーザによって操作される。ユーザは、通常、住戸301の住人である。
【0022】
(1-1-2a)住戸
本実施形態における住戸301は、複数の住戸301,301・・・の各々である。複数の住戸301,301・・・は、例えば、マンションやアパートなどの集合住宅300を構成する。集合住宅300は、例えば、単一の建造物で実現されるが、A棟,B棟など複数の建造物で実現されてもよい。
【0023】
または、複数の住戸301,301・・・は、複数の戸建て住宅の集合でもよい。複数の戸建て住宅は、一の敷地に存在しても、複数の敷地に分散して存在していてもよい。ただし、住戸301は、例えば、一の戸建て住宅でもよい。
【0024】
なお、端末2は、通常、住戸301内に固定的に設置されるが、移動可能でもよい(「(1-1-2d)端末の変形例」参照)。
【0025】
(1-1-2b)端末のハードウェア及びソフトウェア
端末2は、プロセッサ、メモリ、及び電力線通信等を行うための通信モジュール(いずれも図示しない)を有する。また、端末2は、通常、タッチパネルやキーボード等の入力デバイス、及びディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを有する。メモリには、プログラム及び各種の情報が格納される。
【0026】
詳しくは、端末2のメモリには、例えば、プログラム、機器管理画面A1(図4参照)を出力するための各種ボタン(例えば、給湯器ボタンB11等)の画像データ及びレイアウト情報、並びに修理依頼のための住戸情報(例えば、住所・氏名・電話番号等)、などが予め格納される。さらに、メモリには、例えば、取説ファイル群及び修理依頼先などが、サーバ1によって事後的に格納される。
【0027】
プロセッサがメモリ内のプログラム及び各種の情報に基づいて動作することにより(さらに、通信モジュール等を介して端末2のプロセッサと協働してもよい)、サーバ1の機能が実現される。
【0028】
(1-1-2c)端末の具体例:配線器具
本実施形態における端末2は、配線器具(以下「配線器具(2)」と記す場合がある)である。
【0029】
配線器具(2)は、電力線に接続される。電力線は、複数の住戸301,301・・・に配線される。配線器具(2)は、例えば、マルチスイッチである。マルチスイッチは、電力線に接続されている照明等の機器(図示しない)の制御(例えば、オン/オフ等)を、電力線通信によって行うスイッチである。
【0030】
(1-1-2d)端末の変形例
なお、端末2は、移動可能でもよい。移動可能な端末2は、例えば、タブレット端末などの携帯端末である。携帯端末は、例えば、住戸301内の所定の位置(例えば、玄関やキッチン等)に設置された保持具、によって着脱可能に保持されてもよい。
【0031】
(1-1-3)サーバ
サーバ1は、例えば、住戸301を管理する管理会社のサーバであり、管理会社の職員等の管理者によって操作される。サーバ1は、例えば、管理会社内、又は集合住宅300内の管理室(図示しない)などに設置される。ただし、サーバ1は、クラウドサーバでもよく、その所在は問わない。
【0032】
(1-1-3a)サーバのハードウェア及びソフトウェア
サーバ1は、プロセッサ、メモリ、及び通信モジュールを(いずれも図示しない)を有し、通常、入力デバイス及び出力デバイスを更に有する。メモリには、プログラム及び各種の情報(例えば、取説ファイル群、修理依頼先など)が予め格納され、プロセッサがメモリ内のプログラム等に基づいて動作することにより(さらに、通信モジュールを介して端末2のプロセッサと協働してもよい)、サーバ1の機能が実現される。
【0033】
(2)要部
次に、図1及び図4を用いてサーバ1及び端末2の各々の要部を説明する。
【0034】
(2-1)サーバの要部
本開示の実施形態に係るサーバ1は、図1に示すように、取得部121と、記憶制御部122と、を備える。
【0035】
(2-1-1)取得部
取得部121は、1つ以上の取説ファイルを取得する。
【0036】
(2-1-1a)取説ファイル
取説ファイルとは、取扱説明書のデータファイルである。取説ファイルは、例えば、PDF形式のデータファイルであるが、これに限らない。取得部121が取得する1つ以上の取説ファイルは、住戸301に設置される1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書、のデータファイルである。
【0037】
(2-1-1b)機器
住戸301に設置される1つ以上の機器とは、例えば、給湯器、トイレ(温水洗浄便座等)などの住設機器である。
【0038】
なお、ここでいう「1つ以上」とは、1つ又は複数である。すなわち、住戸301には、通常、複数の機器が設置され、取得部121は、それら複数の機器に対応する複数の取説ファイルを取得する。ただし、住戸301に一の機器のみが設置され、取得部121は、当該一の機器に対応する一の取説ファイルを取得する場合があってもよい。
【0039】
(2-1-1c)住設機器群、取説群、及び取説ファイル群
以下では、住戸301に設置される1つ以上の機器を「住設機器群」と称する。また、当該1つ以上の機器に対応する1つ以上の取扱説明書を「取説群」と称する。さらに、当該1つ以上の取扱説明書に対応する1つ以上の取説ファイルを「取説ファイル群」と称する。なお、ここでいう「群」は、通常、2つ以上の要素の集合であるが、単一の要素で構成される場合も含む。
【0040】
住設機器群は、例えば、給湯器、温水洗浄便座などである。取説群は、例えば、給湯器の取扱説明書、温水洗浄便座の取扱説明書などである。取説ファイル群は、例えば、“給湯器.pdf”、“123・・・.pdf”などである。なお、取説ファイル“123・・・.pdf”のファイル名“123・・・”は、温水洗浄便座の品番である。
【0041】
なお、取説ファイル群は、一のフォルダ(例えば“取説”フォルダ等)に収納されており、当該一のフォルダが取得(すなわち、1つ以上の取説ファイルが一括取得)されてもよい。
【0042】
(2-1-1d)取説ファイルの取得先
例えば、サーバ1のメモリに取説ファイル群が予め格納されており、取得部121は、当該メモリから取説ファイル群を取得する。なお、メモリ内の取説ファイル群は、1つ以上の機器の各々のサイト(メーカのホームページ等)を通じて事前にダウンロードされたものである。ただし、取説ファイル群は、各メーカのサーバ(図示しない)からリアルタイムに取得されてもよい。
【0043】
(2-1-2)記憶制御部
記憶制御部122は、取得部121が取得した1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を端末2に記憶させる。
【0044】
詳しくは、サーバ1のプロセッサは、サーバ1の通信モジュール、通信媒体200、並びに端末2の通信モジュール及びプロセッサを介して、端末2のメモリにアクセス可能である。記憶制御部122は、取得された取説ファイル群を、通信モジュール等を介した通信により、端末2のプロセッサに引き渡し、端末2のメモリに記憶させる。なお、後述する記憶部20は、このような端末2のメモリによって実現される。
【0045】
具体的には、例えば、各種のネットワークを介したネットワーク通信、又は電力線を介した電力線通信により、管理室等のサーバ1から複数の住戸301の各々の配線器具(2)に取説ファイル群が引き渡され、複数の配線器具(2)の各々において、取説ファイル群がメモリに記憶される。
【0046】
(2-1-3)サーバの利点
このように、サーバ1は、住戸301に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を取得し、住戸301の端末2(例えば、マルチスイッチ等の配線器具)に記憶させる。つまり、管理者が、住戸301に設置される配線器具等の端末に、住設機器群に対応する取説ファイル群を一括記憶させることができる。
【0047】
これによって、ユーザは、例えば、機器の故障時等といった、取扱説明書(取説)が必要な時に、取説を利用すること(取説利用)が可能となる。そして、取説利用の可能化の結果、住設機器群の管理(メンテナンス、修理の要否判断など)の容易化を図ることができる。
【0048】
(2-2)端末の要部
本開示の実施形態に係る端末2は、図1に示すように、記憶部20と、端末出力部23と、修理依頼部221と、を備える。
【0049】
(2-2-1)記憶部
記憶部20には、1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)が記憶される。なお、ここでいう記憶は、通常、取説ファイル群の初期記憶であるが、例えば、新たな取説ファイルの追記、既存の取説ファイルの更新などでもよい。
【0050】
(2-2-2)端末出力部
端末出力部23は、取説出力操作に応じて、取説ファイル群の少なくとも一部を出力する。なお、ここでの出力は、通常、ディスプレイへの表示であるが、携帯端末等の外部装置への送信等でもよい。
【0051】
(2-2-2a)取説出力操作
取説出力操作とは、取説ファイル群の少なくとも一部を出力させるための操作である。少なくとも一部とは、通常、取説ファイル群の中の一の取説ファイルであるが、2つ以上の取説ファイルでも、取説ファイル群の全体でもよい。
【0052】
(2-2-2b)端末の利点1
このように、端末2に取説ファイル群が記憶され、端末2は、取説出力操作に応じて取説ファイル群の少なくとも一部を出力する。これにより、ユーザは、取説が必要と判断した時に取説を利用することが可能となり、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0053】
(2-2-3)修理依頼部
修理依頼部221は、修理依頼操作に応じて修理依頼処理を実行する。
【0054】
(2-2-3a)修理依頼操作
修理依頼操作とは、機器の修理を依頼するための操作である。
【0055】
本実施形態における修理依頼操作は、1つ以上の機器の少なくとも一部の修理を依頼するための操作である。少なくとも一部とは、通常、住設機器群の中の一の機器であるが、2つ以上の機器でも、住設機器群の全体でもよい。
【0056】
(2-2-3b)修理依頼処理
修理依頼処理とは、1つ以上の機器の少なくとも一部に関する修理依頼のための処理である。本実施形態における修理依頼処理は、修理依頼操作に応じて、所定の修理依頼先に修理依頼を通知することである。
【0057】
修理依頼部221は、例えば、修理依頼の通知を端末出力部23に引き渡し、端末出力部23が当該引き渡された修理依頼の通知を修理依頼先に送信することにより、修理依頼処理が実現される。
【0058】
(2-2-3bA)修理依頼の通知
本実施形態における修理依頼の通知は、サーバ1を介さない通知である。サーバ1を介さない通知とは、例えば、端末2が修理依頼先に修理依頼を直接通知することである。直接通知することは、例えば、端末2が修理依頼先のサイトにアクセスして修理依頼を通知することであってもよい。
【0059】
(2-2-3bB)通知の変形例
ただし、修理依頼の通知は、サーバ1を介した通知でもよい。サーバ1を介した通知では、端末2は、サーバ1に修理依頼の通知を要求し、サーバ1が修理依頼先に修理依頼を通知する。
【0060】
(2-2-3bC)端末の利点2
このように、端末2は、取説出力操作に応じた取説出力に加えて、修理依頼操作に応じて修理依頼処理を更に実行する。ユーザは、例えば、故障発生時に取説出力操作を行い、出力された取説を基に修理の要否を判断し、修理が必要と判断した時に、修理依頼操作を行えばよい。これにより、ユーザが“取扱を基に修理が必要と判断した時”の修理依頼の容易化、ひいては住設機器群の管理の更なる容易化、を図ることができる。
【0061】
(3)詳細
次に、図1図4を用いて本開示の詳細を説明する。
【0062】
(3-1)サーバの詳細
サーバ1は、詳しくは、図1に示したように、受付部11と、処理部12と、出力部13とを備える。処理部12は、前述した取得部121と、前述した記憶制御部122と、後述する依頼制御部123とを備える。
【0063】
(3-1-1)受付部
受付部11は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、後述する1つ以上の機器特定情報、後述する不能化操作、後述する可能能化操作などである。受付部11による受け付けは、例えば、入力デバイスを介して入力された情報の受け付けである。
【0064】
すなわち、受付部11は、例えば、サーバ1が有する入力デバイスを介して入力された1つ以上の機器特定情報、を受け付ける。
【0065】
なお、受付部11が受け付ける各種の情報には、前述した取説ファイル群が含まれてもよい。また、受付部11による受け付けには、通信モジュールを介して受信された取説ファイル群等の情報、の受け付けが含まれてもよい。
【0066】
すなわち、受付部11は、例えば、各メーカのサーバ(図示しない)から通信モジュールを介して受信された取説ファイルを受け付けてもよい。サーバ1のメモリに予め格納されている取説ファイル群は、こうして受付部11が受け付けた1つ以上の取説ファイルの集合、であってもよい。
【0067】
(3-1-2)処理部
処理部12は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、取得部121の前述したような取説ファイル群の取得処理、取得部121の後述するような修理依頼先の取得処理、記憶制御部122の前述したような記憶制御処理、及び依頼制御部123の後述するような依頼制御処理、などである。また、処理部12は、フローチャートで説明するフラグ制御等の処理も行う。
【0068】
(3-1-3)出力部
出力部13は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、前述した取説ファイル群、後述する1つ以上の機器特定情報、後述する修理依頼先、前述した修理依頼などである。出力部13による出力は、例えば、通信モジュールを介した端末2への送信、ディスプレイへの表示、スピーカからの音声出力などである。
【0069】
なお、記憶制御部122の記憶制御処理、及び依頼制御部123の依頼制御処理は、出力部13を介して行われる。すなわち、記憶制御部122は、取説ファイル群や修理依頼先等の情報を出力部13に引き渡し、出力部13が当該引き渡された情報を端末2に送信することにより、記憶制御処理が実現される。また、依頼制御部123は、フラグをON/OFFする信号を出力部13に引き渡し、出力部13が当該引き渡された信号を端末2に送信することにより、依頼制御処理が実現される。
【0070】
(3-1-4)機器特定情報
取説ファイル群を構成する1つ以上の取説ファイルの各々には、機器特定情報が対応付いている。
【0071】
機器特定情報とは、住設機器群を構成する1つ以上の機器の各々を特定する情報である。機器特定情報は、例えば、機器名(“給湯器”等)、品番(温水洗浄便座の品番“123・・・”)などであるが、ニックネーム(温水洗浄便座に対する”トイレ”等)やアイコン画像などでもよい。
【0072】
なお、品番は、本実施形態では、主として修理依頼処理に利用される。また、機器名、ニックネーム及びアイコン画像は、主としてユーザが機器群(1つ以上の機器特定情報)から一の機器(一の機器特定情報)を選択する際に利用される。
【0073】
本実施形態における取説ファイルには、通常、機器特定情報が予め対応付けられている。予め対応付けられている機器特定情報は、例えば、品番及び機器名であるが、これに限らない。
【0074】
(3-1-5)機器特定情報の受け付け及び取説ファイルへの対応付け
本実施形態では、受付部11が、1つ以上の機器に対応する1つ以上の機器特定情報を受け付け、記憶制御部122は、受け付けられた1つ以上の機器特定情報を1つ以上の取説ファイルにそれぞれ対応付けて端末2に記憶させる。
【0075】
受付部11が受け付ける機器特定情報は、例えば、ニックネーム及びアイコン画像の少なくとも一方であるが、これに限らない。
【0076】
取説ファイルに機器特定情報を対応付けることは、例えば、取説ファイルに予め付されているファイル名を、受付部11が受け付けたニックネームに変更し、変更後の取説ファイルを、受付部11が受け付けたアイコン画像に対応付けて端末2に記憶させることでもよい。
【0077】
(3-1-5a)対応付けの具体例
受付部11は、例えば、温水洗浄便座のニックネーム“トイレ”及びトイレのアイコン画像(図4参照)を受け付ける。記憶制御部122は、例えば、温水洗浄便座の取説ファイル“123・・・.pdf”に予め付されているファイル名“123・・・”を、受付部11が受け付けたニックネーム“トイレ”に変更し、当該変更後の取説ファイル“トイレ.pdf”を、受付部11が受け付けたトイレのアイコン画像に対応付けて端末2に記憶させる。
【0078】
(3-1-5b)対応付けの利点
こうして、1つ以上の機器特定情報(機器名、ニックネーム、アイコン画像等)を受け付け、1つ以上の取説ファイルに対応付けることで、住設機器群の管理の更なる容易化を図ることができる。特に、ニックネーム及びアイコン画像の少なくとも一方の受け付けによって、ユーザによる直感的な理解の促進が図られ、ひいては管理の一層の容易化を図ることができる。
【0079】
(3-1-6)修理依頼先の取得
取得部121は、前述した取説ファイル群に加えて、1つ以上の修理依頼先を更に取得する。1つ以上の修理依頼先は、1つ以上の機器に対応する。なお、1つ以上の機器と1つ以上の修理依頼先との対応は、1対1の対応でも、多対1の対応でもよい。
【0080】
(3-1-6a)修理依頼先
修理依頼先とは、機器の修理の依頼先である。修理依頼先は、例えば、修理依頼を受け付けるサイト(メーカのホームページ等)のURL、修理を行う修理者のメールアドレスなどである。
【0081】
(3-1-6b)修理依頼先の端末への記憶
記憶制御部122は、1つ以上の機器特定情報に対応付けて、1つ以上の修理依頼先を端末2(端末2のメモリ、又はメモリによって実現される記憶部20)に更に記憶させる。
【0082】
端末2に記憶された1つ以上の修理依頼先は、「(3-2-6)修理依頼操作の詳細」で説明する修理依頼操作、に応じた修理依頼処理に利用される。なお、詳細は後述するが、ここでの修理依頼処理は、1つ以上の修理依頼先のうち、修理依頼操作が対象とする機器特定情報に対応する修理依頼先、への修理依頼のための処理である。これによって、ユーザが“修理が必要と判断した機器”の修理依頼の容易化が図られる。
【0083】
(3-2)端末の詳細
端末2は、詳しくは、図1に示したように、前述した記憶部20と、後述する端末受付部21と、後述する端末処理部22と、前述した端末出力部23と、を備える。端末処理部22は、前述した修理依頼部221を備える。
【0084】
(3-2-1)端末受付部
端末受付部21は、各種の操作を受け付ける。各種の操作とは、例えば、前述した取説出力操作、前述した修理依頼操作などである。
【0085】
端末受付部21は、例えば、端末2(配線器具)の入力デバイスを介して取説出力操作等の操作を受け付ける。ただし、操作は、端末2と通信可能な携帯端末(例えば、ユーザのスマートフォン:図示しない)を介して受け付けられてもよい。なお、端末2と携帯端末とは、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線で通信を行うが、通信方式は問わない。
【0086】
(3-2-2)端末処理部
端末処理部22は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、修理依頼部221の前述した修理依頼処理などである。また、端末処理部22は、フローチャートで説明するフラグに関する判断などの処理も行う。
【0087】
(3-2-3)機器特定情報の表示
前述した端末出力部23は、例えば、1つ以上の取説ファイルに対応付いている1つ以上の機器特定情報を表示する。なお、ここでの表示は、通常、端末2(配線器具)のディスプレイへの表示である。ただし、表示は、端末2と通信可能な携帯端末を介した表示(例えば、ユーザのスマートフォン等のディスプレイへの表示)でもよい。これによって、ユーザによる取説出力操作の容易化が図られる。
【0088】
(3-2-4)取説出力操作の詳細
前述した取説出力操作は、詳しくは、1つ以上の取説ファイルに対応付いている1つ以上の機器特定情報、のうちいずれかの機器特定情報を対象とする操作である。取説出力操作は、端末受付部21によって受け付けられる。
【0089】
取説出力操作は、例えば、表示されている1つ以上の機器特定情報のうちいずれかの機器特定情報を対象として行われる。
【0090】
(3-2-5)取説出力操作が対象とする取説ファイルの出力
端末出力部23は、1つ以上の取説ファイルのうち、取説出力操作が対象とする機器特定情報に対応する取説ファイルを出力する。ここでの出力は、例えば、ディスプレイへの表示である。これによって、例えば、当該取説ファイルの出力先である端末2のディスプレイ(又は端末2と通信可能な携帯端末のディスプレイ)に、当該取説ファイルに基づく取扱説明書が表示される。
【0091】
こうして、取説ファイル群のうち、取説出力操作の対象となった取説ファイルを出力する(つまり、1つ以上の機器特定情報のうち一の機器特定情報を対象とする取説出力操作を受け付け、当該一の機器特定情報に対応する取説ファイルを出力する)ことで、ユーザが“取説が必要と判断した機器”の取説利用の可能化、ひいては住設機器群の管理の更なる容易化、を図ることができる。
【0092】
(3-2-6)修理依頼操作の詳細
前述した修理依頼操作は、詳しくは、例えば、1つ以上の機器(ひいては1つ以上の取説ファイル)に対応付いている1つ以上の機器特定情報、のうちいずれかの機器特定情報を対象とする操作である。修理依頼操作は、端末受付部21によって受け付けられる。
【0093】
修理依頼操作は、例えば、表示されている1つ以上の機器特定情報のうちいずれかの機器特定情報を対象として行われる。
【0094】
(3-2-7)その他の修理依頼操作
修理依頼操作は、例えば、修理依頼サイトへのアクセスのための操作を含んでもよい。また、修理依頼操作には、例えば、機器特定操作の対象となった機器の品番、機器が設置されている住戸301の住所等の住戸情報を、修理依頼のフォームに記入する操作、が更に含まれていてもよい。
【0095】
ただし、品番は機器特定情報に予め含まれ、住戸情報は端末2のメモリに予め記憶されていることが好適である。その場合、品番及び住戸情報を記入する操作は不要となる。
【0096】
(3-2-8)機器管理画面
端末出力部23は、例えば、図4に示すような機器管理画面A1をディスプレイに表示してもよい。機器管理画面A1とは、1つ以上の機器(機器群)を管理するための画面である。機器管理画面A1は、1つ以上の機器特定情報に対応する1つ以上の機器ボタン(B11,B12・・・)と、複数の指示ボタン(B21,B22)とを含む。
【0097】
(3-2-8a)機器ボタン
機器ボタンとは、機器特定情報が対応付いたボタンである。機器ボタンは、例えば、図4に示すような、機器特定情報“給湯器”が表記された給湯器ボタンB11、機器特定情報“トイレ”が表記されたトイレボタンB12などである。
【0098】
(3-2-8b)指示ボタン
指示ボタンとは、機器の管理に関する指示を行うためのボタンである。本実施形態にお行ける指示ボタンは、例えば、図4に示すような、取説出力ボタンB21及び修理依頼ボタンB22である。取説出力ボタンB21とは、取扱説明書の出力を指示するためのボタンである。修理依頼ボタンB22とは、修理依頼の通知を指示するためのボタンである。
【0099】
(3-2-8c)機器管理画面の具体例
機器管理画面A1は、例えば、図4に示すように、給湯器ボタンB11及びトイレボタンB12と、取説出力ボタンB21及び修理依頼ボタンB22と、を含んでもよい。
【0100】
(3-2-8d)機器管理画面の生成および出力
例えば、端末2のメモリ(記憶部20)に、上記各種ボタン(B11,B12,B21,B22)の画像データ、及び機器管理画面A1内での各種ボタン(B11,B12,B21,B22)の配置を示すレイアウト情報、が格納されている。
【0101】
端末出力部23は、メモリに格納されている画像データ及びレイアウト情報と、記憶部20に記憶されている取説ファイル群(例えば“給湯器.pdf”及び“トイレ.pdf”)に対応付いている機器特定情報(例えば“給湯器”及び“トイレ”)と、を用いて、図4に示すような機器管理画面A1を生成し、ディスプレイに表示する。
【0102】
(3-2-8e)機器管理画面を用いた取説出力操作の具体例
取説出力操作は、具体的には、例えば、図4に示す機器管理画面A1において、1つ以上の機器特定情報に対応する1つ以上の機器ボタン(給湯器ボタンB11及びトイレボタンB12等)、のうちいずれかのボタンと、取説出力ボタンB21及び修理依頼ボタンB22のうち取説出力ボタンB21と、を順次又は同時に押下する操作である。例えば、給湯器ボタンB11が押下され、更に取説出力ボタンB21が押下されると、給湯器の取説ファイルが出力される。
【0103】
より詳しくは、表示されている機器管理画面A1において、例えば、給湯器ボタンB11が選択(強調表示)された状態で、取説出力ボタンB21を押下する操作(取説出力操作)が行われると、端末受付部21が当該取説出力操作を受け付け、端末出力部23は、当該取説出力操作の対象となった給湯器、の取説ファイルを出力する。これによって、例えば、端末2のディスプレイに、給湯器の取説ファイルに基づく給湯器の取扱説明書が表示される。
【0104】
(3-2-8f)機器管理画面を用いた修理依頼操作の具体例
修理依頼操作は、具体的には、例えば、機器管理画面A1(図4参照)において、1つ以上の機器ボタン(給湯器ボタンB11及びトイレボタンB12等)のうち一の機器ボタンと、修理依頼ボタンB22と、を順次又は同時に押下する操作であってもよい。例えば、給湯器ボタンB11が押下され、それによって給湯器が選択(強調表示)された状態で、更に修理依頼ボタンB22が押下されると、給湯器の修理依頼処理が実行される。
【0105】
より詳しくは、表示されている機器管理画面A1において、例えば、給湯器ボタンB11が選択(強調表示)された状態で、修理依頼ボタンB22を押下する操作(修理依頼操作)が行われると、端末受付部21が当該修理依頼力操作を受け付け、修理依頼部221は、当該修理依頼操作の対象となった給湯器の修理依頼の通知を、端末出力部23を介して、給湯器に対応する修理依頼先に送信する。これによって、給湯器に対応する修理依頼先(給湯器のメーカ又は販売店等)に、給湯器の修理依頼が通知される。
【0106】
このように、1つ以上の機器に対応する1つ以上の修理依頼先のうち、修理依頼操作の対象となった機器に関する修理依頼処理を実行することで、ユーザが“修理が必要と判断した機器”の修理依頼の容易化を図ることができる。また、機器の修理依頼が容易化されることで、住設機器群の管理の更なる容易化、を図ることができる。
【0107】
(3-2-9)端末での修理依頼のサーバによる制御
サーバ1を構成する依頼制御部123は、修理依頼操作及び修理依頼処理、の少なくとも一方の不能化を行う。また、依頼制御部123は、通常、不能化した処理の可能化も行う。
【0108】
(3-2-9a)不能化操作
依頼制御部123は、例えば、受付部11が入力デバイスを介して不能化操作を受け付けたことに応じて、端末2での修理依頼操作及び修理依頼処理の少なくとも一方を不能化する。不能化操作とは、端末2から修理依頼先への修理依頼を実行不能にするための操作である。不能化操作は、例えば、所定のキーの押下などである。
【0109】
(3-2-9b)可能化操作
また、依頼制御部123は、例えば、端末2で修理依頼操作及び修理依頼処理の少なくとも一方が不能化されている状態(不能化状態)で、受付部11が可能化操作を受け付けたことに応じて、当該不能化されている処理を可能化(不能化状態を解除)する。可能化操作とは、端末2から修理依頼先への修理依頼を実行可能にするための操作である。可能化操作は、例えば、所定のキーの再押下などである。
【0110】
(3-2-9c)フラグ制御による修理依頼の不能化/可能化
依頼制御部123は、例えば、フラグのON/OFF(フラグ制御)によって、修理依頼の不能化/可能化を行ってもよい。なお、フラグ制御については、フローチャートで説明する。
【0111】
(3-2-9d)修理依頼の制御の利点
このように、住戸301から修理依頼先への修理依頼を管理者側が制御(詳しくは、端末2での修理依頼操作及び/又は修理依頼処理をサーバ1が不能化/可能化)できることで、修理依頼先の信頼性の維持を図ることができる。
【0112】
(3-3)機器管理システムの動作
機器管理システム100は、例えば、図2及び図3のフローチャートに従って動作する。図2のフローチャートは、サーバ1の処理であり、例えば、取説記憶操作に応じて開始され、サーバ1の電源オフに応じて終了される。なお、図2のフローチャートの処理は、一の端末2に対する処理であり、サーバ1は、機器管理システム100を構成する1つ以上の端末2の各々について、図2と同様の処理を実行する。
【0113】
図3のフローチャートは、端末2の処理であり、例えば、サーバ1による取説ファイル群の記憶部20への記憶(図2のステップS12)、に応じて開始され、端末2の電源オフに応じて終了される。なお、図3のフローチャートの処理は、一の端末2の処理であり、1つ以上の端末2の各々が、図3と同様の処理を実行する。
【0114】
(3-3-1)サーバの動作
サーバ1の処理が開始されると、取得部121は、住戸301に設置されている1つ以上に機器に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を、サーバ1のメモリから取得する(ステップS11)。
【0115】
記憶制御部122は、ステップS11で取得された取説ファイル群を、住戸301に設置されている端末2の記憶部20に記憶させる(ステップS12)。
【0116】
次に、処理部12が、フラグをONする(ステップS13)。ここでのフラグは、端末2から修理依頼先への修理依頼を、サーバ1(管理者側)が実行不能/実行可能にするための情報である。
【0117】
次に、処理部12は、受付部11が不能化操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS14)。不能化操作は未だ受け付けられていないと判断された場合、処理はステップS16に進む。
【0118】
ステップS14で不能化操作が受け付けられたと判断した場合、処理部12は、フラグをOFFする(ステップS15)。
【0119】
次に、処理部12は、受付部11が可能化操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS16)。不能化操作は未だ受け付けられていないと判断された場合、処理はステップS14に戻る。不能化操作が受け付けられたと判断された場合、処理はステップS13に戻る。
【0120】
(3-3-2)端末の動作
端末2の処理が開始されると、端末出力部23は、機器管理画面A1(図4参照)を出力する(ステップS21)。
【0121】
端末処理部22は、端末受付部21が取説出力操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS22)。取説出力操作は未だ受け付けられていないと判断された場合、処理はステップS24(後述)に進む。
【0122】
例えば、ステップS21で出力された機器管理画面A1において、給湯器ボタンB11及び取説出力ボタンB21が押下されると、取説出力操作が受け付けられたと判断される。ステップS22で取説出力操作が受け付けられたと判断された場合、端末出力部23は、記憶部20に記憶されている取説ファイル群の少なくとも一部(ここでは、給湯器の取説ファイル)を出力する(ステップS23)。その後、処理はステップS22に戻る。
【0123】
ステップS22で取説出力操作は未だ受け付けられていないと判断された場合、端末処理部22は、フラグがONか否かを判断する(ステップS24)。フラグはONでない(つまりOFFである)と判断された場合、処理はステップS22に戻る。
【0124】
ステップS24でフラグがONであると判断された場合、端末処理部22は、端末受付部21が修理依頼操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS25)。修理依頼操作は未だ受け付けられていないと判断された場合、処理はステップS22に戻る。
【0125】
例えば、ステップS21で出力された機器管理画面A1において、給湯器ボタンB11及び修理依頼ボタンB22が押下されると、修理依頼操作が受け付けられたと判断される。ステップS25で修理依頼操作が受け付けられたと判断され場合、修理依頼部221は、修理依頼処理(ここでは、給湯器のメーカ等への修理依頼の通知)を実行する(ステップS26)。その後、処理はステップS22に戻る。
【0126】
このように、図2及び図3のフローチャートでは、サーバ1によるステップS11及びS12の記憶制御処理によって、端末2の記憶部20に取説ファイル群が記憶される。
【0127】
また、端末2によるステップS21及びS22の機器管理画面A1を用いた取説出力操作の受け付けによって、取説ファイル群のうち、取説出力操作が対象とした取説ファイルが出力される。また、端末2によるステップS25の修理依頼受け付け及びステップS26の修理依頼処理によって、修理依頼操作が対象とした機器(取説ファイル)に関する修理依処理頼が実行される。
【0128】
さらに、サーバ1によるステップS13~S16のフラグ制御によって、端末2での修理依頼操作の受け付け(ステップS24)及び修理依頼処理(ステップS26)が不能化/可能化される。
【0129】
(3-4)方法及びプログラム
なお、本実施形態に係るサーバ1と同様の機能は、機器管理方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。機器管理方法は、サーバ1による上記ステップS11~S16(図2参照)のうち、少なくとも、ステップS11(取得ステップ)と、ステップS12(記憶制御ステップ)と、を含む方法である。プログラムは、同上の機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。1つ以上のプロセッサは、サーバ1のプロセッサ単独でもよいし、端末2のプロセッサを含んでもよい。
【0130】
また、本実施形態に係る端末2と同様の機能は、機器管理方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。なお、機器管理方法は、端末2による上記ステップS21~S26(図3参照)のうち、少なくとも、ステップS23(取説出力ステップ)と、ステップS26(修理依頼ステップ)と、を含む方法である。また、プログラムは、同上の機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。1つ以上のプロセッサは、端末2のプロセッサ単独でもよいし、端末2と通信可能な携帯端末等のプロセッサを含んでもよい。
【0131】
(4)その他の変形例
なお、上記実施形態では、機器特定情報は、サーバ1の受付部11によって受け付けられたが、端末2の端末受付部21、又は端末2と通信可能な携帯端末を介して受け付けられてもよい。例えば、端末2が配線器具の場合、機器特定情報は、ユーザのスマートフォンを介して受け付けられてもよい。
【0132】
(5)まとめ
本開示の第1の態様に係る機器管理システム(100)は、サーバ(1)と、端末(2)と、を備える。端末(2)は、住戸(301)に設置される。サーバ(1)は、取得部(121)と、記憶制御部(122)と、を備える。取得部(121)は、1つ以上の取説ファイルを取得する。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸(301)に設置される。記憶制御部(122)は、前記1つ以上の取説ファイルを端末(2)に記憶させる。
【0133】
この態様によれば、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を取得し、住戸(301)の端末(2)に記憶させる。これによって、ユーザは、取扱説明書(取説)が必要な時(例えば、機器の故障時等)に取扱説明書を利用すること(取説利用)の可能化を図ることができ、ひいては住設機器群の管理(メンテナンス、修理の要否判断など)の容易化を図ることができる。
【0134】
第2の態様に係る機器管理システム(100)では、第1の態様において、端末(2)は、記憶部(20)と、端末出力部(23)と、を備える。記憶部(20)には、前記1つ以上の取説ファイルが記憶される。端末出力部(23)は、取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部を出力する。
【0135】
この態様によれば、端末(2)が取説出力操作に応じて取説ファイル群を出力することで、ユーザが“取説が必要と判断した時”の取説利用が可能となり、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0136】
第3の態様に係る機器管理システム(100)では、第2の態様において、端末(2)は、修理依頼部(221)を更に備える。修理依頼部(221)は、修理依頼操作に応じて修理依頼処理を実行する。前記修理依頼処理は、前記1つ以上の機器の少なくとも一部に関する修理依頼のための処理である。
【0137】
この態様によれば、修理依頼操作に応じて端末(2)が修理依頼処理を実行することで、ユーザが“取扱説明書を基に修理が必要と判断した時”の修理依頼の容易化、ひいては住設機器群の管理の更なる容易化、を図ることができる。
【0138】
第4の態様に係る機器管理システム(100)では、第3の態様において、前記1つ以上の取説ファイルの各々には、機器特定情報が対応付いている。前記機器特定情報は、前記1つ以上の機器の各々を特定する情報である。端末出力部(23)は、前記1つ以上の機器特定情報を表示する。前記取説出力操作は、前記1つ以上の機器特定情報のうちいずれかの機器特定情報を対象とする操作である。端末出力部(23)は、前記1つ以上の取説ファイルのうち、前記取説出力操作が対象とする機器特定情報に対応する取説ファイルを出力する。
【0139】
この態様によれば、取説ファイル群のうち、取説出力操作の対象となった取説ファイルを端末(2)が出力することで、ユーザが“取説が必要と判断した機器”の取説利用の可能化、ひいては住設機器群の管理の更なる容易化、を図ることができる。
【0140】
なお、第4の態様の機器管理システム(100)において、サーバ(1)は、受付部(11)を更に備えてもよい。受付部(11)は、1つ以上の機器特定情報を受け付ける。前記1つ以上の機器特定情報は、前記1つ以上の機器に対応する。記憶制御部(122)は、前記1つ以上の機器特定情報を前記1つ以上の取説ファイルに対応付けて端末(2)に更に記憶させてもよい。こうして、サーバ(1)が、1つ以上の機器特定情報(例えば、機器名、ニックネーム、アイコン画像等)を受け付け、1つ以上の取説ファイルに対応付けることで、住設機器群の管理の更なる容易化を図ることができる。
【0141】
第5の態様に係る機器管理システム(100)では、第4の態様において、取得部(121)は、1つ以上の修理依頼先を更に取得する。前記1つ以上の修理依頼先は、前記1つ以上の機器に対応する。記憶制御部(122)は、前記1つ以上の機器特定情報に対応付けて前記1つ以上の修理依頼先を端末(2)に更に記憶させる。前記修理依頼操作は、前記1つ以上の機器特定情報のうちいずれかの機器特定情報を対象とする操作である。前記修理依頼処理は、前記1つ以上の修理依頼先のうち、前記修理依頼操作が対象とする機器特定情報に対応する修理依頼先、への修理依頼のための処理である。
【0142】
この態様によれば、1つ以上の機器に対応する1つ以上の修理依頼先のうち、修理依頼操作の対象となった機器に関する修理依頼処理を端末(2)が実行することで、ユーザが“修理が必要と判断した機器”の修理依頼の容易化を図ることができ、ひいては住設機器群の管理の更なる容易化、を図ることができる。
【0143】
第6の態様に係る機器管理システム(100)では、第5の態様において、サーバ(1)は、依頼制御部(123)を更に備える。依頼制御部(123)は、前記修理依頼操作及び前記修理依頼処理、の少なくとも一方の不能化を行う。
【0144】
この態様によれば、端末(2)における修理依頼操作及び/又は修理依頼処理をサーバ(1)が不能化できることで、修理依頼先の信頼性の維持を図ることができる。
【0145】
第7の態様に係る機器管理システム(100)では、第1~第6のいずれかの態様において、住戸(301)は、複数の住戸(301,301・・・)の各々である。複数の住戸(301,301・・・)は、集合住宅(300)を構成する。
【0146】
この態様によれば、集合住宅(300)を構成する複数の住戸(301,301・・・)の各々(以下「各住戸(301)」)に設置された端末(2)に、取説ファイル群を記憶させることで、各住戸(301)での住設機器群の管理の容易化、ひいては集合住宅(300)全体での住設機器群の管理の容易化、を図ることができる。
【0147】
第8の態様に係る機器管理システム(100)では、第7の態様において、端末(2)は、配線器具である。前記配線器具は、電力線に接続される。前記電力線は、複数の住戸(301,301・・・)に配線される。
【0148】
この態様によれば、取説ファイル群を配線器具(2)に記憶させることで、専用の機器を新設することなく、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。また、サーバ(1)と端末(2)とが電力線通信を行うことで、既存の電力線を活用して、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0149】
第9の態様に係るサーバ(1)は、取得部(121)と、記憶制御部(122)と、を備える。取得部(121)は、1つ以上の取説ファイルを取得する。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸(301)に設置される。記憶制御部(122)は、前記1つ以上の取説ファイルを端末(2)に記憶させる。端末(2)は、住戸(301)に設置される。
【0150】
この態様によれば、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を取得し、住戸(301)の端末(2)に記憶させる。これによって、取扱説明書(取説)が必要な時(例えば、機器の故障時等)に取説を利用することが可能となり、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0151】
第10の態様に係る機器管理方法は、取得ステップ(S11)と、記憶制御ステップ(S12)と、を含む。取得ステップ(S11)では、1つ以上の取説ファイルが取得される。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸(301)に設置される。記憶制御ステップ(S12)では、前記1つ以上の取説ファイルを端末(2)に記憶させる。端末(2)は、住戸(301)に設置される。
【0152】
この態様によれば、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を取得し、住戸(301)の端末(2)に記憶させる。これによって、取扱説明書(取説)が必要な時(例えば、機器の故障時等)に取説を利用することが可能となり、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0153】
第11の態様に係るプログラムは、第10の態様の機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0154】
この態様によれば、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を取得し、住戸(301)の端末(2)に記憶させる。これによって、取扱説明書(取説)が必要な時(例えば、機器の故障時等)に取説を利用することが可能となり、住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0155】
第12の態様に係る端末(2)は、住戸(301)に設置される端末(2)である。端末(2)は、記憶部(20)と、端末出力部(23)と、修理依頼部(221)と、を備える。記憶部(20)には、1つ以上の取説ファイルが記憶される。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸(301)に設置される。端末出力部(23)は、取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部を出力する。修理依頼部(221)は、修理依頼操作に応じて修理依頼処理を実行する。前記修理依頼処理は、前記1つ以上の機器に関する修理依頼のための処理である。
【0156】
この態様によれば、住戸(301)に設置される端末(2)が、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を記憶しており、取説出力操作に応じた取説ファイルの出力、及び修理依頼操作に応じた修理依頼処理を行う。これによって、ユーザが“取説が必要と判断した時”の取説利用の可能化、及びユーザが取説を基に修理要と判断した時の修理依頼の容易化、を図ることができ、ひいては住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0157】
第13の態様に係る機器管理方法は、端末(2)による機器管理方法である。端末(2)は、住戸(301)に設置される。端末(2)には、1つ以上の取説ファイルが記憶される。前記1つ以上の取説ファイルは、1つ以上の取扱説明書のデータファイルである。前記1つ以上の取扱説明書は、1つ以上の機器に対応する。前記1つ以上の機器は、住戸(301)に設置される。取説出力ステップ(S23)では、取説出力操作に応じて前記1つ以上の取説ファイルの少なくとも一部が出力される。修理依頼ステップ(S26)では、修理依頼操作に応じて修理依頼処理が実行される。前記修理依頼処理は、前記1つ以上の機器の少なくとも一部に関する修理依頼のための処理である。
【0158】
この態様によれば、住戸(301)に設置される端末(2)が、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を記憶しており、取説出力操作に応じた取説ファイルの出力、及び修理依頼操作に応じた修理依頼処理を行う。これによって、ユーザが“取説が必要と判断した時”の取説利用の可能化、及びユーザが“取説を基に修理要と判断した時”の修理依頼の容易化、を図ることができ、ひいては住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【0159】
第14の態様に係るプログラムは、第13の態様の機器管理方法を1つ以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0160】
この態様によれば、住戸(301)に設置される端末(2)が、住戸(301)に設置される1つ以上の機器(住設機器群)に対応する1つ以上の取説ファイル(取説ファイル群)を記憶しており、取説出力操作に応じた取説ファイルの出力、及び修理依頼操作に応じた修理依頼処理を行う。これによって、ユーザが“取説が必要と判断した時”の取説利用の可能化、及びユーザが“取説を基に修理要と判断した時”の修理依頼の容易化、を図ることができ、ひいては住設機器群の管理の容易化を図ることができる。
【符号の説明】
【0161】
100 機器管理システム
1 サーバ
11 受付部
12 処理部
121 取得部
122 記憶制御部
123 依頼制御部
13 出力部
2 端末
20 記憶部
21 端末受付部
22 端末処理部
221 修理依頼部
23 端末出力部
300 集合住宅
301 住戸
図1
図2
図3
図4